JP6791139B2 - 偏光板及びそれを用いた液晶表示装置 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態の液晶表示装置の一例を示す概略断面図である。なお、図面中、各符号は以下を示す:1 偏光板;2 偏光子;3、4 保護フィルム;5、7 ガラス;6 液晶セル;51 エンボス部(凸部);F フィルム面;w エンボス部の幅。
本実施形態において使用される保護フィルムは、偏光子の両面に積層されるが、便宜上、偏光子の表側(視認側)に積層されるものを第1保護フィルム、偏光子の裏側(液晶セル側)に積層されるものを第2保護フィルムと称する。
本実施形態の保護フィルムの組成は、特に限定はされないが、少なくとも前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち、表面エネルギーの高い方の保護フィルムが、主成分樹脂としてセルロースエステルを含んだ樹脂フィルムであることが好ましい。ここで主成分とは、フィルム成分中のセルロースエステルの含有比率が、55質量%以上、更に好ましくは60質量%以上であり、特に好ましくは70質量%以上であることをいう。
式(2) 0≦Y≦1.5
式(3) 2.0≦X+Y≦3.0
なかでも本発明に係るセルロースアシレートは、セルロース(ジ、トリ)アセテート(Y=0)、及びセルロースアセテートプロピオネート(Y;プロピオニル基、Y>0)が好ましい。セルロース(ジ、トリ)アセテートとしては2.4≦X≦2.95であることが好ましい。セルロースアセテートプロピオネートは、1.0≦X≦2.5であり、0.1≦Y≦1.5、2.4≦X+Y≦2.95であることが好ましい。
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
本実施形態において、前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち、少なくとも表面エネルギーの高い方の保護フィルムが、上述したようなセルロースエステルに加え、さらに添加剤として糖エステルを含んでいることが好ましい。
本実施形態の保護フィルムにおいて、前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち、少なくとも表面エネルギーの高い方の保護フィルムが、上述の添加剤(糖エステル)に加えて、さらなる添加剤としてポリエステルを含んでいることが好ましい。ポリエステルを含む場合、添加剤(前記糖エステル+ポリエステル)の合計添加量は、樹脂成分に対し5〜30質量%であることが好ましい。糖エステルとポリエステルの合計添加量が前記範囲内であれば、さらに、好ましい表面エネルギーへの調整と、高耐久性が制御し易いという利点が得られる。より好ましい糖エステルとポリエステルの合計添加量は、保護フィルム中の樹脂成分に対して8〜20質量%である。
(式中、Bは、脂肪族又は芳香族モノカルボン酸残基を表す。Gは、炭素数2〜12のアルキレングリコール残基、炭素数6〜12のアリールグリコール残基又は炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基を表す。Aは、炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基又は炭素数6〜12のアリールジカルボン酸残基を表す。nは1以上の整数を表す。)
前記ポリエステルは、ジカルボン酸とジオールを反応させて得られる繰り返し単位を含むポリエステルであり、Aはエステル中のカルボン酸残基を表し、Gはアルコール残基を表す。
本実施形態の保護フィルムは、上記の成分以外にも、必要に応じて、可塑剤、酸化防止剤、微粒子(マット剤)、UV吸収剤、波長分散調整剤、光学異方性低下剤、光学調整剤、帯電防止剤等の添加剤を配合することができる。
上述した保護フィルムの製造方法としては、通常のインフレーション法、T−ダイ法、カレンダー法、切削法、流延法、エマルジョン法、ホットプレス法等の製造法が使用できるが、着色抑制、異物欠点の抑制、ダイラインなどの光学欠点の抑制などの観点から製膜方法は、溶液流延製膜法と溶融流延製膜法が選択でき、特に溶液流延法で調製することが、均一な表面を得るために好ましい。
以下、本実施形態の表面エネルギーが高い方の保護フィルムを溶液流延法で製造する場合について説明する。
セルロースアシレートに対する良溶媒を主とする有機溶媒に、溶解釜中で当該セルロースアシレート、場合によって、添加物である糖エステル、ポリエステル及び/又はその他の化合物を撹拌しながら溶解しドープを形成する工程、あるいは該セルロースアシレート溶液に、本発明に係る糖エステル、ポリエステル、多価アルコールエステル、及び/又はその他の化合物溶液を混合して主溶解液であるドープを形成する工程である。
ドープを、送液ポンプ(例えば、加圧型定量ギヤポンプ)を通して加圧ダイ30に送液し、無限に移送する無端の金属ベルト31、例えばステンレスベルト、あるいは回転する金属ドラム等の金属支持体上の流延位置に、加圧ダイスリットからドープを流延する工程である。
ウェブ(流延用支持体上にドープを流延し、形成されたドープ膜をウェブと呼ぶ)を流延用支持体上で加熱し、溶媒を蒸発させる工程である。
金属支持体上で溶媒が蒸発したウェブを、剥離位置で剥離する工程である。剥離されたウェブは次工程に送られる。
なお、残留溶媒量を測定する際の加熱処理とは、140℃で1時間の加熱処理を行うことを表す。
剥離後、ウェブを乾燥装置内に複数配置したローラーに交互に通して搬送する乾燥装置を用いて乾燥する。また、必要に応じて、クリップでウェブの両端をクリップして搬送するテンター延伸装置を用いて、ウェブを乾燥・延伸してもよい。
・幅手方向に延伸→幅手方向に延伸→流延方向に延伸→流延方向に延伸
また、同時二軸延伸には、一方向に延伸し、もう一方を、張力を緩和して収縮させる場合も含まれる。同時二軸延伸の好ましい延伸倍率は幅手方向、長手方向ともに元幅に対して1.01〜1.5倍の範囲である。特に好ましくは、リターデーション値を小さくする観点から、幅手方向にフィルム元幅に対して1.01〜1.2倍の範囲で延伸することが好ましく、より好ましくは1.05〜1.1倍の範囲である。
本実施形態の保護フィルムは、膜の厚さが5〜30μmの範囲と薄膜であることが好ましいため、フィルムをロール状に保管するときに巻ずれや光学品質の劣化の懸念があるが、エンボス加工することによって、それらを効果的に防止することができる。
エンボス部とは、長尺状フィルムを巻取る前に、巻取られたフィルム同士の裏面と表面が完全に面同士密着するのを防止するために、フィルムに微小の連続した凹凸からなる一定の幅の文様をつけたものである。フィルムの一面(例えば上面)を凸状に突出させた際、当該フィルムの他面(例えば下面)に前記凸状に対応して相対的に凹状が形成される。これにより、巻取ったフィルム同士が完全に接着して、あるいは、部分的に接着してフィルムの表面の状態に影響を与え、故障を引き起こすのを防ぐ役割を果たす。
本実施形態では、フィルム幅手方向の両端部からフィルム幅手長の5%以内の領域に、高さが1〜20μmの範囲内であるエンボス部を有し、23℃・55%RH下において、当該エンボス部の表面上の直径5mmの円領域に、1kgの荷重を加えた状態で10分間保存した後の当該エンボス部の凸部の高さをDとし、前記荷重を加える前の当該エンボス部の凸部の高さをDoとしたとき、下記式1で定義されるつぶれ耐性率(%)が、両端のエンボス部とも50%以上、より好ましくは70%以上とすることが好ましい。
(式1) つぶれ耐性率(%)=D/D0×100(%)
図2は、保護フィルムのエンボス部近傍の一例を示す断面図である。図2に示されるように、エンボス部51を構成する凸部51Aの高さD0は、好ましくは1〜20μmの範囲内であり、より好ましくは2〜15μmの範囲内である。凸部51Aの高さD0とは、フィルム面F(エンボスが形成されていない部分のフィルム面)から凸部51Aの頂点までの高さをいう。凸部51Aの高さが1μm未満であると、光学フィルム同士が密着しやすいため、好ましくない。一方、凸部51Aの高さが20μmを超えると、ロール体の幅手方向中央部がたわみやすく、光学フィルムとしての平面性が保ちにくい。エンボス部である凸部51Aは、光学フィルムの両端部からフィルム幅長の5%以内の領域に形成されることが、光学フィルムの有効面積を確保する観点から好ましい。
凸部51Aの幅wは、0.05〜5mm程度とすることができる。凸部51Aの幅wとは、エンボス部51の断面において、凸部51Aが、フィルム面Fと交わる2点間の距離として表される。凸部51Aと凸部51Aの間隔bは、0.1〜5mmの範囲であることが好ましく、0.5〜2mmの範囲であることがより好ましい。凸部51Aと凸部51Aの間隔bは、エンボス部51の断面において、二つの凸部51Aが、それぞれフィルム面Fと交わる点同士の距離で表される。
エンボス部51の幅Wは、保護フィルムの幅に対して0.12〜2.1%の範囲であることが好ましい。具体的には、エンボス部51の幅Wは、光学フィルムの幅の大きさにもよるが、5〜25mmの範囲とし、好ましくは10〜20mmの範囲とする。エンボス部51の幅Wが上記範囲内であれば、保護フィルムとして使用できる面積を確保しやすく、かつフィルム同士の密着を防止することができる。
エンボス部の凸部のつぶれ耐性率(%)の調整は特に限定されるものではなく種々な方法を採用することができるが、エンボス加工条件で行うことが好ましい。具体的には、(1)エンボスローラーの表面温度、(2)バックローラーの表面温度、(3)エンボスローラーのローラー径、及び(4)バックローラーの材質のうち二以上を種々組み合わせて調整することができる。なかでも、(1)エンボスローラーの表面温度と、(2)バックローラーの表面温度を調整することが好ましく、さらに(3)エンボスローラー径を調整することがより好ましく、更に(4)バックローラーの材質を選択することが特に好ましい。エンボス部の凸部のつぶれ耐性率を高めるためには、例えば(1)エンボスローラーの表面温度を高くし、かつ(2)バックローラーの表面温度を高くすることが好ましい。
7)巻取り工程
ウェブ中の残留溶媒量が2質量%以下となってから光学フィルムとして巻取り機により巻取る工程であり、残留溶媒量を0.4質量%以下にすることにより寸法安定性の良好なフィルムを得ることができる。特に0.00〜0.10質量%の範囲で巻取ることが好ましい。
巻取り方法は、一般に使用されているものを用いればよく、定トルク法、定テンション法、テーパーテンション法、内部応力一定のプログラムテンションコントロール法等があり、それらを使いわければよい。
なお、本実施形態における、表面エネルギーが高い方の保護フィルムとしては、上述したような保護フィルム以外に、市販のものを使用することもでき、例えば、KC2CT1、KC2CT2、KC4CT1(コニカミノルタ株式会社製)等のセルロースエステルフィルムを使用することも可能である。
(表面エネルギーの低い方の保護フィルムの組成)
第1保護フィルム及び第2保護フィルムのうち、表面エネルギーの低い方の保護フィルムの組成は特に限定されないが、好ましくは、表面エネルギーの高い方の保護フィルムと同様にセルロースエステルを主成分とする樹脂フィルムを使用することができる。
具体的には、例えば、上述したような表面エネルギーの高い方の保護フィルムと同じセルロースアシレートフィルムを用いてもよいし、その他にも、トリアセチルセルロース(TAC)、アクリル系樹脂(PMMA)、アクリルスチレン系樹脂(MS)、シクロオレフィン樹脂(COP)、ポリエステル樹脂等が挙げられる。
これらは市販品として入手することもでき、例えば、市販のセルロースアシレートフィルム(例えば、コニカミノルタタック KC8UX、KC5UX、KC4UX、KC8UCR3、KC4SR、KC4BR、KC4CR、KC4DR、KC4FR、KC4KR、KC8UY、KC6UY、KC4UY、KC4UE、KC8UE、KC8UY−HA、KC2UA、KC4UA、KC6UA、KC2UAH、KC4UAH、KC6UAH、以上コニカミノルタ(株)製)等が好ましく用いられる。
(偏光子)
偏光板の主たる構成要素である偏光子は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在知られている代表的な偏光子は、ポリビニルアルコール系偏光フィルムである。ポリビニルアルコール系偏光フィルムには、ポリビニルアルコール系フィルムにヨウ素を染色させたものと、二色性染料を染色させたものとがある。
本実施形態における偏光子としては、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸してから、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行った偏光子が用いられ得る。本実施形態の偏光子の膜厚は3〜15μmの範囲内であり、より好ましくは、4〜13μmの範囲内であることが好ましい。偏光子の膜厚が3μm未満となると、充分なヨウ素の染色ができずに偏光度が低下するおそれがあり、15μmを超えると、収縮時の応力が非常に強くなり、パネルベンドを引き起こしやすくなるおそれがある。
また、特開2003−248123号公報、及び特開2003−342322号公報等に記載のエチレン単位の含有量1〜4モル%、重合度2000〜4000、ケン化度99.0〜99.99モル%のエチレン変性ポリビニルアルコールも本実施形態の偏光子として好ましく用いられる。なかでも、熱水切断温度が66〜73℃の範囲内であるエチレン変性ポリビニルアルコールフィルムが好ましく用いられる。このエチレン変性ポリビニルアルコールフィルムを用いた偏光子は、偏光性能及び耐久性能に優れているうえに、色斑が少ないという利点がある。
また、特開2011−100161号公報、特許第4691205号公報、特許4751481号公報、特許第4804589号公報に記載の方法で、塗布型偏光子を作製し本実施形態の保護フィルムと貼り合わせて偏光板を作製することも好ましい。
(偏光板の製造)
本実施形態の偏光板は、上記偏光子の一方の面に配置された第1保護フィルムと、上記偏光子の他方の面に配置された第2保護フィルムを含む。本実施形態においては、まず、上記第1保護フィルム及び第2保護フィルムにおいて前処理である表面処理を施す。
表面処理としては、例えば、溶液表面処理、機械的表面処理および電気的表面処理などが挙げられるが、中でも、水酸化カリウムや水酸化ナトリウム水溶液などを用いた鹸化処理が好ましく用いられる。電気的表面処理としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、大気圧放電処理および紫外線オゾン処理などが挙げられる。
処理の程度は、用いる保護フィルムの材質及び表面状態等によって異なるが、処理後の保護フィルムの表面エネルギーが、第1保護フィルム及び第2保護フィルムのうちいずれか一方において、Owens法で測定した表面エネルギーが70〜90mN/mとなり、かつ、前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムの表面エネルギーの差が5mN/m以上となるように適宜調整する。
次に、表面処理をした保護フィルムまたは偏光子の少なくとも一方の接着面に、接着剤を塗布する。接着剤としては、特に限定はないが、接着力の強度や偏光板の変形を抑制しやすい点、平面性の観点から、水系接着剤を用いることが好ましい。
具体的には、例えば、上記保護フィルムをバス中でアルカリ鹸化処理し、水系接着剤である完全鹸化ポリビニルアルコール水溶液を用いて貼合することができる。
表面処理として鹸化処理を行う場合、鹸化液としては、水酸化カリウム溶液、水酸化ナトリウム溶液、水酸化カルシウム溶液等が挙げられる。鹸化液の温度は、鹸化処理を均一に比較的短時間で行う為に20℃〜60℃の範囲であることが好ましく、より好ましくは30℃〜50℃である。バス中で鹸化処理される時間は特に制限されるものではないが、30秒〜20分の範囲であることが好ましく、より好ましくは50秒〜10分の範囲である。鹸化液は撹拌されていると均一な鹸化が行えるためより好ましい。
また、表面処理を電気的に行う場合はコロナ放電処理が好ましく用いられる。コロナ放電処理での電子照射量は、好ましくは50〜150W/m2/min、さらに好ましくは70〜100W/m2/minである。この範囲であれば、十分な表面エネルギーを得ることができ、外観も良好になる。照射量が50W/m2/minより少ない場合には、表面エネルギーが不十分になり、150W/m2/minを越えるとフィルム表面に荒れなどが発生し、外観不良になる恐れがある。
接着剤は、水系接着剤以外にも活性エネルギー線硬化性の接着剤を用いて貼合することもできる。
偏光板用の活性エネルギー線硬化性接着剤組成物としては、光ラジカル重合を利用した光ラジカル重合型組成物、光カチオン重合を利用した光カチオン重合型組成物、並びに光ラジカル重合及び光カチオン重合を併用したハイブリッド型組成物が知られている。
光ラジカル重合型組成物としては、特開2008−009329号公報に記載のヒドロキシ基やカルボキシ基等の極性基を含有するラジカル重合性化合物及び極性基を含有しないラジカル重合性化合物を特定割合で含む組成物)等が知られている。特に、ラジカル重合性化合物は、ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物であることが好ましい。ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を有する化合物の好ましい例には、(メタ)アクリロイル基を有する化合物が含まれる。(メタ)アクリロイル基を有する化合物の例には、N置換(メタ)アクリルアミド系化合物、(メタ)アクリレート系化合物などが含まれる。(メタ)アクリルアミドは、アクリアミド又はメタクリアミドを意味する。
また、光カチオン重合型組成物としては、特開2011−028234号公報に開示されているような、(α)カチオン重合性化合物、(β)光カチオン重合開始剤、(γ)380nmより長い波長の光に極大吸収を示す光増感剤、及び(δ)ナフタレン系光増感助剤の各成分を含有する活性エネルギー線硬化性接着剤組成物が挙げられる。ただし、これ以外の活性エネルギー線硬化性接着剤が用いられてもよい。
偏光子又は保護フィルムの表面に直接活性エネルギー線硬化性接着剤を塗布する場合、その塗布方法に特別な限定はない。例えば、ドクターブレード、ワイヤーバー、ダイコーター、カンマコーター、グラビアコーター等、種々の塗工方式が利用できる。また、偏光子と光学フィルムの間に、活性エネルギー線硬化性接着剤を流延させた後、ローラー等で加圧して均一に押し広げる方法も利用できる。
こうして活性エネルギー線硬化性接着剤を塗布した後、偏光子と保護フィルムを貼り合わせる。貼合工程では、例えば、先の塗布工程で偏光子の表面に活性エネルギー線硬化性接着剤を塗布した場合、そこに保護フィルムが重ね合わされる。先の塗布工程で保護フィルムの表面に活性エネルギー線硬化性接着剤を塗布した場合は、そこに偏光子が重ね合わされる。また、偏光子と保護フィルムの間に活性エネルギー線硬化性接着剤を流延させた場合は、その状態で偏光子と保護フィルムとが重ね合わされる。偏光子の両面に活性エネルギー線硬化性接着剤を用いて保護フィルムを貼り合わせる場合は、偏光子の両面にそれぞれ、活性エネルギー線硬化性接着剤を介して保護フィルムが重ね合わされる。そして通常は、この状態で両面(偏光子の片面に保護フィルムを重ね合わせた場合は、偏光子側と保護フィルム側、また偏光子の両面に保護フィルムを重ね合わせた場合は、その両面の保護フィルム側)からローラー等で挟んで加圧することになる。ローラーの材質は、金属やゴム等を用いることが可能である。両面に配置されるローラーは、同じ材質であってもよいし、異なる材質であってもよい。
次いで、未硬化の活性エネルギー線硬化性接着剤に活性エネルギー線を照射して、エポキシ化合物やオキセタン化合物を含む接着剤層を硬化させる。それにより、活性エネルギー線硬化性接着剤を介して重ね合わせた偏光子と保護フィルムとを接着させる。
活性エネルギー線としては、可視光線、紫外線、X線、電子線等を用いることができ、取扱いが容易で硬化速度も十分であることから、一般的には、電子線又は紫外線が好ましく用いられる。
電子線の照射条件は、前記接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。例えば、電子線照射は、加速電圧が好ましくは5〜300kVの範囲内であり、さらに好ましくは10〜250kVの範囲内である。加速電圧が5kV未満の場合、電子線が接着剤まで届かず硬化不足となるおそれがあり、加速電圧が300kVを超えると、試料を通る浸透力が強すぎて電子線が跳ね返り、光学フィルムや偏光子にダメージを与えるおそれがある。照射線量としては、5〜100kGyの範囲内、さらに好ましくは10〜75kGyの範囲内である。照射線量が5kGy未満の場合は、接着剤が硬化不足となり、100kGyを超えると、光学フィルムや偏光子にダメージを与え、機械的強度の低下や黄変を生じ、所定の光学特性を得ることができない。
紫外線の照射条件は、前記接着剤を硬化しうる条件であれば、任意の適切な条件を採用できる。紫外線の照射量は積算光量で50〜1500mJ/cm2の範囲内であることが好ましく、100〜500mJ/cm2の範囲内であるのがさらに好ましい。
以上のようにして得られた偏光板において、接着剤層の厚さは、特に限定されないが、通常0.01〜10μmの範囲内であり、好ましくは0.5〜5μmの範囲内である。
<液晶表示装置>
本実施形態の液晶表示装置の製造方法は、前記偏光板を用いて製造されることが好ましい。本実施形態の偏光板は、種々の液晶表示装置に用いることができる。
具体的には、例えば、図1に示すように、液晶セル6の両面にガラス5、7を積層し、その上に本実施形態の偏光板1を積層させた液晶表示装置が挙げられる。偏光板1を積層する際、前記表面エネルギーの高い方の保護フィルムを液晶セル側、表面エネルギーの低い方の保護フィルムを視認側にすることが好ましい。すなわち、本実施形態の液晶表示装置では、上述の第2保護フィルムの方が上述の第1保護フィルムより表面エネルギーが高いことが望ましい。それにより、偏光板とパネル(ガラス)との充分な接着性が得られ、尚且つフィルムと偏光子との充分な接着力も得られるという利点がある。
液晶表示装置の場合は、TN(Twisted Nematic)方式、STN(Super Twisted Nematic)方式、IPS(In−Plane Switching)方式、OCB(Optically Compensated Birefringence)方式、VA(Vertical Alignment)方式(MVA;Multi−domain Vertical AlignmentやPVA;Patterned Vertical Alignmentも含む)、HAN(Hybrid Aligned Nematic)方式等に好ましく用いることができる。コントラストを高めるためには、VA(MVA、PVA)方式又はIPS方式が好ましい。
液晶表示装置のパネルに使用されるガラスは0.3〜0.7mmの厚さの範囲が好ましく、さらに、0.3〜0.5mmの範囲が好ましい。本発明の偏光板は温湿度による寸法変化が小さいため、特に、中小型のモバイル電子機器向けに用いられる薄いガラスに対して、好ましく用いられる。
偏光板の保護フィルムの表面と、液晶セルの少なくとも一方の表面との貼合は、公知の手法により行われ得る。場合によっては、接着層を介して貼合されてもよい。
本実施形態の液晶表示装置は、薄膜でかつ耐久性が高い偏光板が用いられていることから、高品質の画像を提供することができる。特に、本実施形態の偏光板は薄膜であるため、スマートホンやタブレットなどの用途にも好ましく使用される。
以下に示す方法により保護フィルム1を製造した。
・セルロースアシレート:アセチル基置換度2.80である数平均分子量70000のセルローストリアセテート(表中TACと記載) 100質量部
・表1の糖エステル 7質量部
・前述の一般式(I)で表されるポリエステル:
(式中、Aは下記化学式2、Gは下記化学式3、Bは下記化学式4で示される)
4質量部
・マット剤:R812の12%エタノール分散液(日本アエロジル(株)製)
1.4質量部
メチレンクロライド 430質量部
エタノール 40質量部
上記調製した主ドープ1を、ベルト流延装置を用い、温度22℃、1.8m幅でステンレスバンド支持体に均一に流延した。ステンレスバンド支持体で、残留溶剤量が20%になるまで溶媒を蒸発させ、剥離張力162N/mでステンレスバンド支持体上から剥離した。
それぞれドープを表1に記載の糖エステルを用いて、表2に記載の添加量で各添加剤を加えて調製し、表2に示す膜厚となるように延伸温度、延伸倍率を調整した以外は保護フィルム1と同様にして、保護フィルム2〜12を作製した。
後述の表4の偏光板15、16、17及び18における保護フィルム13および14は、以下のようにして製造した。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、攪拌して各成分を溶解し、セルロースアシレート溶液を調製した。
酢化度2.86のセルロースアセテート 100.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 402.0質量部
メタノール(第2溶媒) 60.0質量部
<マット剤溶液の調製>
平均粒径16nmのシリカ粒子(AEROSIL R972、日本アエロジル(株)製)を20質量部、メタノール80質量部を30分間よく攪拌混合してシリカ粒子分散液とした。この分散液を下記の組成物とともに分散機に投入し、さらに30分以上攪拌して各成分を溶解し、マット剤溶液を調製した。
平均粒径16nmのシリカ粒子分散液 10.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 76.3質量部
メタノール(第2溶媒) 3.4質量部
上記セルロースアシレート溶液 10.3質量部
<添加剤溶液の調製>
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、添加剤溶液を調製した。
光学異方性を低下させる化合物(下記式A−1の化合物)
90.0質量部
波長分散調整剤(下記式B−1の化合物) 9.0質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 58.4質量部
メタノール(第2溶媒) 8.7質量部
上記セルロースアシレート溶液 12.8質量部
(ドープの調製)
下記の材料を密閉容器に投入し、加熱し、撹拌しながら、完全に溶解し、濾過して、ドープを調製した。なお、二酸化珪素微粒子(アエロジルR972V)は、エタノールに分散した後、添加した。
セルローストリアセテート(アセチル置換度2.88) 100質量部
トリフェニルホスフェート 8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(液体の可塑剤) 4質量部
5−クロロ−2−(3,5−ジ−sec−ブチル−2−ヒドロキシフェニル)
2H−ベンゾトリアゾール(液体の紫外線吸収剤) 1質量部
メチレンクロライド 418質量部
エタノール 23質量部
二酸化珪素微粒子(アエロジルR972V) 0.1質量部
つぎに、ベルト流延製膜装置によりセルローストリアセテートフィルムを製造した。すなわち、上記のドープを流延する金属支持体は、SUS316製、走査型原子間力顕微鏡(AFM)による3次元表面粗さ(Ra)が、平均1.0nmの超鏡面に研磨したエンドレスベルトを用いた。
(偏光子の作製)
厚さ30μmのポリビニルアルコールフィルムを、35℃の水で膨潤させた。得られたフィルムを、ヨウ素0.075g、ヨウ化カリウム5g及び水100gからなる水溶液に60秒間浸漬し、さらにヨウ化カリウム3g、ホウ酸7.5g及び水100gからなる45℃の水溶液に浸漬した。得られたフィルムを、延伸温度55℃、延伸倍率5倍の条件で一軸延伸した。この一軸延伸フィルムを、水洗した後、乾燥させて、厚さ12μmの偏光子を得た。
そして、上記で得られた偏光子及びそれぞれの保護フィルムを用いて、後述の表3および表4に示す表面処理を行った。そして、表面処理を行ったフィルムを、完全ケン化型ポリビニルアルコール5%水溶液を粘着剤として各々貼り合わせ、表3および表4に示す構成を有する偏光板1〜20を得た。
・T1:視認側の保護フィルム
・T2:液晶セル側の保護フィルム
・2UA:「KC2UAフィルム」コニカミノルタ(株)製
・4UA:「KC4UAフィルム」コニカミノルタ(株)製
・2CT1:「KC2CT1フィルム」コニカミノルタ(株)製
・4CT1:「KC4CT1フィルム」コニカミノルタ(株)製
・PVA:上記で得られた偏光子
・鹸化:T1およびT2に、50℃の2N水酸化カリウムに90秒間浸漬させる表面処理を施した
・鹸化2:T1およびT2に、55℃の2N水酸化ナトリウムに60秒間浸漬させる表面処理を施した
・コロナ処理:T1およびT2に、コロナ放電電子照射量:77(W/m2/min)を施した
・常圧プラズマ:T1およびT2に、下記参照のプラズマ処理を施した
・強鹸化:T1およびT2に、60℃の2N水酸化カリウムに150秒間浸漬させる表面処理を施した
・鹸化/強鹸化:T1に上記鹸化処理を施し、T2に上記強鹸化処理を施した
・未鹸化/鹸化:T1に鹸化処理を施さず、T2に上記鹸化処理を施した
・フィルム1〜14:上記実施例及び比較例で作製した保護フィルム1〜14
(常圧プラズマ)
常圧プラズマ処理については、樹脂溶液(ドープ)を流延支持体上に流延し、流延膜(ウェブ)が支持体上を移行する間に、ウェブの表面に、常圧プラズマ装置によりプラズマ照射による高エネルギー処理を施すことにより、行った。
酸素 0.02体積%
混合ガス流量 2m3/min
上記作製した偏光板を含む液晶表示装置を作製した。具体的には、日立製IPSモード液晶テレビWooo W32−L7000を準備し、あらかじめ貼合されていたバックライト側の偏光板を剥がし、前記のとおり作製した偏光板を液晶セルのガラス面に貼合した。作製した偏光板の吸収軸が、あらかじめ貼合されていた偏光板の吸収軸と同一方向となるように貼り合わせ、液晶表示装置を作製した。
(表面エネルギー)
試料を水平な台の上に水平にのせ、試料表面に一定量の水、およびヨウ化メチレンをのせてから一定時間後の試料表面での水、およびヨウ化メチレンの接触角を求めた。更に測定した接触角から、Owensの方法により表面エネルギーを求めた。
得られた液晶表示装置を、80℃、90%RHのチャンバ内で、500時間放置した。その後、チャンバから液晶表示装置を取り出して、常温で液晶表示装置を黒表示させた状態で、表示画面を以下3つの指標にて目視評価を行った。結果をそれぞれ表3および4に示す。
(1)欠陥
黒表示時の欠陥(点で白く抜ける)を、以下の3段階で評価した。
○:欠陥が1つもない
△:欠陥が1〜3個
×:欠陥が3個以上
(2)表示ムラ
画像のムラを、以下の3段階で評価した。
○:ムラがない
△:弱いムラが存在する
×:強いムラが存在する
(3)白抜け
画面の4頂点付近の白抜け(光漏れ)を目視観察し、以下の基準で評価した。
○:白抜けがない
△:白抜けが1か所存在する
×:白抜けが2か所以上存在する
表3および4からわかるように、本発明の偏光板を用いた液晶表示装置では、いずれも、黒表示時の欠陥がなく、フィルムダメージのない高品質な画像が得られた。表示ムラや白抜けもほとんどなく、PL剥がれやベンドがほとんどの偏光板において生じていないことも確認できた。
Claims (4)
- 偏光子と、前記偏光子の一方の面に接着剤層を介して配置された第1保護フィルムと、前記偏光子の他方の面に接着剤層を介して配置された第2保護フィルムとを含む偏光板であって、
前記偏光子の膜厚が3〜15μmであること、
前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムに表面処理が施されており、かつ、前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのいずれか一方において、前記表面処理後の、Owens法で測定した表面エネルギーが70〜90mN/mであること、並びに前記表面処理後の前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムの表面エネルギーの差が5mN/m以上であり、
前記表面エネルギーが高い方の保護フィルムが、主成分樹脂としてセルロースエステルを含み、かつ、添加剤として糖エステルを樹脂成分に対して3〜20質量%含むことを特徴とする偏光板。 - 前記第1保護フィルム及び前記第2保護フィルムのうち、表面エネルギーが高い方の保護フィルムの膜厚が5〜30μmである、請求項1に記載の偏光板。
- 前記表面エネルギーが高い方の保護フィルムが、さらなる添加剤としてポリエステルを含み、添加剤の合計量が樹脂成分に対して5〜30質量%である、請求項1または2に記載の偏光板。
- 請求項1〜3のいずれかに記載の偏光板を含む液晶表示装置であって、前記表面エネルギーが高い方の保護フィルムを液晶セル側に、前記表面エネルギーが低い方の保護フィルムを視認側に用いる、液晶表示装置。
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