JP6874585B2 - 遠心振り子式ダンパ - Google Patents

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Description

この発明は、動力源のトルク変動に起因するねじり振動を抑制するための遠心振り子式ダンパに関するものである。
特許文献1には、遠心振り子式ダンパを備えたフライホイールが記載されている。この特許文献1に記載されたフライホイールは、フライホイール本体に、径方向の外側に膨らむ曲面形状の転動ガイド面を有する転動室が形成されている。転動室内には、遠心力を受けて転動ガイド面に沿って振り子状に転動するダンパマス(転動体)が収容されている。上記のようなフライホイール本体に形成された転動室、および、転動体により、エンジンのトルク変動に起因して発生するねじり振動を抑制するための遠心振り子式のダイナミックダンパが構成されている。遠心振り子式のダイナミックダンパは、転動体の遠心振り子運動、および、転動体あるいはダンパマスの慣性力を利用して、振動系のねじり振動を吸収して減衰させる。
特開2000−18329号公報
上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパでは、転動体が径方向の最も外側に位置する部分(最膨出位置)における転動ガイド面の曲率中心から転動体の重心の移動軌跡上の点までの距離が、最膨出位置からの転動体の振れ角が増大するに従って増大するように、転動ガイド面が形成される。そのため、転動ガイド面は、特許文献1の図1,図2に示されているように、フライホイール本体の径方向よりも円周方向の寸法が大きい横長の楕円状になる転動室の内周面の一部を形成している。そのように転動ガイド面を形成することにより、転動体が遠心振り子運動する際に、転動体に作用する復元力が、転動体の振れ角に応じて変化する。すなわち、転動ガイド面上を転動する転動体の振れ角が大きくなるほど復元力が大きくなる。なお、復元力は、トルク変動を抑制する慣性モーメントを生じさせる力であり、この場合、転動体に作用する遠心力(慣性力)の分力になる。具体的には、図1に示すように、復元力H(絶対値)は、転動体に作用する遠心力をF、転動体が遠心振り子運動する際の振れ角をθ(絶対値)とすると、
=F・sinθ (0<θ<π/2)
となる。なお、図1では図示していないが、上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパにおける転動室および転動ガイド面は、回転体(フライホイール)の回転中心から径方向で十分に離れた位置に形成されている。そのため、この場合の遠心力Fは、図1における鉛直方向下向きの力に近似できる。したがって、遠心力Fは、所定の回転数の下で一定となり、復元力Hは、振れ角θに対してほぼ線形的に変化する。例えば、トルク変動が大きくなり、振れ角θが大きくなると、トルク変動を抑制するための復元力Hも大きくなり、トルク変動の大きさに応じた制振効果を発揮する。そのため、特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパでは、転動体の振れ角に依存せずに、振動系の固有振動数をほぼ一定に保つことができる。その結果、所定の次数のねじり振動を安定して制振することができる。
ところで、上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパは、フライホイールと一体に形成されている。したがって、例えばエンジンなどの動力源の出力側に上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパを装備した場合、動力源のトルクは転動体を介さずにフライホール(回転体)に伝達される。すなわち、上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパは、転動体自体が制振トルクを発生する慣性体となっているタイプのダンパであり、慣性質量の制約を受け易い構成である。それに対して、転動体と別に慣性体を設け、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパが開発されている。例えば、特開2017−40318号公報で開示されているトルク変動抑制装置は、回転体に対して相対回転可能に配置される質量体を備え、動力源のトルクが転動体(遠心子)を介して慣性体(質量体,イナーシャリング)に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパである。そのようなタイプの遠心振り子式ダンパにおいては、転動体が遠心振り子運動する際の復元力の発生メカニズムが、上記の特許文献1に記載された従来タイプの遠心振り子式ダンパにおける復元力の発生メカニズムと異なる。そのため、仮に、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパに対して、上記の特許文献1に記載された遠心振り子式ダンパと同様の、横長の楕円状の転動ガイド面を適用すると、転動体の振れ角の変化と復元力の変化とを適切に対応させることができない可能性がある。その結果、転動体の振れ角に依存して振動系の固有振動数が変化してしまい、期待する制振効果を得られなくなってしまうおそれがある。このように、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパにおいて、安定した制振効果を得るためには、未だ改良の余地があった。
この発明は上記の技術的課題に着目して考え出されたものであり、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパを対象にして、動力源のトルク変動に起因するねじり振動を、安定してかつ効果的に制振することが可能な遠心振り子式ダンパを提供することを目的とするものである。
上記の目的を達成するために、この発明は、所定の動力源からトルクが入力される回転体と、前記回転体に対して相対回転可能な慣性体と、前記慣性体に形成された転動室と、前記転動室内に一部が配置されるとともに他の一部が前記回転体に前記回転体の半径方向へ移動可能に保持され、かつ、前記転動室の内周面に形成された転動曲面に接触しつつ転動する転動体とを備え、前記回転体のトルクを前記転動体を介して前記慣性体に伝達することにより前記回転体のねじり振動を抑制する遠心振り子式ダンパにおいて、前記転動曲面は、前記慣性体の回転中心から前記慣性体の半径方向に外れた位置を曲率中心とした曲面であって、前記転動曲面に沿って転動する前記転動体の重心がたどる軌跡の曲率半径が、前記回転中心を通り前記軌跡の接線と直交する第1直線上の位置で最も小さく、前記第1直線と交差する第2直線上の位置で、前記第1直線と前記第2直線との成す鋭角が大きくなるに従って大きくなる曲面であり、前記軌跡が前記慣性体の径方向に長軸を持つ楕円の一部となるように形成されており、前記楕円は、前記長軸の長さを2b、短軸の長さを2aとして、「x /a +y /b =1」,(0<a<b)の方程式で表され、前記長軸の長さと前記短軸の長さとの比a/bが、「0.6<a/b<0.8」となることを特徴とするものである。
そして、この発明は、前記回転体に形成され、前記回転体の回転方向における前記転動体の移動を拘束しかつ前記回転体の半径方向における前記転動体の移動を許容するように前記転動体と係合するガイド溝を備え、この発明における前記転動体は、前記回転体と前記慣性体とが相対回転する際に、前記転動体の前記ガイド溝に対する接触箇所が前記回転体の半径方向に変位し、前記ガイド溝および前記転動曲面に係合するように形成してもよい。
この発明によれば、回転体にトルク変動が生じ、転動室の転動曲面に沿って転動体が転動する際に、遠心振り子運動する転動体の重心がたどる軌跡の曲率半径が、転動体の振れ角が大きいほど大きくなるように、転動曲面が形成される。そのような構成を実現するために、例えば、転動体の重心がたどる軌跡が、放物線、双曲線、または、楕円の一部となるように、すなわち、転動体の重心がたどる軌跡が二次曲線の一部となるように、転動曲面が形成される。その結果、トルク変動を抑制するための慣性力が、転動体の振れ角の変化に依存して非線形的にあるいは対数的に大きく変化してしまうことが抑制される。例えば、回転体のトルク変動が大きくなり、転動体の振れ角が大きくなると、トルク変動を抑制するための慣性力は、トルク変動の増大に対応して線形的に適宜増大する。そのため、トルク変動の大きさに応じた適切な制振効果を得ることができる。その結果、転動体の振れ角に依存せずに、振動系の固有振動数をほぼ一定に保つことができる。したがって、この発明の遠心振り子式ダンパにより、所定の次数のねじり振動を安定して制振することができる。
また、この発明によれば、回転体のトルクにトルク変動が生じ、回転体と慣性体とが相対回転すると、回転体と慣性体との間のトルク伝達部が半径方向に変化する。このような変化が周期的にあるいは振動的に繰り返し生じる。したがって、回転体から転動体を介して慣性体に伝達されたトルク変動は、慣性体が回転体に対して逆の位相で相対回転することにより、吸収されて減衰する。そのため、トルク変動に起因するねじり振動を効果的に抑制することができる。また、この発明における慣性体は、回転体と同心円上に配置されるので、回転体の形状や大きさなどによって制約を受けることなく、高い自由度で形状や大きさを設定することができる。そのため、少ないスペースでも大きな慣性を確保することができ、制振効果を向上させることができる。
転動体自体が慣性体となっている従来タイプの遠心振り子式ダンパにおける転動体の復元力を説明するための図である。 この発明で対象とする遠心振り子式ダンパの一例を示す図である。 図2に示す遠心振り子式ダンパの構成を説明するための断面図である。 この発明で対象とする遠心振り子式ダンパの他の例(転動室の背面を塞いだ例)を示す断面図である。 この発明で対象とする遠心振り子式ダンパの他の例(転動室の背面およびガイド溝の表面を塞いだ構成)を示す断面図である。 この発明で対象とする遠心振り子式ダンパの他の例(ガイド溝の表面を塞いだ例)を示す断面図である。 動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパにおける転動体の復元力を説明するための図である。 この発明の遠心振り子式ダンパにおける転動室および転動曲面の詳細な構成(放物線または双曲線の一部によって転動曲面の輪郭が形成された例)を説明するための拡大図である。 この発明の遠心振り子式ダンパにおける転動室および転動曲面の詳細な構成(楕円によって転動曲面の輪郭が形成された例)を説明するための拡大図である。 図9に示す遠心振り子式ダンパにおける楕円の縦横比、転動体の振れ角、および、固有振動数比の相互関係を説明するため図であって、振れ角を「0から60deg」の範囲に設定した場合の縦横比と固有振動数比との関係を示す図である。 図9に示す遠心振り子式ダンパにおける楕円の縦横比、転動体の振れ角、および、固有振動数比の相互関係を説明するため図であって、振れ角を「0から40deg」の範囲に設定した場合の縦横比と固有振動数比との関係を示す図である。
この発明の実施形態を、図を参照して説明する。なお、以下に示す実施形態は、この発明を具体化した場合の一例に過ぎず、この発明を限定するものではない。
この発明の実施形態で対象にする遠心振り子式ダンパは、例えばエンジンなどの動力源からトルクが入力される回転体と、その回転体に対して相対回転可能な慣性体と、慣性体に形成された転動室と、転動室内に配置され、転動室の内周面に形成された転動曲面に接触しつつ転動する転動体とを備えている。転動体は、一部が、転動室内に配置される。それと共に、他の一部が、回転体にその回転体の半径方向へ移動可能に保持される。そして、回転体のトルクを転動体を介して慣性体に伝達し、回転体と慣性体とを相対回転させることにより、回転体のねじり振動を抑制する。したがって、この発明の実施形態で対象にする遠心振り子式ダンパは、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプのダンパである。本出願人は、特願2016−26845号の出願において、そのような動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパに関する発明を提案している。
図2,図3に、この発明の実施形態で対象にする遠心振り子式ダンパの一例を示してある。図2,図3に示す遠心振り子式ダンパ(以下、ダンパ)1は、上記の特願2016−26845号における図1,図2で示されている遠心振り子式ダンパと基本的な構成および動作原理が同じものである。その構成および作用を簡単に説明する。ダンパ1は、主に、回転体2、慣性体3、転動室4、転動体5、および、ガイド溝6から構成されている。
回転体2は、図2,図3に示す例では、円形のプレートであって、中央部分に設けられた軸2sを回転軸として回転する回転部材である。軸2sには、例えば、エンジンやモータなどの動力源7からトルクが伝達される。
慣性体3は、図2,図3に示す例では、環状のプレートであって、回転体2と同軸上に配置されている。慣性体3の中央部分には、貫通穴3aが形成されており、その貫通穴3aに、回転体2の軸2sが緩くはめ込まれている。すなわち、貫通穴3aと軸2sとの間には所定のクリアランスが設けられており、貫通穴3aに対して相対回転が可能なように軸2sがはめ込まれている。したがって、慣性体3は、軸2sにより、回転体2に対して相対回転が可能なように支持されている。後述するように、このダンパ1では、転動体5を介して、回転体2と慣性体3との間でトルクが伝達される。慣性体3は所定の質量を有している。そのため、慣性体3が回転体2に対して相対回転することにより、慣性体3の慣性モーメントによって回転体2に伝達されるトルク変動が打ち消され、もしくは、減少させられる。その結果、回転体2のねじり振動が吸収されて減衰する。
転動室4は、上記の慣性体3の内周部分に形成されている。転動室4は、転動体5を収容する空間であり、慣性体3の回転中心CLから同一の半径位置に、円周方向に一定の間隔で複数形成されている。図2に示す例では、慣性体3の円周方向に等間隔で四つの転動室4が形成されている。この発明の実施形態におけるダンパ1では、慣性体3の回転中心CLについて対称となる位置に、少なくとも二つの転動室4があればよい。転動室4は、ダンパ1が回転する場合に、転動室4内に収容される転動体5を転動可能に保持することが可能な所定の形状および大きさに形成されている。
転動室4の内周面には、転動体5が接触して転動する転動曲面4aが形成されている。転動曲面4aは、慣性体3の半径よりも小さい曲率半径を持つ曲面であって、ダンパ1が回転する際の遠心力によって転動体5が押し付けられる部分に形成されている。したがって、転動曲面4aにおける転動曲面4aと転動体5との接触箇所P1が、転動体5と慣性体3との間におけるトルク伝達部になる。転動曲面4aにおけるトルク伝達部は、回転体2のトルクの変動に応じて、転動曲面4aに沿って移動し、慣性体3の半径方向に変化する。上記の転動室4および転動曲面4aの詳細な形状については後述する。
なお、転動室4は、図3に示す例では慣性体3の板厚方向(図3の左右方向)を貫通する貫通穴として形成されている。ただし、この発明の実施形態におけるダンパ1では、例えば、図4,図5に示すように、慣性体3の板厚方向(図4,図5の左右方向)を貫通させずに、転動室4を形成してもよい。すなわち、転動室4は、転動室4の回転体2と反対側(図4,図5の右側)の背面を塞いだ穴形状であってもよい。
転動体5は、このダンパ1における遠心振り子として機能する部材であり、上記の転動室4に収容されている。図2に示す例では、四箇所の転動室4に対して、それぞれ一個ずつ、合わせて四個の転動体5が装入されている。この発明の実施形態におけるダンパ1では、転動室4の位置および数量に対応して、少なくとも二個の転動体5があればよい。転動体5は、図2,図3に示す例では、転動曲面4aに沿って転動するように、円柱状の剛体によって形成されている。
なお、転動体5の形状は、上記のような円柱形状に限定されるものではなく、転動室4内において滑らかに転動可能な形状であればよい。例えば、所定の剛性および質量を有する断面がH形状の回転体や、あるいは、球体であってもよい。
この発明の実施形態におけるダンパ1では、回転体2のトルクが転動体5を介して慣性体3に伝達される。したがって、転動体5は、回転体2および慣性体3の両方に係合する。具体的には、転動体5は、後述するように回転体2に形成されたガイド溝6、および、慣性体3に形成された転動室4の両方に係合するように形成されている。図3に示す例では、転動体5の軸長(図3の左右方向における長さ)が慣性体3の板厚よりも長くなっている。それにより、転動体5は、転動室4に収容されている一部分で転動室4に係合するとともに、転動室4から突出している他の部分でガイド溝6に係合する。
ガイド溝6は、図2,図3に示す例では、回転体2の外周面2fにおける上記の転動室4に対応する位置に形成されている。具体的には、ガイド溝6は、外周面2fから半径方向で外側に延びるとともに、転動室4から軸方向に突出している転動体5の一部を挟む一対の棒状の部材によって形成されている。図2に示す例では、四箇所の転動室4にそれぞれ対応する四つのガイド溝6が設けられている。この発明の実施形態におけるダンパ1では、転動室4の位置および数量に対応して、少なくとも二つのガイド溝6があればよい。ガイド溝6が転動体5を挟み込む溝部6aの溝幅は、転動体5の外径とほぼ同じか、もしくは、転動体5の外径よりもわずかに長い。
なお、ガイド溝6は、図2に示す例では回転体2の半径方向の外側に開口した形状となっているが、そのような形状に限定されるものではなく、スロット状の閉じた溝形状でもよい。あるいは、回転体2の内周部分にくり抜いて形成した溝形状でもよい。あるいは、図5,図6に示すように、ガイド溝6は、ガイド溝6の慣性体3と反対側(図5,図6の左側)の表面を塞いだ溝形状であってもよい。なお、図5は、転動室4の回転体2と反対側(図5の右側)の背面、および、ガイド溝6の慣性体3と反対側(図5の左側)の表面を塞いだ構成を示している。
このように、転動体5は、一部が転動室4に装入されるとともに、他の一部がガイド溝6の溝部6aに挟み込まれている。したがって、転動体5は、回転体2の回転方向には、ガイド溝6に拘束されつつ、回転体2と一体となって移動する。また、回転体2の半径方向には、ガイド溝6に沿いつつ、転動室4の転動曲面4aを限度として移動する。すなわち、ガイド溝6は、回転体2の回転方向における転動体5の移動を拘束し、回転体2の半径方向における転動体5の移動を許容する。また、転動体5は、回転体2と慣性体3とが相対回転する際に、ガイド溝6との接触箇所P2が回転体2の半径方向に変位し、ガイド溝6および転動曲面4aの両方に係合する。接触箇所P2は、ガイド溝6における溝部6aの内壁面と転動体5の一方の端部の外周面とが接触する部分であり、回転体2と転動体5との間におけるトルク伝達部である。接触箇所P2は、回転体2のトルクの変動に応じて、回転体2の半径方向に変化する。
上記のように構成されたダンパ1では、動力源7から軸2sにトルクが伝達され、回転体2が回転する。その際には、ガイド溝6によって転動体5が回転体2に連結されているため、転動体5は、軸2sを中心にして公転するように、回転体2と共に回転する。したがって、転動体5には、回転体2の回転数、および、回転体2の回転中心からの半径に応じた遠心力が作用する。回転体2の回転数が上昇し、転動体5に作用する遠心力が大きくなると、転動体5は、ガイド溝6における回転体2の半径方向で外側に移動する。すなわち、回転体2の回転数が、転動体5に重力よりも大きな遠心力が作用する所定の回転数以上になると、転動体5は、転動室4の転動曲面4aにおける回転中心CLから最も離れた位置に移動し、転動曲面4aに押し付けられる。この状態で、回転体2に伝達されるトルクに変動がない場合、あるいは、トルク変動が極わずかである場合は、転動体5は、転動室4内で転動することなく、回転体2のトルクを慣性体3に伝達する。その結果、回転体2、転動体5、および、慣性体3が一体となって回転する。すなわち、ダンパ1全体が一体となって回転する。
一方、回転体2に伝達されるトルクに振動的な変動が生じると、回転体2にねじり振動が生じ、その振動が転動体5に伝搬する。その際の振動エネルギによって転動体5に作用する力、すなわち、転動体5を回転体2の回転方向に移動させる力が、転動体5と転動曲面4aとの間の接触箇所P1で生じている摩擦力を上回ると、回転体2および転動体5と慣性体3とが相対回転する。その際、転動体5は転動曲面4aに沿って転動する。転動曲面4aは、慣性体3の半径よりも曲率半径が小さい曲面となっている。そのため、転動体5が転動曲面4aに沿って転動すると、慣性体3の半径方向における転動体5の位置が変化する。同時に、ガイド溝6内における転動体5の位置が、慣性体3の半径方向、すなわち、ガイド溝6の延伸方向に変化する。また、ガイド溝6と転動体5との間の接触箇所P2、すなわち、回転体2に対して慣性体3の慣性トルクが作用する箇所が、慣性体3および回転体2の半径方向に変化する。このような変化が、回転体2のトルク変動に対応して繰り返して発生する。要するに、回転体2のトルク変動は、転動体5を介して慣性体3に伝達される。そして、慣性体3に伝達されたトルク変動は、慣性体3が回転体2に対して相対回転することにより、慣性体3の慣性モーメントによって相殺もしくは減殺される。したがって、回転体2にトルク変動が伝達されることに起因するねじり振動が効果的に抑制される。
このように、この発明の実施形態におけるダンパ1では、回転体2に伝達されるトルクが、転動体5および転動曲面4aを介して、慣性体3に伝達される。すなわち、ダンパ1は、動力源7のトルクが転動体5を介して慣性体3に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパである。前述したように、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパは、従来の一般的な転動体自体が慣性体となっているタイプの遠心振り子式ダンパと比較して、転動体に作用する復元力の発生メカニズムが異なっている。
前述の図1で示したように、転動体自体が慣性体となっている従来タイプの遠心振り子式ダンパでは、転動体の復元力Hは、
=F・sinθ
となり、復元力Hは、振れ角θに対してほぼ線形的に変化する。
それに対して、この発明の実施形態におけるダンパ1のような、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパでは、図7に示すように、転動体の復元力H(絶対値)は、転動体に作用する遠心力をF、転動体が遠心振り子運動する際の振れ角をθ(絶対値)、慣性体の回転角をφ(絶対値)とすると、
=F・tan(θ−φ
となる。図7では図示していないが、この発明の実施形態におけるダンパ1のようなタイプの遠心振り子式ダンパでは、転動体は、前述の図2で示したように、回転体と一体のガイド溝に挟み込まれるように拘束されている。そして、転動体は、ガイド溝を介して、慣性体と回転体との間でトルクを伝達する。そのため、復元力Hは、回転体のガイド溝に対して、遠心力Fの作用方向と直交する方向に作用する。
ここで、図7に示すように、慣性体の回転中心clと転動室の中心cとの間の距離をL、転動室の中心cと転動体の重心gとの間の距離をRとすると、振れ角θと回転角φとの関係は、
L・sinφ=R・sin(θ−φ
となる。なお、図7では、計算を簡略化するために転動室の形状を円形に近似させている。そのため、この図7に示すような、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパでは、転動体が転動室内に沿って転動する際に転動体の重心gがたどる軌跡は円形になり、その軌跡の曲率半径は一定値(すなわち、円の半径)になる。
上記のような振れ角θと回転角φとの関係から、復元力Hを求めるための計算式において、回転角φの影響は無視できる程度に小さいと判断できる。そのため、復元力Hは、近似的に、
≒F・tanθ
として求められる。したがって、この図7に示すような、動力源のトルクが転動体を介して慣性体に伝達されるタイプの遠心振り子式ダンパでは、復元力Hは、振れ角θに対して非線形的にあるいは対数的に変化する。復元力Hが振れ角θに依存して非線形的に変化すると、特に、振れ角θが大きくなる場合に、振動系の固有振動数が大幅に増大してしまう。その結果、所定の次数のねじり振動を打ち消すための適切な慣性モーメントを生じさせることができず、期待する制振効果を得られなくなってしまう可能性がある。
そこで、この発明の実施形態におけるダンパ1では、転動体5が、回転体2が回転する際の遠心力の作用によって転動室4内で転動曲面4aに接触するように構成されている。それと共に、転動体5が、回転体2にねじり振動が生じた場合に、回転体2の回転中心CLから最も離れた位置の転動曲面4aに転動体5が接触する状態を起点とする振れ角θで遠心振り子として転動する(すなわち、遠心振り子運動する)ように構成されている。そして、図8または図9に示すように、転動体5が遠心振り子運動する際に転動体5の振れ角θが変動するのに伴って転動体5の重心Gがたどる軌跡TRの曲率半径CUが、転動体5の振れ角θが大きいほど大きくなるように、転動室4の転動曲面4aが形成されている。そのように転動曲面4aを形成することにより、転動曲面4aに沿って転動する転動体5の重心Gがたどる軌跡TRの曲率半径CUが、慣性体3の回転中心CLを通って軌跡TRの接線LTと直交する第1直線LF上の位置で最も小さくなる。また、曲率半径CUが、第1直線LFと交差する第2直線LS上の位置で、第1直線LFと第2直線LSとの成す鋭角AAが大きくなるに従って大きくなる。このような構成を実現するために、この発明の実施形態におけるダンパ1では、重心Gの軌跡TRが、いわゆる二次曲線の一部となるように、転動曲面4aが形成されている。
例えば、図8に示すように、重心Gの軌跡TRが、所定の放物線PAの一部となるように、転動曲面4aが形成されている。その場合の軌跡TRは、複数の放物線PAを組み合わせてなだらかに結んだ曲線でもよい。あるいは、重心Gの軌跡TRが、所定の双曲線HYの一部となるように、転動曲面4aが形成されている。その場合の軌跡TRは、複数の双曲線HYを組み合わせてなだらかに結んだ曲線でもよい。あるいは、軌跡TRは、所定の放物線PAと所定の双曲線HYとを組み合わせてなだらかに結んだ曲線であってもよい。前述したように、このダンパ1における転動体5は、転動曲面4aに沿って転動する円柱形状になっている。そのため、転動体5の径方向における重心Gの位置は、転動体5の径方向の中央(すなわち、転動する際の回転中心)になる。したがって、この図8に示す例では、上記のような放物線PAまたは双曲線HYと相似の関係にある放物線または双曲線の一部、もしくは、それら放物線と双曲線とを組み合わせた曲線の一部により、転動曲面4aの輪郭が形成される。
もしくは、図9に示すように、重心Gの軌跡TRが、慣性体3の径方向に長軸MAを持つ楕円ELの一部となるように、転動曲面4aが形成されている。前述したように、このダンパ1における転動体5は、転動曲面4aに沿って転動する円柱形状になっている。そのため、転動体5の径方向における重心Gの位置は、転動体5の径方向の中央(すなわち、転動する際の回転中心)になる。したがって、この図9に示す例では、上記のような楕円ELと相似の関係にある楕円の一部により、転動曲面4aの輪郭が形成される。すなわち、転動曲面4aは、転動曲面4a上を転動体5が転動する際に転動体5の重心Gが楕円ELの一部を描くように、楕円ELと相似の関係にある楕円形状の転動室4の内周面に形成されている。
この図9に示す例では、楕円ELは、長軸MAが慣性体3の径方向を向き、短軸MIが慣性体3の径方向と直交する接線方向を向いている。したがって、長軸MAの長さを2b、短軸MIの長さを2aとし、長軸MAの軸方向にy座標を取り、短軸MIの軸方向にx座標を取ると、楕円ELの方程式は、
/a+y/b=1 (0<a<b)
となる。したがって、このダンパ1における転動曲面4aは、慣性体3の円周方向よりも径方向の寸法が大きい縦長の楕円形状になる転動室4の内周面の一部を形成している。
また、上記の楕円ELは、長軸MAの長さ2bと短軸MIの長さ2aとの比a/b(以下、縦横比α)が、例えば、
0.6<α<0.8 (α=a/b)
を満たすように、長軸MAの長さ2b、および、短軸MIの長さ2aが設定されている。
図9に示す例のように、転動体5の重心Gの軌跡TRが楕円ELの一部となるように転動曲面4aを形成する場合、楕円ELの形状を変えることにより、振動系の固有振動数を変化させることができる。例えば、楕円ELの縦横比αを変えることにより、振動系の固有振動数を調整することができる。
図10,図11に、転動体5の振れ角θと、楕円ELの縦横比αと、固有振動数比との関係を示してある。固有振動数比は、振れ角θが「0」のときの固有振動数を「1」として、振れ角θが変化した状態における固有振動数の比率を表した数値である。図10は、転動体5の振れ角θを「0から60deg」の範囲に設定した場合の楕円ELの縦横比αと固有振動数比との関係を示している。図11は、転動体5の振れ角θを「0から40deg」の範囲に設定した場合の楕円ELの縦横比αと固有振動数比との関係を示している。これら図10,図11に示す関係は、例えば、試作および実験により、振動系の固有振動数を実測することによって求めることができる。あるいは、コンピュータ・シミュレーションによる解析結果を基に求めることもできる。
上記の図9に示す例では、軌跡TRが楕円ELの一部となるように転動曲面4aを形成することにより、転動体5の重心Gがたどる軌跡TRの曲率半径CUが、転動体5の振れ角θが大きいほど大きくなる。そうすることにより、転動体5の振れ角θの変化に対して、転動体の復元力を線形的にもしくは線形に近い状態で変化させ、振動系の固有振動数が大きく変化してしまうことを抑制している。固有振動数の変化を抑制し、振れ角θが変化しても固有振動数をできる限り一定に保つことにより、ダンパ1の安定した制振効果を得ることができる。したがって、上記の図10,図11で示している固有振動数比は、できる限り「1」もしくは「1」に近い値であることが望ましい。固有振動数比が「1」もしくは「1」に近い値となることにより、トルク変動によって振れ角θが増大した場合であっても、振動系の固有振動数がほぼ一定に保たれる。
そのため、例えば、図10に示すように、転動体5の振れ角θを「0から60deg」の範囲に設定してダンパ1を構成する場合は、楕円ELの縦横比αが「0.65」となるように、転動曲面4aを形成するのがよい。また、例えば、図11に示すように、転動体5の振れ角θを「0から40deg」の範囲に設定してダンパ1を構成する場合は、楕円ELの縦横比αが「0.7」となるように、転動曲面4aを形成するのがよい。これらのことから、例えば、上記のように楕円ELの縦横比αが「0.6<α<0.8」を満たすように、転動曲面4aを形成することにより、ダンパ1の安定した制振効果を得ることができる。
このように、この発明の実施形態におけるダンパ1では、転動曲面4a上を転動体5が転動する際に転動体5の重心Gがたどる軌跡TRの曲率半径CUが、転動体5の振れ角θが大きいほど大きくなるように、転動曲面4aが形成される。そのために、具体的には、軌跡TRが、放物線PA、双曲線HY、または、楕円ELの一部となるように、すなわち、軌跡TRが二次曲線の一部となるように、転動曲面4aが形成される。その結果、前述の図7で示した例のような復元力Hの非線形的あるいは対数的な変化が抑制される。例えば、回転体2のトルク変動が大きくなり、転動体5の振れ角θが大きくなると、トルク変動を抑制するための復元力が、トルク変動の増大に対応して線形的に適宜増大する。そのため、トルク変動の大きさに応じた適切な制振効果を得ることができる。その結果、転動体5の振れ角θに依存せずに、振動系の固有振動数をほぼ一定に保つことができる。したがって、ダンパ1により、所定の次数のねじり振動を安定して制振することができる。
1…ダンパ(遠心振り子式ダンパ)、 2…回転体、 2f…外周面、 2s…軸、 3…慣性体、 3a…貫通穴、 4…転動室、 4a…転動曲面、 5…転動体、 6…ガイド溝、 6a…溝部、 7…動力源、 AA…(第1直線と第2直線との成す)鋭角、 CL…(回転体の)回転中心、 CU…(軌跡の)曲率半径、 EL…楕円、 G…(転動体の)重心、 HY…双曲線、 LF…第1直線、 LS…第2直線、 LT…(軌跡の)接線、 MA…(楕円の)長軸、 MI…(楕円の)短軸、 P1…(転動体と転動曲面との)接触箇所、 P2…(転動体とガイド溝との)接触箇所、 PA…放物線、 TR…軌跡、 θ…(転動体の)振れ角。

Claims (2)

  1. 所定の動力源からトルクが入力される回転体と、前記回転体に対して相対回転可能な慣性体と、前記慣性体に形成された転動室と、前記転動室内に一部が配置されるとともに他の一部が前記回転体に前記回転体の半径方向へ移動可能に保持され、かつ、前記転動室の内周面に形成された転動曲面に接触しつつ転動する転動体とを備え、前記回転体のトルクを前記転動体を介して前記慣性体に伝達することにより前記回転体のねじり振動を抑制する遠心振り子式ダンパにおいて、
    前記転動曲面は、
    前記慣性体の回転中心から前記慣性体の半径方向に外れた位置を曲率中心とした曲面であって、
    前記転動曲面に沿って転動する前記転動体の重心がたどる軌跡の曲率半径が、前記回転中心を通り前記軌跡の接線と直交する第1直線上の位置で最も小さく、前記第1直線と交差する第2直線上の位置で、前記第1直線と前記第2直線との成す鋭角が大きくなるに従って大きくなる曲面であり、
    前記軌跡が前記慣性体の径方向に長軸を持つ楕円の一部となるように形成されており、
    前記楕円は、
    前記長軸の長さを2b、短軸の長さを2aとして、
    /a+y/b=1 (0<a<b)
    の方程式で表され、
    前記長軸の長さと前記短軸の長さとの比a/bが、
    0.6<a/b<0.8
    となる
    ことを特徴とする遠心振り子式ダンパ
  2. 請求項1に記載の遠心振り子式ダンパにおいて、
    前記回転体に形成され、前記回転体の回転方向における前記転動体の移動を拘束しかつ前記回転体の半径方向における前記転動体の移動を許容するように前記転動体と係合するガイド溝を備え、
    前記転動体は、前記回転体と前記慣性体とが相対回転する際に、前記転動体の前記ガイド溝に対する接触箇所が前記回転体の半径方向に変位し、前記ガイド溝および前記転動曲面に係合する
    ことを特徴とする遠心振り子式ダンパ。
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