JP2003230374A - 容器入り果汁含有アルコール飲料及びその製造方法 - Google Patents

容器入り果汁含有アルコール飲料及びその製造方法

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JP2003230374A
JP2003230374A JP2002030284A JP2002030284A JP2003230374A JP 2003230374 A JP2003230374 A JP 2003230374A JP 2002030284 A JP2002030284 A JP 2002030284A JP 2002030284 A JP2002030284 A JP 2002030284A JP 2003230374 A JP2003230374 A JP 2003230374A
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Norihisa Fujiwara
徳久 藤原
Noriyuki Miyazaki
敬之 宮崎
Katsuhiko Taguma
克彦 田熊
Rika Ninomiya
里佳 二宮
Yuichi Nagase
裕一 長瀬
Shoji Tarumi
彰二 垂水
Kojiro Takahashi
康次郎 高橋
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Takara Holdings Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保存安定性の高められた容器入り果汁含有ア
ルコール飲料及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 加熱処理を全く行っていない果汁を含有
するアルコール飲料であって、加熱殺菌処理が行われて
なく、かつpHが3.0〜3.5である容器入り果汁含
有アルコール飲料。加熱処理を全く行っていない果汁を
混合した後の調合液のpHを3.0〜3.5に調整する
工程及び膜ろ過フィルターを用いてろ過する工程を包含
し、かつ加熱殺菌処理を行わない容器入り果汁含有アル
コール飲料の製造方法。アルコール飲料で常用の添加
剤、カーボネーション等の処理を付加してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原料果実由来の香
味が良好で、加熱処理を全く行っていない果汁本来の新
鮮な香味を有し、かつその香味の保存安定性が良好な容
器入り果汁含有アルコール飲料及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、酒類や醸造用アルコールなど
のアルコール原料に果実、果汁、糖類、酸味料、水等を
加えたアルコール飲料があり、チューハイ類に代表され
る低アルコールリキュール類が開発されてきた。近年、
市場に出回っているさまざまな果汁含有アルコール飲料
は、各種原料を混合した後、缶、瓶、PETボトルなど
の各種容器に充填後、加熱殺菌処理を行って製造してい
る。例えば、缶入りチューハイの一般的な製造方法は、
所定量の原料用アルコール、水、果汁、糖類、食品添加
物等を調合した後、カーボネーションを行い、容器に充
填、密封後に加熱殺菌処理することからなる。このとき
に行われる加熱殺菌処理は、通常、製品の中心部品温に
おいて65℃、10分間以上の条件で行われるが、これ
は製品中に残存する酵母をはじめとする微生物の増殖を
抑制することを目的として行われている。一方、日本酒
の生酒や生ビールでは、充填の前後で内容液に対して加
熱殺菌処理を行うことなく、メンブレンフィルターを用
いた膜ろ過を行うことにより、新鮮な風味を有する製品
が販売されている。生酒では、そのアルコール濃度が1
3〜14v/v%以上であるために、乳酸菌の一種であ
る火落菌の管理を徹底することにより微生物汚染の防止
は比較的容易である。生ビールでは、まずケイ藻土ろ過
により濁りやほとんどの酵母類などを既に除去し、次に
膜ろ過フィルター用いてろ過することにより、ビール中
に含まれている除去されなかった酵母あるいはビールに
有害とされる特別な乳酸菌などの細菌を除去して製造さ
れる。グラム陽性菌に抗菌活性をもつホップ由来の苦味
成分があるために、微生物汚染の防止は生酒と同様に比
較的容易である。しかしながら、果汁含有アルコール飲
料においては、果汁に由来する香気成分の損失をできる
だけ少なくする一方で、酵母、乳酸菌等の微生物汚染の
問題の検討を行う必要があった。
【0003】果汁含有アルコール飲料を製造する場合、
その使用する果汁には、濃縮果汁とストレート果汁(未
濃縮果汁)がある。濃縮果汁の中では、カットバックと
フレーバー還元とを併用した濃縮果汁が、原料果汁とし
ては最も風味の優れたものである。果汁を濃縮する方法
としては、真空と加熱を利用する方法が一般的であり、
強制循環型、液膜落下型、プレート式、コイル式、かく
はん膜式、回転円錐式などがある。濃縮果汁には、包
装、流通、貯蔵などが容易になるという利点があるが、
加熱工程があるため、低沸点成分の揮散と香味の変化が
起こるという欠点を有している。ストレート果汁には、
無殺菌果汁、殺菌果汁、殺菌冷凍果汁等がある。未濃縮
のストレート果汁、特に加熱処理を行っていない果汁を
使用することにより、原料果実本来の新鮮な香味を有す
る果汁含有アルコール飲料を製造することができるが、
酵母、乳酸菌等の微生物汚染を防止するために、容器に
充填、密封後に加熱殺菌処理を行う必要があり、加熱処
理を行っていない果汁を使用したにも関わらず、原料果
実本来の新鮮な香味が加熱殺菌処理により損なわれてし
まうことになる。
【0004】果汁含有アルコール飲料を製造する方法に
おいて、特開平4−341173号公報には、原料本来
の新鮮な香味を保持した、生感覚の新規なアルコール配
合飲料の製造方法が開示されているが、内容液のpHを
調整することによる原料果実由来の香味がどのように変
化するかについての記載はなく、製造当初の香味の流通
段階での保存安定性についての評価は行われていない。
また、酵母、乳酸菌等の微生物汚染を避けるために、非
常に小さい孔径の膜ろ過フィルターを用いてろ過した場
合の香味の損失や、最終製品の微生物汚染の可能性等に
ついての検討は行われていない。また、特開2000−
312580公報には、例えば、脱酸処理した改質果汁
を用いる風味の優れた果汁含有アルコール飲料が開示さ
れているが、上述と同様に、加熱殺菌処理を行わずにろ
過除菌を行った場合の香味の保存安定性や、最終製品の
微生物汚染の可能性等についての検討は行われていな
い。以上のことより、加熱処理を全く行わない果汁を用
いて、原料果実由来の香味が良好で、加熱処理すること
による果汁本来の新鮮な香味が損なわれることなく、か
つその香味の保存安定性が良好であり、また、酵母、乳
酸菌等の微生物汚染のない容器入り果実含有アルコール
飲料の開発が求められていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、上記
従来技術にかんがみ、加熱処理することによる果汁本来
の新鮮な香味が損なわれることのない、また、酵母、乳
酸菌等の微生物汚染のない保存安定性の高められた容器
入り果汁含有アルコール飲料及びその製造方法を提供す
ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明を概説すれば、本
発明の第1の発明は、加熱処理を全く行っていない果汁
を含有するアルコール飲料であって、加熱殺菌処理が行
われてなく、かつpHが3.0〜3.5であることを特
徴とする容器入り果汁含有アルコール飲料に関する。第
2の発明は、加熱処理を全く行っていない果汁を混合し
た後の調合液のpHを3.0〜3.5に調整する工程及
び膜ろ過フィルターを用いてろ過する工程を包含し、か
つ加熱殺菌処理を行わないことを特徴とする容器入り果
汁含有アルコール飲料の製造方法に関する。
【0007】本発明者らは、加熱処理することによる果
汁本来の新鮮な香味が損なわれることのない、また、酵
母、乳酸菌等の微生物汚染のない保存安定性の高められ
た容器入り果実含有アルコール飲料を提供すべく、鋭意
検討を重ねた結果、加熱処理を全く行っていない果汁を
含有するアルコール飲料において、果汁を混合した後の
調合液のpHを調整する工程等を包含させることによ
り、また、膜ろ過フィルターの孔径等を工夫することに
より、果汁本来の新鮮な香味を有し、かつ保存安定性が
良好な、加熱殺菌処理が行われてなく、かつpHが3.
0〜3.5である容器入り果汁含有アルコール飲料が得
られることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。まず、本発明でいう果汁含有アルコール飲料とは、
アルコール原料に果汁を含有させる飲料であって、更に
は必要に応じて水、糖類、酸味料、香料等の食品添加
物、その他の原料を混合して製造されるものであり、い
わゆるチューハイ、カクテル、フィズ、ワインクーラー
等のリキュール類等が挙げられる。本発明に用いるアル
コール原料に特に限定はなく、例えば、醸造用アルコー
ル、スピリッツ類(ラム、ウオッカ、ジン等)、リキュ
ール類、ウイスキー、ブランデー又は焼酎(甲類、乙類
等)等、更には清酒、ワイン、ビール等の醸造酒でもよ
い。これらをそれぞれ単独又は併用して用いることがで
きるが、その香味を生かすようなアルコール原料が好ま
しい。
【0009】本発明における果汁は、原料果実から圧搾
した搾汁液を用いるが、本発明では加熱処理を全く行っ
ていない果汁を用いることが特徴である。搾汁したまま
の濃縮していない原料用果汁であるストレート果汁等が
挙げられる。透明果汁が好適に使用できる。本発明でい
う加熱処理を全く行っていない果汁は、その果実の種類
に限定されず、また1種又は2種以上でもよい。本発明
で使用する果汁の原料果実としては、例えば、柑橘類果
実(オレンジ、温州ミカン、レモン、グレープフルー
ツ、ライム、マンダリン、ユズ、タンジェリン、テンプ
ルオレンジ、タンジェロ、カラマンシー等)、リンゴ、
ブドウ、モモ、パイナップル、グアバ、バナナ、マンゴ
ー、アセロラ、パパイヤ、パッションフルーツ、ウメ、
ナシ、アンズ、ライチ、メロン、西洋ナシ、スモモ類等
が使用できるが、本発明においては香味が劣化しやすい
柑橘類果実由来の果汁が特に好ましく、更にはレモン、
グレープフルーツ、ライム、ユズ等の加熱処理を行って
いない果汁が好適に使用できる。
【0010】本発明の果汁含有アルコール飲料のアルコ
ール濃度は、1v/v%以上であればよいが、好ましく
は4〜12v/v%、より好ましくは、6〜10v/v
%である。アルコール濃度が4v/v%未満であると、
アルコールによる酵母、乳酸菌等に対する生育抑制効果
が期待できず、また、12v/v%超であると、アルコ
ール臭が強すぎることとなり果汁本来の新鮮な香味が打
ち消されることになる。
【0011】本発明の果汁含有アルコール飲料は、加熱
殺菌処理が行われていないことを特徴とする。紫外線殺
菌やオゾン処理等の加熱を伴わない殺菌処理も本発明に
含まれる。また、本発明の果汁含有アルコール飲料のp
Hは、3.0〜3.5である。pHが3.0未満である
と、果汁本来の新鮮な香味の保存安定性が悪くなり、
3.5超であると、逆に官能的に製品の香味の香り立ち
が悪く、ぼけた印象になる。更に、酵母、乳酸菌等の微
生物に対する生育抑制効果が弱くなり、微生物汚染の危
険性が増大する。pHを3.0〜3.5に調整する原材
料に特に限定はないが、例えば、有機酸及び/又は有機
酸塩が挙げられる。有機酸としては、例えば、コハク
酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、リンゴ酸、フマル酸、グ
ルコン酸、アスコルビン酸、酢酸等が挙げられる。有機
酸塩としては、例えば、コハク酸、クエン酸、酒石酸、
乳酸、リンゴ酸、フマル酸、グルコン酸、アスコルビン
酸、酢酸等のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩
等が挙げられる。使用する果汁本来の新鮮な香味が損な
われることのない、極力味への影響が少ないものを適宜
選択すればよい。有機酸塩を使用し、pHを調整するこ
とにより、香味が良好で、保存期間中の香気成分の劣化
を防止することが可能である。
【0012】本発明の果汁含有アルコール飲料における
カーボネーションの有無は任意である。炭酸ガスを含有
していてもよく、炭酸ガスを含有していなくてもよい。
炭酸ガスを含有させる場合、香味の観点からそのガスボ
リュームは、1.5〜3.5の範囲で用いるのが好まし
い。ガスボリュームが1.5未満であると、炭酸飲料ら
しい爽快感に乏しく、また、3.5超であると、炭酸ガ
スの影響が強すぎて果汁本来の新鮮な香味が打ち消され
ることになる。なお、本発明でいうガスボリュームと
は、新版ソフトドリンクス〔発行所(株)光琳、発行昭
和56年10月25日、第676頁〕に記載の単位であ
る。
【0013】本発明でいう容器に特に限定はないが、例
えば、形状は缶、瓶、ペットボトル等、材質はアルミニ
ウム等の金属、ガラス、PET等の樹脂等が挙げられ
る。紙あるいは紙に類似する材質でもよい。充填前の容
器自体の殺菌処理は行ってもよいし、行わなくてもよ
い。殺菌処理を行うのであれば、殺菌方法に特に限定は
ないが、温水や蒸気による殺菌、UV処理や薬剤処理に
よる殺菌等を行えばよい。
【0014】本発明の容器入り果汁含有アルコール飲料
の製造方法を例示する。まず、アルコール、水、加熱処
理を全く行っていない果汁に、糖類等を混合し、有機酸
及び/又は有機酸塩により混合した後の調合液のpHを
3.0〜3.5に調整する。更に加水して、異物除去の
ろ過を行う。これに必要に応じて香料等の添加物を加え
る。得られた液を脱気水と均一に混合し、冷却、カーボ
ネーション後、膜ろ過フィルターを用いてろ過し、容器
に充填・密封することにより目的とする容器入り果汁含
有アルコール飲料を製造することができる。前記の製造
方法において、pHを調整する工程及び膜ろ過フィルタ
ーを用いてろ過する工程以外は任意の工程であり、カー
ボネーション等の工程は、必要に応じて行えばよい。
【0015】本発明の製造方法の主要部は、加熱処理を
全く行っていない果汁を混合した後の調合液のpHを
3.0〜3.5に調整する工程にある。更に、(カーボ
ネーションした後に)膜ろ過フィルターを用いてろ過す
る工程にある。本発明でいう加熱処理を全く行っていな
い果汁を混合した後の調合液のpHを3.0〜3.5に
調整するためには、上述したように、例えば、有機酸及
び/又は有機酸塩を用いて行うことができる。有機酸と
しては、例えば、コハク酸、クエン酸、酒石酸、乳酸、
リンゴ酸、フマル酸、グルコン酸、アスコルビン酸、酢
酸等が挙げられ、有機酸塩としては、それらのナトリウ
ム塩、カリウム塩、カルシウム塩等が挙げられる。果汁
本来の新鮮な香味が損なわれることのない、極力味への
影響が少ないものを適宜選択すればよい。
【0016】本発明に用いる膜ろ過フィルターに特に限
定はないが、香気成分の損失が少ない低吸着タイプを適
宜選択することにより達成される。膜ろ過フィルターの
孔径は、0.22超から0.65μmまでの範囲が適用
できるが、より孔径の大きいものほど香気成分の通過量
が多くなるので、できるだけ大きい孔径のものを選択す
るのが肝要であり、0.45μmが特に好適である。膜
ろ過フィルターの材質は、PVDF、セルロースエステ
ル、酢酸セルロース、PES(ポリエーテルスルホン)
等が使用できるが、上述したように果汁本来の新鮮な香
味を吸着しないものであればよい。
【0017】本発明の製造方法により、加熱処理を全く
行っていない果汁を含有するアルコール飲料において、
容器に充填後のみならず、充填前の添加物処理等におい
ても一切加熱殺菌処理を行うことがないので、原料果実
由来の香味が良好で、加熱処理することによる果汁本来
の新鮮な香味が損なわれることのない、また、酵母、乳
酸菌等の微生物汚染のない保存安定性の高められた容器
入り果汁含有アルコール飲料の工業的規模での製造を行
うことができる。
【0018】以下、検討例によって更に具体的に説明す
る。 検討例1(膜ろ過フィルターの孔径とろ過前後の調合液
の官能評価試験) 加熱処理を全く行っていない果汁含有アルコール飲料に
おいて、ろ過に使用する膜ろ過フィルターの孔径と柑橘
類果実の香気成分の透過率に関する試験を行った。加熱
処理を全く行っていないレモン果汁の含有量を3.0w
/v%とし、アルコール濃度7.0v/v%、その他糖
類、香料等を含む果汁含有アルコール飲料を調製した。
調合液のpHを、クエン酸及びクエン酸ナトリウムによ
り、3.1となるように調整し、孔径0.22、0.4
5、0.65μmの膜ろ過フィルター〔日本ミリポア社
製〕を用いて、それぞれろ過を行い、ろ過前後の濁度の
測定及び官能評価試験を行った。レモン等の柑橘類果実
の新鮮な香味を与える成分の主要なものの多くは、その
果実の果皮に含まれるピールオイルと呼ばれる精油成分
に含まれている。その精油成分のエマルジョンが多く含
まれる調合液はわずかに白濁した状態を呈することにな
るので、ろ過前後の濁度を測定することにより、レモン
等の柑橘類果実の香気成分の透過率を評価することがで
きる。濁度の測定には、2100N型濁度計〔HACH
社製〕を用いて行った。官能評価試験は、専門のパネラ
ー5名により3段階評価で行った。結果を表1に示す。
【0019】
【表1】
【0020】表1の結果より、ろ過前の調合液に比べ
て、0.45μm及び0.65μmの膜ろ過フィルター
でろ過を行った後の液の濁度はやや低下し、官能評価試
験においてもやや香味の低下が認められたが、香味の良
好さについての差は許容範囲内であると評価された。
0.22μmの膜ろ過フィルターでろ過を行った後の液
の濁度の低下は大きく、官能評価試験においても明らか
に不適であるという評価であった。
【0021】検討例2(香気成分の保存安定性に対する
pHの影響) 加熱処理を全く行っていない果汁含有アルコール飲料の
香気成分の保存安定性に対するpHの影響を検討した。
加熱処理を全く行っていないレモン果汁の含有量を3.
0w/v%とし、アルコール度数6.0v/v%、その
他糖類、レモン香料等を含む果汁含有アルコール飲料の
調合液を調製した。この調合液にグルコン酸ナトリウム
を添加して、pHを2.8、3.2、3.6にそれぞれ
調整したものを作製した。これらの調合液を、孔径0.
45μmの膜ろ過フィルター〔日本ミリポア社製〕を用
いて、それぞれ除菌ろ過を行い、40℃で保存試験を行
った。保存開始後、1週間目、2週間目、3週間目、4
週間目にそれらの官能評価試験を行った。結果を表2に
示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2より、pHを2.8に調整したもの
は、1週間目でややフレッシュ感の低下が認められ、3
週間目にはレモン特有の薬品様の劣化臭が強く感じられ
た。これに対し、pHを3.2に調整したものは、保存
開始4週間目においても、ややフレッシュ感の低下は認
められるものの、強い劣化臭は感じられなかった。pH
を3.6に調整したものは、1週間めから4週間めの全
保存区で劣化臭は認められなかったが、レモンらしい新
鮮な香り立ちが弱く、塩味が感じられて爽快感が劣って
いた。
【0024】検討例3(乳酸菌に対するpHの影響) 加熱処理を全く行わない果汁含有アルコール飲料におい
て、微生物汚染に対するpHの影響を検討するために、
加熱殺菌処理を行わないモデル液を用いて乳酸菌の増殖
に関する試験を行った。モデル液のアルコール濃度は
6.0v/v%、レモン果汁含有量は3.0w/v%、
果糖ぶどう糖液糖含有量は4.1w/v%となるように
調製した。このモデル液のpHを、クエン酸及びクエン
酸ナトリウムにより、それぞれ3.0、3.5、3.8
となるように調整した。調製したモデル液を0.45μ
mの膜ろ過フィルターでろ過を行った後、1ml当たり
10 2〜103個となるように乳酸菌を植菌し、25℃で
1ヵ月間培養を行い増殖性を調べた。乳酸菌はIFOよ
り入手したタイプストレインと食品より分離して自社で
保存している菌株を用いた。結果を表3及び表4に示
す。
【0025】
【表3】
【0026】
【表4】
【0027】表3及び表4の結果より、果汁含有アルコ
ール飲料のモデル液中での乳酸菌の増殖性については、
液中のpHにより影響を受けることが認められた。pH
が3.0のモデル液においては、実験に使用したすべて
の乳酸菌で1ヵ月後には不検出であったが、pHが3.
5のモデル液においては、一部の菌株で増殖性は認めら
れなかったものの液中に乳酸菌が残存していることが確
認された。更に、pHが3.8のモデル液においては、
乳酸菌が増殖していることが認められた。したがって、
液中のpHを3.0〜3.5としても乳酸菌の増殖を抑
制することができることが明らかとなった。
【0028】以上述べたごとく、本発明により、加熱処
理を全く行わない果汁を用いて、原料果実由来の香味が
良好で、加熱処理することによる果汁本来の新鮮な香味
が損なわれることのない、また、酵母、乳酸菌等の微生
物汚染のない保存安定性の高められた容器入り果汁含有
アルコール飲料を提供することができる。
【0029】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されない。
【0030】実施例1 加熱処理を全く行っていないレモン果汁を用いて果汁含
有アルコール飲料を調製した。レモン果汁含有アルコー
ル飲料の配合を表5に示す。表5に示す配合により、ア
ルコール、水、果汁に果糖ぶどう糖液糖、クエン酸を混
合し、グルコン酸ナトリウムにより混合した調合液のp
Hを3.2に調整した後にレモンフレーバーを加え、得
られた調合液を冷却、カーボネーション後、孔径0.4
5μmの膜ろ過フィルター〔日本ミリポア社製〕を用い
てろ過した。その後、得られた液をアルミニウム缶に充
填、密封し、レモン果汁含有アルコール飲料(本発明
1)を調製した。
【0031】
【表5】
【0032】対照として、調合液のpH調整を行わない
もの(対照1)、調合液のpH調整を行い、アルミニウ
ム缶に充填、密封後、中心部品温において65℃、10
分間の加熱殺菌処理を行ったもの(対照2)、調合液の
pH調整を行わず、アルミニウム缶に充填、密封後、中
心部品温において、65℃、10分間の加熱殺菌処理を
行ったもの(対照3)を調製した。得られたそれぞれの
レモン果汁含有アルコール飲料について、30℃、1ヵ
月保存した後に官能評価試験を行った。官能評価試験
は、専門のパネラー5名により行った。分析値並びに官
能評価試験結果を表6に示す。
【0033】
【表6】
【0034】表6より、本発明1の方が、対照1、対照
2、対照3に比べて、香味の鮮度維持に優れており、ま
た、微生物汚染の問題も認められなかった。
【0035】実施例2 実施例1に準じて、加熱処理を全く行っていないグレー
プフルーツ果汁を用いて果汁含有アルコール飲料を調製
した。グレープフルーツ果汁含有アルコール飲料の配合
を表7に示す。果汁を混合した後の調合液のpHの調整
は、クエン酸三ナトリウムにより行い、pHを3.3に
調整して、以下実施例1と同様にして、グレープフルー
ツ果汁含有アルコール飲料(本発明2)を調製した。
【0036】
【表7】
【0037】対照として、調合液のpH調整を行わない
もの(対照4)、調合液のpH調整を行い、アルミニウ
ム缶に充填、密封後、中心部品温において65℃、10
分間の加熱殺菌処理を行ったもの(対照5)、調合液の
pH調整を行わず、アルミニウム缶に充填、密封後、中
心部品温において65℃、10分間の加熱殺菌処理を行
ったもの(対照6)を調製した。得られたそれぞれのグ
レープフルーツ果汁含有アルコール飲料について、30
℃、1ヵ月保存した後に官能評価試験を行った。官能評
価試験は、専門のパネラー5名により行った。分析値並
びに官能評価試験結果を表8に示す。
【0038】
【表8】
【0039】表8より、本発明2の方が、対照4、対照
5、対照6に比べて、香味の鮮度維持に優れており、ま
た、微生物汚染の問題も認められなかった。
【0040】実施例3 実施例1に準じて、加熱処理を全く行っていないライム
果汁を用いて果汁含有アルコール飲料を調製した。ライ
ム果汁含有アルコール飲料の配合を表9に示す。果汁を
混合した後の調合液のpHの調整は、グルコン酸カリウ
ムにより行い、pHを3.1に調整して、以下実施例1
と同様にして、ライム果汁含有アルコール飲料(本発明
3)を調製した。
【0041】
【表9】
【0042】対照として、調合液のpH調整を行わない
もの(対照7)、調合液のpH調整を行い、アルミニウ
ム缶に充填、密封後、中心部品温において65℃、10
分間の加熱殺菌処理を行ったもの(対照8)、調合液の
pH調整を行わず、アルミニウム缶に充填、密封後、中
心部品温において、65℃、10分間の加熱殺菌処理を
行ったもの(対照9)を調製した。得られたそれぞれの
ライム果汁含有アルコール飲料について、30℃、1ヵ
月保存した後に官能評価試験を行った。官能評価試験
は、専門のパネラー5名により行った。分析値並びに官
能評価試験結果を表10に示す。
【0043】
【表10】
【0044】表10より、本発明3の方が、対照7、対
照8、対照9に比べて、香味の鮮度維持に優れており、
また、微生物汚染の問題も認められなかった。
【0045】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、加
熱処理を全く行っていない果汁を用いて果汁含有アルコ
ール飲料を製造するに当たり、果汁を混合した後の調合
液のpHを3.0〜3.5に調整することにより、ま
た、膜ろ過フィルターの孔径等を工夫することにより、
加熱処理することによる果汁本来の新鮮な香味が損なわ
れることのない、また、酵母、乳酸菌等の微生物汚染の
ない保存性の高められた容器入り果実含有アルコール飲
料を提供することができる。本発明は工業的規模での製
造が可能となる有用な容器入り果汁含有アルコール飲料
及びその製造方法である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田熊 克彦 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 二宮 里佳 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 長瀬 裕一 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 垂水 彰二 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 (72)発明者 高橋 康次郎 京都府京都市下京区四条通烏丸東入長刀鉾 町20番地 寳酒造株式会社本社事務所内 Fターム(参考) 4B015 LH03 LP01 LP02 4B028 AC10 AG08 AG09 AP18 AP25

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱処理を全く行っていない果汁を含有
    するアルコール飲料であって、加熱殺菌処理が行われて
    なく、かつpHが3.0〜3.5であることを特徴とす
    る容器入り果汁含有アルコール飲料。
  2. 【請求項2】 果汁が柑橘類果汁である請求項1記載の
    容器入り果汁含有アルコール飲料。
  3. 【請求項3】 炭酸ガスを含有する請求項1又は2に記
    載の容器入り果汁含有アルコール飲料。
  4. 【請求項4】 アルコール濃度が4〜12v/v%、ガ
    スボリュームが1.5〜3.5である請求項1〜3のい
    ずれか1項に記載の容器入り果汁含有アルコール飲料。
  5. 【請求項5】 加熱処理を全く行っていない果汁を混合
    した後の調合液のpHを3.0〜3.5に調整する工程
    及び膜ろ過フィルターを用いてろ過する工程を包含し、
    かつ加熱殺菌処理を行わないことを特徴とする容器入り
    果汁含有アルコール飲料の製造方法。
  6. 【請求項6】 膜ろ過フィルターの孔径が0.22超〜
    0.65μmである請求項5記載の容器入り果汁含有ア
    ルコール飲料の製造方法。
  7. 【請求項7】 膜ろ過フィルターを用いてろ過する工程
    が、カーボネーションする工程に次いで行うことを特徴
    とする請求項5又は6に記載の容器入り果汁含有アルコ
    ール飲料の製造方法。
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