JP6815079B2 - アルコール飲料、およびアルコール飲料の製造方法 - Google Patents

アルコール飲料、およびアルコール飲料の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、アルコール飲料、およびアルコール飲料の製造方に関する。
近年、健康志向、ダイエット志向の高まりから、低カロリー、低糖質の飲食品が増加してきている。そのような中、酎ハイ、カクテル、ハイボール、梅酒飲料等のアルコール含有飲料(以下、単に「アルコール飲料」ともいう。)においても、低糖質とするために、糖類の使用が控えられた商品が増加してきている。
ここで、糖類を低減する場合、このアルコール飲料を飲用した者は、飲料に含まれるアルコールの刺激や苦味、アルコールに由来する不快臭を感じやすくなり、アルコール飲料の嗜好性が悪くなる傾向がある。
ここで、このようなアルコール飲料の嗜好性を改善する方法が従来よりなされている。
たとえば、特許文献1には酵母抽出物を有効成分とするアルコール飲料味質改善剤が開示されており、この味質改善剤によれば、アルコール飲料におけるアルコールの濃度を下げることなく、その味質を改善できることが示されている。
また、特許文献2には、増粘多糖類と炭酸ガスとを含有するアルコール飲料であって、アルコールを除いた熱量が、0〜10kcal/100mLであるアルコール飲料が示されており、これによりアルコールの刺激臭を低減することができることが示されている。
また、特許文献3には、高アルコール飲料の製造過程において、レモンピールやカモミール等の抽出物を加える、高アルコール飲料の製造方法が開示されている。本文献によれば、これにより、高アルコール飲料本来の香味を保持しつつ、アルコール感が抑制された飲料が製造できる旨が示されている。
特許文献4には、高甘味度甘味料と、柑橘類果汁と、マルチトールとを特定量含むアルコール飲料が開示されている。この文献によれば、糖アルコールの一種であるマルチトールを特定量配合することにより、柑橘類果汁を含む糖類ゼロタイプのアルコール飲料に特有の課題が解決できることが示されており、具体的に、アルコール自体の苦味と刺激感、及び高甘味度甘味料に起因する苦味を低減することができる、と示されている。
その他、モルトエキスを含有することを特徴とする、アルコール飲料の苦味及び/又はバーニング感の抑制剤(特許文献5参照)、カプシクム属アヌム種の植物であるパラディチョムパプリカの呈味改善成分を有効成分とするアルコール飲料の呈味改善剤(特許文献6参照)等が知られている。
特開2002−253199号公報 特開2011−142890号公報 特開2015−192667号公報 特開2011−135837号公報 特開2014−073098号公報 特開平10−313849号公報
しかしながら、本発明者らが検討したところ、上記のような技術においては、アルコール飲料の呈味改善の効果を発現させるために特定量以上の添加剤を加えなければならず、これによってアルコール飲料に添加剤に由来する香りや呈味を与えてしまう可能性があり、濃度によっては外観的にも濁りなどを生じる可能性があることがわかってきた。
このことから、少量の添加量でもアルコール飲料の呈味改善が可能となり、また、糖類含量が低く設定されたアルコール飲料でも十分に呈味が改善できる技術の開拓が望まれていた。
このような事情を鑑み、本発明は、糖類含量を低く設定しつつ、嗜好性に優れたアルコール飲料を提供することを課題とする。
上記の課題を解決するために、本発明者らが鋭意検討したところ、アルコール飲料に、特定の植物抽出物又はもろみ抽出物を作用させた際、極めて顕著なアルコール感の呈味改善効果が発揮されることを見出した。
また、これらの抽出物は、アルコール飲料の糖類含量が低い場合であっても、十分な効果が発揮される。
すなわち、本発明によれば、
アルコールと、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含むアルコール飲料であって、
前記アルコール飲料は、炭酸を含み、
前記アルコール飲料全体に対する、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり
記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下含む、アルコール飲料が提供される。
またさらに、本発明によれば、
アルコールと、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含むアルコール飲料であって、
前記アルコール飲料は、果汁を含み、
前記アルコール飲料全体に対する、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり
記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下含む、アルコール飲料が提供される。
また、本発明によれば、
アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含み、
前記アルコール飲料は、炭酸を含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下添加し、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下添加する、アルコール飲料の製造方法が提供される。
また、本発明によれば、
アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含み、
前記アルコール飲料は、果汁を含み、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分であり、
前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下添加し、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下添加する、アルコール飲料の製造方法が提供される。
本発明の呈味改善方法は、アルコール飲料に対して、特定の植物抽出物等を添加することで達成される。
ここで、この植物抽出物等は、少量の添加であっても十分に呈味改善を図ることができる。このことから、アルコール飲料に植物抽出物等に由来する呈味を過度に与えることなく、アルコールに特有の刺激や苦味、不快臭を抑制することができる。
また、このような効果はアルコール飲料に含まれる糖類が少ない場合であっても顕著に発揮され、結果、呈味に優れた低糖類アルコール飲料を実現することができる。
以下、本発明を実施の形態に基づいて説明する。
(呈味改善方法)
まず、本実施形態に係る呈味改善方法について説明する。
本実施形態の呈味改善方法は、以下に示されるものである。
アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の呈味改善方法であって、
当該方法は、前記アルコール飲料に対して植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、呈味改善方法。
すなわち、本実施形態の呈味改善方法は、アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料に対して、特定の植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、これによって、効果的にアルコールに起因する後味を良好なものとすることができる。
ここで、本実施形態の呈味改善方法に用いられる植物抽出物又はもろみ抽出物は、極めて高い呈味改善作用を示す。
このことから、この植物抽出物等は限られた添加量であっても十分な呈味改善作用を示し、アルコール飲料に植物抽出物等に由来する呈味を過度に付与せず、また、アルコールに由来する後味を改善することができる。
また、この植物抽出物やもろみ抽出物自体、苦味が少ない傾向にあり、アルコール飲料そのものが有する風味等を損ないにくい。そのため、従来存在する呈味改善方法を採用した場合に比して、製品設計の幅を広げることができる。
さらに、本実施形態に係る植物抽出物等は適度な渋味を呈するものであり、アルコール飲料に対して、少量添加する場合は良好な後味を付与することができる。
すなわち、この植物抽出物等は植物抽出物等自体に由来する良好な後味を付与しつつ、アルコール特有の後味の改善ができるといえる。
(アルコール飲料)
本実施形態のアルコール飲料は、アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下である、という特徴を有する。
すなわち、本実施形態においては、アルコールと特定の植物抽出物等とを含み、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が特定の値以下に制限されたアルコール飲料が提供されるものであり、このように飲料として植物抽出物等を含有することで、アルコールに由来する後味が改善された飲料とすることができる。
このようなアルコール飲料は、本技術分野において通常用いられる手段に従い、アルコール飲料に対して、後述する植物抽出物又はもろみ抽出物を添加することにより製造することができる。
なお、本実施形態のアルコール飲料における、アルコール濃度は適宜設定することができるが、本実施形態の呈味改善方法の効果を顕著に発揮させる観点からは、アルコール濃度の下限値は、たとえば1%以上であり、好ましくは2%以上であり、より好ましくは2.5%以上である。
また、アルコール飲料としてのアルコール濃度の上限値は、たとえば25%以下であり、好ましくは20%以下であり、より好ましくは18%以下である。
なお、本明細書中において、「アルコール濃度」は飲料中のエタノールの濃度を指す。
また、本実施形態のアルコール飲料は、糖類の含有量が制限されたものである。
具体的に、本実施形態のアルコール飲料は、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり、好ましくは1.5g/100ml以下であり、より好ましくは1g/100ml以下であり、さらに好ましくは0.5g/100ml未満である。
なお、日本の健康増進法に基づく栄養表示基準の規定によれば、飲料に含まれる糖類(単糖類又は二糖類であって、糖アルコールでないもの)の量が、飲料100mlあたり0.5g未満のもの(すなわち、「0.5g/100ml未満」のもの)について、「糖類ゼロ」との表示を行うことができるが、本実施形態の呈味改善方法は、たとえばこのような「糖類ゼロ」のアルコール飲料についても、適用することができる。
なお、本実施形態のアルコール飲料においては、後述するように果汁等も含有することができるが、この果汁等に由来する糖類を合算した値として、アルコール飲料における糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量を定義することができる。
なお、このアルコール飲料における糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量は、公知の方法、たとえば高速液体クロマトグラフィ(HPLC)を用いた分析等で決定することができる。
本実施形態のアルコール飲料は、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が特定の値であることを満足すれば、さらに果汁を含むことができる。
たとえば、本実施形態においては、柑橘類果汁を加えることができる。より具体的には、レモン果汁、グレープフルーツ果汁、オレンジ果汁、ミカン果汁、ユズ果汁、カボス果汁、イヨカン果汁等の果汁を加えることができる。
また、本実施形態のアルコール飲料は、その製品によっては、上記のような柑橘類果汁以外にも、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、パイナップル果汁、グァバ果汁、バナナ果汁、マンゴー果汁、アセロラ果汁、パパイヤ果汁、ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁、ニンジン果汁等、公知の果汁を加えることもできる。
この果汁の添加量は、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量を制御しながら、任意に設定することができる。
また、本実施形態のアルコール飲料は、適宜、炭酸飲料、すなわち、炭酸を含む飲料とすることができる。
アルコール飲料が炭酸を含む場合、これを口に含んだ際に、炭酸がアルコールの揮発を促進するためか、アルコールの刺激を強く感じさせる場合がある。
本実施形態の呈味改善方法は、このような炭酸を含む飲料であっても、有効に呈味改善を行うことができる。
アルコール飲料に対する炭酸ガスの添加は、本技術分野において通常用いられる手段に基づいて行うことができる。
より具体的に、二酸化炭素を加圧下でアルコール飲料に対して溶解させてもよいし、カーボネーターなどのミキサーを用いて、二酸化炭素と飲料とを混合してもよい。また、二酸化炭素が充満したタンク中に飲料を噴霧することにより、二酸化炭素を飲料に吸収させてもよいし、飲料と炭酸水とを混合してもよい。
本実施形態のアルコール飲料における炭酸ガスボリュームの値は、適宜設定することができるが、アルコール飲料について、炭酸ガスに由来する、はじけるような爽快感を付与する観点からは、1.6以上4.0以下の範囲であることが好ましく、1.9以上3.7以下の範囲であることがより好ましく、2.1以上3.5以下の範囲であることがさらに好ましい。
なお、本明細書中において炭酸ガスボリュームとは、炭酸飲料中の炭酸ガス量を表す単位を示し、標準状態(1気圧、20℃)における、炭酸飲料の体積に対する炭酸飲料中に溶解した炭酸ガスの体積の比を指す。この炭酸ガスボリュームは、たとえば、京都電子工業社製ガスボリューム測定装置GVA−500Bを用いて測定することができる。より具体的には、試料温度を20℃とし、ガスボリューム測定装置にて、容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とうした後、この炭酸ガスボリュームの測定を行うことができる。
本実施形態に係るアルコール飲料のpHは、その製品に応じて適宜設定できるが、たとえば、酸性、すなわち、pHとして7未満である。また、飲料のpHは6未満とすることもできるし、pHを5未満とすることもできる。
アルコール飲料のpHの下限値は、飲用できる限りにおいては、特に制限されないが、たとえば、pH2以上である。
なお、アルコール飲料のpHは公知の方法に従って測定することができ、例えば、東亜ディーケーケー社製のpHメーター HM−30R等を用いて測定することができる。
また、本実施形態において、アルコール飲料のpHは、飲用者に適度な爽快感を与える観点からは、アルコール飲料のpHが2.5以上4.5以下の範囲にあることが好ましく、2.8以上4.2以下の範囲にあることがより好ましい。
また、上記のようなpHに調整するために、適宜、アルコール飲料に対してpH調整剤を添加することもできる。このpH調整剤としては、設計する製品に合わせて適宜選択すればよいが、例えばクエン酸のようなカルボン酸やクエン酸ナトリウムのようなカルボン酸塩等が挙げられる。
また、このpH調整剤は、たとえば、アルコール飲料のpHを逐次観測しながら、添加量を調整すればよい。
(植物抽出物又はもろみ抽出物)
続いて、本実施形態の呈味改善方法に用いられる植物抽出物又はもろみ抽出物について説明する。
本実施形態の呈味改善方法では、植物抽出物又はもろみ抽出物として、以下のものが用いられる。
(1) オリーブからの抽出物
(2) ブドウ種子からの抽出物
(3) ビルベリーからの抽出物
(4) 赤ワインもろみからの抽出物
(5) ルブスからの抽出物
(6) アムラからの抽出物
なお、本実施形態において、これらの植物抽出物等の形状は固体状(粉体状)であっても液状であっても良い。
(オリーブからの抽出物)
本実施形態におけるオリーブの抽出物に用いられるオリーブは学名:Olea europaeaを用いることができる。
オリーブの品種としては、例えばミッション(Mission)、マンザニロ(Manzanillo)、ネバディロ・ブランコ(Nevadilo Blanco)、ピクアル(Picual)、オヒブランカ(Hojiblanca)、アーベキーナ(Arbequina)、セビラーノ(Sevillano)、コレッジョッラ(Correggiola)、ブラックイタリアン(Black Italian)、ヘレナ(Helena)、ロシオーラ(Rosciola)、ヨーロピアーナ(Europaena)、ワン・セブン・セブン(One seven seven)、ペンドリノ(Pendolino)、タジャスカ(Taggiasca)、ホワイト(White)、マウリィーノ(Maurino)、カラマタ(Kalamata)、ティニーオイル カラマタ(Tiny Oil Kalamata)、オリンピア(Olympia)、パラゴン(Paragon)、ワシントン(Washington)、アメリカン(American)、サウスオーストラリア ベルダル(SA. Verdale)、オークラン(Aucklan)、クライスト(Crist)、ラキーノ(Rakino)、アザパ(Azapa)、バルネア(Barnea)、バロウニ(Barouni)、アレクッツォ(Arecuzzo)、コルニカブラ(Cornicabra)、マンザニリャ(Manzanilla)、ゴルダル(Gordal)、フラントイオ(Frantoio)、モロイオロ(Moraiolo)、レッチーノ(Leccino)、コラティーナ(Coratina)、アスコラーナ・テレナ(Ascolana Terena)等を用いることができる。
また、本実施形態のオリーブからの抽出物としては、たとえば、オリーブの葉や果実からの抽出物を採用することができる。
なお、本実施形態におけるオリーブからの抽出物は、たとえばオリーブから、水あるいはエタノール又はこれらの混合溶媒で抽出された抽出物とすることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、アルコールに由来する後味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
なお、具体的な抽出条件は、本技術分野において通常なされる条件のなかから適宜設定することができるが、たとえば、オリーブの粉砕物に対して上記の溶媒を加え、浸漬法又は過熱還流法を行うことにより、抽出を行えばよい。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態におけるオリーブからの抽出物としては、たとえば、総ポリフェノール量として10%以上のものを用いることができ、また、15%以上のものを用いることがより好ましい。
また、ヒドロキシチロソールを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、0.5%以上のヒドロキシチロソールを含む抽出物、好ましくは1%以上のヒドロキシチロソールを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるオリーブからの抽出物について、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール量の上限値は特に制限されないが、たとえば95%以下である。また、ヒドロキシチロソールの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、20%以下である。
本実施形態におけるオリーブからの抽出物のうち、市販されているものとしては、サンブライト株式会社製「Olivex(登録商標)HT6」やINDENA社製「OLEASELECT(登録商標)」等を用いることができる。
これらの製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
(ブドウ種子からの抽出物)
本実施形態にかかるブドウ種子からの抽出物は、公知の品種のブドウの種子から抽出操作を経ることにより得ることができるが、このブドウの品種としては、たとえばソーヴィニヨン・ブラン種、シャルドネ種、リースリング種、ミラトルガウ種、甲州種、カベルネ種、メルロー種、マルベック種、シラー種、マスカットベリーA種等のブドウの種子からの抽出物を用いることができる。
なお、本実施形態におけるブドウ種子からの抽出物は、たとえばブドウ種子から、水あるいはエタノール又はこれらの混合溶媒で抽出された抽出物とすることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、アルコールに由来する後味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
なお、具体的な抽出条件は、本技術分野において通常なされる条件のなかから適宜設定することができるが、たとえば、ブドウ種子の粉砕物に対して上記の溶媒を加え、浸漬法又は過熱還流法を行うことにより、抽出を行えばよい。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態におけるブドウ種子からの抽出物としては、たとえば、総ポリフェノール量として50%以上のものを用いることができ、また、75%以上のものを用いることがより好ましい。
また、プロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、5%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物、好ましくは10%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるブドウ種子からの抽出物について、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール量の上限値は特に制限されないが、たとえば99%以下である。また、プロアントシアニジンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、60%以下である。
本実施形態におけるブドウ種子からの抽出物のうち、市販されているものとしては、サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Seed OPC30」等を用いることができる。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
(ビルベリーからの抽出物)
本実施形態におけるビルベリーからの抽出物は、たとえばビルベリー果実から、水あるいはエタノール又はこれらの混合溶媒で抽出された抽出物とすることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、アルコールに由来する後甘味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
なお、具体的な抽出条件は、本技術分野において通常なされる条件のなかから適宜設定することができるが、たとえば、ビルベリー果実の粉砕物に対して上記の溶媒を加え、浸漬法又は過熱還流法を行うことにより、抽出を行えばよい。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態におけるビルベリーからの抽出物としては、たとえば、アントシアニン含有量として10%以上のものを用いることができ、また、20%以上のものを用いることがより好ましい。
本実施形態にかかるビルベリーからの抽出物について、このビルベリーからの抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、アントシアニン含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば70%以下である。
本実施形態におけるビルベリーからの抽出物のうち、市販されているものとしては、インデナジャパン株式会社製「ビルベリーカンソウエキスET ミルトセレクト(登録商標)」等を用いることができる。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
(赤ワインもろみからの抽出物)
本実施形態にかかる赤ワインもろみからの抽出物は、赤ワインのもろみから抽出したものを用いることができる。
赤ワインは、通常、ブドウの果汁を酵母の作用により発酵したもろみを固液分離し、必要に応じて樽又は瓶に貯蔵して得られるものであるが、本実施形態においては、この発酵後のもろみから抽出して得られる抽出物を好ましく用いることができる。
本実施形態における赤ワインもろみからの抽出物としては、たとえば、総ポリフェノール含有量として60%以上のものを用いることができ、また、70%以上のものを用いることがより好ましい。
また、プロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、5%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物、好ましくは10%以上のプロアントシアニジンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかる赤ワインもろみからの抽出物について、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば99%以下である。また、プロアントシアニジンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば60%以下である。
本実施形態における赤ワインもろみからの抽出物のうち、市販されているものとしては、サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Total PPR」等を用いることができる。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
(ルブスからの抽出物)
本実施形態において用いられるルブスからの抽出物は、甜茶の抽出物である。
このルブスからの抽出物の基となるルブスは、公知のルブス属の植物に由来するもののなかから適宜選択することができるが、たとえば、甘葉懸鈎子(学名:Rubus suavissimus S.Lee)、ブラックベリー(学名:Rubus spp.)、フユイチゴ(学名:Rubus buergeri)、ルブス・ペンタロブス(学名:Rubus pentalobus)、トキンイバラ(学名:Rubus resifolius)、シマバライチゴ(学名:Rubus lambertianus SERINGE)等の植物の中から任意選択して使用することができる。
これらの中でも、甘葉懸鈎子からの抽出物は苦味が比較的少ないため、本実施形態の呈味改善方法に好ましく用いることができる。
また、本実施形態のルブスからの抽出物としては、たとえば、甜茶の葉からの抽出物を採用することができる。
なお、本実施形態におけるルブスからの抽出物は、たとえばルブスから、水あるいはエタノール又はこれらの混合溶媒で抽出された抽出物とすることができる。
抽出溶媒として上記の溶媒を採用することにより、アルコールに由来する後甘味を改善できると考えられる有効成分を効率的に溶出させることができ、本実施形態における効果を十分に高めることができる。
なお、具体的な抽出条件は、本技術分野において通常なされる条件のなかから適宜設定することができるが、たとえば、ルブスの粉砕物に対して上記の溶媒を加え、浸漬法又は過熱還流法を行うことにより、抽出を行えばよい。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態におけるルブスからの抽出物としては、たとえば、総ポリフェノール含有量として5%以上のものを用いることができ、また、10%以上のものを用いることがより好ましい。
本実施形態にかかるルブスからの抽出物について、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総ポリフェノール含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば90%以下である。
本実施形態におけるルブスからの抽出物のうち、市販されているものとしては、丸善製薬株式会社製「ルブス乾燥エキスF」や松浦薬業株式会社製「甜茶エキス」等を用いることができる。
これらの製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
(アムラからの抽出物)
アムラからの抽出物とは、エンブリカ・オフィシナリス(Emblica Officinalis)、又は、フィランサス・エンブリカ(Phyllanthus emblica)という学名をもつ植物としての「アムラ」から得た抽出物のことを指す。
本実施形態において使用されるアムラからの抽出物について、抽出に供されるアムラの部位は特に限定されないが、果実が好ましく用いられる。アムラ果実の形態は、特に限定するものではなく、未熟果実、完熟果実、乾燥果実等のいずれでもよい。果実を使用する場合には、あらかじめ種子を除去した後、必要に応じて水を添加したうえで、抽出を行う。なお、抽出効率を高めるために、ミキサー等により破砕、均質化したものを抽出原料として使用することが好ましい。
なお、具体的な抽出条件は、本技術分野において通常なされる条件のなかから適宜設定することができるが、たとえば、アムラ果実の粉砕物に対して水やエタノール等の溶媒を加え、浸漬法又は過熱還流法を行うことにより、抽出を行えばよい。
浸漬法を採用する場合の温度条件は、溶媒の凝固点以上沸点以下の温度条件の中から適宜選択すればよい。
また、この抽出に際して、遠心分離、ろ過、圧搾、精製等により、不溶物を除去することが好ましい。
本実施形態におけるアムラからの抽出物としては、たとえば、総没食子酸塩含有量として20%以上のものを用いることができ、また、30%以上のものを用いることがより好ましい。
また、β−グルコガリンを含む抽出物を用いることが好ましく、たとえば、3%以上のβ−グルコガリンを含む抽出物、好ましくは5%以上のβ−グルコガリンを含む抽出物を用いることが好ましい。
本実施形態にかかるアムラからの抽出物について、この抽出物に含まれる各成分が相乗的に呈味改善効果に関与していることが考えられるが、より顕著に本実施形態の効果を発現させる観点からは、上述の成分について上記含有量に管理することが好ましい。
なお、総没食子酸塩含有量の上限値は特に制限されないが、たとえば90%以下である。また、β−グルコガリンの含有量の上限値についても特に制限されないが、たとえば、40%以下である。
本実施形態におけるアムラからの抽出物のうち、市販されているものとしては、株式会社サビンサ ジャパン コーポレーション製「サベリー(アムラ抽出物)」等を用いることができる。
このような製品は入手容易性が高く、また、呈味改善効果が高いことから、本実施形態に好ましく用いることができる。
本実施形態において、アルコール飲料全体に対する、上述の植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する量の下限値としては、好ましくは0.05ppm以上であり、より好ましくは0.1ppm以上であり、さらに好ましくは1ppm以上であり、特に好ましくは3ppm以上であり、殊更好ましくは5ppm以上である。
植物抽出物又はもろみ抽出物の添加量をこのように設定することで、アルコール飲料の呈味をより効果的に改善することができる。
また、アルコール飲料全体に対する、上述の植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する量の上限値としては、好ましくは100ppm以下であり、より好ましくは80ppm以下であり、さらに好ましくは60ppm以下であり、特に好ましくは50ppm以下であり、殊更好ましくは、40ppm以下である。
植物抽出物又はもろみ抽出物の添加量をこのように設定することで、飲料に抽出物に由来する苦味を与えることを回避しやすくなり、飲料固有の風味が損なわれることを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
具体的に、本実施形態のアルコール飲料は、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記した成分の他にも、各種飲料に対して許容される各種添加剤、たとえば高甘味度甘味料(スクラロース、アスパルテーム、アセスルファムK、ステビア、アリテーム、ネオテーム、サッカリン等)、糖アルコール(エリスリトール、マルチトール、キシリトール等)、酸味料(クエン酸、リンゴ酸等)、乳(牛乳、脱脂乳、練乳、クリーム、豆乳等)、乳化剤、酸化防止剤、ペクチン、カラギーナン、ジェランガム、グアーガム、キサンタンガム、寒天、発酵セルロース等の増粘剤、色素、香料、保存料、防腐剤、防かび剤などを含有してもよい。
また、本実施形態のアルコール飲料は、容器詰飲料とすることができる。
容器の形態や、材質は製品に応じて適宜設定することができるが、具体的には、プラスチックを主成分とする成形容器、金属缶、紙と、金属箔やプラスチックフィルムとを積層させて得られるラミネート紙容器、ガラス瓶等を用いることができる。
また、得られた容器詰飲料は、通常の手法に応じて、貯蔵・管理を行うことができる。
以下、本発明の参考形態の一例を示す。
<1>
アルコールと、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含むアルコール飲料であって、
前記アルコール飲料全体に対する、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である、アルコール飲料。
<2>
<1>に記載のアルコール飲料であって、
前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下含む、アルコール飲料。
<3>
<1>または<2>に記載のアルコール飲料であって、
さらに果汁を含む、アルコール飲料。
<4>
<1>ないし<3>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
さらに炭酸を含む、アルコール飲料。
<5>
<4>に記載のアルコール飲料であって、
前記アルコール飲料の炭酸ガスボリュームが、1.6以上4.0以下である、アルコール飲料。
<6>
<1>ないし<5>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
pHが2.5以上4.5以下である、アルコール飲料。
<7>
<1>ないし<6>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
容器詰飲料である、アルコール飲料。
<8>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物である、アルコール飲料。
<9>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ブドウ種子からの抽出物である、アルコール飲料。
<10>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ビルベリーからの抽出物である、アルコール飲料。
<11>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、赤ワインもろみからの抽出物である、アルコール飲料。
<12>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、ルブスからの抽出物である、アルコール飲料。
<13>
<1>ないし<7>いずれか一つに記載のアルコール飲料であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、アムラからの抽出物である、アルコール飲料。
<14>
アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料に対して、植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含む、アルコール飲料の製造方法であって、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、アルコール飲料の製造方法。
<15>
<14>に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下添加することを特徴とする、アルコール飲料の製造方法。
<16>
<14>または<15>に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料は、さらに果汁を含む、アルコール飲料の製造方法。
<17>
<14>ないし<16>いずれか一つに記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料は、さらに炭酸を含む、アルコール飲料の製造方法。
<18>
<17>に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料の炭酸ガスボリュームが、1.6以上4.0以下である、アルコール飲料の製造方法。
<19>
<14>ないし<18>いずれか一つに記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料のpHが2.5以上4.5以下である、アルコール飲料の製造方法。
<20>
<14>ないし<19>いずれか一つに記載のアルコール飲料の製造方法であって、
前記アルコール飲料は容器詰飲料である、アルコール飲料の製造方法。
<21>
アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の呈味改善方法であって、
当該方法は、前記アルコール飲料に対して植物抽出物又はもろみ抽出物を添加するものであり、
前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1又は2以上の成分である、呈味改善方法。
<22>
<21>に記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を0.05ppm以上100ppm以下添加することを特徴とする、呈味改善方法。
<23>
<21>または<22>に記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料は、さらに果汁を含む、呈味改善方法。
<24>
<21>ないし<23>いずれか一つに記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料は、さらに炭酸を含む、呈味改善方法。
<25>
<24>に記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料の炭酸ガスボリュームが、1.6以上4.0以下である、呈味改善方法。
<26>
<21>ないし<25>いずれか一つに記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料のpHが2.5以上4.5以下である、呈味改善方法。
<27>
<21>ないし<26>いずれか一つに記載の呈味改善方法であって、
前記アルコール飲料は容器詰飲料である、呈味改善方法。
以下、実施例を用いて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら限定されるものではない。
(実施例1〜6、比較例1)
モデル液として、エタノール(アルコール)9.0%、オレンジ果汁2.0%、クエン酸3.0g/L、クエン酸ナトリウム0.9g/L、オレンジ香料0.5g/Lおよび炭酸を含む飲料を用意した。
ここで、得られたモデル液の糖類の量、炭酸ガスボリュームの値、pHは表1に示された通りである。
なお、本実施例において、糖類の量は飲料100mlあたり0.5g未満に制御されており、炭酸ガスボリュームの値は、京都電子工業社製ガスボリューム測定装置GVA−500Bを用い、モデル液の温度を20℃とし、ガスボリューム測定装置において、容器内空気中のガス抜き(スニフト)、振とうした後、測定を行うことで求めた。
また、モデル液のpHは、東亜ディーケーケー社製のpHメーター HM−30R等を用いて測定することで求めた。
このモデル液に対し、実施例1〜6においては、各種抽出物を表1に示される量だけ添加し、試験用の飲料とした。
なお、各種抽出物としては、以下に示されるものを用いた。
・オリーブ:サンブライト株式会社製「Olivex(登録商標)HT6」
・ブドウ種子:サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Seed OPC30」
・ビルベリー:インデナジャパン株式会社製「ビルベリーカンソウエキスET ミルトセレクト(登録商標)」
・赤ワインもろみ:サンブライト株式会社製「exGrape(登録商標)Total PPR」
・ルブス:丸善製薬株式会社製「ルブス乾燥エキスF」
・アムラ:株式会社サビンサ ジャパン コーポレーション製「サベリー(アムラ抽出物)」
これら、各種抽出物を加えた試験用の飲料と、抽出物を加えなかった飲料(比較例1)について、熟練されたパネリスト5名で官能評価を行った。評価項目は「アルコール刺激感」、「アルコール苦み」、「アルコール臭」の項目にて行い、以下の基準に用いて評価を行った。なお、この官能評価では、比較例1を「3」とし、各飲料についてパネリストの感じた評価を数値化してもらい、平均値を求めることで行った。
1:強い
2:やや強い
3:ふつう
4:やや弱い
5:弱い
結果は表1に示した通りである。
Figure 0006815079
表1に示される通り、特定の植物抽出物又はもろみ抽出物を加えた実施例1〜6では、比較例1に対して良好なスコアが得られる傾向がある。
なお、各実施例について、パネリストにはコメントを求めている。結果は以下に示す通りである。
実施例1では、「ややまろやかな印象を受ける」、「後半のアルコールの苦味が低減される」、「ボディ感がある」、「マイルドな感じを受ける」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
実施例2では、「まろやかな印象を受ける」、「アルコールの重さを感じない」、「やや軽い」、「苦味が低減される」、「後味がすっきりする」というコメントがそれぞれ1票ずつ、「マイルドな感じを受ける」とのコメントが2票挙げられた。
実施例3では、「ややまろやかな印象を受ける」とのコメントが1票挙げられた。
実施例4では、「苦味はないがやや渋みがある」とのコメントが1票挙げられた。
実施例5では、「後味がすっきりする」というコメントが1票挙げられた。
実施例6では、「後味がすっきりする」、「アルコールの戻り香が低減される」というコメントがそれぞれ1票ずつ挙げられた。
本発明の呈味改善方法は、糖類含量を低く設定しつつも、アルコール特有の後味を改善でき、飲料全体としての風味を向上させることができる。この方法は低糖類である各種アルコール飲料の開発に有用である。
また、本発明のアルコール飲料は、アルコール特有の後味が改善されたものであり、これを飲用する者に、良好な呈味をもたらすことができる。

Claims (16)

  1. アルコールと、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含むアルコール飲料であって、
    前記アルコール飲料は、炭酸を含み、
    前記アルコール飲料全体に対する、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり
    記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
    前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
    前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
    前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下含み、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下含む、アルコール飲料。
  2. 請求項1に記載のアルコール飲料であって、
    さらに果汁を含む、アルコール飲料。
  3. アルコールと、植物抽出物又はもろみ抽出物とを含むアルコール飲料であって、
    前記アルコール飲料は、果汁を含み、
    前記アルコール飲料全体に対する、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であり
    記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
    前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
    前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
    前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
    前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下含み、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下含む、アルコール飲料。
  4. 請求項3に記載のアルコール飲料であって、
    さらに炭酸を含む、アルコール飲料。
  5. 請求項1,2および4のいずれか一項に記載のアルコール飲料であって、
    前記アルコール飲料の炭酸ガスボリュームが、1.6以上4.0以下である、アルコール飲料。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載のアルコール飲料であって、
    pHが2.5以上4.5以下である、アルコール飲料。
  7. 請求項1ないし6のいずれか一項に記載のアルコール飲料であって、
    容器詰飲料である、アルコール飲料。
  8. 請求項1ないし7のいずれか一項に記載のアルコール飲料であって、
    前記オリーブは、オリーブ果汁からの抽出物である、アルコール飲料。
  9. アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含み、
    前記アルコール飲料は、炭酸を含み、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
    前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
    前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
    前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下添加し、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下添加する、アルコール飲料の製造方法。
  10. 請求項9に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料は、さらに果汁を含む、アルコール飲料の製造方法。
  11. アルコールを含有し、糖アルコールを除く単糖類及び二糖類の総含有量が2g/100ml以下であるアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を添加する工程を含み、
    前記アルコール飲料は、果汁を含み、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物は、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、赤ワインもろみからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分であり、
    前記オリーブからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が10%以上、95%以下であり、かつ、ヒドロキシチロソールの含有量が1%以上、20%以下であり、
    前記ブドウ種子からの抽出物は、総ポリフェノール含有量が50%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ビルベリーからの抽出物は、アントシアニンの含有量が10%以上、70%以下であり、
    前記赤ワインもろみからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が60%以上、99%以下であり、かつ、プロアントシアニジンの含有量が5%以上、60%以下であり、
    前記ルブスからの抽出物は、総ポリフェノール含有量が5%以上、90%以下であり、
    前記アムラからの抽出物は、総没食子酸塩含有量が20%以上、90%以下であり、かつ、β−グルコガリンの含有量が3%以上、40%以下であり、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、オリーブからの抽出物、ブドウ種子からの抽出物、ビルベリーからの抽出物、ルブスからの抽出物、アムラからの抽出物から選ばれる1または2以上の成分である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を1ppm以上50ppm以下添加し、
    前記植物抽出物又はもろみ抽出物が、赤ワインもろみからの抽出物である場合は、前記アルコール飲料全体に対して、前記植物抽出物又はもろみ抽出物を5ppm以上50ppm以下添加する、アルコール飲料の製造方法。
  12. 請求項11に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料は、さらに炭酸を含む、アルコール飲料の製造方法。
  13. 請求項9,10および12のいずれか一項に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料の炭酸ガスボリュームが、1.6以上4.0以下である、アルコール飲料の製造方法。
  14. 請求項9ないし13のいずれか一項に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料のpHが2.5以上4.5以下である、アルコール飲料の製造方法。
  15. 請求項9ないし14のいずれか一項に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記アルコール飲料は容器詰飲料である、アルコール飲料の製造方法。
  16. 請求項9ないし15のいずれか一項に記載のアルコール飲料の製造方法であって、
    前記オリーブは、オリーブ果汁からの抽出物である、アルコール飲料の製造方法。
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