以下、好ましい実施の形態を、図面を参照しながら説明する。なお、以下では全ての図面を通じて同一又は相当する要素には同一の参照符号を付して、その重複する説明を省略する。また、本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(実施形態)
まず、図1を参照して、本発明の実施形態の一例の風呂装置の概略構成について説明する。図1は、本発明の実施形態の一例の風呂装置の概略構成を示す作動原理図である。
本実施形態の一例の風呂装置1は、熱源機2と、浴槽3に取り付けられた循環金具4と、熱源機2と循環金具4とを接続する配管51,52とを備えている。
熱源機2は、筐体10内に、給湯回路11と、浴槽3の湯水(以下、「浴槽水」という場合もある)を追焚加熱する追焚循環回路21と、給湯回路11と追焚循環回路21とを接続する風呂注湯流路30と、バーナ8a、8bと、バーナ8a、8bへ燃焼用の空気を供給する送風機9と、制御装置5などを備えている。また、筐体10の外部の浴室にリモコン(リモートコントローラ)6を備えている。
給湯回路11は、給湯用熱交換器12と、外部の図示しない給水源から水を導入して給湯用熱交換器12に至る入水路13と、給湯用熱交換器12で加熱された湯水を外部に供給する出湯路14とを有している。また、入水路13と出湯路14とをつなぐバイパス流路15と、バイパス流路15を通過する流量を調整するバイパス流量調整弁16とを有している。なお、給湯回路11に設けられる温度センサ等のセンサ類は省略している。
また、給湯回路11の出湯路14と追焚循環回路21の戻り流路23とが、風呂注湯流路30で接続され、出湯路14の湯が風呂注湯流路30及び戻り流路23等を通して浴槽3に注湯可能とされている。風呂注湯流路30には注湯弁31が設けられ、注湯弁31を開くことにより、所定の温度に調整された湯が風呂注湯流路30及び追焚循環回路21等を通して浴槽3へ注湯される。
追焚循環回路21は、追焚用熱交換器22と、戻り流路23と、往き流路24とを有している。
戻り流路23には、湯水の循環流を形成する循環ポンプ25と、循環流に紫外線を照射するUV除菌筒26とが設けられている。UV除菌筒26は、戻り流路23に挿入される流路と、この流路を流れる湯水(浴槽水)に紫外線を照射するUVランプ(除菌ランプ)26aとを有している。
また、戻り流路23には、浴槽3内の水位を検知する圧力センサで構成された水位センサ20と、水流の有無を検出し水の流れを検知したときにON(オン)信号を出力する水流スイッチ27と、浴槽3から戻ってくる浴槽水の温度を検出する戻り温度センサ28とが設けられている。往き流路24には、浴槽3へ送られる浴槽水の温度を検出する往き温度センサ29が設けられている。
そして、循環ポンプ25の作動により、浴槽3から循環金具4、配管51及び戻り流路23を通して取り出された浴槽水が追焚用熱交換器22へ流入され、この追焚用熱交換器22から流出する浴槽水が往き流路24、配管52及び循環金具4を通して浴槽3へ送られるようになっている。すなわち、循環ポンプ25を作動させることにより、浴槽3の浴槽水が浴槽3から循環流路CFへ引出されて、循環流路CFを流れ浴槽3へ戻ることになる。ここで、循環流路CFは、循環金具4、配管51、52及び追焚循環回路21(追焚用熱交換器22、戻り流路23及び往き流路24)によって構成される。また、追焚用熱交換器22、バーナ8b及び送風機9によって、循環流路CFの湯水を加熱する加熱装置が構成されている。
循環金具4は、浴槽3の側壁に取り付けられるものであり、浴槽3内と、追焚循環回路21に接続された配管51,52とを接続する金具である。本実施形態の循環金具4には、空気導入口4aが設けられており、空気を吸引して湯水に混入することができる。すなわち本実施形態の風呂装置1は、マイクロバブル機能と称される機能を備えたものであり、熱源機2から浴槽3へ導入される湯に微細な気泡を混入し、循環金具4から浴槽3内に噴射することができる。この循環金具4は、マイクロバブル機能のON(オン)、OFF(オフ)を切り替える切替スイッチ4bが設けられている。ユーザ(入浴者)は、リモコン6を操作して風呂装置1をマイクロバブル運転モードに設定するときには、前もって切替スイッチ4bを操作してマイクロバブル機能をONにする。これ以外は、マイクロバブル機能はOFFにされている。
また、筐体10内には、筐体10内の雰囲気温度を検出することにより外気温を検出する外気温センサ41を備えている。
制御装置5は、CPU、ROMおよびRAM等を備え、例えば、マイクロコントローラ等で構成されている。制御装置5には、バーナ8a、8b、送風機9、バイパス流量調整弁16、注湯弁31、循環ポンプ25、UVランプ26aなどを制御するための信号経路が接続されている。また、制御装置5には、水位センサ20、水流スイッチ27、戻り温度センサ28、往き温度センサ29及び外気温センサ41などのセンサ類の出力信号を入力するための信号経路が接続されている。制御装置5では、例えば、CPUがROMに記憶された制御プログラムをRAMに読み出し実行することで熱源機2の各種制御を実行することができる。また、制御装置5は、計時機能及び時計機能を有している。なお、制御装置5は、集中制御する単独の制御装置によって構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御する複数の制御装置によって構成されていてもよい。
また、熱源機2は、入力・出力(表示)手段としてリモコン6を備えている。リモコン6は、浴室や台所に設置されており、制御装置5と接続されている。リモコン6は、熱源機2の運転操作等を行い、浴槽3内の湯の温度の設定や、湯量の設定を行うことができる。
次に、この風呂装置1の動作の概略について説明する。この風呂装置1には、給湯運転、風呂自動運転、注湯運転、追焚運転、マイクロバブル運転、凍結予防運転、除菌運転等の複数の運転モードがある。各運転モードにおける風呂装置1の動作は、熱源機2の制御装置5の制御によって実現される。
給湯運転は、リモコン6の運転スイッチ(図示せず)の操作により運転オンモードとされた状態で、給湯要求(例えばユーザによる給湯栓の開操作)により入水路13への入水流量が最低作動流量以上になったことが入水流量センサ(図示せず)により検出されれば、制御装置5は、バーナ8a及び送風機9を作動制御し、出湯路14に出湯される出湯温度が所定温度になるように所定の燃焼量でバーナ8aを燃焼させるようになっている。そして、出湯路14に出湯させた湯と、バイパス流路15を通して出湯路14に分岐入水させた水とを混合させて温調させることにより、給湯栓から設定温度の湯が流出される。
次に、風呂自動運転における注湯運転の概略について説明する。ユーザによってリモコン6の風呂自動スイッチがON操作されると、制御装置5は、風呂自動運転モードを実施し、注湯弁31を開作動する。この開作動により機外からの給水圧を受けて入水路13に対し入水される。この入水路13への入水流量が最低作動流量以上になったことが入水流量センサ(図示せず)により検出されれば、制御装置5は、バーナ8a及び送風機9を作動制御し、出湯路14から設定注湯温度の湯が風呂注湯流路30に供給される。そして、風呂注湯流路30を通過した湯は、風呂注湯流路30と戻り流路23との合流点から2方向に分かれ、一方は戻り流路23の上流側に流れて配管51を通過して浴槽3に注がれる。他方は戻り流路23の下流側に流れて追焚用熱交換器22を通過し、さらに往き流路24を流れて配管52を通過して浴槽3に注がれるというように、戻り流路23及び往き流路24の双方を通して所定量が注湯されて、浴槽3が湯張りされることになる。なお、風呂自動運転以外の注湯運転については、風呂自動運転の場合とは開始トリガが異なるだけであり、基本的に、風呂自動運転における注湯運転と同様の動作を行う。また、風呂自動運転では、注湯運転以外に予め設定された設定温度を維持するための追焚運転等も行われる。風呂自動運転における追焚運転は、次に述べる風呂自動運転以外の追焚運転とは、開始トリガが異なるだけであり、基本的に同様の動作を行う。
次に、追焚運転の概略について説明する。ユーザによってリモコン6の追焚運転スイッチがON操作されると、その操作信号(追焚運転モードの運転開始要求)が制御装置5に入力されて、制御装置5は、追焚運転モードを実施し、循環ポンプ25、バーナ8b及び送風機9を作動制御する。すると、循環ポンプ25の作動により、浴槽3から循環金具4、配管51及び戻り流路23を通して取り出された浴槽水が、追焚用熱交換器22へ流入され、この追焚用熱交換器22で加熱された浴槽水が往き流路24、配管52及び循環金具4を通して浴槽3へ送られる。これにより、浴槽3内の湯の温度を昇温させることができる。
次に、マイクロバブル運転の概略について説明する。ユーザは、循環金具4の切替スイッチ4bを操作してマイクロバブル機能をONにし、さらにユーザによって、リモコン6のマイクロバブル運転スイッチがON操作されると、その操作信号(マイクロバブル運転モードの運転開始要求)が制御装置5に入力されて、制御装置5は、マイクロバブル運転モードを実施し、循環ポンプ25を作動制御する。すると、循環ポンプ25の作動により浴槽3から循環金具4、配管51及び戻り流路23を通して取り出された浴槽水が追焚用熱交換器22へ流入され、この追焚用熱交換器22から流出する浴槽水が往き流路24及び配管52を経て循環金具4で気泡が混入されて浴槽3内に噴射される。
次に、凍結予防運転の概略について説明する。制御装置5は、後述の除菌運転を除く、循環ポンプ25を作動する他の運転モードが実施されていないときに、外気温センサ41で検出される外気温が所定温度以下になると、凍結予防運転モードの運転開始要求を生成して凍結予防運転モードを実施し、循環ポンプ25を所定時間の間、作動させる。これにより、所定時間の間、浴槽水が循環流路CFを循環し、配管51,52などの内部の湯水の凍結を防止することができる。
上記の追焚運転、マイクロバブル運転、凍結予防運転の各運転モードでは、いずれも循環ポンプ25を作動させるが、循環ポンプ25の動作状態が異なり、例えば循環ポンプ25の回転数(回転速度)が異なる。すなわち、循環ポンプ25の吐出流量が異なる。循環ポンプ25の回転数は、マイクロバブル運転モードが最も高く設定され、次に追焚運転モードが高く、凍結予防運転モードが最も低く設定されている。以下では、これら3つの運転モードを特に区別しないときには、循環運転モードということがある。
上記3つの循環運転モードは同時に実施されることはない。例えば、制御装置5は、凍結予防運転モードを実施中に、リモコン6の追焚運転またはマイクロバブル運転の運転スイッチがON操作されると、凍結予防運転モードを中止して、運転スイッチがON操作された追焚運転モードまたはマイクロバブル運転モードを開始する。また、制御装置5は、追焚運転モードを実施中に、マイクロバブル運転スイッチがON操作されると、追焚運転モードを中止して、マイクロバブル運転モードを開始する。また、制御装置5は、マイクロバブル運転モードを実施中に、追焚運転スイッチがON操作されると、マイクロバブル運転モードを中止して、追焚運転モードを開始する。
次に、除菌運転の概略について説明する。まず、いずれの循環運転モードも実施されていないときに、除菌運転モードを実施する場合について説明する。この場合、制御装置5は、除菌運転モードを実施すると、循環ポンプ25を作動させるとともに、UV除菌筒26のUVランプ26aを作動(点灯)させる。これにより、浴槽水が循環流路CFを循環し、UV除菌筒26を通過するときにUVランプ26aからの紫外線の照射によって除菌効果が得られる。この除菌運転モードに応じた循環ポンプ25の回転数は、例えば、追焚運転モードの場合の回転数と同じに設定されている。なお、除菌運転モードに応じた循環ポンプ25の回転数は、追焚運転モード、マイクロバブル運転モード及び凍結予防運転モードのいずれの場合の回転数とも異なるように設定されていてもよい。
ユーザは、リモコン6の操作によって除菌運転モードを予約することができる。例えば、ユーザは、リモコン6を操作して除菌運転実施完了時刻を設定し(除菌運転モードの予約)、さらに、風呂自動スイッチをON操作する。これにより、制御装置5は、風呂自動運転モードを実施し、浴槽3の湯張りが完了すると、この完了してから所定時間経過直後の時刻を、開始時刻として最初(1回目)の除菌運転モードを実施し、その後、除菌運転実施完了時刻までの間に、除菌運転モードを間隔をあけて繰り返し実施する。
なお、浴槽3への湯張りの完了後に、ユーザがリモコン6を操作して除菌運転実施完了時刻を設定して除菌運転モードを予約するようにしてもよい。この場合、予約完了から所定時間経過直後または予約完了直後の時刻を、開始時刻として最初(1回目)の除菌運転モードを実施し、その後、除菌運転実施完了時刻までの間に、除菌運転モードを間隔をあけて繰り返し実施する。
上記の除菌運転実施完了時刻は、例えば、ユーザが浴槽3の残り湯を洗濯に利用する場合に、洗濯の開始前の時刻に設定する。
図2(A)、(B)は、それぞれ除菌運転モードを実施する際のUVランプ26aと循環ポンプ25の動作の一例を示すタイミングチャートである。
図2(A)は、除菌運転モードを所定の周期TA(例えば120分)で繰り返し実施し、一回の除菌運転モードを実施する時間が所定時間Ta(例えば30分)に予め決められている場合である。この場合、除菌運転モードを実施する期間(周期TAで繰り返される各時間Taの間)において、UVランプ26aと循環ポンプ25を作動(ON)させる。なお、最初(1回目)の除菌運転モードの開始時刻t1は、前述のようにして定められる。
図2(B)は、除菌運転モードを予め定められた開始時間間隔TB1,TB2,TB3,・・・で繰り返し実施し、繰り返される各々の除菌運転モードを実施する時間がTb1,Tb2,Tb3,・・・に予め決められている場合である。この場合、除菌運転モードを実施する期間(各時間Tb1,Tb2,Tb3,・・・の間)において、UVランプ26aと循環ポンプ25を作動(ON)させる。この場合も、最初(1回目)の除菌運転モードの開始時刻t10は、前述のようにして定められる。
上記の図2(A)、図2(B)の場合のように、除菌運転モードでは、UVランプ26aの動作について、予め定められた点灯開始タイミング(図2(A)の場合は時刻t1,t2,t3,・・・、図2(B)の場合は時刻t10,t20,t30,・・・)でUVランプ26aの点灯の開始が繰り返され、各タイミングに対して予め定められた点灯継続時間(図2(A)の場合は同一の時間Ta、図2(B)の場合は時間Tb1,Tb2,Tb3,・・・)の間、点灯を継続する。
すなわち、図2(A)の場合、例えば、時刻t1,t2,t3の各点灯開始タイミングに対して点灯継続時間Taに相当する各期間が点灯予定期間となる。また、図2(B)の場合、例えば、時刻t10,t20,t30の各点灯開始タイミングに対して点灯継続時間Tb1,Tb2,Tb3に相当する各期間が点灯予定期間となる。このように、除菌運転モードでは、同モードが予約されてから除菌運転実施完了時刻までの間に、複数の点灯予定期間が、各々の点灯開始タイミングと各々の点灯継続時間とで決まり、各々の点灯予定期間内においては常時UVランプ26aを点灯させるように制御する。そして、循環運転モードが実施されない場合には、循環ポンプ25は除菌運転モードに応じた回転数で、UVランプ26aと同じ期間作動される。
上記では、除菌運転モードを実施するときに、いずれの循環運転モードも実施されていない場合について説明したが、次に、除菌運転モードといずれかの循環運転モードとが同時に行われる場合について説明する。なお、以下では、図2(A)の場合のように、除菌運転モードが、所定の周期TAで繰り返される場合を例に説明するが、図2(B)の場合についても同様である。
図3(A)〜(E)は、それぞれ、除菌運転モードによるUVランプ26aの点灯動作の一例、循環運転モードの実施状態の一例、及び循環ポンプ25の動作の一例を示すタイミングチャートである。図3(A)〜(E)において、循環運転がONとは、循環運転モードが実施されることを示し、循環運転がOFFとは、循環運転モードが実施されないことを示す。
図3(A)は、除菌運転モードの点灯予定期間(Ta)中にいずれの循環運転モードも実施されない場合のUVランプ26aと循環ポンプ25の動作の一例を示し、図3(B)〜(E)は、それぞれ、除菌運転モードの点灯予定期間と循環運転モードの実施期間とが重なる場合のUVランプ26aと循環ポンプ25の動作の一例を示す。図3(A)〜(E)において、循環ポンプについてのUMは、除菌運転モードに基づく循環ポンプ25の制御期間、すなわち、循環ポンプ25が除菌運転モードに応じた回転数で作動される期間を示す。また、循環ポンプについてのCMは、循環運転モードに基づく循環ポンプ25の制御期間を示す。
例えば、凍結予防運転モードの場合には、CMの全期間の間、循環ポンプ25が凍結予防運転モードの場合の回転数で動作させるようにしている。一方、追焚運転モード及びマイクロバブル運転モードの場合には、CMの期間の最初にセンサ動作確認期間を設けてあり、この期間では、制御装置5は、循環ポンプ25を一時的に作動させて停止し、水流スイッチ27等の出力信号に基づいて同水流スイッチ27等が正常な状態であることを確認する。そして確認後に循環ポンプ25の連続運転を行うようにしている。このセンサ動作確認期間は、通常は数秒程度であるが、確認動作が繰り返されて数分におよぶ場合もある。なお、凍結予防運転モードの場合も、その期間の最初にセンサ動作確認期間を設けていてもよい。
図3(A)〜(E)からわかるように、制御装置5は、除菌運転モードの点灯予定期間(Ta)において循環運転モードが実施される場合には、循環運転モードの実施期間中は循環ポンプ25に対して循環運転モードに基づく制御を行い(CM)、除菌運転モードの点灯予定期間(Ta)において循環運転モードが実施されていない期間は、循環ポンプ25に対して除菌運転モードに基づく制御を行う(UM)ようにしている。
この場合の制御装置5による除菌運転モードに関する制御動作の一例のフローチャートを図4及び図5に示す。この図4及び図5は、除菌運転実施完了時刻までの間に繰り返し行われる複数回の除菌運転モードのうちの任意の1回の除菌運転モードに関するものである。以下では、ある除菌運転モードを開始する時刻を除菌運転開始時刻と言い、同除菌運転モードを終了する時刻を除菌運転終了時刻と言う。例えば、図3において、除菌運転モードの除菌運転開始時刻がt1の場合にはその除菌運転終了時刻はt11になる。
まず、ステップS1で、除菌運転モードを開始する除菌運転開始時刻(例えば、図3の時刻t1,t2等)か否かを判定する。そして、除菌運転開始時刻になると(ステップS1でYes)、循環運転モードを実施中であるか(ステップS2)、循環運転開始要求が有るか(ステップS3)を判定し、循環運転モードを実施中の場合(ステップS2でYes)、あるいは、循環運転開始要求が有る場合(ステップS3でYes)には、ステップS4で、UVランプの点灯を開始する(例えば、図3(B)、(C)の場合の時刻t1)。
ここで、循環運転開始要求には、リモコン6の追焚運転スイッチがON操作されたときに制御装置5に入力される信号(追焚運転モードの運転開始要求)、リモコン6のマイクロバブル運転スイッチがON操作されたときに制御装置5に入力される信号(マイクロバブル運転モードの運転開始要求)がある他、制御装置5の内部の判定手段によって、外気温センサ41で検出される外気温が所定温度以下であると判定されたときの判定結果(凍結予防運転モードの運転開始要求)がある。
一方、循環運転モードを実施中ではない場合(ステップS2でNo)で、かつ、循環運転開始要求が無い場合(ステップS3でNo)には、ステップS5で、循環ポンプ25の除菌モード運転を開始させるとともに、UVランプ26aの点灯を開始させる(例えば、図3(A)、(D)、(E)の場合の時刻t1)。なお、循環ポンプ25の除菌モード運転とは、除菌運転モードに応じた回転数で循環ポンプ25を作動させることである。
次に、ステップS6、S8では、除菌運転終了時刻であるか(ステップS6)、循環運転開始要求が有るか(ステップS8)を判定し、循環運転開始要求が無く、除菌運転終了時刻になると、ステップS7へ進み、循環ポンプ25の除菌モード運転を終了させるとともに、UVランプ26aを消灯して除菌運転モードを終了する(例えば、図3(A)の場合の時刻t11)。
一方、除菌運転終了時刻になる前に循環運転開始要求が有ると、ステップS9へ進み、循環ポンプ25の除菌モード運転を中止(終了)させる(例えば、図3(D)の場合の時刻td1、図3(E)の場合の時刻te1)。この後、循環ポンプ25は、循環運転モードに基づく制御(CM)がなされる。
次に、前述のステップS4またはステップS9の次のステップS11(図5)へ進む場合には、UVランプ26aは点灯状態であり、循環ポンプ25は、循環運転モードに基づいて制御されている(あるいは制御を開始した)状態(CM)である。
制御装置5は、ステップS11,S12では、除菌運転終了時刻であるか(ステップS11)、循環運転モードを終了したか(ステップS12)を判定し、循環運転モードが終了する前に除菌運転終了時刻になると、ステップS13へ進み、UVランプ26aを消灯して除菌運転モードを終了する(例えば、図3(C)、(E)の場合の時刻t11)。
一方、除菌運転終了時刻になる前に循環運転モードが終了すると、ステップS14へ進み、循環ポンプ25の除菌モード運転を開始させる(例えば、図3(B)の場合の時刻tb1、図3(D)の場合の時刻td2)。
次に、ステップS15、S17では、除菌運転終了時刻であるか(ステップS15)、循環運転開始要求が有るか(ステップS17)を判定し、循環運転開始要求が無く、除菌運転終了時刻になると、ステップS16へ進み、循環ポンプ25の除菌モード運転を終了させるとともに、UVランプ26aを消灯して除菌運転モードを終了する(例えば、図3(D)の場合の時刻t11)。
一方、除菌運転終了時刻になる前に循環運転開始要求が有ると、ステップS18へ進み、循環ポンプ25の除菌モード運転を中止(終了)させる(例えば、図3(B)の場合の時刻tb2)。この後、循環ポンプ25は、循環運転モードに基づく制御(CM)がなされる。ステップS18の後は、ステップS11へ戻る。図3(B)の場合には、ステップS18(時刻tb2)の後、除菌運転終了時刻t11になると、UVランプ26aを消灯して除菌運転モードを終了する(ステップS13)。
上記のように、除菌運転モードの点灯予定期間内に循環運転モードが実施されても、点灯予定期間の間はUVランプ26aを常時点灯させるようにしている。これにより、除菌運転モードと循環運転モードとの両方の機能を同時に実施することができる。
〔変形例〕
次に、本実施形態における変形例について説明する。変形例では、前述の例とは循環ポンプ25及びUVランプ26aの制御装置5による制御が一部異なり、この異なる点を主に以下説明する。
先に述べたように、循環運転モードでは、その実施期間の全期間において、循環ポンプ25を連続して動作させるとは限らない。すなわち、実施期間の最初にセンサ動作確認期間が設けられている場合には、循環ポンプ25の動作が停止される。循環ポンプ25の動作が停止されている間は、浴槽3の湯水の循環が行われないので、UVランプ26aを点灯しても、浴槽3の湯水に対して除菌が行われない。
そこで、第1の変形例では、制御装置5は、除菌運転モードの点灯予定期間内において、循環ポンプ25を動作させない時間(A)を計測する。そして、計測時間(A)に相当する時間からなる延長期間を点灯予定期間の後に続けて設け、この延長期間の間も点灯予定期間から継続してUVランプ26aを点灯させるように制御する。
そして、延長期間内に、循環運転モードを実施する期間が存在する場合には、当該期間においては循環運転モードに対応する動作状態となるように循環ポンプ25を制御し、延長期間内に循環運転モードを実施しない期間が存在する場合には、当該期間においては除菌運転モードに対応する動作状態にて循環ポンプ25を動作させる。
図6(A)〜(E)は、それぞれ、変形例における除菌運転モードによるUVランプ26aの点灯動作の一例、循環運転モードの実施状態の一例、及び循環ポンプ25の動作の一例を示すタイミングチャートである。図6(A)〜(E)は、それぞれ図3(A)〜(E)に対応する例を示している。
図6(B)、図6(E)では、点灯予定期間(Ta)内において、循環ポンプ25を動作させない時間がA1、A3であった場合を示し、この場合、点灯予定期間の終了時点から時間A1、A3の間(図6(B)の時刻t11〜t12、図6(E)の時刻t11〜t14)、UVランプ26aの点灯時間を延長している。この場合、UVランプ26aの点灯を延長している間は、それ以前から実施されている循環運転モードが継続されているので、循環ポンプ25に対しては循環運転モードに基づく制御が実施されている(CM)。
また、図6(D)では、点灯予定期間(Ta)内において、循環ポンプ25を動作させない時間がA2であった場合を示し、この場合、点灯予定期間の終了時点から時間A2の間(時刻t11〜t13)、UVランプ26aの点灯時間を延長している。また、この場合、UVランプ26aの点灯を延長している間は、循環運転モードが実施されていないので、循環ポンプ25に対しては、時刻t11以前から実施されている除菌運転モードに基づく制御を継続している(UM)。
なお、図6(A)の場合、点灯予定期間(Ta)内において、除菌運転モードに基づく制御(UM)によって循環ポンプ25は常時動作しており、UVランプ26aの点灯時間の延長はない。また、図6(C)の場合、点灯予定期間(Ta)内において、循環運転モードに基づく制御(CM)によって循環ポンプ25は常時動作しており、UVランプ26aの点灯時間の延長はない。
この第1の変形例の場合、制御装置5は、例えば、図4及び図5に示される制御動作において、点灯予定期間内において循環ポンプ25を動作させない時間の経過とともに、その時間分、除菌運転終了時刻を遅らせるように、除菌運転終了時刻を随時更新するようにしてもよい。
上記の第1の変形例では、点灯予定期間(時刻t1〜t11)内において、循環ポンプ25を動作させない時間(A1、A2、A3)の間、その時間の分だけ、点灯予定期間(時刻t1〜t11)のあとに続けてUVランプ26aの点灯を延長するようにしたが、これに代えて、図6(B)の二点鎖線L1、図6(D)の二点鎖線L3、図6(E)の二点鎖線L5で示すように、次の点灯予定期間の開始時点(t2)よりも上記時間(A1、A2、A3)の分だけ前の時点からUVランプ26aの点灯を早く開始させるようにしてもよい(第2の変形例)。
この第2の変形例の場合も、上記時間(A1、A2、A3)に相当する点灯を早く開始した期間内に、循環運転モードを実施しない場合には、循環ポンプ25に対しては、除菌運転モードに基づく制御を行うようにする(図6(B)の二点鎖線L2、図6(D)の二点鎖線L4、図6(E)の二点鎖線L6)。一方、上記の点灯を早く開始した期間の全ての間、循環運転モードを実施していれば、循環ポンプ25に対しては、循環運転モードに基づく制御を行うようにする。
この第2の変形例では、制御装置5は、除菌運転モードの点灯予定期間内において、循環ポンプ25を動作させない時間(A)を計測する。そして、計測時間(A)に相当する時間からなる追加期間(上記の点灯を早く開始した期間)を次の点灯予定期間の直前に設け、この追加期間の最初の時点から点灯予定期間の終了時点まで継続してUVランプ26aを点灯させるように制御する。
そして、追加期間内に、循環運転モードを実施する期間が存在する場合には、当該期間においては循環運転モードに対応する動作状態となるように循環ポンプ25を制御し、追加期間内に循環運転モードを実施しない期間が存在する場合には、当該期間においては除菌運転モードに対応する動作状態にて循環ポンプ25を動作させる。
この第2の変形例の場合、制御装置5は、例えば、図4及び図5に示される制御動作において、点灯予定期間の終了直後(除菌運転モードを終了直後)に、その点灯予定期間内において計測した上記計測時間(A)の時間分、次の除菌運転開始時刻を早めるとともに、同計測時間(A)の時間分、次の点灯予定期間の長さを長くするように、次の除菌運転開始時刻及び次の点灯予定期間の長さを変更するようにしてもよい。
上記第1、第2の変形例では、点灯予定期間内において、循環ポンプ25を動作させない時間(A)を計測し、その計測時間(A)に相当する時間、UVランプ26aの点灯時間を長くしているので、浴槽3の湯水に対する除菌効果を向上することができる。
また、UVランプ26aの点灯時間を長くする時間(A)を、点灯予定期間の直後、あるいは次の点灯予定期間の直前とすることにより、点灯予定期間における点灯と連続して点灯することができ、UVランプ26aの点灯及び消灯回数の増加が無いので、点灯及び消灯回数の増加によるUVランプ26aの寿命の低下を防止できる。
以上に述べた本実施形態において、除菌運転モードにおいて、UVランプ26aの点灯を開始させる直前に、循環運転モードが実施されていない場合には、循環ポンプ25を一時的に作動させて停止するセンサ動作確認期間を設けてもよい。
また、本実施形態において、循環運転モードとして、マイクロバブル運転モードまたは凍結予防運転モードを有していない構成としてもよい。マイクロバブル運転モードを有していない場合、循環金具4として、浴槽3へ導入される湯に気泡を混入する機能を有さない循環金具を用いることができる。
また、本実施形態では、循環流路CFを流れる湯水の除菌を行うための除菌ランプとして、UVランプ26aを用いたが、これに限られず、蛍光灯やLED(発光ダイオード)等、流体を除菌するランプであればよい。
上記説明から、当業者にとっては、本発明の多くの改良や他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本発明を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本発明の精神を逸脱することなく、その構造及び/又は機能の詳細を実質的に変更できる。