JP2003175850A - 電動パワーステアリング装置の制御装置 - Google Patents

電動パワーステアリング装置の制御装置

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JP2003175850A
JP2003175850A JP2001380303A JP2001380303A JP2003175850A JP 2003175850 A JP2003175850 A JP 2003175850A JP 2001380303 A JP2001380303 A JP 2001380303A JP 2001380303 A JP2001380303 A JP 2001380303A JP 2003175850 A JP2003175850 A JP 2003175850A
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steering
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泰 山田
Masahide Iwazawa
正秀 岩沢
Seiki Iwata
清貴 岩田
Akira Ito
彰 伊藤
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Toyoda Koki KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】モータ端子電圧が異常になった場合、操舵フィ
ーリングの悪化を抑制した状態で、アシスト制御が継続
でき、運転者にとり操舵の負荷を少なくした電動パワー
ステアリング装置の制御装置を提供する。 【解決手段】電動パワーステアリング装置の制御装置2
0は、CPU21(中央処理装置)がハンドルの操舵ト
ルクThに基づいてアシスト電流指令値Iを演算する。
CPU21はモータ6の端子間電圧Vmに基づいて演算
された操舵角速度Qsに基づき補償制御電流値であるダ
ンパ電流Id、ハンドル戻し電流Ih、摩擦補償電流I
fをそれぞれ演算する。CPU21は前記Id、Ih、
Ifとアシスト電流指令値Iを加算し、同加算値とモー
タ6のモータ電流値とから演算した制御値に基づいてモ
ータ6を制御する。CPU21はモータ端子電圧M1,
M2の異常を検出した際、操舵角速度Qsを固定値に設
定して前記Id、Ih、Ifを演算する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車や車両の操
舵系にモータによるアシスト力を付与する電動パワース
テアリング装置の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車や車両の電動パワーステア
リング装置の制御装置はステアリングホイール(ハンド
ル)の操作により、ステアリングシャフトに発生する操
舵トルクを検出し、その検出信号に基づいて電動モータ
(以下、モータという)の制御目標値である電流指令値
を演算するようにされている。以下、この制御をアシス
ト制御という。そして、制御装置の電流フィードバック
制御系にて、制御目標値である電流指令値と実際にモー
タに流れる電流との差を制御値として求め、この制御値
により、前記モータを制御して操向ハンドルの操舵力を
補助している。
【0003】ところで、一般に、ステアリング機構は、
走行中にハンドルを回転操作した後、ハンドルから、手
を放した際に、路面(タイヤ)からの反力によるセルフ
アライニングトルクによって、自動的に直進走行位置
(中立位置)に復帰する。
【0004】電動パワーステアリング装置の制御装置で
は、上記のように走行中にハンドルを回転操作した後、
ハンドルから、手を放した際(以下、ハンドル戻しとい
う)の状態では、ステアリング機構を駆動するモータに
慣性がある。このモータの慣性によって、低速走行時に
は、ハンドルの戻り性が悪く、高速走行時には、中立位
置を越えて反対側に振れたり戻る振動が発生する。
【0005】このようなことを防ぐために、従来から電
動パワーステアリング装置の制御装置では、低速走行時
には操向ハンドルが戻りやすく、高速走行時にはステア
リング機構の振動を抑制するように制御(以下、ハンド
ル戻し制御という。)することが行なわれている。
【0006】又、電動パワーステアリング装置の制御装
置では、ハンドル戻しを行った際に、モータの慣性によ
り、ステアリングホイール(ハンドル)が中立位置を越
えてしまうをことを抑制するために、ダンパ制御(ダン
ピング制御ともいう)が行われている。すなわち、この
ダンパ制御は、特に高速走行時においてハンドルを戻し
た際の中立位置への収斂性を向上するための制御であ
る。
【0007】さらに、電動パワーステアリング装置の制
御装置では、操舵系の機構内の摩擦及びタイヤ−路面間
の摩擦を補償するために、摩擦補償制御が行われている
ものもある。
【0008】前記ダンパ制御、ハンドル戻し制御、及び
摩擦補償制御では、モータの端子間電圧が検出され、こ
の端子間電圧に基づいてモータ角速度が演算され、同モ
ータ角速度に基づいて、操舵角速度が推定演算されてい
る。そして、この操舵角速度及び車速に基づいて、前記
各制御が行われ、操舵フィーリングの向上を実現してい
る。
【0009】又、前記制御装置では、モータ端子電圧が
異常か否かを常時検出するようにしている。そして、従
来は、モータ端子電圧の異常が検出された際、前記アシ
スト制御、ダンパ制御、ハンドル戻し制御、及び摩擦補
償制御を停止するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記モータ
端子電圧の異常が検出され、推定演算された操舵角速度
が不正な値になった際、アシスト制御を停止すると、ハ
ンドルの操舵力が重くなるため、運転者の負担が重くな
る問題がある。このため、このようにモータ端子電圧が
異常となった場合でも、アシスト制御を継続させたい要
望がある。
【0011】しかし、従来は、アシスト制御を行う場合
には、他の補償制御(ダンパ制御、ハンドル戻し制御、
摩擦補償制御)も実行している。このため、モータ端子
電圧が異常の場合には、アシスト制御とともに他の補償
制御を実行すると、操舵角速度の演算(推定演算)に悪
影響が出てしまい、不正な補償制御量が出力される問題
が生じ、操舵フィーリングが悪化する。
【0012】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、その目的は、モータ端子電圧が異常に
なった場合、操舵フィーリングの悪化を抑制した状態
で、アシスト制御が継続でき、運転者にとり操舵の負荷
を少なくした電動パワーステアリング装置の制御装置を
提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、請求項1に記載の発明は、ステアリングホイール
の操舵トルクに基づいてアシスト電流指令値を演算し、
モータの端子間電圧に基づいて推定演算された操舵角速
度に基づいて、補償制御電流値を演算し、同補償制御電
流値と前記アシスト電流指令値を加算し、同加算値と前
記モータのモータ電流値とから演算した制御値に基づい
てアシスト力を出力するように前記モータを制御する制
御手段を備えた電動パワーステアリング装置の制御装置
において、モータ端子電圧の異常を検出する検出手段を
備え、前記検出手段にてモータ端子電圧の異常を検出し
た際には、前記制御手段は、前記操舵角速度を固定値に
設定して補償制御電流値を演算することを特徴とする電
動パワーステアリング装置の制御装置を要旨とするもの
である。
【0014】請求項2の発明は、請求項1において、前
記固定値は0であることを特徴とする。請求項3の発明
は、請求項1又は請求項2において、前記制御手段は、
補償制御電流値としての操舵角速度に基づいてダンパ電
流を演算するダンパ制御手段を含むことを特徴とする。
【0015】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のうちいずれか1項において、前記制御手段は、補償制
御電流値としての操舵角速度に基づいてハンドル戻し電
流を演算するハンドル戻し制御手段を含むことを特徴と
する。
【0016】請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4
のうちいずれか1項において、前記制御手段は、補償制
御電流値としての操舵角速度に基づいて摩擦補償電流を
演算する摩擦補償制御手段を含むことを特徴とする。
【0017】請求項6の発明は、請求項1又は請求項2
において、前記制御手段は、補償制御電流値としての操
舵角速度に基づいてダンパ電流を演算するダンパ制御手
段、補償制御電流値としての操舵角速度に基づいてハン
ドル戻し電流を演算するハンドル戻し制御手段、及び補
償制御電流値としての操舵角速度に基づいて摩擦補償電
流を演算する摩擦補償制御手段を含むことを特徴とす
る。
【0018】請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6
のうちいずれか1項において、前記検出手段が、モータ
端子電圧の異常を検出した後、所定時間内に正常に戻っ
た際、前記制御手段は、前記固定値を解除し、正常に戻
ったモータの端子間電圧に基づいて推定演算された操舵
角速度に基づき、補償制御電流値を演算することを特徴
とする。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、自動車に搭載し
た電動パワーステアリング装置の制御装置に具体化した
実施形態を図1〜図4を参照して説明する。
【0020】図1は、電動パワーステアリング装置及び
その制御装置の概略を示す。ステアリングホイール1に
連結したステアリング軸としてのステアリングシャフト
2には、トーションバー3が設けられている。このトー
ションバー3には、トルクセンサ4が装着されている。
そのセンサ出力は制御装置20へ供給される。そして、
ステアリングシャフト2が回転してトーションバー3に
力が加わると、加わった力に応じてトーションバー3が
捩れ、その捩れ、即ちステアリングホイール1にかかる
操舵トルクThをトルクセンサ4が検出している。その
センサ出力は制御装置20へ供給される。なお、以下の
説明では、ステアリングホイールのことをハンドルと言
うことがある。
【0021】又、ステアリングシャフト2には減速機5
が固着されている。この減速機5には電動モータ(以
下、モータという)6の回転軸に取着したギア7が噛合
されている。更に、減速機5には、ピニオンシャフト8
が固着されている。ピニオンシャフト8の先端には、ピ
ニオン9が固着されるとともに、このピニオン9はラッ
ク10と噛合している。前記ラック10とピニオン9と
によりラック&ピニオン機構11が構成されている。前
記ラック10の両端には、タイロッド12が固設されて
おり、そのタイロッド12の先端部にはナックル13が
回動可能に連結されている。このナックル13には、タ
イヤとしての前輪14が固着されている。又、ナックル
13の一端は、クロスメンバ15に回動可能に連結され
ている。
【0022】ステアリングシャフト2、トーションバー
3、減速機5、モータ6、ギア7、ピニオンシャフト
8、ピニオン9、ラック10、ピニオン機構11、タイ
ロッド12等によりステアリング機構が構成されてい
る。
【0023】従って、モータ6が回転すると、その回転
数は減速機5によって減少されてラック10に伝達され
る。そして、ラック10は、タイロッド12を介してナ
ックル13に設けられた前輪14の向きを変更して車両
の進行方向を変えることができる。前輪14には、車速
センサ16が設けられ、そのセンサ出力は制御装置20
へ供給される。
【0024】(電気的構成)次に、この電動パワーステ
アリング装置の制御装置20の電気的構成を図1に示
す。
【0025】トルクセンサ4は、ステアリングホイール
1の操舵トルクThを示す信号を出力している。車速セ
ンサ16は、その時の車速Vを示す前輪14の回転数に
相対する検出信号を出力している。
【0026】又、図2に示すように、制御装置20に
は、モータ6に流れる駆動電流(モータ電流Im、モー
タ電流値に相当)を検出するモータ駆動電流センサ18
が電気的に接続されており、モータ駆動電流センサ18
からのモータ電流Im(モータ電流値)を示す信号が供
給されている。端子間電圧検出回路19はモータ6の端
子間電圧Vmを制御装置20に出力している。
【0027】制御装置20は、制御手段としての中央処
理装置(CPU)21、読み出し専用メモリ(ROM)
22及びデータを一時記憶する読み出し及び書き込み専
用メモリ(RAM)23を備えている。
【0028】このROM22には、CPU21により実
行される各種制御プログラムが格納されている。RAM
23は、CPU21が演算処理を行うときの演算処理結
果等を一時記憶する。
【0029】CPU21は、前記各種センサからの検出
信号を入力し、アシスト制御、補償制御及びモータ端子
電圧異常判定プログラム等の各種制御プログラムの処理
を行う。そして、CPU21は、それらの検出信号に基
づいた電流値(制御値)を演算し、さらに、この制御値
に基づいてPWM演算を行って、その結果をモータ駆動
装置24に出力し、同モータ駆動装置24を介してモー
タ6を駆動制御する。
【0030】図2は、CPU21の機能ブロック図であ
る。この実施形態ではCPU21内部は、プログラムで
実行される機能を示している。例えば、位相補償器30
は独立したハードウエアではなく、CPU21内部で実
行される位相補償機能を示している。以下のCPU21
内部の機能の説明では、「車速V」、「操舵トルクT
h」、等の各種パラメータは、説明の便宜上、それらの
対応する信号の意味として使用するものとする。
【0031】ここで、CPU21のアシスト制御の概要
を説明する。トルクセンサ4で検出した操舵トルクTh
は、電動パワーステアリング装置の安定性を高めるため
に、位相補償器30で位相補償され、位相補償された操
舵トルクThが電流指令値演算部31に入力される。
又、車速センサ16で検出された車速Vも電流指令値演
算部31に入力される。電流指令値演算部31は、予め
ROM22に記憶されているアシストマップに基づい
て、車速V、操舵トルクThに対応したアシスト電流指
令値Iを演算する。
【0032】アシスト電流指令値Iは加算器35にて、
後記するハンドル戻し電流指令値Ih*、ダンパ電流指
令値Id*、摩擦補償電流指令値If*を加算して、電
流制御部36に供給する。
【0033】電流制御部36では、加算器35の出力
と、モータ駆動電流センサ18にて検出した実際のモー
タ電流(モータ駆動電流)Imとの差に相当する信号に
基づいて、PI制御値やPID制御値を演算し、この制
御値をPWM演算部37に出力する。PWM演算部37
では、この制御値に応じたPWM演算を行い、その演算
結果をモータ駆動装置24に供給する。
【0034】この結果、モータ駆動装置24を介してモ
ータ6を駆動制御することにより、モータ6による適正
なアシスト力が得られる。モータ角速度推定器38はモ
ータ駆動電流センサ18にて検出したモータ6のモータ
電流Imと、モータ6の端子間電圧検出回路19で検出
したモータ6の端子間電圧Vmに基づいて下記のモータ
電圧方程式にてモータ角速度ωを推定する。
【0035】ω={Vm−(R+LS)Im}/Ke なお、Rはモータ抵抗、Lはモータインダクタンス、K
eはモータ逆起電力定数、Sは微分演算子である。
【0036】操舵角速度推定器39では、モータ角速度
推定器38で算出されたモータ角速度ωに基づいて、減
速機5の減速比Gで除算することにより操舵角速度Qs
(=ω/G)を推定する。操舵角速度推定器39で算出
された操舵角速度Qsはハンドル戻し制御器32、ダン
パ制御器33及び摩擦補償制御器34に入力される。
又、車速センサ16で検出された車速Vは、ハンドル戻
し制御器32、ダンパ制御器33及び摩擦補償制御器3
4に入力される。
【0037】端子電圧異常検出器40は、モータ6の端
子電圧(モータ端子電圧)M1,M2が異常か否かを判
定する。端子電圧異常検出器40は、端子電圧M1,M
2が下記の第1条件、又は第2条件を満足し、その条件
を満足する合計時間の割合が、所定値Ns以上のとき、
異常であると判定する。なお、この時間条件を第3条件
という。第3条件の詳細については、後述する。
【0038】第1条件乃至第3条件は、1次異常条件に
相当する。 1.第1条件 両モータ端子電圧の和(M1+M2)<下限値(バッテ
リ電圧B−δ1)であって、いずれか一方の端子電圧が
δ2以下のとき。
【0039】2.第2条件 両モータ端子電圧の和(M1+M2)>下限値(バッテ
リ電圧B+δ1)であって、端子電圧M1>δ3 又は
端子電圧M2>δ3 のとき。
【0040】なお、δ3,δ1,及びδ2は、δ3>δ
1>δ2>0 であって予め定められた所定値である。
バッテリ電圧Bは、モータ6を駆動するためのバッテリ
の印加電圧である。
【0041】なお、両モータ端子電圧の和(M1+M
2)は、異常でない場合、すなわち、正常な場合、バッ
テリ電圧Bと等しくなる。そこで、第1条件及び第2条
件では、いずれも両モータ端子電圧の和(M1+M2)
が下限値(バッテリ電圧B−δ1)未満の場合や、上限
値(バッテリ電圧B+δ1)を超える場合を、1次異常
条件の要素としている。
【0042】端子電圧異常検出器40は、第1条件又は
第2条件を端子電圧M1,M2が満足するときは、ハン
ドル戻し制御器32、ダンパ制御器33及び摩擦補償制
御器34に異常信号(異常フラグ)αを入力する。
【0043】前記ハンドル戻し制御器32について説明
する。ハンドル戻し制御器32は、低速走行時のハンド
ル戻り特性を改善するために、ハンドル戻し状態の時
に、車速V及び操舵角速度Qsに応じたハンドル戻し電
流指令値Ih*を出力して、ハンドルが戻る方向にアシ
ストを行うものである。
【0044】すなわち、ハンドル戻し制御器32は、ハ
ンドル戻し電流マップを備え、操舵角速度Qsが入力さ
れると、ハンドル戻し電流マップを参照して、ハンドル
戻し電流Ifを算出する。又、ハンドル戻し制御器32
は、入力された車速Vに応じてハンドル戻しゲインマッ
プを参照してハンドル戻しゲインKhを算出する。
【0045】そして、ハンドル戻し制御器32は、I
h、Khを乗算して、ハンドル戻し電流指令値Ih*を
算出する。又、ハンドル戻し制御器32は、ハンドル戻
し判定マップを備えており、操舵トルクThが入力され
ると、同マップに基づいて操舵トルクThが閾値以内の
ときは、ハンドル戻し状態と判定し、閾値を超える場合
には、切り込み・保舵状態と判定する。そして、車速が
低速走行の際に、ハンドル戻しがされていると判定が行
われた場合には、ハンドル戻し電流指令値Ih*が加算
器35にてアシスト電流指令値Iに加算されて、低速走
行時のハンドル戻り特性が改善する。
【0046】又、ハンドル戻し制御器32は異常信号
(異常フラグ)αを入力すると、入力している操舵角速
度Qsを0とする。すなわち、ハンドル戻し制御器32
はハンドル戻しマップを参照して、操舵角速度Qsが0
のときの、ハンドル戻し電流Ih(=0)を算出する。
この結果、Ih、Khを乗算すると、ハンドル戻し電流
指令値Ih*は0となり、ハンドル戻し判定がされた場
合、このハンドル戻し電流指令値Ih*(=0)を加算
器35に出力する。
【0047】次に、ダンパ制御器33について説明す
る。ダンパ制御器33は、中高速走行時の車両のヨーの
収斂性を改善するために、車速V及び操舵角速度Qsに
応じたダンパ電流指令値Id*を出力して、ハンドルが
回転する方向と逆方向にダンパ電流指令値Id*を加え
て操舵にブレーキをかけるためのものである。
【0048】ダンパ制御器33は、ダンパ電流マップを
備え、操舵角速度Qsが入力されると、ダンパ電流マッ
プを参照して、ダンパ電流Idを算出する。前記ダンパ
電流マップは、モータ6の慣性モーメントの影響を電流
指令値に加味するためのものである。すなわち、モータ
6が回転状態にあるとき、その回転方向と同方向のトル
クをモータ6から発生させるには、モータ6が停止状態
のときに比較して絶対値の小さな電流指令値が適切であ
る。一方、モータ6が回転状態にあるときに、その回転
方向と逆方向のトルクをモータ6から発生させるために
は、モータ6を速やかに停止状態に導かなければならな
い。このため、モータ6が停止状態のときよりも絶対値
の大きな電流指令値が適値となる。
【0049】なお、ダンパ電流Idは、操舵角速度を減
速する方向に設定されており、ハンドル戻し制御とは極
性が逆になっている。そして、ダンパ制御器33は、入
力された車速Vに応じてダンパゲインマップを参照して
ダンパゲインを算出する。このダンパゲインKdは、低
速走行ではダンパ電流が0になるようにし、中高速では
ダンパ制御が効くように設定されている。
【0050】そして、ダンパ制御器33は、Id、Kd
を乗算して、ダンパ電流指令値Id*を加算器35に出
力する。従って、車速が中高速の際、ダンパ制御器33
により、アシスト電流指令値Iにダンパ電流指令値Id
*が加算されて、中高速時のダンパ特性が改善する。
【0051】又、ダンパ制御器33は異常信号(異常フ
ラグ)αを入力すると、入力している操舵角速度Qsを
0とする。すなわち、ダンパ制御器33はダンパ電流マ
ップを参照して、操舵角速度Qsが0のときの、ダンパ
電流Id(=0)を算出する。この結果、Id、Kdを
乗算すると、ダンパ電流指令値Id*は0となり、この
ダンパ電流指令値Id*(=0)を加算器35に出力す
ることになる。
【0052】次に、摩擦補償制御器34について説明す
る摩擦補償制御器34は、操舵系の機構内の摩擦及びタ
イヤ−路面間の摩擦を補償するために、車速V及び操舵
角速度Qsに応じた摩擦補償電流指令値If*を出力す
る。すなわち、摩擦補償制御器34は、摩擦補償電流マ
ップを備え、操舵角速度Qsが入力されると、摩擦補償
電流マップを参照して、摩擦補償電流Ifを算出する。
又、摩擦補償制御器34は、入力された車速Vに応じて
摩擦補償ゲインマップを参照して摩擦補償ゲインKfを
算出する。
【0053】そして、摩擦補償制御器34は、If、K
fを乗算して、摩擦補償電流指令値If*を加算器35
に出力する。この結果、摩擦補償制御器34は、操舵角
速度Qsに基づき、モータ6の回転に応じた摩擦補償値
が算出され、この摩擦補償値をアシスト電流指令値Iに
加算して得られた指令信号によってモータ6の駆動が制
御される。従って、操舵系の機構内の摩擦及びタイヤ−
路面間の摩擦を補償することができる。
【0054】又、摩擦補償制御器34は異常信号(異常
フラグ)αを入力すると、入力している操舵角速度Qs
を0とする。すなわち、摩擦補償制御器34は摩擦補償
電流マップを参照して、操舵角速度Qsが0のときの、
摩擦補償電流If(=0)を算出する。この結果、I
f、Kfを乗算すると、摩擦補償電流指令値If*は0
となり、この摩擦補償電流指令値If*(=0)を加算
器35に出力する。
【0055】前記ハンドル戻し制御器32にて行われる
ハンドル戻し制御、ダンパ制御器33にて行われるダン
パ制御、及び摩擦補償制御器34にて行われる摩擦補償
制御は、それぞれ補償制御に相当する。
【0056】前記CPU21は、制御手段、検出手段、
ダンパ制御手段、ハンドル戻し制御手段、及び摩擦補償
制御手段に相当する。ダンパ電流Id、ハンドル戻し電
流Ih、摩擦補償電流Ifは、補償制御電流値に相当す
る。
【0057】(実施形態の作用)次に、本実施形態の作
用を図3及び図4を参照して説明する。図3はモータ端
子電圧異常判定プログラムのフローチャートであり、数
ms毎の所定周期の割込でCPU21はこのプログラム
を実行する。
【0058】(S10)ステップ10(以下、ステップ
をSという)で、1次判定確定前か否かを判定する。1
次判定確定前の判定は1次異常判定フラグFが「1」に
なっているか否かにより行う。すなわち、前回以前のモ
ータ端子電圧判定プログラム実行時に、1次異常判定フ
ラグが「1」にセットされているか否かを判定するので
ある。
【0059】このS10において、1次異常判定フラグ
が「0」のときは、判定を「YES」とし、S20に移
行する。又、1次異常判定フラグが「1」にセットされ
ていると、1次異常確定前ではなく、1次異常確定であ
るとして判定を「NO」とし、S50に移行する。
【0060】(S20)ここでは、1次異常条件が成立
しているか否かを判定する。1次異常条件は、端子電圧
に関する第1条件、第2条件、及び時間条件である第3
条件からなり、第1条件又は第2条件は下記の通りであ
る。
【0061】1.第1条件 両モータ端子電圧の和(M1+M2)<下限値(バッテ
リ電圧B−δ1)であって、いずれか一方の端子電圧が
δ2以下のとき。
【0062】2.第2条件 両モータ端子電圧の和(M1+M2)>下限値(バッテ
リ電圧B+δ1)であって、端子電圧M1>δ3 又は
端子電圧M2>δ3 のとき。
【0063】又、第1条件又は第2条件が成立している
ときに、CPU21は第1タイマT1をインクリメント
する。又、CPU21は、第1条件及び第2条件の成否
に関係なく、S20から、このフローチャートを抜け出
る際に、第2タイマT2をインクリメントする。
【0064】そして、第1タイマT1のカウント値及び
第2タイマT2のカウント値に基づいて、T1/(T1
+T2)を演算し、この割合が、所定値Ns以上となっ
ている場合、第3条件を満足しているものとする。
【0065】すなわち、第1条件又は、第2条件のいず
れかを満足し、かつ、第3条件を満足したとき、1次異
常条件が成立しているものとする。なお、第1タイマT
1を、インクリメントして、そのカウント値が予め定め
られたタイマ上限値に達したとき、第1タイマT1及び
第2タイマT2は0にリセットされる。なお、前記タイ
マ上限値は、このフローチャートの制御周期よりも長い
時間に設定されている。
【0066】S20で、1次異常条件が成立している場
合は、S30に移行し、成立していない場合には、この
フローチャートを一旦抜け出る。 (S30)S30では、1次異常確定しているとして、
1次異常判定フラグFを「1」にセットし、S40に移
行する。
【0067】(S40)S40では、操舵角速度Qsを
所定値に固定する。本実施形態では、操舵角速度Qsを
所定値(固定値)として0にセットし、このフローチャ
ートを一旦終了する。
【0068】ここで、操舵角速度Qsが0にセットされ
るS40での処理は、ハンドル戻し制御器32、ダンパ
制御器33、及び摩擦補償制御器34に対して、端子電
圧異常検出器40から異常信号(異常フラグ)αを入力
したことに相当する。
【0069】(S50)ここでは、両モータ端子電圧
が、前述した1次異常条件中の第1条件又は第2条件を
満足しているか、否かについて判定する。これらのいず
れかの条件が成立している場合には、「YES」と判定
してS60に移行し、不成立の場合、「NO」と判定
し、第3タイマT3をインクリメントしてS70に移行
する。
【0070】(S60)ここでは、異常確定処理する。
すなわち、操舵角速度Qsを前記所定値に固定したまま
とし、このフローチャートを一旦終了する。
【0071】ここで、操舵角速度Qsが0にセットされ
るS60での処理は、ハンドル戻し制御器32、ダンパ
制御器33、及び摩擦補償制御器34において、端子電
圧異常検出器40から異常信号(異常フラグ)αを入力
したことに相当する。
【0072】(S70)ここでは、前記第3タイマの値
T3が所定時間Tを経過したか、否かを判定する。すな
わち、1次異常確定後において、S50での1次異常条
件中の第1条件又は第2条件が不成立になったときから
の経過時間をここで監視している。
【0073】そして、経過時間(第3タイマT3のカウ
ント値)が所定時間T未満であれば、このフローチャー
トを一旦終了する。この場合には、1次異常確定した
後、S50において第1条件又は第2条件が不成立との
判定が行われてからの時間が短いため、ノイズによっ
て、これらいずれかの条件の不成立がある場合を除くた
めの処理である。
【0074】又、経過時間(第3タイマT3のカウント
値)が所定時間Tを経過していると判定した場合、S8
0に移行する。この場合、1次異常確定した後、S50
において第1条件又は第2条件が不成立との判定が行わ
れてからの経過時間が長いため、ノイズによって第1条
件又は第2条件の不成立がなされていないと判定するの
である。
【0075】(S80)S80では、操舵角速度Qsを
所定値に固定していたのを解除する。又、1次異常判定
フラグFを「0」にリセットするとともに、前記第3タ
イマT3を0にリセットし、このフローチャートを一旦
終了する。
【0076】ここでの処理は、ハンドル戻し制御器3
2、ダンパ制御器33、及び摩擦補償制御器34に対し
て、端子電圧異常検出器40から異常信号(異常フラ
グ)αの入力を停止したことに相当する。
【0077】図4は、アシスト制御及び補償制御を実行
する制御プログラムのフローチャートであり、所定周期
の定時割込みでCPU21が実行する。 (S100)S100では、両モータ端子電圧が異常か
否かを判定する。この判定は、異常信号(異常フラグ)
αがあったか否かにより、判定する。ここで、異常なし
と判定すると、S200に移行する。又、異常であると
判定すると、S300に移行する。
【0078】(S200)ここでは、異常判定がされて
いないため、通常制御、すなわち、アシスト制御と補償
制御が実行される。
【0079】この結果、異常判定がされていない場合、
モータ駆動装置24を介してモータ6を駆動制御するこ
とにより、検出された操舵トルクTh及び車速Vに応じ
てモータ6による、ハンドル戻し制御、ダンパ制御及び
摩擦補償制御を加えたアシスト制御が行われ、適正なア
シスト力が得られる。
【0080】(S300)ここでは、異常判定がされて
いるため、補償制御を停止し、アシスト制御のみを実行
する。
【0081】前記「補償制御の停止」とは、補償制御に
係る各制御器32〜34の動作を停止するのではなく、
操舵角速度Qsを所定値「0」として各制御器32〜3
4に通常動作を行わせることにより、補償制御電流値
「0」を出力させ、補償制御の機能を事実上無効にする
ことを意味する。
【0082】この結果、異常判定がされている場合、補
償制御が行われず、モータ駆動装置24を介してモータ
6を駆動制御することにより、検出された操舵トルクT
h及び車速Vに応じてモータ6によるアシスト力が得ら
れる。
【0083】このとき、モータ端子電圧が異常な状態に
もかかわらず、アシスト制御を行うことができ、運転者
にとり、操舵の負担を軽減することができ、安全性が向
上する。
【0084】又、従来と異なり、モータ端子電圧が異常
な場合、補償制御(ハンドル戻し制御、ダンパ制御及び
摩擦補償制御)が実行されないため、操舵フィーリング
に左右差があったり、高速時に操舵が不安定となるよう
な操舵フィーリングが悪化することはない。
【0085】従って、上記実施形態によれば、以下のよ
うな効果を得ることができる。 (1) 本実施形態の電動パワーステアリング装置の制
御装置20は、CPU21(制御手段)がステアリング
ホイール1の操舵トルクThに基づいてアシスト電流指
令値Iを演算するようにした。又、CPU21はモータ
の端子間電圧Vmに基づいて推定演算された操舵角速度
Qsに基づいて、補償制御電流値であるダンパ電流I
d、ハンドル戻し電流Ih、摩擦補償電流Ifをそれぞ
れ演算するようにした。
【0086】さらに、CPU21は、ダンパ電流Id、
ハンドル戻し電流Ih、摩擦補償電流Ifとアシスト電
流指令値Iを加算し、同加算値とモータ6のモータ電流
値とから演算した制御値に基づいてアシスト力を出力す
るようにモータ6を制御するようにした。
【0087】そして、CPU21は、検出手段としてモ
ータ端子電圧M1,M2の異常を検出した際には、操舵
角速度Qsを固定値に設定してダンパ電流Id、ハンド
ル戻し電流Ih、摩擦補償電流If(補償制御電流値)
を演算するようにした。
【0088】この結果、アシスト制御はモータ端子電圧
M1,M2が異常になったにもかかわらず、継続して行
うことができ、一方、ダンパ電流Id、ハンドル戻し電
流Ih、摩擦補償電流Ifが固定値となるため、安定し
た補償制御を実現できる。このため、車両の操舵フィー
リングの悪化を抑制した状態で、アシスト制御が継続で
きる。又、運転者の操舵の負担を少なくでき、安全性が
向上する。
【0089】仮に、モータ端子電圧が異常の場合、アシ
スト制御とともに補償制御(ダンパ制御、ハンドル戻し
制御、摩擦補償制御)を実行すると、操舵角速度の演算
(推定演算)に悪影響が出てしまうが、特に、操舵の左
右差の操舵フィーリングが違ったり、高速走行時に操舵
が不安定となる。
【0090】本実施形態では、このように左右差の操舵
フィーリングが違ったり、高速走行時に操舵が不安定と
なることはない。 (2) 本実施形態では、端子電圧異常検出器40(検
出手段)にてモータ端子電圧が異常検出した際には、C
PU21は、操舵角速度Qsを固定値を0とした。
【0091】この結果、最も操舵フィーリングの悪化が
抑制された状態で、アシスト制御が継続できる。 (3) 本実施形態では、CPU21(制御手段)は、
操舵角速度Qsに基づきダンパ電流Id、ハンドル戻し
電流Ih、及び摩擦補償電流Ifをそれぞれ演算するダ
ンパ制御器33(ダンパ制御手段)、ハンドル戻し制御
器32(ハンドル戻し制御手段)、摩擦補償制御器34
(摩擦補償制御手段)を備えた。
【0092】この結果、ダンパ制御、ハンドル戻し制
御、及び摩擦補償制御が行われる電動パワーステアリン
グ装置の制御装置において、上記(1)又は(2)の作
用効果を実現できる。
【0093】(4) 本実施形態では、端子電圧異常検
出器40(検出手段)が、モータ端子電圧M1,M2の
異常を検出した後、所定時間T内に正常に戻った際、C
PU21は、操舵角速度Qsの固定値を解除した。そし
て、正常に戻ったモータ6の端子間電圧Vmに基づいて
推定演算された操舵角速度Qsに基づき、ダンパ電流I
d、ハンドル戻し電流Ih、及び摩擦補償電流If(補
償制御電流値)をそれぞれ演算するようにした。
【0094】この結果、所定時間T内に、端子電圧M
1,M2の異常が検出されない場合には、所定時間T内
で正常値に復帰して回復するような場合には、誤検出と
なることがなく、より精確な端子電圧異常の検出を行う
ことができる。
【0095】なお、本実施形態は以下のように変更して
もよい。 (1)前記実施形態では、各補償制御で使用される操舵
角速度Qsを0の固定値に設定したが、0に限定するも
のではない。0以外の他の固定値でもよい。
【0096】好ましくは、0に近い値ほどよい。すなわ
ち、0に近いほど補償制御電流値として、ダンパ電流I
d、ハンドル戻し電流Ih、摩擦補償電流Ifが小さく
なるため、0から遠い場合に比較して操舵フィーリング
の悪化がより抑制できる。
【0097】(2)前記実施形態では、ハンドル戻し制
御器32(ハンドル戻し制御器32)、ダンパ制御器3
3(ダンパ制御手段)、摩擦補償制御器34(摩擦補償
手段)にて、補償制御手段を構成した。
【0098】しかし、補正制御手段は、この3者を全て
組合わせて構成する必要はない。例えば、ハンドル戻し
制御器32、及びダンパ制御器33を備えた電動パワー
ステアリング装置の制御装置に具体化してもよい。
【0099】又、ハンドル戻し制御器32、及び摩擦補
償制御器34を備えた電動パワーステアリング装置の制
御装置に具体化してもよい。或いは、ダンパ制御器33
及び摩擦補償制御器34を備えた電動パワーステアリン
グ装置の制御装置に具体化してもよい。
【0100】(3) 前記実施形態では、ハンドル戻し
制御器32(ハンドル戻し制御手段)、ダンパ制御器3
3(ダンパ制御手段)、摩擦補償制御器34(摩擦補償
制御手段)にて、補償制御手段を構成した。
【0101】しかし、補正制御手段は、この3者を全て
組合わせて構成する必要はない。例えば、補償制御手段
としてハンドル戻し制御器32のみ備えた電動パワース
テアリング装置の制御装置に具体化してもよい。
【0102】又、補償制御手段としてダンパ制御器33
のみ備えた電動パワーステアリング装置の制御装置に具
体化してもよい。或いは、補償制御手段として補償制御
器34のみを備えた電動パワーステアリング装置の制御
装置に具体化してもよい。
【0103】(4) 前記実施形態では、操舵トルクT
hと車速Vに応じて、車速感応のアシスト制御を行うよ
うにしたが、操舵トルクThのみに応じてアシスト制御
を行うようにしてもよい。
【0104】(5) 前記実施形態では、操舵トルクT
hと車速Vに応じて、車速感応のアシスト制御を行うよ
うにしたが、エンジン回転数と操舵トルクThに応じた
エンジン回転数感応のアシスト制御を行うようにしても
よい。
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1乃至請求
項7の発明によれば、モータ端子電圧が異常になった場
合、操舵フィーリングの悪化を抑制した状態で、アシス
ト制御が継続でき、運転者にとり操舵の負荷を少なくで
きる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態における電動パワーステ
アリング装置及びその制御装置の概略図。
【図2】同じく制御装置のCPUの機能ブロック図。
【図3】同じくモータ端子電圧異常判定プログラムのフ
ローチャート。
【図4】同じくアシスト制御及び補償制御を実行する制
御プログラムのフローチャート。
【符号の説明】
1…ステアリングホイール(ハンドル) 21…CPU(検出手段、制御手段、ハンドル戻し制御
手段、ダンパ制御手段、摩擦補償制御手段) 32…ハンドル戻し制御器(ハンドル戻し制御手段) 33…ダンパ制御器(ダンパ制御手段) 34…摩擦補償制御器(摩擦補償制御手段) 40…端子電圧異常検出器(検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩田 清貴 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 (72)発明者 伊藤 彰 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田工 機株式会社内 Fターム(参考) 3D032 CC32 CC40 DA08 DA15 DA23 DA64 DA65 DC17 DD01 DD10 DE08 EC23 GG01 3D033 CA13 CA16 CA19 CA20 CA21 CA31

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ステアリングホイールの操舵トルクに基
    づいてアシスト電流指令値を演算し、モータの端子間電
    圧に基づいて推定演算された操舵角速度に基づいて、補
    償制御電流値を演算し、同補償制御電流値と前記アシス
    ト電流指令値を加算し、同加算値と前記モータのモータ
    電流値とから演算した制御値に基づいてアシスト力を出
    力するように前記モータを制御する制御手段を備えた電
    動パワーステアリング装置の制御装置において、 モータ端子電圧の異常を検出する検出手段を備え、 前記検出手段にてモータ端子電圧の異常を検出した際に
    は、前記制御手段は、前記操舵角速度を固定値に設定し
    て補償制御電流値を演算することを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記固定値は0であることを特徴とする
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置の制御装
    置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、補償制御電流値として
    の操舵角速度に基づいてダンパ電流を演算するダンパ制
    御手段を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に
    記載の電動パワーステアリング装置の制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、補償制御電流値とし
    ての操舵角速度に基づいてハンドル戻し電流を演算する
    ハンドル戻し制御手段を含むことを特徴とする請求項1
    乃至請求項3のうちいずれか1項に記載の電動パワース
    テアリング装置の制御装置。
  5. 【請求項5】 前記制御手段、補償制御電流値としての
    操舵角速度に基づいて摩擦補償電流を演算する摩擦補償
    制御手段を含むことを特徴とする請求項1乃至請求項4
    のうちいずれか1項に記載の電動パワーステアリング装
    置の制御装置。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、補償制御電流値として
    の操舵角速度に基づいてダンパ電流を演算するダンパ制
    御手段、補償制御電流値としての操舵角速度に基づいて
    ハンドル戻し電流を演算するハンドル戻し制御手段、及
    び補償制御電流値としての操舵角速度に基づいて摩擦補
    償電流を演算する摩擦補償制御手段を含むことを特徴と
    する請求項1又は請求項2に記載の電動パワーステアリ
    ング装置の制御装置。
  7. 【請求項7】 前記検出手段が、モータ端子電圧の異常
    を検出した後、所定時間内に正常に戻った際、前記制御
    手段は、前記固定値を解除し、正常に戻ったモータの端
    子間電圧に基づいて推定演算された操舵角速度に基づ
    き、補償制御電流値を演算することを特徴とする請求項
    1乃至請求項6のうちいずれか1項に記載の電動パワー
    ステアリング装置の制御装置。
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