JP6192303B2 - 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 - Google Patents
復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6192303B2 JP6192303B2 JP2013012619A JP2013012619A JP6192303B2 JP 6192303 B2 JP6192303 B2 JP 6192303B2 JP 2013012619 A JP2013012619 A JP 2013012619A JP 2013012619 A JP2013012619 A JP 2013012619A JP 6192303 B2 JP6192303 B2 JP 6192303B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- meat
- fat
- processed
- product
- dried
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Meat, Egg Or Seafood Products (AREA)
Description
全体の厚みが大きく、脂身を多く含む食肉系の具材が実現できれば、具材自体も味わうことができるような、肉らしい濃厚感とボリューム感のある即席食品を消費者に提供できるようになる。
一方で、畜肉原料又は畜肉系食品に、過熱蒸気処理及び凍結乾燥処理を組み合わせることで、従来よりも厚みのある乾燥肉を製造することができる(特許文献2)。
歩留まり向上のための技術として、塊状の原料肉の内部に結着材料と調味材料を混合させた混合調味液を注入し、原料肉中に混合調味液を分散させた後、加熱工程、カット工程及び乾燥工程を経て得られる乾燥調味肉の製造方法が開示されている(特許文献3)。
項1.赤身肉に食肉由来の脂身加工品が脂肪層として結着されている、湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項2.食肉から分離された脂身を加工した脂身加工品が、脂身が分離されたもとの食肉に脂肪層として結着されている、湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項3.前記脂身加工品が、食肉由来の脂身をペースト状又は粒状としたものである、項1又は2に記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項4.前記結着された脂肪層が、2層以上の多層状である、項1乃至3のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項5.前記脂身加工品が、結着剤を含む、項1乃至4のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項6.前記脂身加工品が、ピックル液を含む、項1乃至5のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項7.前記脂身加工品が、食肉由来の赤身肉を含む、項1乃至6のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品。
項8.項1乃至7のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品を含む、即席食品。
項9.以下(1)〜(3)の工程を含む、湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法;
(1)食肉由来の脂身をペースト状又は粒状にし、脂身加工品を得る工程、
(2)前記(1)で得られた脂身加工品を、赤身肉に層状に塗布する工程、
(3)前記(2)を経た食肉を乾燥する工程。
項10.以下(1)〜(3)の工程を含む、湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法;
(1)食肉から脂身を分離し、当該脂身をペースト状又は粒状にして、脂身加工品を得る工程、
(2)前記(1)で得られた脂身加工品を、前記(1)において脂身が分離された食肉に層状に塗布する工程、
(3)前記(2)を経た食肉を乾燥する工程。
項11.前記(2)工程において、脂身加工品を食肉に2層以上の多層状に塗布する、項9又は10に記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法。
項12.前記(1)工程において、脂身のペースト又は粒状物に結着剤を添加する、項9乃至11のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法。
項13.前記(1)工程において、脂身のペースト又は粒状物にピックル液を添加する、項9乃至12のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法。
項14.前記(1)工程において、脂身のペースト又は粒状物に赤身肉を添加する、項9乃至13のいずれかに記載の湯又は水により復元可能な乾燥食肉加工品の製造方法。
前記ピックル液は、従来の食塩を含有するものを使用することができる。ピックル液における食塩以外の含有物の一例として、砂糖、水あめ、還元水あめ、醤油、みそ、胡椒、唐辛子、ナツメグ、コリアンダー、にんにく、たまねぎ、生姜、りんご、レモン、バジル、セージ、セロリ、ローリエ、酒類、グルタミン酸ナトリウムなどの各種調味料、各種ハーブ、各種香辛料、各種香味野菜・果実などを適宜配合することができる。
前記赤身肉は、赤身肉を細切れにしたもの、ミンチ状にしたもの、プロテアーゼ処理したものなどの加工が施されているものも使用することができる。
ここで、脂身加工品を結着させる食肉は、赤身肉、例えば、前述したとおり厚さ5mm以上の皮下脂肪及び筋間脂肪を含まない食肉を意味しているが、これよりさらに脂身の薄い食肉を用いることにより、乾燥食肉加工品の復元性が一層向上する。その一例として、厚さ3mm以上の皮下脂肪及び筋間脂肪を含まない食肉を用いることが好ましく、厚さ2mm以上の皮下脂肪及び筋間脂肪を含まない食肉を用いることが最適である。
なお、厚さが一定以上の皮下脂肪及び筋間脂肪を含む食肉を用いる場合、当該脂肪を分離、除去した上で、残った食肉を用いることができる。前記方法により分離した脂肪は、脂身加工品として、残ったもとの食肉に結着させて乾燥食肉加工品を得ることができる。すなわち、このような乾燥食肉加工品を得ることにより、製造時の廃棄を極力少なくし、歩留まりを向上させることができる。
また、脂身加工品と、当該脂身加工品を結着させる食肉とは、両者同一の食肉由来のものを用いることが製造工程上手間をかけずに済むため好ましいが、異なる食肉由来のもの、例えば、牛肉由来の脂身加工品を、豚肉に結着させることもできる。
脂肪層が一層又は多層状である乾燥食肉加工品は、それぞれの層において塗布する脂肪加工品を2〜5mm程度の均一の厚さとすることで、一層一層が薄くても、乾燥食肉加工品全体として肉の脂を多く含有させることができ、結果、湯又は水による復元性が良好であるにもかかわらず、バラ肉を用いた角煮のような肉らしい濃厚感が付与される。
本発明において利用できる乾燥方法の一例として、脂肪加工品が結着された食肉を一旦凍結して、当該凍結物を減圧下で乾燥する凍結乾燥方法が、素材そのものの風味や食感を損ないにくいため好ましい。
食肉原料として3枚豚ばら肉から余分な筋・筋膜・骨異物を除去して得られた豚ばら肉は、ジャガード処理(テンダライズ)し、ピックル液(食塩2.5%、大豆タンパク質製剤4.1%、複合リン酸塩1.2%などを含む)を140%加水まで打ち込み(インジェクション)、ピックル液によるタンブリング処理をした。
(a)赤身肉の上に1層(上層)だけ脂身加工品を塗布したものを実施例1−1、
(b)赤身肉の一部の上に1層(中層)、さらに、その上にこの赤身肉の残りを載置し、その上に1層(上層)の計2層、脂身加工品を均一な厚さとなるように塗布したものを実施例1−2、
(c)最下層に1層(下層)、その上に赤身肉の一部を載置し、さらに実施例1−2のように中層及び上層の計3層、脂身加工品を均一な厚さとなるように塗布したものを実施例1−3
として、それぞれ実施品を得た。なお、赤身肉と脂身加工品との間には、これらの結着性を強化するために、結着剤(トランスグルタミナーゼ30%、大豆タンパク質70%)をあらかじめ塗布した。
次に、それぞれの脂身加工品が結着された豚ばら肉加工品は、加熱成型後凍結し、半解凍したものを長辺45mm×短辺40mm×厚さ15mmサイズにカットして、過熱蒸気処理(蒸気流量180kg/h、温度210℃、60秒×3回)した。以上により製造された豚ばら肉加工品は、品温0〜−10℃に10時間程度かけて緩慢凍結させ、真空凍結乾燥(棚温度60℃、0.8Torr以下、24時間)を行い、実施例1−1〜1−3の乾燥豚ばら肉加工品を得た。
実施例1と同様の方法によりタンブリング処理までした豚ばら肉について、脂身を分離せずに、加熱成型後凍結し、半解凍したものを実施例1と同様のサイズにカットし、
(d)そのまま、実施例1と同様の方法により真空凍結乾燥を行った乾燥豚ばら肉加工品(比較例1−1)、
(e)実施例1と同様の方法により、過熱蒸気処理及び真空凍結乾燥を行った乾燥豚ばら肉加工品(比較例1−2)
をそれぞれ得た。
実施例1−3の乾燥豚ばら肉加工品は、脂身層を3層に均一に分けて結着させているため、豚ばら肉の角煮のような、肉らしい濃厚感が表現できており、それでいて復元性がきわめて良好であることから、湯又は水で復元することができる、即席麺、即席スープ、即席惣菜などの即席食品の乾燥具材として理想的であることが示された。
一方、比較例1−1の乾燥豚ばら肉加工品は、熱湯中に5分を超える長時間浸していても、脂身部分が完全に復元しなかった。
Claims (2)
- 食肉から脂身を分離し、当該脂身をペースト状又は粒状にして脂身加工品を得る工程、前記工程で得られた脂身加工品を前記脂身が分離された残りの食肉に層状に塗布する工程、及び、前記工程を経た食肉を真空凍結乾燥する工程、を含む、湯又は水により復元可能な真空凍結乾燥食肉加工品の製造方法。
- 前記脂身加工品を前記脂身が分離された残りの食肉に層状に塗布する工程において、前記脂身加工品を、前記脂身が分離された残りの食肉に2層以上の多層状に塗布することを特徴とする請求項1記載の湯又は水により復元可能な真空凍結乾燥食肉加工品の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013012619A JP6192303B2 (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013012619A JP6192303B2 (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014143922A JP2014143922A (ja) | 2014-08-14 |
JP6192303B2 true JP6192303B2 (ja) | 2017-09-06 |
Family
ID=51424727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013012619A Active JP6192303B2 (ja) | 2013-01-25 | 2013-01-25 | 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6192303B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6799730B1 (ja) * | 2019-10-19 | 2020-12-16 | アオノフレッシュミート株式会社 | 乾燥食肉製品の製造方法及び乾燥食品の製造法。 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5941385B2 (ja) * | 1977-12-08 | 1984-10-06 | 協和醗酵工業株式会社 | 乾燥肉加工食品の製造法 |
JP2557784B2 (ja) * | 1993-03-30 | 1996-11-27 | 雪印乳業株式会社 | 乾燥肉製品およびその製造法 |
JPH078224A (ja) * | 1993-06-24 | 1995-01-13 | Kosumosu Shokuhin:Kk | 食肉乾燥成形品の製造法 |
JP2000032956A (ja) * | 1998-07-17 | 2000-02-02 | Nisshin Reito Shokuhin Kk | 乾燥調味肉の製法 |
JP4514844B2 (ja) * | 1998-08-31 | 2010-07-28 | 日本たばこ産業株式会社 | 調味乾燥肉 |
JP2004041041A (ja) * | 2002-07-10 | 2004-02-12 | Fuji Oil Co Ltd | 乾燥食品の製造法 |
JP5965578B2 (ja) * | 2010-06-17 | 2016-08-10 | 東洋水産株式会社 | 乾燥エビおよびその製造方法 |
-
2013
- 2013-01-25 JP JP2013012619A patent/JP6192303B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014143922A (ja) | 2014-08-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN103330222A (zh) | 一种牛肉粒及其制作方法 | |
TWI574624B (zh) | 乾燥食品之製造方法 | |
KR20140016100A (ko) | 비린내가 제거된 즉석취식용 갈치조림 또는 고등어조림과 그 제조방법 | |
KR100722539B1 (ko) | 돈육떡갈비의 제조방법 | |
CN104905295B (zh) | 即食干燥带佐料味肉及其制造方法 | |
CN104757618A (zh) | 一种香辣鱼籽酱及其生产方法 | |
KR20130046635A (ko) | 고단위로 콜라겐을 함유하는 돼지껍데기 편육 및 그 제조방법 | |
US20160302460A1 (en) | Marinade for tumbling a meat product | |
JP6192303B2 (ja) | 復元可能な乾燥食肉加工品及びその製造方法 | |
KR101324505B1 (ko) | 사슴육포와 그 제조방법 | |
JP2023027311A (ja) | 冷凍食品 | |
CN104522745A (zh) | 一种虾卷及其制备方法 | |
KR101582559B1 (ko) | 배즙 숙성 훈제 오리 및 이의 제조방법 | |
JP6293532B2 (ja) | 即席乾燥味付肉及びその製造方法 | |
CN106071910A (zh) | 一种猪肉枣的加工工艺 | |
JP2017537628A (ja) | ベーコン製品およびその製造方法 | |
KR20110045315A (ko) | 오대양고기, 이를 이용한 오양 해물찜탕 및 해물찜탕의 제조방법 | |
CN105053240A (zh) | 一种山药香干的生产工艺 | |
KR101736490B1 (ko) | 콜라겐 추어탕 제조방법 및 이에 의해 제조된 콜라겐 추어탕 | |
KR100641587B1 (ko) | 뼈를 모두 제거한 통돼지를 천연연화제함유와 향신료를이용한 통돼지바베큐 및 그 제조방법 | |
JP4044866B2 (ja) | 加工油揚げ凍り豆腐の製造方法 | |
CN104366562B (zh) | 一种鳄鱼丸的制作方法 | |
WO2017210172A1 (en) | Meat and methods of preparing same having reduced sodium content | |
KR102637955B1 (ko) | 단백질 강화 돈스테이크 및 이의 제조방법 | |
KR101150862B1 (ko) | 유기산을 함유하는 조미소재를 이용한 어육가공품의 제조방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151225 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20161019 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161025 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161222 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170228 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170407 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170808 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170808 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6192303 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |