JP6828857B2 - 車両の操舵に用いられるアクチュエータ制御装置 - Google Patents

車両の操舵に用いられるアクチュエータ制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、車両の操舵に用いられるアクチュエータ制御装置に関する。
車両の自動操舵に関する技術として、下記特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置が知られている。この電動パワーステアリング装置は、操舵トルクを比例微分して補正電流指令値2を演算する制振制御部と、目標操舵角と実操舵角との舵角偏差を入力とする位置制御部と、位置制御部からのモータ速度指令値とモータ角速度との偏差を入力とする積分部と、モータ角速度を入力とする比例部と、積分部の出力から比例部の出力を減算して補正電流指令値1を出力する速度制御部とを有し、補正電流指令値1と補正電流指令値2を加算して自動操舵のためのモータ電流指令値を算出する。
また、下記特許文献2に記載のアクチュエータ制御装置は、第1アシスト成分Ta1*を演算するアシスト制御部と、操舵トルクが閾値B未満の間に、角度偏差に基づき得られる積分項を用いるPID制御により第2アシスト成分Ta2*を演算する自動操舵制御部を備え、操舵トルクがA未満の間と比べて、操舵トルクが閾値A以上かつ閾値B未満の間に積分項が増大し難くなるように制限する。
特許第5915811号明細書 特開2018−024281号公報
上記特許文献1の電動パワーステアリング装置は、運転者の操舵により操舵角の偏差が発生した場合に、運転者の操舵と反対方向の制御値を生成するため、運転者の操舵感に変化が発生して運転者に違和感を与えるおそれがあった。
また、上記特許文献2のアクチュエータ制御装置は、運転者が閾値A以上かつ閾値B未満の操舵トルクで保舵した場合には、角度偏差に応じた積分制御により第2アシスト成分Ta2*を生成するため、時間の経過とともに増大する操舵反力により運転者の操舵感に変化が発生して運転者に違和感を与えるおそれがあった。
また、閾値B以上の操舵トルクで保舵した場合には第2アシスト成分Ta2*が生成されず違和感が生じないが、操舵トルクが閾値B未満に低下するとその時点の角度偏差を積算するため第2アシスト成分Ta2*が急変し、急な操舵制御により運転者が操向ハンドルを取られるおそれがあった。
本発明は、上記課題に着目してなされたものであり、運転者の操舵操作により生じた自動操舵制御に起因する運転者の操舵感の変化を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による車両の操舵に用いられるアクチュエータ制御装置は、運転者による車両の操舵機構に対する操作状態量に基づいて、転舵輪を転舵するアクチュエータを制御する転舵制御値を演算する転舵制御値演算部と、車両の周囲環境に基づいて、車両の進行方向を示す状態量の目標値を設定する目標値設定部と、積分制御により、実際の状態量が目標値に近付くようにアクチュエータを制御する目標値制御部と、積分制御において演算される第1積分値の増加を、操作状態量に応じて演算される第2積分値に応じて抑制する積分抑制部と、を備える。
例えば、目標値制御部は、実際の状態量と目標値との偏差を積分して第1積分値を演算し、第1積分値に応じた積分制御によりアクチュエータを制御する積分制御部を備えてよい。
また例えば、目標値制御部は、実際の状態量と目標値との差分に基づき状態量の目標変化速度を演算する目標変化速度演算部と、実際の状態量の変化速度と目標変化速度との偏差を積分して第1積分値を演算し、第1積分値に応じた積分制御によりアクチュエータを制御する積分制御部と、を備えてもよい。
本発明によれば、運転者の操舵操作により生じた自動操舵制御に起因する運転者の操舵感の変化を抑制できる。
第1及び第2実施形態の電動パワーステアリング装置の一例の概要を示す構成図である。 第1及び第2実施形態のEPS−ECU(Electric Power Steering - Electronic Control Unit)の機能構成の一例を示すブロック図である。 第1実施形態の指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 積分抑制変数演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 (a)は操舵トルクThに応じた入力制限値変更量ΔLiの特性の一例を示す特性図であり、(b)は操舵トルクThに応じた漸減ゲイン変更量ΔGdの特性の一例を示す特性図である。 入力制限器の入出力特性の一例を示す特性図である。 比例器の機能構成の一例を示すブロック図である。 操舵トルクThに応じた比例ゲインGpの特性の一例を示す特性図である。 入力制限値Liに応じた増加ゲインGiの特性の一例を示す特性図である。 積分器の機能構成の一例を示すブロック図である。 第1実施形態のアクチュエータ制御方法の一例を示すフローチャートである。 (a)は第1実施形態の第1変形例の積分抑制変数演算部の機能構成の一例を示すブロック図であり、(b)は第1実施形態の第1変形例の入力制限値変更量ΔLiの特性の一例を示す特性図である。 (a)は第1実施形態の第2変形例の積分抑制変数演算部の機能構成の一例を示すブロック図であり、(b)は入力制限値変更量ΔLiを低減する低減量dΔの特性の一例を示す特性図である。 第2実施形態の指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 操舵角速度ωに応じたダンピング制御値Dの特性の一例を示す特性図である。 第2実施形態のアクチュエータ制御方法の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態のステアバイワイヤ機構の一例の概要を示す構成図の機能構成の一例を示すブロック図である。 第3実施形態のSBW−ECU(Steer By Wire - Electronic Control Unit)の機能構成の一例を示すブロック図である。 第3実施形態の指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。 第3実施形態の第1変形例の指令値演算部の機能構成の一例を示すブロック図である。
本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
なお、以下に示す本発明の実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の構成、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
(第1実施形態)
第1及び第2実施形態の電動パワーステアリング装置の構成例を図1に示す。操向ハンドル1の操舵軸(ステアリングシャフト、ハンドル軸)2は減速機構を構成する減速ギア(ウォームギア)3、ユニバーサルジョイント4a及び4b、ピニオンラック機構5、タイロッド6a、6bを経て、更にハブユニット7a、7bを介して操向車輪8L、8Rに連結されている。
ピニオンラック機構5は、ユニバーサルジョイント4bから操舵力が伝達されるピニオンシャフトに連結されたピニオン5aと、このピニオン5aに噛合するラック5bとを有し、ピニオン5aに伝達された回転運動をラック5bで車幅方向の直進運動に変換する。
操舵軸2には操舵トルクThを検出するトルクセンサ10が設けられている。また、操舵軸2には、操向ハンドル1の操舵角θを検出する操舵角センサ14が設けられている。
また、操向ハンドル1の操舵力を補助する操舵補助モータ20が減速ギア3を介して操舵軸2に連結されている。電動パワーステアリング(EPS:Electric Power Steering)装置を制御するコントローラであるEPS−ECU(Electronic Control Unit)30には、バッテリ13から電力が供給されるとともに、イグニション(IGN)キー11を経てイグニションキー信号が入力される。
なお、操舵補助力を付与する手段は、モータに限られず、様々な種類のアクチュエータを利用可能である。
EPS−ECU30は、トルクセンサ10で検出された操舵トルクThと、車速センサ12で検出された車速Vhと、操舵角センサ14で検出された操舵角θに基づいてアシスト制御指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値Vrefによって操舵補助モータ20に供給する電流を制御する。
なお、操舵角センサ14は必須のものではなく、操舵補助モータ20に連結されたレゾルバ等の回転角センサから操舵角θを取得してもよい。
EPS−ECU30は、例えば、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含むコンピュータを備えてよい。プロセッサは、例えばCPU(Central Processing Unit)、やMPU(Micro-Processing Unit)であってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)等のメモリを含んでよい。
以下に説明するEPS−ECU30の機能は、例えばEPS−ECU30のプロセッサが、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、EPS−ECU30を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、EPS−ECU30は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばEPS−ECU30はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA:Field-Programmable Gate Array)等のプログラマブル・ロジック・デバイス(PLD:Programmable Logic Device)等を有していてもよい。
図2を参照して、第1実施形態のEPS−ECU30の機能構成の一例を説明する。EPS−ECU30は、指令値演算部31と、減算器32と、比例積分(PI:Proportional-Integral)制御部33と、PWM(Pulse Width Modulation)制御部34と、インバータ(INV)35を備える。
指令値演算部31は、走行制御ECU37により設定された目標操舵角θrと、操舵角θと、操舵トルクThと、車速Vhに基づいて、操舵補助モータ20の駆動電流の制御目標値である電流指令値Irefを演算する。
走行制御ECU37は、目標軌道演算部38と操舵指令値演算部39を備える。目標軌道演算部38は、状態検出部36により検出された車両の周囲環境と車両の走行状態に基づいて、車両を走行させる目標軌道を演算する。
状態検出部36は、車両の周囲環境を検出する測距装置やカメラ、並びに車両の走行状態を検出する角速度センサや加速度センサ等を含んでよい。
操舵指令値演算部39は、目標軌道演算部38が演算した目標軌道と、状態検出部36による検出結果に基づいて、操舵角θの制御目標値である目標操舵角θrを演算して、EPS−ECU30へ出力する。
指令値演算部31が演算した電流指令値Irefは減算器32に入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差(Iref−Im)が演算され、その偏差(Iref−Im)が操舵動作の特性改善のためのPI制御部33に入力される。
PI制御部33で特性改善された操舵補助指令値VrefがPWM制御部34に入力され、更に駆動部としてのインバータ35を介して操舵補助モータ20がPWM駆動される。操舵補助モータ20の電流値Imはモータ電流検出器21で検出され、減算器32にフィードバックされる。インバータ35は、駆動素子としてFET(Field Effect Transistor)が用いられ、FETのブリッジ回路で構成されている。
次に、図3を参照して指令値演算部31の機能構成を説明する。指令値演算部31は、操舵機構に対する運転者の操作によって変化する操作状態量に基づいて操舵補助モータ20を制御する第1補助制御値C1を演算する。
また、指令値演算部31は、目標操舵角θrに実操舵角θを近付けるように操舵補助モータ20を制御する第2補助制御値C2を演算する。
指令値演算部31は、操舵トルクThと車速Vhに基づいて第1補助制御値C1を演算する第1補助制御値演算部40と、目標操舵角θrから実操舵角θを減じて偏差Δθ(=θr−θ)を演算する減算器41と、偏差Δθに基づくPI制御により第2補助制御値C2を演算する比例器45、積分器46、及び加算器47と、を備える。減算器41、比例器45、積分器46及び加算器47は、特許請求の範囲に記載の「目標値制御部」の一例である。
さらに、指令値演算部31は、第1補助制御値C1と第2補助制御値C2との和を電流指令値Irefとして算出する加算器48を備え、第1補助制御値C1及び第2補助制御値C2の少なくとも一方に基づいて電流指令値Irefを演算する。
偏差Δθに基づくPI制御により生成した第2補助制御値C2に基づいて電流指令値Irefを演算すると、運転者の操舵により偏差Δθが発生した場合に運転者の操舵を妨げる方向の電流指令値Irefが生成され、運転者の操舵を困難にする。
また、運転者の保舵により偏差Δθが維持されると、偏差Δθの積算が続くことにより第2補助制御値C2が増加し、時間の経過とともに操舵反力が増加して違和感を与えることになる。
これらの問題は、例えば、操舵機構に対する運転者による操作状態量(例えば操舵トルクTh)自体の大きさに応じて偏差Δθの積算を停止することにより解消できる。
しかしながら、操作状態量の増大により積算を停止した後に、操作状態量が減少して積算停止が解除されると、その時点の偏差Δθが積算されることで第2補助制御値C2が急変し、急な操舵制御により運転者が操向ハンドルを取られるおそれがある。
そこで、第1実施形態の指令値演算部31は、操作状態量に応じた値の積分値を演算し、この積分値に応じて、積分器46が演算する偏差Δθの積分値の増加を抑制する。なお、積分器46が演算する偏差Δθの積分値は、特許請求の範囲に記載の「第1積分値」の一例であり、操作状態量に応じた値の積分値は、特許請求の範囲に記載の「第2積分値」の一例である。
操作状態量に応じた値の積分値に応じて偏差Δθの積分値の増加を抑制することにより、運転者による操作状態量が大きく運転者の操舵意思の強い場合に、運転者の操舵方向と反対方向の第2補助制御値C2の変化が抑制されるので、運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、操作状態量自体の代わりに、操作状態量に応じた値の積分値に応じて抑制することで、操作状態量が変化しない保舵等の状態においても保舵が継続する時間に応じて偏差Δθの積分値が抑制されるので、第2補助制御値C2の増加による運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、操作状態量が減って第1積分値の増加抑制を解除する際にも、操作状態量に応じた値の積分値は操作状態量それ自体よりも緩慢に変化するため、第2補助制御値C2の急変を防止できる。
指令値演算部31は、積分抑制変数演算部42と、入力制限器43と、符号反転器44を備える。積分抑制変数演算部42には、操舵機構に対する運転者による操作状態量の一例として操舵トルクThが入力される。なお、操作状態量は操舵トルクThに限られず、例えば操舵角θや操向車輪8L、8Rの転舵角でもよい。
積分抑制変数演算部42は、操舵トルクThに応じて変化する値を積分することにより、積分器46による偏差Δθの積分値の増加を抑制するための積分抑制変数を演算する。
積分抑制変数は、特許請求の範囲に記載の「第2積分値」の一例である。積分抑制変数演算部42は、積分抑制変数として入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算する。
入力制限値Liは、積分器46に入力される偏差Δθに対する上限値及び下限値であり、積分器46に入力する偏差Δθの大きさを制限する。このため、入力制限値Liが小さいほど積分値の増加が抑制され、入力制限値Liが大きいほど積分値の増加抑制が緩和される。
漸減ゲインGdは、積分器46の積分結果を変更することにより、偏差Δθの積分値の増加を抑制するゲインである。例えば、漸減ゲインGdは、積分器46の積分結果に乗じられるゲインであってよい。この場合、漸減ゲインGdが小さいほど積分値の増加が抑制され、漸減ゲインGdが大きいほど積分値の増加抑制が緩和される。
図4を参照する。積分抑制変数演算部42は、絶対値算出部(ABS)50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52、55と、過去値保持部(遅延処理部)53、56と、漸減ゲイン変更量設定部54を備える。
絶対値算出部50は、操舵トルクThの絶対値|Th|を算出して、入力制限値変更量設定部51と漸減ゲイン変更量設定部54へ入力する。
入力制限値変更量設定部51は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化に応じて変化する入力制限値変更量ΔLiを設定する。入力制限値変更量ΔLiは、特許請求の範囲に記載の「操作状態量に応じて変化する変数」の一例である。
入力制限値変更量ΔLiは、加算器52に入力される。加算器52は、過去値保持部53を通じて直前周期(一周期前)に保持された入力制限値Liと入力制限値変更量ΔLiとを加算することにより入力制限値変更量ΔLiを積分し、積分結果を入力制限値Liとして算出する。
図5の(a)は、入力制限値変更量設定部51により設定される、操舵トルクの絶対値|Th|に応じた入力制限値変更量ΔLiの特性例を示す。
操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1未満の範囲では入力制限値変更量ΔLiは正値となり閾値Th1以上の範囲では負値となる。
これにより、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1未満の場合(|Th|が比較的小さい場合)には入力制限値Liが増加して、積分器46による偏差Δθの積分値の増加抑制が緩和される。
また、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1以上の場合(|Th|が比較的大きい場合)には入力制限値Liが減少して、積分器46による偏差Δθの積分値の増加がより抑制される。
閾値Th1は、運転者の操舵意思がないと判断される操舵トルク(例えば、操向ハンドル1に単に手を添えているときに加わる操舵トルク)より大きな値に設定してよい。これにより、第2補助制御値C2が過度に抑制されることを防止できる。
操舵トルクの絶対値|Th|が大きいほど、小さな入力制限値変更量ΔLiを設定してよい。例えば、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1以上であり入力制限値変更量ΔLiが負値となる範囲において、操舵トルクの絶対値|Th|が大きいほど、入力制限値変更量ΔLiの絶対値を大きくしてよい。これにより、運転者の操舵意思が強い場合に入力制限値Liを迅速に変化させることができ、操舵意思に応じて第2補助制御値C2を調整できる。
また、閾値Th1以上の操舵トルクの絶対値|Th|の変化に対する入力制限値変更量ΔLiの変化率が、閾値Th1未満の場合の変化率よりも大きくなるように入力制限値変更量ΔLiを設定してよい。
例えば、閾値Th1と任意の値Δとの和(Th1+Δ)と等しい操舵トルクに対して設定される入力制限値変更量L2の絶対値が、閾値Th1から同じ値Δを減じた差(Th1−Δ)と等しい操舵トルクに対して設定される入力制限値変更量L1の絶対値よりも大きくなるように入力制限値変更量ΔLiを設定してよい。また、操舵トルクの絶対値を表す軸、閾値Th1及び入力制限値変更量ΔLiの特性線とで設定される二つの面積について比較した場合、閾値Th1より原点側の面積が他方の面積より小さくなるように設定してよい。
これにより、運転者の操舵意思が強い場合に入力制限値Liを迅速に変化させることができ、操舵意思に応じて第2補助制御値C2を調整できる。
一方で、運転者の操舵意思がなく(または弱く)偏差Δθの積分値の増加抑制を緩和する際に入力制限値Liの変化を緩慢にすることができる。これにより、偏差Δθが大きくても第2補助制御値C2の変化を緩やかにし、運転者の操舵感の急変を防止できる。
図4を参照する。漸減ゲイン変更量設定部54は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化に応じて変化する漸減ゲイン変更量ΔGdを設定する。漸減ゲイン変更量ΔGdは、特許請求の範囲に記載の「操作状態量に応じて変化する変数」の一例である。
漸減ゲイン変更量ΔGdは、加算器55に入力される。加算器55は、過去値保持部56を通じて直前周期(一周期前)に保持された漸減ゲインGdと漸減ゲイン変更量ΔGdとを加算することにより漸減ゲイン変更量ΔGdを積分し、積分結果を漸減ゲインGdとして算出する。
図5の(b)は、漸減ゲイン変更量設定部54により設定される、操舵トルクの絶対値|Th|に応じた漸減ゲイン変更量ΔGdの特性例を示す。
操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th2未満の範囲では漸減ゲイン変更量ΔGdは正値となり閾値Th2以上の範囲では負値となる。
これにより、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th2未満の場合(|Th|が比較的小さい場合)には漸減ゲイン変更量ΔGdが増加して、積分器46による偏差Δθの積分値の増加抑制が緩和される。閾値Th2は閾値Th1と異なっていても等しくてもよい。
また、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th2以上である場合(|Th|が比較的大きい場合)であり比較的大きい場合には漸減ゲイン変更量ΔGdが減少して、積分器46による偏差Δθの積分値の増加がより抑制される。
閾値Th2は、運転者の操舵意思がないと判断される操舵トルク(例えば、操向ハンドル1に単に手を添えているときに加わる操舵トルク)より大きな値に設定してよい。これにより、第2補助制御値C2が過度に抑制されることを防止できる。
操舵トルクの絶対値|Th|が大きいほど、小さな漸減ゲイン変更量ΔGdを設定してよい。例えば、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th2以上であり漸減ゲイン変更量ΔGdが負値となる範囲において、操舵トルクの絶対値|Th|が大きいほど、漸減ゲイン変更量ΔGdの絶対値を大きくしてよい。これにより、運転者の操舵意思が強い場合に漸減ゲインGdを迅速に変化させることができ、操舵意思に応じて第2補助制御値C2を調整できる。
また、閾値Th2以上の操舵トルクの絶対値|Th|の変化に対する漸減ゲイン変更量ΔGdの変化率が、閾値Th2未満の場合の変化率よりも大きくなるように漸減ゲイン変更量ΔGdを設定してよい。
例えば、閾値Th2と任意の値Δとの和(Th2+Δ)と等しい操舵トルクに対して設定される漸減ゲイン変更量G2の絶対値が、閾値Th2から同じ値Δを減じた差(Th2−Δ)と等しい操舵トルクに対して設定される漸減ゲイン変更量G1の絶対値よりも大きくなるように漸減ゲイン変更量ΔGdを設定してよい。また、操舵トルクの絶対値を表す軸、閾値Th2及び入力制限値変更量ΔGdの特性線とで設定される二つの面積について比較した場合、閾値Th2より原点側の面積が他方の面積より小さくなるように設定してよい。
これにより、運転者の操舵意思が強い場合に漸減ゲインGdを迅速に変化させることができ、操舵意思に応じて第2補助制御値C2を調整できる。
一方で、運転者の操舵意思がなく(または弱く)偏差Δθの積分値の増加抑制を緩和する際に漸減ゲインGdの変化を緩慢にすることができる。これにより、偏差Δθが大きくても第2補助制御値C2の変化を緩やかにし、運転者の操舵感の急変を防止できる。
図3を参照する。積分抑制変数演算部42は、入力制限値Liを比例器45、入力制限器43、及び符号反転器44に出力する。符号反転器44は、入力制限値Liの符号を反転した値(−Li)を入力制限器43に出力する。
入力制限器43は、積分器46に入力される偏差Δθを、入力制限値Li、(−Li)により制限することで得られる制限後偏差Δθrを、積分器46に入力する。
入力制限器43の入出力特性の一例を図6に示す。入力である偏差Δθが下限値(−Li)以上かつ上限値Li以下の場合には、制限後偏差Δθrは偏差Δθと等しい。
偏差Δθが下限値(−Li)未満の場合には、制限後偏差Δθrは下限値(−Li)に維持される。偏差Δθが上限値Liより大きい場合には、制限後偏差Δθrは上限値Liに維持される。
このようにして、絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52と、過去値保持部53と、入力制限器43と、符号反転器44は、偏差Δθの積分値の演算において積算される偏差Δθを入力制限値Liに応じて制限する。
絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52と、過去値保持部53と、入力制限器43と、符号反転器44は、特許請求の範囲に記載された「積分抑制部」の一例である。
図3を参照する。比例器45には、操舵トルクThと、偏差Δθと、入力制限値Liが入力される。比例器45は、操舵トルクThに応じた比例ゲインGpを偏差Δθに乗じることにより、指令値演算部31におけるPI制御の比例成分Opを演算する。
また、比例器45は、入力制限値Liに応じて比例成分Opを変更する。例えば比例器45は、入力制限値Liの減少に応じて比例成分Opを増加させる。
これにより、入力制限値Liが小さく積分器46へ入力される偏差Δθの大きさが制限される場合に、比例成分Opが増加する。したがって、積分器46へ入力される偏差Δθの大きさが制限されるシーン、すなわち、第2補助制御値C2の変化を抑制して運転者の操舵を優先するシーンにおいて、比例成分Opを増加させて目標舵角への追従性を向上できる。
図7を参照する。比例器45は、絶対値算出部60(ABS)と、比例ゲイン設定部61と、増加ゲイン設定部62と、乗算器63及び64を備える。
絶対値算出部60は、操舵トルクThの絶対値|Th|を算出して、比例ゲイン設定部61へ入力する。比例ゲイン設定部61は、操舵トルクの絶対値|Th|に応じた比例ゲインGpを算出する。
また、増加ゲイン設定部62は、入力制限値Liに応じた増加ゲインGiを算出する。乗算器63及び64は、比例ゲインGp及び増加ゲインGiをそれぞれ操舵角の偏差Δθに乗算して、比例成分Opを演算する。
図8は、比例ゲイン設定部61により設定される、操舵トルクの絶対値|Th|に応じた比例ゲインGpの特性例を示す。比例ゲイン設定部61は、操舵トルクの絶対値|Th|がゼロのとき比例ゲインGpが所定値Gp0となり、|Th|が大きくなるほど比例ゲインGpが小さくなるように比例ゲインGpを設定してよい。
これにより、操舵トルクThが大きい場合には運転者の操舵意思が強いと判断して、操舵により偏差Δθが発生しても、比例器45が出力する比例成分Opの変化を抑制できる。これにより、第2補助制御値C2の変化を抑制し運転者の操舵を優先する。
図9は、増加ゲイン設定部62により設定される、入力制限値Liに応じた増加ゲインGiの特性例を示す。
増加ゲイン設定部62は、入力制限値Liが閾値Li1以上の場合(比較的大きい場合)には増加ゲインGiが「1」となり、入力制限値Liが閾値Li1未満の場合(比較的小さい場合)には増加ゲインGiが「1」よりも大きく、入力制限値Liが小さいほど増加ゲインGiが大きくなるように増加ゲインGiを設定してよい。
これにより、積分器46へ入力される偏差Δθの大きさが制限されるシーン(すなわち、第2補助制御値C2の変化を抑制して運転者の操舵を優先するシーン)において、入力制限値Liに応じて偏差Δθに基づいた比例成分Opを増加させ、目標舵角への追従性を向上することができる。
増加ゲイン設定部62と乗算器64は、特許請求の範囲に記載の「比例成分変更部」の一例である。
なお、増加ゲイン設定部62は、入力制限値Liに代えて漸減ゲインGdに基づいて増加ゲインGiを設定してよい。
図3を参照する。積分器46には、制限後偏差Δθrと漸減ゲインGdが入力される。積分器46は、制限後偏差Δθrを積分することにより、指令値演算部31におけるPI制御の積分成分Oiを演算する。
また、積分器46は、積分器46による積分結果を漸減ゲインGdに応じて変更することにより、積分器46が演算する偏差Δθの積分値の増加を抑制する。
図10を参照する。積分器46は、積分ゲイン乗算部70と、加算器71と、過去値保持部(遅延処理部)72と、乗算器73を備える。
積分ゲイン乗算部70は、制限後偏差Δθrに積分ゲインKiを乗じる。加算器71は、過去値保持部72を通じて直前周期(一周期前)に保持された積分器46の出力値である積分成分Oiに、積(Ki×Δθr)を加算することにより積(Ki×Δθr)の積分値を算出する。
乗算器73は、加算器71から出力される積(Ki×Δθr)の積分値に漸減ゲインGdを乗じて積分成分Oiを演算する。
このようにして、絶対値算出部50と、漸減ゲイン変更量設定部54と、加算器55と、過去値保持部56と、乗算器73は、偏差Δθの積算結果を漸減ゲインGdに応じて変更する。
絶対値算出部50と、漸減ゲイン変更量設定部54と、加算器55と、過去値保持部56と、乗算器73は、特許請求の範囲に記載された「積分抑制部」の一例である。
なお、漸減ゲインGdを乗算器73により乗じるのに代えて、操舵トルクThに応じた漸減変化量として、制限後偏差Δθrと積分ゲインKiとの積(Ki×Δθr)の積分値に加えても同様の効果が得られる。また、乗算器73を加算器71の後段に配置するのに代えて、加算器71の前段に配置してもよい。
図3を参照する。加算器47は、比例器45から出力される比例成分Opと積分器46から出力される積分成分Oiを加算して、第2補助制御値C2を演算する。
加算器48は、第1補助制御値C1と第2補助制御値C2を加算して電流指令値Irefを算出し、図2に示す減算器32へ出力する。
(動作)
次に、図11を参照して第1実施形態のアクチュエータ制御方法の一例を説明する。
ステップS1において第1補助制御値演算部40は、操舵トルクThと車速Vhに基づいて第1補助制御値C1を演算する。
ステップS2において走行制御ECU37は、操舵角θの制御目標値である目標操舵角θrを演算する。
ステップS3において操舵角センサ14は、実操舵角θを検出する。
ステップS4において減算器41は、目標操舵角θrから実操舵角θを減じて偏差Δθを演算する。
ステップS5において積分抑制変数演算部42は、入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算する。
ステップS6において入力制限器43は、積分器46へ入力する偏差Δθの大きさを入力制限値Liで制限し、積分器46が出力する積分値の増大を抑制する。
ステップS7において積分器46は、積分器46による偏差Δθrの積分結果を漸減ゲインGdで変更することにより、積分器46が出力する積分値の増大を抑制する。
ステップS8において比例器45は、入力制限値Liに応じて比例成分Opを変更し、入力制限値Liの減少に応じて比例成分Opを増加させる。
ステップS9において加算器47は、比例器45から出力される比例成分Opと積分器46から出力される積分成分Oiを加算して、第2補助制御値C2を演算する。
ステップS10において加算器48は、第1補助制御値C1と第2補助制御値C2を加算して電流指令値Irefを算出する。その後に処理は終了する。
(第1実施形態の効果)
(1)第1補助制御値演算部40は、操舵トルクThと車速Vhに基づいて、操向車輪8L、8Rを転舵する操舵補助モータ20を制御する第1補助制御値C1を演算する。走行制御ECU37は、車両の周囲環境に基づいて、車両の進行方向を示す状態量の目標値として目標操舵角θrを設定する。積分器46は、実操舵角θと目標操舵角θrとの偏差Δθの積分値に応じた積分制御により操舵補助モータ20を制御する。
絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52、55と、過去値保持部53、56と、漸減ゲイン変更量設定部54は、操舵トルクThに応じた積分値として、入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算する。入力制限器43と、符号反転器44と、乗算器73は、入力制限値Liと漸減ゲインGdに応じて偏差Δθの積分値の増加を抑制する。
これにより、操舵トルクThが大きく運転者の操舵意思の強い場合に、運転者の操舵操作により生じた偏差Δθによって運転者の操舵方向と反対方向へ第2補助制御値C2が変化してしまうのを抑制できるので、運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、操舵トルクThの代わりに、操舵トルクThに応じた値の積分値に応じて抑制することで、操舵トルクThが変化しない保舵等の状態においても保舵が継続する時間に応じて偏差Δθの積分値の増加が抑制されるので、第2補助制御値C2の増加による運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、操舵トルクThが減って偏差Δθの積分値の増加抑制を解除する際にも、操舵トルクThに応じた値の積分値は操舵トルクThそれ自体よりも緩慢に変化するため、第2補助制御値C2の急変を防止できる。
(2)絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52、55と、過去値保持部53、56と、漸減ゲイン変更量設定部54は、操舵トルクの絶対値|Th|に応じて変化する入力制限値変更量ΔLiと漸減ゲイン変更量ΔGdを積算して、入力制限値Liと漸減ゲインGdをそれぞれ演算してよい。閾値Th1以上の操舵トルクの絶対値|Th|の変化に対する入力制限値変更量ΔLiの変化率は、閾値Th1未満の場合の変化率よりも大きい。また、閾値Th2以上の操舵トルクの絶対値|Th|の変化に対する漸減ゲイン変更量ΔGdの変化率は、閾値Th2未満の場合の変化率よりも大きい。
これにより、運転者の操舵意思が強い場合に入力制限値Liや漸減ゲイン変更量ΔGdを迅速に変化させることができ、操舵意思に応じて第2補助制御値C2を調整できる。
一方で、運転者の操舵意思がなく(または弱く)偏差Δθの積分値の増加抑制を緩和する際には、入力制限値Liや漸減ゲイン変更量ΔGdの変化を緩慢にすることができる。これにより、偏差Δθが大きくても第2補助制御値C2の変化を緩やかにし、運転者の操舵感の急変を防止できる。
(3)絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52と、過去値保持部53と、入力制限器43と、符号反転器44は、偏差Δθの積分値の演算において積算する偏差Δθを入力制限値Liに応じて制限してよい。
漸減ゲイン変更量設定部54と、絶対値算出部50と、加算器55と、過去値保持部56と、乗算器73は、偏差Δθの積算結果を漸減ゲインGdに応じて変更してよい。
これにより、入力制限値Li及び漸減ゲインGdに応じて偏差Δθの積分値の増加を抑制することができる。
(4)比例器45は、偏差Δθの比例成分Opに応じた比例制御により操舵補助モータ20を制御する。増加ゲイン設定部62と乗算器64は、入力制限値Li又は漸減ゲインGdに応じて比例成分Opを変更してよい。
これにより、例えば入力制限値Liの減少に応じて比例成分Opを増加させることにより、入力制限値Liが小さく積分器46へ入力される偏差Δθの大きさが制限される場合に、比例成分Opが増加させることができる。その結果、積分器46へ入力される偏差Δθの大きさが制限されるシーン、すなわち、第2補助制御値C2の変化を抑制して運転者の操舵を優先するシーンにおいて、比例成分Opを増加させて目標舵角への追従性を向上できる。
(第1変形例)
図5の(a)を参照する。操舵トルクの絶対値|Th|が比較的小さい領域(具体的には、|Th|が閾値Th1未満の領域)では、入力制限値変更量ΔLiは正値に設定され、操舵トルクの絶対値|Th|が小さくなるほど入力制限値変更量ΔLiが大きくなる。このため、運転者が、実操舵角θを目標操舵角θrに近付けるように操舵し、操舵トルクの絶対値|Th|が小さくなると、入力制限値Liが増大するため、積分器46が出力する積分成分Oiの積分を抑制できなくなる。この結果、運転者の操舵意思があるにもかかわらず操舵反力が増大する。
そこで、第1変形例の積分抑制変数演算部42は、運転者の操舵意思を判定し、操舵意思が有り且つ入力制限値変更量ΔLiが正値である場合の入力制限値変更量ΔLiの値を、操舵意思が無く且つ入力制限値変更量ΔLiが正値である場合の入力制限値変更量ΔLiの値よりも低減する。これにより、運転者の操舵意思があるにもかかわらず操舵トルクの絶対値|Th|が小さくなる場合の入力制限値Liの増大を抑制することができる。なお、本変形例は、以下に説明する第2実施形態、第3実施形態及び第3実施形態の第1変形例〜第3変形例にも適用可能である。
図12の(a)を参照する。第1変形例の積分抑制変数演算部42の機能構成は、図4に示す第1実施形態の積分抑制変数演算部42に類似する機能構成を有しており、同じ参照符号は同様の構成要素を示している。
第1変形例の積分抑制変数演算部42は、微分器120と操舵意思判定部121を備える。
微分器120は、操舵トルクの絶対値|Th|を微分し、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度τを算出する。
操舵意思判定部121は、変化速度τに応じて運転者の操舵意思の有無を判定する。例えば、変化速度τが閾値以上である場合に操舵意図があると判定し、変化速度τが閾値未満である場合に操舵意図がないと判定する。
入力制限値変更量設定部51は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化に応じて変化する入力制限値変更量ΔLiを設定する。その際に入力制限値変更量設定部51は、運転者の操舵意思の有る場合と無い場合とで、異なる特性の入力制限値変更量ΔLiを設定する。
図12の(b)を参照する。実線122は、運転者の操舵意思が有る場合の入力制限値変更量ΔLiの特性を示し、破線123は、運転者が操舵意思のない場合の入力制限値変更量ΔLiの特性を示す。例えば、入力制限値変更量設定部51は、運転者の操舵意思が有る場合と無い場合とで異なるマップを使用することにより、操舵意思の有る場合と無い場合とで、異なる特性の入力制限値変更量ΔLiを設定してよい。
図示するように、操舵トルクの絶対値|Th|が比較的大きい領域(具体的には、|Th|が閾値Th1以上の領域)において入力制限値変更量ΔLiは負値である場合には、操舵意思が有る場合の入力制限値変更量ΔLiの特性122と、操舵意思のない場合の入力制限値変更量ΔLiの特性123は等しくてよい。
一方で、操舵トルクの絶対値|Th|が比較的小さい領域(具体的には、|Th|が閾値Th1未満の領域)であり、入力制限値変更量ΔLiが正値である場合には、操舵意思が有る場合の入力制限値変更量ΔLi(実線122)が、操舵意思が無い場合の入力制限値変更量ΔLi(破線123)よりも低減されている。
このような構成により、操舵意思が有り且つ入力制限値変更量ΔLiが正値である場合の入力制限値変更量ΔLiの値を、操舵意思が無く且つ入力制限値変更量ΔLiが正値である場合の入力制限値変更量ΔLiの値よりも低減することができる。
また、変化速度τが閾値未満の範囲であるときは、入力制限値変更量ΔLiが特性122と特性123の間の特性になるようにしても良い。このようにすることで、入力制限値変更量ΔLiの変化による積分値の急変を抑制することができる。
(第2変形例)
第2変形例の積分抑制変数演算部42は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度に応じて、入力制限値変更量ΔLiを低減する。このように入力制限値変更量ΔLiを低減しても、上記の第1変形例と同様に、運転者の操舵意思があるにもかかわらず操舵トルクの絶対値|Th|が小さくなる場合の入力制限値Liの増大を抑制することができる。なお、本変形例も、以下に説明する第2実施形態、第3実施形態及び第3実施形態の第1変形例〜第3変形例にも適用可能である。
図13の(a)を参照する。第2変形例の積分抑制変数演算部42の機能構成は、図4に示す第1実施形態の積分抑制変数演算部42に類似する機能構成を有しており、同じ参照符号は同様の構成要素を示している。
第2変形例の積分抑制変数演算部42は、微分器120と、低減量設定部124と、加算器125を備える。
第2変形例の入力制限値変更量設定部51は、第1実施形態と同様の特性の入力制限値変更量ΔLiを設定する。例えば、第2変形例の入力制限値変更量設定部51は、図5の(a)に示す特性の入力制限値変更量ΔLiを設定してよい。
低減量設定部124は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度τに応じて、入力制限値変更量ΔLiの低減量dΔを算出する。
図13の(b)は、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度τに応じた低減量dΔの特性例を示す。
変化速度τが比較的小さい場合(具体的には変化速度τが閾値τ1未満の場合)に低減量dΔは0である。
一方で、変化速度τが閾値τ1以上閾値τ2未満の場合には、低減量dΔは負値となり、変化速度τの増加に伴い低減量dΔは減少する(すなわち低減量dΔの絶対値は増加する)。
変化速度τが閾値τ2以上の場合には、低減量dΔは最小値dΔminを維持する。
図13の(a)を参照する。加算器125が、図13の(b)のような特性の低減量dΔを入力制限値変更量ΔLiに加算することにより、低減量dΔが加算された後の入力制限値変更量ΔLiは、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度τが増大するのに応じて、低減量dΔにより低減される。
具体的には、変化速度τが閾値τ1未満の場合には、入力制限値変更量ΔLiは低減されず、変化速度τが閾値τ2以上の場合には、低減量dΔminで低減される。
また、変化速度τが閾値τ1以上閾値τ2未満の場合には、操舵トルクの絶対値|Th|の変化速度が増大するほどより大きな絶対値の低減量dΔで低減される。
このような構成によっても、操舵意思が有る場合の入力制限値変更量ΔLiの値を、操舵意思が無い場合の入力制限値変更量ΔLiの値よりも低減することができる。
なお、第1変形例と同様に、入力制限値変更量ΔLiが正値であるだけ、操舵意思が有る場合の入力制限値変更量ΔLiの値を、操舵意思が無い場合の入力制限値変更量ΔLiの値よりも低減してもよい。例えば低減量設定部124は、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1以上であるか否かを判定し、操舵トルクの絶対値|Th|が閾値Th1以上である場合に低減量dΔを0に設定してよい。
(第2実施形態)
第2実施形態の指令値演算部31は、目標操舵角θrと実操舵角θの差分に基づいて目標操舵角速度ωrを設定し、実際の操舵角速度ωと目標操舵角速度ωrとの偏差Δω(=ωr−ω)に基づくPI制御により第2補助制御値C2を演算する。
このように、マイナーループとして操舵角速度フィードバックを有するカスケード制御により、位置制御ループの応答性や安定性を向上できる。
図14を参照する。第2実施形態の指令値演算部31の機能構成は、図3に示す第1実施形態に類似する機能構成を有しており、同じ参照符号は同様の構成要素を示している。
第2実施形態の指令値演算部31は、目標操舵角速度演算部80と、角速度演算部81と、減算器82と、ダンピング演算部83と、減算器84を備える。減算器41及び82、目標操舵角速度演算部80、比例器45、積分器46及び加算器47は、特許請求の範囲に記載の「目標値制御部」の一例である。
減算器41は、目標操舵角θrと実操舵角θの差分Δθを演算する。
目標操舵角速度演算部80は、目標操舵角θrと実操舵角θの差分Δθに基づいて目標操舵角速度ωrを演算する。角速度演算部81は、実操舵角θを微分して実際の操舵角速度ωを演算する。
減算器82は、実際の操舵角速度ωと目標操舵角速度ωrとの偏差Δω(=ωr−ω)を演算する。偏差Δωは、入力制限器43及び比例器45に入力される。
入力制限器43は、積分器46に入力される偏差Δωを、入力制限値Li、(−Li)により制限した制限後偏差Δωrを出力する。第2実施形態の入力制限器43が偏差Δωを制限後偏差Δωrへ制限する動作は、第1実施形態の入力制限器43が偏差Δθを制限後偏差Δθrへ制限する動作と同じである。
比例器45は、操舵トルクThに応じた比例ゲインGpを偏差Δωに乗じることにより、指令値演算部31におけるPI制御の比例成分Opを演算する。比例器45は、入力制限値Liに応じて比例成分Opを変更する。
第2実施形態の比例器45の動作は、比例ゲインGpを偏差Δωに乗じる点以外は、第1実施形態の比例器45の動作と同じである。
積分器46は、制限後偏差Δωrを積分することにより、指令値演算部31におけるPI制御の積分成分Oiを演算する。積分器46は、積分器46による積分結果を漸減ゲインGdに応じて変更することにより、積分器46が演算する偏差Δωの積分値の増加を抑制する。第2実施形態の積分器46の動作は、制限後偏差Δωrを積分する点以外は、第1実施形態の積分器46の動作と同じである。
ダンピング演算部83は、実際の操舵角速度ωに応じたダンピング制御値Dを演算する。減算器84は、第1補助制御値C1及び第2補助制御値C2の和からダンピング制御値Dを減じて電流指令値Irefを演算する。
図15を参照する。ダンピング演算部83は、実際の操舵角速度の絶対値|ω|が大きいほど、ダンピング制御値Dの絶対値が大きくなるように設定してよい。これにより、実際の操舵角θを目標操舵角θrに追従させる際に、操舵角速度が急変しないように調整できる。
なお、実際の操舵角速度の絶対値|ω|に対する大きなダンピング制御値Dの増加率は、実際の操舵角速度の絶対値|ω|が小さい領域と大きい領域では増加率が小さく、その中間の領域では増加率が大きくなるように設定してよい。
(動作)
次に、図16を参照して第2実施形態のアクチュエータ制御方法の一例を説明する。
ステップS21の動作は、図11のステップS1の動作と同様である。
ステップS22において目標操舵角速度演算部80は、目標操舵角θrと実操舵角θの差分Δθに基づいて目標操舵角速度ωrを設定する。
ステップS23において、角速度演算部81は、実操舵角θを微分して実際の操舵角速度ωを演算する。
ステップS24において、減算器82は、実際の操舵角速度ωと目標操舵角速度ωrとの偏差Δω(=ωr−ω)を演算する。
ステップS25の動作は、図11のステップS5の動作と同様である。
ステップS26において入力制限器43は、積分器46へ入力する偏差Δωの大きさを入力制限値Liで制限し、積分器46が出力する積分値の増大を抑制する。
ステップS27において積分器46は、積分器46による偏差Δωrの積分結果を漸減ゲインGdで変更することにより、積分器46が出力する積分値の増大を抑制する。
ステップS28及びステップS29の動作は、図11のステップS8及びステップS9の動作と同様である。
ステップS30において、ダンピング演算部83は、実際の操舵角速度ωに応じたダンピング制御値Dを演算する。
ステップS31において、加算器48は、第1補助制御値C1と第2補助制御値C2を加算する。減算器84は、第1補助制御値C1及び第2補助制御値C2の和からダンピング制御値Dを減じて電流指令値Irefを演算する。その後に処理は終了する。
(第2実施形態の効果)
第1補助制御値演算部40は、操舵トルクThと車速Vhに基づいて、操向車輪8L、8Rを転舵する操舵補助モータ20を制御する第1補助制御値C1を演算する。走行制御ECU37は、車両の周囲環境に基づいて、車両の進行方向を示す状態量の目標値として目標操舵角θrを設定する。目標操舵角速度演算部80は、実操舵角θと目標操舵角θrと差分に基づき目標操舵角速度ωrを演算する。積分器46は、実際の操舵角速度ωと目標操舵角速度ωrとの偏差Δωの積分値に応じた積分制御により操舵補助モータ20を制御する。
絶対値算出部50と、入力制限値変更量設定部51と、加算器52、55と、過去値保持部53、56と、漸減ゲイン変更量設定部54は、操舵トルクThに応じた積分値として、入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算する。入力制限器43と、符号反転器44と、乗算器73は、入力制限値Liと漸減ゲインGdに応じて偏差Δωの積分値の増加を抑制する。
このように、目標操舵角速度ωrとの偏差Δωの積分値に応じた積分制御により操舵補助モータ20を制御する場合においても、第1実施形態と同様の効果を奏する。
さらに第2実施形態によれば、マイナーループとして操舵角速度フィードバックを有するカスケード制御により、位置制御ループの応答性や安定性を向上できる。
(第3実施形態)
第3実施形態のアクチュエータ制御装置は、操向ハンドル1と操向車輪8L、8Rとが機械的に切り離されたステアバイワイヤ(SBW:Steer-By-Wire)機構において、転舵輪を転舵する転舵モータを制御する。なお、転舵モータを転舵する手段は、モータに限られず、様々な種類のアクチュエータを利用可能である。
ステアバイワイヤ機構では、運転者による操向ハンドル1の操舵角θと車速Vhに基づいて、転舵モータの駆動電流の制御目標値である電流指令値Irefを決定する。また、操向車輪8L、8Rの実転舵角θsと車速Vhに応じて、操向ハンドル1に操舵反力を付与する反力モータの電流指令値を決定する。
車両の周囲環境に基づいて操舵制御する運転支援(車線維持支援、自動駐車、自動車線変更など)を実行する場合には、車両の周囲環境に基づいて設定される目標転舵角に実転舵角を近付けるように転舵モータを制御する電流指令値を付加する。
例えば、運転者による操向ハンドル1の操舵角θと車速Vhにより設定した第1目標転舵角θr1に基づく第1電流指令値Iref1に、車両の周囲環境に基づいて設定された第2目標転舵角θr2に実転舵角を近付けるように転舵モータを制御する第2電流指令値Iref2を加算して、電流指令値Irefを算出する。
車両の周囲環境に応じた第2電流指令値Iref2は、第2目標転舵角θr2から第1目標転舵角θr1を減じた偏差Δθ(=θr2−θr1)に基づくPI制御によって演算され、この演算において第2目標転舵角θr2と第1目標転舵角θr1との偏差Δθの積分値が求められる。
第3実施形態では、第2電流指令値Iref2の演算において、第2目標転舵角θr2と第1目標転舵角θr1との偏差の積分値の増加を、操舵機構に対する運転者による操作状態量に応じた値の積分値に応じて抑制する。
これにより、第1実施形態及び第2実施形態と同様の効果が得られる。すなわち、運転者の操舵によって第1目標転舵角θr1と第2目標転舵角θr2との偏差Δθが生じて、運転者の操舵方向と反対方向へ第2電流指令値Iref2が変化してしまうのを抑制できる。運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、操作状態量が変化しない保舵等の状態においても保舵が継続する時間に応じて偏差Δθの積分値の増加が抑制されるので、第2電流指令値Iref2の増加による運転者の操舵感の変化を抑制できる。
また、大きな操作状態量により偏差Δθの積分値の増加を抑制した後に、操作状態量が減少して抑制を解除する際にも、積分値が緩慢に変化するため第2電流指令値Iref2の急変を防止できる。
図17に、第3実施形態のステアバイワイヤ機構の一例の概要を示す。図1に示す電動パワーステアリング装置の構成要素と同様の構成要素には同じ参照符号を付する。
ステアバイワイヤ機構は、バックアップクラッチ90と、反力モータ91と、転舵モータ92と、減速ギア93と、ピニオン94と、SBW−ECU95と、転舵角センサ96を備える。
バックアップクラッチ90は、解放状態になると操向ハンドル1と操向車輪8L、8Rとを機械的に切り離し、締結状態になると操向ハンドル1と操向車輪8L、8Rとを機械的に接続する。
操向ハンドル1に反力トルクThを付与する反力モータ91は、減速ギア3を介して操舵軸2に連結されている。
操向車輪8L、8Rを転舵する転舵モータ92は、減速ギア93を介してピニオン94に連結され、ピニオン94はラック5bに噛合する。これにより、転舵モータ92の回転運動はラック5bの車幅方向の直進運動に変換される。ラック5bには、ラック5bの移動量を検出して操向車輪8L、8Rの実転舵角θsを検出する転舵角センサ96が設けられている。
ステアバイワイヤ機構を制御するコントローラであるSBW−ECU95には、バッテリ13から電力が供給されるとともに、イグニション(IGN)キー11を経てイグニションキー信号が入力される。
SBW−ECU95は、車速センサ12で検出された車速Vhと、操舵角センサ14で検出された操舵角θと、転舵角センサ96で検出された実転舵角θsに基づいて、転舵制御指令の電流指令値の演算を行い、電流指令値に補償等を施した電圧制御指令値によって転舵モータ92に供給する電流を制御する。
また、SBW−ECU95は、車速センサ12で検出された車速Vhと、転舵角センサ96で検出された実転舵角θsに基づいて目標反力トルクを算出し、トルクセンサ10で検出される反力トルクThを目標反力トルクに近付けるフィードバック制御を行う。
SBW−ECU95は、例えば、プロセッサと、記憶装置等の周辺部品とを含むコンピュータを備えてよい。プロセッサは、例えばCPU、やMPUであってよい。
記憶装置は、半導体記憶装置、磁気記憶装置及び光学記憶装置のいずれかを備えてよい。記憶装置は、レジスタ、キャッシュメモリ、主記憶装置として使用されるROM及びRAM等のメモリを含んでよい。
以下に説明するSBW−ECU95の機能は、例えばSBW−ECU95のプロセッサが、記憶装置に格納されたコンピュータプログラムを実行することにより実現される。
なお、SBW−ECU95を、以下に説明する各情報処理を実行するための専用のハードウエアにより形成してもよい。
例えば、SBW−ECU95は、汎用の半導体集積回路中に設定される機能的な論理回路を備えてもよい。例えばSBW−ECU95はフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ等のプログラマブル・ロジック・デバイス等を有していてもよい。
図18を参照して、第3実施形態のSBW−ECU95の機能構成の一例を説明する。SBW−ECU95は、指令値演算部100と、減算器101と、PI制御部102と、PWM制御部103と、インバータ104と、反力目標値制御部106と、減算器107と、反力制御部108を備える。
指令値演算部100は、走行制御ECU37により設定された第2目標転舵角θr2と、操舵角θと、車速Vhと、実転舵角θsに基づいて、転舵モータ92の駆動電流の制御目標値である電流指令値Irefを演算する。
走行制御ECU37の操舵指令値演算部39は、目標軌道演算部38が演算した目標軌道と、状態検出部36による検出結果に基づいて、車両の周囲環境に基づく転舵角θの制御目標値である第2目標転舵角θr2を演算して、EPS−ECU30へ出力する。
指令値演算部100が演算した電流指令値Irefは減算器101に入力され、フィードバックされているモータ電流値Imとの偏差(Iref−Im)が演算され、その偏差(Iref−Im)が操舵動作の特性改善のためのPI制御部102に入力される。
PI制御部102で特性改善された操舵補助指令値VrefがPWM制御部103に入力され、更に駆動部としてのインバータ104を介して転舵モータ92がPWM駆動される。転舵モータ92の電流値Imはモータ電流検出器105で検出され、減算器101にフィードバックされる。インバータ104は、駆動素子としてFET(Field Effect Transistor)が用いられ、FETのブリッジ回路で構成されている。
反力目標値制御部106は、実転舵角θsと車速Vhに応じて、操向ハンドル1に付与する操舵反力トルクの制御目標値である目標反力トルクThrを設定する。反力目標値制御部106は、操向ハンドル1の切り増し時と切り戻し時で異なる目標反力トルクThrを設定してよい。
減算器107は、トルクセンサ10で検出される反力トルクThと目標反力トルクThrとの偏差ΔThを算出する。
反力制御部108は、偏差ΔThに基づくフィードバック制御により、反力トルクThを目標反力トルクThrに近付ける制御電流を生成して、反力モータ91に出力する。
次に、図19を参照して指令値演算部100の機能構成を説明する。指令値演算部100は、操向ハンドル1に対する運転者の操作によって変化する操作状態量に基づいて転舵モータ92を制御する第1電流指令値Iref1と、車両の周囲環境に基づいて設定された第2目標転舵角θr2に実転舵角θsを近付けるように転舵モータ92を制御する第2電流指令値Iref2を演算する。
このため、指令値演算部100は、目標転舵角演算部110と、減算器112及び114と、第1電流指令値演算部113と、第2電流指令値演算部116と、加算器117を備える。
目標転舵角演算部110は、運転者による操向ハンドル1の操舵角θと車速Vhに基づいて第1目標転舵角θr1を設定する。
減算器112は、第1目標転舵角θr1から実転舵角θsを減算した偏差(θr1−θs)を演算し、第1電流指令値演算部113に入力する。第1電流指令値演算部113は、偏差(θr1−θs)をゼロに近付けるフィードバック制御により第1電流指令値Iref1を演算する。
一方で、減算器114は、第2目標転舵角θr2から第1目標転舵角θr1を減算した偏差Δθ(=θr2−θr1)を演算し、第2電流指令値演算部116に入力する。第2電流指令値演算部116は、偏差Δθに基づくPI制御により第2電流指令値Iref2を演算する。
第2電流指令値演算部116は、図3に示す第1実施形態の入力制限器43と、符号反転器44と、積分器46と同様の構成を有する入力制限器と、符号反転器と、積分器を備えてよい。第2電流指令値演算部116は、この積分器により偏差Δθの積分値を演算する。
また、指令値演算部100は、図4に示す第1実施形態の積分抑制変数演算部42と同様の構成を有する積分抑制変数演算部115を備えてよい。
積分抑制変数演算部115には、操舵機構に対する運転者による操作状態量として、第1実施形態の操舵トルクThに代えて偏差Δθが入力される。
積分抑制変数演算部115には、偏差Δθに応じた値の積分値として入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算し、第2電流指令値演算部116に入力する。なお、積分抑制変数演算部115には、偏差Δθに代えて反力トルクThに応じて入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算してもよい。
第2電流指令値演算部116は、偏差Δθの積分値の演算において積分器に入力する偏差Δθを、第1実施形態と同様に入力制限値Liに応じて制限する。
また、第2電流指令値演算部116は、偏差Δθの積算結果を漸減ゲインGdに応じて変更する。
第1電流指令値演算部113が演算した第1電流指令値Iref1と、第2電流指令値演算部116が演算した第2電流指令値Iref2は、加算器117に入力される。加算器117は、第1電流指令値Iref1と第2電流指令値Iref2を加算して電流指令値Irefを演算して、図18に示す減算器101に入力する。
(第3実施形態の効果)
第3実施形態のステアバイワイヤ機構においても、第1実施形態及び第2実施形態の電動パワーステアリング装置と同様の効果を奏する。
(第1変形例)
図20を参照する。減算器114は、第1目標転舵角θr1から第2目標転舵角θr2を減算した差を偏差Δθ(=θr1−θr2)として演算してもよい。第1電流指令値演算部113は、偏差Δθに基づくPI制御により第1電流指令値Iref1を演算してもよい。
また、減算器112は、第2目標転舵角θr2から実転舵角θsを減算した偏差(θr2−θs)を演算し、第2電流指令値演算部116は、偏差(θr2−θs)に基づくPI制御により第2電流指令値Iref2を演算してもよい。
そして、偏差(θr2−θs)の積分値の増加を、偏差Δθ(=θr1−θr2)に応じて演算した入力制限値Liと漸減ゲインGdに応じて抑制してもよい。
このように構成しても、第3実施形態と同様の効果が得られる。
(第2変形例)
第1目標転舵角θr1と第2目標転舵角θr2との角速度偏差や、実転舵角θsと第2目標転舵角θr2との角速度偏差に基づくPI制御により第2電流指令値Iref2を演算してもよい。
(第3変形例)
第1〜3実施形態、第1実施形態の(第1変形例)及び(第2変形例)、第3実施形態の(第1変形例1)及び(第2変形例)において、操舵機構に対する運転者による操作状態量として実操舵角θや実操舵角速度ωを採用して、実操舵角θや実操舵角速度ωに応じて変化する値を積分して、入力制限値Liと漸減ゲインGdを演算してもよい。
1…操向ハンドル、2…操舵軸、3…減速ギア、4a、4b…ユニバーサルジョイント、5…ピニオンラック機構、5a…ピニオン、5b…ラック、6a、6b…タイロッド、7a、7b…ハブユニット、8L、8R…操向車輪、10…トルクセンサ、11…イグニションキー、12…車速センサ、13…バッテリ、14…操舵角センサ、20…操舵補助モータ、21、105…モータ電流検出器、30…EPS−ECU、31、100…指令値演算部、32、41、82、84、101、107、112、114…減算器、33、102…比例積分制御部、34、103…PWM制御部、35、104…インバータ、36…状態検出部、38…目標軌道演算部、39…操舵指令値演算部、40…第1補助制御値演算部、42…積分抑制変数演算部、43…入力制限器、44…符号反転器、45…比例器、46…積分器、47、48、52、55、71、117、125…加算器、50…絶対値算出部、51…入力制限値変更量設定部、53…過去値保持部、54…漸減ゲイン変更量設定部、56…過去値保持部、60…絶対値算出部、61…比例ゲイン設定部、62…増加ゲイン設定部、63、64、73…乗算器、70…積分ゲイン乗算部、72…過去値保持部、80…目標操舵角速度演算部、81…角速度演算部、83…ダンピング演算部、90…バックアップクラッチ、91…反力モータ、92…転舵モータ、93…減速ギア、94…ピニオン、95…SBW−ECU、96…転舵角センサ、106…反力目標値制御部、108…反力制御部、110…目標転舵角演算部、113…第1電流指令値演算部、115…積分抑制変数演算部、116…第2電流指令値演算部、120…微分器、121…操舵意思判定部、124…低減量設定部

Claims (10)

  1. 運転者による車両の操舵機構に対する操作状態量に基づいて、転舵輪を転舵するアクチュエータを制御する転舵制御値を演算する転舵制御値演算部と、
    前記車両の周囲環境に基づいて、前記車両の進行方向を示す状態量の目標値を設定する目標値設定部と、
    積分制御により、実際の前記状態量が前記目標値に近付くように前記アクチュエータを制御する目標値制御部と、
    前記積分制御において演算される第1積分値の増加を、前記操作状態量に応じて演算される第2積分値に応じて抑制する積分抑制部と、
    を備えることを特徴とする、車両の操舵に用いられるアクチュエータ制御装置。
  2. 前記目標値制御部は、実際の前記状態量と前記目標値との偏差を積分して前記第1積分値を演算し、前記第1積分値に応じた積分制御により前記アクチュエータを制御する積分制御部を備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ制御装置。
  3. 前記目標値制御部は、
    実際の前記状態量と前記目標値との差分に基づき前記状態量の目標変化速度を演算する目標変化速度演算部と、
    実際の前記状態量の変化速度と前記目標変化速度との偏差を積分して前記第1積分値を演算し、前記第1積分値に応じた積分制御により前記アクチュエータを制御する積分制御部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ制御装置。
  4. 前記積分抑制部は、前記第1積分値の演算において積算する前記偏差を前記第2積分値に応じて制限する、ことを特徴とする請求項2又は3に記載のアクチュエータ制御装置。
  5. 前記偏差の比例成分に応じた比例制御により前記アクチュエータを制御する比例制御部と、
    前記第2積分値に応じて前記比例成分を変更する比例成分変更部と、
    を更に備えることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
  6. 前記積分抑制部は、前記操作状態量に応じて変化する変数を積算して前記第2積分値を演算し、
    閾値以上の前記操作状態量に対する前記変数の変化率が、前記閾値未満の前記操作状態量に対する前記変数の変化率よりも大きい、
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
  7. 前記積分抑制部は、前記運転者の操舵意思を判定し、前記操舵意思が有り且つ前記変数が正値である場合の前記変数の値を、前記操舵意思が無く且つ前記変数が正値である場合の前記変数の値よりも低減する、ことを特徴とする請求項6に記載のアクチュエータ制御装置。
  8. 前記積分抑制部は、前記操作状態量である操舵トルクの変化速度に応じて前記運転者の操舵意思を判定することを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ制御装置。
  9. 前記積分抑制部は、前記操作状態量である操舵トルクの変化速度に応じて前記変数の値を低減することを特徴とする請求項6に記載のアクチュエータ制御装置。
  10. 前記積分抑制部は、前記第1積分値の積算結果を前記第2積分値に応じて変更する、ことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載のアクチュエータ制御装置。
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