JP6835626B2 - 乗物用シート - Google Patents

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本開示は、乗物用シートに関し、特に、流体袋を用いて保持面を変位させる乗物用シートに関する。
特開2015−058750号公報(特許文献1)に開示されているように、流体袋、固定プレートおよび可動プレート等を内部に備えた乗物用シートが知られている。特許文献1に開示された乗物用シートにおいては、固定プレートと可動プレートとの間に流体袋が配置されており、流体袋に流体を供給することで流体袋が膨張する。流体袋の膨張を利用して可動プレートをシート幅方向の内側に回転させることにより、着座者に対するホールド性が得られる。
特開2015−058750号公報
特開2015−058750号公報(特許文献1)に開示された構成は、着座者を保持する保持面を、可動プレートを用いて変位させているため、可動プレートの分だけ製造費用が高くなったり、可動プレートの分だけ乗物用シートの重量が重くなったりしている。
本開示は、可動プレートを用いなくても着座者を保持する保持面を変位させることが可能な乗物用シートを提供することを目的とする。
本開示に基づく乗物用シートは、着座者を保持可能な保持面を有する乗物用シートであって、ベース部材と、上記保持面を形成する部分を含み、上記ベース部材を覆うように設けられたカバーと、上記カバーと上記ベース部材との間に配置された第1流体袋および第2流体袋を含み、上記第1流体袋および上記第2流体袋が積層された状態で膨縮することによって上記保持面を上記ベース部材に対して遠ざける方向および接近させる方向に変位させる流体袋ユニットと、を備え、上記第1流体袋は、第1表面および第1裏面を含み、上記第1表面および上記第1裏面の周縁同士が接合されることで袋状に形成され、上記ベース部材側に上記第1裏面が位置し、上記保持面側に上記第1表面が位置するように配置され、上記第2流体袋は、第2表面および第2裏面を含み、上記第2表面および上記第2裏面の周縁同士が接合されることで袋状に形成され、上記第1表面側に上記第2裏面が位置し、上記カバーのうちの上記保持面を形成している上記部分側に上記第2表面が位置するように配置され、上記第2裏面は、中央部と、上記乗物用シートの内側に位置するシート内側端部と、上記乗物用シートの外側に位置するシート外側端部と、上記中央部と上記シート内側端部との間に位置する裏面接合部とを有し、上記第1表面は、上記裏面接合部に接合される表面接合部と、上記第2裏面のうちの上記裏面接合部と上記シート外側端部との間の部分に対向する外側非接合部とを有する。
乗物用シートによれば、第1流体袋と、第1流体袋に積層された第2流体袋とが膨縮することによって、着座者に対する保持面を変位させることが可能であり、さらに、第2裏面が、中央部とシート内側端部との間に位置する裏面接合部を有しており、第1表面が、第2裏面のうちの裏面接合部とシート外側端部との間の部分に対向する外側非接合部を有しているため、乗物用シートの中央側から外側に向かうにつれて傾斜する保持面を第1流体袋と第2流体袋とで実現することが可能である。
上記乗物用シートにおいて、上記裏面接合部は環状または矩形状の形状を有し、上記裏面接合部の内側には第1開口部が形成されており、上記表面接合部は環状または矩形状の形状を有し、上記表面接合部の内側には第2開口部が形成されており、上記第1開口部および上記第2開口部は、互いに連通していてもよい。
上記特徴を備えた乗物用シートによれば、1つの接続管のみで第1流体袋および第2流体袋への流体の供給および排出が実現可能であり、流体袋ユニットの薄型化、製造費用の低減、装置構成の簡素化などの優位性が得られる。
上記乗物用シートにおいて、上記第1流体袋に接続された接続管をさらに備え、上記接続管から上記第1流体袋の内部に供給された流体は、上記第1開口部および上記第2開口部を通して上記第2流体袋の内部に供給されていてもよい。
上記特徴を備えた乗物用シートによれば、ベース部材側に配置された第1流体袋に接続管が接続されていることにより、第1流体袋および第2流体袋の膨縮時に接続管の位置が大きく変動してしまうことを抑制できる。
上記乗物用シートにおいて、上記第1表面は、第1の上記表面接合部と第2の上記表面接合部とを含み、上記第2裏面は、第1の上記裏面接合部と第2の上記裏面接合部とを含み、第1の上記表面接合部と第1の上記裏面接合部とが互いに接合され、第2の上記表面接合部と第2の上記裏面接合部とが互いに接合され、上記中央部から上記シート外側端部に向かう方向を基準方向とすると、第1の上記裏面接合部と第2の上記裏面接合部とは、上記基準方向に対して直交する方向において間隔をあけて並んで配置されていてもよい。
上記特徴を備えた乗物用シートによれば、第1表面と第2裏面とが2箇所で互いに接合され、2箇所の接合部が上記の直交する方向において間隔をあけて並んで配置されているため、膨張時に第1表面と第2裏面との間に作用する引張力を2箇所の接合部に分散させることができ、2箇所の接合部を起点として第2流体袋は安定して膨縮することができる。また、シートに設けられる開口部の大きさが大きいと開口部周辺においてシートが大きく変形しやすくなるところ、2箇所の接合部の各々の内側に開口部が形成されていれば、必要な開口面積を有する開口部が離れた2つの位置に設けられることとなり、シート変形が少なくなり、開口部の周辺部分が高い平面度を維持したまま第1流体袋および第2流体袋は膨縮することが可能となる。
本開示の乗物用シートによれば、第1流体袋と第1流体袋に積層された第2流体袋とが膨縮することで、着座者を保持する保持面を変位させることが可能となる。
実施の形態1における乗物用シート100を示す斜視図である。 図1中のII−II線に沿った矢視断面図であり、実施の形態1におけるヘッドレスト5の横断面形状を表している。 実施の形態1におけるヘッドレスト5の内部に配置される流体袋ユニット30の正面側から見た様子を示す正面図である。 図3中の流体袋ユニット30の分解した状態を示す正面図である。 図3中の流体袋ユニット30のさらに分解した状態を示す斜視図である。 実施の形態1における流体袋10,20A,20Bの中に流体が供給されずにこれらの流体袋が収縮している状態を示した断面図である。 比較例1におけるヘッドレスト5Z1を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。 比較例2におけるヘッドレスト5Z2を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。 比較例3におけるヘッドレスト5Z3を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。 実施の形態2における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Aを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。 実施の形態3における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Bを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。 実施の形態4における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Cを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。 実施の形態5における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Dなどを示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。 実施の形態6における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30などを示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。
実施の形態について、以下、図面を参照しながら説明する。同一の部品および相当部品には同一の参照番号を付し、重複する説明は繰り返さない場合がある。
[実施の形態1]
図1は、実施の形態1における乗物用シート100を示す斜視図である。乗物用シート100は、ヘッドレスト5、シートバック6、およびシートクッション7を備える。乗物用シート100は、たとえば自動車用シートとして利用可能である。乗物用シート100は、着座者を保持可能な保持面を有する。本実施の形態の乗物用シート100は、保持面50,60,70を有する。
保持面50は、ヘッドレスト5のうちの前方側に位置する外表面によって形成され、着座者の頭部を保持する。保持面50は、中央部51と一対の側部52,53とを含む。側部52,53は、中央部51に対して前方側に突出しており、中央部51に保持された着座者の頭部を左右両側から保持する。
保持面60は、シートバック6のうちの前方側に位置する外表面によって形成され、着座者の胴部を保持する。保持面60は、中央部61と一対の側部62,63とを含む。側部62,63は、中央部61に対して前方側に突出しており、中央部61に保持された着座者の胴部を左右両側から保持する。
保持面70は、シートクッション7のうちの上方側に位置する外表面によって形成され、着座者の脚部を保持する。保持面70は、中央部71と一対の側部72,73とを含む。側部72,73は、中央部71に対して上方側に突出しており、中央部71に保持された着座者の脚部を左右両側から保持する。
(ヘッドレスト5)
図2は、図1中のII−II線に沿った矢視断面図であり、実施の形態1におけるヘッドレスト5の横断面形状を表している。図3は、実施の形態1におけるヘッドレスト5の内部に配置される流体袋ユニット30の正面側から見た様子を示す正面図である。図4は、図3中の流体袋ユニット30の分解した状態を示す正面図である。図5は、図3中の流体袋ユニット30のさらに分解した状態を示す斜視図である。
図2を主として参照して、ヘッドレスト5は、ベース部材80、カバー40、流体袋ユニット30、および接続管91(図3〜図5)を備える。ベース部材80は、上下方向(重力方向)および左右方向(車幅方向)に沿って延びる板状の形状を有し、たとえば合成樹脂製の部材および/または金属製の部材から形成される。ベース部材80は、これらの部材に加えて、あるいはこれらの部材に代えて、発泡材(ウレタンパッド)から形成されていてもよい。ベース部材80としては、図2中に示すベース部材80よりも分厚いものや、図2に示すベース部材80とは異なる形状を有するものが用いられてもよい。
流体袋ユニット30は、流体袋10,20A,20Bを含み、ベース部材80の前面側に配置される。カバー40は、ヘッドレスト5の外表面を形成する部材であり、ベース部材80および流体袋10,20A,20Bを覆うように設けられる。
カバー40は、中央部41、保持部42,43、側壁部44,46、および後背部45を含む。中央部41は、着座者の頭部を主として保持する。保持部42,43は、中央部41の車幅方向における左右両側にそれぞれ位置する。保持部42,43は、前方側に向かって凸状に湾曲する外表面形状を有し、着座者の頭部が左右に移動することを抑制する。
カバー40の中央部41の外表面が保持面50の中央部51を形成しており、カバー40の保持部42,43の外表面が保持面50の側部52,53をそれぞれ形成している。カバー40のうちの中央部41および保持部42,43が、保持面50(中央部51および側部52,53)を形成する部分に相当している。
カバー40の側壁部44は、保持部42と後背部45との間に位置し、カバー40の側壁部46は、保持部43と後背部45との間に位置する。側壁部44,46は、車両前後方向に対して概ね平行な方向に延びており、後背部45は、車幅方向に対して概ね平行な方向に延びている。
(流体袋ユニット30)
流体袋ユニット30は、流体袋10,20A,20Bを含み、流体袋10,20A,20Bは、カバー40とベース部材80との間に配置される。流体袋10の前面上に流体袋20Aが積層されており、流体袋10,20Aが積層された状態で膨縮することによって、カバー40の中央部41および保持部42、すなわち保持面50の中央部51および側部52は、ベース部材80に対して遠ざかる方向(矢印AR1)および接近する方向(矢印AR2)に変位する。
流体袋10の前面上に流体袋20Bが積層されており、流体袋10,20Bが積層された状態で膨縮することによって、カバー40の中央部41および保持部43、すなわち保持面50の中央部51および側部53は、ベース部材80に対して遠ざかる方向(矢印AR1)および接近する方向(矢印AR2)に変位する。
(流体袋10)
図5を主として参照して、より具体的には、第1流体袋としての流体袋10は、表面シート11(第1表面)および裏面シート12(第1裏面)を含み、これらのシートはいずれも同じ大きさの長方形状の外形を有している。表面シート11は、表面11Mおよび裏面11Nを含み、裏面シート12は、表面12Mおよび裏面12Nを含む(図2,図5)。
表面シート11の裏面11N側の周縁11P,11Q,11R,11Sは、裏面シート12の表面12M側の周縁12P,12Q,12R,12Sに、熱溶着、超音波溶着、高周波溶着、または接着剤等によって接合される。周縁11P,11Q,11R,11S,12P,12Q,12R,12Sには、図3〜図5の中では図示上の便宜のため、複数の斜線からなるハッチングを付している。
流体袋10は、表面シート11および裏面シート12の上記周縁同士が互いに接合されることで袋状に形成される。流体袋10は、たとえば長方形状を有する1枚のシート状部材を中央付近で折り返し、当該シート状部材のうちの表面シート11(第1表面)に相当する部分の三辺と、当該シート状部材のうちの裏面シート12(第1裏面)に相当する部分の三辺とを互いに接合することで袋状に形成されていてもよい。流体袋10は、ベース部材80側に裏面シート12が位置し、保持面50側に表面シート11が位置するように配置される(図2参照)。接続管91(図3〜図5)は、表面シート11と裏面シート12との間に配置され、流体袋10の内部空間と図示しないポンプ等とを連通させる。
流体袋10を構成している表面シート11は、所定の表面積を有する中央部11Cを備えており、表面シート11は、中央部11Cを対称の中心として長手方向において(車幅方向において)対称の形状を有している。具体的には、表面シート11は、長手方向における中央に位置する中央部11Cと、表面シート11の長手方向における両外側にそれぞれ位置する外側端部11T(図5参照)とを含む。
一方の外側端部11Tは、中央部11Cに対して周縁11Q側の端部に位置しており、一方の外側端部11Tと中央部11Cとの間に、表面接合部11J1,11J2が設けられる。他方の外側端部11Tは、中央部11Cに対して周縁11S側の端部に位置しており、他方の外側端部11Tと中央部11Cとの間に、別の表面接合部11J1,11J2が設けられる。
流体袋10および流体袋20Aは、流体袋10の周縁11Q側に位置する表面接合部11J1,11J2と、流体袋20Aに設けられた裏面接合部22J1,22J2とを介して、互いに接合される。流体袋10および流体袋20Bは、流体袋10の周縁11S側に位置する表面接合部11J1,11J2と、流体袋20Bに設けられた裏面接合部22J1,22J2とを介して、互いに接合される。
流体袋10に設けられた表面接合部11J1,11J2は、いずれも環状の形状を有する。表面接合部11J1,11J2は、矩形状の形状を有していてもよい。表面接合部11J1,11J2には、図3〜図5の中では図示上の便宜のため、複数の斜線からなるハッチングを付している。表面シート11のうちの表面接合部11J1,11J2の内側には、第1開口部11H1,11H2がそれぞれ形成されている(図2,図5)。
(流体袋20Aおよび流体袋20B)
上述のとおり、流体袋10の前面上に流体袋20A,20Bが積層され、流体袋10,20A,20Bが膨縮することによって、カバー40の中央部41および保持部42,43、すなわち保持面50の中央部51および側部52,53は、ベース部材80に対して遠ざかる方向(矢印AR1)および接近する方向(矢印AR2)に変位する。
流体袋20Bは、流体袋20Aと同様の構成を有する。以下の説明では、流体袋20Aの構成と、流体袋10と流体袋20Aとの間の接合構造とについて主として説明する。流体袋20Bの構成と、流体袋10と流体袋20Bとの間の接合構造とについては、図面中において流体袋20Aの場合と同一または対応する符号を付すことにとどめ、流体袋20Bの説明のうちの流体袋20Aの説明と重複する内容については適宜その説明を繰り返さないものとする。
第2流体袋としての流体袋20Aは、表面シート21(第2表面)および裏面シート22(第2裏面)を含み、これらのシートはいずれも同じ大きさの長方形状の外形を有する。表面シート21は、表面21Mおよび裏面21Nを含み、裏面シート22は、表面22Mおよび裏面22Nを含む(図2,図5)。
表面シート21の裏面21N側の周縁21P,21Q,21R,21S(図5)は、裏面シート22の表面22M側の周縁22P,22Q,22R,22Sに、熱溶着、超音波溶着、高周波溶着、または接着剤等によって接合される。周縁21P,21Q,21R,21S,22P,22Q,22R,22Sには、図3〜図5の中では図示上の便宜のため、複数の斜線からなるハッチングを付している。
流体袋20Aは、表面シート21および裏面シート22の上記周縁同士が互いに接合されることで袋状に形成される。流体袋20Aは、たとえば長方形状を有する1枚のシート状部材を中央付近で折り返し、当該シート状部材のうちの表面シート21(第2表面)に相当する部分の三辺と、当該シート状部材のうちの裏面シート22(第2裏面)に相当する部分の三辺とを互いに接合することで袋状に形成されていてもよい。流体袋20Aは、表面シート11側に裏面シート22が位置し、カバー40のうちの保持面50を形成している上記部分(中央部41および保持部42)側に表面シート21が位置するように配置される(図2参照)。
流体袋20Aの構成要素である表面シート21および裏面シート22の長手方向(図3紙面内の上下方向)における長さは、流体袋10の構成要素である表面シート11および裏面シート12の短手方向(図3紙面内の上下方向)における長さと同じである。表面シート21および裏面シート22の短手方向(図3紙面内の左右方向)における長さは、表面シート11および裏面シート12の長手方向(図3紙面内の左右方向)における長さよりも短い。
流体袋20Aの構成要素である裏面シート22は、流体袋10(表面シート11)の周縁11Q側の部分に対向するように配置され、流体袋20Bの構成要素である裏面シート22は、流体袋10(表面シート11)の周縁11S側の部分に対向するように配置される。裏面シート22は、裏面シート22の短手方向(ここでは乗物用シート100の幅方向)における中央に位置する中央部22Cと、裏面シート22の短手方向における両外側にそれぞれ位置するシート外側端部22Tおよびシート内側端部22U(図5参照)と、中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に位置し、表面接合部11J1,11J2にそれぞれ接合される裏面接合部22J1,22J2とを含む。流体袋20Aが乗物用シート100に搭載された状態では、シート外側端部22Tは乗物用シート100の幅方向における外側に位置し、シート内側端部22Uは乗物用シート100の幅方向における内側に位置する。
裏面接合部22J1,22J2は、いずれも環状の形状を有する。裏面接合部22J1,22J2は、矩形状の形状を有していてもよい。裏面接合部22J1,22J2には、図3〜図5の中では図示上の便宜のため、複数の斜線からなるハッチングを付している。裏面シート22のうちの裏面接合部22J1,22J2の内側には、第2開口部22H1,22H2がそれぞれ形成されている(図2,図5)。第2開口部22H1,22H2は、第1開口部11H1,11H2とそれぞれ同一の開口面積を有し、開口部分同士が一致して互いに連通するように流体袋10および流体袋20Aは互いに接合されている。
本実施の形態の表面シート11は、外側非接合部13および内側非接合部14を有する。外側非接合部13は、表面接合部11J1,11J2と外側端部11Tとの間に位置し、内側非接合部14は、表面接合部11J1,11J2と中央部11Cとの間に位置する。表面接合部11J1,11J2が裏面接合部22J1,22J2にそれぞれ接合された状態では(図2)、外側非接合部13は、裏面シート22のうちの裏面接合部22J1,22J2とシート外側端部22Tとの間の部分23に対向し(図3〜図5)、内側非接合部14は、裏面シート22のうちの裏面接合部22J1,22J2とシート内側端部22Uとの間の部分24に対向する(図3〜図5)。
流体袋10と流体袋20Aとが互いに接合された状態で、裏面シート22の中央部22Cからシート外側端部22Tに向かう方向を基準方向DR1(図3)とすると、この基準方向DR1における幅は、裏面シート22のうちの裏面接合部22J1,22J2とシート内側端部22Uとの間の部分24の方が、裏面シート22のうちの裏面接合部22J1,22J2とシート外側端部22Tとの間の部分23に比べて狭い。換言すると、裏面シート22のうち、乗物用シート100の幅方向における中央側に位置するシート内側端部22Uと裏面接合部22J1,22J2との間の間隔(部分24の幅)は、裏面シート22のうち、乗物用シート100の幅方向における外側に位置するシート外側端部22Tと裏面接合部22J1,22J2との間の間隔(部分23の幅)よりも狭い。裏面接合部22J1,22J2はすなわち、裏面シート22のうちのシート内側端部22U寄りの部分に設けられている。
図3および図4に示すように、本実施の形態では、流体袋10,20A,20Bの中に流体が供給されずにこれらの流体袋が収縮した状態では、流体袋20Aのシート外側端部22Tは、流体袋10(表面シート11)の周縁11Q側の外側端部11Tに概ね沿って(概ね重なって)延びるように位置しており、流体袋20Bのシート外側端部22Tは、流体袋10(表面シート11)の周縁11S側の外側端部11Tに概ね沿って(概ね重なって)延びるように位置している。
上記と同様に、表面接合部11J1(第1の表面接合部)と裏面接合部22J1(第1の裏面接合部)とが互いに接合され、表面接合部11J2(第2の表面接合部)と裏面接合部22J2(第2の裏面接合部)とが互いに接合された状態で、裏面シート22の中央部22Cからシート外側端部22Tに向かう方向を基準方向DR1(図3)とする。
本実施の形態においては、裏面接合部22J1(第1の裏面接合部)と裏面接合部22J2(第2の裏面接合部)とは、基準方向DR1に対して直交する方向DR2において間隔をあけて並ぶように配置されている。表面接合部11J1(第1の表面接合部)と表面接合部11J2(第2の表面接合部)とについても同様に、基準方向DR1に対して直交する方向DR2において間隔をあけて並ぶように配置されている。
(収縮状態および膨張状態)
図6は、実施の形態1における流体袋10,20A,20Bの中に流体が供給されずにこれらの流体袋が収縮している状態を示した断面図である。本実施の形態においては、流体袋10と図示しないポンプとを接続管91(図3〜図5)が接続している。ポンプから接続管91を通して流体袋10の内部に供給された流体(典型的には空気)は、第1開口部11H1,11H2(図3〜図5)および第2開口部22H1,22H2(図3〜図5)を通して、流体袋20A,20Bの内部に供給される。
図6中では、流体袋10,20A,20Bの収縮している状態を、実線を用いて図示しており、流体袋10,20A,20Bの膨張している状態を、破線(点線)を用いて図示している。各流体袋の収縮に伴ってカバー40が収縮している状態を、一点鎖線を用いて図示しており、各流体袋の膨張に伴ってカバー40が膨張している状態を、二点鎖線を用いて図示している。
ここで、流体袋10および流体袋20A,20Bが収縮した状態で、流体袋20Aの表面シート21が配置されている位置を基準位置とする。接続管91(図3〜図5)を通して流体が供給されることで流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張した状態では、流体袋20A,20Bの裏面シート22の部分23(外側非接合部13に対向している部分23)は、図6中の点線で示すように(もしくは図2に示すように)流体袋10の表面シート11から離れる方向に変位している。
流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張している状態ではさらに、流体袋20A,20Bの表面シート21は、乗物用シート100の内側に位置する端部(換言すると、表面シート21のうちの中央部11C側に位置するシート内側端部22U)と基準位置との間の間隔L1に比べて、乗物用シート100の外側に位置する端部(換言すると、表面シート21のうちの外側端部11T側に位置するシート外側端部22T)と基準位置との間の間隔L2の方が広くなるように変位している。
言い換えれば、流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張している際の表面シート21の周縁21Sの位置と流体袋10および流体袋20A,20Bが収縮している際の表面シート21の周縁21Sの位置(すなわち基準位置)との間の間隔L1に比べて、流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張している際の表面シート21の周縁21Qの位置と流体袋10および流体袋20A,20Bが収縮している際の表面シート21の周縁21Qの位置(すなわち基準位置)との間の間隔L2の方が広い。
(作用および効果)
本実施の形態の乗物用シート100によれば、流体袋10と、流体袋10の長手方向における両端部にそれぞれ配置された流体袋20A,20Bとが膨張することによって、凹面状の形状を有する保持面50(中央部51および側部52,53)を形成することができる。可動プレートをあえて用いなくても(可動プレートを備えない構成を採用した場合であっても)、流体袋10および流体袋20A,20Bの膨縮によって着座者の頭部に対する保持面50を変位させることが可能である。したがって、乗物用シート100において可動プレートを備えない構成を採用した場合には、可動プレートの分の製造費用を削減したり、可動プレートの分の重量を軽くしたりすることが可能となる。また、表面シート21のうちの乗物用シート100の内側(中央部11C側)に位置するシート内側端部22Uと基準位置との間の間隔L1に比べて、表面シート21のうちの乗物用シート100の外側(外側端部11T側)に位置するシート外側端部22Tと基準位置との間の間隔L2の方が広くなるため、中央側から外側に向かうにつれて傾斜するような特定の方向に傾く保持面50を流体袋10と流体袋20A,20Bとの膨縮によって実現することが可能である。
[比較例]
以下、実施の形態1と比較例1〜3とを対比しつつ、実施の形態1における乗物用シート100のさらなる優位性について説明する。
(比較例1)
図7は、比較例1におけるヘッドレスト5Z1を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。比較例1と実施の形態1とは、以下の点において相違する。
実施の形態1においては、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22J1が設けられている。これに対して比較例1においては、裏面シート22の幅方向における中央に(中央部22Cの位置に)裏面接合部22J1が設けられている。これにより、流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張している状態では、流体袋20A,20Bの表面シート21は、表面シート21のうちの乗物用シート100の内側(中央部11C側)に位置するシート内側端部22Uと基準位置との間の間隔L1に比べて、表面シート21のうちの乗物用シート100の外側(外側端部11T側)に位置するシート外側端部22Tと基準位置との間の間隔L2の方が狭くなるように変位している。
流体袋10が膨張した際、流体袋10(表面シート11)の外側端部11T側には、傾斜面R1,R2が形成される。傾斜面R1,R2は、中央部11C側から外側端部11T側に向かうにつれて、前方側から後方側に向かうように(後退するように)斜めに傾斜した表面形状を呈する。比較例1における流体袋20A,20Bは、裏面シート22の幅方向における中央に裏面接合部22J1が設けられ、表面接合部11J1,11J2および裏面接合部22J1,22J2が、傾斜面R1,R2内に含まれるように位置しており、流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張した際には、流体袋20A,20Bが両外側に向かって、中央部11Cから離れる方向に広がるように膨張している。
したがって比較例1においては、間隔L1に比べて間隔L2の方が狭くなっており、結果として、保持面50は、中央部51から側部52,53に向かうにつれて実施の形態1の場合よりもゆるやかな傾斜の程度を呈しており、保持面50の中央部51の凹部深さは、比較例1の場合は実施の形態1の場合よりも浅くなっている。着座者の頭部が左右に移動することに対し、比較例1の場合には実施の形態1の場合に比べて十分な規制力を作用させにくくなっている。
実施の形態1における乗物用シート100においても、流体袋10が膨張した際、流体袋10(表面シート11)の外側端部11T寄りの部分には、傾斜面R1,R2が形成される(図6)。しかしながら実施の形態1の流体袋20A,20Bにおいては、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22J1が設けられ、表面接合部11J1,11J2および裏面接合部22J1,22J2が、比較例1の場合よりも内側(中央部11C寄り)に位置している。膨張の際に傾斜面R1,R2による影響を受けにくくなっており、間隔L1に比べて間隔L2の方が広いという構成が実現されており、中央部51側から側部52,53側に向かうにつれて比較例1の場合に比べて急峻に傾斜するような保持面50を流体袋10と流体袋20A,20Bとで実現することが可能となっている。
実施の形態1においては、裏面シート22のシート内側端部22Uと裏面接合部22J1,22J2との間の間隔(部分24の幅)は、裏面シート22のシート外側端部22Tと裏面接合部22J1,22J2との間の間隔(部分23の幅)よりも狭い。裏面接合部22J1,22J2はすなわち、裏面シート22のうちのシート内側端部22U寄りの部分に設けられている。
したがって流体袋10および流体袋20A,20Bが膨張した際には、流体袋20A,20Bは前方に向かって起立するように膨張し(間隔の広い部分23の方が、間隔の狭い部分24の方に比べて前方側に位置し)、中央部51側から側部52,53側に向かうにつれて比較例1の場合に比べてより急峻に傾斜するような保持面50を流体袋10と流体袋20A,20Bとで実現することが可能となっている。したがって、着座者の頭部が左右に移動することに対し、実施の形態1の場合には比較例1の場合に比べて十分な規制力を作用させることが可能となっている。
(比較例2)
図8は、比較例2におけるヘッドレスト5Z2を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。比較例2と実施の形態1とは、以下の点において相違する。
ヘッドレスト5Z2においては、流体袋10A,10Bを用いて保持面50の変位を実現している。流体袋10Aは、流体袋10Bの幅方向における外側に設けられ、流体袋10Aの変形量は流体袋10Bの変形量よりも大きい。当該構成によっても、着座者の頭部が左右に移動することに対し、ある程度の規制力を作用させることができる。
しかしながらヘッドレスト5Z2においては、複数の流体袋を前後に積層するという構成が採用されていないため、保持面50を変位させることが可能な範囲を大きくすることは実施の形態1の場合に比べて難しい。
(実施の形態1の変形例)
保持面50を変位させることが可能な範囲を大きくするために、実施の形態1の変形例として、実施の形態1における流体袋20A,20Bの代わりに、図8に示す流体袋10A,10Bを採用しても構わない。すなわち、流体袋10Aを流体袋10Bの幅方向における外側に配置し、流体袋10Aの変形量は流体袋10Bの変形量よりも大きくなるように設定する。このような構成を有する流体袋10A,10Bとベース部材80との間に、実施の形態1における流体袋10を配置して、上述の実施の形態1の場合と同様に、間隔L1に比べて間隔L2の方が広いという構成を実現しても構わない。この場合には、たとえば流体袋10Aが第2流体袋に相当する。
(比較例3)
図9は、比較例3におけるヘッドレスト5Z3を示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。比較例3と実施の形態1とは、以下の点において相違する。
ヘッドレスト5Z3は、流体袋10Aと、ヒンジ81によって回動可能に支持された可動プレート82とを備える。ヘッドレスト5Z3は、冒頭で述べた特開2015−058750号公報(特許文献1)に開示された構成に相当しており、流体袋10Aを用いて可動プレート82を回動させており、可動プレート82を用いて着座者に対する保持面を変位させているため、可動プレート82の分だけ製造費用が高くなったり、可動プレート82の分だけ乗物用シートの重量が重くなったりしている。
これに対して実施の形態1の乗物用シート100によれば、流体袋10と、流体袋10の長手方向における両端部にそれぞれ積層するように配置された流体袋20A,20Bとが膨張することによって、凹面状の形状を有する保持面50(中央部51および側部52,53)を形成することができるため、可動プレートをあえて用いなくても(可動プレートを備えない構成を採用した場合であっても)着座者の頭部に対する保持面を変位させることが可能である。
したがって、乗物用シート100において可動プレートを備えない構成を採用した場合には、可動プレートの分の製造費用を削減したり、可動プレートの分の重量を軽くしたりすることが可能となる。なお、実施の形態1における技術的思想は、流体袋10と、流体袋10の長手方向における両端部にそれぞれ配置された流体袋20A,20Bとが膨張することによって凹面状の形状を有する保持面50(中央部51および側部52,53)を形成するというものであって、可動プレートを実施の形態1の構成にさらに付加した構成を本明細書の開示範囲あるいは特許請求の範囲から積極的に排除するものではない。
[実施の形態2]
図10は、実施の形態2における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Aを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。実施の形態1,2は、以下の点において相違する。
実施の形態2では、流体袋20Aと流体袋10とが、1つの表面接合部11Jと1つの裏面接合部22Jとを介して互いに接合されている。表面接合部11Jの内側に第1開口部11Hが形成され、裏面接合部22Jの内側に第2開口部22Hが形成され、これらの開口部は互いに連通している。流体袋20Bと流体袋10とについても同様である。表面接合部11Jおよび裏面接合部22Jは、基準方向DR1に対して直交する方向DR2に沿って延在するように形成されている。当該構成によっても、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22Jが設けられることで、実施の形態1と略同様の作用および効果を得ることができる。
実施の形態1の場合には上述のとおり、裏面接合部22J1(第1の裏面接合部)と裏面接合部22J2(第2の裏面接合部)とは、基準方向DR1に対して直交する方向DR2において間隔をあけて並ぶように配置されている。表面接合部11J1(第1の表面接合部)と表面接合部11J2(第2の表面接合部)とについても同様に、基準方向DR1に対して直交する方向DR2において間隔をあけて並ぶように配置されている。表面シート11と裏面シート22とが2箇所で互いに接合され、2箇所の接合部が上記の直交する方向において間隔をあけて並んで配置されているため、膨張時に表面シート11と裏面シート22との間に作用する引張力を2箇所の接合部に分散させることができ、2箇所の接合部を起点として流体袋20Aは安定して膨縮することができる。
流体袋10や流体袋20A,20Bに開口部(第1開口部や第2開口部)が形成されている部分は、剛性が低くなる。開口部の大きさが大きいと開口部周辺においてシートが大きく変形しやすくなるところ、2箇所の接合部の各々の内側に開口部が形成されていれば、必要な開口面積を有する開口部が離れた2つの位置に設けられることとなり、シート変形が少なくなり、開口部の周辺部分が高い平面度を維持したまま流体袋10および流体袋20Aは膨縮することが可能となる。
[実施の形態3]
図11は、実施の形態3における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Bを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。実施の形態3は、実施の形態1,2と以下の点において相違する。
実施の形態3では、流体袋10と流体袋20Aとが相互に連通しておらず、流体袋10と流体袋20Bとについても相互に連通していない。流体袋10,20A,20Bには、流体袋10,20A,20Bを膨縮させるための接続管91,92,93がそれぞれ接続されている。当該構成によっても、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22Jが設けられることで、実施の形態1,2と略同様の作用および効果を得ることができる。
実施の形態1,2の場合には上述のとおり、ポンプから接続管91を通して流体袋10の内部に供給された流体(典型的には空気)は、第1開口部11H1,11H2(図3〜図5)および第2開口部22H1,22H2(図3〜図5)を通して、流体袋20A,20Bの内部に供給される。当該構成によれば、1つの接続管91のみで流体袋10,20A,20Bへの流体の供給および排出が実現可能であり、流体袋ユニットの薄型化、製造費用の低減、装置構成の簡素化などの優位性が得られる。一方で実施の形態3の場合、接続管91,92,93を用いることで、流体袋10,20A,20Bの各々を独立して膨縮させることが可能である。
実施の形態1,2においてはまた、流体袋10は流体袋20A,20Bに対してベース部材80側に配置されているため、接続管91が流体袋10にのみ接続されていることにより、流体袋10,20A,20Bの膨縮時に接続管91の位置が大きく変動してしまうことも抑制できる。なお実施の形態1,2において、必要に応じて接続管91は流体袋20Aや流体袋20Bに接続されていても構わない。
[実施の形態4]
図12は、実施の形態4における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Cを示す正面図であり、実施の形態1における図3に対応している。実施の形態4は、実施の形態1〜3と以下の点において相違する。
実施の形態4においては、裏面接合部22Jが裏面シート22のシート内側端部22Uに到達するように形成されており、裏面シート22は、裏面接合部22Jとシート内側端部22Uとの間の部分24を有しておらず、裏面接合部22Jとシート外側端部22Tとの間の部分23のみを有している。当該構成によっても、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22Jが設けられることで、実施の形態1と略同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態5]
図13は、実施の形態5における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30Dなどを示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。実施の形態5は、実施の形態1〜3と以下の点において相違する。
実施の形態5においては、流体袋20Aと流体袋10との間に流体袋20Sが設けられ、流体袋20Bと流体袋10との間に流体袋20Tが設けられる。流体袋20S,20Tは、たとえば第3流体袋として機能することができ、裏面シート22の部分23(外側非接合部13に対向している部分23)と流体袋10の外側非接合部13との間に配置される。
流体袋10,20A,20Bが膨張した際に流体袋20S,20Tも併せて膨張することによって、流体袋20A,20Bのシート外側端部22T側の部分が前方側に向かって押圧され、間隔L1に比べて間隔L2の方が広くなり、結果として実施の形態1と略同様の作用および効果を得ることができる。
[実施の形態6]
図14は、実施の形態6における乗物用シートに適用される流体袋ユニット30などを示す断面図であり、実施の形態1における図6に対応している。実施の形態6は、実施の形態1〜5と以下の点において相違する。
実施の形態6においては、1つの流体袋10と1つの流体袋20とが積層されることによって1つの流体袋ユニット30が構成されている。流体袋ユニット30は、幅方向においてベース部材80の一方側と他方側との両方に一つずつ配置されている。当該構成によっても、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22Jが設けられることで、実施の形態1と略同様の作用および効果を得ることができる。
[他の実施の形態]
上述の各実施の形態は、ヘッドレスト5の保持面50を変位させるという構成に基づき説明したが、上述の各実施の形態で開示した技術的思想は(図1参照)、シートバック6の保持面60を変位させるという構成にも適用可能であるし、シートクッション7の保持面70を変位させるという構成にも適用可能である。上述の各実施の形態で開示した技術的思想は、着座者の脹脛等を保持するいわゆるオットマンなどにも適用可能である。上記各実施の形態で開示した思想はたとえば、オットマンに設けられた保持面(オットマン本体そのもそ)を膝の屈伸方向に回動させるという機構にも適用可能である。着座者の脹脛をマッサージするような凹部がオットマンに設けられている場合には、その凹部内の保持面に上述の各実施の形態で開示した技術的思想を適用することも可能である。
上述の各実施の形態は、流体袋10の長手方向における両端部に流体袋20A,20Bがそれぞれ配置されているという構成に基づき説明したが、必要に応じて、流体袋10の長手方向における一端部に流体袋20Aのみを配置するという構成が採用されてもよい。当該構成によっても、裏面シート22の幅方向において中央部22Cとシート内側端部22Uとの間に裏面接合部22Jが設けられることで、可動プレートをあえて用いなくても、着座者の任意箇所に対する保持面を変位させることが可能である。
上記の各実施の形態における乗物用シートは、車両用に限られず、電車用や船舶用、あるいは遊戯施設に使用される乗物など、任意の乗物用シートに適用可能である。
以上、各実施の形態について説明したが、上記の開示内容はすべての点で例示であって制限的なものではない。本開示の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
5,5Z1,5Z2,5Z3 ヘッドレスト、6 シートバック、7 シートクッション、10 流体袋(第1流体袋)、10A,10B 流体袋、11 表面シート(第1表面)、11C,22C 中央部、11H,11H1,11H2 第1開口部、11J,11J1,11J2 表面接合部、11M,12M,21M,22M 表面、11N,12N,21N,22N 裏面、11P,11Q,11R,11S,12P,12Q,12R,12S,21P,21Q,21R,21S,22P,22Q,22R,22S 周縁、11T 外側端部、12 裏面シート(第1裏面)、13 外側非接合部,14 内側非接合部、20,20A,20B 流体袋(第2流体袋)、20S,20T 流体袋(第3流体袋)、21 表面シート(第2表面)、22 裏面シート(第2裏面)、22H,22H1,22H2 第2開口部、22J,22J1,22J2 裏面接合部、22T,22U 端部、23,24 部分、30,30A,30B,30C,30D 流体袋ユニット、40 カバー、41,51,61,71 中央部、42,43 保持部、44,46 側壁部、45 後背部、50,60,70 保持面、52,53,62,63,72,73 側部、80 ベース部材、81 ヒンジ、82 可動プレート、91,92,93 接続管、100 乗物用シート、AR1,AR2 矢印、DR1 基準方向、DR2 方向、L1,L2 間隔、R1,R2 傾斜面。

Claims (4)

  1. 着座者を保持可能な保持面を有する乗物用シートであって、
    ベース部材と、
    前記保持面を形成する部分を含み、前記ベース部材を覆うように設けられたカバーと、
    前記カバーと前記ベース部材との間に配置された第1流体袋および第2流体袋を含み、前記第1流体袋および前記第2流体袋が積層された状態で膨縮することによって前記保持面を前記ベース部材に対して遠ざける方向および接近させる方向に変位させる流体袋ユニットと、を備え、
    前記第1流体袋は、第1表面および第1裏面を含み、前記第1表面および前記第1裏面の周縁同士が接合されることで袋状に形成され、前記ベース部材側に前記第1裏面が位置し、前記保持面側に前記第1表面が位置するように配置され、
    前記第2流体袋は、第2表面および第2裏面を含み、前記第2表面および前記第2裏面の周縁同士が接合されることで袋状に形成され、前記第1表面側に前記第2裏面が位置し、前記カバーのうちの前記保持面を形成している前記部分側に前記第2表面が位置するように配置され、
    前記第2裏面は、中央部と、前記乗物用シートの内側に位置するシート内側端部と、前記乗物用シートの外側に位置するシート外側端部と、前記中央部と前記シート内側端部との間に位置する裏面接合部とを有し、
    前記第1表面は、他の中央部と、前記乗物用シートの外側に位置する外側端部と、前記裏面接合部に接合される表面接合部と、前記第2裏面のうちの前記裏面接合部と前記シート外側端部との間の部分に対向する外側非接合部とを有し、前記第2裏面は、前記第1表面のうちの前記他の中央部と前記外側端部との間の部分にのみ対向するように設けられている、
    乗物用シート。
  2. 前記裏面接合部は環状または矩形状の形状を有し、前記裏面接合部の内側には第1開口部が形成されており、
    前記表面接合部は環状または矩形状の形状を有し、前記表面接合部の内側には第2開口部が形成されており、
    前記第1開口部および前記第2開口部は、互いに連通している、
    請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記第1流体袋に接続された接続管をさらに備え、
    前記接続管から前記第1流体袋の内部に供給された流体は、前記第1開口部および前記第2開口部を通して前記第2流体袋の内部に供給される、
    請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記第1表面は、第1の前記表面接合部と第2の前記表面接合部とを含み、
    前記第2裏面は、第1の前記裏面接合部と第2の前記裏面接合部とを含み、
    第1の前記表面接合部と第1の前記裏面接合部とが互いに接合され、
    第2の前記表面接合部と第2の前記裏面接合部とが互いに接合され、
    前記中央部から前記シート外側端部に向かう方向を基準方向とすると、第1の前記裏面接合部と第2の前記裏面接合部とは、前記基準方向に対して直交する方向において間隔をあけて並んで配置されている、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の乗物用シート。
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