JP6792812B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
特許文献1には、この種の画像形成装置であって、定着処理の際に気化したワックスが凝集することで発生する微粒子が、装置内における定着位置の上流側から装置内における排出口を設けた側に移動するのを抑制する拡散抑制部材を備える構成が記載されている。
近年、環境問題に対する意識の高まりから、放出される微粒子の発生を抑制することが望まれているが、ドイツ連邦共和国における環境に配慮した製品に付される規格であるブルーエンジェルでは、「RAL−UZ 171」で、7〜300[nm]の直径を有する粒子を対象としている。
このような問題は、画像形成の際に微粒子が発生して排出口から排出される画像形成装置であれば、定着処理の際に微粒子が発生する構成に限らず生じ得る問題である。
以下、本発明を適用した画像形成装置の一つ目の実施形態(以下、「実施形態1」と呼ぶ)について説明する。実施形態1及び後述する実施形態2では、電子写真方式の複写機(以下、単に「複写機1」という。)として、カラー画像形成装置を例に挙げて説明するが、本発明は、公知のモノクロ画像形成装置についても同様に適用することができる。
図1に示すように、複写機1本体の画像形成部110には、四つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)、中間転写装置E、二次転写装置F、用紙搬送装置G、定着装置H及びトナー補給装置J等を備えている。また、画像形成部110の図1中の下方には、記録媒体である用紙Pを収容する記録媒体収納容器である給紙トレイ40を備える記録媒体収納部である給紙装置111を備え、画像形成部110の図1中の右方には両面装置113を備える。さらに、画像形成部110の図1中の上方には画像読取装置114を備え、画像形成部110と画像読取装置114との間に胴内排紙部112を形成する。また、画像形成部110内の各部材は、外装カバー10内に収容されている。
露光装置18は、光源やレンズ等の光学部品を備え、光源が照射したレーザ光を光学部品によって感光体12の表面に向けて照射し、感光体12の表面を光学的に走査し、光書き込みを行うものである。
記録媒体搬送手段である用紙搬送装置Gは、給紙装置111から給紙された用紙Pが、中間転写装置Eと二次転写装置Fとの間を通過して図1中の下方から上方へと伸びる記録媒体搬送路である用紙搬送路を通過するように用紙Pを搬送するものである。用紙搬送装置Gは、給紙ガイド42、レジストローラ対43、排紙ガイド44及び排紙ローラ対45(45a、45b)等を備えている。
トナー補給装置Jは、四つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)のそれぞれに粉体ポンプ等を用いて新規トナーを補給するものである。トナー補給装置Jのトナー収納部52内には各色のトナーをそれぞれ収容するトナーカートリッジ53(53a、53b、53c及び53d)を備えている。
複写機1には、定着装置Hの周辺の空気の排出量を調整することにより、定着装置Hの温度調整を行う定着排気手段としての排気システム100が設けられている。
四つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)では、個々の感光体12が図1中の時計回り方向に回転するのに伴い、それぞれの帯電装置13で感光体12の表面を一様に帯電する。そして、共通の露光装置18からの個別の書き込み光で感光体12に書き込みを行って、色別の潜像を形成し、それぞれの現像装置14で各色のトナーを感光体12の表面上付着させ、個々の感光体12上にそれぞれ色別のトナー像を形成する。
次に、用紙Pを若干上方へと搬送した裏面画像転写装置36と二次転写ベルト30との対向部では、裏面画像転写装置36によって裏面画像転写バイアスを印加する。これによって、二次転写ベルト30の表面上の上述した第一のフルカラー画像を用紙Pの裏面に転写する。
その後、表裏両面にトナー像が転写された後の用紙Pを定着装置Hへと導き、定着ローラ対47によって形成される定着ニップを通過させて、熱と圧力とを加えて両面の転写画像を用紙Pに定着する。その後、排紙ガイド44で用紙Pを案内し、排紙ガイド44によって形成される用紙搬送路の途中に配置された経路切換爪によって搬送先を適宜振り分ける。そして、下部または上部の一方の排紙ローラ対45によって排紙口51から外装カバー10の外に用紙Pを排出し、胴内排紙部112のスタック部50上に表面を下にしてフェイスダウンでスタックする。
また、二次転写装置Fでは、第一のフルカラー画像を用紙Pに転写した後の二次転写ベルト30の表面上に残留した転写残トナーを、二次転写ベルトクリーニング装置35で除去する。このとき、中間転写ベルト20から第一のフルカラー画像が転写される際に非クリーニング状態にあった二次転写ベルトクリーニング装置35を、クリーニング装置支持軸56を中心に回動して二次転写ベルト30に接触させてクリーニング状態としておく。
中間転写ベルト20及び二次転写ベルト30の表面上の転写残トナーを除去し、それぞれ次の画像担持に備える。
さらに、図1及び図2に示すように、胴内排紙部112における装置右側の開口部の上端を形成する部分に、天井部112cから下方に向けて突き出した排紙部上部仕切壁120を備える。開放された二面のうちの一面である装置右側の上部が、排紙部上部仕切壁120によって胴内排紙部112の天井部112cよりも低くなっている。
これにより、排紙口51から排出された空気を滞留させる排気滞留部αを胴内排紙部112の上部に備える構成となっている。
このような排紙口51から排出された空気を滞留させる構成を備えることにより、排紙口51から排出される非常に微細な微粒子及び超微粒子が、複写機1の周囲に拡散することを抑制できる。
シロキサンは、定着ローラのシリコーンゴムやトナーのシリコーンオイルから蒸発して発生する。また、定着ベルトの摺動剤としてシリコーンオイルが使用されていたり、ウエブクリーニングにシリコーンオイルが使用されていたりすれば、シロキサンが発生し得る。パラフィンはトナーに含有しているワックス及びトナー中の不純物が蒸発して発生する。
画像形成装置からFP/UFPとして排出されるこれらの物質の重量は、多くても数[μg/10min]である。
ブルーエンジェルにおけるFP/UFPの基準ではFP/UFPの数を規定している。このため、FP/UFPの総発生量(総重量)が同じであっても、FP/UFPの大きさが大きくなれば、ブルーエンジェルにおけるFP/UFP(個数)は少なくなる。例えば、FP/UFPの粒径が2倍になれば、FP/UFPの数は1/8となる。
粒子の粒径が大きくなることで、画像形成装置の表面や画像形成装置の周辺の床面等に付着したときの付着力が大きくなり、画像形成装置から排出された微粒子が周辺環境に拡散することを抑制することが可能となる。
しかしながら、微粒子の粒径が大きくなるにはある程度の時間がかかる。このため、特許文献1の画像形成装置で微粒子が定着装置外に拡散することを抑制できる理由は、発生した微粒子を大きくさせることによるというよりも、抑制部材によって発生した微粒子を定着装置外に排出させないことによると考えられる。
すなわち、画層形成中、定着装置は常に加熱されるため、定着装置周辺の温度は上昇する。このとき、定着装置周辺の温度が上がり過ぎないよう、通常は定着装置周辺の空気を排気口から画像形成装置の機外に排気する。FP/UFPとなる物質は定着時の熱により、定着装置を構成する部材やトナーから揮発するが、定着装置周辺の温度上昇を抑えるための排気の流れとともに、排気口から機外に出て行く。このため、画像形成中に記録媒体とともに排紙口から排出されるFP/UFPの割合は多くはない。
このとき、まだ高温の状態のFP/UFPを含んだ空気は上昇していき、排紙口から装置外部の排紙部に漏れ出てしまう。排紙部が胴内排紙部の場合は、FP/UFPを含んだ空気は胴内排紙部内を上昇しながら、最終的には画像形成装置外の空気に拡散されてしまう。
「FP/UFPを含んだ空気」とは、気化したFP/UFPの原因物質が固化して安定なFP/UFPとして空気中に含まれる状態のみではなく、FP/UFPの原因物質が気化した状態で空気中に含まれる状態も含むものである。
胴内排紙部の開口部(図1及び図2に示す複写機の装置正面の開口部及び装置右側面の開口部)を全て覆い、FP/UFPの発生量を調べたところ、画像形成後に胴内排紙部から装置の外部に漏れ出るFP/UFPの量を大幅に抑制することができることが分かった。これは、開口部の全てを覆うことで、排紙口から胴内排紙部に排出されたFP/UFPが、胴内排紙部から外部に出ることが出来なくなり、胴内排紙部を形成する壁部及び天井部や画像が形成され胴内排紙部に排紙される記録媒体に付着し、固定化されるためである。
図11に示す複写機1の胴内排紙部112は、画像形成を行った用紙をストックする底面であるスタック部50と、スキャナー等の画像読取装置114を保持するための天井部112cには開口部がない。さらに、画像形成を行った用紙Pが排紙される排紙壁面部112a、及び、図11中の奥の面である奥側壁面部112bも、開口部がない。
そのため、多くのユーザーが最も多く使用するA4の用紙のみに画像形成を行う場合には、図11に示す複写機1の胴内排紙部112の装置右側を覆ってしまっても問題がない。
しかし、胴内排紙部112の装置右側の開口部の上部であれば、覆ってもユーザーが画像形成可能な最大の用紙を取り出すのに、ほとんど違和感を持たないことが分かった。
図1乃至図3に示すように、胴内排紙部112における装置右側の開口部の上端を形成する部分に、天井部112cから下方に向けて突き出した排紙部上部仕切壁120を備える。これにより、胴内排紙部112における装置右側の開口部の上端位置を、胴内排紙部112の天井である天井部112cよりも低くしている。
図4及び図5に、FP/UFPを含む空気を滞留するための空間を天井部112cが形成する複写機1の例を示す。
図4は、胴内排紙部112の天井部112cの全体が一つの曲面を形成する複写機1の概略構成図であり、図5は、胴内排紙部112の天井部112cが部分的な凹部形状を備える複写機1の概略構成図である。
また、複写機1を正面から見たときの奥側ほど天井部112cの高さを高くするとFP/UFPを含む空気が排気滞留部αに滞留し易くなり、FP/UFPの低減効果の向上を図ることが出来る。
上述したように、インナー排紙トレイ116は使用頻度が少ないため、胴内排紙部112の上部に配置されていることが多い。図7に示すように、インナー排紙トレイ116は胴内排紙部112を上下に仕切る。そして、その上方にインナー排紙トレイ116でスタックする用紙Pを排出する上部排紙口51bが位置し、下方にスタック部50でスタックされる用紙Pを排出する下部排紙口51aが位置する。
また、インナー排紙トレイ116の形状を工夫し、胴内排紙部112の奥側の面である奥側壁面部112bとインナー排紙トレイ116との間や、排紙口側の面である排紙壁面部112aとの間に空間を設ける形状としてもよい。このような形状にすることにより、下部排紙口51aから胴内排紙部112に漏れ出したFP/UFPを含む空気を、インナー排紙トレイ116の上方となる胴内排紙部112の上部の排気滞留部αに登りやすくすることが可能となる。
排気滞留部を備えない従来の画像形成装置と、排気滞留部を備える画像形成装置とでFP/UFPの発生速度を比較する実験を行った。
デジタルフルカラー複合機MPC5503(リコー製)を改造し、定着の設定温度を6[℃]高くした。この画像形成装置をドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証試験所に設置された5[m3]チャンバーで、RAL−UZ 171に従い、FP/UFPの発生速度を測定した。その結果、4.4×1011[個/10分]と、ブルーエンジェルマークの認定基準である3.5×1011[個/10分]を上回った。
比較例1に用いた画像形成装置の胴内排紙部の画像形成を行った紙が排紙される面の対局の面(実施形態1の装置右側の開口部)の上部にアクリル板(実施形態1の排紙部上部仕切壁120)を設けて、開口の上部を塞いだ。
胴内排紙部の天井面からアクリル板の下端までの長さが、実施例1は30[mm]、実施例2は50[mm]、実施例3は70[mm]となるようにアクリル板を設置した。そして、各実施例について、上述した比較例1と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例2の測定結果は、3.5×1011[個/10分]であり、実施例3の測定結果は、3.2×1011[個/10分]であり、比較例1よりもFP/UFPの発生速度が減少し、さらに、ブルーエンジェルマークの認定基準を満たすものとなった。
実施例2及び実施例3の画像形成装置において、胴内排紙部の天井を幅50[mm]の枠を残し、天井の内側を30[mm]高くして、それぞれ実施例4及び実施例5とした。そして、各実施例について、上述した比較例1と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例5の画像形成装置において、胴内排紙部内に開口率が46[%]のインナー排紙トレイを設け、実施例6とし、上述した比較例1と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例6の測定結果は、3.4×1011[個/10分]であり、比較例1よりもFP/UFPの発生速度が減少し、さらに、ブルーエンジェルマークの認定基準を満たすものとなった。
次に、本発明を適用した画像形成装置の二つ目の実施形態(以下、「実施形態2」と呼ぶ)について説明する。
図8は、実施形態2の画像形成装置である複写機1の全体の概略構成図である。実施形態2の複写機1は、イオン発生装置140を備える点で図1に示す実施形態1の複写機1と異なり、他の点は共通する。共通する構成については説明を省略し、相違点について説明する。
また、図6に示す複写機1のように、排紙部正面側上部仕切壁130を備える構成に、イオン発生装置140を設けることで、FP/UFPが複写機1の周辺環境に拡散することを抑制する作用の向上を図ることができる。
胴内排紙部112等の画像形成装置の排紙部におけるイオン発生装置の設置場所としては、空気中のFP/UFPの濃度が高くなる場所にイオンを供給することができる場所であれば、どこであっても構わない。通常、イオン発生装置から十〜数十[cm]の箇所が最もイオンの濃度が高いことを考慮して設置すると良い。
排気滞留部とイオン発生装置とを備えない従来の画像形成装置と、排気滞留部とイオン発生装置とを備える画像形成装置とでFP/UFPの発生速度を比較する実験を行った。
デジタルフルカラー複合機MPC5503(リコー製)を改造し、定着の設定温度を8[℃]高くした。この画像形成装置をドイツ環境ラベル「ブルーエンジェルマーク」の認証試験所に設置された5[m3]チャンバーで、RAL−UZ 171に従い、FP/UFPの発生速度を測定した。その結果、5.1×1011[個/10分]と、ブルーエンジェルマークの認定基準である3.5×1011[個/10分]を上回った。
比較例2に用いた画像形成装置の胴内排紙部の画像形成を行った紙が排紙される面の対局の面(実施形態2の装置右側の開口部)の上部にアクリル板(実施形態2の排紙部上部仕切壁120)を設けて、開口の上部を塞いだ。さらに、胴内排紙部の排紙口のある面の手前奥方向の中央で、排紙口の25[mm]上方に、イオン発生装置としてイオナイザNHM306−01(村田制作所製)を設置し、水平方向よりも40[°]上方に向けてイオンが照射できるように設置した。
胴内排紙部の天井面からアクリル板の下端までの長さが、実施例7は30[mm]、実施例8は50[mm]、実施例9は70[mm]となるようにアクリル板を設置した。そして、各実施例について、上述した比較例2と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例8の測定結果は、3.0×1011[個/10分]であり、実施例9の測定結果は、2.6×1011[個/10分]であり、比較例2よりもFP/UFPの発生速度が減少し、さらに、ブルーエンジェルマークの認定基準を満たすものとなった。
実施例8及び実施例9の画像形成装置において、胴内排紙部の天井を幅50[mm]の枠を残し、天井の内側を30[mm]高くして、それぞれ実施例10及び実施例11とした。そして、各実施例について、上述した比較例2と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例11の画像形成装置において、胴内排紙部内に開口率が46[%]のインナー排紙トレイを設け、実施例12とし、上述した比較例2と同様の測定条件によってFP/UFPの発生速度を測定した。
実施例12の測定結果は、3.1×1011[個/10分]であり、比較例2よりもFP/UFPの発生速度が減少し、さらに、ブルーエンジェルマークの認定基準を満たすものとなった。
用紙P等の記録媒体に画像を形成する画像形成部110等の画像形成手段と、画像が形成された記録媒体に画像を加熱定着する定着装置H等の定着手段と、画像形成手段及び定着手段を収容する外装カバー10等の筐体と、画像形成手段で画像が形成された記録媒体を筐体から排出する排紙口51等の排出口と、排出口から排出される記録媒体を収容する胴内排紙部112等の排出記録媒体収容部とを備え、排出記録媒体収容部は、装置本体の側面に開口部(装置右側の開口部等)を有し、排出口が設けられた壁面部(排紙壁面部112a等)と天井部112c等の天井部とに囲まれた空間となっている複写機1等の画像形成装置において、開口部の少なくとも一部の上端位置(排紙部上部仕切壁120の下端位置等)が、天井部よりも低い構成である。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、排出口から排出されたFP/UFP等の微粒子を含有する空気等の気体は、定着手段での加熱により温度が高く、外気よりも比重が小さいため、排出記録媒体収容部の天井部に向かう。天井部近傍に到達した気体は、天井部に沿って移動するが、開口部の上端位置が天井部よりも低いことにより、開口部から装置外部に流出することを妨げられ、天井部近傍に滞留する。このため、天井部近傍では気体に含まれる微粒子の濃度が高くなる。
本発明者らが鋭意検討を重ねたところ、微粒子は、気体中に含まれる濃度が高いほど、粒子同士が結合し易く、粒径が大きくなり、粒子の数が減少することを見出した。
このため、態様Aでは、気体中に含まれる微粒子の濃度が高くなる排出記録媒体収容部の天井部の近傍では、微粒子の粒子同士の結合を促すことが出来、排出口から排出された気体に含有されていた微粒子の粒径を大きくすることができる。
排出された微粒子の粒径が大きくなることで、個々の粒子が気流の影響を受け難くなって気体に含有された状態を維持し難くなり、排出記録媒体収容部を形成する画像形成装置の壁面や画像形成装置の周辺の床面等の物体の表面に微粒子が付着し易くなる。また、微粒子が物体に付着したときの物体に対する微粒子の付着力は、粒径が大きいほど大きくなり付着した状態のままとなり易くなる。排出口から排出された気体に含有される微粒子が、物体に付着し易くなり、さらに、付着したときには付着した状態のままとなり易いため、排出口から気体とともに排出された微粒子が画像形成装置の周辺環境に拡散することを抑制することが可能となる。
態様AまたはCにおいて、胴内排紙部112等の排出記録媒体収容部内にイオンを供給するイオン発生装置140等のイオン供給手段を備える。
これによれば、上記実施形態2について説明したように、イオンを供給することで、FP/UFP等の微粒子の結合はさらに促進され微粒子の数を大幅に減少することが可能となる。これにより、微粒子が複写機1等の画像形成装置の周辺環境に拡散することを抑制する作用の向上を図ることができる。
態様AまたはBの何れかの態様において、胴内排紙部112等の排出記録媒体収容部における開口した側面の少なくとも一つの側面の開口(装置右側の開口部等)の上端の位置(排紙部上部仕切壁120の下端)が、天井部112c等の天井部よりも40[mm]以上低い。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、天井部近傍に空気等の気体を滞留させることができ、FP/UFP等の微粒子の低減効果を得ることができる。
態様A乃至Cの何れかの態様において、胴内排紙部112等の排出記録媒体収容部に用紙P等の記録媒体を排出する排紙口51等の排出口を上下方向に複数備え、下部排紙口51a及び上部排紙口51b等の複数の排出口の排出記録媒体収容部内での排出先を上下で仕切り、上部排紙口51b等の上方の排出口から排出される記録媒体を上面で保持するインナー排紙トレイ116等の収容部内保持部材を備え、収容部内保持部材における排出口の側に上下に貫通するインナートレイ開口部116a等の穴部を備える。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、収容部内保持部材の通気性を確保し、排出記録媒体収容部内に漏れ出したFP/UFP等の微粒子を効率的に結合させることができ、微粒子の数を低減させることができる。
態様Dにおいて、インナー排紙トレイ116等の収容部内保持部材における排紙口51等の排出口の側から100[mm]までのインナートレイ開口部116a等の穴部の面積率が、30[%]以上である。
これによれば、上記実施形態1について説明したように、収容部内保持部材の下方に設けられた下部排紙口51a等の排出口から排出される空気を効率よく通過させることが可能となる。これにより、下方の排出口から排出されるFP/UFP等の微粒子を含んだ空気を効率的に収容部内保持部材よりも上方の排気滞留部に案内することが可能となる。よって、排出記録媒体収容部内に漏れ出した微粒子を効率的に結合させることができ、微粒子の数を低減させることができる。
2 作像装置
2a イエロー用作像装置
2b マゼンタ用作像装置
2c シアン用作像装置
2d ブラック用作像装置
10 外装カバー
12 感光体
13 帯電装置
14 現像装置
15 一次転写ローラ
16 感光体クリーニング装置
17 除電装置
18 露光装置
20 中間転写ベルト
21 中間転写ベルト第一支持ローラ
22 中間転写ベルト第二支持ローラ
23 中間転写ベルト第三支持ローラ
24 中間転写ベルトクリーニング装置
25 二次転写ローラ
30 二次転写ベルト
31 二次転写ベルト第一支持ローラ
32 二次転写ベルト第二支持ローラ
33 二次転写ベルト第三支持ローラ
35 二次転写ベルトクリーニング装置
36 裏面画像転写装置
40 給紙トレイ
41 給紙ローラ
42 給紙ガイド
43 レジストローラ対
44 排紙ガイド
45 排紙ローラ対
45a 下部排紙ローラ対
45b 上部排紙ローラ対
47 定着ローラ対
50 スタック部
51 排紙口
51a 下部排紙口
51b 上部排紙口
52 トナー収納部
53 トナーカートリッジ
55 両面装置支持軸
56 クリーニング装置支持軸
100 排気システム
110 画像形成部
111 給紙装置
112 胴内排紙部
112a 排紙壁面部
112b 奥側壁面部
112c 天井部
113 両面装置
114 画像読取装置
115 操作表示部
116 インナー排紙トレイ
116a インナートレイ開口部
120 排紙部上部仕切壁
130 排紙部正面側上部仕切壁
140 イオン発生装置
E 中間転写装置
F 二次転写装置
G 用紙搬送装置
H 定着装置
J トナー補給装置
P 用紙
α 排気滞留部
Claims (3)
- 記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
画像が形成された記録媒体に画像を加熱して定着する定着手段と、
前記画像形成手段及び前記定着手段を収容する筐体と、
前記画像形成手段で画像が形成された記録媒体を前記筐体から排出する排出口と、
前記排出口から排出される記録媒体を収容する排出記録媒体収容部と、を備え、
前記排出記録媒体収容部は、装置本体の側面に開口部を有し、前記排出口が設けられた壁面部と天井部とに囲まれた空間となっている画像形成装置において、
前記開口部の少なくとも一部の上端位置が、前記天井部よりも低く、
イオンを発生し、前記排出記録媒体収容部内に発生させた前記イオンを供給するイオン供給手段を備え、
前記排出記録媒体収容部における開口した側面の少なくとも一つの側面の開口の上端の位置が、前記天井部よりも40[mm]以上低いことを特徴とする画像形成装置。 - 記録媒体に画像を形成する画像形成手段と、
画像が形成された記録媒体に画像を加熱して定着する定着手段と、
前記画像形成手段及び前記定着手段を収容する筐体と、
前記画像形成手段で画像が形成された記録媒体を前記筐体から排出する排出口と、
前記排出口から排出される記録媒体を収容する排出記録媒体収容部と、を備え、
前記排出記録媒体収容部は、装置本体の側面に開口部を有し、前記排出口が設けられた壁面部と天井部とに囲まれた空間となっている画像形成装置において、
前記開口部の少なくとも一部の上端位置が、前記天井部よりも低く、
イオンを発生し、前記排出記録媒体収容部内に発生させた前記イオンを供給するイオン供給手段を備え、
前記排出記録媒体収容部に前記記録媒体を排出する前記排出口を上下方向に複数備え、
複数の前記排出口の前記排出記録媒体収容部内での排出先を上下で仕切り、上方の前記排出口から排出される記録媒体を上面で保持する収容部内保持部材を備え、
前記収容部内保持部材における前記排出口の側に上下に貫通する穴部を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2の画像形成装置において、
前記収容部内保持部材における前記排出口の側から100[mm]までの前記穴部の面積率が、30[%]以上であることを特徴とする画像形成装置。
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