JP2013159240A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単な方法により静止摩擦の影響を低減し、操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】ステアリングが中立点付近にあることを検出した場合、且つ操舵トルク変化量演算手段によって、操舵トルク検出手段から検出された操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、静止摩擦によりアシスト力が不足していると判断し、積分器の積分ゲインの値を、通常制御時の積分器の積分ゲインより大きくする。
【選択図】図3

Description

本発明は、電動パワーステアリング装置に関するものである。
従来、電動パワーステアリング装置においては、低車速でのハンドル戻りを改善するために、ステアリング系のクーロン摩擦を補償するクーロン摩擦補償、高速でのハンドル戻りを改善するために、ステアリング系の粘性摩擦を補償する粘性摩擦補償が、操舵フィーリング改善のために一般的に採用されている。
しかし、摩擦には、図7で示すように、上記クーロン摩擦(M3)、粘性摩擦(M2)以外に静止摩擦(M1)がある。静止摩擦に対する補償がなされていないと、例えば、図6で示すように、ステアリング中立付近(Δθh)で操舵し始めるときに、引っ掛かりを感じる等、操舵フィーリングが悪い場合があった。
例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置では、ステアリング系の静止摩擦を推定し、その値に基づいて静止摩擦補償電流を演算し、基本アシスト電流に加算することにより、操舵フィーリングの向上を図っている。
特開2000−103349号公報
しかし、上記電動パワーステアリング装置では、ステアリング系の静止摩擦を推定するという複雑な工程が必要であり、また、その推定した静止摩擦には誤差が含まれる。
そのため、操舵フィーリングの向上が十分に図れないという問題があった。
本発明の目的は、簡単な方法により静止摩擦の影響を低減し、操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供することにある。
上記の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、モータ(21)を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するアシスト力を付与すべく設けられた操舵力補助装置(24)と、操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段(26)と、車速を検出する車速検出手段(25)と、前記モータ(21)に対する駆動電力の供給を通じて、前記操舵力補助装置(24)の作動を制御する制御手段(29)とを備え、前記制御手段(29)は、前記操舵トルク及び前記車速に基づき前記操舵力補助装置(24)に発生させるべき目標アシスト力を演算するとともに、前記目標アシスト力に対応する電流指令値に実電流値を追従させるべく、少なくとも比例器、積分器を有するフィードバック制御を実行する電動パワーステアリング装置(1)において、前記ステアリング(2)が中立点付近にあることを検出するステアリング中立点付近検出手段(20)と、前記操舵トルク検出手段(26)から検出された操舵トルクの変化量を求める操舵トルク変化量演算手段(29)とを備え、前記制御手段(29)は、前記ステアリング中立点付近検出手段(20)によって、ステアリング(2)が中立点付近にあることを検出した場合、且つ前記操舵トルク変化量演算手段(29)によって、操舵トルク検出手段(26)から検出された操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、前記積分器の積分ゲインの値を大きくすること、を要旨とする。
本請求項の電動パワーステアリング装置は、ステアリングが中立点付近にあることを検出した場合、且つ前記操舵トルク変化量演算手段によって、操舵トルク検出手段から検出された操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、静止摩擦によりアシスト力が不足していると判断し、前記積分器の積分ゲインの値を、通常制御時の積分器の積分ゲインより大きくする。その結果、アシスト力が急峻に大きくなるので、静止摩擦に打ち勝つことができ、操舵フィーリングの向上を図ることができる。
本発明によれば、簡単な方法により静止摩擦の影響を低減し、操舵フィーリングの良い電動パワーステアリング装置を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 電流制御部積分ゲイン生成の処理手順を示すフローチャート図。 操舵トルク変化量に対する積分ゲイン変化図(積分ゲイン増大時)。 操舵トルク変化量に対する積分ゲイン変化図(積分ゲイン減少時)。 ステアリング中立点付近に対する操舵トルク図。 摩擦のモデル図。
以下、コラム型の電動パワーステアリング装置(以下、EPSという)に具体化した本発明の一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態のEPS1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト8、インターミディエイトシャフト9、及びピニオンシャフト10を連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド11を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪12の舵角が変更されるようになっている。
また、EPS1は、モータ21を駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ24と、EPSアクチュエータ24の作動を制御するECU27とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ24は、コラム型のEPSアクチュエータであり、その駆動源であるモータ21は、減速機構23を介してコラムシャフト8と駆動連結されている。そして、同モータ21の回転を減速機構23により減速してコラムシャフト8に伝達することによって、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU27には、ステアリングセンサ20、車速センサ25、トルクセンサ26、及びモータ回転角センサ22が接続されており、ECU27は、これら各センサの出力信号に基づいて、操舵角θh、車速V、操舵トルクτ、及びモータ回転角θを検出する。
尚、トルクセンサ26はツインレゾルバ型のトルクセンサである。ECU27は、図示しないトーションバーの両端に設けられた一対のレゾルバの各出力信号に基づいて操舵トルクτを演算する。また、ECU27は、これら検出される各状態量に基づいて目標アシスト力を演算し、その駆動源であるモータ21への駆動電力の供給を通じて、EPSアクチュエータ24の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する。
次に、本実施形態のEPS1における電気的構成について説明する。
図2は、本実施形態のEPS1の制御ブロック図である。同図に示すように、ECU27は、モータ制御信号を出力するマイコン29と、そのモータ制御信号に基づいて、EPSアクチュエータ24の駆動源であるモータ21に三相の駆動電力を供給するモータ駆動回路40(モータ駆動手段)、及びモータ21に通電される各相電流値Iu、Iv、Iwを検出するための電流センサ30u、30v、30wとを備えている。
モータ駆動回路40は、直列に接続された一対のスイッチング素子を基本単位(アーム)として各相に対応する3つのアームを並列接続してなる公知のPWMインバータ(図示せず)である。また、マイコン29の出力するモータ制御信号は、モータ駆動回路40を構成する各スイッチング素子のオンデューティ比を規定するものとなっている。モータ制御信号が各スイッチング素子のゲート端子に印加され、モータ制御信号に応答して、各スイッチング素子がオン/オフすることにより、バッテリ28の電源電圧に基づく三相のモータ駆動電力を生成して、モータ21へと出力する構成になっている。
ECU27には、モータ21のモータ回転角θを検出するためのモータ回転角センサ22が接続されている。そして、マイコン29は、これら各センサの出力信号に基づき検出されたモータ21の各相電流値Iu、Iv、Iw及びモータ回転角θ、並びに上記操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、モータ駆動回路40にモータ制御信号を出力する。
以下に示す各制御ブロックは、マイコン29が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。マイコン29は、所定のサンプリング周期で上記各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
図2に示すように、マイコン29は、モータ21を制御する電流指令値を演算する電流指令値演算部31と、上記モータ駆動回路40を制御するモータ制御信号を生成するモータ制御信号生成部44と、を備えている。
マイコン29は、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系に写像することにより(d/q変換)、同d/q座標系における電流フィードバック制御を実行する。そして、モータ駆動回路40を構成するFETのオン/オフタイミングを決定するDUTY指令値をPWM変換部36で生成し、そのDUTY指令値に基づいてゲートオン/オフ信号の出力を実行する。
詳述すると、トルクセンサ26により検出された操舵トルクτ、及び車速センサ25により検出された車速Vは、電流指令値演算部31に入力され、電流センサ30u、30v、30wにより検出された各相電流値Iu、Iv、Iw、及びモータ回転角センサ22により検出されたモータ回転角θは、d/q変換演算部32へと入力される。
そして、電流指令値演算部31は、その操舵トルクτ及び車速Vに基づいて、アシストトルクの制御目標であるq軸電流指令値Iq*を演算し、d/q変換演算部32は、入力されたモータ回転角θに基づいて、各相電流値Iu、Iv、Iwをd/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iqに変換する。
電流指令値演算部31により演算されたq軸電流指令値Iq*、並びにd/q変換演算部32により演算されたd軸電流値Id及びq軸電流値Iqは、それぞれd/q各軸に対応するd軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34に入力される。
尚、本実施形態では、d軸電流制御演算部33には、d軸電流指令値Id*としてゼロ(Id*=0)が入力される。そして、d軸電流制御演算部33は、d軸電流指令値Id*とd軸電流値Idとの偏差に基づくフィードバック制御(比例器+積分器+微分器)によりd軸電圧指令値Vd*を演算する。同様に、q軸電流制御演算部34は、q軸電流指令値Iq*とq軸電流値Iqとの偏差に基づくフィードバック制御(比例器+積分器+微分器)によりq軸電圧指令値Vq*を演算する。
d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34により演算されたd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*は、モータ回転角θとともにd/q逆変換演算部35に入力される。d/q逆変換演算部35は、入力されたモータ回転角θに基づきd軸電圧指令値Vd*及びq軸電圧指令値Vq*を三相の相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に変換する。そして、PWM変換部36は、この各相電圧指令値Vu*、Vv*、Vw*に基づいて、各相のDUTY指令値を生成し、モータ制御信号として、モータ駆動回路40に出力される。
また、マイコン44は、上記d軸電流制御演算部33、及びq軸電流制御演算部34のフィードバック制御中の積分器の積分ゲインを生成する電流制御演算部積分ゲイン生成部37を、備える。
次に、d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34、及び電流制御演算部積分ゲイン生成部37の詳細を図2に基づいて説明する。
d軸電流制御演算部33には、d軸電流指令値Id*としてゼロ(Id*=0)が入力される。d軸電流指令値Id*は、d/q変換演算部32により演算されたd軸電流値Idと減算器33J1で減算され、d軸偏差電流値ΔIdを生成する。生成されたd軸偏差電流値ΔIdは、比例器33a、積分器33b、及び微分器33cに入力される。そして、比例器33a、積分器33b、及び微分器33cの出力は加算器33J3、33J2で加算され、d軸電圧指令値Vd*としてd/q逆変換演算部35に入力される。ここで、積分器33bの積分ゲインKiは、電流制御演算部積分ゲイン生成部37で生成される。その他の比例ゲインKp、及び微分ゲインKdは、メモリ(図略)に記憶されている。
更に、q軸電流制御演算部34には、電流指令値演算部31により演算されたq軸電流指令値Iq*が入力される。q軸電流指令値Iq*は、d/q変換演算部32により演算されたq軸電流値Iqと減算器34J1で減算され、q軸偏差電流値ΔIqを生成する。生成されたq軸偏差電流値ΔIqは、比例器34a、積分器34b、及び微分器34cに入力される。そして、比例器34a、積分器34b、及び微分器34cの出力は加算器34J3、34J2で加算され、q軸電圧指令値Vq*としてd/q逆変換演算部35に入力される。ここで、積分器34bの積分ゲインKiは、電流制御演算部積分ゲイン生成部37で生成される。その他の比例ゲインKp、及び微分ゲインKdは、メモリ(図略)に記憶されている。
通常、車両のステアリング中立付近では剛性感を高めるために、アシスト力を零としている(図6参照)。そして、ステアリング中立付近からステアリングを操舵し始めると、更に静止摩擦も加わって、ステアリングの引っ掛かり感が生じる。そのため、電流制御演算部積分ゲイン生成部37では、図4に示すように、操舵トルクの微分値(dτ/dt)が所定操舵トルク値ταより大きくなった場合には、大きな静止摩擦が働いていると判断して、通常制御時の積分器の積分ゲインをKi0(直線L1)からK倍したK×Ki0(直線L2)まで、瞬時に大きくする。そうすることによって、アシスト力が大きな静止摩擦に打ち勝って、ステアリングを滑らかに回転させることができる。
また、逆に、図5に示すように、操舵トルクの微分値(dτ/dt)が所定操舵トルク値ταより小さくなった場合には、通常制御時の積分器の積分ゲインKi0(直線L1)まで、急激に戻すとステアリング操作にショックが生じるため、少しずつ(直線L4、直線L5、直線L6等)積分器の積分ゲインを低減させていくのがよい。
次に、本実施形態のマイコン29による電流制御部積分ゲイン生成の処理手順について説明する。
即ち、マイコン29は、先ず、操舵角θhを読込む(ステップS101)。続いて操舵トルクτを読込む(ステップS102)。そして、操舵トルクτの微分値(dτ/dt)を演算する(ステップS103)。
次に、マイコン29は、操舵角θhの絶対値が、所定操舵角θhα以下か否かを判定する(ステップS104)。そして、マイコン29は、操舵角θhの絶対値が所定操舵角θhα以下の場合(|θh|≦θhα、ステップS104:YES)には、操舵トルクτの微分値の絶対値が、所定操舵トルク値τα以上か否かを判定する(ステップS105)。そして、マイコン29は、操舵トルクτの微分値の絶対値が、所定操舵トルク値τα以上の場合(|dτ/dt|≧τα、ステップS105:YES)には、状態フラグFLG1をセットする(FLG1=「1」、ステップS106)。次に、マイコン29は、積分器の積分ゲインをK倍する(Ki=K×Ki0、ステップS107)。そして、マイコン29は、積分ゲインKiを出力して(ステップS108)、処理を終える。
一方、マイコン29は、操舵トルクτの微分値の絶対値が、所定操舵トルク値ταより小さいの場合(|dτ/dt|<τα、ステップS105:NO)には、状態フラグFLG1が「1」か否かを判定する(ステップS109)。そして、マイコン29は、状態フラグFLG1が「1」の場合(FLG1=「1」、ステップS109:YES)には、積分ゲイン低減カウンタnをインクリメントする(n=n+1、ステップS110)。次に、マイコン29は、積分器の積分ゲインをK/n倍する(Ki=K/n×Ki0、ステップS111)。
次に、マイコン29は、積分ゲイン低減カウンタnが、積分ゲイン低減カウンタ所定値Kか否かを判定する(ステップS112)。そして、マイコン29は、積分ゲイン低減カウンタnが、積分ゲイン低減カウンタ所定値Kの場合(n=K、ステップS112:YES)には、状態フラグFLG1をリセットする(FLG1=「0」、ステップS113)。また、積分ゲイン低減カウンタnを「1」にする(n=「1」、ステップS114)。そして、マイコン29は、積分ゲインKiを出力して(ステップS108)、処理を終える。
次に、マイコン29は、積分ゲイン低減カウンタnが、積分ゲイン低減カウンタ所定値Kでない場合(n<>K、ステップS112:NO)には、積分ゲインKiを出力して(ステップS108)、処理を終える。また、マイコン29は、状態フラグFLG1が「1」でない場合(FLG1=「0」、ステップS109:NO)には、積分器の積分ゲインを、通常制御時の積分器の積分ゲインとする(Ki=Ki0、ステップS115)。そして、マイコン29は、積分ゲインKiを出力して(ステップS108)、処理を終える。
一方、マイコン29は、操舵角θhの絶対値が、所定操舵角θhαより大きい場合(|θh|>θhα、ステップS104:NO)には、積分器の積分ゲインを、通常制御時の積分器の積分ゲインとする(Ki=Ki0、ステップS115)。そして、マイコン29は、積分ゲインKiを出力して(ステップS108)、処理を終える。
次に、上記のように構成された本実施形態のEPS1の作用及び効果について説明する。
ステアリングが中立点付近にあることを検出した場合、且つ操舵トルク変化量演算手段によって、操舵トルク検出手段から検出された操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、静止摩擦によりアシスト力が不足していると判断し、積分器の積分ゲインの値を、通常制御時の積分器の積分ゲインより大きくする。その結果、アシスト力が急峻に大きくなるので、静止摩擦に打ち勝つことができ、ステアリング中立付近で操舵し始めるときでも、引っ掛かりを感じることなく、操舵フィーリングの向上を図ることができる。
なお、本実施形態は以下のように変更してもよい。
・本実施形態では、ステアリングが中立点付近にあることを検出した場合に、積分器の積分ゲインの値を、通常制御時の積分器の積分ゲインより大きくした。しかし、これに限らず、操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、ステアリングの位置によらず、ステアリングが静止している状態から操舵する場合には、積分器の積分ゲインを大きくしてもよい。
・本実施形態では、ステアリングの中立点付近をステアリングセンサで検出したが、モータ回転角センサで検出してもよい。
・本実施形態では、大きくなった積分ゲインを通常制御の積分ゲインに戻すときに、段階的に低減させていったが、勿論一度に低減させてもよい。
・本実施形態では、d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34の比例ゲインKp、積分ゲインKi及び微分ゲインKdを同一の値としたが、d軸電流制御演算部33、q軸電流制御演算部34で別々の値としてもよい。
・本実施形態では、本発明をコラムアシストEPSに具体化したが、本発明をラックアシストEPSやピニオンアシストEPSに適用してもよい。
1:電動パワーステアリング装置(EPS)、2:ステアリング、
3:ステアリングシャフト、4:ラックアンドピニオン機構、5:ラック軸、
8:コラムシャフト、9:インターミディエイトシャフト、10:ピニオンシャフト、11:タイロッド、12:転舵輪、
20:ステアリングセンサ(ステアリング中立点付近検出手段)、21:モータ、
22:モータ回転角センサ、23:減速機構、
24:EPSアクチュエータ(操舵力補助装置)、25:車速センサ、
26:トルクセンサ(操舵トルク検出手段)、27:ECU、28:バッテリ、
29:マイコン(制御手段、操舵トルク変化量演算手段)、
30u、30v、30w:電流センサ、31:電流指令値演算部、
32:d/q変換演算部、33:d軸電流制御演算部、34:q軸電流制御演算部、35:d/q逆変換演算部、36:PWM変換部、
37:電流制御演算部積分ゲイン生成部、40:モータ駆動回路、
41:PWM出力部、44:モータ制御信号生成部、
33J1、34J1:減算器、33J3、33J2、34J3、34J2:加算器、
33a、34a:比例器、33b、34b:積分器、33c、34c:微分器、
V:車速、τ:操舵トルク、θ:モータ回転角、Iu、Iv、Iw:各相電流値、
Iq*:q軸電流指令値、Id*:d軸電流指令値、Id:d軸電流値、
ΔId:d軸偏差電流値、ΔIq:q軸偏差電流値、
Iq:q軸電流値、Vd*:d軸電圧指令値、Vq*:q軸電圧指令値、
Vu*、Vv*、Vw*:各相電圧指令値、
dτ/dt:操舵トルクの微分値、τα:所定操舵トルク値、
Ki0:通常制御時の積分器の積分ゲイン、
Kp:比例ゲイン、Ki:積分ゲイン、Kd:微分ゲイン、
θh:操舵角、Δθh:ステアリング中立付近、
θhα:所定操舵角、FLG1:状態フラグ、
n:積分ゲイン低減カウンタ、K:積分ゲイン低減カウンタ所定値

Claims (1)

  1. モータを駆動源として操舵系にステアリング操作を補助するアシスト力を付与すべく設けられた操舵力補助装置と、
    操舵トルクを検出する操舵トルク検出手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    前記モータに対する駆動電力の供給を通じて、前記操舵力補助装置の作動を制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記操舵トルク及び前記車速に基づき前記操舵力補助装置に発生させるべき目標アシスト力を演算するとともに、前記目標アシスト力に対応する電流指令値に実電流値を追従させるべく、少なくとも比例器、積分器を有するフィードバック制御を実行する電動パワーステアリング装置において、
    前記ステアリングが中立点付近にあることを検出するステアリング中立点付近検出手段と、
    前記操舵トルク検出手段から検出された操舵トルクの変化量を求める操舵トルク変化量演算手段とを備え、
    前記制御手段は、前記ステアリング中立点付近検出手段によって、ステアリングが中立点付近にあることを検出した場合、且つ前記操舵トルク変化量演算手段によって、操舵トルク検出手段から検出された操舵トルクの変化量の絶対値が、操舵トルク変化量所定値より大きい場合には、前記積分器の積分ゲインの値を大きくすること、
    を特徴とした電動パワーステアリング装置。
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