JP6822762B2 - アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及びアルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法 - Google Patents

アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及びアルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルコール飲料、アルコール飲料の製造方法、及びアルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法に関する。
ワイン等のアルコール飲料にはグルコース、フルクトース等の単糖及び二糖が含まれている。また、単糖又は二糖は、チューハイ、カクテル等のアルコール飲料における甘味付与のために用いられている。
グルコース、フルクトース等はアルコール吸収を促進することが知られている(非特許文献1)。腸管から吸収されたエタノールはアセトアルデヒド及び酢酸へと代謝される。アセトアルデヒドはヒトに対して発がん性を有する可能性があることが指摘されている。また、アセトアルデヒドは飲酒後の顔面紅潮、動悸、頭痛等のフラッシング反応を引き起こし、二日酔いの原因物質の一つであると考えられている。体内におけるアルコール代謝の観点からは、腸管からのエタノール吸収がより緩やかな方が、アセトアルデヒドの蓄積を抑制する上でより好ましいと考えられる。
S. A.Broitman et al., Augmentation of ethanol absorption by mono- and disaccharides.Gastroenterology, Vol.70, No.6, 1101-1107, 1976
本発明は、飲料を摂取した際のアルコール吸収を抑制することができるアルコール飲料を提供することを目的とする。
本発明者らは、アルコール飲料が、重合度が3以上である糖を含有することにより、グルコース、フルクトース等を含有する場合に比べて、アルコール飲料を摂取した際のアルコール吸収速度を緩やかにすることができることを新たに見出した。
本発明のアルコール飲料は、アルコールと、重合度が3以上である糖とを含む。
上記重合度が3以上である糖は、重合度が3〜20である糖であることが好ましい。
上記アルコール飲料は、単糖及び二糖の少なくとも一方を含み、単糖及び二糖の合計含有量が、単糖、二糖、及び上記重合度が3〜20である糖の合計含有量に対して1〜99質量%であることが好ましい。これにより、アルコール飲料の甘味をより良質なものにすることができる。
上記アルコール飲料において、アルコール飲料の甘味度はグルコース換算で0.1〜50%であることが好ましい。
上記アルコール飲料において、重合度が3以上である糖の含有量はアルコール飲料全体に対して0.001w/v%以上であることが好ましい。
上記アルコール飲料において、重合度が3以上である糖の含有量はアルコール飲料全体に対して5w/v%以上であることが好ましい。
上記アルコール飲料は、ビールテイスト飲料又はワイン様飲料以外のアルコール飲料であってもよい。
上記アルコール飲料は、チューハイ及びカクテルからなる群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
上記アルコール飲料は、ワイン様飲料とすることができる。上記アルコール飲料はまた、ビールテイスト飲料とすることもできる。
本発明はまた、重合度が3以上である糖を添加する工程を含む、アルコール飲料の製造方法を提供する。
本発明はまた、重合度が3以上である糖を添加する工程を含む、アルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法を提供する。
本発明のアルコール飲料は、飲料を摂取した際のアルコール吸収を抑制することができる。
エタノール潅流実験における血中エタノール濃度を示すグラフである。 エタノール潅流実験におけるエタノール吸収速度定数を示すグラフである。 エタノール潅流実験における血糖値を示すグラフである。 呼気中エタノール濃度を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
本発明のアルコール飲料は、アルコールと、重合度が3以上である糖とを含む。なお、本明細書でアルコールとは、特に記載がない限りエタノールを意味する。
本実施形態に係るアルコール飲料は、当該飲料を摂取した際のアルコール吸収を抑制することができる。具体的には、本実施形態に係るアルコール飲料を摂取した際に、グルコース、マルトース等の単糖又は二糖を用いた従来のアルコール飲料と比較して、体内へのアルコール吸収速度を緩やかにすることができる。したがって、本実施形態に係るアルコール飲料は、甘味料を含有するアルコール飲料において、例えば、甘味料としての単糖及び二糖の少なくとも一部が、重合度が3以上である糖に置き換えられていることにより、当該飲料を摂取した際のアルコール吸収を抑制することができる。アルコール吸収速度が低減されていることにより、例えば悪酔いを防ぐことができる。
本発明者らは、本発明の機構について、特定の理論に拘束されるものではないが、以下のように推察している。経口摂取されたグルコースは小腸においてナトリウム依存性グルコース輸送体(SGLT)を介して細胞内に取り込まれ、ナトリウム非依存性グルコース輸送体(GLUT)を介して血液中に取り込まれることが明らかとなっている。SGLTはNa/K−ATPaseによって作られるナトリウム濃度勾配を利用して、細胞内へグルコースを輸送し、その際、水分子も同時に細胞内に取り込まれる。一方、マルトースは、そのままでは小腸から吸収されず、小腸細胞膜上に存在する消化酵素であるマルターゼによりグルコースに分解されてから細胞内へと吸収される。マルトトリオース等の重合度が3以上である糖については、マルターゼによる分解を受けにくいと考えられることから、細胞内に取り込まれるためには、小腸管腔内に分泌されるアミラーゼ等の消化酵素によってマルトース等の二糖以下まで分解されることが必要となる。したがって、本実施形態に係る重合度が3以上である糖を含むアルコール飲料を摂取した際に、グルコース、マルトース等の単糖又は二糖を含むアルコール飲料と比較して、体内へのアルコール吸収速度を緩やかにすることができると考えられる。
本明細書において、重合度が3以上である糖とは、3分子以上の単糖がグリコシド結合により重合した糖である。重合度が3以上である糖は、重合度が20以下である糖であることが好ましく、重合度が3〜20である糖であることが好ましく、重合度が3〜10である糖であることがより好ましく、重合度が3〜8である糖であることが更に好ましく、重合度が3〜6である糖であることが更により好ましく、重合度が3又は4である糖であることが更によりまた好ましく、重合度が3である糖であることが特に好ましい。重合度が3以上である糖は、果汁由来の糖を含まないことが好ましい。
重合度が3以上である糖を構成する単糖は、例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース等であってよい。糖を構成する単糖はグルコースであることが好ましい。重合度が3以上である糖は、例えば、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース、ラフィノース、スタキオース、デキストリン等であってよい。これらの中でもマルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオースを用いることが好ましく、マルトトリオースを用いることがより好ましい。
重合度が3以上である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.1〜25w/v%、1〜20w/v%、5〜20w/v%であってよい。
重合度が3〜20である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.1〜25w/v%、1〜20w/v%、5〜15w/v%であってよい。
重合度が3〜10である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.1〜25w/v%、0.5〜20w/v%、1〜12w/v%であってよい。
重合度が3〜8である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.1〜25w/v%、0.5〜20w/v%、0.5〜10w/v%であってよい。
重合度が3〜6である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.05〜20w/v%、0.1〜15w/v%、0.1〜10w/v%であってよい。
重合度が3又は4である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.05〜20w/v%、0.05〜15w/v%、0.05〜7w/v%であってよい。
重合度が3である糖の含有量は、アルコール飲料全体に対して、例えば0.001w/v%以上又は5w/v%以上であってよく、例えば0.001〜25w/v%、0.01〜25w/v%、0.02〜20w/v%、0.05〜10w/v%、0.05〜5w/v%、0.05〜2w/v%であってよい。
本実施形態に係るアルコール飲料は、単糖及び二糖を更に含んでもよい。単糖及び/又は二糖と、重合度が3以上である糖とを併用することにより、アルコール飲料の甘味をより良質なものとすることができ、また、所望の甘味度を得るために必要とされる糖質の総量を低下させることができる。単糖としては、例えば、グルコース、ガラクトース、フルクトース等が挙げられる。二糖としては、例えば、マルトース、ラクトース、スクロース等が挙げられる。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3〜20である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜90質量%、80〜90質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3〜10である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜92質量%、81〜91質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3〜8である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜93質量%、82〜91質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3〜6である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜94質量%、83〜92質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3又は4である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜95質量%、84〜93質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、単糖、二糖、及び重合度が3である糖の合計含有量に対して、例えば1〜99質量%、10〜99質量%、20〜98質量%、50〜95質量%、70〜95質量%、85〜93質量%であってもよい。
アルコール飲料が単糖及び/又は二糖を含む場合、アルコール飲料中の単糖及び二糖の合計含有量は、アルコール飲料全体に対して0.1〜25w/v%、1〜20w/v%、2〜15w/v%、3〜10w/v%、4〜8w/v%であってよい。
アルコール飲料の甘味度は、グルコース換算で0.1〜50%、1〜40%、2〜30%、3〜25%、3〜20%、4〜16%又は3〜15%であることが好ましい。本明細書では、アルコール飲料がグルコースを1w/v%の濃度で含有する際の飲料の甘味度と同等の甘味度を有することを、グルコース換算での甘味度が1%であるという。
アルコール飲料は、上述した糖の他に、更に糖アルコール、非糖質甘味料等の甘味料を含んでいてもよい。糖アルコールとしては、ソルビトール、マンニトール、マルチトール、キシリトール、還元パラチノース等が挙げられる。非糖質甘味料としては、例えば、ステビア、グリチルリチン、ソーマチン等の非糖質天然甘味料、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、ネオテーム等の非糖質合成甘味料が挙げられる。アルコール飲料は、更に、着色料、果汁、酸化防止剤、香料、塩類、酸味料、ミネラル等の添加剤を配合することもできる。本実施形態に係るアルコール飲料は、非糖質甘味料を含まないことが好ましい。
本実施形態のアルコール飲料は、果汁及び/又は果汁フレーバーを含んでいてもよい。果汁は、例えば、ストレート果汁、濃縮果汁、濃縮還元果汁、果汁エキス等、といった従来公知の形態のものを使用することができる。果汁及び果汁フレーバーは、重合度が3以上である糖を実質的に含まないものであることが好ましい。重合度が3以上である糖を実質的に含まない果汁又は果汁フレーバーとは、例えば、レモン、オレンジ、みかん、ライム、ゆず、グレープフルーツ等の柑橘類、梅、メロン、カシスなどの果汁又は果汁フレーバーである。本実施形態のアルコール飲料は、果汁及び果汁フレーバーをいずれも含まないものであってもよい。本実施形態に係るアルコール飲料は、例えば、アルコール、重合度が3以上である糖、並びに重合度が3以上である糖を実質的に含まない果汁及び/又は果汁フレーバーを含むものとすることができる。
アルコール飲料中のアルコール濃度は、例えば1〜30体積%、1〜20体積%、3〜20体積%、3〜15体積%、又は6〜10体積%であってよい。アルコール飲料のアルコール原料としては、例えば、蒸留酒、醸造酒のいずれであってもよいが、特に蒸留酒であることが好ましい。
蒸留酒としては、例えば、スピリッツ(例えば、ウォッカ、ラム、テキーラ、ジン、アクアビット、コルン)、ウイスキー類(例えば、ウイスキー、ブランデー)、焼酎、原料用アルコール、リキュール類等が挙げられる。特に好ましいのは、スピリッツ、ウイスキー類、焼酎又は原料用アルコールである。
アルコール飲料は、そのまま飲用可能なものであってよい。また、アルコール飲料は、RTD(レディートゥードリンク)、RTS(レディートゥーサーブ)等の形態であってもよい。RTD又はRTSは、氷、水、湯等で割ることにより飲用されるものである。
本実施形態に係るアルコール飲料は、発泡性であってもよく、非発泡性であってもよい。本実施形態における非発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)未満であることをいい、発泡性とは、20℃におけるガス圧が0.049MPa(0.5kg/cm)以上であることをいう。発泡性とする場合、ガス圧の上限は0.235MPa(2.4kg/cm)程度としてもよい。
本実施形態に係るアルコール飲料は、例えば、チューハイ、カクテル、ワイン様飲料、ビールテイスト飲料等の各種酒類であってよい。本明細書において、チューハイとは、複数種のアルコール原料、又は1種以上のアルコール原料及び非アルコール原料を含む、発泡性を有するアルコール飲料であって、後述するワイン様飲料及びビールテイスト飲料以外のものである。アルコール原料としては、蒸留酒、醸造酒等を用いることができる。非アルコール原料としては、例えば、水、炭酸水、果汁、清涼飲料水等が挙げられる。チューハイは、甘味料、添加成分等を含んでいてよい。チューハイは一般的にサワーと称されることもある。本明細書において、カクテルとは、発泡性を有しないほかは、チューハイと同義である。
本明細書において、ワイン様飲料とは、ワインを少なくとも一部に含むアルコール飲料である。ワイン様飲料としては、ワイン、又はワインにその他のアルコール原料、非アルコール原料等を配合したアルコール飲料が挙げられる。本明細書において、ビールテイスト飲料とは、ビールのような味及び香りを呈するものであって、飲用の際にビールを飲用したような感覚を飲用者に与えるアルコール飲料をいう。ビールテイスト飲料としては、例えば、日本国酒税法(平成二七年六月二四日法律第四五号)上のビール、発泡酒、リキュール(発泡性(1))に分類されるものが挙げられる。
本実施形態に係るアルコール飲料は、ビールテイスト飲料以外のものであってもよい。また、本実施形態に係るアルコール飲料は、ワイン様飲料以外のものであってもよい。
本実施形態に係るアルコール飲料は、重合度が3以上である糖を添加する工程を含む製造方法によって得ることができる。重合度が3以上である糖は、公知の製造方法により得られたアルコール飲料に添加されてもよく、また、アルコール飲料の公知の製造工程の途中の段階で原料中に添加されてもよい。アルコール飲料の製造に発酵工程を伴う場合、重合度が3以上である糖を添加するタイミングは、発酵工程より後であることが好ましい。重合度が3以上である糖源としては、市販の液糖、水あめ等の液状のものであってもよく、粉末状のものであってもよい。重合度が3以上である糖源は、果汁又は野菜汁に由来するものでないことが好ましい。
本実施形態に係るアルコール飲料は、容器詰めされていてもよい。容器としては、アルコール飲料に用いられる公知のものを用いることができ、例えば、缶、ビン、ペットボトル等のプラスチック容器、紙容器、パウチ容器、樽等が挙げられる。
本発明はまた、重合度が3以上である糖を添加する工程を含む、アルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法ということもできる。アルコール吸収抑制効果とは、具体的には、グルコース、マルトース等を含むアルコール飲料に比べて、飲料を摂取した際のアルコール吸収速度を緩やかにすることができる効果である。従来のアルコール飲料の製造方法において、グルコース、マルトース等の単糖又は二糖の全部又は一部の代わりに重合度が3以上である糖を添加する工程を含むことにより、グルコース、マルトース等を含む従来のアルコール飲料に比べて、得られるアルコール飲料を摂取した際のアルコール吸収速度を緩やかにすることができる。当該方法において使用する糖及びその他の原料、アルコール飲料、添加方法等の詳細は、上述したアルコール飲料又はその製造方法における態様を適用できる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明は、以下の実施例により限定されるものではない。
[エタノール潅流試験]
グルコース、マルトース及びマルトトリオースを試料として、以下の方法でラットによるエタノール潅流試験を行った。
Wisterラット(7〜8週齢、オス)について、水を自由摂取させる他は、実験前日から絶食させた。ラットにペントバルビタールナトリウム(東京化成)を腹腔内投与することにより麻酔を行った。ペントバルビタールナトリウムは50mg/mlとなるように生理食塩水に溶解したものを用い、50mg/kgを腹腔内投与した。
麻酔下でラットを固定したのち、ハサミで鼠径部を切り、血管を露出させた。血管の露出は、モスキート鉗子により行った。大腿神経、大腿動脈及び大腿静脈をモスキート鉗子及びピンセットでより分け、大腿動脈に外科用糸を3本かけ、うち1本を縛り、2本目と3本目の糸の間を動脈クリップで止めた。血管の半分程度を精密ハサミで切断し、血管内にカニューレ(PE50:BECTON DICKINSON No.427411)を挿管した。カテーテル挿管後、動脈クリップを外し、カテーテルを血管の奥まで挿入した。その後、2本目、3本目の糸を縛りカテーテルを固定した。
ラットを開腹し、トライツ靭帯(小腸上部の大腸と結合している部位)から約5cmの空腸に入口側チューブを挿入し、外科用糸で縛りチューブを固定した。入口から約20cmのところに更に出口側チューブを挿入し、外科用糸で縛りチューブを固定した。出口側のチューブはラットの横腹から外に出した。腸管を腹腔内に戻し、開口部を外科用糸で縫って閉じた。手術が完了してから1時間ラットを安置したのち、エタノール潅流実験に使用した。
(エタノール潅流実験)
グルコース、マルトース又はマルトトリオースをそれぞれ10mg/mlとなるように4%(w/v)エタノールに溶解した。糖を添加していない4%(w/v)エタノールをコントロールとした。これらのエタノール溶液を、シリンジポンプを用いてチューブからラットの腸管に注入した。エタノールの注入時間は30分とし、注入エタノール量はラット1kgあたり1.6gとした。動脈に挿管したカテーテルから経時的に血液をサンプリングし、血中エタノール濃度及び血糖値を測定した。また、腸管からのエタノール吸収速度定数を以下の式に従って算出した。
エタノール吸収速度定数 ka(−1)=[ln(C/C)]/t
:流入エタノール濃度、C:流出エタノール濃度、V:流入エタノール容量、V:流出エタノール容量、t:時間
(エタノール濃度測定)
エタノール濃度はヘッドスペースGC(ガスクロマトグラフ)により測定した。バイアルに内部標準としての0.02%t−ブタノール500μl、及びサンプル100μlを加えた。カラムはSupelcowax wide−bore capillary column(長さ60m、直径0.53mm、フィルム厚2μm)を使用した。カラム、インジェクター、FID検出器の温度はそれぞれ90、110、200℃とした。
血中エタノール濃度測定の結果を図1に示す。グルコース又はマルトースを添加したエタノール溶液では、潅流終了時の30分における血中アルコール濃度はコントロールよりも高い値を示した。このことから、グルコース及びマルトースは小腸からのアルコール吸収を促進することが確認された。一方、マルトトリオースを添加したエタノール溶液については、コントロールと同様のアルコール吸収・代謝曲線を示した。マルトトリオースではアルコールの吸収促進作用は認められなかった。
各エタノール溶液のエタノール吸収速度定数を図2に示す。グルコース又はマルトースを添加したエタノール溶液では、コントロールに対して高いエタノール吸収速度を示した。一方、マルトトリオースを添加したエタノール溶液のエタノール吸収速度はコントロールと同程度であった。マルトトリオースでは、グルコース又はマルトースのようなアルコールの吸収速度を高める作用は認められなかった。
血糖値の経時変化を図3に示す。マルトトリオースを添加した場合では、マルトースを添加した場合と比較して血糖値の上昇が緩やかであった。
[ヒト呼気中エタノール分析]
以下の方法でヒトのエタノール水溶液飲用後の呼気中エタノール濃度を測定することにより、ヒトにおける糖のエタノール吸収促進作用を調べた。
蒸留水に、市販の液糖であるオリゴMT500(昭和産業)又は無水グルコース(昭和産業)をそれぞれ固形分として7.2%(w/v)となるように、また、エタノール濃度が5%となるように市販のウォッカ(GILBEY’S VODKA:アルコール37.5%)を添加し、エタノール水溶液を調製した。使用した試料の糖組成分析値を表1に示す。表1中の各数値は試料中の固形分全量に対する割合であり単位は%である。なお、オリゴMT500中に含まれる三糖の大部分はマルトトリオースである。オリゴMT100を含むエタノール水溶液を試験例1、無水グルコースを含むエタノール水溶液を試験例2とした。各水溶液の固形分組成を表2に示す。
調製したエタノール水溶液を冷蔵で保存し、ヒト試験に供した。ヒト試験は同一人にて実施し、それぞれのサンプルについて3回実施した。試験の実施にあたっては食事等の影響を排除するために、8時に朝食をとったのち、飲用試験開始の14時まで飲食をしなかった。500mlのエタノール水溶液を5分間で飲用し、飲用直後、飲用5分後及び飲用15分後の呼気中エタノール濃度を測定した。呼気をにおい袋(近江オドエアサービス(株))に回収し、呼気中のエタノール濃度をエタノール検知管(GASTEC IM00112LJ4)により定量した。結果を図4(a)、図4(b)に示す。
Figure 0006822762
Figure 0006822762
呼気中エタノール濃度は飲用直後が最も高い値を示し、速やかに減少した。7.2%グルコースを含有する5%エタノール水溶液の飲用直後の呼気中エタノール濃度の平均値は780ppmであったのに対して、7.2%オリゴMT500を含有する5%エタノール水溶液では600ppmであった。
[官能試験1(酔い感)]
表1に示す組成の無水グルコース、オリゴMT500又はマルディックPH400、及びウォッカを表3に示す配合で含むエタノール水溶液を調製した。表中の試料濃度は、エタノール水溶液全量における固形分基準での値である。表中の試料内訳は、試料濃度のうち、糖別のエタノール水溶液における濃度を示す。調製したエタノール水溶液を冷蔵で保存し、ヒト試験に供した。ヒト試験は同一人にて実施し、それぞれのサンプルについて1回実施した。試験前の準備及び飲用方法は上記呼気中エタノール分析と同様とした。飲用後30分経過時の酔い具合を下記の基準で評価した。また、上記呼気中エタノール分析と同様の方法により、飲用直後の呼気中エタノール濃度を測定した。結果を表3に示す。
×:気持ち悪い
△:やや気持ち悪い
○:気持ち良い
◎:とても気持ち良い
Figure 0006822762
試験例3では、酔いを感じるのが緩やかであった。無味で、おいしくはなかった。試験例4では、飲用直後にかなり酔いを感じた。飲用30分後には心地よい酔い感であった。甘味が感じられた。試験例5では、酔いを感じるのが緩やかであった。試験例4より甘味は弱く感じられ、甘味の質は試験例4とは異なるものであった。試験例6では、酔いを感じるのが緩やかであり、甘味はやや強く感じられた。甘味の質は試験例4と異なるものであった。試験例7では、試験例5及び6よりも酔いを感じ始めるのが遅かった。甘味は弱かった。
表3の結果より、グルコースを使用した場合はエタノール吸収が促進され悪酔いを生じさせる一方、三糖を約半量含むオリゴMT500を使用した場合にはエタノール吸収促進は起こらず、悪酔いを生じさせないことが確認された。オリゴMT500の使用量を増加させても同様の傾向が見られた。四糖以上を多く含むマルディックPH400を用いた場合にも、エタノール吸収促進は起こらず、悪酔いを生じさせないことが確認された。30分経過後の呼気中エタノール濃度は最も低かった。
[官能試験2(甘味)]
マルトトリオースの単位量当たりの甘味度はグルコースの甘味度の約半分である。この官能試験では、各試験例のエタノール水溶液の甘味度をグルコース換算で5%に固定し、その甘味度を達成する無水グルコース及びオリゴMT500の比率を表4に示すとおりに調整し、官能試験を行った。表4中の濃度及び内訳は、エタノール水溶液全体に対する値である。なお、この官能試験では、オリゴMT500の甘味度を、マルトトリオースと同様にグルコースの1/2であるとみなしてサンプルの調製を行った。官能試験は、甘味のふくらみ及びキレについて行った。評価は、試験例8を基準とし、試験例8の甘味のふくらみを1.0、甘味のキレを5.0として、その他の各試験例について1.0〜5.0の範囲で評価を行った。3人のパネルの平均値を求めた。結果を表4に示す。
Figure 0006822762
表4の結果より、グルコース単体で用いた場合よりも、グルコースと重合度が3以上である糖とを併用することにより甘味のふくらみが向上することが確認された。一方、甘味のキレはグルコース濃度が高いほど向上することが確認された。グルコースと重合度が3以上である糖とを併用することにより、甘味の総合的な質が向上することが示された。
[官能試験3(甘味)]
エタノール水溶液の甘味度が表5に示す値となるように、無水グルコース及びオリゴMT500の使用比率を一定としてエタノール水溶液を調製した他は、官能試験2と同様に官能評価を行った。結果を表5に示す。アルコール飲料の甘味度を1〜20%(グルコース換算)にした場合でも、グルコースと重合度が3以上である糖とを併用することによって、より良質な甘味が得られることが確認された。
Figure 0006822762

Claims (9)

  1. アルコールと、重合度が3以上である糖とを含み、
    前記重合度が3以上である糖が、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、前記重合度が3以上である糖の含有量がアルコール飲料全体に対して5w/v%以上であり、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースの含有量がアルコール飲料全体に対して1w/v%以上である、アルコール飲料。
  2. 前記重合度が3以上である糖が、重合度が3〜20である糖である、請求項1に記載のアルコール飲料。
  3. アルコール飲料の甘味度がグルコース換算で0.1〜50%である、請求項1又は2に記載のアルコール飲料。
  4. ビールテイスト飲料又はワイン様飲料以外のアルコール飲料である、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
  5. チューハイ及びカクテルからなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
  6. ワイン様飲料である、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
  7. ビールテイスト飲料である、請求項1〜のいずれか一項に記載のアルコール飲料。
  8. 重合度が3以上である糖を添加する工程を含み、
    前記重合度が3以上である糖が、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、前記重合度が3以上である糖の含有量がアルコール飲料全体に対して5w/v%以上であり、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースの含有量がアルコール飲料全体に対して1w/v%以上である、アルコール飲料の製造方法。
  9. 重合度が3以上である糖を添加する工程を含み、
    前記重合度が3以上である糖が、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースからなる群から選ばれる少なくとも1種を含み、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース及びマルトヘキサオースの含有量がアルコール飲料全体に対して1w/v%以上である、アルコール飲料にアルコール吸収抑制効果を付与する方法。
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