JP6829590B2 - 研削装置 - Google Patents

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本発明は、ウエーハを搬送する搬送手段を備えた研削装置に関する。
一般に研削装置は、保持手段にウエーハを保持させ、ウエーハの上面を研削砥石で研削する。研削後、研削装置は、保持手段から洗浄テーブルへウエーハを搬送する。ウエーハを搬送する搬送手段には、例えばウエーハの上面を搬送パッドで吸引保持するものがある。具体的にウエーハを搬送する際には、保持手段の上方に搬送パッドが対向配置され、搬送パッドでウエーハの上面を吸引保持すると共に、保持手段の保持面から流体を噴出させることでウエーハが保持面から離間される。
ところで、研削装置では、研削加工によって生じた研削屑が保持手段の保持面内に入り込むことがある。この場合、ウエーハを保持面から離間させるために保持面から流体を噴出させると、保持面内に入り込んだ研削屑も保持面から噴出する。この結果、搬送パッドが当該研削屑を吸引して吸着面が汚れてしまうことが想定される。
そこで従来では、ウエーハや搬送パッドに研削屑が付着することを防止する搬送手段が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。特許文献1、2では、搬送パッドの吸着面の外周側から水を供給し、吸着面を水で濡らすことで研削屑の付着を防止している。
特開2010−114353号公報 特開2014−086485号公報
しかしながら、特許文献1、2に記載の搬送手段であっても、研削屑の付着防止は不十分であった。例えば、搬送パッドの吸着面とウエーハの上面との間に研削屑が入り込み、ウエーハの上面が研削屑で汚れてしまうおそれがあった。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、ウエーハの上面に研削屑が付着するのを防止することができる研削装置を提供することを目的の1つとする。
本発明の一態様の研削装置は、略円形のウエーハを吸引保持する保持手段と、保持手段が吸引保持したウエーハを研削砥石で研削する研削手段と、研削されたウエーハを洗浄するスピン洗浄手段と、保持手段からスピン洗浄手段にウエーハを吸引保持して搬出する搬送手段と、を備える研削装置において、搬送手段は、ウエーハを吸引保持するウエーハの直径より僅かに小さい直径の吸着面を有するポーラス板と、ポーラス板の吸着面を露出させポーラス板を収容する凹部を備える枠体と、を備える搬送パッドと、搬送パッドを吸着面を下に吊り下げる吊り下げ部と、吊り下げ部を支持するアームと、アームを昇降させる昇降手段と、を備え、枠体には、ポーラス板の吸着面からはみ出たウエーハの上面の外周部に水を供給する供給口と、供給口と水供給源とを連通させる供給路と、供給路に配設するバルブと、を備え、保持手段が吸引保持したウエーハの被研削面を搬送パッドの吸着面で吸引保持し、保持手段の保持面から流体を噴出させ保持面からウエーハを離間させるときにバルブを開き搬送パッドの供給口から水をウエーハの上面外周部に供給してウエーハの上面に研削屑の付着を防止してウエーハを搬送する。
この構成によれば、ウエーハを吸引保持した保持手段からウエーハを搬送する際に、ウエーハの被研削面が搬送パッドの吸着面で吸引保持されると共に、保持手段の保持面から流体が噴出される。このとき、ポーラス板の吸着面からはみ出たウエーハの上面の外周部に、枠体の供給口から水が供給される。これにより、吸着面に吸引保持されないウエーハの上面の外周部と搬送パッド(枠体)との隙間が水で満たされる。このため、保持面からウエーハを離間する際に、保持面から流体を噴出することで研削屑が保持面から噴出したとしても、ウエーハの上面の外周部と搬送パッドとの間に研削屑が入り込むことが無い。したがって、ウエーハの上面に研削屑が付着するのを防止して、ウエーハを保持手段から搬出することができる。
本発明によれば、ウエーハの上面に研削屑が付着するのを防止することができる。
本実施の形態に係る研削装置の斜視図である。 本実施の形態に係る搬送手段及び保持手段の模式図である。 本実施の形態に係る研削装置の保持工程の一例を示す図である。 本実施の形態に係る研削装置の離間工程の一例を示す図である。 変形例に係る研削装置の離間工程を示す図である。
以下、添付図面を参照して、本実施の形態に係る研削装置について説明する。図1は、本実施の形態に係る研削装置の斜視図である。なお、本実施の形態に係る研削装置は、図1に示すように研削加工専用の装置構成に限定されず、例えば、研削加工、研磨加工、洗浄等の一連の動作が全自動で実施されるフルオートタイプの加工装置に組み込まれてもよい。また、本実施の形態では、加工装置として研削装置を用いた場合について説明するが、これに限定されず、加工装置は、例えば研磨装置であってもよい。
図1に示すように、研削装置1は、被加工物であるウエーハWに対して搬入処理、研削加工、洗浄処理、搬出処理からなる一連の作業を全自動で実施するように構成されている。ウエーハWは、略円形に形成されており、カセットCに収容された状態で研削装置1に搬入される。
なお、ウエーハWの下面には、ウエーハWと同径の保護テープT(図2参照)が貼着される。また、ウエーハWは、研削対象となる板状部材であればよく、シリコン、ガリウム砒素等の半導体ウエーハでもよいし、セラミック、ガラス、サファイア等の光デバイスウエーハでもよいし、デバイスパターン形成前のアズスライスウエーハでもよい。
研削装置1の基台10の前側には、複数のウエーハWが収容された一対のカセットCが載置されている。一対のカセットCの後方には、カセットCに対してウエーハWを出し入れするカセットロボット11が設けられている。カセットロボット11の両斜め後方には、加工前のウエーハWを位置決めする位置決め機構14と、加工済みのウエーハW(研削されたウエーハW)を洗浄するスピン洗浄手段17とが設けられている。位置決め機構14とスピン洗浄手段17の間には、加工前のウエーハWを保持手段5に搬入する搬送手段19と、保持手段5から加工済みのウエーハWをスピン洗浄手段17に搬出する搬送手段6とが設けられている。なお、搬送手段6の詳細構成については後述する。
カセットロボット11は、多節リンクからなるアーム62ロボットアーム12の先端にハンド部13を設けて構成されている。カセットロボット11では、カセットCから位置決め機構14に加工前のウエーハWが搬送される他、スピン洗浄手段17からカセットCに加工済みのウエーハWが搬送される。
位置決め機構14は、仮置きテーブル15の周囲に、仮置きテーブル15の中心に対して進退可能な複数の位置決めピン16を配置して構成される。位置決め機構14では、仮置きテーブル15上に載置されたウエーハWの外周縁に複数の位置決めピン16が突き当てられることで、ウエーハWの中心が仮置きテーブル15の中心に位置決めされる。
搬送手段19では、搬送パッド20によって仮置きテーブル15からウエーハWが持ち上げられ、アーム21によって搬送パッド20が旋回されることで保持手段5にウエーハWが搬入される。搬送手段6では、搬送パッド60によって保持手段5からウエーハWが持ち上げられ、アーム62によって搬送パッド60が旋回されることで保持手段5からウエーハWが搬出される。搬出されたウエーハWは、スピン洗浄手段17に搬送される。なお、搬送手段6の詳細構成については後述する。
スピン洗浄手段17は、スピンナーテーブル18に向けて洗浄水及び乾燥エアを噴射する各種ノズル(不図示)を設けて構成される。スピン洗浄手段17では、ウエーハWを保持したスピンナーテーブル18が基台10内に降下され、基台10内で洗浄水が噴射されてウエーハWがスピンナー洗浄された後、乾燥エアが吹き付けられてウエーハWが乾燥される。
研削装置1の後方側における基台10の上面には、X軸方向に延在する矩形状の開口が形成されている。この開口は保持手段5と共に移動可能な移動板22及び蛇腹状の防水カバー23に覆われている。防水カバー23の下方には、保持手段5をX軸方向に移動させるボールねじ式の進退手段(不図示)が設けられている。保持手段5は、図示しないテーブル回転手段に連結されており、テーブル回転手段の駆動によってウエーハWの中心を軸に回転可能に構成されている。保持手段5の上面には、ウエーハWの下面を保持する保持面50aが形成されている。なお、保持手段5の詳細構成については後述する。
基台10の後部から立設するコラム24には、研削手段30を保持手段5に対して接近及び離反させる方向(Z軸方向)に研削送りする研削送り手段25が設けられている。研削送り手段25は、コラム24に配置されたZ軸方向に平行な一対のガイドレール26と、一対のガイドレール26にスライド可能に設置されたモータ駆動のZ軸テーブル27とを有している。Z軸テーブル27の背面側には図示しないナット部が形成され、これらナット部にボールネジ28が螺合されている。ボールネジ28の一端部に連結された駆動モータ29によりボールネジ28が回転駆動されることで、研削手段30がガイドレール26に沿ってZ軸方向に移動される。
研削手段30は、ハウジング31を介してZ軸テーブル27の前面に取り付けられており、スピンドルユニット32で研削ホイール33を中心軸回りに回転させるように構成されている。スピンドルユニット32は、いわゆるエアスピンドルであり、ケーシングの内側で高圧エアを介してスピンドル軸34を回転可能に支持している。
スピンドル軸34の先端にはマウント35が連結されており、マウント35には研削砥石36を環状に備えた研削ホイール33が装着されている。研削砥石36は、例えば、所定砥粒径のダイヤモンド砥粒をビトリファイドボンドで結合して構成される。なお、研削砥石36は、これに限定されず、ダイヤモンド砥粒をメタルボンドやレジンボンド等の結合剤で固めて形成してもよい。研削手段30は、保持手段5が吸引保持したウエーハWを研削砥石36で研削する。
基台10上面の開口の側方には、保持手段5の保持面高さを測定する第1の測定手段38と、ウエーハWの上面高さを測定する第2の測定手段39とが設けられている。第1の測定手段38及び第2の測定手段39は、共に接触式のハイトゲージで構成される。
第1の測定手段38は、先端の測定子を保持面に接触させて保持面高さを測定する。第2の測定手段39は、保持手段5が保持したウエーハWの上面に測定子を接触させてウエーハWの上面高さを測定する。保持面高さ及びウエーハWの上面高さの測定値は、制御手段40に出力される。
また、研削装置1には、装置各部を統括制御する制御手段40が設けられている。制御手段40は、各種処理を実行するプロセッサやメモリ等により構成される。メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体で構成される。制御手段40は、例えば、研削手段30の研削送り量、研削送り速度等(その他、例えば研削ホイールの回転速度)を制御する。具体的に制御手段40は、研削加工中、第1の測定手段38及び第2の測定手段39の測定値からウエーハWの厚みをリアルタイムに算出し、ウエーハWの厚みが仕上げ厚みに達するまで研削手段30の研削送りを制御する。
このような研削装置1では、カセットC内からウエーハWが位置決め機構14に搬送されて、位置決め機構14でウエーハWがセンタリングされる。次に、保持手段5上にウエーハWが搬入され、保持手段5が研削手段30の下方の加工位置に位置付けられる。加工位置では、ウエーハWの厚みを測定しながら、ウエーハWの上面が所望の厚みまで研削加工される。加工後は、保持手段5が搬送手段6の近傍に位置付けられ、搬送手段6によってウエーハWが保持手段5から搬出される。ウエーハWは、搬送手段6によってスピン洗浄手段17に搬送され、スピン洗浄手段17で洗浄が実施される。その後、スピン洗浄手段17からカセットCへウエーハWが搬出される。
ところで、研削装置では、研削加工によって生じた研削屑が保持手段の保持面内に入り込むことがある。例えば、研削後に保持手段からウエーハを搬出する際、保持面からエアや水等の流体を噴出してウエーハを保持面から浮上(離間)させ、ウエーハの上面を搬送パッドで吸引保持するものがある。
この場合、保持面から流体が噴出されることで、保持面内に入り込んだ研削屑も保持面から噴出され、ウエーハの上面と搬送パッドとの間に研削屑が入り込んでしまうことが想定される。特に研削屑は、ウエーハの外周部と搬送パッドとの隙間に入り込み易い。また、ウエーハに付着した研削屑は乾燥すると除去し難くなるため、ウエーハ搬送中はウエーハを濡らしておくことが好ましい。
従来では、ウエーハの外径より外側からウエーハの外周部に向かって水を供給しながらウエーハを搬送する搬送手段も提案されている。しかしながら、この場合であっても、研削屑の付着を十分に防止するには至っていなかった。これは、ウエーハに供給された水分が搬送パッドの吸引力によって吸い取られてしまう結果、ウエーハが乾燥し、研削屑がウエーハに密着するためであると考えられる。
そこで、本件発明者等は、搬送パッドでウエーハの上面(被研削面)を吸引保持したときのウエーハと搬送パッドとの隙間に着目して、ウエーハの上面に研削屑が付着するのを防止することに想到した。具体的に本実施の形態では、ウエーハWの上面を吸引保持する搬送パッド60の吸着面64aをウエーハWの外径(直径)より小さくし、ウエーハWの外周部分に相当する吸着面の外周側に環状溝65cを形成した(図2参照)。ウエーハWを搬送する際は、環状溝65cから水をウエーハWに供給しながら、ウエーハWの上面を吸引保持する。
この構成によれば、吸着面64aに吸引保持されないウエーハWの上面の外周部と搬送パッドとの隙間が水で満たされるため、当該水が壁となって、ウエーハの上面の外周部と搬送パッドとの間に研削屑が侵入するのを抑制することが可能である。よって、ウエーハWの上面に研削屑が付着するのを防止しつつも、ウエーハを搬出することができる。
次に、図2を参照して、本実施の形態に係る搬送手段及び保持手段の詳細構成について説明する。図2は、本実施の形態に係る搬送手段及び保持手段の模式図である。
図2に示すように、本実施の形態に係る搬送手段6は、保持手段5から研磨加工済みのウエーハWを搬出してスピン洗浄手段17(図1参照)に搬送するように構成されている。保持手段5は、保護テープTを介してウエーハWの下面を吸引保持するように構成されている。具体的に保持手段5は、ウエーハWを吸引保持するポーラスチャックであり、円板状のポーラス板50をボディとなる枠体51に取り付けて構成されている。
ポーラス板50は、セラミックス等の多孔質材であり、吸引用の微細な気孔が全体に亘って形成されている。ポーラス板50は、ウエーハWの外径と略同一の外径を有している。枠体51は、ポーラス板50より大径の円形状を有し、上面中央にポーラス板50を収容する円形凹部51aが形成されている。円形凹部51aの内側面は、ポーラス板50の外径と同一の内径に形成されている。また、円形凹部51aの深さは、ポーラス板50の厚みと略同一に形成される。
円形凹部51aにポーラス板50が嵌め込まれることで、枠体51の上面とポーラス板50の上面とが面一となる。ポーラス板50の上面は、ウエーハWを吸引保持する保持面50aを構成する。また、枠体51には、保持面50aに連通する連通孔51bが形成されている。この連通孔51bには、切換バルブ52を介して吸引源53及びエア供給源54が接続されている。詳細は後述するが、ウエーハWを保持する場合は、吸引源53と保持面50aが連通するように切換バルブ52が切換えられる。一方、ウエーハWを保持面50aから離間させる場合は、エア供給源54と保持面50aが連通するように切換バルブ52が切換えられる。
搬送手段6は、研削後のウエーハWの上面(被研削面)を吸引保持する搬送パッド60と、搬送パッド60を吊り下げる吊り下げ部61と、吊り下げ部61を支持するアーム62とを含んで構成される。搬送パッド60は、アーム62の先端に設けられる吊り下げ部61の下端に取り付けられている。アーム62は、水平方向に延び、基端(不図示)を軸に旋回可能であると共に、昇降手段63によって鉛直方向に昇降可能に構成される。吊り下げ部61は、アーム62の先端から鉛直方向下方に向かって円柱状に延びている。吊り下げ部61は、後述する吸着面64aが下方を向くように搬送パッド60を支持する(吊り下げる)。
搬送パッド60は、ウエーハWを吸引保持するポーラスチャックであり、円板状のポーラス板64をボディとなる枠体65に取り付けて構成されている。ポーラス板64は、セラミックス等の多孔質材であり、吸引用の微細な気孔が全体に亘って形成されている。ポーラス板64は、ウエーハWの外径(直径)より僅かに小さい外径を有している。枠体65は、ポーラス板64より大径の円形状を有し、下面中央にポーラス板64を収容する円形凹部65aが形成されている。円形凹部65aの内側面は、ポーラス板64の外径と同一の内径に形成されている。また、円形凹部65aの深さは、ポーラス板64の厚みと略同一に形成される。
円形凹部65aにポーラス板64が嵌め込まれることで、ポーラス板64の下面が露出され、枠体65の下面とポーラス板64の下面とが面一となる。ポーラス板64の下面は、ウエーハWを吸引保持する吸着面64aを構成する。上記したように、吸着面64aは、ウエーハWの直径より僅かに小さい直径を有する。また、枠体51及び吊り下げ部61には、吸着面64aに連通する連通孔65bが形成されている。この連通孔65bには、吸引源66が接続されている。吸着面64aが吸引源66に引っ張られることで吸着面64aに負圧が生じる。
また、枠体65の下面には、吸着面64aと同心の環状溝65cが形成されている。環状溝65cは、吸着面64aより外周側であって、ウエーハWより内周側に形成される。詳細は後述するが、環状溝65cは、吸着面64aでウエーハWの上面を吸引保持したときに、吸着面64aからはみ出たウエーハWの上面の外周部に水を供給する供給口として機能する。
また、枠体65には、上面から環状溝65cに向かって貫通する複数の貫通穴65dが形成されている。複数の貫通穴65dは、環状溝65cに対応して吸着面64aの周りを囲うように所定の間隔を空けて形成される。複数の貫通穴65dには、図示しない配管を介して水供給源67が接続される。複数の貫通穴65d及び配管は、環状溝65c(供給口)と水供給源67とを連通させる供給路を構成する。また、配管(供給路)の途中には、開閉可能なバルブ68が配設される。バルブ68が開かれることにより、環状溝65cから水を噴出することが可能となる。
次に、図3及び図4を参照して本実施の形態に係る研削装置の搬送工程について説明する。図3は、本実施の形態に係る研削装置の保持工程の一例を示す図である。図4は、本実施の形態に係る研削装置の離間工程の一例を示す図である。図4Aはウエーハが保持面から離間する前の模式図を示し、図4Bは図4Aのウエーハの上面外周部近傍(A部)の部分拡大図を示し、図4Cはウエーハが保持面から離間した後の模式図を示している。
本実施の形態に係る搬送工程は、研削後のウエーハWの上面(被研削面)を搬送パッド60で吸引保持する保持工程(図3参照)と、ウエーハWを保持手段5から離間させる離間工程(図4参照)とを経て実施される。
図3に示すように、研削後のウエーハWは、保持面50aと中心が一致するように載置されている。切換バルブ52は、ポーラス板50と吸引源53とが連通するように切換えられており、ウエーハWが保持面50aに吸引保持された状態となっている。
保持工程では、先ず、ウエーハWの上方に搬送パッド60が対向配置される。搬送手段6は、アーム62を旋回させて保持面50a上のウエーハWの中心と搬送パッド60(吸着面64a)の中心とを一致させる。そして、アーム62は、昇降手段63によって降下され、ウエーハWを吸引保持可能な高さに位置付けられる。具体的には、吸着面64aが保持面50a上のウエーハWの上面に接触するようにアーム62の高さが調整される。ポーラス板64は吸引源66に連通されているため、吸着面64aには負圧が生じている。このため、ウエーハWの上面は吸着面64aによって吸引保持される。
次に、離間工程が実施される。図4に示すように、離間工程では、保持面50aからウエーハWを離間させるときに、搬送パッド60からウエーハWに水を供給する。具体的には、図4Aに示すように、搬送パッド60のポーラス板64と水供給源67とが連通するようにバルブ68が開かれ、保持手段5のポーラス板50とエア供給源54とが連通するように切換バルブ52が切換えられる。
これにより、搬送手段6側では、複数の貫通穴65dを通じて環状溝65cからウエーハWの外周部に水が供給される。具体的には、図4Bに示すように、ポーラス板64の吸着面64aからはみ出たウエーハWの上面の外周部は、吸着面64aに吸引保持されておらず、枠体51の下面とウエーハWとの間には僅かに隙間が生じている。環状溝65cから水が噴出されることで、当該隙間が水で満たされる。すなわち、当該隙間に環状の水の層が形成される。
一方、保持手段5側では、連通孔51bを通じて保持面50aからエアと水とが混合した混合液が噴出される。これにより、ウエーハWの下面側に混合液が吹き上げられてウエーハWが僅かに浮上(離間)する。このとき、保持面50aのポーラス板50内に入り込んでいた研削屑が混合液によって噴き上げられたとしても、上記のように枠体65とウエーハWとの隙間に水が満たされていることで、水が壁となって当該隙間に研削屑が入り込むのを防ぐことが可能である。この結果、ウエーハWの上面及び吸着面64aに研削屑が付着するのを防止することができる。
そして、図4Cに示すように、ウエーハWの上面を搬送パッド60で吸引保持したまま、アーム62が昇降手段63によって上昇される。これにより、ウエーハWが保持面50aから完全に離間され、ウエーハWを保持手段5から搬出することが可能である。なお、ウエーハWが保持面50aから離間した後は、バルブ68が閉じられる。このように、ウエーハWを保持面から離間させるときだけ水を供給することにより、節水効果を得ることができる。
以上のように、本実施の形態によれば、ウエーハWを吸引保持した保持手段5からウエーハWを搬送する際に、ウエーハWの被研削面が搬送パッドの吸着面64aで吸引保持されると共に、保持手段5の保持面から混合液が噴出される。このとき、ポーラス板64の吸着面64aからはみ出たウエーハWの上面の外周部に、枠体65の環状溝65cから水が供給される。これにより、吸着面64aに吸引保持されないウエーハWの上面の外周部と搬送パッド60(枠体65)との隙間が水で満たされる。このため、保持面50aからウエーハWを離間させる際に、保持面50aから混合液を噴出することで研削屑が保持面50aから噴出したとしても、ウエーハWの上面の外周部と搬送パッド60との間に研削屑が入り込むことが無い。したがって、ウエーハWの上面に研削屑が付着するのを防止して、ウエーハWを保持手段5から搬出することができる。
上記実施の形態では、ウエーハWを保持面50aから離間させた後に搬送パッド60からの水供給を停止する構成としたが、これに限定されない。例えば、図5に示す構成であってもよい。図5は、変形例に係る研削装置の離間工程を示す図である。図5Aは離間工程の全体模式図を示し、図5Bは第1の変形例に係る図5AのB部に対応する部分拡大図であり、図5Cは第2の変形例に係る図5AのB部に対応する部分拡大図である。図5に示す変形例ではウエーハWの離間後も水をウエーハWに供給し続けている。具体的には、図5Aに示すように、ウエーハWが保持面50aから離間された後もバルブ68が開かれている。このため、環状溝65cからは絶えず水が噴出されている。
この場合、吸着面64aに吸引保持されないウエーハWの外周部(保護テープTの外周部を含む)は、水の重みによって下方に撓む。すなわち、枠体65の下面とウエーハWの上面の外周部との隙間が僅かに大きくなる。しかしながら、環状溝65cから常時水が供給されることで、当該隙間に水を満たした状態で維持することが可能である。この結果、ウエーハWと枠体65との隙間に研削屑等の異物が混入するのを防止することができると共に、ウエーハWが外部に露出する部分を濡らした状態で搬送することが可能である。なお、図5では、説明の便宜上、ウエーハWの撓み具合を誇張して表現している。
ところで、上記のように搬送中に枠体65の環状溝65cから水が供給した水は、ウエーハWの外周縁から放出されるものと、吸着面64aから吸収されるものとに分かれる。吸着面64aから水を吸収してポーラス板64を湿らせることにより、ウエーハWの上面(被研削面)を湿らせた状態でスピンナーテーブル18(図1参照)に搬送することができ、スピン洗浄手段17での洗浄効果を向上させることができる。
ここで、枠体65の環状溝65cから水が供給した水を、ウエーハの外周縁から放出させるものと、吸着面64aから吸収されるものとに分ける構成として、2つのパターン(第1の変形例及び第2の変形例)を説明する。
第1の変形例として、図5Bに示すように、例えば環状溝65cの位置を枠体65の外周縁に近づけた位置に配設する。具体的には、ポーラス板64の外周縁と環状溝65cの内周縁との距離CをウエーハWの外周縁と環状溝65cの外周縁との距離Dより大きくする。これにより、環状溝65cに供給した水がウエーハWの外周縁から放出される量を大きくすることができ、これより少ない量の水をポーラス板64が吸水することで、ウエーハWの吸着力を低下させることなくポーラス板64を湿らせることができる。
第2の変形例として、図5Cに示すように、環状溝65cの外周縁から枠体65の外周縁において、枠体65の下面とポーラス板64の下面(吸着面64a)との間に段差を設ける。すなわち、環状溝65cの外周縁より外側において、枠体65の下面を上側に凹ませる。これにより、枠体65の下面とポーラス板64の下面(吸着面64a)との間に隙間Eを形成される。この場合、環状溝65cより内周側においては、枠体65の下面の一部と吸着面64aとがウエーハWの上面に接触している。
環状溝65cに供給した水は、隙間Eに充填されると共に、ウエーハWの外周縁から放水される水の量を大きくすることができる。一方、これより少ない量の水をポーラス板64が吸収することで、図5Bと同様に、ウエーハWの吸着力を低下させることなくポーラス板64を湿らせることができる。なお、図5Cの場合、図5Aのように、水がウエーハWの外周部分を押し下げることなく(水の重みでウエーハWを撓ませることなく)、吸着面64aとウエーハWの上面とに水を満たした状態を作ることができる。
また、上記実施の形態では、保持手段5からスピン洗浄手段17に搬送する搬送手段6を例にして説明したが、この構成に限定されない。ウエーハWの搬送元及び搬送先は、適宜変更が可能である。
また、上記実施の形態では、枠体65に形成される水の供給口を環状溝65cで構成し、連続的な環形状で水を噴射する構成としたが、この構成に限定されない。例えば、ウエーハWの外周部に対応して環状配置される複数の貫通穴等で水の供給口を形成し、断続的な環形状で水を噴射するように構成してもよい。この場合、貫通穴の形状は特に限定されず、適宜変更が可能である。
また、上記実施の形態では、ウエーハWを保持面50aから離間させる際に、保持面50aから流体として混合液を噴出させる構成としたが、この構成に限定されない。例えば、保持面50aから水だけを噴出させてもよい。更に、エアだけを保持面50aから噴出させてもよい。
また、上記実施の形態では、搬送パッド60でウエーハWの上面を吸引保持した後に環状溝65cから水を噴出する構成としたが、この構成に限定されない。水を噴出するタイミングは適宜変更が可能である。例えば、搬送パッド60でウエーハWを吸引保持する前から水を噴出してもよい。また、搬送パッド60によるウエーハWの吸引保持、環状溝65cからの水の噴出、及び保持面50aからのエアの噴出は、同じタイミングで実施されてもよい。
また、上記実施の形態では、本発明を研削装置1においてウエーハWを搬送する構成としたが、これに限定されない。例えば、研磨装置や切削装置等、他の加工装置であってもよい。
また、本発明の実施の形態は上記の各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、本発明の技術的思想を別の仕方で実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、本発明の技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
以上説明したように、本発明は、ウエーハの上面に研削屑が付着するのを防止することができるという効果を有し、特に、ウエーハの上面を吸引保持して搬送する搬送手段を備えた研削装置に有用である。
W ウエーハ
1 研削装置
17 スピン洗浄手段
30 研削手段
36 研削砥石
5 保持手段
6 搬送手段
60 搬送パッド
61 吊り下げ部
62 アーム
63 昇降手段
64 ポーラス板
64a 吸着面
65 枠体
65a 円形凹部(凹部)
65c 環状溝(供給口)
65d 貫通穴(供給路)
67 水供給源
68 バルブ

Claims (1)

  1. 略円形のウエーハを吸引保持する保持手段と、
    該保持手段が吸引保持したウエーハを研削砥石で研削する研削手段と、
    該研削されたウエーハを洗浄するスピン洗浄手段と、
    該保持手段から該スピン洗浄手段にウエーハを吸引保持して搬出する搬送手段と、を備える研削装置において、
    該搬送手段は、
    ウエーハを吸引保持するウエーハの直径より僅かに小さい直径の吸着面を有するポーラス板と、該ポーラス板の該吸着面を露出させ該ポーラス板を収容する凹部を備える枠体と、を備える搬送パッドと、
    該搬送パッドを該吸着面を下に吊り下げる吊り下げ部と、
    該吊り下げ部を支持するアームと、
    該アームを昇降させる昇降手段と、を備え、
    該枠体には、該ポーラス板の該吸着面からはみ出たウエーハの上面の外周部に環状に配置しウエーハの上面の外周部に水を供給する供給口と、該供給口と水供給源とを連通させる供給路と、該供給路に配設するバルブと、該供給口より該枠体の外周側に向かって該吸着面が吸着したウエーハの外周縁より外まで該吸着面より凹ませ該供給口に接続する段差と、を備え、
    該保持手段が吸引保持したウエーハの被研削面を該搬送パッドの該吸着面で吸引保持し、該保持手段の該保持面から流体を噴出させ該保持面からウエーハを離間させるときに該バルブを開き該枠体の該供給口からウエーハの上面外周部に供給する水が該段差によってウエーハの上面の外周部に水層を形成してウエーハの上面に研削屑の付着を防止してウエーハを搬送する研削装置。
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