JP6252759B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両のステアリング操作を補助する電動パワーステアリング装置に関する。
この種の電動パワーステアリング装置としては、特許文献1に記載の装置がある。特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの操作に基づいて車両の転舵輪を転舵させる操舵機構、及び操舵機構にアシスト力を付与するアシスト機構を備えている。アシスト機構は、ステアリングホイールに付与される操舵トルクや車両の速度を検出する各種センサ、及びそれらの検出値に基づいてモータの駆動を制御する制御部を有している。制御部は、操舵トルク及び車両の速度に基づいてアシスト指令値を設定し、モータの実際の出力トルクをアシスト指令値に追従させるべくモータの駆動を制御する。詳しくは、目標アシスト力に対応する電流指令値を操舵トルク及び車速に基づいて演算する。電流指令値は、モータに供給する電流の目標値である。なお制御部は、操舵トルクの絶対値が大きいほど、また車速が遅いほど、電流指令値の絶対値をより大きい値に設定する。また操舵トルクの絶対値が所定の閾値以下となる領域では、操舵トルクの大きさに関わらず電流指令値を「0」に設定する、いわゆる不感帯領域を設定する。そして制御部は、モータに供給される実際の電流値を電流指令値に追従させるべくフィードバック制御を行うことによりモータの駆動を制御する。
特開2011−46293号公報
ところで、電動パワーステアリング装置では、ステアリングホイールが中立位置付近に位置している場合、ステアリングホイールに付与される操舵トルクが極僅かとなるため、電流指令値が「0」に設定される。すなわちモータが停止し、操舵機構にアシスト力が付与されなくなる。このような状況での運転者の操舵感には、操舵機構の内部摩擦、例えば操舵機構とモータとの間に設けられる減速機において発生する摩擦の影響が強く現れる。このため運転者の操舵感が摩擦感に支配される。これが運転者の操舵感を悪化させる要因となっている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ステアリングホイールが中立位置付近に位置している状況での操舵感を向上させることのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記課題を解決する電動パワーステアリング装置は、モータから車両の操舵機構にアシスト力を付与するアシスト機構と、前記モータの出力トルクの目標値であるアシスト指令値に基づいて前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、ステアリングホイールに付与される操舵トルクに基づいて前記アシスト指令値の基礎成分である第1アシスト成分を演算する基本アシスト成分演算部と、前記操舵トルク及び前記第1アシスト成分の加算値に基づいて、前記転舵輪の転舵角の目標値である転舵角指令値を演算する転舵角指令値演算部と、前記転舵輪の実際の転舵角を前記転舵角指令値に追従させる転舵角フィードバック制御の実行により第2アシスト成分を演算する転舵角フィードバック制御部と、前記ステアリングホイールの操舵角に基づいて補正成分を演算する補正成分演算部と、前記第1アシスト成分及び前記第2アシスト成分の加算値から前記補正成分を減算した値を基礎として前記アシスト指令値を演算するアシスト指令値演算部と、を有する。
この構成によれば、転舵角フィードバック制御を通じて得られる第2アシスト成分がアシスト指令値に含まれているため、アシスト指令値に基づくアシスト力が操舵機構に付与されると、実際の転舵角が転舵角指令値に追従する。この転舵角フィードバック制御により、操舵機構の駆動に際して摩擦が生じる場合であれ、実転舵角が転舵角指令値に追従するようにアシスト力が調整される。結果的に、操舵機構の内部摩擦を打ち消すようなアシスト力が操舵機構に付与されるため、中立位置付近のステアリング操作の際に運転者に与える摩擦感を払拭することができる。
また上記構成では、アシスト指令値から補正成分が減算されるため、その減算分だけ操舵機構に付与されるアシスト力が減少する。これによりステアリングホイールの操作に必要な操舵トルクが補正成分の減算分だけ増加するため、補正成分に応じた操舵感を運転者に与えることができる。したがって操舵角と補正成分との対応関係を適宜調整すれば、中立位置付近の操舵感を任意に作り上げることができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分は、前記操舵角の変化に対してヒステリシス特性を有することが好ましい。
この構成によれば、ステアリング操作に応じた好適な操舵感を運転者に与えることができる。
ところで、運転者の操舵感は、ステアリングホイールの切り込み操作を行う際と、切り戻し操作を行う際とで相違する。
そこで、上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分演算部は、前記ステアリングホイールの切り戻し操作に対応する前記操舵角と第1補正成分との関係を定義する切り戻しマップと、前記ステアリングホイールの切り込み操作に対応する前記操舵角と第2補正成分との関係を定義する切り込みマップと、を有し、前記第1補正成分及び前記第2補正成分に基づいて前記補正成分を演算することが好ましい。
この構成によれば、切り込みマップ及び切り戻しマップを個別に調整することにより、切り込み操作時の操舵感、及び切り戻し操作時の操舵感を個別に設定することができるため、操舵感を調整し易くなる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記切り戻しマップは、前記操舵角が第1基準角であるときに前記第1補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角に前記第1補正成分が比例するように定義されたマップであり、前記切り込みマップは、前記操舵角が第2基準角であるときに前記第2補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角が前記第2基準角から一方の操舵方向に変化するほど前記第2補正成分が増加し、且つ前記操舵角が前記一方の操舵方向に変化するほど前記操舵角に対する前記第2補正成分の変化率の絶対値が小さくなるように定義された第1切り込みマップと、前記操舵角が第3基準角であるときに前記第2補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角が前記第3基準角から前記一方の操舵方向とは逆の他方の操舵方向に変化するほど前記第2補正成分が減少し、且つ前記操舵角が前記他方の操舵方向に変化するほど前記操舵角に対する前記第2補正成分の変化率の絶対値が小さくなるように定義された第2切り込みマップと、から構成され、前記補正成分演算部は、前記切り戻しマップに基づいて前記第1補正成分を演算する第1演算部と、前記操舵角が前記第1基準角以上であることを条件に前記第1切り込みマップに基づいて前記第2補正成分を演算し、前記操舵角が前記第1基準角未満であることを条件に前記第2切り込みマップに基づいて前記第2補正成分を演算する第2演算部と、前記操舵角の変化方向が反転したときに前記第1基準角を更新する第1更新部と、前記操舵角から前記第1基準角を減算した差分値の符号が負から正に変化することを条件に前記第2基準角を更新する第2更新部と、前記差分値の符号が正から負に変化したときに前記第3基準角を更新する第3更新部と、前記第1演算部により演算される前記第1補正成分、及び前記第2演算部により演算される前記第2補正成分のうち、絶対値の小さい方を前記補正成分として選択する選択部と、を有することが好ましい。
この構成によれば、切り戻しマップ及び切り込みマップから、操舵角の変化に対してヒステリシス特性を有する補正成分を容易に演算することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記切り戻しマップが、前記第1基準角を「θ1」、前記操舵角を「θs」、前記第1補正成分を「Tc1*」、前記操舵角に対する前記第1補正成分の比例定数を「k」とするとき、次式「Tc1*=k・(θs−θ1)」で定義される場合には、前記第1更新部は、前記操舵角の変化方向が反転したとき、前記式の「Tc1*」に前記選択部により選択された補正成分の前回値を代入するとともに、前記式の「θs」に前記操舵角の前回値を代入することにより第1基準角θ1を演算し、同演算結果に基づいて前記第1基準角θ1を更新することが好ましい。
この構成によれば、操舵角の変化方向が反転した際に、切り戻しマップが、その時点での補正成分及び操舵角を取り得るマップに更新される。これにより、操舵角の変化方向が反転した際に、補正成分の演算用マップを切り戻しマップへと即座に切り替えることができるため、切り戻しマップに対応した操舵感を運転者に与えることが可能となる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記第2更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第2基準角を前記第1基準角と同一の値に更新し、前記第3更新部は、前記差分値の符号が正から負に変化したとき、前記第3基準角を前記第1基準角と同一の値に更新することが好ましい。
この構成によれば、第1切り込みマップ及び第2切り込みマップのいずれか一方と、切り戻しマップとを第1基準角で連続させることができる。これにより、操舵角が第1基準角に達した時点で、補正成分の演算用マップを、切り戻しマップから第1切り込みマップ及び第2切り込みマップのいずれか一方に切り替えることができる。よって、操舵角が第1基準角に達したときに、第1切り込みマップ及び第2切り込みマップのいずれか一方に対応した操舵感を運転者に与えることができる。
また、上記電動パワーステアリング装置について、前記第2更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第2基準角を前記第1基準角よりも小さい値に設定し、前記第3更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第3基準角を前記第1基準角よりも大きい値に設定することが好ましい。
この構成によれば、操舵角が一方の操舵方向に変化しつつ第1基準角に達した場合、第2基準角が第1基準角よりも小さい値に設定されるため、切り戻しマップと第1切り込みマップとが、第1基準角よりも大きい操舵角で交差する。そのため、操舵角が第1基準角から更に変化しなければ、補正成分の演算用マップが切り戻しマップから第1切り込みマップに切り替えられない。同様に、操舵角が他方の操舵方向に変化しつつ第1基準角に達した場合にも、操舵角が更に変化しなければ、補正成分の演算用マップが切り戻しマップから第2切り込みマップに切り替えられない。したがって操舵角が第1基準角に達した時点で切り戻しマップから切り込みマップに切り替える場合と比較すると、切り戻しマップに対応した操舵感を運転者に与え易くなる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分演算部は、車両の速度に基づいて前記補正成分の増幅率を変化させるゲイン調整部を有することが好ましい。
この構成によれば、車両の速度に応じて操舵感が変化するため、車両の走行状態に応じた、より好適な操舵感を得ることができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分演算部は、前記操舵角の絶対値が大きくなるほど、前記操舵角に対する前記補正成分の変化率を大きくする補正部を有することが好ましい。
この構成によれば、操舵角が中立位置からずれるほど、操舵角に対する補正成分の変化率が大きくなるため、ステアリング操作の際の手応え感が大きくなる。このため、運転者のステアリング操作に応じた、より好適な操舵感を得ることができる。
ところで、運転者がステアリングホイールを中立位置から切り込んだ後にステアリングホイールから手を離した場合、操舵トルクが「0」になるため、操舵トルクに基づき設定される第1アシスト成分は基本的には「0」に設定される。このような場合、アシスト指令値は第2アシスト成分及び補正成分により定まることになる。ここで操舵トルク及び第1アシスト成分が共に「0」の場合、本来であれば第2アシスト成分Ta2*に対応したアシスト力によりステアリングホイールを中立位置まで戻すことが可能である。しかしながら補正成分が操舵角に対してヒステリシス特性を有する場合、操舵角が「0°」付近の領域で、すなわちステアリングホイールの中立位置付近の領域で補正成分が「0」にならない。したがって、補正成分に対応したアシスト力が操舵機構に作用することになる。この場合、補正成分に対応したアシスト力と、第2アシスト成分に対応したアシスト力とがつり合う位置でアシスト力が「0」になってしまい、結果としてステアリングホイールが中立位置からずれた位置で停止するような状況が生じ得る。
そこで上記電動パワーステアリング装置について、前記制御部は、前記ステアリングホイールの操舵状態が手放し状態であること、前記ステアリングホイールの操舵速度が所定の速度閾値以下であること、及び前記ステアリングホイールが中立位置付近に位置していることの全ての条件が満たされることを条件に、前記補正成分の絶対値を前記補正成分演算部の演算値の絶対値よりも小さくする補正成分調整部を更に備えることが好ましい。
この構成によれば、運転者がステアリングホイールから手を離した後にステアリングホイールが中立位置に戻る直前で停止した場合、補正成分の絶対値が補正成分演算部の演算値の絶対値よりも小さい値に設定される。これにより第2アシスト成分に対して補正成分が影響し難くなるため、第2アシスト成分に対するアシスト力が操舵機構に作用し易くなる。したがってステアリングホイールが中立位置まで戻り易くなるため、運転者がステアリングホイールを中立位置まで微操舵する負担を軽減することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分調整部は、前記操舵状態が手放し状態であるか否かを前記車両の横加速度に基づいて判定することが好ましい。
この構成によれば、操舵状態が手放し状態であるか否かを容易に判定することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分調整部は、前記ステアリングホイールが中立位置付近に位置しているか否かを前記車両のヨーレートに基づいて判定することが好ましい。
この構成によれば、ステアリングホイールが中立位置付近に位置しているか否かを容易に判定することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分調整部は、前記車両の速度が所定の速度閾値以下である場合、前記補正成分の調整を行わないことが好ましい。
この構成によれば、例えば運転者が駐車に際して車両を低速走行させているような場合には、補正成分の調整が行われないため、補正成分に対応した操舵感を運転者に与えることができる。そのため低速走行時の操舵感を確保することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分調整部は、前記車両が旋回中である場合、前記補正成分の調整を行わないことが好ましい。
この構成によれば、運転者が車両を旋回させている場合には、補正成分の調整が行われないため、補正成分に対応した操舵感を運転者に与えることができる。そのため、車両旋回中の操舵感を確保することができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記補正成分調整部は、前記車両の横加速度、又は前記車両のヨーレートに基づいて前記車両が旋回中であるか否かを判定することが好ましい。
この構成によれば、車両が旋回中であるか否かを容易に判定することができる。
この電動パワーステアリング装置によれば、ステアリングホイールが中立位置付近に位置している状況での操舵感を向上させることができる。
電動パワーステアリング装置の第1実施形態についてその概略構成を示すブロック図。 第1実施形態の制御装置の構成を示すブロック図。 第1実施形態の制御装置の構成を示す制御ブロック図。 第1実施形態の補正成分演算部の構成を示す制御ブロック図。 第1実施形態の補正成分演算部が有する切り戻しマップの一例を示すグラフ。 切り戻しマップの変化態様を示すグラフ。 第1実施形態の補正成分演算部が有する第1切り込みマップの一例を示すグラフ。 第1実施形態の補正成分演算部が有する第2切り込みマップの一例を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態の第1変形例について操舵角の変化に応じて補正成分が演算される様子を示すグラフ。 第1実施形態の第2変形例についてその補正成分演算部の構成を示す制御ブロック図。 第1実施形態の第2変形例についてその操舵角ゲイン補正部の構成を示す制御ブロック図。 第1実施形態の第2変形例について操舵角に応じた補正成分の変化の軌跡を示すグラフ。 第2実施形態の電動パワーステアリング装置についてその制御装置の構成を示す制御ブロック図。 第2実施形態の補正成分調整部の構成を示す制御ブロック図。 第2実施形態の車両状態判定部により実行される処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態の調整部により実行される処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態の第1変形例についてその車両状態判定部により実行される処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態の第2変形例についてその車両状態判定部により実行される処理の手順を示すフローチャート。
<第1実施形態>
以下、電動パワーステアリング装置の第1実施形態について説明する。はじめに電動パワーステアリング装置の概要について説明する。
図1に示すように、この電動パワーステアリング装置は、運転者のステアリングホイール10の操作に基づき転舵輪3を転舵させる操舵機構1、及び運転者のステアリング操作を補助するアシスト機構2を備えている。
操舵機構1は、ステアリングホイール10の回転軸となるステアリングシャフト11、及びその下端部にラックアンドピニオン機構12を介して連結されたラックシャフト13を備えている。操舵機構1では、運転者のステアリングホイール10の操作に伴いステアリングシャフト11が回転すると、その回転運動がラックアンドピニオン機構12を介してラックシャフト13の軸方向の往復直線運動に変換される。このラックシャフト13の軸方向の往復直線運動がその両端に連結されたタイロッド14を介して転舵輪3に伝達されることにより転舵輪3の転舵角θtが変化し、車両の進行方向が変更される。
アシスト機構2は、ステアリングシャフト11にアシスト力を付与するモータ20を備えている。モータ20はブラシレスモータからなる。モータ20の回転が減速機21を介してステアリングシャフト11に伝達されることでステアリングシャフト11にモータトルクが付与され、ステアリング操作が補助される。
この電動パワーステアリング装置には、ステアリングホイール10の操作量や車両の状態量を検出する各種センサが設けられている。例えばステアリングシャフト11には、運転者のステアリング操作に際してステアリングシャフト11に付与される操舵トルクThを検出するトルクセンサ5が設けられている。車両には、その走行速度Vを検出する車速センサ6が設けられている。モータ20には、その回転角θmを検出する回転角センサ7が設けられている。これらセンサ5〜7の出力は制御装置(制御部)4に取り込まれる。制御装置4は各センサ5〜7の出力に基づいてモータ20の駆動を制御する。
図2に示すように、制御装置4は、車載バッテリ等の電源(電源電圧「+Vcc」)から供給される直流電圧を三相(U相、V相、W相)の交流電圧に変換するインバータ回路40、及びインバータ回路40をPWM(パルス幅変調)駆動するマイクロコンピュータ(以下、「マイコン」と略記する)41を備えている。
インバータ回路40はマイコン41からのPWM駆動信号に基づいて、電源から供給される直流電圧を三相交流電圧に変換する。この三相交流電圧は給電線WLを介してモータ20に供給される。給電線WLには、モータ20の各相電流値Iを検出する電流センサ42が設けられている。なお図2では、便宜上、各相の給電線WL及び各相の電流センサ42をそれぞれ一つにまとめて図示している。電流センサ42の出力はマイコン41に取り込まれる。
マイコン41には、トルクセンサ5、車速センサ6、及び回転角センサ7のそれぞれの出力も取り込まれる。マイコン41は、各センサにより検出される操舵トルクTh、車速V、モータ回転角θm、及び各相電流値Iに基づいてPWM駆動信号を所定の制御周期で生成する。マイコン41は、このPWM駆動信号をインバータ回路40に出力することでインバータ回路40をPWM駆動し、モータ20の駆動を制御する。
次に、マイコン41によるモータ20の駆動制御について詳述する。
図3に示すようにマイコン41は、操舵トルクTh、車速V、及びモータ回転角θmに基づいてアシスト指令値Ta*を演算するアシスト指令値演算部50を有している。アシスト指令値Ta*は、モータ20の出力トルクの目標値に対応する。
アシスト指令値演算部50は、アシスト指令値Ta*の基礎成分である第1アシスト成分Ta1*を演算する基本アシスト成分演算部60を有している。基本アシスト成分演算部60は、例えば操舵トルクThの絶対値が大きくなるほど、また車速Vが遅くなるほど第1アシスト成分Ta1*の絶対値をより大きな値に設定する。基本アシスト成分演算部60は、演算した第1アシスト成分Ta1*を減算器66に出力する。減算器66は、第1アシスト成分Ta1*を、補正成分演算部65により演算される補正成分Tc*に基づいて減算補正し、補正後の第1アシスト成分Ta1**(=Ta1*−Tc*)を転舵角指令値演算部61及び加算器67に出力する。
転舵角指令値演算部61には、補正後の第1アシスト成分Ta1**の他、操舵トルクThが取り込まれる。転舵角指令値演算部61は、補正後の第1アシスト成分Ta1**及び操舵トルクThの加算値を基本駆動トルクとするとき、基本駆動トルクに応じた転舵角指令値θt*をモデル化した理想モデルを有している。転舵角指令値θt*は転舵角θtの目標値に対応する。転舵角指令値演算部61は理想モデルに基づいて転舵角指令値θt*を演算し、演算した転舵角指令値θt*を転舵角フィードバック制御部62に出力する。
一方、本実施形態では、図1に示すようにモータ20が減速機21を介してステアリングシャフト11に機械的に連結されているため、モータ回転角θmとステアリングシャフト11の回転角との間には相関関係がある。したがってモータ回転角θmと転舵輪3の転舵角θtとの間にも相関関係がある。図3に示すように、アシスト指令値演算部50は、こうした相関関係を利用してモータ回転角θmから転舵輪3の実際の転舵角θtを演算する転舵角演算部63を有している。転舵角演算部63は、演算した実転舵角θtを転舵角フィードバック制御部62に出力する。
転舵角フィードバック制御部62は、実転舵角θtを転舵角指令値θt*に追従させるべく、それらの偏差に基づく転舵角フィードバック制御を実行することにより第2アシスト成分Ta2*を演算する。転舵角フィードバック制御部62は、演算した第2アシスト成分Ta2*を加算器67に出力する。加算器67は、第2アシスト成分Ta2*と補正後の第1アシスト成分Ta1**とを加算することによりアシスト指令値Ta*(=Ta1**+Ta2*)を演算し、演算したアシスト指令値Ta*を電流指令値演算部51に出力する。
電流指令値演算部51は電流指令値Id*,Iq*を演算する。電流指令値Id*,Iq*は、d/q座標系におけるモータ20の駆動電流の目標値に対応する。詳しくは、電流指令値演算部51は、アシスト指令値Ta*に基づいてq軸上の電流指令値Iq*を演算し、このq軸電流指令値Iq*を制御信号生成部52に出力する。なお本実施形態においてd軸上の電流指令値Id*は「0」に設定されており、電流指令値演算部51は、このd軸電流指令値Id*も制御信号生成部52に出力する。
制御信号生成部52には、d軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*の他、各相電流値I及びモータ回転角θmが取り込まれる。制御信号生成部52はモータ回転角θmに基づいて各相電流値Iをd/q座標上に写像することにより、d/q座標系におけるモータ20の実際の電流値であるd軸電流値及びq軸電流値を演算する。そして制御信号生成部52は、d軸電流値をd軸電流指令値Id*に追従させるべく、またq軸電流値をq軸電流指令値Iq*に追従させるべく、それぞれの偏差に基づく電流フィードバック制御を行うことによりPWM駆動信号を生成する。このPWM駆動信号がインバータ回路40に出力されることによりモータ20にPWM駆動信号に応じた駆動電力が供給され、アシスト指令値Ta*に応じたアシスト力がモータ20からステアリングシャフト11に付与される。
このような構成によれば、転舵角フィードバック制御を通じて得られる第2アシスト成分Ta2*がアシスト指令値Ta*に含まれているため、アシスト指令値Ta*に基づくアシスト力がステアリングシャフト11に付与されると、実転舵角θtが転舵角指令値θt*に追従する。この転舵角フィードバック制御により、操舵機構1の駆動に際して例えば減速機21に摩擦が生じる場合であれ、実転舵角θtが転舵角指令値θt*に追従するようにアシスト力が調整される。結果的に、減速機21の摩擦を含め、操舵機構1の内部摩擦を打ち消すようなアシスト力が操舵機構1に付与されるため、中立位置付近のステアリング操作の際に運転者に与える実際の摩擦感を払拭することができる。
そして本実施形態では、このようにして中立位置付近のステアリング操作の際に運転者に与える実際の摩擦感を払拭した上で、理想的な操舵感が得られるようにアシスト力を更に調整することで操舵感を向上させる。次に、理想的な操舵感が得られるようにアシスト力を調整する構成について説明する。
図3に示すように、アシスト指令値演算部50は、モータ回転角θmに基づいてステアリングホイール10の実際の操舵角θsを演算する操舵角演算部64を有している。操舵角演算部64は、モータ回転角θmとステアリングシャフト11の回転角との相関関係を利用して操舵角θsを演算する。なお本実施形態では、ステアリングホイール10が中立位置であるとき、操舵角θsは「0°」となっている。また操舵角θsは、ステアリングホイール10が右操舵方向に操作されると増加し、左操舵方向に操作されると減少するように定義されている。操舵角演算部64は、演算した操舵角θsを補正成分演算部65に出力する。
補正成分演算部65は、操舵角θsに基づいて補正成分Tc*を演算し、演算した補正成分Tc*を減算器66に出力する。減算器66は、第1アシスト成分Ta1*から補正成分Tc*を減算する。第1アシスト成分Ta1*から補正成分Tc*が減算されると、その分だけアシスト指令値Ta*が減少する。すなわち、補正成分Tc*の減算分だけ、ステアリングシャフト11に付与されるアシスト力が減少する。これによりステアリングホイール10の操作に必要な操舵トルクThが補正成分Tc*の減算分だけ増加するため、補正成分Tc*に応じた操舵感を運転者に与えることができる。
ところで、運転者の操舵感は、ステアリングホイール10に対して切り込み操作を行う際と、切り戻し操作を行う際とで相違する。これを考慮し、補正成分演算部65では、切り戻し操作に対応する第1補正成分と、切り込み操作に対応する第2補正成分とを個別に求め、それらを組み合わせることで補正成分Tc*を構成する。
詳しくは、図4に示すように、補正成分演算部65は、操舵方向を検出する操舵方向検出部70、切り戻し操作に対応する第1補正成分Tc1*を演算する第1演算部71、及び切り込み操作に対応する第2補正成分Tc2*を演算する第2演算部72を有している。また補正成分演算部65は、各演算部71,72により演算される第1補正成分Tc1*及び第2補正成分Tc2*のいずれか一方を選択する選択部73、及び選択部73で選択された補正成分(以下、「選択補正成分」という)Tcs*のゲインを車速Vに基づいて調整することで補正成分Tc*を求めるゲイン調整部74を有している。
操舵方向検出部70は、操舵角θsの経時的な変化に基づいてステアリングホイール10の操舵方向を検出する。操舵方向検出部70は、検出した操舵方向が右操舵方向である場合、フラグFの値を「1」に設定し、操舵方向が左操舵方向である場合、フラグFの値を「−1」に設定する。操舵方向検出部70は、設定したフラグFの値を第1演算部71に出力する。
第1演算部71には、フラグFの他、操舵角θs及び選択補正成分Tcs*が取り込まれる。第1演算部71は、図5に示すような操舵角θsと第1補正成分Tc1*との関係を示す切り戻しマップM10を有している。図5に示すように、切り戻しマップM10では、操舵角θsが第1基準角θ1であるときに第1補正成分Tc1*が「0」となるとともに、第1補正成分Tc1*が操舵角θsに比例するように定義されている。すなわち切り戻しマップM10は以下の式(1)で定義されている。なお、「k」は比例定数を示す。
Tc1*=k・(θs−θ1) ・・・(1)
第1演算部71は、図5に示す切り戻しマップM10に基づいて操舵角θsから第1補正成分Tc1*を演算する。
詳しくは、図4に示すように、第1演算部71は、操舵角θs、フラグF、及び選択補正成分Tcs*に基づいて第1基準角θ1を更新する第1更新部80を有している。第1更新部80は、フラグFの値を所定の制御周期で取得する都度、フラグFの今回値と前回値とを比較し、それらの値が異なるか否かを判断する。なお今回値は現在の制御周期での値を示し、前回値は一制御周期前の値を示す。第1更新部80は、フラグFの今回値と前回値とが同一である場合、すなわち操舵方向が変化していない場合、第1基準角θ1の前回値をそのまま差分値演算部81に出力する。一方、フラグFの今回値と前回値とが異なる場合、すなわち操舵方向が反転した場合、式(1)の「Tc1*」に選択補正成分Tcs*の前回値を、また「θs」に操舵角θsの前回値を代入することにより新たな第1基準角θ1を演算し、この新たな第1基準角θ1を差分値演算部81に出力する。
差分値演算部81には、第1基準角θ1の他、操舵角θsが取り込まれる。差分値演算部81は、操舵角θsから第1基準角θ1を減算することでそれらの差分値(θs−θ1)を求め、その値を第2演算部72及び第1マップ演算部82にそれぞれ出力する。第1マップ演算部82は、差分値(θs−θ1)に比例定数kを乗ずることにより第1補正成分Tc1*を演算し、その演算結果を選択部73に出力する。
このような構成からなる第1演算部71は、例えば図5に示す切り戻しマップM10に基づいて第1補正成分Tc1*を演算している場合、操舵方向が反転しない限り、図5に示す切り戻しマップM10に基づいて第1補正成分Tc1*を演算し続ける。そして操舵方向が反転したとき、その時点での操舵角θs及び選択補正成分Tcs*のそれぞれの前回値が仮に図中に示す「θsa」,「Tcsa*」である場合、切り戻しマップM10が座標点(θsa,Tcsa*)を通る図6に示す新たなマップに更新される。
一方、第2演算部72は、図7及び図8に示すような操舵角θsと第2補正成分Tc2*との関係を示す2つの切り込みマップM11,M12を有している。
図7に示すように、第1切り込みマップM11では、操舵角θsが第2基準角θ2であるとき、第2補正成分Tc2*が「0」となる。また第1切り込みマップM11では、操舵角θsが第2基準角θ2から大きくなるほど、すなわち操舵角θsが第2基準角θ2から右操舵方向に変化するほど、第2補正成分Tc2*が増加する。さらに第1切り込みマップM11では、操舵角θsが大きくなるほど、操舵角θsに対する第2補正成分Tc2*の変化率の絶対値(マップM11の傾き)が小さくなる。なお図中に切り戻しマップM10を破線で示すように、第1切り込みマップM11の変化率の絶対値は、切り戻しマップM10の変化率の絶対値よりも小さい値に設定されている。
図8に示すように、第2切り込みマップM12では、操舵角θsが第3基準角θ3であるときに第2補正成分Tc2*が「0」となる。また第2切り込みマップM12では、操舵角θsが第3基準角θ3から小さくなるほど、すなわち操舵角θsが第2基準角θ2から左操舵方向に変化するほど、第2補正成分Tc2*が減少する。さらに第2切り込みマップM12では、操舵角θsが小さくなるほど、操舵角θsに対する第2補正成分Tc2*の変化率の絶対値(マップM12の傾き)が小さくなる。なお図中に切り戻しマップM10を破線で示すように、第2切り込みマップM12の変化率の絶対値も、切り戻しマップM10の変化率の絶対値よりも小さい値に設定されている。
第2演算部72は、これらの2つの切り込みマップM11,M12に基づいて操舵角θsから第2補正成分Tc2*を演算する。
詳しくは、図4に示すように、第2演算部72には、第1演算部71で演算される差分値(θs−θ1)、及び操舵角θsが取り込まれる。第2演算部72は、差分値(θs−θ1)に基づいて第2基準角θ2及び第3基準角θ3をそれぞれ更新する第2更新部90及び第3更新部91を有している。
第2更新部90は、差分値(θs−θ1)を所定の制御周期で取得する都度、差分値(θs−θ1)の今回値と前回値とを比較し、それらの符号が変化したか否かを判断する。そして第2更新部90は、差分値(θs−θ1)の符号が負から正に変化した場合、第2基準角θ2を、その時点での第1基準角θ1と同一の値に設定し、新たに設定された第2基準角θ2を第2マップ演算部92に出力する。これに対し、差分値(θs−θ1)の符号が負から正に変化していない場合には、第2基準角θ2の前回値をそのまま第2マップ演算部92に出力する。
第3更新部91も、差分値(θs−θ1)を所定の制御周期で取得する都度、差分値(θs−θ1)の今回値と前回値とを比較し、それらの符号が変化したか否かを判断する。そして第3更新部91は、差分値(θs−θ1)の符号が正から負に変化した場合、第3基準角θ3を、その時点での第1基準角θ1と同一の値に設定し、新たに設定された第3基準角θ3を第2マップ演算部92に出力する。これに対し、差分値(θs−θ1)の符号が正から負に変化していない場合には、第3基準角θ3の前回値をそのまま第2マップ演算部92に出力する。
第2マップ演算部92には、第2基準角θ2及び第3基準角θ3の他、操舵角θs及び差分値(θs−θ1)が取り込まれる。第2マップ演算部92は、図7及び図8に示した2つの切り込みマップM11,M12を有している。第2マップ演算部92は、差分値(θs−θ1)に基づいて以下の(a1),(a2)に示すように第2補正成分Tc2*を演算する。
(a1)「θs−θ1≧0」の場合、すなわち操舵角θsが第1基準角θ1以上である場合。この場合、第2マップ演算部92は、第2基準角θ2及び操舵角θsから、図7に示す第1切り込みマップM11に基づいて第2補正成分Tc2*を演算する。
(a2)「θs−θ1<0」の場合、すなわち操舵角θsが第1基準角θ1未満である場合。この場合、第2マップ演算部92は、第3基準角θ3及び操舵角θsから、図8に示す第2切り込みマップM12に基づいて第2補正成分Tc2*を演算する。
そして第2マップ演算部92は、演算した第2補正成分Tc2*を選択部73に出力する。
選択部73は、第1補正成分Tc1*及び第2補正成分Tc2*のうち、絶対値の小さい方を選択し、選択した補正成分Tcs*をゲイン調整部74に出力する。
ゲイン調整部74には、選択補正成分Tcs*の他、車速Vが取り込まれる。ゲイン調整部74は、例えば車速Vが速くなるほど、選択補正成分Tcs*を増幅率(ゲイン)が大きくなるように調整し、調整後の選択補正成分Tcs*を補正成分Tc*として出力する。
次に、図9〜図13を参照して、操舵角θsの変化に応じて補正成分Tc*が設定される様子を説明するとともに、本実施形態の電動パワーステアリング装置の作用について説明する。なおここでは、初期状態として、第1〜第3基準角θ1〜θ3の全てが「0°」に設定されているとする。またゲイン調整部74で設定されるゲインは「1」であるとする。すなわち選択補正成分Tcs*と補正成分Tc*とが同一であるとする。さらに、切り戻しマップM10を破線で、第1切り込みマップM11を一点鎖線で、第2切り込みマップM12を二点鎖線でそれぞれ示す。
例えば運転者がステアリングホイール10を中立位置から右操舵方向に操作することにより操舵角θsが「0°」から徐々に増加した場合、第1演算部71は、図9に示す切り戻しマップM10に基づいて第1補正成分Tc1*を演算する。また「θs−θ1≧0」の関係を満たすため、第2演算部72は、図9に示す第1切り込みマップM11に基づいて第2補正成分Tc2*を演算する。このとき、各マップM10,M11の傾きの関係により、第1補正成分の絶対値|Tc1*|よりも第2補正成分の絶対値|Tc2*|の方が小さいため、選択部73は第2補正成分Tc2*を選択する。その結果、補正成分Tc*は、図中に実線の矢印で示すように第1切り込みマップM11に応じた変化態様を示す。
その後、運転者が操舵角θsbでステアリングホイール10を左操舵方向に操作し、ステアリングホイール10の操舵方向が反転したとする。この場合、図10に示すように、第1更新部80は、操舵角θsb、及びそれに対応する補正成分Tcb*に基づいて第1基準角θ1を更新し、座標点(θsb,Tcb*)を通るように切り戻しマップM10を移動させる。これにより第1切り込みマップM11に基づいて演算される第2補正成分の絶対値|Tc2*|よりも、切り戻しマップM10に基づいて演算される第1補正成分の絶対値|Tc1*|の方が小さくなる。そのため選択部73は第1補正成分Tc1*を選択する。その結果、補正成分Tc*は、図中に実線の矢印で示すように切り戻しマップM10に応じた変化態様を示す。
さらに、運転者がステアリングホイール10を第1基準角θ1を通過するように操作すると、差分値(θs−θ1)の符号が正から負へと変化するため、第3更新部91は第3基準角θ3を第1基準角θ1と同一の値に設定する。これにより、図11に示すように第2切り込みマップM12が移動する。これ以降、「θs−θ1<0」の関係を満たすため、第2演算部72は、第1切り込みマップM11から第2切り込みマップM12に切り替えて第2補正成分Tc2*の演算を行う。このとき、切り戻しマップM10及び第2切り込みマップM12のそれぞれの傾きの関係により、切り戻しマップM10に基づいて演算される第1補正成分の絶対値|Tc1*|よりも、第2切り込みマップM12に基づいて演算される第2補正成分の絶対値|Tc2*|の方が小さくなる。そのため選択部73は第2補正成分Tc2*を選択する。その結果、補正成分Tc*は、図中に実線の矢印で示すように第2切り込みマップM12に応じた変化態様を示す。
その後、運転者が操舵角θscでステアリングホイール10を右操舵方向に操作し、ステアリングホイール10の操舵方向が反転したとする。この場合、図12に示すように、第1更新部80は、操舵角θsc、及びそれに対応する補正成分Tcc*に基づいて第1基準角θ1を更新し、座標点(θsc,Tcc*)を通るように切り戻しマップM10を移動させる。これにより第2切り込みマップM12に基づいて演算される第2補正成分の絶対値|Tc2*|よりも、切り戻しマップM10に基づいて演算される第1補正成分の絶対値|Tc1*|の方が小さくなる。そのため選択部73は第1補正成分Tc1*を選択する。その結果、補正成分Tc*は、図中に実線の矢印で示すように切り戻しマップM10に応じた変化態様を示す。
さらに運転者がステアリングホイール10を第1基準角θ1を通過するように操作すると、差分値(θs−θ1)の符号が負から正へと変化するため、第2更新部90は第2基準角θ2を第1基準角θ1と同一の値に設定する。これにより、図13に示すように、第1切り込みマップM11が移動する。これ以降、「θs−θ1≧0」の関係を満たすため、第2演算部72は、第2切り込みマップM12から第1切り込みマップM11に切り替えて第2補正成分Tc2*の演算を行う。このとき、切り戻しマップM10及び第1切り込みマップM11のそれぞれの傾きの関係により、切り戻しマップM10に基づいて演算される第1補正成分の絶対値|Tc1*|よりも、第1切り込みマップM11に基づいて演算される第2補正成分の絶対値|Tc2*|の方が小さくなる。そのため選択部73は第2補正成分Tc2*を選択する。その結果、補正成分Tc*は、図中に実線の矢印で示すように、第1切り込みマップM11に応じた変化態様を示す。
これ以降、補正成分演算部65は同様の処理を繰り返し実行する。
このような構成によれば、操舵角θsに対して補正成分Tc*が図13に示すようなヒステリシス特性を有するため、操舵角θsの変化に対してヒステリシス特性を有する操舵感を運転者に与えることができる。また各マップM10〜M12の形状を適宜変更することによりヒステリシス特性を変更することができるため、運転者に与える操舵感を任意に変更することができる。
以上説明したように、本実施形態の電動パワーステアリング装置によれば以下の効果が得られる。
(1)アシスト指令値Ta*には、転舵角フィードバック制御の実行により得られる第2アシスト成分Ta2*と、ステアリングホイール10の操舵角θsの変化に対してヒステリシス特性を有する補正成分Tc*とを含めることとした。これにより中立位置付近のステアリング操作の際に運転者に与える摩擦感を払拭した上で、運転者に任意の操舵感を与えることができるため、操舵感を向上させることができる。また、中立位置付近以外のステアリング操作についても、運転者に任意の操舵感を与えることができるため、同様に操舵感を向上させることができる。
(2)切り戻しマップM10及び切り込みマップM11,M12を個別に調整することにより、切り込み操作時の操舵感、及び切り戻し操作時の操舵感を個別に設定することができるため、操舵感を調整し易くなる。
(3)補正成分Tc*を演算するためのマップとして、図5に示す切り戻しマップM10、並びに図7及び図8にそれぞれ示す2つの切り込みマップM11,M12を用いることとした。これにより操舵角θsに対してヒステリシス特性を有する補正成分Tc*を容易に演算することができる。
(4)操舵角θsの変化方向が反転した際に、切り戻しマップM10を、その時点での選択補正成分Tcs*及び操舵角θsを取り得るマップに更新することとした。これにより、操舵角θsの変化方向が反転した際に、補正成分Tc*の演算用マップを切り戻しマップM10へと即座に切り替えることができるため、切り戻しマップM10に対応した操舵感を運転者に与えることが可能となる。
(5)切り戻しマップM10が第1基準角θ1において2つの切り込みマップM11,M12のいずれか一方と連続するため、操舵角θsが第1基準角θ1に達した時点で、補正成分Tc*の演算用マップを切り戻しマップM10から2つの切り込みマップM11,M12のいずれか一方に切り替えることができる。これにより操舵角θsが第1基準角θ1に達したときに、2つの切り込みマップM11,M12のいずれか一方に対応した操舵感を運転者に与えることができる。
(6)補正成分演算部65には、車速Vに基づいて補正成分Tc*の増幅率を変化させるゲイン調整部74を設けた。これにより車速Vに応じて操舵感が変化するため、車両の走行状態に応じた、より好適な操舵感を得ることができる。
(第1変形例)
次に第1実施形態の第1変形例について説明する。
第1実施形態の電動パワーステアリング装置では、補正成分演算部65が第2切り込みマップM12を用いて補正成分Tc*を演算している途中でステアリングホイール10の操舵方向が反転すると、補正成分演算部65は図14に示すように補正成分Tc*を演算する。すなわち、ステアリングホイール10の操舵方向が変化したときの操舵角θsd、及びそれに対応する補正成分Tcd*に基づいて第1更新部80が第1基準角θ1を更新し、座標点(θsd,Tcd*)を通るように切り戻しマップM10を移動させる。これにより補正成分演算部65は、図中に矢印で示すように切り戻しマップM10に基づいて補正成分Tc*を演算する。その後、運転者がステアリングホイール10を第1基準角θ1を通過するように操作すると、差分値(θs−θ1)の符号が負から正に変化するため、第2更新部90が第2基準角θ2を第1基準角θ1と同一の値に設定する。これにより補正成分演算部65は、図中に矢印で示すように第1切り込みマップM11に基づいて補正成分Tc*を演算する。
ところで、このように補正成分Tc*の演算が行われた場合、運転者がステアリングホイール10を第1基準角θ1まで操作すると、操舵角θsに対する補正成分Tc*の変化率が小さくなるため、運転者の手応え感が小さくなる。これが運転者にとって違和感となる場合もある。
そこで本変形例では、図15に示すように、第2更新部90が、差分値(θs−θ1)の符号が負から正に変化したとき、第2基準角θ2を第1基準角θ1よりも小さい値に設定する。このような構成によれば、切り戻しマップM10と第1切り込みマップM11とが交差する操舵角θseまでステアリングホイール10が操作される間、切り戻しマップM10に基づいて補正成分Tc*が演算されるため、その間、操舵角θsに対する補正成分Tc*の変化率が維持される。その結果、運転者の好みに合わせて、手応え感が確保される期間を長く調整することができる。
なお、第3更新部91でも、同様に、差分値(θs−θ1)の符号が正から負に変化したとき、第3基準角θ3を第1基準角θ1よりも大きい値に設定してもよい。
(第2変形例)
次に第1実施形態の第2変形例について説明する。
図16に示すように、本変形例では、補正成分演算部65に、第1演算部71及び第2演算部72で用いられる演算用の操舵角θsのゲインを補正する操舵角ゲイン補正部75を設ける。図17に示すように、操舵角ゲイン補正部75は、操舵角の絶対値|θs|を演算する絶対値演算部100、及びその演算値に基づいてゲインG(>1)を演算するゲイン演算部101を有している。ゲイン演算部101は、操舵角の絶対値|θs|が大きくなるほどゲインGをより大きな値に設定する。そしてゲイン演算部101で演算されたゲインGを操舵角θsに乗ずることにより演算用操舵角θs’が求められる。図16に示すように、操舵角ゲイン補正部75は、求めた演算用操舵角θs’を各演算部71,72に出力する。
このような構成によれば、ゲインGが大きくなるほど、各演算部71,72に取り込まれる演算用操舵角θs’がより大きく変化するため、各演算部71,72で演算される第1補正成分Tc1*及び第2補正成分Tc2*もより大きく変化する。その結果、図18に示すように、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置している際の補正成分Tc*の変化の軌跡Aよりも、中立位置から離間している際の補正成分Tc*の変化の軌跡Bの方が、操舵角θsに対する補正成分Tc*の変化率が大きくなる。すなわち操舵角θsに対するアシスト力の変化率が大きくなるため、ステアリング操作の際の手応え感が大きくなる。このため、運転者のステアリング操作に応じたより好適な操舵感を得ることができる。
<第2実施形態>
次に電動パワーステアリング装置の第2実施形態について説明する。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
運転者がステアリングホイール10を中立位置から切り込んだ後にステアリングホイールから手を離した場合、操舵トルクThが「0」となるため、操舵トルクThに基づき設定される第1アシスト成分Ta1*は基本的には「0」に設定される。このような場合、アシスト指令値Ta*は、第2アシスト成分Ta2*及び補正成分Tc*により定まることになる。例えば、操舵トルクTh及び第1アシスト成分Ta1*が共に「0」の場合、補正成分Tc*が「0」であれば、転舵角指令値演算部61は転舵角指令値θt*を「0°」に設定する。これにより転舵角フィードバック制御部62は、転舵角θtを「0°」に追従させるような第2アシスト成分Ta2*を演算するため、この第2アシスト成分Ta2*に対応したアシスト力によりステアリングホイール10を中立位置まで戻すことが可能となる。しかしながら、図13に示すように補正成分Tc*が操舵角θsに対してヒステリシス特性を有する場合、操舵角θsが「0°」付近の領域で、すなわちステアリングホイール10の中立位置付近の領域で補正成分Tc*が「0」にならない。この場合、補正後の第1アシスト成分Ta1**が、「0」でない補正成分Tc*に負の符号を付した値となり、補正後の第1アシスト成分Ta1**に対応するアシスト力が操舵機構1に作用することになる。したがって補正後の第1アシスト成分Ta1**に対応したアシスト力と、第2アシスト成分Ta2*に対応したアシスト力とがつり合う位置でアシスト力が「0」になってしまい、結果としてステアリングホイール10が中立位置からずれた位置で停止する状況が生じ得る。
そこで本実施形態では、ステアリングホイール10の操舵状態が手放し状態となったことを検知した際に補正成分Tc*を「0」に調整することにより、ステアリングホイール10を中立位置まで戻すようにしている。以下、その詳細を説明する。
図19に示すように、本実施形態のアシスト指令値演算部50は、操舵角θs及び操舵トルクThに基づいて補正成分Tc*を調整する補正成分調整部68を有している。図20に示すように、補正成分調整部68は、操舵角θsの微分値である操舵速度ωを演算する微分器110、車両状態を判定する車両状態判定部111、及び補正成分Tc*を調整する調整部112からなる。
車両状態判定部111は、微分器110により演算される操舵角速度ω、並びに操舵角θs及び操舵トルクThに基づいて、補正成分Tc*の調整を行うべき車両状態であるか否かを判定する。図21に示すように、車両状態判定部111は、まず、操舵トルクThに基づいて操舵状態が手放し状態であるか否かを判定する(S1)。具体的には、操舵トルクの絶対値|Th|が所定のトルク閾値Tha(>0)以下であるか否かに基づいて、操舵状態が手放し状態であるか否かを判定する(S1)。なおトルク閾値Thaは、操舵状態が手放し状態であるか否かを判定することができるように予め実験等により設定されメモリ(図示略)に記憶されている。車両状態判定部111は、操舵状態が手放し状態である場合(S1:YES)、操舵速度の絶対値|ω|が所定の速度閾値ωa(>0)以下であるか否かを判断する(S2)。なお速度閾値ωaは、例えばステアリングホイール10が停止している状態であるか、あるいは停止状態に近い状態であるか否かを判定することができるように予め実験等により設定されメモリに記憶されている。車両状態判定部111は、操舵速度の絶対値|ω|が所定の速度閾値ωa以下である場合(S2:YES)、操舵角θsに基づいてステアリングホイール10が中立位置付近に位置しているか否かを判定する(S3)。具体的には、操舵角の絶対値|θs|が所定の角度閾値θsa(>0)以下であるか否かに基づいて、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置しているか否かを判定する(S3)。なお角度閾値θsaは、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置しているか否かを判定することができるように予め実験等により設定されメモリに記憶されている。車両状態判定部111は、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置している場合(S3:YES)、調整信号Saを調整部112に出力する(S4)。
一方、車両状態判定部111は、操舵状態が手放し状態でない場合(S1:NO)、操舵速度の絶対値|ω|が所定の速度閾値ωaよりも大きい場合(S2:NO)、あるいはステアリングホイール10が中立位置付近に位置していない場合には(S3:NO)、調整信号Saを出力することなく一連の処理を終了する。
調整部112は、車両状態判定部111から送信される調整信号Saに基づいて補正成分Tc*を調整する。具体的には、図22に示すように、調整部112は、まず、調整信号Saを受信したか否かを判断する(S10)。調整部112は、調整信号Saを受信した場合(S10:YES)、補正成分演算部65により演算される補正成分Tc*にゲインGを乗算することにより補正成分Tc*を調整する(S11)。なおゲインGは、「0≦G<1」の範囲に予め設定されている。すなわち、調整後の補正成分Tc*は、絶対値が、補正成分演算部65の演算値の絶対値よりも小さくなるように設定される。そして調整部112は調整後の補正成分Tc*を減算器66に出力する(S12)。
一方、調整部112は、調整信号Saを受信していない場合(S10:NO)、補正成分演算部65により演算される補正成分Tc*をそのまま減算器66に出力する(S13)。
以下、本実施形態の電動パワーステアリング装置の作用及び効果について説明する。
(7)運転者がステアリングホイール10から手を離した後にステアリングホイール10が中立位置に戻る直前で停止した場合、補正成分の絶対値|Tc*|が、補正成分演算部65の演算値よりも小さい値に設定される。これにより第2アシスト成分Ta2*に対して補正成分Tc*が影響し難くなるため、第2アシスト成分Ta2*に対応するアシスト力が操舵機構1に作用し易くなる。したがってステアリングホイール10が中立位置に戻り易くなるため、運転者がステアリングホイール10を中立位置まで微操舵する負担を軽減することができる。
(8)特にゲインGを「0」に設定すれば、補正成分Tc*が「0」になる。すなわち第2アシスト成分Ta2*に対応したアシスト力がそのまま操舵機構1に作用するため、より確実にステアリングホイール10を中立位置に戻すことができる。
(9)ところで、操舵トルクの絶対値|Th|が所定のトルク閾値Tha以下であることのみに基づいて補正成分Tc*の調整を行った場合、例えばステアリングホイール10の切り戻しの際に操舵トルクThが一時的に「0」になる場合にも補正成分Tc*の調整が行われてしまう。このような状況での補正成分Tc*の調整は運転者に違和感を与えるおそれがある。この点、本実施形態では、操舵速度の絶対値|ω|が所定の速度閾値ωa以下であること、及び操舵角の絶対値|θs|が所定の角度閾値θsa(>0)以下であることを条件に補正成分Tc*が調整される。すなわちステアリングホイール10が中立位置付近で停止した状況、あるいはその直前の状況でのみ補正成分Tc*が調整される。そのためステアリングホイール10を切り戻す際に補正成分Tc*が調整される状況が生じ難くなるため、操舵感を向上させることができる。
(第1変形例)
次に第2実施形態の第1変形例について説明する。
本変形例では、車両状態判定部111が車速センサ6により検出される車速Vに基づいて車両状態を更に判定する。具体的には、図23に示すように、車両状態判定部111は、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置していると判定した場合(S3:YES)、車速Vが所定の速度閾値Va以下であるか否かを判断する(S5)。なお速度閾値Vaは、車両が低速走行している状況であるか否かを判定することができるように予め実験等により設定されメモリに記憶されている。そして車両状態判定部111は、車速Vが所定の速度閾値Vaを超えている場合には(S5:NO)、調整信号Saの出力を行い(S4)、車速Vが所定の速度閾値Va以下の場合には(S5:YES)、調整信号Saの出力を行わない。
このような構成によれば、例えば運転者が駐車に際して車両を低速走行させているような状況では、車両状態判定部111が調整信号Saを調整部112に送信しないため、補正成分Tc*の調整が行われない。すなわち運転者は補正成分Tc*に応じた操舵感を得ることができるため、低速走行時の操舵感をより的確に確保することができる。
(第2変形例)
次に第2実施形態の第2変形例について説明する。
図2に破線で示すように、本変形例の電動パワーステアリング装置には、車両の横方向加速度(横G)LAを検出する横方向加速度センサ8が設けられている。車両状態判定部111は、この横方向加速度センサ8により検出される横方向加速度LAに基づいて車両状態を更に判定する。具体的には、図24に示すように、車両状態判定部111は、ステアリングホイール10が中立位置付近に位置していると判定した場合(S3:YES)、横方向加速度LAに基づいて車両が旋回中であるか否かを判定する(S6)。車両状態判定部111は、例えば横方向加速度の絶対値|LA|が所定の加速度閾値LAa以上であるか否かに基づいて、車両が旋回中であるか否かを判定する(S6)。車両状態判定部111は、車両が旋回中でない場合には(S6:NO)、調整信号Saの出力を行い(S4)、車両が旋回中の場合には(S6:YES)、調整信号Saの出力を行わない。
このような構成によれば、例えばカーブ路の走行に際して車両に横方向加速度が生じている場合には、車両状態判定部111は調整信号Saを調整部112に送信しないため、補正成分Tc*の調整が行われない。すなわち運転者は補正成分Tc*に応じた操舵感を得ることができるため、カーブ路走行時の操舵感をより的確に確保することができる。
<他の実施形態>
なお、上記各実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・第1実施形態の第1変形例及び第2変形例に示した構成を第2実施形態及びその変形例の電動パワーステアリング装置に適用してもよい。
・第2実施形態では、補正成分Tc*の調整方法を適宜変更可能である。例えば補正成分Tc*を、補正成分演算部65の演算値から、この演算値にゲインGを乗算した値まで経時的に漸減させてもよい。
・第2実施形態では、操舵状態が手放し状態であるか否かの判定を操舵トルクThに基づいて行ったが、同判定方法はこれに限定されない。例えば横方向加速度センサ8により検出される横方向加速度LAに基づいて操舵状態が手放し状態であるか否かを判定してもよい。
・第2実施形態では、ステアリングホイール10が中立位置に位置しているか否かの判定を操舵角θsに基づいて行ったが、同判定方法はこれに限定されない。例えば図2に破線で示すように、車両のヨーレートYRを検出するヨーレートセンサ9を電動パワーステアリング装置に設ける。そして、このヨーレートセンサ9により検出されるヨーレートYRに基づいてステアリングホイール10が中立位置に位置しているか否かを判定してもよい。
・第2実施形態の第2変形例では、車両が旋回中であるか否かの判定を横方向加速度LAに基づいて行ったが、同判定方法はこれに限定されない。例えば図2に示すヨーレートセンサ9により検出されるヨーレートYRに基づいて車両が旋回中であるか否かを判定してもよい。
・第2実施形態の第1変形例と第2変形例とを組み合わせても良い。
・切り戻しマップM10及び切り込みマップM11,M12のそれぞれの形状は適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、第1切り込みマップM11の第2基準角θ2及び第2切り込みマップM12の第3基準角θ3をそれぞれ別々に設定したが、それらが同一の値であってもよい。すなわち、第2基準角θ2及び第3基準角θ3が同一となるように2つの切り込みマップM11,M12を組み合わせた一つの切り込みマップを用いてもよい。
・上記各実施形態では、切り戻しマップM10と2つの切り込みマップM11,M12とを別々に用意した。これに代えて、例えば第1基準角θ1及び第2基準角θ2が同一となるように切り戻しマップM10及び第1切り込みマップM11を組み合わせた第1マップと、第1基準角θ1及び第3基準角θ3が同一となるように切り戻しマップM10及び第2切り込みマップM12を組み合わせた第2マップとを用いてもよい。このように、補正成分演算部65で用いるマップは適宜変更可能である。
・上記各実施形態では、ゲイン調整部74において、車速Vが速くなるほど、補正成分Tc*の増幅率を大きくしたが、例えば車速Vが速くなるほど、補正成分Tc*の増幅率を小さくしてもよい。要は、車速Vに基づいて補正成分Tc*の増幅率を変化させるものであればよい。また補正成分Tc*の増幅率を変更する必要のない場合には、ゲイン調整部74を省略し、選択部73で選択された補正成分Tcs*を補正成分Tc*としてそのまま用いてもよい。
・上記各実施形態では、補正成分演算部65が操舵角θsに基づいて補正成分Tc*を演算するものであったが、本発明はこのような構成に限定されない。例えば転舵角θtなど、操舵角θsに換算可能な適宜のパラメータを用いて補正成分Tc*を演算してもよい。
・転舵角指令値演算部61は、理想モデルを用いて転舵角指令値θt*を演算するものに限らない。例えば基本アシスト成分演算部60のように、マップ演算により転舵角指令値θt*を演算するものであってもよい。
・上記各実施形態では、転舵角θtを検出する検出部として回転角センサ7及び転舵角演算部63を用いたが、本発明はこのような構成に限定されない。例えばステアリングシャフト11の回転角を検出するセンサや、転舵角θtを直接検出するセンサ等を用いてもよい。
・転舵角フィードバック制御は、例えばステアリングシャフト11の回転角など、転舵角θtに換算可能な適宜のパラメータを用いて行ってもよい。
・基本アシスト成分演算部60では、操舵トルクTh及び車速Vに基づいて第1アシスト成分Ta1*を設定したが、例えば操舵トルクThのみに基づいて第1アシスト成分Ta1*を設定してもよい。また操舵トルクThに対する第1アシスト成分Ta1*の変化率(アシスト勾配)に基づいてトルクセンサ5の検出操舵トルクThの位相を変化させる、いわゆる位相補償制御を実行してもよい。
・上記各実施形態では、基本アシスト成分演算部60により演算される第1アシスト成分Ta1*から補正成分Tc*を減算したが、これに代えて、例えば第1アシスト成分Ta1*と第2アシスト成分Ta2*とを加算した後、その加算値から補正成分Tc*を減算してもよい。なおこの場合、転舵角指令値演算部61は、第1アシスト成分Ta1*及び操舵トルクThの加算値に基づいて転舵角指令値θt*を演算する。
・上記各実施形態では、本発明を、ステアリングシャフト11にモータ20のアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置に適用した。これに変えて、例えばラックシャフト13にモータのアシスト力を付与する電動パワーステアリング装置に本発明を適用してもよい。
θ1〜θ3…第1〜第3基準角、θs…操舵角、θt…実転舵角、Th…操舵トルク、θt*…転舵角指令値、M10…切り戻しマップ、M11,M12…第1及び第2切り込みマップ、Ta*…アシスト指令値、Tc*…補正成分、Ta1*…第1アシスト成分、Ta2*…第2アシスト成分、Tc1*…第1補正成分、Tc2*…第2補正成分、1…操舵機構、2…アシスト機構、3…転舵輪、4…制御装置(制御部)、10…ステアリングホイール、20…モータ、50…アシスト指令値演算部、60…基本アシスト成分演算部、61…転舵角指令値演算部、62…転舵角フィードバック制御部、65…補正成分演算部、68…補正成分調整部、71…第1演算部、72…第2演算部、73…選択部、74…ゲイン調整部、75…操舵角ゲイン補正部(補正部)、80…第1更新部、90…第2更新部、91…第3更新部。

Claims (15)

  1. モータから車両の操舵機構にアシスト力を付与するアシスト機構と、
    前記モータの出力トルクの目標値であるアシスト指令値に基づいて前記モータの駆動を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    ステアリングホイールに付与される操舵トルクに基づいて前記アシスト指令値の基礎成分である第1アシスト成分を演算する基本アシスト成分演算部と、
    前記操舵トルク及び前記第1アシスト成分の加算値に基づいて、転舵輪の転舵角の目標値である転舵角指令値を演算する転舵角指令値演算部と、
    前記転舵輪の実際の転舵角を前記転舵角指令値に追従させる転舵角フィードバック制御の実行により第2アシスト成分を演算する転舵角フィードバック制御部と、
    前記ステアリングホイールの操舵角に基づいて補正成分を演算する補正成分演算部と、
    前記第1アシスト成分及び前記第2アシスト成分の加算値から前記補正成分を減算した値を基礎として前記アシスト指令値を演算するアシスト指令値演算部と、を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分は、前記操舵角の変化に対してヒステリシス特性を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分演算部は、
    前記ステアリングホイールの切り戻し操作に対応する前記操舵角と第1補正成分との関係を定義する切り戻しマップと、
    前記ステアリングホイールの切り込み操作に対応する前記操舵角と第2補正成分との関係を定義する切り込みマップと、を有し、
    前記第1補正成分及び前記第2補正成分に基づいて前記補正成分を演算することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記切り戻しマップは、前記操舵角が第1基準角であるときに前記第1補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角に前記第1補正成分が比例するように定義されたマップであり、
    前記切り込みマップは、
    前記操舵角が第2基準角であるときに前記第2補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角が前記第2基準角から一方の操舵方向に変化するほど前記第2補正成分が増加し、且つ前記操舵角が前記一方の操舵方向に変化するほど前記操舵角に対する前記第2補正成分の変化率の絶対値が小さくなるように定義された第1切り込みマップと、
    前記操舵角が第3基準角であるときに前記第2補正成分が「0」になるとともに、前記操舵角が前記第3基準角から前記一方の操舵方向とは逆の他方の操舵方向に変化するほど前記第2補正成分が減少し、且つ前記操舵角が前記他方の操舵方向に変化するほど前記操舵角に対する前記第2補正成分の変化率の絶対値が小さくなるように定義された第2切り込みマップと、から構成され、
    前記補正成分演算部は、
    前記切り戻しマップに基づいて前記第1補正成分を演算する第1演算部と、
    前記操舵角が前記第1基準角以上であることを条件に前記第1切り込みマップに基づいて前記第2補正成分を演算し、前記操舵角が前記第1基準角未満であることを条件に前記第2切り込みマップに基づいて前記第2補正成分を演算する第2演算部と、
    前記操舵角の変化方向が反転したときに前記第1基準角を更新する第1更新部と、
    前記操舵角から前記第1基準角を減算した差分値の符号が負から正に変化することを条件に前記第2基準角を更新する第2更新部と、
    前記差分値の符号が正から負に変化したときに前記第3基準角を更新する第3更新部と、
    前記第1演算部により演算される前記第1補正成分、及び前記第2演算部により演算される前記第2補正成分のうち、絶対値の小さい方を前記補正成分として選択する選択部と、を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項4に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記切り戻しマップは、前記第1基準角を「θ1」、前記操舵角を「θs」、前記第1補正成分を「Tc1*」、前記操舵角に対する前記第1補正成分の比例定数を「k」とするとき、次式
    Tc1*=k・(θs−θ1)
    で定義されるものであり、
    前記第1更新部は、前記操舵角の変化方向が反転したとき、前記式の「Tc1*」に前記選択部により選択された補正成分の前回値を代入するとともに、前記式の「θs」に前記操舵角の前回値を代入することにより第1基準角θ1を演算し、同演算結果に基づいて前記第1基準角θ1を更新することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項4又は5に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記第2更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第2基準角を前記第1基準角と同一の値に更新し、
    前記第3更新部は、前記差分値の符号が正から負に変化したとき、前記第3基準角を前記第1基準角と同一の値に更新することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 請求項6に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記第2更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第2基準角を前記第1基準角よりも小さい値に設定し、
    前記第3更新部は、前記差分値の符号が負から正に変化したとき、前記第3基準角を前記第1基準角よりも大きい値に設定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分演算部は、車両の速度に基づいて前記補正成分の増幅率を変化させるゲイン調整部を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分演算部は、前記操舵角の絶対値が大きくなるほど、前記操舵角に対する前記補正成分の変化率を大きくする補正部を有することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  10. 請求項2〜7のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記制御部は、前記ステアリングホイールの操舵状態が手放し状態であること、前記ステアリングホイールの操舵速度が所定の速度閾値以下であること、及び前記ステアリングホイールが中立位置付近に位置していることの全ての条件が満たされることを条件に、前記補正成分の絶対値を前記補正成分演算部の演算値の絶対値よりも小さくする補正成分調整部を更に備えることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  11. 請求項10に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分調整部は、前記操舵状態が手放し状態であるか否かを前記車両の横加速度に基づいて判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  12. 請求項10又は11に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分調整部は、前記ステアリングホイールが中立位置付近に位置しているか否かを前記車両のヨーレートに基づいて判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  13. 請求項10〜12のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分調整部は、前記車両の速度が所定の速度閾値以下である場合、前記補正成分の調整を行わないことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  14. 請求項10〜13のいずれか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分調整部は、前記車両が旋回中である場合、前記補正成分の調整を行わないことを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  15. 請求項14に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正成分調整部は、前記車両の横加速度、又は前記車両のヨーレートに基づいて前記車両が旋回中であるか否かを判定することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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