JP2017133778A - 加湿装置 - Google Patents

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    • F24F6/10Air-humidification, e.g. cooling by humidification by evaporation of water in the air using heated wet elements heated electrically

Abstract

【課題】加湿または除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置を提供する。
【解決手段】加湿装置1は、同一の空気通路62における空気流れ方向を逆向きに変化させて、空気に対する水分の吸収と放出とを切り換える装置である。加湿装置1は、加熱装置3、冷却装置5、吸湿材41、および送風装置2を備える。吸湿材41は、空気通路62に設けられ、加熱装置3による加熱作用によって加熱された空気に対して吸着されている水分を脱離し、冷却装置5による冷却作用によって冷却された空気から水分を吸着する。送風装置2は、空気通路62において脱離時と吸着時とで互いに逆向きの空気流れ方向を発生させる。吸湿材41と、加熱装置3および冷却装置5の少なくとも一つとは一体に形成されている。
【選択図】図2

Description

この明細書における開示は、車室内に対して加湿空気を提供する加湿装置に関する。
特許文献1は、車室内の乗員に対して加湿された空気を供給する車両用除加湿装置の一形態を開示している。特許文献1に記載の装置は、吸着時には車室内の空気をヒートシンクの周囲を通過させることによって冷却した後に吸湿材モジュールへ流入させる。一方、脱離時には、車室内の空気を加熱または冷却することなく吸湿材モジュールへ流入させて加湿し、さらに加湿された空気をヒートシンクの周囲を通過させることによって冷却して車室内へ吹き出す。
特開2014−202426号公報
特許文献1の装置は、吸着時に空気を強制的に冷却するためのヒートシンクを備えるが、脱離時には空気を強制的に加熱できる加熱手段を備えていない。例えば、特許文献1の装置は、加湿モードに切り換わる際に加熱遅れが生じ、性能を高めるためにモード切換えの応答性の点で向上できる余地がある。また、特許文献1の装置は、ヒートシンクによって冷却した空気を吸湿材モジュールに供給するため、ヒートシンクと吸湿材モジュールとを空気流れ方向に間隔をあけて並べる配置関係を採用している。したがって、特許文献1の装置は、空気流れ方向の装置寸法を短くできる余地がある。
このような課題に鑑み、この明細書における開示の目的は、加湿または除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
開示された加湿装置のひとつは、同一の空気通路(62)における空気流れ方向を逆向きに変化させて、空気に対する水分の吸収と放出とを切り換える加湿装置(1)であり、熱を発生する加熱部(3;103;203;303)と、吸熱する冷却部(5)と、空気通路に設けられ、空気に対して吸着されている水分を脱離し空気から水分を吸着する吸湿部(41)と、空気通路において脱離時と吸着時とで互いに逆向きの空気流れ方向を発生させる送風部(2)と、を備え、吸湿部と、加熱部および冷却部の少なくとも一つとを一体に形成した加湿装置である。
この加湿装置によれば、吸湿部および加熱部、吸湿部および冷却部、吸湿部、加熱部および冷却部、のいずれかを一体に形成する構成により、吸湿部を直接、加熱または冷却することができる。これによれば、空気を介して吸湿部を加熱または冷却する場合に比べて吸湿部からの水分の脱離や吸湿部への水分の吸収を迅速に行うことに寄与する。さらに、空気通路に設置される吸湿部と加熱部または冷却部とを一体に形成することにより、加湿装置が備える空気通路を短く構成することができる。したがって、加湿または除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置を提供できる。
第1実施形態に係る加湿装置が車両に搭載される位置を示す概要図である。 第1実施形態の加湿装置の概要構成を示す断面図である。 第1実施形態に係る一体の冷却装置および吸湿材モジュールを示す断面図である。 第2実施形態に係る一体の冷却装置および吸湿材モジュールを示す断面図である。 第3実施形態に係る一体のヒートシンクおよび吸湿材を示す断面図である。 第4実施形態に係る加湿装置の概要構成を示す断面図である。 第4実施形態に係る一体の加熱装置および吸湿材モジュールを示す断面図である。 第5実施形態に係る一体の加熱装置および吸湿材モジュールを示す断面図である。 第6実施形態に係る一体の加熱装置および吸湿材を示す断面図である。 第7実施形態に係る一体の加熱装置および吸湿材を示す図である。 第7実施形態の加熱装置および吸湿材の断面図である。 第8実施形態に係る一体の加熱装置および吸湿材を示す断面図である。 第9実施形態の加湿装置の概要構成を示す断面図である。 第9実施形態に係る一体のペルチェモジュールおよび吸湿材モジュールを示す断面図である。 第10実施形態に係る一体の冷却装置、加熱装置および吸湿材モジュールを示す図である。 第10実施形態に係る吸湿材モジュールの断面図である。
以下に、図面を参照しながら本発明を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示してなくとも実施形態同士を部分的に組み合わせることも可能である。
(第1実施形態)
開示する加湿装置は、車室内の内装部材に装着される装置であり、車室内を加湿対象空間とする装置である。以下の各実施形態では、加湿装置の一例として、図1に図示するように車両に適用した場合を説明する。したがって、車両に搭載される加湿装置1は、車室内Rを加湿対象空間とする。加湿装置1を備える車両は、車室内Rの温度調整を行う車両用空調装置を備える。
図1及び図2に示すように、加湿装置1は、車両の天井に設置される。図1及び図2に記載した上下前後の各矢印は、加湿装置1を車両に搭載した状態における各方向を示している。したがって、上側、下側、前側、後側は、それぞれ、車両上方、車両下方、車両前方、車両後方である。加湿装置1は、その外殻を形成するケーシング6の内部に、送風装置2、加熱装置3、吸湿材モジュール4、冷却装置5等を収容して構成されている。
図2に示すように、加湿装置1においては、吸湿素子から水分が脱離する脱離時に空気が流れる方向A2について、上流側に加熱装置3、下流側に吸湿材モジュール4および冷却装置5が並ぶように設置されている。したがって、脱離時に、第2開口部61から導入された車室内空気は、加熱装置3で加熱されてから、吸湿材モジュール4を通過して水分が加えられた後、第1開口部60から車室内へ吹き出される。この脱離時の空気の流れは、図2において実線の矢印で示されている。
加湿装置1には、吸湿素子に水分が吸着される吸湿時に空気が流れる方向A1に、上流側に冷却装置5および吸湿材モジュール4、下流側に加熱装置3が並ぶように設置されている。したがって、吸湿時に第1開口部60から空気通路62に導入された車室内空気は、冷却装置5によって直接冷却された吸湿材モジュール4を通過するときに吸湿材41に水分を放出し、加熱装置3で加熱された後、第2開口部61から車室内へ吹き出される。この吸湿時の空気の流れは、図2において破線の矢印で示されている。また、吸湿時には、吸湿材41へ水分を放出した後の空気を加熱装置3によって加熱しないようにしてもよい。吸湿材41は、空気に対して吸着されている水分を脱離し空気から水分を吸着する吸湿部である。
送風装置2は、図2に示す例では、他の装置よりも第1開口部60に近い位置に設置されているが、送風装置2の設置位置は、この位置に限定されない。したがって、送風装置2は、第1開口部60と第2開口部61との間に形成される天井裏の空気通路62において、任意の位置に設置することができる。
送風装置2は、例えば、軸流のファン20を電動モータにて回転駆動する電動送風機である。送風装置2は、制御装置から出力される制御電圧によって稼働率、すなわち回転数や送風空気量が制御される送風手段である。さらに、送風装置2は、制御装置によって電動モータの回転方向が切り替えられることで送風空気の流れ方向を相反する向きに切り替えることができるように構成されている。
例えば、制御装置が電動モータを正転させると、送風空気は、図2の実線矢印に示すように流れる。車室内の空気は、第2開口部61から空気通路62へ吸い込まれ、加熱装置3、吸湿材モジュール4の順に流れ、加湿空気となって第1開口部60から車室内の前席に着座している乗員の上半身側へ吹き出される。一方、制御装置が電動モータを反転させると、送風空気は、図2の破線矢印に示すように流れる。車室内の空気は、第1開口部60から空気通路62へ吸い込まれ、吸湿材モジュール4、加熱装置3の順に流れ、除湿空気となって第2開口部61から車室内の後部座席側へ吹き出される。
ケーシング6は、樹脂または金属によって箱状に形成され、内部に送風装置2から送風された送風空気を流通させる空気通路62を形成している。ケーシング6は、上下方向の厚み寸法が車両天板11の車室内側に取り付けられた内装部材12の厚み寸法と同程度となっているとともに、車両天板11に沿って広がる薄形の直方体状に形成されている。
ケーシング6の下面、すなわち車室内側の面には、車室内Rと空気通路62との間で送風空気を流入出させる少なくとも2つの開口部が形成されている。これらの開口部のうち、車両前方側に配置された第1開口部60は、車両前席に着座している乗員の上半身に向かって開口している。車両後方側に配置された第2開口部61は、後部座席側に向かって開口している。例えば、第1開口部60、第2開口部61には、通風抵抗の比較的小さい網状のフィルタが配置され、空気通路62に異物が流入してしまうことを抑制することができる。
吸湿材モジュール4は、吸湿材41を担持させた複数の金属製の板状部材40を間隔をあけて積層配置し、板状部材40の間に送風空気を通過させる通路を備えている。吸湿材モジュール4は冷却装置5と一体に構成されている。したがって、冷却装置5の冷却作用によって吸湿材41を冷却することで、空気中の水分を吸湿材41へ吸湿することができる。この実施形態の吸湿材モジュール4では、このように吸湿材41を担持させた複数の板状部材40を積層配置することで、送風空気と吸湿材との接触面積を増加させることができる。吸湿材モジュール4では、吸湿材41として、有機系材料の高分子吸湿材、無機系材料のゼロライト、シリカゲル等の吸湿材料を採用する。
冷却装置5は、空気通路62を流通する空気や吸湿材41を冷却可能な冷却部として機能する。冷却装置5には、板状部材40よりも低温の媒体と板状部材40とを熱交換することによって、板状部材40の表面に設けられる吸湿材41を冷却する装置を用いることができる。例えば冷却装置5には、熱交換器を用いることができる。熱交換器の内部を流れる低温の媒体には、外気、空調空気、空調装置に用いられる冷凍サイクルを流れる冷媒等を採用することができる。
低温の媒体として外気を用いる熱交換器には、例えば、車両天板11に取り付けられるヒートシンクがある。ヒートシンクは、伝熱性に優れる金属、例えば、アルミニウム、銅で形成された複数のフィンを有する伝熱部材である。ヒートシンクは、車室外の外気の温度を車両天板11を通じて空気通路62に伝熱する機能を果たす。ヒートシンクは、車室外の外気と吸湿材41とを熱交換させることができる。このヒートシンクは、外気の有する冷熱を板状部材40を通じて吸湿材41に放冷することによって吸湿材41を冷却する冷却手段、または、送風空気の有する熱を外気に放熱させることによって送風空気を冷却する冷却手段を構成する。
図3に図示するように、冷却装置5における空気通路62側の面または空気通路62に露出する面は、間隔をあけて立設する複数の板状部材40と熱移動可能に結合されている。この板状部材40は、アルミニウム、銅など、熱伝導率の高い金属を含んで形成される。板状部材40は、その表面が空気流れ方向に沿う姿勢で空気通路62に露出するように設けられる。板状部材40の表面の全部または一部には、吸湿材41が設けられている。吸湿材41は、板状部材40の表面全体に被覆されていることが好ましい。
加熱装置3は、空気通路62を流通する空気を加熱可能な加熱部である。加熱装置3は、空気を加熱可能な構成であれば、その加熱方法として各種の方法を採用できる。加熱装置3には、通電によって発熱する発熱体を有する装置、室内の空気よりも高温の媒体と空気とを熱交換することによって室内空気を加熱する装置を用いることができる。加熱装置3は、例えば、ニクロム線ヒータ、PTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを有する装置、熱交換器等である。熱交換器に用いる空気よりも高温の媒体には、温水、冷媒、エンジン冷却水、車両において発熱する電子部品等の発熱体を採用することができる。
制御装置は、CPU、ROM及びRAM等を含むマイクロコンピュータとその周辺回路から構成されており、その出力側に接続された送風装置2の作動を制御する。また、制御装置は、加熱装置3や冷却装置5による加熱作用や冷却作用を制御するものであってもよい。
制御装置の入力側には、車室内Rの空気温度を検出する内気温検出手段としての内気センサ、車室外温度(外気温)を検出する外気温検出手段としての外気センサ等が接続されており、これらのセンサの検出信号が入力される。さらに、制御装置の入力側には、加湿装置10を作動させる作動スイッチ等が接続されており、これらのスイッチの操作信号が入力される。また、この制御装置は、例えば、車両用空調装置の各構成機器の作動を制御する空調用制御装置等と一体的に構成されるものでもよい。この制御装置は、空調用制御装置と別体で、制御対象とする装置の制御状態に関する情報を互いに通信するものであってもよい。
次に加湿装置1の作動について一例を説明する。加湿装置1は、例えば、車室内が車両用空調装置によって温度調整された状態で、乗員の操作によって作動スイッチがONされると作動する。
例えば、加湿装置1は、冬季のように比較的外気温が低く、車室内Rが乾燥しやすいときに作動させる。加湿装置1では、作動スイッチが投入されると、制御装置が送風装置2の電動モータを正転させる状態と反転させる状態とを、例えば所定時間毎に交互に切り替える。これにより、送風空気が図2の実線矢印に示すように流れる通風経路と、図2の破線矢印に示すように流れる通風経路とが所定時間毎に切り替えられることになる。
制御装置が送風装置2の電動モータを正転させると、例えば25℃に温度調整されている車室内Rの空気が、第2開口部61を介して加湿装置1の空気通路62へ吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、まず加熱装置3を通過するときに加熱される。
この際、加熱装置3を通過後の送風空気の温度が車室内Rの空気温度よりも所定温度、例えば、5℃分高くなるように、制御装置が加熱装置3を一定出力で作動させる、もしくは空気の温度変化に応じて加熱装置3の出力を制御する。したがって、加熱装置3を通過後の送風空気の温度が30℃程度に上昇する。
加熱装置3を通過後の送風空気は、吸湿材モジュール4に流入する。この際、加熱装置3を通過後の温度上昇した送風空気の相対湿度は、車室内Rの空気の相対湿度よりも低下している。したがって、加熱装置3を通過後の、相対湿度が下がった送風空気を吸湿材41に接触させることで、吸湿材41に吸着している水分が空気に脱離しやすい状況となる。つまり、加熱装置3によって相対湿度が下げられた空気は、吸湿材41が保持している水分を含みやすく、吸湿材モジュール4を流出後の空気は、十分に加湿された加湿空気となる。この加湿空気は、第1開口部60から乗員に向けて吹き出される。
この脱離時には、吸湿材モジュール4に供給する前の空気を加熱装置3で加熱するため、当該空気を迅速に温度上昇させることができる。さらに、空気温度が迅速に上昇したことにより、空気の相対湿度を迅速に下げることができるため、吸湿材モジュール4での水分脱離が活発に行われ、吸湿材モジュール4を流出後の空気の相対湿度を迅速に高めることができる。
制御装置が送風装置2の電動モータを反転させると、例えば25℃に温度調整されている車室内Rの空気が、第1開口部60を介して、加湿装置1の空気通路62に吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、吸湿材モジュール4に流入する際に、冷却装置5によって冷却された吸湿材41や板状部材40に接触する。吸湿材41が冷却されることにより、空気の水分が吸湿材41に吸着しやすい状況となり、吸湿速度を向上することができる。さらに、水分を放出した送風空気は、加熱装置3を通過する際に加熱され、第2開口部61を介して乗員の上半身に向いていない、後部座席側や車室内の下方に吹き出される。
この吸湿時には、冷却装置5によって吸湿材41を冷却することで、空気から水分を吸湿する吸湿速度を高めることができる。このため、吸湿材モジュール4での水分吸着が活発に行われ、吸湿材モジュール4を流出後の空気の相対湿度を迅速に低下させることができる。
次に、第1実施形態の加湿装置1がもたらす作用効果について説明する。加湿装置1は、同一の空気通路62における空気流れ方向を逆向きに変化させて、空気に対する水分の吸収と放出とを切り換える装置である。加湿装置1は、加熱部と、冷却部と、空気通路62に設けられ空気に対して吸着されている水分を脱離し空気から水分を吸着する吸湿部と、空気通路62において脱離時と吸着時とで互いに逆向きの空気流れ方向を発生させる送風部と、を備える。吸湿部と冷却部とは、一体に形成されている。
この構成によれば、吸湿部および冷却部を一体に形成することにより、吸湿部を直接、冷却することができる。これによれば、空気を介して吸湿部を冷却する場合に比べて、吸湿部の温度を迅速に低下でき、また低く保つことができるので、吸湿部への水分の吸収を迅速に行うことに貢献できる。さらに、空気通路62に設置される吸湿部と冷却部とを一体に形成することにより、加湿装置1が備える空気通路62を短く構成することにも貢献できる。したがって、除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置1を提供できる。
また、加湿装置1における吸湿部は、冷却部と一体に設けられた複数の板状部材40の表面に設けられている。この構成によれば、周囲温度よりも低温に制御可能な冷却装置5に複数の板状部材40を一体に形成、結合等する簡易な構成により、吸湿材41を直接的に冷却可能な装置を提供できる。したがって、この構成は、加湿装置1の小型化と吸湿速度の向上とに貢献できる。
(第2実施形態)
第2実施形態について図4を参照して説明する。第2実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第2実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第2実施形態は、吸湿材41が設けられる複数の板状部材140が第1実施形態と相違する。吸湿材41は、冷却装置5と一体に設けられた複数の板状部材140の表面にたんじされている。板状部材140は、波状に折り曲げられたコルゲート板である。吸湿材モジュールは、吸湿材41を担持させた複数のコルゲート板を間隔を開けて積層設置して構成される。
第2実施形態の吸湿部は、冷却部と一体に設けられた複数の板状部材140の表面に設けられている。この構成によれば、周囲温度よりも低温に制御可能な冷却装置5に複数の板状部材140を一体に形成、結合等する簡易な構成により、吸湿材41を直接的に冷却可能な装置を提供できる。この構成は、加湿装置1の小型化と吸湿速度の向上とに貢献できる。
また、第2実施形態によれば、内部に冷媒が流れて蒸発する蒸発器におけるアウターフィンを板状部材40として活用することができる。つまり、第2実施形態の加湿装置は蒸発器のチューブに接触するアウターフィンの表面に吸湿材41を被覆することにより、構成することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態について図5を参照して説明する。第3実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第3実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第3実施形態は、吸湿材41が設けられるヒートシンク240を冷却装置5で冷却する点が第1実施形態に対して相違する。ヒートシンク240は、熱移動可能に冷却装置5に接触した状態で冷却装置5に一体に設けられる基台部と、基台部から延びるように立設する複数個の板状部と、を備える。
ヒートシンク240は、伝熱性に優れる金属、例えば、アルミニウム、銅で形成された複数の板状部を有する伝熱性部材である。ヒートシンク240は、吸湿材41や板状部から冷却装置5へ熱を移動させる機能を果たす。ヒートシンク240は、冷却装置5の冷却能力を利用して空気通路62を流れる空気と吸湿材41とを熱交換させることができる。
第3実施形態によれば、内部で冷媒が蒸発する蒸発器におけるアウターフィンをヒートシンク240として活用することができる。つまり、第3実施形態の加湿装置は蒸発器のチューブに接触するアウターフィンの表面に吸湿材41を被覆することにより、構成することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態について図6および図7を参照して説明する。第4実施形態において、第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第4実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第4実施形態の加湿装置101は、吸湿部と加熱部とを一体に形成する点が第1実施形態に対して相違する。
図6に示すように、加湿装置101においては、吸湿素子からの水分の脱離時に空気が流れる方向A2について、上流側に加熱装置3および吸湿材モジュール4、下流側に冷却装置5が並ぶように設置されている。したがって、脱離時に、第2開口部61から導入された車室内空気は、加熱装置3で加熱された吸湿材モジュール4を通過する際に水分が加えられた後、冷却装置5で冷却されてから第1開口部60から車室内へ吹き出される。
加湿装置101には、吸湿素子への水分の吸湿時に空気が流れる方向A1に、上流側に冷却装置5、下流側に吸湿材モジュール4および加熱装置3が並ぶように設置されている。したがって、吸湿時に第1開口部60から導入された車室内空気は、冷却装置5によって冷却された後、加熱装置3によって加熱された吸湿材モジュール4を通過する際に吸湿材41に水分を放出し、除湿された状態で第2開口部61から車室内へ吹き出される。
図3に図示するように、加熱装置3における空気通路62側の面または空気通路62に露出する面は、間隔をあけて立設する複数の板状部材40と熱移動可能に結合されている。
制御装置が送風装置2の電動モータを正転させると、車室内Rの空気が第2開口部61を介して加湿装置101の空気通路62へ吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、吸湿材モジュール4に流入する際に、加熱装置3によって加熱された吸湿材41や板状部材40に接触する。この際、吸湿材41が加熱されるので、吸湿材41に接触する空気には吸湿材41に吸着している水分が脱離しやすい状況となる。つまり、加熱された吸湿材41は保持している水分を放出しやすく、吸湿材モジュール4を流出後の空気は、十分に加湿された加湿空気となる。この加湿空気は、冷却装置5によって冷却された後、第1開口部60から乗員に向けて吹き出される。
制御装置が送風装置2の電動モータを反転させると、車室内Rの空気が第1開口部60を介して加湿装置1の空気通路62に吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、冷却装置5によって冷却されて温度低下するので、相対湿度が高い状態になる。相対湿度が高くなった送風空気は、吸湿材モジュール4に流入する際に、吸湿材41に接触する。相対湿度が高くなった送風空気の水分は、吸湿材41に吸着しやすい状況となり、吸湿速度を向上することができる。さらに、水分を放出した送風空気は、加熱装置3を通過する際に加熱され、第2開口部61を介して後部座席側や車室内の下方に吹き出される。
この吸湿時には、冷却装置5によって空気を冷却してから、吸湿材41に吸湿させることで、水分の吸湿速度を高めることができる。
第2実施形態の加湿装置101は、一体に形成された吸湿部と加熱部を備える。この構成によれば、吸湿部および加熱部を一体に形成することにより、吸湿部を直接、加熱することができる。これによれば、空気を介して吸湿部を加熱する場合に比べて、吸湿部の温度を迅速に上昇できるので、吸湿部からの水分の脱離速度を向上させることができる。さらに、空気通路62に設置される吸湿部と加熱部とを一体に形成することにより、加湿装置101が備える空気通路62を短く構成することにも貢献できる。したがって、加湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置101を提供できる。
また、加湿装置101における吸湿部は、加熱部と一体に設けられた複数の板状部材40の表面に設けられている。この構成によれば、周囲温度よりも高温に制御可能な加熱装置3に複数の板状部材40を一体に形成、結合等する簡易な構成により、吸湿材41を直接的に加熱可能な装置を提供できる。したがって、この構成は、加湿装置101の小型化と脱離速度の向上とに貢献できる。
(第5実施形態)
第5実施形態について図8を参照して説明する。第5実施形態において、第1実施形態、第4実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第5実施形態では、前述の実施形態と異なる部分のみ説明する。
第5実施形態は、吸湿材41が設けられる複数の板状部材140が第4実施形態と相違する。吸湿材41は、加熱装置3と一体に設けられた複数の板状部材140の表面に担持されている。
第5実施形態によれば、内部に冷媒が流れて蒸発する蒸発器におけるアウターフィンを板状部材40として活用することができる。つまり、第5実施形態の加湿装置は蒸発器のチューブに接触するアウターフィンの表面に吸湿材41を被覆することにより、構成することができる。
(第6実施形態)
第6実施形態について図9を参照して説明する。第6実施形態において、第1実施形態、第4実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第6実施形態では、前述の実施形態と異なる部分のみ説明する。
第6実施形態は、加熱装置103においてそれ自体が発熱する板状の発熱部の表面に吸湿材41が設けられている点が第4実施形態と相違する。吸湿材41は、加熱装置103における板状の発熱部の表面に担持されている。発熱部は断面形状が波形となるように形成されている。例えば、発熱部は、板材をジグザグに折り曲げることで形成することができる。吸湿材41は、板状の発熱部の表面全体に被覆されていることが好ましい。
第6実施形態によれば、吸湿材41を板状の発熱部の表面に一体に設けることにより、吸湿材41の表面積を大きく設定することができる。これにより、吸湿材41を板状の表面において広く設けることができるので、水分の吸湿量と脱離する水分量とを高めた加湿装置を提供できる。
(第7実施形態)
第7実施形態について図10および図11を参照して説明する。第7実施形態において、第1実施形態、第4実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第7実施形態では、前述の実施形態と異なる部分のみ説明する。
第7実施形態は、加熱装置203においてそれ自体が発熱するコイル状の発熱部の表面に吸湿材41が設けられている点が第4実施形態と相違する。吸湿材41は、加熱装置203におけるコイル状の発熱部の表面に担持されている。発熱部は、断面形状が円形である線材をコイル状に巻回した外形を呈する。例えば、発熱部は、線状発熱体であり、ニクロム線等の線材をコイル状に巻くことで形成することができる。吸湿材41は、コイル状を形成する線材の表面全体に被覆されていることが好ましい。
第7実施形態によれば、吸湿材41をコイル状の発熱部の表面に一体に設けることにより、吸湿材41の表面積を大きく設定することができる。これにより、巻数を増やすことで水分の吸湿量と脱離する水分量とを増加可能な加湿装置を提供できる。
(第8実施形態)
第8実施形態について図12を参照して説明する。第8実施形態において、第1実施形態、第4実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、前述の実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第8実施形態では、前述の実施形態と異なる部分のみ説明する。
第8実施形態は、それ自体が発熱する板状の発熱部の表面に吸湿材41が設けて加熱装置303と吸湿材41とを一体に形成する点が第4実施形態と相違する。吸湿材41は、加熱装置303が有する板状の発熱部の表面に担持されている。発熱部は断面形状が細長い矩形状となるように形成されている。例えば、発熱部には、PTC面状ヒータ、面状カーボンヒータ等の面状発熱体を用いることができる。吸湿材41は、発熱部を構成する面状体の表面全体に被覆されていることが好ましい。また、板状の発熱部を間隔をあけて表面同士を対向させた姿勢で、複数個重ねることで加熱装置303を構成してもよい。
第8実施形態によれば、吸湿材41を板状の発熱部の表面に一体に設けることにより、吸湿材41の表面積を大きく設定することができる。これにより、吸湿材41を板状の表面において広く設置できるので、水分の吸湿量と脱離する水分量とを高めた加湿装置を提供できる。
さらに、板状の発熱部を間隔をあけて表面同士を対向させた姿勢で、複数個重ねて加熱装置303を構成することにより、空気通路62において空気が流れる複数の小通路を形成でき、小通路ごとに吸湿材41に接触する空気流れを形成できる。したがって、小通路ごとに吸湿材41の表面積を大きく設定できるので、空気流れ全体として吸湿量、水分脱離量を高めた加湿装置を提供できる。
(第9実施形態)
第9実施形態について図13及び図14を参照して説明する。第9実施形態において第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第9実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第9実施形態の加湿装置201は、加熱装置と冷却装置の両方の機能を有するペルチェモジュール7が吸湿材モジュール4と一体に設けられる点が第1実施形態の加湿装置1に対して相違する。ペルチェモジュール7はペルチェ素子を有する。制御装置がペルチェ素子に流れる電流の向きを変更することによって、ペルチェ素子の一方側面または他方側面が吸熱または発熱する。ペルチェ素子は、空気通路62側に位置する一方側板部と、車室外側に位置する他方側板部と、を有する。
ペルチェモジュール7は、ペルチェ素子の一方側板部に相当する空気通路62側の面において吸湿材モジュール4と一体になるように設けられている。図14に図示するように、ペルチェモジュール7における空気通路62側の面は、図3と同様に、間隔をあけて立設する複数の板状部材40と熱移動可能に結合されている。
ペルチェ素子は、2種類の金属の接合部に電流を流すと、片方の金属からもう片方へ熱が移動するペルチェ効果を利用した素子であり、可動部を備えない。ペルチェ素子は、例えば、2種の金属板の間にP型半導体とN型半導体とを複数配置するとともに、一方の金属板によってN−P接合を構成し、かつ他方の金属板によってP−N接合を構成した素子である。ペルチェ素子では、PN接合部分に電流を流すことにより、N→P接合部分に相当する金属板で吸熱現象が生じ、P→N接合部分に相当する金属板で放熱現象が生じる。したがって、ペルチェ素子における一方側板部、他方側板部のそれぞれは、N型半導体からP型半導体へ電流が流れるように橋渡しする場合には吸熱する吸熱部となり、P型半導体からN型半導体へ電流が流れるように橋渡しする場合には発熱する放熱部となる。
制御装置の制御により、N型半導体、一方側板部、P型半導体の順に電流が流れる場合には、一方側板部及び板状部材40が吸熱部となり、車室外側の他方側板部が放熱部となる。この場合、ペルチェモジュール7は、冷却部として機能する。送風装置2によって第1開口部60から吸い込まれた車室内の空気は、方向A1に流れ、板状部材40の周囲を通過する時に吸熱されて冷却される。空気から板状部材40に移動した熱は、ペルチェ素子の他方側板部へ伝わり、車室外に排出される。空気通路62を流れる空気は、水分が吸湿材41で吸着された後、第2開口部61から除湿空気として車室内へ吹き出される。
制御装置の制御により、P型半導体、一方側板部、N型半導体の順に電流が流れる場合には、一方側板部及び板状部材40が放熱部となり、車室外側の他方側板部が吸熱部となる。この場合、ペルチェモジュール7は、加熱部として機能する。送風装置2によって第2開口部61から吸い込まれた車室内の空気は、方向A2に流れ、板状部材40の周囲を通過する時に放熱により加熱される。空気通路62を流れる空気は、吸湿材41から脱離された水分によって、第1開口部60から加湿空気として車室内へ吹き出される。以上のように、ペルチェモジュール7は、通電状態に応じて、空気から吸熱する吸熱部と空気へ放熱する放熱部と、を有する装置である。
加湿装置201は、同一の空気通路62における空気流れ方向を逆向きに変化させて、空気に対する水分の吸収と放出とを切り換える装置である。加湿装置201は、加熱部と、冷却部と、空気通路62に設けられ空気に対して吸着されている水分を脱離し空気から水分を吸着する吸湿部と、空気通路62において脱離時と吸着時とで互いに逆向きの空気流れ方向を発生させる送風部と、を備える。吸湿部、冷却部および加熱部は、一体に形成されている。
この構成によれば、吸湿部、冷却部および加熱部を一体に形成することにより、吸湿部を直接、加熱したり冷却したりすることができる。これによれば、空気を介して吸湿部を冷却する場合に比べて、吸湿部の温度を迅速に低下でき、また低く保つことができるので、吸湿部への水分の吸収を迅速に行うことができる。また、空気を介して吸湿部を加熱する場合に比べて、吸湿部の温度を迅速に上昇できるので、吸湿部からの水分の脱離速度を向上することができる。さらに、空気通路62に設置される吸湿部と冷却部と加熱部とを一体に形成することにより、加湿装置201が備える空気通路62を短く構成することにも貢献できる。したがって、加湿および除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図る加湿装置201を提供できる。
第9実施形態によれば、吸湿材41は、ペルチェモジュール7に一体に設けられた複数の板状部材40の表面に設けられている。この構成により、吸湿部、加熱部および冷却部を一体に形成した加湿装置201を提供できるため、吸湿部を直接、加熱および冷却することができる。これによれば、空気を介して吸湿部を加熱し冷却する場合に比べて吸湿材41からの水分の脱離と吸湿材41への水分の吸収とを迅速に行える。さらに、加湿装置201は、電流の向きに応じて冷却部の機能と加熱部の機能とを切換え可能なペルチェモジュール7を備えるため、空気流れ方向の装置寸法を低減することができる。
(第10実施形態)
第10実施形態について図15及び図16を参照して説明する。第10実施形態において第1実施形態に係る図面と同一符号を付した構成部品及び説明しない構成は、第1実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏するものである。第10実施形態では、第1実施形態と異なる部分のみ説明する。
第10実施形態の加湿装置は、吸湿材41が設けられている熱交換部材340に、加熱装置3および冷却装置5が一体に設けられている点が第1実施形態の加湿装置1に対して相違する。第10実施形態の加湿装置は、空気通路62に設けられて空気通路62を流れる空気と熱交換する熱交換部材340を備える。熱交換部材340は、例えばアルミニウム、銅等の熱伝導性を有する材質で形成されており、内部に空気が流れる内部通路を有する箱体状の部材である。例えば、熱交換部材340は、内部に複数に仕切られた内部通路を有する。
加熱装置3は、空気流れ方向について熱交換部材340の一方側部を加熱するように設けられる。冷却装置5は、空気流れ方向について熱交換部材340の他方側部を冷却するように設けられる。吸湿材41は、一方側部と他方側部との間に位置して所定の範囲を占める中間部104において、空気と接触する表面に設けられている。中間部104は、各内部通路を形成する壁面に吸湿材41を担持する。
制御装置が送風装置2の電動モータを正転させると、車室内Rの空気が第2開口部61を介して空気通路62へ吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、加熱装置3によって加熱された熱交換部材340の一方側部における内部通路を通過するときに加熱される。この際、熱交換部材340の一方側部を通過後の送風空気の温度が車室内Rの空気温度よりも上昇する。
熱交換部材340の一方側部を通過後の送風空気は、中間部104に流入する。この際、送風空気の相対湿度は、車室内Rの空気の相対湿度よりも低下している。したがって、相対湿度が下がった送風空気を、中間部104に担持させた吸湿材41に接触させることで、吸湿材41に吸着している水分が空気に脱離しやすい状況となる。つまり、加熱装置3によって相対湿度が下げられた空気は、吸湿材41が保持している水分を含みやすく、中間部104を流出後の空気は、十分に加湿された加湿空気となる。この加湿空気は、さらに冷却装置5によって冷却された熱交換部材340の他方側部における内部通路を通過するときに冷却される。この際、熱交換部材340の他方側部を通過後の送風空気は、加湿空気であって、温度低下された涼風になり、第1開口部60から乗員に向けて吹き出される。なお、加熱装置3による加熱出力と冷却装置5による冷却出力は、吸湿材41を加熱するために加熱出力の方が支配的であることが好ましい。
制御装置が送風装置2の電動モータを反転させると、車室内Rの空気が、第1開口部60を介して空気通路62に吸い込まれる。空気通路62に吸い込まれた送風空気は、冷却装置5によって冷却された熱交換部材340の他方側部における内部通路を通過するときに冷却される。
熱交換部材340の他方側部を通過後の送風空気は、中間部104に流入する。この際、送風空気は、冷却装置5によって冷却された吸湿材41に接触する。吸湿材41が冷却されることで空気の水分が吸湿材41に吸着しやすい状況となり、吸湿速度を向上することができる。さらに、水分を放出した送風空気は、熱交換部材340の一方側部を通過する際に加熱され、第2開口部61を介して後部座席側や車室内の下方に吹き出される。
この吸湿時には、冷却装置5によって中間部104における吸湿材41を冷却することで、空気から水分を吸湿する吸湿速度を高めることができる。このため中間部104における水分吸着が活発に行われ、中間部104を流出後の空気の相対湿度を迅速に低下させることができる。なお、加熱装置3による加熱出力と冷却装置5による冷却出力は、吸湿材41を冷却するために冷却出力の方が支配的であることが好ましい。
第10実施形態によれば、吸湿部と冷却部と加熱部とは一体に形成されている。この構成により、吸湿部を直接、加熱したり冷却したりすることができる。これによれば、吸湿部の温度を迅速に低下でき、また低く保つことができるので、吸湿部への水分の吸収を迅速に行うことができる。また、吸湿部の温度を迅速に上昇できるので、吸湿部からの水分の脱離速度を向上することができる。さらに、空気通路62に設置される吸湿部と冷却部と加熱部とを熱交換部材340を介して一体に形成することにより、加湿装置が備える空気通路62を短く構成することにも貢献できる。したがって、第10実施形態の加湿装置は、加湿および除湿へのモード切換え応答性と空気流れ方向の装置寸法の小型化とを図ることができる。
(他の実施形態)
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
吸湿材モジュールの構成は、前述の実施形態に記載した構成に限定されない。例えば、断面六角形に形成された通路を有するハニカム部材に吸湿材41を担持させたものを採用してもよい。
前述の第1実施形態では、制御装置が送風装置2の電動モータを正転あるいは逆転させることによって、通風方向を切り替える構成について説明したが、通風経路の切り替えはこれに限定されない。
前述の実施形態では、加湿装置は、車両の天井材の裏側に設置されているが、この設置場所に限定されない。例えば、加湿装置1は、例えば、インストルメントパネル、ドアトリム、ステアリングコラム、トランクルームと連通する内装部材等の裏側に搭載することができる。
前述の実施形態では、吸着時に加湿装置に導入される空気として車室内Rの空気を採用した例を説明したが、車室外の空気、例えば、外気を導入するようにしてもよい。
前述の実施形態では、加湿空気が車両の前席側に供給されるように第1開口部60が前席側に位置し、除湿空気が車両の後席側に供給されるように第2開口部61が後席側に位置しているが、この位置関係に限定するものではない。
前述の実施形態では、第1開口部60を車両前席に着座している乗員の上半身側に向かって開口させるように配置し、第2開口部61を後部座席側に向かって開口させるように配置しているが、各開口部の配置はこれに限定さない。
1…加湿装置
2…送風装置(送風部)
3,103,203,303…加熱装置(加熱部)
5…冷却装置(冷却部)
41…吸湿材(吸湿部)
62…空気通路

Claims (8)

  1. 同一の空気通路(62)における空気流れ方向を逆向きに変化させて、空気に対する水分の吸収と放出とを切り換える加湿装置(1)であって、
    熱を発生する加熱部(3;103;203;303)と、
    吸熱する冷却部(5)と、
    前記空気通路に設けられ、空気に対して吸着されている水分を脱離し空気から水分を吸着する吸湿部(41)と、
    前記空気通路において脱離時と吸着時とで互いに逆向きの空気流れ方向を発生させる送風部(2)と、
    を備え、
    前記吸湿部と、前記加熱部および前記冷却部の少なくとも一つとを一体に形成した加湿装置。
  2. 前記吸湿部は、前記冷却部と一体に設けられた複数の板状部材(40;140)の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  3. 前記吸湿部は、熱移動可能に前記冷却部に接触するヒートシンク(240)の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  4. 前記吸湿部は、前記加熱部の発熱が伝わるように前記加熱部と一体に設けられた複数の板状部材(40;140)の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  5. 前記加熱部は、それ自体が発熱する板状の発熱部(103;303)を有し、
    前記吸湿部は、前記発熱部の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  6. 前記加熱部は、それ自体が発熱するコイル状の発熱部(203)を有し、
    前記吸湿部は、前記発熱部の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  7. 前記空気通路に設けられて前記空気通路を流れる空気と熱交換する熱交換部材(340)を備え、
    前記加熱部は、前記空気流れ方向について前記熱交換部材の一方側部を加熱するように設けられ、
    前記冷却部は、前記空気流れ方向について前記熱交換部材の他方側部を冷却するように設けられ、
    前記吸湿部は、前記一方側部と前記他方側部との間に位置する中間部(104)において空気と接触する表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
  8. 前記吸湿部は、ペルチェ素子を有するペルチェモジュール(7)に一体に設けられた複数の板状部材(40)の表面に設けられている請求項1に記載の加湿装置。
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