JP5510034B2 - モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータ回転角速度の検出方法及びモータインピーダンスの最適化方法 - Google Patents

モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータ回転角速度の検出方法及びモータインピーダンスの最適化方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータ回転角速度の検出方法及びモータインピーダンスの最適化方法に関するものである。
従来、モータ回転角速度に基づく制御成分の演算によりモータ制御信号を生成するモータ制御装置がある。例えば、特許文献1に開示された電動パワーステアリング装置(EPS)において、その制御手段を構成するモータ制御装置は、モータ回転角速度の検出により、その目標操舵速度に実操舵速度を追従させるための制御成分(電流指令成分)を演算する。また、例えば、特許文献2に記載のモータ制御装置のように、フィードフォワード制御の実行により演算される電圧指令成分に基づいてモータ制御信号を生成するものがある。そして、通常、このようなフィードフォワード制御において、その電圧指令成分(制御出力)は、次の(1)式に示されるモータ電圧方程式に、その電流指令値及びモータ回転角速度を代入することにより演算される。
V=I×Z+Ke×ω ・・・(1)
(但し、V:モータ電圧、I:モータ電流、Z:モータインピーダンス、Ke:逆起電圧定数、ω:モータ回転角速度)
更に、モータレゾルバの故障、或いはモータレゾルバを有しないブラシ付の直流モータを制御対象とする等、直接的にはモータ回転角速度を検出することができない場合でも、モータ電圧、モータ電流、及びモータ回転角速度の相互関係を示す上記のモータ電圧方程式に基づく推定演算により、モータ回転角速度を検出することができる。そして、この推定により検出されるモータ回転角速度に基づいて、そのモータ制御を実行(継続)することが可能となっている。
特開2006−123827号公報 特開2008−184060号公報
しかしながら、上記モータ電圧方程式に用いるモータインピーダンスは、事前の実験或いはシミュレーション等により得られた実測値の平均、即ちノミナル値を用いるのが一般的となっている。即ち、制御パラメータとしてのモータインピーダンスの値と実際のモータにおける「真の値」との間には、個体差や温度特性等を要因とした乖離が存在する。更に、ブラシ付の直流モータを制御対象とするものにおいて上記(1)式を用いる場合、そのモータインピーダンスには、ブラシと整流子との接触により生ずる電圧降下も含まれている。そして、このブラシ/整流子間の接触抵抗は、ダイオードのような電流/電圧特性を有することが知られている。
このため、上記モータ電圧方程式から導出されるモータ回転角速度についてもまた、高い精度は望み得ず、故に、その適用も限定的なものに留まっているのが実情であり、従来、その改善が強く求められていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、モータ電圧方程式に基づく推定により高精度にモータ回転角速度を検出することができるモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータ回転角速度の検出方法及びモータインピーダンスの最適化方法を提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに駆動電力を供給する駆動回路と、モータ電圧、モータ電流、及びモータ回転角速度の相互関係を示すモータ電圧方程式に基づいてモータ回転角速度を検出する回転角速度検出手段とを備え、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ回転角速度に基づく制御成分の演算により前記モータ制御信号を生成するモータ制御装置において、モータ電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、モータ電流変化量を検出する電流変化量検出手段と、前記モータが停止状態にある否かを判定する判定手段と、前記モータ電圧変化量及び前記モータ電流変化量、並びにモータ回転角速度変化量の各前回検出値を保持する記憶手段とを備え、前記回転角速度検出手段は、前記モータ電圧方程式に基づいて、モータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量を検出するとともに、前記各前回検出値、並びに前記モータ電圧変化量及びモータ電流変化量の各今回検出値から、今回の検出周期における前記モータ回転角速度変化量を検出し、検出周期毎に前記モータ回転角速度変化量の今回検出値を積算することにより、前記モータ回転角速度を検出すること、を要旨とする。
即ち、モータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各今回検出値並びにその各前回検出値についての二つのモータ電圧方程式から、モータインピーダンスを消去した式を導出することができる。従って、上記構成のように、モータ停止状態から回転状態に移行した直後における最初のモータ回転角速度変化量のみ、モータインピーダンスを含むモータ電圧方程式から検出し、以降、そのモータインピーダンスが消去されたモータ電圧方程式から検出されるモータ回転角速度変化量を検出する。そして、各検出周期毎に、そのモータ回転角速度変化量の今回検出値を積算することにより、モータインピーダンス(の値)に依らず、精度よく、モータ回転角速度を検出することができる。
請求項2に記載の発明は、新たに検出されたモータ回転角速度又はモータ回転角速度変化量に基づいて、前記モータ電圧方程式に用いるモータインピーダンスを更新する更新手段を備えること、を要旨とする。
即ち、上記構成のように、モータインピーダンスを用いることなく検出されたモータ回転角速度を使用することで、その変化によらず、正しくモータインピーダンスを推定することができる。そして、その新たな値により、随時更新することで、制御パラメータとしてのモータインピーダンスを最適化することができる。
請求項3に記載の発明は、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づいて、電流指令値に対応した電圧指令成分を演算することにより前記モータ制御信号を生成すること、を要旨とする。
即ち、フィードフォワード制御では、制御出力の誤差が修正されることなく累積する。このため、その誤差の影響が拡大しやすい傾向があり、故に、高精度なフィードフォワード制御を得ることの利益も大きい。従って、このような構成に適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
請求項4に記載の発明は、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づく電圧指令成分の演算とともに、電流フィードバック制御の実行により第2の電圧指令成分を演算して、前記モータ制御信号を生成すること、を要旨とする。
即ち、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを併用する構成においては、その両制御出力間のバランスが重要であり、故に、高精度なフィードフォワード制御を得ることの効果もより大きなものとなる。従って、このような構成に適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置であること、を要旨とする。
上記構成によれば、より高精度なパワーアシストを行うことができるようになる。
請求項6に記載の発明は、モータ電圧変化量及びモータ電流変化量を検出し、並びにモータ電圧、モータ電流、及びモータ回転角速度の相互関係を示すモータ電圧方程式に基づいてモータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量を検出するとともに、これら各変化量の各前回検出値を保持し、該各前回検出値並びに前記モータ電圧変化量及びモータ電流変化量の各今回検出値から導出される前記モータ回転角速度変化量の今回検出値を検出周期毎に積算することにより、モータ回転角速度を検出するモータ回転角速度の検出方法であること、を要旨とする。
上記構成によれば、モータインピーダンス(の値)に依らず、精度よく、モータ回転角速度を検出することができる。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のモータ回転角速度の検出方法において検出される前記モータ回転角速度又は前記モータ回転角速度変化量に基づいて、前記モータ電圧方程式に用いるモータインピーダンスを更新するモータインピーダンスの最適化方法であること、を要旨とする。
上記構成によれば、その変化によらず、正しくモータインピーダンスを推定することができる。そして、その新たな値により、随時更新することで、制御パラメータとしてのモータインピーダンスを最適化することができる。
本発明によれば、モータ電圧方程式に基づく推定により高精度にモータ回転角速度を検出することが可能なモータ制御装置及び電動パワーステアリング装置、並びにモータ回転角速度の検出方法及びモータインピーダンスの最適化方法を提供することにある。
電動パワーステアリング装置(EPS)の概略構成図。 EPSの制御ブロック図。 モータ回転角速度検出の処理手順を示すフローチャート。 モータインピーダンスの最適化制御の処理手順を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、本実施形態の電動パワーステアリング装置(EPS)1において、ステアリング2が固定されたステアリングシャフト3は、ラックアンドピニオン機構4を介してラック軸5と連結されている。そして、ステアリング操作に伴うステアリングシャフト3の回転は、ラックアンドピニオン機構4によりラック軸5の往復直線運動に変換される。尚、本実施形態のステアリングシャフト3は、コラムシャフト3a、インターミディエイトシャフト3b、及びピニオンシャフト3cを連結してなる。そして、このステアリングシャフト3の回転に伴うラック軸5の往復直線運動が、同ラック軸5の両端に連結されたタイロッド6を介して図示しないナックルに伝達されることにより、転舵輪7の舵角、即ち車両の進行方向が変更される。
また、EPS1は、操舵系にステアリング操作を補助するためのアシスト力を付与する操舵力補助装置としてのEPSアクチュエータ10と、該EPSアクチュエータ10の作動を制御する制御手段としてのECU11とを備えている。
本実施形態のEPSアクチュエータ10は、駆動源であるモータ12が減速機構13を介してコラムシャフト3aと駆動連結された所謂コラム型のEPSアクチュエータとして構成されている。尚、本実施形態では、モータ12には、ブラシ付の直流モータが採用されている。そして、EPSアクチュエータ10は、このモータ12の回転を減速してコラムシャフト3aに伝達することにより、そのモータトルクをアシスト力として操舵系に付与する構成となっている。
一方、ECU11には、トルクセンサ14及び車速センサ15が接続されており、ECU11は、これらトルクセンサ14及び車速センサ15により検出される操舵トルクτ及び車速Svsに基づいて、操舵系に付与すべきアシスト力(目標アシスト力)を演算する。そして、その目標アシスト力に相当するモータトルクを発生させるべく、モータ12に対して駆動電力を供給することにより、同モータ12を駆動源とするEPSアクチュエータ10の作動、即ち操舵系に付与するアシスト力を制御する構成となっている(パワーアシスト制御)。
次に、本実施形態のEPSにおけるパワーアシスト制御の態様について説明する。
図2に示すように、モータ制御装置としてのECU11は、モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段としてのマイコン21と、そのモータ制御信号に基づいて、モータ12に駆動電力を供給する駆動回路22とを備えている。
尚、以下に示す各制御ブロックは、マイコン21が実行するコンピュータプログラムにより実現されるものである。そして、同マイコン21は、所定のサンプリング周期(検出周期)で各状態量を検出し、所定周期毎に以下の各制御ブロックに示される各演算処理を実行することにより、モータ制御信号を生成する。
詳述すると、マイコン21は、モータ12に対する電力供給の目標値、即ち目標アシスト力に対応する電流指令値Im*を演算する電流指令値演算部23と、電流指令値演算部23により算出された電流指令値Im*に基づいてモータ制御信号を出力するモータ制御信号出力部24とを備えている。
電流指令値演算部23は、上記のように検出される操舵トルクτ及び車速Svsに基づいて、EPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12が発生すべきモータトルク、即ち上記目標アシスト力に対応する電流指令値Im*を演算する。具体的には、本実施形態の電流指令値演算部23は、検出される操舵トルクτ(の絶対値)が大きいほど、また車速Svsが遅いほど、より大きな値(絶対値)を有した電流指令値Im*を演算する。そして、電流指令値演算部23は、その電流指令値Im*をモータ制御信号出力部24に出力する。
一方、本実施形態のモータ制御信号出力部24には、上記電流指令値Im*とともに、電流センサ25により検出されるモータ電流Im、即ちモータ12の実電流が入力されるようになっている。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部24には、その電流指令値Im*にモータ電流Imを追従させるべく電流フィードバック制御を実行するF/B制御部(フィードバック制御部)26が設けられている。
詳述すると、モータ制御信号出力部24において、上記電流指令値Im*は、実電流であるモータ電流Imとともに減算器27に入力される。そして、F/B制御部26は、この減算器27において演算される電流偏差ΔIm及びフィードバックゲインに基づいて、そのフィードバック制御(比例:P、積分:I)を実行する。
具体的には、F/B制御部26は、電流偏差ΔImに比例ゲインを乗ずることにより得られる比例成分、及び電流偏差ΔImの積分値に積分ゲインを乗ずることにより得られる積分成分を演算する。そして、これら両成分の加算値に示される電圧指令成分を、その制御出力Vm_fb*とする構成になっている。
また、本実施形態のモータ制御信号出力部24は、上記(1)式に示されるモータ電圧方程式に基づいて、上記電流指令値Im*に対応した電圧指令成分をその制御出力Vm_ff*とするF/F制御演算部(フィードフォワード制御部)28を備えている。
ここで、本実施形態のマイコン21は、上記(1)式に基づく推定演算によりモータ回転角速度ωmを検出する回転角速度検出手段としてのモータ回転角速度検出部29を備えており、F/F制御演算部28には、当該モータ回転角速度検出部29が出力するモータ回転角速度ωm、及び上記電流指令値演算部23が出力する電流指令値Im*入力される。そして、本実施形態のF/F制御演算部28は、次の(2)式に基づいて、その制御出力Vm_ff*となる電圧指令成分を演算する。
Vm_ff*=(Im*×Z+Ke×ωm)×Kff ・・・(2)
(但し、Kff:フィードフォワードゲイン)
本実施形態のモータ制御信号出力部24において、これらF/B制御部26及びF/F制御演算部28の各制御出力Vm_fb*,Vm_ff*は、加算器31に入力される。即ち、本実施形態では、F/B制御部26の制御出力Vm_fb*が第2の電圧指令成分を構成する。そして、モータ制御信号出力部24は、これら二つの電圧指令成分を加算した値を電圧指令値Vm*とする構成となっている。
更に、この電圧指令値Vm*は、PWM変換部32に入力される。そして、本実施形態のモータ制御信号出力部24(マイコン21)は、この電圧指令値Vm*に基づきPWM変換部32が生成するモータ制御信号を、上記駆動回路22に出力する構成となっている。
(モータ回転角速度検出)
次に、本実施形態におけるモータ回転角速度検出の態様について説明する。
図2に示すように、本実施形態のモータ回転角速度検出部29には、上記電流センサ25により検出されるモータ電流Im、及び電圧センサ33により検出されるモータ電圧Vmが入力される。尚、本実施形態の電圧センサ33は、そのモータ電圧Vmとして、モータ12の端子間電圧を検出する。また、モータ回転角速度検出部29は、その記憶領域29aに上記モータ電流及びモータ電圧の各前回検出値Im_b,Vm_bを保持する。そして、電圧変化量検出手段及び電流変化量検出手段としてのモータ回転角速度検出部29は、モータ電流Im及びモータ電圧Vm(の各今回検出値)とその各前回検出値Im_b,Vm_bとの差分を求めることにより、その検出周期毎に、モータ電流変化量(δIm)及びモータ電圧変化量(δVm)を検出する。
また、記憶手段としてのモータ回転角速度検出部29は、その記憶領域29aに上記モータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_bを保持するとともに、モータ回転角速度変化量の前回検出値δωm_bを保持する。更に、モータ回転角速度検出部29は、これらモータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_b、並びにモータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各今回検出値(δIm,δVm)に基づいて、今回の検出周期におけるモータ回転角速度変化量(δωm:今回検出値)を検出する。そして、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、検出周期毎に、このモータ回転角速度変化量(δωm)を積算することにより、モータ回転角速度ωmを検出する。
詳述すると、上記(1)式のモータ電圧方程式に示されるモータ電圧Vm(V)、モータ電流Im(I)、及びモータ回転角速度ωm(ω)の相互関係は、それぞれの変化量(δIm,δVm,δωm)についても成立する。従って、これら各変化量の今回検出値(δIm,δVm,δωm)についての相互関係、及び各前回検出値(δIm_b,δVm_b,δωm_b)についての相互関係は、それぞれ、次の二式に表すことができる。
δVm=δIm×Z+Ke×δωm ・・・(3)
δVm_b=δIm_b×Z+Ke×δωm_b ・・・(4)
次に、これら(3)(4)式をモータインピーダンスZについて解き、整理することで次式を得る。
δIm_b×Ke×δωm−δIm×Ke×δωm_b=δIm_b×δVm−δIm×δVm_b
・・・ (5)
そして、この(5)式をモータ回転角速度変化量δωm(今回検出値)について解くことで次式を得る。
δωm=(δIm_b×δVm−δIm×δVm_b+δIm×Ke×δωm_b)/(δIm_b×Ke) ・・・(6)
即ち、モータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_b、並びにモータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各今回検出値(δIm,δVm)が既知であれば、モータインピーダンスZを用いることなく、各検出周期においてモータ回転角速度変化量δωmを導出することが可能である。そして、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、検出周期毎に、上記(6)式に基づきモータ回転角速度変化量δωmを演算するとともに、その値を積算することによりモータ回転角速度ωmを検出する。
そして、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、各検出周期におけるモータ回転角速度ωmの検出後、その検出に用いた上記各状態量の今回検出値(δIm,δVm,δωm,Im,Vm,ωm)を記憶領域29aに書き込むことにより、当該各状態量の前回検出値(δIm_b,δVm_b,δωm_b,Im_b,Vm_b,ωm_b)を更新する。
ここで、この検出方法の実行に際しては、モータ停止状態から回転状態に移行した後における最初のモータ回転角速度変化量δωmの検出が可能であることが条件となる。即ち、モータ停止状態における各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_bは、全て「0」である。従って、そのモータ回転に伴い「0」以外のモータ電圧変化量δVm、及びモータ電流変化量δImが検出されたとしても、上記(6)式からモータ回転角速度変化量δωmを導出することができない。
この点を踏まえ、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、モータ停止状態にある否かを判定する判定手段としての機能を有している。具体的には、モータ回転角速度検出部29は、モータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各今回検出値(δIm,δVm)、並びに記憶領域29aに保持するモータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_bとともに、その積算のため記憶領域29aに保持するモータ回転角速度の前回検出値ωm_bを監視する。そして、これらの状態量が全て「0」である場合(略「0」とみなせる値を含む)に、モータ停止状態にあると判定する。
そして、モータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量δωmについては、上記(3)式に示されるモータインピーダンスZを含むモータ電圧方程式を変形すること得られる次式に基づいて検出する構成となっている。
δωm=(δVm−δIm×Z)/Ke ・・・(7)
尚、本実施形態では、上記(7)式に用いるモータインピーダンスZについては、後述するモータインピーダンス管理部(35)により更新されない予め設定された値を用いる構成となっている。
次に、本実施形態におけるモータ回転角速度検出の処理手順について説明する。
図3のフローチャートに示すように、モータ回転角速度検出部29は、先ずモータ電流変化量δIm及びモータ電圧変化量δVmを検出する(ステップ101)。次に、記憶領域29aに保持するモータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量、並びにモータ回転角速度の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_b,ωm_bを読み出す(ステップ102)。そして、これらの各状態量に基づきモータ停止判定を実行し(ステップ103)、モータ12が停止状態にあるか否かを判定する(ステップ104)。
このステップ104において、モータ12は停止状態にないと判定した場合(ステップ104:NO)、モータ回転角速度検出部29は、続いて、モータ12が既に回転状態にあったことを示す回転フラグがセットされているか否かを判定する(ステップ105)。そして、回転フラグがセットされていない場合(ステップ105:NO)には、当該回転フラグをセットして(ステップ106)、上記(7)式に基づく推定演算により、モータ回転角速度変化量δωmを検出する(ステップ107)。
即ち、モータ12が停止状態ではない(ステップ104:NO)にもかかわらず、回転フラグがセットされていない(ステップ105:NO)ということは、モータ停止状態から回転状態に移行した直後であることを示している。そして、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、この場合、上記ステップ107において、モータインピーダンスZを含むモータ電圧方程式を解くことにより、そのモータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量δωmを検出する。
一方、上記ステップ105において、回転フラグがセットされていると判定した場合(ステップ105:YES)、モータ回転角速度検出部29は、上記(6)式に基づく推定演算により、モータ回転角速度変化量δωmを検出する(ステップ108)。
即ち、モータ停止状態から回転状態への移行時、上記ステップ107の実行により、別途、モータ回転角速度変化量δωmを検出することで、以降、その前回検出値δωm_bもまた既知となる。そして、これにより、既に回転状態にある場合(ステップ105:YES)には、今回検出値(δIm,δVm,δωm)及び前回検出値(δIm_b,δVm_b,δωm_b)についての各モータ電圧方程式(上記(3)(4)式)からモータインピーダンスZを消去した上記(6)式に基づいて、モータ回転角速度変化量δωmを検出することが可能となっている。
次に、モータ回転角速度検出部29は、その保持するモータ回転角速度の前回検出値ωm_bに、新たに検出されたモータ回転角速度変化量δωmを加算する。即ち、検出周期毎に、新たに検出したモータ回転角速度変化量δωmを積算することにより、モータ回転角速度ωmを検出する(ωm=ωm_b+δωm、ステップ109)。
そして、このモータ回転角速度ωmの検出後、上記モータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量、並びにモータ回転角速度について、その今回検出値(δIm,δVm,δωm,ωm)により、記憶領域29aに保持する前回検出値(δIm_b,δVm_b,δωm_b,ωm_b)を更新する(ステップ110)。
尚、上記ステップ104において、モータ12は停止状態にあると判定した場合(ステップ104:YES)、モータ回転角速度検出部29は、上記ステップ105〜ステップ110までの処理を実行しない。そして、回転フラグをリセットする構成となっている(ステップ111)。
(モータインピーダンスの最適化制御)
次に、本実施形態におけるモータインピーダンスの最適化制御について説明する。
図2に示すように、本実施形態のマイコン21には、モータインピーダンス管理部35が設けられるとともに、当該モータインピーダンス管理部35の記憶領域35aには、制御演算に用いる制御パラメータとしてのモータインピーダンス(保持値Z_m)が保持されている。そして、本実施形態の上記F/F制御演算部28は、このモータインピーダンス管理部35が管理するモータインピーダンスZに基づいて、その上記(2)式を用いたフィードフォワード制御演算を実行する構成となっている。
詳述すると、本実施形態では、モータインピーダンス管理部35には、電流センサ25により検出されるモータ電流Im、及び電圧センサ33により検出されるモータ電圧Vm、並びに上記モータ回転角速度検出部29により検出されるモータ回転角速度ωmが入力されるようになっている。そして、本実施形態のモータインピーダンス管理部35は、上記(1)式のモータ電圧方程式をモータインピーダンスZについて解くことにより得られる次式に、これらモータ電圧Vm、モータ電流Im、及びモータ回転角速度ωmを代入することにより、新たなモータインピーダンス(Z´)を演算する。
Z=(Vm−Ke×ωm)/Im・・・(8)
そして、更新手段としてのモータインピーダンス管理部35は、その記憶領域35aに保持された保持値Z_mをモータインピーダンスZとして出力するとともに、当該保持値Z_mを上記新たなモータインピーダンス(Z´)により随時更新することによって、その制御パラメータとして管理するモータインピーダンスZの最適化を図る構成となっている。
即ち、制御パラメータとしてのモータインピーダンスの値と実際のモータにおける「真の値」との間には、上述のような個体差や温度特性等を要因とした乖離が存在する。また、ブラシ付の直流モータについて上記(1)式のモータ電圧方程式を用いる場合、そのモータインピーダンスZにはブラシ/整流子間の接触抵抗も含まれる。そして、当該接触抵抗は、ダイオードのような電流/電圧特性を有することから、回転状態にあるモータ12のモータインピーダンスZは、そのモータ電圧Vm及びモータ電流Imに応じて変化することになる。
このため、上記(1)式のモータ電圧方程式に基づく制御成分には誤差が生じやすく、フィードフォワード制御では、この誤差が修正されることなく累積することで影響が拡大しやすい傾向がある。そして、特に、フィードバック制御を併用する構成においては、そのフィードバック制御出力との間のバランスが変化することで、両制御の併用により得られる利益(応答性及び安定性の両立)が享受できなくなるおそれがある。
この点を踏まえ、本実施形態では、上記のように、モータ回転角速度検出部29により検出されるモータ回転角速度ωmに基づいて、新たなモータインピーダンス(Z´)を演算する。
即ち、モータインピーダンスZを用いることなく検出されたモータ回転角速度ωmを用いることで、その変化の如何によらず、正しく同モータインピーダンスZの値を推定することができる。そして、本実施形態では、この新たなモータインピーダンス(Z´)により随時更新することで、その制御パラメータとして管理するモータインピーダンスZの値を最適化する構成となっている。
次に、本実施形態における上記モータインピーダンスの最適化制御の処理手順について説明する。
図4のフローチャートに示すように、モータインピーダンス管理部35は、先ずモータ回転角速度検出部29からモータ回転角速度ωmを取得すると(ステップ201)、当該モータ回転角速度ωmの値が「0」であるか否かを判定する(ステップ202)。
このステップ202において、モータ回転角速度ωmの値が「0」ではない場合(ステップ202:NO)、モータインピーダンス管理部35は、次に、モータ電圧Vm及びモータ電流Im(今回検出値)を取得し(ステップ203)、モータ電流Imの値が「0」であるか否かを判定する(ステップ204)。そして、モータ電流Imの値が「0」ではない場合(ステップ204:NO)には、上記(8)式に基づいて、新たなモータインピーダンスZ´を演算し(Z´=(Vm−Ke×ωm)/Im、ステップ205)、その新たなモータインピーダンスZ´により、その記憶領域35a内の保持値Z_mを更新する(Z_m=Z´、ステップ206)。
尚、上記ステップ202においてモータ回転角速度ωmの値が「0」であると判定した場合(ステップ202:YES)には、上記ステップ203〜ステップ206の処理は実行しない。また、上記ステップ204においてモータ電流Imの値が「0」であると判定した場合(ステップ204:YES)には、上記ステップ205及びステップ206の処理は実行しない。
そして、モータインピーダンス管理部35は、この新たなモータインピーダンスZ´により更新した保持値Z_mを記憶領域35aを読み出すことにより、フィードフォワード制御演算に用いるモータインピーダンスZをモータ回転角速度検出部29に出力する(ステップ207)。
以上、本実施形態によれば、以下のような作用・効果を得ることができる。
(1)モータ回転角速度検出部29は、モータ電流変化量δIm及びモータ電圧変化量δVmを検出するとともに、その記憶領域29aに上記モータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b、並びにモータ回転角速度変化量の前回検出値δωm_bを保持する。更に、モータ回転角速度検出部29は、これらモータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_b、並びにモータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各今回検出値(δIm,δVm)に基づいて、今回の検出周期におけるモータ回転角速度変化量δωm(今回検出値)を検出する。そして、本実施形態のモータ回転角速度検出部29は、検出周期毎に、このモータ回転角速度変化量δωmを積算することにより、モータ回転角速度ωmを検出する。
即ち、モータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各今回検出値(δIm,δVm,δωm)並びにその各前回検出値(δIm_b,δVm_b,δωm_b)についての二つのモータ電圧方程式から、モータインピーダンスを消去した式を導出することができる。従って、上記構成のように、モータ停止状態から回転状態に移行した直後における最初のモータ回転角速度変化量δωmについてのみ、モータインピーダンスを含むモータ電圧方程式から検出する。そして、以降、そのモータインピーダンスが消去されたモータ電圧方程式から検出されるモータ回転角速度変化量δωmを積算することにより、モータインピーダンスに依らず、精度よく、モータ回転角速度ωmを検出することができる。
(2)モータインピーダンス管理部35は、その記憶領域35aに、制御パラメータとしてのモータインピーダンス(保持値Z_m)を保持する。また、モータインピーダンス管理部35は、モータ回転角速度検出部29により検出されるモータ回転角速度ωmに基づいて、新たなモータインピーダンス(Z´)を演算する。そして、そして、その新たなモータインピーダンス(Z´)により、その記憶領域35aに保持する保持値Z_mを更新する。
即ち、上記構成のように、モータインピーダンスZを用いることなく検出されたモータ回転角速度ωmを使用することで、その変化によらず、正しくモータインピーダンスZを推定することができる。そして、その新たな値(Z´)により、随時、保持値Z_mを更新することで、制御パラメータとしてのモータインピーダンスZを最適化することができる。
(3)F/F制御演算部28は、モータインピーダンス管理部35が管理するモータインピーダンスZを用いることにより、モータ電圧方程式に基づくフィードフォワード制御演算を実行する。
即ち、フィードフォワード制御では、制御出力の誤差が修正されることなく累積する。このため、その誤差の影響が拡大しやすい傾向があり、故に、高精度なフィードフォワード制御を得ることの利益も大きい。従って、上記のような高精度なモータ回転角速度ωmの検出、及びモータインピーダンスZの最適化を実行することで、大きな利益を享受することができる。
(4)モータ制御信号出力部24は、F/F制御演算部28の制御出力(フィードフォワード制御出力)Vm_ff*と、F/B制御部26の制御出力(フィードバック制御出力)Vm_fb*との加算値を電圧指令値Vm*とする。
即ち、フィードフォワード制御とフィードバック制御とを併用する構成においては、その両制御出力(Vm_ff*,Vm_fb*)間のバランスが重要であり、故に、高精度なフィードフォワード制御を得ることの効果もより大きなものとなる。従って、上記のような高精度なモータ回転角速度ωmの検出、及びモータインピーダンスZの最適化を実行することで、より大きな利益を享受することができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記各実施形態では、本発明をEPSアクチュエータ10の駆動源であるモータ12の作動を制御するモータ制御装置としてのECU11に具体化した。しかし、これに限らず、EPS以外の用途に適用してもよい。
・また、EPSに適用する場合であっても、上記各実施形態のような所謂コラム型に限らず、例えば所謂ピニオン型やラックアシスト型等のEPSに適用してもよい。
・上記各実施形態では、フィードフォワード制御及びフィードバック制御の併用によりモータ制御信号を生成する構成に具体化した。しかし、これに限らず、フィードフォワード制御のみによりモータ制御信号を生成する構成に具体化してもよい。
・また、モータ回転角速度に基づいて制御成分を演算するものであれば、その制御成分は、直接的なモータ制御成分でなくともよい。即ち、フィードフォワード制御の実行により電圧指令成分を演算するもののみならず、例えば、各種の補償制御(例えば、ステアリング戻し制御等)を実行するための電流指令成分の演算にモータ回転角速度を用いるもの対して、適用してもよい。このような構成についても、その高精度なモータ回転角速度検出の利益を享受することができる。
・上記実施形態では、モータ電流変化量及びモータ電圧変化量の各今回検出値(δIm,δVm)、並びに記憶領域29aに保持するモータ電流変化量、モータ電圧変化量、及びモータ回転角速度変化量の各前回検出値δIm_b,δVm_b,δωm_bとともに、その積算のため記憶領域29aに保持するモータ回転角速度の前回検出値ωm_bを監視する。そして、これらの状態量が全て「0」である場合に、モータ停止状態にあると判定することとした。しかし、これに限らず、そのモータ停止判定の形態については、必ずしもこれに限るものではなく、例えば、トルクセンサ等によりステアリング操作の状態が「保舵」であることが構成であれば、その保舵状態が継続した場合に、モータ停止状態にあると判定する等としてもよい。
・上記実施形態では、モータ回転角速度ωm(並びにモータ電圧Vm及びモータ電流Im)に基づいて、上記(8)式から新たなモータインピーダンス(Z´)し、随時、保持値Z_mを更新することで、その制御パラメータとしてのモータインピーダンスZを最適化することとした。しかし、これに限らず、モータ回転角速度変化量δωmに基づいて、次の(9)式から新たなモータインピーダンス(Z´)を演算する構成であってもよい。
Z=(δVm−Ke×δωm)/δIm・・・(9)
1…電動パワーステアリング装置(EPS)、2…ステアリング、3…ステアリングシャフト、10…EPSアクチュエータ、11…ECU、12…モータ、21…マイコン、22…駆動回路、23…電流指令値演算部、24…モータ制御信号出力部、25…電流センサ、26…F/B制御部、28…F/F制御部、29…モータ回転角速度演算部、29a…記憶領域、31…加算器、33…電圧センサ、35…モータインピーダンス管理部、35a…記憶領域、Im*…電流指令値、ΔIm…電流偏差、Vm_fb*,Vm_ff*…制御出力、Vm*…電圧指令値、Im…モータ電流、Im_b…前回検出値、Vm…モータ電圧、Vm_b…前回検出値、ωm…モータ回転角速度、ωm_b…前回検出値、δIm…モータ電流変化量、δIm_b…前回検出値、δVm…モータ電圧変化量、δVm_b…前回検出値、δωm…モータ回転角速度変化量、δωm_b…前回検出値、Z…モータインピーダンス、Z_b…保持値。

Claims (7)

  1. モータ制御信号を出力するモータ制御信号出力手段と、前記モータ制御信号に基づいてモータに駆動電力を供給する駆動回路と、モータ電圧、モータ電流、及びモータ回転角速度の相互関係を示すモータ電圧方程式に基づいてモータ回転角速度を検出する回転角速度検出手段とを備え、前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ回転角速度に基づく制御成分の演算により前記モータ制御信号を生成するモータ制御装置において、
    モータ電圧変化量を検出する電圧変化量検出手段と、
    モータ電流変化量を検出する電流変化量検出手段と、
    前記モータが停止状態にある否かを判定する判定手段と、
    前記モータ電圧変化量及び前記モータ電流変化量、並びにモータ回転角速度変化量の各前回検出値を保持する記憶手段とを備え、
    前記回転角速度検出手段は、前記モータ電圧方程式に基づいて、モータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量を検出するとともに、前記各前回検出値、並びに前記モータ電圧変化量及びモータ電流変化量の各今回検出値から、今回の検出周期における前記モータ回転角速度変化量を検出し、検出周期毎に前記モータ回転角速度変化量の今回検出値を積算することにより、前記モータ回転角速度を検出すること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  2. 請求項1に記載のモータ制御装置において、
    新たに検出されたモータ回転角速度又はモータ回転角速度変化量に基づいて、前記モータ電圧方程式に用いるモータインピーダンスを更新する更新手段を備えること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のモータ制御装置において、
    前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づいて、電流指令値に対応した電圧指令成分を演算することにより前記モータ制御信号を生成すること、
    を特徴とするモータ制御装置。
  4. 請求項3に記載のモータ制御装置において、
    前記モータ制御信号出力手段は、前記モータ電圧方程式に基づく電圧指令成分の演算とともに、電流フィードバック制御の実行により第2の電圧指令成分を演算して、前記モータ制御信号を生成すること、を特徴とするモータ制御装置。
  5. 請求項1〜請求項4の何れか一項に記載のモータ制御装置を備えた電動パワーステアリング装置。
  6. モータ電圧変化量及びモータ電流変化量を検出し、並びにモータ電圧、モータ電流、及びモータ回転角速度の相互関係を示すモータ電圧方程式に基づいてモータ回転後における最初のモータ回転角速度変化量を検出するとともに、これら各変化量の各前回検出値を保持し、該各前回検出値並びに前記モータ電圧変化量及びモータ電流変化量の各今回検出値から導出される前記モータ回転角速度変化量の今回検出値を検出周期毎に積算することにより、モータ回転角速度を検出するモータ回転角速度の検出方法。
  7. 請求項6に記載のモータ回転角速度の検出方法において検出される前記モータ回転角速度又は前記モータ回転角速度変化量に基づいて、前記モータ電圧方程式に用いるモータインピーダンスを更新するモータインピーダンスの最適化方法。
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