JP6595179B2 - ボディ感が付与された低アルコール飲料 - Google Patents

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本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を含有させることにより、ボディ感を付与し、かつ、アルコール飲料特有のエタノール感を低減して、コク味、濃厚さ、呈味を有する自然な香味の低アルコール飲料を提供することに関する。
近年、嗜好の多様化から、旧来からのビール、日本酒、ウイスキー、その他の蒸留酒等の酒類に加えて、比較的アルコール含量の低いアルコール飲料として各種のものが、流通、販売に供されている。特に、アルコール濃度が1〜10v/v%のような低アルコール飲料は、若年層を中心に、急激な伸びを見せている。最近は、「Ready to Drink」(栓を開けて飲める低アルコール飲料)ということで、缶チューハイ、カクテル、ハイボール缶のようなアルコール飲料製品が市場を賑わしている。該アルコール飲料の製造においては、各種の果汁や香料が添加され、味覚の多様化が図られている(特開2007−159471号公報、特開2007−319050号公報)。
低アルコール飲料においては、アルコール分の低下とともに、エキス分も低下し、スッキリ感はあるが、ボディ感に欠ける飲料となる傾向がある。特に、低果汁又は無果汁のような低アルコール飲料においては、この傾向が強い。そこで、アルコール飲料においては、飲料にボディ感を付与するために、各種添加物を添加する方法が開示されている。例えば、特開平10−262642号公報には、カフェイン、ナリンジン、ニガヨモギ抽出物、β―グルコオリゴ糖を含有させ、アルコール飲料にボディ感を付与する方法が開示されている。
また、特開2006−101751号公報には、発酵アルコール飲料に脱脂ココアパウダーを添加して、ボディ感のあるココア風味のアルコール飲料を提供する方法が、特開2006−180804号公報には、ヤーコン塊根部搾汁液発酵アルコール飲料において、フラクトオリゴ糖、ポリフェノールを含有させ、コクと旨味を付与する方法が、特開2009−112211号公報には、発泡性アルコール飲料に、エーテル化澱粉、エーテル化華僑澱粉を添加して、コク味を付与する方法が、それぞれ開示されている。
アルコール飲料や、清涼飲料の市場においては、糖類や甘味料、酸味料を用いて、低果汁又は無果汁でありながら、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)のある商品が多く提供されていおり、そのための方法も開示されている。例えば、特開2005−192473号公報には、果汁含有アルコール飲料において、果糖を飲料中の全糖質の65w/w%以上含有させて、飲料にコクとキレを付与する方法が、特開2007−74925号公報には、ショ糖と、L−アラビノースを添加して、アルコール飲料に、コク味を付与する方法が、特開2011−223961号公報には、高甘味度甘味料アセスルファムカリウムを含有する低アルコール飲料において、クエン酸、リンゴ酸を添加して、安定した甘味と酸味の呈味を付与する方法が、特開2011−97873号公報には、果汁と、発酵果汁と、食酢とを配合して、果汁飲料に濃度感を付与する方法が、特開2012−60930号公報には、酒類に、D−プシコース、D−アロースのような希少糖を副原料として添加して、ボディ感(コク味、濃厚さ)とキレとを付与する方法が開示されている。
これら各種の添加物を添加する方法は、添加物自体の呈味により低アルコール飲料の香味に影響を来し、本来の自然な香味を保持しつつ、しかも、ボディ感を持った低アルコール飲料を提供する点では、課題の残るものであった。特に、糖類や甘味料、酸味料を用いて、低果汁又は無果汁でありながら、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)を提供するものでは、ボディ感の付与のし易さはあるものの、糖類や甘味料、酸味料の添加により、不自然な甘さや酸味が残ってしまうという問題がある。したがって、低アルコールの提供に際して、低アルコール飲料の香味を極力維持し、本来の自然な香味を保持しつつ、しかも、ボディ感を付与する方法の提供が望まれるところである。
一方で、食品や飲料に用いられる植物果実由来の食材として、ヤシ(椰子)の果実が知られている。ヤシは、単子葉植物ヤシ科に属する植物であるが、例えば、ココヤシの果実(ココナッツ)の液状胚乳は、ココナッツミルクとして、食用に供され、該ココナッツミルクを発酵させたものは、ナタ・デ・ココとして飲食品の材料とされている。ナツメヤシの果実(デーツ)は、ドライフルーツや、ジュース、蒸留酒の原料として用いられている。アサイーの果実は、ジュースや、スムージーとして、サラクの果実、チヨンタドゥーロの果実は、砂糖煮や、スープに用いられている。ヤシの果実を飲料の原料として用いる方法も開示されている。例えば、特開平3−4766号公報には、ナツメヤシの乾燥果実エキスを、保健飲料や、炭酸飲料、果実飲料に用いることが開示されている。
また、特開平6−14709号公報には、ココナッツの果実内に含有される果汁(ココナッツウオーター)と発酵乳を添加混合した果汁乳酸飲料が、特開2002−300859号公報には、ナツメヤシの果実(デーツ)等のドライフルーツの水、水性有機溶媒抽出エキスを飲食品の香気香味付与剤として用いることが、特開2004−242614号公報には、ココナッツミルクを、ダイエット健康飲料に配合することが、特開2012−249588号公報には、ナツメヤシを混和蒸留酒の原料として用いることが、特開2014−180228号公報には、デーツを主体としたチョコレート様食品が、特表2006−506051号公報には、ココナッツ水(ココナッツウオーター)を、フルーツジュースと混合したブレンド飲料が、それぞれ開示されている。しかし、これらのヤシ果実の飲食品への利用においては、低アルコール飲料におけるボディ感の付与等の低アルコール飲料の味覚の改善に、該ヤシの果実を利用するという技術については開示されていない。
特開平3−4766号公報。 特開平6−14709号公報。 特開平10−262642号公報。 特開2002−300859号公報。 特開2004−242614号公報。 特開2005−192473号公報。 特開2006−101751号公報。 特開2006−180804号公報。 特開2007−74925号公報。 特開2007−159471号公報。 特開2007−319050号公報。 特開2009−112211号公報。 特開2011−97873号公報。 特開2011−223961号公報。 特開2012−60930号公報。 特開2012−249588号公報。 特開2014−180228号公報。 特表2006−506051号公報。
本発明の課題は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、低アルコール飲料の課題となる、ボディ感の不足を解消し、該ボディ感の不足の解消及び増強を図るに際して、低アルコール飲料の香味を極力維持し、本来の自然な香味を保持しつつ、ボディ感を付与することにより、コク味、濃厚さ、呈味を有する自然な香味の低アルコール飲料を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、低アルコール飲料の香味を極力維持し、本来の自然な香味を保持しつつ、ボディ感を付与する方法について、鋭意検討する中で、低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、特定の濃度範囲で含有させることにより、低アルコール飲料の自然な香味を基本的に維持しつつ、該低アルコール飲料にボディ感(コク・濃厚さ・呈味)を付与することができることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させることによりボディ感が付与された低アルコール飲料を提供することからなる。本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料の提供は、低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料の場合に適用することができ、該飲料の本来の自然な香味を保持しつつ、ボディ感を付与した低アルコール飲料を提供することができる。
本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料は、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)が増強されることに加えて、アルコール飲料特有のエタノール感が低減され、特に、低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料において、該飲料の本来の香味を妨げることなく、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)が増強された低アルコール飲料を提供することができる。
本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料においては、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させるが、特に好ましくは、飲料全量に対して、0.01〜1w/v%の範囲で含有させることができる。
本発明の低アルコール飲料は、飲料に対し、10.0w/w%以下の果汁を含有する低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料とすることができる。また、本発明の低アルコール飲料は、炭酸ガス圧0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の炭酸ガスを含み、pHが2.3〜4.0に調整された低アルコール飲料とすることができる。
本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料の製造方法において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することからなるボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法の発明を包含する。また、該低アルコール飲料の製造方法の発明において、低アルコール飲料に炭酸ガスを含有させ、炭酸ガス圧を0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)に調整することからなるボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法の発明を包含する。
また、本願発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することを特徴とする低アルコール飲料におけるボディ感の付与方法の発明を包含する。
すなわち、具体的には本発明は、[1]アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させたことを特徴とするボディ感が付与された低アルコール飲料や、[2]飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.01〜1w/v%の範囲で含有させたことを特徴とする前記[1]に記載のボディ感が付与された低アルコール飲料や、[3]ヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物が、ナツメヤシの果実(デーツ)或いは果汁、又はその抽出物であることを特徴とする前記[1]又は[2]に記載のボディ感が付与された低アルコール飲料や、[4]アルコール濃度が3〜5v/v%であることを特徴とする前記[1]〜[3]のいずれかに記載のボディ感が付与された低アルコール飲料や、[5]低アルコール飲料が、炭酸ガス圧0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の炭酸ガスを含み、pHが2.3〜4.0に調整されていることを特徴とする前記[1]〜[4]のいずれかに記載のボディ感が付与された低アルコール飲料からなる。
また、本発明は、[6]アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料の製造方法において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することを特徴とするボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法や、[7]アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することを特徴とする低アルコール飲料におけるボディ感の付与方法からなる。
本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、該低アルコール飲料のボディ感の不足を解消、増強するとともに、該低アルコール飲料の香味を極力維持し、本来の自然な香味を保持しつつ、ボディ感を付与した、コク味、濃厚さ、呈味を有する自然な香味の低アルコール飲料を提供する。本発明は、低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料に適用することができ、該ボディ感の付与とともに、アルコール飲料特有のエタノール感を低減することで、該飲料の本来の香味を妨げることなく、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)を増強された低アルコール飲料を提供する。
本発明の実施例におけるヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を添加することによるボディ感が付与された低アルコール飲料の製造試験において、柑橘チューハイについて、ボディ感の付与と、アルコール(エタノール)感の低減効果についての官能評価の結果を示すグラフである。 本発明の実施例におけるヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を添加することによるボディ感が付与された低アルコール飲料の製造試験において、りんごチューハイについて、ボディ感の付与と、アルコール(エタノール)感の低減効果についての官能評価の結果を示すグラフである。
本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、飲料全量に対して、0.0001〜1w/v%の範囲で含有させることによりボディ感が付与された低アルコール飲料を提供することからなる。
本発明において、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料としては、アルコール濃度が2〜8v/v%、好ましくは3〜6v/v%であるチューハイ、カクテル、又は、ハイボールを挙げることができる。また、低アルコール飲料は糖類ゼロ飲料(飲料100mlあたり糖類0.5g未満)として提供することができる。
本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料の製造に用いられるヤシ科の果実、果汁又はその抽出物の由来となる果実としては、ナツメヤシ、ココヤシ、アサイー、サラク、チョンタドゥーロ、パルミラヤシ、ウチワヤシ、オウギヤシ等の果実を挙げることができ、好ましくはナツメヤシの果実(デーツ)を挙げることができる。ヤシの果実を利用するには、果実の皮と果肉を分離するか、或いは皮と果肉を分けずに、ミンチ状に加工して、利用することができる。また、生の果実を乾燥処理し、該乾燥処理した果実をミンチ状に加工して、利用することができる。果実をミンチ状に処理するには、ミートカッター、フードプロセッサーを用いて、行うことができる。
また、ココヤシの果実のように、ヤシの果実の内部に形成された胚乳のようなヤシの果実の成分を搾汁し(ココナッツミルク)、利用することができる。また、ヤシの果実を、果皮を除去、或いは、そのまま、搾汁機にかけて、搾汁液として採取した果汁として、利用することができる。更に、ヤシの果実を生又は濃縮処理又は乾燥処理し、砕片化し、水又はエタノールのような水性有機溶媒で抽出したヤシの果実の抽出物として用いることができる。
本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料は、低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料に適用することができる。該低果汁低アルコール飲料における果汁としては、柑橘類、仁果類、核果類、ブドウ、ベリー類、トロピカルフルーツ、スイカ、メロン等の果実から調製された果汁を挙げることができる。該柑橘類としては、レモン、グレープフルーツ、ユズ、オレンジ、マンダリン、シークヮーサー、イヨカン、ブンダン、キンカン、ベルガモット、ライム、スダチ、カボス等を挙げることができる。
本発明におけるボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法は、低アルコール飲料の製造過程において、飲料中にヤシ科の果実或いは果汁、又はその抽出物を、特定の範囲で添加する点を除いて、通常の低アルコール飲料の製造方法と変わるところはない。通常の低アルコール飲料の製造過程において採用される、原料、添加物、製造方法、製造条件を、適宜採用することができる。
例えば、果汁、炭酸入り低アルコール飲料についての具体例を挙げれば、次のとおりのものとなる:まず、タンク中において、アルコールを含有した水溶液に、果汁、糖又は甘味料、酸味料、香料と共にヤシ科の果実、果汁又はその抽出物を加え香味を調整する。次いで、香味を整えた水溶液に炭酸ガスを加えて、炭酸ガス含有飲料を製造することができる。ただし、これは1例であって、ここでの原材料を加える順序や使用はこれに限定されるものではなく、またここでの記載される全ての原材料を使用する必要もない。すなわち、本発明による方法は、このような飲料の製造過程において、ヤシ科の果実、果汁又はその抽出物を適宜加える点を除いて、適宜、通常採用される低アルコール飲料の製造方法により、実施することができる。例えば用いるアルコールとしては、スピリッツ類(ウォッカ、ジン、ラム等)やリキュール類から選択される蒸留酒を挙げることができ、リキュールとしてレモンピールやハーブの成分が抽出されているリキュールも使用できる。また例えば、甘味料としてアセスルファムカリウムやスクラロースといった高甘味度甘味料や柑橘類の果皮のエキス(レモンピールエキス、ライムピールエキス)などを使用することもできる。
本発明のボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法における、果汁、炭酸入り低アルコール飲料における製造条件の例を示せば、炭酸ガス圧0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の炭酸ガスを含み、アルコール濃度が1〜10v/v%でかつpH2.3〜4.0であり、果汁0.0〜10.0w/w%であって、該飲料中にヤシ科の果実、果汁又はその抽出物を、製品に対し0.0001〜1w/v%に調整した低アルコール飲料の製造条件を例示することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明を具体的に説明するが、本発明は、該実施例に限定されるものではない。
<試験サンプルの調製>
官能評価に用いるアルコール飲料サンプルを次のようにして調製した:
(1)アルコール、甘味料、酸味料、香料を含有した水溶液に、レモン果汁・ライム果汁を1.6w/v%、ナツメヤシの果実(デーツ)のエキスを0〜1.0w/v%に調整して加え、その水溶液に炭酸ガス0.20MPa(at20℃)を付加した。アルコール濃度は4v/v%および8v/v%となるようにした(柑橘チューハイ1〜8)。
(2)アルコールにりんご果汁を1.4w/v%、ナツメヤシの果実(デーツ)のエキスを0〜1.0w/v%に調整して加え、その水溶液に炭酸ガス0.20MPa(at20℃)を付加した。アルコール濃度は4v/v%又は8v/v%となるようにした。また飲料100mlあたり糖類0.5g未満となっている。(りんごチューハイ1〜8)。
<評価>
各サンプルを官能評価試験に供した。具体的には、良く訓練され、ビール、チューハイおよびカクテル系飲料の評価に熟練したパネル4名により、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)及びアルコール感の項目について9段階(1弱く感じる〜9強く感じる)の強度で官能評価を行なった。
<結果>
官能評価試験の結果を、表1に示す。また、柑橘チューハイ及びりんごチューハイの「ボディ感」、及び「アルコール感」についての官能評価の結果を、グラフに示した図を、図1及び図2に示す。結果から、ヤシ科の果実、果汁又はその抽出物を添加したサンプルは無添加サンプルと比較して、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)が増し、アルコール感が低減する結果が示された。
本発明は、アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、該低アルコール飲料のボディ感の不足を解消、増強するとともに、該低アルコール飲料の香味を極力維持し、本来の自然な香味を保持しつつ、ボディ感を付与した、コク味、濃厚さ、呈味を有する自然な香味の低アルコール飲料を提供する。本発明は、低果汁又は無果汁飲料の低アルコール飲料に適用することができ、該ボディ感の付与とともに、アルコール飲料特有のエタノール感を低減することで、該飲料の本来の香味を妨げることなく、ボディ感(コク味・濃厚さ・呈味)を増強された低アルコール飲料を提供する。

Claims (5)

  1. アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にナツメヤシの果実(デーツ)の抽出物を、飲料全量に対して、0.01〜1w/v%の範囲で含有させたことを特徴とするボディ感が付与された低アルコール飲料。
  2. アルコール濃度が3〜5v/v%であることを特徴とする請求項1に記載のボディ感が付与された低アルコール飲料。
  3. 低アルコール飲料が、炭酸ガス圧0.1〜0.4MPa(20℃におけるガス圧)の炭酸ガスを含み、pHが2.3〜4.0に調整されていることを特徴とする請求項1または2に記載のボディ感が付与された低アルコール飲料。
  4. アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料の製造方法において、飲料中にナツメヤシの果実(デーツ)の抽出物を、飲料全量に対して、0.01〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することを特徴とするボディ感が付与された低アルコール飲料の製造方法。
  5. アルコール濃度が1〜10v/v%である低アルコール飲料において、飲料中にナツメヤシの果実(デーツ)の抽出物を、飲料全量に対して、0.01〜1w/v%の範囲で含有させ、該飲料のpHを2.3〜4.0に調整することを特徴とする低アルコール飲料におけるボディ感の付与方法。
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