JP6883272B2 - 画像形成装置及び画像形成システム - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成システムに関するものである。
従来、画像形成装置として、外部から吸引した空気によって画像形成部を冷却し、画像形成部で温度が上昇した空気を、排気経路排気ダクトを介して装置外部に排出するものが知られている。
この種の画像形成装置として、特許文献1には、用紙等のシートの搬送方向に直交するシート幅方向が装置の前後方向となる画像形成装置で、排気ダクトを画像形成部の後側に配置し、装置上部から下方に向けて排気を案内する構成が記載されている。
特許文献1に記載の画像形成装置では、シート搬送路を有する画像形成部の後側に排気ダクトを設ける構成であるため、画像形成装置の前後方向の長さが、シート搬送路の幅に、上下方向に延在する排気ダクトの幅を加えた長さとなる。
排気ダクトが排気を案内する方向としては、下方に案内するものに限らず、上方や左右方向に案内するものであっても、画像形成部の前後方向の外側に排気ダクトを配置する構成であれば、画像形成装置の前後方向の長さが排気ダクトの幅を加えた長さとなる。
上述した課題を解決するために、本発明は、シートを搬送するシート搬送路を有し、シートに画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部から排出される気体を装置外部に向けて案内する排気経路と、を備える画像形成装置において、前記シート搬送路でのシート搬送方向に直交するシート幅方向を装置本体の前後方向としたときの装置本体の左右方向における前記画像形成部の外側に、前記排気経路の少なくとも一部を設け、閉鎖状態から前記左右方向の外側へと移動して開放状態となることで、前記シート搬送路を露出させる搬送路カバー部材と、前記搬送路カバー部材が閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過するカバー部材開閉時通過領域が内部に位置する筐体とを備え、前記排気経路を前記筐体内に配置し、前記前後方向に沿った視点での投影図で、前記カバー部材開閉時通過領域の投影図と、前記排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成であることを特徴とするものである。
本発明によれば、排気経路を備える画像形成装置の前後方向の省スペース化を図ることができるという優れた効果がある。
複写機の筐体内の空間と、ジャム処理回動部との位置関係を模式的に示す平面図、(a)は閉鎖状態、(b)は開放状態、(c)は筐体内における移動領域を示す説明図。 実施形態1の複写機を正面側から見た外観図。 ジャム処理部正面カバーを開放した状態の複写機を正面側から見た外観図。 複写機の断面図。 複写機が備えるプリンタ部の概略説明図。 外装カバー等を取り外した状態の複写機の斜視図。 図3に示す外観図に移動領域を追記した説明図。 ジャム処理回動部が水平方向に延在する回動部内側面を中心に回動する複写機を正面側から見た外観図に移動領域を追記した説明図。 ジャム処理スライド部を備える構成の複写機を正面側から見た外観図に移動領域を追記した説明図。 複写機の設置例を正面側から見た外観図。 複写機の設置例を斜め方向から見た外観図。 外装カバー等を取り外した状態の複写機を正面左側から見た斜視図。 図12に示す複写機を背面左側から見た斜視図。 外装カバーを取り外した状態の複写機を斜め右側から見た斜視図。 装置右側から見た複写機の概略断面図。 外装カバー等を取り外した状態の複写機を正面右側の少し下方から見た斜視図。 図16に示す複写機の下部を正面左側の少し上方から見た斜視図。 吸引ファンの近傍を複写機の正面側から見た拡大断面図。 実施形態2の複写機の作像部正面カバー及びジャム処理部正面カバーを開放した状態を正面側から見た外観図。 実施形態2の複写機の外装カバー等を取り外した状態の斜視図。 実施形態2の複写機を装置右側から見た概略断面図。 実施形態2の複写機が備える正面下部外装カバーと背面下部外装カバーとの斜視説明図。 変形例の複写機の筐体内の空間と、ジャム処理回動部と、鉛直排気ダクトとの位置関係を模式的に示す平面図。
〔実施形態1〕
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、複写機10という)に適用した一つ目の実施形態(以下、「実施形態1」という)について説明する。
図2は、複写機10を正面側から見た外観図である。図2に示すように、複写機10は、正面側の外装カバーとして、作像部正面カバー21とジャム処理部正面カバー31とを備える。
図3は、図2に示す複写機10のジャム処理部正面カバー31を開放した状態を正面側から見た外観図である。図3に示すように、ジャム処理部正面カバー31を開放すると、ジャム処理空間30が露出する。ジャム処理空間30内には、上下方向に延在して排気を下方に向けて案内する鉛直排気ダクト50と、装置の前後方向に延在して鉛直排気ダクト50を通過した排気を装置手前側に案内する水平排気ダクト51とが配置されている。水平排気ダクト51を通過した排気を複写機10の外部に排出する排気口53がジャム処理部正面カバー31に設けらており、水平排気ダクト51の装置手前側端部には排気中の固体粒を捕集する排気フィルタ52が設けられている。
また、ジャム処理空間30の図3中の右側には後述するジャム処理回動部81があり、ジャム処理の作業を行う作業者がジャム処理部正面カバー31を開放することで、ジャム処理回動部81を操作することが可能となる。
図4は、図2に示す複写機10の装置前後方向(図2中の手前−奥方向)の中央部における複写機10の断面図である。
図4に示すように、複写機10は、フレーム及び外装カバーからなる筐体100の内部に画像形成部であるプリンタ部20を備え、プリンタ部20の情報に画像読取装置であるスキャナ部40を備え、スキャナ部40の隣に電装部60を備える。
図5は、複写機10が備えるプリンタ部20の概略説明図である。
プリンタ部20は、四つのプロセスユニットとしてのプロセスカートリッジ1(Y,M,C,K)、中間転写ベルト7、定着手段としての定着装置12等を備えている。中間転写ベルト7は、複数の張架ローラに張架されて図5中の矢印A方向に移動する中間転写体である。
四つのプロセスカートリッジ1の、符号の後に付されたY,M,C,Kという添字は、イエロー,マゼンタ,シアン,黒用の仕様であることを示している。四つのプロセスカートリッジ1(Y,M,C,K)は、それぞれ使用するトナーの色が異なる他は、ほぼ同様の構成になっているので、以下、Y,M,C,Kという添字を省略して説明する。
プロセスカートリッジ1は、潜像担持体である感光体2、帯電手段である帯電部材3、現像手段である現像装置4、及び、クリーニング手段である感光体クリーニング装置5を一体的に支持してユニット状とした構成となっている。個々のプロセスカートリッジ1は、それぞれのストッパーを解除することにより、複写機10本体に対して着脱可能となっている。
感光体2は、図中の矢印で示すように、図5中の時計回り方向に回転する。帯電部材3は、ローラ状の帯電ローラであり、感光体2の表面に圧接されて感光体2の回転により従動回転する。作像時には、帯電部材3には高圧電源により所定のバイアスが印加され、感光体2の表面を帯電する。実施形態1のプロセスカートリッジ1は、帯電手段として、感光体2の表面に接触するローラ状の帯電部材3を用いているが、帯電手段としてはこれに限るものではなく、コロナ帯電などの非接触帯電方式を用いてもよい。
露光装置6は、スキャナ部40で読み込んだ原稿画像の画像情報、または、パーソナルコンピュータ等の外部装置から入力される画像情報に基づいて、感光体2の表面に対して露光し、感光体2の表面に静電潜像を形成する。実施形態1においては露光装置6として、LEDアレイを用いており、感光体2上の長手方向(図5中の紙面に直交する方向)の画像領域全域に配置されている。
感光体クリーニング装置5は、中間転写ベルト7と対向する位置を通過した感光体2の表面上に残留する転写残トナーのクリーニングを行う。
四つのプロセスカートリッジ1は、図5に示すように、中間転写ベルト7の表面移動方向に並列に配設され、それぞれイエロー、シアン、マゼンタ、黒の各色ごとのトナー像を感光体2上に形成する。四つのプロセスカートリッジ1は、それぞれの感光体2上に形成されたトナー像を中間転写ベルト7に順に重ね合わせるように転写し、中間転写ベルト7上に可視像を形成する。
図5に示すように、四つの感光体2に対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置には一次転写手段としての一次転写ローラ8がそれぞれの配置されている。一次転写ローラ8には高圧電源により一次転写バイアスが印加され、感光体2との間で一次転写電界を形成する。感光体2と一次転写ローラ8との間で一次転写電界が形成されることにより、感光体2の表面上に形成されたトナー像が中間転写ベルト7の表面に転写される。中間転写ベルト7を張架する複数の張架ローラのうちの一つが駆動モータにより回転することによって、中間転写ベルト7が図5中の矢印A方向に表面移動する。表面移動する中間転写ベルト7の表面上に各色のトナー像が順次重ねて転写されることによって、中間転写ベルト7の表面上にフルカラー画像が形成される。
四つのプロセスカートリッジ1が中間転写ベルト7と対向する位置に対して、中間転写ベルト7の表面移動方向下流側には、二次転写ローラ9が配置されている。二次転写ローラ9は、張架ローラの一つである二次転写対向ローラ9aに対して中間転写ベルト7を挟んで対向する位置に配置され、中間転写ベルト7との間で二次転写ニップを形成する。二次転写ローラ9と二次転写対向ローラ9aとの間に所定の電圧を印加して二次転写電界を形成する。
プリンタ部20は四つのプロセスカートリッジ1の下方に複数の給紙トレイ71を有する給紙装置70を備える。また、中間転写ベルト7の図5中の右側には給紙搬送路17及び反転搬送路18を有する紙搬送装置80を備える。給紙搬送路17では転写紙Pを下方から上方に向けて搬送し、反転搬送路18では転写紙Pを上方から下方に向けて搬送する構成であり、紙搬送装置80は上下方向に転写紙Pを搬送する縦搬送のシート搬送装置である。
給紙装置70の複数の給紙トレイ71の何れかから給紙された転写紙Pは、紙搬送装置80の給紙搬送路17に案内され、レジストローラ対19で突き当たって停止する。中間転写ベルト7上のトナー像が二次転写ニップに到達するタイミングに合わせて転写紙Pが二次転写ニップに到達するようにレジストローラ対19が駆動を開始することで、転写紙Pが二次転写ニップに向かって搬送される。この転写紙Pが二次転写ニップを通過する際に、中間転写ベルト7の表面上に形成されたフルカラー画像が、二次転写ローラ9と二次転写対向ローラ9aとの間に形成された二次転写電界によって転写紙Pに転写される。
プリンタ部20は、二次転写ニップに対して転写紙Pの搬送方向下流側に、定着装置12が配置されている。二次転写ニップを通過した転写紙Pは定着装置12に到達する。そして、定着装置12における加熱及び加圧によって転写紙P上に転写されたフルカラー画像が定着される。片面印刷の場合、または、両面印刷の第二面に画像が形成された場合は、画像が定着された転写紙Pは、排紙ローラ対15によって排紙口15aから複写機10の胴内排紙部14の排紙トレイ13に出力される。
一方、両面印刷の場合の第一面に画像が形成された場合は、画像が定着された転写紙Pは反転ローラ対16に向けて搬送される。そして、転写紙Pの先端側が反転ローラ対16を通過して反転開口部16aから胴内排紙部14内に出てきて、転写紙Pの後端が反転ローラ対16を通過する前に反転ローラ対16が逆回転し、転写紙Pを反転搬送路18に案内する。反転搬送路18を通過した転写紙Pは再び給紙搬送路17に案内されレジストローラ対19に突き当たる。その後、第二面に画像が形成されて排紙トレイ13に出力される。
二次転写ニップで転写紙Pに転写されず中間転写ベルト7の表面上に残留したトナーは、転写ベルトクリーニング装置11によって回収される。
図5に示すように、中間転写ベルト7の上方には、各色トナーを収容するトナーボトル90(Y,M,C,K)が複写機10本体に対して着脱可能に配置されている。
各色のトナーボトル90に収容されたトナーは、各色に対応するトナー補給装置によって、各色の現像装置4に供給される。
図4に示すように、複写機10は、プリンタ部20を筐体100内に左寄せで配置し、筐体100内のプリンタ部20の右側にジャム処理空間30を設けている。
図6は、スキャナ部40及び電装部60と、外装カバーとを取り外した状態の複写機10の斜視図である。
図6に示すように、複写機10は、筐体100を形成するフレームとして、正面右フレーム101、正面左フレーム102、背面右フレーム103、背面左フレーム104、底面フレーム106及び上面フレーム105等を備える。
図4に示すように、複写機10の右側面の外装カバーとして、正面右フレーム101と背面右フレーム103との間を覆うように平板状の右面外装カバー32を備える。また、図4に示すように、複写機10の左側面の外装カバーとして、正面左フレーム102と背面左フレーム104との間を覆うように平板状の左面外装カバー33を備える。
さらに、複写機10の背面側の外装カバーとして、背面右フレーム103と背面左フレーム104との間を覆うように平板状の背面外装カバー34を備える(図1参照)。
図6に示すように、底面フレーム106を支持するキャスター41を備え、さらに図2に示すように、装置正面から見たときにキャスター41を隠す正面下部外装カバー35を備える。正面下部外装カバー35の図2中の左端近傍には吸気口42が設けられている。
正面下部外装カバー35は複写機10本体に対して着脱可能となっており、キャスター41を用いて複写機10を移動させるときには取り外し、設置位置まで移動させた後に複写機10に装着する。
複写機10は上述したフレームや外装カバーによって筐体100を構成する。
図6に示すように、紙搬送装置80は、複写機10の背面側(奥側)で上下方向に延在するジャム処理回動軸81b(後述する図1参照)を中心に回動可能なジャム処理回動部81とプリンタ部20に固定されたジャム処理固定部82とを備える。
上述したように紙搬送装置80は上下方向に転写紙Pを搬送するため、ジャム処理回動部81を左右方向に移動させることで、縦方向に転写紙Pを搬送する給紙搬送路17及び反転搬送路18を露出可能な状態とすることができる。
図1は、複写機10の筐体100内の空間と、ジャム処理回動部81との位置関係を模式的に示す平面図である。図1(a)はジャム処理回動部81を閉鎖した状態を示し、図1(b)はジャム処理回動部81を開放した状態を示し、図1(c)は筐体100内におけるジャム処理回動部81の移動領域αを示す説明図である。
複写機10は画像形成を行うときには、図1(a)で示すように、ジャム処理回動部81を閉鎖状態として、紙搬送装置80で転写紙Pを搬送し、転写紙P上に画像を形成する。紙搬送装置80の給紙搬送路17や反転搬送路18で紙詰まりが発生したときには、図1(b)で示すように、ジャム処理回動部81を開放状態として、紙詰まりの原因となった転写紙Pを取り除くジャム処理を行う。
複写機10は画像形成を行うときには、図2で示すように、作像部正面カバー21及びジャム処理部正面カバー31が閉鎖した状態で画像形成が行われる。
紙搬送装置80の給紙搬送路17や反転搬送路18に紙詰まりが生じた場合、作業者は図3に示すようにジャム処理部正面カバー31を開放し、ジャム処理空間30内のジャム処理回動部81を露出させる。次に、ジャム処理回動軸81bを中心に図1(b)中の矢印Bで示す方向にジャム処理回動部81を回転させ、図1(b)や図6に示すようにジャム処理回動部81を開放状態とする。これにより、図6に示すように、ジャム処理回動部81の回動部内側面81a及びジャム処理固定部82の固定部内側面82aを露出させる。
給紙搬送路17に紙詰まりが生じた場合は固定部内側面82aに設けられ、鉛直方向に延在する回動軸を中心に回動可能な固定部内側開閉カバーを開放し、給紙搬送路17を露出させ、給紙搬送路17に詰まった転写紙Pを除去する。反転搬送路18に紙詰まりが生じた場合は回動部内側面81aに設けられ、鉛直方向に延在する回動軸を中心に回動可能な回動部内側開閉カバーを開放し、反転搬送路18を露出させ、反転搬送路18に詰まった転写紙Pを除去する。
図1に示すように、複写機10は、ジャム処理回動部81を開放し、ジャム処理を行うためのジャム処理空間30を筐体100の内部に設けている。
また、このジャム処理空間30内におけるジャム処理回動部81が閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過するカバー部材開閉時通過空間である移動領域α以外の領域に、上下方向に延在する鉛直排気ダクト50が設けられている。
図2に示すように、複写機10は、吸気口42と排気口53とが複写機10の正面に設けられている。さらに、装置の背面側に配置された鉛直排気ダクト50から排気口53まで排気を案内する水平排気ダクト51を備える。
図7は、図3に示す外観図にジャム処理回動部81の移動領域αを追記した説明図である。図1(c)や図7に示すように、複写機10を正面から見たときに、移動領域αの投影図と鉛直排気ダクト50の投影図との少なくとも一部が重なるようにジャム処理回動部81及び鉛直排気ダクト50を配置する。すなわち、図1(b)及び図6に示すように、ジャム処理回動部81を開放状態としたときに、ジャム処理回動部81の背面側に鉛直排気ダクト50が位置するように配置する。これにより、複写機10の左右方向への大型化を抑制することができる。
実施形態1の複写機10では、背面側に設けられた鉛直方向に延在するジャム処理回動軸81bを中心に回動するジャム処理回動部81の移動領域αが筐体100内となるようにジャム処理空間30を設けている。しかし、ジャム処理回動部81の回動する角度が90[°]未満であるため、ジャム処理空間30の右背面側にジャム処理回動部81の移動領域αの確保に寄与しないデッドスペースが存在する。この移動領域αの確保という観点からはデッドスペースとなる領域に鉛直排気ダクト50を配置することで、ジャム処理空間30の空き領域を活用することができる。これにより、ジャム処理空間30を筐体100内に設けた複写機10の大型化を抑制することができる。
図1(c)に示すように、ジャム処理空間30の右正面側にもジャム処理回動部81の移動領域αの確保に寄与しない領域が存在する。しかし、この領域に鉛直排気ダクト50等の装置本体に固定された部材を配置すると、ジャム処理回動部81を開放状態としたときにジャム処理回動部81の正面側が装置本体に固定された部材によって塞がれ、ジャム処理の妨げとなるおそれがある。よって、ジャム処理空間30の右正面側に装置本体に固定された部材を配置する場合は、ジャム処理の妨げとならないように配置することが望ましい。
実施形態1の複写機10では、ジャム処理回動部81が鉛直方向に延在するジャム処理回動軸81bを中心に回動する構成であるが、筐体100内に移動領域αを確保する構成としてはこれに限るものではない。
図8は、ジャム処理回動部81が水平方向に延在する回動軸を中心に回動する複写機10を正面側から見た外観図に移動領域αを追記した説明図である。
図9は、ジャム処理回動部81の代わりに左右方向にスライドすることで転写紙Pの搬送路を露出させるジャム処理スライド部81cを備える構成の複写機10を正面側から見た外観図に移動領域αを追記した説明図である。
図8や図9に示す構成においても、複写機10を正面から見たときに、移動領域αと鉛直排気ダクト50との少なくとも一部が重なるようにジャム処理回動部81またはジャム処理スライド部81c及び鉛直排気ダクト50を配置する。これにより、ジャム処理空間30を筐体100内に設けた複写機10の大型化を抑制することができる。
図10は、実施形態1の複写機10の設置例を正面側から見た外観図であり、図11は図10に示す複写機10の設置例を斜め方向から見た外観図である。
図10に示す設置例では、複写機10の左側に給紙トレイ71にセットする転写紙Pの束や書類等を収納できる第一キャビネット301を設置している。さらに、複写機10の右側にプロセスカートリッジ1やトナーボトル90等のサプライ品、文書破棄箱を収納できる第二キャビネット302を設置している。
複写機10は、ジャム処理空間30を筐体100の内部に設けており、図1及び図4に示すようにジャム処理空間30の外側に平板状の右面外装カバー32を備えている。
これに対して、従来の画像形成装置では、転写紙P等のシートを下方から上方に縦搬送するシート搬送路のジャム処理を行う際に装置の左右方向に開放する搬送路カバー部材が、装置の側面外装カバーとなっていることが一般的である。このため、従来の画像形成装置を設置する場合には、搬送路カバー部材としての機能を有する側面外装カバーが開閉時に通過するカバー部材開閉時通過空間を確保してキャビネット等の収納や家具、電子機器を設置する必要があった。側面外装カバーの外側に近接して収納や家具、電子機器を設置することが出来ないため、搬送路カバー部材を閉鎖した状態では、画像形成装置の側方に隙間があり、設置状態の美観が損なわれる。
実施形態1の複写機10は、カバー部材開閉時通過空間である移動領域αを含むジャム処理空間30を筐体100の内部に設けているため、筐体100の外側にカバー部材開閉時通過空間を確保する必要がない。このため、図10及び図11に示すように、第一キャビネット301及び第二キャビネット302の側面と複写機10の側面とを近接または接触して配置することができ、設置状態の美観の向上を図ることができる。
実施形態1の複写機10では、後述する吸引ファン47の吸引によって吸気口42から吸引された空気は、正面下部外装カバー35の内側の底面フレーム106の下方の領域に進入する。その後、後述する底面フレーム開口部48及び吸引ファン47を通過し、鉛直吸気ダクト43及び水平吸気ダクト44を介して、四つのプロセスカートリッジ1が配置された作像部及び定着装置12等の冷却対象に供給される。これらの冷却対象を通過して温度が上昇した空気は、それぞれの冷却対象から排出され、鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51を通過して排気口53から複写機10の外部に排出される。
吸気口や排気口が画像形成装置の側面に配置されていると、吸気効率や排気効率の低下を防止するためには、側面外装カバーの外側に近接して収納や家具、電子機器を設置することが出来ない。また、吸気口や排気口が画像形成装置の背面に配置されていると、画像形成装置の背面が壁面に近接するように画像形成装置を設置したり、画像形成装置の背面に近接して収納や家具、電子機器を設置したりすることが出来ない。
実施形態の1の複写機10は、吸気口42と排気口53とを複写機10の正面に設けている。このため、複写機10の左右両側面に近接または接触するように第一キャビネット301及び第二キャビネット302を設置することが出来、さらに、複写機10の背面が壁面401に近接または接触するように複写機10を設置することが出来る。
吸気口42及び排気口53は、外装カバーであるジャム処理部正面カバー31及び正面下部外装カバー35にルーバーを設けたものである。
実施形態1の複写機10の高さは、1100[mm]であり、その上面に排気口を設けて排気すると、使用者の顔に近い位置に向けて排気が行われ、使用者に不快感を与えるおそれがある。
これに対して、実施形態1の複写機10は、冷却に使用されて温度が上昇し、装置内上部に到達した空気を鉛直排気ダクト50によって装置内下部に案内し、床面に近いジャム処理部正面カバー31の排気口53から排気する。これにより、使用者の足元に排気がおこなわれ、使用者の顔に近い位置に向けて排気が行われることを防止でき、使用者の快適性の向上を図ることができる。
複写機10の低い位置から排気を行う構成としては、底面フレーム106に排気口を設け、鉛直排気ダクト50によって装置内下部に案内された空気を底面フレーム106に設けた排気口から床面に向かって排出する構成が考えられる。しかし、底面フレーム106と床面との間の空間は狭く、この空間に向けて排気を行うと排気効率が低下し、気流による冷却性能が低下するおそれがある。また、実施形態1の複写機10のように、底面フレーム106と床面との間の空間の空気を底面フレーム開口部48から吸引して冷却に用いる構成では、排気が底面フレーム開口部48から複写機10内に戻り、冷却性能が低下するおそれがある。
これに対して、実施形態1の複写機10では鉛直排気ダクト50によって装置内下部に案内された空気を水平排気ダクト51によって複写機10の正面側(手前側)の端部まで案内し、複写機10の正面に設けられた排気口53から開かれた空間へと排出する。これにより、排気効率の低下を抑制し、気流による冷却性能を維持することができる。
また、ジャム処理部正面カバー31の下端部近傍に排気口53を配置し、正面下部外装カバー35に吸気口42を配置することで、排気口53及び吸気口42が目立ち難くなり、複写機10の美観の向上を図ることができる。
また、従来の画像形成装置で、上下方向に延在する排気ダクトを備える画像形成装置では、特許文献1に記載の画像形成装置のように、縦搬送のシート搬送路よりも左右方向の内側に排気ダクトを配置することが一般的である。このような排気ダクトを備える構成では、画像形成装置の背面側等、最大幅のシートに画像を形成するために必要な各種部材を配置した前後方向の加えて排気ダクト分の長さが装置の前後方向に加わり、画像形成装置の前後方向の長さ(奥行き)が長くなる。このような画像形成装置を書類等を収納するオフィス用のキャビネットと共に壁面に沿って並べて配置すると、キャビネットに比べて画像形成装置の奥行きが十分長く、画像形成装置が正面側に突き出した設置状態となる。このような設置状態では、画像形成装置とキャビネットとの外観にまとまりが無く、設置状態の美観が損なわれる。
実施形態1の複写機10では、プリンタ部20から排出される排気を装置外部に向けて案内する排気経路である鉛直排気ダクト50を備える。また、給紙搬送路17及び反転搬送路18での転写紙Pの搬送方向に直交するシート幅方向である紙幅方向が複写機10の装置本体の前後方向となっている。そして、紙幅方向が前後方向となる複写機10の左右方向におけるプリンタ部20の外側に、鉛直排気ダクト50を設けている。これにより、画像形成部の前後方向の外側に排気経路を配置する構成に比べて、複写機10の奥行きを短くすることができる。
複写機10の奥行きを短くすることで、図10及び図11に示すように壁面401に沿って第一キャビネット301及び第二キャビネット302と複写機10とを配置したときに手前側の端部を揃えることが可能となる。手前側の端部が揃うことで、複写機10と第一キャビネット301及び第二キャビネット302との外観がまとまり、設置状態の美観の向上を図ることができる。
また、複写機10は、電子基盤等の電装部品を収納する電装部60をプリンタ部20の上方に配置している。電装部品としては、作像部を駆動するモータと、モータの駆動制御のためにモータの近くに配置する電装部品があるが、これらは作像部が備える各種ローラ等の駆動部品に駆動を伝達させるために、プリンタ部20の背面側に配置されている。一方、これら以外のプリンタ部20の背面側に配置しなくても機能を果たすことができる中央演算処理装置(CPU)を含む制御基盤等の電装部品は、プリンタ部20の上方に配置された電装部60に配置する。
このように電装部品の配置を分ける構成により、制御基盤等を含むほとんどの電装部品をひとまとめにしてプリンタ部20の背面側に配置する構成よりも複写機10の奥行きを短くすることができ、省スペース化を図ることができる。さらに、複写機10の奥行きを従来よりも短くし、キャビネット(301、302)と奥行きの長さを揃えることで、設置状態の美観の向上を図ることができる。
複写機10は、従来の画像形成装置に比べて奥行きが短く、背面を壁面401に近接または接触させて配置することができる。このため、背面を壁面401に近接または接触して配置することで、壁面401から複写機10の手前側端部までの複写機10の占有スペースの長さを短くすることができ、複写機10の設置スペースの省スペース化を図ることができる。
図10及び図11に示すように、実施形態1では、複写機10は背面が壁面401に接触し、左側面は第一キャビネット301に接触し、右側面は第二キャビネット302に接触している。一方、複写機10の正面側の作像部正面カバー21及びジャム処理部正面カバー31の開閉に必要な領域には何も設置されておらず、胴内排紙部14の開口部は複写機10の正面に設けられている。このため、背面や両側面に壁やキャビネットが近接または接触して配置されていていも、使用者は胴内排紙部14に出力された転写紙Pを取り出すことが出来る。
図10及び図11に示すように、実施形態1では、複写機10と奥行き(図11中の「W」)が一致するキャビネット(301、302)とによって画像形成システム200を構成する。これにより、複写機10とその側方に配置するキャビネットと外観がまとまり、設置状態の美観の向上を図ることができる。
また、複写機10の前後方向の長さを短くできることで、奥行きが一致するキャビネット(301、302)の前後方向の長さも短くでき、画像形成システム200全体の小型化を図ることができる。
複写機10の側方に配置され画像形成システム200を構成するものとしては、キャビネットに限らない。机等のキャビネット以外家具やシュレッダー等の電子機器を画像形成システム200に組み込んでもよい。
実施形態1では奥行き「W」を45[cm]としているが、これに限るものではない。
次に、排気ダクトについて説明する。
図12は、スキャナ部40及び電装部60と、外装カバーとを取り外した状態の複写機10を正面左側から見た斜視図であり、図13は図12に示す複写機10を背面左側から見た斜視図である。図14は、外装カバーを取り外した状態の複写機10を斜め右側から見た斜視図であり、図15は、鉛直排気ダクト50の左右方向中央部となる位置を装置右側から見た複写機10の概略断面図である。
図12及び図13では、排気ダクト(50、51、61、63及び65)内に配置された排気ファン(54、55、56、62、64及び66)について、各図中の手前側の外形を示す線を便宜的に実線で示している。
図12、図13及び図15に示すように、複写機10の上部から下部まで上下方向に延在するように配置された鉛直排気ダクト50に第一排気ファン54及び第二排気ファン55を備える。鉛直排気ダクト50内に排気ファンを一個以上任意の位置に配置することで、排気効率が向上し、排気することによる複写機10内の冷却性能の向上を図ることができる。
図4、図12、図13及び図15に示すように、複写機10の背面側から正面側まで水平方向に延在するように配置された水平排気ダクト51に第三排気ファン56を備える。水平排気ダクト51内に排気ファンを一個以上任意の位置に配置することで、排気効率が向上し、排気することによる複写機10内の冷却性能の向上を図ることができる。
図3、図12及び図13に示すように、水平排気ダクト51の装置正面側の端部には、排気フィルタ52が設けられており、排気フィルタ52は交換可能な構成となっている。水平排気ダクト51に排気フィルタ52が一個以上任意の位置に配置されることで、排気中に固体粒が含まれた場合に、排気フィルタ52で固体粒を捕集し、複写機10の外部に固体粒が飛散することを抑制できる。さらに、排気フィルタ52を交換可能とすることで、経時使用後に排気フィルタ52を交換して排気フィルタ52の通気性や固体粒を捕集する能力を経時に渡って維持することが可能となる。
図12及び図13に示すように、定着装置12の上方には排紙ユニット22が配置されている。排紙ユニット22は、排紙ローラ対15と反転ローラ対16とを備え、さらに、給紙搬送路17と反転搬送路18との一部が設けられている。
また、図13に示すように、排紙ユニット22の上方に、胴内排紙部14内の空気を鉛直排気ダクト50に案内する排紙部排気ダクト65と、排紙部排気ダクト65を介して胴内排紙部14内の空気を吸引する排紙部排気ファン66を備える。
複写機10では、排紙部排気ダクト65及び排紙部排気ファン66によって胴内排紙部14内の空気を吸引して鉛直排気ダクト50に案内し、鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51を介して排気口53から外部に排出する。
定着装置12の加熱により温度が上昇した空気の一部が胴内排紙部14に到達したり、定着装置12で加熱された転写紙Pが胴内排紙部14に排出されたりすることで、胴内排紙部14内の空気の温度は上昇する。胴内排紙部14内の温度が上昇すると、胴内排紙部14に出力された転写紙Pを取ろうとする使用者に不快感を与えるおそれがある。
実施形態1の複写機10のように、胴内排紙部14内の空気を吸引する排紙部排気ダクト65を設け、鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51を介して排気口53から排出する構成とすることで、胴内排紙部14内の温度が上昇することを抑制することができる。これにより、使用者の快適性の向上を図ることが出来る。
複写機10は、図13に示すように、各色のプロセスカートリッジ1の近傍を通過した空気を鉛直排気ダクト50に案内する作像部排気ダクト61を備える。さらに、作像部排気ダクト61を介して各色のプロセスカートリッジ1の近傍の空気を吸引する作像部排気ファン62を備える。
また、図13に示すように、定着装置12を通過した空気を鉛直排気ダクト50に案内する定着部排気ダクト63を備え、定着部排気ダクト63を介して定着装置12内の空気を吸引する定着部排気ファン64を備える。
図14及び図15に示すように、電装部60は複写機10の上部に設置され、電装部60を冷却する空気を吸引する電装部吸気口69を複写機10の上部の正面の外装カバーである電装部正面外装カバー68に設けられている。また、図12及び図15に示すように、鉛直排気ダクト50の上端部は上方に開口したダクト開口部57となっている。
図15中の矢印は電装部吸気口69から吸引された空気が排気として排気口53から排出されるまでの経路の概略を示している。
第一排気ファン54及び第二排気ファン55が駆動することにより、ダクト開口部57は負圧となり、ダクト開口部57の上方に配置された電装部60内の空気を吸引する。この空気の吸引によって電装部吸気口69から電装部60を通過して鉛直排気ダクト50まで空気が流れる気流が発生し、電装部吸気口69から吸引された空気によって電装部60を冷却することが可能となる。複写機10の上部に配置された電装部60の排気を電装部60の近傍から外部に排気すると、使用者の顔に近い位置に向けて排気する場合があり、使用者に不快感を与えるおそれがある。
実施形態1の複写機10では、電装部60からの排気を、鉛直排気ダクト50によって下方に案内し、水平排気ダクト51を介して装置の低い位置に配置された排気口53から排出する構成となっている。これにより、電装部60の排気が使用者の顔に近い位置に向けて排出されることを防止し、使用者の快適性の向上を図ることが出来る。
次に、吸気口42から外部の空気を吸引する構成について説明する。
図16は、スキャナ部40及び電装部60と、外装カバーとを取り外した状態の複写機10を正面右側の少し下方から見た斜視図である。図17は、図16に示す複写機10の下部を正面左側の少し上方から見た斜視図である。
図16及び図17に示すように、複写機10は、吸気口42から吸引した空気を上方へと案内する鉛直吸気ダクト43を備える。さらに、図17に示すように、鉛直吸気ダクト43の下端部には、底面フレーム106と床面との間の空間の空気を、底面フレーム開口部48を介して吸引する吸引ファン47を備える。
図18は、吸引ファン47の近傍を複写機10の正面側から見た拡大断面図である。図18では、吸引ファン47よりも手前側に位置する正面下部外装カバー35を便宜的に実線で示しており、正面下部外装カバー35に設けられた吸気口42を二点鎖線で示している。図18中の破線矢印は吸気口42から吸引された空気の流れを示している。
図17及び図18に示すように、底面フレーム106の左側端部における手前側には底面フレーム開口部48を備え、吸引ファン47と左面外装カバー33との間に形成された隙間と、底面フレーム106と床面との間の空間とを連通する。
吸引ファン47を駆動すると、複写機10の外部の空気が、吸気口42を通過して、底面フレーム106と床面との間の空間に案内される。さらに、この空間内の空気は吸引ファン47の吸引力によって、底面フレーム開口部48を通過して吸引ファン47と左面外装カバー33との間に形成された隙間に案内され、吸引ファン47を通過して鉛直吸気ダクト43に案内される。
鉛直吸気ダクト43の上端部には水平吸気ダクト44が接続されており、水平吸気ダクト44に到達した空気は、各色のプロセスカートリッジ1の近傍及び定着装置12内部等へと案内される。
図12中の破線で示すように、水平吸気ダクト44には四つの作像部吸引ファン45(Y,M,C,K)が接続されており、四つのプロセスカートリッジ1のそれぞれに隣接する冷却ダクトに空気を供給する構成となっている。
外部の空気を吸引する吸気口としては、複写機10の正面の外装カバーのプロセスカートリッジ1等の作像部と同じ高さに設けることが考えられる。しかし、作像部と同じ高さに吸引口を配置すると、吸気口が目立ち易くなり、複写機10の美観が悪くなる。また、作像部から発生した音が、吸気経路を介して正面の外装カバーに設けた吸気口から装置外部に漏れ易くなる。
複写機10は、底面フレーム106の下方の空間の空気を複写機10内に吸引する鉛直吸気ダクト43と、吸引ファン47とを備える。底面フレーム106の下方の空間の空気を吸引する下面吸引口である底面フレーム開口部48を底面フレーム106に設け、複写機10の外部の空気を底面フレーム106の下方の空間に案内する外気吸引口である吸気口42を正面下部外装カバー35に設けている。
底面フレーム106の下方の空間の空気を複写機10内に案内する底面フレーム開口部48を底面フレーム106に設けることで、底面フレーム開口部48は外部から視認することが出来ず、複写機10の美観の向上を図ることができる。さらに、複写機10の外部の空気を底面フレーム106の下方の空間に案内する吸気口42を複写機10の下端部に配置された正面下部外装カバー35に設けている。吸気口42が目立ち難い複写機10の下部にあるため、複写機10の美観の向上を図ることができる。
実施形態1では、正面下部外装カバー35の吸気口42から吸引した空気は、底面フレーム106の底面フレーム開口部48、吸引ファン47と左面外装カバー33との隙間、鉛直吸気ダクト43及び水平吸気ダクト44等の複雑な吸引経路を通過する。作像部から吸気経路を介して伝達する音は、複雑な吸引経路を介して吸気口42に伝達するまでに十分に減衰するため、作像部から発生した音が、吸気口42から装置外部に漏れ出ることを抑制することができる。
〔実施形態2〕
以下、本発明を画像形成装置としての複写機(以下、複写機10という)に適用した二つ目の実施形態(以下、「実施形態2」という)について説明する。
図19は、実施形態2の複写機10の作像部正面カバー21及びジャム処理部正面カバー31を開放した状態を正面側から見た外観図である。図20は、実施形態2の複写機10のスキャナ部40と、外装カバーとを取り外した状態の斜視図である。図21は、実施形態2の複写機10の鉛直排気ダクト50の左右方向中央部となる位置を装置右側から見た概略断面図である。実施形態2の各図において、実施形態1の複写機10と同様な部分については同じ符号を付している。
図19及び図21に示すように、実施形態2の複写機10は、上面フレーム105の上方にスキャナ部40が配置されており、図21に示すように電装部60はスキャナ部40の内部の背面側に配置されている点で実施形態1の複写機10と異なる。
また、図20に示すように、実施形態2の複写機10は、上面フレーム105の上方にスキャナ保持フレーム107を備える点で実施形態1の複写機10と異なる。
さらに、鉛直排気ダクト50から排気口53までの排気経路を形成する構成が実施形態1の複写機10と異なる。
以下、実施形態2の複写機10の排気経路について説明する。
図21に示すように、鉛直排気ダクト50内には鉛直排気ファン58が配置され、水平排気ダクト51には下方案内排気ファン59が斜めに配置されている。
図19〜図21に示すように、実施形態2の複写機10では、底面フレーム106に排気経路が通過する底面フレーム貫通穴106aを設けている。そして、水平排気ダクト51の排気通過方向下流側となる装置手前側が底面フレーム貫通穴106aを通って底面フレーム106の下方に位置する構成となっており、排気口53が正面下部外装カバー35に設けられている。
図22は、実施形態2の複写機10が備える正面下部外装カバー35と背面下部外装カバー36との斜視説明図である。図22では、正面下部外装カバー35と背面下部外装カバー36とが離れているが、複写機10に装着すると、正面下部外装カバー35の後側端部と、背面下部外装カバー36の前側端部とは近接または接触した状態となる。
図22に示すように、正面下部外装カバー35は上方に開口した排気ダクト結合部37と、排気ダクト結合部37に到達した気体を排気口53まで案内する下部外装カバー排気ダクト38とを備える。
図21に示すように、水平排気ダクト51の装置手前側の底面フレーム貫通穴106aを通る部分には、水平排気ダクト51内の気体が底面フレーム106の下方に向かう気流を発生させる下方案内排気ファン59が配置されている。水平排気ダクト51における下方案内排気ファン59の排気通過方向下流側には交換可能な排気フィルタ52が設けられている。排気フィルタ52は、図21中の矢印Dで示す方向に引き出すことで、水平排気ダクト51から取り外し、交換することができる構成となっている。
排気フィルタ52よりもさらに排気通過方向下流側の水平排気ダクト51の排気通過方向下流側端部は鉛直下方に向けて開口した開口部となっており、鉛直上方に開口した排気ダクト結合部37と結合する構成となっている。
下部外装カバー排気ダクト38は、排気通過方向下流側となる装置正面側ほど左右方向の幅が広い形状となっている。これにより、排気口53の面積が広くなり、排気口53から出てくる排気の流速を遅くすることが可能となる。
実施形態2の複写機10では、水平排気ダクト51が筐体100を構成する部材である底面フレーム106に設けられた底面フレーム貫通穴106aから底面フレーム106の下方に気体を案内する構成となっている。さらに、底面フレーム106よりも下方に設けられた排気経路を形成する排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38と、排気口53とは、正面下部外装カバー35に設けられている。
排気口53を、複写機10の最下部となる正面下部外装カバー35という目立ち難い位置に配置することで、複写機10の美観の向上を図ることができる。
実施形態2の複写機10では、図21に示すように、水平排気ダクト51が底面フレーム貫通穴106aから底面フレーム106の下方に気体を案内する部分に下方案内排気ファン59を設けている。底面フレーム106の下方に気体を案内する部分に排気ファンを一個以上任意の位置に配置することで、底面フレーム106よりも下方に設けられた排気口53からの排気効率が向上し、複写機10内の冷却性能の向上を図ることができる。
実施形態2の複写機10では、図21に示すように、水平排気ダクト51が底面フレーム貫通穴106aから底面フレーム106の下方に気体を案内する部分に排気フィルタ52を設けている。プリンタ部20で発生した排気を排気口53に向けて案内する水平排気ダクト51に排気フィルタ52が一個以上任意の位置に配置されることで、排気中に固体粒が含まれた場合に、排気フィルタ52で固体粒を捕集できる。これにより、複写機10の外部に固体粒が飛散することを抑制できる。さらに、排気フィルタ52を交換可能とすることで、経時使用後に排気フィルタ52を交換して排気フィルタ52の通気性や固体粒を捕集する能力を経時に渡って維持することが可能となる。
実施形態2の複写機10では、底面フレーム106よりも下方の排気経路を形成する排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38と、排気口53とが、複写機10の装置本体に対して着脱可能な正面下部外装カバー35に設けられている。
実施形態2の複写機10では設置位置までは正面下部外装カバー35と背面下部外装カバー36とを取り外した状態でキャスター41を回転させて移動する。そして、設置位置に到着したら正面下部外装カバー35と背面下部外装カバー36とを装着する。
底面フレーム106よりも下方の排気経路を形成する部材を複写機10に取り付けたままの状態で、複写機10を移動させると、床面の出っ張りや床面上に置かれた物体と衝突して排気経路を形成する部材が破損するおそれがある。
これに対して、実施形態2の複写機10では、底面フレーム106よりも下方の排気経路を形成する部分(37、38及び53)を複写機10の装置本体に対して着脱可能な正面下部外装カバー35に設けている。そして、複写機10を設置位置まで移動した後に正面下部外装カバー35を複写機10の装置本体に装着する。
このように、底面フレーム106よりも下方の排気経路を形成する部分を複写機10に対して着脱可能に構成し、複写機10を移動した後に複写機10に装着することで、複写機10の移動時に排気経路が破損することを防止できる。
実施形態2の複写機10では、排気口53を正面下部外装カバー35に設けているので、実施形態1の複写機10よりも低い位置に排気口53を配置することができる。これにより、排気口53が更に目立ち難くなり、複写機10の美観の向上を図ることができる。
実施形態2の複写機10では鉛直排気ダクト50によって装置内下部に案内された空気を水平排気ダクト51によって複写機10の手前側の途中まで案内し、その後、底面フレーム106の下方に案内する。その後、水平排気ダクト51の排方向下流側端部まで到達した空気を、排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38によって複写機10の手前側の端部まで案内し、複写機10の正面に設けられた排気口53から開かれた空間へと排出する。これにより、排気効率の低下を抑制し、気流による冷却性能を維持することができる。
閉鎖状態から開放状態となることで、シート搬送路を露出させる搬送路カバー部材としては、開放状態とするだけでシート搬送路が露出するものが考えられるが、これに限るものではない。上述した実施形態のジャム処理回動部81のように開放状態とした後、さらに別の部材を動かすことでシート搬送路が露出する部材でもよく、シート搬送路を露出させる際に閉鎖状態から開放状態へと左右方向に移動する部材であれば良い。
〔変形例〕
次に、複写機10の変形例について説明する。
図23は、変形例の複写機10の筐体100内の空間と、ジャム処理回動部81と、鉛直排気ダクト50との位置関係を模式的に示す平面図である。
上述した実施形態1及び実施形態2では、鉛直排気ダクト50をジャム処理空間の背面側に配置している。鉛直排気ダクト50の配置としては、図23に示すように、ジャム処理回動部81の移動領域αの外側としてもよい。
変形例2の複写機10では、プリンタ部20と鉛直排気ダクト50とを接続する排気ダクトを移動領域αの上方に配置することで、プリンタ部20から排出される排気を、鉛直排気ダクト50を介して装置の下方に設けた排気口53から排出することが可能である。
上述した各実施形態及び変形例で説明した複写機10は、プリンタ部20と筐体100とが分離できない構成である。移動領域αを筐体内に位置させる構成としては、画像形成装置とは別体の筐体構造として、内部に画像形成装置を収容でき、この筐体構造内に画像形成装置の搬送路カバー部材を開閉するためのカバー部材開閉時通過領域となる空間を確保した構成としてもよい。筐体構造内にカバー部材開閉時通過領域となる空間を確保することで、この筐体構造の側面や背面に他の構造物を配置することが可能となる。また、画像形成装置から発生した排気を筐体の外部に案内する排気ダクトを筐体構造内における画像形成装置の左右方向外側の領域に配置することで、画像形成装置を収容できる筐体が前後方向に大型化することを抑制できる。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
転写紙P等のシートを搬送する給紙搬送路17及び反転搬送路18等のシート搬送路を有し、シートに画像を形成するプリンタ部20等の画像形成部と、画像形成部から排出される排気等の気体を装置外部に向けて案内する鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51等の排気経路と、を備える複写機10等の画像形成装置において、シート搬送路でのシート搬送方向に直交するシート幅方向を装置本体の前後方向としたときの装置本体の左右方向における前記画像形成部の外側に、排気経路の少なくとも一部を設ける。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、シート搬送路を有する画像形成部の左右方向の外側に排気経路を設けることで、画像形成部の前後方向の外側に排気経路を設ける構成よりも前後方向の省スペース化を図ることができる。
(態様B)
態様Aにおいて、閉鎖状態から左右方向の外側へと移動して開放状態となることで、給紙搬送路17及び反転搬送路18等のシート搬送路を露出させるジャム処理回動部81等の搬送路カバー部材を備え、搬送路カバー部材が閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過する移動領域α等のカバー部材開閉時通過領域が内部に位置する筐体100等の筐体を備え、鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51等の向排気経路を前記筐体内に配置する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、カバー部材開閉時通過領域が筐体の内部に位置するため、画像形成装置の左右方向の外側に搬送路カバー部材を開閉するための空間を確保しておく必要が無くなる。また、左右方向に移動する搬送路カバー部材が開閉するための空間を確保するために画像形成部の左右方向に広げられた筐体の内部空間の空き領域に排気経路を設けることで、装置全体の大型化を抑制することができる。
(態様C)
態様Bにおいて、装置の正面から見た視点等の前後方向に沿った視点での投影図で、移動領域α等のカバー部材開閉時通過領域の投影図と、鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51等の排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成である。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、装置の左右方向への大型化を抑制することができる。
(態様D)
態様A乃至Cの何れかの態様において、給紙搬送路17及び反転搬送路18等のシート搬送路は転写紙P等のシートを上下方向に搬送する。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、ジャム処理回動部81等の搬送路カバー部材を左右方向に移動させることで、上下方向にシートを搬送するシート搬送路を露出可能な状態とすることができる。
(態様E)
態様A乃至Dの何れかの態様において、装置外部の空気等の気体を内部に吸引する吸気口42等の吸気口と、装置内部の排気等の気体を外部に排出する排気口53等の排気口とを作像部正面カバー21及びジャム処理部正面カバー31等の装置前面に備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、キャビネットや壁面等の複写機10等の画像形成装置の背面や側面に近接または接触して配置することが可能となる。
(態様F)
態様Eにおいて、排気経路は、上下方向に延在する鉛直排気ダクト50等の上下方向排気経路と、上下方向排気経路内の排気等の気体を排気口53等の排気口に向けて前後方向に沿って案内する水平排気ダクト51等の水平方向排気経路と、を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、装置内上部の排気を装置内下部に案内して、装置前面の低い位置から排気を排出することが可能となる。よって、使用者の顔に近い位置に向けて排気が行われることを防止でき、使用者の快適性の向上を図ることができる。
(態様G)
態様Fにおいて、鉛直排気ダクト50等の上下方向排気経路に第一排気ファン54及び第二排気ファン55等の気流発生手段を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、排気効率が向上し、排気することによる複写機10内の冷却性能の向上を図ることができる。
(態様H)
態様FまたはGにおいて、水平排気ダクト51等の水平方向排気経路に第三排気ファン56等の気流発生手段を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、排気効率が向上し、排気することによる複写機10内の冷却性能の向上を図ることができる。
(態様I)
態様F乃至Hの何れかの態様において、水平排気ダクト51等の水平方向排気経路に排気フィルタ52等の濾過手段を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、装置外部に固体粒が飛散することを抑制できる。
(態様J)
態様F乃至Iの何れかの態様において、CPU等の電装部品を有する電装部60等の電装部を、プリンタ部20等の画像形成部よりも上方に備え、電装部に外部の空気等の気体を案内する電装部吸気口69等の電装部吸気口を電装部正面外装カバー68等の装置前面に備え、鉛直排気ダクト50等の上下方向排気経路の上部に電装部内の気体を受け入れるダクト開口部57等の開口部を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、電装部の排気が使用者の顔に近い位置に向けて排出されることを防止し、使用者の快適性の向上を図ることが出来る。
(態様K)
態様F乃至Jの何れかの態様において、水平排気ダクト51等の水平方向排気経路の排気口53等の排気口側の端部は、複写機10等の装置の底面を形成する底面フレーム106等の底板部材に設けられた底面フレーム貫通穴106a等の穴部を介して、底板部材の下方に連通しており、水平方向排気経路と底板部材よりも下方に位置する排気口とを接続する排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38等の底板下方排気経路を備える。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、排気口を、底板部材よりも下方の目立ち難い位置に配置することで、複写機10等の画像形成装置の美観の向上を図ることができる。
(態様L)
態様Kにおいて、水平排気ダクト51等の水平方向排気経路と排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38等の底板下方排気経路との間に下方案内排気ファン59等の気流発生手段を備える。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、底面フレーム106等の底板部材よりも下方に排気口を設けて美観の向上を図った構成で、冷却性能の向上を図ることができる。
(態様M)
態様KまたはLにおいて、水平排気ダクト51等の水平方向排気経路と排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38等の底板下方排気経路との間に排気フィルタ52等の濾過手段を備える。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、底面フレーム106等の底板部材よりも下方に排気口を設けて美観の向上を図った構成で、装置外部に固体粒が飛散することを抑制できる。
(態様N)
態様K乃至Mの何れかの態様において、装置本体に対して着脱可能な正面下部外装カバー35等の外装カバーが、排気口53等の排気口と排気ダクト結合部37及び下部外装カバー排気ダクト38等の底板下方排気経路とを備える。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、装置移動時に排気経路が破損することを防止できる。
(態様O)
態様A乃至Nの何れかの態様において、プリンタ部20で画像形成部で画像が形成された転写紙P等のシートが排出される胴内排紙部14等のシート排出部の排気等の気体をシート排出部以外に向けて案内する排紙部排気ダクト65等の排出部排気経路を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、シート排出部の温度が上昇することを抑制することができ、使用者の快適性の向上を図ることが出来る。
(態様P)
態様A乃至Oの何れかの態様において、装置外部の空気等の気体を吸引する吸気機構として、装置下部の正面下部外装カバー35等の外装カバーに設けられ、複写機10等の装置の底面を形成する底面フレーム106等の底板部材と床面との間の空間に装置外部の気体を案内する吸気口42等の外気吸引口と、底板部材に設けられ、底板部材と床面との間の空間の気体を底板部材の上方に案内する底面フレーム開口部48等の下面吸引口と、下面吸引口を通過した気体を装置内の冷却対象に案内する鉛直吸気ダクト43及び水平吸気ダクト44等の吸気経路と、吸気経路内に気流を発生させる吸引ファン47等の吸引気流発生手段を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、下面吸引口を外部から視認出来ない位置に配置し、吸気口を底板部材よりも下方の目立ち難い位置に配置することで、複写機10等の画像形成装置の美観の向上を図ることができる。
(態様Q)
転写紙P等のシートに画像を形成する複写機10等の画像形成装置と、画像形成装置の前記左右方向に配置される第一キャビネット301及び第二キャビネット302等の追加ユニットと、を備える画像形成システム200等の画像形成システムにおいて、画像形成装置として、態様A乃至Pの何れかの態様に係る画像形成装置を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、画像形成システムの小型化を図ることができる。これは以下の理由による。
すなわち、画像形成装置の側方に配置するキャビネット等の追加ユニットは、前後方向の長さを画像形成装置と同じ長さすることにより、画像形成システムの美観の向上を図ることが出来る。しかし、画像形成装置が前後方向に長いと、画像形成システム全体も前後方向に長くなり、画像形成システムの大型化に繋がる。画像形成装置を前後方向に短くすることで、画像形成システムの小型化を図ることが出来る。
(態様R)
転写紙P等のシートを搬送する給紙搬送路17及び反転搬送路18等のシート搬送路を有し、シートに画像を形成する画像形成装置を収容する筐体等の画像形成手段収容筐体において、画像形成装置のシート搬送方向に直交するシート幅方向を筐体本体の前後方向としたときの筐体本体の左右方向の外側へと移動して開放状態となることで、シート搬送路を露出させるジャム処理回動部81等の搬送路カバー部材が、閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過する移動領域α等のカバー部材開閉時通過領域が内部に位置する構成で、画像形成装置から排出される排気等の気体を筐体外部に向けて案内する鉛直排気ダクト50及び水平排気ダクト51等の排気経路の少なくとも一部を、画像形成装置の左右方向の外側に設ける。
これによれば、上記実施形態について説明したように、画像形成装置の左右方向の外側に排気経路を設けることで、画像形成装置の前後方向の外側に排気経路を設ける構成よりも筐体の前後方向の省スペース化を図ることができる。
1 プロセスカートリッジ
2 感光体
3 帯電部材
4 現像装置
5 感光体クリーニング装置
6 露光装置
7 中間転写ベルト
8 一次転写ローラ
9 二次転写ローラ
9a 二次転写対向ローラ
10 複写機
11 転写ベルトクリーニング装置
12 定着装置
13 排紙トレイ
14 胴内排紙部
15 排紙ローラ対
15a 排紙口
16 反転ローラ対
16a 反転開口部
17 給紙搬送路
18 反転搬送路
19 レジストローラ対
20 プリンタ部
21 作像部正面カバー
22 排紙ユニット
30 ジャム処理空間
31 ジャム処理部正面カバー
32 右面外装カバー
33 左面外装カバー
34 背面外装カバー
35 正面下部外装カバー
36 背面下部外装カバー
37 排気ダクト結合部
38 下部外装カバー排気ダクト
40 スキャナ部
41 キャスター
42 吸気口
43 鉛直吸気ダクト
44 水平吸気ダクト
45 作像部吸引ファン
47 吸引ファン
48 底面フレーム開口部
50 鉛直排気ダクト
51 水平排気ダクト
52 排気フィルタ
53 排気口
54 第一排気ファン
55 第二排気ファン
56 第三排気ファン
57 ダクト開口部
58 鉛直排気ファン
59 下方案内排気ファン
60 電装部
61 作像部排気ダクト
62 作像部排気ファン
63 定着部排気ダクト
64 定着部排気ファン
65 排紙部排気ダクト
66 排紙部排気ファン
68 電装部正面外装カバー
69 電装部吸気口
70 給紙装置
71 給紙トレイ
80 紙搬送装置
81 ジャム処理回動部
81a 回動部内側面
81b ジャム処理回動軸
81c ジャム処理スライド部
82 ジャム処理固定部
82a 固定部内側面
90 トナーボトル
100 筐体
101 正面右フレーム
102 正面左フレーム
103 背面右フレーム
104 背面左フレーム
105 上面フレーム
106 底面フレーム
106a 底面フレーム貫通穴
107 スキャナ保持フレーム
200 画像形成システム
301 第一キャビネット
302 第二キャビネット
401 壁面
P 転写紙
α 移動領域
特開2005−17881号公報

Claims (18)

  1. シートを搬送するシート搬送路を有し、シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部から排出される気体を装置外部に向けて案内する排気経路と、を備える画像形成装置において、
    前記シート搬送路でのシート搬送方向に直交するシート幅方向を装置本体の前後方向としたときの装置本体の左右方向における前記画像形成部の外側に、前記排気経路の少なくとも一部を設け、
    閉鎖状態から前記左右方向の外側へと移動して開放状態となることで、前記シート搬送路を露出させる搬送路カバー部材と、
    前記搬送路カバー部材が閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過するカバー部材開閉時通過領域が内部に位置する筐体とを備え、
    前記排気経路を前記筐体内に配置し、
    前記前後方向に沿った視点での投影図で、前記カバー部材開閉時通過領域の投影図と、前記排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成であることを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記装置本体の左右方向における前記画像形成部の外側に、電装部品を有する電装部の少なくとも一部とを設け、
    上下方向に沿った視点での投影図で、前記電装部の投影図と前記排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成であることを特徴とする画像形成装置。
  3. 求項1または2に記載の画像形成装置において、
    装置外部の気体を内部に吸引する吸気口と、装置内部の気体を外部に排出する排気口とを装置前面に備えることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項の画像形成装置において、
    前記排気経路は、上下方向に延在する上下方向排気経路と、前記上下方向排気経路内の気体を前記排気口に向けて前記前後方向に沿って案内する水平方向排気経路と、を備えることを特徴とする画像形成装置
  5. 求項に記載の画像形成装置において、
    水平方向排気経路の前記排気口側の端部は、装置の底面を形成する底板部材に設けられた穴部を介して、前記底板部材の下方に連通しており、
    前記水平方向排気経路と前記底板部材よりも下方に位置する前記排気口とを接続する底板下方排気経路を備えることを特徴とする画像形成装置
  6. ートを搬送するシート搬送路を有し、シートに画像を形成する画像形成部と、
    前記画像形成部から排出される気体を装置外部に向けて案内する排気経路と、を備える画像形成装置において、
    前記シート搬送路でのシート搬送方向に直交するシート幅方向を装置本体の前後方向としたときの装置本体の左右方向における前記画像形成部の外側に、前記排気経路の少なくとも一部と、電装部品を有する電装部の少なくとも一部とを設け、
    前記排気経路を、当該画像形成装置の筐体内に配置し、
    上下方向に沿った視点での投影図で、前記電装部の投影図と前記排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成であり、
    装置外部の気体を内部に吸引する吸気口と、装置内部の気体を外部に排出する排気口とを装置前面に備え、
    前記排気経路は、上下方向に延在する上下方向排気経路と、前記上下方向排気経路内の気体を前記排気口に向けて前記前後方向に沿って案内する水平方向排気経路と、を備え、
    水平方向排気経路の前記排気口側の端部は、装置の底面を形成する底板部材に設けられた穴部を介して、前記底板部材の下方に連通しており、
    前記水平方向排気経路と前記底板部材よりも下方に位置する前記排気口とを接続する底板下方排気経路を備えることを特徴とする画像形成装置
  7. 求項5または6の画像形成装置において、
    前記水平方向排気経路と前記底板下方排気経路との間に気流発生手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項5乃至7いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記水平方向排気経路と前記底板下方排気経路との間に濾過手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項5乃至8いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    装置本体に対して着脱可能な外装カバーが、前記排気口と前記底板下方排気経路とを備えることを特徴とする画像形成装置
  10. 求項4乃至9いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    上記上下方向排気経路に気流発生手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項4乃至10いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記水平方向排気経路に気流発生手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項4乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記水平方向排気経路に濾過手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  13. 請求項4乃至12いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    電装部品を有する電装部を、前記画像形成部よりも上方に備え、
    前記電装部に外部の気体を案内する電装部吸気口を装置前面に備え、
    前記上下方向排気経路の上部に前記電装部内の気体を受け入れる開口部を備えることを特徴とする画像形成装置
  14. 請求項1乃至13いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記シート搬送路はシートを上下方向に搬送することを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項1乃至14いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    前記画像形成部で画像が形成されたシートが排出されるシート排出部の気体を前記シート排出部以外に向けて案内する排出部排気経路を備えることを特徴とする画像形成装置。
  16. 請求項1乃至15いずれか一項に記載の画像形成装置において、
    装置外部の気体を吸引する吸気機構として、装置下部の外装カバーに設けられ、装置の底面を形成する底板部材と床面との間の空間に装置外部の気体を案内する外気吸引口と、
    前記底板部材に設けられ、底板部材と床面との間の空間の気体を底板部材の上方に案内する下面吸引口と、
    下面吸引口を通過した気体を装置内の冷却対象に案内する吸気経路と、
    前記吸気経路内に気流を発生させる吸引気流発生手段を備えることを特徴とする画像形成装置。
  17. シートに画像を形成する画像形成装置と、
    前記画像形成装置の前記左右方向に配置される追加ユニットと、を備える画像形成システムにおいて、
    前記画像形成装置として、請求項1乃至16いずれか一項に記載の画像形成装置を備えることを特徴とする画像形成システム。
  18. シートを搬送するシート搬送路を有し、シートに画像を形成する画像形成装置を収容する筐体構造を備える画像形成装置において、
    前記画像形成装置のシート搬送方向に直交するシート幅方向を筐体本体の前後方向としたときの筐体本体の左右方向の外側へと移動して開放状態となることで、前記シート搬送路を露出させる前記画像形成装置の搬送路カバー部材が、閉鎖状態と開放状態との間を移動するときに通過するカバー部材開閉時通過領域が内部に位置する構成で、
    前記画像形成装置から排出される気体を筐体外部に向けて案内する前記画像形成装置の排気経路の少なくとも一部を、前記画像形成装置の前記左右方向の外側に設け
    前記前後方向に沿った視点での投影図で、前記カバー部材開閉時通過領域の投影図と、前記排気経路の投影図との少なくとも一部が重なる構成である筐体構造を備えることを特徴とする画像形成装置。
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