JP5227057B2 - グルコン酸を含む低アルコール飲料 - Google Patents

グルコン酸を含む低アルコール飲料 Download PDF

Info

Publication number
JP5227057B2
JP5227057B2 JP2008076714A JP2008076714A JP5227057B2 JP 5227057 B2 JP5227057 B2 JP 5227057B2 JP 2008076714 A JP2008076714 A JP 2008076714A JP 2008076714 A JP2008076714 A JP 2008076714A JP 5227057 B2 JP5227057 B2 JP 5227057B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
alcohol
beverage
low
gluconic acid
juice
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2008076714A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009225740A (ja
Inventor
楽生 桜井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suntory Holdings Ltd
Original Assignee
Suntory Holdings Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suntory Holdings Ltd filed Critical Suntory Holdings Ltd
Priority to JP2008076714A priority Critical patent/JP5227057B2/ja
Publication of JP2009225740A publication Critical patent/JP2009225740A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5227057B2 publication Critical patent/JP5227057B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Alcoholic Beverages (AREA)

Description

本発明は、低アルコール飲料に関し、より詳細には、グルコン酸を含有する低アルコール飲料に関する。特に本発明は、食事との相性がよい低アルコール飲料に関する。
近年、酒類市場において、大きな販売数量を占めるようになってきたものに低アルコール飲料がある。低アルコール飲料とは、伝統的に製造・飲用されてきた清酒・ワイン・ウイスキー・ブランデー・焼酎のような、アルコール度数が14〜15v/v%以上の酒類に対し、アルコール度数が相対的に低いアルコール飲料とされている。一般に、低アルコール飲料について確立された定義はないが、市場で販売されている商品の特性から、おおむね次のような特徴を有するアルコール飲料であるといえる:
1)使用しているアルコールがウォッカや連続式蒸留焼酎などのスッキリとした香味のものが中心で、かつアルコール度数が7〜8%以下と低い、
2)場合によっては果汁や糖類、酸味料、香料等を配合しており、適度な甘味・酸味を有している、
3)多くのものは、炭酸ガスを圧入して発泡性を持たせ、適度な刺激感・爽快感が楽しめる。
以上のような特徴を有する低アルコール飲料は、親しみやすく、適度な飲みごたえがあり、スッキリとして飲みやすい品質となっているため、若年層から中高年にいたるまで、人気の高いジャンルとなっている。
ところで、一般に酒類は、食事中だけでなく、食事前の乾杯から食後の歓談にいたるまで、食事を中心とした生活空間で、家庭内・外を問わず飲用される機会が多い。食事を中心として考えたとき、当然酒類にも食事との相性の良さが要求される。
この食事との相性という点では、伸長著しい低アルコール飲料ではあっても、ビール、発泡酒等のビールテイストのアルコール飲料に劣ることが指摘されている。そこで、食事との相性の改善を念頭においた低アルコール飲料の開発が行われている。
まず、食事との相性を阻害している要因として考えられるのが、甘味である。甘味が強いと食事の微妙な味わいを相殺してしまい、食事との相性が悪くなると推測される。そこで、食事との相性が良いことを訴求した、甘味を抑制した「ドライ系」低アルコール飲料が商品化されている。
しかし、甘味を抑制するだけでは、単に香味が薄っぺらくなるだけで、低アルコール飲料の長所である親しみやすさ・適度な飲みごたえが不足してしまい、食事との相性以前に低アルコール飲料としての魅力を欠くものとなっている。
また、ビールテイストアルコール飲料の特徴である、苦味を模倣した商品の開発も試みられている。しかし、低アルコール飲料を好んで飲用する消費者の多くは、適度な甘味を欲していて、ホップに由来する苦味・渋味を忌避する傾向があり、必ずしも市場において成功していない。
従って、低アルコール飲料の特徴である親しみやすさ、適度な飲みごたえ、スッキリとした飲みやすさを保持しながら、食事との相性が改善され、食事中に飲用しても食事が阻害されず、むしろ食が進む、新規な味わいを有する低アルコール飲料が切望されていた。
上記のような状況に鑑み、本発明の課題は、低アルコール飲料の特徴である親しみやすさ、適度な飲みごたえ、スッキリとした飲みやすさを保持しながら、食事との相性が改善され、食事中に飲用しても食事が阻害されず、むしろ食が進む、新規な味わいを有する低アルコール飲料を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討を行った結果、驚くべきことに、低アルコール飲料に特定量のグルコン酸を配合することにより、低アルコール飲料の特徴である親しみやすさ、適度な飲みごたえ、スッキリとした飲みやすさを保持しながら、食事との相性が改善され、食事中に飲用しても食事が阻害されず、むしろ食が進む低アルコール飲料が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、好ましくは、以下のアルコール飲料を包含する。
(1) 飲料全体に対し1〜6.9v/v%のアルコールと、飲料全体に対し0.0075〜0.75重量%のグルコン酸と、飲料全体に対し1.0〜3.7重量%の糖類とを少なくとも含有するアルコール飲料。
(2) 前記アルコールが蒸留酒由来のアルコールである、(1)に記載のアルコール含有飲料。
(3) 飲料全体に対し0.2重量%以下のクエン酸をさらに含有する、(1)または(2)に記載のアルコール含有飲料。
本発明の低アルコール飲料は、特に、食事との相性がよく、酒が進むという利点を有する。さらに、本発明の低アルコール飲料は、親しみやすさ、適度な飲みごたえ、スッキリとした飲みやすさを保持しており、低アルコール飲料として極めて好ましいものである。
本発明の効果は、糖分含有量の抑制された低アルコール飲料において顕著に感じることができ、好適である。さらに、本発明の効果は、少量のクエン酸を併用するとより顕著となり好ましい。
本発明の効果が生じるメカニズムの詳細は不明であり、以下の推論に本発明が限定されるものではないが、本発明の低アルコール飲料は、糖分含有量を抑制するだけでは香味が薄っぺらくなり、適度な飲みごたえが失われてしまうところ、特定量のグルコン酸を添加することにより、厚み・味わいが付与され、酒としての飲みごたえが保持されるとともに、
べたつきのない程良い後味が残ることで、食事との相性が改善され、食も酒も進むようになったものと推測される。また、クエン酸を併用することにより本発明の効果が際だつ理由も定かではないが、鋭い酸味を特徴とするクエン酸を併用することにより、該低アルコール飲料に深みのある酸味を付与することができ、食事との相性がより一層高まるものと推測される。
本発明の低アルコール飲料は、飲料全体に対し1〜6.9v/v%のアルコールと、飲料全体に対し0.0075〜0.75重量%のグルコン酸と、飲料全体に対し1.0〜3.0重量%の糖類とを少なくとも含有する。
(グルコン酸)
本発明の低アルコール飲料には、グルコン酸が、飲料全体に対して0.0075〜0.75重量%含まれており、より好ましい態様においてグルコン酸含有量は0.01〜0.25重量%である。さらに、配合するグルコン酸は、グルコン酸及び/またはその塩であってよく、グルコン酸塩としては、例えば、カルシウム塩やカリウム塩などが挙げられる。その他にも、本発明の低アルコール飲料に添加するグルコン酸として、環状エステルであるグルコノデルタラクトンを用いることも可能である。
本発明のアルコール含有飲料にグルコン酸を配合させる方法は特に限定されないが、例えば、グルコン酸やその塩を飲料中に添加してもよく、また、食品や果汁などに含まれるグルコン酸を利用して配合することも可能である。グルコン酸は、グルコースを酸化することによって化学的に製造することができ、また、グルコースのグルコースオキシダーゼで酸化することによって生化学的に製造することも可能である。また、食品中のグルコン酸を利用して本発明のアルコール飲料にグルコン酸を配合する場合、グルコン酸を含有する食品として、例えば、ワイン、果物、蜂蜜、発酵食品などを利用することができる。
(アルコール成分)
本発明において低アルコール飲料とは、アルコール濃度が1.0〜6.9v/v%である飲料を意味する。したがって、本発明の低アルコール飲料は、アルコール濃度が1.0〜6.9v/v%であり、より好ましくは3.0〜6.0v/v%である。本発明の低アルコール飲料には、いわゆるチューハイ、カクテル飲料などの形態が含まれる。
本発明の低アルコール飲料に含まれるアルコールは、飲用可能なアルコールであれば特に制限はなく、酵母による糖のアルコール発酵によって得ることができる。本発明に利用できるアルコールとしては主に蒸留酒及び蒸留酒を混和してなる混成酒等を挙げることができ、例えば、スピリッツ類(例えばジン、ウォッカ、ラム、テキーラ等のスピリッツ、及び原料用アルコールなど)、リキュール類、ウイスキー類(例えばウイスキー、ブランデーなど)又は焼酎(連続式蒸留焼酎、単式蒸留焼酎)等を1種又は2種以上を組合せて用いることができる。本発明の低アルコール飲料は、香りの爽快感が感じられるほうが好ましいため、ウォッカ、原料用アルコールなどのスピリッツ類、連続式蒸留焼酎等の香りの少ない、スッキリした品質の蒸留酒が特に好ましい。
アルコール分の原料も特に制限されず、ブドウ、リンゴ、サクランボ、ヤシなどの果実、米、麦、トウモロコシなどの穀物、ジャガイモ、サツマイモなどの根菜類、その他サトウキビなどを挙げることができる。
さらに本発明の低アルコール飲料には、本発明の特徴を損なわない限りにおいて、清酒、ワイン、ビール等の醸造アルコールがさらに含まれていてもよい。
(クエン酸)
本発明の低アルコール飲料にクエン酸をさらに配合することにより、さらに食事との相性に優れた低アルコール飲料を得ることができる。したがって、好ましい態様において、本発明の低アルコール飲料は、飲料全体に対し少量のクエン酸をさらに含有し、0.2重量%以下のクエン酸が配合されていることが好ましい。また、果汁を本発明のアルコール飲料に配合する場合、果汁由来のクエン酸も含めた全体でのクエン酸量が、上述の範囲にあることが好ましい。
(糖類)
本発明のアルコール飲料は糖類を含んでいてもよいが、食事との相性という観点から、好ましい態様において、含まれる糖類の量は、飲料全体に対し1.0〜3.7重量%であり、より好ましくは1.5〜2.6重量%である。糖類の量がこのような範囲にあると、さっぱりとしたアルコール飲料を得ることができ、食事との相性をより向上させることができる。ここで、本発明における糖類とは、ぶどう糖、果糖、砂糖、麦芽糖、乳糖の合計値であり、HPLCなどにより測定することができる。また、本発明における糖類にはいわゆる高甘味度甘味料等は含まれない。さらに、後述するように果汁を本発明のアルコール飲料に配合する場合、果汁由来の糖類も含めた全体での糖類量が、上述の範囲にあることが好ましい。
(果汁成分)
本発明の低アルコール飲料には、果汁を配合することもできる。果汁としては、果実を搾汁して得られる果汁をそのまま使用するストレート果汁あるいは濃縮した濃縮果汁のいずれの形態であってもよい。濃縮果汁を用いる場合、果実由来の混濁成分や難溶性成分の不溶化により、沈殿や増粘などの問題を引き起こすことがあることため、果汁の一部または全部が清澄化処理された果汁、すなわち透明果汁又は半透明果汁を用いることが好ましい。清澄化処理の方法としては、精密濾過法、酵素処理法、限外濾過法等が知られているが、そのいずれの方法で処理されたものであってもよい。濃縮果汁は場合によって、糖類、はちみつ等で糖度を調整したもの、あるいは酸度が調整されたものであってもよい。また、透明果汁の他に、混濁果汁を使用することもでき、果実の外皮を含む全果を破砕し種子など特に粗剛な固形物のみを除いた全果果汁、果実を裏ごしした果実ピューレ、或いは、乾燥果実の果肉を破砕もしくは抽出した果汁を用いることもできる。
本発明の低アルコール飲料に含まれる果汁は、その種類及び量に通常使用される範囲内であれば特に制限はない。1種類の果汁を単独使用しても、2種以上を併用してもよい。果汁の種類としては、例えば、柑橘類果汁(オレンジ果汁、ミカン果汁、グレープフルーツ果汁、レモン果汁、ライム果汁、和柑橘果汁、等)、リンゴ果汁、ブドウ果汁、モモ果汁、熱帯果実果汁(パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、ライチ、等)、その他果実の果汁(ウメ果汁、ナシ果汁、アンズ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁、サクランボ果汁、クリ果汁、等)、スイカ果汁、トマト果汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁などが挙げられる。本発明のアルコール飲料においては、その特有の食感(ピューレ感)があるため、この食感を楽しむことができる果汁、例えばモモ果汁、熱帯果実果汁(パイナップル、グァバ、バナナ、マンゴー、アセロラ、パパイヤ)、その他果実の果汁(ナシ果汁、スモモ果汁、ベリー果汁、キウイフルーツ果汁、サクランボ果汁)、トマト果汁、ニンジン果汁、イチゴ果汁、メロン果汁を好適に使用することができる。
また、本発明の低アルコール飲料に配合可能な果汁の量は特に制限されないが、上述した糖類の量を満たす範囲であると食事との相性が極めて優れた低アルコール飲料が得られるため好ましい。また、クエン酸を含む果汁を用いて、上述したクエン酸の量を満たすように果汁を添加すると、食事との相性がさらに優れた低アルコール飲料が得られるため好ましい。
(その他の成分)
本発明の低アルコール飲料においては、グルコン酸及びアルコールの他に、本件発明の性質を損なわない限り、通常アルコール含有飲料に配合するような、糖類、酸類、香料、ビタミン、色素類、酸化防止剤、酸味料、乳化剤、保存料、調味料、エキス類、pH調整剤、品質安定剤等を配合することができる。
特に低アルコール飲料の爽快感を高めるため、本発明のアルコール飲料には炭酸ガスが配合されていることが好ましい。したがって、例えば、焼酎などを炭酸水で割ったアルコール飲料も本発明の範囲内に含まれる。本発明の低アルコール飲料の炭酸ガスのガス圧は、好ましくは0.1kg/cm 以上、より好ましくは0.3〜4.0kg/cm 、さらに好ましくは0.5〜3.0kg/cm の範囲であり、適宜調整を行うことができる。
本発明に配合可能な香料(フレーバー)としては、例えば、レモン、グレープフルーツ、ライム、みかん、うめ、すもも、あんず、さくらんぼ、カシス、ブルーベリー、くり、くるみ、パパイヤ、キウイフルーツ、マンゴー、ブドウ、リンゴ、オレンジ、ライチ、桃、パイナップル、なし、和柑橘、バナナ、すいか、メロン、いちご香料などを挙げることができる。
(容器詰飲料)
本発明のアルコール飲料の特徴を長期間維持するため、本発明のアルコール飲料は容器に充填して容器詰めとすることが好ましい。容器の形態は何ら制限されず、プラスチックを主成分とする成形容器、金属缶、金属箔やプラスチックフィルムと積層されたラミネート紙容器、ガラス瓶などの通常の形態で提供することができる。特に本発明のアルコール飲料が炭酸を含んでいる場合には容器詰めとすることが好ましく、通常の缶容器のみならず、例えばボトル缶等を用いることができる。容器詰めとすることにより、炭酸ガスが抜けることを防ぎ、飲料の爽快感を長期間維持することが可能である。
以下、本発明を、実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中、特に断らない限り、配合量その他は重量基準である。
グルコン酸、クエン酸
本発明においては、グルコン酸及びクエン酸の含有量は、HPLC法によって測定した。
カラムは、HPLC Organic Acid Analysis Column (BIO−RAD) Aminex HPX−87H lon Exclusion Column (300mm×7.8mm)を用い、カラム温度を30℃に保持して、移動相として5mmol/l硫酸を流量0.6ml/minで流し、測定波長210nmにて検出した。
得られたHPLCクロマトグラムの、グルコン酸及びクエン酸の溶出時間に該当するピークの面積を、グルコン酸及びクエン酸標準サンプルの面積と比較することによって定量を行う。
アルコール成分
本発明においては、アルコール分の含有量は、振動式密度計によって測定される。濾過又は超音波によって炭酸ガスを抜いた試料を直火蒸留し、得られた留液の15℃における密度を測定し、国税庁所定分析法(平19国税庁訓令第6号、平成19年6月22日改訂)の付表である「第2表 アルコール分と密度(15℃)及び比重(15/15℃)換算表」を用いて換算して求めた。
炭酸ガス圧
本発明においては、炭酸ガス圧は、京都電子工業製ガスボリューム測定装置 GVA−500A によって測定した。試料温度を20℃にし、前記ガスボリューム測定装置にて容器内空気中のガス抜き(スニフト)・振とう後、炭酸ガス圧を測定した。
実施例1
グルコン酸の含有量が異なる低アルコール飲料を調製し、食事との相性について評価した。
(アルコール飲料の調製)
表1の配合にしたがって、59v/v%アルコール(ニュートラルスピリッツ)、ぶどう糖(無水)、5倍濃縮レモン果汁、香料を混ぜて、ベース液を作成した。50w/v%グルコン酸溶液を調整して、飲料1000ml中のグルコン酸量が表2に示す含有量になるように添加した。グルコン酸を添加したベース液に水を加えて500mlまでメスアップし、さらに炭酸水(0.48MPa)を加えて1000mlに仕上げて低アルコール飲料を調製した。
調製した低アルコール飲料は、アルコール度数が5.3v/v%、糖類が2.1重量%、ガス圧は0.17〜0.19MPaであった。
Figure 0005227057
(官能評価)
焼き鳥、唐揚げ、牛タンのスモークを食べながら、調製したアルコール飲料の食事との相性を、専門パネラー4名による官能試験により評価した。食事とともに低アルコール飲料を試飲し、各メンバーの意見を平均して、食事の相性が極めて優れるものを◎、優れるものを○、一般的なものを△、劣るものを×と評価した。参考として、各パネラーのフリーコメントも記録した。評価結果を表2に示す。
Figure 0005227057
表2に示されるように、飲料全体に対しグルコン酸含有量が0.0075〜0.75重量%である低アルコール飲料が、食事との相性が良いと評価された。また、グルコン酸含有量が0.01〜0.2重量%である飲料は、特に食事との相性が良いと評価され、後味に嫌味のない余韻が感じられ、食も酒も進むとのコメントが得られた。
実施例2
糖類の含有量が異なる低アルコール飲料を調製し、食事との相性について評価した。
(アルコール飲料の調製)
表3の配合にしたがって、59v/v%アルコール(ニュートラルスピリッツ)、5倍濃縮レモン果汁、クエン酸(無水)、DL-リンゴ酸、50w/v%グルコン酸溶液、香料を混ぜて、ベース液を作成した。飲料1000ml中の糖類が表4に示す含有量になるように、果糖ぶどう糖液糖(Brix75)を添加した。糖類を添加したベース液に水を加えて500mlまでメスアップし、さらに炭酸水(0.48MPa)を加えて1000mlに仕上げて低アルコール飲料を調製した。
調製した低アルコール飲料は、アルコール度数が5.3v/v%、グルコン酸が0.034重量%、ガス圧は0.17〜0.19MPaであった。
Figure 0005227057
(官能評価)
焼き鳥、唐揚げ、牛タンのスモークを食べながら、調製したアルコール飲料の食事との相性を、専門パネラー4名による官能試験により評価した。食事とともに低アルコール飲料を試飲し、各メンバーの意見を平均して、食事の相性が極めて優れるものを◎、優れるものを○、一般的なものを△、劣るものを×と評価した。参考として、各パネラーのフリーコメントも記録した。評価結果を表4に示す。
Figure 0005227057
表4に示されるように、飲料全体に対し糖類含有量が1.0〜3.7重量%である低アルコール飲料が、食事との相性が良いと評価された。また、糖類含有量が1.5〜2.6重量%である飲料は、特に食事との相性が良いと評価され、程よい甘味・控え目な酸味・嫌味でない後味の余韻が好評で、食も酒も進むとのコメントが得られた。
実施例3
添加する酸の種類が異なる低アルコール飲料を調製し、食事との相性について評価した。
(アルコール飲料の調製)
59v/v%アルコール(ニュートラルスピリッツ)、ぶどう糖(無水)、香料、50w/v%グルコン酸溶液、クエン酸(無水)を、表5に既定された量ずつ混ぜたベース液を作成した。その後、各混合液に水を加えて500mlまでメスアップを行い、さらに炭酸水(0.48MPa)を加えて1000mlに仕上げて評価を行った。
調製した低アルコール飲料は、アルコール度数が5.3v/v%、ガス圧は0.17〜0.19MPaだった。また、飲料中のグルコン酸及びクエン酸濃度は、表5の通りである。

Figure 0005227057
(官能評価)
焼き鳥、唐揚げ、牛タンのスモークを食べながら、調製した6種類の低アルコール飲料P・Q・R・S・T・Uを比較試飲し、グルコン酸とクエン酸の、食事との相性に及ぼす併用効果ついて、専門パネラー4名による官能試験により評価した。食事とともに低アルコール飲料を試飲し、各メンバーの意見を平均して、食事の相性が極めて優れるものを◎、優れるものを○、一般的なものを△、劣るものを×と評価した。参考として、各パネラーのフリーコメントも記録した。評価結果を表6に示す。
Figure 0005227057
表6に示されるように、グルコン酸のみを添加したサンプルPは、グルコン酸を添加せずかつクエン酸0.1、0.2重量%をそれぞれ添加したサンプルT、Uよりも、独特の余韻が感じられ食事との相性が改善されていることが認められた。さらに、グルコン酸を含有するサンプルに、クエン酸0.1重量%及び0.2重量%をそれぞれ添加したサンプルQ及びRは、食事との相性がより一層改善されていた。この結果から、低アルコール飲料中のクエン酸含有量が、該飲料全体で0.2重量%以下のとき、グルコン酸との併用により、食事との相性がより一層改善されることが明らかとなった。
実施例4
アルコール度数が異なる低アルコール飲料を調製し、食事との相性について評価した。
(アルコール飲料の調製)
表7にしたがって、果糖ぶどう糖液糖(Brix75)、5倍濃縮レモン果汁、50w/v%グルコン酸溶液、香料を混合し、ベース液を作成した。飲料1000ml中のアルコールが表8に示す含有量になるように59v/v%アルコール(ニュートラルスピリッツ)を調整して添加した。アルコールを添加したベース液に水を加えて500mlまでメスアップし、さらに炭酸水(0.48MPa)を加えて1000mlに仕上げて低アルコール飲料を調製した。
調製した低アルコール飲料は、糖類が2.1重量%、グルコン酸が0.2重量%であり、ガス圧は0.17〜0.19MPaであった。
Figure 0005227057
(官能評価)
焼き鳥、唐揚げ、牛タンのスモークを食べながら、調製した低アルコール飲料を試飲し、食との相性を専門パネラー4名による官能試験により評価した。食事とともに低アルコール飲料を試飲し、各メンバーの意見を平均して、極めて優れるものを◎、優れるものを○、一般的なものを△、劣るものを×とした。参考として、各パネラーのフリーコメントも記録した。評価結果を表8に示す。
Figure 0005227057
表8に示されるように、飲料全体に対しアルコール度数が1.0〜6.9v/v%である低アルコール飲料が、食事との相性が良いと評価された。また、アルコール度数が3.0〜6.0v/v%であるサンプルは、特に食事との相性が良いと評価され、アルコールや味の厚み、嫌味でない後味の余韻が好評で、食も酒も進むとのコメントが得られた。

Claims (3)

  1. 飲料全体に対し1〜6.9v/v%のアルコールと、
    飲料全体に対し0.0075〜0.75重量%のグルコン酸と、
    飲料全体に対し1.0〜2.6重量%の糖類と、
    を少なくとも含有し、ぶどう糖または果糖ぶどう糖液糖が少なくとも配合されたアルコール飲料。
  2. 前記アルコールが蒸留酒由来のアルコールである、請求項1に記載のアルコール含有飲料。
  3. 飲料全体に対し0.2重量%以下のクエン酸をさらに含有する、請求項1または2に記載のアルコール含有飲料。
JP2008076714A 2008-03-24 2008-03-24 グルコン酸を含む低アルコール飲料 Active JP5227057B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008076714A JP5227057B2 (ja) 2008-03-24 2008-03-24 グルコン酸を含む低アルコール飲料

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008076714A JP5227057B2 (ja) 2008-03-24 2008-03-24 グルコン酸を含む低アルコール飲料

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009225740A JP2009225740A (ja) 2009-10-08
JP5227057B2 true JP5227057B2 (ja) 2013-07-03

Family

ID=41241904

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008076714A Active JP5227057B2 (ja) 2008-03-24 2008-03-24 グルコン酸を含む低アルコール飲料

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5227057B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5930458B2 (ja) * 2011-12-19 2016-06-08 サッポロビール株式会社 果汁含有アルコール飲料及びその製造方法
JP6302170B2 (ja) * 2012-05-18 2018-03-28 サントリーホールディングス株式会社 ワイン風味飲料
JP6938175B2 (ja) * 2017-03-09 2021-09-22 アサヒビール株式会社 容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP7329312B2 (ja) * 2017-11-22 2023-08-18 キリンホールディングス株式会社 飲料の香味改良剤およびその製造方法
JP7093646B2 (ja) * 2018-02-16 2022-06-30 サッポロビール株式会社 果汁含有低アルコール飲料、果汁含有低アルコール飲料ベース、果汁含有低アルコール飲料の製造方法、及び、果汁含有低アルコール飲料の香味向上方法

Family Cites Families (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04222585A (ja) * 1990-12-20 1992-08-12 Mercian Corp 低アルコール飲料の製造法
JP3613542B2 (ja) * 1997-03-25 2005-01-26 宝ホールディングス株式会社 アルコール飲料
JP2001046047A (ja) * 1999-08-04 2001-02-20 Hakutsuru Shuzo Kk グルコン酸を多量に含む清酒とその製造方法
JP2001103954A (ja) * 1999-10-13 2001-04-17 Fukutokucho Sakerui Kk 炭酸ガス含有アルコール飲料
JP2003230374A (ja) * 2002-02-07 2003-08-19 Takara Holdings Inc 容器入り果汁含有アルコール飲料及びその製造方法
JP2005087052A (ja) * 2003-09-16 2005-04-07 Asahi Breweries Ltd 甘味料含有アルコール飲料
JP2005192473A (ja) * 2004-01-07 2005-07-21 Takara Shuzo Co Ltd 果汁含有アルコール飲料
JP2005204585A (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Asahi Breweries Ltd ポリフェノール含有アルコール飲料
JP4827494B2 (ja) * 2005-10-31 2011-11-30 サントリーホールディングス株式会社 爽快なスッキリ感を有するアルコール飲料
JP2007159471A (ja) * 2005-12-13 2007-06-28 Asahi Breweries Ltd 起泡性炭酸飲料

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009225740A (ja) 2009-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5306205B2 (ja) 果汁含有アルコール飲料ベース及びこれを希釈して得られる飲料
JP5306791B2 (ja) 柑橘類由来の果汁及び/または柑橘類果実成分含有原料酒とグリセリンとを含有するアルコール飲料
KR101601991B1 (ko) 과즙 함유 알코올 음료
TWI638606B (zh) Low pH beverage
JP2011036228A (ja) アルコール感が抑制され、かつ甘味と酸味が調和した低アルコール無糖飲料の製造方法
JP7418529B2 (ja) 容器詰め炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP2005204585A (ja) ポリフェノール含有アルコール飲料
JP5227057B2 (ja) グルコン酸を含む低アルコール飲料
JP5498085B2 (ja) 長時間加熱果汁含有アルコール飲料
JP6581360B2 (ja) 酒らしい味わいが付与又は増強された飲料
JP2023168483A (ja) 容器入り炭酸アルコール飲料及びその製造方法
JP6721438B2 (ja) 木質成分含有飲料
JP2011152116A (ja) 容器詰め炭酸ガス含有アルコール飲料
JPS62143678A (ja) 深酔い防止アルコ−ル飲料の製造法
JP2009011199A (ja) 起泡性飲料
JP6595160B2 (ja) チューハイ飲料
JP2020099288A (ja) アルコールテイスト飲料
JP2019201653A (ja) 果汁含有アルコール飲料
JP6978525B2 (ja) 飲料、飲料の製造方法及び難消化性グルカンを含む飲料のえぐ味を改善する方法
JP7078593B2 (ja) 飲料、飲料の製造方法及び難消化性グルカンを含む飲料のえぐ味を改善する方法
JP6764220B2 (ja) 容器詰めアルコール飲料
JP2009195125A (ja) ぶどう果汁含有アルコール飲料
KR20200137011A (ko) 고알코올 음료, 고알코올 음료의 제조 방법 및 고알코올 음료의 향미 향상 방법
JP6760712B2 (ja) アルコール飲料の風味改良剤
JP2015100294A (ja) 蒸留酒とプロピレングリコールと果汁とを含有するアルコール飲料

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20101105

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120104

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20121018

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121214

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20121225

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130214

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5227057

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250