JP4307694B2 - 建物用付設物の取付具及び建物用付設物の取付構造 - Google Patents

建物用付設物の取付具及び建物用付設物の取付構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物用付設物を建物に取り付けるために用いられる取付具及び建物用付設物の取付構造に係り、例えば、バルコニ、庇、集合住宅の外階段、外廊下等の建物用付設物の取り付けのために利用できるものである。
【0002】
【背景技術】
建物用付設物であるバルコニは、取付具を介して建物に取り付けられる。図8及び図9は、支柱で支持されないタイプのバルコニを建物に取り付けるために用いられている従来技術の取付具61を示す。
【0003】
この従来技術は、図8に示すように、バルコニ構造材である妻梁12の本数が2本となっているバルコニ11を建物1に取り付ける場合であるため、取付具61は2個使用されている。それぞれの取付具61は、建物1の躯体、具体的には建物1の柱2にボルト65,66とナット67,68(図9参照)で結合されるベース部62と、このベース部62に基端部が溶接で接合され、ベース部62から直角に一定長さ延びるアーム部63とからなる。ベース部62は、建物1の柱2及び桁梁3等に胴縁4(図9参照)を介して取り付けられた建物外装材5で覆われているとともに、アーム部63は、アーム部63を挿通させるためのアーム部挿通部となって外装材5に形成されている切欠部5Aに挿通されて建物外側へ延びている。
【0004】
取付具61のベース部62の柱2への結合作業、及び切欠部5Aが形成されている外装材5の胴縁4への取付作業が終了した後、それぞれの取付具61のアーム部63にバルコニ11の中空に形成されている妻梁12を嵌合挿入する作業が行われ、これらの妻梁12はそれぞれのアーム部63に図示しないボルト、ナットで結合される。また、図9に示すとおり、それぞれの妻梁12の先端部と、建物1の表面を形成している外装材5とに跨ってシーリング材6が塗布され、これにより建物1の表面とバルコニ11との接続部分がシールされ、建物外装材5の切欠部5Aから雨水等が建物1の内部に侵入するのが防止される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
以上の従来技術によると、バルコニ11はそれ自体大きな重さを有する重量物であってこれにバルコニ11に乗る人の重量が加わり、またバルコニ11は支柱で支持されないタイプであるため、妻梁12が結合された取付具61のアーム部63に大きな垂直荷重が作用する。このため、アーム部63には下方への撓みが生ずることになり、この結果、妻梁12と、建物1の表面部材となっている外装材5との間がシーリング材6でシールされていても、これらの間に隙間が生じて雨水等が建物1の内部に侵入するおそれがあった。
【0006】
本発明の目的は、建物用付設物等の重量が作用しても雨水等の建物内部への侵入を防止できるようになる建物用付設物の取付具及び建物用付設物の取付構造を提供するところにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る建物用付設物の取付具は、建物躯体に結合され、かつ建物の表面部材で覆われるベース部と、このベース部から前記表面部材に挿通されて建物外側に延設されるとともに、建物用付設物が取り付けられるアーム部とを有する建物用付設物の取付具において、前記アーム部における前記表面部材と前記建物用付設物との間にこれらの表面部材と建物用付設物に当てられて配置され、かつ前記アーム部を挿通させるために前記表面部材に形成されているアーム部挿通部を覆う大きさを有する弾性変形自在の中間部材を有していることを特徴とするものである。
【0008】
この取付具によると、アーム部には建物の表面部材と建物用付設物との間において中間部材が配置され、この中間部材はこれらの表面部材と建物用付設物に当てられているとともに、建物の表面部材に形成されているアーム部挿通部を覆う大きさを有し、また、この中間部材は弾性変形自在となっているため、建物用付設物の重量等の荷重が取付具のアーム部に作用してこのアーム部に撓みが生じることがあっても、この撓みに追従して中間部材が弾性変形することにより建物の表面部材と建物用付設物の間で隙間が生ずることを防止でき、これにより建物内部への雨水等の侵入が阻止される。
【0009】
中間部材を建物の表面部材に当てるためには、中間部材を単にこの表面部材に接触させるだけでもよく、あるいは、中間部材の建物表面側の面に両面粘着テープ又は接着剤等の固定手段を設け、この固定手段によって中間部材を建物の表面部材に固定することにより行ってもよく、あるいは、中間部材を釘、ねじ、ビス等の止着具で建物の表面に止着することにより行ってもよい。
【0010】
また、中間部材を予め建物用付設物の建物側の端部に固定手段又は止着具で固定しておき、建物用付設物を取付具に取り付けるときに、中間部材を建物の表面部材に当てるようにしてもよい。
【0011】
また、建物の表面部材と中間部材と建物用付設物とのうち、少なくとも建物の表面部材と中間部材とに跨ってシーリング材を塗布することが好ましい。
【0012】
シーリング材をこのように塗布すると、少なくとも建物の表面部材と中間部材との接触部分から雨水等が浸透してこの雨水等が建物内部に侵入するのを防止できるようになる。また、シーリング材を建物の表面部材と中間部材と建物用付設物の全部に跨って塗布すると、一層シーリング材によるシール効果が向上し、建物内部への雨水等の侵入を有効に防止できる。また、シーリング材は、建物の表面部材と中間部材に跨る部分と、中間部材と建物用付設物に跨る部分とに分離した状態で塗布してもよい。
【0013】
これらのいずれの場合においても、シーリング材を塗布するとき、中間部材はシーリング材の塗布のための下地材ともなり、シーリング材の塗布作業を有効に行える。
【0014】
さらに、中間部材を防水性を有するものとすると、中間部材自体を雨水等が通過して建物内部に侵入するのを防止できるようになる。このように中間部材を防水性を有するものとすることは、シーリング材を建物の表面部材と中間部材とに跨って塗布する場合、及び建物の表面部材と中間部材に跨る部分と、中間部材と建物用付設物に跨る部分とに分離した状態で塗布する場合に有効となるが、シーリング材を建物の表面部材と中間部材と建物用付設物の全部に跨って塗布する場合においても中間部材を防水性を有することは、シーリング材によるシール性に不完全性が発生したときなどに有効となる。したがって、建物の表面部材と中間部材と建物用付設物の全部に跨ってシーリング材を塗布する場合においても、中間部材を防水性を有するものとしてもよい。
【0015】
以上のように弾性変形自在となっている中間部材は任意な材料からなるものでよく、例えば、ウレタン、塩化ビニル、ブチルゴム等の軟質合成樹脂や天然ゴムで形成されたものでもよく、また、スポンジ等の多孔質の材料で形成されたものでもよく、これらの材料を複合して形成された複合部材となっているものでもよい。
【0016】
また、用意する中間部材を一つとせず、弾性変形可能量が異なる中間部材を複数用意することにより、その中から建物用付設物の重量等に応じた適切な弾性変形量を有する一つの中間部材を選択して使用するようにしてもよい。
【0017】
また、弾性変形可能量が同一又は異なる中間部材を複数製作し、これらの中から任意な個数の中間部材を重ねて使用してもよい。
【0018】
さらに、小さなピース状態とした部材を複数製作し、これらの部材をアーム部の周囲に配置して建物の表面部材に形成されている前記アーム部挿通部を覆うように互いに接続状態とさせることにより、建物の表面部材と建物用付設物との間に配置される中間部材を形成するようにしてもよい。
【0019】
さらに、取付具のアーム部に中間部材を配置するために、以上のように1個又は複数個の部材からなる中間部材にアーム部が貫通する貫通孔を設ける場合には、この貫通孔を通過して雨水等が建物内部に侵入するのを防止する。
【0020】
このためには、中間部材に形成する貫通孔の大きさをアーム部が緊密に圧入されるものとしてもよく、あるいは、貫通孔の大きさが、この貫通孔の内側にアーム部との間で隙間が生ずるものである場合には、貫通孔の内側におけるアーム部との間の隙間にシーリング材を充填するようにしてもよい。
【0021】
また、これらのうちの後者を採用する場合であって、アーム部が、I型鋼又はH型鋼、さらにはチャンネル材等のように、ウェブと、このウェブの端部に設けられたフランジとを有する材料からなり、このためアーム部の断面形状が複雑となっている場合には、アーム部に、中間部材に形成されている貫通孔においてこれらのウェブとフランジで閉空間を形成する遮蔽部材を当てがい、この遮蔽部材が当てがわれたアーム部を貫通孔に挿通し、この貫通孔の内側と、遮蔽部材を含むアーム部の外側との間に生じる隙間にシーリング材を充填するようにしてもよい。
【0022】
これによると、アーム部がI型鋼、H型鋼、チャンネル材等の複雑な断面形状を有する材料からなるものであっても、アーム部の断面形状を、中間部材の貫通孔においては、遮蔽部材によって内部が閉空間となった四角形等の単純な断面形状にできるため、貫通孔の内側と、遮蔽部材を含むアーム部の外側との間に生じる隙間にシーリング材が充填する作業を容易に行えるようになる。
【0023】
このようにアーム部に遮蔽部材を当てがう場合において、遮蔽部材を含むアーム部の外側全部に亘って貫通孔の内側との間で隙間が生ずるときは、アーム部の外側全部に亘ってシーリング材を充填する作業を行うようにし、また、遮蔽部材を含むアーム部の外側一部だけが貫通孔の内面に接触し、このためアーム部の残りの部分だけに貫通孔の内側との間で隙間が生じるときは、この残りの部分だけにシーリング材を充填してもよく、あるいは、アーム部の外側全部に亘ってシーリング材を充填するようにしてもよい。
【0024】
アーム部を貫通させるために中間部材に形成する貫通孔は、中間部材の端部まで達する切り込み部が形成されていない無欠状のものでもよく、また、通常時は閉じているこのような切り込み部を有し、開口させたこの切り込み部からアーム部が挿入されるようになっているものでもよく、さらには、中間部材が、アーム部の周囲に配置されて互いに連結された小さなピース状の複数の部材からなる場合には、これらの部材をアーム部の周囲に配置して互いに連結したときにその内側に形成されるものでもよい。
【0025】
また、本発明に係る建物用付設物の取付具は、建物躯体に結合され、かつ建物の表面部材で覆われるベース部と、このベース部から前記表面部材に挿通されて建物外側に延設されるとともに、建物用付設物が取り付けられるアーム部とを有する建物用付設物の取付具において、前記アーム部を挿通させるために前記表面部材に形成されているアーム部挿通部の内側に、前記アーム部との間の隙間を埋める弾性変形自在の中間部材が配置されていることを特徴とするものである。
【0026】
この取付具によると、アーム部を挿通させるために表面部材に形成されているアーム部挿通部の内側に、アーム部との間の隙間を埋める弾性変形自在の中間部材が配置されているため、建物用付設物の重量等の荷重が取付具のアーム部に作用してこのアーム部に撓みが生じることがあっても、表面部材のアーム部挿通部に弾性圧縮状態で押し込められている中間部材がこの撓みに追従して弾性変形することにより、アーム部挿通部の内側においてアーム部との間で隙間が生ずることが防止され、これにより建物内部への雨水等の侵入が阻止される。
【0027】
この取付具における中間部材も任意な材料からなるものでよく、例えば、ウレタン、塩化ビニル、ブチルゴム等の軟質合成樹脂や天然ゴムで形成されたものでもよく、また、スポンジ等の多孔質の材料で形成されたものでもよく、これらの材料を複合して形成された複合部材となっているものでもよい。また、中間部材は防水性を有するものでもよい。
【0028】
以上の本発明において、前記取付具のベース部を覆う建物の表面部材は、サイディング等の建物外装材でもよく、あるいは、取付具がベース部を覆うカバー部材を備え、このカバー部材が、建物外装材と同じく建物外部に露出して建物の表面部材を形成するものとなっている場合には、このカバー部材でもよい。
【0029】
さらに、本発明に係る建物用付設物の取付具において、ベース部が結合される建物躯体は任意であり、例えば、柱、梁、壁等でもよい。
【0030】
また、本発明に係る取付具によって建物用付設物が付設される建物は、軸組み工法によるものでもよく、パネル工法によるものでもよく、ユニット工法によるものでもよい。
【0031】
さらに、建物は木造建物でもよく、カーテンウォール等を使用するS造建物でもよく、RC造建物でもよく、SRC造建物等でもよい。
【0032】
本発明に係る建物用付設物の取付構造は、以上説明した取付具を使用して建物用付設物を建物に取り付けることを特徴とするものである。
【0033】
この建物用付設物は、例えば、バルコニでもよく、シャッター装置のシャッターケースでもよく、オーニング装置の収納ケースでもよく、ロールスクリーン装置の収納ケースでもよく、庇でもよく、アンテナでもよく、看板等でもよい。さらに、建物が集合住宅である場合には、建物用付設物は、外階段でもよく、外廊下でもよい。建物用付設物がバルコニである場合において、このバルコニは支柱で支持されないタイプでもよく、支柱で支持されるタイプでもよい。
【0034】
建物用付設物が支柱で支持されないバルコニである場合には、取付具のアーム部にこのバルコニの重量及びバルコニに乗る人の重量が作用し、アーム部の撓み量が大きくなるため、建物の表面部材と建物用付設物との間に弾性変形自在の中間部材を配置するようにした本発明の技術的特徴が特に発揮されることになる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態は、建物用付設物が支柱で支持されないタイプのバルコニである場合であり、図1は、このバルコニ11を示している。バルコニ11は、図8、図9と同じ構造で建てられた建物1から延びる妻梁12と、2本ある妻梁12の間に架設された桁梁13とが構造材となって形成されており、妻梁12と桁梁13に手摺り14が立設されている。それぞれの妻梁12は、建物1の躯体に結合された本実施形態に係る取付具21を介して建物躯体に取り付けられ、妻梁12と取付具21との結合は、取付具21のアーム部23に妻梁12をボルト15、ナットで締結することによりなされている。また、手摺り14のトップレール16等は、建物1の躯体にビス等の止着具17で止められたブラケット18を介して建物躯体に結合されている。
【0036】
取付具21の全体構造は、図2で示されている。この取付具21は、縦長で厚板状のベース部22と、このベース部22に基端部が溶接で接合され、ベース部22から直角に建物外側へ一定長さ延びるアーム部23と、貫通孔24Aが形成され、この貫通孔24Aにアーム部23が貫通挿入されることによりアーム部23上に配置された中間部材24とからなる。ベース部22は建物1の柱2にボルト25,26とナット27,28(図3参照)で結合され、アーム部23は、建物1の表面部材となっている建物外装材5に形成された切欠部5Aを通過して建物外側へ延びている。
【0037】
この切欠部5Aは、外装材5にアーム部23を挿通させるために形成されたアーム部挿通部となっている。また、外装材5は、図3で示すように、建物1の柱2等に結合された胴縁4に取り付けられている。
【0038】
図2に示すとおり、中間部材24は一定厚さの板状であって、合成樹脂等の防水性を有する弾性変形自在の材料で形成され、また、外装材5の切欠部5Aよりも大きい面積を有する。したがって、中間部材24をアーム部23に沿って建物1側へ移動させて外装材5に当てがったときには、中間部材24によって切欠部5Aは覆われることになる。
【0039】
アーム部23はチャンネル材からなり、したがって垂直のウェブ23Aと、このウェブ23Aの上下両端から同じ水平方向に同じ長さだけ延びるフランジ23Bとからなる。
【0040】
取付具21を柱2に結合し、取付具21を介してバルコニ11を建物1に取り付ける作業を行うときには、先ず取付具21のベース部22を建物躯体である柱2にボルト25,26、ナット27,28で結合し、切欠部5Aが形成されている建物外装材5を胴縁4に取り付けることによりベース部22を外装材5で覆う。次いで、予め裏面に両面粘着テープ又は接着剤を設けた中間部材24をアーム部23に沿って建物1側へ移動させ、これにより中間部材24を外装材5の表面に当てがって貼りつけ、この中間部材24で外装材5のアーム部挿通部となっている切欠部5Aを覆う。
【0041】
この後、図3に示すように、中間部材24の全外周においてシーリング材6を中間部材24と外装材5とに跨って塗布し、これにより中間部材24と外装材5との接触部分をシールする。このとき、中間部材24はシーリング材6の塗布のための下地材ともなる。
【0042】
以上の作業をバルコニ11の構造材である妻梁12の本数と同じ個数の取付具21について行った後、図2で示されているバルコニ11のそれぞれの妻梁12を取付具21のアーム部23の外側に嵌合挿入し、妻梁12の先端部を図3で示すように中間部材24に当てる。これにより、中間部材24は、取付具21のアーム部23において、建物1の表面部材となっている外装材5とバルコニ11の構成部材である妻梁12との間に配置されるとともに、これらの外装材5と妻梁12とに当てられて弾性圧縮状態とされる。
【0043】
それぞれの妻梁12はアーム部23に図1で示したボルト15、ナットで結合され、これにより、バルコニ11は取付具21を介して建物1に取り付けられることになる。
【0044】
なお、妻梁12の先端部を中間部材24に当てる前に、図3に示されているように、アーム部23が貫通挿入されている中間部材24の貫通孔24Aの内側にシーリング材6を充填し、この貫通孔24Aの内側におけるアーム部23との間の隙間をシーリング材6で埋めてもよい。また、この隙間へのシーリング材6の充填作業を容易にするために、中間部材24の貫通孔24Aの形状を、ウェブ23Aとフランジ23Bとからなるアーム部23の断面形状と適合した形状にしておいてもよい。
【0045】
以上の実施形態によると、建物1の外装材5とバルコニ11の妻梁12との間には取付具21のアーム部23に配置された中間部材24が介入され、この中間部材24は外装材5と妻梁12とに当てがわれているとともに、弾性変形自在の材料からなるため、支柱で支持されないバルコニ11自体の重量及びこのバルコニ11に乗る人の重量のため、取付具21のアーム部23がベース部22との接合部を中心に撓み、このため妻梁12がアーム部23と同様に撓み変形したときには、中間部材24はこれに追従した弾性変形を行う。このため、建物1の外装材5とバルコニ11の妻梁12との間に隙間が生ずることはない。そして、外装材5の切欠部5Aは中間部材24で覆われているため、この切欠部5Aを通って建物1の内部に侵入するのを防止できる。
【0046】
また、外装材5と中間部材24とに跨ってシーリング材6が塗布されているため、これらの外装材5と中間部材24との接触部分に雨水等が浸透するのを防止でき、この雨水等が外装材5の切欠部5Aを通って建物1の内部に侵入するのを阻止できる。
【0047】
また、中間部材24はシーリング材6の塗布作業において、シーリング材6の下地材ともなり、このシーリング材塗布作業を有効に行える。
【0048】
さらに、中間部材24は防水性を有する材料で形成されているため、雨水等がこの中間部材24自体を通過することはなく、このため中間部材24自体を通過した雨水等が外装材5の切欠部5Aを通って建物1の内部に達することはない。
【0049】
また、中間部材24の貫通孔24Aの内側におけるアーム部23との間の隙間にシーリング材6を充填した場合には、中間部材24とバルコニ11の妻梁12との接触部分の隙間が生ずることがあっても、この貫通孔24Aにおけるこのシーリング材6で雨水が建物1の内部に侵入するのを防止できる。
【0050】
また、バルコニ11自体の重量及びこのバルコニに乗る人の重量のためにアーム部23がベース部22との接合部を中心に撓んでも、バルコニ11の妻梁11と建物外装材5との間には中間部材24が介設されているため、アーム部23の撓みと一体になって上下に移動する妻梁12により外装材5が擦られて損傷することや、擦れ音が発生することを防止できる。
【0051】
図4は、取付具21のベース部22がカバー部材30で覆われる実施形態を示す。すなわち、この実施形態では、ベース部22と、アーム部23と、中間部材24と、カバー部材30とで取付具21が形成されている。このカバー部材30には、中間部材24と同様に、アーム部23を貫通させる貫通孔30Aが形成され、この貫通孔30Aは、前記実施形態の建物外装材5の切欠部5Aと同じくアーム部挿通部となっている。
【0052】
カバー部材30は、ベース部22を覆った状態で釘等の止着具31で建物1の柱2に結合され、これによりカバー部材30は、このカバー部材30の配置位置を除いて胴縁4に結合されている建物外装材5の表面と対応する建物内外方向の位置に配置される。このため、カバー部材30は建物外部に露出し、外装材5と共に建物1の表面部材を形成するものとなっている。
【0053】
この実施形態では、中間部材24はカバー部材30とバルコニ11の妻梁12との間においてこれらのカバー部材30と妻梁12とに接触した状態で配置され、また、中間部材24の全周においてシーリング材6がカバー部材30と中間部材24とに跨って塗布され、中間部材24の貫通孔24の内側におけるアーム部23との間の隙間にもシーリング材6が充填されている。
【0054】
この実施形態は、中間部材24が当てがわれる建物1の表面部材が前記実施形態では建物外装材5であったのに対し、取付具21のベース部22を覆うカバー部材30となったものであり、この実施形態でも前記実施形態と同じ作用効果を得られる。
【0055】
図5は、取付具21のチャンネル材からなるアーム部23に遮蔽部材40を当てがった実施形態を示す。この遮蔽部材40は、ベース部22との接合部であるアーム部23の基端部において、ベース部23の上下のフランジ23Bの間に架設され、また、遮蔽部材40は、中間部材24が建物1の表面部材である外装材5に当てられたときに、中間部材24の貫通孔24Aから突出するアーム部23の長さ方向の幅寸法を有する。
【0056】
図6は、中間部材24を外装材5に当てた場合であって、中間部材24の貫通孔24Aにおける遮蔽部材40を含むアーム部23の縦断面形状を示す図である。アーム部23は、ウェブ23Aと、このウェブ23Aの上下両端から同じ水平方向に同じ長さだけ延びているフランジ23Bとからなる複雑な断面形状を有しているが、遮蔽部材40が上下のフランジ23Bの間に架設されることにより、中間部材24の貫通孔24Aにおける遮蔽部材40を含むアーム部23の断面形状は、図6で示されているとおり、内部が閉空間23Cとなった単純な縦長の四角形となる。
【0057】
この実施形態によると、中間部材24の貫通孔24Aを縦長の四角形にしても、言い換えると、ウェブ23Aと2個のフランジ23Bとで断面形状が複雑になっているアーム部23のその断面形状に合わせた形状に中間部材24の貫通孔を形成するのではなく、貫通孔の形成加工作業を簡単化できるように、貫通孔24Aを縦長の四角形にしても、中間部材24の貫通孔24Aの内側と、遮蔽部材40を含むアーム部23の外側との間にできる隙間Sを一定幅が連続したものにできる。
【0058】
このため、この隙間Sへのシーリング材6の充填作業を容易に行えるようになる。
【0059】
図5、図6の実施形態のように、ウェブ23Aとフランジ23Bとで閉空間23Cを形成する遮蔽部材40をアーム部23に当てがうことは、図4の実施形態のように、中間部材24が当てられる建物1の表面部材が取付具21のベース部22を覆うためのカバー部材30となっている場合にも実施できる。
【0060】
図7の実施形態で示す取付具21では、建物の外装材5にアーム部挿通部として形成されている切欠部5Aの内側に弾性変形自在の中間部材44が弾性圧縮状態で押し込められている。これにより、切欠部5Aの内側でのアーム部23との間の隙間は中間部材44で埋められている。
【0061】
このため、この実施形態では、支柱で支持されないバルコニ11自体の重量及びこのバルコニ11に乗る人の重量のため、取付具21のアーム部23がベース部22との接合部を中心に撓んだときには、中間部材44は切欠部5Aの内部でこれに追従した弾性変形を行う。このため、この切欠部5Aを通って雨水等が建物1の内部に侵入するのを防止できる。
【0062】
この図7の実施形態は、図4の実施形態と同じく、建物の表面部材が取付具のカバー部材になっている場合にも適用できる。
【0063】
【発明の効果】
本発明によると、建物用付設物等の重量が作用しても雨水等の建物内部への侵入を防止できるという効果を得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る建物用付設物であるバルコニを示す建物の縦断面図である。
【図2】図1で示された取付具によってバルコニを建物に取り付ける作業の途中を示す斜視図である。
【図3】図1、図2の取付具によるバルコニ取付作業終了後の取付構造を示す縦断面図である。
【図4】建物の表面部材が取付具のカバー部材になっている実施形態を示す図3と同様の図である。
【図5】取付具のアーム部に遮蔽部材が当てがわれた実施形態を示す図2と同様の図である。
【図6】図5の実施形態において、中間部材の貫通孔における遮蔽部材を含めたアーム部の断面形状を示す図である。
【図7】建物の表面部材である外装材のアーム部挿通部になっている切欠部に中間部材を押し込んで配置した実施形態を示す図3と同様の図である。
【図8】従来の取付具によってバルコニを建物に取り付ける作業の途中を示す斜視図である。
【図9】図8の取付具によるバルコニ取付作業終了後の取付構造を示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 建物
2 建物躯体である柱
5 建物の表面部材である建物外装材
5A アーム部挿通部である切欠部
6 シーリング材
11 建物用付設物であるバルコニ
12 バルコニの妻梁
21 取付具
22 ベース部
23 アーム部
23A ウェブ
23B フランジ
23C 閉空間
24,44 中間部材
24A 貫通孔
30 建物の表面部材であるカバー部材
30A アーム部挿通部である貫通孔
40 遮蔽部材

Claims (8)

  1. 建物躯体に結合され、かつ建物の表面部材で覆われるベース部と、このベース部から前記表面部材に挿通されて建物外側に延設されるとともに、建物用付設物が取り付けられるアーム部とを有する建物用付設物の取付具において、前記アーム部における前記表面部材と前記建物用付設物との間にこれらの表面部材と建物用付設物に当てられて配置され、かつ前記アーム部を挿通させるために前記表面部材に形成されているアーム部挿通部を覆う大きさを有する弾性変形自在の中間部材を有していることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  2. 請求項1に記載の建物用付設物の取付具において、前記表面部材と前記中間部材と前記建物用付設物とのうち、少なくとも前記表面部材と前記中間部材とに跨ってシーリング材が塗布されることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  3. 請求項1又は2に記載の建物用付設物の取付具において、前記中間部材は防水性を有していることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の建物用付設物の取付具において、前記中間部材には前記アーム部が貫通する貫通孔が形成され、この貫通孔の内側における前記アーム部との間の隙間にシーリング材が充填されることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  5. 請求項4に記載の建物用付設物の取付具において、前記アーム部は、ウェブと、このウェブの端部に設けられたフランジとを有するとともに、前記アーム部には、前記中間部材に形成されている前記貫通孔においてこれらのウェブとフランジで閉空間を形成する遮蔽部材が当てがわれ、この遮蔽部材が当てがわれた前記アーム部が前記貫通孔に挿通され、この貫通孔の内側と、前記遮蔽部材を含む前記アーム部の外側との間に生じる隙間に前記シーリング材が充填されることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  6. 建物躯体に結合され、かつ建物の表面部材で覆われるベース部と、このベース部から前記表面部材に挿通されて建物外側に延設されるとともに、建物用付設物が取り付けられるアーム部とを有する建物用付設物の取付具において、前記アーム部を挿通させるために前記表面部材に形成されているアーム部挿通部の内側に、前記アーム部との間の隙間を埋める弾性変形自在の中間部材が配置されていることを特徴とする建物用付設物の取付具。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の建物用付設物の取付具を用いて建物に建物用付設物が取り付けられることを特徴とする建物用付設物の取付構造。
  8. 請求項7に記載の建物用付設物の取付構造において、前記建物用付設物は支柱で支持されないバルコニであることを特徴とする建物用付設物の取付構造。
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