JP2009274587A - 車両用除加湿装置 - Google Patents

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晃人 並河
Manabu Maeda
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Abstract

【課題】車室内の乗員Drに温風を提供することのできる車両用除加湿装置を提供する。
【解決手段】ペルチェ素子30の放熱側となる両吸着素子31A、31Bのいずれか一方を、放熱部として保持するとともに、その放熱側とした吸着素子31Bで加熱された温風が加湿風吹出口8に分配される流路切替位置で流路切替ドア6を保持して、加湿風吹出口8からの温風を車室内の乗員Dr周りに吹き出すヒータモードを備えている。
これによれば、ペルチェ素子30の放熱側の熱を利用して、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態において、水冷式エンジンの冷却水水温が上がってヒータコアから温風を出せるようになるまでの間にも、車室内の乗員Drに温風を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、車室内空気を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とを吹き出す車両用除加湿装置に関するものである。
車室内の空調技術の1つとして、車室内をより快適にし、かつ省エネルギー化を図るため、吸着材の水蒸気脱着機能を利用した除湿/加湿技術が種々検討されている。かかる技術として、例えば、下記の特許文献1には、冬季において車室内の空気を循環させつつ、窓ガラスの防曇用として車室外の乾燥した外気を導入して窓ガラスに吹き付けるにあたり、車室内から車室外へ排出される一部の空気中の水分を活性炭、ゼオライトなどの吸着材によって捕捉し、捕捉した水分を車室内に戻すことにより、車室内の乾燥を防ぐようにした「車室内の空調方法」が提案されている。
上記の空調方法においては、通気可能な円柱状のハニカム構造体から成る、いわゆる吸着ローターに吸着材を担持させ、吸着ローターを一定速度で回転させながら、吸着ローターの一部が所定の吸着領域(車室内空気の排出流路)を通過する際に水分を吸着し、所定の脱離領域(車室内空気の循環流路)を通過する際に電熱ヒータで加熱された空気によって吸着材を加熱し、吸着材の水分を脱離させるようになっている。
また、除湿と加湿とを行う他の従来技術として、例えば、下記の特許文献2に示される「空気調和装置」がある。これは、例えば夏季において、冷房用の空調機(クーラー)の省エネルギー化を図り、かつ除湿された快適な空気を人の居る側へ供給するため、仕切り板によって2系列の送風路に仕切られ、かつそれぞれの両端を吸気口と排気口とされた空気流路に対し、熱交換部および吸湿部材(吸着ローター)を2つの送風路に跨るように順次に配置して成っている。
この空気調和装置においては、熱交換部で一方の送風路を通過する空気を冷却し、他方の送風路を通過する空気を加熱するとともに、吸湿部材を2つの送風路の間で回動または揺動させて吸着と脱離操作とを繰り返す。そして、一方の送風路を通じて除湿された空気を室内に連続供給し、他方の送風路を通じて加湿された空気を室外に連続排出する。
また、熱交換部は、ペルチェ素子の吸熱部と放熱部にそれぞれ熱伝導部を配置して構成されており、一方の送風路の空気をペルチェ素子の吸熱部側の熱伝導部によって冷却し、他方の送風路の空気をペルチェ素子の放熱部側の熱伝導部によって加熱することにより、吸湿部材に対し、吸着促進のための冷熱と脱離に必要な温熱とを供給している。
特開2000−142096号公報 特開2000−146220号公報
しかしながら、上記の空調方法および空調装置では、電熱ヒータおよびペルチェ素子の放熱部側の熱を用いて空気を加熱しているが、あくまで吸着部材が吸着した水分を脱離させるための加熱であり、車室内の乗員に温風を提供するものではない。
本発明は、このような従来技術に着目して成されたものであり、その目的は、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態において、車室内の乗員に温風を提供することのできる車両用除加湿装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出す車両用除加湿装置であり、空気流通路としてのケーシング(1)には、送風手段(2)、吸着材モジュール(3)および流路切替部(4)が空気の流れ方向に沿って順に配設され、ケーシング(1)の最下流部には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口(8)と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口(9)とが設けられ、吸着材モジュール(3)は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面(30a、30b)を備えたペルチェ素子(30)と、通気可能なフィン(33)の表面に吸着材を把持させて板面(30a、30b)のそれぞれに配置された第1の吸着素子(31A)および第2の吸着素子(31B)とを備え、送風手段(2)によって送気される空気が各吸着素子(31A、31B)を通過可能にケーシング(1)内に配置され、流路切替部(4)は、加湿風吹出口(8)および除湿風吹出口(9)に対し、第1の吸着素子(31A)を通過した空気と第2の吸着素子(31B)を通過した空気とを別々に分配可能で、かつ分配先を流路切替ドア(6)によって切り替え可能に構成され、ペルチェ素子(30)に流れる電流を逆転させてペルチェ素子(30)の吸熱部と放熱部とを入れ替えるとともに、流路切替部(4)は電流の逆転に応じて流路切替ドア(6)によって各空気の分配先を切り替えるように構成されている車両用除加湿装置において、
両吸着素子(31A、31B)のいずれか一方を、ペルチェ素子(30)の放熱側として保持するとともに、その放熱側とした吸着素子(31B)で加熱された温風が加湿風吹出口(8)に分配される流路切替位置で流路切替ドア(6)を保持して、加湿風吹出口(8)からの温風を車室内の乗員(Dr)周りに吹き出すヒータモードを備えていることを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、ペルチェ素子(30)の放熱側の熱を利用して、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態において、水冷式エンジンの冷却水水温が上がってヒータコアから温風を出せるようになるまでの間にも、車室内の乗員(Dr)に温風を提供することができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の車両用除加湿装置において、加湿風吹出口(8)から加湿風を乗員(Dr)周りに吹き出す加湿モードと、加湿風吹出口(8)から温風を乗員(Dr)周りに吹き出すヒータモードとのいずれかを、乗員(Dr)が選択できる選択手段(Sw)を備えていることを特徴としている。この請求項2に記載の発明によれば、乗員(Dr)の操作によって加湿モードとヒータモードとを選択切り替えすることができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の車両用除加湿装置において、吸着材モジュール(3)の一方の吸着素子(31B)に補助加熱手段(41)を熱的に接続していることを特徴としている。この請求項3に記載の発明によれば、補助加熱手段(41)を設けることで、加熱能力を向上させることができる。また、1つの吸着素子(31B)のフィン(33)に、ペルチェ素子(30)と補助加熱手段(41)とで効率良く熱を加えることができることから全体を無駄なく構成することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用除加湿装置において、流路切替部(4)の空気流れ下流側で、加湿風吹出口(8)に連通する加湿風流通路(80)に補助加熱モジュール(40)を備えていることを特徴としている。この請求項4に記載の発明によれば、補助加熱は加湿風吹出口(8)手前の加湿風流通路(80)内で行っても良く、これによっても加熱能力を向上させることができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用除加湿装置において、ヒータモード時に放熱側とする吸着素子(31B)のフィン(33)部、もしくは補助加熱モジュール(40)で通過する空気と熱交換するフィン(42)部に、フィン(33、42)部の温度を検出するフィン温度検出手段(34)を備え、ヒータモードで運転する場合、フィン温度検出手段(34)で検出されるフィン(33、42)部の温度が所定温度以上となったときに送風手段(2)の運転を開始することを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、乗員(Dr)に冷風を吹き出すことを防止することができる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用除加湿装置において、ヒータモードで運転する場合、吸着材モジュール(3)の他方の吸着素子(31A)で冷却されて除湿風吹出口(9)から吹き出される冷風は、天井(50)内に配設された送風ダクト(72)を通って車両の前面窓ガラス(51)の内面に向けて吹き出されることを特徴としている。
この請求項6に記載の発明によれば、ヒータモードで運転する場合であっても、吸着素子(31A)に担持させた吸着材が水蒸気を吸着しきるまでは除湿した冷風となるため、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態においては、前面窓ガラス(51)の防曇に利用することができる。また、車両用空調装置からのデフロスタ風は、前面窓ガラス(51)の下方から吹き出されるのに対して、本車両用除加湿装置からの除湿風は前面窓ガラス(51)の上方から吹き出されることより、前面窓ガラス(51)の曇りを効率良く晴らすことができる。
また、送風ダクト(72)を介して前面窓ガラス(51)の内面に向けて吹き出す構成とすることにより、除湿風の吹出端(72a、72b)を適切な位置に構成することができる。さらに、送風ダクト(72)を介することで除湿風の送風音(直達音)を低減することができる。
また、請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれかに記載の車両用除加湿装置において、除加湿する空気は、車室内の空気であることを特徴としている。この請求項7に記載の発明によれば、車室内の空気を取り込んで、除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出すことにより、簡素で小型な構成にて効率良く除加湿空気を生成することができる。なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図1〜9を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における除加湿装置100の構造概要と、ヒータモードでの状態とを示し、(a)は平面図、(b)は除加湿装置100を車両の天井50内に配設した状態での側面断面図である。本実施形態は、除加湿装置100を車両の天井50内に搭載し、車室内空気を取り込んで除湿空気と加湿空気、および冷風と温風を吹き出すようにしたものである。
まず、除加湿装置100の構造について詳細に説明する。除加湿装置100は、図1(a)および(b)に示すように、空気が流通する流路として樹脂で成形したケーシング1の一端に、送風機(送風手段)2を接続して構成している。送風機2は、樹脂で成形した扁平なスクロールケーシング20と、その内部に配設された遠心多翼式のファン(シロッコファン)21と、そのファン21を駆動する送風モータ22とを備えている。そして、スクロールケーシング20の下方に開設された吸込口23から車室内空気を吸い込み、吹出口24から吹き出すようになっている。
送風機2の吹出口24は、ケーシング1の吸込口10に接続され、吸い込んだ車室内空気をケーシング1内に供給する。ケーシング1内には、吸着材モジュール3および流路切替部4が、空気の流れ方向に沿って順次配設されている。ケーシング1は、設置場所に応じて各種の形状に設計できるが、上記のように、天井50内に設置するため、高さに相当する厚さ部分が薄く設計された扁平な略直方体の箱状に形成されている。なお、ケーシング1の厚さ方向、長さ方向、幅方向の外郭形状は、天井50の形状に応じて、曲線状に形成されても良い。
ケーシング1の空気流れ下流端には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口8と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口9とが、幅方向に並べて設けられている。これらの加湿風吹出口8と除湿風吹出口9とは、ケーシング1に一体成形した仕切り壁11によって区画形成されており、本実施形態では除湿風吹出口9に対して加湿風吹出口8を小さく形成している。なお、これら吹出口8、9は、圧力損失を低減するため、曲線で構成される断面形状を備えていても良い。
次に、本実施形態の吸着材モジュール3について、図2を用いて説明する。図2は、図1中の吸着材モジュール3の一例を示す斜視図である。吸着材モジュール3は、駆動機構を必要とせず、かつ熱効率の高いものを使用している。すなわち、吸着材モジュール3は、図2に示すように、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面30a、30bを備えたペルチェ素子30と、通気可能なフィン33に吸着材を把持させて成り、かつペルチェ素子30の各板面30a、30bにそれぞれ直接配置された第1の吸着素子31Aおよび第2の吸着素子31Bとから構成される。
また、本実施形態の吸着材モジュール3は、後述の補助ヒータ(補助加熱手段)41とフィン温度センサ(フィン温度検出手段)34(図1(b)参照)とを備えている。まず、ペルチェ素子30は、周知の通り、ペルチェ効果を利用した素子であり、コンピュータなどの電子機器の冷却装置として使用される電子部品である。
すなわち、ペルチェ素子は、2種の金属板の間にP型半導体とN型半導体とを多数配置するとともに、一方の金属板によってN−P接合を構成し、かつ他方の金属板によってP−N接合を構成した素子である。かかる素子においては、PN接合部分に電流を流すことにより熱移動が起こり、一方の金属板で吸熱現象が生じ、他方の金属板で放熱現象が生じる。
吸着素子31A、31Bは、アルミニウムなど、熱伝導率の良い金属で形成され、ペルチェ素子30の各板面30a、30bに接触する基板32上に、通風方向に沿って多数枚のフィン33を立設したものである。吸着素子31A、31Bは、各々、通気可能なフィン33に吸着材を把持させて構成され、上記の薄型のケーシング1に収容するため、通常は外形形状を扁平な箱状に形成される。
フィン33としては、小型化を図ることができ、しかも、大きな吸着面積を確保でき、かつ一層多量の粉体状の吸着材を保持し得る限り、各種の構造のものを使用できる。かかるフィンの構造としては、例えば、波板状の基材シートによって通気セルの開口形状が略三角形に形成されたコルゲート型、通気セルの開口形状が略六角形に形成されたハニカム型、通気セルの開口形状が四角形に形成された格子型などの構造であっても良い。
本実施形態において、特性を満足する吸着材としては、低い湿度で水蒸気を容易に吸着し、かつ低い温度で容易に脱離し得るゼオライトが好ましい。そして、吸着材モジュール3において吸着素子31A、31Bは、ペルチェ素子30の各板面30a、30bに対し、空気層や他の断熱要素が介在することなく、ペルチェ素子30で生成された温熱および冷熱が熱伝導によって伝わるように配置されていれば良く、銀ペ一ストや伝熱グリスなどの熱伝導材料を介して配置されても良い。
また、一方の吸着素子31Bにおいて、基板32と対向するフィン33の先端側には、PTCヒータやニクロムヒータなどの電気ヒータによる平板状の補助ヒータ41が、フィン33と熱的に接続されている。これにより、この補助ヒータ41に通電すると発熱し、その熱がフィン33にも熱伝導で伝わり、フィン33の間を流通する空気を加熱することができる。また、この補助ヒータ41を設けた吸着素子31Bのフィン33部分には、フィン33部分の温度を検出するサーミスタなどのフィン温度センサ34を設けている。
なお、吸着材モジュール3は、図2に示すように扁平な直方体に形成されても良いし、あるいは、ケーシングの構造に応じて曲面を備えた形状に形成されても良い。吸着材モジュール3は、図1に示すように、送風機2によって送気される空気が各吸着素子31A、31Bを通過可能にケーシング1内に配置される。本実施形態においては、吸着材モジュール3を小型化するため、各板面30a、30bがそれぞれ吸熱部、放熱部として機能する、例えば平板状のペルチェ素子30が使用される。
また、上記の各吸着素子31A、31Bにおいては、各々、通気面積(フィン33の通気方向に直交する総開口面積)が、吸着材モジュール3の上流側および下流側の流路の最小の断面積(通気方向に直交する開口面積)以上に設定されるのが好ましい。吸着素子31A、31Bの通気面積を上記のように設定した場合には、各吸着素子31A、31B内において通過する空気の流速を小さくすることができ、吸着および脱離機能を一層高めることができる。
更に、各吸着素子31A、31Bは、各々、空気の入口および出口の開口面積に対して、内部の通気方向に直交する断面の面積が大きく形成されていても良い。上記のように、吸着素子31A、31Bの内部の断面積を大きくした場合には、出入口近傍の幅方向側(平面視して左右)の側縁部分における通気時の圧力損失を低減できるため、各吸着素子31A、31Bにおける吸脱離効率を高めることができる。
本実施形態の除加湿装置100においては、上記の吸着材モジュール3において、各吸着素子31A、31Bの吸着操作、脱離操作を、5〜10分位毎で交互に切り替える。従って、本実施形態においては、加湿された空気を加湿風吹出口8から連続的に吹き出し、除湿された空気を除湿風吹出口9から連続的に吹き出すため、図1に示すように、吸着材モジュール3の下流側に流路切替部4が配置される。
空気の流路を切り替える機構としては、2つの可撓性管路を移動させてその接続先を変更するような機構、リンクなどによって同期作動する2つのシャッターを交互に開閉してその接続先を変更する機構なども使用できる。しかし、装置構成を簡素化し、かつ小型化を図る観点から、図1に一例として示すように、流路切替部4は、アクチュエータ7によって回動する流路切替ドア6により、各空気の振り向け先を切り替えるようになっている。
まず、図1(b)に示すように、流路切替部4は、吸着材モジュール3の直下流側に配設された仕切り板12により、第1の吸着素子31Aを通過した空気が流入する第1流入空間3Aと、第2の吸着素子31Bを通過した空気が流入する第2流入空間3Bとに区画されている。
また、仕切り板12の下流側は、図1(a)に示すように、ケーシング1に一体成形した仕切り壁11により、加湿風吹出口8に流出する加湿風流通路80と、除湿風吹出口9に流出する除湿風流通路90とに区画されており、除湿風流通路90に対して加湿風流通路80の通路断面積が小さくなっている。これにより、除湿風吹出口9から吹き出される除湿風の風量に対して、加湿風吹出口8から吹き出される加湿風の風量が少なくなっている。
流路切替ドア6は、仕切り板12と仕切り壁11との間に配設され、1本のシャフト(回動軸)60がケーシング1の全幅を貫いている。具体的に、本実施形態の流路切替部4の構成および作動について、図3〜5も用いて説明する。図3は、図1中の流路切替ドア6の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)中のb視図である。
流路切替ドア6は、図3に示すように、シャフト60に、加湿風流通路80と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる加湿側ドア61a、61bと、除湿風流通路90と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる除湿側ドア62a、62bとを一体に備えている。
なお、加湿側ドア61a、61bと除湿側ドア62a、62bとのドア面積は、両流通路80、90の通路断面積に略比例して、除湿側ドア62a、62bが大きく、加湿側ドア61a、61bが小さくなっている。また、シャフト60の一端側には、この流路切替ドア6を回動させるためのレバープレート63が設けられ、このレバープレート63がケーシング1の外部に出るよう、上下に2分割されたケーシング1で挟持されるように成っている。ケーシング1の外面には、レバープレート63の端部側と接続され、流路切替ドア6を切替駆動するサーボモータなどのアクチュエータ7が配設されている。
また、本実施形態では、流路切替ドア6の回動範囲(本実施形態では約60度)を小さくするために、加湿側ドアと除湿側ドアとをそれぞれ2枚ずつ形成しているが、加湿側ドアと除湿側ドアとを対向する位置に1枚ずつ形成し(例えば、図3(b)における61aと62a、もしくは、61bと62b)、それぞれのドアが閉塞する位置が入れ替わるように180度回動させる構造としても良い。ドアの回動範囲は大きくなるが、ドアの形状を簡単にすることができる。
図4および図5は、流路切り替えのしくみを説明する図であり、それぞれの(a)は図1(a)中のa−a断面図、(b)は図1(a)中のb−b断面図である。そして、図4は第1の流路切替位置の状態を示し、流路切替ドア6を一方側(図4の状態)へ回動することにより、第1流入空間3Aと除湿風流通路90とが連通し、第2流入空間3Bと加湿風流通路80とが連通するようになっている。
つまり、図4(a)の加湿風吹出口8側では、第2流入空間3Bに流出した加湿風がそのまま加湿風吹出口8へ流出するとともに、第1流入空間3Aに流出した除湿風は、加湿風吹出口8への流路が加湿側ドア61bで閉塞されているため、第1流入空間3A内を紙面手前側へ流れて除湿風流通路90側へ移動し、そこから除湿風吹出口9へ流出するようになっている。
同様に、図4(b)の除湿風吹出口9側では、第1流入空間3Aに流出した除湿風がそのまま除湿風吹出口9へ流出するとともに、第2流入空間3Bに流出した加湿風は、除湿風吹出口9への流路が除湿側ドア62bで閉塞されているため、第2流入空間3B内を紙面奥側へ流れて加湿風流通路80側へ移動し、そこから加湿風吹出口8へ流出するようになっている。
また、図5は第2の流路切替位置の状態を示し、流路切替ドア6を他方側(図5の状態)へ回動することにより、第1流入空間3Aと加湿風流通路80とが連通し、第2流入空間3Bと除湿風流通路90とが連通するようになっている。つまり、図5(a)の加湿風吹出口8側では、第1流入空間3Aに流出した加湿風がそのまま加湿風吹出口8へ流出するとともに、第2流入空間3Bに流出した除湿風は、加湿風吹出口8への流路が加湿側ドア61aで閉塞されているため、第2流入空間3B内を紙面手前側へ流れて除湿風流通路90側へ移動し、そこから除湿風吹出口9へ流出するようになっている。
同様に、図5(b)の除湿風吹出口9側では、第2流入空間3Bに流出した除湿風がそのまま除湿風吹出口9へ流出するとともに、第1流入空間3Aに流出した加湿風は、除湿風吹出口9への流路が除湿側ドア62aで閉塞されているため、第1流入空間3A内を紙面奥側へ流れて加湿風流通路80側へ移動し、そこから加湿風吹出口8へ流出するようになっている。
吸着材モジュール3においては、各吸着素子31A、31Bの吸着/脱離操作に準じた時間間隔、例えば5〜10分間隔でペルチェ素子30に流れる電流の方向を逆転させ、ペルチェ素子30の板面30a、30bにおける吸熱機能と放熱機能とを入れ替えるようになっている。
また、流路切替部4においては、ペルチェ素子30の電流の逆転に応じて流路切替ドア6が回動され、吸着材モジュール3で処理された各空気の振り向け先が、一方の空気は加湿風吹出口8から除湿風吹出口9へ、他方の空気は除湿風吹出口9から加湿風吹出口8へ切り替えられるようになっている。
この流路切替ドア6の作動するタイミングが、ペルチェ素子30の電流を逆転させて以降、ペルチェ素子30の各板面30a、30bの温度が高低逆転するまでの間であり、通常は電流の逆転以降約30〜60秒経過するまでの間である。このように、電流逆転後しばらくしてから流路切替ドア6を作動させて振り向け先を切り替えることで、より一層効率的に除湿空気および加湿空気を生成することができる。
なお、図示しないが、本実施形態の除加湿装置100には、送風機2の制御、吸着材モジュール3におけるペルチェ素子30の電流の制御、および流路切替部4におけるアクチュエータ7の制御を行うための制御装置が設けられる。そして、本除加湿装置100は、図1(b)に示すように、車両の天板50aと内装材50bとの間の天井50内に配設されている。除加湿装置100の加湿風吹出口8と除湿風吹出口9には、樹脂のブロー成形などで形成された送風ダクト71、72が接続されている。
図6は、車両用除加湿装置100の車両への配設状態を示す車両の部分側面断面図であり、図7は、図6の車両の部分平面図である。これらの図6および図7に示すように、除加湿装置100の加湿風吹出口8と連通した加湿温風ダクト71は、天井50の空間内を配策され、その吹出端71aが運転席52に着座した運転者(乗員)Drに向けられている。
また、除湿風吹出口9と連通した除湿冷風ダクト72は、天井50の空間内を配策され、その吹出端72a、72bは二股に分かれており、そのそれぞれが車両のフロントガラス(前面窓ガラス)51の内面上側の左右部に向けられている。また、本実施形態の除加湿装置100は、運転モードとして加湿モードと温風モードとを有しており、図6中に示すモードスイッチ(選択手段)Swを乗員Drが操作することにより、選択切り替えできるようになっている。
そして、本実施形態の除加湿装置100は、例えば外気が冷えて乾燥している冬季において、以下のように作動する。まず、加湿モード時の作動について説明する。送風機2は、車室内の空気を吸い込み、これを吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aおよび第2の吸着素子31Bにそれぞれ送気する。吸着材モジュール3においては、例えば、ペルチェ素子30の一方の板面30aが吸熱部として機能し、他方の板面30bが放熱部として機能する。
このため、前記の板面30aによって第1の吸着素子31Aが冷却され、そのフィン33に把持された吸着材の吸着操作が進行し、フィン33を通過する空気中の水蒸気を吸着する。一方、第2の吸着素子31Bは、ペルチェ素子30の板面30bによって加熱され、その第2の吸着素子31Bのフィン33に把持された吸着材の脱離操作が進行し、フィン33を通過する空気に水蒸気を放出する。
吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aを通過して除湿された空気は第1流入空間3Aに流出し、第2の吸着素子31Bを通過して加湿された空気は第2流入空間3Bに流出し、流路切替ドア6により、加湿された空気は加湿風流通路80に振り向けられて加湿風吹出口8から吹き出され、除湿された空気は除湿風流通路90に振り向けられて除湿風吹出口9から吹き出される。
吸着材モジュール3において、吸着操作および脱離操作が所定時間行われると、ペルチェ素子30に印加される電圧が逆転され、ペルチェ素子30の吸熱部と放熱部とが入れ替えられる。換言すれば、ペルチェ素子30の板面30aが放熱部として機能し板面30bが吸熱部として機能する。そして、ペルチェ素子30の各板面30a、30bの機能の入れ替わりにより、各吸着素子31A、31Bにおいては、各々、吸着材の吸着/脱離操作が反転する。
すなわち、上記の第1の吸着素子31Aは、冷却されていたそのフィン33が加熱されることにより、それまで吸着した水蒸気を脱離する。他方、上記の第2の吸着素子31Bは、加熱されていたそのフィン33が冷却されることにより、水蒸気の吸着を開始する。その結果、第1の吸着素子31Aは、これを通過する空気に水蒸気を放出して加湿し、第2の吸着素子31Bは、これを通過する空気中の水蒸気を吸着して除湿する。これにより、加湿された空気は第1流入空間3Aに流出し、除湿された空気は第2流入空間3Bに流出する。
また、ペルチェ素子30に印加される電圧が逆転されると、流路切替ドア6が第1の流路切替位置から第2の流路切替位置に回動して流路が切り替えられる。すなわち、流路切替ドア6が、例えば図4に示す状態から図5に示す状態に切り替えられる。このため、吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aを通過して加湿された空気は第1流入空間3Aに流出し、第2の吸着素子31Bを通過して除湿された空気は第2流入空間3Bに流出する。
そして、流路切替ドア6により、加湿された空気は加湿風流通路80に振り向けられて加湿風吹出口8から吹き出され、除湿された空気は、除湿風流通路90に振り向けられて除湿風吹出口9から吹き出される。本実施形態の除加湿装置100においては、上記のような吸着材モジュール3で吸着/脱離操作を一定のタイミングで反転させるとともに、これに応じて、除湿された空気と加湿された空気との吹出流路を流路切替ドア6によって切り替える。
これにより、除湿風吹出口9から除湿された空気を連続して吹き出し、加湿風吹出口8から加湿された空気を連続して吹き出すことができる。そして、乗員、特に運転者Drには、加湿温風ダクト71から加湿風を供給して快適性を向上させるとともに、車両のフロントガラス51の内面には、除湿冷風ダクト72から防曇用の除湿風を供給するようになっている。
上記のように、本実施形態の除加湿装置100においては、吸着材を把持させた固定方式の一対の吸着素子31A、31Bをペルチェ素子30の吸熱部および放熱部として機能する各板面30a、30bにそれぞれ直接配置して吸着材モジュール3が構成される。吸着材モジュール3において、ペルチェ素子30へ流す電流の逆転によって吸熱部と放熱部を機能的に入れ替え、各吸着素子31A、31Bに対する冷却と加熱を切り替えて吸着操作と脱離操作を反転させるとともに、流路切替ドア6を使用し、吸着操作と脱離操作の反転に応じて、第1の吸着素子31Aを通過した空気と第2の吸着素子31Bを通過した空気の振り向け先を切り替える。
従って、本実施形態の除加湿装置100においては、従来の吸着ローター方式のような回転駆動部を設ける必要がなく、しかも、ペルチェ素子30に各吸着素子31A、31Bが直接配置されており、吸着素子31A、31Bを加熱/冷却する際のペルチェ素子30と吸着素子との間の熱伝導性が高いため、吸着素子31A、31Bおよびペルチェ素子30を一層小型化できる。その結果、装置構成を簡素化でき、装置全体を一層小型化することができる。なお、図8は、加湿モード時の吹き出し温度の変化を表すグラフである。
次に、ヒータモード時の作動について説明する。図1は、ヒータモード時の状態を示している。加湿モードと異なるのは、ペルチェ素子30の放熱側、即ち両吸着素子31A、31Bのいずれか一方(本実施形態では吸着素子31B)を放熱部として保持する点にある。なお、ペルチェ素子30による加熱だけでは熱量が足りない場合は、補助ヒータ41にも通電して加熱することとなる。
また、流路切替ドア6は、放熱側となる吸着素子31Bで加熱された温風が、加湿風吹出口8に分配される流路切替位置に保持される。そして、フィン温度センサ34で検出されるフィン33部の温度が所定温度(例えば、60〜80℃)以上となったときに送風機2の運転(送風)を開始するようになっている。
これにより、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態において、水冷式エンジンの冷却水水温が低くてヒータコアから温風を出せないときにも、乗員Drに向けて温風(例えば、25〜30℃)を吹き出すことができる。なお、図9は、ヒータモード時の吹き出し温度の変化を表すグラフである。図8の加湿モード時と比べ、安定した温度で温風を供給することができる。また、ペルチェ素子30および補助ヒータ41への通電を調節することで、その吹出温度も調節することができる。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。まず、ペルチェ素子30の放熱側となる両吸着素子31A、31Bのいずれか一方を、放熱部として保持するとともに、その放熱側とした吸着素子31Bで加熱された温風が加湿風吹出口8に分配される流路切替位置で流路切替ドア6を保持して、加湿風吹出口8からの温風を車室内の乗員Dr周りに吹き出すヒータモードを備えている。
これによれば、ペルチェ素子30の放熱側の熱を利用して、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態において、水冷式エンジンの冷却水水温が上がってヒータコアから温風を出せるようになるまでの間にも、車室内の乗員Drに温風を提供することができる。
また、加湿風吹出口8から加湿風を乗員Dr周りに吹き出す加湿モードと、加湿風吹出口8から温風を乗員Dr周りに吹き出すヒータモードとのいずれかを、乗員Drが選択できるモードスイッチSwを備えている。これによれば、乗員Drの操作によって加湿モードとヒータモードとを選択切り替えすることができる。
また、吸着材モジュール3の一方の吸着素子31Bに補助ヒータ41を熱的に接続している。これによれば、補助ヒータ41を設けることで、加熱能力を向上させることができる。また、1つの吸着素子31Bのフィン33に、ペルチェ素子30と補助ヒータ41とで効率良く熱を加えることができることから全体を無駄なく構成することができる。
また、ヒータモード時に放熱側とする吸着素子31Bのフィン33部に、フィン33部の温度を検出するフィン温度センサ34を備え、ヒータモードで運転する場合、フィン温度センサ34で検出されるフィン33部の温度が所定温度以上となったときに送風機2の運転を開始するようにしている。これによれば、乗員Drに冷風を吹き出すことを防止することができる。
また、ヒータモードで運転する場合、吸着材モジュール3の他方の吸着素子31Aで冷却されて除湿風吹出口9から吹き出される冷風は、天井50内に配設された除湿冷風ダクト72を通って車両のフロントガラス51の内面に向けて吹き出されるようにしている。これによれば、ヒータモードで運転する場合であっても、吸着素子31Aに担持させた吸着材が水蒸気を吸着しきるまでは除湿した冷風となるため、例えば車両を冷間始動した後の暖機状態においては、フロントガラス51の防曇に利用することができる。
また、車両用空調装置からのデフロスタ風は、フロントガラス51の下方から吹き出されるのに対して、本車両用除加湿装置100からの除湿風はフロントガラス51の上方から吹き出されることより、フロントガラス51の曇りを効率良く晴らすことができる。
また、除湿冷風ダクト72を介してフロントガラス51の内面に向けて吹き出す構成とすることにより、除湿風の吹出端72a、72bを適切な位置に構成することができる。さらに、除湿冷風ダクト72を介することで除湿風の送風音(直達音)を低減することができる。
また、除加湿する空気は、車室内の空気である。これによれば、車室内の空気を取り込んで、除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出すことにより、簡素で小型な構成にて効率良く除加湿空気を生成することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図10は、本発明の第2実施形態における除加湿装置100Aの構造概要を示す部分側面断面図である。なお、本実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。本実施形態は、流路切替部4の空気流れ下流側で、加湿風吹出口8に連通する加湿風流通路80に、補助ヒータモジュール40を設けるように構成したものである。
図11は、図10中の補助ヒータモジュール(補助加熱モジュール)40の一例を示す斜視図である。補助ヒータモジュール40は、図11に示すように、PTCヒータやニクロムヒータなどの電気ヒータによる平板状の補助ヒータ41Aの両面に、フィン部材42を熱的に接続したものである。
補助ヒータモジュール40は、加湿風流通路80の通路断面形状に合わせて、本実施形態では略立方体に構成されており、流通する空気を加熱するようになっている。また、この補助ヒータモジュール40のフィン部材42には、フィン部材42の温度を検出するサーミスタなどのフィン温度センサ34を設けている。このように、補助加熱は加湿風吹出口8手前の加湿風流通路80内で行っても良く、これによっても加熱能力を向上させることができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。例えば、ペルチェ素子30のみでヒータモード時の目標吹出温度が達成できる場合、補助ヒータ41や補助ヒータモジュール40などの補助加熱手段は構成しなくとも良い。また、補助加熱手段として、PTCヒータやニクロムヒータなどに限らずペルチェ素子を追加配置して用いても良い。また、補助ヒータ41は、天側の吸着素子31Aに構成しても良い。また、車室内の温度と湿度とを検出して、所定の条件に従い、加湿モードとヒータモードとが自動で選択切替されるように構成しても良い。
また、上述の実施形態では、ヒータモード時の冷風をフロントガラス51の内面に向けて吹き出しているが、この冷風が図示しない車両用空調装置での車室内温度の上昇を阻害する場合、除湿風流通路90から除湿風ダクト72の吹出端72a、72bまでの間に流路切替手段を設け、その流路切替手段を操作することにより、ヒータモード時の冷風を天井50内に吹き出すようにして、車両用空調装置での暖房を阻害しないように構成しても良い。
また、本実施形態の除加湿装置100は、流路切替ドア6の作動設定を切り替えることにより、例えば夏季などで外気が高湿度となる状況においては、加湿風吹出口8から除湿された空気を運転者Dr側へ吹き出すこともできる。また、車室内の臭気成分を捕捉するため、吸着材モジュール3の上流側または下流側に脱臭用フィルターを配置しても良い。
本発明の第1実施形態における除加湿装置100の構造概要と、ヒータモード時の状態とを示し、(a)は平面図、(b)は除加湿装置100を車両の天井50内に配設した状態での側面断面図である。 図1中の吸着材モジュール3の一例を示す斜視図である。 図1中の流路切替ドア6の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)中のb視図である。 流路切り替えのしくみを説明する図であり、第1の流路切替位置の状態を示し、(a)は図1中のa−a断面図、(b)は図1中のb−b断面図である。 流路切り替えのしくみを説明する図であり、第2の流路切替位置の状態を示し、(a)は図1中のa−a断面図、(b)は図1中のb−b断面図である。 除加湿装置100の車両への配設状態を示す車両の部分側面断面図である。 図6の車両の部分平面図である。 加湿モード時の吹き出し温度の変化を表すグラフである。 ヒータモード時の吹き出し温度の変化を表すグラフである。 本発明の第2実施形態における除加湿装置100Aの構造概要を示す部分側面断面図である。 図10中の補助ヒータモジュール40の一例を示す斜視図である。
符号の説明
1…ケーシング
2…送風機(送風手段)
3…吸着材モジュール
4…流路切替部
6…流路切替ドア
8…加湿風吹出口
9…除湿風吹出口
30…ペルチェ素子
30a、30b…板面
31A…第1の吸着素子
31B…第2の吸着素子
33…フィン
34…フィン温度センサ(フィン温度検出手段)
41…補助ヒータ(補助加熱手段)
40…補助ヒータモジュール(補助加熱モジュール)
42…フィン部材(フィン)
50…天井
51…フロントガラス(前面窓ガラス)
72…除湿冷風ダクト(送風ダクト)
80…加湿風流通路
Dr…運転者(乗員)
Sw…モードスイッチ(選択手段)

Claims (7)

  1. 空気を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出す車両用除加湿装置であり、
    空気流通路としてのケーシング(1)には、送風手段(2)、吸着材モジュール(3)および流路切替部(4)が空気の流れ方向に沿って順に配設され、前記ケーシング(1)の最下流部には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口(8)と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口(9)とが設けられ、
    前記吸着材モジュール(3)は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面(30a、30b)を備えたペルチェ素子(30)と、通気可能なフィン(33)の表面に吸着材を把持させて前記板面(30a、30b)のそれぞれに配置された第1の吸着素子(31A)および第2の吸着素子(31B)とを備え、前記送風手段(2)によって送気される空気が前記各吸着素子(31A、31B)を通過可能に前記ケーシング(1)内に配置され、
    前記流路切替部(4)は、前記加湿風吹出口(8)および前記除湿風吹出口(9)に対し、前記第1の吸着素子(31A)を通過した空気と前記第2の吸着素子(31B)を通過した空気とを別々に分配可能で、かつ分配先を流路切替ドア(6)によって切り替え可能に構成され、
    前記ペルチェ素子(30)に流れる電流を逆転させて前記ペルチェ素子(30)の吸熱部と放熱部とを入れ替えるとともに、前記流路切替部(4)は前記電流の逆転に応じて前記流路切替ドア(6)によって各空気の分配先を切り替えるように構成されている車両用除加湿装置において、
    前記両吸着素子(31A、31B)のいずれか一方を、前記ペルチェ素子(30)の放熱側として保持するとともに、その放熱側とした前記吸着素子(31B)で加熱された温風が前記加湿風吹出口(8)に分配される流路切替位置で前記流路切替ドア(6)を保持して、前記加湿風吹出口(8)からの温風を車室内の乗員(Dr)周りに吹き出すヒータモードを備えていることを特徴とする車両用除加湿装置。
  2. 前記加湿風吹出口(8)から加湿風を前記乗員(Dr)周りに吹き出す加湿モードと、前記加湿風吹出口(8)から温風を前記乗員(Dr)周りに吹き出すヒータモードとのいずれかを、前記乗員(Dr)が選択できる選択手段(Sw)を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両用除加湿装置。
  3. 前記吸着材モジュール(3)の一方の前記吸着素子(31B)に補助加熱手段(41)を熱的に接続していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用除加湿装置。
  4. 前記流路切替部(4)の空気流れ下流側で、前記加湿風吹出口(8)に連通する加湿風流通路(80)に補助加熱モジュール(40)を備えていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の車両用除加湿装置。
  5. ヒータモード時に放熱側とする前記吸着素子(31B)の前記フィン(33)部、もしくは前記補助加熱モジュール(40)で通過する空気と熱交換するフィン(42)部に、前記フィン(33、42)部の温度を検出するフィン温度検出手段(34)を備え、前記ヒータモードで運転する場合、前記フィン温度検出手段(34)で検出される前記フィン(33、42)部の温度が所定温度以上となったときに前記送風手段(2)の運転を開始することを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の車両用除加湿装置。
  6. 前記ヒータモードで運転する場合、前記吸着材モジュール(3)の他方の前記吸着素子(31A)で冷却されて前記除湿風吹出口(9)から吹き出される冷風は、天井(50)内に配設された送風ダクト(72)を通って車両の前面窓ガラス(51)の内面に向けて吹き出されることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の車両用除加湿装置。
  7. 除加湿する空気は、車室内の空気であることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の車両用除加湿装置。
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