JP2023150283A - 車両の防曇装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温環境下における車室内の暖房効率を高め、かつ、電力消費を抑制した状態で窓ガラスの曇りを効率良く抑制することができる車両の防曇装置を提供する。【解決手段】防曇装置は、デシカント式の除湿装置と、ガラス加熱装置と、制御装置と、を備える。除湿装置は、車室内の水蒸気を吸湿部に吸着させる除湿運転と、吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行う。ガラス加熱装置は、電熱線で窓ガラスを加熱する。制御装置は、除湿装置とガラス加熱装置の作動を制御する。制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が閾値温度に達するまでの間、ガラス加熱装置と除湿装置をともに作動させ、車室内の温度が閾値温度を超えた時点でガラス加熱装置を停止させ、若しくは、ガラス加熱装置の出力を低下させる。【選択図】図2

Description

本発明は、車両の窓ガラスの曇りを抑制する防曇装置に関するものである。
車両の窓ガラスの曇りを抑制する防曇装置として、電熱式のガラス加熱装置が知られている。ガラス加熱装置は、窓ガラスを直接加熱することにより、窓ガラスの表面温度を窓ガラスの近傍の空気の露点温度よりも高め、それによって窓ガラスに露が付着するのを抑制する。このガラス加熱装置による窓ガラスの曇りの抑制は、外気温度が低い場合には有効であるが、外気の温度が高まると、充分な曇の抑制が行えなくなる。
この対策として、冷凍サイクルを用いた空調装置による除湿を併用し、外気温度と湿度に応じてガラス加熱装置による曇りの抑制と、空調装置による曇りの抑制を切り換えるようにした防曇装置が案出されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載の防曇装置は、外気温度が0℃以下のときには、ガラス加熱装置によって窓ガラスを直接加熱することで窓ガラスの曇りを抑制し、外気温度が0℃よりも高いときには、空調装置による除湿によって窓ガラスの抑制する。
特公昭60-21097号公報
特許文献1に記載の防曇装置は、外気温度が0℃以下となる低温時にも、空調装置による除湿を併用すれば、窓ガラスの曇りの抑制をより迅速に行えるものと考えられる。しかし、外気温度が0℃以下となる低温時に除湿を実行すると、冷凍サイクルのエバポレータに着霜が生じ、充分な除湿が行えなくなることがある。このため、低温時に空調装置を作動させる場合には、除湿を実行する代わりに外気を吸気として導入することになるが、その場合、車室内の暖房効率が低下してしまう。
そこで、現在、車室内の水蒸気を吸湿部に吸着させる除湿運転と、吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行うデシカント式の除湿装置を採用することを検討している。このデシカント式の除湿装置の場合、外気温度が低い場合でも、着霜による作動不良が生じることがなく、車室内の湿度を充分に低下させることができる。
しかし、デシカント式の除湿装置は、吸湿部を電熱ヒータで加熱することで吸湿部の再生を行っているため、低温環境下では、吸湿部が再生に好適な温度に昇温するまでに時間を要する。このため、低温環境下では、車室内の温度が充分に高まるまでの間は吸湿部の除湿能力が充分に高まらず、窓ガラスの曇りの抑制が行われ難くなる。
また、デシカント式の除湿装置は、車両の空調装置(冷凍サイクルを用いた空調装置)やガラス加熱装置とは別に、大きな電力を消費する再生用の電熱ヒータや送風ファンを必要とする。このため、デシカント式の除湿装置を車両に搭載する場合には、限られた車載電力内での効率の良い運転が望まれる。
そこで本発明は、低温環境下における車室内の暖房効率を高め、かつ、電力消費を抑制した状態で窓ガラスの曇りを効率良く抑制することができる車両の防曇装置を提供しようとするものである。そして、延いては交通の安全性をより一層改善して、持続可能な搬送システムの発展に寄与するものである。
本発明に係る車両の防曇装置は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用した。
即ち、本発明の一態様に係る車両の防曇装置は、車室内の水蒸気を吸湿部(例えば、実施形態の吸湿部15)に吸着させる除湿運転と、前記吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行うデシカント式の除湿装置(例えば、実施形態の除湿装置10)と、電熱線(例えば、実施形態の電熱線6)で窓ガラス(例えば、実施形態の窓ガラス5)を加熱するガラス加熱装置(例えば、実施形態のガラス加熱装置60)と、前記除湿装置と前記ガラス加熱装置の作動を制御する制御装置(例えば、実施形態の制御装置50)と、を備え、前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が閾値温度に達するまでの間、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置をともに作動させ、車室内の温度が前記閾値温度を超えた時点で前記ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、前記ガラス加熱装置の出力を低下させることを特徴とする。
上記の構成により、窓ガラスの曇りを抑制する場合には、車室内の温度が閾値温度に達するまでの間は、制御装置による制御によってガラス加熱装置と除湿装置が作動する。これにより、除湿装置による室内空気の除湿とガラス加熱装置による窓ガラスの加熱が同時に行われる。この間、空調装置は内気循環率を高めた運転にて暖房効率を高めることができる。この後、車室内の温度が閾値温度を超えると、制御装置による制御によってガラス加熱装置が停止し、若しくは、ガラス加熱装置の出力が低下する。このとき、室内温度が充分に高くなると、除湿装置の吸湿部の再生が効率良く行われ、吸湿部による車室内の除湿能力が高まる。このため、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させても、窓ガラスの曇りを充分に抑制することができる。
また、車室内の温度が閾値温度を超えた時点で、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させることにより、車両の電力の消費を抑制することが可能になる。
前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が前記閾値温度を超えた後に前記ガラス加熱装置の出力を段階的に低下させるようにしても良い。
この場合、車室内の温度が閾値温度を超えた後にガラス加熱装置の出力が段階的に低下するため、例えば、車両が高速で走行しているとき等に窓ガラスが走行風で冷却されるような状況であっても、窓ガラスの温度が急激に低下して窓ガラスが曇るのを抑制することができる。
前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が前記閾値温度を超えた後に前記ガラス加熱装置の出力を低下させるともに、前記除湿装置の前記吸湿部に対する加熱出力を増加させるようにしても良い。
この場合、車室内の温度が閾値温度を超えた後に吸湿部に対する加熱出力を増加させることにより、吸湿部の再生能力を高め、それによって吸湿部の除湿能力を高めることができる。このとき、吸湿部に対する加熱出力を増加させると、その分電力消費が大きくなるが、ガラス加熱装置の出力を低下させることで、車両全体の電力消費の増大は抑制される。
また、本発明の他の態様に係る車両の防曇装置は、車室内の水蒸気を吸湿部(例えば、実施形態の吸湿部15)に吸着させる除湿運転と、前記吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行うデシカント式の除湿装置(例えば、実施形態の除湿装置10)と、電熱線(例えば、実施形態の電熱線6)で窓ガラス(例えば、実施形態の窓ガラス5)を加熱するガラス加熱装置(例えば、実施形態のガラス加熱装置60)と、前記除湿装置と前記ガラス加熱装置の作動を制御する制御装置(例えば、実施形態の制御装置50)と、を備え、前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置をともに作動させ、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置の作動を開始してから所定の時間が経過した時点で前記ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、前記ガラス加熱装置の出力を低下させることを特徴とする。
上記の構成により、窓ガラスの曇りを抑制する場合には、制御装置による制御によってガラス加熱装置と除湿装置を作動させ、その作動を開始してから所定の時間が経過した時点で、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させる。ガラス加熱装置と除湿装置がともに作動している間は、窓ガラスの曇りが効率良く抑制される。この間、空調装置は内気循環率を高めた運転にて暖房効率を高めることができる。また、上記の所定時間の経過後にガラス加熱装置が停止し、若しくは、その出力が低下する時点では、室内温度が充分に高くなっている。このため、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させても、除湿装置の吸湿部を効率良く昇温させることが可能になる。この結果、窓ガラスの曇りは抑制される。
また、ガラス加熱装置と除湿装置の作動を開始してから所定の時間が経過した時点で、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させることにより、車両の電力の消費を抑制することが可能になる。
本発明に係る車両の防曇装置は、車室内の温度が充分に高まって除湿装置の吸湿部が充分に再生されるまでの間は、ガラス加熱装置と除湿装置の同時作動によって迅速に窓ガラスの曇りを抑制し、除湿装置の吸湿部が充分に再生されるようになった時点で、ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、その出力を低下させる。このため、本発明に係る車両の防曇装置は、低温環境下における車室内の暖房効率を高め、かつ、電力消費を抑制した状態で窓ガラスの曇りを効率良く抑制することができる。よって、本発明に係る車両の防曇装置を採用することにより、交通の安全性をより一層改善して、持続可能な搬送システムの発展に寄与することができる。
実施形態の防曇装置を採用した車両の室内の模式的な側面図。 除湿装置を断面で示した実施形態の防曇装置の概略構成図。 実施形態の除湿装置の吸湿デバイスの内部構造を示す断面図。 第1実施形態の防曇装置を使用した場合における室内温度、除湿装置のヒータ電力、ガラス加熱装置の電力の各変化を示す特性図である。 第2実施形態の防曇装置を使用した場合における室内温度、除湿装置のヒータ電力、ガラス加熱装置の電力の各変化を示す特性図である。 第3実施形態の防曇装置を使用した場合における室内温度、除湿装置のヒータ電力、ガラス加熱装置の電力の各変化を示す特性図である。 第4実施形態の防曇装置を使用した場合における室内温度、除湿装置のヒータ電力、ガラス加熱装置の電力の各変化を示す特性図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態の防曇装置100を採用した車両1の車室2内の模式的な側面図であり、図2は、除湿装置10を断面にして示した防曇装置100の概略構成図である。
防曇装置100は、車室2内の除湿を行うデシカント式の除湿装置10と、車両の窓ガラス5(例えば、フロントガラス)を電熱線6で加熱するガラス加熱装置60と、除湿装置10とガラス加熱装置60を制御する制御装置50と、を備えている。除湿装置10は、図1に示すように、例えば、車室2の後部下方に配置され、吸湿部15(図2参照)で吸着した車室2内の空気を車室2の前方側に吹き出す。また、吸湿部15で吸湿した水蒸気は、除湿装置10の再生運転によって車両1の外部に排出する。
図2に示すように、除湿装置10は、車室2内の空気を流通させて空気中の水蒸気(湿気)を吸着する一対の吸湿デバイス11A,11Bと、吸湿デバイス11A,11Bを内部に収容する矩形筒状のハウジング12と、ハウジング12の一端側に接続された空気導入用の上流側ダクトブロック13と、ハウジング12の他端側に接続された空気排出用の下流側ダクトブロック14と、を備えている。
吸湿デバイス11A,11Bは、矩形筒状のケースの内部に、空気の流通が可能な吸湿部15が配置されている。二つの吸湿デバイス11A,11Bは、同一構造とされている。以下では、二つの吸湿デバテイス11A,11Bを区別する場合には、一方の吸湿デバイスを第1吸湿デバイス11Aと呼び、他方の吸湿デバイスを第2吸湿デバイス11Bと呼ぶものとする。
上流側ダクトブロック13は、流入口13aを有する集合通路13dと、集合通路13dから二股に分岐する分岐通路13b,13cと、を有している。集合通路13dには、車室内の空気を第1,第2吸湿デバイス11A,11Bに導入するための送風ファン18(送風機)が設置されている。分岐通路13b,13cは、夫々第1吸湿デバイス11Aと第2吸湿デバイス11Bに連通している。集合通路13dの送風ファン18よりも下流側には、集合通路13dから各分岐通路13b,13cに流れ込む空気の割合を調整するための振り分けドア40が設置されている。振り分けドア40は、モータ等のアクチュエータ35によって回動操作される。アクチュエータ35は制御装置50によって制御される。送風ファン18から第1吸湿デバイス11Aと第2吸湿デバイス11Bに流れ込む空気の割合は、制御装置50によるアクチュエータ35の制御によって調整することができる。
下流側ダクトブロック14は、ハウジング12内の第1,第2吸湿デバイス11A,11Bに連通する二つの連通路14a,14bと、再生された空気を車室2内に戻す室内戻し口14cと、第1,第2吸湿デバイス11A,11B内の吸湿部15の再生に使用した空気(水蒸気を含む空気)を車外に排出する排出口14dと、を有している。各連通路14a,14bの下流側には、流路切換機構19を構成する開閉ドア42a,42bが配置されている。各開閉ドア42a,42bは、図示しないアクチュエータの作動により、室内戻し口14cと排出口14dを開閉する。開閉ドア42a,42bは、各連通路14a,14bを、室内戻し口14cと排出口14dのいずれか一方に択一的に接続する。本実施形態の除湿装置10では、流路切換機構19による下流側ダクトブロック14内での流路の切り換えにより、第1吸湿デバイス11Aと第2吸湿デバイス11Bの吸湿と再生とを交互に切り換えることができる。
なお、図2では、通路の構造を理解し易いように、便宜的に室内戻し口14cと排出口14dが各連通路14a,14bに接続されるようにそれぞれ二つ描かれている。
図3は、第1吸湿デバイス11Aを空気の流れと直交する方向で切った断面図である。以下、第1吸湿デバイス11Aの構造について説明するが、第2吸湿デバイス11Bも同様の構造とされている。
第1吸湿デバイス11Aの内部の吸湿部15は、図3に示すように、襞状に折り畳まれた通気性を有するシート20に所定の吸湿剤が担持されている。シート20に担持される吸湿剤としては、例えば、ハクスレイ(登録商標)、ゼオライトやシリカゲル、高分子吸着剤等の所定の湿度環境下で高い吸湿性能を発揮する吸湿剤を用いることができる。本実施形態の吸湿部15は、吸湿剤を担持したシート20が後述するヒータ21と直接接触する構造を採用しているが、吸湿剤を担持する部材はシート20に限定されない。吸湿剤を担持する部材は、通電によって加熱できる部材であれば、例えば、ハニカム状に形成された基材や、メッシュ状に生成された基材であっても良い。
第1吸湿デバイス11Aは、吸湿部15に直接接触して吸湿部15を加熱するヒータ21(加熱部)を備えている。ヒータ21は、空気の流れに沿う方向に延びる板状のヒータであり、吸湿部15に対して長手方向のほぼ全域で直接接触している。ヒータ21は、制御装置50による制御によってオンとオフが切り換えられる。また、ヒータ21は、電力調整によって加熱温度も調整することができる。第1吸湿デバイス11Aと第2吸湿デバイス11Bの各ヒータ21は、車室2内の空気を除湿する除湿運転時にはオフにされ、吸湿部15を再生する(吸湿部15に吸着された水蒸気を脱離させる)再生運転時にはオンにされる。
送風ファン18は、制御装置50による制御によって電力のオン・オフや出力の調整が可能とされている。
振り分けドア40は、アクチュエータ35が制御装置50によって制御されることにより、第1吸湿デバイス11Aと第2吸湿デバイス11Bに対する空気の振り分け量を調整する。
また、図2に示すように、制御装置50の入力側には、外気(車外)の温度を検出する外気温度センサ51、外気の相対湿度を検出する外気湿度センサ52、内気(車内)の温度を検出する内気温度センサ53、内気の相対湿度を検出する内気湿度センサ54等が接続されている。制御装置50は、これらの情報を基にして除湿装置10とガラス加熱装置60の作動を制御する。
[第1実施形態]
図4は、本実施形態の防曇装置100を使用した場合における室内温度、除湿装置10のヒータ電力、ガラス加熱装置60の電力の各変化を示す特性図である。
除湿装置10のヒータ21の出力は、高、中、低の3段階に切り換え可能とされ、ガラス加熱装置60の電熱線6の出力は、高、低の2段階に切り換え可能とされている。ただし、低温環境下での防曇装置100の作動時には、除湿装置10のヒータ21は中出力モード(Mid)で使用され、ガラス加熱装置60の電熱線6は高出力モード(Hi)で使用される。
制御装置50は、車室内の温度が所定温度以下の状況(低温環境下)において、窓ガラス5の曇りを抑制する場合には、防曇装置100の除湿装置10とガラス加熱装置60を以下のように制御する。
なお、本明細書において、「窓ガラスの曇りを抑制する」とは、窓ガラスの曇りの発生を抑制する場合と、窓ガラスに発生した曇りを取り除く場合を含むものとする。
制御装置50は、例えば、車両の始動時等に車室内の温度が所定温度以下であると判断されると、その後車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間、除湿装置10とガラス加熱装置60を上記の所定の出力モードで作動させる。こうして、除湿装置10とガラス加熱装置60が作動すると、除湿装置10による車室内の除湿が行われるとともに、ガラス加熱装置60によって窓ガラス5が直接加熱される。
このとき、除湿装置10では、一方の吸湿デバイス11Aまたは11Bの吸湿部15をヒータ21で加熱して再生運転を行いつつ、他方の吸湿デバイス11Bまたは11Aの吸湿部15によって車室内の湿気の除去を行う。車室内の温度が低い間は、吸湿部15の再生運転時に吸湿部15の昇温が遅くなり、除湿運転時の車室内の除湿効率が低くなっているが、車室内の温度の上昇に伴って除湿運転時の車室内の除湿効率は次第に高まる。なお、除湿装置10の除湿運転によって車室内の除湿が進むと、窓ガラス5の近傍の空気の露点温度が次第に低下する。
車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間は、ガラス加熱装置60が窓ガラス5を直接加熱することにより、窓ガラス5の表面温度(車室内の表面温度)を窓ガラス5の近傍の空気の露点温度よりも高める。これにより、窓ガラス5の曇りは抑制される。
この後、車室内の温度が次第に高まり車室内の温度が閾値温度T1に達すると、制御装置50は、その時点でガラス加熱装置60の作動を停止させる。このとき、除湿装置10は、そのまま運転を継続する。
車室内の温度が閾値温度T1以上になると、除湿装置10の吸湿部15の再生時にヒータ21による加熱によって吸湿部15が早期に昇温されるようになる。この結果、吸湿部15の再生効率が高まり、除湿運転時の除湿効率も高まる。これにより、車室内の湿気が効率良く除去され、ガラス加熱装置60を停止させても、窓ガラス5に曇りが生じなくなる。
また、車室内の温度が閾値温度T1以上になった後には、ガラス加熱装置60の作動が停止することにより、ガラス加熱装置60の作動分の電力消費が抑制される。
以上のように、本実施形態の防曇装置100は、車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間は、ガラス加熱装置60と除湿装置10を同時に作動させることにより、窓ガラス5の曇りを効率良く抑制することができる。
また、防曇装置100は、車室内の温度が閾値温度T1以上に高まって除湿装置10の吸湿部15が充分に再生されるようになると、ガラス加熱装置60の作動を停止させる。このため、ガラス加熱装置60の作動による電力消費を抑えることができる。
さらに、防曇装置100は、始動時から常に除湿装置10の運転を継続するため、空調装置の内気循環率を高めたままでも窓ガラス5の曇りを抑制することができる。このため、空調装置が内気循環率を高めた状態で暖房運転を行うことにより、車室内の暖房効率を高めることができる。
したがって、本実施形態の防曇装置100を採用した場合には、低温環境下における車室内の暖房効率を高め、かつ、電力消費を抑制した状態で窓ガラス5の曇りを迅速に除去することができる。よって、本防曇装置100を採用することにより、交通の安全性をより一層改善して、持続可能な搬送システムの発展に寄与することができる。
[第2実施形態]
図5は、本実施形態の防曇装置100を使用した場合における室内温度、除湿装置10のヒータ電力、ガラス加熱装置60の電力の各変化を示す特性図である。
本実施形態の場合、低温環境下での防曇装置100の作動時には、除湿装置10のヒータ21は中出力モード(Mid)で使用され、ガラス加熱装置60の電熱線6は高出力モード(Hi)と低出力モード(Lo)で使用される。
制御装置50は、車室内の温度が所定温度以下の状況(低温環境下)において、窓ガラス5の曇りを抑制する場合には、防曇装置100の除湿装置10とガラス加熱装置60を以下のように制御する。
制御装置50は、例えば、車両の始動時等に車室内の温度が所定温度以下であると判断されると、その後車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間、除湿装置10のヒータ21を中出力モード(Mid)で作動させ、ガラス加熱装置60の電熱線6を高出力モード(Hi)で作動させる。こうして、除湿装置10とガラス加熱装置60が作動すると、除湿装置10による車室内の除湿が行われるとともに、ガラス加熱装置60によって窓ガラス5が直接加熱される。
この後、車室内の温度が次第に高まり車室内の温度が閾値温度T1に達すると、制御装置50は、その時点でガラス加熱装置60の電熱線6の作動を高出力モード(Hi)から低出力モード(Lo)に切り換え、ガラス加熱装置60の低出力モード(Lo)での作動を所定時間継続した後にガラス加熱装置60の作動を停止する。即ち、車室内の温度が閾値温度T1以上になった後には、ガラス加熱装置60の出力を段階的に低下させる。このとき、除湿装置10は、そのまま中出力モード(Mid)での運転を継続する。
本実施形態の防曇装置100の場合も、第1実施形態と同様に、低温環境下における車室内の暖房効率を高め、かつ、電力消費を抑制した状態で窓ガラス5の曇りを効率良く抑制することができる。
ただし、本実施形態の防曇装置100は、車室内の温度が閾値温度T1を超えた後にガラス加熱装置60の出力が段階的に低下するため、車両が高速で走行しているとき等に窓ガラス5が走行風で冷却されるような状況であっても、窓ガラス5の温度が急激に低下して窓ガラス5が曇るのを抑制することができる。
[第3実施形態]
図6は、本実施形態の防曇装置100を使用した場合における室内温度、除湿装置10のヒータ電力、ガラス加熱装置60の電力の各変化を示す特性図である。
本実施形態の場合、低温環境下での防曇装置100の作動時には、除湿装置10のヒータ21は中出力モード(Mid)と高出力モード(Hi)で使用され、ガラス加熱装置60の電熱線6は高出力モード(Hi)と低出力モード(Lo)で使用される。
制御装置50は、車室内の温度が所定温度以下の状況(低温環境下)において、窓ガラス5の曇りを抑制する場合には、防曇装置100の除湿装置10とガラス加熱装置60を以下のように制御する。
制御装置50は、例えば、車両の始動時等に車室内の温度が所定温度以下であると判断されると、その後車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間、除湿装置10のヒータ21を中出力モード(Mid)で作動させ、ガラス加熱装置60の電熱線6を高出力モード(Hi)で作動させる。こうして、除湿装置10とガラス加熱装置60が作動すると、除湿装置10による車室内の除湿が行われるとともに、ガラス加熱装置60によって窓ガラス5が直接加熱される。
この後、車室内の温度が次第に高まり車室内の温度が閾値温度T1に達すると、制御装置50は、その時点でガラス加熱装置60の電熱線6の作動を高出力モード(Hi)から低出力モード(Lo)に切り換え、ガラス加熱装置60の低出力モード(Lo)での作動を所定時間継続した後にガラス加熱装置60の作動を停止する。一方、除湿装置10のヒータ21に対しては、制御装置50は、車室内の温度が閾値温度T1に達した時点で中出力モード(Mid)から高出力モード(Hi)に切り換え、高出力モード(Hi)での作動を所定時間継続した後に再び中出力モード(Mid)に切り換える。
本実施形態の防曇装置100は、上記の第2実施形態とほぼ同様の効果を得ることができる。
ただし、本実施形態の防曇装置100は、車室内の温度が閾値温度T1を超えた後に、ガラス加熱装置60の作動が高出力モード(Hi)から低出力モード(Lo)に切り換えられるタイミングで、除湿装置10のヒータ21を中出力モード(Mid)から高出力モード(Hi)に切り換える。このため、車両全体の電力消費の増大を抑制しつつ、ガラス加熱装置60の温度低下による窓ガラス5の曇りを抑制することができる。
[第4実施形態]
図7は、本実施形態の防曇装置100を使用した場合における室内温度、除湿装置10のヒータ電力、ガラス加熱装置60の電力の各変化を示す特性図である。
本実施形態の場合、低温環境下での防曇装置100の作動時には、除湿装置10のヒータ21は高出力モード(Hi)と中出力モード(Mid)で使用され、ガラス加熱装置60の電熱線6は高出力モード(Hi)のみで使用される。
制御装置50は、車室内の温度が所定温度以下の状況(低温環境下)において、窓ガラス5の曇りを抑制する場合には、防曇装置100の除湿装置10とガラス加熱装置60を以下のように制御する。本実施形態の制御は、車載バッテリの電力に余裕のある場合に実行される。
制御装置50は、例えば、車両の始動時等に車室内の温度が所定温度以下であると判断されると、その後車室内の温度が閾値温度T1に達するまでの間、除湿装置10のヒータ21とガラス加熱装置60の電熱線6を高出力モード(Hi)で作動させる。こうして、除湿装置10とガラス加熱装置60が作動すると、除湿装置10による車室内の除湿が行われるとともに、ガラス加熱装置60によって窓ガラス5が直接加熱される。
この後、車室内の温度が次第に高まり車室内の温度が閾値温度T1に達すると、制御装置50は、その時点でガラス加熱装置60の電熱線6の作動を停止し、除湿装置10のヒータ21の作動は、そのまま(高出力モードのまま)所定時間継続する。そして、制御装置50は、この後所定時間が経過した後に、除湿装置10のヒータ21の作動を高出力モード(Hi)から中出力モード(Mid)に切り換える。
本実施形態の防曇装置100は、上記の各実施形態とほぼ同様の基本的な効果を得ることができる。
本実施形態の防曇装置100は、車室内の温度が閾値温度T1を超えた後にも除湿装置10のヒータ21を高出力モード(Hi)のまま所定時間作動させ続けるが、車室内の温度が閾値温度T1を超えた時点でガラス加熱装置60の作動を停止するため、その分車両の電力に余裕ができる。このため、車室内の温度が閾値温度T1を超えた後に窓ガラス5の温度が急激に低下することによる窓ガラス5の曇り発生を、電力消費の大幅な増大を招くことなく確実に抑制することができる。
<他の実施形態>
上記の各実施形態では、制御装置50が、車室内の温度が閾値温度に達するまでの間、ガラス加熱装置60と除湿装置10をともに作動させ、車室内の温度が閾値温度T1を超えた時点でガラス加熱装置60を停止させ、若しくは、ガラス加熱装置60の出力を低下させる。しかし、ガラス加熱装置60を停止させ、若しくは、ガラス加熱装置60の出力を低下させる切換基準は、車室内の温度に代えて経過時間としても良い。
即ち、制御装置は10、ガラス加熱装置60と除湿装置10をともに作動させ、ガラス加熱装置60と除湿装置10の作動を開始してから所定の時間が経過した時点でガラス加熱装置60を停止させ、若しくは、ガラス加熱装置60の出力を低下させるように制御するようにしても良い。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
例えば、上記の実施形態では、曇りを除去する窓ガラスの一例として、フロントガラスを例示しているが、曇りを抑制する窓ガラスはフロントガラスに限定されない。曇りを抑制する窓ガラスは、リヤガラスやサイドガラス等であっても良い。
また、上記の実施形態では、二つの吸湿デバイス11A,11Bの除湿運転と再生運転が交互に切り換えられる除湿装置10を採用しているが、除湿装置10の構成はこれに限定されない。除湿装置10は、回転する円板状の吸湿デバイスの一部の領域に除湿用の空気を流し、残余の領域に再生用の空気を流す構造であっても良い。
5…窓ガラス
6…電熱線
10…除湿装置
15…吸湿部
50…制御装置
60…ガラス加熱装置
100…防曇装置

Claims (4)

  1. 車室内の水蒸気を吸湿部に吸着させる除湿運転と、前記吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行うデシカント式の除湿装置と、
    電熱線で窓ガラスを加熱するガラス加熱装置と、
    前記除湿装置と前記ガラス加熱装置の作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が閾値温度に達するまでの間、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置をともに作動させ、車室内の温度が前記閾値温度を超えた時点で前記ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、前記ガラス加熱装置の出力を低下させることを特徴とする車両の防曇装置。
  2. 前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が前記閾値温度を超えた後に前記ガラス加熱装置の出力を段階的に低下させることを特徴とする請求項1に記載の車両の防曇装置。
  3. 前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、車室内の温度が前記閾値温度を超えた後に前記ガラス加熱装置の出力を低下させるともに、前記除湿装置の前記吸湿部に対する加熱出力を増加させることを特徴とする請求項2に記載の車両の防曇装置。
  4. 車室内の水蒸気を吸湿部に吸着させる除湿運転と、前記吸湿部を加熱して吸着した水蒸気を脱離させる再生運転を行うデシカント式の除湿装置と、
    電熱線で窓ガラスを加熱するガラス加熱装置と、
    前記除湿装置と前記ガラス加熱装置の作動を制御する制御装置と、を備え、
    前記制御装置は、車室内の温度が所定温度以下の状況で前記窓ガラスの曇りを抑制する場合に、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置をともに作動させ、前記ガラス加熱装置と前記除湿装置の作動を開始してから所定の時間が経過した時点で前記ガラス加熱装置を停止させ、若しくは、前記ガラス加熱装置の出力を低下させることを特徴とする車両の防曇装置。
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