JP6822622B1 - 石炭の評価方法及び配合炭の調製方法並びにコークスの製造方法 - Google Patents

石炭の評価方法及び配合炭の調製方法並びにコークスの製造方法 Download PDF

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Abstract

従来から広く知られているギーセラープラストメータなどの、攪拌子を備えた装置を用い、評価対象の石炭がコークスの強度を低下させる可能性があるかを評価する方法を提供する。ギーセラープラストメータ10を用いて石炭を評価する。ギーセラー流動度の測定後には、ギーセラープラストメータ10の容器11では加熱された石炭からセミコークス13が形成されている。容器11の内壁でのセミコークス13の高さをbとする。ギーセラープラストメータの攪拌子12でのセミコークス13の高さをaとする。高さa及びbで表される絡みつき度(a−b)/aあるいは高さaのみを石炭の評価指標とする。

Description

本発明は、冶金用コークスの原料となる石炭の評価方法及び該評価方法を用いる配合炭の調製方法、更には、該調製方法で得られた配合炭からコークスを製造する方法に関する。
高炉において溶銑を製造するために高炉原料として用いられる冶金用コークスは高強度であることが望ましい。コークスは強度が低いと高炉内で粉化し、高炉の通気性が阻害され、安定的な溶銑の生産が行なえなくなるからである。よって、高強度となるコークスが得られるあるいはコークスの強度を低下させないという観点で、冶金用コークスの原料として石炭を評価する技術が求められている。
特許文献1には、コークス炉におけるコークス化過程において、軟化溶融状態にある石炭がコークスの品質に大きな影響を与えることが記載されている。このように、石炭の評価では、石炭の軟化溶融状態の性質を正確に評価することが重要である。特許文献1に記載されている通り、その評価を行う方法として、JIS−M8801に規定されているギーセラープラストメータ法による流動度測定法が知られている。
特開2000−304674号公報
特許文献1に記載の通り、ギーセラープラストメータの流動度を用いることは、実際のコークス炉で起っている現象をシミュレートしているとはいえない点に問題があることが知られている。ギーセラープラストメータで測定された石炭の流動度を指標にして、コークスの品質の推定を行うことは、精度という観点で十分ではないという問題がある。冶金用コークスの原料として石炭を評価する技術であって、石炭の流動度以外を指標とした評価技術が求められている。
本発明は、上記事情を解決しようとするものであり、従来から広く知られているギーセラープラストメータなどの石炭を収容する容器と、当該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置を用い、評価対象の石炭がコークスの強度を低下させる可能性があるかを評価する方法を提供することを目的とする。本発明は、更に、その方法を用いて評価した石炭を有する配合炭の調製方法及び該調製方法で得られた配合炭を乾留してコークスを製造する方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、ギーセラー流動度の測定実験を行っていた際に、測定後にギーセラープラストメータの容器に残存する加熱された石炭(セミコークス)の形状が石炭によって異なる現象を観察した。本発明者らは、この形状を石炭の評価に用い得るかを検討し、本発明の完成に至った。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1)石炭を収容する容器と該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置を用いて石炭を評価する方法であって、前記容器に収容された石炭を加熱しながら攪拌子を回転することで、前記容器に形成されたセミコークスの前記容器の内壁での高さbと、前記攪拌子での前記セミコークスの高さaと、で表される絡みつき度(a−b)/aを評価指標とする、石炭の評価方法。
(2)前記装置がギーセラープラストメータであり、前記石炭を加熱する温度が前記石炭の再固化温度以上である条件下で求められる前記絡みつき度(a−b)/aが0.20以上である石炭を冶金用コークスの石炭として不良と評価する、(1)に記載の石炭の評価方法。
(3)石炭を収容する容器と該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置を用いて石炭を評価する方法であって、前記容器に収容された石炭を加熱しながら攪拌子を回転することで、前記容器に形成され且つ前記攪拌子に絡みつくセミコークスの前記攪拌子での高さaを評価指標とする、石炭の評価方法。
(4)前記装置がギーセラープラストメータであり、前記石炭を加熱する温度が前記石炭の再固化温度以上である条件下で求められる前記高さaが30mm以上である石炭を冶金用コークスの石炭として不良と評価する、(3)に記載の石炭の評価方法。
(5)(2)または(4)に記載の石炭の評価方法で不良と評価された石炭と前記石炭とは別の石炭とを混合して配合炭を調製する配合炭の調製方法であって、前記不良と評価された石炭の前記配合炭中の質量割合を10質量%以下とする、配合炭の調製方法。
(6)請求項2または請求項4に記載の石炭の評価方法で不良と評価された石炭と前記石炭とは別の石炭とを混合して配合炭を調製する配合炭の調製方法であって、前記不良と評価された石炭と別の石炭との質量割合が異なる複数の配合炭を乾留して得られるコークスの強度と前記不良と評価された石炭の質量割合との相関関係から前記強度が所望の値以上となる前記不良と評価された石炭の質量割合を特定し、前記不良と評価された石炭の質量割合が、特定した質量割合以下となるように配合炭を調製する、配合炭の調製方法。
(7)コークスの製造方法であって、(5)または(6)に記載の配合炭の調製方法で調製された配合炭を乾留してコークスを製造する、コークスの製造方法。
本発明によって、評価対象の石炭がコークスの強度を低下させる可能性があるかを把握できる。また、本発明で不良と評価した石炭をコークスの元となる配合炭に用いる場合であっても、配合炭中のその石炭の質量割合であって、コークスの強度の低下を抑え得る質量割合を把握しておけば、コークスの強度の低下を抑えつつ前記石炭の使用量を最適化したコークスを製造する操業が実現できる。これにより、従来使用不能とされた石炭も使用可能となり得る。更には、本発明で不良と評価した石炭を配合炭に用いる場合であっても、所望の強度となるコークスを製造し得る配合炭を構成する石炭及びその質量割合を特定することもできる。
図1は、ギーセラープラストメータの一例を示す鉛直断面図である。 図2は、ギーセラープラストメータの攪拌子でのセミコークスの高さa、容器の内壁でのセミコークスの高さb及び絡みつき度(a−b)/aと、ギーセラー最高流動度logMFと、の関係を示すグラフである。 図3は、実施例での配合炭から得られるコークスの強度DI(150/15)と配合炭中の石炭の質量割合との関係を示すグラフである。
本発明は、石炭を収容する容器と、当該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置で加熱された石炭から形成されたセミコークスの形状を指標とする石炭の評価方法である。より具体的には、当該方法は、セミコークスの容器内壁での高さbと攪拌子の高さaとで表される絡みつき度(a−b)/aあるいは高さaのみを石炭の評価指標に用いる。
図1は、本実施形態で用いることができるギーセラープラストメータ10の一例を示す鉛直断面図である。ギーセラープラストメータ10は、評価対象の石炭を収容する容器11と該容器11に挿入可能に配置される攪拌子12とを有する。攪拌子12は、図示しない駆動装置が設けられており、自転可能となっている。駆動装置は、容器11に収容された石炭に攪拌子12が挿入された状態で該攪拌子12に所定の回転力を与える。次いで、容器11を昇温加熱していくと、加熱された石炭13は軟化溶融状態になる。石炭13は粘弾性体であるので変形して、回転する攪拌子12に絡みついていくが、石炭13には形状を保つ力が働き、回転に抗する力が攪拌子12に作用する。
ギーセラープラストメータ法による流動度測定法では攪拌子12に所定のトルクをかけた状態で攪拌子12の回転速度を測定し、加熱中の最大の回転速度をギーセラー最高流動度MF(ddpm)として求める。測定値は、MFの常用対数logをとって、ギーセラー最高流動度をlogMFで表すこともある。石炭の加熱温度や容器11の寸法などの測定条件は、JIS M 8801に規定されており、以下の通りである。
深さ35.0mm及び内径21.4mmの容器11に、直径4.0mmの軸に垂直な4本の横棒(直径1.6mm及び長さ6.4mm)が取り付けられた攪拌子12を挿入し、5gの石炭を当該容器に充填する。次いで、300℃または350℃に予熱した溶融金属に容器11を浸して、3℃/分の速度での加熱を攪拌子12の回転が停止するまで続ける。ここで、攪拌子12の一番低い横棒と容器の底との距離は1.6mmであり、横棒間の軸方向に沿った距離が3.2mmである。中央の2本の横棒は回転方向に互いに180度異なった位置にあり、上下端の横棒も回転方向に互いに180度異なった位置にあり、中央の2本の横棒と上下端の2本の横棒は回転方向に互いに90度異なった位置にある。ASTM D2639に規定された条件もJIS M 8801の条件と同様であり、ASTMの方法を用いてもよい。ギーセラープラストメータを用いない場合、石炭を収容する容器の内径の5〜60%の径を有する攪拌子を用いることが好ましい。攪拌子には横棒を設けることが好ましいが、横棒がなくても軟化溶融した石炭の攪拌子への絡みつきは発生する。
石炭は加熱により軟化溶融して流動性を示し、さらに加熱することによって溶融物が再固化する。このため、前述の条件で測定した後、容器11には、石炭の再固化温度以上の条件下で加熱された石炭がセミコークス13となって収容される。石炭及びセミコークスは塑性体でもあるので、ギーセラー流動度の測定後、加熱・攪拌中の石炭(セミコークス)13は、容器11の内壁に接触しつつも攪拌子12に引っ張られて、攪拌子12に絡みついた形状を維持する。よって、大抵の銘柄の石炭では、図1に示すように、攪拌子12に接触しているセミコークス13の容器11の底面からの高さaが最も高く、容器11の内壁に接触しているセミコークス13の前記底面からの高さbが最も低くなる。軟化溶融した石炭のこのような挙動はワイセンベルグ効果として知られている。
高さaとbは、測定後の容器を解体することで測定できる。流動度の測定後に容器11をマイクロフォーカスX線CT装置でスキャンすれば、セミコークスの形状の画像が得られ、当該画像から高さa及びbを測定できる。マイクロフォーカスX線CT装置は、例えば、ニコン(株)製XTH320LC、GEセンシング&インスペクション・テクノロジー(株)製phoenix v|tome|x m300などである。高さaとbは、容器円周方向での位置による違いはほとんどないので、ある断面での形状を測定すれば通常は十分である。仮に、位置により違いがある場合には、複数断面で高さを測定し、これらの平均を高さaとbの値に用いてもよい。
ギーセラー流動度の測定後のセミコークスの形状は石炭によって異なっており、本発明者らは、容器内でのセミコークスの高さがコークスの強度に影響を及ぼすことを示す指標になると考え、セミコークスの容器内での高さで表される絡みつき度(a−b)/aとコークスの強度との関係を調査して、絡みつき度でその石炭から得られるコークスの強度を推定し得ることを見出した。本発明者らは、絡みつき度に代えてセミコークスの攪拌子での高さaを採用しても、絡みつき度と同様にコークスの強度を推定し得ることを見出した。
絡みつき度が大きい石炭や攪拌子でのセミコークスの高さaが大きい石炭は、軟化溶融状態では膨張性が過剰に大きく、加熱した後のコークス中で欠陥構造ができやすく、コークス強度に悪影響を与えると推測される。よって、本実施形態では、石炭の絡みつき度または高さaが所定の値以上である場合に当該石炭を不良と判断することとする。例えば、JIS等に定められたギーセラープラストメータの測定条件において、絡みつき度が0.20以上である石炭や高さaが30mm以上である石炭を冶金用コークスの石炭として不良と評価する。絡みつき度および高さaが大きいほど膨張性が大きすぎてコークス強度に悪影響があると判断できるので、絡みつき度と高さaについて、石炭を評価するための上限値を設ける必要はない。ただし、絡みつき度、高さaとも、測定値は試料石炭を収容する容器の大きさの制約を受ける。従って、絡みつき度が0.20以上、高さaが30mm以上の値が測定可能な容器を用いて測定を行うことが好ましい。
石炭の銘柄によってはセミコークス13が攪拌子12に全て引っ張られて、容器11の内壁(側壁)にセミコークス13が全く接触していない場合がある。その場合でも石炭は膨張性が過剰に大きいと推測されるので、絡みつき度を算出して石炭を評価することに支障はなく、bに0を代入して絡みつき度を1と算出すればよい。
不良と評価した石炭を用いて、それとは別の石炭とを混合して配合炭を調製する操業において、不良と評価した石炭の配合炭中の質量割合を抑えることで、その配合炭を乾留して製造されるコークスの強度の低下を抑えることができる。本実施形態では、不良と評価した石炭の配合炭中の質量割合を、例えば10質量%以下として配合炭を調製する。これにより、大抵の操業で、コークスの強度低下を抑えることができる。
操業を行うに際して、予め、不良と評価した石炭と別の石炭との質量割合が異なる配合炭を複数調製し、配合炭を乾留して得られるコークスの強度と不良と評価した石炭の質量割合との相関関係を得ておく。これにより、操業において、当該相関関係から、コークスの強度が所望の値以上となる不良と評価される石炭の質量割合を特定でき、不良と評価した石炭の配合炭中の質量割合を特定した質量割合以下となるように配合炭を調製する。この結果、不良と評価された石炭を用いながら、コークスの強度を所望の程度以上とする配合炭を調製できる。
コークスの強度と、不良と評価した石炭の質量割合との相関関係を予め得ておき、予め得られた相関関係から、コークスの強度を所望の値以上にできる不良と評価された石炭の質量割合を特定し、配合炭を調製してもよい。すなわち、配合炭を調製する主体は、相関関係を得る主体と異なっていてもよい。ここで、「主体」とはその行為を実施する者または組織を指す。上記のように作製した配合炭をコークス炉などで乾留してコークスを製造することで、所望の強度以上のコークスが製造できる。
<実験>
次に、性状が相違する様々な石炭を準備し、攪拌子でのセミコークスの高さa、容器内壁でのセミコークスの高さb及び絡みつき度(a−b)/aと、ギーセラー最高流動度logMFとの関係を調査した実験を説明する。図2は、ギーセラープラストメータの攪拌子でのセミコークスの高さa、容器の内壁でのセミコークスの高さb及び絡みつき度(a−b)/aと、ギーセラー最高流動度logMFと、の関係を示すグラフである。図2(a)は、攪拌子での高さaとlogMFとの関係を示すグラフである。図2(b)は、容器内壁での高さbとlogMFとの関係を示すグラフである。図2(c)は、絡みつき度(a−b)/aとlogMFとの関係を示すグラフである。
図2(a)のグラフによれば、logMFが増加するにつれて高さaが増加しているので、logMFと高さaとには正の相関関係が成立するように読み取れる。ところが、グラフ中の〇で囲って示す通り、logMFが約3で概ね同じであっても、aの値が相違している点が確認された。よって、logMFと高さaとに正の相関関係が成立するとは言い難い。
図2(b)のグラフによれば、各データがばらついており、logMFと高さbとには相関関係が成立すると読み取れない。図2(a)のaと同様に、logMFが概ね同じでbの値が相違している点が複数確認された。よって、logMFと高さbとに相関関係が成立するとは言えない。
図2(c)のグラフ中に□で囲って示す通り、logMFは相違しているが、絡みつき度が0で同じとなる2点が確認された。当該グラフ中に〇で囲って示す通り、logMFが概ね同じとしても絡みつき度が相違している。これらの結果から、logMFと絡みつき度とに相関関係が成立するとは言えない。
上記の結果からすると、本実施形態で用いた評価指標である絡みつき度は、ギーセラー最高流動度と相関関係があるとは言えず、ギーセラー最高流動度とは異質な評価指標であると言える。
図2(c)の黒四角のプロットは、絡みつき度(a−b)/aが0.2以上となった2種の石炭を示す。この2種の石炭は、高さaが30mm以上となり、絡みつき度の大きな石炭は、高さaも高くなる傾向が認められた。
絡みつき度(a−b)/aおよび高さaのコークス強度への影響を調査するため、石炭A〜Fを用いて乾留試験を行った。用いた石炭の性状を表1に示す。乾留試験はコークス炉の乾留条件をシミュレート可能な電気炉を用い、装入嵩密度750kg/dry石炭で炉内に装入した配合炭を1050℃で6時間の条件で乾留してコークスを製造した。準備した石炭の性状及び絡みつき度(a−b)/aを表1に示す。
Figure 0006822622

表1における「灰分」及び「揮発分」は、JIS M 8812の工業分析法による測定値(それぞれドライベース質量%)である。「Ro」は、JIS M 8816の石炭のビトリニットの平均最大反射率であり、「TI」は、JIS M 8816の石炭の微細組織成分の測定方法およびその解説に記載のParrの式に基づいて算出した石炭組織分析におけるイナート量(体積%)である。「logMF」は、JIS M 8801に規定されているギーセラープラストメータ法による流動度測定法で測定した最高流動度MFの常用対数logの値である。表1に示すように、石炭A〜Fの性状はそれぞれ異なっている。
表1の「絡みつき度」は、図1に示すギーセラープラストメータを用いて本実施形態に係る石炭の評価方法における高さaとbとを測定し、当該a、bを用いて算出した絡みつき度(a−b)/a値である。高さa及びbは、容器11をニコン(株)製X線CT装置XTH320LCでスキャンして得られたセミコークスの断面形状の画像から実測することで測定した。
表1で注目すべきは、石炭A及びBは、高さaが30mm以上であり、絡みつき度が0.20以上であることである。石炭Fは、表1に示されるRoやlogMFの性状を鑑みると、石炭から冶金用コークスを製造する技術分野では標準的な石炭とみなせる。
本実施例では、更に、石炭A〜Eの各々と石炭Fとを2:8の割合で混合した2種の石炭からなる混合炭を乾留してコークスを製造した。得られたコークスの強度を表2に示す。
Figure 0006822622

コークスの強度として、JIS K 2151の回転強度試験法に基づきコークスを所定量装入したドラム試験機を15rpmで150回転させた後の粒径15mm以上のコークスの質量割合を測定し、回転前との質量比×100であるドラム強度DI 150/15を求めた。表2では、2種の石炭からなる混合炭から得られたコークスの強度を記載してある。
表2からわかるように、石炭Aまたは石炭Bを石炭Fと混合した混合炭から得られるコークスは、石炭C、D及びEを石炭Fと混合した場合よりも、コークスの強度が低くなっていることがわかる。石炭AとBはいずれも絡みつき度(a−b)/aが0.20以上あるいは高さaが30mm以上である。このことから、絡みつき度(a−b)/aが0.20以上の石炭はコークス製造用の原料石炭として不良であると評価できる。同様に高さaが30mm以上の石炭もコークス製造用の原料石炭として不良であると評価できる。
次に、コークス製造用原料として不良であると評価される石炭の配合比の限界を検討した。
石炭A、C及び複数銘柄の石炭を混合した混合炭を準備し、混合炭の配合率を80質量%とし、石炭Aと石炭Cの配合率の合計を20質量%として、石炭AとCの配合率を変更した配合炭を5種類調製した。コークス炉の乾留条件をシミュレート可能な電気炉を用いて装入嵩密度750kg/乾燥基準で配合炭を炉内に装入し、配合炭を1050℃で6時間乾留してコークスを製造した。準備した石炭及び混合炭の性状を表3に示す。ここで、混合炭の灰分、揮発分、Ro、TI、logMFについてはその平均性状を、高さaと絡みつき度についてはギーセラープラストメータを用いて実測した値を示している。
Figure 0006822622

図3は、コークスの強度DI(150/15)と、コークスの元となる配合炭中の石炭A及び石炭Cの質量割合と、の関係を示すグラフである。石炭Aと石炭Cの配合率は図3にプロットしてある質量割合からわかる。図3によれば、石炭Aと石炭Cの性状は比較的似ているにもかかわらず、石炭Aを20質量%配合した場合のコークス強度の方が、石炭Cを20質量%配合した場合のコークス強度よりも低くなった。すなわち石炭Aは冶金用コークスの石炭として不良であることがこの試験からも確認できる。
図3のグラフからは、不良と評価された石炭Aの質量割合とコークスの強度とには、石炭Aの質量割合が減ると、コークスの強度が向上するという相関関係が読み取れる。すなわち、石炭Aの質量割合を抑えれば、コークスの強度は高いレベルを維持する。更に、図3のグラフから、石炭Aの配合炭中の質量割合を10質量%以下に抑えることで、コークスの強度の低下を抑えて、コークスの強度を高いレベルに維持できることがわかる。本実施形態の石炭の評価方法で不良と評価される石炭によるコークス強度への悪影響は、その配合率が少ないほど小さくなるので、不良と評価される石炭の配合率の下限は0質量%である。
仮に、コークスの所望の強度を、ドラム強度DI(150/15)で84.6程度と設定すると、図3のグラフから、コークスの強度を高いレベルに維持し得る石炭Aの質量割合は10質量%以下と特定できる。よって、石炭Aの質量割合を10質量%以下とするように配合炭を調製してコークスを製造することで、所望の強度のコークスの製造が実現できる。
本実施例では、(a−b)/aまたは高さaで不良と評価した石炭(以下「不良炭」と呼び、この例では石炭Aである)と不良炭とは別の石炭との質量割合が異なる複数の配合炭を乾留して得られるコークスの強度と前記不良炭の質量割合との相関関係を得ている。相関関係に基づいてコークス強度が所望の値以上となる不良炭の質量割合を特定し、不良炭の質量割合が、特定した質量割合以下となるように配合炭を調製する配合炭の調製方法の一例を本実施例で示してある。
以上の実施例により、本発明の評価指標である絡みつき度(a−b)/aおよび高さaで不良と評価した石炭を含む配合炭から得られるコークスの強度が低下するかどうかを把握できることが確認された。不良と評価した石炭の配合炭中の質量割合であって、コークスの強度の低下を抑える質量割合を把握できることが確認された。更には、不良と評価した石炭を用いてコークスを製造する操業を行う場合に、所望の強度となるコークスを製造し得る配合炭を構成する石炭及びその質量割合を特定し、特定された石炭及び質量割合となるように調整された配合炭を用いてコークスを製造することで、所望の強度のコークスの製造が実現できることが確認された。
10 ギーセラープラストメータ
11 容器
12 攪拌子
13 セミコークス(加熱された石炭)

Claims (7)

  1. 石炭を収容する容器と該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置を用いて石炭を評価する方法であって、
    前記容器に収容された石炭を加熱しながら攪拌子を回転することで、前記容器に形成されたセミコークスの前記容器の内壁での高さbと、前記攪拌子での前記セミコークスの高さaと、で表される絡みつき度(a−b)/aを評価指標とする、石炭の評価方法。
  2. 前記装置がギーセラープラストメータであり、前記石炭を加熱する温度が前記石炭の再固化温度以上である条件下で求められる前記絡みつき度(a−b)/aが0.20以上である石炭を冶金用コークスの石炭として不良と評価する、請求項1に記載の石炭の評価方法。
  3. 石炭を収容する容器と該容器に挿入可能に配置された攪拌子とを有する装置を用いて石炭を評価する方法であって、
    前記容器に収容された石炭を加熱しながら攪拌子を回転することで、前記容器に形成され且つ前記攪拌子に絡みつくセミコークスの前記攪拌子での高さaを評価指標とする、石炭の評価方法。
  4. 前記装置がギーセラープラストメータであり、前記石炭を加熱する温度が前記石炭の再固化温度以上である条件下で求められる前記高さaが30mm以上である石炭を冶金用コークスの石炭として不良と評価する、請求項3に記載の石炭の評価方法。
  5. 請求項2または請求項4に記載の石炭の評価方法で不良と評価された石炭と前記石炭とは別の石炭とを混合して配合炭を調製する配合炭の調製方法であって、
    前記不良と評価された石炭の前記配合炭中の質量割合を10質量%以下とする、配合炭の調製方法。
  6. 請求項2または請求項4に記載の石炭の評価方法で不良と評価された石炭と前記石炭とは別の石炭とを混合して配合炭を調製する配合炭の調製方法であって、
    前記不良と評価された石炭と別の石炭との質量割合が異なる複数の配合炭を乾留して得られるコークスの強度と前記不良と評価された石炭の質量割合との相関関係から前記強度が所望の値以上となる前記不良と評価された石炭の質量割合を特定し、
    前記不良と評価された石炭の質量割合が、特定した質量割合以下となるように配合炭を調製する、配合炭の調製方法。
  7. コークスの製造方法であって、
    請求項5または請求項6に記載の配合炭の調製方法で調製された配合炭を乾留してコークスを製造する、コークスの製造方法。
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