JP2000245431A - 低アルコール飲料 - Google Patents

低アルコール飲料

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 香料素材である柑橘類精油等を用いて、調和
のとれた天然香味を有する新規低アルコール飲料を提供
する。 【解決手段】 柑橘類精油及び/又は柑橘類精油の弱テ
ルペンレス香料を含有し、静置したときも精油成分が実
質的に分離することのない、調和のとれた天然香味を有
する低アルコール飲料。柑橘類精油を0.005g/リ
ットル〜0.1g/リットル及び/又は柑橘類精油の弱
テルペンレス香料を0.2g/リットル〜2.0gリッ
トル含有することが好ましい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、柑橘類精油及び/
又は柑橘類精油の弱テルペンレス香料を含有した低アル
コール飲料に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、果実、果汁、糖類、香料等を配合
してなる清涼感あふれた低アルコール飲料が開発されて
きた。一般に、製品として提供された香料には種々の加
工がなされている。すなわち、香料素材は合成香料素材
と天然香料素材に大別でき、更に天然香料素材は動物性
香料素材と植物性香料素材に分類される。例えば、植物
性香料素材は製造方法の違いにより、精油、エキストラ
クト、オレオレジン、アブソリュート、回収フレーバー
と呼ばれるものがある。これらの香料素材を選択、配合
し、ボディーをつくる。このボディーに調和剤、変調
剤、補助剤、保留剤を加え、熟成させベースをつくる。
このベースを基に、エッセンスやオイル、乳化香料、粉
末香料などに加工されて製品になる。例えば、果実飲料
用香料の種類としては、果皮油〔柑橘類の果皮を圧搾等
をして果皮油を採取し、果皮油の水系溶媒に対する溶解
性を高める等の目的でテルペンレス香料(香料業界にお
いては、一般にテルペンレスオイルと称している)に加
工され利用されている〕、回収フレーバー〔果汁を濃縮
する際、水蒸気と共に流出する香気成分を回収したもの
で柑橘類ではオイルフェース(エッセンスオイル)とウ
ォーターフェース(アロマ)がある〕、エキストラクト
〔果実をアルコールで抽出したり、アルコールと一緒に
蒸留したりして香気成分を取り出す〕、エッセンス〔果
皮油又は香料ベースを含水アルコール等で抽出したも
の〕、フレーバー〔果皮油又は香料ベースを調合したも
の〕、クラウデー〔果皮油、香料ベース、色素などを乳
化剤、安定剤を用いてエマルジョンにしたもの〕があ
る。果皮に含まれる精油には、採油方法によって成分量
に違いがあるが、テルペン類と総称されるリモネン、ピ
ネン等が多く含有されている。これらは酸化により変化
を受けやすく、水に不溶性であるなどの問題点があり、
必ずしも柑橘類の特徴を現す香気特性に優れているとは
言えない。香気を特徴づけている成分として重要なの
は、精油に数%存在する含酸素化合物とされている。実
際、付香用には含酸素成分を濃厚に含まれるものが望ま
れるので、減圧蒸留や抽出操作等により、テルペン類を
除いたテルペンレス香料に加工して用いられる。例え
ば、一般的香料にするためのテルペンレス処理は、精油
を60w/w%エタノール溶液にかくはん混合した後、
低温下で上層のテルペン層と下層の含水エタノール層に
分離させて、ろ紙ろ過などの手段により含水エタノール
層を分別したものであって、水溶性が高く、香気成分も
柑橘類の特徴成分である含酸素化合物をバランス良く含
有しているが、それらの香気成分の絶対量は少なく、そ
の結果、香気力価は低いものになっている。したがっ
て、飲料等に強い香気を付与するためには添加量を増や
す必要がある。一方、アルコールに柑橘類果皮を浸漬す
ることにより柑橘精油を抽出、含有したリキュールは知
られているが、いずれもアルコール濃度が高い。例え
ば、オレンジピールをベースにしたキュラソーは、ビタ
ーオレンジを実が熟す前に取って乾燥し、皮の香気を基
酒のラムに浸出したものでアルコール分40v/v%で
ある。植物性香料素材である精油(テルペン除去処理し
ていないもの)そのものを配合し、かつアルコール濃度
が低いアルコール飲料は知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、香料
素材である柑橘類精油等を用いて、調和のとれた天然香
味を有する新規低アルコール飲料を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明は、柑橘類精油及び/又は柑橘類精油の弱テルペン
レス香料を含有し、静置したときも精油成分が実質的に
分離することのない、調和のとれた天然香味を有する低
アルコール飲料に関する。
【0005】本発明者らは、新規低アルコール飲料を提
供すべく、鋭意検討した。その結果、採油後、精油中の
テルペン除去処理等の加工処理を行っていない柑橘類精
油及び/又は該精油を80w/w%以上の含水エタノー
ルに溶解処理して得られる弱テルペンレス香料を含有さ
せることで、静置したときも精油成分が実質的に分離す
ることのないこと、調和のとれた天然香味を有すること
を見出し本発明を完成させた。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。まず最初に、柑橘類精油及び/又は柑橘類精油
の弱テルペンレス香料を含有し、静置したときも精油成
分が実質的に分離することのない、調和のとれた天然香
味を有する低アルコール飲料を検討例をもって説明す
る。
【0007】〔検討例1〕柑橘類精油及び/又は柑橘類
精油の弱テルペンレス香料を含有する低アルコール飲料
の配合の一例(レモン、ライム)を表1に示す。
【0008】
【表1】
【0009】表1に示す配合の一例を基に、柑橘類精油
を、種々の濃度に配合して低アルコール飲料を調製し
た。
【0010】精油を配合する際には、精油成分が分離す
ることがないように、まず90v/v%程度のアルコー
ルに溶解させ、次に60v/v%程度のアルコールに溶
解させて低アルコール飲料を調製した。
【0011】レモン製品ではレモン精油〔レモンオイ
ル、長谷川香料(株)製造〕、ライム製品ではライム精
油〔ライムオイル、長谷川香料(株)製造〕を用いて、
各々0.001g/リットル(試験区1)、0.005
g/リットル(試験区2)、0.05g/リットル(試
験区3)、0.1g/リットル(試験区4)、0.2g
/リットル(試験区5)配合した。精油を配合しないも
のを対照とした。柑橘類精油の配合量を表2に示す。
【0012】
【表2】
【0013】調製した低アルコール飲料をガラス瓶に充
てん後、静置して精油成分の分離程度を調べた。保存温
度は−2℃、5℃、室温、30℃の4条件で、保存日数
は1日、3日、7日、20日の4条件で保存試験を行
い、精油成分の分離程度〔なし(−)、ほとんどなし
(±)、やや多い(+)、多い(++)、非常に多い
(+++)〕を観察した。ここで、精油成分の分離程度
がほとんどなし(±)とは、精油成分が実質的に分離し
ていない状態、すなわち目視観察において、精油成分の
分離が僅かに認められるものの製品としたときの、外観
的品質及び香味品質に悪影響を与えない程度を表す。レ
モン製品、ライム製品の保存試験の結果は同様であった
ので、その結果を合せて表3に示す。
【0014】
【表3】
【0015】表3に示したように、レモン製品及びライ
ム製品共に、対照区、試験区1、試験区2又は試験区3
では、いかなる保存条件でも精油成分の分離はなく、製
品の品質に問題はなかった。試験区4では、30℃、室
温保存では精油成分の分離はなく、5℃、−2℃保存で
は精油成分の分離はほとんどなく製品の品質上問題にな
るほどの量ではなかった。試験区5では、30℃保存で
は精油成分の分離はなく、室温保存(20日)では精油
成分の分離はほとんどなく、5℃保存(20日)では精
油成分の分離が多く、−2℃保存(20日)では精油成
分の分離が非常に多かった。また、試験区5では、5℃
保存の20日目に液表面に白色リングも発生した。した
がって、試験区5は、製品には不適であった。
【0016】〔検討例2〕次に、検討例1の表1に示す
配合の一例を基に、柑橘類精油の弱テルペンレス香料
を、種々の濃度に配合して低アルコール飲料を調製し
た。
【0017】弱テルペンレス香料を配合する際には、精
油成分が分離することがないように、60v/v%程度
のアルコールに溶解させて低アルコール飲料を調製し
た。
【0018】レモン製品ではレモン弱テルペンレス香料
〔レモンフレーバー、長谷川香料(株)製造〕、ライム
製品では、ライム弱テルペンレス香料〔ライムフレーバ
ー、長谷川香料(株)製造〕を用いて、各々0.1g/
リットル(試験区1)、0.2g/リットル(試験区
2)、1.0g/リットル(試験区3)、2.0g/リ
ットル(試験区4)、3.0g/リットル(試験区5)
配合した。弱テルペンレス香料を配合しないものを対照
とした。弱テルペンレス香料の配合量を表4に示す。
【0019】
【表4】
【0020】調製した低アルコール飲料の官能検査を行
い、天然香味の程度〔天然香味を感じない(−)、調和
のとれた天然香味を有する(+)、非常に調和のとれた
天然香味を有する(++)、極めて調和のとれた天然香
味を有する(+++)〕を評価した。官能検査結果を表
5に示す。
【0021】
【表5】
【0022】表5に示したように、レモン製品及びライ
ム製品共に、対照区と試験区1では天然香味を感じず本
発明の目的とする低アルコール飲料ではなく、試験区
2、試験区3、試験区4では調和のとれた天然香味を有
し低アルコール飲料に適しており、試験区5ではくどい
香りで、苦味があり低アルコール飲料として不適であっ
た。
【0023】〔検討例3〕次に、検討例1、2の結果を
踏まえて、検討例1の表1に示す配合の一例を基に、柑
橘類精油と柑橘類精油の弱テルペンレス香料の良好な組
合せを明らかにするために、種々の低アルコール飲料を
調製した。
【0024】柑橘類精油と柑橘類精油の弱テルペンレス
香料の配合は、精油成分が分離することがないように前
述の方法で行った。
【0025】レモン製品として、レモン精油〔レモンオ
イル長谷川香料(株)製造〕を用いて、0.001g/
リットル、0.005g/リットル、0.05g/リッ
トル、0.1g/リットル、0.2g/リットル配合し
たものに、更にレモン弱テルペンレス香料〔レモンフレ
ーバー、長谷川香料(株)製造〕を各々0.1g/リッ
トル、0.2g/リットル、1.0g/リットル、2.
0g/リットル、3.0g/リットル配合した。精油、
弱テルペンレス香料を配合しないものを対照とした。
【0026】調製した低アルコール飲料をガラス瓶に充
てん後、静置して精油成分の分離程度を調べた。検討例
1で確認された精油成分の分離が発生しやすい保存温度
−2℃、保存日数20日の条件で保存試験を行い、検討
例1と同様に精油成分の分離程度〔なし(−)、ほとん
どなし(±)、やや多い(+)、多い(++)、非常に
多い(+++)〕を観察した。精油成分の分離程度の結
果を表6に示す。
【0027】
【表6】
【0028】表6の結果より、柑橘類精油0.2g/リ
ットルを配合して調製した低アルコール飲料はすべて、
精油成分が非常に多く分離した。柑橘類精油0.1g/
リットルを配合して調製した低アルコール飲料は、精油
成分の分離はほとんどなく問題となるほどの発生量では
なかった。その他の組合せによる低アルコール飲料はす
べて、精油成分が分離しなかった。
【0029】更に、官能検査を行い、天然香味の程度
〔天然香味を感じないもの(−)、調和のとれた天然香
味を有する(+)、非常に調和のとれた天然香味を有す
る(++)、極めて調和のとれた天然香味を有する(+
++)〕を評価した。官能検査結果を表7に示す。
【0030】
【表7】
【0031】柑橘類精油のみを0.005g/リットル
〜0.1g/リットル含有した低アルコール飲料は調和
のとれた天然香味を有していた。すなわち、豊かで華や
かで幅のあるレモン香味を有するという評価であった。
柑橘類精油の弱テルペンレス香料のみを0.2g/リッ
トル〜2.0g/リットル含有した低アルコール飲料も
調和のとれた天然香味を有していた。すなわち、強く、
シャープさのあるレモン香味を有するという評価であっ
た。柑橘類精油と柑橘類精油を弱テルペンレス処理して
得られる精油の両者を配合した低アルコール飲料には相
乗効果が認められ、特に柑橘類精油を0.005g/リ
ットル〜0.1g/リットル及び柑橘類精油を含水エタ
ノール処理して得られる弱テルペンレス香料を0.2g
/リットル〜2.0g/リットルを含有する低アルコー
ル飲料は極めて調和のとれた天然香味を有していた。す
なわち、華やかな幅を感じながらも香味がしっかりと感
じられるという評価であった。なお、精油を0.2g/
リットル配合したものはすべて、精油成分の分離が非常
に多かったため、官能検査を実施しなかった。また、弱
テルペンレス香料を3.0g/リットル配合したものは
すべて、くどい香り、苦味を感じ香味不良であった。以
上のことより、柑橘類精油を0.005g/リットル〜
0.1g/リットル及び/又は柑橘類精油の弱テルペン
レス香料を0.2g/リットル〜2.0g/リットル含
有するものは、本発明の目的とする低アルコール飲料で
あった。
【0032】本発明で用いるアルコール原料は、特に限
定はないが、例えば、醸造用アルコール、スピリッツ類
(ラム、ウォッカ、ジン等)、リキュール類、ウイスキ
ー、ブランデー又は焼酎等をそれぞれ単独又は併用して
用いることができるが、柑橘類の香りを生かすために香
味の少ないアルコール原料が望ましい。本発明の低アル
コール飲料のアルコール濃度は、1v/v%〜12v/
v%、好ましくは4v/v%〜8v/v%であるが、1
2v/v%より濃い濃度に適用することは可能である。
【0033】本発明で用いる柑橘類精油とは、採油後、
精油中のテルペン除去処理等の加工処理を行っていない
ものをいう。本発明で用いる柑橘類精油の弱テルペンレ
ス香料とは、柑橘類精油を80w/w%以上の含水エタ
ノールに溶解処理して得られるものをいい、通常のテル
ペンレス香料よりテルペンレスの度合いが浅い。本発明
の低アルコール飲料は、柑橘類精油を0.005g/リ
ットル〜0.1g/リットル及び/又は柑橘類精油の弱
テルペンレス香料を0.2g/リットル〜2.0g/リ
ットル含有することが好ましい。
【0034】柑橘類の種類としては、オレンジ、温州ミ
カン、レモン、グレープフルーツ、ライム、マンダリ
ン、タンジェリン、テンプルオレンジ、タンジェロ、カ
ラマンシー、ユズ等があるが、本発明でいう柑橘類は、
これらの種類に限定されず、また1種又は2種以上でも
よい。
【0035】柑橘類精油の採油は、搾汁と同時に行う方
法が一般的である。圧搾法、水蒸気蒸留法、回収法等が
あり、ライムなど果皮が薄く圧搾による採油が困難な場
合には、水蒸気蒸留法が採用される場合もある。また、
採油だけが目的の場合は溶剤抽出、液化炭酸ガス抽出や
超臨界炭酸ガス抽出などで行われる場合もある。代表的
なオイルとその製法には以下のものがある。(1)コー
ルドプレスオイル:圧搾法により得られる。(2)ディ
スティレートオイル:果皮を水蒸気蒸留する方法により
得られる。ライムで広く行われている採油方法である。
(3)エッセンスオイル:果汁濃縮の際、水とともに留
出する揮発性香気成分の油相部を回収して得られる。本
発明で用いる柑橘類精油及び/又は柑橘類精油の弱テル
ペンレス香料はこれらの採油方法に限定されない。
【0036】本発明でいう精油成分の分離とは、油浮
き、析出等をいう。柑橘類精油を配合する際には、精油
成分が分離することがないように、まず90v/v%程
度のアルコールに溶解させ、次に60v/v%程度アル
コールに溶解させる。柑橘類精油の弱テルペンレス香料
を配合する際には、精油成分が分離することがないよう
に、60v/v%程度アルコールに溶解させる。
【0037】本発明の低アルコール飲料は、乳化処理を
しなくとも、精油成分が実質的に分離することはない
が、必要に応じて乳化処理を行ってもよい。
【0038】本発明の低アルコール飲料は、カーボネー
ションの有無は任意であり、また果肉、果汁、乳汁、野
菜汁等の添加の有無も任意であるが、柑橘類の香りを生
かすために香味の少ない原料が望ましい。
【0039】本発明の低アルコール飲料のpHは、通常
の範囲で選択することが可能であり、pH2.5〜8.
0の範囲を採用することが好ましい。
【0040】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。
【0041】実施例1 柑橘類精油及び柑橘類精油の弱テルペンレス香料を配合
した3種類(レモン、ライム、グレープフルーツ)の低ア
ルコール飲料を調製した。低アルコール飲料の配合を表
8に示す。
【0042】
【表8】
【0043】レモン製品では、レモン精油〔レモンオイ
ル、長谷川香料(株)製造〕及びレモン弱テルペンレス
香料〔レモンフレーバー、長谷川香料(株)製造〕を用
いた。ライム製品では、ライム精油〔ライムオイル、長
谷川香料(株)製造〕及びライム弱テルペンレス香料
〔ライムフレーバー、長谷川香料(株)製造〕を用い
た。グレープフルーツ製品では、グレープフルーツ精油
〔グレープフルーツオイル、長谷川香料(株)製造〕及
びグレープフルーツ弱テルペンレス香料〔グレープフル
ーツフレーバー、長谷川香料(株)製造〕を用いた。
【0044】精油を配合する際には、精油成分が分離す
ることがないように、まず90v/v%程度のアルコー
ルに溶解させ、次に60v/v%程度アルコールに溶解
させて低アルコール飲料を調製した。弱テルペンレス香
料を配合する際には、精油成分が分離することがないよ
うに、60v/v%程度アルコールに溶解させて低アル
コール飲料を調製した。低アルコール飲料の分析値を表
9に示す。
【0045】
【表9】
【0046】得られた低アルコール飲料の精油成分の分
離程度及び官能評価を行った。対照としては、精油及び
/又は柑橘類精油の弱テルペンレス香料の代りに通常の
テルペンレス香料を配合したものを用いた。本発明の低
アルコール飲料及び対照の低アルコール飲料は、静置し
たときも精油成分の分離することがなかった。また、官
能検査の結果、本発明品は対照と比較して極めて調和の
とれた天然香味を有する低アルコール飲料であると評価
された。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明により、柑橘
類精油及び/又は柑橘類精油の弱テルペンレス香料を含
有し、静置したときも精油成分が実質的に分離すること
のない、調和のとれた天然香味を有する低アルコール飲
料を提供することが可能になる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 康次郎 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 中村 輝也 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 Fターム(参考) 4B015 LG02 LH11 LH12 MA03

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 柑橘類精油及び/又は柑橘類精油の弱テ
    ルペンレス香料を含有し、静置したときも精油成分が実
    質的に分離することのない、調和のとれた天然香味を有
    する低アルコール飲料。
  2. 【請求項2】 柑橘類精油を0.005g/リットル〜
    0.1g/リットル及び/又は柑橘類精油の弱テルペン
    レス香料を0.2g/リットル〜2.0g/リットル含
    有する請求項1に記載の低アルコール飲料。
  3. 【請求項3】 弱テルペンレス香料が、柑橘類精油を8
    0w/w%以上の含水エタノールに溶解処理をして得ら
    れる香料である請求項1又は2に記載の低アルコール飲
    料。
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