JP2001033081A - 加湿装置を備えた電気暖房機器 - Google Patents

加湿装置を備えた電気暖房機器

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JP2001033081A
JP2001033081A JP11208489A JP20848999A JP2001033081A JP 2001033081 A JP2001033081 A JP 2001033081A JP 11208489 A JP11208489 A JP 11208489A JP 20848999 A JP20848999 A JP 20848999A JP 2001033081 A JP2001033081 A JP 2001033081A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来の電気暖房機器は暖房装置部の単独運転
か、もしくは暖房装置部と加湿装置部の併用運転のみが
可能で、加湿装置部を単独で運転することはできないた
め、使い勝手の悪い面があった。 【解決手段】 本発明に係る電気暖房機器は、暖房装置
部と加湿装置部とを有する電気暖房機器において、前記
加湿装置部を単独運転させる選択手段を設けている。な
お、前記選択手段として、操作部に設けた暖房モード選
択スイッチに暖房運転停止モードを設けている。また、
操作部に設けた加湿モード選択スイッチを一定時間押し
続けることで暖房運転を停止する機構を設けてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加湿装置を備えた
電気暖房機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の加湿装置を備えた電気暖房機器に
ついて、図7〜図9を用いて説明する。図7は従来の電
気暖房機器の一例を示す概略斜視図である。図中に示す
ように、この電気暖房機器は装置本体101の前面下部
に温風吹出口102を有している。この温風吹出口10
2から温風を吹き出すことにより室内の暖房を行う。ま
た、前記装置本体101上面には操作部103を備えて
いる。図8は前記操作部103の一例を示す概略図であ
る。図中に示すように、前記操作部103は電源スイッ
チ106、手動運転スイッチ107、自動運転スイッチ
108、スチームスイッチ109、入タイマースイッチ
110、切タイマースイッチ111、手動運転モードラ
ンプ112、自動運転モードランプ113、ディジタル
表示部114、入タイマーランプ115、切タイマーラ
ンプ116、および給水ランプ117から構成されてい
る。
【0003】さらに、前記装置本体101上面には開口
部104を有する蓋105を設けている。この蓋105
の下方に当たる装置本体101内部には蒸気を発生する
加湿装置部を備えており、その加湿装置部で発生させた
蒸気を前記開口部104から装置本体101外部に放出
し、室内の加湿を行う。図9は図7のX−X’断面図で
ある。この例では前記装置本体101内に水を蓄えるた
めの貯水タンク118を設けており、その貯水タンク1
18の横に銅管で形成した中空パイプ119を垂直に取
り付けてある。貯水タンク118の底部には導通管部1
20を設け、シリコンゴムで形成された接続チューブ1
21により中空パイプ119の下端に連結してある。
【0004】また、前記中空パイプ119の上端には、
蒸気吹出口122を接続チューブ123により連結して
いる。なお、前記蓋105はこの蒸気吹出口122に相
対する位置に開口部104を有している。ここで、中空
パイプ119の両端部表面、すなわち、接続チューブ1
21および接続チューブ123との連結部分表面にはフ
ッ素樹脂124を塗布している。これにより、中空パイ
プ119の腐食を防止することができる。また、中空パ
イプ119の略中央部には発熱体125を巻くことで管
状加熱部126を形成している。
【0005】上記構成の電気暖房機器の動作を説明す
る。まず、前記操作部103の電源スイッチ106を押
すことで電源を「入」状態にすると、暖房装置部のヒー
タや送風ファンが駆動して前記温風吹出口102から温
風が吹き出る。これにより、室内の暖房を行うことがで
きる。次に暖房運転モードの手動運転スイッチ107、
または自動運転スイッチ108で暖房運転モードを選択
する。ここで、暖房運転モードとして、手動運転なら
「強、中、弱、微弱」の4モードが選択でき、自動運転
なら「高め、標準、低め」の3モードが選択できる。な
お、以上の暖房運転モードのいずれが選択されているか
は、手動運転モードランプ112、または自動運転モー
ドランプ113の点灯状態で把握することができる。
【0006】次に、加湿運転を行う場合について説明す
る。まず前記蓋105を開けて前記蒸気吹出口122か
ら水を注入することで、前記中空パイプ119、前記導
通管部120を介して前記貯水タンク118内への給水
を行っておくものとする。給水された水は貯水タンク1
18の底部から導通管部120を通り、中空パイプ11
9内の下部までを満たした状態となっている。この状態
で、前記操作部103の電源スイッチ106を押して電
源を「入」状態とし、上述の暖房運転を開始する。この
状態でさらにスチームスイッチ109を押して、前記管
状加熱部126の発熱体125に通電を行うことによ
り、中空パイプ119内の水を加熱して蒸発させる。そ
して、発生した蒸気を蒸気吹出口122を通じて開口部
104から装置本体101外部、すなわち電気暖房機器
を設置している室内へ放出し、室内の加湿を行う。この
ように、加湿動作は暖房運転動作と共に行われ、加湿動
作単独の運転は行われない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上に示した従来構成
の電気暖房機器は、暖房運転モードとして手動運転モー
ドと自動運転モードの2モードを選択することができる
ものである。しかし、いずれの運転モードにも暖房運転
を停止状態とする機能が設けられていない。このため、
暖房装置部の単独運転か、もしくは暖房装置部と加湿装
置部の併用運転のみが選択可能で、加湿装置部を単独で
運転することはできない。これは、従来の電気暖房機器
に設けた加湿装置部のスチーム発生容量が小容量(数十
ml)であり、メイン機能はあくまで室内の暖房に重点
が置かれていることによる。しかし、スチーム発生容量
が数百mlといった本格的な加湿装置部を電気暖房機器
に備え付ける場合、加湿装置部を単独で運転することが
できなければ、本来の機能を十分発揮できず、使い勝手
の悪い製品となってしまう。
【0008】本発明は、加湿装置を備えた電気暖房機器
において、加湿装置を単独運転することが可能な電気暖
房機器を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る電気暖房機器は、室内の暖房を行う暖
房装置部と、室内の加湿を行う加湿装置部とを有する電
気暖房機器において、前記加湿装置部を単独運転させる
選択手段を設けている。なお、前記加湿装置部を単独運
転させるために、操作部に設けた暖房モード選択スイッ
チに暖房運転停止モードを設けている。また、操作部に
設けた加湿モード選択スイッチを一定時間押し続けるこ
とで暖房運転を停止する機構を設けてもよい。
【0010】さらに、暖房運転と加湿運転の両方を停止
した時に、前記操作部に設けた電源ランプを消灯し、電
源を「切」状態とする機構を設けている。特に、暖房運
転と加湿運転の両方を停止してから一定時間経過後に、
前記操作部に設けた電源ランプを消灯し、電源を「切」
状態とする機構としても良い。また、前記加湿装置部の
単独運転時には、前記暖房装置部との併用運転時に比べ
て加湿量を増やす手段を備えている。
【0011】具体的には、室内を暖房する暖房装置部
と、室内を加湿する加湿装置部と、電源スイッチ、暖房
モード選択スイッチ、および加湿モード選択スイッチを
具備する操作部と、前記操作部からの入力により前記暖
房装置部および前記加湿装置部の運転モードを変更する
制御部とを有する電気暖房機において、前記電源スイッ
チにより前記暖房装置部および前記加湿装置部をともに
運転でき、前記暖房モード選択スイッチにより前記暖房
装置部を停止でき、また前記加湿モード選択スイッチに
より前記加湿装置部を停止できる機構としている。ま
た、前記加湿モード選択スイッチを一定時間押し続ける
ことで暖房装置部を停止するために、前記加湿モード選
択スイッチを押している時間を計測するタイマー計測手
段を設けている。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明に係る電気暖房機器につい
て、まず、図1〜図4を用いて装置の構成を説明をす
る。図1は本発明に係る電気暖房機器の一例を示す概略
斜視図である。本実施形態では、装置本体1の前面下部
に温風吹出口2を設けている。この温風吹出口2から温
風を吹き出すことにより室内の暖房を行う。また、前記
装置本体1上面には操作部3を備えている。図2は前記
操作部3の一例を示す概略図である。図中に示すよう
に、前記操作部3は電源スイッチ8、暖房モード選択ス
イッチ9、加湿モード選択スイッチ10、入タイマース
イッチ11、切タイマースイッチ12、電源ランプ1
3、暖房モードランプ14、加湿モードランプ15、デ
ィジタル表示部16、入タイマーランプ17、切タイマ
ーランプ18、および給水ランプ19から構成されてい
る。
【0013】また、前記装置本体1上面には蓋4、およ
び開口部5を有する蒸気吹出口6を設けている。この蓋
4の下方に当たる装置本体1内部には蒸気を発生する加
湿装置部を備えており、その加湿装置部で発生させた蒸
気を前記開口部5から装置本体1外部に放出し、室内の
加湿を行う。図3は図1のX−X’断面図である。この
例では前記蓋4の下方に貯水タンク20を設けている。
この貯水タンク20はタンクキャップ21を有してお
り、着脱可能なカートリッジ式である。給水の際は、前
記蓋4を開けて前記貯水タンク20を取り出し、前記タ
ンクキャップ21を開けて水を注ぎ込む。逆に、貯水タ
ンク20を前記装置本体1内へ設置する際は、タンクキ
ャップ21を下側に向けた状態で、水受け部材22の上
に設置する。
【0014】ここで、前記タンクキャップ21には弁機
構23を設けているので、加湿装置部内部の水位を常に
一定に保ちながら給水を行うことができる。なお、前記
装置本体1の前面には、前記貯水タンク20に対向する
位置に水位確認窓7を設けている。この水位確認窓7は
透明ボードで形成しており、前記貯水タンク20も半透
明のポリタンクであるので、外部から目視で残水量の確
認が行える。これにより、残水量の確認のたびに貯水タ
ンク20を取り出すといった煩雑な作業が不必要とな
る。
【0015】一方、前記貯水タンク20の横には銅管で
形成した中空パイプ24を垂直に取り付けてある。前記
水受け部材22とこの中空パイプ24とは補助タンク2
5を介して連通している。すなわち、補助タンク25の
一方を水受け部材22の下端に、他方を中空パイプ24
の下端にそれぞれ連結している。なお、この連結にはシ
リコンゴムで形成された接続チューブ26および27を
用いている。また、この補助タンク25には不必要とな
った水を装置本体1外部に排出するための排水口28を
設けている。
【0016】また、前記中空パイプ24の上端は接続チ
ューブ29を介して混合タンク30の下端と連結してい
る。そして、前記混合タンク30の上端は接続チューブ
31を介して接続部材32と連結している。この接続部
材32は前記蒸気吹出口6をはめ込み式で脱着するため
の部材である。このように、蒸気吹出口6を取り外すこ
とが可能な構造とすれば、前記混合タンク30内部など
の清掃が容易に行えるので、常に清潔な蒸気を得ること
ができる。ここで、中空パイプ24の両端部表面、すな
わち、接続チューブ27および接続チューブ29との連
結部分表面にはフッ素樹脂33を塗布している。また、
中空パイプ24には発熱体34を巻くことで管状加熱部
35を形成している。本実施形態では、この管状加熱部
35を断熱カバー36でさらに被覆しているので、加え
た熱量を無駄なく水の加熱に使うことができ非常に効率
がよい。そのため、電力消費量を削減できるので非常に
経済的である。
【0017】次に、図4を用いて前記混合タンク30の
働きを説明する。図4は図1のY−Y’断面図である。
図中に示すように、この混合タンク30は空気取入口3
7を介して送風機38と連通している。こうした構造と
することで、前記管状加熱部35で発生した蒸気と前記
送風機38から送り込む空気とを混合し、蒸気の温度を
下げることができる。これにより、蒸気が使用者に直接
当たるような場合にも、使用者が火傷を負う危険性がな
く、安全に室内の加湿を行うことができる。
【0018】上記構成の電気暖房機器の動作について、
図5を用いて説明する。図5は本発明に係る電気暖房機
器の概略構成を示すブロック図である。この図に示すよ
うに、前記電源スイッチ8、暖房モード選択スイッチ
9、および加湿モード選択スイッチ10からの入力信号
は、スイッチ回路39を通してマイクロコンピュータ4
0に送り込まれる。このマイクロコンピュータ40は制
御部41とタイマー計測手段42とを有している。この
制御部41において前記スイッチ回路39からの入力信
号を処理し、その結果を表示回路43や駆動回路44に
出力する。これにより、前記表示回路43は前記電源ラ
ンプ13、暖房モードランプ14,および加湿モードラ
ンプ15の点灯状態を変化させ、駆動回路44は暖房装
置部45および加湿装置部46の動作を制御する。ま
た、制御部41はスイッチ回路39からの入力信号だけ
でなく、タイマー計測手段42で計測した、各スイッチ
を押し続けている時間や、温度センサー47および湿度
センサー48で得た室内環境データについても処理を行
い、その結果を前記表示回路43および駆動回路44に
出力することで、電気暖房機器全体の制御を司ってい
る。
【0019】ここで、本実施形態に係る電気暖房機器の
始動について説明する。電気暖房機器の電源が「切」状
態の時に前記操作部に設けた電源スイッチ8を押すと電
源ランプ13が点灯し、電源が「入」状態となる。そし
て、暖房装置部45および加湿装置部46がともに始動
し、暖房運転および加湿運転が始まる。以下では、暖房
運転、加湿運転、タイマー設定の順に、各動作の詳細な
説明を行う。
【0020】まず、暖房運転を行う場合について説明す
る。前記操作部3の電源スイッチ8を押すことで電源を
「入」状態にすると、前記暖房装置部45のヒータや送
風ファンが駆動して前記温風吹出口2から温風が吹き出
る。これにより、室内の暖房を行うことができる。次
に、前記操作部3の暖房モード選択スイッチ9で暖房運
転モードを選択する。電源投入直後の初期状態における
暖房運転モードは「標準」モードとなっており、暖房運
転モード選択スイッチ9を押すごとに「標準」→「高
め」→「(暖房運転)停止」→「静音」→「低め」→
「標準」といった順序で循環する。
【0021】ここで、「高め、標準、低め」の3モード
については、目標となる室内温度がそれぞれ異なってい
る。具体的には「高め」が24℃、「標準」が22℃、
そして「低め」が18℃を目標室内温度として、暖房用
ヒータ(本実施形態では、600Wのヒータを2基備え
ている。)および暖房用送風機の制御を行う。一方、
「静音」モードは前記暖房用ヒータのうち、片方の60
0Wのヒータのみを連続運転するものである。これによ
り、使用者が就寝中である場合など静粛性を求められる
状況下において、暖房機器の駆動音を極力抑えることが
できる。なお、以上の暖房運転モードのいずれが選択さ
れているかは、前記操作部3に設けた暖房モードランプ
14の点灯状態で把握することができる。
【0022】また、本実施形態に係る電気暖房機器で
は、暖房運転モードに「停止」モードを設けている。こ
れにより、メイン電源を「入」状態としたまま、暖房運
転を停止することができる。すなわち、前記加湿装置部
46のみを単独で動作させることが可能となる。なお、
暖房運転モードが「停止」モードの時には、前記暖房モ
ードランプ14は消灯する。
【0023】次に、加湿運転を行う場合について説明す
る。まず、先程説明した手順であらかじめ前記貯水タン
ク20への給水を行っておく。給水された水は貯水タン
ク20の底部から補助タンク25を通り、中空パイプ2
4内の下部までを満たした状態となる。この状態で、前
記操作部3の電源スイッチ8を押して電源を「入」状態
にすると、加湿装置部46の発熱体34が発熱し、中空
パイプ24内の水を90〜95℃に加熱することができ
る。そして、発生した蒸気の温度を混合タンク30で適
温とした後、蒸気吹出口6を通じて開口部5から装置本
体1外部、すなわち電気暖房機器を設置している室内へ
放出し、室内の加湿を行うことができる。
【0024】電源投入直後の初期状態における加湿運転
モードは「50」モードとなっており、加湿運転モード
選択スイッチ10を押すごとに「50」→「60」→
「(加湿運転)停止」→「連続」→「40」→「50」
といった順序で循環する。ここで、それぞれの加湿運転
モードについて説明する。「40、50、60」の3モ
ードについては、目標となる室内湿度がそれぞれ異なっ
ている。具体的には「40」が40%、「50」が50
%、そして「60」が60%を目標室内湿度として前記
発熱体34および前記送風機38の制御を行う。一方、
「連続」モードは文字通り、前記加湿装置部46を連続
運転するものである。
【0025】また、加湿運転モードに「停止」モードを
設けることにより、暖房装置部45のみを単独で動作さ
せることが可能である。なお、以上の加湿運転モードの
いずれが選択されているかは前記操作部に設けた加湿モ
ードランプ15の点灯状態で把握することができる。な
お、加湿運転モードが「停止」モードの時には、前記加
湿モードランプ15は消灯する。
【0026】本実施形態では、前記加湿モード選択スイ
ッチ10は加湿運転モードの選択ばかりでなく、もう一
つ別の機能、すなわち加湿モード選択スイッチ10を一
定時間(例えば1秒間)押し続けると暖房運転を停止す
ることができるという機能を有している。これは、マイ
クロコンピュータ40内部のタイマー計測手段42によ
って、加湿モード選択スイッチ10を押し続ける時間を
カウントし、このカウント結果を制御部41が「1秒以
上」と判断したときには、駆動回路44に対して暖房運
転を停止する指令を送出するものである。この機能は暖
房運転モードの「停止」モードを選択した場合と同様の
結果を得るものである。
【0027】ここで、暖房モード選択スイッチ9で「停
止」モードを選択するためには、最大4回(「静音」モ
ードから「停止」モードを選択する場合)のスイッチ操
作が必要がある。一方、加湿モード選択スイッチ10を
1秒間押し続けることによって暖房運転モードを「停
止」モードとすれば、スイッチ操作1回でワンタッチに
暖房運転を停止することができる。これにより、煩雑な
スイッチ操作を行うことなく、スムーズに前記加湿装置
部46のみを単独で動作させることが可能となる。ま
た、前記加湿装置部46を単独で運転する場合には、前
記暖房装置部45との併用運転時に比べて加湿量を増や
す手段を備えた実施形態をとることもできる。
【0028】図6は本実施形態に係る電気暖房機器の回
路図である。この実施形態では、加湿増量スイッチ49
を設けている。この加湿増量スイッチ49を押すことで
前記マイクロコンピュータ40からリレーコイル74を
ONとする命令を送出する。これにより、加湿用メイン
ヒータ50に加えて、加湿用サブヒータ51に通電が始
まり加熱容量が増し、加湿能力が向上する。図6におい
て、60は商用交流電源であり、45a、45bはそれ
ぞれ暖房装置部45を成す第1、第2のヒータである。
また、61は降圧トランスであり、その出力は全波整流
回路62で整流され、かつ平滑回路63によって平滑さ
れる。その結果、ラインL1には5Vの直流電圧が得ら
れる。ラインL2はグランド電圧ラインである。
【0029】スイッチ9、10、49の一端はマイクロ
コンピュータ40の端子67に共通に接続されており、
前記各スイッチ9、10、49の他端はそれぞれPNP
型トランジスタ64、65、66のコレクタ・ベースを
通してマイクロコンピュータ40の端子68、69、7
0に接続されている。トランジスタ64、65、66の
エミッタは5Vの直流電源ラインL1に接続されてい
る。71、72、73、74はマイクロコンピュータ4
0によって駆動されるリレーコイルであり、81、8
2、83、84はそれらのリレーコイルに対応するリレ
ースイッチである。スイッチ9、10、49は押してい
る間でONになり、手を離すとOFFとなる形式のスイ
ッチである。
【0030】今、スイッチ9で暖房モードを選択する
と、モードの設定温度と室内温度との差に応じて、「強
−中−弱−OFF」運転をし、「強」運転のときは、マ
イクロコンピュータ40の端子67と68が接続された
ことを検知して、これに基づいてリレーコイル71と7
2に電流を流す。このため、リレースイッチ81と82
がONとなり、第1ヒータ45aと第2ヒータ45bに
通電される。暖房モードの設定温度が近づいてくると、
「弱」運転となり、マイクロコンピュータ40からの指
令により、リレースイッチ82がOFF状態となり、リ
レースイッチ81のみがON状態になる。このため、第
1ヒータ45aのみに通電される。このように、スイッ
チ9の暖房モード選択によって暖房装置部45の動作状
態が変わる。そして、スイッチ9を「(暖房運転)停
止」すると、リレースイッチ81、82がいずれもOF
F状態になり、第1・第2ヒータ45a、45bへの通
電を停止する。
【0031】スイッチ10のON操作では、リレーコイ
ル73に電流が流れ、リレースイッチ83がONして加
湿用メインヒータ50に通電される。スイッチ10で加
湿モードを選択し、設定モードの湿度と室内湿度との差
によって、リレースイッチ83をON/OFFして、加
湿用メインヒータ50を制御する。同様に、スイッチ4
9のON操作によって、リレーコイル74を介して、リ
レースイッチ84をON/OFFでき、それによって、
加湿用サブヒータ51がON/OFFして、加湿用サブ
ヒータ51を制御する。
【0032】上述したように、本実施形態に係る電気暖
房機器においては前記暖房装置部45と加湿装置部46
を併用運転させるだけでなく、いずれか一方を単独運転
させることが可能である。ここで、暖房運転が停止して
いる状態で、さらに加湿モード選択スイッチ10により
加湿運転モードを「停止」モードとした場合、すなわち
暖房運転と加湿運転をともに停止状態とした場合に、前
記電源ランプ13を消灯して電源を「切」状態とする手
段を設ければ、前記電源スイッチ8で電源を「切」状態
とする必要がなくなり便利である。
【0033】この場合、暖房運転と加湿運転がともに停
止状態となった時点から一定時間(例えば10秒)経過
後に、電源を「切」状態とするとよい。これにより、暖
房運転が停止している状態で加湿モード選択スイッチ1
0を操作する場合、たとえ「停止」モードを選んでも1
0秒以内に異なるモードに変更すれば、誤って電源が
「切」状態となることはない。なお、以上に説明した機
能は、加湿運転が停止している状態で、さらに暖房モー
ド選択スイッチ9を操作する場合にも適用できるもので
ある。
【0034】次に、タイマー設定を行う場合であるが、
まず、指定時間後に電源を「入」状態とする、入タイマ
ー設定について説明する。前記操作部3に設けた入タイ
マースイッチ11を1秒間押し続けると、前記ディジタ
ル表示部16に「7」がディジタル表示され、前記入タ
イマーランプ17が点滅を開始する。この「7」は7時
間後に電源を「入」状態とすることを意味している。こ
の状態で前記入タイマースイッチ11を押す毎に、前記
ディジタル表示は「7→8→9→無表示(タイマー設定
解除)→1→2→・・・→6→7」と循環する。この操
作により希望時間を設定した後、8秒間無操作状態とす
ると、前記入タイマーランプ17が点滅から点灯に変わ
って入タイマーの設定が完了する。前記ディジタル表示
部16の数字は時間の経過とともに減少し、希望時間に
なると電源が「入」状態となり、暖房運転および加湿運
転が開始する。
【0035】続いて、指定時間後に電源を「切」状態と
する、切タイマー設定について説明する。前記操作部3
に設けた切タイマースイッチ12を1秒間押し続ける
と、前記ディジタル表示部16に「1」がディジタル表
示され、前記切タイマーランプ18が点滅を開始する。
この「1」は1時間後に電源を「切」状態とすることを
意味している。この状態で前記切タイマースイッチ12
を押す毎に、前記ディジタル表示は「1→2→・・・→
8→9→無表示(タイマー設定解除)→1」と循環す
る。この操作により希望時間を設定した後、8秒間無操
作状態とすると、前記切タイマーランプ18が点滅から
点灯に変わって切タイマーの設定が完了する。前記ディ
ジタル表示部16の数字は時間の経過とともに減少し、
希望時間になると電源が「切」状態となり、暖房運転お
よび加湿運転が停止する。
【0036】以上に説明したように、前記入タイマース
イッチ11もしくは切タイマースイッチ12は、1秒間
押し続けなければタイマー設定を行うことができない設
計となっている。これにより、使用者が誤ってタイマー
スイッチを押してしまった場合にはタイマー設定を行わ
ないので、電気暖房機器の誤動作を防止することができ
る。
【0037】
【発明の効果】本発明によると、暖房運転と加湿運転を
行う電気暖房機器において、加湿を単独運転させること
ができるので、この機能を有しない従来の電気暖房機器
に比べて用途が広がり、電気暖房機器の価値が高まると
いう効果がある。例えば、電源スイッチを押すことで暖
房装置部および加湿装置部をともに始動させ、その後、
暖房モード選択スイッチにより暖房装置部を単独で停止
させたりすることにより、加湿装置部の単独運転状態を
得ることができる。このように、操作部に設けた暖房モ
ード選択スイッチに暖房運転停止モードを設けること
で、加湿運転を単独で行うことができる非常に使い勝手
の良い電気暖房機器となっている。
【0038】また、加湿モード選択スイッチを一定時間
押し続けることで暖房運転を停止する機構、すなわち加
湿モード選択スイッチを押している時間を計測するタイ
マー計測手段を設ければ、スイッチ操作1回でワンタッ
チに暖房運転を停止することができる。これにより、煩
雑なスイッチ操作を行うことなく、スムーズに加湿運転
を単独で行うことが可能となる。
【0039】さらに、暖房運転と加湿運転の両方を停止
した時に電源ランプを消灯し、電源を「切」状態とする
機構を設けている。これにより、電源スイッチで電源を
「切」状態とする必要がなくなり便利である。特に、暖
房運転と加湿運転の両方を停止してから一定時間経過後
に電源ランプを消灯し、電源を「切」状態とする機構と
しても良い。これにより、一方の運転が停止している状
態で他方の「停止」モードを選んでも一定時間以内に異
なるモードに変更すれば、誤って電源が「切」状態とな
ることはない。
【0040】また、加湿装置部の単独運転時には、暖房
装置部との併用運転時に比べて加湿量を増やす手段を備
えている。これにより、加湿装置の性能を余すところな
く発揮することができ、室内を効果的に加湿することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る電気暖房機器の一例を示す概略
斜視図である。
【図2】 本発明に係る電気暖房機器に設けた操作部の
一例を示す概略図である。
【図3】 図1のX−X’断面図断面図である。
【図4】 図1のY−Y’断面図断面図である。
【図5】 本発明に係る電気暖房機器の概略構成を示す
ブロック図である。
【図6】 本発明に係る電気暖房機器の回路図である。
【図7】 従来の電気暖房機器の一例を示す概略斜視図
である。
【図8】 従来の電気暖房機器に設けた操作部の一例を
示す概略図である。
【図9】 図7のX−X’断面図である。
【符号の説明】
1 装置本体 2 温風吹出口 3 操作部 4 蓋 5 開口部 6 蒸気吹出口 7 水位確認窓 8 電源スイッチ 9 暖房モード選択スイッチ 10 加湿モード選択スイッチ 11 入タイマースイッチ 12 切タイマースイッチ 13 電源ランプ 14 暖房モードランプ 15 加湿モードランプ 16 ディジタル表示部 17 入タイマーランプ 18 切タイマーランプ
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24H 3/02 301 F24H 3/02 301Z 3/04 305 3/04 305J Fターム(参考) 3L028 FA04 FB04 FB05 FC01 FC02 3L055 AA05 BC01 CA04 DA09 3L060 AA08 DD07 EE23 EE25 3L061 BB04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室内の暖房を行う暖房装置部と、室内の加
    湿を行う加湿装置部とを有する電気暖房機器において、 前記加湿装置部を単独運転させる選択手段を設けたこと
    を特徴とする電気暖房機器。
  2. 【請求項2】操作部に設けた暖房モード選択スイッチに
    暖房運転停止モードを設けたことを特徴とする請求項1
    に記載の電気暖房機器。
  3. 【請求項3】操作部に設けた加湿モード選択スイッチを
    一定時間押し続けることで暖房運転を停止する機構を設
    けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の
    電気暖房機器。
  4. 【請求項4】暖房運転と加湿運転の両方を停止した時
    に、前記操作部に設けた電源ランプを消灯し、電源を
    「切」状態とすることを特徴とする請求項1〜請求項3
    のいずれかに記載の電気暖房機器。
  5. 【請求項5】暖房運転と加湿運転の両方を停止してから
    一定時間経過後に、前記操作部に設けた電源ランプを消
    灯し、電源を「切」状態とすることを特徴とする請求項
    1〜請求項3のいずれかに記載の電気暖房機器。
  6. 【請求項6】前記加湿装置部の単独運転時には、前記暖
    房装置部との併用運転時に比べて加湿量を増やす手段を
    備えたことを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか
    に記載の電気暖房機器。
  7. 【請求項7】室内を暖房する暖房装置部と、室内を加湿
    する加湿装置部と、電源スイッチ、暖房モード選択スイ
    ッチ、および加湿モード選択スイッチを具備する操作部
    と、前記操作部からの入力により前記暖房装置部および
    前記加湿装置部の運転モードを変更する制御部とを有す
    る電気暖房機器において、 前記電源スイッチにより前記暖房装置部および前記加湿
    装置部をともに始動でき、前記暖房モード選択スイッチ
    により前記暖房装置部を単独で停止でき、また前記加湿
    モード選択スイッチにより前記加湿装置部を単独で停止
    できることを特徴とする電気暖房機器。
  8. 【請求項8】前記加湿モード選択スイッチを一定時間押
    し続けることで暖房装置部を停止するために、前記加湿
    モード選択スイッチを押している時間を計測するタイマ
    ー計測手段を設けたことを特徴とする請求項7に記載の
    電気暖房機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009274587A (ja) * 2008-05-14 2009-11-26 Denso Corp 車両用除加湿装置
JP2017172874A (ja) * 2016-03-24 2017-09-28 株式会社ノーリツ 温風暖房機

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