以下、本発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
図1から図5は、本発明の手摺の取付構造の一実施例を示す図であり、図1は概略縦断面図、図2は図1におけるA部拡大図、図3は図1におけるB部拡大図、図4は図1におけるC部拡大図、図5は一部を断面にすると共に一部を省略した概略平面図である。なお、以下の説明においては、図1の紙面における左右方向を前後方向、すなわち、屋外側を前方、屋内側を後方とする。
本実施例の手摺の取付構造は、外部床1の屋外縁に形成される立ち上がり部2に設けられる手摺の取付構造である。この手摺3は、立ち上がり部2を上方から覆う捨て水切り材4と、捨て水切り材4を上方から覆う下笠木材5と、外部床1の躯体に設けられる手摺支柱6と、手摺支柱6に保持される手摺面材7とを備えて構成される。ここでは、外部床1がバルコニの場合について説明するが、これに限定されるものではなく、たとえば、ベランダ、外廊下または屋上であってもよい。外部床1は、住宅の二階に外壁から屋外側へ延出して設けられ、外壁に設けられた掃き出し窓を介して、二階の居室と行き来可能とされている。外部床1は、床部8と前記立ち上がり部2とを有している。
床部8は、梁材9間に架け渡される基礎材10上に設けられる断熱材11と、断熱材11上に設けられる不燃ボード12と、不燃ボード12上に設けられる防水シート13とを有している。断熱材11は、板状に形成されており、板面を上下に向けて基礎材10上に設けられる。不燃ボード12は、断熱材11よりも薄い板状に形成されており、板面を上下に向けて断熱材11の上面に敷設される。防水シート13は、シート状に形成されており、不燃ボード12の上面を覆うようにして敷かれる。なお、図示しないが、防水シート13上には、化粧材が設けられる。
床部8の屋外側に、立ち上がり部2が設けられる。立ち上がり部2は、床部8の屋外側端部に配置される下地材14と、下地材14の屋外側に配置される外壁パネル15とを有している。下地材14は、板状に形成されており、板面を前後に向けて配置される。下地材14と床部8との隅部には、側面視略L字形の板状の隅部材16が設けられる。隅部材16は、一片17が床部8に配置される一方、他片18が下地材14に配置される。隅部材16の他片18は、先端部が前方へ屈曲した後さらに上方へ屈曲して形成されており、先端部が下地材14の上面に配置されると共に、残りの部分が下地材14の後面に配置される。この際、他片18の先端部は、前方への屈曲部が下地材14の上面に配置され、上方への屈曲部が下地材14から上方へ延出して配置される。隅部材16は、前方への屈曲部から一片17にかけて、防水シート13で覆われている。また、住宅の外壁である外壁パネル15は、板状に形成されており、板面を前後に向けて配置される。この際、外壁パネル15と下地材14とは、前後方向に互いに離隔して配置される。これにより、立ち上がり部2には、上方へ開口する空間19が形成される。
このようにして、外部床1の屋外縁には、上方へ開口する空間19を有する立ち上がり部2が上方へ延出して形成される。立ち上がり部2には、手摺面材7を保持する手摺支柱6が立設される。具体的には、手摺支柱6は、下端部が外部床1の躯体である梁材9に固定された状態で、立ち上がり部2から上方へ延出して設けられる。この際、手摺支柱6は、立ち上がり部2の空間19を通って、立ち上がり部2から上方へ延出している。手摺支柱6の下部には、笠木下地材20が設けられる。笠木下地材20は、板状に形成されており、板面を上下方向に向けた状態で手摺支柱6に固定される。この際、笠木下地材20と立ち上がり部2の上端との間には、隙間が形成される。
また、手摺支柱6の下部には、笠木下地材20を介して、捨て水切り材4が設けられる。捨て水切り材4は、下方へ開口する側面視略コ字形の板状に形成されており、立ち上がり部2の上方への開口21を閉じる上片22と、上片22の屋外側端部に下方へ延出して形成される外片23と、上片22の屋内側端部に下方へ延出して形成される内片24と、内片24に屋外方向へ延出して形成される延出片25とを有している。本実施例の捨て水切り材4は、上片22、内外片24,23および延出片25が一体形成されており、板材の屋外側端部および屋内側端部をそれぞれ下方へ屈曲して外片23および内片24が形成され、さらに内片24の先端部を折り返した後に屋外方向へ屈曲して延出片25が形成される。
捨て水切り材4は、上片22が笠木下地材20の上に載せ置かれた状態で、ネジなどで笠木下地材20に固定される。この際、捨て水切り材4は、上片22が立ち上がり部2の開口21を覆って閉じるように配置され、内外片24,23がそれぞれ立ち上がり部2の屋内側および屋外側に配置される。具体的には、捨て水切り材4は、外片23が外壁パネル15の表面との間に隙間をあけた状態で下方へ延出して配置され、内片24が防水シート13との間に隙間をあけた状態で下方へ延出して配置される。また、捨て水切り材4の延出片25の先端部と立ち上がり部2の屋内側の面である防水シート13との間には、隙間26が形成される。
捨て水切り材4が笠木下地材20を介して手摺支柱6に固定された状態では、立ち上がり部2の屋外側上端部と捨て水切り材4の上片22との間、および立ち上がり部2の屋内側上端部と捨て水切り材4の上片22との間にそれぞれ水密材27,28が設けられる。本実施例では、水密材27は、捨て水切り材4の上片22と外壁パネル15の上面との間に設けられる。また、水密材28は、第一水密片29と第二水密片30とを有している。第一水密片29は、隅部材16の他片18の前方への屈曲部に設けられる防水シート13と捨て水切り材4の上片22との間に設けられる。第二水密片30は、第一水密片29の前側において、隅部材16の他片18の上方への屈曲部の上面と捨て水切り材4の上片22との間に設けられる。
捨て水切り材4には、それを覆うようにして、下笠木材5が設けられる。下笠木材5は、下方へ開口する側面視略コ字形の板状に形成されており、板面を上下に向けて配置される上片31と、上片31の屋外側端部に下方へ延出して形成される外片32と、上片31の屋内側端部に下方へ延出して形成される内片33とを有している。本実施例では、下笠木材5の上片31は、屋内側へ行くに従って下方へ傾斜して形成されている。
下笠木材5は、上片31が捨て水切り材4の上片22に上下に対応するよう配置されると共に、内外片33,32がそれぞれ捨て水切り材4の内外片24,23に前後に対応するよう配置された状態で、捨て水切り材4に設けられる。この際、下笠木材5の上片31と捨て水切り材4の上片22との間、下笠木材5の外片32と捨て水切り材4の外片23との間、および下笠木材5の内片33と捨て水切り材4の内片24との間には、隙間が形成される。本実施例では、下笠木材5は、下笠木材5に設けられる取付具34が捨て水切り材4に設けられる被取付具35に取り付けられることで、捨て水切り材4に設けられる。下笠木材5に設けられる取付具34は、下方へ開口する側面視略コ字形の弾性を有する板状に形成されており、屋外側端部および屋内側端部にそれぞれ内方へ延出する係合部36、および下方へ延出する脚部37を有している。一方、捨て水切り材4に設けられる被取付具35は、下方へ開口する側面視略コ字形の板状に形成されており、屋外側端部および屋内側端部にそれぞれ、係合部36が係合される段状の被係合部38を有している。
取付具34は、屋外側端部および屋内側端部がそれぞれ、下笠木材5の屋外側端部および屋内側端部にそれぞれ内方へ延出して形成された載置部39に載せ置かれた状態で、下笠木材5の内面に沿って設けられる。一方、被取付具35は、捨て水切り材4の外面に沿って設けられる。従って、下笠木材5および取付具34を外方へ広げつつ捨て水切り材4に被せて、取付具34の係合部36を被取付具35の被係合部38に係合させることで、取付具34が弾性力によって被取付具35に係合されて、下笠木材5が捨て水切り材4に設けられる。下笠木材5が捨て水切り材4に設けられた状態では、取付具34の脚部37の下端部が被取付具35の上面に接触しており、下笠木材5と捨て水切り材4とが隙間をあけて配置される。なお、本実施例では、取付具34と被取付具35とのセットは、左右方向に互いに間隔をあけて複数セットが用いられる。
このようにして、手摺支柱6に捨て水切り材4および下笠木材5が設けられる。この際、手摺支柱6は、捨て水切り材4および下笠木材5を貫通して、上方へ延出して配置される。手摺支柱6の上端部には、上笠木材40が屋外側へ延出して設けられる。上笠木材40は、左右方向へ細長い部材であって、筒状の本体部41と、手摺面材7の取付部42とを有している。
本体部41は、左右方向へ開口する略角筒状とされ、後部に上方へ凹んで段部43が形成されている。取付部42は、左右方向へ開口する略四角筒状とされ、本体部41の前端部に設けられる。取付部42の下壁部には、左右方向へ沿って貫通穴44が形成されている。すなわち、取付部42は、前後方向に互いに離隔して一対の下壁部45,45を有している。図3に示されるように、上笠木材40は、隣接する手摺支柱6の上端部同士を架け渡すように設けられる板状の上笠木下地材46に載せ置かれた状態で、上笠木下地材46にネジなどで固定される。この際、上笠木材40は、その段部43が上笠木下地材46に載せ置かれて固定されており、取付部42が手摺支柱6よりも屋外側に配置されている。
また、下笠木材5から上方へ延出した部分の手摺支柱6の下端部には、胴縁材47が屋外側へ延出して設けられる。胴縁材47は、左右方向へ細長い部材であって、手摺支柱6への取付片48と、取付片48の上端部に設けられる上端片49と、取付片48の下端部に設けられる下端片50とを有している。
取付片48は、左右方向を長手方向とする正面視略長方形の板状に形成されており、板面を前後に向けて配置される。上端片49は、左右方向を長手方向とする平面視略長方形の板状とされ、板面を上下に向けて配置された状態で、取付片48の上端部に前方へ延出して設けられる。上端片49の先端部は、縦断面略J字形状に形成されている。下端片50は、左右方向を長手方向とする平面視略長方形の板状とされ、板面を上下に向けて配置された状態で、取付片48の下端部に前方へ延出して設けられる。下端片50の前後長さは、上端片49の前後長さよりも長い。下端片50の先端部は、上方へ屈曲して形成されている。下端片50の前後方向中途部には、上方へ行くに従って後方へ傾斜する延出部51が形成されている。図4に示されるように、胴縁材47は、取付片48が左右方向に互いに離隔して配置される手摺支柱6の前端部に固定される。この際、上端片49と下端片50とは、上下に互いに離隔して配置されると共に、前方へ延出して配置される。
上笠木材40と胴縁材47との間には、手摺面材7が設けられる。手摺面材7は、板状で板面を前後に向けて配置されており、上端部が上笠木材40に保持されると共に、下端部が胴縁材47に保持される。本実施例では、手摺面材7の上端部は、グレイジングチャンネル52を介して、上笠木材40に保持される。
グレイジングチャンネル52は、縦断面が下方へ開口する略コ字形の板状の本体片53と、本体片53の内面に取り外し可能に設けられる調整片54とを備える。本体片53は、硬質部材からなり、板状で板面を上下に向けて配置される中央部55と、中央部55の前後端部に設けられる開放両端部56,56とを有している。開放両端部56,56にはそれぞれ、取付部42の一対の下壁部45,45が差し込まれる溝状の差込部57が外方へ開口して形成されている。調整片54は、本体片53よりも軟質な軟質部材からなり、左右方向を長手方向とする正面視略長方形の板状に形成されている。調整片54は、本体片53のそれぞれの開放両端部56の内面に剥離可能に設けられる。典型的には、調整片54は、板面に線状部または点状部が形成されており、その線状部または点状部を介して、開放両端部56に設けられる。図3に示されるように、グレイジングチャンネル52は、調整片54,54間に手摺面材7の上端部が差し込まれた状態で手摺面材7に設けられ、その状態で、開放両端部56の差込部57に上笠木材40の取付部42の一対の下壁部45,45が差し込まれる。これにより、手摺面材7の上端部が上笠木材40に保持される。
また、手摺面材7の下端部は、グレイジングチャンネル58および面材受け59を介して、胴縁材47に保持される。グレイジングチャンネル58は、手摺面材7の上端部に設けられるグレイジングチャンネル52と同様の構成である。面材受け59は、縦断面略柄杓形の板状に形成されており、グレイジングチャンネル58が設けられる杓部60と、杓部60に設けられる柄部61とを有している。杓部60は、縦断面が上方へ開口する略コ字形の板状とされ、開放両端部の上端部に内方への延出部62が形成されている。柄部61は、縦断面略L字形の板状とされ、杓部60の一方の開放両端部から上方へ延出した後に後方へ延出し、さらに下方へ延出して形成されている。
図4に示されるように、グレイジングチャンネル58は、調整片54,54間に手摺面材7の下端部が差し込まれた状態で手摺面材7に設けられ、その状態で、開放両端部56の差込部57に面材受け59の杓部60の開放両端部に形成された延出部62が差し込まれる。また、面材受け59は、その杓部60が胴縁材47の下端片50の上方への屈曲部63と延出部51との間において下端片50に載せ置かれると共に、柄部61の下方への延出部64が胴縁材47の上端片49の略J字形状部65に係合される。これにより、手摺面材7の下端部が胴縁材47に保持される。なお、グレイジングチャンネル58の中央部55の左右両端部、面材受け59の杓部60の底部の左右両端部、および胴縁材47の下端片50の前方の左右両端部にそれぞれ、上下に貫通して貫通穴が形成されている。グレイジングチャンネル58の貫通穴、面材受け59の貫通穴、および胴縁材47の貫通穴は、手摺面材7の下端部が胴縁材47に保持された状態において、互いに上下に対応するようにして、それぞれの部材に形成されている。従って、グレイジングチャンネル58と手摺面材7との隙間から浸水した場合、およびグレイジングチャンネル58と面材受け59の延出部62との隙間から浸水した場合、それらの貫通穴を介して、胴縁材47の外部へ排水することができる。ここで、胴縁材47の延出部51は、胴縁材47へ到達した水が前述したように外部へ排出される際に、胴縁材47の取付片48側へ及ぶことを防止することができる。さらに、手摺面材7は、固定部材66を介して手摺支柱6に固定される。固定部材66は、左右一対のチャンネル67,67と、このチャンネル67のチャンネル受け68とを有しており、その具体的構成については後述する。このようにして、手摺面材7は、手摺支柱6よりも前方に配置される。
図6から図14は、本実施例の手摺の取付方法を時系列に示す概略図である。本実施例の手摺の取付方法では、まず、外部床1の躯体である梁材9に手摺支柱6が設けられる。図1に示されるように、手摺支柱6は、梁材9に設けられる支柱本体69と、支柱本体69に設けられる一対の固定プレート70,70(図8)と、一対の固定プレート70,70が設けられた支柱本体69の周囲を覆う支柱カバー71とを有している。そして、外部床1に設けられた手摺支柱6に手摺面材7が設けられて、外部床1に手摺3が設置される。具体的には、芯材配置工程、水切り配置工程、下笠木材配置工程、プレート設置工程、カバー被覆工程、カバー第一固定工程、カバー第二固定工程、面材固定工程が順次に実行される。
芯材配置工程は、立ち上がり部2から上方へ延出するようにして支柱本体69を配置する工程である。支柱本体69は、上下方向に細長い板状で板面を左右に向けて配置されており、下端部に梁材9への固定部材72が設けられる。固定部材72は、板状に形成されており、板面を上下に向けて配置される。固定部材72の板面が梁材9の上面に重ね合わされた状態で、固定部材72が梁材9にボルトナット73で固定されることで、支柱本体69が梁材9に固定される。支柱本体69の下端部には、平面視略L字形の板状で屋外側に配置される一対の第一部材74,74、平面視略L字形の板状で屋内側に配置される一対の第二部材75,75、および正面視略L字形の板状の一対の第三部材76,76が設けられる。
一対の第一部材74,74は、一片77,77同士で支柱本体69を挟むようにして支柱本体69に固定され、他片78が一片77の屋外側端部において板面を前後に向けて配置される。一対の第二部材75,75は、一片79,79同士で支柱本体69を挟むようにして支柱本体69に固定され、他片80が一片79の屋内側端部において板面を前後に向けて配置される。一対の第三部材76,76は、一片81,81同士で支柱本体69を挟むようにして支柱本体69に固定され、他片82が一片81の下端部において板面を上下に向けて配置される。
支柱本体69の梁材9への固定後、前述した外壁パネル15、下地材14および笠木下地材20などが設けられる。この際、第一部材74の他片78が外壁パネル15の裏面に当接した状態で、ネジ83により第一部材74と外壁パネル15とが固定される。また、下地材14は、第二部材75の他片80に当接した状態で配置される。なお、図1に示されるように、支柱本体69と梁材9との固定部には、モルタル84が充填される。
本実施例では、支柱本体69を挟むようにして、笠木下地材20が設けられる。各笠木下地材20には、互いに対応する端部に、下方へ凹んで段部85が形成されている。一方の笠木下地材20は、段部85が支柱本体69に固定された一方の第三部材76の他片82に載せ置かれた状態で、段部85と他片82とがボルトナット86で固定されることで、一方の第三部材76に固定される。他方の笠木下地材20は、段部85が支柱本体69に固定された他方の第三部材76の他片82に載せ置かれた状態で、段部85と他片82とがボルトナット86で固定されることで、他方の第三部材76に固定される。これにより、笠木下地材20は、支柱本体69を挟むようにして、支柱本体69に固定される。なお、通常は複数の手摺支柱6が互いに間隔をあけて設置されるので、手摺支柱6間に配置される笠木下地材20には、両端部に前述した段部85が形成されている。
水切り配置工程は、立ち上がり部2の上方への開口21を閉じるよう立ち上がり部2を上方から覆って捨て水切り材4を配置する工程である。笠木下地材20の支柱本体69への固定後、前述した捨て水切り材4が設けられる。捨て水切り材4の上片22には、平面視略四角形状の貫通穴87が形成されており、その貫通穴87の周囲には四角枠状の突出部88が形成されている。従って、捨て水切り材4は、支柱本体69の上方から貫通穴87に支柱本体69を通すようにして、笠木下地材20に載せ置かれる。そして、前述したように、捨て水切り材4は、笠木下地材20にネジで固定される。この際、立ち上がり部2の屋外側上端部と上片22との間、および立ち上がり部2の屋内側上端部と上片22との間に水密材27,28が設けられる。これにより、立ち上がり部2の開口21が閉じられた状態とされる。捨て水切り材4の設置後、突出部88内にはシーリング材が充填される。なお、通常は前述したように手摺支柱6が複数設置されて左右に長い手摺3となるので、複数の捨て水切り材4が互いに接続されて設置される。この際、複数の捨て水切り材4の内、手摺支柱6のない箇所に設けられる捨て水切り材4には、貫通穴87および突出部88が形成されない。また、隣接する捨て水切り材4同士の接続部には、適宜の防水処理が施される。
下笠木材配置工程は、捨て水切り材4を上方から覆うように下笠木材5を配置する工程である。捨て水切り材4の笠木下地材20への固定後、前述した下笠木材5が設けられる。下笠木材5の上片31には、平面視略四角形状の貫通穴89が形成されている。従って、下笠木材5は、支柱本体69の上方から貫通穴89に支柱本体69を通すようにして、捨て水切り材4に設けられる。下笠木材5の捨て水切り材4への設置は、前述したように取付具34および被取付具35を用いてなされる。すなわち、下笠木材5の設置前には、予め、下笠木材5に取付具34が設けられ、捨て水切り材4に被取付具35が設けられている。このようにして、下笠木材5は、捨て水切り材4、ひいては立ち上がり部2の上端部を上方から覆うようにして配置される。なお、通常は前述したように手摺支柱6が複数設置されて左右に長い手摺3となるので、下笠木材5の上片31には、複数の貫通穴89が形成されている。また、左右に長い手摺3の場合には、複数の下笠木材5を互いに隣接して設置してもよい。このようにして、支柱本体69は、捨て水切り材4および下笠木材5を貫通した状態で、下端部が立ち上がり部2の空間19内に配置されて梁材9に固定され、立ち上がり部2から上方へ延出して配置される。
プレート設置工程は、支柱本体69を挟むようにして支柱本体69に一対の固定プレート70,70を設ける工程である。下笠木材5の捨て水切り材4への設置後、支柱本体69には、左右一対の固定プレート70,70が設けられる。左右一対の固定プレート70,70は、左右対称に形成されているので、ここでは右側に配置される固定プレート70について説明する。固定プレート70は、後方へ開口した側面視略コ字形の板状のプレート本体部90と、プレート本体部90の開放両端部の左端部同士を接続する板状の接続部91とを有している。接続部91は、板面を左右に向けて配置されており、略中央部には左右方向へ沿って貫通穴92が形成されている。
左右一対の固定プレート70,70は、左側の固定プレート70の接続部91の右面が支柱本体69の左面に当接されると共に、右側の固定プレート70の接続部91の左面が支柱本体69の右面に当接された状態で、ボルト93およびナット94により支柱本体69に固定される。すなわち、右側の固定プレート70の貫通穴92、支柱本体69に形成された貫通穴95および左側の固定プレート70の貫通穴92にボルト93が通された状態で、そのボルト93にナット94をねじ込むことで、左右の固定プレート70,70が支柱本体69に固定される。この際、左右一対の固定プレート70,70のプレート本体部90の前面と支柱本体69の前面とが面一とされる。本実施例では、支柱本体69の下笠木材5からの延出部分において、上下方向略中央部と下端部とに左右一対の固定プレート70,70が固定される。
カバー被覆工程は、左右一対の固定プレート70,70が設けられた支柱本体69の周囲を覆うようにして、支柱本体69に支柱カバー71を被せる工程である。固定プレート70の支柱本体69への固定後、支柱本体69の下笠木材5からの延出部分に支柱カバー71が被せられる。支柱カバー71は、上下方向へ開口する平面視略四角形の角筒状に形成されている。支柱カバー71の上端部には、支柱本体69への取付時に用いられる取付部材96が設けられる。取付部材96は、上方へ開口する正面視略コ字形の板状に形成されており、中央片部97に上下方向へ沿って貫通穴98が形成されている。図9に示されるように、取付部材96は、上方へ開口するようにして、開放両端部99それぞれが支柱カバー71の左右壁部それぞれの内面にネジ100で固定される。この際、取付部材96は、支柱カバー71の上端部の内部に配置されて設けられる。すなわち、取付部材96は、支柱本体69内に収容された状態で、支柱本体69に固定される。
支柱カバー71の下端部には、下笠木材5への接触部材101が設けられる。接触部材101は、平面視略四角形の板状とされ、下面が屋外側へ行くに従って上方へ傾斜して形成されている。接触部材101の中央部には、略矩形状の貫通穴102が形成されており、その貫通穴102と連続して、接触部材101の前側隅部にネジ挿通穴103が形成されている。また、ネジ挿通穴103は、接触部材101の後側隅部にも形成されている。図9に示されるように、接触部材101は、上面を支柱カバー71の下端部に接触させた状態で、接触部材101のネジ挿通穴103を介して、支柱カバー71に形成されたネジ取付部104にネジをねじ込むことで、支柱カバー71の下端部に固定される。
支柱カバー71の下端部と接触部材101との間には、水密材105が設けられる。水密材105は、平面視略四角形の板状とされ、中央部に略矩形状の貫通穴106が形成されている。水密材105には、前側の隅部に貫通穴106と連続するネジ挿通穴107が形成され、後側の隅部にもネジ挿通穴107が形成されている。また、接触部材101の下面には、水密材108が設けられる。この水密材108は、支柱カバー71と接触部材101との間の水密材105と同一のものとされる。従って、支柱カバー71の下端部には、下方から順に水密材108、接触部材101および水密材105が重ね合わされた状態で、それぞれのネジ挿通穴103,107を介して、ネジ取付部104にネジがねじ込まれることで、接触部材101および水密材105,108が固定される。
このような構成の支柱カバー71は、支柱本体69の上方から、接触部材101の貫通穴102および水密材105,108の貫通穴106,106に支柱本体69を通すと共に、支柱カバー71の下方への開口に支柱本体69を通して、支柱本体69に被せられ、下笠木材5の上片31に載せ置かれる。この際、支柱カバー71は、その下端部に固定された接触部材101によって、軸線が鉛直方向に沿って配置される。このようにして、支柱カバー71は、支柱本体69の下笠木材5から上方へ延出した部分の周囲を覆うように下笠木材5に載せ置かれる。ところで、支柱カバー71が被せられる支柱本体69には、上端部に左右方向へ沿って側面視略四角形状の貫通穴109が形成されており、その貫通穴109に連通するようにして、上面にネジ穴110が形成されている。
カバー第一固定工程は、支柱カバー71に設けられた取付部材96を用いて、支柱カバー71を支柱本体69に固定する工程である。具体的には、支柱本体69に支柱カバー71が被せられた状態で、支柱カバー71の上端部に設けられた取付部材96の貫通穴98を介して、支柱本体69のネジ穴110にボルト111がねじ込まれる。これにより、支柱カバー71は、支柱本体69に対して下方へ押圧された状態で、支柱本体69に固定される。
カバー第二固定工程は、カバー第一固定工程後、支柱本体69に固定された一対の固定プレート70,70を用いて、支柱カバー71を支柱本体69に固定する工程である。具体的には、取付部材96を介して支柱本体69にねじ込まれたボルト111によって支柱本体69に支柱カバー71が固定された状態で、支柱カバー71を介して、一対の固定プレート70,70それぞれにドリルネジ112がねじ込まれる。これにより、支柱カバー71は、支柱本体69の外面を覆った状態で、ボルト111およびドリルネジ112により支柱本体69に固定される。
この際、支柱カバー71には、前述した固定部材66のチャンネル受け68が設けられる。チャンネル受け68は、平面視略T字形の板状に形成されており、板状で板面を前後に向けて配置される一片113と、板状で板面を左右に向けて配置される他片114とを有している。一片113は、上下方向を長手方向とする正面視略長方形の板状で、左右両端部に後方へ凹んで段部115が形成されている。すなわち、一片113は、それ自体が平面視略T字状に形成されている。一片113のそれぞれの段部115には、貫通穴116が前後方向へ沿って形成されている。本実施例では、一片113の上下方向略中央部と上下両端部に貫通穴116が形成されている。他片114は、上下方向を長手方向とする側面視略長方形の板状に形成されており、一片113の左右方向略中央部から前方へ延出している。
チャンネル受け68が設けられる支柱カバー71の前壁部には、上下方向へ沿って溝部117が形成されている。溝部117は、前方へ開口した横断面略T字状に形成されており、上方へも開口されている。また、支柱カバー71の前壁部には、上下方向略中央部と上下両端部に、溝部117の前方への開口部を挟んで一対の貫通穴118,118が形成されている。従って、チャンネル受け68の略T字状の一片113が略T字状の溝部117に上方から差し込まれ、その差込状態において、支柱カバー71の前壁部の貫通穴118およびチャンネル受け68の段部115の貫通穴116を介して、固定プレート70のプレート本体部90に屋外側からドリルネジ112がねじ込まれることで、支柱カバー71が支柱本体69に固定されると共に、チャンネル受け68が支柱カバー71に固定される。この際、チャンネル受け68は、その他片114が支柱カバー71から前方へ延出している。なお、本実施例では、支柱本体69の上下方向略中央部と下端部とに固定プレート70が設けられるので、この二箇所においてドリルネジ112が固定プレート70にねじ込まれる。残りの支柱カバー71の上端部では、支柱カバー71の貫通穴118およびチャンネル受け68の貫通穴116にドリルネジ112がねじ込まれて、チャンネル受け68が支柱カバー71に固定される。
面材固定工程は、カバー第二固定工程後、支柱カバー71に手摺面材7を固定する工程である。この工程では、まず、支柱カバー71の前面に設けられた胴縁材47に手摺面材7が載せ置かれる。その前に、手摺面材7には、グレイジングチャンネル52,58、面材受け59および固定部材66のチャンネル67が設けられる。なお、胴縁材47は、支柱本体69に支柱カバー71が被せられた後で、支柱本体69に取付部材96を介してボルト111がねじ込まれる前に、ネジを用いて前述したように支柱カバー71の前面に固定される。
図12に示されるように、本実施例では、左右に隣接する手摺面材7,7同士の隣接部が手摺支柱6の位置に配置されるように、複数の手摺面材7が左右方向へ沿って配置される。従って、隣接する手摺面材7それぞれに、グレイジングチャンネル52,58および面材受け59が設けられる。また、左右一対のチャンネル67,67の内、一方が隣接する手摺面材7の一方に設けられ、他方が隣接する手摺面材7の他方に設けられる。
左右に隣接する手摺面材7の一方である左側の手摺面材7の下端部には、前述したようにグレイジングチャンネル58および面材受け59が設けられる。すなわち、手摺面材7の下端部にグレイジングチャンネル58が這わされた状態で、手摺面材7の下端部が面材受け59の杓部60内に押し込まれることで、開放両端部56の差込部57に杓部60の延出部62が差し込まれる。これにより、手摺面材7の下端部に、グレイジングチャンネル58を介して面材受け59が設けられる。
左側の手摺面材7の裏面には、左右一対のチャンネル67,67の内、左側のチャンネル67が設けられる。左側のチャンネル67は、左方へ開口する平面視略コ字形で上下に細長い板状に形成されている。左側のチャンネル67の中央片部119には、上下方向略中央部と上下両端部に貫通穴120が形成されている。左側のチャンネル67の開放両端部121の先端部には、内方へわずかに延出して延出部122が形成されている。図12に示されるように、左側のチャンネル67は、前側の開放両端部121の外面が構造シール材123を介して左側の手摺面材7の右端部の裏面に固定される。この際、左側のチャンネル67は、左方へ開口して配置される。なお、左側の手摺面材7と左側のチャンネル67との間には、構造シール材123の右側に隣接して気泡体124が設けられる。
左右に隣接する手摺面材7の他方である右側の手摺面材7の下端部には、左側の手摺面材7と同様にして、グレイジングチャンネル58を介して面材受け59が設けられる。また、右側の手摺面材7の裏面には、左右一対のチャンネル67,67の内、右側のチャンネル67が設けられる。右側のチャンネル67は、左側のチャンネル67と左右対称に形成されている。図12に示されるように、右側のチャンネル67は、右方へ開口した状態で、前側の開放両端部121の外面が構造シール材123を介して右側の手摺面材7の左端部の裏面に固定される。なお、右側の手摺面材7と右側のチャンネル67との間には、構造シール材123の左側に隣接して気泡体124が設けられる。
グレイジングチャンネル58、面材受け59およびチャンネル67が設けられた左右の手摺面材7,7はそれぞれ、前述したように、面材受け59の杓部60が胴縁材47の下端片50に載せ置かれると共に、柄部61の延出部64が略J字形状部65に係合されて、胴縁材47に載せ置かれる。この際、左側の手摺面材7は、そのチャンネル67がチャンネル受け68の他片114の左側に配置されるようにして、胴縁材47に載せ置かれる。また、右側の手摺面材7は、そのチャンネル67がチャンネル受け68の他片114の右側に配置されるようにして、胴縁材47に載せ置かれる。
そして、上下方向略中央部と上下両端部において、右側のチャンネル67の貫通穴120、チャンネル受け68に形成された貫通穴125、および左側のチャンネル67の貫通穴120の順にボルト126が通され、そのボルト126にナット127がねじ込まれる。この際、ボルト頭部と右側のチャンネル67との間、およびナット127と左側のチャンネル67との間には、ゴム付き座金128が配置される。これにより、左右の手摺面材7,7は、固定部材66を介して支柱カバー71に固定される。その後、左右のチャンネル67,67に、チャンネルカバー129が設けられる。左側のチャンネルカバー129は、上下方向を長手方向とする側面視略長方形の板状とされ、右面に左側のチャンネル67への取付部130が前後に離隔して形成されている。取付部130は、チャンネルカバー129の右面から右方へ延出した後に内方へ延出し、さらに右方へ延出した板状で、先端部に外方へ開口して凹部131が形成されている。図13に示されるように、左側のチャンネルカバー129は、取付部130の凹部131に左側のチャンネル67の延出部122が係合されることで、左側のチャンネル67に取り付けられる。なお、右側のチャンネルカバー129は、左側のチャンネルカバー129と左右対称に形成されており、左側のチャンネルカバー129と同様にして、右側のチャンネル67に取り付けられる。
手摺面材7の固定部材66による支柱カバー71への固定後、隣接する支柱カバー71の上端部同士を架け渡すように上笠木下地材46が配置される。上笠木下地材46は、隣接する支柱カバー71の上端部それぞれに載せ置かれた状態で、上笠木下地材46を介して、支柱カバー71のネジ取付部104にネジがねじ込まれることで、支柱カバー71に固定される。なお、本実施例では、隣接する支柱カバー71間それぞれに上笠木下地材46が設けられる。上笠木下地材46の設置後、上笠木材40は、取付部42が前方に配置されるようにして、段部43が上笠木下地材46上に載せ置かれる。この際、前述したように手摺面材7のグレイジングチャンネル52が設けられた上端部が取付部42内に差し込まれ、開放両端部56の差込部57に上笠木材40の取付部42の一対の下壁部45,45が差し込まれる。そして、上笠木材40の段部43と上笠木下地材46とがネジにより固定され、これにより、手摺面材7の上端部が上笠木材40に保持される。このようにして、手摺面材7は、手摺支柱6よりも前方において、上端部が支柱カバー71に屋外側へ延出して設けられる上笠木材40に保持され、下端部が支柱カバー71の前面に設けられる胴縁材47に保持され、さらに、後面である屋内側の面が固定部材66を介して支柱カバー71に固定される。
本実施例の場合、支柱カバー71が支柱本体69の周囲を覆った状態において、支柱本体69に設けられた一対の固定プレート70,70に、支柱カバー71を介してドリルネジ112がねじ込まれるので、支柱カバー71を支柱本体69に強固に固定することができる。また、ドリルネジ112が用いられるのでネジ穴を形成する必要がなく、支柱カバー71を支柱本体69に容易に固定することができる。また、本実施例の場合、下笠木材5と支柱カバー71の下端部との間、すなわち接触部材101と下笠木材5との間に、内部の水密性を保持するための水密材108が設けられるので、下笠木材5と支柱カバー71の下端部との間から立ち上がり部2内に雨水などが浸入するのを防止することができる。なお、本実施例の場合、接触部材101と支柱カバー71の下端部との間に、内部の水密性を保持するための水密材105が設けられるので、接触部材101と支柱カバー71の下端部との間から立ち上がり部2内に雨水などが浸入するのを防止することができる。
また、本実施例の場合、支柱カバー71の支柱本体69への固定は、ドリルネジ112およびボルト111によりなされるので、より強固にかつ安定した状態で固定することができる。しかも、ボルト111による固定後にドリルネジ112による固定がなされるので、固定時において、支柱カバー71が支柱本体69に対して下方へ押圧された状態が安定して維持される。従って、下笠木材5と支柱カバー71の下端部との間の水密材108が圧縮された状態で前記水密材108による水密が保たれるので、立ち上がり部2内への水の浸入をさらに確実に防止することができる。
また、本実施例の場合、捨て水切り材4により立ち上がり部2の開口21が閉じられた状態において、立ち上がり部2の上端部の屋内側の面、捨て水切り材4の上片22の内面、捨て水切り材4の内片24の内面および捨て水切り材4の延出片25の内面により空間132を形成することができる。従って、たとえば、外部床1の掃除の際に外部床1に屋外方向へ向けて水をかけた場合、立ち上がり部2の屋内側の面と延出片25の先端部との隙間26から勢いよく水が外気と共に空間132内に浸入したとしても、空間132により侵入した外気の勢いを弱めることができ、外気と共に空間132内に浸入した水を空間132で止めることができる。
また、本実施例の場合、前述した空間132で水の浸入を防止すると共に、立ち上がり部2の屋内側上端部と捨て水切り材4との間に、内部の水密性を保持するための水密材28が設けられるので、立ち上がり部2の空間19内に水が浸入するのをより確実にかつ容易に防止することができる。しかも、前述したように支柱カバー71が下方へ押圧されるので、立ち上がり部2の屋内側上端部と捨て水切り材4との間の水密材28が圧縮された状態で前記水密材28による水密が保たれ、立ち上がり部2内への水の浸入をさらに確実に防止することができる。また、本実施例の場合、隅部材16の他片18の前方への屈曲部に設けられる防水シート13と捨て水切り材4の上片22との間に第一水密片29が設けられると共に、隅部材16の他片18の上方への屈曲部の上面と捨て水切り材4の上片22との間に第二水密片30が設けられる。従って、第一水密片29が設けられる箇所と第二水密片30が設けられる箇所との二箇所において水密性が確保されるので、立ち上がり部2内への水の浸入の防止をさらに向上させることができる。
また、本実施例の場合、手摺支柱6よりも屋外側に手摺面材7が配置されるので、手摺3の意匠性を向上させることができる。この際、手摺面材7は、上端部が上笠木材40に保持され、下端部が胴縁材47に保持され、さらに、屋内側の面が固定部材66を介して支柱カバー71に固定される。従って、手摺面材7を手摺支柱6に安定して保持することができる。また、本実施例の場合、手摺面材7の手摺支柱6への保持に、調整片54を有するグレイジングチャンネル52,58が用いられる。従って、手摺面材7の厚さに合わせて、本体片53に調整片54が設けられた状態、または、本体片53から調整片54が剥離された状態で用いることができる。さらに、本実施例の場合、前述したように外部床1の掃除の際に立ち上がり部2内へ水が浸入するのを防止できるので、特に、外部床1と行き来することができる建物内の床である居室の床よりも立ち上がり部2が低い場合に効果的である。
なお、本発明の手摺の取付構造および手摺の取付方法は、前記実施例の構成に限らず、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。