JP6789621B2 - 畜肉加熱食品 - Google Patents
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Description
[1]
畜肉素材に、調味液を含浸させ、加熱してなる畜肉加熱食品の製造方法であって、
前記調味液が、
(1)0.3重量%以上の炭酸水素ナトリウムを含み、
(2)ホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳の何れかである第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化させてなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含み、
(4)畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離する
ことを特徴とする畜肉加熱食品の製造方法。
[2]
前記調味液の畜肉素材への含浸の手段が、減圧下のタンブリング又はインジェクションであることを特徴とする[1]に記載の畜肉加熱食品の製造方法。
[3]
畜肉素材に風味を付与する加熱食品用調味液の製造方法であって、
前記加熱食品用調味液が、
(1)0.3重量%以上の炭酸水素ナトリウムを含み、
(2)ホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳である第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化してなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含み、
(4)畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離する
ことを特徴とする加熱食品用調味液の製造方法。
[4]
畜肉素材の風味付けの調味液に
(1)炭酸水素ナトリウムが含まれ、
前記炭酸水素ナトリウムの加熱による発泡で略均一に形成された前記畜肉素材中の空隙に、
(a)肉汁と、
(b)前記調味液から分離した油脂と、
を保持してなる畜肉加熱食品の製造方法であって、
(2)前記調味液は、さらにホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳である第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化してなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含まれ、
加えて、
前記調味液である前記第二乳化物は畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離するものであって、
前記分離した油脂は、前記調味液から加熱による前記第二乳化物の乳化破壊により分離した第二油脂由来である
ことを特徴とする畜肉加熱食品の製造方法。
とした。
本発明の畜肉加熱食品は、畜肉素材に、O/W型乳化した調味液とともに炭酸水素ナトリウムを含浸させ、加熱してなることを特徴とする。
本発明にて原料として使用する畜肉素材とは、一般的に食用とされる畜産物の肉であればよく、例として牛肉、豚肉、鶏肉、羊肉、馬肉が挙げられる。特に、油脂が少なくぱさつきやすい畜肉素材として、鶏のムネ肉、ササミ、豚ロース、豚ヒレ或いは牛モモ肉を使用することで、ソフトな食感で、ジューシーに改善する効果が高く、好適である。
本発明の炭酸水素ナトリウムを添加するために、有効成分として炭酸水素ナトリウムを含有する原料を用いればよく、重曹やベーキングパウダーなどの発泡剤が挙げられる。調味液中の炭酸水素ナトリウム(正味)の添加量は0.3重量%以上、好ましくは0.5重量%以上、さらに好ましくは1〜3重量%が適量である。
調味液は一般的に畜肉に肉質の改質や風味付けの目的で用いられる成分が使用でき、水分の他、例えば、大豆タンパク、エンドウ豆タンパク、ホエータンパク、卵白、油脂、食塩、砂糖、Lグルタミン酸Na、調味料、香辛料、pH調整剤、加工澱粉、増粘剤、乳化剤等を含むことができる。
本発明のいずれかのO/W型乳化クリームを使用した場合、調味液中のタンパク、例えば、乳タンパク又は/及び大豆タンパクなどは、0.2〜0.7重量%の範囲が好ましく、上記と同様、タンパクが0.2重量%未満であると調味液中で乳化できる油脂が少なくなり、肉のジューシー感のさらなる改善効果が十分ではなく、0.7重量%を超えるとタンパクの加熱による凝固により肉が硬くなりやすい。
さらに、調味液に油脂を加えることにより、畜肉加熱食品のさらなるジューシー感の向上が可能となる。油脂は前記O/W型乳化クリームを加えずに、調味液中で分散可能な油脂、もしくは乳化油脂組成物の形で加えても構わない。また、O/W型乳化クリームを加え、それとは別途に油脂そのもの、もしくは油脂組成物の形で加えても構わない。
調味液とともに炭酸水素ナトリウムを含浸させる方法に特に制限はないが、一般的には炭酸水素ナトリウムを溶解した調味液に畜肉素材を浸して一定時間放置することで調味液の成分および炭酸水素ナトリウムを畜肉に染みこませることができる。
本発明における畜肉加熱食品の加熱調理の方法としては、油ちょう、レンジ加熱、炒める、蒸す、煮る等、従来から知られる加熱調理の方法であればよく、ジューシー感や軟らかさを付与する効果を発揮することができる。
一般に、鶏の唐揚げは、ジューシー感のある鶏モモ肉を使用するが、本発明では、油分が少ないムネ肉であっても、ジューシーに仕上げることができる。
鶏ムネ肉を約30gの片にカットし、図1(A)、(B)、(C)に示す配合1、2、3の調味液を用いてタンブリング処理を40分間行った後、冷蔵庫で一晩保管した。その後、加熱前に、市販の唐揚げ粉2:片栗粉1のブレンドの打ち粉を付着させた。
<加熱>
160℃の油によるフライ(油ちょう)、5分間とした。
<評価方法>
(1)肉の食感
パネラーは熟練した技術者10名による加熱後の肉の食感を以下の項目で官能評価し、一番多い評価であったものをその試験例の評価
1)ソフト感
十分にソフトな食感(○)
ソフトな食感(△)
ソフトな食感でない(×)
2)ジューシー感
油感がありジューシー(◎)
ジューシー(○)
ややジューシー(△)
ぱさつく(×)
とした。以下の実施例でも同じ。
(2)調味液の乳化状態(乳化安定性)
油配合の各調味液(試験例)を畜肉とタンブリングする。タンブリング後、調味液の一部をビンに分注し、加熱肉の達成温度である80℃で10分間湯煎した。湯煎による加熱前後の油の分離状態を目視で確認して評価
油の分離が著しく乳化破壊状態(○)
油の分離が少し認められるも乳化安定の範囲(△)
まったく油の分離なく乳化安定(×)
油の添加なし(−)
とし、加熱前では調味液は油分離しにくく安定で、加熱後に油が分離するのが肉のジューシー感の付与に好ましい。以下の実施例でも同じ。
<評価>
試験例1−5、8、12、13は比較例、試験例6、7、9−11が本発明の実施例である。
(A)配合1(比較例)
試験例1、2(比較例)では、炭酸水素ナトリウムを0.3又は0.5重量%になるように調味液に添加し、調理時の熱で発泡させ、空隙の形成、畜肉を膨化、肉同士の接触の抑制し、畜肉の熱硬化を抑制することでソフト感あり(△)になった。他方、発泡で形成された空隙に肉汁が保持されるものの油分が不十分で、油分の少ない畜肉素材をジューシーにすることはできなかった(×)。
試験例3、4(比較例)では、炭酸水素ナトリウムを所定量以上、即ち1.0重量%以上になるように調味液に添加し、調理時の熱で発泡させ、十分な空隙が形成され、畜肉を膨化、肉同士の接触を十分に抑制し、畜肉の熱硬化を十分に抑制することで十分なソフト感あり(○)になった。他方、発泡で形成された空隙に肉汁が保持されるものの油分が不十分で、油分の少ない畜肉素材をジューシーにすることはできなかった(×)。
試験例5(比較例)は炭酸水素ナトリウムを添加しなかったもので、ソフト感も付与することはできず(×)、油分の少ない畜肉素材をジューシーにすることもできない(×)。
(B)配合2
試験例6−13では炭酸水素ナトリウムを調味液の必須成分とし、さらに試験例6、7、9−12ではO/W型乳化クリームを調味液に添加した。また、試験例6、7、9−11、13ではサラダ油も調味液に添加した。なお、試験例13以外のサラダ油はホエータンパクによるO/W型乳化クリーム(乳化後加熱変成済み)とは別に調味液に混合し、その上で調味液に乳化させた。
他方、試験例13(比較例)は、ホエータンパクとサラダ油を乳化せずに調味液に添加したもので、そのホエータンパクの配合量(0.4重量%)は、試験例11、12のホエータンパク量にほぼ相当する。
1)調味液配合(B)における本発明の評価
・ソフト感
本発明では、0.3重量%以上の炭酸水素ナトリウムが添加された調味料を使用していることから、試験例6、7の食感評価はソフトな食感(△)、試験例9−11の食感評価は十分にソフトな食感(○)であった。
・ジューシー感
試験例6、7では、炭酸水素ナトリウムの添加量に差があるだけであるが、ジューシー感の評価は、試験例6ではややジューシー(△)、試験例7ではジューシー(○)であった。炭酸水素ナトリウムが多い試験例7では、加熱で空隙が多く形成され、その空隙に、乳化クリームで乳化された油分が保持され、ジューシー感が高まったものと考えられる。炭酸水素ナトリウムは、調理による加熱による乳化破壊で漏出する油脂ともに添加されることで、ジューシー感を改善する効果がある。
最もジューシー感を改善するのは、O/W型乳化クリームとサラダ油の特定の配合比率、すなわちO/W型乳化クリームより別添のサラダ油の割合が多い試験例9−11の組み合わせであった。調味液に、O/W型乳化クリームとは別添のサラダ油は、O/W型乳化クリームとの混合により、弱く乳化され、畜肉への浸透時は乳化安定であるが、加熱により乳化破壊が起こるため、畜肉のジューシー感が向上する。
・乳化安定性
試験例6、7、9−11では、適量の乳化クリームが添加された上、乳化クリームとは別に適量のサラダ油が添加され乳化されているため、乳化状態は加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
2)比較例の評価
試験例8(比較例)では、炭酸水素ナトリウムが1.5重量%添加されていることからソフトな食感(○)であったが、畜肉の浸漬時では乳化安定であるが調理による加熱により乳化破壊が起こる乳化物である調味液でないため、別添の油がないためジューシー感はなく、ぱさつく(×)ものであった。
試験例12(比較例)では、炭酸水素ナトリウムが1.5重量%添加されていることからソフトな食感(○)であったが、別添の油がなく、O/W型乳化クリームが乳化安定なため、すなわち、乳化状態は加熱前(×)、加熱後(×)で、加熱による油分の分離は見られない。したがって、鶏のムネ肉の唐揚げはジューシー感がなく、ぱさつく(×)ものであった。
試験例13(比較例)では、炭酸水素ナトリウムが1.5重量%添加され、タンパク量、油分も含め、試験例11の配合割合にほぼ対応するが、ホエータンパクと油脂をO/W型に乳化せずに、ホエータンパクとサラダ油を別々に添加した。したがって、乳化状態は、加熱前(○)、加熱後(○)で適正ではなかった。炭酸水素ナトリウムは規定量含まれるので、十分にソフトな食感(○)が予想されたが、評価は(×)であった。これは、タンパク質が油脂の乳化に作用せずに添加されていることから、空隙に進入したタンパク質が熱変性で硬化し、肉同士を結着させることで、食感が(×)になったものと考えられる。また、試験例13では、試験例11ほどのジューシー感の改善効果がなかった。試験例13は、ホエータンパクと油脂が乳化していないことから、加熱前から油分が分離し、調味液の油は肉に浸透しない。従って、ホエータンパクは、単品で配合するよりO/W型乳化クリーム状にすることで、ジューシー感を増加させることがわかる。
(C)配合3
試験例14、15(本発明)では、炭酸水素ナトリウムを調味液の必須成分とし、それぞれ脱脂濃縮乳、無調整豆乳を添加した。さらに、サラダ油をそれぞれの調味液に混合し、調味液に乳化させた。試験例11、12の乳化クリーム(ホエータンパク)同様のタンパク配合量で、ソフト感、ジューシー感の評価も(○)であった。試験例14、15の乳化状態も、加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
一般に、豚カツの肉は、豚のロース肉よりヒレが軟らかく、高級とされる。本発明では、ロース肉であっても、軟らかくジューシーに仕上げることができる。
厚さ1.5cmスライスの豚ロースに、調味料とともにタンブリング処理を30分間行った後、冷蔵庫で一晩保管した。油で揚げる前に、バッターミックス液とパン粉を十分付着させた。
<加熱>
170℃の油による油ちょう、5分30秒とした。
<評価>
試験例16(本発明)では、O/W型乳化クリーム及び調味液中でO/W型乳化クリームで乳化状態になるサラダ油が、適量添加されているため、ジューシー(○)に仕上がった。他方、試験例17(比較例)では、それらの添加がないために、ぱさつく(×)食感であった。なお、何れの調味料にも、炭酸水素ナトリウムとクエン酸Naを併用添加しているが、十分にソフトな食感(○)であった。また、試験例16の乳化状態も、加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
一般に、酢豚の肉は、柔らかく脂身が多い豚の角切り肉を使用するが、本発明では、ジューシー感の少ない豚のヒレ肉であっても、軟らかく、ジューシーに仕上げることができる。
約3cm角にカットした豚ヒレ肉に、調味料とともにタンブリング処理を20分間行った後、冷蔵庫で2時間保管した。油で揚げる前に、片栗粉の打ち粉を付着させた。
<加熱>
160℃の油による油ちょう、5分間とした。
<評価>
試験例18(本発明)では、炭酸水素ナトリウム、O/W型乳化クリーム及び調味液中でO/W型乳化クリームで乳化状態になるサラダ油が、適量添加されているため、十分にソフトな食感(○)で、ジューシー(○)に仕上がった。他方、試験例19(比較例)では、それらの添加がないために、ぱさつく(×)食感であった。また、試験例18の乳化状態も、加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
一般に、チンジャオロースは、細切り肉とピーマンを炒めるものであるが、細切り肉が牛肉の場合には安価なことからモモ肉が使用される。本発明では、牛のモモ肉であっても、カルビ、ロース、ヒレ肉のように軟らかく、ジューシーに仕上げることができ、高級感を持たせることができる。
牛モモ肉を7−8mm幅に細切にし、調味料とともにタンブリング処理を30分間行った後、冷蔵庫で2時間保管した。油で揚げる前に、片栗粉の打ち粉を付着させた。
<加熱>
180℃の油による油ちょう、2分間(油通し)とした。
<評価>
試験例20(本発明)では、炭酸水素ナトリウム、O/W型乳化クリーム及び調味液中でO/W型乳化クリームで乳化状態になるサラダ油が、適量添加されているため、十分にソフトな食感(○)で、ジューシー(○)に仕上がった。他方、試験例21(比較例)では、それらの添加がないために、ぱさつく(×)食感であった。また、試験例20の乳化状態も、加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
本発明では、加熱調理手段として電子レンジによるマイクロ波を使用しても、軟らかく、ジューシーに加熱することができる。
鶏ムネ肉を約30gの片にカットし、調味料とともにタンブリング処理を40分間行った後、冷蔵庫で一晩保管した。
<加熱>
皿に載せた鶏ムネ肉にラップをして、700Wで、3分間マイクロ波加熱を行った。
<評価>
試験例22では、炭酸水素ナトリウム、O/W型乳化クリーム及び調味液中でO/W型乳化クリームで乳化状態になるサラダ油が、適量添加されているためその食感は、十分にソフトな食感(○)で、ジューシー(○)であった。他方、試験例23では、それら添加がないため、ぱさつく(×)食感であった。また、試験例22の乳化状態も、加熱前(△)、加熱後(○)で、適正であった。
Claims (4)
- 畜肉素材に、調味液を含浸させ、加熱してなる畜肉加熱食品の製造方法であって、
前記調味液が、
(1)0.3重量%以上の炭酸水素ナトリウムを含み、
(2)ホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳の何れかである第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化させてなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含み、
(4)畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離する
ことを特徴とする畜肉加熱食品の製造方法。 - 前記調味液の畜肉素材への含浸の手段が、減圧下のタンブリング又はインジェクションであることを特徴とする請求項1に記載の畜肉加熱食品の製造方法。
- 畜肉素材に風味を付与する加熱食品用調味液の製造方法であって、
前記加熱食品用調味液が、
(1)0.3重量%以上の炭酸水素ナトリウムを含み、
(2)ホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳である第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化してなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含み、
(4)畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離する
ことを特徴とする加熱食品用調味液の製造方法。 - 畜肉素材の風味付けの調味液に
(1)炭酸水素ナトリウムが含まれ、
前記炭酸水素ナトリウムの加熱による発泡で略均一に形成された前記畜肉素材中の空隙に、
(a)肉汁と、
(b)前記調味液から分離した油脂と、
を保持してなる畜肉加熱食品の製造方法であって、
(2)前記調味液は、さらにホエータンパクで予め第一油脂を乳化後加熱変性してなるO/W型乳化クリーム又は豆乳である第一乳化物を添加、分散させた液体中で、液状の第二油脂を前記第一乳化物で乳化してなる第二乳化物であり、
(3)前記第一乳化物由来のタンパクを0.2〜0.7重量%と、前記第二油脂が10〜30重量%とを含まれ、
加えて、
前記調味液である前記第二乳化物は畜肉の浸漬時では乳化安定であるが、前記畜肉の調理加熱による乳化破壊で前記第二油脂が分離するものであって、
前記分離した油脂は、前記調味液から加熱による前記第二乳化物の乳化破壊により分離した第二油脂由来である
ことを特徴とする畜肉加熱食品の製造方法。
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JP2015201183A JP6789621B2 (ja) | 2015-10-09 | 2015-10-09 | 畜肉加熱食品 |
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