JP7469001B2 - 複合シートの製造方法及び製造装置並びに複合シートの検査方法 - Google Patents

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本発明は、基材シートに機能性部材が配置され且つスリットが形成された複合シートの製造技術に関する。
従来、スリット加工と検査を行う装置では、被加工物の外観及びスリットの有無を検査するだけでスリットの形状や位置などの検査はできなかった。また、スリットの形状や位置などの検査を検査員による寸法測定とした場合には、被加工物の全数検査が困難であるため、抜き取り検査にせざるを得ず、検査の精度及び効率の点で問題があった。
前記問題の解決を図った技術として、特許文献1には、被加工物(ゴム成形体)のスリットを押し広げる機構を用い、スリットを押し広げて拡幅状態としてから撮像し、そうして得られた画像データに基づいてスリットの形状の良否を判定する技術が開示されている。斯かる技術によれば、スリットの形状を明確に撮像することができるため、スリットの形状を高い精度で検査することができ、また、良否判定を画像データの基づいて行うため、全数検査にも対応できるとされている。特許文献2にも同様の技術が開示されている。
特開2008-96310号公報 特開2003-294437号公報
基材シートと機能性部材とを具備し且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された複合シートが知られている。前記複合シートは、例えば、図1に示す如きアイマスクタイプの蒸気温熱具に使用されている。前記複合シートを用いたアイマスクタイプの蒸気温熱具において、前記機能性部材は、使用者の目に重ねて使用される発熱体であり、該蒸気温熱具の使用時に使用者の両目に対応する位置に一対配置され、その際、前記スリットには使用者の鼻が通される。
前記複合シートを用いたアイマスクタイプの蒸気温熱具において、スリットの位置が発熱体(機能性部材)との関係でずれていると、該蒸気温熱具の使用時に該発熱体が使用者の目に重ならないなど、機能的に不具合が生じ得るため、斯かるスリットの位置ずれを最小限に抑える必要がある。また、スリットの位置のみならずスリットの状態も重要であり、例えば、アイマスクタイプの蒸気温熱具において、スリットの長さが所定の設計範囲に収まっていない場合や、スリットの一部に非切断部が存在して十分に拡幅できない場合など、スリットの状態が不良であると、機能的に不具合が生じ得るため、スリットの状態不良を最小限に抑える必要がある。したがって、前記複合シートの製造においては、スリットの形成後にスリットの状態及び位置を精度よく検査する必要がある。
前記複合シートの製造は、典型的には、連続搬送される長尺状の前記基材シートにスリットを間欠的に形成した後、該基材シートの搬送中に該スリットを撮像手段で撮像し、その画像データに基づいて該スリットを検査する工程を有する。前記スリットは前記基材シートの切れ目であり、本来的に細幅であることから、該スリットを明確に撮像するためには何らかの工夫が必要であり、その点、特許文献1及び2に記載の技術は有用である。しかしながら、前記複合シートの製造のように、連続搬送される被加工物にスリットを形成し検査する場合、被加工物の搬送中にスリットがよれたりしてスリットの状態が変化しやすいため、特許文献1及び2に記載の技術を採用しただけでは、スリットの画像が安定せず、スリットの状態及び位置を精度よく検査することが困難であった。
本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る技術を提供することにあり、詳細には、基材シートに機能性部材が配置され且つスリットが形成された複合シートを効率良く製造し得る技術を提供することに関する。
本発明は、基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、複合シートの製造方法であって、前記機能性部材が所定位置に配置された長尺状の前記基材シートを搬送させつつ、該基材シートにおける該機能性部材の非配置部に、前記スリットを搬送方向に間欠的に形成するスリット形成工程と、前記基材シートの搬送中に前記スリットを検査する検査工程とを有し、前記検査工程は、前記スリットを拡幅させるスリット拡幅工程と、前記基材シートの一面を撮像手段で撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得工程と、前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定工程とを有する、複合シートの製造方法である。
また本発明は、基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、複合シートの製造装置であって、前記機能性部材が所定位置に配置された長尺状の前記基材シートの搬送中に、該基材シートにおける該機能性部材の非配置部に、前記スリットを搬送方向に間欠的に形成するスリット形成機構と、前記基材シートの搬送中に前記スリットを検査する検査機構とを具備し、前記検査機構は、前記スリットを拡幅させるスリット拡幅部と、前記基材シートの一面を撮像手段で撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得部と、前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定部とを具備する、複合シートの製造装置である。
また本発明は、基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、長尺状の複合シートについて、該スリットをインラインで検査する、複合シートの検査方法であって、前記スリットを拡幅させるスリット拡幅工程と、前記基材シートの一面を撮像手段で撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得工程と、前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定工程とを有する、複合シートの検査方法である。
本発明によれば、基材シートに機能性部材が配置され且つスリットが形成された複合シートを効率良く製造し得る製造方法及び製造装置並びに複合シートの検査方法が提供される。
図1は、本発明の適用対象である複合シートの使用例を示す図であり、具体的には、該複合シートを用いた温熱具の模式的な平面図である。 図2は、本発明の複合シートの製造装置の一実施形態の要部の模式的な斜視図である。 図3は、図2に示す製造装置の概略図である。 図4は、図2に示す製造装置におけるスリット拡幅部の模式的な正面図である。 図5は、本発明に係るスリット拡幅部の他の実施形態の模式的な正面図である。 図6(a)及び図6(b)は、それぞれ、本発明に係るスリット拡幅部の更に他の実施形態の模式的な正面図である。 図7は、本発明に係るスリット拡幅部の更に他の実施形態の概略図である。 図8は、本発明に係る検査工程の処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図9は、本発明に係る検査工程で扱う画像データの一例を示す図である。 図10は、図9に示す画像データの一部を拡大して模式的に示した図である。
以下、本発明をその好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。なお、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。図面は基本的に模式的なものであり、各寸法の比率などは現実のものとは異なる場合がある。
まず、本発明の適用対象である複合シートについて説明する。図1には、本発明の適用対象である複合シートの使用例として、該複合シートを用いた温熱具1が示されている。温熱具1は、いわゆるアイマスクタイプの蒸気温熱具であり、ヒトの目及びその周囲に当接させて、所定温度に加熱された水蒸気を目及びその周囲に付与するために用いられるものである。
温熱具1は扁平で且つ図1に示すように一方向に長い形状をなし、その長手方向の中央域に本体部2を有し、該中央域を挟んで左右両側に耳掛け部3,3を有している。本体部2も扁平で且つ一方向に長い形状をなし、本体部2の長手方向は温熱具1の長手方向に一致する。本体部2は、温熱具1の使用時において、使用者の身体側を向く面となる第1面と、該第1面と対向し使用者の身体から遠い側に位置する第2面とを有する。各耳掛け部3には、該耳掛け部3を厚み方向に貫通する切れ目であるスリット3Sが形成されており、温熱具1の使用時には、スリット3Sに使用者の耳が通される。温熱具1(本体部2)は、該温熱具1(本体部2)を長手方向に二等分して幅方向に延びる長手方向中心線(不図示)を基準として左右対称に形成されている。
本体部2は、本発明の適用対象である複合シート4で構成されている。複合シート4の長手方向は、本体部2(温熱具1)の長手方向に一致し、複合シート4の幅方向(複合シート4の長手方向と直交する方向)は、本体部2(温熱具1)の幅方向に一致する。また、複合シート4の長手方向は、複合シート4の製造時における搬送直交方向CD(図2参照)に対応し、複合シート4の幅方向は、複合シート4の製造時における搬送方向MD(図2参照)に対応する。搬送方向MDは、複合シート4の製造時に基材シート5が搬送される方向いわゆる流れ方向であり、搬送直交方向CDは、搬送方向MDと直交する方向である。
一方、本実施形態では、耳掛け部3は、複合シート4とは別のシートで構成されており、該別のシートは、本体部2を構成する複合シート4に接合されている。なお、温熱具1の全体が複合シート4で構成されていてもよく、その場合の耳掛け部3は、複合シート4における機能性部材6の非配置部で構成され、すなわち基材シート5からなる。
複合シート4(本体部2)は、図1に示すように、基材シート5と、該基材シート5の一部に重ねて配置された機能性部材6とを具備し、且つ基材シート5における機能性部材6の非配置部にスリット5Sが形成されたものである。機能性部材6は発熱体である。
本実施形態では、複合シート4は、2枚の同形状同寸法の基材シート5を具備し、その2枚の基材シート5,5のうちの一方が本体部2の前記第1面を形成し、他方が本体部2の前記第2面を形成する。また複合シート4は、2個の同形状同寸法の機能性部材6,6を具備し、各機能性部材6は、2枚の基材シート5,5間に介在配置されている。2個の機能性部材6,6は、複合シート4の長手方向に間欠配置されており、温熱具1を使用者の顔に装着したときに、使用者の眼球に1対1で対応するように配置されている。2個の機能性部材6,6間に位置する機能性部材6の非配置部は、複合シート4(本体部2)の長手方向中央部に位置する。
スリット5Sは、複合シート4(本体部2)を厚み方向に貫通する切れ目であり、温熱具1の使用時に使用者の鼻が通される部位である。
機能性部材6は、図1に示す如き平面視において四角形形状をなし、発熱部7とこれを被覆する包材8とを含んで構成されている。発熱部7は、2枚の同形状同寸法のシート状の包材8,8の間に介在配置されている。2枚の包材8,8は、それぞれ、発熱部7の周縁から外方に延出し、それら包材8,8の延出部どうしが接合されることで、機能性部材6が形成されている。包材8としては、例えば不織布等の繊維シートや、多孔質の合成樹脂製シートなどを用いることができる。
発熱部7は、被酸化性金属の酸化反応によって生じた熱を熱源として利用しており、被酸化性金属及び水を含有する発熱組成物で構成される。被酸化性金属としては、酸化反応熱を生じる金属を用いることが好ましい。そのような金属の例としては、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウムから選ばれる1種又は2種以上が挙げられる。これらの金属は、例えば粉末や繊維の形態で用いられる。これらの金属のうち、取り扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の点から鉄を用いることが好ましく、特に鉄を粉末の形態で、つまり鉄粉の形態で用いることが好ましい。鉄粉としては、例えば還元鉄粉及びアトマイズ鉄粉から選ばれる1種又は2種以上が好適に用いられる。発熱部7における水の含有量は、温熱具1の用途等に応じて適宜設定すればよく、特に制限されないが、通常、被酸化性金属100質量部に対して60~65質量部程度である。発熱部7は、被酸化性金属及び水に加え、吸水性ポリマーなどの保水材;活性炭、アセチレンブラック、黒鉛などの炭素成分;反応促進剤、界面活性剤、薬剤、凝集剤、着色剤、紙力増強剤、pH調整剤、嵩高剤等を含有してもよい。また発熱部7は、温熱具1の使用者に対して、薬効、保湿効果、冷感や温感等の所定の感覚を付与し得る機能材を含有してもよく、該機能材として、例えば、保湿剤、メントールを例示できる。
基材シート5の素材は、複合シート4の用途に応じて適宜選択すればよく特に制限されないが、典型的には、不織布、樹脂製フィルムが用いられる。不織布としては、例えばスパンボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、レジンボンド不織布、ニードルパンチ不織布等が挙げられる。基材シート5は、これらの素材を任意に組み合わせた多層構造のものであってもよく、あるいは単層構造のものであってもよい。本実施形態のように、複合シート4を温熱具に使用する場合には、該温熱具に含まれる被酸化性金属の酸化反応を阻害しないよう、基材シート5としては通気性を有するものが好ましい。温熱具を構成する複合シート4における基材シート5の好ましい具体例として、エアスルー不織布を例示できる。
次に、本発明の複合シートの製造方法及び製造装置について、前述の複合シート4を製造する場合を例にとって説明する。図2及び図3には、複合シート4の製造に使用可能な製造装置10の要部が示されている。製造装置10は、被加工物である「機能性部材6が所定位置に配置された長尺状の基材シート5」の搬送中に、該基材シート5における機能性部材6の非配置部に、スリット5Sを搬送方向MDに間欠的に形成するスリット形成機構11と、該基材シート5の搬送中にスリット5Sを検査する検査機構14とを有する。また製造装置10は、公知の搬送機構を有し、被加工物をスリット形成機構11や検査機構14などの製造装置10の各部に搬送可能に構成されている。
製造装置10の被加工物である前記「機能性部材6が所定位置に配置された長尺状の基材シート5」は、前述の温熱具1の本体部2を構成する複合シート4の製造中間体であり、以下では「複合シート中間体40」ともいう。複合シート中間体40は、複合シート4がその幅方向に複数連なった構成を有し、図2に示すように、重ね合わされた2枚の長尺状の基材シート5,5と、両基材シート5,5間に介在配置された複数の機能性部材6とを具備する。複合シート中間体40は、これを構成する長尺状の基材シート5の長手方向に対応する長手方向と、該長手方向と直交する幅方向とを有する。製造装置10では、複合シート中間体40の長手方向が搬送方向MDであり、複合シート中間体40の幅方向が搬送直交方向CDである。
複合シート中間体40において、幅方向(搬送直交方向CD)では2個の機能性部材6が間欠配置され、長手方向(搬送方向MD)では2個以上の機能性部材6が間欠配置されている。搬送直交方向CDに間欠配置された2個の機能性部材6,6に挟まれた領域(機能性部材6の非配置部)は、複合シート中間体40の幅方向中央部に位置している。本実施形態の製造方法では、図2に示すように、搬送直交方向CDに間欠配置された2個の機能性部材6,6に挟まれた領域(複合シート中間体40の幅方向中央部に位置する機能性部材6の非配置部)における、搬送方向MDの上流側端と下流側端との中間位置(典型的には該領域の搬送方向MDの中央部)から、該下流側端よりも搬送方向MDの下流側の外方にわたって延在するスリット5Sを、搬送方向MDに複数間欠的に形成する。
スリット形成機構11は、図2及び図3に示すように、周面にカッター刃121を有するカッターロール12と、該カッターロール12の周面に対向配置されたアンビルロール13とを具備する。カッター刃121は、カッターロール12の軸長方向の中央に位置し、カッターロール12の周方向に延在している。なお、スリット形成機構11は、不織布やフィルムなどを含むシート状の被加工物にスリットを形成し得るものであればよく、図示の如き切断刃を備えた接触式のものに限定されず、接触式でも非接触式でもよい。非接触式のスリット形成機構としては、例えば、レーザー光を照射するレーザー装置が挙げられる。
検査機構14は、スリット形成機構11にてスリット5Sが形成された複合シート中間体40の搬送中に該スリット5Sを検査するものである。すなわち、検査機構14を備えた製造装置10を用いた複合シートの製造方法では、スリット5Sが形成された複合シート中間体40(長尺状の基材シート5と、該基材シート5の一部に重ねて配置された機能性部材6とを具備し、且つ該基材シート5における該機能性部材6の非配置部にスリット5Sが形成された、長尺状の複合シート4)について、該スリット5Sをインラインで検査する。本発明の主たる特徴の1つとして、このように、スリットを有する複合シートの製造ラインで該スリットの良否を検査する点が挙げられる。
検査機構14は、図2及び図3に示すように、スリット5Sを拡幅させるスリット拡幅部15と、複合シート中間体40(基材シート5)の一面(図示の形態では上面)を撮像手段161で撮像して、拡幅されたスリット5Sの画像データと、機能性部材6の画像データとを取得する画像データ取得部16と、画像データ取得部16の制御や取得した画像データの保存などを行う撮像処理部17と、画像データに基づいてスリット5Sの開孔及び位置の良否を判定する判定部18と、判定部18で処理された画像データを表示するモニターなどの表示部19とを有する。
検査機構14は、典型的には、画像処理ソフトウェア等がインストールされたコンピュータや画像コントローラを基に構築した装置として構成されている。検査機構14は、画像処理に関わる各部(画像データ取得部16、撮像処理部17、判定部18、表示部19など)の動作を制御する制御部20を有し、該各部は制御部20の制御下で動作する。制御部20は、画像処理装置本体の制御部として機能するもので、CPU、ROM、RAMなどを含んで構成されている。なお本実施形態では、スリット拡幅部15は画像処理に関わる要素ではないため、スリット拡幅部15の制御は、制御部20が行わずに、製造装置10が具備する他の制御部が行う。
本実施形態のスリット拡幅部15は、図2~図4に示すように、回転軸152周りに回転可能に支持された拡幅手段151を具備し、該拡幅手段151をスリット5Sに押し込んでスリット5Sを拡幅させる。回転軸152は、支持部材153によって支持されている。拡幅手段151は、図4に示すように、回転軸152周りに回転可能に支持された回転子151aと、該回転子151aの周面に配され且つ該回転子151aの周方向に延在する凸部151bを具備する。回転子151aは、回転軸方向(搬送直交方向CD)の中央から同方向外方に向かうに従って径が漸次減少しており、該回転軸方向中央に最大径を有している。凸部151bは、この回転子151aの回転軸方向中央(最大径を有する部分)の周面に凸部151bが設けられている。搬送中の複合シート中間体40のスリット5Sに凸部151bを押し込むことでスリット5Sが拡幅され、またその際、回転子151aは搬送中の複合シート中間体40と接触することで連れ回りする。
本実施形態のスリット拡幅部15は、拡幅手段151をスリット5Sに対し進退移動させる拡幅手段駆動機構(不図示)を具備する。前記拡幅手段駆動機構は、支持部材153を動作させることで、回転軸152を搬送中の複合シート中間体40に対し進退移動させ、該回転軸152に支持された拡幅手段151をスリット5Sに対し進退移動させる。本実施形態では、斯かる前記拡幅手段駆動機構による拡幅手段151の進退移動は、製造装置10が具備する制御部20以外の他の制御部によって制御される。なお、スリット拡幅部15は前記拡幅手段駆動機構を具備していなくてもよく、その場合、拡幅手段151はスリット5Sを拡幅し得る位置に固定される。
スリット拡幅部15は、図2~図4に示す形態では、スリット5S(複合シート中間体40)の下方から拡幅手段151(凸部151b)を押し込むように構成されているが、これとは逆に、図5に示すように、スリット5S(複合シート中間体40)の上方から拡幅手段151(凸部151b)を押し込むように構成されていてもよい。図5に示す形態によれば、拡幅手段151との接触に起因して複合シート中間体40から紙粉が発生しても、その紙粉は搬送中の複合シート中間体40とともに搬送されやすく、そのため、複合シート中間体40から紙粉が落下する不都合が効果的に抑制され得る。後述するように、画像データ取得部16は、複合シート中間体40の下方に照明手段162を具備し、該照明手段162は、スリット拡幅部15(拡幅手段151)の近傍に配置されているところ、複合シート中間体40から紙粉が落下すると、その紙粉が照明手段162に付着してしまい、画像データ取得部16で取得した画像データに悪影響を及ぼすことが懸念されるが、スリット5Sの上方から拡幅手段151を押し込む構成を採用することで、斯かる懸念が払拭され得る。
図6には、スリット拡幅部15の他の実施形態が示されている。図6(a)に示すスリット拡幅部15A及び図6(b)に示すスリット拡幅部15Bは、回転子151aの回転軸方向(搬送直交方向CD)の長さの点で、前述のスリット拡幅部15(図4参照)と異なっており、スリット拡幅部15Aは、スリット拡幅部15に比べて該長さが長く、スリット拡幅部15Bは、スリット拡幅部15に比べて該長さが短い。また、スリット拡幅部15Bについては、回転子151aの径が回転軸方向の全長にわたって一定である点で、これが一定でなくいわゆるタイコロール型のスリット拡幅部15,15Aと異なる。スリット拡幅部15A,15Bによっても、スリット拡幅部15を用いた場合と同様の効果(スリット5Sの十分な拡幅等)が奏される。
スリット拡幅部15,15A,15Bの如き、接触式のスリット拡幅部15においては、スリット5Sに押し込まれる拡幅手段151の各部の寸法等を適切に設定することが、高精度の検査に使用可能なスリット5Sの画像データを取得する上で重要であり、例えば以下のように設定することが好ましい。
凸部151bの搬送直交方向CDの最大長さ(最大幅)W(図4参照)は、好ましくは3mm以上、より好ましくは5mm以上、そして、好ましくは9mm以下、より好ましくは7mm以下である。
凸部151bの回転子151aからの突出高さH(図4参照)は、好ましくは6mm以上、より好ましくは8mm以上、そして、好ましくは12mm以下、より好ましくは10mm以下である。
図7には、スリット拡幅部15の更に他の実施形態が示されている。前述のスリット拡幅部15,15A,15Bが何れも、回転軸152周りに回転可能に支持された拡幅手段151をスリット5Sに押し込んでこれを拡幅させる接触式のものであったのに対し、図7に示すスリット拡幅部15Cは、空気噴射手段154を具備し、該空気噴射手段154から噴射された空気をスリット5Sに吹き付けて該スリット5Sを拡幅させるものであり、非接触式のスリット拡幅部である。空気噴射手段154としては、圧縮空気を噴射可能な公知の空気噴射手段を用いることができる。このような非接触式のスリット拡幅部15Cによっても、接触式のスリット拡幅部15を用いた場合と同様の効果(スリット5Sの十分な拡幅等)が奏される。なお、以下では、前述のスリット拡幅部15Aないし15Cを総合して、「スリット拡幅部15」ともいう。
画像データ取得部16は、図2及び図3に示すように、撮像手段161に加えて更に、被撮像物(複合シート中間体40)に対して光を照射する照明手段162を具備している。本実施形態では、被撮像物(複合シート中間体40)を挟んで一方側(被撮像物の上方)に撮像手段161、他方側(被撮像物の下方)に照明手段162が配置されており、撮像手段161は、照明手段162から照射され被撮像物を透過した透過光を撮像できるように配置されている。すなわち本実施形態では、画像データ取得部16は、透過光照明方式によって、被撮像物である複合シート中間体40(基材シート5)を撮像する。
撮像手段161としては、走行する長尺状のシートの撮像に使用可能なものを特に制限無く用いることができ、例えば、ラインスキャンカメラ、CCD方式のエリアカメラが挙げられる。特に、画像処理しやすくするために、撮像素子を有する撮像装置を用いることが好ましく、ラインスキャンカメラを用いることがより好ましい。撮像素子としては、電荷結合素子(CCD)であってもCMOSセンサであってもよい。撮像素子は、カラー撮像素子であってもよい。照明手段162としては、撮像手段161による撮像に十分な明るさを提供できるものを特に制限なく採用でき、例えばLED照明が挙げられる。
なお、スリット拡幅部15(拡幅手段151)によって拡幅状態となったスリット5Sを撮像手段161で撮像する際には、該スリット拡幅部15を撮像しないようにする必要がある。そこで、撮像手段161による複合シート中間体40の撮像では、スリット拡幅部15と平面視で重ならず且つスリット5Sが拡幅状態となっている位置、具体的には図3及び図7に示すように、スリット拡幅部15(より具体的には、拡幅手段151又は空気噴射手段154)の搬送方向MDの下流側端の近傍を撮像ポイントとし、撮像手段161は、複合シート中間体40の搬送に伴い1個のスリット5Sが斯かる該撮像ポイントを通過するタイミングで、該撮像ポイントを通過する複合シート中間体40の搬送直交方向CDの全長を連続的に撮像する。斯かる撮像方法を採用する観点から、撮像手段161としてはラインスキャンカメラが好ましい。
撮像処理部17は、画像データ取得部16で取得した画像データ(拡幅されたスリット5Sの画像データ、機能性部材6の画像データ)を保存する保存部(不図示)と、撮像手段161及び該保存部を制御する撮像制御部(不図示)とを含んで構成されている。斯かる構成により、搬送中の被撮像物(複合シート中間体40)を連続的に撮像し、複数の画像データとして保存することができる。前記保存部は、撮像手段161で連続的に撮像された画像データを、その撮像サンプリング数及び撮像サンプリング時間とともに時系列で保存する。前記撮像制御部は、撮像手段161による撮像スピード、撮像開始及び停止の制御、画像データの前記保存部への書き込み及び該保存部からの読み出しの制御など、撮像処理及び画像データに関する制御を行う。
撮像手段161が1回の撮像動作で撮像する複合シート中間体40の画像データは、搬送中の複合シート中間体40におけるスリット5S及びその近傍の機能性部材6を含む搬送直交方向CDのデータが捕捉可能な所定画素数のフレーム単位にまとめられている。搬送中の複合シート中間体40を撮像手段161で連続的に複数回撮像した場合には、そのようなフレーム単位の画像が搬送方向に連なる一連の複数の画像を取得できる。その一連の複数の画像を撮像した順番に並べると、複合シート中間体40の一面におけるスリット5S及びその近傍の機能性部材6の画像が得られる。
判定部18は、画像データ取得部16で取得した画像データ(拡幅されたスリット5Sの画像データ、機能性部材6の画像データ)から、スリット5S及びその近傍の機能性部材6それぞれの搬送方向MDにおける位置情報を取得し、該位置情報から、該スリット5Sの搬送方向MDに沿う長さすなわちスリット5Sの長手方向の長さ(以下、「スリット長」ともいう。)と、該スリット5Sの該機能性部材6を基準とした位置とを求め、その求めたスリットの長さ及び位置に基づいて、該スリット5Sの状態及び位置の良否を判定する。
また判定部18は、前記画像データから、スリット5Sに非切断部が存在するか否か、すなわちスリット5Sの切れ具合に関する情報を取得し、該情報から、該スリット5Sの状態の良否を判定する。前記非切断部は、スリット5Sの形成工程で切断されるべき繊維などの基材シート5の構成材料が切断されずに残った部分である。スリット5Sに非切断部が存在すると、該非切断部ではスリット5Sが拡幅されないため、機能的に不具合が生じ得る。前記画像データから、スリット5Sに非切断部が存在するか否かに関する情報を取得することは、スリット拡幅部15によって拡幅状態のスリット5Sの画像データが取得できていることを前提として、該画像データに公知のラベリング処理などの画像処理を施すことで実施可能である。
判定部18は、前記の判定に関わる処理を実行するために、撮像手段161で撮像した画像データを前処理(例えば、フィルタ処理、二値化処理)する機能と、画像データに対して公知の画像処理(例えば、エッジ検出処理、ラベリング処理)を施して情報を取得し演算する機能と、その演算による結果を判定する機能とを有する。
次に、本発明の複合シートの製造方法を、製造装置10を用いた複合シート4の製造方法に基づき、図2及び図3を参照しながら説明する。
先ず、複合シート中間体40(機能性部材6が所定位置に配置された長尺状の基材シート5)を搬送させつつ、複合シート中間体40(複合シート中間体40を構成する基材シート5)における機能性部材6の非配置部に、スリット5Sを搬送方向MDに間欠的に形成する(スリット形成工程)。本実施形態のスリット形成工程では、前述したとおり、搬送直交方向CDに間欠配置された2個の機能性部材6,6に挟まれた領域(複合シート中間体40の幅方向中央部に位置する機能性部材6の非配置部)にスリット5Sを形成し、且つそのスリット5Sが、該領域の搬送方向MDの上流側端と下流側端との中間位置(典型的には該領域の搬送方向MDの中央部)から、該下流側端よりも搬送方向MDの下流側の外方にわたって延在するようにする。
次いで、複合シート中間体40の搬送中に、製造装置10の検査機構14にて、スリット5Sの状態及び位置を検査する(検査工程)。ここでいう、「スリット5Sの状態の良否の検査」とは、具体的には、「スリット5Sのスリット長が所定の設計範囲にあるか否かの検査」及び「スリット5Sに非切断部が存在するか否か(スリット5Sの切れ具合)の検査」である。後者の検査は、換言すれば、スリット5Sがその搬送方向MDの全長にわたって連続しているか否かの検査である。また、「スリット5Sの位置の良否の検査」とは、スリット5Sが複合シート中間体40の所定位置に存在するか否かの検査であり、本実施形態では、検査対象のスリット5Sの近傍の機能性部材6の位置、より具体的には、検査対象のスリット5Sを挟んで搬送直交方向CDの両外方に位置する2個の機能性部材6,6の位置を基準として、該スリット5Sが搬送方向MDにおいて設計どおりの位置に形成されているか否かを検査する。複合シート中間体40の所定位置にスリット5Sが形成されていない場合、あるいは所定位置にスリット5Sが形成されていても、スリット5Sのスリット長が所定の設計範囲に収まっていない場合や、スリット5Sに非切断部が存在する場合などは、スリット5Sの形成不良と判定され、良品と区別される。
図8には、前記検査工程の処理の流れの一例を示すフローチャートが示されている。先ず、ステップS01において、複合シート中間体40を撮像し、スリット5S及び機能性部材6それぞれの画像データを取得する。
ステップS01では、先ず、スリット5Sを拡幅させる(スリット拡幅工程)。本実施形態では図2及び図3に示すように、前記スリット形成工程でスリット5Sが形成された複合シート中間体40をスリット拡幅部15に搬送し、拡幅手段151をスリット5Sに押し込んで該スリット5Sを拡幅させる。
ステップS01では、次に、複合シート中間体40(基材シート5)の一面を撮像手段161で撮像して、拡幅されたスリット5Sの画像データと、機能性部材6の画像データとを取得する(画像データ取得工程)。本実施形態では、前述したとおり、スリット拡幅部15の搬送方向MDの下流側端の近傍を撮像ポイントとし、該撮像ポイントを通過する複合シート中間体40の搬送直交方向CDの全長すなわち全幅を透過光照明方式によって連続的に撮像して、搬送方向MDに連続する複数の画像データを取得する。取得した複数の画像データは、その撮像サンプリング時間とともに時系列で撮像処理部17の前記保存部に保存される。
図9には、ステップS01で取得した画像データの一例である画像データ30の一部が示されている。図10は、図9の一部、具体的には、搬送直交方向CDに間欠配置された2個の機能性部材6,6に挟まれた領域(複合シート中間体40の幅方向中央部に位置する機能性部材6の非配置部)におけるスリット5S及びその近傍を拡大して模式的に示した図である。画像データ30では、複合シート中間体40を搬送直交方向CDに二等分した場合の一方側であるDR側(製造時の機械側)及び他方側であるOP側(製造時の操作側)それぞれに、平面視長方形形状の機能性部材6が1個配置されている。画像データ30における画素の座標(位置)は、DR側の機能性部材6の搬送方向MDの上流端側で且つOP側の機能性部材6から最も遠い角部6C1を原点(0,0)とする二次元の座標系で表される。搬送方向MDの座標(Y座標)は、原点(角部6C1)から搬送方向MDの下流側(図9の上側)に向かうに従って大きくなり、搬送直交方向CDの座標(X座標)は、該原点からOP側(図9の右側)に向かうに従って大きくなる。
次いで、前記画像データ取得工程で取得した画像データに基づいて、スリット5Sの状態及び位置の良否を判定する(判定工程)。本実施形態の判定工程では、図9に示す画像データ30から、スリット5S及び該スリット5Sの近傍の機能性部材6それぞれの搬送方向MDにおける位置情報を取得し、該位置情報から、該スリット5Sのスリット長と、該スリット5Sの該機能性部材6を基準とした位置とを求め、その求めたスリットの長さ及び位置に基づいて、該スリット5sの状態及び位置の良否を判定する。また、画像データ30から、スリット5Sに非切断部が存在するか否かに関する情報を取得し、該情報から、該スリット5Sの状態の良否を判定する。
具体的には、判定部18によって、図8に示すフローチャートにおけるステップS02~S09が実施される。ステップS02~S03は、検査対象のスリット5Sの近傍の機能性部材6についての情報取得に関わるものであり、ステップS04~S07は、検査対象のスリット5Sについての情報取得に関わるものであり、ステップS08~S09は、それまでのステップで取得した情報に基づいたスリット5Sの良否判定に関わるものである。ステップS02~S03とステップS04~S07とは、どちらか一方を先に行ってもよく、両者を並行して行ってもよい。
ステップS02では、画像データ30にエッジ検出処理を施して、エッジ(物体画像内で隣接する画素間のグレースケールの値が大きく変化する個所。物体の輪郭。)を検出する。前記エッジ検出処理では、画像データ30から明暗のコントラストが変化する境界となるエッジを検出し、投影波形に変換して微分処理を行い、微分波形のピーク点をエッジ点として算出する。本実施形態のステップS02では、画像データ30において、DR側及びOP側それぞれの機能性部材6の搬送方向MDの上流側について、該機能性部材6の搬送直交方向CDの中央部を搬送方向MDに沿ってスキャンして、各投影ラインの平均濃度波形(投影波形)を求め、該投影波形に微分処理(濃淡変化を求める処理)を施し、微分値と絶対値の最大が100%になるように補正し、予め設定したエッジ感度を超える微分波形のピーク点をエッジとする。これにより、図9及び図10に示すように、DR側及びOP側それぞれの機能性部材6の搬送方向MDの上流側端6aがエッジとして検出される。本実施形態では、透過光照明方式によって複合シート中間体40を撮像しているところ、複合シート中間体40における機能性部材6の配置部は、機能性部材6の非配置部に比べて透過光が通過し難いため、該配置部と該非配置部とで明暗のコントラストが明確になりやすく、そのため、両者の境界である機能性部材6の上流側端6aがエッジとなるのである。
ステップS03では、エッジとして検出されたDR側及びOP側それぞれの機能性部材6の搬送方向MDの上流側端6aについて、その搬送方向MDにおける位置情報を取得する。本実施形態では、各機能性部材6の上流側端6aのY座標(搬送方向MDの座標)を取得する。そして、DR側の機能性部材6の上流側端6aのY座標を「Y1」、OP側の機能性部材6の上流側端6aのY座標を「Y2」とする。
ステップS04では、画像データ30を検査用に最適化するために、画像データ30に前処理を施す。前記前処理としては、公知の画像処理を特に制限無く用いることができ、典型的には、少なくとも二値化処理を施す。必要に応じ、画像データ30に二値化処理を施す前に、メディアンフィルタなどの公知のフィルタ処理を施して、該画像データから余分な情報となるノイズを除去してもよい。
ステップS05では、前処理した画像データ30、具体的には少なくとも二値化処理された画像データ30に対してラベリング処理を行う。前記ラベリング処理は、周知のとおり、画素の連結成分を見つけて該連結成分ごとに一意の番号を付与する処理である。前記ラベリング処理により、画像データ30からスリット5Sの画像データが抽出可能になる。
ステップS06では、前記ラベリング処理した画像データ30から、対象ラベルとしてスリット5Sの画像データを抽出する。このとき、対象ラベルの面積が所定の閾値よりも小さい場合は、その対象ラベルの画像データは抽出しない。
ステップS07では、抽出された対象ラベルのスリット5Sの画像データから特徴量を抽出する。本実施形態では、斯かる特徴量として、1)スリット5Sのラベル数「N」と、2)スリット5Sに外接する外接矩形50の搬送方向MDの下流側端5SbのY座標「Y3」と、3)該外接矩形50の搬送方向MDの上流側端5SaのY座標「Y4」とを抽出する(図10参照)。
スリット5Sのラベル数Nは、前記の「スリット5Sに非切断部が存在するか否かに関する情報」の一種であり、スリット5Sの状態の良否判定に使用されるものである。対象ラベルのスリット5Sに非切断部が存在しない場合、該スリット5Sの拡幅状態においては1つの空間部(すなわち繊維などの基材シート5の構成材料の非存在部)が搬送方向MDに延在し、これを撮像して取得した画像データにおいては、該1つの空間部に対応して、画素の連結体が1つ存在するだけである。したがって、スリット5Sに非切断部が存在しない場合、ラベル数Nは1である。一方、スリット5Sに非切断部が存在する場合、該スリット5Sの拡幅状態においては、該非切断部を挟んで搬送方向MDの前後に空間部が存在するため、その画像データにおいてはその複数の空間部に対応して、画素の連結体が複数存在し得る。したがって、スリット5Sに非切断部が存在する場合、ラベル数Nは2以上である。
ステップS08では、これまでのステップで取得した情報(エッジ位置Y座標、スリット5Sの特徴量)を用いて数値演算を行い、スリット5Sについて、エッジ位置を基準とした位置ずれ量D1,D2と、スリット長Lとを算出する。位置ずれ量D1は、DR側の機能性部材6とスリット5Sとの位相差であり、スリット5Sの外接矩形50の上流側端5SaのY座標「Y4」から、DR側の機能性部材6の上流側端6aのY座標「Y1」を差し引くことで算出される。位置ずれ量D2は、OP側の機能性部材6とスリット5Sとの位相差であり、Y座標「Y4」からOP側の機能性部材6の上流側端6aのY座標「Y2」を差し引くことで算出される。また、スリット5Sのスリット長Lは、スリット5Sの外接矩形50の下流側端5SbのY座標「Y3」からY座標「Y4」を差し引くことで算出される。
ステップS09では、ステップS08の演算結果に基づいて、1個のスリット5Sの状態及び位置の良否を判定する。本実施形態では、「スリット5Sの状態の良否の判定」にスリット長L及びラベル数Nを使用し、「スリット5Sの位置の良否の判定」に位置ずれ量D1,D2を使用する。具体的には、スリット5Sのスリット長Lが所定の閾値範囲に収まっているか否かを判定し、収まっている場合は、スリット長Lが設計どおりであるとして「良品」と判定され、収まっていない場合は、スリット長Lが設計どおりではないとして「不良品」と判定される。また、スリット5Sのラベル数Nが1であるか否かを判定し、N=1の場合は、スリット5Sに非切断部が存在せず「良品」と判定され、Nが1以外の場合は、非切断部が存在するとして「不良品」と判定される。また、スリット5Sの位置ずれ量D1,D2が何れも所定の閾値範囲に収まっているか否かを判定し、収まっている場合は、スリット5Sの位置が設計どおりであるとして「良品」と判定され、そうでない場合は、スリット5Sの位置が設計どおりではないとして「不良品」と判定される。そして、前記の3つの項目(スリット長L、ラベル数N、位置ずれ量D1,D2)の全てが良品と判定された場合、判定部18は、判定信号としてOK信号を出力し、それ以外の場合は、判定信号としてNG信号を出力する。
本実施形態の製造方法では、前記検査工程後に、長尺状の複合シート中間体40を搬送直交方向CDに2つ折りし(折り曲げ工程)、製品単位に切断して(切断工程)、枚葉の複合シート4を複数連続的に製造する。こうして製造された複合シート4は、温熱具1の本体部2に使用される(図1参照)。製造装置10は、前記折り曲げ工程を実施する複合シート中間体40の折り曲げ部(不図示)と、前記切断工程を実施する切断部(不図示)とを具備している。前記検査工程において判定部18がNG信号を出力した場合、複合シート中間体40における該NG信号に対応する部分は、前記切断工程後に、不良品の複合シート4として製造ラインから排除される。
前述した本実施形態の製造装置及び製造方法によれば、スリット5Sが設計どおりに形成された高品質の複合シート4を効率良く製造することができる。この複合シート4を用いたアイマスクタイプの温熱具1は、スリット5Sのスリット長が所定の設計範囲に収まっており、且つスリット5Sに非切断部が存在せず、スリット5Sの状態が良好であるとともに、スリット5Sの位置が機能性部材6(発熱体)との関係において設計どおりになっているため、使用時に機能的な不具合が生じ難く、所定の効果を十分に発揮し得る。
また、本実施形態の製造装置及び製造方法では、スリット5Sの検査において、スリット5Sを意図的に拡幅状態としてからこれを近傍の機能性部材6とともに撮像し、そうして取得した画像データに基づいて、スリット5Sの状態及び位置(機能性部材6との位置関係)の良否を判定するため、スリット5Sの状態変化が比較的起こりやすくスリット5Sの画像が安定し難いインライン検査であっても、スリット5Sの全数検査を安定して高精度に行うことができる。
本発明には、基材シート5と、該基材シート5の一部に重ねて配置された機能性部材6とを具備し、且つ該基材シート5における該機能性部材6の非配置部にスリット5Sが形成された、長尺状の複合シート4について、該スリット5Sをインラインで検査する(すなわち複合シート中間体40のスリット5Sをインラインで検査する)、複合シートの検査方法が包含されるところ、この本発明の複合シートの検査方法は、前記スリット形成工程を有していない点以外は、本発明の複合シートの製造方法と同じであり、特に断らない限り、本発明の複合シートの製造方法についての説明が適宜適用される。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記実施形態に何ら制限されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
本発明が適用される複合シートは、前述のアイマスクタイプの温熱具に限定されず、種々の用途に適用できる。前記複合シートの用途の一例として、使い捨ておむつや生理用ナプキンなどの吸収性物品を例示できる。吸収性物品は、典型的には、肌対向面を形成する表面シートと、非肌対向面を形成する裏面シートと、両シート間に介在配置された吸収体とを具備するところ、前記複合シートを用いた吸収性物品においては、該表面シート及び/又は該裏面シートが前記基材シートであり、該吸収体が前記機能性部材であり、また、前記スリットは、該表面シート及び/又は該裏面シートにおける該吸収体の非配置部に形成され得る。
1 温熱具
2 本体部
3 耳掛け部
4 複合シート
5 基材シート
5S スリット
6 機能性部材
7 発熱部
8 包材
10 複合シートの製造装置
11 スリット形成機構
12 カッターロール
121 カッター刃
13 アンビルロール
14 検査機構
15,15A,15B スリット拡幅部
151 拡幅手段
151a 回転子
151b 凸部
152 回転軸
153 支持部材
154 空気噴射手段
16 画像データ取得部
161 撮像手段
162 照明手段
17 撮像処理部
18 判定部
19 表示部
20 制御部
30 画像データ
40 複合シート中間体
MD 搬送方向
CD 搬送直交方向

Claims (12)

  1. 基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、複合シートの製造方法であって、
    前記機能性部材が所定位置に配置された長尺状の前記基材シートを搬送させつつ、該基材シートにおける該機能性部材の非配置部に、前記スリットを搬送方向に間欠的に形成するスリット形成工程と、
    前記基材シートの搬送中に前記スリットを検査する検査工程とを有し、
    前記検査工程は、
    スリット拡幅部によって前記スリットを一時的に拡幅させるスリット拡幅工程と、
    前記基材シートの一面を、透過光照明とラインスキャンカメラを用いた撮像手段とで、前記スリット拡幅部と平面視で重ならず且つ前記スリットが拡幅状態となっている、前記スリット拡幅部の前記搬送方向の下流側端の近傍の位置を撮像ポイントとして撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得工程と、
    前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定工程とを有し、
    前記画像データ取得工程においては、前記撮像ポイントを通過する前記基材シートの前記搬送方向と直交する方向の全長を連続的に撮像する、複合シートの製造方法。
  2. 前記スリット拡幅工程では、前記スリットに拡幅手段を押し込んで該スリットを拡幅させる、請求項1に記載の複合シートの製造方法。
  3. 前記判定工程では、前記画像データから、前記スリット及び該スリットの近傍の前記機能性部材それぞれの前記搬送方向における位置情報を取得し、該位置情報から、該スリットの該搬送方向に沿う長さと、該スリットの該機能性部材を基準とした位置とを求め、その求めたスリットの長さ及び位置に基づいて、該スリットの状態及び位置の良否を判定する、請求項1又は2に記載の複合シートの製造方法。
  4. 前記判定工程では、前記画像データから、前記スリットに非切断部が存在するか否かに関する情報を取得し、該情報から、該スリットの状態の良否を判定する、請求項1~3の何れか1項に記載の複合シートの製造方法。
  5. 基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、複合シートの製造装置であって、
    前記機能性部材が所定位置に配置された長尺状の前記基材シートの搬送中に、該基材シートにおける該機能性部材の非配置部に、前記スリットを搬送方向に間欠的に形成するスリット形成機構と、
    前記基材シートの搬送中に前記スリットを検査する検査機構とを具備し、
    前記検査機構は、
    前記スリットを一時的に拡幅させるスリット拡幅部と、
    前記基材シートの一面を、透過光照明とラインスキャンカメラを用いた撮像手段とで、前記スリット拡幅部と平面視で重ならず且つ前記スリットが拡幅状態となっている、前記スリット拡幅部の前記搬送方向の下流側端の近傍の位置を撮像ポイントとして撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得部と、
    前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定部とを具備し、
    前記画像データ取得部においては、前記撮像ポイントを通過する前記基材シートの前記搬送方向と直交する方向の全長を連続的に撮像する、複合シートの製造装置。
  6. 前記スリット拡幅部は、回転軸周りに回転可能に支持された拡幅手段を具備し、該拡幅手段を前記スリットに押し込んで該スリットを拡幅させる、請求項5に記載の複合シートの製造装置。
  7. 前記判定部は、前記画像データから、前記スリット及び該スリットの近傍の前記機能性部材それぞれの前記搬送方向における位置情報を取得し、該位置情報から、該スリットの該搬送方向に沿う長さと、該スリットの該機能性部材を基準とした位置とを求め、その求めたスリットの長さ及び位置に基づいて、該スリットの状態及び位置の良否を判定する、請求項5又は6に記載の複合シートの製造装置。
  8. 前記判定部は、前記画像データから、前記スリットに非切断部が存在するか否かに関する情報を取得し、該情報から、該スリットの状態の良否を判定する、請求項5~7の何れか1項に記載の複合シートの製造装置。
  9. 基材シートと、該基材シートの一部に重ねて配置された機能性部材とを具備し、且つ該基材シートにおける該機能性部材の非配置部にスリットが形成された、長尺状の複合シートについて、該スリットをインラインで検査する、複合シートの検査方法であって、
    前記スリットは前記基材シートの長手方向に間欠的に形成されており、
    前記検査は、前記長手方向を搬送方向として、前記基材シートを搬送しながら行い、
    スリット拡幅部によって前記スリットを一時的に拡幅させるスリット拡幅工程と、
    前記基材シートの一面を、透過光照明とラインスキャンカメラを用いた撮像手段とで、前記スリット拡幅部と平面視で重ならず且つ前記スリットが拡幅状態となっている、前記スリット拡幅部の前記搬送方向の下流側端の近傍の位置を撮像ポイントとして撮像して、拡幅された前記スリットの画像データと、前記機能性部材の画像データとを取得する画像データ取得工程と、
    前記画像データに基づいて、前記スリットの状態及び位置の良否を判定する判定工程とを有し、
    前記画像データ取得工程においては、前記撮像ポイントを通過する前記基材シートの前記搬送方向と直交する方向の全長を連続的に撮像する、複合シートの検査方法。
  10. 前記スリット拡幅工程では、前記スリットに拡幅手段を押し込んで該スリットを拡幅させる、請求項9に記載の複合シートの検査方法。
  11. 前記判定工程では、前記画像データから、前記スリット及び該スリットの近傍の前記機能性部材それぞれの前記搬送方向における位置情報を取得し、該位置情報から、該スリットの該搬送方向に沿う長さと、該スリットの該機能性部材を基準とした位置とを求め、その求めたスリットの長さ及び位置に基づいて、該スリットの状態及び位置の良否を判定する、請求項9又は10に記載の複合シートの検査方法。
  12. 前記判定工程では、前記画像データから、前記スリットに非切断部が存在するか否かに関する情報を取得し、該情報から、該スリットの状態の良否を判定する、請求項9~11の何れか1項に記載の複合シートの検査方法。
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