JP5641189B2 - モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータインピーダンスの最適化方法 - Google Patents

モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータインピーダンスの最適化方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータインピーダンスの最適化方法に関するものである。
従来、電流指令値に基づくフィードフォワード制御の実行により、そのモータ制御を実行するモータ制御装置がある。例えば、特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置(EPS)において、その制御手段を構成するモータ制御装置は、電流指令値にモータ電流(実電流値)を追従させるべくフィードバック制御を実行するとともに、上記のようなフィードフォワード制御を実行する。そして、そのモータ制御の安定性を確保しつつ応答性を向上させることにより、操舵フィーリングの改善を図る構成となっている。
特開2008−184060号公報
ところで、通常、上記のようなフィードフォワード制御は、次式、
V=I×Z+Ke×ω ・・・(1)
(但し、V:モータ電圧、I:モータ電流、Z:モータインピーダンス、Ke:逆起電圧定数、ω:モータ回転角速度)
に示されるモータ電圧方程式に基づいて、その電流指令値に対応した電圧指令成分を制御出力として演算することにより行われる。そして、同式中の制御パラメータであるモータインピーダンスには、事前の実験或いはシミュレーション等により得られた実測値の平均、即ちノミナル値を用いるのが一般的となっている。
しかしながら、フィードフォワード制御では、その制御において生じた誤差が修正されることなく累積する。このため、その個体差や温度特性等を要因として上記ノミナル値から実際のモータインピーダンスが乖離することにより生ずる制御上の誤差が拡大しやすいという問題がある。そして、特に、上記従来例のようなフィードバック制御を併用する構成においては、そのフィードフォワード制御出力に生じた誤差により、フィードバック制御出力(第2の電圧指令成分)との間のバランスが変化することによって、両制御を併用することにより得られる利益(応答性及び安定性の両立)を享受できなくなる可能性があり、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
尚、上記特許文献1には、モータ回転角速度に基づいて、そのフィードフォワード制御及びフィードバック制御のパラメータを変更する旨が記載されている。しかしながら、この従来例における「パラメータ」とは、あくまでフィードフォワード制御及びフィードバック制御間の制御出力比のことであり、上記のような演算に用いる制御パラメータとしてのモータインピーダンス(ノミナル値)、及びその値が実際値から乖離することにより生ずる影響については何らの記載もない。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、簡素な構成にて、制御パラメータとしてのモータインピーダンスを最適化することができるモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータインピーダンスの最適化方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに駆動電力を供給する駆動回路とを備え、前記モータ制御信号出力手段は、次式、V=I×Z+Ke×ω(但し、V:モータ電圧、I:モータ電流、Z:モータインピーダンス、Ke:逆起電圧定数、ω:モータ回転角速度)に示されるモータ電圧方程式に基づいて、電流指令値に対応した電圧指令成分を演算することにより前記モータ制御信号を生成するモータ制御装置において、前記モータ電圧を検出する電圧検出手段と、前記モータ電流を検出する電流検出手段と、前記モータが非回転状態にある否かを判定する判定手段と、前記モータが非回転状態にあり、且つ前記モータ電圧及びモータ電流がゼロでない場合に、前記モータ電圧を前記モータ電流で除した値により前記電圧指令成分の演算に用いる前記モータインピーダンスを更新する更新手段と、を備え、前記判定手段は、前記モータ電圧及びモータ電流が、それぞれ、その前回検出値と非同一であり、且つ前記モータ電圧に前記モータ電流の前回検出値を乗じた値と前記モータ電流に前記モータ電圧の前回検出値を乗じた値とが等しい場合に、前記モータが非回転状態にあると判定すること、を要旨とする。
即ち、モータが非回転状態にあり、且つモータ電圧及びモータ電流がゼロでない場合には、上記モータ電圧方程式の逆起電圧項(右辺第2項:「Ke×ω」)が「0」となる。
そして、このとき、モータインピーダンスは、モータ電圧及びモータ電流がゼロでない限りにおいて、モータ電圧をモータ電流で除した値となる。従って、上記構成によれば、簡素な構成により、制御状態においても、随時、その制御パラメータとして管理するモータインピーダンスを最適化することができる。その結果、その個体差や温度特性等に依らず、より高精度な制御出力を得ることができる。
また、上記構成によれば、モータ電圧及びモータ電流に基づいて、モータが非回転状態にあるか否かを判定することができる。従って、その制御対象が回転角センサを備えていないブラシ付の直流モータである場合にも、構成の追加を要することなく、その制御パラメータであるモータインピーダンスの最適化による利益を享受することができる。
請求項2に記載の発明は、前記モータ電圧方程式に基づいて前記モータ回転角速度を検出するモータ速度検出手段を備えること、を要旨とする。
上記構成によれば、回転角センサを備えていないブラシ付の直流モータを制御対象とする場合であっても、モータ電圧方程式を用いたフィードフォワード制御の実行、及び、その制御パラメータであるモータインピーダンスの最適化による利益を享受することができる。
請求項に記載の発明は、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づく電圧指令成分の演算とともに、電流フィードバック制御の実行に基づく第2の電圧指令成分を演算することにより、前記モータ制御信号を生成すること、を要旨とする。
即ち、フィードフォワード制御及びフィードバック制御を併用する構成では、その二つの制御出力のバランスが崩れることで、本来得られるべき利益(応答性と安定性の両立)を享受できなくなる可能性がある。従って、このような構成に適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
請求項に記載の発明は、請求項1〜請求項の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、より操舵フィーリングに優れた電動パワーステアリング装置を提供することができる。
請求項に記載の発明は、モータ電圧及びモータ電流が、それぞれ、その前回検出値と非同一であり、且つ前記モータ電圧に前記モータ電流の前回検出値を乗じた値と前記モータ電流に前記モータ電圧の前回検出値を乗じた値とが等しい場合であって、且つ前記モータ電圧及びモータ電流がゼロでない場合に、前記モータ電圧を前記モータ電流で除した値により制御上のモータインピーダンスを更新するモータインピーダンスの最適化方法であること、を要旨とする。
上記構成によれば、簡素な構成にて、制御パラメータとしてのモータインピーダンスを制御状態においても、随時、最適化することが可能になる。その結果、より高精度な制御出力を得ることができるようになる。
本発明によれば、簡素な構成にて、制御パラメータとしてのモータインピーダンスを最適化することが可能なモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータインピーダンスの最適化方法を提供することができる。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 第1の実施形態におけるEPSの制御ブロック図。 モータインピーダンスの最適化制御の処理手順を示すフローチャート。 第2の実施形態におけるEPSの制御ブロック図。
[第1の実施形態]
以下、本発明を具体化した第1の実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。そして、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態では、モータ12には、ブラシ付の直流モータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ10は、このモータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されており、ECU11は、これらトルクセンサ14及び車速センサ15により検出される操舵トルクτ及び車速Svsに基づいて、操舵系に付与すべきアシスト力(目標アシスト力)を演算する。そして、その目標アシスト力に相当するモータトルクを発生させるべく、モータ12に対して駆動電力を供給することにより、同モータ12を駆動源とするEPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている(パワーアシスト制御)。
次に、本実施形態のEPSにおけるパワーアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、モータ制御装置としてのECU11は、モータ制御信号を出力するマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいて、モータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期(検出周期)で各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン21は、モータ12に対する電力供給の目標値、即ち目標アシスト力に対応する電流指令値Im*を演算する電流指令値演算部23と、電流指令値演算部23により算出された電流指令値Im*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部24とを備えている。
電流指令値演算部23は、上記のように検出される操舵トルクτ及び車速Svsに基づいて、EPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12が発生すべきモータトルク、即ち上記目標アシスト力に対応する電流指令値Im*を演算する。具体的には、本実施形態の電流指令値演算部23は、検出される操舵トルクτ(の絶対値)が大きいほど、また車速Svsが遅いほど、より大きな値(絶対値)を有した電流指令値Im*を演算する。そして、電流指令値演算部23は、その電流指令値Im*をモータ制御信号出力部24に出力する。
一方、本実施形態のモータ制御信号出力部24には、上記電流指令値Im*とともに、電流センサ25により検出されるモータ電流Im、即ちモータ12の実電流が入力されるようになっている。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部24には、その電流指令値Im*にモータ電流Imを追従させるべく電流フィードバック制御を実行するF/B制御部(フィードバック制御部)26が設けられている。
詳述すると、モータ制御信号出力部24において、上記電流指令値Im*は、実電流であるモータ電流Imとともに減算器27に入力される。そして、F/B制御部26は、この減算器27において演算される電流偏差ΔIm及びフィードバックゲインに基づいて、そのフィードバック制御(比例:P、積分:I)を実行する。
具体的には、F/B制御部26は、電流偏差ΔImに比例ゲインを乗ずることにより得られる比例成分、及び電流偏差ΔImの積分値に積分ゲインを乗ずることにより得られる積分成分を演算する。そして、これら両成分の加算値に示される電圧指令成分を、その制御出力Vm_fb*とする構成になっている。
また、本実施形態のモータ制御信号出力部24は、上記(1)式に示されるモータ電圧方程式に基づいて、上記電流指令値Im*に対応した電圧指令成分をその制御出力Vm_ff*とするF/F制御演算部(フィードフォワード制御部)28を備えている。
具体的には、本実施形態のF/F制御演算部28は、次式、
Vm_ff*=(Im*×Z+Ke×ωm)×Kff ・・・(2)
(但し、ωm:モータ回転角速度、Kff:フィードフォワードゲイン)
を用いることにより、その制御出力Vm_ff*となる電圧指令成分を演算する。
ここで、本実施形態では、この(2)式に基づく演算に用いるモータ回転角速度ωmは、上記(1)式に基づく推定演算の実行により検出される。
具体的には、本実施形態のマイコン21は、モータ速度検出部29を備えるとともに、同モータ速度検出部29には、上記電流センサ25により検出されるモータ電流Im、及び電圧センサ30により検出されるモータ電圧Vmが入力される。尚、本実施形態の電圧センサ30は、そのモータ電圧Vmとして、モータ12の端子間電圧を検出する。そして、モータ速度検出部29は、上記(1)式を変形することにより得られる次式、
ωm=(Vm−Im×Z)/Ke ・・・(3)
を用いることにより、そのモータ回転角速度ωmの推定演算を実行する。
本実施形態のモータ制御信号出力部24において、これらF/B制御部26及びF/F制御演算部28の各制御出力Vm_fb*,Vm_ff*は、加算器31に入力される。即ち、本実施形態では、F/B制御部26の制御出力Vm_fb*が第2の電圧指令成分を構成する。そして、モータ制御信号出力部24は、これら二つの電圧指令成分を加算した値を電圧指令値Vm*とする構成となっている。
更に、この電圧指令値Vm*は、PWM変換部32に入力される。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部24(マイコン21)は、この電圧指令値Vm*に基づきPWM変換部32が生成するモータ制御信号を、上記駆動回路22に出力する構成となっている。
(モータインピーダンスの最適化制御)
次に、本実施形態におけるモータインピーダンスの最適化制御について説明する。
図2に示すように、本実施形態のマイコン21には、モータインピーダンス管理部33が設けられるとともに、その記憶領域33aには、上記各制御演算に用いる制御パラメータとしてのモータインピーダンス(保持値Z_m)が保持されている。そして、上記F/F制御演算部28及びモータ速度検出部29は、このモータインピーダンス管理部33が管理するモータインピーダンスZに基づいて、その上記(2)式を用いたフィードフォワード制御演算、及び上記(3)式を用いたモータ回転角速度ωmの推定演算を実行する。
また、本実施形態では、このモータインピーダンス管理部33には、電流検出手段としての上記電流センサ25により検出されるモータ電流Im、及び電圧検出手段としての電圧センサ30により検出されるモータ電圧Vmが入力される。そして、同モータインピーダンス管理部33は、次式、
Z=Vm/Im ・・・(4)
が成立する場合には、その検出されたモータ電流Im及びモータ電圧Vmに基づいて、新たなモータインピーダンス(Z´)を演算する。
即ち、モータ12が非回転状態である場合には、上記(1)式に示されるモータ電圧方程式の逆起電圧項(右辺第2項:「Ke×ω」)が「0」となる。従って、同(1)式を変形することにより上記(4)式が成り立つ。そして、そのモータ電圧Vm及びモータ電流Imがゼロでない場合(Vm≠0、且つIm≠0)において、同式は、有解となる。
この点に着目し、本実施形態のモータインピーダンス管理部33は、モータ12が非回転状態にあり、且つモータ電圧Vm及びモータ電流Imがゼロでない場合(Vm≠0、且つIm≠0)に、上記(4)式を用いたモータインピーダンス演算を実行する。そして、本実施形態では、更新手段としてのモータインピーダンス管理部33が、その新たなモータインピーダンスZ(Z´)により上記保持値Z_mを更新することによって、随時、その制御パラメータとして管理するモータインピーダンスZを最適化を図る構成となっている。
詳述すると、本実施形態のモータインピーダンス管理部33は、前回の検出周期において取得したモータ電圧Vm及びモータ電流Imの各値を、それぞれの前回検出値Vm_b,Im_bとして記憶領域33aに保持する。そして、同モータインピーダンス管理部33は、今回の検出周期において取得したモータ電圧Vm及びモータ電流Im、並びに上記各前回検出値Vm_b,Im_bに基づいて、その制御対象であるモータ12が非回転状態にある否かを判定する。
具体的には、モータインピーダンス管理部33は、今回の検出周期において取得したモータ電圧Vm及びモータ電流Imが、それぞれ、その記憶領域33aに保持された前回検出値Vm_b,Im_bと非同一であり(Vm≠Vm_b、且つIm≠Im_b)、且つこれら各値が以下に示す(5)式の関係を満たす場合に、モータ12は非回転状態であると判定する。
Vm×Im_b=Im×Vm_b ・・・(5)
即ち、モータ電圧Vm及びモータ電流Imの検出周期が十分に短く、その一周期が経過する前後においてモータインピーダンスZが不変であるとすれば、以下に示す二式、
Vm=Im×Z+Ke×ωm ・・・(6)
Vm_b=Im_b×Z+Ke×ωm ・・・(7)
からモータインピーダンスZを消去することにより以下の(8)式を得る。
Vm×Im_b−Ke×ω×Im_b=Im×Vm_b−Ke×ω×Im ・・・(8)
そして、モータ12が非回転状態である場合(ωm=0)には、この(8)式における両辺の第2項(逆起電圧項)がゼロである場合に上記(5)式が成立、即ちモータ電圧Vmにモータ電流の前回検出値Im_bを乗じた値(左辺)とモータ電流Imに前記モータ電圧の前回検出値Vm_bを乗じた値(右辺)とが等しくなる。
ただし、モータ電圧Vm及びモータ電流Imが、それぞれ、その各前回検出値Vm_b,Im_bと同一である場合(Vm=Vm_b、且つIm=Im_b)には、そのモータ回転角速度ωmに依らず、上記(5)式が成立してしまう。
そこで、本実施形態のモータインピーダンス管理部33は、そのモータ非回転判定において、上記(5)式の成立とともに、モータ電圧Vm及びモータ電流Im(今回検出値)が、それぞれ、その前回検出値Vm_b,Im_bと非同一(Vm≠Vm_b、且つIm≠Im_b)であることを要件とする。そして、本実施形態では、この二つの要件によって、そのモータ非回転判定の正確性を担保することにより、精度よくモータインピーダンスZを演算することが可能となっている。
次に、本実施形態における上記モータインピーダンスの最適化制御の処理手順について説明する。
図3のフローチャートに示すように、モータインピーダンス管理部33は、モータ電圧Vm及びモータ電流Im(今回検出値)を取得すると(ステップ101)、まず、これらのモータ電圧Vm及びモータ電流Im、並びにその各前回検出値Vm_b,Im_bに基づいて、制御対象であるモータ12が非回転状態にあるか否かを判定する(ステップ102)。
具体的には、これらのモータ電圧Vm及びモータ電流Imが、その記憶領域33aに保持された前回検出値Vm_b,Im_bと非同一であり(Vm≠Vm_b、且つIm≠Im_b)、且つ上記(5)式が成立、即ちモータ電圧Vmにモータ電流の前回検出値Im_bを乗じた値とモータ電流Imに前記モータ電圧の前回検出値Vm_bを乗じた値とが等しいか否かを判定する。そして、これら二つの要件を満たす場合に、モータ12は非回転状態(操舵状態は「保舵中」)にあると判定する。
更に、このステップ102において、モータ12が非回転状態にあると判定した場合(ステップ102:YES)、モータインピーダンス管理部33は、続いて、モータ電圧Vm及びモータ電流Imが、ともにゼロでないか否かを判定する(ステップ103)。そして、両者がともにゼロではない場合(Vm≠0且つIm≠0、ステップ103:YES)には、上記(4)式に基づくモータインピーダンス演算を実行し(Z´=Vm/Im、ステップ104)、その新たなモータインピーダンスZ´により、その記憶領域33a内の保持値Z_mを更新する(Z_m=Z´、ステップ105)。
尚、上記ステップ102又は上記ステップ103の何れかの要件を満たさない場合(ステップ102:NO、又はステップ103:NO)、モータインピーダンス管理部33は、上記ステップ104及びステップ105の処理を実行しない。
次に、モータインピーダンス管理部33は、その記憶領域33aに保持したモータインピーダンスの保持値Z_m(上記ステップ104及びステップ105の実行により新たに演算したモータインピーダンスZ´で当該保持値Z_mを更新した場合には、その新たな値)を読み出す(Z=Z_m)。そして、その値を、上記フィードフォワード制御演算及びモータ速度検出に用いるべきモータインピーダンスZとして、上記F/F制御演算部28及びモータ速度検出部29に出力する(ステップ106)。
尚、本実施形態では、記憶領域33aに保持された前回検出値Vm_b,Im_bの更新は、このステップ106の処理後に行われる(Vm_b=Vm,Im_b=Im、ステップ107)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)モータ制御信号手段としてのマイコン21は、制御パラメータとしてのモータインピーダンス(保持値Z_m)を保持するモータインピーダンス管理部33を備えている。そして、F/F制御演算部28は、このモータインピーダンス管理部33が管理するモータインピーダンスZに基づいて、そのフィードフォワード制御演算を実行する。また、モータインピーダンス管理部33は、制御対象であるモータ12が非回転状態にある否かを判定する判定手段としての機能を有する。そして、モータインピーダンス管理部33は、モータ12が非回転状態にあり、且つモータ電圧Vm及びモータ電流Imがゼロでない場合(Vm≠0且つIm≠0)には、そのモータ電圧Vmをモータ電流Imで除した値(Z´=Vm/Im)によりモータインピーダンスZ(保持値Z_m)を更新する。
即ち、モータ12が非回転状態にあり、且つモータ電圧Vm及びモータ電流Imがゼロでない場合(Vm≠0且つIm≠0)には、上記(1)式に示されるモータ電圧方程式の逆起電圧項(右辺第2項:「Ke×ω」)が「0」となる。そして、このとき、モータインピーダンスZは、そのモータ電圧Vm及びモータ電流Imがゼロでない限りにおいて、モータ電圧Vmをモータ電流Imで除した値となる。従って、上記構成によれば、簡素な構成にて、制御状態においても随時、その制御パラメータとして管理するモータインピーダンスZを最適化することができる。その結果、個体差や温度特性等に依らず、より高精度な制御出力Vm_ff*を得ることができる。
(2)マイコン21は、モータ速度検出手段としてのモータ速度検出部29を備える。そして、上記(1)式に示されるモータ電圧方程式を変形した上記(3)式を用いた推定演算の実行により、モータ電圧Vm及びモータ電流Imに基づいて、モータ回転角速度ωmを検出する(ωm=(Vm−Im×Z)/Ke)。
上記構成によれば、回転角センサを備えていないブラシ付の直流モータを制御対象とする場合であっても、モータ電圧方程式を用いたフィードフォワード制御の実行、及び、その制御パラメータであるモータインピーダンスZの最適化による利益を享受することができる。
(3)判定手段としてのモータインピーダンス管理部33は、モータ電圧Vm及びモータ電流Imが、その記憶領域33aに保持された前回検出値Vm_b,Im_bと非同一であるか否かを判定する。また、モータ電圧Vmにモータ電流の前回検出値Im_bを乗じた値とモータ電流Imに前記モータ電圧の前回検出値Vm_bを乗じた値とが等しいか否かを判定する。そして、これら二つの要件を満たす場合(Vm≠Vm_b且つIm≠Im_b、及びVm×Im_b=Im×Vm_b)に、モータ12は非回転状態にあると判定する。
上記構成によれば、モータ電圧Vm及びモータ電流Imに基づいて、モータ12が非回転状態にあるか否かを判定することができる。従って、その制御対象が回転角センサを備えていないブラシ付の直流モータである場合にも、構成の追加を要することなく、その制御パラメータであるモータインピーダンスの最適化による利益を享受することができる。
(4)モータ制御信号出力部24は、F/F制御演算部28においてフィードフォワード制御による電圧指令成分(Vm_fb*)を演算するとともに、F/B制御部26においてフィードバック制御による第2の電圧指令成分(Vm_ff*)を演算する。そして、これら二つの制御出力Vm_fb*,Vm_ff*を加算することにより得られる電圧指令値Vm*に基づいて、そのモータ制御信号を生成する。
即ち、フィードフォワード制御及びフィードバック制御を併用する構成では、その二つの制御出力(Vm_fb*,Vm_ff*)のバランスが崩れることで、本来は得られるべき利益(応答性と安定性の両立)を享受できなくなる可能性がある。従って、このような構成に適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
[第2の実施形態]
以下、本発明を具体化した第2の実施形態を図面に従って説明する。尚、説明の便宜のため、上記第1の実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して、その説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態のEPS41において、EPSアクチュエータ10の駆動源を構成するモータ42には、ブラシレスモータが用いられている。そして、モータ制御装置としてのECU11は、このモータ42に対して三相(U,V,W)の駆動電力を供給することにより、同モータの作動、即ちその操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている。
詳述すると、本実施形態では、電流検出手段としての電流センサ43、及び電圧検出手段としての電圧センサ44は、それぞれ、モータ42の各相電流値Iu,Iv,Iw及び各相電圧値Vu,Vv,Vwを検出する。また、本実施形態のモータ42には、回転角センサ45が設けられており、モータ制御信号出力手段としてのマイコン21は、その検出されるモータ回転角θmに基づいて、上記各相電流値Iu,Iv,Iw及び各相電圧値Vu,Vv,Vwを、d/q座標系のd軸電流値Id及びq軸電流値Iq、並びにq軸電圧値(及びd軸電圧値Vd)に変換する。そして、本実施形態のマイコン21は、そのd/q座標系におけるフィードバック制御、及びフィードフォワード制御の実行により、モータ制御信号の生成及び駆動回路22に対する出力を実行する。
さらに詳述すると、モータ制御信号出力部46において、各相電流値Iu,Iv,Iw及び各相電圧値Vu,Vv,Vwは、モータ回転角θmとともに3相/2相変換部47に入力されることにより、d軸電流値Id及びq軸電流値Iq、並びにq軸電圧値(及びd軸電圧値Vd)に変換される。また、本実施形態の電流指令値演算部48は、目標アシスト力に対応する電流指令値Im*として、q軸電流指令値Iq*を演算する。尚、本実施形態では、d軸電流指令値Id*はゼロに固定される(Id*=0)。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部46では、これらd軸電流指令値Id*及びq軸電流指令値Iq*が、上記d軸電流値Id及びq軸電流値Iqとともに、それぞれ、その各軸に対応する減算器49,50に入力されることにより、電流フィードバック制御の基礎となるd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqが演算されるようになっている。
即ち、これらd軸電流偏差ΔId及びq軸電流偏差ΔIqは、その各軸に対応して設けられたF/B制御部51,52に入力される。そして、当該各F/B制御部51,52は、それぞれ、その入力される電流偏差に比例ゲインを乗じた比例成分及び同電流偏差の積分値に積分ゲインを乗じた積分成分を演算(及び加算)することにより得られる電圧指令成分(第2の制御成分)を、その各制御出力Vd_fb*,Vq_fb*とする構成になっている。
一方、上記各F/B制御部51,52とともにモータ制御信号出力部46に設けられたF/F制御演算部53には、モータ回転角速度ωmとともに、その電流指令値Im*として、上記q軸電流指令値Iq*が入力される。尚、本実施形態では、このモータ回転角速度ωmは、上記回転角センサ45により検出されたモータ回転角θmを微分することにより演算(検出)される。そして、同F/F制御演算部53は、次式、
Vq_ff*=(Iq*×Z+Ke×ωm)×Kff ・・・(9)
に示されるモータ電圧方程式を用いることにより、これらq軸電流指令値Iq*及びモータ回転角速度ωmに基づいて、その制御出力Vq_ff*となる電圧指令成分を演算する。
ここで、本実施形態においてもまた、この(9)式に用いる制御パラメータとしてのモータインピーダンスZは、モータインピーダンス管理部54により管理されている。
具体的には、モータインピーダンス管理部54には、上記第1の実施形態におけるモータ電圧Vm及びモータ電流Imに対応する値として、q軸電圧値Vq及びq軸電流値Iqが入力されるようになっている。また、その記憶領域54aには、モータインピーダンスの保持値Z_mとともに、上記第1の実施形態における前回検出値Vm_b,Im_bに対応する値として、q軸電圧値及びq軸電流値の前回検出値Vq_b,Iq_bが保持されている。そして、モータインピーダンス管理部54は、上記第1の実施形態におけるモータインピーダンス管理部33と同様、これらq軸電圧値Vq及びq軸電流値Iq、並びにその前回検出値Vq_b,Iq_bに基づいて、新たなモータインピーダンスZ´の演算、及びその保持値Z_mの更新を実行する。
尚、本実施形態におけるモータインピーダンスの演算、及びその保持値更新による最適化の態様については、上記のように回転角センサ45により直接的に検出されるモータ回転角速度ωmを用いてモータ42の非回転判定を行う点を除き、上記第1の実施形態と同様である。従って、説明の便宜上、その詳細な説明は省略する。
そして、本実施形態のF/F制御演算部53は、このモータインピーダンス管理部54の管理により最適化されたモータインピーダンスZに基づいて、そのフィードフォワード制御演算を実行する構成となっている。
本実施形態では、このF/F制御演算部53の制御出力Vq_ff*は、上記F/B制御部52の制御出力Vq_fb*とともに加算器55に入力される。そして、これにより、本実施形態のモータ制御信号出力部46は、これら二つの制御出力Vq_ff*,Vq_fb*を加算した値を、そのq軸電圧指令値Vq*として得る。
また、本実施形態では、d軸電圧指令値Vd*には、上記F/B制御部51の制御出力Vd_fb*が用いられる。そして、当該d軸電圧指令値Vd*及び上記q軸電圧指令値Vq*は、モータ回転角θmとともに2相/3相変換部56に入力されることにより、三相の相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に変換される。
そして、本実施形態のモータ制御信号出力部46(マイコン21)は、これら各相電圧指令値Vu*,Vv*,Vw*に基づきPWM変換部57が生成するモータ制御信号を、上記駆動回路22に出力する構成となっている。
以上、本実施形態の構成によっても、上記第1の実施形態と同様の作用・効果を得ることができる。
なお、上記各実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明をEPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12の作動を制御するモータ制御装置としてのECU11に具体化した。しかし、これに限らず、EPS以外の用途に適用してもよい。
・また、EPSに適用する場合であっても、上記各実施形態のような所謂コラム型に限らず、例えば所謂ピニオン型やラックアシスト型等のEPSに適用してもよい。
・上記各実施形態では、フィードフォワード制御及びフィードバック制御の併用によりモータ制御信号を生成する構成に具体化した。しかし、これに限らず、フィードバック制御のみによりモータ制御信号を生成する構成に具体化してもよい。
・また、モータ非回転時に新たなモータインピーダンスZを演算し及その更新による最適化を行うことの利益を享受することができる構成、即ち制御パラメータとしてモータインピーダンスZを用いる演算を行う構成であれば、直接的なモータ制御成分の演算以外の用途でモータインピーダンスZを用いるものに具体化してもよい。例えば、モータインピーダンスZを演算に用いたフィードフォワード制御を行わないものであっても、上記(3)式を用いてモータ回転角速度ωmを推定する構成であれば、その推定演算に用いるモータインピーダンスを最適化することによって、検出精度の向上を図ることができる。このため、このようなものについては、本発明をモータインピーダンスの最適化方法に具体化して適用するとよい。
・上記第1の実施形態では、上記(3)式を用いた推定演算により間接的に、また上記第2の実施形態では、回転角センサ45により直接的に、モータ12(42)が非回転状態にあるか否かを判定する。そして、モータが非回転状態にある場合において、新たなモータインピーダンスZを演算し及その更新による最適化を行うこととした。しかし、これに限らず、上記各実施形態と同様、その制御対象となるモータがEPSの駆動源である場合には、上記のような非回転状態判定に代えて、ステアリング操作の状態(操舵状態)が「保舵」であるか否かの判定を行うこととしてもよい。即ち、通常、EPSのステアリング(ステアリングシャフト)はモータと連動して回転することから、ステアリングが回転しない「保舵時」には、モータもまた非回転である。従って、このような構成としても、上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。尚、その操舵状態が「保舵」であるか否かの判定方法については、例えば、ステアリングセンサにより直接的にステアリングの回転状態を検出する、或いはステアリングシャフトに設けられたトルクセンサ(の回転角センサ)によりステアリングシャフトの回転状態を検出する等の方法がある。
・上記第1の実施形態では、上記(3)式を用いた推定により検出されたモータ回転角速度ωmを、上記(2)式を用いたフィードフォワード制御演算に用いることした。しかし、これに限らず、これら(2)(3)式を整理することにより得られる次式、
Vm_ff*=(Im*×Z+Vm−Im×Z)×Kff ・・・(9)
により、モータ電圧Vm、モータ電流Im、及び電流指令値Im*に基づいて、直接的にフィードフォワード制御演算の制御出力Vm_ff*を得る構成としてもよい。
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、21…マイコン、22…駆動回路、23…電流指令値演算部、24…モータ制御信号出力部、25…電流センサ、26…F/B制御部、28…F/F制御部、29…モータ速度演算部、30…電圧センサ、31…加算器、33…モータインピーダンス管理部、33a…記憶領域、41…EPS、42…モータ、43…電流センサ、44…電圧センサ、45…回転角センサ、46…モータ制御信号出力部、47…3相/2相変換部、48…電流指令値演算部、51…F/B制御部、52…F/B制御部、53…F/F制御部、54…モータインピーダンス管理部、54a…記憶領域、56…3相/2相変換部、Z…モータインピーダンス、Z_b…保持値、ωm…モータ回転角速度、Im…モータ電流、Im_b…前回検出値、Im*…電流指令値、Vm…モータ電圧、Vm_b…前回検出値、ΔIm…電流偏差、Vm_fb*,Vm_ff*…制御出力、Vm*…電圧指令値、Iu,Iv,Iw…相電流値、Id…d軸電流値、Id_b…前回検出値、Iq…q軸電流値、Iq_b…前回検出値、Id*…d軸電流指令値、Iq*…q軸電流指令値、ΔId…d軸電流偏差、ΔIq…q軸電流偏差、Vq…q軸電圧値、Vq_b…前回検出値、Vu,Vv,Vw…相電圧値、Vd_fb*…制御出力、Vd*…d軸電圧指令値、Vq_fb*,Vq_ff*…制御出力、Vq*…q軸電圧指令値。

Claims (5)

  1. モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに駆動電力を供給する駆動回路とを備え、前記モータ制御信号出力手段は、次式、
    V=I×Z+Ke×ω
    (但し、V:モータ電圧、I:モータ電流、Z:モータインピーダンス、Ke:逆起電圧定数、ω:モータ回転角速度)
    に示されるモータ電圧方程式に基づいて、電流指令値に対応した電圧指令成分を演算することにより前記モータ制御信号を生成するモータ制御装置において、
    前記モータ電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記モータ電流を検出する電流検出手段と、
    前記モータが非回転状態にある否かを判定する判定手段と、
    前記モータが非回転状態にあり、且つ前記モータ電圧及びモータ電流がゼロでない場合に、前記モータ電圧を前記モータ電流で除した値により前記電圧指令成分の演算に用いる前記モータインピーダンスを更新する更新手段と、
    を備え
    前記判定手段は、前記モータ電圧及びモータ電流が、それぞれ、その前回検出値と非同一であり、且つ前記モータ電圧に前記モータ電流の前回検出値を乗じた値と前記モータ電流に前記モータ電圧の前回検出値を乗じた値とが等しい場合に、前記モータが非回転状態にあると判定すること、を特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    前記モータ電圧方程式に基づいて前記モータ回転角速度を検出するモータ速度検出手段を備えること、を特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項に記載のモータ制御装置において、
    前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づく電圧指令成分の演算とともに、電流フィードバック制御の実行に基づく第2の電圧指令成分を演算することにより、前記モータ制御信号を生成すること、を特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項1〜請求項の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置。
  5. モータ電圧及びモータ電流が、それぞれ、その前回検出値と非同一であり、且つ前記モータ電圧に前記モータ電流の前回検出値を乗じた値と前記モータ電流に前記モータ電圧の前回検出値を乗じた値とが等しい場合であって、且つ前記モータ電圧及びモータ電流がゼロでない場合に、前記モータ電圧を前記モータ電流で除した値により制御上のモータインピーダンスを更新するモータインピーダンスの最適化方法。
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