JP6819115B2 - コンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器及び移動体 - Google Patents

コンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器及び移動体 Download PDF

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Description

本発明は、コンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器及び移動体等に関する。
入力電圧レベルを時間(例えば信号エッジの遅延時間や、パルス信号のパルス幅、クロック信号の周期等)に変換し、その時間を比較することによって入力電圧レベルの比較を行うタイムドメイン(Time-Domain)型コンパレーターが知られている。
例えば特許文献1には、タイムドメイン型コンパレーターと、それを用いた逐次比較型A/D変換器が開示されている。特許文献1のタイムドメイン型コンパレーターは、第1、第2入力電圧及びクロック信号が入力される第1、第2の電圧時間変換回路を含み、第1、第2の電圧時間変換回路におけるクロック信号の遅延時間(第1、第2遅延時間)を比較することで第1、第2入力電圧を比較する。第1の電圧時間変換回路は複数の遅延段を含み、各遅延段は2段のインバーターを含んでいる。1段目のインバーターとグランドの間にはN型トランジスターが設けられ、2段目のインバーターと電源の間にはP型トランジスターが設けられている。そして、N型トランジスターには第1入力電圧が入力され、P型トランジスターには第2入力電圧が入力される。第2の電圧時間変換回路は、同様の構成であるが、N型トランジスターには第2入力電圧が入力され、P型トランジスターには第1入力電圧が入力される。このような構成により、第1、第2入力電圧の大小に応じて第1、第2遅延時間の大小が決まり、電圧比較が可能となっている。
米国特許第8373444号明細書
上記のようなタイムドメイン型コンパレーターでは、遅延時間(電圧を時間に変換するゲイン)は遅延段の段数で決まっており、その遅延段の段数の分だけレイアウト面積が必要であるという課題がある。例えば、遅延時間を大きくするためには遅延段の段数を増やす必要があり、レイアウト面積が増大する。
例えば上記の特許文献1では、クロック信号の一方のエッジのみを遅延させる構成になっているため、遅延時間を増やすには段数を増やさなければならない。即ち、複数の遅延段に一方のエッジ(立ち上がりエッジ)を入力し、そのエッジを遅延させた場合、次の入力エッジは必ず他方のエッジ(立ち下がりエッジ)となる。そのため、複数の遅延段の出力を入力側にフィードバックして繰り返し遅延させようとしても、2周目の立ち下がりエッジを遅延させることができない。即ち、複数の遅延段の出力を入力側にフィードバックして繰り返し遅延させることができないので、遅延時間を増やすには段数を増やす必要がある。
本発明の幾つかの態様によれば、遅延時間を確保しつつレイアウト面積を削減可能なコンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器及び移動体等を提供できる。
本発明は、上記の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は態様として実現することが可能である。
本発明の一態様は、第1の遅延回路を有し、第1の入力信号と第2の入力信号とが入力される第1の電圧時間変換回路と、第2の遅延回路を有し、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とが入力される第2の電圧時間変換回路と、前記第1の電圧時間変換回路の出力信号と前記第2の電圧時間変換回路の出力信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との大小を判定する判定回路と、を含み、前記第1の遅延回路が有する第1の遅延ユニットは、前記第1の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第1の立ち下がりエッジ遅延回路と、前記第2の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第1の立ち上がりエッジ遅延回路と、前記第1の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第1の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第1の遅延出力信号を生成する第1の出力回路と、を有し、前記第2の遅延回路が有する第2の遅延ユニットは、前記第2の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第2の立ち下がりエッジ遅延回路と、前記第1の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第2の立ち上がりエッジ遅延回路と、前記第2の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第2の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第2の遅延出力信号を生成する第2の出力回路と、を有するコンパレーターに関係する。
本発明の一態様によれば、第1の遅延ユニットが第1の立ち下がりエッジ遅延回路と第1の立ち上がりエッジ遅延回路を有し、第2の遅延ユニットが第2の立ち下がりエッジ遅延回路と第2の立ち上がりエッジ遅延回路を有する。これにより、第1の遅延回路及び第2の遅延回路の各遅延回路が、立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。遅延回路が両方のエッジを遅延できるので、一方のエッジを遅延させた後にその出力を入力側にフィードバックさせて他方のエッジを遅延させることが可能となる。これにより、遅延回路で複数回、エッジを遅延させることが可能となり、遅延時間を確保しつつレイアウト面積を削減することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記第1の立ち下がりエッジ遅延回路は、前記第1の遅延ユニットの入力信号が入力される第1の遅延バッファーと、第1の電源電圧のノードと前記第1の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第1の入力信号に基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターと、を有し、前記第1の立ち上がりエッジ遅延回路は、前記第1の遅延ユニットの入力信号が入力される第2の遅延バッファーと、第2の電源電圧のノードと前記第2の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第2の入力信号に基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターと、を有し、前記第2の立ち下がりエッジ遅延回路は、前記第2の遅延ユニットの入力信号が入力される第3の遅延バッファーと、前記第1の電源電圧のノードと前記第3の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第2の入力信号に基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターと、を有し、前記第2の立ち上がりエッジ遅延回路は、前記第2の遅延ユニットの入力信号が入力される第4の遅延バッファーと、前記第2の電源電圧のノードと前記第4の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第1の入力信号に基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターと、を有してもよい。
本発明の一態様によれば、第1の入力信号に基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターにより、第1の遅延バッファーが第1の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延できる。また、第2の入力信号に基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターにより、第2の遅延バッファーが第1の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延できる。また、第2の入力信号に基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターにより、第3の遅延バッファーが第2の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延できる。また、第1の入力信号に基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターにより、第4の遅延バッファーが第2の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延できる。
また本発明の一態様では、前記第1の出力回路は、前記第1の遅延ユニットの出力ノードと前記第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記第1の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第3の第2導電型トランジスターと、前記第1の電源電圧のノードと前記第1の遅延ユニットの出力ノードとの間に設けられ、前記第2の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第3の第1導電型トランジスターと、を有し、前記第2の出力回路は、前記第2の遅延ユニットの出力ノードと前記第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記第3の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第4の第2導電型トランジスターと、前記第1の電源電圧のノードと前記第2の遅延ユニットの出力ノードとの間に設けられ、前記第4の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第4の第1導電型トランジスターと、を有してもよい。
本発明の一態様によれば、第1の遅延バッファーの出力信号が立ち上がった場合に第3の第2導電型トランジスターがオンになり、第1の遅延出力信号が立ち下がる。また第2の遅延バッファーの出力信号が立ち下がった場合に第3の第1導電型トランジスターがオンになり、第1の遅延出力信号が立ち上がる。このようにして、第1の出力回路が、第1の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と第1の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて第1の遅延出力信号を生成できる。また第3の遅延バッファーの出力信号が立ち上がった場合に第4の第2導電型トランジスターがオンになり、第2の遅延出力信号が立ち下がる。また第4の遅延バッファーの出力信号が立ち下がった場合に第4の第1導電型トランジスターがオンになり、第2の遅延出力信号が立ち上がる。このようにして、第2の出力回路が、第2の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と第2の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて第2の遅延出力信号を生成できる。
また本発明の一態様では、前記第1の遅延バッファーは、前記第1の第1導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、前記第2の遅延バッファーは、前記第1の第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、前記第3の遅延バッファーは、前記第2の第1導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、前記第4の遅延バッファーは、前記第2の第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御されてもよい。
本発明の一態様によれば、各エッジにおいては第1導電型トランジスター又は第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御されるようになっている。そして、第1導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーと、第2導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーとの両方が設けられることによって、両エッジで遅延時間を制御することが可能となっている。
また本発明の一態様では、前記第1の遅延回路及び前記第2の遅延回路の各遅延回路は、直列に接続される複数の遅延ユニットを有してもよい。
このように、各遅延回路が複数の遅延ユニットを有することで、電圧を時間に変換するゲインを増加させることができる。
また本発明の一態様では、前記第1の電圧時間変換回路は、前記第1の遅延回路の入力信号を生成する第1の入力信号生成回路と、前記第1の遅延回路の出力信号に基づいて動作する第1のラッチ回路と、をさらに含み、前記第2の電圧時間変換回路は、前記第2の遅延回路の入力信号を生成する第2の入力信号生成回路と、前記第2の遅延回路の出力信号に基づいて動作する第2のラッチ回路と、をさらに含んでもよい。
本発明の一態様によれば、遅延回路を伝搬した第1のエッジが、入力信号生成回路により第2のエッジとして遅延回路の入力にフィードバックされる。そして、遅延回路で2周したエッジがラッチ回路でラッチされる。このようにして、エッジが遅延回路を2周するので、遅延時間を維持したまま遅延ユニットの段数を約半分にできる。
また本発明の一態様では、前記第1の入力信号生成回路は、前記第1の遅延回路の入力信号を第1論理レベルから第2論理レベルに変化させ、前記第1の遅延回路の出力信号が前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化した場合に、前記第1の遅延回路の入力信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化させ、前記第1のラッチ回路は、前記第1の遅延回路の出力信号が前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化した場合に、前記第2の論理レベルから前記第1論理レベルに出力信号が変化し、前記第2の入力信号生成回路は、前記第2の遅延回路の入力信号を前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化させ、前記第2の遅延回路の出力信号が前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化した場合に、前記第2の遅延回路の入力信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化させ、前記第2のラッチ回路は、前記第2の遅延回路の出力信号が前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化した場合に、前記第2の論理レベルから前記第1論理レベルに出力信号が変化してもよい。
本発明の一態様によれば、入力信号生成回路が遅延回路の入力信号を第1論理レベルから第2論理レベルに変化させた後、遅延回路をエッジが2周し、その2周分の遅延時間の後にラッチ回路の出力信号の論理レベルが変化し、遅延回路の出力信号の論理レベルが変化する。このようにして、エッジを遅延回路で2周させることができる。
また本発明の一態様では、前記第1の電圧時間変換回路は、前記第1の遅延回路からの出力信号のパルス数を計測する第1の計測回路を有し、前記第1の電圧時間変換回路の出力信号は、前記第1の計測回路の計測結果に基づいて生成され、前記第2の電圧時間変換回路は、前記第2の遅延回路からの出力信号のパルス数を計測する第2の計測回路を有し、前記第2の電圧時間変換回路の出力信号は、前記第2の計測回路の計測結果に基づいて生成されてもよい。
本発明の一態様によれば、遅延回路からの出力信号の周波数(単位時間当たりのパルス数)は、第1の入力信号及び第2の入力信号に応じた遅延時間で変化する。そのため、遅延回路からの出力信号のパルス数に基づいて第1の入力信号と第2の入力信号の大小を判定することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記第1の電圧時間変換回路は、前記第1の遅延回路を有し、前記第1の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第1のリングオシレーターを含み、前記第2の電圧時間変換回路は、前記第2の遅延回路を有し、前記第2の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第2のリングオシレーターを含んでもよい。
このように、遅延回路を含むリングオシレーターを構成することで、そのリングオシレーターの発振周波数が第1の入力信号及び第2の入力信号に応じて変化することになる。これにより、遅延回路からの出力信号のパルス数に基づいて第1の入力信号と第2の入力信号の大小を判定することが可能となる。
また本発明の一態様では、前記第1の電圧時間変換回路は、イネーブル信号と前記第1の遅延回路の出力信号に基づく信号とが入力され、前記第1の遅延回路の入力信号を生成する第3の入力信号生成回路を有し、前記第2の電圧時間変換回路は、前記イネーブル信号と前記第2の遅延回路の出力信号に基づく信号とが入力され、前記第2の遅延回路の入力信号を生成する第4の入力信号生成回路を含んでもよい。
このようにすれば、第1の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第1のリングオシレーターと、第2の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第2のリングオシレーターとを構成できる。
また本発明の他の態様は、上記のいずれかに記載されたコンパレーターを含む回路装置に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記に記載された回路装置を含む物理量センサーに関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記に記載された回路装置を含む電子機器に関係する。
また本発明の更に他の態様は、上記に記載された回路装置を含む移動体に関係する。
本実施形態のコンパレーターの構成例。 第1の遅延ユニットの構成例。 第2の遅延ユニットの構成例。 第1の遅延ユニットと第2の遅延ユニットの動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態のコンパレーターの第1の詳細な構成例。 PIN>NINの場合における第1の詳細な構成例のコンパレーターの動作を説明するタイミングチャート。 PIN<NINの場合における第1の詳細な構成例のコンパレーターの動作を説明するタイミングチャート。 判定回路の詳細な構成例。 PIN>NINの場合における判定回路の動作を説明するタイミングチャート。 PIN<NINの場合における判定回路の動作を説明するタイミングチャート。 本実施形態のコンパレーターの第2の詳細な構成例。 コンパレーターの第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャート。 比較例の遅延ユニットの構成例。 比較例の遅延ユニットの動作を模式的に説明するタイミングチャート。 比較例のリングオシレーターの構成例。 比較例のリングオシレーターの動作を模式的に説明するタイミングチャート。 コンパレーターの不感帯を説明する図。 回路装置の構成例。 物理量センサーの構成例。 電子機器の構成例。 移動体の具体例としての自動車を概略的に示した図。
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
1.構成
従来のコンパレーターは、電圧を直接に(時間等の他の量に変換せずに)比較するコンパレーター(例えばラッチコンパレーター等)が一般的である。このようなコンパレーターで微小信号を判定しようとする場合、コンパレーターの前段にプリアンプを設けて入力信号を増幅し、その増幅した信号をコンパレーターで比較する。プリアンプやコンパレーターにはバイアス電流を流す必要があるため、消費電力が大きくなる。
例えば図18で後述するような逐次比較A/D変換回路に上記のコンパレーターを適用した場合、消費電力の大部分をコンパレーターが占めることになる。逐次比較では、例えばLSBに近いビットの比較等でコンパレーターが微小な電圧差を比較することになる。コンパレーターには不感帯(ハイレベル、ローレベルが確率的に決まる入力電圧の範囲)があるため、その不感帯よりも電圧差が大きくなるようにプリアンプで増幅して比較を行う。そのため、プリアンプでの消費電力が大きくなる傾向にある。逐次比較のコンパレーターが比較する電圧差が大きい場合にはコンパレーターはオーバースペックになっているが、最小の電圧差に合わせてプリアンプを設計しなければならない。
本実施形態では、上記のような課題を解決するために電圧時間変換方式のコンパレーターを採用する。即ち、入力電圧を時間(エッジの時間差)に変換し、その時間領域で比較を行う。この方式ではデジタル的な動作でコンパレーターを実現できるので、バイアス電流が必要なくなり、低消費電力化できる。以下、本実施形態のコンパレーターについて説明する。
図1は、本実施形態のコンパレーター50の構成例である。また図2は、遅延ユニットUA1の構成例であり、図3は、遅延ユニットUB1の構成例である。コンパレーター50は、第1の電圧時間変換回路10、第2の電圧時間変換回路20、判定回路30を含む。
第1の電圧時間変換回路10は、第1の遅延回路12を有し、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとが入力される。第2の電圧時間変換回路20は、第2の遅延回路22を有し、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとが入力される。判定回路30は、第1の電圧時間変換回路10の出力信号NOUTと第2の電圧時間変換回路20の出力信号POUTとに基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの大小を判定する。
そして、第1の遅延回路12は遅延ユニットUA1(第1の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUA1は、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17、第1の立ち上がりエッジ遅延回路18、第1の出力回路19を有する。第1の立ち下がりエッジ遅延回路17は、第1の入力信号PINに基づいて、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINの立ち下がりエッジを遅延させる。第1の立ち上がりエッジ遅延回路18は、第2の入力信号NINに基づいて、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINの立ち上がりエッジを遅延させる。第1の出力回路19は、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17の出力信号XNCLKAと、第1の立ち上がりエッジ遅延回路18の出力信号XPCLKAとに基づいて、第1の遅延出力信号SQAを生成する。
第2の遅延回路22は遅延ユニットUB1(第2の遅延ユニット)を有する。遅延ユニットUB1は、第2の立ち下がりエッジ遅延回路27、第2の立ち上がりエッジ遅延回路28、第2の出力回路29を有する。第2の立ち下がりエッジ遅延回路27は、第2の入力信号NINに基づいて、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINの立ち下がりエッジを遅延させる。第2の立ち上がりエッジ遅延回路28は、第1の入力信号PINに基づいて、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINの立ち上がりエッジを遅延させる。第2の出力回路29は、第2の立ち下がりエッジ遅延回路27の出力信号XNCLKBと、第2の立ち上がりエッジ遅延回路28の出力信号XPCLKBとに基づいて、第2の遅延出力信号SQBを生成する。
なお、図1では遅延回路12、22がそれぞれ複数の遅延ユニットUA1〜UA3、UB1〜UB3を含む場合を図示しているが、これに限定されず、遅延回路12、22はそれぞれ1又は複数の遅延ユニットを含めばよい。また、複数の遅延ユニットの個数は3に限定されず、任意である。また、図2、図3には遅延ユニットUA1、UB1を図示しているが、遅延ユニットUA2、UA3は遅延ユニットUA1と同様に構成でき、遅延ユニットUB2、UB3は遅延ユニットUB1と同様に構成できる。
ここで、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINは、コンパレーター50によって比較される電圧(入力電圧、比較電圧)である。
また、第1の遅延回路12の入力信号NDLINと第2の遅延回路22の入力信号PDLINは、少なくとも1つのエッジ(論理レベルの変化)を有する信号である。信号NDLIN、PDLINは、電圧時間変換回路10、20の外部から供給されてもよいし、電圧時間変換回路10、20の内部で生成されてもよい。例えば、電圧時間変換回路10、20の外部からクロック信号等のデジタル信号が信号NDLIN、PDLINとして入力されてもよい。或いは、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQを電圧時間変換回路10、20の内部のロジック回路で処理して信号NDLIN、PDLINとしてフィードバックさせてもよい。
また、第1の電圧時間変換回路10の出力信号NOUTは第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づく信号であり、第2の電圧時間変換回路20の出力信号POUTは第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づく信号である。例えば信号NDLQ、PDLQがそのまま信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。或いは、ラッチ回路やカウンター等のロジック回路に信号NDLQ、PDLQが入力され、ロジック回路で処理された信号が信号NOUT、POUTとして出力されてもよい。
本実施形態によれば、各遅延ユニットUA1、UB1が立ち下がりエッジ遅延回路17、27及び立ち上がりエッジ遅延回路18、28を有している。これにより、遅延回路12、22が立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。この点については図4で詳細に後述する。
また本実施形態によれば、立ち下がりエッジ遅延回路17、27と立ち上がりエッジ遅延回路18、28が別個に構成され、それらの出力信号に基づいて出力回路19、29が出力信号SQA、SQBを出力する。遅延させないエッジ(例えば立ち下がりエッジ遅延回路17、27では立ち上がりエッジ)は急峻に変化するので、それによって出力回路19、29での貫通電流を低減できる。また、遅延させないエッジが急峻に変化することで、遅延させるエッジでの電圧レベルの変化が必ず電源レベルから開始するようになり、正確に遅延時間を発生できる。これらの点については図13〜図16及び図4で詳細に後述する。
また本実施形態では、第1の立ち下がりエッジ遅延回路17は、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINが入力される第1の遅延バッファーDEAと、第1の電源電圧のノード(高電位側電源VDDのノード)と第1の遅延バッファーDEAとの間に設けられ、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターTPAと、を有する。第1の立ち上がりエッジ遅延回路18は、遅延ユニットUA1の入力信号NDLINが入力される第2の遅延バッファーDEBと、第2の電源電圧のノード(低電位側電源VSSのノード、例えばグランドのノード)と第2の遅延バッファーDEBとの間に設けられ、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターTNAと、を有する。第2の立ち下がりエッジ遅延回路27は、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINが入力される第3の遅延バッファーDECと、第1の電源電圧のノードと第3の遅延バッファーDECとの間に設けられ、第2の入力信号NINに基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターTPBと、を有する。第2の立ち上がりエッジ遅延回路28は、遅延ユニットUB1の入力信号PDLINが入力される第4の遅延バッファーDEDと、第2の電源電圧のノードと第4の遅延バッファーDEDとの間に設けられ、第1の入力信号PINに基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターTNBと、を有する。
ここで、入力信号PIN、NINに基づき電流が制御されるとは、入力信号PIN、NINに基づく信号がトランジスターのゲートに入力され、そのゲートに入力された信号の電圧レベルにより、そのトランジスターに流れる電流(ドレイン電流)が制御されることである。即ち、トランジスターTPA、TPBは、電源VDDから遅延バッファーDEA、DECの高電位側電源ノードへ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。トランジスターTNA、TNBは、遅延バッファーDEB、DEDの低電位側電源ノードから電源VSSへ流れる電流を、入力信号PIN、NINに基づいて制御する。なお、入力信号PIN、NINがそのままトランジスターのゲートに入力されてもよいし、或いは、入力信号PIN、NINがバッファー等の回路に入力され、その回路の出力信号がトランジスターのゲートに入力されてもよい。
また、第1導電型は正及び負の導電型の一方であり、第2導電型は正及び負の導電型の他方である。例えば第1導電型トランジスターはP型MOSトランジスターであり、第2導電型トランジスターはN型MOSトランジスターである。
また、遅延バッファーDEA、DEB、DEC、DEDは、入力された論理レベルを反転で出力する回路(例えばロジック素子、ロジック回路)である。例えば遅延バッファーDEA、DEB、DEC、DEDは、インバーター(論理反転素子)である。
本実施形態によれば、遅延バッファーDEA、DECの電源VDD側にトランジスターが挿入されている。そして、これらのトランジスターのゲートにコンパレーター50の入力信号PIN、NINが入力され、トランジスターに流れる電流(トランジスターのオン抵抗)が入力信号PIN、NINに基づき制御される。これにより、遅延バッファーDEA、DECが立ち下がりエッジ(遅延バッファーの出力信号では立ち上がりエッジ)を遅延できるようになる。また、遅延バッファーDEB、DEDの電源VSS側にトランジスターが挿入されている。そして、これらのトランジスターのゲートにコンパレーター50の入力信号NIN、PINが入力され、トランジスターに流れる電流(トランジスターのオン抵抗)が入力信号NIN、PINに基づき制御される。これにより、遅延バッファーDEB、DEDが立ち上がりエッジ(遅延バッファーの出力信号では立ち下がりエッジ)を遅延できるようになる。このようにして、遅延ユニットUA1、UB1が立ち上がりエッジ及び立ち下がりエッジの両方を遅延できるようになる。
また本実施形態では、第1の出力回路19は、遅延ユニットUA1の出力ノードと第2の電源電圧のノード(電源VSSのノード)との間に設けられ、第1の遅延バッファーDEAの出力信号XNCLKAがゲートに入力される第3の第2導電型トランジスターTNCと、第1の電源電圧のノード(電源VDDのノード)と遅延ユニットUA1の出力ノードとの間に設けられ、第2の遅延バッファーDEBの出力信号XPCLKAがゲートに入力される第3の第1導電型トランジスターTPCと、を有する。第2の出力回路29は、遅延ユニットUB1の出力ノードと第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、第3の遅延バッファーDECの出力信号XNCLKBがゲートに入力される第4の第2導電型トランジスターTNDと、第1の電源電圧のノードと遅延ユニットUB1の出力ノードとの間に設けられ、第4の遅延バッファーDEDの出力信号XPCLKBがゲートに入力される第4の第1導電型トランジスターTPDと、を有する。
本実施形態によれば、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINが立ち下がった場合に遅延バッファーDEA、DECの出力信号XNCLKA、XNCLKBが立ち上がり、トランジスターTNC、TNDがオンになり、遅延出力信号SQA、SQBが立ち下がる。また遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINが立ち上がった場合に遅延バッファーDEB、DEDの出力信号XPCLKA、XPCLKBが立ち上がり、トランジスターTPC、TPDがオンになり、遅延出力信号SQA、SQBが立ち上がる。このようにして、出力回路19、29が、立ち下がりエッジ遅延回路17、27の出力信号XNCLKA、XNCLKBと、立ち上がりエッジ遅延回路18、28の出力信号XPCLKA、XPCLKBとに基づいて、遅延出力信号SQA、SQBを生成できる。
図4は、遅延ユニットUA1、UB1の動作を説明するタイミングチャートである。ここではPIN>NINの場合を例に説明する。なお、遅延ユニットの入力信号は図4に限定されない。例えば立ち下がりエッジの後に立ち上がりエッジが入力されてもよいし、矩形波が繰り返すクロック信号のような信号が入力されてもよい。
図4のE1、E2に示すように、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINがローレベルからハイレベルになった場合、E3、E4に示すように、遅延バッファーDEB、DEDの出力信号XPCLKA、XPCLKBはハイレベルからローレベルになる。このとき、PIN>NINなので、図2の遅延ユニットUA1においてトランジスターTNAに流れる電流は、図3の遅延ユニットUB1においてトランジスターTNBに流れる電流よりも小さくなる。そのため、遅延バッファーDEBの出力信号XPCLKAがハイレベルからローレベルに変化する時間は、遅延バッファーDEDの出力信号XPCLKBがハイレベルからローレベルに変化する時間よりも長くなる。これにより、E5、E6に示すように、トランジスターTPCがオンになって遅延出力信号SQAがローレベルからハイレベルになるタイミングが、トランジスターTPDがオンになって遅延出力信号SQBがローレベルからハイレベルになるタイミングよりも遅くなる。
同様に、E7、E8に示すように、遅延ユニットUA1、UB1の入力信号NDLIN、PDLINがハイレベルからローレベルになった場合、E9、E10に示すように、遅延バッファーDEA、DECの出力信号XNCLKA、XNCLKBはローレベルからハイレベルになる。このとき、PIN>NINなので、図2の遅延ユニットUA1においてトランジスターTPAに流れる電流は、図3の遅延ユニットUB1においてトランジスターTPBに流れる電流よりも小さくなる。そのため、遅延バッファーDEAの出力信号XNCLKAがローレベルからハイレベルに変化する時間は、遅延バッファーDECの出力信号XNCLKBがローレベルからハイレベルに変化する時間よりも長くなる。これにより、E11、E12に示すように、トランジスターTNCがオンになって遅延出力信号SQAがハイレベルからローレベルになるタイミングが、トランジスターTNDがオンになって遅延出力信号SQBがハイレベルからローレベルになるタイミングよりも遅くなる。
なお、PIN<NINの場合には、遅延出力信号SQAがローレベルからハイレベルになるタイミングが、遅延出力信号SQBがローレベルからハイレベルになるタイミングよりも早くなる。また、遅延出力信号SQAがハイレベルからローレベルになるタイミングが、遅延出力信号SQBがハイレベルからローレベルになるタイミングよりも早くなる。
このように、本実施形態では遅延ユニットUA1、UB1が両エッジを遅延可能であるため、遅延ユニットの段数を削減し、コンパレーター50のレイアウト面積を削減することが可能となる。例えば図5〜図7で後述するように、入力信号生成回路14、24を設けて遅延回路12、22にエッジを2周させることで、遅延時間を約2倍にできる。このとき、立ち下がりエッジ、立ち上がりエッジの順に遅延回路12、22を伝搬して遅延されるが、これは両エッジを遅延可能なことによって実現されている。また、図11、図12で後述するように、リングオシレーターに遅延回路12、22を組み込んでもよい。この場合、リングオシレーターの発振信号(クロック信号)が遅延回路12、22を伝搬し、その遅延によって発振周波数が異なる。これも、両エッジを遅延可能なことによって実現されている。このように、両エッジを遅延可能なことによって複数回、遅延回路12、22で遅延を発生させることが可能となり、段数を削減しつつ遅延時間を増加させることができる。
また本実施形態では、第1の遅延バッファーDEAは、第1の第1導電型トランジスターTPAに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第2の遅延バッファーDEBは、第1の第2導電型トランジスターTNAに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第3の遅延バッファーDECは、第2の第1導電型トランジスターTPBに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。第4の遅延バッファーDEDは、第2の第2導電型トランジスターTNBに流れる電流に基づき遅延時間が制御される。
即ち、遅延バッファーDEA、DECの入力がハイレベルからローレベルに立ち下がった場合、第1導電型トランジスターTPA、TPBに流れる電流により、出力がローレベルからハイレベルに立ち上がる。この場合、信号PIN、NINに応じた第1導電型トランジスターTPA、TPBに流れる電流で、出力の立ち上がりエッジの遅延時間が決まっている。一方、遅延バッファーDEB、DEDの入力がローレベルからハイレベルに立ち上がった場合、第2導電型トランジスターTNA、TNBに流れる電流により、出力がハイレベルからローレベルに立ち下がる。この場合、信号NIN、PINに応じた第2導電型トランジスターTNA、TNBに流れる電流で、出力の立ち下がりエッジの遅延時間が決まっている。なお、トランジスターに流れる電流がそのまま遅延バッファーの電源ノードに供給されることで遅延時間が制御されてもよいし、或いは、トランジスターに流れる電流が何らかの回路や素子を介して遅延バッファーの電源ノードに供給されることで遅延時間が制御されてもよい。
このように、各エッジにおいては第1導電型トランジスター又は第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御されるようになっている。そして、第1導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーと、第2導電型トランジスターが設けられた遅延バッファーとの両方が設けられることによって、両エッジで遅延時間を制御することが可能となっている。
2.第1詳細構成
図5は、本実施形態のコンパレーター50の第1の詳細な構成例である。図5では、第1の電圧時間変換回路10が、第1の遅延回路12、第1の入力信号生成回路14、第1のラッチ回路16を含み、第2の電圧時間変換回路20が、第2の遅延回路22、第2の入力信号生成回路24、第2のラッチ回路26を含む。
第1の遅延回路12及び第2の遅延回路22の各遅延回路は、直列に接続される複数の遅延ユニットを有する。各遅延ユニットは、図2、図3で説明した遅延ユニットである。ここで、直列に接続されるとは、遅延ユニットの出力信号が次の遅延ユニットの入力信号となることである。なお図5では遅延回路12、22がそれぞれ3つの遅延ユニットを有する場合を図示しているが、これに限定されない。
このように、各遅延回路が複数の遅延ユニットを有することで、電圧を時間に変換するゲインを増加させることができる。本実施形態では遅延回路12、22でエッジを2回遅延させるので、1回だけ遅延させる場合に比べて約半分の段数の遅延ユニットで同じゲインを実現可能である。
第1の入力信号生成回路14は、第1の遅延回路12の入力信号NDLINを生成し、入力信号NDLINを第1の遅延回路12へ出力する。第1のラッチ回路16は、第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づいて動作するラッチ回路である。第2の入力信号生成回路24は、第2の遅延回路22の入力信号PDLINを生成し、入力信号PDLINを第2の遅延回路22へ出力する。第2のラッチ回路26は、第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づいて動作するラッチ回路である。
具体的には、第1の入力信号生成回路14は、セット端子にイネーブル信号ENが入力され、リセット端子に遅延回路12の出力信号NDLQが入力されるRSラッチRSAと、イネーブル信号EN及びRSラッチRSAの出力信号RSAQが入力されるNAND回路NAA(否定論理積回路)と、を有する。NAND回路NAAの出力信号が、遅延回路12の入力信号NDLINとなる。また、第2の入力信号生成回路24は、セット端子にイネーブル信号ENが入力され、リセット端子に遅延回路22の出力信号PDLQが入力されるRSラッチRSBと、イネーブル信号EN及びRSラッチRSBの出力信号RSBQが入力されるNAND回路NABと、を有する。NAND回路NABの出力信号が、遅延回路22の入力信号PDLINとなる。イネーブル信号ENは、例えばコンパレーターを含む回路装置に含まれる制御回路や処理回路から入力される。或いは、コンパレーターを含む回路装置の外部に設けられたCPU等から入力されてもよい。
ラッチ回路16、26は、例えばフリップフロップ回路である。ラッチ回路16のリセット端子(ローアクティブ)にはイネーブル信号ENが入力され、データ端子には第1論理レベル(例えばハイレベル)が入力され、クロック端子には遅延回路12の出力信号NDLQが入力される。ラッチ回路16の出力信号が、電圧時間変換回路10の出力信号NOUTとなる。ラッチ回路26のリセット端子(ローアクティブ)にはイネーブル信号ENが入力され、データ端子には第1論理レベル(例えばハイレベル)が入力され、クロック端子には遅延回路22の出力信号PDLQが入力される。ラッチ回路26の出力信号が、電圧時間変換回路20の出力信号POUTとなる。なお、ラッチ回路16、26はフリップフロップ回路に限定されず、入力信号の取り込み及び取り込んだ信号の出力を行う回路であればよい。
このような構成によって、遅延回路12、22を伝搬した第1のエッジが、入力信号生成回路14、24により第2のエッジとして遅延回路12、22の入力にフィードバックされる。そして、遅延回路12、22で2周したエッジがラッチ回路16、26でラッチされる。このようにして、エッジが遅延回路12、22を2周するので、遅延時間を維持したまま遅延ユニットの段数を約半分にできる。
図6は、PIN>NINの場合における図5のコンパレーター50の動作を説明するタイミングチャートである。
図6のA1に示すように、第1の入力信号生成回路14は、第1の遅延回路12の入力信号NDLINをハイレベル(第1論理レベル)からローレベル(第2論理レベル)に変化させる。即ち、A2に示すように、イネーブル信号ENがローレベルからハイレベルになり、それによってNAND回路NAAの出力信号(入力信号NDLIN)がハイレベルからローレベルになる。
A3に示すように、入力信号NDLINの立ち下がりエッジが遅延回路12を伝搬し、遅延回路12の出力信号NDLQがハイレベルからローレベルに変化する。この場合に、A4に示すように、入力信号生成回路14は、遅延回路12の入力信号NDLINをローレベルからハイレベルに変化させる。即ち、A5に示すように、出力信号NDLQがローレベルになったことでRSラッチRSAがリセットされ、RSラッチRSAの出力信号RSAQがハイレベルからローレベルに変化する。そして、RSラッチRSAの出力信号RSAQがローレベルになったことでNAND回路NAAの出力信号(入力信号NDLIN)がローレベルからハイレベルになる。
A6に示すように、入力信号NDLINの立ち上がりエッジが遅延回路12を伝搬し、遅延回路12の出力信号NDLQがローレベルからハイレベルに変化する。この場合、第1のラッチ回路16はローレベルからハイレベルに出力信号NOUTが変化する。即ち、ラッチ回路16はイネーブル信号ENがハイレベルになったことでリセット解除されている。そして、クロック端子の入力信号(出力信号NDLQ)が立ち上がったことで、データ端子の入力信号(ハイレベル)を取り込み、出力信号NOUTがローレベルからハイレベルに変化する。
このようにして、イネーブル信号ENがハイレベルになってから遅延回路12をエッジが2周し、遅延時間TDN後に出力信号NOUTがハイレベルになる。
なお、第2の電圧時間変換回路20についても動作は同様である。即ち、第2の入力信号生成回路24は、第2の遅延回路22の入力信号PDLINをハイレベルからローレベルに変化させる。遅延回路22の出力信号PDLQがハイレベルからローレベルに変化した場合に、入力信号生成回路24は、遅延回路22の入力信号PDLINをローレベルからハイレベルに変化させる。第2のラッチ回路26は、遅延回路22の出力信号PDLQがローレベルからハイレベルに変化した場合に、ローレベルからハイレベルに出力信号POUTが変化する。このようにして、イネーブル信号ENがハイレベルになってから遅延回路22をエッジが2周し、遅延時間TDP後に出力信号POUTがハイレベルになる。
PIN>NINの場合、TDP<TDNとなり、出力信号POUTが出力信号NOUTよりも先に立ち上がる。判定回路30は、出力信号POUTが先に立ち上がったことを検出した場合、PIN>NINと判定し、その判定結果(例えばハイレベルの判定信号CPQ)を出力する。
図7は、PIN<NINの場合における図5のコンパレーター50の動作を説明するタイミングチャートである。なお、動作は図6と同様であるので説明を省略する。
PIN<NINの場合、TDP>TDNとなり、出力信号NOUTが出力信号POUTよりも先に立ち上がる。判定回路30は、出力信号NOUTが先に立ち上がったことを検出した場合、PIN<NINと判定し、その判定結果(例えばローレベルの判定信号CPQ)を出力する。
3.判定回路
図8は、判定回路30の詳細な構成例である。なお、判定回路30の構成は図8に限定されず、信号NOUT、POUTのいずれの信号に先にエッジが出力されたかを判定できる回路であればよい。
図8の判定回路30は、信号NOUT、POUTを遅延させるバッファーBFE1、BFE2と、バッファーBFE1、BFE2の出力信号が入力されるRSラッチRSE1と、信号NOUT、POUTの論理積を出力するAND回路ANE(論理積回路)と、バッファーBFE1、BFE2の出力信号の論理和を出力するOR回路ORE(論理和回路)と、AND回路ANEとOR回路OREの出力信号が入力されるRSラッチRSE2と、を含む。
RSラッチRSE1の出力信号は判定信号CPQである。PIN>NINの場合に判定信号CPQはハイレベルとなり、PIN<NINの場合に判定信号CPQはローレベルとなる。
OR回路OREの出力信号LATCHは、信号NOUT、POUTのいずれかがハイレベルになった場合(即ち判定が確定した場合)にハイレベル(アクティブ)になる。
RSラッチRSE2の出力信号は、信号PIN、NINの電圧差(信号POUT、NOUTの時間差)が微小であるか否かを示す微小判定フラグ信号SFLAGである。電圧差が微小である場合に信号SFLAGがハイレベル(アクティブ)になり、電圧差が微小でない場合に信号SFLAGがローレベルになる。信号PIN、NINの電圧差が小さい場合には、コンパレーター50には大小比較の不感帯(後述するように、確率的に判定結果が決まる範囲)が存在する。例えば、微小と判定する電圧差を不感帯の程度に設定しておく。そして、信号SFLAGがハイレベルの場合に、同一の信号PIN、NINに対して複数回の大小比較を行う。これにより、実質的に不感帯を小さくすることが可能となる。
図9は、PIN>NINの場合における判定回路30の動作を説明するタイミングチャートである。PIN>>NINは、信号PINが信号NINよりも十分大きな電圧である(微小信号でない)ことを表す。
まず、信号PIN、NINの大小判定を説明する。図9のB1に示すように信号POUTが信号NOUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。そうすると、B2に示すように、バッファーBFE2による遅延時間の後にRSラッチRSE1がハイレベルをラッチし、判定信号CPQがハイレベルに確定する。この判定動作は、微小信号か否かに関わらず同じである。
次に微小判定フラグ信号SFLAGを説明する。まず、微小信号でない場合を説明する。B3に示すように、信号POUTがハイレベルになってからバッファーBFE2による遅延時間DLBの後に信号LATCHがローレベルからハイレベルになる。PIN>>NINの場合には、信号LATCHがハイレベルになったとき、B4に示すように信号NOUTがローレベルである(時間差が大きいのでハイレベルになっていない)。そのため、AND回路ANEの出力信号はローレベルであり、B5に示すようにRSラッチRSE2はローレベルをラッチし、信号SFLAGはローレベルに確定する。
次に微小信号の場合を説明する。B10に示すように、信号POUT、NOUTの立ち下がりエッジの時間差がバッファーBFE2による遅延時間DLBよりも小さいとする。この場合、信号LATCHがハイレベルになったとき、B11に示すように信号NOUTがハイレベルである。そのため、AND回路ANEの出力信号はハイレベルであり、B12に示すようにRSラッチRSE2はハイレベルをラッチし、信号SFLAGはハイレベルに確定する。
図10は、PIN<NINの場合における判定回路30の動作を説明するタイミングチャートである。PIN<<NINは、信号NINが信号PINよりも十分大きな電圧である(微小信号でない)ことを表す。
動作はPIN>NINの場合と同様なので、概要を説明する。PIN<NINの場合、信号NOUTが信号POUTよりも先にローレベルからハイレベルになるので、バッファーBFE1による遅延時間の後にRSラッチRSE1がローレベルをラッチし、判定信号CPQがローレベルに確定する。
微小信号でない場合、信号NOUTがハイレベルになってからバッファーBFE1による遅延時間DLCの後に信号LATCHがローレベルからハイレベルになり、RSラッチRSE2はローレベルをラッチし、信号SFLAGはローレベルに確定する。微小信号の場合、信号POUT、NOUTの立ち下がりエッジの時間差がバッファーBFE1による遅延時間DLCよりも小さい。この場合、信号LATCHがハイレベルになったとき、RSラッチRSE2はハイレベルをラッチし、信号SFLAGはハイレベルに確定する。
4.第2詳細構成
図11は、本実施形態のコンパレーター50の第2の詳細な構成例である。図11では、第1の電圧時間変換回路10が、第1の遅延回路12、第3の入力信号生成回路11、第1の計測回路15を含み、第2の電圧時間変換回路20が、第2の遅延回路22、第4の入力信号生成回路21、第2の計測回路25を含む。
第1の計測回路15は、第1の遅延回路12からの出力信号NDLQのパルス数を計測する。第1の電圧時間変換回路10の出力信号NOUTは、第1の計測回路15の計測結果に基づいて生成される。第2の計測回路25は、第2の遅延回路22からの出力信号PDLQのパルス数を計測する。第2の電圧時間変換回路20の出力信号POUTは、第2の計測回路25の計測結果に基づいて生成される。そして、判定回路30は、第1の計測回路15と第2の計測回路25からの計測結果(計測結果に基づく信号NOUT、POUT)に基づいて、第1の入力信号PINと第2の入力信号NINとの大小を判定する。
例えば、計測回路15、25は、信号NDLQ、PDLQのパルス数をカウントするカウンターであり、カウント値が所定値に達した場合に信号NOUT、POUTをハイレベルにする。なお、計測回路15、25はカウンターに限定されず、信号NDLQ、PDLQのパルス数を信号NOUT、POUTに変換できる回路であればよい。例えば、信号NDLQ、PDLQのパルスでビットがシフトするシフトレジスターであってもよい。
第1の遅延回路12及び第2の遅延回路22の各遅延回路は、例えば1段のみの遅延ユニットを含む。或いは、各遅延回路は、直列に接続された複数段の遅延ユニットであってもよい。
本実施形態によれば、遅延回路12、22からの出力信号NDLQ、PDLQの周波数(単位時間当たりのパルス数)は、信号PIN、NINに応じた遅延時間で変化する。そのため、信号NDLQ、PDLQのパルス数に基づいて信号PIN、NINの大小を判定することが可能となる。
また本実施形態では、第1の電圧時間変換回路10は、第1の遅延回路12の出力信号NDLQが入力信号NDLINに帰還される第1のリングオシレーターを含む。第2の電圧時間変換回路20は、第2の遅延回路22の出力信号PDLQが入力信号PDLINに帰還される第2のリングオシレーターを含む。
第1のリングオシレーターは、第3の入力信号生成回路11、第1の遅延回路12により構成されるループに対応する。第2のリングオシレーターは、第4の入力信号生成回路21、第2の遅延回路22により構成されるループに対応する。
このように、遅延回路12、22を含むリングオシレーターを構成することで、そのリングオシレーターの発振周波数が信号PIN、NINに応じて変化することになる。これにより、信号NDLQ、PDLQのパルス数に基づいて信号PIN、NINの大小を判定することが可能となる。
また本実施形態では、第3の入力信号生成回路11は、イネーブル信号ENと第1の遅延回路12の出力信号NDLQに基づく信号とが入力され、第1の遅延回路12の入力信号NDLINを生成する。第4の入力信号生成回路21は、イネーブル信号ENと第2の遅延回路22の出力信号PDLQに基づく信号とが入力され、第2の遅延回路22の入力信号PDLINを生成する。
例えば、入力信号生成回路11、21は、NAND回路(否定論理積回路)である。この場合、イネーブル信号ENがハイレベルになると、NAND回路は信号NDLQ、PDLQに対してインバーターと同様に機能する。即ち、奇数段の反転論理回路によるリングオシレーター(遅延ユニットUA1、UA2は論理反転しない)が構成される。
このような構成により、第1の遅延回路12の出力信号NDLQが入力信号NDLINに帰還される第1のリングオシレーターと、第2の遅延回路22の出力信号PDLQが入力信号PDLINに帰還される第2のリングオシレーターとを構成できる。
なお、図11では、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQに基づく信号は、遅延回路12、22の出力信号NDLQ、PDLQそのものである。但し、これに限定されず、信号NDLQ、PDLQに基づく信号は、信号NDLQ、PDLQが何らかの素子や回路で処理された信号であってもよい。
図12は、コンパレーター50の第2の詳細な構成例の動作を説明するタイミングチャートである。なお図12ではカウント値の所定値が「4」である場合を図示しているが、所定値は「4」に限定されない。
図12のF1に示すように、イネーブル信号ENがローレベルからハイレベルになると、リングオシレーターが発振を開始する。PIN>NINの場合、第1の遅延回路12の方が第2の遅延回路22よりも遅延時間が大きくなるので、第1のリングオシレーターの方が第2のリングオシレーターよりも発振周波数が低くなる(単位時間当たりの信号NDLQのパルス数が少なくなる)。そのため、F2に示すように、第2の計測回路25のカウント値が第1の計測回路15のカウント値よりも先に所定値「4」に達し、信号POUTが信号NOUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。
なお、PIN<NINの場合には、第2のリングオシレーターの方が第1のリングオシレーターよりも発振周波数が低くなるので、第1の計測回路15のカウント値が第2の計測回路25のカウント値よりも先に所定値に達し、信号NOUTが信号POUTよりも先にローレベルからハイレベルになる。
5.遅延ユニットの貫通電流と遅延時間について
以下、本実施形態の遅延ユニットが貫通電流を低減できる点と、正確な遅延時間を実現できる点につて説明する。
図13は、比較例の遅延ユニットの構成例である。この比較例では、トランジスターTPH1、TPH2、TNH1、TNH2で構成される遅延ユニットと、トランジスターTPH3、TPH4、TNH3、TNH4で構成される遅延ユニットとが直列に接続されている。トランジスターTPH2、TNH2、TPH4、TNH4はインバーターを構成しており、そのインバーターでの遅延をトランジスターTPH1、TNH1、TPH3、TNH3で設定する。
図14は、図13の比較例の動作を模式的に説明するタイミングチャートである。入力信号CLKは、図5又は図11のコンパレーター50で遅延回路12を伝搬する信号を模式的に示したものである。信号OUT(バッファー後)は、図13の遅延ユニットの次段に仮にバッファーが設けられたとした場合のバッファーの出力信号である。
図14のD1に示すように信号CLKが立ち下がると、D2に示すように、トランジスターTPH1により信号XOUTがローレベルからハイレベルになだらかに変化し、D3に示すように、トランジスターTNH3により信号OUTがハイレベルからローレベルになだらかに変化する。そして、信号OUT(バッファー後)の立ち下がりエッジは、信号CLKの立ち下がりエッジよりも遅延する。D5に示すように信号CLKが立ち上がると、D6に示すように、トランジスターTNH1により信号XOUTがハイレベルからローレベルになだらかに変化し、D7に示すように、トランジスターTPH3により信号OUTがローレベルからハイレベルになだらかに変化する。そして、信号OUT(バッファー後)の立ち上がりエッジは、信号CLKの立ち上がりエッジよりも遅延する。
このように、図13の比較例では立ちがりエッジ及び立ち上がりエッジを遅延可能となっている。しかしながら、各インバーターの高電位側電源と低電位側電源の両方にトランジスターが挿入されているので、その出力信号(XOUT、OUT)の立ちがりエッジ及び立ち上がりエッジがともになだらかに変化する。このように電圧レベルの遷移期間が長くなると、その信号が入力されるロジック回路(例えば遅延ユニットやインバーター、バッファー等)で遷移期間に流れる貫通電流が大きくなる可能性がある。
この点、本実施形態では、図2に示すようにインバーター(遅延バッファーDEA、DEB)の高電位側電源又は低電位側電源の一方にのみトランジスターが挿入されている。そのため、電圧レベルの遷移期間において出力回路19のトランジスターTPC、TNCが両方ともオフになり、貫通電流を低減できる。
具体的には、図4のE20に示すように、遅延ユニットの入力信号NDLINが立ち上がったときに信号XNCLKAが直ぐに立ち下がる。これは、遅延バッファーDEAの低電位側電源にトランジスターが挿入されていないためである。このとき、出力回路19のトランジスターTPC、TNCはともにオフになっており、その後に信号XPCLKAがローレベルとなってトランジスターTPCがオンになり、信号SQAが立ち上がる。同様に、E21に示すように、遅延ユニットの入力信号NDLINが立ち下がったときに信号XPCLKAが直ぐに立ち上がる。これは、遅延バッファーDEBの高電位側電源にトランジスターが挿入されていないためである。このとき、出力回路19のトランジスターTPC、TNCはともにオフになっており、その後に信号XNCLKAがハイレベルとなってトランジスターTNCがオンになり、信号SQAが立ち下がる。このように、トランジスターTPC、TNCが両方ともオフになる期間があることによって、トランジスターTPC、TNCの同時オンによる貫通電流が生じないようになっている。
図15は、比較例のリングオシレーターの構成例である。この比較例のリングオシレーターは、図13の1段分の遅延ユニットを含んでおり、信号PIN、NINに応じて遅延ユニットでの遅延時間が変化することにより、リングオシレーターの発振周波数が変化するようになっている。
図16は、図15の比較例の動作を模式的に説明するタイミングチャートである。入力信号CLKは、図11のコンパレーター50におけるイネーブル信号ENに対応する。
図16のG1に示すように、信号CLKがローレベルからハイレベルになると、リングオシレーターが発振を開始する。G2に示すように、遅延バッファーの出力信号XCLKはローレベルからハイレベルになだらかに変化する。このとき、G3に示すように、信号XCLKがインバーターのロジカルしきい値電圧に達した時点で信号OUTが立ち下がるので、信号XCLKはハイレベル(電源VDDの電圧レベル)に達する前にローレベルになだらかに変化し始める。同様に信号XCLKがローレベル(電源VSSの電圧レベル)に達する前に信号OUTが立ち下がり、信号XCLKがハイレベルになだらかに変化し始める。
このような信号XCLKの変化を繰り返すことで、G4に示すように信号XCLKがインバーターのロジカルしきい値電圧付近で往復するようになる。このため、信号XCLKの変化が電源レベルから開始された場合にくらべて、短い時間でロジカルしきい値電圧に達してしまい、遅延ユニットでの遅延時間が想定よりも短くなってしまう。そうすると、第1の電圧時間変換回路10と第2の電圧時間変換回路20の発振周波数の差が想定よりも小さくなり、信号PIN、NINの電圧差を発振周波数の差に変換するゲインが小さくなってしまう。このようにゲインが小さくなると、微小信号(信号PIN、NINの電圧差が微小な場合)が十分に増幅されず、コンパレーター50の不感帯が実質的に拡大されたように見える。このため、微小信号に対する判定精度が低下してしまう。
この点、本実施形態では、インバーター(遅延バッファーDEA、DEB)の高電位側電源又は低電位側電源の一方にのみトランジスターが挿入されている。そのため、トランジスターが挿入されていない側の電源レベルには早く到達し、次に遅延を発生させる際に信号の変化を電源レベルから開始させることができる。
具体的には、図4のE7に示すように信号NDLINの立ち下がりエッジは、E9に示すように遅延バッファーDEAの出力信号XNCLKAにより遅延される。E1に示すように、その前の信号NDLINの立ち上がりエッジにおいて、E20に示すように信号XNCLKAは急峻にローレベルになっている。これは、遅延バッファーDEAの低電位側電源にトランジスターが挿入されていないためである。これにより、E9に示すように必ずローレベル(電源VSSの電圧レベル)から信号XNCLKAの変化を開始できる。同様に、E22に示すように信号NDLINの立ち上がりエッジは、E23に示すように遅延バッファーDEBの出力信号XPCLKAにより遅延される。E7に示すように、その前の信号NDLINの立ち下がりエッジにおいて、E21に示すように信号XPCLKAは急峻にハイレベルになっている。これは、遅延バッファーDEBの高電位側電源にトランジスターが挿入されていないためである。これにより、E23に示すように必ずハイレベル(電源VDDの電圧レベル)から信号XPCLKAの変化を開始できる。
このようにして、本実施形態では遅延ユニットでの遅延時間が正確に実現される。そして、この遅延ユニットをリングオシレーターに適用した場合には、信号PIN、NINの電圧差を発振周波数の差に変換するゲインを正確に実現できる。
6.コンパレーターの不感帯について
図17は、コンパレーターの不感帯を説明する図である。コンパレーターの正極端子に入力される電圧をVPとし、負極端子に入力される電圧をVNとする。図17において、横軸は電圧Vin=VP−VNであり、縦軸はコンパレーターの出力がハイレベルとなる確率である。
ここでは、コンパレーターをモデル化して考える。即ち、不感帯がないコンパレーターの正極端子に電圧VP+Vnを入力し、負極端子に電圧VNを入力したモデルを考える。不感帯がないとは、VP>VNの場合に出力がハイレベルに100%確定し、VP<VNの場合に出力がローレベルに100%確定することである。電圧Vnは、平均値がゼロであり分散がσの二乗である正規分布に従うノイズである。この場合、コンパレーターの出力がハイレベルとなる確率f(Vin)は、下式(1)のような累積分布関数となる。ここで、erf()は誤差関数である。
上式(1)の右辺は、Vin/σの関数になっているので、Vin/σが同じであれば同じ確率f(Vin)になる。
図17に示すように、例えば−σ≦Vin≦+σ(いわゆる1シグマ)の電圧範囲を不感帯と定義する。この電圧範囲では、コンパレーターの出力がハイレベルになる確率は15.9%以上、84.1%以下の範囲である。
図16において、比較例のリングオシレーターでは遅延ユニットでの遅延時間が短くなってしまい、コンパレーターの不感帯が広がることを説明した。これを、上記のモデルを用いて説明する。即ち、遅延時間が短くなることは電圧時間変換のゲインが小さくなることを意味するが、これはコンパレーターの入力側で見ると、入力電圧の差(Vin)が実質的に小さくなることに相当している。そうすると、相対的にノイズ電圧Vnのσが大きくなって見える。即ち、図17において横軸の+σが正側に、−σが負側に移動し、不感帯が広がることになる。
本実施形態の遅延ユニットでは、上記のような遅延時間の短縮が起きないので、コンパレーターの不感帯が大きくならない。不感帯が大きくなると微小信号の判定精度が低下するが、本実施形態の遅延ユニットを用いることで判定精度を高精度にできる。
また図8において、微小判定フラグ信号SFLAGについて説明した。電圧Vinが不感帯の範囲内である場合に信号SFLAGがアクティブになるようにバッファーBFE1、BFE2の遅延時間を設定しておくことで、入力電圧が不感帯の範囲内であることを知ることが可能となり、それに応じた種々の対策を行うことが可能となる。
7.回路装置
図18は、本実施形態のコンパレーター50を含む回路装置100の構成例である。ここでは、回路装置100の一例として逐次比較型A/D変換回路の構成例を示す。なお、回路装置100はこの構成に限定されず、コンパレーター50を含むものであればよい。
回路装置100は、コンパレーター50と、制御部120(制御回路)と、サンプルホールド回路130(S/H回路)と、D/A変換回路140(DAC)と、を含む。
サンプルホールド回路130は、入力電圧VINをサンプリング及びホールドし、ホールドした電圧SINを出力する。制御部120は、逐次比較レジスター121に記憶される逐次比較データRDAをD/A変換回路140に出力する。D/A変換回路140は、逐次比較データRDAをD/A変換し、その変換した電圧DQを出力する。コンパレーター50は、電圧SINと電圧DQの大小を比較し、その判定信号CPQを出力する。即ち、図18では電圧SIN、DQが図1等の信号PIN、NINに対応する。制御部120は、判定信号CPQに基づいて逐次比較レジスター121に記憶される逐次比較データRDAを更新する。制御部120は、このような逐次比較データRDAの更新を繰り返し、最終的に得られた逐次比較データRDAをA/D変換データDOUTとして出力する。
8.物理量センサー
図19は、本実施形態の回路装置100を含む物理量センサー400の構成例である。ここでは、物理量センサー400の一例として振動ジャイロセンサー(角速度センサー)の構成例を示す。なお、物理量センサー400はこの構成に限定されず、本実施形態の回路装置100は静電容量型(シリコンMEMS型)ジャイロセンサーや、加速度センサーや圧力センサー、温度センサー等の種々の物理量センサーに適用できる。
物理量センサー400は、角速度に応じたコリオリ力を検出する検出素子である振動子410(例えば水晶振動子)と、振動子410の駆動及び角速度の検出処理を行う回路装置100と、を含む。
回路装置100は、駆動回路420、検出回路430を含む。駆動回路420は、正弦波又は矩形波の駆動信号を振動子410の駆動用振動部に印加し、駆動用振動部からのフィードバック信号に基づいて駆動信号の振幅を一定に自動調整する。検出回路430は、アナログフロントエンド回路432(AFE)と、A/D変換回路434と、処理回路436と、を含む。アナログフロントエンド回路432は、振動子410からの検出信号を電荷電圧変換(Q/V変換)し、その電圧を同期検波して角速度信号を抽出する。A/D変換回路434は、角速度信号を角速度データにA/D変換する。このA/D変換回路434は、本実施形態のコンパレーター50を含み、図18で説明した逐次比較型A/D変換回路に相当する。処理回路436は、角速度データに対して種々のデジタル信号処理を行い、処理後の角速度データを出力する。例えば、温度補償処理やゼロ点補正処理、デジタルフィルター処理等をデジタル信号処理として行う。
9.電子機器
図20、図21は、本実施形態の回路装置100を含む電子機器、移動体の例である。本実施形態の回路装置100は、例えば、車、飛行機、バイク、自転車、或いは船舶等の種々の移動体に組み込むことができる。移動体は、例えばエンジンやモーター等の駆動機構、ハンドルや舵等の操舵機構、各種の電子機器を備えて、地上や空や海上を移動する機器・装置である。
図20は、電子機器300の構成例である。電子機器300の具体例としては、デジタルスチルカメラ、生体情報検出装置(ウェアラブル健康機器。例えば脈拍計、歩数計、活動量計等)、ロボット(走行ロボット、歩行ロボット)、を想定できる。なお、ここでは電子機器300が物理量センサー400を含む場合を例に説明するが、これに限定されない。即ち、電子機器300は回路装置100を含んでいればよく、上記以外にも種々の電子機器に適用することが可能である。
電子機器300は、処理部310(例えばCPU等のプロセッサー、或いはゲートアレイ)、記憶部320(例えばメモリー、ハードディスク等)、操作部330(操作装置)、インターフェース部340(インターフェース回路、インターフェース装置)、表示部350(ディスプレイ)、物理量センサー400を含む。
表示部350は、例えば液晶表示装置や、或は自発光素子を用いたEL(Electro-Luminescence)表示装置である。操作部330は、ユーザーからの種々の操作を受け付けるユーザーインターフェースである。例えば、ボタンやマウス、キーボード、表示部350に装着されたタッチパネル等である。インターフェース部340は、画像データや制御データの入出力を行うデータインターフェースである。例えばUSB等の有線通信インターフェースや、或は無線LAN等の無線通信インターフェースである。記憶部320は、インターフェース部340から入力されたデータを記憶する。或は、記憶部320は、処理部310のワーキングメモリーとして機能する。物理量センサー400は、例えば角速度や加速度等の物理量を検出し、その物理量データを出力する。処理部310は、物理量センサー400からの物理量データに基づいて、電子機器の各部の制御処理や種々のデータ処理を行う。
図21は、移動体の具体例としての自動車206を概略的に示した図である。自動車206には、ジャイロセンサー204(物理量センサー)が組み込まれている。ジャイロセンサー204は車体207の姿勢を検出することができる。ジャイロセンサー204の検出信号は車体姿勢制御装置208に供給される。車体姿勢制御装置208は例えば車体207の姿勢に応じてサスペンションの硬軟を制御したり個々の車輪209のブレーキを制御したりすることができる。その他、こういった姿勢制御は二足歩行ロボットや航空機、ヘリコプター等の各種の移動体において利用されることができる。姿勢制御の実現にあたってジャイロセンサー204は組み込まれることができる。
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるであろう。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。また本実施形態及び変形例の全ての組み合わせも、本発明の範囲に含まれる。またコンパレーター、回路装置、物理量センサー、電子機器、移動体の構成及び動作等も、本実施形態で説明したものに限定されず、種々の変形実施が可能である。
10…第1の電圧時間変換回路、11…第3の入力信号生成回路、
12…第1の遅延回路、14…第1の入力信号生成回路、15…第1の計測回路、
16…第1のラッチ回路、17…第1の立ち下がりエッジ遅延回路、
18…第1の立ち上がりエッジ遅延回路、19…第1の出力回路、
20…第2の電圧時間変換回路、21…第4の入力信号生成回路、
22…第2の遅延回路、24…第2の入力信号生成回路、25…第2の計測回路、
26…第2のラッチ回路、27…第2の立ち下がりエッジ遅延回路、
28…第2の立ち上がりエッジ遅延回路、29…第2の出力回路、30…判定回路、
50…コンパレーター、100…回路装置、120…制御部、
121…比較レジスター、130…サンプルホールド回路、
140…D/A変換回路、204…ジャイロセンサー、206…自動車(移動体)、
207…車体、208…車体姿勢制御装置、209…車輪、300…電子機器、
310…処理部、320…記憶部、330…操作部、340…インターフェース部、
350…表示部、400…物理量センサー、410…振動子、420…駆動回路、
430…検出回路、432…アナログフロントエンド回路、
434…A/D変換回路、436…処理回路、
DEA…第1の遅延バッファー、DEB…第2の遅延バッファー、
DEC…第3の遅延バッファー、DED…第4の遅延バッファー、
EN…イネーブル信号、NDLIN…第1の遅延回路の入力信号、
NDLQ…第1の遅延回路の出力信号、NIN…第2の入力信号、
NOUT…第1の電圧時間変換回路の出力信号、
PDLIN…第2の遅延回路の入力信号、
PDLQ…第2の遅延回路の出力信号、PIN…第1の入力信号、
POUT…第2の電圧時間変換回路の出力信号、SQA…第1の遅延出力信号、
SQB…第2の遅延出力信号、TDN…遅延時間、TDP…遅延時間、
TNA…第1の第2導電型トランジスター、TNB…第2の第2導電型トランジスター、
TNC…第3の第2導電型トランジスター、TND…第4の第2導電型トランジスター、
TPA…第1の第1導電型トランジスター、TPB…第2の第1導電型トランジスター、
TPC…第3の第1導電型トランジスター、TPD…第4の第1導電型トランジスター、
UA1…第1の遅延ユニット、UB1…第2の遅延ユニット

Claims (13)

  1. 第1の遅延回路を有し、第1の入力信号と第2の入力信号とが入力される第1の電圧時間変換回路と、
    第2の遅延回路を有し、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とが入力される第2の電圧時間変換回路と、
    前記第1の電圧時間変換回路の出力信号と前記第2の電圧時間変換回路の出力信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との大小を判定する判定回路と、
    を含み、
    前記第1の遅延回路が有する第1の遅延ユニットは、
    前記第1の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第1の立ち下がりエッジ遅延回路と、
    前記第2の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第1の立ち上がりエッジ遅延回路と、
    前記第1の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第1の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第1の遅延出力信号を生成する第1の出力回路と、
    を有し、
    前記第2の遅延回路が有する第2の遅延ユニットは、
    前記第2の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第2の立ち下がりエッジ遅延回路と、
    前記第1の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第2の立ち上がりエッジ遅延回路と、
    前記第2の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第2の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第2の遅延出力信号を生成する第2の出力回路と、
    を有し、
    前記第1の立ち下がりエッジ遅延回路は、
    前記第1の遅延ユニットの入力信号が入力される第1の遅延バッファーと、
    第1の電源電圧のノードと前記第1の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第1の入力信号に基づき電流が制御される第1の第1導電型トランジスターと、
    を有し、
    前記第1の立ち上がりエッジ遅延回路は、
    前記第1の遅延ユニットの入力信号が入力される第2の遅延バッファーと、
    第2の電源電圧のノードと前記第2の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第2の入力信号に基づき電流が制御される第1の第2導電型トランジスターと、
    を有し、
    前記第2の立ち下がりエッジ遅延回路は、
    前記第2の遅延ユニットの入力信号が入力される第3の遅延バッファーと、
    前記第1の電源電圧のノードと前記第3の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第2の入力信号に基づき電流が制御される第2の第1導電型トランジスターと、
    を有し、
    前記第2の立ち上がりエッジ遅延回路は、
    前記第2の遅延ユニットの入力信号が入力される第4の遅延バッファーと、
    前記第2の電源電圧のノードと前記第4の遅延バッファーとの間に設けられ、前記第1の入力信号に基づき電流が制御される第2の第2導電型トランジスターと、
    を有することを特徴とするコンパレーター。
  2. 請求項1に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の出力回路は、
    前記第1の遅延ユニットの出力ノードと前記第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記第1の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第3の第2導電型トランジスターと、
    前記第1の電源電圧のノードと前記第1の遅延ユニットの出力ノードとの間に設けられ、前記第2の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第3の第1導電型トランジスターと、
    を有し、
    前記第2の出力回路は、
    前記第2の遅延ユニットの出力ノードと前記第2の電源電圧のノードとの間に設けられ、前記第3の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第4の第2導電型トランジスターと、
    前記第1の電源電圧のノードと前記第2の遅延ユニットの出力ノードとの間に設けられ、前記第4の遅延バッファーの出力信号がゲートに入力される第4の第1導電型トランジスターと、
    を有することを特徴とするコンパレーター。
  3. 請求項1又は2に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の遅延バッファーは、
    前記第1の第1導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、
    前記第2の遅延バッファーは、
    前記第1の第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、
    前記第3の遅延バッファーは、
    前記第2の第1導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御され、
    前記第4の遅延バッファーは、
    前記第2の第2導電型トランジスターに流れる電流に基づき遅延時間が制御されることを特徴とするコンパレーター。
  4. 請求項1乃至3のいずれか一項に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の電圧時間変換回路は、
    前記第1の遅延回路からの出力信号のパルス数を計測する第1の計測回路を有し、
    前記第1の電圧時間変換回路の出力信号は、前記第1の計測回路の計測結果に基づいて生成され、
    前記第2の電圧時間変換回路は、
    前記第2の遅延回路からの出力信号のパルス数を計測する第2の計測回路を有し、
    前記第2の電圧時間変換回路の出力信号は、前記第2の計測回路の計測結果に基づいて生成されることを特徴とするコンパレーター。
  5. 請求項4に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の電圧時間変換回路は、
    前記第1の遅延回路を有し、前記第1の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第1のリングオシレーターを含み、
    前記第2の電圧時間変換回路は、
    前記第2の遅延回路を有し、前記第2の遅延回路の出力信号が入力信号に帰還される第2のリングオシレーターを含むことを特徴とするコンパレーター。
  6. 請求項5に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の電圧時間変換回路は、
    イネーブル信号と前記第1の遅延回路の出力信号に基づく信号とが入力され、前記第1の遅延回路の入力信号を生成する第3の入力信号生成回路を有し、
    前記第2の電圧時間変換回路は、
    前記イネーブル信号と前記第2の遅延回路の出力信号に基づく信号とが入力され、前記第2の遅延回路の入力信号を生成する第4の入力信号生成回路を含むことを特徴とするコンパレーター。
  7. 第1の遅延回路を有し、第1の入力信号と第2の入力信号とが入力される第1の電圧時間変換回路と、
    第2の遅延回路を有し、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号とが入力される第2の電圧時間変換回路と、
    前記第1の電圧時間変換回路の出力信号と前記第2の電圧時間変換回路の出力信号とに基づいて、前記第1の入力信号と前記第2の入力信号との大小を判定する判定回路と、
    を含み、
    前記第1の遅延回路が有する第1の遅延ユニットは、
    前記第1の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第1の立ち下がりエッジ遅延回路と、
    前記第2の入力信号に基づいて、前記第1の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第1の立ち上がりエッジ遅延回路と、
    前記第1の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第1の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第1の遅延出力信号を生成する第1の出力回路と、
    を有し、
    前記第2の遅延回路が有する第2の遅延ユニットは、
    前記第2の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち下がりエッジを遅延させる第2の立ち下がりエッジ遅延回路と、
    前記第1の入力信号に基づいて、前記第2の遅延ユニットの入力信号の立ち上がりエッジを遅延させる第2の立ち上がりエッジ遅延回路と、
    前記第2の立ち下がりエッジ遅延回路の出力信号と、前記第2の立ち上がりエッジ遅延回路の出力信号とに基づいて、第2の遅延出力信号を生成する第2の出力回路と、
    を有し、
    前記第1の電圧時間変換回路は、
    前記第1の遅延回路の入力信号を生成する第1の入力信号生成回路と、
    前記第1の遅延回路の出力信号に基づいて動作する第1のラッチ回路と、
    をさらに含み、
    前記第2の電圧時間変換回路は、
    前記第2の遅延回路の入力信号を生成する第2の入力信号生成回路と、
    前記第2の遅延回路の出力信号に基づいて動作する第2のラッチ回路と、
    をさらに含むことを特徴とするコンパレーター。
  8. 請求項7に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の入力信号生成回路は、
    前記第1の遅延回路の入力信号を第1論理レベルから第2論理レベルに変化させ、
    前記第1の遅延回路の出力信号が前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化した場合に、前記第1の遅延回路の入力信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化させ、
    前記第1のラッチ回路は、
    前記第1の遅延回路の出力信号が前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化した場合に、前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに出力信号が変化し、
    前記第2の入力信号生成回路は、
    前記第2の遅延回路の入力信号を前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化させ、
    前記第2の遅延回路の出力信号が前記第1論理レベルから前記第2論理レベルに変化した場合に、前記第2の遅延回路の入力信号を前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化させ、
    前記第2のラッチ回路は、
    前記第2の遅延回路の出力信号が前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに変化した場合に、前記第2論理レベルから前記第1論理レベルに出力信号が変化することを特徴とするコンパレーター。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載されたコンパレーターにおいて、
    前記第1の遅延回路及び前記第2の遅延回路の各遅延回路は、直列に接続される複数の遅延ユニットを有することを特徴とするコンパレーター。
  10. 請求項1乃至のいずれか一項に記載されたコンパレーターを含むことを特徴とする回路装置。
  11. 請求項10に記載された回路装置を含むことを特徴とする物理量センサー。
  12. 請求項10に記載された回路装置を含むことを特徴とする電子機器。
  13. 請求項10に記載された回路装置を含むことを特徴とする移動体。
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