JP2015151085A - 車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】レーンキープアシスト制御においてドライバの違和感を抑制できる車両制御装置を提供する。【解決手段】車両制御装置10は、車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能である。レーンキープアシスト制御において、操舵角速度θ?及び操舵トルクTの積(第一操舵仕事率P1)と、操舵角θ及び操舵トルクの微分値T?の積(第二操舵仕事率P2)とを加算して算出される操舵仕事率P(能動受動状態量P)が所定値を超えるとき、操舵仕事率Pが所定値未満のときに比べて、レーンキープアシスト制御による制御量(レーンキープ制御量)を小さくする。【選択図】図1

Description

本発明は、車両制御装置に関する。
従来、ドライバの操舵入力(操舵トルク)が反映されるようにレーンキープアシスト制御の制御量を補正する車両制御装置が知られている(例えば特許文献1)。
特開2011−079410号公報
従来の車両制御装置では、ドライバの操舵意思を操舵トルクにて判定しているため、実際に操舵トルクが変化するまでドライバの操舵意思を判定できず、操舵意思の判定が遅くなりやすい。そのため、判定した操舵意思と実際の操舵意思とに乖離が起きやすく、ドライバが違和感を感じやすい。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであって、レーンキープアシスト制御においてドライバの違和感を抑制できる車両制御装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る車両制御装置は、車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能であり、前記レーンキープアシスト制御において、操舵速度及び操舵トルクの積と、操舵角及び前記操舵トルクの微分値の積とを加算して算出される操舵仕事率が所定値を超えるとき、前記操舵仕事率が前記所定値未満のときに比べて、前記レーンキープアシスト制御による制御量を小さくすることを特徴とする。
本発明に係る車両制御装置は、レーンキープアシスト制御におけるドライバの違和感を抑制できるという効果を奏する。
図1は、本発明の第一実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図2は、能動受動状態量とレーンキープゲインとの関係を示す図である。 図3は、第一実施形態の車両制御装置におけるレーンキープアシスト制御の処理を示すフローチャートである。 図4は、本発明の第二実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図である。 図5は、第二実施形態におけるLKゲイン算出のための状態遷移図である。 図6は、第二実施形態の車両制御装置におけるレーンキープアシスト制御の処理を示すフローチャートである。
以下に、本発明に係る車両制御装置の実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
[第一実施形態]
図1〜3を参照して第一実施形態を説明する。まず図1,2を参照して、第一実施形態に係る車両制御装置10の構成について説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図であり、図2は、能動受動状態量とレーンキープゲインとの関係を示す図である。
車両制御装置10は、この車両制御装置10が搭載される車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能である。図1に示すように、車両制御装置10は、このレーンキープアシスト制御に関する機能として、指標演算部11と、レーンキープ制御部12と、微分器13とを備える。
指標演算部11は、能動受動状態量(操舵仕事率)Pを演算する。能動受動状態量Pは、車両のドライバの操舵操作の状態を表す指標である。能動受動状態量Pが小さいほど、ドライバの操舵意思の比較的弱い操舵操作が行われている状態である「受動状態」を示し、能動受動状態量Pが大きいほど、ドライバの操舵位置の比較的強い操舵操作が行われている「能動状態」を示す。
本実施形態では、この能動受動状態量Pとして、車両のハンドルに対するドライバの操舵操作における仕事率(単位時間当たりに使われているエネルギを表す物理量)を表す指標である操舵仕事率を用いる(以降では能動受動状態量Pを操舵仕事率Pとも表記する)。操舵仕事率Pは、例えば、操舵角速度(車両のハンドルの操舵角の時間微分)とドライバにより車両のハンドルに入力される操舵トルクとの積に基づく第一操舵仕事率P1と、操舵角と操舵トルクの時間微分(微分値)との積に基づく第二操舵仕事率P2とを加算して、下記の(1)式で算出することができる。
P=P1+P2
=a{θ(t)´*T(t)}+b{θ(t)*T(t)´} ・・・(1)
ここで、θ(t)は操舵角であり、θ(t)´は操舵角速度を表す。T(t)は操舵トルクであり、T(t)´は操舵トルクの時間微分(微分値)である。tは時間を表す。a,bは、適宜設定可能なパラメータである。以下の説明では、これらを簡略化して、θ(t)をθ、θ(t)´をθ´、T(t)をT、T(t)´をT´と表す場合がある。
上記の(1)式で用いる操舵角θ及び操舵速度θ´は、例えば車両に搭載される操舵角センサの検出信号に基づき取得され、指標演算部11に入力される。また、操舵トルクTは、例えば車両に搭載されるトルクセンサの検出信号に基づき取得され、指標演算部11に入力される。操舵トルクの微分値T´は、本実施形態では、操舵トルクTを微分器13に入力することで算出され、指標演算部11に入力される。指標演算部11は、これらの入力情報を用いて上記(1)式により能動受動状態量Pを算出して、レーンキープ制御部12に出力する。
レーンキープ制御部12は、指標演算部11により算出された能動受動状態量Pに応じて、レーンキープアシスト制御の制御量(レーンキープ制御量)を調整する。レーンキープ制御量は、レーンキープアシスト制御に用いられる車載装置(例えば電動パワーステアリング装置(EPS)、フロントステア装置、リアステア装置など)に対して、車両の走行軌跡を目標軌跡に追従させるために要求される、これらの車載装置の制御量(例えば、駆動電流値や駆動デューティー比など)を含む。
レーンキープ制御部12は、例えば図2に示す能動受動状態量Pとレーンキープゲインとの対応関係に基づいて、能動受動状態量Pの値に応じてレーンキープゲインを設定する。図2の横軸は能動受動状態量Pを示し、縦軸はレーンキープゲインを示し、これらの対応関係を示すグラフが実線で表されている。レーンキープ制御部12は、図2に領域Aで示すように、能動受動状態量Pが大きくなるほど、すなわちドライバの操舵操作が能動状態側に遷移するほど、レーンキープゲインを下げ、一方、図2に領域Bで示すように、能動受動状態量Pが小さくなるほど、すなわちドライバの操舵操作が受動状態側に遷移するほど、レーンキープゲインを上げるよう設定されている。
レーンキープ制御部12は、このように設定されたレーンキープゲインと、現在のレーンキープ状態を示す情報(例えば目標軌跡に対する実軌跡の偏差(軌跡偏差)など)とに基づいて、上記のレーンキープ制御量を算出する。レーンキープ制御量は、例えば、下記の(2)式で算出することができる。
レーンキープ制御量=レーンキープゲイン(P)×軌跡偏差 ・・・(2)
ここで、「レーンキープゲイン(P)」とは、能動受動状態量Pに基づき図2に示す対応関係から設定されるレーンキープゲインの値を示す。なお、「軌跡偏差」は、上述の現在のレーンキープ状態を示す情報の一例であり、他の情報と置き換えてもよい。
つまりレーンキープ制御部12は、ドライバの操舵操作が受動状態になる(能動受動状態量Pが小さい)ほど、レーンキープゲインを大きく設定するので、レーンキープ制御量を相対的に大きく出力する。この結果、レーンキープアシスト制御の影響が強くなるので、レーンキープ性能を向上させ、より安定して走行させることができる。一方、レーンキープ制御部12は、ドライバの操舵操作が能動状態になる(能動受動状態量Pが大きい)ほど、レーンキープゲインを小さく設定するので、受動状態と比較してレーンキープ制御量を相対的に小さく出力する。この結果、レーンキープアシスト制御の影響が弱まるので、ドライバとの干渉を解消し、ドライバの意思を阻害しないようにすることができる。
微分器13は、入力情報の微分値を出力する。本実施形態では、微分器13は、操舵トルクTが入力されると、操舵トルクの微分値T´を指標演算部11に出力する。
上記の車両制御装置10の各機能は、車両に搭載され車両の各部の駆動を制御する単数または複数のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)により実現することができる。ECUは、物理的には、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路である。上記の車両制御装置10の各機能は、ECUにおいて、ROMに保持されるアプリケーションプログラムをRAMにロードしてCPUで実行することによって、CPUの制御のもとで車両内の各種装置を動作させると共に、RAMやROMにおけるデータの読み出し及び書き込みを行うことで実現される。
次に、図3を参照して、第一実施形態に係る車両制御装置10の動作について説明する。図3は、第一実施形態の車両制御装置におけるレーンキープアシスト制御の処理を示すフローチャートである。図3のフローチャートに示す一連の処理は、車両制御装置10により例えば所定周期ごとに実施される。
ステップS101では、車両内の各種センサにより、操舵トルクT、操舵角速度θ´、及び操舵角θが計測される。ステップS101の処理が完了するとステップS102に移行する。
ステップS102では、微分器13により、ステップS101にて計測された操舵トルクTに基づいて、操舵トルクの微分値T´=dT/dtが演算される。ステップS102の処理が完了するとステップS103に移行する。
ステップS103では、指標演算部11により、車両のドライバの操舵操作の状態を表す指標が演算される。具体的には、指標演算部11は、ステップS101にて計測された操舵トルクT、操舵角速度θ´、操舵角θと、ステップS102にて演算された操舵トルクの微分値T´とに基づいて、上記(1)式を用いて今回の制御周期での能動受動状態量(操舵仕事率)Pを算出する。ステップS103の処理が完了するとステップS104に移行する。
ステップS104では、レーンキープ制御部12により、ステップS103にて演算された能動受動状態量Pに基づいて、レーンキープゲインが演算される。レーンキープ制御部12は、例えば図2に示す能動受動状態量Pとレーンキープゲインとの対応関係に基づいて、今回の制御周期での能動受動状態量Pに対応するようにレーンキープゲインを設定する。ステップS104の処理が完了するとステップS105に移行する。
ステップS105では、レーンキープ制御部12により、ステップS104にて演算されたレーンキープゲインと、今回の制御周期でのレーンキープ状態(例えば軌跡偏差)に基づき、レーンキープ制御量が演算される。今回の制御周期でのレーンキープ状態の一例としての軌跡偏差は、例えば、車両制御装置10内で算出されるレーンキープの目標軌跡と、車両に搭載される各種センサ類で計測される車両の実軌跡との偏差を、車両制御装置10が演算して、レーンキープ制御部12に入力される。レーンキープ制御部12は、上記の(2)式に示したように、軌跡偏差にレーンキープゲインを乗じることでレーンキープ制御量を出力する。車両制御装置10は、このように出力したレーンキープ制御量を用いて、レーンキープアシスト制御を実行する。ステップS105の処理が完了すると、今回の制御周期での本制御フローの処理を終了する。
このように、第一実施形態に係る車両制御装置10は、車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能である。そして、レーンキープアシスト制御において、操舵角速度θ´及び操舵トルクTの積(第一操舵仕事率P1)と、操舵角θ及び操舵トルクの微分値T´の積(第二操舵仕事率P2)とを加算して算出される操舵仕事率P(能動受動状態量P)が所定値を超えるとき、操舵仕事率Pが所定値未満のときに比べて、レーンキープアシスト制御による制御量(レーンキープ制御量)を小さくする。言い換えると、操舵仕事率Pが小さいほどレーンキープ制御量を相対的に大きくし、一方、操舵仕事率Pが大きいほど、操舵仕事率Pが小さい場合と比べて、レーンキープ制御量を相対的に小さくする。
この構成により、操舵トルクTに関連する第一操舵仕事率P1に加えて、操舵トルク微分値T´に関連する第二操舵仕事率P2による判定を実施することで、実際に操舵トルクTが変化する前においてもドライバの操舵意思の変動を検知できるので、ドライバの操舵意思判定精度を向上することができる。この結果、判定した操舵意思と実際の操舵意思との乖離を抑制でき、レーンキープアシスト制御においてドライバの感じる違和感を抑制できる。
[第二実施形態]
図4〜6を参照して第二実施形態を説明する。まず図4,5を参照して、第二実施形態に係る車両制御装置20の構成について説明する。図4は、本発明の第二実施形態に係る車両制御装置の概略構成を示すブロック図であり、図5は、第二実施形態におけるLKゲイン算出のための状態遷移図である。
図4に示す第二実施形態の車両制御装置20は、レーンキープゲイン(以下では「LKゲイン」とも表記する)の設定の際に、能動受動状態に加えて、レーンキープ目標軌跡に対する偏差(上記の「軌跡偏差」)も考慮する点で、第一実施形態の車両制御装置10と異なるものである。
図4に示すように、車両制御装置20は、レーンキープアシスト制御に関する機能として、指標演算部21と、能動/受動判定部22と、LK状態判定部23と、LKゲイン算出部24と、レーンキープ制御部25と、微分器26とを備える。なお、指標演算部21及び微分器26は、第一実施形態の指標演算部11及び微分器13と同一の機能であるので説明を省略する。
能動/受動判定部22は、指標演算部21により算出された能動受動状態量Pに基づき、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」または「受動状態」のどちらの状態であるかを判定する。能動/受動判定部22は、能動受動状態量Pが所定の閾値である「所定値」より大きく(P>所定値)、かつ、その状態が所定時間t1継続している場合に、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」であると判定する。また、能動/受動判定部22は、能動受動状態量Pが「所定値」以下であり(P≦所定値)、かつ、その状態が所定時間t2継続している場合に、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「受動状態」であると判定する。能動/受動判定部22は、「能動状態」または「受動状態」のどちらの状態であるかの判定結果をLKゲイン算出部24に出力する。なお、上記の所定時間t1,t2は同一の値としてもよい。
LK状態判定部23は、レーンキープ目標軌跡に対する偏差(軌跡偏差)に基づいて、現在の車両のレーンキープ状態(LK状態)を判定する。LK状態とは、具体的には、実軌跡が目標軌跡から相対的に離れており軌跡偏差が大きい状態(偏差大状態)と、実軌跡が目標軌跡に相対的に接近しており軌跡偏差が小さい状態(偏差小状態)との2つの状態を含む。LK状態判定部23は、軌跡偏差が所定値以上の場合(偏差≧所定値)に「偏差大状態」であると判定し、それ以外の場合に「偏差小状態」であると判定する。LK状態判定部23は、「偏差大状態」または「偏差小状態」のどちらの状態であるかの判定結果をLKゲイン算出部24に出力する。また、LK状態判定部23は、入力された軌跡偏差の情報をレーンキープ制御部25に出力する。
LKゲイン算出部24は、能動/受動判定部22による「能動状態」または「受動状態」のどちらの状態であるかの判定結果と、LK状態判定部23による「偏差大状態」または「偏差小状態」のどちらの状態であるかの判定結果とに基づいて、LKゲインを設定する。LKゲイン算出部24は、例えば図5に示す状態遷移図に基づき、現在の車両のドライバの操舵操作の状態、及び現在の車両のレーンキープ状態を含む総合的な車両の走行状態が、所定の状態1〜4のいずれであるかを判定し、各状態で設定されているLKゲインを選択する。そして、選択したLKゲインの情報をレーンキープ制御部25に出力する。
図5の状態遷移図に示すように、LK状態判定部23は、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「受動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態がLK目標軌跡からの偏差が大きい「偏差大状態」である場合に、現在の車両の走行状態を「状態1」であると判定する。この場合、LK状態判定部23は、図4,5に示すように、レーンキープゲインを「1」に漸近させるように設定する。
また、図5の状態遷移図に示すように、LK状態判定部23は、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「受動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態がLK目標軌跡からの偏差が小さい「偏差小状態」である場合に、現在の車両の走行状態を「状態2」であると判定する。この場合、LK状態判定部23は、図4,5に示すように、レーンキープゲインを「1.5」に漸増させるように設定し、レーンキープ性能を上げる。
また、図5の状態遷移図に示すように、LK状態判定部23は、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態がLK目標軌跡からの偏差が大きい「偏差大状態」である場合に、現在の車両の走行状態を「状態3」であると判定する。この場合、LK状態判定部23は、図4,5に示すように、レーンキープゲインを「0」に漸減させるように設定し、レーンキープアシスト制御を弱めてドライバの意思を尊重させる。
また、図5の状態遷移図に示すように、LK状態判定部23は、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態がLK目標軌跡からの偏差が小さい「偏差小状態」である場合に、現在の車両の走行状態を「状態4」であると判定する。この場合、LK状態判定部23は、図4,5に示すように、レーンキープゲインを「1」に漸近させるように設定する。
レーンキープ制御部25は、LK状態判定部23から入力される軌跡偏差と、LK状態判定部23により設定されたLKゲインとに基づいて、レーンキープ制御量を調整する。レーンキープ制御部25は、レーンキープ制御量を例えば下記の(3)式で算出することができる。
レーンキープ制御量=LKゲイン×軌跡偏差 ・・・(3)
つまりレーンキープ制御部25は、ドライバの操舵操作が受動状態(能動受動状態量P(操舵仕事率P)が所定値以下)であり、かつ、レーンキープ状態が偏差小状態である状態2の場合に、レーンキープゲインを大きく設定するので、レーンキープ制御量を相対的に大きく出力する。この結果、レーンキープアシスト制御の影響が強くなるので、レーンキープ性能を向上させ、より安定して走行させることができる。一方、レーンキープ制御部25は、ドライバの操舵操作が能動状態(能動受動状態量P(操舵仕事率P)が所定値より大きい)であり、かつ、レーンキープ状態が偏差大状態である状態3の場合に、レーンキープゲインを小さく設定するので、他の状態(特に状態2)と比較してレーンキープ制御量を相対的に小さく出力する。この結果、レーンキープアシスト制御の影響が弱まるので、ドライバとの干渉を解消し、ドライバの意思を尊重することができる。
次に、図6を参照して、第二実施形態に係る車両制御装置20の動作について説明する。図6は、第二実施形態の車両制御装置におけるレーンキープアシスト制御の処理を示すフローチャートである。図6のフローチャートに示す一連の処理は、車両制御装置20により例えば所定周期ごとに実施される。
ステップS201では、レーンキープアシスト制御(LK制御)が実行中であるか否かが判定される。LK制御中であると判定された場合には(ステップS201のYes)ステップS202に移行し、そうでない場合には(ステップS201のNo)今回の制御周期での本制御フローの処理を終了する。
ステップS202では、LK状態判定部23により、レーンキープ目標軌跡に対する偏差(LK軌跡偏差)が所定値以上であるか否かが判定される。LK軌跡偏差≧所定値と判定された場合(ステップS202のYes)にはステップS203に移行し、そうでない場合(ステップS202のNo)にはステップS204に移行する。
ステップS203では、LK状態判定部23により、ステップS202にてLK軌跡偏差≧所定値と判定されたので、レーンキープ状態が偏差大状態であることを示すLK偏差大フラグがON状態に設定される。ステップS203の処理が完了するとステップS205に移行する。
ステップS204では、LK状態判定部23により、ステップS202にてLK軌跡偏差<所定値と判定されたので、LK偏差大フラグがOFF状態に設定される。ステップS204の処理が完了するとステップS205に移行する。
ステップS205では、車両内の各種センサにより、操舵トルクT、操舵角速度θ´、及び操舵角θが計測される。ステップS205の処理が完了するとステップS206に移行する。
ステップS206では、微分器26により、ステップS205にて計測された操舵トルクTに基づいて、操舵トルクの微分値T´=dT/dtが演算される。ステップS206の処理が完了するとステップS207に移行する。
ステップS207では、指標演算部21により、車両のドライバの操舵操作の状態を表す指標が演算される。具体的には、指標演算部21は、ステップS205にて計測された操舵トルクT、操舵角速度θ´、操舵角θと、ステップS206にて演算された操舵トルクの微分値T´とに基づいて、上記(1)式を用いて今回の制御周期での能動受動状態量(操舵仕事率)Pを算出する。ステップS207の処理が完了するとステップS208に移行する。
ステップS208では、能動/受動判定部22により、ステップS207で算出された能動受動状態量Pが所定の閾値である「所定値」より大きい(P>所定値)か否かが判定される。ステップS208の判定の結果、能動受動状態量Pが所定値より大きい場合(P>所定値)には(ステップS208のYes)ステップS209に移行する。一方、能動受動状態量Pが所定値以下である場合(P≦所定値)には(ステップS208のNo)ステップS214に移行する。
ステップS209では、能動/受動判定部22により、ステップS208にて判定された「P>所定値」の状態が所定時間t1継続しているか否かが判定される。ステップS209の判定の結果、「P>所定値」の状態が所定時間t1継続している場合には(ステップS209のYes)ステップS210に移行し、そうでない場合には(ステップS209のNo)、「P>所定値」の状態が所定時間t1継続する状態となるまで待機する。
ステップS210では、能動/受動判定部22により、ドライバの操舵操作が受動状態であることを示す受動状態フラグがOFF状態に設定され、ドライバの操舵操作が能動状態であることを示す能動状態フラグがON状態に設定される。ステップS210の処理が完了するとステップS211に移行する。
ステップS211では、LKゲイン算出部24により、LK偏差大フラグがON状態であるか否かが判定される。LK偏差大フラグがON状態である場合(ステップS211のYes)にはステップS212に移行し、そうでない場合には(ステップS211のNo)ステップS213に移行する。
ステップS212では、LKゲイン算出部24により、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態が「偏差大状態」であるので、現在の車両の走行状態が「状態3」であると判定され、LKゲインが0に漸減するよう設定される。ステップS212の処理が完了するとステップS219に移行する。
ステップS213では、LKゲイン算出部24により、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「能動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態が「偏差小状態」であるので、現在の車両の走行状態が「状態4」であると判定され、LKゲインが1に漸近するよう設定される。ステップS213の処理が完了するとステップS219に移行する。
ステップS214では、能動/受動判定部22により、ステップS208にて判定された「P≦所定値」の状態が所定時間t2継続しているか否かが判定される。ステップS214の判定の結果、「P≦所定値」の状態が所定時間t2継続している場合には(ステップS214のYes)ステップS215に移行し、そうでない場合には(ステップS214のNo)、「P≦所定値」の状態が所定時間t2継続する状態となるまで待機する。
ステップS215では、能動/受動判定部22により、上記の能動状態フラグがOFF状態に設定され、受動状態フラグがON状態に設定される。ステップS215の処理が完了するとステップS216に移行する。
ステップS216では、LKゲイン算出部24により、LK偏差大フラグがON状態であるか否かが判定される。LK偏差大フラグがON状態である場合(ステップS216のYes)にはステップS216に移行し、そうでない場合には(ステップS216のNo)ステップS218に移行する。
ステップS217では、LKゲイン算出部24により、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「受動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態が「偏差大状態」であるので、現在の車両の走行状態が「状態1」であると判定され、LKゲインが1に漸近するよう設定される。ステップS217の処理が完了するとステップS219に移行する。
ステップS218では、LKゲイン算出部24により、現在の車両のドライバの操舵操作の状態が「受動状態」であり、かつ、現在の車両のレーンキープ状態が「偏差小状態」であるので、現在の車両の走行状態が「状態2」であると判定され、LKゲインが1.5に漸増するよう設定される。ステップS218の処理が完了するとステップS219に移行する。
ステップS219では、レーンキープ制御部25により、ステップS212,S213,S217,S218のいずれかで演算されたLKゲインと、今回の制御周期での軌跡偏差に基づき、レーンキープ制御量が演算される。レーンキープ制御部25は、上記の(3)式に示したように、軌跡偏差にLKゲインを乗じることでレーンキープ制御量を出力する。車両制御装置20は、このように出力したレーンキープ制御量を用いて、レーンキープアシスト制御を実行する。ステップS219の処理が完了すると、今回の制御周期での本制御フローの処理を終了する。
このように第二実施形態に係る車両制御装置20は、車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能である。そして、レーンキープアシスト制御において、操舵角速度θ´及び操舵トルクTの積(第一操舵仕事率P1)と、操舵角θ及び操舵トルクの微分値T´の積(第二操舵仕事率P2)とを加算して算出される操舵仕事率P(能動受動状態量P)が「所定値」を超えるとき(P>所定値)、操舵仕事率Pが「所定値」未満のとき(P<所定値)に比べて、レーンキープアシスト制御による制御量(レーンキープ制御量)を小さくする。
この構成により、第二実施形態に係る車両制御装置20も、第一実施形態の車両制御装置10と同様の理由で、レーンキープアシスト制御においてドライバの感じる違和感を抑制できる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上記実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。上記実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。上記実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
10,20 車両制御装置
P 能動受動状態量、操舵仕事率

Claims (1)

  1. 車両の走行路を目標走行路に維持するレーンキープアシスト制御を実行可能であり、
    前記レーンキープアシスト制御において、操舵角速度及び操舵トルクの積と、操舵角及び前記操舵トルクの微分値の積とを加算して算出される操舵仕事率が所定値を超えるとき、前記操舵仕事率が前記所定値未満のときに比べて、前記レーンキープアシスト制御による制御量を小さくする
    ことを特徴とする車両制御装置。
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