JP6764325B2 - 温熱マスクの加工検査方法 - Google Patents

温熱マスクの加工検査方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6764325B2
JP6764325B2 JP2016229252A JP2016229252A JP6764325B2 JP 6764325 B2 JP6764325 B2 JP 6764325B2 JP 2016229252 A JP2016229252 A JP 2016229252A JP 2016229252 A JP2016229252 A JP 2016229252A JP 6764325 B2 JP6764325 B2 JP 6764325B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating element
edge
ear hook
element sheet
coordinates
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016229252A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018084553A (ja
Inventor
実 柳沼
実 柳沼
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2016229252A priority Critical patent/JP6764325B2/ja
Publication of JP2018084553A publication Critical patent/JP2018084553A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6764325B2 publication Critical patent/JP6764325B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Description

本発明は温熱マスクの加工検査方法に関する。
検査対象物に対し透過光又は反射光を利用して撮像し、取得した画像データに基づいて検査を行う技術がある。
例えば、特許文献1には、ラインカメラを用いて、用紙の紙端位置からすき入れ位置までの距離が許容範囲か否かを判定する検査方法が記載されている。
特許文献2には、吸収性物品を構成する厚み方向に積層された複数のシートを吸収性物品の外周縁で接合するシール部の検査方法について記載されている。前記シール部は、連続状態の複数のシートに対して吸収性物品に相当する単位毎に所定のパターンで形成され、製品単位に分断される前に検査される。該検査は、連続シートに対してシール部の領域を画像取得して二値化処理を行うことによりなされる。また、特許文献3記載のピロー包装機においても、カットされる前のシール部位の画像データを取得して検査を行うことが記載されている。
特開2012−247278号公報 特開2013−81658号公報 特開2003−246307号公報
温熱マスクは、光不透過性の発熱体を含む発熱体シート、光透過性の耳掛止部、並びに光透過性の表面材及び裏面材を含む。発熱体シート及び耳掛止部は互いに製品厚み方向に重ねて配置されている。
温熱マスクの製造工程においては、発熱体シート及び耳掛止部がそれぞれ別々に帯状の表面材原反及び裏面材原反に所定の間隔で供給される。発熱体シート及び耳掛止部は適切な位置関係で組み立てられる必要がある。しかし、各部材における供給の際の位相ずれ、連続する帯状の表面材原反及び裏面材原反の伸びやたるみによる各位相合わせ位相ずれ等によって、各部材に位置ずれが生じることがある。また、耳掛止部は、表面材上に配置する際、所定の角度で表面材に接合される。その際、取り付け角度にずれがあったり、接合されない自由端部がめくれたりするなどの不具合が生じることがある。
このような様々な態様の位置ずれは、品質保持の観点から、製品化の前に正確に検出されることが求められる。
しかし、光不透過性の発熱体シートが介在し光透過性の部材同士の積層がある物品を検査する場合、撮像画像に濃淡差(輝度差)が小さい部分が多くなり、正確な位置検出が難しい。特に反射光を利用した画像処理では部材の境界の判別が難しい。
本発明は、上記の問題に対し、温熱マスクの製造工程において、製品不良となる各部材の位置ずれ等をより精度よく検出する検査方法に関する。
本発明は、温熱マスクの製造工程における積層された部材の位置ずれ検査方法であって、光不透過性の発熱体を含む発熱体シートが一対互いに幅方向に離間して、光透過性の帯状の表面材原反及び裏面材原反の間に配置され、前記表面材原反上に、光透過性の耳掛止部が一対互いに幅方向に離間して前記発熱体シートに上面視で重なるように配置され、前記耳掛止部の基端部が前記発熱体シートの幅方向外方にて表面材原反と接合されている検査対象物を平面配置した状態で、該検査対象物に対し、前記裏面材原反側から照明をあてて前記表面材原反側から撮像し、撮像した画像について前記耳掛止部及び発熱体シートの端縁を検出して該端縁の座標を特定し、座標上の予め設定した値との比較によって、前記耳掛止部及び前記発熱体シートそれぞれの位置ずれの有無を判定する、検査方法を提供する。
本発明の検査方法は、温熱マスクの製造工程において、製品不良となる各部材の位置ずれ等をより精度よく検出することができる。
本発明の検査方法に用いられる好ましい実施形態の検査対象物を示す一部切欠平面図である。 検査対象物が製造される製造方法の好ましい実施形態を示す説明図である。 本発明の検査方法の好ましい実施形態を示す説明図である。 本実施形態における検査対象物の画像について、発熱体シート及び耳掛止部の端縁を検査するためのエッジ検査領域を設定した状態を示す図面代用写真である。 本実施形態における検査対象物の画像について、発熱体シートの幅方向の端縁を検査するためのエッジ検査領域を設定した状態を示す図面代用写真である。 本実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部の角部の端縁を検査するためのエッジ検査領域を設定した状態を示す図面代用写真である。 本実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部シール部の幅方向外方における、耳掛止部の端縁を検査するためのエッジ検査領域を設定した状態を示す平面図である。 実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部シール部の角部の端縁に対し微分波形を配した状態を示す部分拡大平面図である。 実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部シール部の角部の端縁に対し微分波形を配した状態を示す部分拡大平面図である。 (A)は取り込み遅れで撮像した状態を示す図面代用写真であり、(B)は正常な取り込みで撮像した状態を示す図面代用写真であり、(C)は早い取り込みで撮像した状態を示す図面代用写真である。 (A)は本実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部の取り付け角度を検査するためのエッジ検査領域を設定した状態を示す図面代用写真であり、(B)は(A)を部分拡大して示す図面代用写真である。 (A)は本実施形態における検査対象物の画像について、耳掛止部が正常な位置にある場合の、耳掛止部のめくれを検査するための領域を設定した状態を示す図面代用写真であり、(B)は耳掛止部がめくれた時の状態を示す図面代用写真である。
本発明に係る検査方法の好ましい一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。
まず、本発明の検査を経て製造される温熱マスクは、酸化反応により発熱する金属(被酸化性金属)を含有する発熱体を含み、耳掛止部を耳にかけて身体の特定部位に温熱と蒸気を供給するものである。
本実施形態の検査方法が対象とする物は、前記温熱マスクの製品化途中の物品であり、製造ライン進行方向に連続搬送される帯状物である(以下、検査対象物10という。)。
図1に示すように、検査対象物10は、発熱体シート1と耳掛止部4とが、帯状の表面材原反2及び裏面材原反3とともに積層され平面配置された積層体である。
より具体的には次の構成を有する。
検査対象物10には、光不透過性の発熱体11を含む発熱体シート1が一対互いに幅方向(X方向。製造ライン進行方向(Y方向)と直交する方向。)に離間して、光透過性の帯状の表面材原反2及び裏面材原反3の間に配置されている。加えて、表面材原反2上に、光透過性の耳掛止部4が一対互いに幅方向に離間して発熱体シート1に上面視で重なるように配置されている。このとき、耳掛止部4の基端部41が発熱体シート1の幅方向外方にて表面材原反2と接合されている(該接合部分を耳掛止部シール部48という。)。耳掛止部シール部48は、表面材原反2の製造ライン進行方向(Y方向)の両側縁よりも少し内側に設けて、のりしろ部49を形成することが好ましい。このようにして一対の発熱体シート1と一対の耳掛止部4との重なりは、表面材原反2及び裏面材原反3の長手方向すなわち製造ライン進行方向(Y方向)に一定間隔で複数配されている。
検査対象物10は、一対の発熱体シート1と一対の耳掛止部4との重なりを製造ライン進行方向(Y方向)に一定間隔で複数有する帯状体である。この帯状の検査対象物10が、温熱マスクの製造工程において製造ライン進行方向(Y方向)に連続搬送される。上記の部材については、この種の物品に通常用いられる素材を特に制限することなく採用することができる。
検査対象物10には、発熱体シート1及び耳掛止部4を包含する、製品に相当する領域10Aが予定されている。図1では、製品に相当する領域10Aは1点鎖線で示す。製品に相当する領域10Aの外側は製品成形時に切り捨てられる部分である。この製品に相当する領域10Aは、発熱体シート1及び耳掛止部4を含む領域であれば図1に示す形状及び大きさに限定されるのではなく、製品毎に適宜設定される。なお、製品に相当する領域10Aは、実際の製造工程において目視で確認できる部分ではなく、機械上、例えばコンピュータ上において認識される部分である。
発熱体11は酸化反応により発熱する鉄粉等の金属を含むものであり、光不透過である。すなわち、発熱体シート1は発熱体11の部分が光不透過性である。「光不透過性」とは、可視光域(380nm以上780nm以下)を通さないことを意味する。
表面材原反2及び裏面材原反3の「光透過性」とは、可視光域(380nm以上780nm以下)を通すことを意味する。通常、温熱マスクにおいて光透過性とは典型的には樹脂繊維等の材質からなるものをいう。または開孔フィルムも含まれる。光量が強ければ厚みの薄い部分からの光の周り込みで光が透過して見えるので、このような場合も含む。後述する通気性シート12及び非通気性シート13は、本発明の検査方法においては光透過性であることが好ましい。また本実施形態においては、耳掛止部4と表面材原反2とは同系色である。「同系色」とは明度と彩度が同じものであることを意味し、マンセル体系において「明度が同じ」とは明度差が0以上1.0以下の範囲にあることを意味し、「彩度が同じ」とは彩度差が0以上2.0以下の範囲にあることを意味する。
検査対象物10は、例えば図2に示す温熱マスクの製造方法において次のようにして形成される。まず、発熱体シートの形成・搬出工程P1において、所定の大きさに成形された多少厚みと硬さのあるシート状の発熱体11を通気性シート12と非通気性シート13とで挟持して、各発熱体11の周囲をシールする。該シール部分でカットして所定の大きさの発熱体シート1を成形する。このとき、発熱体シート1は幅方向(X方向)に2つずつ対をなして製造ライン進行方向(Y方向)に配列される。次いで、光透過性の連続した帯状の表面材原反2及び裏面材原反3の間に発熱体シート1が幅方向に対をなした状態で送り出される。発熱体シート1は、表面材原反2及び裏面材原反3の製品に相当する領域10Aに一定間隔で配置されて一体化される。このとき、裏面材原反3側の発熱体シート1の配置予定地に予めホットメルト接着剤などの接合手段を配しておくことが好ましい。また、一体化の際に一対のロール等によって加圧することが好ましい。
耳掛止部4は、別の製造ラインで形成し、接合工程P2を経て供給され、表面材原反2上の製品に相当する領域であって、発熱体シート1に重なる位置に貼り付ける。そのとき、表面材原反2の製造ライン進行方向(Y方向)の両側周辺で耳掛止部4と表面材原反2とを接合する(上記の耳掛止部シール部48を形成する。)。接合方法はこの種の物品に用いられる手段を特に制限なく採用でき、例えば熱エンボス、ホットメルト接着剤による方法などが挙げられる。
こうして、検査対象物10の積層体が形成される。
図2においては、耳掛止部4の接合工程P2の後、検査対象物10に対する、位置ずれの有無の検査工程P3が実施される。検査工程P3において、本実施形態の検査方法を適用することができる。検査工程P3の後、形状カット工程P4、包装工程P5へと移行して製品が製造される。
次に、本実施形態の検査方法について説明する。
図3は、本実施形態の検査方法を示している。本実施形態の検査方法においては、ベルトコンベア100で搬送されてくる検査対象物10に対して撮像部200と照明部300とを検査対象物10を間に対向配置させ透過光を利用して行う。具体的には、検査対象物10に対し、裏面材原反側3から照明部300の照明をあてて表面材側2から撮像して行う。撮像部200には、撮像した画像を処理する画像処理部201が接続されている。さらに、画像処理部には画像表示装置202が接続されている。
本実施形態の検査方法は、検査対象物10が平面配置された状態で行われる。平面配置とは、図1及び2に示すように、検査対象物10に含まれる1対の発熱体シート1及び耳掛止部4がそれぞれ幅方向に並列された状態の配置である。例えば図2に示すように、検査対象物10が形状カット工程P4に入る前の状態に対して検査を行う(検査工程P3)。
撮像部200による撮像は、連続搬送される帯状の検査対象物10のうち、発熱体シート1及び耳掛止部4を包含する、製品に相当する領域10Aに対し行われる。撮像は、帯状の検査対象物10の中の、製品に相当する領域10Aが搬送されてくるタイミングでなされる。撮像のタイミングは、例えば、前述した発熱体シートの形成・搬出工程P1における発熱体シート1の形状カットのタイミングを基準とすることが挙げられる。また、撮像タイミングの位相を、発熱体シート11の供給される位相に合わせ、耳掛止部4の供給される位相に合わせることが好ましい。また、製品に相当する領域10Aは帯状の検査対象物10に一定間隔で複数配置されているため、撮像のタイミングは、帯状の検査対象物10の搬送速度も考慮することが好ましい。
撮像部200及び照明部300は、この種の検査に通常用いられるものを特に制限なく採用できる。例えば、撮像部200はカメラ本体部と撮像レンズを有する撮像装置である。カメラ本体部の撮像素子には、デジタル処理による画像処理がしやすくなるように、固体撮像素子を用いることが好ましい。固体撮像素子は、256階調以上の階調表現ができる撮像素子が好ましく、電荷結合素子(CCD)イメージセンサであってもCMOSイメージセンサであってもよい。また、撮像素子の画素数は、十分な解像度を得るために、30万画素以上が好ましく、100万画素以上がより好ましく、200万画素以上が特に好ましい。また、カメラ本体にはラインセンサカメラを用いるのがより好ましい。幅方向に対して1024〜4096画素の種類があり、取り込むラインスキャン数に応じて高画質の画像を得ることができる。品質規格ではないが、0.3mm程度のずれ量を検出するには、1画素当たり0.1mm程度に設定する必要がある。検査対象物10のサイズから2048画素の撮像素子を選択するのがより好ましい。なお、画像処理速度が遅くなるため、必要以上に高画質(高画素)にする必要はない。また撮像素子の2画素もしくは4画素またはそれ以上の複数画素を1画素として、階調表現を高めてもよい。階調表現を高めることにより、コントラスト差が小さい場合にも明画像と暗画像の境界を認識することが可能になる。また、照明部300としては、高周波蛍光灯照明、キセノンランプストロボ照明、LED照明などが挙げられる。照明部300の照度は、検査対象物に応じて検査に適した画像が得られるよう適宜設定できる。例えば、本実施形態において、画像の取り込み時に表面材原反2と裏面材原反3を合わせたエリアに濃度平均値を設けている場合に、その値で最適な濃度値となるように照度を調整することが好ましい。また、表面材原反2及び裏面材原反3の地合レベルでもこの値は変化し得るため、この点も考慮して調整することがより好ましい。
撮像部200で撮像した画像は、画像処理部201において画像処理される。
次に、この画像処理について説明する。
撮像した画像について、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁を検出して該端縁の座標(X、Y)を特定する。その際、例えば、撮像した画像の左上角部(頂点)を原点座標(0,0)とし、原点座標を基点に位置を把握する。このとき座標のY値は、製造ライン進行方向(Y方向)の位置であり、座標のX値は、製造ライン進行方向(Y方向)に直交する幅方向(X方向)の位置である。
次いで、前記端縁の座標(X,Y)と予め設定した値との比較によって、前記耳掛止部及び前記発熱体シートそれぞれの位置ずれの有無を判定する。この予め設定した値とは、撮像される画像における各部材の端縁の適正位置のことである。したがって、実際に撮像した画像における耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の実際の位置座標(X,Y)が、予め設定した端縁の適正位置との差がある場合は、位置ずれがあると判定される。
上記の座標を基にした位置ずれ判定は、撮像される画像において、製品に相当する領域10Aが常に一定の位置にあることを前提としている。すなわち、撮像タイミングの位相が、製品に相当する領域10Aが到達するタイミングの位相と一致することを前提とする。これは、例えば前述したように、発熱体シート1の形状カットのタイミングに合わせることが考えられる。しかし、前述したように撮像位相に対して、搬送のタイミングがずれることがある。
本実施形態の画像処理において、発熱体11が光不透過性であることにより、これと重なる耳掛止部4の端縁の検出が難しい。例えば図3に示すように、耳掛止部4は、耳掛止部シール部48近傍を除く多くの部分が発熱体シート1と重なっている。そのため、耳掛止部4の端縁は、光不透過性の発熱体11と重なる部分においては、画像データにおける周囲との濃淡差(輝度差)が明確でなく、正確に検出することが難しい。また、同系色の表面材原反2と耳掛止部4との重なる部分においても同様に正確な検出が非常に難しい。
しかし、発熱体シート1の発熱体11の領域91、発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92、発熱体シート1の外側の領域93は、この順に濃淡差(輝度差)、すなわち明暗の差が明確である。領域91、領域92、領域93を跨ぐ領域で見ると明暗差がより検出しやすい。この領域において耳掛止部4の端縁は検出しやすくなる。また、耳掛止部4と表面材原反2とが同系色である場合、耳掛止部シール部48近傍では、耳掛止部4の端縁が検出しやすい。
また、発熱体シート1と耳掛止部4の自由端部42との重なり箇所は照度が高い方がより鮮明な画像になる。そこで、照明部300が照射する照明に輝度差を与えること(中央をより明るくする。すなわち、発熱体シート1のある部分を無い周辺部分よりも明るくする。)により、より検出精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態の画像処理において、上記の領域の組み合わせについて、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の検出のため、次のようなエッジ検出処理を行うことが好ましい。すなわち、画像に対し、予め設定したエッジ検出対象領域を特定し、画像の輝度情報に基づいて、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向性の判別とエッジ位置の順位付けの工程を有するエッジ検出処理を行う。エッジ検出処理した結果に基づいて、前記エッジ検出対象領域における耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の座標を特定する。
輝度の暗から明への変化の方向性の判別とは、例えば発熱体11周辺においては、発熱体11の領域91→発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92→発熱体シート1の外側の領域93となる方向の判別である。輝度の明から暗への変化の方向性の判別とは、上記と逆の方向、すなわち、発熱体シート1の外側の領域93→発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92→発熱体11の領域91となる方向の判別である。
また、耳掛止部シール部48近傍では、上記の輝度の暗から明への変化の方向性の判別とは、耳掛止部4の領域94→耳掛止部4の外側の領域95となる方向の判別である。輝度の明から暗への変化の方向性の判別とは、上記と逆の方向、すなわち、耳掛止部4の外側の領域95→耳掛止部4の領域94となる方向の判別である。
「暗から明への変化」と「明から暗への変化」のどちらを選ぶかは、検出したい部材の種類と該部材の端縁が置かれた輝度分布によって、検出する方向を決め、すなわち後述する濃淡差の微分波形の大きさによって適宜決められる。
発熱体11は、検査対象物10において最も輝度が小さいことは不変である。発熱体11を含む領域91、領域92及び領域93を跨ぐ領域においては、耳掛止部4のエッジ位置の検出をミスなくより安定的に精度高く行うために、明から暗ではなく、暗から明への変化の方向、すなわち発熱体11の領域91→発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92→発熱体シート1の外側の領域93となる方向を判別することが好ましい。一方、耳掛止部4の領域94及び耳掛止部4の外側の領域95を跨ぐ領域では、耳掛止部4の外側の領域95の方が耳掛止部の重なりがない分領域94より明るくなっているために、「明から暗への変化」への方向性を選択して判別することが好ましい。以下に説明する実施形態においては次のようにしている。すなわち、領域91、領域92及び領域93を跨ぐ領域では「暗から明への変化」の方向性を判別している。また、耳掛止部4の領域94及び耳掛止部4の外側の領域95を跨ぐ領域では「明から暗への変化」の方向、すなわち耳掛止部4の外側の領域95→耳掛止部4の領域94となる方向を判別している。
次いで、エッジ位置の順位付けとは、輝度の明と暗との差が複数検出された場合に、判別された方向性に沿って順位付けを行うことをいう。エッジ位置の順位付けは、検出すべきエッジのピークが検出しにくい場合に用いることが好ましい。エッジ位置の順位付けによる手法を選択する場合は、通常のエッジ位置を検出する手法とは判断基準が異なるので、設定時にどちらを用いるかを明確にしておく。エッジ位置の順位付けによる手法の場合、ピークの数や順番が、判定する際の基準設定値となる。ピークと判断するしきい値は、通常のエッジ位置を検出する手法よりも低めに設定し、検出する領域のエッジ変化点を明確にする。通常のエッジ位置を検出する手法では、検出方向に対して、しきい値を超えている最初のピークをエッジ位置として検出する。しかし、エッジ位置の順位付けの手段を用いるときは、しきい値を超えているピークを方向順にカウントしてすべてのピークをエッジ位置として順位を付ける。そのため、しきい値は、エッジ位置を検出する手法よりも低めに設定する。なお、エッジ位置が1つしかない場合は1番と順位付けする。検出する順位付けをすることで、捉えたい対象を選別することができる。実際の撮像画像に基づくエッジ位置の順位付けは、予め設定される正規の位置、順番、及び濃淡差(輝度差)のピークの数と比較する。各部材が位置ずれ無く正しく配置されている場合は、検査対象の端縁のエッジ位置は正規の位置に一致する。また、エッジ位置検査領域の全体の濃淡差(輝度差)のピークの数も正規のものに一致する。前記の比較で相違点が判明すると、正しくエッジ位置は検出されないため異常(すなわち位置ずれ発生)と判断する。具体的には、例えば検査対象物10の積層状態が正常の場合における、検出対象となるエッジのピークの番号(順番)及び全体のピーク数を基準設定値として設定しておく。ピーク数が正常であれば、その設定した番号(順番)の位置にあるピークをエッジ位置として検出する。もしピーク数が減少した場合は、その時点で位置ずれ有りと判断する。
加えて、前記エッジ検出処理は、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向性を判別した後、前記エッジ検出対象領域における輝度(0階調〜255階調)分布に対して微分処理を行い、輝度の変化のピーク値を算出する工程を有することが好ましい。微分処理をすると、輝度の微分波形が得られる。この微分波形において、輝度が不連続に変化している箇所、濃淡(輝度)の変化が急峻となる位置にピークが見られる。このピークとなる箇所の値(ピーク値)に対応する前記画像上の位置をエッジ位置として特定する。このエッジ位置に対し順位付けを行う。この順位付けに基づいて前述した処理を行い、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁を検出して座標を特定する。
さらに、前記エッジ検出処理で得られたデータに対し、最大ピーク値の一定割合の値をしきい値とし、該しきい値を越えるピーク値に基づいて前記エッジ位置の順位付けを行うことが好ましい。これにより、ノイズを排除して耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁を検出し座標を特定するのに必要な順位付けを適正に行うことができる。このしきい値は、適切なピーク値を把握する観点からエッジ検出対象領域に応じて設定することが好ましい。例えば、検査対象とするエッジ検出対象領域において、各部材が位置ずれ無く配置された場合の正規の輝度分布に基づいて適宜設定することができる。
発熱体シート1の端縁における濃淡差(輝度差)は、耳掛止部4の端縁における濃淡差(輝度差)よりも大きくなる。そのため、発熱体シート1の端縁を検出する場合のしきい値を、耳掛止部の端縁を検出する場合に比べて高く設定することが好ましい。発熱体シート1の端縁を検出する場合のしきい値を高く設定することで、耳掛止部の端縁の位置ずれがどの方向に生じても、発熱体シート1の端縁のピーク値を正しく検出することができる。つまり、位置ずれした耳掛止部4の端縁のピーク値を、誤って発熱体シート1の端縁のピーク値として検出することが無くなる。
前記エッジ検出処理において、エッジ検出対象領域は、前述のとおり、発熱体11の領域91→発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92→発熱体シート1の外側の領域93となる方向が判定できる領域に設定することが好ましい。すなわち、暗から明への変化の方向性が判別できる領域に設定することが好ましい。また、エッジ検出対象領域は、耳掛止部シール部48近傍では、耳掛止部4の外側の領域95→耳掛止部4の領域94となる方向が判定できる領域に設定することが好ましい。すなわち、明から暗への変化の方向性が判別できる領域に設定することが好ましい。
具体的には、エッジ検出対象領域は下記の端縁を含む領域であることが好ましい。
(A)左右それぞれの発熱体シート1の、製造ライン進行方向の下流側における端縁
(B)左右それぞれの発熱体シート1の、幅方向における互いに対向配置される端縁
(C)左右それぞれの耳掛止部4の、発熱体シートの幅方向外方であって、製造ライン進行方向の下流側における、表面材原反2との接合部(耳掛止部シール部48)内側近傍の端縁
(D)左右それぞれの耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁
前記(A)の発熱体シート1の製造ライン進行方向の下流側における端縁は、図4に示すように、座標(X1,Y1)及び(X3,Y3)で示される位置にある。この座標(X1,Y1)及び(X3,Y3)を含むエッジ検出領域は符号71、73で示される領域である(以下、エッジ検出領域71、73という。)。エッジ検出領域71、73は、発熱体シート1の下流側の幅方向に延びる端縁の幅中央に設けられる。中央位置にて、発熱体11の領域91、発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92、発熱体シート1の外側の領域93を含むように、長方形に設定される。座標(X1,Y1)及び(X3,Y3)は、エッジ検出領域71、73の枠の幅中央の位置で特定される。
前記(B)の発熱体シート1の幅方向における互いに対向配置される端縁は、図5に示すように、座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)で示される位置にある。この座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)を含むエッジ検出領域は符号75、76で示される領域である(以下、エッジ検出領域75、76という。)。エッジ検出領域75、76は、発熱体シート1の互いに対向配置される製造ライン進行方向に延びる端縁の縦中央に設けられる。中央位置にて、発熱体11の領域91、発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92、発熱体シート1の外側の領域93を含むように、長方形に設定される。座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)は、エッジ検出領域75、76の枠の幅中央の位置で特定される。
前記(C)の耳掛止部4の、発熱体シートの幅方向外方であって、製造ライン進行方向の下流側における、表面材原反2との接合部(耳掛止部シール部48)内側近傍の端縁は、図4に示すように、座標(X2,Y2)及び(X4,Y4)で示される位置にある。この座標は、耳掛止部4(基端部41)の取り付け位置の座標ということができる。座標(X2,Y2)及び(X4,Y4)を含むエッジ検出領域は符号72、74で示される領域である(以下、エッジ検出領域72、74という。)。エッジ検出領域72、74は、耳掛止部4(基端部41)の取り付け位置において、耳掛止部4の領域94と耳掛止部4の外側の領域95とを跨る領域に製造ライン進行方向に沿って設けられる。この位置にて、耳掛止部4の領域94、耳掛止部4の外側の領域95を含むように、長方形に設定される。座標(X2,Y2)及び(X4,Y4)は、エッジ検出領域72、74の枠の幅中央の位置で特定される。
前記(D)の耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁は、図6に示すように、座標(X7,Y7)、(X8,Y8)、(X9,Y9)及び(X10,Y10)で示される位置にある。この座標(X7,Y7)、(X8,Y8)、(X9,Y9)及び(X10,Y10)を含むエッジ検出領域は符号77、78、79、80で示される領域である(以下、エッジ検出領域77、78、79、80という。)。エッジ検出領域77、78、79、80は、耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁から発熱体の中心に向かう方向に向けて設けられる。すなわち、角部の端縁から、発熱体11の領域91、発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92、発熱体シート1の外側の領域93を含むように、長方形に設定される。座標(X7,Y7)、(X8,Y8)、(X9,Y9)及び(X10,Y10)は、エッジ検出領域77、78、79、80の枠の幅中央の位置で特定される。
各エッジ検出領域について、画像データに対してエッジ検出処理を行い、前述した輝度の微分波形を得る。この微分波形からピーク値を得て、前記(A)〜(D)の端縁の座標を検出する。
また、耳掛止部4の角部の端縁が発熱体11と重なって不明確となる場合でも、図7に示すように検査エリアを広げて端縁の座標を検出することが好ましい。これにより上記と併せて耳掛止部4の幅方向の取り付けの位置ずれの有無判定の精度を上げることができる。
図7は、発熱体シート1の幅方向外方であって、耳掛止部4と表面材原反2との接合部(耳掛止部シール部48)を越えて耳掛止部4が幅方向に延出する端縁の座標(X11,Y11)及び(X12,Y12)を特定している。これは、エッジ検出領域81、82の枠の製造ライン進行方向中央の位置で特定される。エッジ検出領域81、82は、耳掛止部4の領域94、耳掛止部4の外側の領域95を含むように、長方形に設定される。
図8は、エッジ検出処理による端縁の座標の検出の具体例を示している。この具体例は、エッジ検出領域79を示している。エッジ検出領域79から、前記(D)として示した、耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁の座標(X9,Y9)を検出する。
まず、エッジ検出領域79において、暗から明への方向として矢印S9の方向を特定する。この矢印S9方向は、エッジ検出領域79の中において、発熱体11の領域91→発熱体シート1の発熱体11の外側の領域92→発熱体シート1の外側の領域93へと向かう方向を示している。次いで、エッジ検出領域79の濃淡値(輝度値)分布に対して微分処理を行って、エッジ検出領域79内の矢印S9の方向に沿って微分波形を生成する。この微分波形をエッジ検出領域79の位置に対応して配置する。該微分波形の中で、3つピークK1、K2、K3となる位置について矢印S9の方向に沿って順位付けを行う。すなわちピークK1を1番目、ピークK2を2番目、ピークK3を3番目とする。この順位付けのもと、前述のように、あらかじめピークK2が耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁と決まっているので、ピークK2を検出するものとして、耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁を検出し、該端縁の座標(X9,Y9)を特定する。座標は、前述のとおり撮像した画像の左上角部(頂点)の位置を原点座標(0,0)としたときの位置である。このとき、しきい値を設定して不要なピークを排除してもよい。
図9は、図8とは別の端縁の座標の検出の具体例を示している。この具体例は、エッジ検出領域71を示している。エッジ検出領域71から、前記(A)として示した、発熱体シート1の製造ライン進行方向の下流側における端縁の座標(X1,Y1)を検出する。ここでは、発熱体シート1と重なる耳掛止部4が少し画像の左側、すなわち耳掛止部シール部48側にヨレ、製造ライン進行方向の下流側に位置ずれした状態である。
エッジ検出領域71においても、図8と同様に暗から明への方向として矢印S1の方向を特定し、微分処理を行って矢印S1の方向に沿って微分波形を生成する。この微分波形をエッジ検出領域71の位置に対応して配置する。このとき、発熱体シート1の端縁の座標を適切に検出するため、最大ピーク値の一定割合の値をしきい値として設定することが好ましい。図9の具体例においては、最大ピーク値の70%をしきい値F1として設定している。このピーク値を設定することにより、発熱体のピークではなく、発熱体シートのピークを検出することができる。しきい値の値は、検出する対象に対して、安定して検出できるレベルにより設定することが好ましい。
以上のように処理された微分波形の中で、しきい値を越えるピークはピークK4のみである。このピークK4を、発熱体シート1の製造ライン進行方向の下流側における端縁の座標(X1,Y1)として検出する。
図8や図9の具体例のようにして、前記(A)〜(D)として示した端縁を検出して座標(X1,Y1)〜(X10,X11)を特定する。該座標は実施に製造工程で搬送されている検査対象物品10における端縁の座標である。
検出した座標が適正であるかの判定を、座標上の予め設定した上限及び下限の検査しきい値の範囲にあるかどうかによって判定する。これにより、耳掛止部4及び発熱体シート1の位置ずれの有無を判定する。すなわち、検出した座標が上限から下限の検査しきい値の範囲にあれば「位置ずれ無し」と判定し、上限及び下限の検査しきい値の範囲を超えるのであれば「位置ずれ有り」と判定する。検査しきい値とは、各部材が位置ずれ無く配置された場合の正規の座標を基準に、座標値として許容できる範囲を上限及び下限として設定される値である。この検査しきい値は、検査対象とする端縁によって異なってもよいし、同じであってもよい。ただし、部材によって許容範囲は異なる。そのため、より精度の高い検査を行う観点から、検査しきい値は検査対象とする端縁によって異なるように設定することが好ましい。このような座標上の上限及び下限の設定は、以下で述べる、差分しきい値、取り付け角度しきい値、蛇行しきい値においても同様にしてなされる。
耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の座標については、各座標に対応する検査しきい値との対比に加えて、更に両端縁の座標の差分について差分しきい値との対比を行うことが好ましい。これにより、位置ずれの有無をより精度よく判定することができる。前者は耳掛止部4及び発熱体シート1それぞれの端縁の、画像における絶対位置の位置ずれ判定であり、後者は耳掛止部4の端縁と発熱体シート1の端縁との相対位置の位置ずれ判定である。
本実施形態の検査方法において、画像取り込みは特定の場所において一定間隔で行うため、画像取り込みタイミングに位置ずれが生じた場合、画像における端縁の座標が製造ライン進行方法にずれる。このずれが大きいと、検出した端縁の座標は画像中における絶対位置としては正規の位置からずれていると判断される。画像取り込みタイミングの位置ずれは、例えば表面材原反2及び裏面材原反3の伸びやたるみによって生じることがある。また、撮像取り込みタイミングの位置ずれ以外にも、例えば発熱体シート1のシール・カットのタイミングで他の位相を合わせていた場合に、基準となる発熱体シート1の位相がずれてしまうと、相対関係がずれてしまう。より具体的に言えば、例えば画像取り込みのタイミングを、発熱体シートのシール・カットのタイミングを基準に電子式カムスイッチで生成したパルスを元に位相を合わせたとしても、上記理由により製造ライン進行方向の相対位置のずれが生じ得る。
そのため、絶対位置の位置ずれ判定とともに、相対位置の位置ずれ判定を加えることでより精度の高い位置ずれ判定を行うことができる。2段階で検査をする場合、絶対位置の位置ずれ判定で大枠の検査をしたあと、相対位置の位置ずれ判定でより詳細に検査を行うことが好ましい。このとき、絶対位置の位置ずれ判定における検査しきい値(上限しきい値及び下限しきい値)を相対位置の位置ずれ判定における差分しきい値(上限しきい値及び下限しきい値)よりも広く設定しておくことが好ましい。これにより製品品質を更に向上させ、製品の良品率を高めることができる。
ただし、絶対位置と相対位置の両方で位置ずれ判定をする場合であっても、絶対位置の位置ずれの許容できる範囲には限度がある。その許容できる範囲に合わせて、絶対位置の位置ずれ判定における検査しきい値を設定し、該検査しきい値を外れる場合を位置ずれありと判定することが好ましい。そのため、絶対位置と相対位置差の両方が上限しきい値から下限しきい値の範囲内であれば位置ずれ無しと判定し、どちらかが範囲外の場合は位置ずれ有りと判定する。
相対位置の位置ずれ判定は、次のようにして行われる。
すなわち、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁のそれぞれの座標から耳掛止部4の端縁と発熱体シート1の端縁との製造ライン進行方向の位置差分値を算出する。該位置差分値が、座標上の予め設定した上限及び下限の差分しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部及び発熱体シートの位置ずれの有無を判定する。ここでいう位置差分値は、図4に示す耳掛止部4の座標(X2,Y2)及び(X4,Y4)と発熱体シート1の座標(X1,Y1)及び(X3,Y3)のうち、製造ライン進行方向の値の差分値(Y2−Y1)及び(Y4−Y3)である。差分値(Y2−Y1)は、図4に示す画像に向かって左側の耳掛止部4と発熱体シート1の下流側の端縁の製造ライン進行方向の差分値である。差分値(Y4−Y3)は、図4に示す画像に向かって右側の耳掛止部4と発熱体シート1の下流側の端縁の製造ライン進行方向の差分値である。
差分しきい値とは、各部材が位置ずれ無く配置された場合の正規の座標における正規の差分値として許容できる範囲を上限及び下限として設定される座標上の値である。
実際に算出される差分値が、上限から下限までの差分しきい値の範囲にあるかどうかで、さらに位置ずれの有無を判定する。
絶対位置の位置ずれ判定と相対位置の位置ずれ判定でしきい値の範囲内とされれば、製品としての位置ずれ無しと判定される。絶対位置の位置ずれ判定でしきい値の範囲外とされ、相対位置の位置ずれ判定でしきい値の範囲内とされた場合は、製品としての位置ずれ有りと判定される。絶対位置の位置ずれ判定でしきい値の範囲内とされ、相対位置の位置ずれ判定でしきい値の範囲外とされた場合は、製品としての位置ずれ有りと判定される。
図10(A)〜(C)には、上記の絶対位置の位置ずれ判定と相対位置の位置ずれ判定とを組み合わせて、製品の位置ずれ判定をする具体例が示されている。
図10(A)は、画像取り込みのタイミングが遅れた場合の撮像画像である。耳掛止部4及び発熱体シート1の積層部分が画像の上方(製造ライン進行方向の下流側)に寄っている。この場合、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁それぞれの座標値(絶対位置)は、上下限範囲ぎりぎりの値であるが、検査しきい値の上下限範囲内となる。すなわち絶対位置の位置ずれ無しとなる。一方、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の位置差(Y座標の差)は、位置差しきい値の範囲内である。すなわち相対位置の位置ずれ無しとなる。このことから、製品とした場合の位置ずれは無しと判定される。
図10(B)は、画像取り込みのタイミングが正常であった場合の撮像画像である。耳掛止部4及び発熱体シート1の積層部分は、撮像画像において予定どおり適正位置にある。この場合、絶対位置の位置ずれが無く、相対位置の位置ずれが無しとなる。このことから、製品とした場合の位置ずれは無しと判定される。
図10(C)は、画像取り込みのタイミングが早かった場合の撮像画像である。耳掛止部4及び発熱体シート1の積層部分が画像の下方(製造ライン進行方向の上流側)に寄っている。この場合、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁それぞれの座標値(絶対位置)は、検査しきい値の上下限範囲外となる。すなわち絶対位置の位置ずれ有りとなる。一方、耳掛止部4及び発熱体シート1の端縁の位置差(Y座標の差)は、位置差しきい値の範囲内である。すなわち相対位置の位置ずれ無しとなる。このことから、製品とした場合の位置ずれは有りと判定される。
さらに本実施形態の検査方法によれば、上記の座標の取得により、耳掛止部4の取り付け角度の位置ずれまでも判定することができる。
図11には、上記角度の測定方法の具体例が示されている。
幅方向の左右の耳掛止部シール部48近傍の内側で、予め正常な位置での耳掛止部4の端縁の傾斜ラインと垂直にエッジ検出領域83、84、85及び86を設ける。図11(A)に示す画像に向かって左側の耳掛止部シール部48近傍の内側には、エッジ検出領域83及び84を1組として設定する。図11(A)に示す画像に向かって右側の耳掛止部シール部48近傍の内側には、エッジ検出領域85及び86を1組として設定する。エッジ検出領域83、84、85及び86は、耳掛止部4の領域94、耳掛止部4の外側の領域95を含むように、長方形に設定される。エッジ検出領域83、84、85及び86の幅中央の位置に、耳掛止部4の下流側端縁の座標(X13,Y13)、(X14,Y14)、(X15,Y15)及び(X16,Y16)を特定する。
次いで、左右それぞれの耳掛止部について、2ヶ所の座標から、幅方向を水平基準線G0とした角度θとして算出する。具体的には、左側の2ヶ所の座標を結ぶ直線G1を導き、水平基準線G0との間の角度θ1を算出する(図11(A)及び(B)参照)。右側においても2ヶ所の座標を結ぶ直線G2を導き、水平基準線G0との間の角度θ2を算出する(図11(A)参照)。角度を算出する手段は種々あるが、座標値に基づき下記式を用いて角度θ1及びθ2(rad)を求めることが好ましい。なお、角度θは左右の角度の総称であり、左右を分けていうとき角度θ1及びθ2という。
θ1=Atan((Y14−Y13)/(X14−X13))
θ2=Atan((Y16−Y15)/(X16−X15))
算出した角度θについて、予め設定した上限及び下限の取り付け角度しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部の位置ずれの有無を判定する。この取り付け角度しきい値とは、各部材が位置ずれ無く配置された場合の正規の座標を基準に、耳掛止部の取り付け角度として許容できる範囲を上限及び下限として設定される座標上の値である。
前記取り付け角度θとは別に、次の方法により取り付け角度γを算出して、耳掛止部4の位置ずれの有無の判断を多角的に行うことがより好ましい。
まず、図6に示すように、耳掛止部4の自由端部42の下流側の角部の端縁の座標(X7,Y7)及び(X9,Y9)を特定する。耳掛止部4の取り付け位置の座標(X2,Y2)及び(X4,Y4)を特定する。座標(X2,Y2)と(X7,Y7)、座標(X4,Y4)と(X9,Y9)との2点間座標において角度γを算出する(角度γは左右の角度の総称であり、左右を分けていうとき角度γ1及びγ2という。)。角度γの算出は前記角度θの場合と同様の方法によりなされる。ここでも、角度γが予め設定した上限及び下限の取り付け角度しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部の位置ずれの有無を判定する。
角度γは、取り付け角度θの算出精度が不十分なときに併用することで、耳掛止部4の取り付け角度の位置ずれの有無をより精度よく判定することができる。各部材が位置ずれ無く配置された場合、角度γは角度θと同じ値になる。
また、耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁に対応するエッジ検出対象領域(図6に示す領域77、78、79、80)において、耳掛止部4のめくれの有無を判定することができる。ここでは、まず前述したエッジ検出処理を行う。具合的には、画像の輝度情報に基づいて、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向を判別し、前記エッジ検出対象領域における輝度分布に対して微分処理を行って輝度の変化のピーク(エッジ)数を算出する。該ピーク数が予め設定されたピーク数に一致するかどうかで耳掛止部4のめくれの有無を判定することができる。
この判定の方法について、図8の例を挙げて説明する。
すなわち、図8に示すように、正常な状態であれば、発熱体11、耳掛止部4の自由端部42の角部の端縁、発熱体シート1の順番でピークが検出される。これに対し、位置ずれがあり正常な状態にない場合は、角部の端部が検出エリアにない場合には検出ピーク数が3から2となり、めくれている、大きくずれていると判断する。一方、発熱体11や発熱体シート1がライン進行方向にずれてしまい、両方、もしくはどちらかが検出エリアに存在しないときは、角部の端縁のピークを検出し、座標値を得ることができる。しかしこの場合、ピーク数が1か2となるので、1の場合は位置ずれ異常と判断する。2の場合は、発熱体11もしくは発熱体シート1のピークをも含んで検出しているが、正常な位置構成ではないので、位置ずれ異常と判断する。さらに、ピーク数が2の場合に、耳掛止部4の自由端部42の角部の端部が検出エリアにあるかないかを明確にして位置ずれの有無を判定することができる。具体的には、耳掛止部4の自由端部42の角部の端部の2つの得られた検出座標の位置関係(2点間の距離の違い)から、どちらの状態であること(位置ずれの有無)を判断することができる。これにより、耳掛止部4の平面方向への位相ずれ以外の位置ずれをも判定することができる。
また、耳掛止部4のめくれが大きいものに関しては、図12の濃度検出領域96、97の濃度平均値で判定することができる。濃度検出領域96、97は、耳掛止部4の基端部41が発熱体シート1の幅方向外方にて表面材原反2と接合された耳掛止部シール部48と、発熱体シート1との間に設定される。濃度検出領域96、97は、耳掛止部4の進行方向(Y方向)に応じて設定されることが好ましく、耳掛止部4に一致する長さで設定されることがより好ましい。濃度検出領域96、97は、発熱体11に重ならない部分である。耳掛止部4のめくれが濃度検出領域96、97にかかれば(図12(B)参照)、濃度平均値が低下する。該濃度検出領域において算出した濃度平均値が、予め設定した濃度平均値よりも低い場合に、耳掛止部4のめくれ有りと判定する。このように、予め設定した値との比較によって、大きなめくれの有り無し、をも判定することができる。濃度検出領域96、97に基づく耳掛止部4のめくれの判定は、前述した耳掛止部4の自由端部42の角部の端部におけるピーク数に基づく耳掛止部4のめくれの判定と共に行ってもよく、それぞれ単独で行ってもよい。
さらに、耳掛止部4の位置ずれの有無の判定においては、前述した図7に示す座標(X11,Y11)及び(X12,Y12)を更に特定することが好ましい。座標(X11,Y11)及び(X12,Y12)は、発熱体シート1の幅方向外方であって、耳掛止部4と表面材原反1との接合部(耳掛止部シール部48)を越えて耳掛止部4が幅方向に延出する端縁の座標である。この座標(X11,Y11)及び(X12,Y12)、特に幅方向の座標値X11及びX12が、予め設定した上限及び下限の取り付けしきい値の範囲にあるかどうかで、耳掛止部4の幅方向の位置ずれの有無を判定する。これにより、発熱体シート1と重なる自由端部42の角部の端縁が光不透過性の発熱体11と重なる場合でも、耳掛合部4の幅方向の取り付けの位置ずれの有無をより正確に判定することができる。
発熱体シート1の幅方向の位置ずれの有無を判定するには、前述した発熱体シート1の幅方向内方の端縁の座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)を特定することが好ましい。座標(X5,Y5)及び(X6,Y6)、特に幅方向の座標値X5及びX6が、予め設定した上限及び下限の蛇行しきい値の範囲にあるかどうかで、発熱体シート1の幅方向の位置ずれの有無を判定することができる。発熱体シート1の幅方向の蛇行が起きる範囲は通常は狭いため、蛇行しきい値の範囲も実態に合わせて設定される。蛇行しきい値の範囲を大きく外れるときは上流工程のトラブルなど別な問題を示唆している可能性がある。蛇行しきい値とは、発熱体シート1が位置ずれ無く配置された場合の正規の座標を基準に、発熱体シート1の幅方向の座標値として許容できる範囲を上限及び下限として設定される値である。
上記のようにして、座標(X1,Y1)〜(X16,Y16)、取り付け角度θ及びγそれぞれから又は適宜組み合わせて、耳掛止部4及び発熱体シート1の種々の位置ずれを検出することができる。これにより、製品の位置ずれ不良を製造工程中に発見し、包装前に製造ラインから素早く排出することができる。例えば、検査結果に基づいて位置ずれ有りと判定された製品対象物を判定時間等から特定し、排出手段により製造ラインから排出することができる。また、位置ずれ有りと判定された製品対象物の情報を画面に表示して手動で排出することもできる。
温熱マスクの製造方法について、本発明の検査方法によって得られた、発熱体シート1と耳掛止部4との製造ライン進行方向の位置ずれ座標情報を製造工程に反映させることができる。すなわち、前記座標情報を基に、温熱マスク製造の上流工程における耳掛止部4の貼り合わせの位相を修正し、耳掛止部の位置ずれ不良を低減することができる。具体的には、発熱体シート1の送り出される位相に合わせて、耳掛止部の貼り付け位相を合わせる制御を行う。耳掛止部4の貼り付け位置と発熱体シート1の位置差分値から、耳掛止部4の貼り付け位置が製造ライン進行方向に進んでいるのか、遅れているのかを判断し、そのずれ量から調整する位相量を算出して、耳掛止め貼りつけ機構への位相制御を行う。これは、図2に示す温熱マスクの製造工程においては、耳掛止部の接合工程P2において行われる。
これにより、温熱マスクの製造方法における製品の品質と生産性とを向上させることができる。
また、温熱マスクの製造方法について、本発明の検査方法によって得られた、発熱体シート1の幅方向の位置ずれ座標情報を製造工程に反映させることができる。すなわち、前記座標情報を基に、温熱マスク製造の上流工程における発熱体シート1の搬送状態の位置を修正して、発熱体の位置ずれ不良を低減することができる。具体的には、発熱体を搬送しているコンベアに蛇行量修正装置を設置し、位置ずれ座標情報でのずれ量分を幅方向に調整し、正しい位置に修正してから発熱体のシール及びカット工程へと搬送する。これは、図2に示す温熱マスクの製造工程においては、発熱体シートの形成・搬出工程P1において行われる。
これにより、温熱マスクの製造方法における製品の品質と生産性とを更に向上させることができる。
1 発熱体シート
11 発熱体
12 通気性シート
13 非通気性シート
2 表面材原反
3 裏面材原反
4 耳掛止部
41 基端部
42 自由端部
48 耳掛止部シール部
71〜86 エッジ検出領域
91 発熱体の領域
92 発熱体シートの発熱体の外側の領域
93 発熱体シートの外側の領域
94 耳掛止部の領域
95 耳掛止部の外側の領域

Claims (17)

  1. 温熱マスクの製造工程における積層された部材の位置ずれ検査方法であって、
    光不透過性の発熱体を含む発熱体シートが一対互いに幅方向に離間して、光透過性の帯状の表面材原反及び裏面材原反の間に配置され、前記表面材原反上に、光透過性の耳掛止部が一対互いに幅方向に離間して前記発熱体シートに上面視で重なるように配置され、前記耳掛止部の基端部が前記発熱体シートの幅方向外方にて表面材原反と接合されている検査対象物を平面配置した状態で、該検査対象物に対し、前記裏面材原反側から照明をあてて前記表面材原反側から撮像し、撮像した画像について前記耳掛止部及び発熱体シートの端縁を検出して該端縁の座標を特定し、座標上の予め設定した値との比較によって、前記耳掛止部及び前記発熱体シートそれぞれの位置ずれの有無を判定する、検査方法。
  2. 前記耳掛止部が前記表面材原反と同系色である請求項1記載の検査方法。
  3. 前記画像に対し、予め設定したエッジ検出対象領域を特定し、前記画像の輝度情報に基づいて、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向の判別とエッジ位置の順位付けの工程を有するエッジ検出処理を行い、前記エッジ検出対象領域における耳掛止部及び発熱体シートの端縁の座標を検出する請求項1又は2記載の検査方法。
  4. 前記エッジ検出処理は、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向を判別した後、前記エッジ検出対象領域における輝度分布に対して微分処理を行い、輝度の変化のピーク値を算出する工程を有する請求項3記載の検査方法。
  5. 前記ピーク値に対応する前記画像上の位置をエッジ位置として特定し、該エッジ位置の順位付けを行う請求項4記載の検査方法。
  6. 前記エッジ検出処理で得られたデータに対し、最大ピーク値の一定割合の値をしきい値とし、該しきい値を越えるピーク値に基づいて前記エッジ位置の順位付けを行う請求項5記載の検査方法。
  7. 前記エッジ検出対象領域が、下記の端縁を含む領域である請求項3〜6のいずれか1項に記載の検査方法。
    (A)左右それぞれの前記発熱体シートの、製造ライン進行方向の下流側における端縁
    (B)左右それぞれの前記発熱体シートの、幅方向における互いに対向配置される端縁
    (C)左右それぞれの前記耳掛止部の、前記発熱体シートの幅方向外方であって製造ライン進行方向の下流側における、前記表面材原反との接合部内側近傍の端縁
    (D)左右それぞれの前記耳掛止部の自由端部の角部の端縁
  8. 前記耳掛止部及び発熱体シートの端縁のそれぞれの座標が、予め設定した上限及び下限の検査しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部及び発熱体シートの位置ずれの有無を判定する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の検査方法。
  9. 前記耳掛止部及び発熱体シートの端縁のそれぞれの座標に対する前記検査しきい値を用いた判定に加え、
    前記耳掛止部及び発熱体シートの端縁のそれぞれの座標から前記耳掛止部の端縁と前記発熱体シートの端縁との製造ライン進行方向の位置差分値を算出し、該位置差分値が、予め設定した上限及び下限の差分しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部及び発熱体シートの位置ずれの有無を判定する、請求項8記載の検査方法。
  10. 前記耳掛止部の取り付け角度を、前記発熱体シートの幅方向外方であって製造ライン進行方向の下流側における、左右それぞれの前記耳掛止部の前記表面材原反との接合部内側近傍の端縁について2ヶ所ずつ座標を特定し、左右それぞれの耳掛止部について、2ヶ所の座標から、幅方向を水平基準線とした角度θとして算出し、予め設定した上限及び下限の取り付け角度しきい値の範囲にあるかどうかによって、前記耳掛止部の位置ずれの有無を判定する、請求項1〜9のいずれか1項に記載の検査方法。
  11. 前記耳掛止部の自由端部の角部の端縁の座標を特定し、前記耳掛止部の取り付け位置座標との2点間座標において算出される角度γを求め、その値によって耳掛止部の位置ずれの有無を判定する、請求項10記載の検査方法。
  12. 前記画像に対し、前記耳掛止部の自由端部の角部の端縁に対応するエッジ検出対象領域を特定し、前記画像の輝度情報に基づいて、輝度の暗から明への変化、または明から暗への変化の方向を判別し、前記エッジ検出対象領域における輝度分布に対して微分処理を行って輝度の変化のピーク数を算出し、該ピーク数が予め設定されたピーク数に一致するかどうかによって、前記耳掛止部のめくれの有無を判定する、請求項1〜11のいずれか1項に記載の検査方法。
  13. 前記画像に対し、前記耳掛止部の基端部が前記発熱体シートの幅方向外方にて前記表面材原反と接合された耳掛止部シール部と、前記発熱体シートとの間に濃度検出領域を設定し、該濃度検出領域において算出した濃度平均値が、予め設定した濃度平均値よりも低い場合に、前記耳掛止部のめくれ有りと判定する、請求項1〜12のいずれか1項に記載の検査方法。
  14. 前記発熱体シートの幅方向外方であって、前記耳掛止部と前記表面材原反との接合部を越えて該耳掛止部が幅方向に延出する端縁の座標を特定し、予め設定した上限及び下限の取り付けしきい値の範囲にあるかどうかで、前記耳掛止部の幅方向の位置ずれの有無を判定する、請求項1〜13のいずれか1項に記載の検査方法。
  15. 前記発熱体シートの幅方向内方の端縁の座標を特定し、予め設定した上限及び下限の蛇行しきい値の範囲にあるかどうかで、前記発熱体シートの幅方向の位置ずれの有無を判定する、請求項1〜14のいずれか1項に記載の検査方法。
  16. 前記請求項1〜15のいずれか1項に記載の検査方法によって得られた、前記発熱体シートと前記耳掛止部との製造ライン進行方向の位置ずれ座標情報を基に、温熱マスク製造の上流工程における前記耳掛止部の貼り合わせの位相を修正して、耳掛止部の位置ずれ不良を低減する温熱マスクの製造方法。
  17. 前記請求項1〜16のいずれか1項に記載の検査方法によって得られた、前記発熱体シートの幅方向の位置ずれ座標情報を基に、温熱マスク製造の上流工程における発熱体シートの搬送状態の位置を修正して、発熱体の位置ずれ不良を低減する温熱マスクの製造方法。

JP2016229252A 2016-11-25 2016-11-25 温熱マスクの加工検査方法 Active JP6764325B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229252A JP6764325B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 温熱マスクの加工検査方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016229252A JP6764325B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 温熱マスクの加工検査方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018084553A JP2018084553A (ja) 2018-05-31
JP6764325B2 true JP6764325B2 (ja) 2020-09-30

Family

ID=62238164

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016229252A Active JP6764325B2 (ja) 2016-11-25 2016-11-25 温熱マスクの加工検査方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6764325B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7055212B2 (ja) * 2018-11-20 2022-04-15 深▲セン▼市▲維▼▲圖▼▲視▼技▲術▼有限公司 マスクのオンライン検査方法
WO2020103310A1 (zh) * 2018-11-20 2020-05-28 深圳市维图视技术有限公司 一种口罩缺陷检测装置及方法
JP7469001B2 (ja) 2019-06-28 2024-04-16 花王株式会社 複合シートの製造方法及び製造装置並びに複合シートの検査方法
CN111545481B (zh) * 2020-04-30 2021-11-30 合肥凌山新能源科技有限公司 一种用于口罩的耳带检测装置
JP7227947B2 (ja) * 2020-08-05 2023-02-22 花王株式会社 シート状マスクの製造方法
CN112730227A (zh) * 2020-12-21 2021-04-30 联和东浩(厦门)药业有限公司 一种一次性医用口罩的质量快速检测方法
CN112763413B (zh) * 2020-12-26 2022-04-19 厦门金焱达生活用品有限公司 一种用于口罩生产设备的耳带检测装置

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5359525A (en) * 1990-05-01 1994-10-25 Kimberly-Clark Corporation Apparatus and method for registration control of assembled components
JP3645656B2 (ja) * 1996-06-03 2005-05-11 株式会社ミツトヨ エッジ検出方式
JP3738114B2 (ja) * 1997-06-06 2006-01-25 松下電器産業株式会社 異方性導電シートの圧着状態検査方法およびこれを用いた異方性導電シートの圧着装置
JP3657537B2 (ja) * 2001-06-07 2005-06-08 ピジョン株式会社 吸収性製品の収容体及び吸収性製品の製造装置ならびに検査方法
JP2003166810A (ja) * 2001-12-04 2003-06-13 Kao Corp 不良品の検出方法
US7809179B2 (en) * 2005-09-09 2010-10-05 The Procter & Gamble Company Manufacturing inspection of folded feminine hygiene products by cascading edge and skew detection
JP2007169009A (ja) * 2005-12-22 2007-07-05 Kao Corp 複合シート及び物品の製造方法並びに製造装置
JP5028149B2 (ja) * 2007-05-31 2012-09-19 花王株式会社 アイマスク
JP5280782B2 (ja) * 2008-06-19 2013-09-04 グンゼ株式会社 フィルムの接着部検査方法およびフィルムの接着部検査装置
JP5244646B2 (ja) * 2009-02-20 2013-07-24 花王株式会社 温熱マスク
JP5599261B2 (ja) * 2010-08-19 2014-10-01 花王株式会社 シート状成形体の製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018084553A (ja) 2018-05-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6764325B2 (ja) 温熱マスクの加工検査方法
JP2012239114A (ja) 画像読取装置、画像処理方法、及びプログラム
KR20190132689A (ko) 골판지 시트의 불량 검출 장치 및 골판지 시트의 불량 제거 장치와, 골판지 시트의 제조 장치
JP5895575B2 (ja) 軟質製袋品の品質検査装置
TW201839350A (zh) 一種片材面內標記檢測裝置及使用該裝置之檢測方法
JP5697168B2 (ja) 検査装置及びptp包装機
JP6081939B2 (ja) Ptp包装機
JP2006282372A (ja) 複合シートの搬送軌道の制御方法及び装置
JP2017219343A (ja) 欠陥検査装置、欠陥検査方法、フィルム製造装置及びフィルム製造方法
TWI533849B (zh) An inspection device for the sealing portion of the absorbent article, and a inspection method
JP6805484B2 (ja) ずれ検出装置及びずれ修正装置、並びにずれ検出方法及びずれ修正方法
TW201531664A (zh) 形狀測定裝置、形狀測定方法及玻璃板之製造方法
JP6575232B2 (ja) 鋼板形状測定装置及びその方法、並びにそれらを用いた鋼板製造装置及びその方法
JP5329943B2 (ja) 複合シート搬送工程における搬送軌道の制御方法及び制御装置
JP2009115715A (ja) タイヤトレッドゴムの長さの測定装置
JP2007245257A (ja) 走行シートの切断位置検出装置
JP6428554B2 (ja) 検査システム、検査方法
JP4477516B2 (ja) 検査装置及びptp包装機
JP2013177148A (ja) 包装シートと前記包装シートを使用した包装体ならびに前記包装体の検査装置
JP6857266B1 (ja) 検査装置及び包装シート製造装置並びに検査方法
JP5579002B2 (ja) 錠剤包装検査装置、錠剤包装検査プログラム、錠剤包装検査方法
JP2016166826A (ja) 検査装置、検査方法、および、検査装置用のプログラム
JP7411525B2 (ja) 位置ずれ検査方法及び複合シートの製造方法
JP2017067622A (ja) 物品検査装置
JPH11178894A (ja) 錠剤の外観検査方法と錠剤の外観検査装置とブリスタシート包装機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190911

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20190911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200730

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200901

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200911

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6764325

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250