JP4439007B2 - 電子写真用トナーの製造方法 - Google Patents

電子写真用トナーの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4439007B2
JP4439007B2 JP2005231079A JP2005231079A JP4439007B2 JP 4439007 B2 JP4439007 B2 JP 4439007B2 JP 2005231079 A JP2005231079 A JP 2005231079A JP 2005231079 A JP2005231079 A JP 2005231079A JP 4439007 B2 JP4439007 B2 JP 4439007B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
weight
binder resin
acid
resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005231079A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006171692A (ja
Inventor
晋一 佐多
善信 石川
伸通 神吉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2005231079A priority Critical patent/JP4439007B2/ja
Publication of JP2006171692A publication Critical patent/JP2006171692A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4439007B2 publication Critical patent/JP4439007B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Developing Agents For Electrophotography (AREA)

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法などにおいて形成される潜像の現像に用いられる電子写真用トナー及びその製造方法に関する。
近年、高画質化の追求から、トナーの小粒径化が望まれている。トナーの製造方法としては、溶融混練粉砕法と、乳化凝集法などの湿式製法とがあるが、結晶性ポリエステルを主体とした結着樹脂を用いたトナーを溶融混練粉砕法で製造する場合、粉砕制御が困難となり実用的でない。
特許文献1及び特許文献2には、湿式製法である乳化凝集法での製造に関する発明が開示されている。しかしながら、特許文献1に記載の方法では、有機溶剤に溶解し得る樹脂に限定され、有機溶剤に対する溶解度が小さい樹脂の場合には収率が極端に低下する。また、特許文献2に記載の方法では、有機溶剤ではなく、水系媒体を使用しているものの、機械的手段による微粒化を行っているために、小粒径化には機械力を得るために特別な分散機が必要とされる。
特開2004−198598号公報(請求項1、2) 特開平9−311502号公報(請求項1)
本発明の課題は、結着樹脂の種類に限定されず、小粒径の電子写真用トナーを収率よく、容易に製造することができる方法及び該製造方法により得られる電子写真用トナーを提供することにある。
本発明は、
〔1〕 結着樹脂及び着色剤を含有してなる電子写真用トナーの製造方法であって、結着樹脂と着色剤とを含有してなる一次粒子を、非イオン性界面活性剤の存在下、水系媒体中で生成させる工程(1)、及び該一次粒子を凝集、合一させる工程(2)を有する電子写真用トナーの製造方法、並びに
〔2〕 前記〔1〕記載の製造方法により得られうる電子写真用トナーであって、結晶性ポリエステルをトナー中60重量%以上含有してなり、体積中位粒径(D50)が1〜7μmである電子写真用トナー
に関する。
本発明により、樹脂の種類に限定されることなく、小粒径の電子写真用トナーを収率よく容易に製造することができる。さらに、本発明の製造方法は、有機溶剤を用いなくともトナーを製造することができるため、環境面、省エネルギー面からも有用な方法である。
本発明により得られる電子写真用トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
本発明における結着樹脂としては、トナーに用いられる公知の樹脂、例えば、ポリエステル、スチレン-アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリウレタン等が挙げられるが、なかでも、ポリエステル及びスチレン-アクリル共重合体が好ましく、着色剤分散性、定着性及び耐久性の観点から、ポリエステルがより好ましい。ポリエステルの含有量は、結着樹脂中、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。
ポリエステルは、結晶性ポリエステル及び非晶質ポリエステルのいずれであってもよいが、低温定着性の観点から、結晶性ポリエステルを含有していることがより好ましい。
ポリエステルの結晶化の度合いは、軟化点と示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度との比、軟化点/吸熱の最高ピーク温度で定義される結晶性指数によって表わされ、一般にこの値が1.5を超えると樹脂は非晶質であり、0.6未満のときは結晶性が低く非晶質部分が多い。結晶化の度合いは、原料モノマーの種類とその比率、及び製造条件(例えば、反応温度、反応時間、冷却速度)等により調整することができる。なお、吸熱の最高ピーク温度とは、観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を指す。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差であれば融点とし、軟化点との差が20℃を超えるピークはガラス転移に起因するピークとする。
本発明における結晶性ポリエステルは、この結晶性指数が0.6〜1.5のものをいう。結晶性ポリエステルの結晶性指数は、低温定着性の観点からは、0.8〜1.3が好ましく、より好ましくは0.9〜1.1、さらに好ましくは0.98〜1.05である。
ポリエステルの原料モノマーとしては、公知の2価以上のアルコール成分と、2価以上のカルボン酸、カルボン酸無水物、カルボン酸エステル等の公知のカルボン酸成分が用いられる。
アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、1,3-プロパンジオール、1,4-ブタンジオール、1,5-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−ブテンジオール等の脂肪族ジオール;式(I):
Figure 0004439007
(式中、Rは炭素数2又は3のアルキレン基、x及びyは正の数を示し、xとyの和は1〜16、好ましくは1.5〜5.0である)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物等の芳香族ジオール;グリセリン、ペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコール等が挙げられる。
カルボン酸成分としては、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、n-ドデシルコハク酸、n-ドデセニルコハク酸等の脂肪族ジカルボン酸;シクロヘキサンジカルボン酸などの脂環式ジカルボン酸;フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などの芳香族ジカルボン酸;トリメリット酸、ピロメリット酸などの3価以上の多価カルボン酸;及びこれらの酸の無水物、アルキル(炭素数1〜3)エステル等が挙げられる。上記のような酸、酸無水物、及び酸のアルキルエステルを本明細書では総称してカルボン酸化合物と呼ぶ。
さらに、アルコール成分及びカルボン酸成分には、分子量調整等の観点から、1価のアルコールや1価のカルボン酸化合物が適宜含有されていてもよい。
結晶性ポリエステルのアルコール成分には、ポリエステルの結晶性を促進する観点から、炭素数2〜8の脂肪族ジオールが含有されていることが好ましく、中でもα,ω―直鎖アルカンジオール、特には、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオールが好ましい。
炭素数2〜8の脂肪族ジオールの全アルコール成分中の含有量は、ポリエステルの結晶性を促進する観点から、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。なかでも、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,8-オクタンジオール、又はこれらの混合物が、全アルコール成分中、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%含有されていることが望ましい。
結晶性ポリエステルのカルボン酸成分には、ポリエステルの結晶性を促進する観点から、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸等の炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸化合物が含有されていることが好ましい。これらの炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸化合物の全カルボン酸成分中の割合は、ポリエステルの結晶性を促進する観点から、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%である。中でもフマル酸及び/又はコハク酸が、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%含有されていることが好ましい。
また、トナーの帯電性及び耐久性の観点からは、結晶性ポリエステルのカルボン酸成分には、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香環を有する芳香族ジカルボン酸化合物やシクロヘキサンジカルボン酸等の脂環式ジカルボン酸化合物が含有されていることが好ましい。これらの芳香族ジカルボン酸化合物や脂環式ジカルボン酸化合物の全カルボン酸成分中の含有量は、トナーの帯電性及び耐久性の観点から、80〜100モル%が好ましく、90〜100モル%がより好ましい。なかでも、テレフタル酸が、全カルボン酸成分中、好ましくは80〜100モル%、より好ましくは90〜100モル%含有されていることが好ましい。
即ち、ポリエステルの結晶性を促進するためには、結晶性ポリエステルは、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを80〜100モル%含有したアルコール成分とカルボン酸化合物であるカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることが好ましく、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを90〜100モル%含有したアルコール成分とカルボン酸化合物であるカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることがさらに好ましい。
また、さらにポリエステルの結晶性を促進するためには、結晶性ポリエステルは、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを80〜100モル%含有したアルコール成分と炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸化合物を80〜100モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることが好ましく、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを90〜100モル%含有したアルコール成分と炭素数2〜6の脂肪族ジカルボン酸化合物を90〜100モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることがさらに好ましい。
一方、トナーの帯電性及び耐久性の観点からは、結晶性ポリエステルが、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを80〜100モル%含有したアルコール成分と芳香族ジカルボン酸化合物及び/又は脂環式ジカルボン酸化合物を80〜100モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることが好ましく、炭素数2〜8の脂肪族ジオールを90〜100モル%含有したアルコール成分と芳香族ジカルボン酸化合物及び/又は脂環式ジカルボン酸化合物を90〜100モル%含有したカルボン酸成分とを縮重合させて得られるものであることがさらに好ましい。
本発明における結晶性ポリエステルは、分子鎖末端に酸基を有することが好ましい。酸基としては、カルボキシル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、スルフィン酸等が挙げられ、樹脂の乳化性とそれを用いたトナーの耐環境特性との両立の観点からカルボキシル基が好ましい。結晶性ポリエステルの分子鎖末端の酸基の数量は、乳化粒子の安定性並びにトナーの粒度分布及び粒径を決める一つの重要な因子である。乳化粒子を安定にし、かつ小粒径のトナーをシャープな粒度分布で得るためには、該分子鎖末端の酸基の数量は、結晶性ポリエステル1g当たり、0.015〜0.9mmolが好ましく、0.08〜0.85mmolがより好ましく、0.15〜0.8mmolがさらに好ましく、0.25〜0.75mmolがさらに好ましい。
また、必要に応じて、カルボン酸成分としてトリメリット酸等の多価酸や、アルコール成分としてペンタエリスリトール等の多価アルコールを用いてポリエステルの分子主鎖中にカルボキシル基を導入することもできる。ポリエステルの分子主鎖中の酸基の数量は、結晶化阻害の観点から、ポリエステルを構成するカルボン酸成分全体のモル数に対して、好ましくは5モル%以下、より好ましくは3モル%以下、さらに好ましくは1モル%以下である。
また、結晶性ポリエステルにおける、分子主鎖中の酸基/分子鎖末端の酸基で表されるモル比は、同様の観点から、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましく、5モル%以下がさらに好ましく、2モル%以下がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの分子主鎖中の酸基及び分子鎖末端の酸基の量は、結晶性ポリエステルの原料酸及び原料アルコールの構造と仕込み比率、結晶性ポリエステルの数平均分子量、及び酸価の測定から計算できる。また、核磁気共鳴分光法(NMR)や光電子分光法(XPS,ESCA等)等の分析手法を酸価の測定と組み合わせて求めることもできる。
結着樹脂中の結晶性ポリエステルの含有量は、低温定着性の観点から、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80重量%以上がさらに好ましい。また、結晶性ポリエステルのトナー中の含有量は、60重量%以上が好ましく、70重量%以上がより好ましく、80〜95重量%がさらに好ましい。
一方、非晶質ポリエステルのアルコール成分には、ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン等のビスフェノールAのアルキレン(炭素数2〜3)オキサイド(平均付加モル数1〜16)付加物等の、式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物が含有されていることが好ましい。
式(I)で表されるビスフェノールAのアルキレンオキサイド付加物の含有量は、アルコール成分中、5モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、80モル%以上がさらに好ましく、100モル%が特に好ましい。
ポリエステルは、例えば、アルコール成分とカルボン酸成分とを、不活性ガス雰囲気中、要すればエステル化触媒を用いて、180〜250℃の温度で縮重合することにより製造することができる。
非晶質ポリエステルの軟化点は95〜160℃、ガラス転移点は50〜75℃、酸価は1〜40mgKOH/g、水酸基価は3〜60mgKOH/gであることが、それぞれ好ましい。結晶性ポリエステルの融点は、低温定着性の観点から、好ましくは60〜150℃、より好ましくは60〜130℃、さらに好ましくは60〜120℃である。
非晶質ポリエステルの数平均分子量は、耐久性及び定着性の観点から、1000〜100000が好ましく、1000〜50000がより好ましく、1000〜12000がさらに好ましい。
結晶性ポリエステルの数平均分子量は、乳化性、定着性及び耐オフセット性の観点から、2000〜100000が好ましく、2000〜20000がより好ましく、2000〜10000がさらに好ましく、2000〜8000がさらに好ましい。
着色剤としては、特に制限はなく公知の着色剤が挙げられ、目的に応じて適宜選択することができる。具体的には、カーボンブラック、無機系複合酸化物、クロムイエロー、ハンザイエロー、ベンジジンイエロー、スレンイエロー、キノリンイエロー、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、ウオッチヤングレッド、パーマネントレッド、ブリリアンカーミン3B、ブリリアンカーミン6B、デュポンオイルレッド、ピラゾロンレッド、リソールレッド、ローダミンBレーキ、レーキレッドC、ベンガル、アニリンブルー、ウルトラマリンブルー、カルコオイルブルー、メチレンブルークロライド、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、マラカイトグリーンオクサレート等の種々の顔料やアクリジン系、キサンテン系、アゾ系、ベンゾキノン系、アジン系、アントラキノン系、インジコ系、チオインジコ系、フタロシアニン系、アニリンブラック系、ポリメチン系、トリフェニルメタン系、ジフェニルメタン系、チアジン系、チアゾール系、キサンテン系等の各種染料を1種又は2種以上を併せて使用することができる。
着色剤の配合量は、結着樹脂100重量部に対して、3〜25重量部が好ましく、3〜10重量部がより好ましい。
さらに、本発明により得られるトナーには、離型剤、荷電制御剤、導電性調整剤、体質顔料、繊維状物質等の補強充填剤、酸化防止剤、老化防止剤等の添加剤が、適宜添加されていてもよい。
離型剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどの低分子量ポリオレフィン類;シリコーン類;オレイン酸アミド、エルカ酸アミド、リシノール酸アミド、ステアリン酸アミド等の脂肪酸アミド類;カルナバロウワックス、ライスワックス、キャンデリラワックス、木ロウ、ホホバ油等の植物系ワックス;ミツロウ等の動物系ワックス;モンタンワックス、オゾケライト、セレシン、パラフィンラックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャートロプシュワックス等の鉱物・石油系ワックス等が挙げられる。これらの離型剤は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
荷電制御剤としては、クロム系アゾ染料、鉄系アゾ染料、アルミニウムアゾ染料、サリチル酸金属錯体等が挙げられる。
本発明のトナーの製造方法は、結着樹脂と着色剤とを含有してなる一次粒子を、非イオン性界面活性剤の存在下、水系媒体中で生成させる工程(工程(1))に特徴を有する。
本発明のトナーの製造方法においては、少なくとも結着樹脂と着色剤とを溶融混錬する工程を経た後、水系媒体中で結着樹脂と着色剤とを含有した一次粒子を調製することが好ましい。溶融混練には、オープンロール型二軸混練機を使用することが好ましい。オープンロール型二軸混練機は、2本のロールが並行に近接して配設された混練機であり、各ロールに熱媒体を通すことにより、加熱機能又は冷却機能を付与することができる。従って、オープンロール型二軸混練機は、溶融混練する部分がオープン型であり、また加熱ロールと冷却ロールを備えていることから、従来用いられている二軸押出機と異なり、溶融混練の際に発生する混練熱を容易に放熱することができる。
さらに、混練物の温度が好ましくはTs−20℃〜Ts+20℃、より好ましくはTs−15℃〜Ts+15℃の範囲となるように、温度調節を行うことにより、着色剤の分散性に優れたトナーをより容易に製造することができる。ここで、結着樹脂が2種以上の樹脂からなる場合は、混合樹脂の軟化点をTsとして用いる。また、混練物の温度とは、ロールに付着した混練物自体の温度をいう。
2本のロールの間隙は、好ましくは0.1〜10mm、より好ましくは0.1〜3mmである。また、各ロールの構造、大きさ、材料等について特に限定はなく、ロール表面は、平滑であってもよく、波型、凸凹型等であってもよい。
また、ロールの回転数は、周速度2〜100m/minであることが好ましい。また、2本のロールの回転数比は、1/10〜9/10(冷却ロール/加熱ロール)であることが好ましい。
本発明では、結着樹脂と非イオン性界面活性剤とを混合することにより、混合物の粘度が低下し、結着樹脂を微粒化させることができるが、本発明者らは、混合物の粘度の低下が、非イオン性界面活性剤が結着樹脂に相溶し、驚くことに樹脂の軟化点が見掛け上、低下することによるものであることを見出した。この現象を利用して、非イオン性界面活性剤が相溶した結着樹脂の見かけ上の軟化点を水の沸点以下に下げることができれば、樹脂単独では100℃以上の融点又は軟化点を有する結着樹脂でも、常圧で水を滴下することにより、結着樹脂が水中に分散した分散液を得ることができる。少なくとも水と非イオン性界面活性剤があればよいため、有機溶剤に不溶な樹脂にも適用できる他、特許文献1で用いられているような有機溶剤の回収や作業環境維持のための設備負担が不要であり、また非イオン性界面活性剤による化学的作用を利用する本発明では、機械的手段を利用する特許文献2のように特別な装置も不要であるため、経済的に樹脂分散液を製造できるという利点も有する。従って、本発明に用いられる水系媒体は、有機溶剤等の溶剤を含有していてもよいが、水を好ましくは95重量%以上、より好ましくは99重量%以上含有するものであり、本発明では、実質的に有機溶剤を用いることなく水のみを用いても結着樹脂を微粒化させることができる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル等のポリオキシエチレンアルキルアリルエーテルあるいはポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタンエステル類、ポリエチレングルコールモノラウレート、ポリエチレングルコールモノステアレート、ポリエチレングルコールモノオレエート等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル類、オキシエチレン/オキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられる。また、本発明の効果を損なわない範囲で、非イオン性界面活性剤にアニオン性界面活性剤やカチオン性界面活性剤を併用してもよい。
非イオン性界面活性剤の選択では、樹脂との相溶性のよいものを選択することが重要である。安定な結着樹脂の分散液を得るためには、非イオン性界面活性剤のHLBは12〜18であることが好ましく、結着樹脂の種類によっては2種以上の異なるHLBの非イオン性界面活性剤を用いることがより好ましい。たとえば、親水性が高い樹脂の場合は、HLBが12〜18の非イオン性界面活性剤を最低1種類用いればよいが、疎水性の高い樹脂の場合は、HLBの低いもの、例えばHLBが7〜10程度のものと、HLBの高いもの、例えばHLBが14〜20ものを併用して、両者のHLBの加重平均を12〜18に調整することが好ましい。この場合、主としてHLBが7〜10程度のものが樹脂を相溶化させ、HLBの高いものが水中での樹脂の分散を安定化させているものと推定される。
また、非イオン性界面活性剤は、着色剤に吸着し結着樹脂中に分散することが好ましい。非イオン性界面活性剤のHLBを前記範囲に調整することにより、着色剤表面に非イオン性界面活性剤が吸着し易くなると同時に、着色剤は水系媒体中でコロイド分散体として存在するよりも、結着樹脂中で安定に存在するようになり好ましい。
非イオン性界面活性剤の曇点は、常圧、水中で結着樹脂を微粒化させる場合には、70〜105℃が好ましく、80〜105℃がより好ましい。
非イオン性界面活性剤の使用量は、結着樹脂の融点を下げる観点から、結着樹脂100重量部に対して、5重量部以上が好ましく、トナーに残存する非イオン性界面活性剤を制御する観点からは、80重量部以下が好ましい。従って、これらを両立させる観点から、非イオン性界面活性剤の使用量は、結着樹脂100重量部に対して、5〜80重量部が好ましく、10〜70重量部がより好ましく、20〜60重量部がさらに好ましい。
工程(1)において、結着樹脂と着色剤とを含有した一次粒子を、非イオン性界面活性剤の存在下、水系媒体中で生成させる際、系内の温度は、非イオン性界面活性剤の分散能及び分散効率の低下を防止する観点から、非イオン性界面活性剤の曇点から上下にそれぞれ10℃、好ましくは8℃、より好ましくは5℃の温度範囲内に保つことが望ましい。
工程(1)では、例えば、結着樹脂、着色剤及び非イオン性界面活性剤の混合物を攪拌し、系内に均一に混合した状態で、水系媒体(好ましくは、脱イオン水または、蒸留水)を滴下することが好ましい。なお、この際、非イオン性界面活性剤と相溶した着色剤を含む結着樹脂が水と分離しないように留意することが好ましい。
水系媒体の混合量は、続く工程で均一な凝集粒子を得る観点から、結着樹脂100重量部に対して100〜3000重量部が好ましく、400〜3000重量部がより好ましく、800〜3000重量部がさらに好ましい。
非イオン性界面活性剤の量、攪拌力、及び水の添加速度により、一次粒子の粒径を制御することができる。工程(1)において、少なくとも結着樹脂、着色剤及び非イオン性界面活性剤を含有した混合物に、水系媒体を添加する速度は、均一な一次粒子を得る観点から、混合物100gあたり0.1〜50g/分が好ましく、0.5〜40g/分がより好ましく、1〜30g/分がさらに好ましい。
なお、結着樹脂がカルボキシル基、スルホン基等の酸性基を有する場合は、結着樹脂を全部もしくは一部を中和した後、又は中和しながら水を添加してもよい。結着樹脂に酸性基を有するものを用いる場合は、非イオン性界面活性剤の因子に加え、樹脂の自己乳化性の因子が一次粒子の粒径の制御因子となる。
結着樹脂の溶融粘度及び融点の低下、並びに生成する一次粒子の分散性の向上を目的として、必要に応じて分散剤を用いることができる。分散剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリメタクリル酸ナトリウム等の水溶性高分子;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクタデシル硫酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ステアリン酸カリウム等のアニオン界面活性剤;ラウリルアミンアセテート、ステアリルアミンアセテート、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン界面活性剤;ラウリルジメチルアミンオキサイド等の両性界面活性剤;リン酸三カルシウム、水酸化アルミニウム、硫酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム等の無機塩が挙げられる。分散剤の配合量は、乳化安定性及び洗浄性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、20重量部以下が好ましく、15重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらに好ましい。
一次粒子の分散液を調製する系内の固形分濃度は、分散液の安定性と凝集工程での分散液の取扱い性の観点から、7〜50重量%が好ましく、より好ましくは7〜40重量%、さらに好ましくは10〜30重量%である。なお、固形分には、樹脂、非イオン性界面活性剤等の不揮発性成分が含まれる。
一次粒子の体積中位粒径(D50)は、続く工程で均一に凝集させる観点から、0.05〜3μmが好ましく、0.05〜1μmがより好ましく、0.05〜0.8μmがさらに好ましい。一次粒子の平均粒径とは、体積中位粒径(D50)を指し、レーザー回折型粒径測定機等により測定できる。
続いて、工程(1)で得られた一次粒子を、凝集、合一させる工程(工程(2))に供する。
工程(2)において、一次粒子を凝集させる凝集工程における系内の固形分濃度は、必要に応じて結着樹脂の分散液に水を添加して調整することができ、均一な凝集を起こさせるためには、5〜50重量%が好ましく、5〜30重量%がより好ましく、5〜20重量%がさらに好ましい。
また、凝集工程における系内のpHは、混合液の分散安定性と、結着樹脂及び着色剤等の微粒子の凝集性とを両立させる観点から、2〜10が好ましく、2〜8がより好ましく、3〜7がさらに好ましい。
同様の観点から、凝集工程における系内の温度は、結着樹脂の軟化点−50℃以上、軟化点−10℃以下が好ましく、軟化点−30℃以上、軟化点−10℃以下がより好ましい。
なお、一次粒子を凝集させる際には、工程(1)により得られた一次粒子のみを凝集させるだけでなく(ホモ凝集)、別途着色剤を使用しない以外は工程(1)と同様にして得られた樹脂微粒子の分散液等を一次粒子の分散液と混合し、一次粒子と他の樹脂微粒子とを凝集させてもよい(ヘテロ凝集)。
凝集工程においては、凝集を効果的に行うために凝集剤を添加することができる。凝集剤としては、有機系では、4級塩のカチオン性界面活性剤、ポリエチレンイミン等、無機系では、無機金属塩、2価以上の金属錯体等が用いられる。無機金属塩としては、例えば、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、硝酸カルシウム、塩化バリウム、塩化マグネシウム、塩化亜鉛、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム等の金属塩、及びポリ塩化アルミニウム、ポリ水酸化アルミニウム、多硫化カルシウム等の無機金属塩重合体が挙げられる。その中でも、3価のアルミニウム塩およびその重合体は添加量が少なくて凝集能力が高く、簡便に製造できるため好ましい。また、帯電特性制御の観点からは、金属錯体、4級塩のカチオン性界面活性剤が特に好ましい。
凝集剤の使用量は、トナーの耐環境特性の観点から、結着樹脂100重量部に対して、30重量部以下が好ましく、20重量部以下がより好ましく、10重量部以下がさらに好ましい。
凝集剤は、水性媒体に溶解させて添加することが好ましく、凝集剤の添加時及び添加終了後には十分な攪拌をすることが好ましい。
続いて、前記凝集工程で得られた少なくとも結着樹脂と着色剤とを含有した凝集粒子を、加熱して、合一させる(合一工程)。
合一工程における系内の温度は、目的とするトナーの粒径、粒度分布、形状制御、及び粒子の融着性の観点から、結着樹脂の軟化点−30℃以上、軟化点+10℃以下が好ましく、軟化点−25℃以上、軟化点+10℃以下がより好ましく、軟化点−20℃以上、軟化点+10℃以下がさらに好ましい。また、攪拌速度は凝集粒子が沈降しない速度が好ましい。
工程(2)により得られた合一粒子を、適宜、ろ過などの固液分離工程、洗浄工程、乾燥工程に供することにより、トナーを得ることができる。
洗浄工程では、トナーとして十分な帯電特性及び信頼性を確保する目的から、トナー表面の金属イオンを除去するため酸を用いることが好ましい。また、添加した非イオン性界面活性剤も洗浄により完全に除去することが好ましく、非イオン性界面活性剤の曇点以下での水系溶液での洗浄が好ましい。洗浄は複数回行うことが好ましい。
また、乾燥工程では、振動型流動乾燥法、スプレードライ法、冷凍乾燥法、フラッシュジェット法等、任意の方法を採用することができる。トナーの乾燥後の水分含量は、帯電性の観点から、好ましくは1.5重量%以下、さらには1.0重量%以下に調整することが好ましい。
本発明により、高精細、高画質に適した、球形で小粒径かつ粒度分布が狭いトナーを得ることができる。
高画質化と生産性の観点から、トナーの体積中位粒径(D50)は1〜7μmが好ましく、2〜7μmがより好ましく、3〜6μmがさらに好ましい。
また、トナーの軟化点は、低温定着性の観点から、60〜140℃が好ましく、60〜130℃がより好ましく、60〜120℃がさらに好ましい。また、示差走査熱量計による吸熱の最高ピーク温度は、同様の観点から、60〜140℃が好ましく、60〜130℃がより好ましく、60〜120℃がさらに好ましい。
本発明により得られたトナーには、外添剤として流動化剤等の助剤をトナー粒子表面に添加してもよい。外添剤としては、表面を疎水化処理したシリカ微粒子、酸化チタン微粒子、アルミナ微粒子、酸化セリウム微粒子、カーボンブラック等の無機微粒子やポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、シリコーン樹脂等のポリマー微粒子等、公知の微粒子が使用できる。
外添剤の個数平均粒子径は好ましくは4〜200nm、より好ましくは8〜30nmである。外添剤の個数平均粒子径は、走査型電子顕微鏡又は透過型電子顕微鏡を用いて求められる。
外添剤の配合量は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、1〜5重量部が好ましく、1.5〜3.5重量部がより好ましい。ただし、外添剤として疎水性シリカを用いる場合は、外添剤による処理前のトナー100重量部に対して、疎水性シリカを1〜3重量部用いることで、前記所望の効果が得られる。
本発明により得られる電子写真用トナーは、非磁性一成分系現像剤として、又はキャリアと混合して二成分系現像剤として使用することができる。
1.樹脂の酸価
JIS K0070に従って測定する。
2.樹脂及びトナーの軟化点、吸熱の最高ピーク温度、融点及びガラス転移点
(1)軟化点
フローテスター(島津製作所、CFT-500D)を用い、1gの試料を昇温速度6℃/分で加熱しながら、プランジャーにより1.96MPaの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルから押し出す。温度に対し、フローテスターのプランジャー降下量をプロットし、試料の半量が流出した温度を軟化点とする。
(2)吸熱の最高ピーク温度及び融点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。観測される吸熱ピークのうち、最も高温側にあるピークの温度を吸熱の最高ピーク温度とする。最高ピーク温度が軟化点と20℃以内の差のときには該ピーク温度を融点とし、軟化点より20℃以上低いときには該ピークはガラス転移に起因するピークとする。
(3)ガラス転移点
示差走査熱量計(セイコー電子工業社製、DSC210)を用いて200℃まで昇温し、その温度から降温速度10℃/分で0℃まで冷却した試料を昇温速度10℃/分で測定する。軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測される場合にはそのピークの温度を、また軟化点より20℃以上低い温度でピークが観測されずに段差が観測されるときは該段差部分の曲線の最大傾斜を示す接線と該段差の高温側のベースラインの延長線との交点の温度を、ガラス転移点として読み取る。なお、ガラス転移点は、樹脂の非晶質部分に特有の物性であり、一般には非晶質ポリエステルで観測されるが、結晶性ポリエステルでも非晶質部分が存在する場合には観測されることがある。
3.樹脂の結晶性指数
上記に従って測定した軟化点及び吸熱の最高ピーク温度を用い、下記式から、結晶性の度合いとして結晶性指数を算出する。
結晶性指数=軟化点/吸熱の最高ピーク温度
4.樹脂の数平均分子量
以下の方法により、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより分子量分布を測定し、数平均分子量を算出する。
(1)試料溶液の調製
濃度が0.5g/100mlになるように、結晶性ポリエステルはクロロホルムに、非晶質ポリエステルはテトラヒドロフランに、溶解させる。次いで、この溶液をポアサイズ2μmのフッ素樹脂フィルター(住友電気工業(株)製、FP-200)を用いて濾過して不溶解成分を除き、試料溶液とする。
(2)分子量分布測定
溶解液として、結晶性ポリエステルを測定する場合はクロロホルムを、非晶質ポリエステルを測定する場合はテトラヒドロフランを、毎分1mlの流速で流し、40℃の恒温槽中でカラムを安定させる。そこに試料溶液100μlを注入して測定を行う。試料の分子量は、あらかじめ作成した検量線に基づき算出する。このときの検量線には、数種類の単分散ポリスチレンを標準試料として作成したものを用いる。
測定装置:CO-8010(東ソー社製)
分析カラム:GMHLX+G3000HXL(東ソー社製)
5.一次粒子の分散粒径
(1)測定装置:レーザー回折型粒径測定機(堀場製作所製、LA-920)
(2)測定条件:測定用セルに蒸留水を加え、吸光度を適正範囲になる濃度で体積中位粒径(D50)を測定する。
6.トナーの粒径
(1)分散液の調製:分散液(エマルゲン 109P(花王製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB:13.6)5重量%水溶液)5mlに測定試料10mgを添加し、超音波分散機にて1分間分散させ、その後、電解液(アイソトンII(ベックマンコールター社製))25mlを添加し、さらに、超音波分散機にて1分間分散させ分散液を得る。
(2)測定装置:コールターマルチサイザーII(ベックマンコールター社製)
アパチャー径:100μm
測定粒径範囲:2〜60μm
解析ソフト:コールターマルチサイザーアキュコンプ バージョン 1.19(ベックマンコールター社製)
(3)測定条件:ビーカーに電解液100mlと分散液を加え、3万個の粒子の粒径を20秒で測定できる濃度で、3万個の粒子について、体積中位粒径(D50)を求める。
結晶性ポリエステルの製造例1
1,6-ヘキサンジオール1652g、ネオペンチルグリコール364g、テレフタル酸2905g及びジブチル錫オキサイド10gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した5リットル容の四つ口フラスコに入れ、200℃でテレフタル酸の粒が観測されなくなるまで反応させた後、さらに、8.3kPaにて1時間反応させて、樹脂Aを得た。樹脂Aの軟化点は115.6℃、吸熱の最高ピーク温度(融点)は118.6℃、結晶性指数は0.98、酸価は35mgKOH/g、数平均分子量は4450であった。
非晶質ポリエステルの製造例1
ポリオキシプロピレン(2.2)-2、2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン16800g、フマル酸5800g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、230℃で攪拌し、ASTM D36-86に準拠して測定した軟化点が100℃に達するまで反応させて、樹脂Bを得た。樹脂Bの軟化点は98℃、吸熱の最高ピーク温度は63℃、結晶性指数は1.6、ガラス転移点は56℃、酸価は22.4mgKOH/g、数平均分子量は2930であった。
非晶質ポリエステルの製造例2
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 12250g、ポリオキシエチレン(2.0)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン 21125g、テレフタル酸 15272g及びジブチル錫オキサイド 15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、220℃で攪拌し、ASTM D36-86に準拠して測定した軟化点が112℃に達するまで反応させて、樹脂Cを得た。樹脂Cの軟化点は110℃、吸熱の最高ピーク温度は75℃、結晶性指数は1.51、ガラス転移点は70℃、酸価は5.9mgKOH/g、数平均分子量は4088であった。
非晶質ポリエステルの製造例3
ポリオキシプロピレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン16800g、ポリオキシエチレン(2.2)-2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン15600g、テレフタル酸11000g、アルケニル琥珀酸無水物1544g及びジブチル錫オキサイド15gを窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した四つ口フラスコに入れ、窒素雰囲気下、4時間230℃で攪拌した。その後、トリメリット酸無水物4600gを加え、ASTM D36-86に準拠して測定した軟化点が125℃に達するまで反応させて、樹脂Dを得た。樹脂Dの軟化点は123℃、吸熱の最高ピーク温度は72℃、結晶性指数は1.70、ガラス転移点は63℃、酸価は20.0mgKOH/g、数平均分子量は3400であった。
実施例1
5リットル容のステンレス釜で樹脂B 200g及び、着色剤「ECB-301」(大日精化社製、銅フタロシアニン)10g及び非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO=12モル付加)、曇点:98℃、HLB:15.3)40gをカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、170℃で溶融させた。内容物を非イオン性界面活性剤の曇点より3℃低い95℃で安定させ、カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を90g滴下した。続いて、カイ型の攪拌機で300r/minの攪拌下、脱イオン水を5g/分で滴下し、計1631.5gを添加した。この間、系の温度を95℃に保持し、一次粒子を含む分散液を得た。一次粒子の体積中位粒径は0.13μm、分散液中の固形濃度は16.9重量%、分散液を200メッシュ(目開き:105μm)の金網に通しても金網上には何も残らなかった。
得られた一次粒子を含む分散液400gを2リットル容の容器に入れ、凝集剤として塩化カルシウム1g分の水溶液を添加し、攪拌しながら室温から80℃まで昇温速度1℃/minで加熱した(凝集粒子の生成)。凝集工程におけるpHは5.9であった。
さらに、80℃からは1℃/10minで昇温し、分散液の温度が98℃になった時点で加熱を止め、室温に戻るまで攪拌を続けた。内容物を、吸引ろ過、洗浄、乾燥して、凝集粒子が合一した微粒子(トナー)を得た。着色樹脂微粒子の体積中位粒径(D50)は5.6μm、軟化点は90℃であった。
この着色樹脂微粒子100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー社製、TS530、個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、シアントナーとした。
得られたシアントナーに平均粒径60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)を添加し、混合した現像剤を市販の複写機で印字したところ、実使用上問題のない画像が得られた。
実施例2
着色剤として、「ECB-301」の代わりにカーボンブラック(商品名:MOGUL L、キャボット社製)10gを使用した以外は、実施例1と同様にして、黒色トナーを得た。なお、凝集工程におけるpHは5.6であった。疎水性シリカを外添する前の着色樹脂微粒子(トナー)の体積中位粒径(D50)は5.8μm、軟化点は91℃であった。
得られた黒色トナーに平均粒径60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)を添加し、混合した現像剤を市販の複写機で印字したところ、実使用上問題のない画像が得られた。
実施例3
5リットル容のステンレス釜で樹脂A 200g及び、着色剤「ECB-301」(大日精化社製、銅フタロシアニン)10g及び非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO=9モル付加)、曇点:83℃、HLB:13.6)66gをカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、170℃で溶融させた。内容物を非イオン性界面活性剤の曇点より7℃高い90℃で安定させ、カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を25.4g滴下した。続いて、カイ型の攪拌機で300r/minの攪拌下、脱イオン水を5g/分で滴下し、計1631.5gを添加した。この間、系の温度を95℃に保持し、一次粒子を含む分散液を得た。一次粒子の体積中位粒径は0.26μm、分散液中の固形濃度は19.8重量%、分散液を200メッシュ(目開き:105μm)の金網を通すと、金網上には2重量%の残留成分が残った。
得られた一次粒子を含む分散液400gを2リットル容の容器に入れ、凝集剤として塩化カルシウム0.92g分の水溶液を添加し、攪拌しながら室温から100℃まで昇温速度1℃/minで加熱した(凝集粒子の生成)。凝集工程におけるpHは6.0であった。
さらに、100℃でそのまま8時間保持した後に加熱を止め、室温に戻るまで攪拌を続けた。内容物を、吸引ろ過、洗浄、乾燥して、凝集粒子が合一した着色樹脂微粒子(トナー)を得た。着色樹脂微粒子の体積中位粒径(D50)は10.4μm、軟化点は110℃であった。
この着色樹脂微粒子100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー社製、TS530、個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、シアントナーとした。
得られたシアントナーに平均粒径60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)を添加し、混合した現像剤を市販の複写機で印字したところ、実使用上問題のない画像が得られた。
実施例4
樹脂C 65重量部、樹脂D 35重量部及びカーボンブラック「モーガル L」(キャボット製、1次粒子径25nm)5重量部からなる総重量3kgの材料を、10リットル容のヘンシェルミキサーに投入し、羽根回転数を2300r/minで3分間予備混合を行った。なお、樹脂C 65重量部と樹脂D 35重量部からなる混合樹脂の軟化点は117℃であった。
得られた混合物をテーブルフィーダーにて、オープンロール型二軸連続混練機(三井鉱山(株)製、商品名:ニーデックス)に供給して混練を行い、混練物を得た。この際に使用したオープンロール型二軸連続混練機は、ロール外径0.14m、有効ロール長0.8mのものであり、運転条件は、高回転側ロール(前ロール)回転数75r/min、低回転側ロール(後ロール)回転数50r/min、ロール間隙0.1mmであった。ロール内の加熱及び冷却媒体温度は、高回転ロールの原料投入側の温度を150℃、混練物排出側の温度を130℃、低回転ロールの原料投入側の温度を35℃及び混練物排出側の温度を30℃に設定した。このとき、溶融混練物の温度は107℃であった。また、原料混合物の供給速度は5kg/時、平均滞留時間は約5分間であった。得られたトナー混練物を冷却ベルトにて冷却後、2mmφのスクリーンを有するミルにて粗砕した。
5リットル容のステンレス釜で得られた粗砕物210g及び、非イオン性界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル(EO=12モル付加)、曇点:98℃、HLB:15.3)40gをカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、170℃で溶融させた。内容物を非イオン性界面活性剤の曇点より3℃低い95℃で安定させ、カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を90g滴下した。続いて、カイ型の攪拌機で300r/minの攪拌下、脱イオン水を5g/分で滴下し、計1600gを添加した。この間、系の温度を95℃に保持し、一次粒子を含む分散液を得た。一次粒子の体積中位粒径は0.18μm、分散液中の固形濃度は18.4重量%、分散液を200メッシュ(目開き:105μm)の金網に通しても金網上には何も残らなかった。
得られた一次粒子を含む分散液400gを2リットル容の容器に入れ、凝集剤として塩化カルシウム1.21g分の水溶液を添加し、攪拌しながら室温から80℃まで昇温速度1℃/minで加熱した(凝集粒子の生成)。凝集工程におけるpHは6.1であった。
さらに、80℃からは1℃/10minで昇温し、分散液の温度が85℃になった時点で加熱を止め、室温に戻るまで攪拌を続けた(合一粒子の生成)。内容物を、吸引ろ過、洗浄、乾燥して、凝集粒子が合一した微粒子(トナー)を得た。着色樹脂微粒子の体積中位粒径(D50)は5.3μm、軟化点は101℃、水分含有量は0.3重量%であった。この着色樹脂微粒子100重量部に対して1.0重量部の疎水性シリカ(ワッカーケミー社製、TS530、個数平均粒子径:8nm)をヘンシェルミキサーを用いて外添し、黒トナーとした。
得られた黒トナーに平均粒径60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)を添加し、混合した現像剤を市販の複写機で印字したところ、実使用上問題のない画像が得られた。
比較例1
非イオン性界面活性剤の代わりに水100gを使用した以外は、実施例1と同様にして樹脂分散液の調製を試みた。
しかしながら、非イオン性界面活性剤の代わりに使用した水の添加及び水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)の添加により、系の温度が110℃付近まで下がったところで攪拌が困難となり、樹脂分散液の調製ができなくなった。
比較例2
5Lのステンレス釜で樹脂A 200g、着色剤「ECB-301」(大日精化社製、銅フタロシアニン)10g及びメチルエチルケトン300gをカイ型の攪拌機で200r/minの攪拌のもと70℃で樹脂を溶解させ、着色剤を分散させた。カイ型の攪拌機で200r/minの攪拌下、中和剤として水酸化カリウム水溶液(濃度:5重量%)を90g滴下した後、メチルエチルケトンを分留し、粒度分布において2つのピークを有する一次粒子を含む分散液を得た。一次粒子の体積中位粒径は0.65μm、分散液中の固形濃度は17.6重量%、分散液を200メッシュ(目開き:105μm)の金網に通しても金網上には何も残らなかった。
一次粒子を得た後は、実施例1と同様にして、シアントナーを得た。なお、凝集工程におけるpHは5.9であった。疎水性シリカを外添する前の着色樹脂微粒子(トナー)の体積中位粒径(D50)は6.3μm、軟化点は109℃であり、顕微鏡で観察したところ、着色剤の分散性が非常に悪いものであった。
得られた黒色トナーに平均粒径60μmのシリコンコートフェライトキャリア(関東電化工業社製)を添加し、混合した現像剤を市販の複写機で印字したところ、色ムラのある画像しか得られなかった。
以上の結果より、実施例1〜4では、良好な画像が得られる小粒径のトナーが得られていることが分かる。これに対し、非イオン性界面活性剤を使用しなかった比較例1では、一次粒子を製造することができず、また有機溶剤を使用した比較例2では均一な粒径のトナーは得られないことが分かる。
本発明により得られる電子写真用トナーは、電子写真法、静電記録法、静電印刷法等において形成される潜像の現像等に好適に用いられるものである。

Claims (7)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含有してなる電子写真用トナーの製造方法であって、結着樹脂と着色剤とを含有してなる一次粒子を、非イオン性界面活性剤の存在下、水系媒体中で生成させる工程(1)、及び該一次粒子を凝集、合一させる工程(2)を有する電子写真用トナーの製造方法であって、前記工程(1)において、少なくとも結着樹脂、着色剤及び非イオン性界面活性剤を含有してなる混合物に、水系媒体を該混合物100gあたり0.1〜50g/分で添加する、電子写真用トナーの製造方法
  2. 一次粒子が、少なくとも結着樹脂と着色剤とを溶融混練する工程を経た後得られるものである請求項1記載の電子写真用トナーの製造方法。
  3. 溶融混錬を、オープンロール型二軸混練機を用いて行う請求項2記載の電子写真用トナーの製造方法。
  4. 非イオン性界面活性剤の使用量が、結着樹脂100重量部に対して5重量部以上である請求項1〜3いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  5. 結着樹脂がポリエステルを含有してなる請求項1〜いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  6. トナーの体積中位粒径(D50)が1〜7μmである請求項1〜いずれか記載の電子写真用トナーの製造方法。
  7. 請求項1〜いずれか記載の製造方法により得られうる電子写真用トナーであって、結晶性ポリエステルをトナー中60重量%以上含有してなり、体積中位粒径(D50)が1〜7μmである電子写真用トナー。
JP2005231079A 2004-11-16 2005-08-09 電子写真用トナーの製造方法 Expired - Fee Related JP4439007B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005231079A JP4439007B2 (ja) 2004-11-16 2005-08-09 電子写真用トナーの製造方法

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004332135 2004-11-16
JP2005231079A JP4439007B2 (ja) 2004-11-16 2005-08-09 電子写真用トナーの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006171692A JP2006171692A (ja) 2006-06-29
JP4439007B2 true JP4439007B2 (ja) 2010-03-24

Family

ID=36672471

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005231079A Expired - Fee Related JP4439007B2 (ja) 2004-11-16 2005-08-09 電子写真用トナーの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4439007B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5111956B2 (ja) * 2006-07-31 2013-01-09 花王株式会社 樹脂乳化液
US8574808B2 (en) 2006-07-31 2013-11-05 Kao Corporation Resin emulsion
JP4832228B2 (ja) * 2006-09-12 2011-12-07 花王株式会社 トナー用樹脂乳化液の製造方法
JP4127313B1 (ja) 2007-02-01 2008-07-30 富士ゼロックス株式会社 静電荷像現像用トナー、静電荷像現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ及び画像形成装置
US7985525B2 (en) * 2007-04-17 2011-07-26 Kabushiki Kaisha Toshiba Method for producing developing agent
JP5013605B2 (ja) * 2007-07-30 2012-08-29 花王株式会社 電子写真用トナー
JP5108665B2 (ja) 2008-07-16 2012-12-26 花王株式会社 電子写真用トナーの製造方法
JP5361046B2 (ja) * 2008-12-11 2013-12-04 花王株式会社 静電荷像現像用トナーの製造方法
JP5102897B2 (ja) * 2011-11-25 2012-12-19 花王株式会社 電子写真用トナーの製造方法
JP2014194514A (ja) * 2012-06-27 2014-10-09 Ricoh Co Ltd トナー用樹脂組成物、トナー、現像剤及び画像形成装置
JP2014016536A (ja) * 2012-07-10 2014-01-30 Kao Corp 静電荷像現像用ブラックトナーの製造方法
JP7255266B2 (ja) 2019-03-22 2023-04-11 富士フイルムビジネスイノベーション株式会社 静電荷像現像剤、プロセスカートリッジ、画像形成装置及び画像形成方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006171692A (ja) 2006-06-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4439007B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4634273B2 (ja) 樹脂乳化液の製造方法
JP5718684B2 (ja) トナー用結着樹脂
JP4751217B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4424610B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP5460257B2 (ja) トナー用結着樹脂の製造方法
JP2010079277A (ja) 電子写真用トナー
JP5025966B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
WO2012057233A1 (ja) トナー用結着樹脂
JP4439005B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4668828B2 (ja) トナー
JP4439006B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP5025959B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP5180459B2 (ja) 樹脂乳化液
JP5111956B2 (ja) 樹脂乳化液
JP4462620B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP5463217B2 (ja) 電子写真用トナー
JP4564446B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP4963578B2 (ja) 電子写真用トナー
JP2008164808A (ja) 電子写真用トナーの製造方法
JP5054351B2 (ja) 樹脂乳化液の製造方法
JP5502632B2 (ja) 電子写真用トナー
JP5588263B2 (ja) 電子写真用トナー
JP4689477B2 (ja) 樹脂乳化粒子の製造方法
JP4435675B2 (ja) 電子写真用トナーの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20071212

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091001

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091005

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091228

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100104

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4439007

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130115

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140115

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees