JP2009264635A - 除加湿装置 - Google Patents

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Koji Ota
浩司 太田
Manabu Maeda
学 前田
Akito Namikawa
晃人 並河
Toshihiro Tsuemoto
敏浩 津江本
Takanobu Nakaaze
誉暢 中畔
Hideto Hidaka
秀人 日高
Hiroyuki Kakiuchi
博行 垣内
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Abstract

【課題】加温風の加湿性能(相対湿度)を大きくする。
【解決手段】除湿風吹出口9から吹き出される除湿風の風量に対して、加湿風吹出口8から吹き出される加湿風の風量を少なくしている。
これによれば、除湿風の風量を多くすることで、冬季などの乾燥した室内空気からも多くの水分量を吸着して捕集できるとともに、その捕集した水分を、風量を少なくした加湿側の空気に添加して加湿風として吹き出すことにより、加温風の加湿性能(相対湿度)を大きくすることができる。つまりは、効率的に加湿を行うことができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気(例えば、室内空気)を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とを吹き出す除加湿装置に関するものであり、特に吸着材の吸着/脱離機能を利用して、例えば、冬季において、人の居る側に加湿空気を供給し、窓ガラス側などに除湿空気を供給する除加湿装置に関するものである。
除湿と加湿とを行う従来技術として、例えば、下記の特許文献1に示される「空気調和装置」がある。これは、例えば夏季において、冷房用の空調機(クーラー)の省エネルギー化を図り、かつ除湿された快適な空気を人の居る側へ供給するため、仕切り板によって2系列の送風路に仕切られ、かつそれぞれの両端を吸気口と排気口とされた空気流路に対し、熱交換部および吸湿部材(吸着ローター)を2つの送風路に跨るように順次に配置して成っている。
この空気調和装置においては、熱交換部で一方の送風路を通過する空気を冷却し、他方の送風路を通過する空気を加熱するとともに、吸湿部材を2つの送風路の間で回動または揺動させて吸着と脱離操作とを繰り返す。そして、一方の送風路を通じて除湿された空気を室内に連続供給し、他方の送風路を通じて加湿された空気を室外に連続排出する。
また、熱交換部は、ペルチェ素子の吸熱部と放熱部にそれぞれ熱伝導部を配置して構成されており、一方の送風路の空気をペルチェ素子の吸熱部側の熱伝導部によって冷却し、他方の送風路の空気をペルチェ素子の放熱部側の熱伝導部によって加熱することにより、吸湿部材に対し、吸着促進のための冷熱と脱離に必要な温熱とを供給している。
特開2000−146220号公報
上記の従来の装置を、例えば冬季において、人の居る側に加湿空気を供給する用途に使う場合を考える。冬季は、室内空気が乾燥しているため、吸着する水分量が少なくなり、その吸着した少ない水分を加湿側の空気に添加して加湿風として吹き出しても、その吹出風の相対湿度がさほど高くならないことより、加湿効果が得られ難いという問題点がある。
本発明は、このような従来技術に存在する問題点に着目して成されたものであり、その目的は、加温風の加湿性能(相対湿度)を大きくすることができる除加湿装置を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するために、下記の技術的手段を採用する。すなわち、請求項1に記載の発明では、空気を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出す除加湿装置であり、空気流通路としてのケーシング(1)には、送風手段(2)、吸着材モジュール(3)および流路切替部(4)が空気の流れ方向に沿って順に配設され、ケーシング(1)の最下流部には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口(8)と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口(9)とが設けられ、吸着材モジュール(3)は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面(30a、30b)を備えたペルチェ素子(30)と、通気可能なフィン(33)の表面に吸着材を把持させて板面(30a、30b)のそれぞれに配置された第1の吸着素子(31A)および第2の吸着素子(31B)とを備え、送風手段(2)によって送気される空気が各吸着素子(31A、31B)を通過可能に前記ケーシング(1)内に配置され、流路切替部(4)は、加湿風吹出口(8)および除湿風吹出口(9)に対し、第1の吸着素子(31A)を通過した空気と第2の吸着素子(31B)を通過した空気とを別々に分配可能で、かつ分配先を流路切替ドア(6)によって切り替え可能に構成され、ペルチェ素子(30)に流れる電流を逆転させてペルチェ素子(30)の吸熱部と放熱部とを入れ替えるとともに、流路切替部(4)は電流の逆転に応じて流路切替ドア(6)によって各空気の分配先を切り替えるように構成されている除加湿装置において、
除湿風吹出口(9)から吹き出される除湿風の風量に対して、加湿風吹出口(8)から吹き出される加湿風の風量が少ないことを特徴としている。
この請求項1に記載の発明によれば、除湿風の風量を多くすることで、冬季などの乾燥した空気からも多くの水分量を吸着して捕集できるとともに、その捕集した水分を、風量を少なくした加湿側の空気に添加して加湿風として吹き出すことにより、加温風の加湿性能(相対湿度)を大きくすることができる。つまりは、効率的に加湿を行うことができる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の除加湿装置において、流路切替部(4)は、吸着材モジュール(3)の直下流側に配設された第1仕切り部(40)によって第1の吸着素子(31A)を通過した空気が流入する第1流入空間(3A)と、第2の吸着素子(31B)を通過した空気が流入する第2流入空間(3B)とに区画され、第1仕切り部(40)の下流側は、第2仕切り部(11)によって加湿風吹出口(8)に流出する加湿風流通路(80)と、除湿風吹出口(9)に流出する除湿風流通路(90)とに区画され、流路切替ドア(6)は、第1仕切り部(40)と第2仕切り部(11)との間に配設され、加湿風流通路(80)と第1流入空間(3A)および第2流入空間(3B)の一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる加湿側ドア(61a、61b)と、除湿風流通路(90)と第1流入空間(3A)および第2流入空間(3B)の一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる除湿側ドア(62a、62b)とを1つの回動軸(60)に備え、
流路切替ドア(6)を第1の流路切替位置に回動させることにより、第1流入空間(3A)と加湿風流通路(80)とが連通しつつ第2流入空間(3B)と除湿風流通路(90)とが連通し、流路切替ドア(6)を第2の流路切替位置に回動させることにより、第1流入空間(3A)と除湿風流通路(90)とが連通しつつ第2流入空間(3B)と加湿風流通路(80)とが連通するようになっていることを特徴としている。
この請求項2に記載の発明によれば、吸着材モジュール(3)の直下流側に流路切替ドア(6)が回動できるだけのスペースを確保すれば流路切替部(4)を構成できることとなり、除加温装置の構成を簡素化でき、かつ除加温装置を小型化することができる。
また、請求項3に記載の発明では、請求項1または2に記載の除加湿装置において、除湿風流通路(90)に対して加湿風流通路(80)の通路断面積が小さいことを特徴としている。
この請求項3に記載の発明によれば、通路断面積比において除湿風流通路(90)に対する加湿風流通路(80)を小さくして、除湿風量に対する加温風量を少なく設定することにより、本装置における吸着材モジュール(3)よりも空気流れ上流側の空気通路や送風手段(2)は共通した1つのものとできるため、除加温装置の構成を簡素化でき、かつ除加温装置を小型化することができる。
また、請求項4に記載の発明では、請求項3に記載の除加湿装置において、各吸着素子(31A、31B)のそれぞれに空気を取り込んで供給するそれぞれの送風手段(2A、2B)を設けるとともに、各吸着素子(31A、31B)にて除湿している側の送風手段(2A、2B)の送風量に対して、加湿している側の送風手段(2A、2B)の送風量が少ないことを特徴としている。
この請求項4に記載の発明によれば、加湿風流通路(80)と除湿風流通路(90)との通路断面積を大小にするとともに、その通路断面積比に略比例したようなそれぞれの送風手段(2A、2B)での送風量とすることにより、両通風路内での内圧が略等しくなり、両通風路間での風混じりを防ぐことができる。
また、請求項5に記載の発明では、請求項1ないし4に記載の除加湿装置において、各吸着素子(31A、31B)のフィン(33)は、各吸着素子(31A、31B)を流れる空気流と略平行となるように形成されていることを特徴としている。
この請求項5に記載の発明によれば、通風による圧力損失を低減でき、送風手段(2、2A、2B)を小型にすることができる。なお、特許請求の範囲および上記各手段に記載の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1〜5を用いて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施形態における除加湿装置の構造概要を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図である。なお、本実施形態は、本発明の除加湿装置を車両の車室内に搭載して、車室内空気を取り込んで除湿空気と加湿空気とを吹き出す車両用の除加湿装置に適用したものである。
本除加湿装置は、例えば、外気が乾燥する冬季において、車両前面窓ガラスの内面側に防曇用の除湿空気を供給するとともに、乗員側には加湿空気を供給するために使用される。なお、外気が高湿度となる状況においては、電気回路の接続変更により、乗員側に除湿空気を供給するようにしても良い。さらに、本除加湿装置は、既設の空調装置に組み込むこともできるが、以下の実施形態に示すように、全体を薄型の箱状に構成して、車室内の天井部分などに設置することができる。
本除加湿装置は、図1に示すように、空気が流通する流路として樹脂で成形したケーシング1の一端に、送風機(送風手段)2を接続して構成している。送風機2は、樹脂で成形した扁平なスクロールケーシング20と、その内部に配設された遠心多翼式のファン(シロッコファン)21と、そのファン21を駆動する送風モータ22とを備えている。そして、スクロールケーシング20の下方に開設された吸込口23から車室内空気を吸い込み、吹出口24から吹き出すようになっている。
送風機2の吹出口24は、ケーシング1の吸込口10に接続され、吸い込んだ車室内空気をケーシング1内に供給する。ケーシング1内には、吸着材モジュール3および流路切替部4を、空気の流れ方向に沿って順次配設されている。ケーシング1は、設置場所に応じて各種の形状に設計できるが、上記のように、例えば天井に設置するため、高さに相当する厚さ部分を薄く設計された扁平な略直方体の箱状に形成される。なお、ケーシング1は、天井形状に応じて、厚さ方向、長さ方向、幅方向の外郭形状を、曲線状に形成されても良い。
ケーシング1の空気流れ下流端には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口8と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口9とが、幅方向に並べて設けられる。これらの加湿風吹出口8と除湿風吹出口9とは、ケーシング1に一体成形した仕切り壁(第2仕切り部)11によって区画形成されており、本実施形態では除湿風吹出口9に対して加湿風吹出口8を小さく形成している。なお、これら吹出口8、9は、圧力損失を低減するため、曲線で構成される断面形状を備えていても良い。
次に、本実施形態の吸着材モジュール3について、図2を用いて説明する。図2は、図1中の吸着材モジュール3の一例を示す斜視図である。吸着材モジュール3は、駆動機構を必要とせず、かつ熱効率の高いものを使用している。すなわち、吸着材モジュール3は、図2に示すように、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面30a、30bを備えたペルチェ素子30と、通気可能なフィン33に吸着材を把持させて成り、かつペルチェ素子30の各板面30a、30bにそれぞれ直接配置された第1の吸着素子31Aおよび第2の吸着素子31Bとから構成される。
ペルチェ素子30は、周知の通り、ペルチェ効果を利用した素子であり、コンピュータなどの電子機器の冷却装置として使用される電子部品である。すなわち、ペルチェ素子は、2種の金属板の間にP型半導体とN型半導体とを多数配置するとともに、一方の金属板によってN−P接合を構成し、かつ他方の金属板によってP−N接合を構成した素子であり、係る素子においては、PN接合部分に電流を流すことにより熱移動が起こり、一方の金属板で吸熱現象が生じ、他方の金属板で放熱現象が生じる。
吸着素子31A、31Bは、アルミニウムなど、熱伝導率の良い金属で形成され、ペルチェ素子30の各板面30a、30bに接触する基板32上に、通風方向に沿って延びる多数枚のフィン33を立設したものであり、吸着素子を流れる空気流と略平行となるように形成されている。吸着素子31A、31Bは、各々、通気可能なフィン33に吸着材を把持させて構成され、上記の薄型のケーシング1に収容するため、通常は外形形状を扁平な箱状に形成される。これにより、通風による圧力損失を低減して、送風手段を小型にすることができる。
フィン33としては、小型化を図ることができ、しかも、大きな吸着面積を確保でき、かつ一層多量の粉体状の吸着材を保持し得る限り、各種の構造のものを使用できる。このフィンの構造としては、例えば、波板状の基材シートによって通気セルの開口形状が略三角形に形成された、いわゆるコルゲート型、通気セルの開口形状が略六角形に形成されたハニカム型、通気セルの開口形状が四角形に形成された格子型などの構造であっても良い。
本実施形態において、特性を満足する吸着材としては、低い湿度で水蒸気を容易に吸着し、かつ低い温度で容易に脱離し得るゼオライトが好ましい。そして、吸着材モジュール3において吸着素子31A、31Bは、ペルチェ素子30の各板面30a、30bに対し、空気層や他の断熱要素が介在することなく、ペルチェ素子30で生成された温熱および冷熱が熱伝導によって伝わるように配置されていれば良く、銀ペ一ストや伝熱グリスなどの熱伝導材料を介して配置されても良い。
なお、吸着材モジュール3は、図2に示すように扁平な直方体に形成されても良いし、あるいは、ケーシングの構造に応じて曲面を備えた形状に形成されても良い。吸着材モジュール3は、図1に示すように、送風機2によって送気される空気が各吸着素子31A、31Bを通過可能にケーシング1内に配置される。本実施形態においては、吸着材モジュール3を小型化するため、各板面30a、30bがそれぞれ吸熱部、放熱部として機能する、例えば平板状のペルチェ素子30が使用される。
また、上記の各吸着素子31A、31Bにおいては、各々、通気面積(フィン33の通気方向に直交する総開口面積)が、吸着材モジュール3の上流側および下流側の流路の最小の断面積(通気方向に直交する開口面積)以上に設定されるのが好ましい。吸着素子31A、31Bの通気面積を上記のように設定した場合には、各吸着素子31A、31B内において通過する空気の流速を小さくすることができ、吸着および脱離機能を一層高めることができる。
更に、各吸着素子31A、31Bは、各々、空気の入口および出口の開口面積に対して、内部の通気方向に直交する断面の面積が大きく形成されていても良い。上記のように、吸着素子31A、31Bの内部の断面積を大きくした場合には、出入口近傍の幅方向側(平面視して左右)の側縁部分における通気時の圧力損失を低減できるため、各吸着素子31A、31Bにおける吸脱離効率を高めることができる。
本実施形態の除加湿装置においては、上記の吸着材モジュール3において、各吸着素子31A、31Bの吸着操作、脱離操作を、5〜10分位毎で交互に切り替える。従って、本実施形態においては、加湿された空気を加湿風吹出口8から連続的に吹き出し、除湿された空気を除湿風吹出口9から連続的に吹き出すため、図1に示すように、吸着材モジュール3の下流側に流路切替部4が配置される。
空気の流路を切り替える機構としては、2つの可撓性管路を移動させてその接続先を変更するような機構、リンクなどによって同期作動する2つのシャッターを交互に開閉してその接続先を変更する機構なども使用できる。しかし、装置構成を簡素化し、かつ小型化を図る観点から、図1に一例として示すように、流路切替部4は、アクチュエータ7によって回動する流路切替ドア6により、各空気の振り向け先を切り替えるようになっている。
まず、図1(b)に示すように、流路切替部4は、吸着材モジュール3の直下流側に配設された仕切り板(第1仕切り部)40により、第1の吸着素子31Aを通過した空気が流入する第1流入空間3Aと、第2の吸着素子31Bを通過した空気が流入する第2流入空間3Bとに区画されている。
また、仕切り板40の下流側は、図1(a)に示すように、ケーシング1に一体成形した仕切り壁11により、加湿風吹出口8に流出する加湿風流通路80と、除湿風吹出口9に流出する除湿風流通路90とに区画されており、除湿風流通路90に対して加湿風流通路80の通路断面積が小さくなっている。これにより、除湿風吹出口9から吹き出される除湿風の風量に対して、加湿風吹出口8から吹き出される加湿風の風量が少なくなっている。流路切替ドア6は、仕切り板40と仕切り壁11との間に配設され、1本のシャフト(回動軸)60がケーシング1の全幅を貫いている。
具体的に、本実施形態の流路切替部4の構成および作動について、図3〜図5も用いて説明する。図3は、図1中の流路切替ドア6の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)中のb視図である。流路切替ドア6は、図3に示すように、シャフト60に、加湿風流通路80と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる加湿側ドア61a、61bと、除湿風流通路90と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる除湿側ドア62a、62bとを一体に備えている。
なお、加湿側ドア61a、61bと除湿側ドア62a、62bとのドア面積は、両流通路80、90の通路断面積に略比例して、除湿側ドア62a、62bが大きく、加湿側ドア61a、61bが小さくなっている。また、シャフト60の一端側には、この流路切替ドア6を回動させるためのレバープレート63が設けられ、このレバープレート63がケーシング1の外部に出るよう、上下に2分割されたケーシング1で挟持されるように成っている。ケーシング1の外面には、レバープレート63の端部側と接続され、流路切替ドア6を切替駆動するサーボモータなどのアクチュエータ7が配設されている。
また、本実施形態では、流路切替ドア6の回動範囲(本実施形態では約60度)を小さくするために、加湿側ドアと除湿側ドアとをそれぞれ2枚ずつ形成しているが、加湿側ドアと除湿側ドアとを対向する位置に1枚ずつ形成し(例えば、図3(b)における61aと62a、もしくは、61bと62b)、それぞれのドアが閉塞する位置が入れ替わるように180度回動させる構造としても良い。ドアの回動範囲は大きくなるが、ドアの形状を簡単にすることができる。
図4および図5は、流路切り替えのしくみを説明する図であり、それぞれの(a)は図1中のa−a断面図、(b)は図1中のb−b断面図である。そして、図4は第1の流路切替位置の状態を示し、流路切替ドア6を一方側(図4の状態)へ回動することにより、第1流入空間3Aと除湿風流通路90とが連通し、第2流入空間3Bと加湿風流通路80とが連通するようになる。
つまり、図4(a)の加湿風吹出口8側では、第2流入空間3Bに流出した加湿風がそのまま加湿風吹出口8へ流出するとともに、第1流入空間3Aに流出した除湿風は、加湿風吹出口8への流路が加湿側ドア61bで閉塞されているため、第1流入空間3A内を紙面手前側へ流れて除湿風流通路90側へ移動し、そこから除湿風吹出口9へ流出するようになる。
同様に、図4(b)の除湿風吹出口9側では、第1流入空間3Aに流出した除湿風がそのまま除湿風吹出口9へ流出するとともに、第2流入空間3Bに流出した加湿風は、除湿風吹出口9への流路が除湿側ドア62bで閉塞されているため、第2流入空間3B内を紙面奥側へ流れて加湿風流通路80側へ移動し、そこから加湿風吹出口8へ流出するようになる。
また、図5は第2の流路切替位置の状態を示し、流路切替ドア6を他方側(図5の状態)へ回動することにより、第1流入空間3Aと加湿風流通路80とが連通し、第2流入空間3Bと除湿風流通路90とが連通するようになっている。つまり、図5(a)の加湿風吹出口8側では、第1流入空間3Aに流出した加湿風がそのまま加湿風吹出口8へ流出するとともに、第2流入空間3Bに流出した除湿風は、加湿風吹出口8への流路が加湿側ドア61aで閉塞されているため、第2流入空間3B内を紙面手前側へ流れて除湿風流通路90側へ移動し、そこから除湿風吹出口9へ流出するようになる。
同様に、図5(b)の除湿風吹出口9側では、第2流入空間3Bに流出した除湿風がそのまま除湿風吹出口9へ流出するとともに、第1流入空間3Aに流出した加湿風は、除湿風吹出口9への流路が除湿側ドア62aで閉塞されているため、第1流入空間3A内を紙面奥側へ流れて加湿風流通路80側へ移動し、そこから加湿風吹出口8へ流出するようになる。
吸着材モジュール3においては、各吸着素子31A、31Bの吸着/脱離操作に準じた時間間隔、例えば5〜10分間隔でペルチェ素子30に流れる電流の方向を逆転させ、ペルチェ素子30の板面30a、30bにおける吸熱機能と放熱機能とを入れ替えるようになっている。
また、流路切替部4においては、ペルチェ素子30の電流の逆転に応じて流路切替ドア6が回動され、吸着材モジュール3で処理された各空気の振り向け先が、一方の空気は加湿風吹出口8から除湿風吹出口9へ、他方の空気は除湿風吹出口9から加湿風吹出口8へ切り替えられるようになっている。
この流路切替ドア6の作動するタイミングが、ペルチェ素子30の電流を逆転させて以降、ペルチェ素子30の各板面30a、30bの温度が高低逆転するまでの間であり、通常は電流の逆転以降約30〜60秒経過するまでの間である。このように、電流逆転後しばらくしてから流路切替ドア6を作動させて振り向け先を切り替えることで、より一層効率的に除湿空気および加湿空気を生成することができる。
なお、図示しないが、本実施形態の除加湿装置には、送風機2の制御、吸着材モジュール3におけるペルチェ素子30の電流の制御、および流路切替部4におけるアクチュエータ7の制御を行うための制御装置が設けられる。また、加湿風吹出口8には、図示しない乗員側へ向けられたフェイス吹出ダクトが接続され、除湿風吹出口9には、車両前面窓ガラスなどヘ向けられたデフロスタ吹出ダクトが接続される。
本実施形態の除加湿装置は、例えば外気が乾燥している冬季において以下のように稼働する。すなわち、送風機2は、車室内の空気を吸い込み、これを吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aおよび第2の吸着素子31Bにそれぞれ送気する。吸着材モジュール3においては、例えば、ペルチェ素子30の一方の板面30aが吸熱部として機能し、他方の板面30bが放熱部として機能する。
このため、前記の板面30aによって第1の吸着素子31Aが冷却され、そのフィン33に把持された吸着材の吸着操作が進行し、フィン33を通過する空気中の水蒸気を吸着する。一方、第2の吸着素子31Bは、ペルチェ素子30の板面30bによって加熱され、その第2の吸着素子31Bのフィン33に把持された吸着材の脱離操作が進行し、フィン33を通過する空気に水蒸気を放出する。
吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aを通過して除湿された空気は第1流入空間3Aに流出し、第2の吸着素子31Bを通過して加湿された空気は第2流入空間3Bに流出し、流路切替ドア6により、加湿された空気は加湿風流通路80に振り向けられて加湿風吹出口8から吹き出され、除湿された空気は除湿風流通路90に振り向けられて除湿風吹出口9から吹き出される。
吸着材モジュール3において、吸着操作および脱離操作が所定時間行われると、ペルチェ素子30に印加される電圧が逆転され、ペルチェ素子30の吸熱部と放熱部とが入れ替えられる。換言すれば、ペルチェ素子30の板面30aが放熱部として機能し板面30bが吸熱部として機能する。そして、ペルチェ素子30の各板面30a、30bの機能の入れ替わりにより、各吸着素子31A、31Bにおいては、各々、吸着材の吸着/脱離操作が反転する。
すなわち、上記の第1の吸着素子31Aは、冷却されていたそのフィン33が加熱されることにより、それまで吸着した水蒸気を脱離する。他方、上記の第2の吸着素子31Bは、加熱されていたそのフィン33が冷却されることにより、水蒸気の吸着を開始する。その結果、第1の吸着素子31Aは、これを通過する空気に水蒸気を放出して加湿し、第2の吸着素子31Bは、これを通過する空気中の水蒸気を吸着して除湿する。これにより、加湿された空気は第2流入空間3Bに流出し、除湿された空気は第1流入空間3Aに流出する。
また、ペルチェ素子30に印加される電圧が逆転されると、流路切替ドア6が第1の流路切替位置から第2の流路切替位置に回動して流路が切り替えられる。すなわち、流路切替ドア6が、例えば図4に示す状態から図5に示す状態に切り替えられる。このため、吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aを通過して加湿された空気は第1流入空間3Aに流出し、第2の吸着素子31Bを通過して除湿された空気は第2流入空間3Bに流出し、流路切替ドア6により、加湿された空気は加湿風流通路80に振り向けられて加湿風吹出口8から吹き出され、除湿された空気は、除湿風流通路90に振り向けられて除湿風吹出口9から吹き出される。
本実施形態の除加湿装置においては、上記のような吸着材モジュール3で吸着/脱離操作を一定のタイミングで反転させるとともに、これに応じて、除湿された空気と加湿された空気との吹出流路を流路切替ドア6によって切り替える。これにより、除湿風吹出口9から除湿された空気を連続して吹き出し、加湿風吹出口8から加湿された空気を連続して吹き出すことができる。そして、除湿された空気を窓ガラスの防曇用に使用し、加湿された空気を快適性向上のために使用する。
上記のように、本実施形態の除加湿装置においては、吸着材を把持させた固定方式の一対の吸着素子31A、31Bをペルチェ素子30の吸熱部および放熱部として機能する各板面30a、30bにそれぞれ直接配置して吸着材モジュール3が構成される。吸着材モジュール3において、ペルチェ素子30へ流す電流の逆転によって吸熱部と放熱部を機能的に入れ替え、各吸着素子31A、31Bに対する冷却と加熱を切り替えて吸着操作と脱離操作を反転させるとともに、流路切替ドア6を使用し、吸着操作と脱離操作の反転に応じて、第1の吸着素子31Aを通過した空気と第2の吸着素子31Bを通過した空気の振り向け先を切り替える。
従って、本実施形態の除加湿装置においては、従来の吸着ローター方式のような回転駆動部を設ける必要がなく、しかも、ペルチェ素子30に各吸着素子31A、31Bが直接配置されており、吸着素子31A、31Bを加熱/冷却する際のペルチェ素子30と吸着素子との間の熱伝導性が高いため、吸着素子31A、31Bおよびペルチェ素子30を一層小型化できる。その結果、装置構成を簡素化でき、装置全体を一層小型化することができる。
次に、本実施形態の特徴と、その効果について述べる。まず、除湿風吹出口9から吹き出される除湿風の風量に対して、加湿風吹出口8から吹き出される加湿風の風量を少なくしている。これによれば、除湿風の風量を多くすることで、冬季などの乾燥した室内空気からも多くの水分量を吸着して捕集できるとともに、その捕集した水分を、風量を少なくした加湿側の空気に添加して加湿風として吹き出すことにより、加温風の加湿性能(相対湿度)を大きくすることができる。つまりは、効率的に加湿を行うことができる。
また、流路切替部4は、吸着材モジュール3の直下流側に配設された仕切り板40によって第1の吸着素子31Aを通過した空気が流入する第1流入空間3Aと、第2の吸着素子31Bを通過した空気が流入する第2流入空間3Bとに区画され、仕切り板40の下流側は、仕切り壁11によって加湿風吹出口8に流出する加湿風流通路80と、除湿風吹出口9に流出する除湿風流通路90とに区画されている。
また、流路切替ドア6は、仕切り板40と仕切り壁11との間に配設され、加湿風流通路80と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる加湿側ドア61a、61bと、除湿風流通路90と第1流入空間3Aおよび第2流入空間3Bの一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる除湿側ドア62a、62bとを1つのシャフト60に備えている。
そして、流路切替ドア6の一方への回動により、第1流入空間3Aと加湿風流通路80とが連通しつつ第2流入空間3Bと除湿風流通路90とが連通し、流路切替ドア6の他方への回動により、第1流入空間3Aと除湿風流通路90とが連通しつつ第2流入空間3Bと加湿風流通路80とが連通するようになっている。これによれば、吸着材モジュール3の直下流側に流路切替ドア6が回動できるだけのスペースを確保すれば流路切替部4を構成できることとなり、除加温装置の構成を簡素化でき、かつ除加温装置を小型化することができる。
また、除湿風流通路90に対して加湿風流通路80の通路断面積を小さくしている。これによれば、通路断面積比において除湿風流通路90に対する加湿風流通路80を小さくして、除湿風量に対する加温風量を少なく設定することにより、本装置における吸着材モジュール3よりも空気流れ上流側の空気通路や送風機2は共通した1つのものとできるため、除加温装置の構成を簡素化でき、かつ除加温装置を小型化することができる。
また、各吸着素子31A、31Bのフィン33は、各吸着素子31A、31Bを流れる空気流と略平行となるように形成されている。これによれば、通風による圧力損失を低減でき、送風機2を小型にすることができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図6は、本発明の第2実施形態における除加湿装置の側面断面図であり、(a)は第1の流路切替位置の状態を示し、(b)は第2の流路切替位置の状態を示す。なお、本実施形態においては、上述した第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成および特徴について説明する。本実施形態は、吸着材モジュール3の一対の吸着素子31A、31Bに対応させて、送風機(送風手段)2A、2Bと、2基設けたものである。
送風機2A、2Bは、それぞれ樹脂で成形した扁平なスクロールケーシング20A、20Bと、その内部に配設された遠心多翼のファン(シロッコファン)21A、21Bと、そのファン21A、21Bを駆動する送風モータ22A、22Bとを備えている。そして、スクロールケーシング20A、20Bの上下に開設された吸込口23A、23Bから車室内空気を吸い込み、吹出口24A、24Bから吹き出すようになっている。
送風機2A、2Bの吹出口24A、24Bは、ケーシング1の上流側仕切り板41で区画された吸込口10A、10Bに接続され、吸い込んだ車室内空気を、吸着材モジュール3の一対の吸着素子31A、31Bのそれぞれに供給するようになっている。そして、各吸着素子31A、31Bにて除湿している側の送風機2A、2Bの送風量に対して、加湿している側の送風機2A、2Bの送風量を少なくしている。
図6(a)では、除湿している吸着素子31A側の送風機2Aの送風量を多くし、加湿している吸着素子31B側の送風機2Bの送風量を少なくしている。図6(b)は除加湿を逆転させた状態であるが、やはり除湿している吸着素子31B側の送風機2Bの送風量は多くし、加湿している吸着素子31A側の送風機2Aの送風量は少なくしている。
これによれば、前述したように、加湿風流通路80と除湿風流通路90との通路断面積を大小にするとともに、その通路断面積比に略比例したようなそれぞれの送風機2A、2Bでの送風量とすることにより、両通風路内での内圧が略等しくなり、両通風路間での風混じりを防ぐことができる。
(その他の実施形態)
本発明は上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、次のように変形または拡張することができる。上述の実施形態は、本除加温装置を車両に搭載して用いたものであるが、通常の室内で用いても良く、加湿を必要とする室(例えば、寝室)内の所定空間(例えば、寝具の枕元周り)に加湿した空気を吹き出し、除湿を必要とする空間(例えば、結露し易い窓や壁)側には除湿された空気を吹き出すように使っても良い。
また、図示しないが、本実施形態の除加湿装置においては、より快適な空気を乗員側へ吹き出すため、吸着材モジュール3の下流側には、吸着材モジュール3の第1の吸着素子31Aで除湿(または加湿)された空気と第2の吸着素子31Bで加湿(または除湿)された空気との間で熱交換を行う熱交換器が配置されても良い。
例えば加湿風吹出口8から乗員側へ吹き出される加湿空気は、各吸着素子31A、31Bにおいて脱離された水分を含む空気であるが、加熱脱離の際のペルチェ素子30の熱により、必要以上に高温となる場合もある。一方、除湿風吹出口9から窓ガラス側へ吹き出される除湿空気は、ペルチェ素子30による冷却により低温になっている。そこで、本実施形態において、吸着材モジュール3の下流側に熱交換器が配置され、その熱交換器により加湿空気の温度を下げ、除湿空気の温度を高めるように構成しても良い。
上記の熱交換器としては、アルミニウムなどの熱伝導率の高い金属から成り、かつ表面に多数のフィンを有するブロック状の顕熱熱交換器、前記と同様の金属から成る複数の平行平板を有し、かつ平板間の互いに隣接する隙間に高温の空気と低温の空気を隣接させて流す直交型熱交換器などの顕熱交換器など、各種熱交換器を使用できる。
上記の熱交換器は、加湿風吹出口8へ至る流路と除湿風吹出口9へ至る流路とに跨って配置される。上記の熱交換器を配置した場合には、温度の高い加湿空気と温度の低い除湿空気との間で熱交換できるため、例えば冬季には、加湿され、かつ適度に温度の低下した快適な空気を乗員側へ吹き出すことができる。
さらに、上記の熱交換器の配置位置は、流路切替ドア6の下流側が好ましい。流路切替ドア6の下流側に熱交換器が配置された場合には、吸着材モジュール3と流路切替ドア6の間に配置される場合に比べて、熱交換器における高温空気と低温空気との流路の入れ替わりがなく、熱交換器自体での熱損失がないため、効率的に熱交換でき、乗員側へ吹き出す加湿空気の温度を下げることができる。
また、本実施形態においては、吸着材モジュール3から送風される加湿空気の温度を下げ、かつ除湿空気の温度を高めるため、図示しないが、吸着材モジュール3の下流側にペルチェ素子を利用した加熱冷却器を配置しても良い。この加熱冷却器は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面を備えたペルチェ素子と、通気可能な熱交換用のフィンを備え、かつペルチェ素子の各板面に配置された第1の熱交換素子および第2の熱交換素子とから構成される。
第1の熱交換素子および第2の熱交換素子の各フィンの構造としては、吸着材モジュール3と同様に、コルゲート型、ハニカム型または格子型などの構造が利用できる。加熱冷却器の位置は、流路切替ドア6の下流側、または、吸着材モジュール3と流路切替ドア6との間とされる。流路切替ドア6としては、各種の構造のものを使用できるが、例えば図1に示す前述の装置と同様の装置が使用される。
そして、流路切替ドア6の下流側に加熱冷却器を配置する場合には、流路切替ドア6を図1の場合と逆向きに配置し、吸着材モジュール3からの送風を流路構造(図示省略)により左右に振り分けることにより、下流側の加熱冷却器に加湿空気および除湿空気を導入することができる。なお、このように配置した場合には、加熱冷却器における温度変化が少ないため、熱損失を小さくすることができる。
本実施形態の除加湿装置は、上記の加熱冷却器において、前述の吸着材モジュール3の切替操作に同期させてペルチェ素子の電流を切り替え、第1の熱交換素子と第2の熱交換素子における加熱と冷却を切り替えることにより、吸着材モジュール3から送り出される加湿空気の温度を確実に高めることができ、除湿空気の温度を確実に高めることができる。また、必要に応じて、ペルチェ素子の電流を制御することにより、加湿空気および除湿空気の温度を調節することができる。
なお、本実施形態の除加湿装置は、流路切替ドア6の作動設定を切り替えることにより、例えば夏季において、加湿風吹出口8から除湿された空気を乗員側へ吹き出すこともできる。また、車室内の臭気成分を捕捉するため、吸着材モジュール3の上流側または下流側に脱臭用フィルターが配置されても良い。
本発明の第1実施形態における除加湿装置の構造概要を示し、(a)は平面図、(b)は側面断面図である。 図1中の吸着材モジュール3の一例を示す斜視図である。 図1中の流路切替ドア6の一例を示し、(a)は斜視図、(b)は(a)中のb視図である。 流路切り替えのしくみを説明する図であり、第1の流路切替位置の状態を示し、(a)は図1中のa−a断面図、(b)は図1中のb−b断面図である。 流路切り替えのしくみを説明する図であり、第2の流路切替位置の状態を示し、(a)は図1中のa−a断面図、(b)は図1中のb−b断面図である。 本発明の第2実施形態における除加湿装置の側面断面図であり、(a)は一方の状態を示し、(b)は他方の状態を示す。
符号の説明
1…ケーシング
2…送風機(送風手段)
2A…第1送風機(送風手段)
2B…第2送風機(送風手段)
3…吸着材モジュール
3A…第1流入空間
3B…第2流入空間
4…流路切替部
6…流路切替ドア
8…加湿風吹出口
9…除湿風吹出口
11…仕切り壁(第2仕切り部)
30…ペルチェ素子
30a、30b…板面
31A…第1の吸着素子
31B…第2の吸着素子
33…フィン
40…仕切り板(第1仕切り部)
60…シャフト部(回動軸)
61a、61b…加湿側ドア
62a、62b…除湿側ドア
80…加湿風流通路
90…除湿風流通路

Claims (5)

  1. 空気を取り込んで除湿された空気と加湿された空気とにして吹き出す除加湿装置であり、
    空気流通路としてのケーシング(1)には、送風手段(2)、吸着材モジュール(3)および流路切替部(4)が空気の流れ方向に沿って順に配設され、前記ケーシング(1)の最下流部には、加湿風を吹き出す加湿風吹出口(8)と、除湿風を吹き出す除湿風吹出口(9)とが設けられ、
    前記吸着材モジュール(3)は、吸熱部および放熱部としてそれぞれ機能する一対の板面(30a、30b)を備えたペルチェ素子(30)と、通気可能なフィン(33)の表面に吸着材を把持させて前記板面(30a、30b)のそれぞれに配置された第1の吸着素子(31A)および第2の吸着素子(31B)とを備え、前記送風手段(2)によって送気される空気が前記各吸着素子(31A、31B)を通過可能に前記ケーシング(1)内に配置され、
    前記流路切替部(4)は、前記加湿風吹出口(8)および前記除湿風吹出口(9)に対し、前記第1の吸着素子(31A)を通過した空気と前記第2の吸着素子(31B)を通過した空気とを別々に分配可能で、かつ分配先を流路切替ドア(6)によって切り替え可能に構成され、
    前記ペルチェ素子(30)に流れる電流を逆転させて前記ペルチェ素子(30)の吸熱部と放熱部とを入れ替えるとともに、前記流路切替部(4)は前記電流の逆転に応じて前記流路切替ドア(6)によって各空気の分配先を切り替えるように構成されている除加湿装置において、
    前記除湿風吹出口(9)から吹き出される除湿風の風量に対して、前記加湿風吹出口(8)から吹き出される加湿風の風量が少ないことを特徴とする除加湿装置。
  2. 前記流路切替部(4)は、前記吸着材モジュール(3)の直下流側に配設された第1仕切り部(40)によって前記第1の吸着素子(31A)を通過した空気が流入する第1流入空間(3A)と、前記第2の吸着素子(31B)を通過した空気が流入する第2流入空間(3B)とに区画され、
    前記第1仕切り部(40)の下流側は、第2仕切り部(11)によって前記加湿風吹出口(8)に流出する加湿風流通路(80)と、前記除湿風吹出口(9)に流出する除湿風流通路(90)とに区画され、
    前記流路切替ドア(6)は、前記第1仕切り部(40)と前記第2仕切り部(11)との間に配設され、前記加湿風流通路(80)と前記第1流入空間(3A)および前記第2流入空間(3B)の一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる加湿側ドア(61a、61b)と、
    前記除湿風流通路(90)と前記第1流入空間(3A)および前記第2流入空間(3B)の一方とを連通させて他方を閉塞し、この連通/閉塞の状態を逆転しうる除湿側ドア(62a、62b)とを1つの回動軸(60)に備え、
    前記流路切替ドア(6)を第1の流路切替位置に回動させることにより、前記第1流入空間(3A)と前記加湿風流通路(80)とが連通しつつ前記第2流入空間(3B)と前記除湿風流通路(90)とが連通し、
    前記流路切替ドア(6)を第2の流路切替位置に回動させることにより、前記第1流入空間(3A)と前記除湿風流通路(90)とが連通しつつ前記第2流入空間(3B)と前記加湿風流通路(80)とが連通するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の除加湿装置。
  3. 前記除湿風流通路(90)に対して前記加湿風流通路(80)の通路断面積が小さいことを特徴とする請求項1または2に記載の除加湿装置。
  4. 前記各吸着素子(31A、31B)のそれぞれに空気を取り込んで供給するそれぞれの送風手段(2A、2B)を設けるとともに、前記各吸着素子(31A、31B)にて除湿している側の前記送風手段(2A、2B)の送風量に対して、加湿している側の前記送風手段(2A、2B)の送風量が少ないことを特徴とする請求項3に記載の除加湿装置。
  5. 前記各吸着素子(31A、31B)の前記フィン(33)は、前記各吸着素子(31A、31B)を流れる空気流と略平行となるように形成されていることを特徴とする請求項1ないし4に記載の除加湿装置。
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