JP2003129578A - 外壁防水構造 - Google Patents

外壁防水構造

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JP2003129578A
JP2003129578A JP2001322772A JP2001322772A JP2003129578A JP 2003129578 A JP2003129578 A JP 2003129578A JP 2001322772 A JP2001322772 A JP 2001322772A JP 2001322772 A JP2001322772 A JP 2001322772A JP 2003129578 A JP2003129578 A JP 2003129578A
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gap
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waterproof sheet
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Masaki Takada
雅紀 高田
Satoshi Kitagawa
聡 北川
Hiroshi Sato
佐藤  寛
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築物の壁面パネル同士の間隙における防水
構造を、施工が簡単で防水機能に優れたものにする。 【解決手段】 建築物の外壁のうち、隣接する壁面パネ
ルが間隙をあけて配置される個所における防水構造であ
って、前記間隙の屋外側を覆い、両側の壁面パネルの側
辺に沿って貼着される可撓性防水シートと、前記可撓性
防水シートの表面側で、壁面パネル同士の間隙を塞ぐ外
装面材とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外壁防水構造に関
し、住宅などの建築物の外壁を、壁面パネルを並べて構
成する際に、壁面パネル同士の隣接個所における防水を
果たす防水構造を対象にしている。
【0002】
【従来の技術】住宅などの建築物の外壁を、予め製造さ
れた矩形の壁面パネルを並べて構築することが行なわれ
ている。予め工場などで寸法形状や品質の安定した壁面
パネルを製造しておけば、建築現場での作業能率および
仕上がり品質が向上できるとされている。壁面パネルと
して、外壁の屋外に面する外装材から室内側に面する内
装材までを一体化した複合壁面パネルも知られている。
複合壁面パネルは、施工現場に建てつけるだけで、基本
的な外壁の施工作業が完了してしまい、極めて能率的な
建築施工が行なえ、工業化住宅などの施工に広く利用さ
れている。一定の規格寸法に作製された壁面パネルを大
量に製造しておき、壁面の大きさに合わせて並べる壁面
パネルの枚数や組み合わせを変えれば、建築物の設計変
更にも容易に対応できる。
【0003】2階建ての住宅の場合、1階部分と2階部
分とを含む一つの壁面全体を、壁面パネルを上下および
左右に並べて施工することが行なわれている。隣接して
配置された壁面パネル同士の間には、防水施工が施され
る。具体的には、壁面パネルの外装面材同士の隙間ある
いは目地にコーキング剤を充填して埋めたり、ガスケッ
ト材を嵌め込んだりする方法が採用される。隣接する壁
面パネルの間に、比較的に広い間隙があけられる場合が
ある。例えば、住宅の各部屋を区切る間仕切り壁が外壁
面に連結される個所や、外壁に隣接して柱が設置される
個所などでは、壁面パネルを柱や間仕切りの構造部材と
接合するために、外壁の壁面パネル同士の間には間隙が
あけられることがある。
【0004】このような壁面パネル同士の間隙個所で、
屋外側には、壁面パネルとは別に用意された外装面材
を、前記間隙個所を塞ぐように取り付ける。このような
外装面材は、幕板あるいは柱カバーとも呼ばれる。屋内
側には、柱や間仕切りなどの構造物が配置されたり、壁
面パネルとは別の内装面材を施工したりする。上記間隙
個所においても、防水施工が必要になる。この場合、間
隙個所を塞ぐ外装面材と壁面パネルとの隙間には、前記
同様のコーキング剤やガスケット材による防水施工が行
なえる。しかし、上記間隙個所の屋外側は、外装面材で
塞がれているだけであり、外装面材の背面側は空間にな
っていて、両側の壁面パネルの端面がそのまま露出する
ことになる。外装面材や前記コーキング個所から雨水な
どの水分が浸入してしまうと、壁面パネルを構成する部
材のうち、耐水性に劣る断熱材や下地材、表装材などの
端面に水分が浸入して、黴を発生させたり材料の腐食、
劣化を促進したりする心配がある。
【0005】そこで、前記間隙個所の防水性を向上させ
るために、外装面材の表面部分だけでなく、間隙個所の
内部側にも防水構造を設けて、防水構造の重層化を図る
ことが考えられている。具体的には、外装面材の裏側
で、両側の壁面パネルに、鋼板などの防水材料からなる
下地板を貼る方法が知られている。このような防水下地
板は、ビスや釘で壁面パネルに固定される。防水下地板
と壁面パネルとの隙間を塞ぐために、コーキングや防水
テープの貼着なども行なわれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来における
壁面パネル同士の間隙個所に対する防水施工は、手間が
かかり建築物のコストを増やす要因の一つになってい
た。前記した防水下地板やその取付金具は、製造コスト
がかさむ。特に、壁面パネル同士の間隙個所の寸法や構
造の違いに合わせて、それぞれ別個に設計された防水下
地板や取付金具を用意するのは、大変に手間がかかり、
材料コストが増えることになる。しかも、施工時には、
それぞれの施工個所に合った防水下地板などを正確に取
り付けないと、その部分の防水機能が低下してしまう。
【0007】壁面パネルの寸法や施工の誤差などによっ
て、前記間隙の寸法や形状に若干のバラツキが生じるの
は避けられない。そうすると、前記した防水下地板や取
付金具の取り付けが不正確になって、防水性が低下する
ことになる。さらに、施工時には十分な防水機能が達成
されていても、建築物が経時的に変形したり、地震等の
外力で変形したりすると、前記間隙個所も変形し、防水
下地板などによる防水性も低下することがある。本発明
の課題は、前記した壁面パネル同士の間隙における防水
構造を、施工が簡単で防水機能に優れたものにすること
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明にかかる外壁防水
構造は、建築物の外壁において、隣接する壁面パネルが
間隙をあけて配置される個所における防水構造であっ
て、前記間隙の屋外側を覆い、両側の壁面パネルの側辺
に沿って貼着される可撓性防水シートと、前記可撓性防
水シートの表面側で、壁面パネル同士の間隙を塞ぐ外装
面材とを備える。 〔建築物〕外壁を、壁面パネルを並べて構築する構造の
建築物であれば、一般住宅や集合住宅、工場、オフィス
ビル、公共施設など、通常の建築物に適用できる。
【0009】さらに、1階建ての建築物から、2階建て
あるいはそれ以上の複数階からなる建築物にも適用でき
る。特に、経済的な問題から、防水構造にあまりコスト
を掛けられない2階建てや3階建ての一般住宅に適して
いる。在来工法の住宅にも適用できるが、工場で一括生
産される複合化された壁面パネルを用いる工業化住宅に
適している。 〔壁面パネル〕建築物の外壁の1面を複数枚のパネル状
の壁面材で構成するようになっていれば、個々の壁面パ
ネルの材料や構造は限定されない。
【0010】建築物の外壁は、通常、屋内側に配置され
る内装面材と、屋外側に配置される外装面材との間に、
各種の下地材や断熱材、防音材、遮音材などが配置され
る。壁面の構造強度や耐久性を負担する柱材や枠材、補
強材も含まれる。配管やダクトその他の設備構造が含ま
れる場合もある。窓や出入り口、換気口などの開口が含
まれる場合もある。壁面パネルは、これら外壁を構成す
る複数の部材が一体化されたものである。壁面パネルと
して、内装面材から外装面材までの外壁を構成する基本
的な部材が全て複合一体化された複合壁面パネルが使用
できる。複合壁面パネルとしては、通常の工業化住宅な
どで採用されている材料および構造を有するものが用い
られる。
【0011】複合壁面パネルの基本構造として、型鋼材
からなる周枠材と、周枠材の屋外側になる面に配置され
る外装面材と、周枠材の屋内側になる面に配置される内
装面材とを有する複合壁面パネルが使用できる。 〔壁面パネルの間隙〕壁面パネルは、基本的には、互い
の間には大きな間隙をあけないようにして設置される
が、建築物の構造上、間隙があいてしまう個所がある。
具体的には、住宅の各部屋を区切る間仕切り壁が外壁面
に連結される個所や、外壁に隣接して柱が設置される個
所がある。壁面パネルを固定する柱や構造部材の設置個
所もある。方向の違う壁面同士が交差する建築物の角部
や隅部も、壁面パネル同士が直接に連結されることはな
く、柱が設置されたりする。その他、建築物を構成する
構造部材や設備機器を設置するために、壁面パネル同士
を直接に並べて配置できず、間隙を設けなければならな
い個所がある。
【0012】間隙の幅、あるいは、両側の壁面パネルの
間隔は、建築物の構造や間隙の設置目的などによって異
なるが、通常、150〜200cmの範囲に設定され
る。間隙は、壁面パネルの水平方向および垂直方向の何
れの側辺にも存在することがある。1組の壁面パネル毎
に独立した間隙が存在する場合もあるし、複数組の壁面
パネルに連続してつながる間隙が存在する場合もある。 〔可撓性防水シート〕建築物に要求される防水性能を発
揮できるとともに変形が可能で可撓性を有する材料が使
用される。
【0013】通常の建築材として利用されているシート
材料の中から、必要な特性を備えた材料が使用できる。
天然繊維あるいは合成繊維からなる編織布および不織布
が使用できる。合成樹脂フィルムやシートが使用でき
る。金属箔も使用できる。これらの材料を複数種類積層
した積層シートも使用できる。シートの表面に、防水剤
を塗工したり、防水材料をシートに含浸させたりしたも
のも使用できる。具体的な材料として、タイベックシー
ト(商品名、旭デュポン社製)が挙げられる。可撓性防
水シートは、前記間隙の幅よりも広い幅で、間隙の長さ
に相当する長さを有するものが使用される。1個所の間
隙を1枚の可撓性防水シートで覆えるようにしておくの
が好ましい。複数枚の可撓性防水シートをつないで、間
隙の全体を覆うこともできるが、この場合には、防水シ
ートのつなぎ目における防水性を確保しておく必要があ
る。
【0014】可撓性防水シートの幅は、間隙の幅に合わ
せて設定されるが、通常、170〜220cm程度のも
のが使用される。厚みは、材質そのものの防水性や可撓
性によっても異なるが、通常、0.1〜0.2mmの範
囲である。可撓性防水シートは、間隙の両側に配置され
る壁面パネルの側辺に沿って貼着される。貼着手段に
は、通常の建築材料における貼着手段が適用できる。貼
着個所の防水性に優れたものが好ましい。具体的には、
壁面パネルと可撓性防水シートとの当接面に、接着剤や
粘着剤を塗工しておくことができる。接着剤として、感
圧性、熱硬化性、紫外線硬化性、反応硬化性の各接着剤
などが使用できる。接着剤や粘着剤が塗工された接着テ
ープを用いることもできる。釘やねじ釘などの止め金具
を使用することもできるが、この場合は、接着剤や粘着
剤による接合を併用することで、防水性を確保するのが
好ましい。
【0015】貼着手段として、粘着ブチルテープが使用
できる。粘着ブチルテープは、ブチルゴム系の材料から
なり、比較的に変形が容易であり、建築材料などの表面
への密着性が高いものであり、建築施工における防水施
工の材料として知られている。この粘着ブチルテープ
は、可撓性防水シートの貼着固定に使用するだけでな
く、間隙を塞いで取り付けられる外装面材の背面を、粘
着ブチルテープを介して壁面パネルの表面に押し付ける
ことで、粘着ブチルテープを両面の外装面材と壁面パネ
ルとに強く圧接させて、外装面材の裏面側における防水
機能を格段に向上させることができる。
【0016】〔間隙用外装面材〕可撓性防水シートで覆
われた間隙の屋外側で、壁面パネル同士の間隙を塞いで
取り付けられる。通常、幕板あるいは柱カバーなどと呼
ばれる建築部材である。基本的には、通常の間隙取り付
け用の外装面材と同じものでよい。壁面パネルの表面に
配置された外装面材と同じ材質のものが使用されること
が多い。但し、デザイン上や機能上の要求によって、壁
面パネルの外装面材とは違う材質や外観の外装面材を使
用することも可能である。具体的には、壁面パネルの外
装面材と同様に、各種のセメント板やセラミック板など
が使用される。タイルや石材、金属板、合成樹脂板など
も使用できる。
【0017】間隙用の外装面材は、背面側に施工される
可撓性防水シートを邪魔したり損傷したりしなければ、
具体的な形状や構造は特に限定されない。間隙用外装面
材と可撓性防水シートとの間には、可撓性防水シートの
両側辺における固定個所を除いて、隙間をあけておくこ
とができる。この隙間は、施工後に建築物の経時的ある
いは突発的な変形が生じたときに、可撓性防水シートが
柔軟に変形する余裕を作り出すのに有効である。可撓性
防水シートが間隙用外装面材の裏面と擦れて磨耗するこ
とも防げる。但し、可撓性防水シートは、柔軟性および
変形性を有しているので、間隙用外装面材の一部が可撓
性防水シートに当たっていても、それほど問題はない。
【0018】
【発明の実施の形態】〔建築物の全体構造〕図1に示す
建築物10は、2階建ての住宅であり、建築物10の土
台部分11と屋根部分15との間の外壁が、1階から2
階までを構成する各面でそれぞれ、壁面パネル12を上
下左右に並べて構築されている。壁面パネル12は、基
本的には規格寸法の矩形板状をなし、全体が一様な平面
状のものや、一部に窓13を構成する開口を設けたもの
などが組み合わせられている。
【0019】壁面パネル12同士は、ほぼ密接させて並
べられている個所と、壁面パネル12同士の間に、ある
程度の間隙をあけて配置されている個所とがある。例え
ば、1階部分と2階部分との境界は、2階の床構造が施
工されるので、上下の壁面パネル12の間には床構造の
厚みに相当する間隙があいている。この間隙は、横長の
矩形をなす外装面材16で塞がれる。屋内で部屋毎の間
仕切り壁や柱を施工する個所では、横方向に並ぶ壁面パ
ネル12の間に間隙があく。この間隙は、縦長の矩形状
をなす間隙用の外装面材14で塞がれる。一方向の外壁
面が交差する角部でも、両方向の壁面パネル12の間に
間隙があく。この間隙は、角部用の外装面材18で塞が
れる。
【0020】上記のような間隙個所では、壁構造の内部
に雨水などが浸入するのを阻止するための防水施工が施
される。 〔複合壁面パネルの構造〕図2、図4に示すように、壁
面パネル12は、外壁を構成する各部材が複合一体化さ
れた複合壁面パネルである。厚み方向の中央には、H型
鋼材を組んで構成された周枠材20が配置されている。
周枠材20は、矩形状の外周部分だけでなく、内側部分
にも、鋼材などからなる補強用の枠材や斜め材などが配
置される場合がある。
【0021】周枠材20の屋内側になる表面には、内装
面材40が配置される。内装面材40は、木質下地板や
合板、石膏ボード、吸音材、表装シート、壁紙などを適
宜に組み合わせた、複数の材料層を積層して構成されて
いる。周枠材20の屋外側になる表面には、木質材など
からなる外装下地板32が設けられている。外装下地板
32の表面には、水密シート34を介して、セメント板
などからなる外装面材36が取り付けられている。外装
面材36の側端は、外装下地板32および水密シート3
4の側端よりも少し内側に配置されている。壁面パネル
12は、施工状態で、隣接する壁面パネル12の間に、
間隙Gがあいており、この間隙Gの個所を、外部からの
雨水などの浸入を防ぐ防水構造にしておく。
【0022】〔平面部分の防水構造〕図2,3は、図1
で、壁面パネル12が平面方向に並んでいる断面A−A
個所における防水構造を示す。図2に示すように、左右
に並んだ壁面パネル12、12の間に、かなり広い間隙
Gがあいている。例えば、間隙Gの幅=150cmであ
る。このように広い間隙は、コーキングやガスケットな
どだけで防水することはできない。そこで、可撓性防水
シート50が用いられる。可撓性防水シート50は、帯
状のタイベックシート(商品名:旭デュポン社製)が用
いられている。具体的には、厚み0.18mm、幅17
0cm、長さ6mの防水シート50が使用される。タイ
ベックは、0.5〜10μmのポリエチレン連続性極細
繊維に高熱を加えて結合させたシート材料であり、防水
性に優れているとともに、透湿性にも優れている。引き
裂き強度も大きい。そのため、外部からの水、風の侵入
を良好に防止し、内部の湿気を外部に放出する機能を有
する。施工時などに破れることもなく、施工作業が容易
になる。
【0023】防水シート50の両側端を、左右の壁面パ
ネル12に対して、外装下地板32の屋外側で側辺に沿
って存在する露出した表面に架け渡され、防水シート5
0が間隙Gを塞ぐように配置される。防水シート50
は、幅方向に少し余裕あるいは弛みを有する状態で、左
右の外装下地板32に架け渡される。図1に示すよう
に。防水シート50は、1階の壁面パネル12の下端か
ら幕板16を経て、2階の壁面パネル12の上端までを
覆うように配置される。図2に示すように、防水シート
50の左右の側端で、粘着ブチルテープ52によって、
外装下地板32の表面に貼りつけられる。
【0024】粘着ブチルテープ52は、外装面材36の
側端から露出する水密シート34の上を覆うように貼り
つけられる。これによって、水密シート34から粘着ブ
チルテープ52、さらに防水シート50に至る防水構造
が構成される。図3に示すように、防水シート50の表
面で、左右の壁面パネル12で屋外側の表面を構成する
外装面材36の間に、間隙用外装面材14が嵌め込まれ
て取りつけられる。間隙用外装面材14と両側の外装面
材36との間には目地隙間があけられる。間隙用外装面
材14の背面で、粘着ブチルテープ52を壁面パネル1
2との間に挟み込み、厚み方向に押し潰すようにするこ
とで、間隙用外装面材14と粘着ブチルテープ52との
間、および、粘着ブチルテープ52と防水シート50や
水密シート34との間を隙間無く密着させることがで
き、間隙用外装面材14の裏側面における防水性を高め
ることができる。
【0025】必要に応じて、間隙用外装面材14と左右
の外装面材36,36との目地隙間に、コーキング処理
などで目地部54を施工すれば、さらに防水機能を高め
ることができる。防水シート50は間隙用外装面材14
の裏面全体と密着させておく必要はない。図2では、防
水シート50の幅方向の中央部分では、間隙用外装面材
14の背面との間に隙間があいている。この状態で、間
隙用外装面材14の裏側に水分が浸入してきたとして
も、防水シート50を超えて壁の内部側へと浸入するこ
とはできない。壁面パネル12を構成する外装下地板3
2よりも内側の構造部材に水分が浸入することはない。
【0026】間隙用外装面材14と防水シート50との
間の隙間に浸入した水分は、この隙間内で蒸発したり、
防水シート50の表面を伝って落下したりする。図1に
示すように、防水シート50は、住宅10の2階から1
階まで垂直方向につづいている。したがって、前記水分
は、それほど大量でなければ、間隙用外装面材14と防
水シート50との間の隙間で蒸発し、住宅10の屋根裏
空間へと排出され、屋根裏空間の換気口から屋外に排出
されたりする。間隙用外装面材14が通気性を有するセ
メント板などからなる場合は、屋外環境が乾燥してくれ
ば、間隙用外装面材14を通じて水分が蒸発して排出さ
れる。水分が多く、前記した蒸発では完全に排出されな
い場合は、住宅10の土台部分11までつづく防水シー
ト50の下端で、前記隙間を、床下空間などを介して屋
外空間に連通させておけば、落下してきた水分を効率的
に排出することができる。
【0027】図3に示すように、壁面パネル12の室内
側では、左右の内装面材40の間に、間隙用の内装面材
42を取りつけて仕上げることができる。また、室内側
には、柱や間仕切りが配置される場合もある。柱や間仕
切りの一部は、間隙Gの内部まで設置されることがあ
る。間隙Gの内部に断熱材を充填したり、各種の配管を
設置したりする場合もある。何れも場合も、防水シート
50よりも室内側の空間は広くあいているので、自由に
利用することができる。 〔角部の防水構造〕図4、5は、図1で、互いに直交す
る壁面が交差する角部の断面B−B個所における防水構
造を示す。
【0028】図4に示すように、互いに直交して配置さ
れた壁面パネル12、12の角部に、前記同様の間隙G
があいている。前記同様に、防水シート50の両側端
を、両側の壁面パネル12、12の外装下地板32の側
辺表面に架け渡す。この場合、防水シート50が、直交
する壁面パネル12、12の間を、斜めに横断して配置
される。可撓性のある防水シート50は、柔軟に変形す
るので、壁面パネル12が交差していても問題はなく、
防水シート50の配置は容易である。防水シート50の
側端は、前記同様に、粘着ブチルテープ52で壁面パネ
ル12に固定される。
【0029】その後、屈曲板状の角部用外装面材18
を、両側の壁面パネル12、12の外装面材36、36
をつなぐように取りつける。角部用外装面材18と両側
の壁面パネル12との間にも目地隙間が設けられ、コー
キング処理などで仕上げられた目地部54が施工され
る。斜め方向に配置された防水シート50と、ほぼ直角
に折れ曲がった角部用外装面材18の背面との間には、
断面が概略三角形状あるいは台形状をなす比較的広い隙
間があく。角部用外装面材18のデザインや機能構造に
よる形状の違いがあっても、防水シート50にまで影響
することは、ほとんど起こり得ず、角部用外装面材18
の形状によって防水シート50の設計変更や形状変更を
行なう必要はない。
【0030】このような角部における防水構造において
も、前記した平面個所と全く同様に、防水シート50よ
りも室内側の空間には水分が浸入することが確実に阻止
される。防水シート50の屋外側で角部用外装面材18
との間に、水分が浸入してきたとしても、前記同様に、
蒸発して上方に排出されたり、通気性のある角部用外装
面材18を通して排出されたり、下方に落下して排出さ
れたりする。なお、室内側では、内装面材40、40の
継目を、内装端材44などで塞いで仕上げておくことが
できる。
【0031】
【発明の効果】本発明にかかる外壁防水構造は、壁面パ
ネル同士の間にできる間隙を、両側の壁面パネルの側辺
に沿って屋外側に貼着される可撓性防水シートで覆って
いるので、防水シートの表側に、壁面パネル同士の間隙
を塞ぐ外装面材を施工するだけで、外壁が構成できる。
外装面材の裏側に雨水などが浸入してきても、防水シー
トの存在によって、防水シートよりも内側の壁面内部へ
の浸入は良好に阻止できる。防水シートは、比較的に薄
く、軽量であるので、製造および取り扱い、さらには現
場での施工作業も容易である。
【0032】特に、可撓性のある防水シートは、壁面パ
ネル同士の間隙の寸法に誤差やバラツキがあっても、中
間での弛みや変形によって吸収することができる。施工
後に、地震や経時変化で、間隙の寸法が変動したり、両
側の壁面パネルが相対的に動いたりしても、可撓性のあ
る防水シートは柔軟に追随して、防水機能の低下を防ぐ
ことができる。しかも、2階建て住宅の1階から2階ま
で連続するような長い間隙を、1枚の可撓性防水シート
で継ぎ目なく防水施工できるなど、従来の防水下地板や
防水金具などでは対応困難な環境条件でも、簡単かつ確
実に防水施工を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を表す建築物の概略構造を
示す正面図
【図2】 図1のA−A線における防水シート取付段階
の拡大断面図
【図3】 施工後の拡大断面図
【図4】 図1のB−B線における防水シート取付段階
の拡大断面図
【図5】 施工後の拡大断面図
【符号の説明】
10 建築物 12 複合壁面パネル 14、18 間隙用外装面材 20 周枠材 32 外装下地材 34 水密シート 36 外装面材 40 内装面材 50 可撓性防水シート 52 粘着ブチルテープ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 寛 大阪府豊中市新千里西町1丁目1番4号 ナショナル住宅産業株式会社内 Fターム(参考) 2E001 DA01 FA04 FA09 FA10 GA24 GA47 GA76 HA01 HF01 HF02 HF07 KA01 LA16

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の外壁のうち、隣接する壁面パネル
    が間隙をあけて配置される個所における防水構造であっ
    て、 前記間隙の屋外側を覆い、両側の壁面パネルの側辺に沿
    って貼着される可撓性防水シートと、 前記可撓性防水シートの表面側で、壁面パネル同士の間
    隙を塞ぐ外装面材とを備える外壁防水構造。
  2. 【請求項2】前記隣接する壁面パネルおよび間隙が、垂
    直方向に複数組配置され、 前記防水シートが、前記垂直方向に配置された複数組の
    壁面パネルの間隙を連続して覆う請求項1に記載の外壁
    防水構造。
  3. 【請求項3】前記防水シートが、その屋外側の表面に貼
    着される粘着ブチルテープで前記壁面パネルに貼着さ
    れ、 前記外装面材の背面が前記粘着ブチルテープの表面に当
    接し、外装面材で粘着ブチルテープを前記壁面パネルに
    圧接している請求項1または2に記載の外壁防水構造。
  4. 【請求項4】前記壁面パネルが、型鋼材からなる周枠材
    と、周枠材の屋外側になる面に配置される外装面材と、
    周枠材の屋内側になる面に配置される内装面材とを有す
    る複合壁面パネルである請求項1〜3の何れかに記載の
    外壁防水構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN108130956A (zh) * 2017-12-22 2018-06-08 上海紫宝住宅工业有限公司 一种地下预制叠合墙板转角墙防水节点结构及施工方法
CN115492412A (zh) * 2022-11-04 2022-12-20 中铁十一局集团有限公司 一种外墙伸缩缝橡胶止水带安装机

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