JP6863417B2 - スキンパック包装体 - Google Patents

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Description

本発明は、スキンパック包装体に関する。
底材と蓋材との間に被包装物を挟んで密着した状態でヒートシールされているスキンパック包装体が利用されている。そのようなスキンパック包装体の一例が、例えば特開2016−222259号公報(特許文献1)に開示されている。スキンパック包装体は、皺が生じにくく見栄えが良いため、例えばハムや生肉、調理済食品等を被包装物として包装するのに好適に用いられる。このとき、被包装物を確実に密封するため、底材と蓋材とは、強固にシールされる。
ところで、スキンパック包装体において、被包装物が例えば調理済食品である場合には、調理済食品を温めるために、スキンパック包装体をそのままの状態で電子レンジ内で加熱する場合がある。このような場合に、底材と蓋材とのシールが強すぎると、加熱時にスキンパック包装体の内部で被包装物から生じる蒸気によって内圧が過度に高まり、やがてその内圧に耐え切れなくなった際に底材又は蓋材が破裂してしまう恐れがあった。
特開2016−222259号公報
そのままの状態で電子レンジ内で加熱しても破裂しにくいスキンパック包装体の実現が望まれる。
本発明に係るスキンパック包装体は、
底材と蓋材とを備え、前記底材と前記蓋材とが間に被包装物を挟んで密着した状態でヒートシールされているスキンパック包装体であって、
JIS Z 0238:1998に準拠して測定された前記底材と前記蓋材とのヒートシール強さが、0.5N/15mm以上7N/15mm以下である。
この構成によれば、底材と蓋材とのヒートシール強さが0.5N/15mm以上であることで、底材と蓋材とのシール性を確保することができる。また、底材と蓋材とのヒートシール強さが7N/15mm以下であることで、加熱時にスキンパック包装体の内部で被包装物から生じる蒸気によって内圧がある程度高まったときに、シール部位が部分的に蒸通する。この蒸通によってスキンパック包装体の内圧が低下するので、底材及び蓋材の破裂が回避される。このように、上記構成によれば、そのままの状態で電子レンジ内で加熱しても破裂しにくいスキンパック包装体を提供することができる。
以下、本発明の好適な態様について説明する。但し、以下に記載する好適な態様例によって、本発明の範囲が限定される訳ではない。
一態様として、
MD方向とTD方向とでヒートシール強さが互いに異なり、かつ、TD方向のヒートシール強さに対するMD方向のヒートシール強さの比が0.3以上3.0以下であることが好ましい。
この構成によれば、MD方向のヒートシール強さとTD方向のヒートシール強さとを互いに異ならせることで、加熱時の蒸通方向を制御することができる。例えばTD方向のヒートシール強さに対するMD方向のヒートシール強さの比(以下、「MD/TD比」と言う。)を1未満として、加熱時に選択的にMD方向に蒸通させることができる。また、MD/TD比を1より大きくして、加熱時に選択的にTD方向に蒸通させることができる。そして、MD/TD比を0.3以上3.0以下の範囲内とすることで、異方性の程度を比較的小さく抑えて、開封しやすさを確保することができる。
一態様として、
前記蓋材が、ポリエチレン系樹脂層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とエチレン−酢酸ビニル共重合体層との積層フィルムで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、強度、ガスバリア性、柔軟性、及び底材とのシール性に優れた蓋材を用いて、被包装物に対する追従性に優れるとともに機械的特性及び保存性に優れたスキンパック包装体を提供することができる。
一態様として、
前記底材のシール層が、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂、若しくはそれら両方を含む積層フィルムで構成されていることが好ましい。
この構成によれば、蓋材とヒートシールされた際に、0.5N/15mm以上7N/15mm以下のヒートシール強さを適切に実現しやすい。
本発明のさらなる特徴と利点は、図面を参照して記述する以下の例示的かつ非限定的な実施形態の説明によってより明確になるであろう。
スキンパック包装体の模式断面図
スキンパック包装体の実施形態について、図面を参照して説明する。図1に示すように、本実施形態のスキンパック包装体1は、底材2と蓋材3とを備えている。このスキンパック包装体1において、底材2と蓋材3とが、間に被包装物4を挟んで密着した状態でヒートシールされている。スキンパック包装体1は、被包装物4を密封状態で一定期間に亘って保存することができ、その後、底材2と蓋材3とを剥離して被包装物4を取り出すことができる。
底材2は、少なくとも表皮層21とシール層22とを備えている。表皮層21は、底材2における最表面側の表皮を形成する層であり、一定の強度を有する公知の樹脂層で構成することができる。表皮層21は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、及びポリエステル系樹脂等で構成することができる。なお、ポリエチレン系樹脂は、特に限定されないが、例えばエチレンの単独重合体、エチレンと他の単量体とのブロック共重合体、又はエチレンと他の単量体とのランダム共重合体等であって良い。以下、他の「〜系樹脂」に関しても同様に考えることができる。
シール層22は、蓋材3のシール層33と接着される層である。シール層22は、一定のシール性を発揮する公知の樹脂層で構成することができる。シール層22は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリオレフィン系樹脂等で構成することができる。ポリオレフィン系樹脂としては、例えばポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂等が挙げられる。或いは、シール層22は、例えばポリエチレン系樹脂及びポリプロピレン系樹脂の両方を含む積層フィルムで構成することもできる。
底材2の厚みは、特に限定されないが、例えば0.03mm以上0.5mm以下とすることができる。
蓋材3は、少なくとも表皮層31と中間層32とシール層33とを備えている。表皮層31は、蓋材3における最表面側の表皮を形成する層であり、一定の強度を有する公知の樹脂層で構成することができる。表皮層31は、特に限定されないが、具体的には、例えばポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、及びポリエステル系樹脂等で構成することができる。本実施形態では、シール層33はポリエチレン系樹脂を主体として構成されている。
中間層32は、表皮層31とシール層33との間に設けられる層であり、本実施形態ではガスを遮断するための層である。中間層32は、ガスバリア層として機能するものであり、一定のガスバリア性を有する公知の樹脂層で構成することができる。中間層32は、特に限定されないが、具体的には、例えばエチレン−ビニルアルコール共重合体等で構成することができる。
シール層33は、底材2のシール層22と接着される層である。シール層33は、一定のシール性を発揮する公知の樹脂層で構成することができる。シール層33は、特に限定されないが、具体的には、例えばエチレン−酢酸ビニル共重合体等で構成することができる。
蓋材3は、表皮層31を構成するポリエチレン系樹脂層と、中間層32を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体層と、シール層33を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体層との積層フィルムで構成されていることが好ましい。また、蓋材3の厚みは、特に限定されないが、例えば0.05mm以上0.3mm以下とすることができる。
底材2及び蓋材3をそれぞれ構成する多層フィルムは、特に限定されないが、例えば共押出法、押出ラミネート法、及び熱ラミネート法等の各方法によって製膜することができる。
被包装物4は、例えば生肉、惣菜、食肉加工品、水産加工品、及び調理済食品等であって良い。本実施形態のスキンパック包装体1は、後述するようにそのままの状態で電子レンジ内で好適に加熱することができるため、そのような利用が予め想定される調理済食品を被包装物4として包装するのに特に適している。
本実施形態のスキンパック包装体1は、JIS Z 0238:1998に準拠して測定された底材2と蓋材3とのヒートシール強さ(以下、「シール強度」と言う。)が、0.5N/15mm以上7N/15mm以下であることを特徴とする。シール強度が0.5N/15mm未満であると、底材2と蓋材3との接着力が十分ではなく、密封性が確保できない可能性がある。一方、シール強度が7N/15mmを超えて大きくなると、底材2と蓋材3との接着力が強すぎて、スキンパック包装体1をそのままの状態で電子レンジ内で加熱したとき、内部で被包装物4から生じる蒸気によって内圧が過度に高まる。そして、やがてその内圧に耐え切れなくなった際に、底材2又は蓋材3が破裂してしまう恐れがある。底材2又は蓋材3が破裂すると、被包装物4(典型的には、調理済食品)に含まれている油等が飛散することになり好ましくない。
そこで、上記のようにシール強度を0.5N/15mm以上7N/15mm以下とすることで、底材2と蓋材3とのシール性を確保しながら、加熱時にスキンパック包装体1の内部で被包装物4から生じる蒸気によって内圧がある程度高まったときに、シール部位を部分的に蒸通させることができる。この蒸通によってスキンパック包装体1の内圧が低下するので、底材2及び蓋材3の破裂が回避され、油等の飛散を予防することができる。
シール強度は、底材2と蓋材3とのシール性をより確実に確保するとの観点からは、2N/15mm以上であることが好ましい。また、内圧の上昇に応じてシール部位をより確実に部分的に蒸通させるとの観点からは、5N/15mm以下であることが好ましい。すなわち、シール強度は、2N/15mm以上5N/15mm以下であることが好ましい。
底材2と蓋材3とをヒートシールする際のシール温度は、特に限定されないが、例えば100℃以上155℃以下とすることができる。シール温度は、130℃以上150℃以下であることが好ましい。また、底材2と蓋材3とをヒートシールする際のシール時間は、特に限定されないが、例えば10秒以上30秒以下とすることができる。シール時間は、15秒以上25秒以下であることが好ましい。
また、スキンパック包装体1において、MD方向とTD方向とでシール強度が互いに異なっていることが好ましい。シール強度に異方性を持たせることで、電子レンジ内で加熱したときに、MD方向又はTD方向に選択的に蒸通させることができる。例えばTD方向のシール強度に対するMD方向のシール強度の比(以下、「MD/TD比」と言う。)を1未満として、加熱時に選択的にMD方向に蒸通させることができる。また、MD/TD比を1より大きくして、加熱時に選択的にTD方向に蒸通させることができる。このように、MD/TD比を調整することで、加熱時の蒸通方向を制御することができる。
この場合において、MD/TD比は、0.3以上3.0以下であることが好ましい。MD/TD比が0.3未満又は3.0超であると、異方性の程度が大きくなり過ぎて、かえってスキンパック包装体1が開封しにくくなる場合がある。そこで、MD/TD比は、0.3以上3.0以下である(但し、1を除く。)とすることで、異方性の程度を比較的小さく抑えて開封しやすさを確保しながら、加熱時の蒸通方向を制御することができる。
また、ある程度明確な異方性が存在する方が加熱時の蒸通方向を制御しやすいことから、MD/TD比は、0.9以下又は1.1以上であることがより好ましく、0.8以下又は1.3以上であることがさらに好ましい。すなわち、MD/TD比は、0.3以上0.9以下、又は、1.1以上3.0以下であることがより好ましく、0.3以上0.8以下、又は、1.3以上3.0以下であることがさらに好ましい。
以下に試験例を示し、本発明についてより具体的に説明する。但し、以下に記載する具体的な試験例によって本発明の範囲が限定される訳ではない。
[試験例1]
底材2として、表皮層21を構成するポリエチレンテレフタレート層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とナイロン層とシール層22を構成するポリエチレン系イージーピール層との積層シートを準備した。この積層シートの厚みは、0.062mmであった。蓋材3として、表皮層31を構成するポリエチレン層と、中間層32を構成するエチレン−ビニルアルコール共重合体層と、シール層33を構成するエチレン−酢酸ビニル共重合体層との積層フィルムを準備した。この積層フィルムの厚みは、0.12mmであった。ハイパック社製真空密着包装機「ハイマン」を用いて、シール温度120℃、シール時間20秒の条件で、底材2と蓋材3とを真空密着包装してスキンシールサンプルを作成した。
このスキンシールサンプルについて、JIS Z 0238:1998に準拠して、15mm幅で、MD方向のシール強度とTD方向のシール強度とをそれぞれ測定した。MD方向のシール強度は2.5N、TD方向のシール強度は2.4Nであり、MD/TD比は1.04であった。また、実際に被包装物4として鶏肉の唐揚げ(不定形、30〜40g)を間に挟んでスキンパック包装体1を作成し、電子レンジ内で600Wで60秒間加熱し、その後の状態を観察したところ、内圧が高まった際に周縁のシール部においてTD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認された。底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例2]
シール温度を135℃としたことを除いては、試験例1と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は2.9N、TD方向のシール強度は5.7Nであり、MD/TD比は0.51であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例3]
シール温度を150℃としたことを除いては、試験例1と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は3.1N、TD方向のシール強度は4.7Nであり、MD/TD比は0.66であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例4]
蓋材3を構成する積層フィルムの厚みを0.15mmとしたことを除いては、試験例1と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は2.4N、TD方向のシール強度は1.1Nであり、MD/TD比は2.18であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、TD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例5]
シール温度を135℃としたことを除いては、試験例4と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は3.8N、TD方向のシール強度は5.4Nであり、MD/TD比は0.70であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例6]
シール温度を150℃としたことを除いては、試験例4と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は3.0N、TD方向のシール強度は4.6Nであり、MD/TD比は0.65であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例7]
底材2として、表皮層21を構成する発泡ポリスチレン層と変性ポリエチレン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とシール層22を構成するポリプロピレン層との積層発泡シートを用いたことを除いては、試験例1と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。なお、積層発泡シートの厚みは3mmであった。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は0.3N、TD方向のシール強度は0.4Nであり、MD/TD比は0.75であった。また、得られたスキンパック包装体1を観察したところ、底材2と蓋材3とのシール性能が明らかに劣っていた。
[試験例8]
シール温度を135℃としたことを除いては、試験例7と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は3.8N、TD方向のシール強度は3.0Nであり、MD/TD比は1.27であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、TD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例9]
シール温度を150℃としたことを除いては、試験例7と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は3.1N、TD方向のシール強度は2.2Nであり、MD/TD比は1.41であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、TD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例10]
底材2として、表皮層21を構成する発泡ポリスチレン層と変性ポリエチレン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とシール層22を構成するポリプロピレン層との積層発泡シートを用いたことを除いては、試験例4と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は1.4N、TD方向のシール強度は1.9Nであり、MD/TD比は0.74であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例11]
シール温度を135℃としたことを除いては、試験例10と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は4.3N、TD方向のシール強度は4.5Nであり、MD/TD比は0.96であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例12]
シール温度を150℃としたことを除いては、試験例10と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は6.4N、TD方向のシール強度は7.4Nであり、MD/TD比は0.86であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例13]
底材2として、表皮層21を構成するポリエチレンテレフタレート層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とナイロン層とシール層22を構成するポリプロピレン系イージーピール層との積層シートを用いたことを除いては、試験例3と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は1.3N、TD方向のシール強度は1.7Nであり、MD/TD比は0.76であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例14]
底材2として、表皮層21を構成するポリエチレンテレフタレート層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とナイロン層とシール層22を構成するポリプロピレン系イージーピール層との積層シートを用いたことを除いては、試験例5と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は1.3N、TD方向のシール強度は1.8Nであり、MD/TD比は0.72であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例15]
シール温度を150℃としたことを除いては、試験例14と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は1.5N、TD方向のシール強度は2.1Nであり、MD/TD比は0.71であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、MD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例16]
底材2として、表皮層21を構成するポリプロピレン層とエチレン−ビニルアルコール共重合体層とシール層22を構成するポリプロピレン層との積層シートを用いたことを除いては、試験例6と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体1を作成した。なお、積層シートの厚みは0.38mmであった。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は2.5N、TD方向のシール強度は1.5Nであり、MD/TD比は1.67であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、TD方向に選択的に蒸気が逃げていることが確認され、底材2及び蓋材3には破裂箇所は見られなかった。
[試験例17]
シール温度を160℃としたことを除いては、試験例10と同様にしてスキンシールサンプル及びスキンパック包装体を作成した。
得られたスキンシールサンプルについてシール強度を測定したところ、MD方向のシール強度は7.2N、TD方向のシール強度は8.0Nであり、MD/TD比は0.90であった。また、得られたスキンパック包装体1について電子レンジ内での加熱後の状態を観察したところ、スキンパック包装体が破裂して内容物が飛散していることが確認された。
Figure 0006863417
MD方向及びTD方向の両方においてシール強度が0.5N未満の試験例7では、シール性能が明らかに劣っており、また、MD方向及びTD方向の両方においてシール強度が7Nを超える試験例17では、加熱時にスキンパック包装体が破裂して内容物が飛散した。これに対して、MD方向及びTD方向の少なくとも一方のシール強度が0.5N以上7N以下である試験例1〜6,8〜16では、通常時には良好なシール性能を示しつつも、加熱時には蒸通してスキンパック包装体1が破裂することはなかった。
本明細書において開示された実施形態は全ての点で例示であって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
1 スキンパック包装体
2 底材
3 蓋材
4 被包装物
33 シール層

Claims (2)

  1. 底材と蓋材とを備え、前記底材と前記蓋材とが間に被包装物を挟んで密着した状態でヒートシールされているスキンパック包装体であって、
    前記蓋材が、表皮層と中間層とシール層との積層フィルムで構成されており、
    前記表皮層がポリエチレン系樹脂層で構成され、前記中間層がエチレン−ビニルアルコール共重合体層で構成され、前記シール層がエチレン−酢酸ビニル共重合体層で構成され、
    JIS Z 0238:1998に準拠して測定された前記底材と前記蓋材とのヒートシール強さが、2N/15mm以上5N/15mm以下であり、
    MD方向とTD方向とでヒートシール強さが互いに異なり、かつ、TD方向のヒートシール強さに対するMD方向のヒートシール強さの比が0.4以上0.8以下、又は、1.3以上2.5以下である、スキンパック包装体。
  2. 前記底材のシール層が、ポリエチレン系樹脂又はポリプロピレン系樹脂、若しくはそれら両方を含む積層フィルムで構成されている、請求項1に記載のスキンパック包装体。
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