JP2018022130A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
Description
図1に示すように、複写機本体の画像形成部110には、4つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)、中間転写装置3、二次転写装置4、用紙搬送装置5、定着装置6及びトナー補給装置7等を備えている。また、画像形成部110の図1中の下方には、記録媒体である用紙Pを収容する記録媒体収納容器である給紙トレイ40を備える記録媒体収納部である給紙装置111を備え、画像形成部110の図1中の右方には両面装置113を備える。さらに、画像形成部110の図1中の上方には画像読取装置114を備え、画像形成部110と画像読取装置114との間に胴内排紙部112を形成する。また、画像形成部110内の各部材は、外装カバー10内に収容されている。
露光装置18は、光源やレンズ等の光学部品を備え、光源が照射したレーザ光を光学部品によって感光体12の表面に向けて照射し、感光体12の表面を光学的に走査し、光書き込みを行うものである。
記録媒体搬送手段である用紙搬送装置5は、給紙装置111から給紙された用紙Pが、中間転写装置3と二次転写装置4との間を通過して図1中の下方から上方へと伸びる記録媒体搬送路である用紙搬送路を通過するように用紙Pを搬送するものである。用紙搬送装置5は、給紙ガイド42、レジストローラ対43、排紙ガイド44及び排紙ローラ対45等を備えている。
トナー補給装置7は、4つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)のそれぞれに粉体ポンプ等を用いて新規トナーを補給するものである。トナー補給装置7のトナー収納部52内には各色のトナーをそれぞれ収容するトナーカートリッジ53(53a、53b、53c及び53d)を備えている。
複写機1には、定着装置6の周辺の空気を排出する排気手段としての排気ダクト100が設けられている。
4つの作像装置2(2a、2b、2c及び2d)では、個々の感光体12が図1中の時計回り方向に回転するのに伴い、それぞれの帯電装置13で感光体12の表面を一様に帯電する。そして、共通の露光装置18からの個別の書き込み光で感光体12に書き込みを行って、色別の潜像を形成し、それぞれの現像装置14で各色のトナーを感光体12の表面上付着させ、個々の感光体12上にそれぞれ色別のトナー像を形成する。
次に、用紙Pを若干上方へと搬送した裏面画像転写装置36と二次転写ベルト30との対向部では、裏面画像転写装置36によって裏面画像転写バイアスを印加する。これによって、二次転写ベルト30の表面上の上述した第1のフルカラー画像を用紙Pの裏面に転写する。
また、二次転写装置4では、第1のフルカラー画像を用紙Pに転写した後の二次転写ベルト30の表面上に残留した転写残トナーを、二次転写ベルトクリーニング装置35で除去する。このとき、中間転写ベルト20から第一のフルカラー画像が転写される際に非クリーニング状態にあった二次転写ベルトクリーニング装置35を、クリーニング装置支持軸56を中心に回動して二次転写ベルト30に接触させてクリーニング状態としておく。
中間転写ベルト20及び二次転写ベルト30の表面上の転写残トナーを除去し、それぞれ次の画像担持に備える。
(実施例1)
上記実施形態の一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。
図4は、実施例1の排気機構を説明する模式図である。図4(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図4(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
定着装置6の上部には、排気路たる排気ダクト100が配置されている(図3参照)。図4(a)、(b)に示すように、排気ダクト100の内部を流れる空気の流れ方向の最下流側には、凝集したVOC203やUFP204を捕集するフィルタ101が設けられている。そのフィルタ101の上流側には、画像形成装置内の空気を排気口102へ流す流れを形成するファン103が設けられている。フィルタ101とファン103との位置関係は逆でもよい。
次に、上記実施形態の他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。
図5は、実施例2の排気機構を説明する模式図である。図5(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図5(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図5(a)、(b)に示すように、実施例2では、マイナスイオン発生器104が設けられた排気ダクト100の壁面と同じ壁面に、プラスイオン発生器105が設けられている。そのような配置により、マイナスイオンを放出する方向とプラスイオンを放出する方向とが互いに同じ方向になる。そのため、マイナスイオンとプラスイオンとが互いに衝突し難くなり、マイナスイオンとプラスイオンとが引き合って中和してマイナスイオンとプラスイオンの数が減ってしまいVOCやUFPのイオン化効率が低下するのを抑制する。さらに、図5(b)に示すように、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105とが上下方向に互いにずらして設けることで、VOCやUFPのイオン化効率を高めることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について説明する。
図6は、実施例3の排気機構を説明する模式図である。図6(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図6(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図6(a)、(b)に示すように、実施例3では、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105とが互いに干渉しないように、排気ダクト100内に空気流れ方向に延び、かつ縦方向に延びた仕切り106を設けている。その仕切り106により、排気ダクト100の流路が空気流れ方向から見たとき左右両側を区画している。一方の排気ダクト100の流路にはマイナスイオン発生器104からマイナスイオンが放出され、他方の排気ダクト100の流路にはプラスイオン発生器105からプラスイオンが放出される。マイナスイオンとプラスイオンとは、仕切り106により、反対側の区画流路への移動を阻害され、互いに衝突し難くなるとともに、マイナスイオンとプラスイオンとがそれぞれ個別にVOCやUFPに付着する。そして、仕切り106を抜けたところで、マイナスに帯電されたVOCとプラスに帯電されたVOCとがクーロン力により凝集して結合し、かつ、マイナスに帯電されたUFPとプラスに帯電されたUFPとが、クーロン力により凝集して結合する。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例4」という。)について説明する。
図7は、実施例4の排気機構を説明する模式図である。図7(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図7(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図7(a)、(b)に示すように、実施例4では、実施例3と異なる点として、仕切り106が排気ダクト100内に空気流れ方向に延び、かつ横方向に延びている。その仕切り106により、排気ダクト100の流路が空気流れ方向から見たとき鉛直方向の上下に区画される。そして、鉛直方向の下方の排気ダクト100の流路にはマイナスイオンが放出され、鉛直方向の上方の排気ダクト100の流路にはプラスイオンが放出される。それにより、マイナスイオンとプラスイオンとは、仕切り106により反対側の区画流路への移動を阻害され、互いに衝突し難くなるとともに、マイナスイオンとプラスイオンとがそれぞれ個別にVOCやUFPに付着する。そして、仕切り106を抜けたところで、マイナスに帯電されたVOCとプラスに帯電されたVOCとがクーロン力により凝集して結合し、かつ、マイナスに帯電されたUFPとプラスに帯電されたUFPとが、クーロン力により凝集して結合する。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例5」という。)について説明する。
図8は、実施例5の排気機構を説明する模式図である。図8(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図8(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図8(a)、(b)に示すように、実施例5では、実施例3と異なる点として、仕切り106の断面形状を波形状や凹凸形状などの非直線形状にしている。その仕切り106により、区画された排気ダクト100を流れる空気が攪拌される。なお、排気ダクト100の壁面も非直線形状にしてもよい。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例6」という。)について説明する。
図9は、実施例6の排気機構を説明する模式図である。図9(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図9(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。図10は、実施例6の変形例における排気機構を説明する模式図である。図10(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図10(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例7」という。)について説明する。
図11は、実施例7の排気機構を説明する模式図である。図11(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図11(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図11(a)、(b)に示すように、実施例7では、実施例1に加え、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105の下流に、(+)電極121と(−)電極122とを対向に配置した対向電極を設けている。そして、(+)電極121には、高圧電源108から正極性の直流電圧が印加され、(−)電極122には、高圧電源109から負極性の直流電圧が印加される。それにより、マイナスイオンの付着してマイナスに帯電したVOCやUFPは、(+)電極121に静電吸着されて捕集され、プラスイオンの付着してプラスに帯電したVOCやUFPは、(−)電極122に静電吸着されて捕集される。なお、(+)電極121と(−)電極122とは、金属又は導電性樹脂を材料として形成されている。また、(+)電極121と(−)電極122とは、例えばネジなどの係止部材を用いて取り外し可能に構成されている。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例8」という。)について説明する。
図12は、実施例8の排気機構を説明する模式図である。図12(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図12(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図12(a)、(b)に示すように、実施例8では、実施例7に加え、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105の下流に、排気ダクト100の壁面を非直線形状にしている。具体的には、排気ダクト100の壁面に非直線形状にする構成の一例として突起107を設けた。実施例8によれば、実施例7に比べ、排気ダクト100の壁面の非直線形状で空気が攪拌されて凝集効率が上がり、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例9」という。)について説明する。
図13は、実施例9の排気機構を説明する模式図である。図13(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図13(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図13(a)、(b)に示すように、実施例9では、実施例3に加え、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105の下流に、(+)電極121と(−)電極122とを対向に配置した対向電極を設けている。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例10」という。)について説明する。
図14は、実施例10の排気機構を説明する模式図である。図14(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図14(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図14(a)、(b)に示すように、実施例10では、実施例9に加え、マイナスイオン発生器104とプラスイオン発生器105の下流に、排気ダクト100の壁面を波形状や凹凸形状などの非直線形状にしている。実施例10によれば、実施例9に比べ、排気ダクトの壁面の非直線形状で空気が攪拌されて凝集効率が上がり、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例11」という。)について説明する。
図15は、実施例11の排気機構を説明する模式図である。図15(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図15(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図15(a)、(b)に示すように、実施例11では、実施例9に加え、仕切り106の形状を波形状や凹凸形状などの非直線形状にしている。実施例11によれば、実施例9に比べ、仕切りが非直線形状で空気が攪拌されて凝集効率が上がり、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例12」という。)について説明する。
図16は、実施例12の排気機構を説明する模式図である。図16(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図16(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図16(a)、(b)に示すように、実施例12では、実施例9に加え、仕切り106の形状を波形状や凹凸形状などの非直線形状にし、さらに排気ダクトの壁面も非直線形状にしている。実施例12によれば、実施例9に比べ、非直線形状の仕切りと排気ダクトの壁面とで流路内の空気が攪拌されて凝集効率が上がり、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例13」という。)について説明する。
図17は、実施例13の排気機構を説明する模式図である。図17(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図17(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図17(a)、(b)に示すように、実施例13では、実施例7の(+)電極121と(−)電極122とからなる対向電極を複数対配置している。実施例13によれば、実施例7に比べ、壁面の対向電極面積を拡大して捕集できる粒子が増えることから、フィルタの負荷を軽減できるとともに、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例14」という。)について説明する。
図18は、実施例14の排気機構を説明する模式図である。図18(a)は、排気ダクトを上方から見たときの模式図であり、図18(b)は、排気ダクトを側方から見たときの模式図である。
図18(a)、(b)に示すように、実施例14では、実施例7と異なる点として、実施例7の(+)電極121と(−)電極122とからなる対向電極を複数対配置し、さらに仕切りと排気ダクトの壁面とを非直線形状にしている。実施例14によれば、実施例7に比べ、非直線形状の仕切りと排気ダクトの壁面とで流路内の空気が攪拌されて凝集効率が上がり、さらに壁面の対向電極面積も拡大して捕集できる粒子が増えることから、フィルタの負荷を軽減できるとともに、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
図19は、UFPの測定結果を説明する図である。
実験装置にはリコー製MP3554改造機を使用した。排気ダクトを改造し、通常ではUFP発生量が少なかったので、強制的に定着温度を上げた設定でテストを行った。装置をチャンバー内に設置し、BAMが定める試験方法で10分間稼動させる。UFPの測定は、TSI社製の高速応答型パーティクルサイザー FMPS-3091を使用した。
(1)イオン発生器なし、攪拌なし。
(2)マイナスイオン発生器あり。
(3)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りなし。(図4参照)
(4)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りあり。(図6、図7参照)
(5)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りあり、攪拌部あり。(図8、図9参照)
実験の形態は上述と同様である。
実験条件は、図21の左から下記のようになっている。
(5)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りあり、攪拌部あり。(図8、図9参照)
(6)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせて距離を離して設置し、下流の排気経路に非直線部(攪拌部)あり。(図10参照)
(7)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせて距離を離して設置し、下流の排気経路に対向電極あり。(図11参照)
(8)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りあり、下流の排気経路に対向電極あり。(図13参照)
(9)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に仕切りあり、下流の排気経路に非直線部(攪拌部)があり、さらに下流の排気経路に対向電極あり。(図14参照)
(10)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせて距離を離して設置し、下流の排気経路に複数の対向電極あり。(図17参照)
(11)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に非直線形状の仕切りあり。下流の排気経路に非直線部(攪拌部)があり、さらに下流の搬送経路に対向電極あり。(図16参照)
(12)マイナスイオン発生器とプラスイオン発生器ともあり、互いに向かい合わせに設置し、その間に非直線形状の仕切りあり。下流の排気経路に非直線部(攪拌部)があり、さらに下流の排気経路に複数の対向電極あり。(図18参照)
(a)仕切り形状や排気経路の非直線化形態(実験条件(5)、(6))よりも対向電極を追加(実験条件(7)、(8))したほうが、帯電している粒子を吸着したためUFP個数は軽減した。
(b)対向電極+排気経路の非直線化(実験条件(9))により、気流が攪拌されたことで凝集を促進、電極にも吸着するチャンスが増え、さらにUFP個数は低減した。
(c)対向電極+排気経路の非直線化+仕切りの非直線化(実験条件(11))により、さらに気流の攪拌効率が上がり、凝集と電極への吸着効率が上がり、さらにUFP個数は低減した。
(d)対向電極を複数対並列に配置(実験条件(10)、(12))することで、攪拌効率が良く、電極の吸着面積が大きくなったため、さらにUFP個数は軽減した。なお、一対の対向電極の面積を大きくしても同様の効果を期待できる。
(態様A)
複写機1等の画像形成装置内の空気を外部へ導く排気ダクト100等の排気路に放出されるプラスイオンを発生するプラスイオン発生器105と、前記排気路に放出されるマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生器104とを備えた画像形成装置において、前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器とは、前記排気路を流れる空気の流れ方向で、互いに異なる位置に設けたことを特徴とするものである。
上記特許文献1に開示の画像形成装置では、プラスイオン発生器とマイナスイオン発生器とが排気路の内部における気体の流路を挟むように配置される構成しか特定されていない。プラスイオン発生器とマイナスイオン発生器とが、排気路を流れる空気の流れ方向で互いに同じ位置で排気路内の流路を挟んで配置されていると、プラスイオンとマイナスイオンとが排気路に放出された直後に混ざり合い易い。そのため、排気路内を流れる空気に含まれる揮発性有機化合物や超微粒子に付着する前に、プラスイオンとマイナスイオンとの互いに引き付け合って結合する事象が発生するおそれがある。その結果、その結合した分、プラスイオンとマイナスイオンとの数が減ってしまう。揮発性有機化合物は、排気中の濃度が非常に高く、プラスイオン又はマイナスイオンは付着し易く帯電され易い。そのため、プラスイオン又はマイナスイオンの数が多少減ったとしても、揮発性有機化合物にはプラスイオン又はマイナスイオンは付着し、揮発性有機化合物同士はクーロン力により結合し、揮発性有機化合物の個数は減少し易い。一方、超微粒子は、排気中の濃度が低く(揮発性有機化合物の1/1000以下)粒径も小さく、表面積が狭いので、プラスイオン又はマイナスイオンは付着し難く帯電され難い。そのため、プラスイオン又はマイナスイオンの数が減ると、帯電される超微粒子の個数が少なくなり、超微粒子同士の結合発生数も増えず、超微粒子の個数は減り難い。
本態様によれば、プラスイオンとマイナスイオンとの互いに引き付け合って結合する事象は発生し難くなり、その結合によってプラスイオン又はマイナスイオンの数が減ることもなくなる。排気路を流れる空気に含まれる揮発性有機化合物や超微粒子に、プラスイオン又はマイナスイオンが十分付着されて良好に帯電する。その結果、帯電された揮発性有機化合物や超微粒子の個数が増えて、揮発性有機化合物や超微粒子がクーロン力によって結合する数も増え、揮発性有機化合物や超微粒子の個数は減少する。特に、粒径が比較的小さく表面積が狭いためプラスイオン又はマイナスイオンの付着し難い超微粒子にも、プラスイオン又はマイナスイオンが十分付着されて良好に帯電することができる。その結果、超微粒子同士の結合する数も、上記特許文献1の構成に比べて増加し、超微粒子の個数が減少する。よって、画像形成装置内で発生した超微粒子の外部への放出数を良好に削減することができる。
複写機1等の画像形成装置内の空気を外部へ導く排気ダクト100等の排気路に放出されるプラスイオンを発生するプラスイオン発生器105と、前記排気路に放出されるマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生器104とを備えた画像形成装置において、前記プラスイオン発生器は、仕切り106を挟んで反対側に、前記マイナスイオン発生器を設けたことを特徴とするものである。
本態様によれば、仕切りにより、プラスイオン発生器から放出されたプラスイオンが存在する領域とマイナスイオン発生器から放出されたマイナスイオンが存在する領域とが区画される。その結果、プラスイオンとマイナスイオンとの互いに結合する事象は発生せず、その結合によってプラスイオン又はマイナスイオンの数が減らない。排気路を流れる空気に含まれる揮発性有機化合物や超微粒子に、プラスイオン又はマイナスイオンが十分付着されて良好に帯電する。その結果、帯電された揮発性有機化合物や超微粒子の個数が増えて、揮発性有機化合物や超微粒子がクーロン力によって結合する数も増え、揮発性有機化合物や超微粒子の個数は減少する。
(態様A)又は(態様B)において、前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器との少なくとも一方は、複数個設けることを特徴とするものである。
かかる構成により、多くのプラスイオンとマイナスイオンとを排気路内に放出することで、揮発性有機化合物や超微粒子にプラスイオン又はマイナスイオンが付着する頻度を高められる。それにより、マイナス帯電の揮発性有機化合物や超微粒子に、プラス帯電の揮発性有機化合物や超微粒子が、クーロン力により結合して凝集する。よって、揮発性有機化合物や超微粒子の個数を大幅に減少させることができる。
(態様B)において、前記排気路を流れる空気が接する前記仕切りの面には、前記排気路内の空気の流れ方向に非直線部が設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成により、仕切りによって区画された各排気路を流れる空気が攪拌され、その空気に含まれる揮発性有機化合物や超微粒子に、プラスイオン又はマイナスイオンが良好に付着し易くなって良好に帯電する。それにより、揮発性有機化合物や超微粒子がクーロン力によって結合する数もより一層増えて凝集効率が向上し、揮発性有機化合物や超微粒子の個数は格段に減少する。
(態様D)において、前記非直線部は、前記仕切りの前記排気路内の空気の流れ方向の後端部のみに設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成により、仕切りを抜けた揮発性有機化合物や超微粒子を含む空気を攪拌させ、揮発性有機化合物や超微粒子の凝集効率をさらに向上させることができる。
(態様A)又は(態様B)において、前記プラスイオン発生器及び前記マイナスイオン発生器よりも前記排気路内の空気の流れ方向の下流における前記排気路の壁面形状は、非直線形状であることを特徴とするものである。
かかる構成により、排気路を流れる空気が攪拌され、その空気に含まれる揮発性有機化合物や超微粒子に、プラスイオン又はマイナスイオンが良好に付着し易くなって良好に帯電する。それにより、揮発性有機化合物や超微粒子がクーロン力によって互いに結合する数もより一層増えて凝集効率が向上し、揮発性有機化合物や超微粒子の個数は格段に減少する。
(態様A)乃至(態様F)において、前記プラスイオン発生器及び前記マイナスイオン発生器よりも前記排気路内の空気の流れ方向の下流における前記排気路の壁面に、金属又は導電性樹脂を材料とした電極を互いに対向するよう配置して構成する対向電極を設け、該対向電極の各電極間に電圧を印加することを特徴とするものである。
かかる構成によれば、イオン化された揮発性有機化合物や超微粒子は、排気路を形成する壁面に設置された対向電極に静電吸着されて捕集される。それにより、フィルタでも捕集しづらい未凝集の小さい粒子をフィルタよりも手前で捕集でき、フィルタの負荷を軽減できるとともに、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。さらに、対向電極は壁面に配置されていることで排気路に平行に設置できるため、排気の流れを妨げることなく、排気路の長さに応じて有効面積の柔軟な対向配置が可能である。
(態様G)において、前記排気路内の空気の流れ方向に対し平行に複数の前記対向電極を配置したことを特徴とするものである。
かかる構成によれば、対向電極で捕集できる粒子が増えることで、フィルタの負荷を軽減できるとともに、外部へ放出されるVOC、UFPを減少させることができる。
(態様G)又は(態様H)において、前記対向電極は、取り外し可能に構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、対向電極を交換、清掃できることで、フィルタの負荷を軽減し、フィルタの寿命を延ばすことができる。
(態様A)乃至(態様I)において、前記排気路に画像形成装置内から外部への空気の流れを形成するファン103を設け、該ファンの駆動と同期して前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器とを駆動させることを特徴とするものである。
かかる構成により、空気が排気路を流れているときに、プラスイオン又はマイナスイオンを放出することができるので、イオン発生器の無駄な駆動を削減しイオン発生器の寿命を延ばすことができる。
2 作像装置
3 中間転写装置
4 二次転写装置
5 用紙搬送装置
6 定着装置
7 トナー補給装置
10 外装カバー
11 画像形成部
12 感光体
13 帯電装置
14 現像装置
15 一次転写ローラ
16 感光体クリーニング装置
17 除電装置
18 露光装置
20 中間転写ベルト
30 二次転写ベルト
40 給紙トレイ
50 スタック部
100 排気ダクト
101 フィルタ
102 排気口
103 ファン
104 マイナスイオン発生器
105 プラスイオン発生器
106 仕切り
107 突起
108 高圧電源
109 高圧電源
110 画像形成部
111 給紙装置
113 両面装置
114 画像読取装置
121 (+)電極
122 (−)電極
201 VOC
202 UFP
203 VOC
204 UFP
Claims (10)
- 画像形成装置内の空気を外部へ導く排気路に放出されるプラスイオンを発生するプラスイオン発生器と、前記排気路に放出されるマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生器とを備えた画像形成装置において、
前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器とは、前記排気路を流れる空気の流れ方向で、互いに異なる位置に設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 画像形成装置内の空気を外部へ導く排気路に放出されるプラスイオンを発生するプラスイオン発生器と、前記排気路に放出されるマイナスイオンを発生するマイナスイオン発生器とを備えた画像形成装置において、
前記プラスイオン発生器は、仕切りを挟んで反対側に、前記マイナスイオン発生器を設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器との少なくとも一方は、複数個設けることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2記載の画像形成装置において、
前記排気路を流れる空気が接する前記仕切りの面には、前記排気路内の空気の流れ方向に非直線部が設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4記載の画像形成装置において、
前記非直線部は、前記仕切りの前記排気路内の空気の流れ方向の後端部のみに設けられていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記プラスイオン発生器及び前記マイナスイオン発生器よりも前記排気路内の空気の流れ方向の下流における前記排気路の壁面形状は、非直線形状であることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記プラスイオン発生器及び前記マイナスイオン発生器よりも前記排気路内の空気の流れ方向の下流における前記排気路の壁面に、金属又は導電性樹脂を材料とした電極を互いに対向するよう配置して構成する対向電極を設け、該対向電極の各電極間に電圧を印加することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7記載の画像形成装置において、
前記排気路内の空気の流れ方向に対し平行に複数の前記対向電極を配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項7又は8に記載の画像形成装置において、
前記対向電極は、取り外し可能に構成されていることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置において、
前記排気路に画像形成装置内から外部への空気の流れを形成するファンを設け、該ファンの駆動と同期して前記プラスイオン発生器と前記マイナスイオン発生器とを駆動させることを特徴とする画像形成装置。
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