JP5012157B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、車両用のパワーステアリング装置には、モータを駆動源とした電動パワーステアリング装置(EPS)があり、こうしたEPSには、油圧式のパワーステアリング装置と比較して、レイアウト自由度が高く、且つエネルギー消費量が小さいという特徴がある。このため、近年では、小型車両から大型車両までの幅広い車種において、その採用が検討されるようになっている。
ところで、通常、このようなEPSにおけるアシスト力の制御は、外乱に強い電流フィードバック制御の実行により行われる。しかしながら、実電流の検出を必要としないオープン制御(オープンループ制御)にも、電流センサが不要であり、その検出誤差に起因するトルクリップも発生し得ない等といった利点がある。このため、例えば、特許文献1に記載のEPSのように、電流センサの故障時には、その制御形態をオープン制御に切り替えることによりアシスト力付与を継続する等、従来より、オープン制御のEPSへの適用が提案されている。
特開2005−88877号公報
しかしながら、基本的に外乱に弱いオープン制御を、高精度なモータ制御が要求されるEPSに適用するためには、その外乱要因を打ち消すための高度な補正が必要となる。即ち、各種センサ固有のバラツキ、或いは温度特性の相違等について予め補正を行う必要があるが、その外乱補正は、極めて煩雑、且つ最適化が困難という問題がある。このため、現実には、EPSへのオープン制御の適用は極めて限定的とせざるを得ないのが実情であり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことのできる電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与すべく設けられた操舵力補助装置と、前記操舵力補助装置の駆動源であるモータに対して駆動電力を供給することにより該操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、所定の電圧方程式に基づくオープン制御の実行により前記モータに対する駆動電力の供給を行う電動パワーステアリング装置であって、前記制御手段は、検出される実電流値に基づく電流フィードバック演算を実行するフィードバック演算手段と、該フィードバック演算手段の演算結果に基づき前記電圧方程式を補正する補正手段とを備えること、を要旨とする。
上記構成によれば、容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことができる。その結果、安定した制御性を確保しつつオープン制御の利点を享受することができるようになる。特に、駆動電力の供給を基本的にオープン制御により行うこととして、電流センサの検出値を制御に直接反映させないことにより、その検出誤差に起因するトルクリップの発生を回避することができる。その結果、高い静粛性と良好な操舵フィーリングを実現することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、前記補正手段は、前記演算結果に基づいて、前記所定の電圧方程式内の各定数を更新すること、を要旨とする。
請求項3に記載の発明は、前記補正手段は、前記モータの回転角速度がゼロである場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである相抵抗を更新すること、を要旨とする。
請求項4に記載の発明は、前記補正手段は、電流指令値がゼロである場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである逆起電力定数を更新すること、を要旨とする。
請求項5に記載の発明は、前記補正手段は、前記モータの回転角速度がゼロではなく、且つ電流指令値がゼロではない場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである相インダクタンスを更新すること、を要旨とする。
上記各構成によれば、各種センサ(例えば、電流センサや回転角センサ等)に用いられる検出用素子に大きな個体差が生じやすい場合であっても当該素子間のバラツキを考慮することなく、高精度の外乱補正を行うことができる。
請求項6に記載の発明は、前記補正手段は、前記演算結果に基づいて、前記所定の電圧方程式に設定された補正項を更新すること、を要旨とする。
請求項7に記載の発明は、前記補正手段は、前記フィードバック演算手段の演算結果である実際値と前記電圧方程式により算出される理論値との比較に基づいて前記更新を行うこと、を要旨とする。
上記各構成によれば、演算負荷の上昇を招くことなく容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことができる。
本発明によれば、容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことが可能な電動パワーステアリング装置を提供することができる。
以下、本発明を電動パワーステアリング装置(EPS)に具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1は、本実施形態のEPS1の概略構成図である。同図に示すように、ステアリングホイール(ステアリング)2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック5に連結されており、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック5の往復直線運動に変換される。そして、このラック5の往復直線運動により操舵輪6の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、その駆動源であるモータ12がラック5と同軸に配置された所謂ラック型のEPSアクチュエータであり、モータ12が発生するアシストトルクは、ボールねじ機構(図示略)を介してラック5に伝達される。尚、本実施形態のモータ12は、ブラシレスモータであり、ECU11から三相(U,V,W)の駆動電力の供給を受けることにより回転する。そして、モータ制御装置としてのECU11は、このモータ12が発生するアシストトルクを制御することにより、操舵系に付与するアシスト力を制御する(パワーアシスト制御)。
本実施形態では、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されている。そして、ECU11は、これらトルクセンサ14及び車速センサ15によりそれぞれ検出される操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、EPSアクチュエータ10の作動、即ちパワーアシスト制御を実行する。
次に、本実施形態のEPSの電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPSの制御ブロック図である。同図に示すように、ECU11は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段としてのマイコン17と、同マイコン17の出力するモータ制御信号に基づいてモータ12に三相の駆動電力を供給する駆動回路18とを備えている。
本実施形態の駆動回路18は、直列に接続された一対のスイッチング素子(FET)を基本単位(アーム)として、各相に対応する3つのアームを並列接続してなる周知のPWMインバータであり、マイコン17の出力するモータ制御信号は、駆動回路18を構成する各FETのオンduty比を規定するものとなっている。そして、当該モータ制御信号がFETのゲート端子に印加され、同モータ制御信号に応答して各FETがオン/オフすることにより、車載電源の直流電圧が三相(U,V,W)の駆動電力に変換されてモータ12に供給されるようになっている。
詳述すると、本実施形態のマイコン17は、操舵系に付与するアシスト力の制御目標量として電流指令値を演算する電流指令値演算手段としての電流指令値演算部21と、電流指令値演算部21により算出された電流指令値に基づいてモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成手段としてのモータ制御信号生成部22とを備えている。
本実施形態では、電流指令値演算部21には、上記トルクセンサ14及び車速センサ15により検出された操舵トルクτ及び車速Vが入力されるようになっており、電流指令値演算部21は、これら操舵トルクτ及び車速Vに基づいて電流指令値Iq*を演算する。具体的には、電流指令値演算部21は、その操舵トルクτが大きいほど、また車速Vが小さいほど、より大きな目標アシスト力に対応する電流指令値Iq*を演算する。そして、本実施形態のモータ制御信号生成部22は、この電流指令値演算部21において演算された電流指令値Iq*に基づいて、オープン制御を実行することによりモータ制御信号を生成する。
さらに詳述すると、本実施形態では、ECU11(マイコン17)には、モータ12の回転角θを検出するための回転角センサ23が接続されており、モータ制御信号生成部22には、その検出された回転角θに基づき演算される回転角速度ωが入力される。
モータ制御信号生成部22に入力された回転角速度ωは、電流指令値演算部21において演算された電流指令値Iq*とともに、オープン制御演算部24に入力される。そして、オープン制御演算部24は、これら回転角速度ω及び電流指令値Iq*に基づいて、次の(1)(2)式を解くことにより、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する。
Vd*=−L×Iq*×ω ・・・(1)
Vq*=R×Iq*+K×ω ・・・(2)
(但し、K:逆起電力定数、R:相抵抗、L:相インダクタンス)
即ち、本実施形態では、電流指令値Iq*は、d/q座標系のq軸電流指令値として演算されるとともに、オープン制御演算部24には、上記電流指令値Iq*及び回転角速度ωとともに、d軸電流指令値として「Id*=0」が入力されるようになっている。そして、その「Id*=0」を以下の(3)(4)式に示される電圧方程式の一般式に代入することにより上記(1)(2)式が導出される。
Vd*=(R+Ls)×Id*−L×Iq*×ω ・・・(3)
Vq*=(R+Ls)×Iq*+L×Id*×ω+K×ω ・・・(4)
オープン制御演算部24において演算されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、回転角θとともに2相/3相変換部25に入力され、同2相/3相変換部25において三相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換される。更に、これら電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*は、PWM変換部26に入力され、同PWM変換部26において、該各電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に対応するduty指令値が生成される。そして、モータ制御信号生成部22が、これら各duty指令値に示されるオンduty比を有するモータ制御信号し、マイコン17が、そのモータ制御信号を、駆動回路18の各スイッチング素子(のゲート端子)に出力することにより、同駆動回路18の作動、即ちモータ12への駆動電力の供給を制御する構成となっている。
また、本実施形態では、マイコン17には、電流センサ27u,27v,27wにより検出されたモータ12に通電される各相電流値Iu,Iv,Iwが入力されるようになっており、同マイコン17は、これら入力される実電流値に基づく電流フィードバック演算を実行する。そして、本実施形態のマイコン17は、当該電流フィードバック演算の結果に基づいて、上記オープン制御に用いられる電圧方程式を補正する。
詳述すると、モータ制御信号生成部22に入力された各相電流値Iu,Iv,Iwは、先ずモータ12の回転角θとともに3相/2相変換部28に入力され、同3相/2相変換部28においてd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換される。次に、d軸電流値Idは、d軸電流指令値Id*(Id*=0)とともに減算器29dに入力され、q軸電流値Iqは、q軸電流指令値としての電流指令値Iq*とともに減算器29qに入力される。
これら減算器29d,29qにおいて演算されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqは、それぞれ対応する電流F/B演算部30d,30qに入力される。そして、各電流F/B演算部30d,30qは、入力されたd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqに所定のF/Bゲイン(PIゲイン)を乗ずることにより電流フィードバック演算を実行する。
次に、各電流F/B演算部30d,30qは、当該電流フィードバック演算の演算結果であるd軸電圧指令値Vd*_fb及びq軸電圧指令値Vq*_fbをオープン制御演算部24に出力する。そして、オープン制御演算部24は、これら電流フィードバック演算により求められたd軸電圧指令値Vd*_fb及びq軸電圧指令値Vq*_fbに基づいて、上記(1)(2)式に示される電圧方程式を補正する。
具体的には、オープン制御演算部24は、入力される上記回転角速度ω及び電流指令値Iq*の値に応じて、上記(1)(2)式に示される電圧方程式に含まれる各定数、即ち逆起電力定数K、相抵抗R、及び相インダクタンスLを補正する。
即ち、回転角速度ωが「0」である場合(ω=0)、上記(2)式は、当該回転角速度ωを含む項(「K×ω」)が「0」となる。従って、この場合、次の(5)式により、相抵抗Rの補正が可能となる。
R´=Vq*_fb/Iq* ・・・(5)
同様に、電流指令値Iq*が「0」である場合(Iq*=0)、上記(2)式は、当該電流指令値Iq*を含む項(「R×Iq*」)が「0」となる。従って、この場合、次の(6)式により、逆起電力定数Kの補正が可能となる。
K´=Vq*_fb/ω ・・・(6)
更に、回転角速度ω及び電流指令値Iq*が「0」ではない場合(ω≠0且つIq*≠0)には、上記(1)を変形した次の(7)式により、相インダクタンスLの補正が可能となる。
L´=Vd*_fb/(Iq*×ω) ・・・(7)
そして、本実施形態のオープン制御演算部24は、このように各定数を更新した後の(1)(2)式を用いて、d軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を演算する。
次に、本実施形態のマイコンにおけるモータ制御信号の出力処理、及び当該モータ制御信号生成のためのオープン制御における外乱補正の態様について説明する。
図3のフローチャートに示すように、マイコン17は、上記各状態量を取得すると(τ,V,θ,ω,Iu,Iv,Iw、ステップ101)、先ず電流指令値Iq*(及びd軸電流指令値Id*=0)を演算する(ステップ102)。次に、マイコン17は、3相/2相変換の実行により、検出された各相電流値Iu,Iv,Iwをd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換し(ステップ103)、続いてこれらd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに基づく電流フィードバック演算を実行する(ステップ104)。そして、その電流フィードバック演算の演算結果であるd軸電圧指令値Vd*_fb及びq軸電圧指令値Vq*_fbに基づいて、オープン制御演算に用いる電圧方程式、即ち上記(1)(2)式の補正を実行する(ステップ105〜ステップ109)。
具体的には、マイコン17は、先ず、検出されたモータ12の回転角速度ωが「0」であるか否かを判定し(ステップ105)、回転角速度ωが「0」である場合(ω=0、ステップ105:YES)には、上記(5)式に基づいて上記(2)式内の相抵抗Rを補正する(ステップ106)。
一方、上記ステップ105において、回転角速度ωが「0」ではないと判定した場合(ω≠0、ステップ105:NO)、マイコン17は、続いて電流指令値Iq*が「0」であるか否かを判定する(ステップ107)。そして、電流指令値Iq*が「0」である場合(ω=0、ステップ107:YES)には、上記(6)式に基づいて上記(2)式内の逆起電力定数Kを補正する(ステップ108)。
そして、マイコン17は、上記ステップ107において、電流指令値Iq*が「0」ではないと判定した場合(Iq*≠0、ステップ107:NO)には、上記(7)に基づいて上記(1)(2)式内の相インダクタンスLを補正する(ステップ109)。
このように上記ステップ105〜ステップ109の処理を実行することにより、上記(1)(2)式の電圧方程式内の各定数を補正すると、次に、マイコン17は、その補正により更新された当該電圧方程式を用いてオープン制御演算を実行する(ステップ110)。そして、2相/3相変換の実行により、上記ステップ110のオープン制御演算において算出されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換し(ステップ111)、該電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づくモータ制御信号を出力する(ステップ112)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)マイコン17は、所定の電圧方程式に基づくオープン制御を実行することによりモータ制御信号を生成する。また、マイコン17は、フィードバック演算手段としての電流F/B演算部30d,30qを有し、検出される実電流値に基づく電流フィードバック演算を実行する。そして、補正手段としてのマイコン17(オープン制御演算部24)は、当該電流フィードバック演算の結果に基づいて、上記オープン制御に用いられる電圧方程式を補正する。
上記構成によれば、容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことができる。その結果、安定した制御性を確保しつつオープン制御の利点を享受することができるようになる。特に、駆動電力の供給を基本的にオープン制御により行うこととして、電流センサの検出値を制御に直接反映させないことにより、その検出誤差に起因するトルクリップの発生を回避することができる。その結果、高い静粛性と良好な操舵フィーリングを実現することができるようになる。
(2)マイコン17は、入力される上記回転角速度ω及び電流指令値Iq*の値に応じて、オープン制御に用いる電圧方程式に含まれる各定数、即ち逆起電力定数K、相抵抗R、及び相インダクタンスLを補正する。
上記構成によれば、各種センサ(例えば、電流センサや回転角センサ等)に用いられる検出用素子に大きな個体差が生じやすい場合であっても当該素子間のバラツキを考慮することなく、高精度の外乱補正を行うことができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、特に言及しなかったが、オープン制御に用いる電圧方程式の補正は、所定の周期で行うこととしてもよい。
・本実施形態では、オープン制御に用いる電圧方程式の補正は、当該電圧方程式内の各定数(逆起電力定数K、相抵抗R、及び相インダクタンスL)を更新することにより行うこととした。しかし、これに限らず、次の(8)(9)式のように、オープン制御に用いる電圧方程式に予め所定の補正項「X」「Y」を設定する。そして、電圧方程式の補正は、この補正項「X」「Y」を更新することにより行うこととしてもよい。これにより、演算負荷の上昇を招くことなく容易且つ高精度にオープン制御の外乱補正を行うことができる。
Vd*=−L×Iq*×ω+X ・・・(8)
Vq*=R×Iq*+K×ω+Y ・・・(9)
尚、この場合における各補正項「X」「Y」の補正(更新)は、電流フィードバック演算の演算結果であるd軸電圧指令値Vd*_fb及びq軸電圧指令値Vq*_fbと、(1)(2)式に示される電圧方程式により算出されるd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*との比較、即ち実際値と理論値との比較(差分)により行うこととすればよい。また、オープン制御を用いる利点を享受する観点からすると、当該電圧方程式の補正(更新)は、所定の周期で行うとよい。
・本実施形態では、電圧方程式内の各定数(逆起電力定数K、相抵抗R、及び相インダクタンスL)の補正は、それぞれ上記(5)〜(7)式により行うこととした。しかし、これに限らず、例えば、一補正あたりの各定数の補正量を制限する構成としてもよい。
・本実施形態では、駆動電力の供給を基本的にオープン制御により行うこととした。しかし、これに限らず、本発明は、例えば、上記特許文献1のような、特定の状況において電流フィードバック制御からオープン制御へと切り替える構成について適用してもよい。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 モータ制御信号の出力処理、及び当該モータ制御信号生成のためのオープン制御における外乱補正の態様を示すフローチャート。
符号の説明
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、17…マイコン、18…駆動回路、21…電流指令値演算部、22…モータ制御信号生成部、24…オープン制御演算部、30d,30q…電流F/B演算部、ω…回転角速度、Iq*…電流指令値、Vd*,Vd*_fb…d軸電圧指令値、Vq*,Vq*_fb…q軸電圧指令値、K…逆起電力定数、R…相抵抗、L…相インダクタンス。

Claims (7)

  1. 操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与すべく設けられた操舵力補助装置と、前記操舵力補助装置の駆動源であるモータに対して駆動電力を供給することにより該操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、所定の電圧方程式に基づくオープン制御の実行により前記モータに対する駆動電力の供給を行う電動パワーステアリング装置であって、
    前記制御手段は、検出される実電流値に基づく電流フィードバック演算を実行するフィードバック演算手段と、該フィードバック演算手段の演算結果に基づき前記電圧方程式を補正する補正手段とを備えること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、前記演算結果に基づいて、前記所定の電圧方程式内の各定数を更新すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  3. 請求項2に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、前記モータの回転角速度がゼロである場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである相抵抗を更新すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、電流指令値がゼロである場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである逆起電力定数を更新すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  5. 請求項2〜請求項4の何れか一項に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、前記モータの回転角速度がゼロではなく、且つ電流指令値がゼロではない場合には、前記演算結果を前記電圧方程式に代入することにより得られる値を用いて、前記定数の一つである相インダクタンスを更新すること、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  6. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、前記演算結果に基づいて、前記所定の電圧方程式に設定された補正項を更新すること、を特徴とする電動パワーステアリング装置。
  7. 請求項6に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記補正手段は、前記フィードバック演算手段の演算結果である実際値と前記電圧方程式により算出される理論値との比較に基づいて前記更新を行うこと、
    を特徴とする電動パワーステアリング装置。
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