JP6789832B2 - トナー - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真法、及び静電記録法などに用いられる静電荷像を現像するためのトナーに関する。
近年、画像形成に際して、省エネルギー化への要求の高まりに伴い、トナーの定着温度をより低温化させる取り組みが採られるようになってきている。その一つとして、軟化温度の低いポリエステルを用いることで、さらに定着温度を下げることが提案されている。ところが、軟化温度が低いために、保存時や輸送時などの静置状態下でトナー同士が融着してしまいブロッキングが発生することがある。
そこでブロッキング耐性と低温定着性の両立の手段として、融点を超えると粘度が大きく低下するシャープメルト性を有した結晶性樹脂を用いる技術が提案されている(特許文献1〜3)。
特公昭56−13943号公報 特公昭62−39428号公報 特開平4−120554号公報
結晶性樹脂を単独でトナーとして用いる場合、結晶性樹脂の電気抵抗の低さに起因して、摩擦帯電後に徐々にトナーの電荷が逃げてしまうことが大きな課題であった。
一方、トナー材料として結晶性樹脂と非晶性樹脂を併用することも行われている。この場合、低温定着性を得るためには結晶性樹脂と非晶性樹脂の相溶性が高い必要がある。しかしながら、両樹脂の相溶性が高い場合、トナー製造時に結晶性樹脂と非晶性樹脂が相溶し、トナーのガラス転移温度(以下、単に「Tg」ともいう)を低下させることで、トナーの帯電性及び保存性(例えば、耐ブロッキング性)を低下させるといった問題があった。
また、帯電性及び耐ブロッキング性を維持するために、結晶性樹脂と非晶性樹脂において相溶性の低い組み合わせを選択した場合は、帯電性と耐ブロッキング性は得られるが結晶性樹脂による非晶性樹脂の可塑化効果が発揮されにくく、低温定着性は得られにくいといった問題があった。
本発明は、低温定着性、保存性及び帯電性の全てを高いレベルで発現するトナーを得ることを目的とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、結晶性ポリエステル樹脂と併用する非晶性樹脂として、ジカルボン酸とジオールの少なくともいずれか一方に芳香環を有するポリエステル部位とポリプロピレングリコール部位を有するハイブリッド樹脂を用いることで、低温定着性、保存性及び帯電性の両立するトナーが得られることを見いだした。
さらに、前記ハイブリッド樹脂のポリエステル部位と前記結晶性ポリエステル樹脂のSP値の差及び前記ハイブリッド樹脂のポリプロピレングリコール部位と前記結晶性ポリエステル樹脂のSP値の差が特定の関係にあることで低温定着性、保存性及び帯電性の全てを高いレベルで発現し、更に保存環境後においても低温定着性が損なわれないトナーが得られることを見出した。
すなわち、本発明は、
ハイブリッド樹脂A及び結晶性ポリエステル樹脂Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該ハイブリッド樹脂Aは、ポリエステル部位と数平均分子量300以上のポリプロピレングリコール部位を有し、
該ポリエステル部位は、ジカルボン酸及びジオールの縮重合に由来する構造を有し、該ジカルボン酸及び該ジオールの少なくともいずれか一方に芳香環を有し、
以下の条件をみたすことを特徴とするトナーに関する。
|SPh−SPc|−|SPp−SPc|<1
SPh:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリエステル部位のSP値
SPc:該結晶性ポリエステル樹脂BのSP値
SPp:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリプロピレングリコール部位のSP値
詳細なメカニズムに関しては以下のように考えている。前記ハイブリッド樹脂を用いることで、ポリエステル部位からなるハードセグメントとポリプロピレングリコール部位からなるソフトセグメントが疑似ブロック構造を形成する。ハードセグメントのガラス転移温度(Tg)が高いことから、ハイブリッド樹脂のガラス転移温度(Tg)以上の剛直性を有し、優れた保存性が得られると考えられる。
また、|SPh−SPc|−|SPp−SPc|が1より小さいということは、ハードセグメントの結晶性ポリエステル樹脂に対する相溶性がソフトセグメントの結晶性ポリエステル樹脂に対する相溶性に近いかより高いことを示している。SP値の関係が前記範囲となることで、定着時に結晶性ポリエステル樹脂がハードセグメントであるポリエステル部位に対しソフトセグメントと同等かそれ以上に相溶し軟化させるため、トナー全体の粘度を効率的に下げることができる。その結果、結晶性樹脂と非晶性樹脂が相分離していても、トナー全体の粘度を瞬時に低下させることが可能となり、通紙速度の速い定着ユニットでの短い定着時間でも優れた低温定着性を得ることができる。
さらに、非晶性樹脂がソフトセグメントを持つことからトナー中の結晶性ポリエステル樹脂の量を少なくすることが可能になり、高い帯電性を得ることができる。
本発明によれば、低温定着性、保存性及び帯電性の全てを高いレベルで発現するトナーを提供することができる。
本発明において、数値範囲を表す「○○以上××以下」や「○○〜××」の記載は、特に断りのない限り、端点である下限及び上限を含む数値範囲を意味する。
本発明のトナーは、
ハイブリッド樹脂A及び結晶性ポリエステル樹脂Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
該ハイブリッド樹脂Aは、ポリエステル部位と数平均分子量300以上のポリプロピレングリコール部位を有し、
該ポリエステル部位は、ジカルボン酸及びジオールの縮重合に由来する構造を有し、該ジカルボン酸及び該ジオールの少なくともいずれか一方に芳香環を有し、
以下の条件をみたすことを特徴とするトナーに関する。
|SPh−SPc|−|SPp−SPc|<1
SPh:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリエステル部位のSP値
SPc:該結晶性ポリエステル樹脂BのSP値
SPp:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリプロピレングリコール部位のSP値
以下、本発明のトナーの構成材料について説明する。
<ハイブリッド樹脂A>
トナー粒子はハイブリッド樹脂Aを含む。ハイブリッド樹脂Aはジカルボン酸及びジオールとさらに、数平均分子量300以上のポリプロピレングリコールを縮重合して得られる。縮重合は公知の方法により行うことができる。
ハイブリッド樹脂Aに用いられるジカルボン酸は特に限定されるものではないが、以下のものが挙げられる。
フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6以上18以下のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;並びに、これらの誘導体であるジカルボン酸誘導体。ジカルボン酸誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、前記ジカルボン酸をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した化合物が挙げられる。
前記ジカルボン酸は芳香環を有することが好ましい。ジカルボン酸が、テレフタル酸又は(テレフタル酸ジメチル、又はテレフタル酸ジエチルなどの)テレフタル酸誘導体を含むことがハードセグメントを形成するためにより好ましい。すなわち、ジカルボン酸が、テレフタル酸を含むことが好ましい。
また、ハイブリッド樹脂Aに用いられるジオールは特に限定されるものではないが、以下のものが挙げられる。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、並びに、これらの誘導体。誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、前記アルコール成分をエステル化した(メチルエステル、エチルエステルなど)誘導体が挙げられる。
前記ジオールは、芳香環を有することが好ましい。ジオールが、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を含むことがハードセグメントを形成するためにより好ましい。また、ジオールは、ポリプロピレングリコール以外の化合物であることが好ましい。ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物としては、後述する式(2)で表される化合物が好ましい。
ジカルボン酸及びジオールの少なくともいずれか一方は芳香環を有する。芳香環を有しているジカルボン酸又はジオールの比率は、ジカルボン酸中又はジオール中にそれぞれ、好ましくは90モル%以上100モル%以下、より好ましくは95モル%以上100モル%以下である。芳香環を有することでリジットなハードセグメントを形成し、優れた保存性が得られる。
ハイブリッド樹脂Aに含まれるポリプロピレングリコール部位の数平均分子量は300以上であり、好ましくは300以上3000以下であり、より好ましくは300以上1000以下である。すなわち、該ポリプロピレングリコール部位は、数平均分子量は300以上のポリプロピレングリコールに由来する部位である。ポリプロピレングリコール部位
の数平均分子量が300以上であると疑似ブロック構造が得られることで低温定着性が向上する。また、3000以下であると保存性が良好になり、1000以下であると保存性がより良好となる。
数平均分子量の測定方法は以下の通り。
樹脂の数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により、以下のようにして測定する。
まず、室温で24時間かけて、試料(樹脂)をテトラヒドロフラン(THF)に溶解する。そして、得られた溶液を、ポア径が0.2μmの耐溶剤性メンブランフィルター「マエショリディスク」(東ソー社製)で濾過してサンプル溶液を得る。なお、サンプル溶液は、溶媒に可溶な成分の濃度が約0.8質量%となるように調整する。このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置:HLC8120GPC(検出器:RI)(東ソー社製)
カラム:ShodexKF−801、802、803、804、805、806、807の7連(昭和電工社製)
溶離液:テトラヒドロフラン(THF)
流速:1.0ml/min
オーブン温度:40.0℃
試料注入量:0.10ml
試料の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
ハイブリッド樹脂Aのガラス転移温度Tgは20℃以上40℃以下であることが好ましく、より好ましくは20℃以上30℃以下である。
Tgが、20℃以上の場合は、保存性が向上する。
また、高温高湿度環境下で樹脂の分子運動に起因した抵抗低下が誘起されにくくなるため、帯電性も向上する。また、ガラス転移温度が40℃以下であると低温定着性が向上し、30℃以下で低温定着性がさらに向上する。
なお、前記ガラス転移温度(Tg)は、示差走査熱量計(メトラートレド製:DSC822/EK90)を用いて測定することができる。
具体的には、0.01g以上0.02g以下の試料をアルミパンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温する。引き続き、200℃から降温速度10℃/minで−100℃まで冷却し、再度、−100℃から200℃まで昇温速度10℃/minで昇温し、DSC曲線を得る。
得られたDSC曲線において、低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線のこう配が最大になるような点で引いた接線との交点の温度をガラス転移温度とする。
前記トナー粒子中の前記ハイブリッド樹脂Aの含有量は、好ましくは10質量%以上50質量%以下であり、より好ましくは15質量%以上30質量%以下である。当該範囲であると、低温定着性、保存性及び帯電性が高いレベルで良好となる。
ハイブリッド樹脂Aを形成する全モノマーユニット中のポリプロピレングリコール由来のモノマーユニットの含有量は2.5モル%以上20モル%以下であることが好ましく、5モル%以上15モル%以下であることがより好ましい。ポリプロピレングリコールが前記範囲内でハイブリッド樹脂Aに含まれることで低温定着性、保存性、帯電性を高いレベルで両立することができる。なお、モノマーユニットとは、ポリマー又は樹脂中のモノマー物質の反応した形態をいう。
<結晶性ポリエステル樹脂B>
結晶性ポリエステル樹脂Bは、結晶性を有していれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
前記結晶性ポリエステル樹脂Bは、示差走査熱量計(DSC)を用いた示差走査熱量測定において、融解吸熱ピーク(融点)を有する。
結晶性ポリエステル樹脂Bは特に限定されるものではないが、アルコール成分とカルボン酸成分を縮重合して得られるものが挙げられる。
アルコール成分としては、具体的には以下のものが挙げられる。
エチレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,11−ウンデカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,13−トリデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,18−オクタデカンジオール、1,20−イコサンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール、シクロヘキサンジオール、及びシクロヘキサンジメタノール、並びに、これらの誘導体。誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、ジオールをエステル化した化合物が挙げられる。
これらのうち、後記のSP値及び融点の観点から、炭素数4以上10以下の直鎖脂肪族ジオールが好ましい。
また、グリセリン、ペンタエリスリトール、ヘキサメチロールメラミン、及びヘキサエチロールメラミンなどの3価以上のアルコールを用いてもよい。
前記カルボン酸成分としては、具体的には以下のものを挙げられる。
シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、1,10−デカンジカルボン酸、1,11−ウンデカンジカルボン酸、1,12−ドデカンジカルボン酸、1,13−トリデカンジカルボン酸、1,14−テトラデカンジカルボン酸、1,16−ヘキサデカンジカルボン酸、1,18−オクタデカンジカルボン酸;1,1−シクロペンテンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−アダマンタンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、p−フェニレン二酢酸、m−フェニレン二酢酸、p−フェニレンジプロピオニック酸、m−フェニレンジプロピオニック酸、ナフタレン−1,4−ジカルボン酸、ナフタレン−1,5−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボン酸;並びに、これらの誘導体。誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、カルボン酸をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した化合物が挙げられる。
これらのうち、後記のSP値及び融点の観点から、炭素数以上12以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸が好ましい。
また、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、及びピレンテトラカルボン酸などの3価以上の多価カルボン酸を用いることも可能である。
結晶性ポリエステル樹脂Bの好適な例として、炭素数4以上10以下の直鎖脂肪族ジオール及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物を含有するジオール成分と、炭素数以上12以下の直鎖脂肪族ジカルボン酸及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物を含有するジカルボン酸成分との縮重合体が挙げられる。
すなわち、結晶性ポリエステル樹脂Bが下記式(I)で示されるジオールと式(II)で示されるジカルボン酸の縮重合に由来する構造を有することが好ましい。
Figure 0006789832
(式中、n及びmは、4以上10以下の整数を表す。)
また、このような縮重合体が、結晶性ポリエステル樹脂B中に総量で60質量%以上100質量%以下含有されていることが好ましく、90質量%以上100質量%以下含有されていることがより好ましい。
一般に結晶性樹脂は非晶性樹脂に比べ、体積抵抗が低い樹脂であることが知られている。この理由について、本発明者らは以下のように考えている。
結晶性樹脂は、一般に、分子鎖が規則的な配列を示した結晶構造を形成しており、マクロ的に見ると、融点未満の温度領域では分子運動が制限された状態を保持していると考えられる。しかしながら、結晶性樹脂は、ミクロ的に見ると、全てが結晶構造部から構成されている訳でなく、分子鎖が規則的な配列を示し結晶構造を有する結晶構造部と、それ以外のアモルファス構造部とから形成されている。
通常トナーで使用される範囲の融点を有する結晶性ポリエステル樹脂の場合、結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は室温よりもはるかに低いため、ミクロ的に見ると、室温下であっても、アモルファス構造部が分子運動を起こしていると考えられる。このように樹脂の分子運動性が高い環境下では、極性基であるエステル結合などを介して電荷の授受が可能であり、その結果、樹脂の体積抵抗が低下すると考えられる。
従って、極性基であるエステル基濃度を低く抑えることで、体積抵抗を増大させることが可能になると推察されることから、エステル基濃度の低い結晶性ポリエステル樹脂が好ましく用いられる。
前記エステル基濃度の値は、主にはジオール成分及びジカルボン酸成分の種類によって決まり、それぞれ炭素数の大きいものを選定することで低い値に設計することができる。
結晶性ポリエステル樹脂Bのゲルパーミエーションクロマトグラフィーを用いて測定された重量平均分子量(Mw)は、5000以上50000以下であることが好ましく、より好ましくは、5000以上20000以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)が、前記範囲を満たすことで、トナーにおける樹脂の強度と低温定着性をより向上させることができる。
なお、結晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は、結晶性ポリエステル樹脂の種々公知の製造条件によって容易に制御が可能である。
また、前記結晶性ポリエステル樹脂Bの重量平均分子量(Mw)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用い、以下のように測定する。
ゲルクロマトグラフ用のo−ジクロロベンゼンに、特級2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール(BHT)を濃度が0.10質量%となるように添加し、室温で溶解する。サンプルビンに結晶性ポリエステル樹脂と前記BHTを添加したo−ジクロロベンゼンとを入れ、150℃に設定したホットプレート上で加熱し、結晶性ポリエステル樹脂を溶解する。
結晶性ポリエステル樹脂が溶けたら、予め加熱しておいたフィルターユニットに入れ、本体に設置する。フィルターユニットを通過させたものをGPCサンプルとする。
尚、サンプル溶液は、濃度が約0.15質量%となるように調整する。
このサンプル溶液を用いて、以下の条件で測定する。
装置: HLC−8121GPC/HT(東ソー社製)
検出器: 高温用RI
カラム: TSKgel GMHHR−H HT 2連(東ソー社製)
温度: 135.0℃
溶媒: ゲルクロマトグラフ用o−ジクロロベンゼン
(BHT 0.10質量%添加)
流速: 1.0ml/min
注入量: 0.4ml
結晶性ポリエステル樹脂の分子量の算出にあたっては、標準ポリスチレン樹脂(商品名「TSKスタンダード ポリスチレン F−850、F−450、F−288、F−128、F−80、F−40、F−20、F−10、F−4、F−2、F−1、A−5000、A−2500、A−1000、A−500」、東ソー社製)を用いて作成した分子量校正曲線を使用する。
結晶性ポリエステル樹脂Bの融点は、低温定着性及び保存性の観点から、50℃以上100℃以下であることが好ましい。融点が100℃以下であることによって低温定着性がより向上する。また、融点が90℃以下であることによって低温定着性がさらに向上する。一方、融点が50℃より低い場合は保存性が低下する傾向にある。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は示査走査熱量計(DSC)を用いて測定することができる。
具体的には、0.01g以上0.02g以下の試料をアルミパンに精秤し、昇温速度10℃/minで、0℃から200℃まで昇温し、DSC曲線を得る。
得られたDSC曲線より、融解吸熱ピークのピーク温度を融点とする。
また、トナー中に存在する結晶性ポリエステル樹脂の融点も同様の手法で測定できる。その際に、トナー中に存在する離型剤による融点が観察される場合がある。離型剤の融点と結晶性ポリエステル樹脂の融点の判別は、トナーからヘキサン溶媒を使用したソックスレー抽出によって離型剤を抽出し、離型剤単体の示査走査熱量測定を前記方法で行い、得られた融点とトナーの融点を比較することにより行う。
トナー粒子中の結晶性ポリエステル樹脂Bの含有量は、5質量%以上30質量%以下が好ましく、より好ましくは、10質量%以上20質量%以下である。
結晶性ポリエステル樹脂Bをハイブリッド樹脂Aと組み合わせることで結晶性ポリエステル樹脂Bの含有量を少なくしても優れた低温定着性を発揮することができる。その結果、結晶性ポリエステル樹脂Bの含有量が5質量%でも優れた低温定着性を発揮する。
また、結晶性ポリエステル樹脂Bの含有量を30質量%以下とすることで、抵抗値の低い結晶性樹脂のドメイン同士の接触をより防止することができる。これにより、抵抗値の高い非晶性樹脂のマトリックス中において電荷の逃げ道の形成が顕著に防止され、トナーはより優れた帯電性を得ることができる。
また、結晶性ポリエステル樹脂Bはトナー粒子に含まれる結晶性樹脂の90質量%以上であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましい。
<SP値>
SP値とはソルビリティパラメータ値であり、値が近いほど相溶性が高くなる。ハイブリッド樹脂Aのポリエステル部位とポリプロピレングリコール部位、及び結晶性ポリエステル樹脂BのSP値が|SPh−SPc|−|SPp−SPc|<1を満たしていること
で、優れた低温定着性を得ることができる。|SPh−SPc|−|SPp−SPc|は好ましくは0.9以下であり、より好ましくは0.0以下である。一方、下限は特に制限されないが好ましくは−1.0以上である。更に好ましくは|SPh−SPc|<|SPp−SPc|となることでより優れた低温定着性を得ることが出来る。
上記SP値の範囲に制御するためにはハイブリッド樹脂Aのポリエステル部位と結晶性ポリエステル樹脂Bを前述した構造体とすることが好ましい。
ポリエステル部位のSP値SPhは、好ましくは20.0以上24.5以下、より好ましくは22.5以上23.3以下である。
結晶性ポリエステル樹脂BのSP値SPcは、好ましくは19.1以上22.9以下、より好ましくは19.4以上20.9以下である。
前記SP値は、Fedorsの式を用いて求めることができる。ここで、Δei、及びΔviの値は著「コーティングの基礎科学」54〜57頁、1986年(槇書店)の表39による原子及び原子団の蒸発エネルギーとモル体積(25℃)を参照した。
式:δi=[Ev/V](1/2)=[Δei/Δvi](1/2)
Ev:蒸発エネルギー
V:モル体積
Δei:i成分の原子又は原子団の蒸発エネルギー
Δvi:i成分の原子又は原子団のモル体積
例えば、ノナンジオールとセバシン酸からなる結晶性ポリエステルは、繰り返し単位として、原子団(−COO)×2+(−CH)×17から構成され、計算SP値は下記式で求められる。
δi=[Δei/Δvi](1/2)=[{(1800)×2+(4940)×17}
/{(18)×2+(16.1)×17}](1/2)
SP値(δi)は19.7(J/cm(1/2)となる。
以下、必要に応じて用いられるトナーの構成材料について説明する。
<非晶性樹脂>
トナー粒子は前記ハイブリッド樹脂A以外の非晶性樹脂を含んでもよい。非晶性樹脂としては、結晶性を有していない樹脂あれば、特に制限はない。ハイブリッド樹脂A及び結晶性ポリエステル樹脂Bと相溶することが好ましいことから、非晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
非晶性ポリエステル樹脂は、特に限定されるものではないが、アルコール成分とカルボン酸成分を縮重合して得られるものが挙げられる。
前記アルコール成分としては、具体的には以下のものが挙げられる。
ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(3.3)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(2.0)−ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシプロピレン(6)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパンなどのビスフェノールAのアルキレンオキシド付加物、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ペンタントリオール、グリセロール、2
−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、及び1,3,5−トリヒドロキシメチルベンゼン、並びに、これらの誘導体。誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、前記アルコール成分をエステル化した誘導体が挙げられる。
一方、カルボン酸成分としては、以下のものが挙げられる。
フタル酸、イソフタル酸及びテレフタル酸のような芳香族ジカルボン酸類又はその無水物;コハク酸、アジピン酸、セバシン酸及びアゼライン酸のようなアルキルジカルボン酸類又はその無水物;炭素数6〜18のアルキル基若しくはアルケニル基で置換されたコハク酸又はその無水物;フマル酸、マレイン酸及びシトラコン酸のような不飽和ジカルボン酸類又はその無水物;トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸やその無水物等の多価カルボン酸類;並びに、これらの誘導体。誘導体としては、前記縮重合により同様の樹脂構造が得られるものであれば特に限定されない。例えば、前記カルボン酸成分をメチルエステル化、エチルエステル化、又は酸クロライド化した誘導体が挙げられる。
非晶性ポリエステル樹脂の好適な例として、下記式(1)で表されるビスフェノール及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物を含有するアルコール成分と、2価以上のカルボン酸及びその誘導体からなる群から選ばれた化合物(例えば、フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フタル酸、テレフタル酸、トリメリット酸、ピロメリット酸など)を含有するカルボン酸成分とを縮重合して得られる樹脂が挙げられる。
Figure 0006789832
(式中、Rはエチレン基又はプロピレン基を示し、x及びyはそれぞれ1以上の整数であり、かつ、x+yの平均値は2以上10以下である。)
さらには、下記式(2)で表されるビスフェノール及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物を含有するアルコール成分と、芳香族ジカルボン酸及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物(例えば、イソフタル酸、テレフタル酸)を含有するカルボン酸成分とを縮重合して得られる樹脂が挙げられる。
また、式(2)で表されるビスフェノール及びその誘導体からなる群より選ばれた化合物は、アルコール成分中に総量で50モル%以上含有することが好ましく、90モル%以上含有することがより好ましい。
さらに、このような樹脂が、非晶性樹脂中に総量で25質量%以上含有されていることが好ましく、50質量%以上含有されていることがより好ましい。
Figure 0006789832
(式中、Rは−CH−CH(CH)−であり、x及びyはそれぞれ1以上の整数であ
り、かつ、x+yの平均値は2以上10以下である。)
非晶性樹脂のガラス転移温度は、30℃以上80℃以下であることが好ましい。
ガラス転移温度が、30℃以上の場合は、保存性が向上する。
また、高温高湿度環境下で樹脂の分子運動に起因した抵抗低下が誘起されにくくなるため、帯電性も向上する。
一方、ガラス転移温度が、80℃以下の場合は低温定着性が向上する。
また、ガラス転移温度は、40℃以上であることが保存性の観点からより好ましい。一方、ガラス転移温度は、70℃以下であることが低温定着性の観点からより好ましい。
非晶性樹脂の軟化温度(Tm)は、70℃以上150℃以下であることが好ましく、80℃以上140℃以下であることがより好ましく、80℃以上130℃以下であることがさらに好ましい。
軟化温度(Tm)が前記範囲内であれば、耐ブロッキング性と耐オフセット性との両立が良好に図られ、さらに、高温時において定着時のトナー溶融成分の紙への染込みが度となり、良好な表面平滑性が得られる。
非晶性樹脂の軟化温度(Tm)は、定荷重押し出し方式の細管式レオメータ「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」(島津製作所社製)を用いて測定することができる。
なお、CFT−500Dは、上部からピストンによって一定荷重を加えつつ、シリンダに充填した測定試料を昇温させながら溶融してシリンダ底部の細管孔から押し出し、この際のピストンの降下量(mm)と温度(℃)から流動曲線をグラフ化できる装置である。
本発明においては、「流動特性評価装置 フローテスターCFT−500D」に付属のマニュアルに記載の「1/2法における溶融温度」を軟化温度(Tm)とする。
なお、1/2法における溶融温度とは、次のようにして算出されたものである。
まず、流出が終了した時点におけるピストンの降下量(流出終了点、Smaxとする)と、流出が開始した時点におけるピストンの降下量(最低点、Sminとする)との差の1/2を求める(これをXとする。X=(Smax−Smin)/2)。そして、ピストンの降下量がXとSminの和となるときの流動曲線の温度を、1/2法における溶融温度とする。
測定試料は、1.2gの非晶性樹脂を、25℃の環境下で、錠剤成型圧縮機(例えば、標準手動式ニュートンプレス NT−100H、エヌピーエーシステム社製)を用いて10MPaで、60秒間圧縮成型し、直径8mmの円柱状としたものを用いる。
測定における具体的な操作は、装置に付属のマニュアルに従って行なう。
CFT−500Dの測定条件は、以下の通りである。
試験モード:昇温法
開始温度:60℃
到達温度:200℃
測定間隔:1.0℃
昇温速度:4.0℃/min
ピストン断面積:1.000cm
試験荷重(ピストン荷重):5.0kgf
予熱時間:300秒
ダイの穴の直径:1.0mm
ダイの長さ:1.0mm
前記非晶性樹脂は樹脂骨格中にカルボン酸基、スルホン酸基、アミノ基といったイオン性基を有していることが好ましく、カルボン酸基を有していることがより好ましい。
また、前記非晶性樹脂の酸価は、3mgKOH/g〜35mgKOH/gであることが好ましく8mgKOH/g〜25mgKOH/gであることがより好ましい。
非晶性樹脂の酸価が上記範囲内であれば、高湿環境下及び低湿環境下のいずれにおいても良好な帯電量が得られる。なお、酸価とは試料1g中に含有されている遊離脂肪酸、樹脂酸などを中和するのに要する水酸化カリウムのmg数である。測定方法は、JIS−K0070に準じて測定する。
前記非晶性樹脂の含有量は、トナー粒子中に5質量%〜70質量%であることが好ましい。
<着色剤>
トナー粒子には着色剤を用いてもよい。着色剤としては、以下のものが挙げられる。
黒色着色剤としては、カーボンブラック;イエロー着色剤、マゼンタ着色剤及びシアン着色剤を用いて黒色に調色したものが挙げられる。着色剤には、顔料を単独で使用してもかまわないが、染料と顔料とを併用してその鮮明度を向上させた方がフルカラー画像の画質の点からより好ましい。
マゼンタトナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントレッド1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、21、22、23、30、31、32、37、38、39、40、41、48:2、48:3,48:4、49、50、51、52、53、54、55、57:1、58、60、63、64、68、81:1、83、87、88、89、90、112、114、122、123、146、147、150、163、184、202、206、207、209、238、269、282;C.I.ピグメントバイオレット19;C.I.バットレッド1、2、10、13、15、23、29、35。
マゼンタトナー用染料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ソルベントレッド1、3、8、23、24、25、27、30、49、81、82、83、84、100、109、121;C.I.ディスパースレッド9;C.I.ソルベントバイオレット8、13、14、21、27;C.I.ディスパーバイオレット1のような油溶染料、C.I.ベーシックレッド1、2、9、12、13、14、15、17、18、22、23、24、27、29、32、34、35、36、37、38、39、40;C.I.ベーシックバイオレット1、3、7、10、14、15、21、25、26、27、28のような塩基性染料。
シアントナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントブルー2、3、15:2、15:3、15:4、16、17;C.I.バットブルー6;C.I.アシッドブルー45、フタロシアニン骨格にフタルイミドメチル基を1個以上5個以下置換した銅フタロシアニン顔料。
シアントナー用染料としては、C.I.ソルベントブルー70がある。
イエロートナー用顔料としては、以下のものが挙げられる。C.I.ピグメントイエロー1、2、3、4、5、6、7、10、11、12、13、14、15、16、17、23、62、65、73、74、83、93、94、95、97、109、110、111、120、127、128、129、147、151、154、155、168、174、175、176、180、181、185;C.I.バットイエロー1、3、20。
イエロートナー用染料としては、C.I.ソルベントイエロー162がある。
これらの着色剤は、単独又は混合して、さらには固溶体の状態で用いることができる。
前記着色剤は、色相角、彩度、明度、耐光性、OHP透明性、トナー粒子への分散性の点から選択するとよい。
前記着色剤の含有量は、トナー粒子を構成する樹脂成分100質量部に対して、1〜20質量部であることが好ましい。
<離型剤>
トナー粒子は離型剤を含有してもよく、離型剤としては以下のものが挙げられる。
ポリエチレンのような低分子量ポリオレフィン類;加熱により融点(軟化点)を有する
シリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミドのような脂肪酸アミド類;ステアリン酸ステアリルのようなエステルワックス類;カルナバワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油のような植物系ワックス;ミツロウのような動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エステルワックスのような鉱物・石油系ワックス;及びそれらの変性物が挙げられる。
離型剤の含有量は、トナー粒子を構成する樹脂成分100質量部に対して、1〜25質量部であることが好ましい。
<トナーの製造方法>
懸濁重合法、混練粉砕法、乳化凝集法、及び溶解懸濁法などの公知のトナーの製造方法を採用することが可能であり、いずれかの方法に限定されるものではない。
以下、混練粉砕法及び乳化凝集法における、トナーの製造方法について具体的に例示するが、これらに限定されるものではない。
<混練粉砕法>
混練粉砕法では、先ず、トナーの構成材料であるハイブリッド樹脂A及び結晶性ポリエステル樹脂B、並びに、必要に応じて添加される非晶性樹脂、離型剤、着色剤及びその他の添加剤を十分混合し、加熱ロールやニーダーなどの公知の熱混練機を用いて溶融混練する(混練工程)。その後、所望の粒子径になるまで機械的に粉砕し(粉砕工程)、必要に応じて所望の粒度分布になるよう分級を行い(分級工程)、トナー粒子を得る。
<混練工程>
溶融混練は、加熱ロールやニーダーなどの公知の熱混練機を用いて行うことができる。前記混練工程は、トナーの構成材料が混合機を用いて事前に十分混合されていることが好ましい。
混合機としては、ヘンシェルミキサー(三井鉱山社製);スーパーミキサー(カワタ社製);リボコーン(大川原製作所社製);ナウターミキサー、タービュライザー、サイクロミックス(ホソカワミクロン社製);スパイラルピンミキサー(太平洋機工社製);レーディゲミキサー(マツボー社製)が挙げられる。
熱混練機としては、KRCニーダー(栗本鉄工所社製);ブス・コ・ニーダー(Buss社製);TEM型押し出し機(東芝機械社製);TEX二軸混練機(日本製鋼所社製);PCM混練機(池貝鉄工所社製);三本ロールミル、ミキシングロールミル、ニーダー(井上製作所社製);ニーデックス(三井鉱山社製);MS式加圧ニーダー、ニダールーダー(森山製作所社製);バンバリーミキサー(神戸製鋼所社製)が挙げられる。
<粉砕工程>
粉砕工程とは、前記混練工程で得られた混練物を粉砕可能な硬度に達するまで冷却した後、衝突板式ジェットミル、流動層式ジェットミル、及び回転型機械ミル等の公知の粉砕機で、トナー粒子径になるまで、機械的に粉砕する工程である。粉砕効率の観点から、粉砕機としては、流動層式ジェットミルを用いることが望ましい。
粉砕機としては、カウンタージェットミル、ミクロンジェット、イノマイザ(ホソカワミクロン社製);IDS型ミル、PJMジェット粉砕機(日本ニューマチック工業社製);クロスジェットミル(栗本鉄工所社製);ウルマックス(日曹エンジニアリング社製);SKジェット・オー・ミル(セイシン企業社製);クリプトロン(川崎重工業社製);ターボミル(ターボ工業社製);スーパーローター(日清エンジニアリング社製)などが挙げられる。
<分級工程>
分級工程とは、前記粉砕工程で得られた微粉砕物を分級し、所望の粒度分布を有するトナー粒子を得る工程である。
分級に用いられる分級機としては、風力分級機、慣性式分級機、及び篩式分級機等の公知の装置を使用することができる。具体的には、クラッシール、マイクロンクラッシファイアー、スペディッククラッシファイアー(セイシン企業社製);ターボクラッシファイアー(日清エンジニアリング社製);ミクロンセパレータ、ターボフレックス(ATP)、TSPセパレータ(ホソカワミクロン社製);エルボージェット(日鉄鉱業社製)、ディスパージョンセパレータ(日本ニューマチック工業社製);YMマイクロカット(安川商事社製)が挙げられる。
得られたトナー粒子には、必要に応じて、シリカ、アルミナ、チタニア、及び炭酸カルシウム等の無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、及びシリコーン樹脂等の樹脂微粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。これらの無機微粒子や樹脂微粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
<乳化凝集法>
乳化凝集法とは、目的の粒子径に対して、十分に小さい、トナー粒子の構成材料から成る微粒子の水系分散液を前もって準備し、その微粒子を水系媒体中でトナーの粒子径になるまで凝集し、加熱により樹脂を融着させてトナーを製造する方法である。
すなわち、乳化凝集法では、トナー粒子の構成材料から成る微粒子分散液を作製する分散工程、トナー粒子の構成材料から成る微粒子を凝集させて、トナーの粒子径になるまで粒子径を制御する凝集工程、得られた凝集粒子に含まれる樹脂を融着させる融合工程、及びその後の冷却工程、を経てトナーが製造される。
<分散工程>
ハイブリッド樹脂Aの微粒子及び結晶性ポリエステル樹脂Bの微粒子、必要に応じて用いられる非晶性樹脂の微粒子の水系分散液は、公知の方法により調製できるが、これらの手法に限定されるものではない。公知の方法としては、例えば、乳化重合法、自己乳化法、有機溶剤に溶解させた樹脂溶液に水系媒体を添加していくことで樹脂を乳化する転相乳化法、又は、有機溶剤を用いず、水系媒体中で高温処理することで強制的に樹脂を乳化する強制乳化法が挙げられる。
具体的には、ハイブリッド樹脂A又は結晶性ポリエステル樹脂Bをこれらが溶解する有機溶媒に溶解して、界面活性剤や塩基性化合物を加える。続いて、ホモジナイザーなどにより撹拌を行いながら、水系媒体をゆっくり添加し樹脂微粒子を析出させる。その後、加熱又は減圧して溶剤を除去することにより、樹脂微粒子の水系分散液を作製する。使用する有機溶剤としては、前記樹脂を溶解できるものであればどのようなものでも使用可能であるが、テトラヒドロフランなどの水と均一相を形成する有機溶剤を用いることが、粗粉の発生を抑える観点から好ましい。
前記乳化時に使用する界面活性剤としては、特に限定されるものでは無いが、例えば、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、カルボン酸塩系、リン酸エステル系、せっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、4級アンモニウム塩型等のカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、多価アルコール系等の非イオン系界面活性剤などが挙げられる。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記乳化時に使用する塩基性化合物としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなどの無機塩基;アンモニア、トリエチルアミン、トリメチルアミン、ジメチルアミノエタノール、及びジエチルアミノエタノールなどの有機塩基が挙げられる。前記塩基は1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
ハイブリッド樹脂Aを含む樹脂微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は0.05〜1.0μmであることが好ましく、0.05〜0.4μmがより好ましい。
体積分布基準の50%粒径(d50)を前記範囲に調整することで、好ましい体積平均粒径である4.0〜7.0μmのトナー粒子を得ることが容易になる。
結晶性ポリエステル樹脂Bの微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は、凝集工程において粗大粒子の発生を抑制する観点から、0.05〜0.5μmであることが好ましく、0.05〜0.3μmであることがより好ましい。
なお、体積分布基準の50%粒径(d50)の測定には、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装製)を使用する。
必要に応じて用いられる着色剤微粒子の水系分散液は、以下に挙げる公知の方法により調製できるが、これらの手法に限定されるものではない。
着色剤、水系媒体及び分散剤を公知の撹拌機、乳化機、及び分散機のような混合機により混合することで調製できる。ここで用いる分散剤は、界面活性剤及び高分子分散剤といった公知のものを使用できる。
界面活性剤及び高分子分散剤のいずれの分散剤も後述する洗浄工程において除去できるが、洗浄効率の観点から、界面活性剤が好ましい。界面活性剤の中でも、アニオン系界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤がより好ましい。
前記界面活性剤としては、硫酸エステル塩系、スルホン酸塩系、リン酸エステル系、及びせっけん系等のアニオン界面活性剤;アミン塩型、及び4級アンモニウム塩型のようなカチオン界面活性剤;ポリエチレングリコール系、アルキルフェノールエチレンオキサイド付加物系、及び多価アルコール系のようなノニオン界面活性剤が挙げられる。これらの中でもノニオン界面活性剤又はアニオン界面活性剤が好ましい。また、ノニオン界面活性剤とアニオン界面活性剤とを併用してもよい。前記界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
また、分散剤の量は、着色剤100質量部に対して、1質量部以上20質量部以下であることが好ましく、分散安定性と洗浄効率を両立する観点から、2質量部以上10質量部以下であることがより好ましい。
着色剤微粒子の水系分散液における着色剤の含有量は特に制限はないが、着色剤微粒子の水系分散液の全質量に対して1〜30質量%であることが好ましい。
また、水系分散液中における着色剤微粒子の分散粒径は、最終的に得られるトナー中での着色剤の分散性の観点から、体積分布基準の50%粒径(d50)が0.5μm以下であることが好ましい。また、同様の理由で、体積分布基準の90%粒径(d90)が2μm以下であることが好ましい。なお、水系媒体中に分散した着色剤微粒子の分散粒径は、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装製)で測定する。
着色剤を水系媒体中に分散させる際に用いる公知の撹拌機、乳化機、及び分散機のような混合機としては、超音波ホモジナイザー、ジェットミル、圧力式ホモジナイザー、コロイドミル、ボールミル、サンドミル、ペイントシェーカーが挙げられる。これらを単独又は組み合わせて用いてもよい。
必要に応じて用いられる離型剤微粒子の水系分散液は、以下に挙げる公知の方法により調製できるが、これらの手法に限定されるものではない。
離型剤微粒子の水系分散液は、界面活性剤を含有した水系媒体に離型剤を加え、離型剤の融点以上に加熱するとともに、強い剪断付与能力を有するホモジナイザー(例えば、エム・テクニック社製の「クレアミックスWモーション」)や圧力吐出型分散機(例えば、ゴーリン社製の「ゴーリンホモジナイザー」)で粒子状に分散させた後、融点以下まで冷却することで作製することができる。
水系分散液中における離型剤微粒子の分散粒径は、体積分布基準の50%粒径(d50
)が0.03μm以上1.0μm以下であることが好ましく、0.1μm以上0.5μm以下であることがより好ましい。また、1μm以上の粗大粒子が存在しないことが好ましい。
離型剤微粒子の分散粒径が前記範囲内であることで、定着時の離型剤の溶出が良好となり、ホットオフセット温度を上昇させることができ、かつ、感光体へのフィルミングの発生を抑制することが可能となる。
なお、水系媒体中に分散した離型剤微粒子の分散粒径は、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラックUPA−EX150:日機装製)で測定する。
<凝集工程>
凝集工程では、前記ハイブリッド樹脂A微粒子の水系分散液、及び結晶性ポリエステル樹脂B微粒子の水系分散液、並びに、必要に応じて非晶性樹脂微粒子の水系分散液、離型剤微粒子の水系分散液、及び着色剤微粒子の水系分散液を混合した混合液を調製する。ついで、調製された混合液中に含まれる微粒子を凝集し、目的とする粒径の凝集体を形成させる。このとき、凝集剤を添加混合し、必要に応じて加熱及び/又は機械的動力を適宜加えることにより、樹脂微粒子、着色剤微粒子、及び離型剤微粒子が凝集した凝集粒子を形成させることが好ましい。
前記凝集剤としては、2価以上の金属イオンを含有する凝集剤を用いることが好ましい。
2価以上の金属イオンを含有する凝集剤は、凝集力が高く、少量の添加により、樹脂微粒子の酸性極性基、並びに、樹脂微粒子の水系分散液、着色剤微粒子の水系分散液及び離型剤微粒子の水系分散液中に含まれるイオン性界面活性剤をイオン的に中和することができる。その結果、塩析及びイオン架橋の効果により、樹脂微粒子、着色剤微粒子及び離型剤微粒子を凝集させる。
2価以上の金属イオンを含有する凝集剤としては、2価以上の金属塩又は金属塩の重合体が挙げられる。具体的には、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸マグネシウム、及び塩化亜鉛のような2価の無機金属塩、塩化鉄(III)、硫酸鉄(III)、硫酸アルミニウム、及び塩化アルミニウムのような3価の金属塩、及びポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、及び多硫化カルシウムのような無機金属塩重合体が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
前記凝集剤は、乾燥粉末及び水系媒体に溶解させた水溶液のいずれの形態で添加してもよいが、均一な凝集を起こさせるためには、水溶液の形態で添加するのが好ましい。
また、前記凝集剤の添加及び混合は、混合液中に含まれる樹脂のガラス転移温度以下の温度で行うことが好ましい。この温度条件下で混合を行うことで、均一に凝集が進行する。混合液への凝集剤の混合は、ホモジナイザー、及びミキサーのような公知の混合装置を用いて行うことができる。
凝集工程において形成される凝集粒子の平均粒径としては、特に制限はないが、通常、最終的に得ようとするトナーの平均粒径と同じ程度になるように制御することが好ましい。なお、凝集粒子の粒径制御は、温度、固形分濃度、凝集剤の濃度及び撹拌の条件を適宜調整することにより容易に行うことができる。
また、前記凝集工程で得られた凝集粒子の分散液に、さらにシェル相を形成するための樹脂微粒子を添加し、凝集粒子の表面に樹脂微粒子を付着させ融合することによって、コアシェル構造を有するトナー粒子を製造することが可能である。ここで添加するシェル相を形成するための樹脂微粒子は凝集粒子に含まれる樹脂と同一の構造を有する樹脂微粒子でもよいし、異なる構造を有する樹脂微粒子でもよい。
<融合工程>
融合工程においては、まず、凝集工程で得られた凝集粒子を含む分散液に、凝集工程と同様の撹拌下で、凝集停止剤が添加される。凝集停止剤としては、樹脂微粒子の酸性極性基を解離側へ平衡を移動させ、凝集粒子を安定化する塩基性化合物;樹脂微粒子の酸性極性基と凝集剤である金属イオンとのイオン架橋を部分的に解離し、金属イオンと配位結合を形成させることで、凝集粒子を安定化するキレート剤などが挙げられる。これらのうち、凝集停止の効果がより大きいキレート剤が好ましい。
凝集停止剤の作用により、分散液中での凝集粒子の分散状態が安定となった後、ハイブリッド樹脂A、及び必要に応じて用いる非晶性樹脂のガラス転移温度以上に加熱し、凝集粒子を融合する。
前記キレート剤としては、公知の水溶性キレート剤であれば特に限定されない。具体的には、酒石酸、クエン酸、及びグルコン酸のようなオキシカルボン酸、並びに、これらのナトリウム塩;イミノジ酸(IDA)、ニトリロトリ酢酸(NTA)、及びエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)、並びに、これらのナトリウム塩;が挙げられる。
前記キレート剤は、凝集粒子の分散液中に存在する凝集剤の金属イオンに配位することで、この分散液中の環境を、静電的に不安定で凝集しやすい状態から、静電的に安定で更なる凝集が生じにくい状態へと変化させることができる。これにより、分散液中の凝集粒子の更なる凝集を抑え、凝集粒子を安定化させることができる。
前記キレート化剤は、添加量が少量でも効果があり、粒度分布もシャープなトナー粒子が得られることから、3価以上のカルボン酸を有する有機金属塩であることが好ましい。
また、キレート剤の添加量は、凝集状態からの安定化と洗浄効率を両立する観点から、樹脂粒子100質量部に対して、1質量部以上30質量部以下であることが好ましく、2.5質量部以上15質量部以下であることがより好ましい。
次いで、融合処理された粒子を洗浄、ろ過、乾燥等することにより、トナー粒子を得ることができる。
得られたトナー粒子はそのままトナーとして用いてもよい。必要に応じて、トナー粒子に、シリカ、アルミナ、チタニア、及び炭酸カルシウム等の無機微粒子や、ビニル系樹脂、ポリエステル樹脂、及びシリコーン樹脂等の樹脂微粒子を、乾燥状態で剪断力を印加して添加してもよい。これらの無機微粒子や樹脂微粒子は、流動性助剤やクリーニング助剤等の外添剤として機能する。
以下、本発明を実施例と比較例を用いて更に詳細に説明するが、本発明の態様はこれらに限定されない。なお、実施例及び比較例の部数及び%は特に断りが無い場合、すべて質量基準である。
<非晶性樹脂微粒子1の製造>
テトラヒドロフラン(和光純薬製) 600部
ハイブリッド樹脂A−1 60部
[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ポリプロピレングリコール(数平均分子量=400)=75:100:25〕、ポリエステル部位のSP値=22.5、ポリプロピレングリコール部位のSP値=17.7、Mn=3,460、ガラス転移温度(Tg)=21℃、ポリプロピレングリコール部位の含有量=12.5モル%]
ポリエステル樹脂C−1 90部
[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:イソフタル酸:テレフタル酸=100:50:50〕、Mn=4,600、Mw=16,500、Mp=10,400、Tm=122℃、Tg=70℃、酸価=13mgKOH/g]
ポリエステル樹脂C−2 120部
[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ドデシルコハク酸:トリメリット酸=33:17:24:20:6〕〕、Mn=4,600、Mw=62,000、Mp=8,500、Tm=120℃、Tg=56℃、酸価=11mgKOH/g]
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.4部
上記を混合後、12時間攪拌し、樹脂を溶解した。
次いで、1mol/Lのアンモニア水を54.5部加え、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて4000rpmで攪拌した。
さらに、イオン交換水800部を8g/minの速度で添加し、樹脂微粒子を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、テトラヒドロフランを除去し、非晶性樹脂微粒子1の分散液を得た。
非晶性樹脂微粒子1の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.13μmであった。
<非晶性樹脂微粒子2の製造>
ハイブリッド樹脂A−1をハイブリッド樹脂A−2[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:フマル酸:ポリプロピレングリコール(数平均分子量=400)=75:100:25〕、ポリエステル部位のSP値=21.4、ポリプロピレングリコール部位のSP値=17.7、Mn=3,460、ガラス転移温度(Tg)=8℃、ポリプロピレングリコール部位の含有量=12.5モル%]に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子2の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子2の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.13μmであった。
<非晶性樹脂微粒子3の製造>
非晶性樹脂の量をハイブリッド樹脂A−1=111.8部、ポリエステル樹脂C−1=67.8部、ポリエステル樹脂C−2=90.4部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子3の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子3の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.15μmであった。
<非晶性樹脂微粒子4の製造>
非晶性樹脂の量をハイブリッド樹脂A−1=186.3部、ポリエステル樹脂C−1=35.9部、ポリエステル樹脂C−2=47.8部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子4の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子4の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.12μmであった。
<非晶性樹脂微粒子5の製造>
非晶性樹脂の量をハイブリッド樹脂A−1=37.3部、ポリエステル樹脂C−1=99.7部、ポリエステル樹脂C−2=133.0部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子5の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子5の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.13μmであった。
<非晶性樹脂微粒子6の製造>
非晶性樹脂の量をハイブリッド樹脂A−1=204.9部、ポリエステル樹脂C−1=27.9部、ポリエステル樹脂C−2=37.2部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子6の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子6の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.11μmであった。
<非晶性樹脂微粒子7の製造>
非晶性樹脂の量をハイブリッド樹脂A−1=18.6部、ポリエステル樹脂C−1=107.7部、ポリエステル樹脂C−2=143.7部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.14μmであった。
<非晶性樹脂微粒子8の製造>
ハイブリッド樹脂A−1をハイブリッド樹脂A−3[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ポリプロピレングリコール(数平均分子量=400)=50:100:50〕、ポリエステル部位のSP値=22.5、ポリプロピレングリコール部位のSP値=17.7、Mn=3,460、ガラス転移温度(Tg)=10℃、ポリプロピレングリコール部位の含有量=25モル%]に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子8の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子8の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.12μmであった。
<非晶性樹脂微粒子9の製造>
ハイブリッド樹脂A−1をハイブリッド樹脂A−4[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ポリプロピレングリコール(数平均分子量=3200)=75:100:25〕、ポリエステル部位のSP値=22.5、ポリプロピレングリコール部位のSP値=17.7、Mn=1,970、ガラス転移温度(Tg)=19℃、ポリプロピレングリコール部位の含有量=12.5モル%]に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子9の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子9の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.11μmであった。
<非晶性樹脂微粒子10の製造>
ハイブリッド樹脂A−1をハイブリッド樹脂A−5[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ポリエチレングリコール(数平均分子量=400)=75:100:25〕、ポリエステル部位のSP値=22.5、ポリエチレングリコール部位のSP値=19.2、Mn=2,330、ガラス転移温度(Tg)=19℃]に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子10の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子10の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.12μmであった。
<非晶性樹脂微粒子11の製造>
ハイブリッド樹脂A−1をハイブリッド樹脂A−6[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:テレフタル酸:ポリプロピレングリコール(数平均分子量=290)=75:100:25〕、ポリエステル部位のSP値=22.5、ポリプロピレングリコール部位のSP値=17.7、Mn=1,970、ガラス転移温度(Tg)=19℃、ポリプロピレングリコール部位の含有量=12.5モル%]に変更した以外は非晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子11の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子11の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.13μmであった。
<非晶性樹脂微粒子12の製造>
テトラヒドロフラン(和光純薬製) 600部
ポリエステル樹脂C−3 270部
[組成(モル部)〔ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン:ポリオキシエチレン(2.0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェ
ニル)プロパン:テレフタル酸:フマル酸=25:75:30:70〕、Mn=3,200、Mw=10,600、Mp=8,500、Tm=96℃、Tg=52℃、酸価=12mgKOH/g]
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.4部
上記を混合後、12時間攪拌し、樹脂を溶解した。
次いで、1mol/Lのアンモニア水を63.5部加え、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて4000rpmで攪拌した。
さらに、イオン交換水800部を8g/minの速度で添加し、樹脂微粒子を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、テトラヒドロフランを除去し、非晶性樹脂微粒子12の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子12の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.11μmであった。
<非晶性樹脂微粒子13の製造>
ポリエステル樹脂C−3をポリエステル樹脂C−1に変更し、1mol/Lのアンモニア水を加える量を68.8部に変更した以外は非晶性樹脂微粒子12の製造と同様にして、非晶性樹脂微粒子13の分散液を得た。得られた非晶性樹脂微粒子13の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.11μmであった。
<結晶性樹脂微粒子1の製造>
テトラヒドロフラン(和光純薬製) 200部
結晶性ポリエステル樹脂B−1 120部
[組成(モル部)〔1,9−ノナンジオール:セバシン酸=100:100〕、SP値=19.7、数平均分子量(Mn)=5,500、重量平均分子量(Mw)=15,500、ピーク分子量(Mp)=11,400、融点=78℃、酸価=13mgKOH/g]
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 0.6部
前記を混合後、50℃に加熱して3時間攪拌し、樹脂を溶解した。
次いで、N,N−ジメチルアミノエタノール2.7部を加え、超高速攪拌装置T.K.ロボミックス((株)プライミクス製)を用いて4000rpmで攪拌した。
さらに、イオン交換水360部を1g/minの速度で添加し、樹脂微粒子を析出させた。その後、エバポレーターを用いて、テトラヒドロフランを除去し、結晶性樹脂微粒子1の分散液を得た。
前記結晶性樹脂微粒子1の体積分布基準の50%粒径(d50)を、動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定したところ、0.30μmであった。
<結晶性樹脂微粒子2の製造>
結晶性ポリエステル樹脂B−1を結晶性ポリエステル樹脂B−2[組成(モル部)〔1,6−ヘキサンジオール:セバシン酸=100:100〕、SP値=20.1、数平均分子量(Mn)=7,500、重量平均分子量(Mw)=27,600、ピーク分子量(Mp)=24,300、融点=72℃、酸価=14mgKOH/g]に変更した以外は結晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、結晶性樹脂微粒子2の分散液を得た。得られた結晶性樹脂微粒子2の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.25μmであった。
<結晶性樹脂微粒子3の製造>
結晶性ポリエステル樹脂B−1を結晶性ポリエステル樹脂B−3[組成(モル部)〔1,6−ヘキサンジオール:スベリン酸=100:100〕、SP値=20.4、数平均分子量(Mn)=8,200、重量平均分子量(Mw)=31,700、ピーク分子量(Mp)=25,400、融点=67℃、酸価=11mgKOH/g]に変更した以外は結晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、結晶性樹脂微粒子3の分散液を得た。得られた結晶性樹脂微粒子3の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.33μmであった。
<結晶性樹脂微粒子4の製造>
結晶性ポリエステル樹脂B−1を結晶性ポリエステル樹脂B−4[組成(モル部)〔1,12−ドデカンジオール:1,12−ドデカンジカルボン酸=100:100〕、SP値=19.1、数平均分子量(Mn)=9,000、重量平均分子量(Mw)=37,700、ピーク分子量(Mp)=30,500、融点=88℃、酸価=11mgKOH/g]に変更した以外は結晶性樹脂微粒子1の製造と同様にして、結晶性樹脂微粒子4の分散液を得た。得られた結晶性樹脂微粒子4の体積分布基準の50%粒径(d50)は、0.50μmであった。
<着色剤微粒子の製造>
着色剤 10.0部
(シアン顔料 大日精化製:Pigment Blue 15:3)
アニオン界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.5部
イオン交換水 88.5部
以上を混合し、溶解し、高圧衝撃式分散機ナノマイザー(吉田機械興業製)を用いて約1時間分散して、着色剤を分散させてなる着色剤微粒子の分散液を調製した。
得られた着色剤微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.20μmであった。
<離型剤微粒子の製造>
離型剤(HNP−51、融点78℃、日本精蝋製) 20.0部
アニオン性界面活性剤(第一工業製薬製:ネオゲンRK) 1.0部
イオン交換水 79.0部
以上を攪拌装置付きの混合容器に投入した後、90℃に加熱し、クレアミックスWモーション(エム・テクニック製)へ循環しながらローター外径が3cm、クリアランスが0.3mmの剪断攪拌部位にて、ローター回転数19000rpm、スクリーン回転数19000rpmの条件にて攪拌し、60分間分散処理した。
その後、ローター回転数1000rpm、スクリーン回転数0rpm、冷却速度10℃/minの冷却処理条件にて40℃まで冷却することで、離型剤微粒子の分散液を得た。
前記離型剤微粒子の体積分布基準の50%粒径(d50)は動的光散乱式粒度分布計(ナノトラック:日機装製)を用いて測定し、0.15μmであった。
<実施例1>
(トナー粒子1の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.968のトナー粒子が得られた。
なお、粒子の体積平均粒径は、コールターマルチサイザーIII(コールター社製)を
用い、前記装置の操作マニュアルに従い測定した。また、平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−3000」(シスメックス社製)を用い、前記装置の操作マニュアルに従って測定を行い、算出した。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.4μmのトナー粒子1を得た。トナー粒子1の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例2>
(トナー粒子2の製造)
非晶性樹脂微粒子2の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら53℃まで加熱した。53℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子2を得た。トナー粒子2の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例3>
(トナー粒子3の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子2の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、83℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.0μm、平均円形度が0.967のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した
後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.7μmのトナー粒子3を得た。トナー粒子3の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例4>
(トナー粒子4の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子3の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、83℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.9μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.7μmのトナー粒子4を得た。トナー粒子4の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例5>
(トナー粒子5の製造)
非晶性樹脂微粒子3の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.3μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、83℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.2μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.9μmのトナー粒子5を得た。トナー粒子5の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例6>
(トナー粒子6の製造)
非晶性樹脂微粒子4の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、83℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.1μm、平均円形度が0.964のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.9μmのトナー粒子6を得た。トナー粒子6の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例7>
(トナー粒子7の製造)
非晶性樹脂微粒子5の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、83℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.9μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.7μmのトナー粒子7を得た。トナー粒子7の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例8>
(トナー粒子8の製造)
非晶性樹脂微粒子6の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.1μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、80℃まで加熱した。
80℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.9μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.6μmのトナー粒子8を得た。トナー粒子8の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例9>
(トナー粒子9の製造)
非晶性樹脂微粒子7の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子9を得た。トナー粒子9の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例10>
(トナー粒子10の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 321部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 92部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.1μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.0μm、平均円形度が0.967のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.8μmのトナー粒子10を得た。トナー粒子10の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例11>
(トナー粒子11の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 273部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 139部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.3μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.2μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.9μmのトナー粒子11を得た。トナー粒子11の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例12>
(トナー粒子12の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 392部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 23部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(I
KA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.1μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、80℃まで加熱した。
80℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.9μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.6μmのトナー粒子12を得た。トナー粒子12の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例13>
(トナー粒子13の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 224部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 185部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、80℃まで加熱した。
80℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.0μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.8μmのトナー粒子13を得た。トナー粒子13の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例14>
(トナー粒子14の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 402部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 14部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数
を適宜調節しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.2μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、80℃まで加熱した。
80℃で2時間保持し、体積平均粒径が約6.1μm、平均円形度が0.967のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.9μmのトナー粒子14を得た。トナー粒子14の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例15>
(トナー粒子15の製造)
非晶性樹脂微粒子8の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約5.8μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.6μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.3μmのトナー粒子15を得た。トナー粒子15の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<実施例16>
(トナー粒子16の製造)
非晶性樹脂微粒子9の分散液 347部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら52℃まで加熱した。52℃で1時間保持し、体積平均粒径が約5.9μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、84℃まで加熱した。
84℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.7μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.4μmのトナー粒子16を得た。トナー粒子16の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<比較例1>
(トナー粒子17の製造)
非晶性樹脂微粒子10の分散液 342部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
83℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.967のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子17を得た。トナー粒子17の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<比較例2>
(トナー粒子18の製造)
非晶性樹脂微粒子1の分散液 342部
結晶性樹脂微粒子4の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.1μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、93℃まで加熱した。
93℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.9μm、平均円形度が0.965のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.6μmのトナー粒子18を得た。トナー粒子18の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<比較例3>
(トナー粒子19の製造)
非晶性樹脂微粒子11の分散液 342部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら54℃まで加熱した。54℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、85℃まで加熱した。
85℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子19を得た。トナー粒子19の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<比較例4>
(トナー粒子20の製造)
非晶性樹脂微粒子12の分散液 342部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら50℃まで加熱した。50℃で1時間保持し、体積平均粒径が約5.9μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、82℃まで加熱した。
82℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.7μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.4μmのトナー粒子20を得た。トナー粒子20の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<比較例5>
(トナー粒子21の製造)
非晶性樹脂微粒子13の分散液 342部
結晶性樹脂微粒子1の分散液 67部
着色剤微粒子の分散液 50部
離型剤微粒子の分散液 50部
イオン交換水 400部
前記の各材料を丸型ステンレス製フラスコに投入、混合した後、ここに98部のイオン交換水に対し、硫酸マグネシウム2部を溶解させた水溶液を添加し、ホモジナイザー(IKA社製:ウルトラタラックスT50)を用いて5000rpmで10分間分散した。
その後、加熱用ウォーターバス中で撹拌翼を用いて、混合液が撹拌されるような回転数を適宜調節しながら57℃まで加熱した。57℃で1時間保持し、体積平均粒径が約6.0μmである凝集粒子を得た。
前記凝集粒子を含む分散液に、380部のイオン交換水に対し、エチレンジアミン四酢酸四ナトリウム20部を溶解させた水溶液を追加した後、96℃まで加熱した。
96℃で2時間保持し、体積平均粒径が約5.8μm、平均円形度が0.966のトナー粒子が得られた。
続いて、ウォーターバス内に水を入れ、25℃までトナー粒子の水系分散液を冷却した後、加熱によるアニーリング処理として、再び50℃まで加熱して12時間保持した。
その後、トナー粒子の水分散液を25℃まで冷却し、ろ過・固液分離した後、ろ物をイオン交換水で十分に洗浄し、真空乾燥機を用いて乾燥することにより、体積平均粒径が5.5μmのトナー粒子21を得た。トナー粒子21の処方及び特性を、表1及び表2に示す。
<トナー特性評価>
前記トナー粒子1〜21を用いて、後記の評価を実施した。結果は表2に示す。
評価には、100部のトナー粒子に、BET法で測定した比表面積が200m/gであり、シリコーンオイルにより疎水化処理されたシリカ微粒子1.8部を、ヘンシェルミキサー(三井鉱山製)で乾式混合して、外添剤が添加されたトナー1〜21を用いた。
<保存性の評価>
前記トナーを恒温恒湿槽中で3日間静置し、目開き75μmの篩を用いて、振とう幅1mmで300秒間篩がけを行った際に篩の上に残存するトナーの量を後記基準にて評価した。
(評価基準)
A:温度55℃、湿度10%RHの恒温恒湿槽中で3日間静置後、篩処理した際、篩上に残存したトナー量が10%未満。
B:温度55℃、湿度10%RHの恒温恒湿槽中で3日間静置後、篩処理した際、篩上に残存したトナー量が10%以上だが、温度50℃、湿度10%RHの恒温恒湿槽中で3日間静置後、篩処理した際、篩上に残存したトナー量は10%未満。
C:温度50℃、湿度10%RHの恒温恒湿槽中で3日間静置後、篩処理した際、篩上に残存したトナー量は10%以上。
<低温定着性の評価>
前記トナーと、シリコーン樹脂で表面コートしたフェライトキャリア(平均粒径42μm)とを、トナー濃度が8質量%になるように混合して、二成分現像剤を調製した。前記二成分現像剤を市販のフルカラーデジタル複写機(CLC1100、キヤノン社製)に充填し、受像紙(64g/m)上に未定着のトナー画像(0.6mg/cm)を形成した。
市販のフルカラーデジタル複写機(imageRUNNER ADVANCE C5051、キヤノン製)から取り外した定着ユニットを定着温度が調節できるように改造し、これを用いて未定着のトナー画像の定着試験を行った。常温常湿下、プロセススピードを246mm/秒に設定し、未定着のトナー画像を定着させたときの様子を目視にて評価した。
(評価基準)
A:120℃以下の温度領域で定着が可能。
B:120℃より高く、125℃以下の温度領域で定着が可能。
C:125℃より高く、130℃以下の温度領域で定着が可能。
D:130℃より高く、140℃以下の温度領域で定着が可能。
E:140℃より高い温度領域にしか定着可能領域がない。
<帯電性の評価>
低温定着性の評価に用いた二成分現像剤を使用し、トナーの摩擦帯電量を測定し、下記基準でトナーの帯電性を評価した。
トナーの摩擦帯電量は、ホソカワミクロン(株)のEspartアナライザーにて測定した。Espartアナライザーは、電場と音響場を同時に形成させた検知部(測定部)に試料粒子を導入し、レーザードップラー法で粒子の移動速度を測定して、粒径と帯電量を測定する装置である。装置の測定部に入った試料粒子は、音響場と電場の影響を受け、水平方向に偏倚しながら落下し、この水平方向の速度のビート周波数がカウントされる。カウント値は、コンピュータに割り込みで入力され、リアルタイムでコンピュータ画面に粒子径分布又は単位粒径当たりの帯電量分布が示される。そして、所定の個数分の帯電量が測定されると画面は停止し、その後、帯電量と粒子径の3次元分布や粒径別の帯電量分布、平均帯電量(クーロン/重量)などが画面に表示される。Espartアナライザーの測定部に試料粒子として前記二成分現像剤を導入することで、トナーの摩擦帯電量を測定できる。
前記手法にて初期トナーの摩擦帯電量を測定後、前記二成分現像剤を恒温恒湿槽中(温度30℃、湿度80%RH)で一週間静置し、再度摩擦帯電量を測定した。
測定結果を下記式に代入して摩擦帯電量の保持率を算出し、後記基準で評価した。
式:トナーの摩擦帯電保持率(%)=[1週間後のトナーの摩擦帯電量]/[初期トナーの摩擦帯電量]×100
(評価基準)
A:トナーの摩擦帯電保持率が80%以上。
B:トナーの摩擦帯電保持率が60%以上80%未満。
C:トナーの摩擦帯電保持率が60%未満。
Figure 0006789832
Figure 0006789832

Claims (9)

  1. ハイブリッド樹脂A及び結晶性ポリエステル樹脂Bを含有するトナー粒子を有するトナーであって、
    該ハイブリッド樹脂Aは、ポリエステル部位と数平均分子量300以上のポリプロピレングリコール部位を有し、
    該ポリエステル部位は、ジカルボン酸及びジオールの縮重合に由来する構造を有し、該ジカルボン酸及び該ジオールの少なくともいずれか一方に芳香環を有し、
    以下の条件をみたすことを特徴とするトナー。
    |SPh−SPc|−|SPp−SPc|<1
    SPh:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリエステル部位のSP値
    SPc:該結晶性ポリエステル樹脂BのSP値
    SPp:該ハイブリッド樹脂Aの該ポリプロピレングリコール部位のSP値
  2. 前記トナー粒子中の前記ハイブリッド樹脂Aの含有量が、10質量%以上50質量%以下である請求項1に記載のトナー。
  3. 前記トナー粒子中の前記結晶性ポリエステル樹脂Bの含有量が、5質量%以上30質量%以下である請求項1又は2に記載のトナー。
  4. 前記ハイブリッド樹脂Aのガラス転移温度が20℃以上40℃以下である請求項1〜3のいずれか一項に記載のトナー。
  5. 前記ハイブリッド樹脂Aを形成する全モノマーユニット中の前記ポリプロピレングリコール由来のモノマーユニットの含有量が2.5モル%以上20モル%以下である請求項1〜4のいずれか一項に記載のトナー。
  6. 前記ポリプロピレングリコール部位の数平均分子量が300以上3000以下である請求項1〜5のいずれか一項に記載のトナー。
  7. 前記ジオールがビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物を含む請求項1〜6のいずれか一項に記載のトナー。
  8. 前記ジカルボン酸が、テレフタル酸を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載のトナー。
  9. 前記結晶性ポリエステル樹脂Bが下記式(I)で示されるジオールと式(II)で示されるジカルボン酸の縮重合に由来する構造を有する請求項1〜8のいずれか一項に記載のトナー。
    Figure 0006789832

    (式中、n及びmは、4以上10以下の整数を表す。)
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