JPH05209119A - 樹脂組成物 - Google Patents

樹脂組成物

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JPH05209119A
JPH05209119A JP29767292A JP29767292A JPH05209119A JP H05209119 A JPH05209119 A JP H05209119A JP 29767292 A JP29767292 A JP 29767292A JP 29767292 A JP29767292 A JP 29767292A JP H05209119 A JPH05209119 A JP H05209119A
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JP
Japan
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bis
hydroxyphenyl
polyarylate
bisphenol
resin composition
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Application number
JP29767292A
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English (en)
Inventor
Kenji Yasue
健治 安江
Takashi Ida
孝 井田
Shigeru Hayase
茂 早瀬
Shinichiro Katahira
新一郎 片平
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明で耐熱性が高く,機械的強度,寸法安定
性,成形性に優れ,耐熱エージング性および耐湿熱エー
ジング性も改良された樹脂組成物を提供する。 【構成】 ポリアリレート1〜99重量%とポリカーボ
ネート99〜1重量%とからなり,カルボキシル基の存
在量が15当量/106 g以下である樹脂組成物であっ
て,前記ポリアリレートは,ビスフェノール成分と芳香
族ジカルボン酸成分とからなり,前記ビスフェノールが
2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンと
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニ
ルエタンとの混合体かあるいは1,1−ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)−1−フェニルエタン単独であり,前
記芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸および/また
はイソフタル酸であり,かつ特定の関係式を満足する樹
脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアリレートとポリカ
ーボネートからなる樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ビスフェノール類,特にビスフェノール
Aとテレフタル酸及び/又はイソフタル酸とからなるポ
リアリレートはエンジニアリングプラスチックとしてす
でによく知られている。かかるポリアリレートは耐熱性
が高く,機械的強度や寸法安定性に優れ,加えて透明で
あるのでその成形品は電気・電子,自動車,機械などの
分野に幅広く応用されていることもよく知られている。
【0003】近年自動車業界においては自動車の燃費向
上が課題の一つとなっている。そのために自動車の構成
材料の軽量化を目的として,比重の高い金属類に代えて
低比重のプラスチックを自動車部品に応用する試みが盛
んに行われており,自動車に搭載されるランプカバーや
レンズ類及びランプリフレクターの素材についてもガラ
スや金属からプラスチックへの転換が進んでいる。これ
らのランプカバーやレンズ類のうち比較的耐熱性の要求
が低い部品にはアクリル樹脂が使用されており,やや耐
熱要求が高い部品にはポリカーボネートがすでに使用さ
れている。しかしさらに耐熱要求の高いヘッドライトレ
ンズ,インナーレンズあるいはフォグライトレンズなど
にはこれらのアクリル樹脂やポリカーボネートでは耐熱
性が充分でない。また自動車用ランプのリフレクターに
は金属やガラス繊維で強化された熱硬化性樹脂が使用さ
れてきたが,これらは比重が大きいので自動車の軽量化
のためには熱可塑性樹脂への転換が求められていた。
【0004】かかる事情からこのような部品には,より
耐熱性の高いポリアリレートの応用が期待されてきたわ
けである。しかしポリアリレートは,前記のような優れ
た特性を有しているものの,溶融粘度が高く成形性が十
分とはいえず,成形性の向上が求められていた。
【0005】ポリアリレートの成形性を改良する試みと
しては,ポリカーボネートやポリエチレンテレフタレー
トを配合する方法が知られている。たとえば特開昭48
−54159号公報,特開昭49−23844号公報及
び特開昭49−61247号公報には,ポリアリレート
とポリエチレンテレフタレートよりなる樹脂組成物が開
示されている。しかしこの樹脂組成物においては成形性
が大きく改良されているものの,耐熱性の低下が著しい
という問題があった。従ってかかる樹脂組成物の用途は
極めて限られたものであり,自動車部品には到底使用で
きるものではなかった。
【0006】また特開昭48−54158号公報,特開
昭50−27061号公報,特開昭58−171439
号公報,特開昭58−171440号公報及び特開昭6
0−262851号公報には,ポリアリレートとポリカ
ーボネートよりなる樹脂組成物が開示されている。しか
しこの樹脂組成物においても,耐熱性は用途分野の耐熱
要求に比べて低いという問題があった。以上のごとく,
透明で耐熱性,機械的強度,寸法安定性に優れることに
加えて,成形性が改良され,さらにエンジニアリングプ
ラスチックとして必須の耐熱エージング性と耐湿熱エー
ジング性にも優れている樹脂組成物は知られていなかっ
た。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記実状に鑑み,本発
明の課題は,透明で耐熱性が高く,しかも機械的強度,
寸法安定性,成形性に優れ,さらに耐熱エージング性及
び耐湿熱エージング性が改良された樹脂組成物を提供す
ることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意研究を
重ねた結果,特定のポリアリレートとポリカーボネート
を後述するような組成にし,カルボキシル基の存在量を
特定すると,上記課題を解決する樹脂組成物が得られる
という知見を得,この知見に基づいて本発明に到達した
ものである。
【0009】すなわち,本発明の要旨は,ポリアリレー
ト1〜99重量%と,ポリカーボネート99〜1重量%
とからなり,カルボキシル基の存在量が15当量/10
6 g以下である樹脂組成物であって,前記ポリアリレー
トは,ビスフェノール成分と芳香族ジカルボン酸成分と
からなり,前記ビスフェノールが2,2−ビス(4−ヒ
ドロキシフェニル)プロパン(以後ビスフェノールAと
記す)と1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1
−フェニルエタン(以後ビスフェノールAPと記す)と
の混合体かあるいはビスフェノールAP単独であり,前
記芳香族ジカルボン酸成分がテレフタル酸及び/又はイ
ソフタル酸であり,かつ式[1]及び式[2]の関係式
を満足することを特徴とする樹脂組成物である。 Y≧30−1.6X [1] Y≦X+70 [2] (式中,Xは0<X≦100であり,ポリアリレートに
おける全ビスフェノールのモル数に対するビスフェノー
ルAPのモル%を示す。Yは0≦Y≦100であり,ポ
リアリレートにおける全ジカルボン酸のモル数に対する
テレフタル酸のモル%を示す。)
【0010】以下本発明について詳細に説明する。本発
明で用いるポリアリレートを構成するビスフェノール成
分はビスフェノールAとビスフェノールAPとの混合体
かあるいはビスフェノールAP単独である。また,ビス
フェノール成分は上記ビスフェノールAとビスフェノー
ルAPの一部を実質的にその特性を損なわない範囲で必
要に応じて他のビスフェノール類に置き換えてもよい。
ただしこの場合,他のビスフェノール類は,全ビスフェ
ノールに対して20モル%以下であることが好ましい。
【0011】かかる他のビスフェノール類としてはハイ
ドロキノン,レゾルシノール,4,4’−ジヒドロキシ
ビフェニル,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)
シクロヘキサン,1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン,ビス
(4−ヒドロキシフェニル)メタン,ビス(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン,ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)メタン,ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)メタン,1,1−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン,1,1−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ
フェニル)エタン,1,1−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,2−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパ
ン,1,1−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ
フェニル)プロパン,2,2−ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,1,1−ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタ
ン,2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ
フェニル)ブタン,1,1−ビス(3,5−ジエチル−
4−ヒドロキシフェニル)ブタン,2,2−ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン,1,
1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)シクロヘキサン,1,1−ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,ビス
(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)フェニ
ルメタン,ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)フェニルメタン,1,1−ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタ
ン,1,1−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ
フェニル)−1−フェニルエタン,ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシ)ジフェニルメタン,ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシ)ジフェニルメタン,ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)エーテル,ビス(3,5
−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテル,ビス
(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル,ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド,ビ
ス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)サル
ファイド,ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)サルファイド,ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)スルホン,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)スルホン,ビス(3,5−ジエチル−4−
ヒドロキシフェニル)スルホン,ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ケトン,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)ケトン,ビス(3,5−ジエチル−4
−ヒドロキシフェニル)ケトン等が挙げられる。
【0012】また,ポリアリレートを構成する芳香族ジ
カルボン酸成分はテレフタル酸とイソフタル酸である。
テレフタル酸とイソフタル酸の配合比には特に制限はな
く,目的に応じてそれぞれ単独で用いてもよいし,混合
して用いてもよい。その場合テレフタル酸の比が大きい
ほど高い耐熱性を有するポリアリレートが得られる。
【0013】本発明で用いるポリアリレートにおいて
は,その特性を実質的に損なわない範囲でテレフタル酸
及び/又はイソフタル酸の一部をその他のジカルボン酸
に置き換えてもよい。ただしその場合かかる他のジカル
ボン酸は,全ジカルボン酸に対して20モル%以下であ
ることが好ましい。かかるジカルボン酸としてはナフタ
レンジカルボン酸,ビス(p−カルボキシフェニル)ア
ルカンなどの芳香族ジカルボン酸,シクロヘキサンジカ
ルボン酸,アジピン酸,セバシン酸,グルタル酸等の脂
環式あるいは脂肪族ジカルボン酸及びこれらのハロゲン
化物等が挙げられる。
【0014】本発明で用いるポリアリレートは溶融重合
法,溶液重合法あるいは界面重合法等で製造することが
できる。溶融重合法では,例えばアセチル化されたビス
フェノール類と芳香族ジカルボン酸とを必要に応じてル
イス酸などの触媒の存在下に,高温・減圧下で重合して
ポリアリレートを得る。この場合には得られるポリマー
が着色することが多い。また,溶液重合法では高価な溶
剤を使用しなくてはならない。さらに,ポリアリレート
を界面重合法で製造する場合には,テレフタル酸及び/
又はイソフタル酸を酸ハロゲン化物として水と非相溶の
有機溶剤に溶解し,ビスフェノール類はアルカリ水溶液
に溶解し,これら2液を混合攪拌することによりポリア
リレートを得る。この場合には着色の少ないポリアリレ
ートを得ることができる。したがって,本発明で用いる
ポリアリレートは界面重合法で製造したものが好まし
い。
【0015】本発明で用いるポリアリレートの分子量と
しては特に制限はないが,溶媒としてテトラクロルエタ
ンを用い,温度25℃,濃度1g/dlの条件で求めた
対数粘度が0.4〜1.5であることが好ましい。対数
粘度が0.4未満では樹脂組成物の機械的性能が低下す
るので好ましくない。逆にこれが1.5を超えると成形
性が急速に低下するので好ましくない。
【0016】さらに,本発明で用いるポリアリレートに
おいてはX及びYが,式[1]及び式[2]で表される
関係式を満足することが必要である。ポリアリレートが
かかる関係式を満足するとき,樹脂組成物は透明性に優
れ,耐熱性,機械的強度,寸法安定性にも優れる。 Y≧30−1.6X [1] Y≦X+70 [2] (式中,Xは0<X≦100であり,ポリアリレートに
おける全ビスフェノールのモル数に対するビスフェノー
ルAPのモル%を示す。Yは0≦Y≦100であり,ポ
リアリレートにおける全ジカルボン酸のモル数に対する
テレフタル酸のモル%を示す。)
【0017】本発明で用いるポリカーボネートはビスフ
ェノール類と炭酸とを成分とする芳香族ポリカーボネー
トである。かかるビスフェノール類としてはビスフェノ
ールA,ビスフェノールAP,ハイドロキノン,レゾル
シノール,4,4’−ジヒドロキシビフェニル,1,1
−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,
1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−3,3,5
−トリメチルシクロヘキサン,ビス(4−ヒドロキシフ
ェニル)メタン,ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)メタン,ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ
フェニル)メタン,1,1−ビス(3,5−ジメチル−
4−ヒドロキシフェニル)エタン,1,1−ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)エタン,1,
1−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン,2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)プロパン,1,1−ビス(3,5
−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン,2,
2−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン,1,1−ビス(3,5−ジメチル−4−
ヒドロキシフェニル)ブタン,2,2−ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ブタン,1,1−
ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)ブ
タン,2,2−ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキ
シフェニル)ブタン,1,1−ビス(3,5−ジメチル
−4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン,1,1−
ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキ
シフェニル)フェニルメタン,ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)フェニルメタン,1,1−
ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)−
1−フェニルエタン,1,1−ビス(3,5−ジエチル
−4−ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン,ビ
ス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシ)ジフェニルメ
タン,ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシ)ジフ
ェニルメタン,ビス(4−ヒドロキシフェニル)エーテ
ル,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニ
ル)エーテル,ビス(3,5−ジエチル−4−ヒドロキ
シフェニル)エーテル,ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)サルファイド,ビス(3,5−ジメチル−4−ヒド
ロキシフェニル)サルファイド,ビス(3,5−ジエチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)サルファイド,ビス(4
−ヒドロキシフェニル)スルホン,ビス(3,5−ジメ
チル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン,ビス(3,
5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン,ビ
ス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン,ビス(3,5−
ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン,ビス
(3,5−ジエチル−4−ヒドロキシフェニル)ケトン
等が挙げられ,これらは単独で用いてもよいし,併用し
てもよい。これらの中ではビスフェノールAが最も好ま
しく用いられる。
【0018】ポリカーボネートは溶融重合法や界面重合
法で製造することができる。溶融重合法では例えばジフ
ェニルカーボネートとビスフェノール類を高温・減圧下
で反応させることによりポリカーボネートを得る。一方
界面重合法ではビスフェノール類をアルカリ水溶液に溶
解し,水に相溶しない有機溶剤と混合攪拌しつつ,これ
にホスゲンを吹き込むことによりポリカーボネートを得
る。ポリカーボネートも界面重合法のほうが着色の少な
いポリカーボネートを得ることができるので界面重合法
で製造したものが好ましい。
【0019】本発明で用いるポリカーボネートの分子量
としては特に制限はないが,溶媒としてテトラクロルエ
タンを用い,温度25℃,濃度1g/dlの条件で求め
た対数粘度が0.3〜1.5であることが好ましい。対
数粘度が0.3未満では樹脂組成物の機械的性能が低下
するので好ましくない。逆にこれが1.5を超えると成
形性が急速に低下するので好ましくない。
【0020】本発明の樹脂組成物におけるポリアリレー
トとポリカーボネートとの組成比は,ポリアリレートが
1〜99重量%であり,ポリカーボネートが99〜1重
量%である。ポリアリレートの組成比が増大するほど樹
脂組成物の耐熱性は向上するが,逆に成形性は低下す
る。従って耐熱性と成形性とを勘案すると,さらに好ま
しい組成比は,ポリアリレート10〜90重量%であ
り,ポリカーボネートが90〜10重量%であり,もっ
とも好ましい組成比はポリアリレートが30〜90重量
%であり,ポリカーボネートが70〜10重量%であ
る。
【0021】本発明の樹脂組成物においては存在するカ
ルボキシル基が樹脂組成物に対して15当量/106
以下であることが必要である。かかる場合には耐熱エー
ジング性と耐湿熱エージング性とに優れた樹脂組成物を
得ることができる。カルボキシル基が樹脂組成物に対し
て15当量/106 gを超える場合には,耐熱エージン
グ処理や耐湿熱エージング処理を施した場合,構成成分
の分子量の低下が大きく,従って物性の低下も大きいと
いう結果を招く。樹脂組成物中のカルボキシル基量は,
樹脂組成物をクロロホルム/ベンジルアルコール=1/
1(容量比)の混合溶媒に溶解し,これを水酸化カリウ
ムで滴定することによって求めることができる。
【0022】本発明の樹脂組成物にはその特性を大きく
損なわない限り,顔料,熱安定剤,酸化防止剤,耐候
剤,難燃剤,可塑剤,離型剤,強化材等を添加すること
も可能である。かかる熱安定剤や酸化防止剤としては,
ヒンダードフェノール類,リン化合物,ヒンダードアミ
ン,イオウ化合物,銅化合物あるいはこれらの混合体が
挙げられ,特にリン化合物が最も効果的である。リン化
合物としては亜リン酸,亜リン酸エステル,正リン酸,
正リン酸エステル等が挙げられる。強化材としてはクレ
ー,タルク,炭酸カルシウム,炭酸亜鉛,ワラストナイ
ト,シリカ,アルミナ,酸化マグネシウム,ケイ酸カル
シウム,アスベスト,アルミン酸ナトリウム,アルミン
酸カルシウム,アルミノ珪酸ナトリウム,珪酸マグネシ
ウム,水酸化アルミニウム,水酸化カルシウム,硫酸バ
リウム,カリウム明バン,ナトリウム明バン,鉄明バ
ン,ガラスバルーン,カーボンブラック,酸化亜鉛,三
酸化アンチモン,ほう酸,ほう砂,ほう酸亜鉛,ゼオラ
イト,ハイドロタルサイト,金属繊維,金属ウイスカ
ー,セラミックウイスカー,チタン酸カリ,チッカホウ
素,マイカ,グラファイト,ガラス繊維等が例として挙
げられる。これら添加剤は重合時に加えてもよいし,ポ
リマー単離後あるいはポリマー混合時に加えてもよい。
【0023】さらに必要に応じて他の重合体を本発明の
樹脂組成物に配合することも可能である。かかる重合体
としてはポリブタジエン,ブチレン−スチレン共重合
体,アクリルゴム,エチレン−プロピレン共重合体,エ
チレンプロピレンジエンモノマー共重合体,天然ゴム,
塩素化ブチルゴム,塩素化ポリエチレン等のゴム状共重
合体,スチレン−ブタジエンブロック共重合体,ブタジ
エン−スチレンラジアルテレブロック共重合体等のエラ
ストマー,スチレン−無水マレイン酸共重合体,スチレ
ン−フェニルマレイミド共重合体,ナイロン6,ナイロ
ン66,ナイロン46,ナイロン12,ナイロン610
等のポリアミド,ポリプロピレン,ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体,ポリ塩化ビニル,ポリエチレンテ
レフタレート,ポリブチレンテレフタレート,ポリアセ
タール,ポリフッ化ビニリデン,ポリスルホン,ポリフ
ェニレンサルファイド,ポリエーテルスルホン,フェノ
キシ樹脂,ポリフェニレンエーテル,ポリメチルメタク
リレート,ポリエーテルケトン等が挙げられる。
【0024】本発明の樹脂組成物の製造方法は特に限定
されないが、ポリアリレートとポリカーボネートとをペ
レットあるいは粉体状態で混合してもよいし,両者を溶
媒に溶解してからその溶媒を除去することによっても樹
脂組成物を得ることができる。しかし,もっとも一般的
には押出機や釜を用いて両者を溶融混練する方法がある
が,これらの方法は目的に応じて適宜選択することがで
きる。
【0025】本発明の樹脂組成物は通常の成形加工方法
で目的の成形品とすることができる。例えば,射出成
形,押出し成形,吹き込み成形,焼結成形等の熱溶融成
形法が適用できる。また,有機溶媒溶液から流延法によ
り薄膜とすることもできる。本発明の樹脂組成物は透明
で,耐熱性,機械的強度,寸法安定性,成形性に優れ,
そのうえ耐熱エージング性及び耐湿熱エージング性が大
きく改良されている。したがって本発明の樹脂組成物か
らなる成形品は電気・電子,自動車,機械等の分野に用
いられる。特にその透明性と耐熱性及びを活かして自動
車用のランプカバーやレンズ類及びランプリフレクター
に好適に用いられる。
【0026】
【実施例】以下本発明を実施例によりさらに具体的に説
明するが,本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の実施例及び比較例において各評価に用いた測定法
及び使用樹脂は以下のとおりである。
【0027】(1)対数粘度 溶媒としてテトラクロルエタンを用い,温度25℃,濃
度1g/dlの条件で求めた。
【0028】(2)全光線透過率 樹脂組成物を120℃で16時間真空乾燥した後,シリ
ンダー温度360℃,金型温度130℃で射出成形を行
い,一辺が5cmで厚みが3mmの試験片を作成した。
成形機は三菱重工業社製125/75 MST型成形機
を用いた。この試験片を用いてASTM D1003に
基づいて全光線透過率を測定した。測定は日本電色社製
SZ−Σ80型測色器を用いて行った。
【0029】(3)イエローネスインデックス(YI) 前記(2)と同様にして試験片を作成し,JIS K7
103に基づいてYIを測定した。測定は日本電色社製
SZ−Σ80型測色器を用いて行った。(照射条件:主
波長270nm,120W/cm2 ,5分間)
【0030】(4)曲げ強度 前記(2)と同様の条件で1/8インチ曲げ試験片を作
成した。得られた試験片についてASTM D790に
基づいて曲げ強度の測定を行った。
【0031】(5)アイゾッド衝撃試験 上記試験片を用いてアイゾッド衝撃試験を行った。測定
はASTM D256に基づいて行った。
【0032】(6)熱荷重たわみ温度(HDT) 上記試験片を用いて熱荷重たわみ温度(HDT)を測定
した。測定はASTMD648に基づいて行った。荷重
は18.6kg/cm2 で行った。
【0033】(7)スパイラル長さ 直径5mmの半円形断面を有するスパイラル金型を用
い,前記(2)と同じ成形条件で成形を行い,スパイラ
ル長さを測定した。
【0034】(8)熱エージング処理 前記(2)と同様の条件で作成した1/8インチ曲げ試
験片を170℃で500時間エアオーブン中で処理を行
い,処理後の性能測定に供した。
【0035】(9)湿熱エージング処理 前記(2)と同様の条件で作成した1/8インチ曲げ試
験片を80℃,95%RHの条件で360時間処理を行
い,処理後の性能測定に供した。
【0036】(12)ポリアリレート(PAR−1) ポリアリレート(PAR−1)は次のように製造した。
攪拌装置を備えた反応容器中においてビスフェノールA
3.0モルとビスフェノールAP3.0モル,水酸化ナ
トリウム790g,ハイドロサルファイトナトリウム1
0g及び相間移動触媒としてトリ−n−ブチルベンジル
アンモニウムクロライド(TBBAC)11.2g,ま
た末端停止剤としてp−tert−ブチルフェノール
0.12モルを全量が20リットルとなるように水に溶
解した(水相)。別にテレフタル酸クロライド(TP
C)3.0モルとイソフタル酸クロライド(IPC)
3.0モルを全量が10リットルとなるようにジクロロ
メタンに溶解した(有機相)。反応容器を20℃に保
ち,強攪拌下において水相に有機相をすみやかに添加し
た。窒素雰囲気下で4時間反応を行った後,酢酸を添加
し水相を中和して攪拌を停止した。反応溶液は水相とポ
リマーを含む粘凋な有機相とに速やかに分離した。水相
を取り除き,有機相を大量の水で洗浄した後,メタノー
ル中に投下してポリマーを単離した。単離したポリマー
固体をさらに80℃の熱水で洗浄した後,更に120℃
で16時間真空乾燥を行った。得られたポリアリレート
(PAR−1)の対数粘度は0.68であった。
【0037】(13)ポリアリレート(PAR−2) ポリアリレート(PAR−2)は次のように製造した。
ビスフェノールとしてビスフェノールAPを単独で用い
た以外はPAR−1と同様にしてポリアリレートを得
た。得られたポリアリレート(PAR−2)の対数粘度
は0.65であった。
【0038】(13)ポリアリレート(PAR−3) ポリアリレート(PAR−3)は次のように製造した。
ビスフェノールとしてビスフェノールAを2.0モル,
ビスフェノールAPを4.0モル,テレフタル酸を単独
で6.0モル用いた以外はPAR−1と同様にしてポリ
アリレートを得た。得られたポリアリレート(PAR−
3)の対数粘度は0.70であった。
【0039】(10)ポリアリレート(U−ポリマー) ユニチカ社製のポリアリレート(U−100,対数粘度
0.60)を用いた。
【0040】なおPAR−1,2及び3は式[1]及び
式[2]を満足している。U−ポリマーはビスフェノー
ルA単独とテレフタル酸とイソフテル酸との共重合体で
あり,式[1]及び式[2]を満足していなかった。
【0041】(11)ポリカーボネート ポリカーボネートとしては帝人化成社製のポリカーボネ
ートパンライトL1250(対数粘度0.51)を用い
た。
【0042】実施例1〜6 表1で示した配合の原料を120℃で16時間真空乾燥
した後,2軸押出機(PCM45,池貝鉄鋼社製)を用
いシリンダー温度340℃で溶融混練りして押出し,こ
れを切断してペレットとした。溶融混練りの際,シリン
ダーのベント口を50mmHg以下に減圧した。得られ
た樹脂組成物のペレットを用いて試験片を作成し,表1
に掲げた各種の性能評価を行った。その結果を合わせて
表1に示す。
【0043】比較例1 U−ポリマーを用い,実施例と同様にして試験片を作成
し,性能評価を行った。その結果を合わせて表2に示
す。
【0044】比較例2,3 表2で示した配合の原料を120℃で16時間真空乾燥
した後,2軸押出機(PCM45,池貝鉄鋼社製)を用
い,シリンダー温度340℃で溶融混練りして押出し,
これを切断してペレットとした。溶融混練りの際,シリ
ンダーのベント口は密閉して,減圧とはしなかった。得
られた樹脂組成物のペレットを用いて表2に掲げた各種
の性能評価を行った。その結果を合わせて表2に示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】
【発明の効果】以上のように構成されているので,本発
明の樹脂組成物は透明で耐熱性が高く,しかも機械的強
度,寸法安定性に優れ,成形性にも優れている。さらに
カルボキシル基が特定値以下であることにより,極めて
優れた耐熱エージング性及び耐湿熱エージング性を示
す。かかる特性により本発明の樹脂組成物は電気・電
子,自動車,機械などの分野に用いられる。特に透明と
耐熱性を生かして自動車用のランプカバーやレンズ類あ
るいはランプリフレクター等の光学部品に好適に用いら
れる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片平 新一郎 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアリレート1〜99重量%と,ポリ
    カーボネート99〜1重量%とからなり,カルボキシル
    基の存在量が15当量/106 g以下である樹脂組成物
    であって,前記ポリアリレートは,ビスフェノール成分
    と芳香族ジカルボン酸成分とからなり,前記ビスフェノ
    ールが2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパ
    ン(以後ビスフェノールAと記す)と1,1−ビス(4
    −ヒドロキシフェニル)−1−フェニルエタン(以後ビ
    スフェノールAPと記す)との混合体かあるいはビスフ
    ェノールAP単独であり,前記芳香族ジカルボン酸成分
    がテレフタル酸及び/又はイソフタル酸であり,かつ式
    [1]及び式[2]の関係式を満足することを特徴とす
    る樹脂組成物。 Y≧30−1.6X [1] Y≦X+70 [2] (式中,Xは0<X≦100であり,ポリアリレートに
    おける全ビスフェノールのモル数に対するビスフェノー
    ルAPのモル%を示す。Yは0≦Y≦100であり,ポ
    リアリレートにおける全ジカルボン酸のモル数に対する
    テレフタル酸のモル%を示す。)
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JP2011068798A (ja) * 2009-09-28 2011-04-07 Unitika Ltd ポリアリレート樹脂、およびポリアリレート樹脂組成物
CN104804398A (zh) * 2015-04-28 2015-07-29 上海锦湖日丽塑料有限公司 高耐热车灯用高透明度聚碳酸酯类组合物及其制备方法
CN111995851A (zh) * 2020-09-08 2020-11-27 桂林智龙电工器材有限公司 一种耐湿热不饱和聚酯模塑料的制备方法
CN111995737A (zh) * 2020-09-08 2020-11-27 桂林智龙电工器材有限公司 一种耐湿热不饱和聚酯树脂的制备方法
CN113396183A (zh) * 2019-02-06 2021-09-14 三菱瓦斯化学株式会社 树脂组合物和成型品
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