JP6806286B1 - 樹脂組成物および成形品 - Google Patents

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Abstract

成形性に優れ、かつ、成形品にしたときの耐熱性および透明性に優れた樹脂組成物、ならびに、樹脂組成物を用いた成形品の提供。粘度平均分子量が18,500〜23,000である、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂と、粘度平均分子量が25,000〜35,000である、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂とを含む樹脂組成物であって、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の質量(WAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の質量(WA)との比率(WAP/WA)が、20/80〜90/10であり、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(ηAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(ηA)との差(|ηA—ηAP|)が0.04〜0.18dL/gである、樹脂組成物。

Description

本発明は、ポリカーボネート樹脂を含む樹脂組成物およびこれを用いた成形品に関する。
ポリカーボネート樹脂は、様々な製品の成形材料として適用されている。
例えば、特許文献1には、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンをカーボネート結合して得られる芳香族ポリカーボネート重合体と4,4−ジヒドロキシ−2,2,2−トリフェニルエタンをカーボネート結合して得られる芳香族ポリカーボネート重合体からなる相溶性に優れた樹脂組成物が開示されている。
特開昭64−043558号公報
上記特許文献1に記載のとおり、2,2−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)プロパンをカーボネート結合して得られる芳香族ポリカーボネート重合体等のビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂に耐熱性を付与するために、4,4−ジヒドロキシ−2,2,2−トリフェニルエタンをカーボネート結合して得られる芳香族ポリカーボネート重合体等のビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を配合することが考えられる。しかしながら、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂とビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂をブレンドすると加工性に劣る場合があることが分かった。さらに、得られる樹脂組成物や成形品が白濁してしまう場合があることが分かった。
本発明はかかる課題を解決することを目的とするものであって、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂とを含む樹脂組成物であって、成形性に優れ、かつ、成形品にしたときの耐熱性および透明性に優れる樹脂組成物および成形品を提供することを目的とする。
上記の課題のもと、本発明者が検討を行った結果、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂およびビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂について、それぞれの粘度平均分子量と両樹脂の含量の比率を特定の範囲とし、かつ、両樹脂の極限粘度の差を特定の範囲とすることにより、上記の課題を解決し得ることを見出した。
すなわち、本発明は以下の解決手段を有する。
<1>粘度平均分子量が18,500〜23,000であるビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂と、
粘度平均分子量が25,000〜35,000であるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂と
を含む樹脂組成物であって、
前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の質量(WAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の質量(W)との比率(WAP/W)が、20/80〜90/10であり、
前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(ηAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(η)との差(|ηAP−η|)が0.04〜0.18dL/gである、
樹脂組成物。
<2>前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の合計含有量が、前記樹脂組成物に含まれる樹脂成分の合計量の85質量%超である、<1>に記載の樹脂組成物。
<3>前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量の差が5,000〜15,000である、<1>または<2>に記載の樹脂組成物。
<4>前記樹脂組成物の、せん断速度122sec−1で測定した300℃における溶融粘度が1,000〜3,500Pa・sである、<1>〜<3>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<5>前記樹脂組成物の、ISO75−1に従って測定した1.8MPaの荷重における荷重たわみ温度が140℃以上である、<1>〜<4>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<6>前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度が172℃以上である、<1>〜<5>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<7>前記樹脂組成物を4mm厚さの成形品に成形したときの全光線透過率が80%以上である、<1>〜<6>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<8>前記樹脂組成物を4mm厚さの成形品に成形したときのヘイズが5.0%以下である、<1>〜<7>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<9>さらに、酸化防止剤および離型剤の少なくとも1種を含む、<1>〜<8>のいずれか1つに記載の樹脂組成物。
<10><1>〜<9>のいずれか1つに記載の樹脂組成物から形成された成形品。
<11>前記成形品がフィルムである、<10>に記載の成形品。
<12>前記成形品がタッチパネルのセンサー用である、<10>または<11>に記載の成形品。
本発明により、成形性に優れ、かつ、成形品にしたときの耐熱性および透明性に優れた樹脂組成物、ならびに、前記樹脂組成物を用いた成形品を提供可能になった。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
なお、本明細書における「質量部」とは成分の相対量を示し、「質量%」とは成分の絶対量を示す。
「フィルム」および「シート」とは、それぞれ、長さと幅に対して、厚さが薄く、概ね、平らな成形体をいう。また、本明細書における「フィルム」は、単層であっても多層であってもよい。
本発明の樹脂組成物は、粘度平均分子量が18,500〜23,000であるビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂と、粘度平均分子量が25,000〜35,000であるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂とを含む樹脂組成物であって、前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の質量(WAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の質量(W)との比率(WAP/W)が、20/80〜90/10であり、前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(ηAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(η)との差(|ηAP−η|)が0.04〜0.18dL/gであることを特徴とする。このような構成とすることにより、成形性に優れ、かつ、成形品にしたときの耐熱性および透明性に優れた樹脂組成物が得られる。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂は、耐熱性に優れる。しかしながら、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂は、溶融粘度が高く、加工性に劣るものであった。また、加工性を向上させるために、汎用品であるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を配合すると、白濁してしまうことが分かった。本発明では、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂として、粘度平均分子量が高く、かつ、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との極限粘度差が特定の範囲となるビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂をブレンドすることにより、成形性に優れ、耐熱性に優れ、透明性に優れた成形品を提供可能であることを見出した。
<ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂(A)>
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAPおよびその誘導体由来のカーボネート単位を有する樹脂をいい、下記式(A−1)で表される構成単位を有していることが好ましい。
Figure 0006806286
式(A−1)中、R〜Rは、それぞれ独立に、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素原子数1〜9(好ましくは1〜3)のアルキル基、炭素原子数6〜12(好ましくは6〜10)のアリール基、炭素原子数1〜5(好ましくは1〜3)のアルコキシ基、炭素原子数2〜5(好ましくは2または3)のアルケニル基または炭素原子数7〜17(好ましくは7〜11)のアラルキル基を表す。lは0〜5の整数を表す。mおよびnはそれぞれ独立に0〜4の整数を表す。*は末端基または他の構成単位との結合位置を表す。
式(A−1)で表される構成単位は、下記式(A−2)で表される構成単位であることが好ましい。式中の*は末端基または他の構成単位との結合位置を表す。
Figure 0006806286
、R、R、R、l、m、nは、式(A−1)で定義したものと同義である。
式(A−2)で表される構成単位は、下記式(A−3)で表される構成単位であることが好ましい。式中の*は末端基または他の構成単位との結合位置を表す。
Figure 0006806286
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂における、式(A−1)で表される構成単位の含有量は、末端基を除く全構成単位中、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましい。上限値は特に限定されず、100モル%が式(A−1)で表される構成単位であってもよい。ビスフェノールAP由来の構成単位は1種のみでも、2種以上で構成されていてもよい。ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂として特に好ましくは、実質的に全量が式(A−1)の構成単位で構成された樹脂が挙げられる。ここでの実質的に全量とは、具体的には、末端基を除く全構成単位の99.0モル%以上であることを意味し、99.5モル%以上が好ましく、99.9モル%以上がより好ましい。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAPおよびその誘導体由来のカーボネート単位とは異なる他の構成単位を有していてもよい。このような他の構成単位を構成するジヒドロキシ化合物としては、例えば、特開2018−154819号公報の段落0014に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物を挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、任意の方法を採用できる。その例を挙げると、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができる。
本発明において、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は18,500〜23,000である。下限値としては、さらに19,000以上であることが好ましく、19,500以上であることがより好ましく、20,000以上であることがさらに好ましい。上限としては、22,000以下であることが好ましく、21,000以下であることがより好ましく、20,500以下であることがさらに好ましい。上記粘度平均分子量とすることにより、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との相溶性をより向上させることができる。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の粘度平均分子量の測定値をビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量として扱う。
粘度平均分子量は後述する実施例に記載の方法で測定される。
本発明において、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.2dL/g以上であることが好ましく、0.3dL/g以上であることがより好ましく、0.4dL/g以上であることがさらに好ましい。上限としては、1.0dL/g以下であることが好ましく、0.8dL/g以下であることがより好ましく、0.6dL/g以下であることがさらに好ましく、0.5dL/g以下であることが一層好ましい。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の測定値をビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度として扱う。
極限粘度は後述する実施例に記載の方法で測定される。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、172℃以上であることが好ましく、175℃以上であることがより好ましく、180℃以上であることがさらに好ましい。上限としては、210℃以下であることが好ましく、200℃以下であることがより好ましく、190℃以下であることがさらに好ましい。
ガラス転移温度(Tg)は後述する実施例に記載の方法で測定される。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物のTgの測定値をビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂のTgとして扱う。
本発明において、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂のせん断速度122sec−1で測定した300℃における溶融粘度は、1,000Pa・s以上であることが好ましく、1,500Pa・s以上であることがより好ましく、3,000Pa・s以上であることがさらに好ましい。前記溶融粘度の上限値としては、8,000Pa・s以下であることが好ましく、7,000Pa・s以下であることがより好ましく、6,500Pa・s以下であることがさらに好ましい。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の溶融粘度の測定値をビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の溶融粘度として扱う。
溶融粘度は後述する実施例に記載の方法で測定される。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の含有量は、樹脂組成物中、30質量%以上であることが好ましく、40質量%以上であることがより好ましく、45質量%以上であることがさらに好ましい。上限値としては、90質量%以下であることが好ましく、80質量%以下であることがより好ましく、75質量%以下であることがさらに好ましい。
ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂は1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合はその合計量が上記範囲となる。
<ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(B)>
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAおよびその誘導体由来のカーボネート単位を有する樹脂をいい、下記式(B−1)で表される構成単位を有していることが好ましい。式中の*は末端基または他の構成単位との結合位置を表す。
Figure 0006806286
式(B−1)中、Xは下記構造を表す。
Figure 0006806286
およびRは、水素原子またはメチル基であり、少なくとも一方がメチル基であることが好ましく、両方がメチル基であることがより好ましい。
式(B−1)は下記式(B−2)で表されることが好ましい。
Figure 0006806286
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂における、式(B−1)で表される構成単位の含有量は、末端基を除く全構成単位中、70モル%以上であることが好ましく、80モル%以上であることがより好ましく、90モル%以上であることがさらに好ましい。上限値は特に限定されず、100モル%が式(B−1)で表される構成単位であってもよい。ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂として特に好ましくは実質的に全量が式(B−1)の構成単位で構成された樹脂である。ここでの実質的に全量とは、具体的には、末端基を除く全構成単位の99.0モル%以上であることを意味し、99.5モル%以上が好ましく、99.9モル%以上がより好ましい。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂は、ビスフェノールAおよびその誘導体由来のカーボネート単位以外の他の構成単位を有していてもよい。このような他の構成単位を構成するジヒドロキシ化合物としては、例えば、特開2018−154819号公報の段落0014に記載の芳香族ジヒドロキシ化合物を挙げることができ、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の製造方法は、特に限定されるものではなく、任意の方法を採用できる。その例を挙げると、界面重合法、溶融エステル交換法、ピリジン法、環状カーボネート化合物の開環重合法、プレポリマーの固相エステル交換法などを挙げることができる。
本発明において、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量は25,000〜35,000である。下限値としては、さらに26,000以上であることが好ましく、26,500以上であることがより好ましく、26,800以上であることがさらに好ましい。上限としては、34,000以下であることが好ましく、30,000以下であることがより好ましく、28,000以下であることがさらに好ましい。上記粘度平均分子量とすることにより、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂との相溶性をより向上させることができる。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の粘度平均分子量の測定値をビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量として扱う。
粘度平均分子量は後述する実施例に記載の方法で測定される。
本発明において、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度は0.35dL/g以上であることが好ましく、0.4dL/g以上であることがより好ましく、0.45dL/g以上であることがさらに好ましく、0.5dL/g以上であることが一層好ましい。上限としては、1.0dL/g以下であることが好ましく、0.8dL/g以下であることがより好ましく、0.6dL/g以下であることがさらに好ましい。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の極限粘度の測定値をビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度として扱う。
極限粘度は後述する実施例に記載の方法で測定される。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂のガラス転移温度(Tg)は、140℃以上であることが好ましく、145℃以上であることがより好ましく、150℃以上であることがさらに好ましい。上限としては、170℃以下であることが好ましい。上限は高いほど好ましいが、例えば、160℃以下、さらには155℃以下であっても十分に性能要求を満たすものである。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物のTgの測定値をビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂のTgとして扱う。
ガラス転移温度(Tg)は後述する実施例に記載の方法で測定される。
本発明において、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂のせん断速度122sec−1で測定した300℃における溶融粘度は、100Pa・s以上であることが好ましく、500Pa・s以上であることがより好ましく、800Pa・s以上であることがさらに好ましい。前記溶融粘度の上限値としては、2,000Pa・s以下であることが好ましく、1,700Pa・s以下であることがより好ましく、1,500Pa・s以下であることがさらに好ましい。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物の溶融粘度の測定値をビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の溶融粘度として扱う。
溶融粘度は後述する実施例に記載の方法で測定される。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の含有量は、樹脂組成物中、10質量%以上であることが好ましく、20質量%以上であることがより好ましく、25質量%以上であることがさらに好ましい。上限値としては、70質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、55質量%以下であることがさらに好ましい。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂は1種を用いても2種以上を用いてもよい。2種以上を用いる場合はその合計量が上記範囲となる。
<樹脂のブレンド形態>
本発明の樹脂組成物においては、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の質量(WAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の質量(W)との比率(WAP/W)が、20/80〜90/10である。前記比率(WAP/W)の下限値としては30/70以上であることが好ましく、40/60以上であることがより好ましく、45/55以上であることがさらに好ましく、51/49以上であってもよい。前記比率(WAP/W)の上限値としては、80/20以下であることが好ましく、75/25以下であることがより好ましく、72/28以下であることがさらに好ましい。
前記比率(WAP/W)の上限値を超えると、樹脂組成物の耐熱性が低下する。他方、上記下限値を下回ると、樹脂組成物の溶融粘度が増加し、成形性が低下する。
本発明の樹脂組成物においては、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(ηAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の極限粘度(η)との差(|ηAP―η|)が0.04〜0.18dL/gである。両樹脂の極限粘度の差を上記範囲とすることにより、樹脂組成物の溶融粘度を適切に調整しつつ、成形品において良好な透明性と耐熱性を高いレベルで達成することが可能になる。両樹脂の極限粘度の差が上記範囲外となると、それらの樹脂の相溶性が低下し、得られる成形体の透明性が失われる。
かかる観点から、上記極限粘度差(|ηAP−η|)の下限値は、0.06dL/g以上であることが好ましく、0.07dL/g以上であることがより好ましく、0.08dL/g以上であることがさらに好ましく、0.09dL/g以上であることが一層好ましい。上限値としては、0.16dL/g以下であることが好ましく、0.14dL/g以下であることがより好ましく、0.13dL/g以下であることがさらに好ましく、0.12dL/g以下であることが一層好ましい。
また、好ましくは、極限粘度(η)>極限粘度(ηAP)である。
本発明においては、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(MvAP)とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量(Mv)との差(|MvAP−Mv|)は、5,000以上であることが好ましく、5,500以上であることがより好ましく、6,000以上であることがさらに好ましく、6,500以上であることが一層好ましい。上限値としては、15,000以下であることが好ましく、13,000以下であることがより好ましく、11,000以下であることがさらに好ましく、9,000以下であることが一層好ましく、8,000以下であることがより一層好ましく、7,500以下であることがさらに一層好ましい。
なお、樹脂組成物中に、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂ないしビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を2種以上有する場合には、その混合物における測定値を粘度平均分子量として扱う。
本発明において、前記ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との合計含有量は、樹脂組成物に含まれる樹脂成分の合計量に対し、85質量%超であることが好ましく、90質量%以上であることがより好ましく、92質量%以上であることがさらに好ましく、95質量%以上であることが一層好ましく、97質量%以上であることがより一層好ましく、99質量%以上であることがさらに一層好ましい。上限値は特になく全量(100質量%)がビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂およびビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂で構成されていてもよい。前記範囲とすることにより、耐熱性と靭性を両立することが可能となる。
<酸化防止剤(C)>
本発明の樹脂組成物は、酸化防止剤を含有することが好ましい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、チオエーテル系酸化防止剤などが挙げられる。中でも本発明においては、リン系酸化防止剤およびフェノール系酸化防止剤(より好ましくはヒンダードフェノール系酸化防止剤)が好ましい。リン系酸化防止剤は、成形品の色相に優れることから特に好ましい。
リン系酸化防止剤としての好ましいホスファイト系安定剤としては、以下の式(1)または(2)で表されるホスファイト化合物が好ましい。
Figure 0006806286
(式(1)中、R11およびR12はそれぞれ独立に、炭素原子数1〜30のアルキル基または炭素原子数6〜30のアリール基を表す。)
Figure 0006806286
(式(2)中、R13〜R17は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数6〜20のアリール基または炭素原子数1〜20のアルキル基を表す。)
上記式(1)中、R11、R12で表されるアルキル基は、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10の直鎖または分岐のアルキル基であることが好ましい。R11、R12がアリール基である場合、以下の式(1−a)、(1−b)、または(1−c)のいずれかで表されるアリール基が好ましい。式中の*は他の部位との結合位置を表す。
Figure 0006806286
(式(1−a)中、Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。式(1−b)中、Rは、それぞれ独立に、炭素原子数1〜10のアルキル基を表す。)
ヒンダードフェノール系酸化防止剤としては、特開2018−090677号公報の段落0063、特開2018−188496号公報の段落0076の記載を参照でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
酸化防止剤は、上記の他、特開2017−031313号公報の段落0057〜0061の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
酸化防止剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.03質量部以上であることがより好ましく、0.05質量部以上であることがさらに好ましい。また、酸化防止剤の含有量の上限値としては、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.4質量部以下が好ましく、0.3質量部以下がより好ましく、0.2質量部以下がさらに好ましく、0.15質量部以下であることが一層好ましい。
酸化防止剤の含有量を上記の下限値以上とすることにより、色相、耐熱変色性がより良好な成形品を得ることができる。また、酸化防止剤の含有量を上記上限値以下とすることにより、耐熱変色性を悪化させることなく、湿熱安定性が良好な成形品を得ることができる。
また、酸化防止剤として、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤(好ましくはヒンダードフェノール系酸化防止剤)を組み合わせて使用する場合、樹脂組成物は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、リン系酸化防止剤を0.001〜0.2質量部、フェノール系酸化防止剤を0.001〜0.2質量部の範囲で含有することが好ましい。
酸化防止剤は、1種のみ用いても、2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<離型剤(D)>
本発明の樹脂組成物は、離型剤を含むことが好ましい。
離型剤を含むことにより、フィルム状またはシート状の成形品を巻き取る際の巻取性を向上させることができる。また、立体的な形状をもつ成形品については、金型を用いて成形する場合の離型をより容易にすることができる。
離型剤の種類は特に定めるものではないが、例えば、脂肪族カルボン酸、脂肪族カルボン酸とアルコールとのエステル、数平均分子量200〜15,000の脂肪族炭化水素化合物、数平均分子量100〜5000のポリエーテル、ポリシロキサン系シリコーンオイル等が挙げられる。
離型剤の詳細は、国際公開第2015/190162号の段落0035〜0039の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
離型剤の含有量は、ポリカーボネート樹脂100質量部に対して、0.001質量部以上であることが好ましく、0.005質量部以上であることがより好ましく、0.007質量部以上であることがさらに好ましい。上限値としては、0.5質量部以下であることが好ましく、0.3質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以下であることがさらに好ましい。
離型剤は、1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。2種以上用いる場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
<その他の成分>
本発明の樹脂組成物は、上記成分の他、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂およびビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂以外のポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂以外の熱可塑性樹脂、紫外線吸収剤、熱安定剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、帯電防止剤、蛍光増白剤、防曇剤、流動性改良剤、可塑剤、分散剤、抗菌剤、アンチブロッキング剤、衝撃改良剤、摺動改良剤、色相改良剤、酸トラップ剤等を含んでいてもよい。これらの成分は、1種を用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
上記成分の含有量は、含有する場合、合計で0.1〜5質量%であることが好ましい。
ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂およびビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂以外のポリカーボネート樹脂としては、ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂が例示される。また、本発明の樹脂組成物は、ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂を実質的に含まない構成とすることもできる。実質的に含まないとは、樹脂組成物に含まれる樹脂成分のうち、ビスフェノールC型ポリカーボネート樹脂の含有量が1質量%未満であることをいう。
<各物性>
本発明の樹脂組成物は、溶融粘度が適切な範囲に調整され、良好な成形性が得られることが好ましい。具体的に、本発明の樹脂組成物は、せん断速度122sec−1で測定した300℃における溶融粘度は3,500Pa・s以下であることが好ましく、3,000Pa・s以下であることがより好ましく、2,500Pa・s以下であることがさらに好ましく、2,000Pa・s以下であってもよい。下限値は、1,000Pa・s以上であることが成形性の観点から好ましく、1,200Pa・s以上であることがより好ましく、1,500Pa・s以上であってもよい。
なお、前記溶融粘度は、後述する実施例に記載の方法に基づき測定した値を採用する。
本発明の樹脂組成物は、成形品としたときに透明であることが好ましく、また、光の透過性が高いことがより好ましい。
本発明の樹脂組成物は、4mmの厚さの成形品に成形したときの全光線透過率が、80%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、88%以上であることがさらに好ましい。上限値としては、特に制限されないが、99%以下、さらには、95%以下であっても十分に性能要求を満たすものである。
なお、本明細書において全光線透過率は、後述する実施例に記載の方法に基づき測定した値を採用する。
また、本発明の樹脂組成物は、成形品としたときに曇りがないことが好ましく、4mmの厚さの成形品に成形したときのヘイズが5.0%以下であることが好ましく、4.0%以下であることがより好ましく、3.0%以下であることがさらに好ましく、2.5%以下であることが一層好ましく、2.0%以下であってもよい。下限値は特に制限されないが、0.1%以上、さらには、0.5%以上でも、十分に性能要求を満たすものである。
なお、本明細書においてヘイズは、後述する実施例に記載の方法に基づき測定した値を採用する。
本発明の樹脂組成物は、ISO75−1に従って測定した1.8MPaの荷重における荷重たわみ温度が140℃以上であることが好ましく、143℃以上であることがより好ましく、145℃以上であることがさらに好ましい。上限は高いほど好ましいが、例えば、200℃以下、さらには160℃以下であっても十分に性能要求を満たすものである。
なお、本明細書において荷重たわみ温度は、後述する実施例に記載の方法に基づき測定した値を採用する。
<樹脂組成物の製造方法>
本発明の樹脂組成物の製造方法に制限はなく、公知の樹脂組成物の製造方法を広く採用でき、上記ポリカーボネート樹脂、および、必要に応じて配合されるその他の成分を、例えばタンブラーやヘンシェルミキサーなどの各種混合機を用い予め混合した後、バンバリーミキサー、ロール、ブラベンダー、単軸混練押出機、二軸混練押出機、ニーダーなどの混合機で溶融混練する方法が挙げられる。
なお、溶融混練の温度は特に制限されないが、通常240〜360℃の範囲である。
上記溶融混練した樹脂組成物は、例えば、ストランドカットによりペレットを得る。こうして得られたペレットを、例えばフィルム押出機により押出成形することにより、フィルム状またはシート状の成形品を製造することができる。また、射出成形機により射出成形することにより、任意の形状の成形品を製造することができる。
<成形品>
本発明の成形品は、本発明の樹脂組成物から成形される。本発明の成形品は、電気電子機器、OA機器、携帯情報末端、機械部品、家電製品、車輌部品、各種容器、照明機器等の部品等に好適に用いられる。これらの中でも、特に、電気電子機器、OA機器、情報端末機器および家電製品の筐体、照明機器および車輌部品(特に、車輌内装部品)、スマートフォンやタッチパネル等の表層フィルム、光学材料、光学ディスクに好適に用いられる。特に、本発明の成形品は、タッチパネルのセンサー用として適している。
本発明の成形品の一実施形態として、フィルムが例示され、特に高耐熱用途の透明フィルムとして好適に使用される。より具体的には、透明電極基材用フィルムとして使用することができる。ここで、透明電極とは、透明基材の一方または両方の面に透明電極層が配置されたものである。透明基材と透明電極層との間には、さらなる層が存在していてもよい。この透明電極における透明基材として、本発明の透明フィルムを使用することができる。また、高耐熱用途の製品を保護するための保護フィルムとしても好適に使用することができる。
本発明の樹脂組成物から形成されたフィルムの厚さは特に限定されないが、30μm以上であることが好ましく、40μm以上であることがより好ましく、50μm以上であってもよく、さらには、80μm以上であってもよい。上限値としては、5mm以下であることが好ましく、3mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることがさらに好ましい。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明がこれにより限定して解釈されるものではない。
<原材料>
・ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂(A)
(A1)ビスフェノールAPを出発原料とする界面重合法により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製、FPC−0220、粘度平均分子量:20,200、極限粘度0.44dL/g、Tg:184℃、溶融粘度:6,400Pa・s)
(A2)ビスフェノールAPを出発原料とする界面重合法により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱ガス化学社製、FPC−0210、粘度平均分子量:11,500、極限粘度0.27dL/g、Tg:170℃、溶融粘度:1,300Pa・s)
・ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂(B)
(B1)ビスフェノールAを出発原料とする界面重合法により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、E−2000F、粘度平均分子量27,000、極限粘度0.54dL/g、Tg:151℃、溶融粘度:1,050Pa・s)
(B2)ビスフェノールAを出発原料とする界面重合法により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、E−1000F、粘度平均分子量:32,500、極限粘度0.64dL/g、Tg:154℃、溶融粘度:1,800Pa・s)
(B3)ビスフェノールAを出発原料とする界面重合法により得られた芳香族ポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチックス社製、S−3000F、粘度平均分子量:21,000、極限粘度0.43dL/g、Tg:148℃、溶融粘度:300Pa・s)
・酸化防止剤(C)
(C1)ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト(リン系酸化防止剤、ADEKA社製、アデカスタブPEP−36)
(C2)トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスファイト(リン系酸化防止剤 ADEKA社製、アデカスタブ2112)
(C3)ペンタエリスリトールテトラキス[3−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオネート(フェノール系酸化防止剤、BASF社製、イルガノックス1010)
・離型剤(D)
(D1)グリセリンモノステアレート(理研ビタミン株式会社製、リケマールS−100A)
実施例1〜3、比較例1〜5
上記に記載した各成分を、それぞれ表1に記載の配合量となるように計量した。その後、タンブラーにて15分間混合した後、ベント付二軸押出機により、シリンダー温度320℃で溶融混練し、ストランドカットによりペレットを得た。
二軸押出機としては、スクリュー径32mmの日本製鋼所社製「TEX30α」を用いた。
<極限粘度および粘度平均分子量の測定方法>
樹脂の極限粘度[η](単位dL/g)は、溶媒としてメチレンクロライドを使用して測定した。温度は25℃条件とした。ウベローデ粘度計にて、各溶液濃度[C](g/dL)での比粘度[ηsp]を測定した。得られた比粘度の値と濃度から下記式により極限粘度を算出した。
Figure 0006806286
粘度平均分子量[Mv]は、Schnellの粘度式、すなわち、η=1.23×10−4Mv0.83から算出した。
<ガラス転移温度(Tg)の測定方法>
示差走査熱量計(EXSTAR DSC7020、エスアイアイ・ナノテクノロジー社製)を用いて、試料約5〜10mgを20℃/分の昇温速度で40℃から280℃まで加熱した。5分間温度を保持した後、40℃まで40℃/分の速度で冷却した。40℃で10分保持し、再び280℃まで10℃/分の速度で昇温した。2回目の昇温で得られたDSCデータより、中間点ガラス転移温度をガラス転移温度(Tg)とした。
<溶融粘度の測定>
得られたペレットを120℃で5時間乾燥した。その後、キャピラリーレオメーターを用いて、300℃にて、長さ10mm×直径1.0mmのノズル穴(オリフィス)から樹脂を押し出した。このときの、せん断速度122sec−1におけるせん断粘度(単位:Pa・s)を測定し、溶融粘度とした。
キャピラリーレオメーターとしては、東洋精機製作所社製「キャピログラフ1B」(商品名)を用いた。
<全光線透過率およびヘイズの測定>
得られたペレットを、120℃で5時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した。その後、射出成形機により、シリンダー温度300℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件にて平板状試験片(60mm×60mm×4mm)を成形した。
射出成形機としては、日本製鋼所社製「J110AD」(商品名)を用いた。
ヘイズメーターを用いて、JIS−K−7361およびJIS−K−7136に準拠して、D65光源10°視野の条件にて、射出成形にて得られた板状試験片の全光線透過率(%)およびヘイズ(%)を測定した。
ヘイズメーターとしては、村上色彩技術研究所社製「HM−150」(商品名)を用いた。
<荷重たわみ温度(HDT)の測定>
得られたペレットを120℃で5時間、熱風循環式乾燥機により乾燥した。
その後、射出成形機により、シリンダー温度300℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件にて、JIS−K7139に準拠したISO多目的試験片(タイプA1、4mm厚)を成形した。
射出成形機としては、日本製鋼所社製「J110AD」(商品名)を用いた。
上記ISO多目的試験片を用い、ISO75ー1に従い、HDT試験装置を用いて、荷重1.80MPaの条件(A法)にて荷重たわみ温度(単位:℃)を測定した。
HDT(荷重たわみ温度)試験装置としては、東洋精機製作所社製「3M−2」(商品名)を用いた。
<耐屈曲性試験方法>
得られたペレットをスクリュー径28mmのTダイリップの付いたベント付き二軸フィルム押出機(東芝機械社製「TEM26DS」)によりシリンダー温度300℃にて溶融させ、130℃の剛体鏡面ロールにて押し出すことにより、50μm厚のフィルムを作製した。
得られたフィルムを75×25mmのサイズに切り出し、JIS C5016に準拠して、FPC屈曲試験機を用いて、折曲げ面の曲率半径を3mmとする耐屈曲試験を行った。今回の耐屈曲試験では、20万回の屈曲終了後の試験サンプルのクラック発生の有無を、目視にて、下記の基準で評価判定した。
A:クラック発生なし
B:クラック発生あり
FPC屈曲試験機としては、安田精機製作所社製「No.306FPC屈曲試験機」(商品名)を用いた。
Figure 0006806286
表1から分かるとおり、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂とビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂について、所定の粘度平均分子量のものを用い、所定の含量比とし、所定の極限粘度の差とすることにより、得られる成形品が透明性に優れ、全光線透過率が高く、ヘイズが小さく、さらに、成形性に富み、たわみ温度が高く耐熱性に優れていた(実施例1〜3)。
これに対して、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が小さく、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂との極限粘度の差が小さい場合、全光線透過率が低く、ヘイズが高かった(比較例1)。
また、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂を配合しない場合、荷重たわみ温度が低く耐熱性に劣っていた(比較例2)。
一方、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂を配合しない場合、樹脂組成物の溶融粘度が高く、成形できなかった(比較例3)。
また、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が小さく、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂との極限粘度の差が大きい場合、得られる樹脂組成物の耐熱性が劣っていた。(比較例4)。
さらに、ビスフェノールA型ポリカーボネート樹脂の粘度平均分子量が大きく、ビスフェノールAP型ポリカーボネート樹脂との極限粘度の差が大きい場合、樹脂組成物の溶融粘度が高く、成形できなかった(比較例5)。

Claims (12)

  1. 粘度平均分子量が18,500〜23,000であり、式(A−3)で表される構成単位を、末端基を除く全構成単位中、70モル%以上含む樹脂(A)と、
    粘度平均分子量が25,000〜35,000であり、式(B−2)で表される構成単位を、末端基を除く全構成単位中、70モル%以上含む樹脂(B)
    を含む樹脂組成物であって、
    前記樹脂(A)の質量(WAP)と樹脂(B)の質量(WA)との比率(WAP/WA)が、20/80〜90/10であり、
    前記樹脂(A)の極限粘度(ηAP)と樹脂(B)の極限粘度(ηA)との差(|ηAP−ηA|)が0.04〜0.18dL/gである、
    樹脂組成物。
    Figure 0006806286
    Figure 0006806286
  2. 前記樹脂(A)樹脂(B)の合計含有量が、前記樹脂組成物に含まれる樹脂成分の合計量の85質量%超である、請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 前記樹脂(A)の粘度平均分子量と樹脂(B)の粘度平均分子量の差が5,000〜15,000である、請求項1または2に記載の樹脂組成物。
  4. 前記樹脂組成物の、せん断速度122sec-1で測定した300℃における溶融粘度が1,000〜3,500Pa・sである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  5. 前記樹脂組成物の、ISO75−1に従って測定した1.8MPaの荷重における荷重たわみ温度が140℃以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  6. 前記樹脂(A)のガラス転移温度が172℃以上である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  7. 前記樹脂組成物をシリンダー温度300℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件にて4mm厚さの成形品に成形したときの全光線透過率が80%以上である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  8. 前記樹脂組成物をシリンダー温度300℃、金型温度80℃、成形サイクル45秒の条件にて4mm厚さの成形品に成形したときのヘイズが5.0%以下である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  9. さらに、酸化防止剤および離型剤の少なくとも1種を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の樹脂組成物。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の樹脂組成物から形成された成形品。
  11. 前記成形品がフィルムである、請求項10に記載の成形品。
  12. 前記成形品がタッチパネルのセンサー用である、請求項10または11に記載の成形品。
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