JP7329312B2 - 飲料の香味改良剤およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、飲料の香味改良剤およびその製造方法に関する。
嗜好性の高い飲料を提供する目的で、飲料の香味を改良する試みは、従来から多面的に行われている。例えば、果汁フレーバーを有する飲料では、アルコール飲料であるか否かを問わず、果汁感を増強するための香味改良剤の開発がなされており、その有効成分も多種多様のものが存在する(例えば、特許文献1~3)。
しかし、飲料の香味改良剤は、苦味や渋味が生じるなど、副作用ともいうべき悪影響を与えることも少なくない。また、飲料の香味に関する需用者の好みは多種多様であり、さらに、時代とともに変化するものでもある。このような状況に鑑みれば、これまでとは異なる香味改良剤へのニーズは依然として存在するものといえる。
特開2016-198025号公報 特開2016-198026号公報 特開2016-73275号公報
本発明者らは、レモン果実の外果皮(フラベド)と中果皮(アルベド)を除去して得られる果肉を破砕し、その後、低濃度のアルコール(エタノール)で抽出処理することにより、飲料の香味を顕著に改良しうる抽出液が得られることを見出した。本発明は、この知見に基づくものである。
従って、本発明は、レモン果実の果肉を原料とする新規な香味改良剤およびその製造方法を提供することを目的とする。
すなわち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1)飲料の香味改良剤を製造する方法であって、
(a)レモン果実から外果皮および中果皮を除去処理する工程、ならびに
(b)工程(a)で得られたレモンの果肉を、5~15質量%のエタノール水溶液で抽出する工程
を含んでなる、方法。
(2)抽出が10~40℃の温度条件下で行われる、前記(1)の方法。
(3)抽出が、前記果肉の破砕物の前記エタノール水溶液における懸濁液を10~120分間攪拌することにより行われる、前記(1)または(2)の方法。
(4)抽出の前に、前記果肉を破砕し、得られた破砕物を、内皮を含む固形物を分解するための酵素処理に供する工程をさらに含んでなる、前記(1)~(3)のいずれかの方法。
(5)前記酵素処理に用いられる酵素が、セルラーゼ、ヘミセルラーゼおよびペクチナーゼからなる群から選択される少なくとも一種の酵素を含む、前記(4)の方法。
(6)前記(1)~(5)のいずれかの方法によって得られる、飲料の香味改良剤。
(7)前記(6)の香味改良剤を含んでなる、飲料。
(8)前記香味改良剤の含有量が、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、34ppb以上である、前記(7)の飲料。
(9)アルコール飲料である、前記(7)または(8)の飲料。
(10)非アルコール飲料である、前記(7)または(8)の飲料。
(11)前記(6)の香味改良剤を原料に添加することを含んでなる、飲料の製造方法。
(12)前記香味改良剤の添加量が、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、34ppb以上である、前記(11)の製造方法。
(13)前記(6)の香味改良剤を飲料に添加することを含んでなる、飲料の香味を改良する方法。
(14)前記香味改良剤の添加量が、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、34ppb以上である、前記(13)の方法。
(15)飲料の香味の改良が、唾液腺を刺激する酸味の増強、アルコールの後苦味の低減、後甘味の低減もしくは甘味料の後味の低減、またはこれらの任意の組合せである、前記(13)または(14)の方法。
さらに、本発明者らは、本発明の香味改良剤に含まれる特定の成分を特定の濃度で飲料に添加することにより、その飲料において同様の香味改良効果が得られることを見出した。従って、本発明によれば以下の発明も提供される。
(16)p-トルイル酸メチルを0.96ppt以上の濃度で含んでなる、飲料。
(17)0.52ppt以上の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンをさらに含んでなる、前記(16)の飲料。
(18)アルコール飲料である、前記(16)または(17)の飲料。
(19)非アルコール飲料である、前記(16)または(17)の飲料。
(20)飲料の製造方法であって、飲料中のp-トルイル酸メチルの濃度を0.96ppt以上に調整する工程を含んでなる、製造方法。
(21)飲料中の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を0.52ppt以上に調整する工程をさらに含んでなる、前記(20)の製造方法。
(22)飲料の香味を改良する方法であって、飲料中のp-トルイル酸メチルの濃度を0.96ppt以上に調整する工程を含んでなる、方法。
(23)飲料中の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を0.52ppt以上に調整する工程をさらに含んでなる、前記(22)の方法。
(24)飲料の香味の改良が、唾液腺を刺激する酸味の増強、アルコールの後苦味の低減、後甘味の低減もしくは中盤の味厚みの増強、またはこれらの任意の組合せである、前記(22)または(23)の方法。
本発明によれば、飲料の香味を顕著に改良することができ、例えば、唾液腺を刺激する酸味を増強し、アルコールの後苦味を低減し、後甘味を低減し、あるいは甘味料の後味を低減することが可能となる。さらに、本発明によれば、飲料における中盤の味厚みを増強することも可能である。特に、唾液腺を刺激する酸味の増強は、従来の香味改良剤には見られない画期的な効果である。さらに、本発明の香味改良剤は、ごく少量の飲料への添加によってこれらの効果を奏することができるため、副作用としての悪影響を著しく低減できる点でも有利である。
発明の具体的説明
定義
本発明において「アルコール飲料」とは、酒税法上アルコール飲料とみなされる、アルコール度数1度以上の飲料を意味する。
本発明において「非アルコール飲料」とは、酒税法上アルコール飲料とみなされない、アルコール度数1度未満の飲料を意味する。「非アルコール飲料」のうち、アルコールが全く含まれない、すなわち、アルコール含量が0v/v%である飲料については特に「完全無アルコール飲料」と表現することができる。本発明における非アルコール飲料としては、例えば、チューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン様飲料や、その他アルコール飲料との代替性がある飲料が挙げられる。さらに、本発明における非アルコール飲料には、果汁飲料や炭酸飲料などの清涼飲料や、茶飲料等も含まれる。
本発明において「唾液腺を刺激する酸味」とは、飲んだ瞬間に口内に唾液が分泌されるかのように感じさせる鮮烈な酸味を意味する。本発明において「アルコールの後苦味」とは、飲用した後に感じるアルコール由来の苦味を意味する。本発明において「後甘味」とは、飲用した後に残留する甘味を意味する。本発明において「甘味料の後味」とは、飲用後に残留する高甘味度甘味料由来の甘味や苦味を意味する。
本明細書において、「ppm」は「mg/L」と同義であり、「ppb」は「μg/L」と同義であり、「ppt」は「ng/L」と同義である。
本発明の香味改良剤は、外果皮および中果皮のいずれをも含まないレモンの果肉を、5~15質量%のエタノール水溶液で抽出することにより製造される。
レモン果実中には、果肉を包むように、外果皮(フラベド)と中果皮(アルベド)が存在する。本発明に用いられるのは、レモン果実からこれらの外果皮および中果皮を除去処理して得られる果肉である。レモンの果肉は、そのままの状態で用いてもよいが、抽出処理の効率の観点から、破砕、摩砕等の加工を加えてもよいし、ペレット状にしてもよい。
ただし、本発明には、果実や果肉を絞って得られる果汁(ジュース)は用いられない。
本発明の好ましい実施態様では、抽出処理の前に、前記果肉を破砕し、得られた破砕物が、内皮を含む固形物を分解するための酵素処理に供される。この酵素処理に用いられる酵素は当業者により適宜選択されるが、好ましくはセルラーゼ、ヘミセルラーゼおよびペクチナーゼのうちの少なくとも一種の酵素(これら酵素の任意の組合せを含む)、より好ましくはこれら3種の組合せとされる。酵素の添加量、反応溶液のpH、酵素処理の温度および時間などの条件は、当業者であれば適宜設定することができる。この酵素処理では、固形物を完全に分解する必要はなく、残留する中果皮(アルベド)の破片が完全に分解され、内皮がある程度分解されれば十分である。例えば、酵素処理は、使用する酵素の至適温度および至適pHの近傍(例えば、20~60℃、pH3~6)において、15~300分間、好ましくは60~180分間の条件で行うことができる。酵素処理が終わった後は、酵素の失活処理が行われることが望ましく、例えば、タンパク質が変性する温度(例えば80℃)で10分程度インキュベートすることにより失活処理を行うことができる。
エタノール水溶液による抽出処理は、室温、例えば-10~40℃、好ましくは10~40℃、より好ましくは10~30℃の温度条件下で行うことができる。抽出処理は、例えば、果肉の破砕物のエタノール水溶液における懸濁液を攪拌することにより行われる。
攪拌時間は、典型的には10~120分間、好ましくは30~90分間、さらに好ましくは40~80分間とされる。
抽出処理が終わった後、得られる混合物の濾液を、本発明の香味改良剤とすることができる。本発明の香味改良剤には、保存安定性の観点から、食品としての安全性が確認された保存剤、例えばエタノールを添加して保存することができる。
本発明の香味改良剤は、飲料に添加することによりその飲料の香味を改良することができる。従って、本発明の他の態様によれば、本発明の香味改良剤を含んでなる飲料が提供される。このような飲料は、飲料の原料に本発明の香味改良剤を添加することにより製造することができる。本発明のさらに別の態様によれば、本発明の香味改良剤を飲料に添加することを含んでなる、飲料の香味を改良する方法が提供される。
飲料における本発明の香味改良剤の含有量(つまり添加量)は、特に制限されるものではなく、その飲料の種類や、所望の改良効果とその程度に応じて、当業者により適宜決定される。例えば、本発明の香味改良剤は唾液腺を刺激する酸味を増強する効果を有するため、清涼飲料水やチューハイなどに配合することが考えられる。また、本発明の香味改良剤はアルコールの後苦味を低減する効果を有するため、アルコール飲料、特にアルコール度数の高い飲料(例えばアルコール5~10v/v%の飲料)に配合することが考えられる。また、本発明の香味改良剤は後甘味を低減する効果を有するため、甘い飲料に配合することが考えられる。また、本発明の香味改良剤は甘味料の後味を低減する効果を有するため、甘味料を含有する飲料、特に高甘味度甘味料を含有する飲料に配合することが考えられる。当業者であれば、様々な濃度で本発明の香味改良剤を含有する飲料のサンプルを実際に調製し、各サンプルについて所望の効果を確認することにより、その飲料に最適な香味改良剤の量を見出すことができる。
本発明の好ましい実施態様によれば、飲料における本発明の香味改良剤の含有量・添加量は、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、34ppb以上とされる。ここで、香味改良剤の含有量・添加量をクエン酸の量に換算する理由は、香味改良剤の原料となるレモン果肉とエタノール水溶液との量の比率によって有効成分の濃度が異なり、このような濃度の違いにかかわらず有効成分の量を反映した指標を定義するためである。つまり、レモンに多く含まれるクエン酸の濃度は、香味改良剤の単位量あたりに使用されたレモン果肉の量に比例するものであり、よって、レモン果肉から得られる有効成分の量に比例するものである。従って、本発明においては、本発明の香味改良剤の含有量・添加量を、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して示す。本発明のさらに好ましい実施態様によれば、飲料における本発明の香味改良剤の含有量・添加量は、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、69ppb以上、さらに好ましくは340ppb以上、さらに好ましくは350ppb以上、さらに好ましくは1320ppb以上、さらに好ましくは1380ppb以上とされる。本発明の香味改良剤の含有量・添加量の上限は特に制限されるものではなく、添加量が多ければそれだけ強い効果が得られる。しかし、あえて上限を設けるとすれば、飲料の香味のバランスに鑑み、香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して350ppmとしてもよく、好ましくは132ppm、より好ましくは13.2ppmとされる。
飲料における本発明の香味改良剤の含有量・添加量は、実際に調製した香味改良剤におけるクエン酸濃度を予め測定しておき、このクエン酸濃度と香味改良剤の添加量に基づいて算出することができる。香味改良剤におけるクエン酸濃度は、BCOJビール分析法-2003 8.24.2キャピラリー電気泳動法により測定することができる。
さらに、本明細書では、本発明の香味改良剤に含まれる幾つかの成分を定量している。そして、これら成分をそれぞれ単独で飲料サンプルに添加して官能評価を行ったところ、2つの成分:p-トルイル酸メチルおよび1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度と香味改良効果との間に相関が見出されている。
従って、本発明の他の態様によれば、p-トルイル酸メチルを所定の濃度で含んでなる飲料が提供される。このような飲料は、飲料の製造時にp-トルイル酸メチルの濃度を調整することによって製造することができる。p-トルイル酸メチルの濃度調整は、p-トルイル酸メチルを飲料に添加することによって行ってもよいし、p-トルイル酸メチルを含有する材料の使用量の増減によって行ってもよい。本発明のさらに別の態様によれば、飲料の製造時にp-トルイル酸メチルの濃度を調整することを含んでなる、飲料の香味を改良する方法が提供される。飲料におけるp-トルイル酸メチルの濃度は、好ましくは0.96ppt以上、より好ましくは3.694ppt以上とされる。p-トルイル酸メチルの濃度の上限は特に制限されるものではなく、添加量が多ければそれだけ強い効果が得られる。しかし、あえて上限を設けるとすれば、飲料の香味のバランスに鑑み、410pptとしてもよく、好ましくは200ppt、より好ましくは150ppt、さらに好ましくは100ppt、さらに好ましくは80ppt、さらに好ましくは50ppt、さらに好ましくは20pptとされる。
本発明の他の態様によれば、1,2,3,5-テトラメチルベンゼンを所定の濃度で含んでなる飲料が提供される。このような飲料は、飲料の製造時に1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を調整することによって製造することができる。1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度調整は、1,2,3,5-テトラメチルベンゼンを飲料に添加することによって行ってもよいし、1,2,3,5-テトラメチルベンゼンを含有する材料の使用量の増減によって行ってもよい。本発明のさらに別の態様によれば、飲料の製造時に1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を調整することを含んでなる、飲料の香味を改良する方法が提供される。飲料における1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度は、好ましくは0.52ppt以上、より好ましくは2ppt以上とされる。1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度の上限は特に制限されるものではなく、添加量が多ければそれだけ強い効果が得られる。しかし、あえて上限を設けるとすれば、飲料の香味のバランスに鑑み、1070pptとしてもよく、好ましくは500ppt、より好ましくは200ppt、さらに好ましくは100ppt、さらに好ましくは50ppt、さらに好ましくは30pptとされる。
本発明の好ましい実施態様によれば、p-トルイル酸メチルおよび1,2,3,5-テトラメチルベンゼンをそれぞれ上記の濃度で含んでなる飲料が提供される。このような飲料は、飲料の製造時にこれら2成分の濃度を調整することによって製造することができる。さらに、本発明によれば、飲料の製造時にこれら2成分の濃度を上記の範囲に調整することを含んでなる、飲料の香味を改良する方法が提供される。
飲料におけるp-トルイル酸メチルおよび1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度は、実施例に記載するようなGCXGC TOFMSシステムを用いて測定することができる。分析条件はサンプルの状態に合わせて適宜変更することができる。例えば、低濃度のサンプルでは、サンプル中の香気成分をC18固相カラム、例えばWaters社 Sep-Pak Plus C18(WAT020515)に吸着後、有機溶媒、例えばアセトニトリルで抽出することで、サンプルを濃縮することができる。その後、サンプルを、上記のGCXGC TOFMSに注入することができる。また、正確な測定のためには、分析用サンプルを調製する際に既知量の内部標準物質を添加することができ、このような内部標準物質としてはボルネオール等を挙げることができる。
本発明における飲料は、アルコール飲料であっても、非アルコール飲料であってもよい。飲料のアルコール濃度は、特に制限されるものではないが、好ましくは0.0~20.0v/v%、より好ましくは0.0~10.0v/v%、さらに好ましくは0.0~9.0v/v%とすることができる。一つの実施態様によれば、飲料のアルコール濃度は5.0v/v%以上とされ、好ましくは5.0~20.0v/v%、より好ましくは5.0~10.0v/v%、さらに好ましくは5.0~9.0v/v%とされる。
本発明における飲料は、二酸化炭素を圧入したもの、すなわち、炭酸飲料であってもよい。
本発明における飲料のpHは、特に制限されるものではないが、好ましくは2.5~5.0に調整することができる。飲料のpHは市販のpHメーターを使用して容易に測定することができる。
本発明における飲料は、飲料の製造に用いられる他の成分を含んでもよい。このような他の成分としては、例えば、甘味料(例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖、異性化液糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)、酸味料(例えば、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、酒石酸、リン酸、フィチン酸、イタコン酸、フマル酸、グルコン酸、アジピン酸、酢酸、またはそれらの塩類等)、色素、食品添加剤(例えば、起泡・泡持ち向上剤、苦味料、保存料、酸化防止剤、増粘安定剤、乳化剤、食物繊維、pH調整剤など)等を適宜添加することができる。
本発明における飲料は、好ましくは容器詰飲料として提供される。使用される容器は、飲料の充填に通常使用される容器であればよく、例えば、金属缶、樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル、カップ)、紙容器、瓶、パウチ容器等が挙げられるが、好ましくは金属缶・樽容器、プラスチック製ボトル(例えば、PETボトル)、または瓶とされる。
本発明の一つの実施態様によれば、本発明の香味改良法は、飲料における唾液腺を刺激する酸味を増強する方法である。
本発明の他の一つの実施態様によれば、本発明の香味改良法は、飲料におけるアルコールの後苦味を低減する方法である。この実施態様では、飲料のアルコール濃度は、好ましくは5.0v/v%以上とされ、より好ましくは5.0~20.0v/v%、さらに好ましくは5.0~10.0v/v%、さらに好ましくは5.0~9.0v/v%とされる。
本発明の他の一つの実施態様によれば、本発明の香味改良法は、飲料における後甘味を低減する方法である。
本発明の他の一つの実施態様によれば、本発明の香味改良法は、飲料における甘味料の後味を低減する方法である。この実施態様では、飲料は甘味料(例えば、砂糖、ブドウ糖、果糖、オリゴ糖、異性化液糖、糖アルコール、高甘味度甘味料等)を含むものとされる。
本発明の他の一つの実施態様によれば、本発明の香味改良法は、飲料における中盤の味厚みを増強する方法である。
以下の実施例に基づいて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1:香味改良剤の調製
(1)ロットA
包丁でアルゼンチン産レモンの皮(アルベドおよびフラベド)を剥き、果肉のみをミキサー(WARING社製 MODEL700BUJ、100V、50/60Hz、300W)で2分間破砕した。
得られたレモン果肉破砕物400gを、温度調節のできる装置中の容器に入れ、4M水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを4.6に調整した。この容器に、水35mLに溶解した3種類の酵素(セルラーゼT「アマノ」4、ペクチナーゼG「アマノ」およびヘミセルラーゼ「アマノ」90;各2g)を投入した。容器内の温度調整を行い、50℃で210分間インキュベート(酵素反応)した後、80℃で10分間インキュベート(酵素の失活)した。その後、内容物の重量が450gになるまで水を加え、常温になるまで自然放冷した。
得られた内容物の56.25g(内訳:レモン破砕物50gおよび水6.25g)を、300mL容三角フラスコに投入し、エタノール濃度が10質量%となるように水とエタノールを添加し、全量を150gとした。得られた懸濁液を、室温(約25℃)、大気圧下で1時間撹拌(スターラーADVANTEC社 SRS360YA使用)した。
次いで、固形分が液中に均質に浮遊している状態で45gを計りとり、遠沈管に分注し、遠心機(TOMY社 EX-136/ローター:TS-39N/バケット:S-439、ラック:3950-CF05P)にて3000rpmで5分間遠心分離した。その後、ろ紙濾過(ADVANTEC社 FILTER PAPER No.2 90mm)を実施し、40.93gのろ液を得た。保存のため、ろ液に水とエタノールを添加し、エタノール40質量%、全量81.86g(40.93×2g)に調整した。得られた液体を、香味改良剤のロットAとした。
(2)ロットB
アメリカ産のレモンを使用し、レモン果肉の使用量を変更した以外は、上記(1)とほぼ同様の条件で香味改良剤を調製し、これをロットBとした。
(3)香味改良剤に含まれるクエン酸の定量
香味改良剤に含まれるクエン酸濃度を、BCOJビール分析法-2003 8.24.2キャピラリー電気泳動法により測定した。ロットAの香味改良剤には6900mg/Lのクエン酸が含まれ、ロットBの香味改良剤には13226mg/Lのクエン酸が含まれていた。
(4)比較検討用の香味改良剤
抽出の際のエタノール濃度を検討するための香味改良剤サンプルとして、上記(1)において、エタノール濃度を0質量%、5質量%、15質量%、20質量%および30質量%として抽出処理したものも用意した。これらの香味改良剤サンプルのクエン酸濃度は、ロットAとほぼ同等であった。
また、比較用の香味改良剤サンプルとして、上記(1)において、レモン果実全体を用いて製造したものも用意した。この香味改良剤サンプルのクエン酸濃度は、3700ppmであった。
さらに、比較用の香味改良剤サンプルとして、上記(1)において、市販のレモン果汁を用いて製造したものも用意した。市販レモン果汁Aを使用した香味改良剤サンプルのクエン酸濃度は7000mg/Lであり、市販レモン果汁Bを使用した香味改良剤サンプルのクエン酸濃度は8400mg/Lであり、いずれもロットAのクエン酸濃度と近接していた。
実施例2:アルコール飲料および非アルコール飲料への香味改良剤の添加試験
(1)飲料サンプルの調製
以下のように、糖・酸液サンプルおよび甘味料・酸液サンプルを調製した。
糖・酸液サンプルは、液糖を4.00%(w/v)、クエン酸を0.2%(w/v)、クエン酸ナトリウムを0.1%(w/v)、および炭酸水を71.00%(v/v)の濃度で含有し、必要に応じて原料アルコールを様々な濃度で含有し、さらに、必要に応じて実施例1で調製した香味改良剤サンプルを様々な濃度で含有する、蒸留水ベースの水溶液とした。無炭酸の糖・酸液サンプルは、炭酸水を添加しないこと以外は、前記組成と同じ組成の水溶液とした。
甘味料・酸液サンプルは、アセスルファムKを0.012%(w/v)、スクラロースを0.003%(w/v)、クエン酸とクエン酸ナトリウムを計0.3%(w/v)、および炭酸水を71.00%(v/v)の濃度で含有し、必要に応じて原料アルコールを様々な濃度で含有し、さらに、必要に応じて実施例1で調製した香味改良剤サンプルを様々な濃度で含有する、蒸留水ベースの水溶液とした。無炭酸の甘味料・酸液サンプルは、炭酸水を添加しないこと以外は、前記組成と同じ組成の水溶液とした。
(2)飲料サンプルの評価
上記(1)で調製された各飲料サンプルを、官能評価試験に供した。官能評価試験では、良く訓練されたパネル4名により、以下の基準で各項目の官能評価を行った。
[酸味の質の評価]
1~5のスコア(0.5刻み)で各パネルが評価し、平均値を評価スコアとした。スコア1、3および5の基準は、以下のとおりとした。
5:対照サンプル(香味改良剤サンプルを含有しない)と比較して、唾液腺を刺激する酸味が顕著に増強されている。
3:対照サンプルと比較して、唾液腺を刺激する酸味がやや増強されている。
1:対照サンプルと比較して、唾液腺を刺激する酸味に差異はない。
[アルコールの後味の評価]
1~5のスコア(0.5刻み)で各パネルが評価し、平均値を評価スコアとした。スコア1、3および5の基準は、以下のとおりとした。
5:対照サンプル(香味改良剤サンプルを含有しない)と比較して、アルコールの後苦味が顕著に低減されている。
3:対照サンプルと比較して、アルコールの後苦味がやや低減されている。
1:対照サンプルと比較して、アルコールの後苦味に差異はない。
[後甘味の評価]
1~5のスコア(0.5刻み)で各パネルが評価し、平均値を評価スコアとした。スコア1、3および5の基準は、以下のとおりとした。
5:対照サンプル(香味改良剤サンプルを含有しない)と比較して、後甘味が顕著に低減されている。
3:対照サンプルと比較して、後甘味がやや低減されている。
1:対照サンプルと比較して、後甘味に差異はない。
[甘味料の後味の評価]
1~5のスコア(0.5刻み)で各パネルが評価し、平均値を評価スコアとした。スコア1、3および5の基準は、以下のとおりとした。
5:対照サンプル(香味改良剤サンプルを含有しない)と比較して、甘味料の後味が顕著に低減されている。
3:対照サンプルと比較して、甘味料の後味がやや低減されている。
1:対照サンプルと比較して、甘味料の後味に差異はない。
(3)香味改良剤の製造条件の検討
香味改良剤の製造条件を検討するため、レモン果肉の抽出処理に用いられるエタノール水溶液のエタノール濃度を変更して得られた幾つかの香味改良剤サンプル(実施例1(1)のロットAをベースとする)を含有する飲料サンプルを用意し、官能評価結果を比較した。香味改良剤サンプルの添加濃度は、飲料サンプル全体に対して0.02%(v/v)とした。また、レモン果肉の代わりに、果実全体(全果)または市販の果汁を用いたサンプルについても官能評価を行った。ここで評価した飲料サンプルはすべて炭酸を含有するものであった。結果を以下の表1に示す。
Figure 0007329312000001
表1では、各アルコール度数の飲料サンプルにおいて、果肉のみを10質量%のエタノール水溶液で抽出したものの評価スコアを「5」とし、香味改良剤サンプルを添加していない対照サンプルの評価スコアを「1」とした。
表1から、香味改良剤の製造において、果肉のみを5~15質量%のエタノール水溶液で抽出することが望ましいことが認められた。
(4)香味改良剤の添加量の検討
香味改良剤の好ましい添加量を検討するため、ロットAおよびロットBの香味改良剤サンプルを様々な濃度で含有する飲料サンプルを用意し、官能評価結果を比較した。また、陰性対照サンプルとして、香味改良剤サンプルを添加しない試験区も設けた。ここで評価した飲料サンプルはすべて炭酸を含有するものであった。結果を以下の表2に示す。
Figure 0007329312000002
表2では、各アルコール度数の飲料サンプルにおいて、ロットAの香味改良剤サンプルを0.02%(v/v)の濃度で含有するものの評価スコアを「5」とし、香味改良剤サンプルを添加していない対照サンプルの評価スコアを「1」とした。また、表2には、香味改良剤サンプルの添加量として、香味改良剤サンプルに含まれるクエン酸の濃度に換算した添加量も併記した。この換算添加量は、飲料サンプル中における香味改良剤サンプル由来のクエン酸の濃度を示すものである。
表2から、香味改良剤の添加量は、該香味改良剤に含まれるクエン酸の量に換算して、34ppb以上とすることが望ましく、69ppb以上とすることがさらに望ましいものと考えられた。
(5)飲料における炭酸の有無、甘味料の有無およびアルコール度数の影響
香味改良剤の効果に対する、炭酸の有無、甘味料の有無およびアルコール度数の影響を検討するため、各種サンプルについての官能評価結果を比較した。香味改良剤サンプルは実施例1(2)のロットBとし、その添加濃度は、飲料サンプル全体に対して0.01%(v/v)とした。結果を以下の表3に示す。
Figure 0007329312000003
表3では、甘味料・酸液をベースとし、炭酸を含有する、アルコール濃度9%(v/v)の、飲料サンプル全体に対して0.01%(v/v)のロットBを含有する飲料サンプルの評価スコアを「5」とし、香味改良剤サンプルを添加していない対照サンプルの評価スコアを「1」とした。
表3から、いずれの飲料サンプルにおいても効果が認められ、炭酸の有無、甘味料の有無、およびアルコール度数は、本発明の香味改良剤の効果に大きな影響を与えないことがわかった。
(6)飲料におけるpHの影響
香味改良剤の効果に対するpHの影響を検討するため、各種サンプルについての官能評価結果を比較した。香味改良剤サンプルは実施例1(2)のロットBとし、その添加濃度は、飲料サンプル全体に対して0.01%(v/v)とした。pH調整は、10%(w/v)クエン酸水溶液または1%(w/v)水酸化ナトリウム水溶液を用いて行った。ここで評価した飲料サンプルはすべて炭酸を含有するものであった。結果を以下の表4に示す。
Figure 0007329312000004
表4では、糖・酸液をベースとし、炭酸を含有する、アルコール濃度5%(v/v)の、飲料サンプル全体に対して0.01%(v/v)のロットBを含有する、pH調整前(pH3.4)の飲料サンプルの評価スコアを「5」とし、香味改良剤サンプルを添加していない対照サンプルの評価スコアを「1」とした。
表4から、pH2.5~5.0の飲料サンプルにおいて好ましい効果が認められた。
(7)市販の飲料における香味改良剤の効果の確認
市販の飲料における香味改良剤の効果を確認するため、幾つかの市販の飲料に香味改良剤サンプルを添加し、官能評価を行った。香味改良剤サンプルは実施例1(2)のロットBとし、その添加濃度は、飲料サンプル全体に対して0.01%(v/v)とした。結果を以下の表5に示す。
Figure 0007329312000005
表5では、糖・酸液をベースとし、炭酸を含有する、アルコール濃度5%(v/v)の飲料サンプルの評価スコアを「5」とし、香味改良剤サンプルを添加していない対照サンプルの評価スコアを「1」とした。
表5から、様々なタイプの市販飲料において、香味改良剤の効果が認められた。
実施例3:香味改良剤に含まれる有効成分およびその有効濃度の検討
(1)香味改良剤に含まれる成分の定量
実施例1(2)で製造されたロットBの香味改良剤サンプルについて、幾つかの成分を定量した。定量は、以下の条件によるGCXGC TOFMSシステムによって行った。
分析条件
液体サンプル50mLに2mm長のソーブスター(IMT株式会社)1本を入れ、スターラーで16時間撹拌した。このソーブスターを加熱脱着用チューブに入れ、ゲステル株式会社製のTDS3/CIS4により、ガスクロマトグラフィーシステム(GCXGC TOFMS)に注入し、分析を行った。注入条件は以下の通りとした。
TDS3:40℃で0.5分保持、その後200℃まで60℃/分で昇温、さらに1分で230℃まで昇温し、230℃で1分保持。
CIS4:-50℃で0.5分保持、その後250℃まで12℃/秒で昇温し、250℃で13分保持。
GCXGC TOFMSシステムには、アジレントテクノロジー株式会社製の7890Aおよびレコジャパン合同会社製のペガサス4D GCXGCシステムを使用した。ガスクロマトグラフィーシステムの条件は以下の通りとした。
1次元目カラム:DB-WAX 60m×0.25mm、I.D.0.25μm。
2次元目カラム:DB-5 1.2m×0.325mm、I.D.0.35μm。
昇温条件は以下の通りとした。
1次元目カラム:50℃で4分保持、その後230℃まで5℃/分で昇温し、230℃で10分保持。
2次元目カラム:1次元目カラムの温度の10℃増し。
成分の定量結果を表6に示す。
Figure 0007329312000006
(2)香味改良剤に含まれる成分の効果の確認
上記(1)で定量された各成分の効果を確認するため、各成分のそれぞれを様々な濃度で添加した飲料サンプルを調製し、官能評価を行った。これら成分の添加前の飲料サンプルは、レモン風味アルコール炭酸飲料を、水以外の原料の使用量を80%に減らして製造したもの(アルコール度数約4%)とした。官能評価は、実施例2(2)に記載の基準に従って行った。飲料における中盤の味厚み(飲用してから飲み込むまでの間の味の厚み)の評価は、以下の基準に従って行った。
[中盤の味厚みの評価]
1~5のスコア(0.5刻み)で各パネルが評価し、平均値を評価スコアとした。スコア1、3および5の基準は、以下のとおりとした。
5:対照サンプル(添加なし)と比較して、中盤の味厚みが顕著に増強されている。
3:対照サンプルと比較して、中盤の味厚みがやや増強されている。
1:対照サンプルと比較して、中盤の味厚みに差異はない。
官能評価の結果を以下の表7に示す。
Figure 0007329312000007
表7では、各評価項目において、陰性対照としての無添加のサンプルの評価スコアを「1」とし、実施例1(2)で製造されたロットBの香味改良剤サンプルを0.01%(v/v)の濃度で添加した飲料サンプルの評価スコアを「5」とした。
表7から、p-トルイル酸メチルまたは1,2,3,5-テトラメチルベンゼンを添加したサンプルにおいて、各種効果が認められた。また、p-トルイル酸メチルの濃度は、0.96ppt以上であることが望ましく、3.694ppt以上であることがさらに望ましいものと考えられた。さらに、1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度は、0.52ppt以上であることが望ましく、2ppt以上であることがさらに望ましいものと考えられた。

Claims (9)

  1. p-トルイル酸メチルを0.96ppt以上の濃度で含んでなる飲料(レモン果汁を含有する飲料、および海藻類フレーバーを有するお吸い物を除く)であって、
    アルコール飲料、またはチューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン様飲料、果汁飲料、炭酸飲料および茶飲料から選択される非アルコール飲料である、飲料
  2. 0.52ppt以上の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンをさらに含んでなる、請求項1に記載の飲料。
  3. アルコール飲料である、請求項1または2に記載の飲料。
  4. 非アルコール飲料である、請求項1または2に記載の飲料。
  5. 飲料(レモン果汁を含有する飲料、および海藻類フレーバーを有するお吸い物を除く)の製造方法であって、飲料中のp-トルイル酸メチルの濃度を0.96ppt以上に調整する工程を含んでなり、
    前記飲料がアルコール飲料、またはチューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン様飲料、果汁飲料、炭酸飲料および茶飲料から選択される非アルコール飲料である、製造方法。
  6. 飲料中の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を0.52ppt以上に調整する工程をさらに含んでなる、請求項5に記載の製造方法。
  7. 飲料(レモン果汁を含有する飲料、および海藻類フレーバーを有するお吸い物を除く)の香味を改良する方法であって、飲料中のp-トルイル酸メチルの濃度を0.96ppt以上に調整する工程を含んでなり、
    前記飲料がアルコール飲料、またはチューハイ様飲料、カクテル様飲料、ワイン様飲料、果汁飲料、炭酸飲料および茶飲料から選択される非アルコール飲料である、方法。
  8. 飲料中の1,2,3,5-テトラメチルベンゼンの濃度を0.52ppt以上に調整する工程をさらに含んでなる、請求項7に記載の方法。
  9. 飲料の香味の改良が、唾液腺を刺激する酸味の増強、アルコールの後苦味の低減、後甘味の低減もしくは中盤の味厚みの増強、またはこれらの任意の組合せである、請求項7または8に記載の方法。
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