JP2002146924A - 水切り構造 - Google Patents

水切り構造

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JP2002146924A
JP2002146924A JP2000344288A JP2000344288A JP2002146924A JP 2002146924 A JP2002146924 A JP 2002146924A JP 2000344288 A JP2000344288 A JP 2000344288A JP 2000344288 A JP2000344288 A JP 2000344288A JP 2002146924 A JP2002146924 A JP 2002146924A
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floor
building
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plate
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JP2000344288A
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English (en)
Inventor
Shinichi Henmi
真一 逸見
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Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 下側水切り板を取り付けた下方の外壁パネル
の上に、上側水切り板を取り付けた上方の外壁パネルを
取り付ける際に、上側水切り板が転ぶことのない水切り
構造を提供する。 【解決手段】 下方の外壁パネル2を建物の構造材(間
柱19)に取り付け、この下方の外壁パネル2の上端面
に下側水切り板3の取付部31を取り付ける。上側水切
り板6の挿入部61を建物の構造材(間柱19又は床梁
12)に、押さえ部62で弾性タイト材32を押圧し、
挿入部61と建物の構造材(間柱又は床梁12)との間
にスペーサー7を挟んだ状態に、取り付ける。上方の外
壁パネル2を建物の構造材(間柱19)に、挿入部61
とスペーサー7を挟んだ状態に、取り付ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は下方の外壁パネルと
上方の外壁パネルとの間に水切り板が取り付けられ、こ
の間を防水する水切り構造に関する。特に、ユニット建
物に取り付けられている上階の外壁パネルと下階の外壁
パネルの間を防水するのに好適な水切り構造に関する。
【0002】
【従来の技術】外壁パネルは、外壁材に取付部材が設け
られたものであり、この外壁パネルの取付部材を建物の
構造材に取り付けるだけで、外壁を形成させることがで
きるので、極めて便利で多く使用されている。複数階の
建物のように建物が高くなると下から上までを1枚の外
壁パネルで外壁に構成することは困難であるので、2枚
以上の外壁パネルを継ぎ足して外壁を構成している。
【0003】かかる2枚以上の外壁パネルを継ぎ足した
外壁では、下方の外壁パネルと上方の外壁パネルとの継
ぎ目から雨水が浸入しないように防水する必要がある。
この下方の外壁パネルと上方の外壁パネルとの間を防水
する構造としては種々あるが、上方の外壁パネルの屋内
側から下方の外壁パネルの屋外側に水切り板を配置して
取り付けた水切り構造は、上方の外壁パネルの表面を流
れた雨水や、上方の外壁パネルと下方の外壁パネルとの
間に吹き付けた雨水がこの水切り板を伝って、下方の外
壁パネルの外側に流れ落ち、この間から雨水が屋内に浸
入しないように防水することができるので、多く採用さ
れている防水構造である。
【0004】一方、ユニット建物は、特公昭62−62
224号公報に記載あるように、運搬可能な一定の大き
さの箱形の、且つ、内部、外部の仕上げられた建物ユニ
ットを、予め、工場で製造し、この建物ユニットを複数
個施工現場に運搬し、施工現場で組み立てて建物となす
もので、現場施工期間が短く、且つ、寸法精度のよい標
準化された建物となる特徴があるから広く採用されてい
る。このユニット建物では、外壁パネルが取り付けられ
ている下階の建物ユニットの上に外壁パネルが取り付け
られている下階の建物ユニットを据え付けているが、上
記建物と同様に、下方の外壁パネルである下階の建物ユ
ニットの外壁パネルと、上方の外壁パネルである上階の
建物ユニットの外壁パネルとの間から雨水が浸入しない
ように防水する必要がある。
【0005】このユニット建物でも、ユニット建物以外
の建物と同様に、上方の外壁パネルである上階の建物ユ
ニットの外壁パネルの屋内側から、下方の外壁パネルで
ある下階の建物ユニットの外壁パネルの屋外側に水切り
板を取り付ける水切り構造を採用することが多い。
【0006】かかる水切り構造にする場合には、下階の
建物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付けた後
に、この水切り板を取り付けてもよいが、現場施工工数
を減らして現場施工期間の短いというユニット建物の特
徴を発揮させるために、上階の建物ユニット又は下階の
建物ユニットに、予め工場等で水切り板を取り付けてい
て、下階の建物ユニットの上に上階の建物ユニットを据
え付けるだけで、上階の外壁パネルと下階の外壁パネル
の間から雨水の浸入のない水切り構造が完成することが
望ましい。
【0007】かかる水切り構造としては、特開平8−1
05125号公報に記載されている水切り構造が知られ
ている。この特開平8−105125号公報に記載され
ている水切り構造に使用する水切り板は、上側水切り板
と下側水切り板(公報では胴差と称している)とに分割
されている。この上側水切り板は、板状の挿入部と、こ
の挿入部の下端に設けられた押さえ部とを有する長尺体
であり、下側水切り板は、下端部に下方の外壁パネルの
上端面を覆う形状の取付部と、上端部にこの取付部に対
して略平行な弾性タイト材とを有する長尺体である。
【0008】そして、下側水切り板の取付部を下階の建
物ユニットの外壁パネルの上端部に取り付ける。する
と、取付部が下方の外壁パネルの上端面を覆い、弾性タ
イト材が下方の外壁パネルの上端面に対して略平行にな
った状態に、下側水切り板が下階の外壁パネルに取り付
けられる。又、上階の建物ユニットの間柱に外壁パネル
を取り付け、この建物ユニットの間柱と外壁パネルとの
間に、下方から上側水切り板の挿入部を挿入して取り付
ける。すると、上側水切り板の押さえ部が外壁パネルか
ら若干突出した状態に取り付けられる。
【0009】施工現場では、先ず、下階の建物ユニット
を据え付け、次に、この据え付けられている下階の建物
ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付ける。する
と、上階の建物ユニットに取り付けられている上側水切
り板の押さえ部で下階の建物ユニットに取り付けられて
いる下側水切り板の弾性タイト材を押圧する。その結
果、挿入部が上方の外壁パネルの屋内側に取り付けられ
た上側水切り板と、取付部が下方の外壁パネルの上端面
を覆っている下側水切り板とが弾性タイト材を挟んで水
密に連結される。
【0010】このようになっているから、上階の外壁パ
ネルの表面を流れ落ちたり、上階の外壁パネルと下階の
外壁パネルの間に吹き付けた雨水が上側水切り板から弾
性タイト材、下側水切り板を経て下方の外壁パネルの屋
外側に落下し、この部分から雨水が屋内に浸入しなくな
る。このように、上記特開平8−105125号公報に
記載されている水切り構造は、下階の建物ユニットの上
に上階の建物ユニットを据え付けるだけで、上方の外壁
パネルと下方の外壁パネルとの間が防水できるので、ユ
ニット建物の水切り構造としては極めて便利な水切り構
造である。
【0011】このような水切り板を上側水切り板と下側
水切り板とに分割する手段は、ユニット建物以外の建物
でも利用可能である。即ち、先ず、下方の外壁パネルの
上端部に下側水切り板を取り付け、上方の外壁パネルの
下端部に上側水切り板を取り付けていて、下方の外壁パ
ネルを取付け、この上に上方の外壁パネルを取付けるだ
けで、この間の防水が完成する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記ユニット
建物の水切り構造では、下階の建物ユニットの上に上階
の建物ユニットを据え付けるときの衝撃で、上側水切り
板が倒れて、上側水切り板の押さえ部が下側水切り板の
弾性タイト材の上に載らなく、この部分から雨水が漏れ
るという問題が発生することがある。この問題はユニッ
ト建物だけでなく、通常の建物においても、同様な問題
が発生する。
【0013】又、ユニット建物では、上階の外壁パネル
を柱や間柱等の縦方向の構造材に差し渡して取り付ける
というように、複数の外壁パネルを建物の縦方向の構造
材に複数の並べられて取り付ける。従って、1本の構造
材には、隣接する外壁パネルの側縁部が取り付けられて
いる。そして、この隣接する2枚の外壁パネルの間を、
ガスケット等を挿入して防水することが多いが、この2
枚の外壁パネルの間のガスケット等の防水が不十分であ
ると、このガスケットと外壁パネルとの間から雨水が浸
入し、この雨水が間柱等の建物の縦の構造材の屋外側面
を伝って落下し、上側水切り板を越えて屋内に浸入する
ことがある。
【0014】そこで、本発明の目的は、水切り板が上側
水切り板と下側水切り板とに分割されていて、下側水切
り板を取り付けた下方の外壁パネルの上に、上側水切り
板を取り付けた上方の外壁パネルを取り付ける際に、上
側水切り板が転ぶことのない水切り構造と、併せて、隣
接する2枚の外壁パネルの間から浸入し、縦の構造材の
屋外側面を落下した雨水が屋内に浸入しない水切り構造
を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたものであって、請求項1記載の発明
は、下方の外壁パネルと上方の外壁パネルとの間に水切
り板が取り付けられた水切り構造であって、前記水切り
板は上側水切り板と下側水切り板とに分割され、下側水
切り板は、下端部に下方の外壁パネルの上端面を覆う形
状の取付部を有し、上端部にこの取付部に対して略平行
な弾性タイト材を有する長尺体であり、上側水切り板
は、板状の挿入部と、この挿入部の下端部に設けられた
押さえ部とからなる長尺体であり、前記下方の外壁パネ
ルが建物の構造材に取り付けられ、この下方の外壁パネ
ルの上端面に下側水切り板の取付部が取り付けられ、前
記上側水切り板の挿入部が建物の構造材に、上側水切り
板の押さえ部で下側水切り板の弾性タイト材を押圧し、
挿入部と建物の構造材の間にスペーサーを挟んだ状態
に、取り付けられ、前記上方の外壁パネルが建物の構造
材に、上側水切り板の挿入部とスペーサーを挟んだ状態
に、取り付けられているものである。
【0016】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明に係り、隣接する2個の上方の外壁パネルの側縁部が
建物の1本の縦方向の構造材に取り付けられ、この建物
の縦方向の構造材の下部から上側水切り板の屋外側まで
を覆った状態に、シールシートが設けられているもので
ある。
【0017】本発明における建物の構造材とは、外壁パ
ネル近傍にある建物を構成する構造材のことであって、
床梁、天井梁、柱、間柱、マグサ、窓台等をいう。又、
縦方向の構造材とは、外壁パネルが取り付けられる柱や
間柱等の縦方向の構造材をいう。本発明に使用する上側
水切り板には、弾性タイト材を押圧したときに後退しな
いように、上方の外壁パネルや建物の構造材の突出場所
に係止できる係止片を設けてもよい。
【0018】本発明に使用する弾性タイト材は、弾性を
有する長尺体で、他の部材に押圧した状態に接触したと
きに、この弾性タイト材が元の状態に戻ろうとする弾性
により、押圧した他の部材を押し返えそうとする力が絶
えず働き、この接触部を気密状態や水密状態に維持する
ものであり、合成ゴムや天然ゴム等のゴムや軟質塩化ビ
ニル樹脂、軟質ウレタン樹脂等の軟質合成樹脂等の長尺
体が好適である。
【0019】本発明に使用するスペーサーは、上側水切
り板が転ばないように、上側水切り板と建物の構造材と
の間に設けられるものであって、合成ゴムや天然ゴム等
のゴムや軟質塩化ビニル樹脂、軟質ウレタン樹脂等の軟
質合成樹脂や、ゴムや合成樹脂の発泡体等の弾性を有す
る物質や、木材や金属等の固い物質等の適宜材料で製造
されたものが使用される。
【0020】そして、このスペーサーの厚みは建物の構
造材と上方の外壁パネルとの間の距離から上側水切り板
の挿入部の厚みを引いた距離と略等しいか若干小さいも
のがよい。尚、スペーサーが弾性を有する物質で製造さ
れているときには、このスペーサーが上側水切り板と建
物の構造材とに挟まれても、弾性により、厚みが小さく
なるので、厚みが建物の構造材と上方の外壁パネルとの
間の距離から上側水切り板の挿入部の厚みを引いた距離
より若干大きい方がよい。
【0021】このスペーサーは上側水切り板の挿入部の
長手方向の全長にわたって設けられていてもよいし、上
側水切り板の所々に設けられていてもよい。又、設ける
手段としては、上側水切り板に一体に設けてもよいし、
鉤状の係止手段等で係止して取り付けてもよいし、接着
剤や粘着剤や粘着テープ等の接着手段で取り付けてもよ
い。更に、このスペーサーは、どこにも取り付けること
なく、上側水切り板を建物の構造材に取り付ける際に、
上側水切り板の挿入部に添えた状態にして、上側水切り
板と一緒に取り付けるようにしてもよい。
【0022】本発明に使用するシールシートは、建物の
構造材と上側水切り板の上側縁との間を防水するもので
あって、EPDM等の合成ゴムや軟質塩化ビニル樹脂等
の軟質合成樹脂や軟質ウレタン樹脂等の合成樹脂発泡体
をシート状にしたものが好適である。
【0023】このシールシートは、隣接する2個の上方
の外壁パネルの間にある建物の縦方向の構造材の下部か
ら上側水切り板の屋外側までを覆った状態に、設けられ
ているが、このシールシートを設ける手段としては、上
側縁部のみを建物の縦の構造構造材の下部に取り付け、
下側を、建物の縦方向の構造材の下部から上側水切り板
の挿入部までを覆った状態に、垂れ下げたり、この垂れ
下げた下部を上側水切り板に設けた接着剤や両面粘着テ
ープで接着してもよい。又、シールシートの一面に接着
剤や粘着剤を塗布したり、両面粘着テープを貼り付けて
いて、このシールシートを建物の縦方向の構造材の下部
から上側水切り板の挿入部の屋外側までを覆った状態
に、貼り付けてもよい。
【0024】このシールシートの形状は、特に限定され
ない。例えば、正方形、長方形、円形等でもよいが、長
方形で、上側をV字形に切欠した形状が、隣接する2枚
の外壁パネルの隙間にある間柱等の建物の縦方向の構造
材の表面を雨水が流れ落ちたときに、この雨水がV字形
に切欠した上端面に沿って縦方向の構造材の中央部分に
集まって、このシールシートの中央部の屋外側面に沿っ
て流れ落ちるようになり、この雨水がシールシートの外
側に出る危険性がなくなるので、好ましい。
【0025】(作用)請求項1記載の発明の作用を、特
公昭61−62224号公報に記載されているユニット
建物に水切り板を取り付けて本発明の水切り構造にする
一施工方法を例に挙げて、説明する。特公昭61−62
224号公報に記載されているユニット建物を構成する
建物ユニットは、矩形状の四隅に立設した4本の柱と、
この柱の下端部を矩形の辺に沿って連結した4本の床梁
と、柱の上端部を矩形の辺に沿って連結した天井梁とか
らなる骨格を有する。
【0026】そして、外壁パネルを取り付ける場所に
は、床梁と天井梁とに間柱が差し渡されて取り付けられ
ている。又、外壁パネルは、外壁材の周囲に取付部材で
あるフレームが取り付けられたものである。本発明で
は、先ず、下階の建物ユニットに外壁パネルを取り付
け、この外壁パネルの上端面に下側水切り板の取付部を
取り付ける。
【0027】すると、下側水切り板は、下端部に下方の
外壁パネルの上端面を覆う形状の取付部と、上端部に取
付部に対して略平行な弾性タイト材とを有する長尺体で
あるので、必然的に、下側水切り板の取付部が下階の外
壁パネルの上端面を覆い、上端部に取り付けられている
弾性タイト材が下階の外壁パネルの上端面にほぼ平行に
なる。
【0028】一方、スペーサーを上側水切り板の屋内側
面に挿入部に取り付ける。この際、スペーサーの厚みが
建物の構造材と上階の外壁パネルとの間の距離から上側
水切り板の挿入部の厚みを引いた距離に略等しくする
と、上側水切り板が最も転び難くなるので好ましい。例
えば、スペーサーの厚みを外壁パネルの中で最も屋内側
に突出しているフレームと、このフレームが対峙する建
物の構造材(床梁や間柱)との距離から上側水切り板の
厚みを引いた距離に略等しくし、このスペーサーを取り
付ける位置を、上方の外壁パネルの下側のフレームが当
接する上側水切り板の反対側面にすると、このスペーサ
ーと上側水切り板の挿入部が外壁パネルの中で最も屋内
側に突出しているフレームと、建物の構造材(床梁や間
柱)に挟まれて上側水切り板が最も転び難くなる。
【0029】このスペーサーが取り付けられている上側
水切り板を、上階の建物ユニットの構造材(床梁又は間
柱)に取り付ける。(請求項2記載の発明では、次に、
シールシートを間柱の下部に、間柱の下部から上側水切
り板の屋外側までを覆った状態に、取り付ける。する
と、このシールシートが上側水切り板の挿入部と上方の
建物ユニットの構造材(間柱や床梁)との隙間を覆った
状態になる。)
【0030】次に、この上階の建物ユニットに上階の外
壁パネルを、上階の建物ユニットの隣合う間柱に差し渡
した状態に押し当てて、この外壁パネルの両側のフレー
ムと間柱とをリベットで連結する。すると、床梁又は間
柱に取り付けられているスペーサーと上側水切り板の挿
入部と(更に、請求項2記載の発明では、シールシート
が間柱に取り付けられているので、このシールシート
と)が、上階の外壁パネルと構造材(床梁又は間柱)と
に挟まれた状態になり、このスペーサー等がこの隙間を
占拠し、上側水切り板の挿入部等が前後に移動できない
ように取り付けられるし、押さえ部が上方の外壁パネル
の下側から突出した状態になって、上側水切り板が上階
の建物ユニットに取り付けられる。
【0031】次に、下階の建物ユニットを据え付け、こ
の上に上階の建物ユニットを据え付ける。すると、上階
の建物ユニットに取り付けられている上側水切り板の押
さえ部が、下階の建物ユニットの下側水切り板の弾性タ
イト材を押圧した状態になり、請求項1記載の発明の構
造となる。このように、下階の建物ユニットの上に上階
の建物ユニットを据え付けるだけで、請求項1記載の水
切り構造になる。
【0032】そして、この下階の建物ユニットの上に上
階の建物ユニットを据え付けた請求項1記載の水切り構
造では、上側水切り板と下側水切り板とが弾性タイト材
を挟んで水密に連結されているので、上側の外壁パネル
の表面を流れ落ちたり、上方の外壁パネルと下方の外壁
パネルの間に吹き付けた雨水が上側水切り板、弾性タイ
ト材、下側水切り板を経て下階の外壁パネルの屋外側に
流れ、上階の外壁パネルと下階の外壁パネルの間が防水
できる。
【0033】しかも、上側水切り板の挿入部が前後に移
動できない状態に取り付けられているので、下階の建物
ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付ける際に、
上側水切り板の押さえ部に多少の衝撃があっても、上側
水切り板が転ぶことがなく、確実に上側水切り板の押さ
え部で下側水切り板の弾性タイト材を押圧した状態にな
る。
【0034】このように、下階の建物ユニットの上に上
階の建物ユニットを据え付けるだけで、上方の外壁パネ
ルと下方の外壁パネルとの間が防水できるし、下階の建
物ユニットの上に上階の建物ユニットを据え付けるとき
の衝撃でも上側水切り板が転ばないので、ユニット建物
の水切り構造としては極めて好適な水切り構造である。
【0035】請求項2記載の発明では、隣接する2個の
上方の外壁パネルの側縁部が建物の1本の縦方向の構造
材に取り付けられ、この建物の縦方向の構造材の下部か
ら上側水切り板の屋外側までを覆った状態に、シールシ
ートが設けられている。このような構造にするには、前
記括弧内に説明したように施工すればよい。この請求項
2記載の水切り構造では、隣合う外壁パネルの間に取り
付けられたガスケットと外壁パネルとの隙間から浸入し
た雨水が、間柱等の建物の構造材の屋外面を流れて落下
しても、この雨水は建物の構造材に取り付けられている
シールシートの屋外側面を流れて、上側水切り板、下側
水切り板を経て、下方の外壁パネルの屋外側に到り、屋
内側には浸入しない。
【0036】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例で説明する。 (実施例1)図1〜図7は本発明をユニット建物に適用
した一実施例を示すもので、図1はユニット建物を示す
斜視図、図2は建物ユニットを示す一部切欠斜視図、図
3は図1のA−A線における断面図、図4はスペーサー
と両面粘着テープを取り付けた上側水切り板を示すもの
で、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は側面
図、図5は外壁パネルの裏面を示す斜視図、図6(イ)
は2階の建物ユニットに外壁パネルを取り付けた主要部
を示す斜視図、(ロ)は(イ)のB−B線における断面
図、図7は2階の建物ユニットに上側水切り板を取り付
ける施工方法を示すもので、間柱にシールシートを取り
付けた状態の主要部を示す斜視図、(ロ)は2階の建物
ユニットに上側水切り板を取り付けようとする状態の主
要部を示す斜視図、(ハ)は上側水切り板を取り付けた
状態の主要部を示す斜視図、(ニ)は2階の建物ユニッ
トに上側水切り板が取り付けられた主要部を示す斜視図
である。
【0037】図1〜図7において、Uはユニット建物で
あり、このユニット建物Uは、図1に示すように、基礎
9の上に9個の建物ユニット1が据え付けられて1階が
形成され、この1階の建物ユニッイト1の上に9個の建
物ユニット1が据え付けられて2階が形成され、この2
階の建物ユニット1の上に屋根パネル95が取り付けら
れたものである。
【0038】建物ユニット1は、図2に示すように、矩
形状の四隅に立設した4本の鋼製の四角筒体の柱11
と、この4本の柱11の下端部を矩形状の辺に沿って連
結した4本の鋼製の断面コ字形長尺体の床梁12と、4
本の柱11の上端部を矩形状の辺に沿って連結した鋼製
の断面コ字形長尺体の天井梁13とからなる骨格を有す
る。
【0039】そして、建物ユニット1は、この骨格の相
対する長辺の床梁12、12に複数本の鋼製の四角筒体
の床小梁15が略平行に差し渡されて取り付けられ、こ
の床小梁15の上に複数本の木製の床根太16が取り付
けられ、この上にパーチクルボードの床材14が取り付
けられて床が形成され、相対する長辺の天井梁13、1
3に複数本の木製の天井野縁17が略平行に差し渡さ
れ、この天井野縁17の下面に石膏ボードの天井板18
が取り付けられて天井が形成されたものである。
【0040】又、外壁を設ける場所には、床梁12と天
井梁13との間に間柱19が取り付けられ、この間柱1
9の屋外側と屋内側にそれぞれ外壁パネル2と内壁パネ
ルとが取り付けられ、この外壁パネル2と内壁パネルと
の間にグラスウールの断熱材が設けられて壁が形成され
ている。外壁材パネル2は、図5に示すように、硬質木
片セメント板の外壁材21と、この外壁材21の周囲に
取り付けられた枠フレーム22と、この両側の枠フレー
ム22に差し渡された桟フレーム23とからなるもので
ある。
【0041】この相対する両側の枠フレーム22、22
には、外壁パネル2を間柱19に取り付けるための通孔
221が設けられている。又、間柱19にも、この通孔
221に対峙する位置に通孔191が設けられている。
尚、この間柱19には、1本の間柱19に隣接する2枚
の外壁パネル2の枠フレーム22を取り付けるために、
通孔191が2個ずつ対になって設けられている。
【0042】3はアルミニウム製の下側水切り板であ
り、この下側水切り板3は、図3に断面が示されている
ように、1階の建物ユニット1の外壁パネル2の上端面
を覆う形状の取付部31と、この取付部31の上の弾性
タイト材32とを有する長尺体である。尚、この弾性タ
イト材32は取付部31と略平行になっている。
【0043】35はアルミニウム製の化粧材取付材であ
り、この化粧材取付材35は下側水切り板3の取付部3
1に沿う形状の本体36と、次に示す化粧材5を取り付
けるための一対の係止片37とを有する長尺体である。
4はアルミニウム製のフラッシュバンドであり、このフ
ラッシュバンド4は、図3に断面が示されているよう
に、下側水切り板3と外壁材21との間から天井梁13
の上側に架け渡し可能な板状の長尺体である。
【0044】45と46は連続気泡の軟質ウレタン樹脂
発泡体のテープ状の長尺体のシートにタールを含ませた
シール材である。5は2階の建物ユニット1に取り付け
られている外壁パネル2と1階の建物ユニット1に取り
付けられている外壁パネル2との隙間を覆って、この部
分を美麗にするアルミニウム製の化粧材であり、この化
粧材5は、図4に示すように、化粧材取付材35の係止
片37に係止される一対の係止片51を有する長尺体で
ある。
【0045】6はアルミニウム製の上側水切り板であ
り、この上側水切り板6は、2階の建物ユニット1の外
壁パネル2と床梁12や間柱19との間に挿入される挿
入部61と、この挿入部61の下端部に設けられた押さ
え部62と、挿入部61の屋外側面に設けられた係止片
63とを有する長尺体である。7は合成ゴム製のスペー
サーであり、このスペーサー7は、床梁12や間柱19
と2階の外壁パネル2の下側のフレーム22との間の距
離から上側水切り板6の挿入部61の厚みを引いた距離
と略等しい厚みを有する短尺体であり、このスペーサー
7は、図4に示すように、上側水切り板6の挿入部61
の屋外側面の所々に接着剤で接着されて取り付けられて
いる。
【0046】74aは両面粘着テープであり、この両面
粘着テープ74は、図4に示すように、上側水切り板6
の挿入部61の屋内側面の係止片63の上方に長手方向
に長く取り付けられている。8は軟質塩化ビニル樹脂製
のシールシートであり、このシールシート8は、図7
(イ)に示すように、矩形状の上側をV字形に切欠し、
上端部の裏面に粘着剤層を有する短尺体で、この粘着剤
層で2階の建物ユニット1の間柱19に貼り付け、間柱
19から上側水切り板6の挿入部61の屋外側までを覆
った状態に垂れ下げて使用するものである。
【0047】このユニット建物の施工方法と水切り構造
の作用について説明する。工場で、図2に示すように、
矩形状の四隅に4本の柱11を立設し、この4本の柱1
1の下端部を矩形状の辺に沿って床梁12で連結し、4
本の柱11の上端部を矩形状の辺に沿って天井梁13で
連結して建物ユニット1の骨格を製造する。そして、こ
の建物ユニット1の骨格の相対する長辺の床梁12、1
2に複数本の床小梁15を略平行に差し渡して取り付
け、この床小梁15の上に複数本の床根太16を取り付
け、この上に床材14を取り付けて床を形成し、相対す
る長辺の天井梁13、13に複数本の天井野縁17を略
平行に差し渡し、この天井野縁17の下面に天井板18
を取り付けて天井を形成して建物ユニット1を製造す
る。
【0048】尚、外壁を設ける場所には、床梁12と天
井梁13との間に複数本の間柱19を取り付け、この隣
合う間柱19の屋外側と屋内側にそれぞれ外壁パネル2
と内壁パネルを差し渡して取り付け、この外壁パネル2
と内壁パネルとの間にグラスウールの断熱材を設けて壁
が形成する。
【0049】この外壁パネル2の取付方法を更に詳細に
説明する。1階の建物ユニット1の間柱19に、裏面に
粘着剤層を有するポリエチレン発泡体シートを貼り付
け、このポリエチレン発泡体シートの上から外壁パネル
2を隣合う2本の間柱19に差し渡して押し付け、間柱
19に設けられている通孔191から外壁パネル2のフ
レーム22に設けられている通孔221に挿入したリベ
ットで、外壁パネル2を建物ユニット1に取り付ける。
尚、このポリエチレン発泡体シートは間柱19と外壁パ
ネル2のフレーム22との間を水密にするためのもので
ある。
【0050】次に、この外壁パネル2の上端から天井梁
13にフラッシュバンド4を差し渡して載置する。次
に、このフラッシュバンド4の上の上にシール材46を
載せ、この上に外壁パネル2の上端面に下側水切り板3
の取付部31と化粧材取付材35を載せ、ビス39で下
側水切り板3と化粧材取付材35を外壁パネル2に固定
する。このようにして、1階の建物ユニット1の外壁パ
ネル2の上端面に下側水切り板3の取付部31を取り付
ける。
【0051】すると、下側水切り板3は、下端部に1階
の外壁パネル2の上端面を覆う形状の取付部31と、上
端部31に取付部31に対して略平行な弾性タイト材3
2とを有する長尺体であるので、必然的に、下側水切り
板3の取付部31が下方の外壁パネルの上端面を覆い、
上端部に取り付けられている弾性タイト材32が1階の
外壁パネル2の上端面にほぼ平行になる。又、隣接する
外壁パネル2と外壁パネル2との間に図示しないガスケ
ットを挿入して、この間を防水する。このようにして、
1階の建物ユニット1を製造する。
【0052】一方、図4に示すように、スペーサー7を
上側水切り板6の挿入部61の室内側面の所々に取り付
ける。この際、このスペーサー7の取付位置は、上側水
切り板6を2階の建物ユニット1の床梁12に取り付
け、間柱19に外壁パネル2を取り付けたときに、図3
に示すように、2階の外壁パネル2の下側のフレーム2
2が当接する予定の上側水切り板6の挿入部61の位置
の反対側面とする。次に、2階の建物ユニット1の間柱
19に、裏面に粘着剤層を有するポリエチレン発泡体シ
ート192を貼り付け、図7(イ)に示すように、この
間柱19の下部にポリエチレン発泡体シート192の上
からシールシート8を貼り付け、下方に垂れ下げてお
く。
【0053】次に、スペーサー7が取り付けられている
上側水切り板6を、図7(ロ)に示すように、2階の建
物ユニット1の床梁12の屋外側面に押し付け、図7
(ハ)に示すように、高さ調整台99に載せて粘着テー
プ69で所定位置に固定して、床梁12に上側水切り板
6を取り付ける。そして、間柱19に取り付けられてい
るシールシート8をこの上に垂れ下げ、上側水切り板6
に貼り付けられている両面粘着テープ64に貼り付け
て、このシールシート8で間柱19から上側水切り板6
の屋内側までを覆った状態にする。すると、図6、図7
(ニ)、図3に示すように、このシールシート8が上側
水切り板6の挿入部61と2階の間柱19や床梁12と
の隙間を覆った状態になり、この隙間から雨水が浸入で
きなくなる。
【0054】次に、外壁パネル2を隣合う2本の間柱1
9に差し渡し、ポリエチレン発泡体シート192の上か
ら押し付け、間柱19に設けられている通孔191から
外壁パネル2のフレーム22に設けられている通孔22
1に挿入したリベットで、外壁パネル2を建物ユニット
1に取り付ける。
【0055】すると、床梁12との間に取り付けられて
いるスペーサー7と上側水切り板6の挿入部61とシー
ルシート8とが、2階の外壁パネル2の下側のフレーム
22と床梁12に挟まれた状態になり、このスペーサー
7等が隙間を占拠し、上側水切り板6の挿入部61等が
前後に移動できないようになるし、上側水切り板6の押
さえ部62が突出した状態になって、上側水切り板6が
2階の建物ユニット1に取り付けられる。
【0056】この際、上側水切り板6の係止片63は、
図3に示すように、2階の建物ユニット1の外壁パネル
2の下側のフレーム22の下側に引っ掛かって、上側水
切り板6が上方に移動しないようにする。又、隣接する
外壁パネル2と外壁パネル2との間に図示しないガスケ
ットを挿入してこの間を防水する。その他、屋根パネル
2を製造する。
【0057】このようにして製造した1階の建物ユニッ
ト1、2階の建物ユニット1、屋根パネル2等を施工現
場に運搬する。施工現場では、予め設けられている基礎
9の上に1階の建物ユニット1を据え付ける。次に、1
階の建物ユニット1の天井梁13の上にシール材45を
載せ、1階の建物ユニット1の柱11の上に2階の建物
ユニット1の柱11が載るように、1階の建物ユニット
1に2階の建物ユニット1を据え付ける。
【0058】すると、図3に示すように、2階の建物ユ
ニット1に取り付けられている上側水切り板6の押さえ
部62が、1階の建物ユニット1の下側水切り板3の弾
性タイト材32を押圧した状態になる。この2階の建物
ユニット1を1階の建物ユニット1の上に据え付ける際
の上側水切り板6の押さえ部62に多少の衝撃があって
も、この上側水切り板6の挿入部61が前後に移動しな
いようになっているので、上側水切り板6が転ぶことが
なく、確実に上側水切り板6の押さえ部62で下側水切
り板3の弾性タイト材32が押圧される。
【0059】このようにして、1階の建物ユニット1の
上に2階の建物ユニット1を据え付けると、上側水切り
板6と下側水切り板3とが弾性タイト材32を挟んで水
密に連結され、2階の外壁パネル1の表面を流れ落ちた
り、2階の建物ユニット1の外壁パネル2と1階の建物
ユニット1の外壁パネル2の間に吹き付けた雨水が2階
の外壁パネル1から、上側水切り板6、弾性タイト材3
2、下側水切り板3を経て1階の建物ユニット1のの外
壁パネル2の屋外側に流れ、この部分が防水される。
【0060】このように、1階の建物ユニット1の上に
2階の建物ユニット1を据え付けるだけで、2階の建物
ユニット1の外壁パネル2と1階の建物ユニット1の外
壁パネル2との間が防水できるし、1階の建物ユニット
1の上に2階の建物ユニット1を据え付ける衝撃で、上
側水切り板6は倒れないので、ユニット建物の水切り構
造としては極めて好適な水切り構造である。
【0061】又、2階の建物ユニット1の隣接する2個
の外壁パネル2の間にはガスケットが挿入されていて防
水されているが、この防水に不備があって、この隣接す
る外壁パネル2と外壁パネル2の間から間柱19の屋外
側面に雨水が浸入することがある。しかし、この隣合う
外壁パネル2と外壁パネル2の間に浸入した雨水は、間
柱19の屋外側面を流れて落下するが、この間柱19の
下端部にはシールシート8が取り付けられ、このシール
シート8が間柱19から上側水切り板6の屋外側までを
覆った状態になっているので、シールシート8の屋外側
面を流れて、上側水切り板6の屋外側面に流れ落ちる。
即ち、このシールシート8が上側水切り板6の挿入部6
1と2階の間柱19や床梁12との隙間から雨水が屋内
側には浸入しない。
【0062】次に、化粧材5を化粧材取付材35に、一
対の係止片係37に一対の係止片37を係止させて、取
り付ける。すると、この2階の建物ユニット1の外壁パ
ネル2と1階の建物ユニット1の外壁パネルとの間が化
粧材5で覆われて美麗になる。その他、種々な仕上げを
行うとユニット建物Uが完成する。
【0063】(実施例2)図8及び図9は本発明の他の
実施例を示すもので、図8はスペーサーを取り付けた上
側水切り板を示すもので、(イ)は正面図、(ロ)は平
面図、(ハ)は側面図、図9は1階の外壁パネルの2階
の外壁パネルとの接続部を示す断面図である。
【0064】この図8及び図9に示す実施例2を図1〜
図7に示す実施例1と比較すると、上側水切り板6aの
構造が異なる。即ち、上側水切り板6aは、図8に示す
ように、挿入部61aと、この挿入部61aの下端部に
設けられた押さえ部62aと、挿入部61aの屋外側面
に設けられた係止片63aとを有する長尺体であり、こ
の挿入部61aにスペーサー7aと両面粘着テープ64
aが取り付けられていることは、実施例1と略同じであ
るが、上側水切り板6aの係止片63aの下側にも別の
スペーサー75aが取り付けられていることが異なる。
【0065】そして、この別のスペーサー75aが取り
付けられた上側水切り板6aを2階の建物ユニットの外
壁パネル2aに取り付けると、図9に示すように、外壁
パネル2aの下側フレーム22aの下方の空間がこの別
のスペーサー75aにより占拠され、上側水切り板6a
が更に転び難くなる。その他の構造、施工方法、作用は
実施例1と略同じであるので、説明を省略する。
【0066】(実施例3)図10は本発明の別の実施例
を示すもので、1階の外壁パネルの2階の外壁パネルと
の接続部を示す断面図である。
【0067】この図10に示す実施例3を図1〜図7に
示す実施例1と比較すると、化粧材5bと化粧材取付材
35bの形状が異なる。即ち、化粧材取付材35bは、
連結材37bと取付材38bとに分割されていて、連結
材37bが下側水切り板3bに係止され、この下側水切
り板3bと一緒にビス39bで下階の建物ユニット1b
の外壁パネル2bに取り付けられ、この連結材37bに
取付材38bがビス36bで取り付けられていること、
取付材38bが化粧材5bに沿う形状になっていること
が異なる。
【0068】そして、このように化粧取付材35bが連
結材37bと取付材38bに分割されていると、化粧材
5bが化粧取付材35bに取り付け易くなると同時に、
化粧材5bをしっかりと固定できる。その他の構造、施
工方法、作用は実施例1と略同じであるので、説明を省
略する。
【0069】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、下方の外壁パネ
ルと上方の外壁パネルとの間に水切り板が取り付けられ
た水切り構造であって、前記水切り板は上側水切り板と
下側水切り板とに分割され、下側水切り板は、下端部に
下方の外壁パネルの上端面を覆う形状の取付部を有し、
上端部にこの取付部に対して略平行な弾性タイト材を有
する長尺体であり、上側水切り板は、板状の挿入部と、
この挿入部の下端部に設けられた押さえ部とからなる長
尺体であり、前記下方の外壁パネルが建物の構造材に取
り付けられ、この下方の外壁パネルの上端面に下側水切
り板の取付部が取り付けられ、前記上側水切り板の挿入
部が建物の構造材に、上側水切り板の押さえ部で下側水
切り板の弾性タイト材を押圧し、挿入部と建物の構造材
の間にスペーサーを挟んだ状態に、取り付けられ、前記
上方の外壁パネルが建物の構造材に、上側水切り板の挿
入部とスペーサーを挟んだ状態に、取り付けられている
から、上側水切り板と下側水切り板とが弾性タイト材を
挟んで水密に連結され、上側の外壁パネルの表面を流れ
落ちたり、上方の外壁パネルと下方の外壁パネルの間に
吹き付けた雨水が上側水切り板、弾性タイト材、下側水
切り板を経て下階の外壁パネルの屋外側に流れ、上階の
外壁パネルと下階の外壁パネルの間が防水できる。
【0070】しかも、床梁又は間柱等の構造材に取り付
けられているスペーサーと上側水切り板の挿入部とが、
上方の外壁パネルと床梁又は間柱とに挟まれ、この上方
の外壁パネルと構造材との隙間をスペーサー等が占拠
し、上側水切り板の挿入部等が前後に移動できないよう
に取り付けられている。従って、下階の建物ユニットの
上に上階の建物ユニットを据え付ける際に、上側水切り
板の押さえ部に多少の衝撃があっても、上側水切り板が
転ぶことがなく、確実に上側水切り板の押さえ部で下側
水切り板の弾性タイト材を押圧した状態になる。
【0071】このように、下階の建物ユニットを据え付
け、この上に上階の建物ユニットを据え付けるだけで、
上方の外壁パネルと下方の外壁パネルとの間が防水され
るし、上階の建物ユニットを下階の建物ユニットの上に
据え付けるときの衝撃等で、上側水切り板が転ぶことが
ないので、ユニット建物の水切り構造としては極めて好
適な水切り構造である。
【0072】請求項2記載の発明は、隣接する2個の上
方の外壁パネルの側縁部が建物の1本の縦方向の構造材
に取り付けられ、この建物の縦方向の構造材の下部から
上側水切り板の屋外側までを覆った状態に、シールシー
トが設けられているから、隣合う外壁パネルの間に取り
付けられたガスケットと外壁パネルとの隙間から浸入し
た雨水が、間柱等の建物の構造材の屋外面を流れて落下
しても、この雨水は建物の構造材に取り付けられている
シールシートの屋外側面を流れて、上側水切り板、下側
水切り板を経て、下方の外壁パネルの屋外側に落下し、
雨水が屋内側には浸入しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明をユニット建物に適用した一実施例を示
すもので、ユニット建物を示す斜視図である。
【図2】建物ユニットを示す一部切欠斜視図である。
【図3】図1のA−A線における断面図である。
【図4】スペーサーを取り付けた上側水切り板を示すも
ので、(イ)は正面図、(ロ)は平面図、(ハ)は側面
図である。
【図5】外壁パネルの裏面を示す斜視図である。
【図6】(イ)は2階の建物ユニットに外壁パネルを取
り付けた主要部を示す斜視図、(ロ)は(イ)のB−B
線における断面図である。
【図7】2階の建物ユニットに上側水切り板を取り付け
る施工方法を示すもので、間柱にシールシートを取り付
けた状態の主要部を示す斜視図、(ロ)は2階の建物ユ
ニットに上側水切り板を取り付けようとする状態の主要
部を示す斜視図、(ハ)は下側水切り板を取り付けた状
態の主要部を示す斜視図、(ニ)は2階の建物ユニット
に上側水切り板が取り付けられた主要部を示す斜視図で
ある。
【図8】本発明の他の実施例を示すもので、スペーサー
を取り付けた上側水切り板を示すもので、(イ)は正面
図、(ロ)は平面図、(ハ)は側面図である。
【図9】1階の外壁パネルの2階の外壁パネルとの接続
部を示す断面図である。
【図10】本発明の別の実施例を示すもので、1階の外
壁パネルの2階の外壁パネルとの接続部を示す断面図で
ある。
【符号の説明】
U ユニット建物 1 建物ユニット 12 床梁 19 間柱 2 外壁パネル 3 下側水切り板 31 取付部 32 弾性タイト材 6、6a 上側水切り板 61、61a 挿入部 62、62a 押さえ部 7、7a スペーサー 8 シールシート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下方の外壁パネルと上方の外壁パネルと
    の間に水切り板が取り付けられた水切り構造であって、
    前記水切り板は上側水切り板と下側水切り板とに分割さ
    れ、下側水切り板は、下端部に下方の外壁パネルの上端
    面を覆う形状の取付部を有し、上端部にこの取付部に対
    して略平行な弾性タイト材を有する長尺体であり、上側
    水切り板は、板状の挿入部と、この挿入部の下端部に設
    けられた押さえ部とからなる長尺体であり、前記下方の
    外壁パネルが建物の構造材に取り付けられ、この下方の
    外壁パネルの上端面に下側水切り板の取付部が取り付け
    られ、前記上側水切り板の挿入部が建物の構造材に、上
    側水切り板の押さえ部で下側水切り板の弾性タイト材を
    押圧し、挿入部と建物の構造材の間にスペーサーを挟ん
    だ状態に、取り付けられ、前記上方の外壁パネルが建物
    の構造材に、上側水切り板の挿入部とスペーサーを挟ん
    だ状態に、取り付けられていることを特徴とする水切り
    構造。
  2. 【請求項2】 隣接する2個の上方の外壁パネルの側縁
    部が建物の1本の縦方向の構造材に取り付けられ、この
    建物の縦方向の構造材の下部から上側水切り板の屋外側
    までを覆った状態に、シールシートが設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の水切り構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018155052A (ja) * 2017-03-21 2018-10-04 大和ハウス工業株式会社 防水部材、建物の防水構造、防水部材用鋼板および防水部材用シート

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