JP2009082157A - 発熱体、発熱体製造方法及び切り込み設置装置 - Google Patents

発熱体、発熱体製造方法及び切り込み設置装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 非伸長性素材又は非伸縮性素材また非伸長性領域に互い違いの切り込みを設け、外力により、空間的変化をすることにより、安価に、大量性生産が可能な伸長性又は伸縮性を付与した発熱体、発熱体の製造方法並びに製造装置を提供する。
【解決手段】 シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、前記区分発熱部が、酸素と接触して発熱する発熱組成物から構成される発熱組成物成形体を含有し、更に、前記区分発熱部がストライプ状に設けられ、且つ、少なくとも一つ以上の前記区分け部の一部に、切り込みを有することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱体である区分発熱部発熱体の区分け部に互い違い切り込みを設け、伸縮性があり、発熱前、発熱中、発熱終了後にわたり、柔軟性が変わらず、身体の形状によく沿い、発熱体の熱を効率よく身体に伝達し、安定した発熱特性を保持することができ、優れた温熱効果を有しながら、長時間使用しても発赤、療病等が起こらない、安全性の高い発熱体及びその伸縮性のある発熱体及び発熱体製造方法並びに切り込み設置装置に関するものである。
従来のカイロは発熱する原材料(例えば、鉄粉、活性炭、バーミキュライト、食塩、高吸水性樹脂など)を多孔性フィルムや不織布の単独もしくは複合体で包装して使用されている。そして、必要に応じて粘着加工して身体に貼り付けられるカイロとして多数使用されている。カイロの発熱部が1つで、広い面積を加温するタイプであり、いくつかの発熱部でその面積をカバーするものであった。
また、前記のような貼り付けるタイプでは包装材料として多孔質フィルムや、これの保護もしくは肌当りを良くするための不織布その他の繊維素材などを用いているため、一つの発熱体では伸長性や伸縮性は有していない。
伸縮性を発熱体に持たせるためには、特許文献1に記載されているように、伸長性又は伸縮性の支持体に発熱体を貼り、その支持体の伸長性又は伸縮性を借りて、伸長性又は伸縮性を補っていた。しかし、発熱体自身は伸長性又は伸縮性を示さないままであった。
実開平6−61222号公報
また、切り込み設置装置は複数の区分発熱部を有する発熱体特に凹凸状の発熱体の区分け部に切り込み設置する切り込み設置装置、特に互い違いに切り込みを設ける切り込み設置装置はなかった。
前記のような従来の発熱体において、その肌当りを良くするための不織布その他の繊維素材などの多孔材料は、伸縮性がないので身体の屈曲部への使用が難しく、包帯などで巻きつける必要があった。また、特に、貼るカイロのタイプでは前記のように伸び縮みしないので屈曲部の動きにフィットせず、貼り付けても離れて落下してしまうという問題があった。
また、従来市販されているタイプである一つの発熱部からなる発熱体では、柔軟性に乏しく、伸縮性が無く、曲面に添わず、固定部から離れようとする力、即ち、発熱部を剥がそうとする力が働くため、貼り付けても離れて落下してしまうという問題があった。
また、前記扁平状袋体が複数の部屋に隔設されており、この各部屋の内部に、空気の存在によって発熱する発熱組成物を封入して形成された温熱包装体の場合、温熱包装体と温熱包装体の間に切り込みを設けてあるので、前記扁平状袋体温熱包装体付き支持体をハーフカットするとか、前記扁平状袋体温熱包装体を予め、各温熱包装体として作成し、それぞれを支持体の所定場所に固定しなければならず、生産性に問題があった。
また、従来の充填方式による温熱包装体の製造方式では大きさに限度があり、小さい温熱包装体や細い温熱包装体や短い温熱包装体等の小形温熱包装体の製造は難しく、曲部にフィットする温熱包装体の製造は、充填方式による温熱包装体のでは難しかった。
一方、使い捨てカイロに伸縮性のひもを取り付けて身体に結びつけて固定するものもあるが、カイロが落ちないようにきつくひもを結びつけたり、身体が動いたりしてひもに力がかかると、使い捨てカイロとひもの取り付け部分に力が加わりひもと使い捨てカイロが外れるおそれがあるという問題点がある。
そこで、本発明は、上述の問題点を解消するために、非伸長性素材又は非伸縮性素材また非伸長性領域に互い違いの切り込みを設け、外力により、空間的変化をすることにより、安価に、大量性生産が可能な伸長性又は伸縮性を付与した発熱体、発熱体の製造方法並びに製造装置を提供することを目的とするものである。
本発明者は、鋭意研究した結果、前記問題を解決し、本発明を完成した。
即ち、本発明の発熱体は、請求項1に記載の通り、シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、前記区分発熱部が、酸素と接触して発熱する発熱組成物から構成される発熱組成物成形体を含有し、更に、前記区分発熱部がストライプ状に設けられ、且つ、少なくとも一つ以上の前記区分け部の一部に、切り込みを有することを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1記載の発熱体において、前記切り込み間の繋ぎ部は、前記切り込みよりも短いことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の発熱体において、前記切り込みを、互い違いに設けたことを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1乃至3の何れかに記載の発熱体において、前記発熱組成物成形体は、接着剤を介して支持体の非伸長性の部分にストライプ状に設けたことを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4に記載の発熱体において、前記区分け部は、交差するようにして設けられ、交差した領域に前記切り込みを設けたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項5に記載の発熱体において、前記交差した領域に、前記区分け部の延出方向に変形できる貫通穴を設けたことを特徴とする。
また、本発明の発熱体の製造方法は、請求項7に記載の通り、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とを備え、前記区分発熱部は凸状に前記区分け部を介して複数設けることにより凹凸状に形成された発熱体において、少なくとも前記区分け部の一部に切り込みを設ける発熱体の製造方法であって、切り込み刃を設けた切り込みロールと、受けロールとの間に、前記発熱体の凸部を収納することができる溝部を形成し、前記両ロール間に、前記発熱体を通過させ、前記区分け部に切り込みを設けることを特徴とする。
また、請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の発熱体の製造方法において、前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けるとともに、前記区分発熱部以外の少なくとも一部に繋ぎ部と切り込みからなる切り込みを隣接して互い違いに配置することを特徴とする。
また、請求項9に記載の本発明は、請求項7又は8に記載の発熱体の製造方法において、前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けるとともに、前記区分発熱部以外の少なくとも一部に繋ぎ部と切り込みからなる切り込みを隣接して互い違いに配置することを特徴とする。
また、請求項10に記載の本発明は、請求項7乃至9の何れかに記載の発熱体の製造方法において、前記発熱体に対して、前記切り込み刃による切り込みを2回以上に分けて設けることを特徴とする。
また、請求項11に記載の本発明は、請求項7乃至10の何れかに記載の発熱体の製造方法において、複数の前記区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が連続する連続体状区分発熱部発熱体を製造する第1工程と、前記連続体状区分発熱部発熱体を移送しながら、前記各区分発熱部発熱体の前記区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、貫通した切り込みと繋ぎ部から構成された前記切り込みを設ける第2の工程と、前記切り込みが設けられた前記連続体状区分発熱部発熱体を切断により切り離して各発熱体にカットする第3の工程とを有し、前記切り込みと前記繋ぎ部が交互に設けられた発熱体を製造することを特徴とする。
また、本発明の切り込み設置装置は、請求項12に記載の通り、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とを備え、前記区分発熱部は凸状に前記区分け部を介して複数設けることにより凹凸状に形成された発熱体において、少なくとも前記区分け部の一部に切り込みを設ける切り込み設置装置であって、1枚以上の切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方の前記ロールが凹凸状に形成された前記発熱体の凸状体が切り込みに影響されないように、前記凸状体を収納可能な収納部を有することを特徴とする。
また、請求項13に記載の本発明は、請求項12に記載の切り込み設置装置において、前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けたことを特徴とする。
また、請求項14に記載の本発明は、請求項12又は請求項13に記載の切り込み設置装置において、前記切り込み刃は、切欠を設けた刃又は前記ロール上に間隔をおいて設けられた刃から選ばれた少なくとも1種であり、繋ぎ部を介して貫通した切り込みを形成するものであることを特徴とする。
また、請求項15に記載の本発明は、請求項14に記載の切り込み設置装置において、前記切り込み刃を互い違いに隣接して配置したことを特徴とする。
また、請求項16に記載の切り込み設置装置は、請求項12乃至15の何れかに記載の切り込み設置装置において、前記受けロールは、前記切り込みロールに設けられた刃の受け具を有することを特徴とする。
また、請求項17に記載の本発明は、請求項12乃至16の何れかに記載の切り込み設置装置において、前記受けロールは、前記切り込み刃に対応した受け刃を有することを特徴とする。
また、請求項18に記載の本発明は、請求項12乃至17の何れかに記載の切り込み設置装置において、前記切り込みロールに設けられた刃の形成角度を、前記ローラ半径方向に対して、0〜45°の角度で、周方向に傾けることを特徴とする。
また、請求項19に記載の本発明は、請求項12乃至18の何れかに記載の切り込み設置装置において、前記切り込みロールと前記受けロールの少なくとも1種を変位させる変位手段を有することを特徴とする。
次に、本発明の好ましい態様について説明する。
シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、前記区分発熱部が、酸素と接触して発熱する発熱組成物から構成される発熱組成物成形体を含有し、更に、前記区分発熱部がストライプ状に設けられ、且つ、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みより構成される切り込みを有することが好ましい。
また、発熱体は、前記区分発熱部が4個以上複数の区分発熱部から構成されていることが好ましい。
また、発熱体は、シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みから構成される切り込みを有し、前記切り込みが繋ぎ部より貫通した切り込みが長いミシン目状の切り込みであることが好ましい。
また、発熱体は、シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みから構成される切り込みを有し、前記切り込みが互い違いの切り込みであることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱組成物成形体が接着剤(粘着剤等)を介して支持体の非伸縮性の部分上にストライプ状に設けられたことが好ましい。
また、発熱体は、前記区分け部において、発熱体の一辺から相対する他辺に達し、且つ、交差している区分け部からなる交差領域が1個所以上存在し、少なくとも1個所以上の交差領域を共有する一対の区分け部のそれぞれに繋ぎ部と貫通した切り込みから構成される切り込みが併設されていることが好ましい。
また、発熱体は、前記切り込みが互い違いの切り込みであり、前記交差領域の少なくとも一個所の交差領域に交差方向の少なくとも一方向の少なくとも一方向に変形できる貫通した貫通穴を設けたことが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱体の露出部の少なくとも一部に固定手段を設けたことが好ましい。
また、発熱体は、前記固定手段が粘着剤層であることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱体の発熱前と発熱終了後における発熱体の最小剛軟度の変化が、30%以下であることが好ましい。
本発明の発熱体の製造方法は、凹状体を間隔として、複数の凸状体が間隔をおいて設けられた凹凸シート状体の1種であり、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、区分け部は区分発熱部とその隣接する区部発熱部との間の間隔であり、区分発熱部が凸状体であり、区分発熱部以外が凹状体であり、複数の区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体を使用し、切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方のロールが切り込み刃に影響されない凸部収納部を有し、両ロールの間に凹凸シート状体を通することにより、凹部の少なくとも一部に貫通した切り込みを断続的に設ける機能を有する切り込み設置装置の回転する両ロール間に、連続体状区分発熱部発熱体を挿入し、搬送しながらその進行するに伴つて前記ロールに接触させ前記連続体区分発熱部発熱体上に前記切り込みロールの刃によって前記各区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の凹状体である凹状領域の少なくとも一部に、繋ぎ部と貫通した切り込みとが交互に設けられた切り込みを設けることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記切り込みロールである回転体の円筒状面に沿って、複数個の有限長の切断刃がその刃の方向を互に平行に向けており、且その切断刃はその刃の方向と直角な方向に於ける相隣る刃同志互にジグザグ位置にある如く固定せしめた切り込みロールである切り込み設置装置を連続体区分発熱部発熱体の進行する方向に対して軸が直角な方向にある位置に配置し、連続体状区分発熱部発熱体をを挿入し、搬送しながら、前記各区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、繋ぎ部と貫通した切り込みとが交互に設けられた切り込みを設けることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記連続体状区分発熱部発熱体の進行方向であるMD方向に回転する切り込みロールに設けられた刃により、前記連続体状区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、繋ぎ部と切り込みが交互に設けられた多数本の切り込みを設けることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記連続体状区分発熱部発熱体の進行方向であるTD方向に回転する切り込みロールに設けられた刃により、前記連続体状区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、繋ぎ部と切り込みが交互に設けられた多数本の切り込みを設けることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記連続体状区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に繋ぎ部と貫通した切り込みとが交互に設けられた、切り込みを設ける加工が、複数の列の切り込みを1組として複数組の切り込みを設置する加工であり、各組の複数の列の切り込みを2回以上の切り込み加工に分けて設置することが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記連続体状区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、2方向以上複数の方向に設けられたブロック状の切り込み刃を有する切り込みロールを使用し、2方向以上複数の方向に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを設けることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記切り込みが、互い違いの切り込みであることが好ましい。
また、発熱体の製造方法は、前記切り込みがミシン目状の切り込みであることを特徴とする。
また、発熱体の製造方法は、前記発熱体の製造方法を使用した単体の切り込みを設けた発熱体を製造する方法であり、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、区分け部は区分発熱部とその隣接する区部発熱部との間の間隔であり、複数の区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体を製造する第1工程と、前記連続体状区分発熱部発熱体を移送しながら前記各区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、切り込みと繋ぎ部から構成された貫通した切り込みを設ける第2の工程と、切り込みを設けられた各発熱体を切断により切り離して発熱体を製造するカットを行う第3の工程とを有し、第2工程の後に第3工程を配置することにより切り込みと繋ぎ部が交互に設けられた貫通した切り込みを設けた発熱体を製造することが好ましい。
本発明の切り込み設置装置は、凹状体を間隔として、複数の凸状体が間隔をおいて設けられた凹凸シート状体の凹状体に切り込みを設ける切り込み設置装置であって、1枚以上の切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方のロールが凹凸シート状体の凸状体が切り込み刃に影響されないように前記凸状体を収納で出きる凸状体収納部を有し、両ロールの間に凹凸シート状体を通することにより、凹状体の少なくとも一部に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを設ける機能を有することが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの刃が、1.円周方向に沿って(MD方向に)設けられた配置、2.軸方向(長手方向、TD方向に、横方向に)に向けて設けられた配置、3.周方向と軸方向の間の少なくとも1方向に沿って設けられた配置、からなる3種の配置から選ばれた少なくとも1種の配置で設けられたことが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの刃が2方向以上複数の方向に設けられたブロック状の刃であり、2方向以上複数の方向に繋ぎ部と貫通した切り込みとが交互に設けられた切り込みを設けることができることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの繋ぎ部と貫通した切り込みを交互に設ける機能を有し、1.切り込み刃に切欠を設けた切り込み刃、2.切り刃をロール上に間隔をおいて設け切り込み刃から選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの円筒状面に沿って、複数個の有限長の切り込み刃がその刃の方向を互に平行に向けており、且その切り込み刃はその刃の方向と直角な方向において、切欠及び間隔から選ばれた少なくとも1種の空間を隣接する刃同志が互いにジグザグ位置にあるように固定させた切り込みロールであることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記受けロールが、切り込みロールの切り込み刃に対応した受け刃を有することが好ましい。
また、切り込み設置装置は、切り込みロールの刃の受け具を有することが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの刃の受け具が加工凹部、凸部、スポンジ体、ゴム体、プラスチック体、ブラシ状物、圧空気等の気体噴射口から選ばれた少なくとも一つであることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込みロールの刃の形成角度を、刃のローラ半径法線より0〜45°の角度で、MD(進行)方向に傾けることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記凹凸状シート体に当接して切り込みを設ける切り込みロールと、この切り込みロールに当接された帯状体を受ける受けロールと前記切り込みロールが凹凸状シート体を貫通したとき前記切り込みロールを受け入れる凹部とを有する受けロールと、前記切り込みロールと前記受けロールとを切り込みを設ける第1の位置と切り込みを形成しない第2の位置とに変位させる変位手段(昇降装置、エックスパンダー)と、前記切り込みロールと前記受けロールとが第1の位置に位置したとき、切り込みロールが凹部に受け入れられるように、切り込みロールと受けロールをそれぞれ変位手段に固定する手段(隙間調整板)と前記切り込みロールの回転刃の刃を所定の位置に案内し、前記切り込みロールと受けロールのうち少なくとも一方を変位手段に従って刃と凹部が嵌合する所定の位置に案内する案内手段とを具備したことが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込み設置装置のロールと次工程のカットロールの間に光学検知装置を配置し、少なくとも緊急時に、前記光学検知装置の出力信号によって、少なくとも切り込み設置装置の稼働停止が図られることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記凹凸シート状体が発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、区分け部は区分発熱部とその隣接する区部発熱部との間の間隔であり、区分発熱部が凸状体であり、区分発熱部以外が凹状体であり、複数の区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体であることが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込み設置装置が、前記凹凸シート状体の凹状体である発熱体の区分け部に平面視で互い違いの切り込みを少なくとも1組以上形成することが好ましい。
また、切り込み設置装置は、前記切り込み設置装置が、前記凹凸シート状体の凹状体である前記発熱体の区分け部に平面視でミシン目状の切り込みを少なくとも1本以上形成することが好ましい。
また、受けロールに加工凹部からなる受け具を形成する方法として、刃の長い第1の切り込み刃を凹凸シート状体を介して第1の切り込み刃より柔らかい凹部(溝)なしの表面を有する受けロールに押圧することにより受けロール表面に第lの切り込み刃に対応した凹部を形成しつつ凹凸シート状体の凹部に切り込みを形成し、受けロール表面に凹部が形成された後は第1の切り込み刃より刃の短い第2の切り込み刃を凹凸シート状体を介して凹部が形成された受けロール表面に押圧して凹凸シート状体の凹部に切り込みを形成することを特徴とする切り込み形成方法が好ましい。
1.本発明の発熱体は、少なくとも区分け部の一部に互い違いの切り込みが設けらているので、一個の発熱体でありながら、少なくとも一方向へ伸縮できるので、人体における湾曲部等絵の密着がよく、他方向に比べ一方向のみが極端に曲がりやすい構造を有するので、取り扱いやすい。特に本発明の発熱体を温熱貼付剤として使用した場合、発熱体、即ち、前記温熱貼付剤が、容易に伸長ないし伸縮したり、屈曲したり、折り曲げ可能に形成されているから、この温熱貼付剤を肩や腕等の人体における湾曲部に適用して使用した場合、温熱貼付剤の剥離が防止され、外皮との密着性が良好になって、肩や腕等の人体における湾曲部に所事の温熱効果や患部の治療効果を発現させる効果を有する。
2.本発明の発熱体は、発熱体の最小剛軟度が100mm以下であり、発熱体の発熱前と発熱終了後における発熱体の最小剛軟度の変化が、30%以下であり、実質的には0%であるので、使いはじめと使い終わった後でもほとんど、柔軟性は変わらず、曲面への密着性がよい。
3.本発明の温熱貼付剤は、伸縮性及び屈曲性を有し、しかも折り曲げ可能であるから、この温熱貼付剤を肘や膝等の関節部のような湾曲部や伸縮部更に屈伸部に適用して使用した場合、人体の伸縮運動や屈伸運動に追従する結果、使用中に突っ張り感や違和感が無く、よって、使用感が良好である上、温熱貼付剤が使用中に剥離することがなく、外皮との密着性が良好になって、肘や膝等の関節部のような湾曲部や伸縮部更に屈伸部に所要の温熱効果や患部の治療効果を発現させる効果を有する。
4.本発明の切り込み設置装置は、凸状体収納部(区分発熱部収納部)を有するロールを使用しているので、凹凸シート状体に切り込みを設置する場合、設置中、凸部が保護されるため、凸部に損傷を受けることなく、簡単に凸部以外の領域に切り込みを設置する事ができる。凹凸シート状体の一例である区分発熱部発熱体の場合、凸部が区分発熱部であり、凹部は区分発熱部以外の領域である区分け部や発熱体周辺部領域である。
5.本発明の切り込み設置装置は、アンビロール型及び/又は嵌合型を含む切り込み設置装置のロールに設けられた切り込み用刃を所望位置、即ち、区分け部上に来るように分割して設置することにより、区分発熱分発熱体の区分発熱部に傷を付けることなく区分け部に的確に切り込みを設けることができる。
6.本発明の切り込み設置装置は、突出した凸部又は加工凹部を有するアンビルロールを使用し、発熱体の各区分け部のみが、アンビルロール上の凸部に当接し、切り込みロールの刃は、前記凸部上の区分け部のみに当接ることにしたため、凹凸のある区分発熱部発熱体(凹凸シート状体)の区分発熱部を凸部間にある凹部である区分発熱部収納部(凸状体収納部)に収容でき、凹凸のある区分発熱部発熱体が安定化され、区分け部(凹状体)に精度よく切り込みを設けることができる。
7.本発明の切り込みを有する発熱体の製造方法は、前記切り込み設置装置を使用することにより、区分け部に精度よく切り込みを設けることができ、欠陥の少ない良好な切り込み(互い違いの切り込み及び/又はミシン目状の切り込み等)を有する発熱体が効率よく、高速で、長期安定に、高収率で得られる。
以下本発明の実施形態を詳細に説明する。
本発明の発熱体は、シール部である区分け部を間隔として2個以上、より好ましくは3個以上更に好ましくは4個以上複数の区分発熱部区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、前記区分発熱部が、酸素と接触して発熱する発熱組成物から構成される発熱組成物成形体を含有し、更に、前記区分発熱部がストライプ状に設けられ、且つ、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みより構成される切り込みを有する発熱体であり、また、前記区分発熱部が4個以上複数の区分発熱部から構成されている発熱体であり、また、シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みから構成される切り込みを有し、前記切り込みが繋ぎ部より貫通した切り込みが長いミシン目状の切り込みである発熱体であり、また、シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、少なくとも区分け部の領域の1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みから構成される切り込みを有し、前記切り込みが互い違いの切り込みである発熱体であり、また、発熱組成物成形体が接着剤を介して非伸長性の支持体上にストライプ状に設けられた発熱体であり、また、前記区分け部が非伸縮性であり、前記区分け部の領域の少なくとも1部に、繋ぎ部と貫通した切り込みからなる切り込みを互い違いに設けた互い違いの切り込みを設けることにより、伸縮性を有した発熱体である。
また、特に貫通した切り込みからなる互い違いの切り込みの切り込みと繋ぎ部の長さや幅等のサイズ、切り込みと繋ぎ部との間隔、更に一つの入れ状切り込み群を形成する一つの複数の切り込みと繋ぎ部から構成される切り込み体とそれに隣接する切り込み体との間隔や入れ状切り込み群と入れ故障切り込み部との間隔等は、制限はなく、所望により決める。本明細書の中で、好ましい一例を挙げ、説明する。
本発明の互い違いの切り込みを有する発熱体は、互い違いの切り込みと直交する方向である、短手方向に互い違いの切り込みが略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体としては、短手方向に伸縮できる。
また、本発明の互い違いの切り込み及び貫通穴を有する発熱体は、互い違いの切り込みと直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み及び貫通穴が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。また、本発明の手切れ可能なミシン目状の切り込みを有する発熱体は、ミシン目状の切り込みのところで、発熱体を2個に分離できるので、状況に合わせて、使用できる。
複数本のミシン目状の切り込みを有する発熱体は、簡単に小さい発熱体を複数個造れ、人体等に対して、複数の小さい領域に適用できるので、医療的効果の向上につながる。
また、本発明の発熱体は、発熱体の露出部の少なくとも一部に固定手段を設けることが好ましく、前記固定手段が粘着剤層である場合、経皮吸収性の薬物等の機能性物質を含有させることが好ましい。
また、本発明の発熱体は、湿布用貼付剤としても有用である。
本発明の発熱体は区分発熱部発熱体である。
本発明の区分発熱部発熱体とは、発熱組成物成形体を収容する区分発熱部と発熱組成物成形体を収容しない区分け部とからなり、2個以上複数個の区分発熱部が区分け部を間隔として、間隔をおいて設けられている発熱部を有する発熱体である。発熱体の少なくとも一部は通気性を有する。
本発明の発熱体は、通常、区分発熱部と区分け部間に高低差があり、両面が凹凸状になっている。また、区分発熱部発熱体は、区分発熱部と区分け部とから構成されるため、発熱体自身の大きさには制限はなく、区分発熱部と区分け部とを組み合わせ、それらの数を増やしていけば、発熱体自身の柔軟性等の特性は保ちながら、発熱体自身の大きさはいくらでも大きくすることができる。また、厚さも超薄物から厚物のまで製造可能である。従って、本発明の切り込みを設けた発熱体も区分発熱部発熱体である。
前記区分発熱部は、前記発熱組成物成形体を収納し、前記区分け部がシール部であり、前記区分発熱部が区分け部を間隔として間隔をおいて設けられる発熱体である。発熱体の形状と区分発熱部の形状は必ずしも同じ形状を取る必要はない。また、発熱体及び/又は区分発熱部は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよい。
また、区分発熱部発熱体の区分け部はシール部であり、前記シール部はシールされていればよく、ヒートシール、粘着剤による圧着シール、アクリル系や酢酸系やシアノ系等の接着剤による接着シールが一例として挙げられる。通常はヒートシールが使用される。
前記発熱組成物成形体又は区分発熱部の形状は如何なるものでもよいが、平面形状で、円、楕円、フットボール形、三角形、正方形、長方形、六角形、多角形、屋形、花形、リング形等が一例として挙げられる。立体形状では、ディスク状、ピラミッド状、球状、立方体状、多角錐形状、円錐形状、錐台形状、球形状、平行六面体形状、円筒体形状、長方形状平行六面体形状、多面体形状、楕円体形状、半円柱体形状、半楕円柱体形状、蒲鉾形状体、円柱体形状、楕円柱体形状等が山例として挙げられる。
また、これらの形状は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよいし、中央部等に凹部があってもよい。
本発明では、発熱組成物成形体、発熱部、区分発熱部、発熱体、シール部、貫通孔、凹部、凸部等の角部にあたる領域(端部の角部)を略円弧状(アールr状)に設けてもよい。
この略円弧状(アールr状)の形状としての曲率半径は、制限はないが、好ましくは0.1mm〜20.0cmであり、より好ましくは0.3mm〜10.0cmであり、更に好ましくは0.1mm〜5.0cmであり、更に好ましくは0.1mm〜20.0mmであり、更に好ましくは0.1mm〜10.0mmであり、更に好ましく、0.1mm〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3mm〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3mm〜3.0mmであり、更に好ましく、0.5mm〜2.0mmである。
本発明では、切り込みのみによる特性や切り込みのみによるサイズや形状等の規格を除けば、発熱体と発熱体とに、同一の特性、規格を適用する。
本発明の発熱体は両面が凹凸状であり、発熱前、発熱中、発熱終了後、即ち、使用前、中、後ににわたり柔軟であり、特に、皮膚に直接接触させて長時間繰り返し使用可能な人体を暖めるための発熱体及びその使用方法に関する。
即ち、空気(酸素と接触して発熱する成形性含余剰水発熱組成物を型成形法により成形した発熱組成物成形体を有する区分発熱部がシール部である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられた発熱部を有する発熱体であって、鉄粉と、炭素成分と、反応促進剤と水とを必須成分とする混合物であり、易動水値が0.01以上14未満であり、成形度が5以上であり、発熱組成物中の水分が空気遮断層として機能せず、製造直後、通気性収納袋に収納せず、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に温度上昇分が5℃以上ある発熱反応を起こす成形性含余剰水発熱組成物を型成形方式より成形した発熱組成物成形体を、基材上に積層し更にその上を被覆材で被覆し、前記発熱組成物成形体の周縁部の基材及び被覆材をヒートシールしたことからなり、一面であるA面と他の一面であるB面を有する一体成形された発熱領域である4個以上複数の区分発熱部を有し、前記区分発熱部の長さが5mm〜300mm、幅が1mm以上〜25mm未満、高さが0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率が2.0〜60であり、区分け部の幅が0.1〜100mmであり、前記4個以上複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、前記基材及び前記被覆材のうち少なくとも1種は通気性(酸素透過性)を有し、前記A面は通気性を有し、前記A、Bの両面が凸状区分発熱部と凹状(平坦状)区分け部とから形成される高低を有する凹凸状面であり、前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であり、及び最小剛軟度率比が60以下であり、最小剛軟度を有する方向以外は容易に曲がらず、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが極端に曲がりやすい構造を有し、発熱体の露出部の少なくとも1部に、取り外しできる取り付け手段を有する発熱体である。
また、本発明の他の一例である発熱体は最小低剛軟度率比が100以下の両面凹凸状発熱体である。
本発明の発熱体は、発熱体の外観が両面凹凸状である場合と、発熱組成物成形体が孔を有する等で、両面凹凸状である場合の双方を含んでいる。
後者の場合、発熱体が不均一な力が発熱体の面にかかったときに発熱体の外観が両面凹凸状になる。即ち、孔に部分の包装材が前記孔に陥没し、凹凸が生じる。
本発明の発熱体の露出部の少なくとも一部には取り外しできる取り付け手段が設けられているが、前記取り外しできる取り付け手段が粘着剤層である場合、
1)発熱体の粘着剤層が発熱体の通気性面側に設けられ、粘着剤層が主として(1)区分発熱部に設けられているタイプ、(2)区分け部に設けられているタイプ、(3)区分発熱部及び区分け部に設けられているタイプの何れかの皮膚に直接接触するタイプの発熱体と
2)発熱体の粘着剤層が発熱体の非通気性面側に設けられ、粘着剤層が主として(4)区分発熱部に設けられているタイプ、(5)区分け部に設けられているタイプ、(6)区分発熱部及び区分け部に設けられているタイプの何れかの皮膚に直接接触するタイプの発熱体とがある。固定手段は取り外しできることが好ましい。
本発明の粘着剤とは、感圧接着剤である。
本発明の発熱体の身体に触れる側の包装材や粘着剤層に機能性物質を含有させることもできる。
本発明の発熱部は、ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて設けることが好ましく、「ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて設ける」とは、複数の区分発熱部が、ストライプ状(スジ状)に間隔をおいて(平行線状に)設けられたものである。1本のストライプ(スジ)は1個の区分発熱部により構成されていることが好ましい。
また、下記の条件を満たしていれば、1本のストライプ(スジ)は2個以上の区分発熱部と1個以上の区分け部とから構成されていてもよい。
Tは、T≧2×Sであり、好ましくはT≧2.5×Sである。
Pは、P≦Tであり、好ましくはP≦0.5×Tである。
T:1個の区分発熱部の長さ
S:1個の区分発熱部の幅
P:区分け部の長さ
平行縞状(縦縞、横縞、斜め縞、縦波縞、横波縞、斜め波縞等)に区分発熱部からなるスジを配置することが一例として挙げられる。
本発明の発熱体の最小剛軟度は、通常100mm以下であり、好ましくは1〜100mmであり、より好ましくは1〜80mmであり、更に好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは5〜50mmであり、更に好ましくは5〜40mmであり、更に好ましくは5〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmである。
本発明の発熱体の最小剛軟度率は、通常、60以下であり、好ましくは50以下であり、より好ましくは1〜50であり、更に好ましくは1〜40であり、更に好ましくは1〜30であり、更に好ましくは1〜20であり、更に好ましくは1〜10である。
本発明の発熱体の最小剛軟度率比は、通常、100以下であり、好ましくは1〜100であり、より好ましくは2〜100であり、更に好ましくは2〜90であり、更に好ましくは2〜70であり、更に好ましくは2〜60であり、更に好ましくは2〜50であり、更に好ましくは2〜40であり、更に好ましくは2〜30であり、更に好ましくは2〜20であり、更に好ましくは2〜10である。
本発明の発熱体の発熱前後の最小剛軟度の変化、即ち、本発明の発熱体の前記最小剛軟度の発熱前の値に対する発熱終了後の値の変化の絶対値は、通常30%以下であり、好ましくは0〜30%であり、より好ましくは0〜20%であり、更に好ましくは0〜10%であり、更に好ましくは0〜5%であり、更に好ましくは0%である。
本発明の1個の発熱体において、区分発熱部及び区分け部のサイズは、各種サイズが採用でき、長さや幅において長短広狭のサイズが採用でき、それらを組み合わせことができ、各種ストライプ状区分発熱部が採用できる。
本発明の発熱体の区分け部に手切れ可能なミシン目を設け、使用時、この発熱体をいくつかに分けて使用できるようにしてもよい。
前記区分発熱部又は前記発熱組成物成形体のサイズは制限はないが、好ましいサイズは以下の通りである。
形状は矩形、矩形類似形状が好ましい。
幅は、通常、1mm以上〜25mm未満であり、好ましくは1mm〜24mmであり、より好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
長さは、通常5mm〜300mmであり、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
(長さ/幅)の比率は、通常、2.0〜60であり、より好ましくは2.1〜60であり、更に好ましくは2.1〜50であり、更に好ましくは2.5〜50であり、更に好ましくは2.5〜40であり、更に好ましくは2.5〜25であり、更に好ましくは2.5〜20であり、更に好ましくは3〜20である。
高さは、通常0.1mm〜10mmであり、好ましくは0.3mm〜10mmであり、より好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
前記区分発熱部において、発熱組成物成形体の収納領域である区分発熱部に発熱組成物成形体が収容された時に、発熱組成物成形体占有領域である発熱組成物成形体の容積積と発熱組成物収納領域である区分発熱部の容積との容積比は通常0.6〜1であり、好ましくは0.7〜1であり、より好ましくは0.8〜1であり、更に好ましくは0.9〜1である。
前記区分け部の幅は区分発熱部を間隔を置いて設けることができる区分けができれば制限はないが、通常0.1mm〜100mmであり、好ましくは0.1mm〜80mmであり、より好ましくは0.1mm〜60mmであり、更に好ましくは0.1mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
ここで、区分発熱部の総面積は制限はないが、好ましくは、区分発熱部の総面積は発熱体の発熱面の面全体に対して、50〜85%であり、より好ましくは、50〜70%である。
かかる範囲で、蓄熱が抑えられ発赤、療病等を一層効果的に防止できる。
区分発熱部の形状は、図1に示したように連続体のストライプ状のものや、図7や図8にに示したような不連続のストライプ状のものがある。
何カ所もの部分的なツボ刺激的要素が備わり、心地よい温熱療法が期待するためには、区分け部の幅を3.5〜10mmとするのが好ましく、更に区分発熱部の幅と区分け部(空気層部)の幅の比を1:1〜3:1とするのが好ましい。
特に区分発熱部上に粘着剤層を設けた発熱体の場合、区分発熱部と区分け部(空気層部)の幅の比は制限はないが、1:1〜3:1の範囲とすることが好ましい。全面単一発熱部の場合と同様の温熱効果が得られるとともに、装着性が十分であり、発赤等を一層効果的に防止することが可能となる。即ち、接着力・温熱効果を実用的に確保し、蓄熱を抑えて発赤等の防止効果が一層向上し、かつ汗の滞留が抑えられる結果、ムレ、シートの剥がれをより効果的に防止できる。
尚、本発明の発熱体は全ての区分発熱部及びその間隔(区分け部)を同一寸法とする必要はなく、用途に応じて種々の形状・配置とすることができる。
シート面の外周部よりも中心部の方の密度を粗くして区分発熱部を形成してもよい。
また、本発明において、発熱組成部成形体は発熱組成部成形体及び圧縮された発熱組成物成形体である発熱組成物圧縮体の双方を意味する。
発熱組成物成形体を有する区分発熱部と、発熱組成物成形体を有しない、基材と被覆材である包装材のシール部である区分け部が交互に直線的に繰り返されるので、曲がる方向に方向付けがされ、連続体の中にあって、より剛性が曲がりにくい区分発熱部の間のヒンジとして区分け部が方向付けをしながら区分発熱部より優先的に曲がる。この構成により、曲がり安さに方向付けができ、取り扱い性がよくなり、2次元面が曲面をなす人体へのフィット性が格段い上がり、発熱による発熱体の歪みも格段少なくなり、発熱体の発熱前、発熱中、発熱終了後に渡り、発熱体の柔軟性(最小剛軟度)も基本的に変わらない。
本発明の発熱体の外形状は制限はないが、図57には平面視で、(a)はそらまめ形、(b)はアイマスク形、(c)は繭形、(d)は瓢箪形、(e)は角丸長方形、(f)は長方形、(g)は角丸正方形、(h)は正方形、(j)は卵形、(j)はブーメラン形、(k)はまが玉形、(1)は星形、(m)は葉形、(n)は葉形、(o)は鼻形、(p)は提灯形、(q)は提灯形、(r)は足形等が一例として示されている。翼形は、首や肩まわりに適する。図中の直線は図26又は図27の切り込みから任意に選択されたものである。
前記発熱体の外形状の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部にミシン目(ミシン目状切り込み)、互い違い切り込み、Vノッチ付きミシン目(Vノッチ付きミシン目状切り込み)、Vノッチ付き互い違い切り込み等の貫通した切り込みや図28に示した交差した領域に設け、少なくとも区分け部の延出方向に変形できる切り込みや貫通穴又はそれらの任意の組み合わせを設けた発熱体も本発明の発熱体の外形状に含まれる。また、本明細書で記載されている発熱体の形状は記載されている形状を基本形として変形したものも本発明に含む。
本発明の発熱体において、発熱組成物成形体を含む区分発発熱部と発熱組成物を含まないシール部である区分け部を間隔として、特に、区分発熱部をストライプ状に形成することにより、発赤や痺痛を抑制できるという効果についての詳細は不明であるが、本発明者は以下のように推定している。
温熱治療は、熱を患部に供給して温めることにより、血行を促進させ、肩こり、筋肉痛を緩和することを目的とする。しかし、従来の発熱部が1個で形成した発熱体を長時間患部に貼ったままにすると、蓄熱が起こり、皮膚表面温度がある臨界温度(42〜43℃程度)以上になると逆に血液が流れにくくなって、血液流による冷却作用が低下し更に蓄熱が増進する結果、発赤や療病が発生する。
また、発熱体の温度はある程度変動するため、温熱治療に好適な温度条件に設定すると、発熱体の温度が上昇したときに、皮膚温度が臨界温度以上になる場合もあり、上述したように血流が少なくなって蓄熱が一層進み、発赤等が一層顕著になるものと考えられる。
そこで、本発明の発熱体は、発熱部を区分発熱部を用いてストライプ状に形成することにより、発熱部からの熱の供給を、熱供給の多い部分(区分発熱部)と少ない部分(区分け部)とに分離して、かつ区分け部が前記空気層部を外部と通ぜしめる通気路になる。このため、蓄熱の原因となる余剰の熟はこの通気路を通して外部へ放散されるため、発熱体面内で蓄熱を抑制し、発熱、療病等を防止することが可能となる。そして、この通気路をを設けることにより、余剰の熱の放出が効果的に起こるものと考えられる。
即ち、本発明の構成とすることにより、血液流による冷却効果と汗の吸収・気化及び蒸気の放出とが相まって発赤等の原因となる蓄熱が防止され、更には、発熱剤の温度変動が起こっても、この変動を十分吸収して蓄熱を抑制でき、その結果発赤等が起こりにくくなるものと思われる。その一方、区分発熱部の皮膚表面では、温熱効果を奏するのに十分な温度に維持されるため、全体として発熱部を全面に形成した場合と同様の温熱効果を得ることができるものと考えられる。
伸長性とは、外力が加わった場合少なくとも一方向に好ましくは1.2倍以上延びることであり、外力が除かれた後は、外力が加えられる以前の状態に戻ってもよいし、戻らなくてもよい。
少なくとも一方向に変形できる貫通した切り込みとは、切り込みが少なくとも一方向に変形できれば制限はなく、貫通穴等の空間を有するものも含む。
図26(a)〜(i)は、互い違いの切り込みやVノッチ21と組み合わせた、切り込み18と繋ぎ部19とを有する互い違いの切り込みの一例を示す。配置する方向には制限はなく、縦、横、斜め、長手方向、短方向、対角線方向等が一例として挙げられる。
図26(c)は、図26(a)の配置の規則に従って2列を加えたものである。同様にして列(行)数を増やすことができる。他の切り込みも同様である。
図27(a)〜(f)は、ミシン目状の切り込みやVノッチ21と組み合わせた、切り込み18と繋ぎ部19とを有するミシン目状の切り込みの一例を示す。配置する方向には制限はなく、縦、横、斜め、長手方向、短方向、対角線方向等が一例として挙げられる。
図28(a)〜(r)は、主に切り込みの交差領域に設けられ、切り込みと連携して少なくとも一方向に変形できる貫通した貫通穴の一例を示す。配置する方向には制限はなく、縦、横、斜め、長手方向、短方向、対角線方向等での交差する領域が一例として挙げられる。
本発明の発熱体を図1を使用して説明する。
以下、本発明の発熱体1においては、複数の区分発熱部6がシール部である区分け部7を間隔として所定の間隔を隔てて隔設され、少なくとも一部の区分け部7の一部に貫通した切り込み15を有する発熱体1である。所望より前記発熱体1の露出部の少なくとも一部に粘着剤層13を設けてもよい。発熱体1がセパレータ14を有する場合、貫通する切り込みはセパレータを貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。実施例に基づき詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明の一例に係る温熱貼付剤としての発熱体1は、複数の区分発熱部6がシール部である区分け部7を間隔として所定の間隔を隔てて隔設されている発熱体1であり、前記発熱体1の非通気性の面側に粘着剤層13を有する発熱体1からなり、少なくとも一個の区分け部7に切り込み15が設けられている基本的な構造を有する。
図1(a)に示す本発明の発熱体1は、複数の区分発熱部6、この場合、6つの区分発熱部6が幅7mmの区分け部を間隔として、ストライプ状に設けられており、各区分け部7には1.5mm間隔で、3列からなる切り込みが互い違いに形成され、互い違いの切り込み15が設けられている。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。図1(b)はA−Aの断面図である。
前記粘着剤層13は前記発熱体1の片面に、スチレン−イソプレン−スチレン系の粘着剤からなる厚さ約50μmの層である。
前記粘着剤層13は、塩酸リドカインゼリーを塗工した、塩酸リドカイン含有粘着剤層とした。この場合、塩酸リドカイン含有粘着剤層全体中の塩酸リドカイン含有量は1重量%になるように調整した。粘着剤層13上には粘着剤の表面を被覆、保護するセパレータ14が設けられている。
次に、発熱体1について詳細に説明する。
ナイロン不織布と多孔質ポリエチレンフィルムを貼り合せた通気性包装材を被覆材9に、セパレータ14付きの粘着剤層13を片面に設けたポリエチレンフィルム12を非通気性包装材の基材として使用し、また、成形性含余剰水発熱組成物4として、鉄粉(粒度300μm以下)100重量部、活性炭(粒度300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒度300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合した、易動水値が11の成形性含水発熱組成物を使用した。成形度は10であった。
被覆材15の通気性はリッシー法による透湿度が400g/m/24hrであった。
前記成形性含余剰水発熱組成物3を使用し、中央の間隔を挟んで、その両端に4個の抜き穴が所定の間隔を隔てて設けられた抜き型を用いた型通し成形で、8個の発熱組成物成形体4を基材9のポリエチレンフィルム13面上に積層し、ポリエチレンフィルム13面が互いに重ね合わせになるように被覆材10を被せ、発熱組成物成形体4の周縁部及び発熱体1の周辺部をヒートシールすることにより、ストライプ状の6個の区分発熱部(幅7mm)6を有する、粘着剤層13付き発熱体1を得た。次に、7mm幅の各区分け部7の中央部に1.5mm間隔で、3列の切り込みを互い違いに形成し、互い違いの切り込み付きの発熱体1を得た。
前記発熱体1の長手方向、即ち、互い違いの切り込み15の方向と略直角に引っ張ると互い違いの切り込み15が変形して、引っ張った方向に発熱体1が伸長し、外力を除くと互い違いの切り込み15は略もとの形に戻り、発熱体1も略元通りになり、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向に伸長性、伸縮性を示した。
即ち、互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1としては、長手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
比較例1
前記実施例に代えて、市販されている発熱部が1個からなる発熱体(温熱貼付剤)を使用した。この発熱体(温熱貼付剤)1には伸長性及び伸縮性が全く無いことが認められた。
比較例2
前記実施例に代えて、区分け部7に互い違いの切り込み15の無い発熱体1、つまり互い違いの切り込み15を形成しない以外は、実施例と同様にして発熱体(温熱貼付剤)1を得た。この発熱体(温熱貼付剤)には伸長性及び伸縮性が全く無いことが認められた。
前記の実施例及び比較例の各発熱体(温熱貼付剤)1を用い、肘痛を訴える試験者9人(男性6人、女性3人年令45〜65才)に適用し、粘着性、使用感、人体皮膚への追従性及び肘痛の自覚症状の変化について試験を行った。
この場合、肘痛の箇所に1枚粘着し、これを毎日張り替えつつ1週間続けた。
その結果、粘着性は実施例及び比較例共に良好であった。
また、実施例のものは、6つの区分発熱部6に分けられており、各区分け部7には互い違いの切り込み15があり、一つの発熱体でありながら、発熱体自身が伸縮性を有しているから、発熱体(温熱貼付剤)1が、容易に伸縮したり、屈曲したり、折り曲げることができる。
従って、実施例の発熱体(温熱貼付剤)1を肘に適用して使用したところ、9人の試験者全員が、この発熱体(温熱貼付剤)1が肘の伸縮に追従して使用中に剥離することがない上、外皮との密着性が良好であり、しかも突っ張り感や違和感がなく、使用感が良好であると訴えた。
これに対し、比較例1の発熱体(温熱貼付剤)1は、互い違いの切り込み15の無い、1個の発熱部からなる一つの発熱体で形成されているから、伸縮性が全くない上、屈曲性も殆ど無いのであり、従って、この種、発熱体(温熱貼付剤)1を肘に適用して使用したところ、9人の試験者全員が発熱体(温熱貼付剤)1の復元力によって使用中に剥離し、外皮との密着性が悪く、しかも突っ張り感や違和感が有り、使用感が悪いと訴えた。
また、比較例2の発熱体(温熱貼付剤)1は、互い違いの切り込み15の無い、一つの発熱体で形成されているから、伸縮性が全くないが、屈曲性があるため、この種、発熱体(温熱貼付剤)1を肘に適用して使用したところ、9人の試験者全員が実施例と比較例1の発熱体(温熱貼付剤)1の間の評価をした。
また、実施例の発熱体(温熱貼付剤)1は外皮との密着性が良好であり、9人の試験者のうち6名の試験者は肘の傷みがなくなったと訴え、又、残りの3人の試験者のうち2名の試験者は傷みが減少し、薬理効果が優れていると訴えた。
これに対し、比較例1の発熱体(温熱貼付剤)1は剥離し易く外皮との密着性が悪く、適用部位の温度のバラツキがあり、9名の試験者全員が肘の傷みに変化がなく、薬理効果は殆ど認められないと訴えた。
また、比較例2の発熱体(温熱貼付剤)1は、互い違いの切り込みの無い、一つの発熱体で形成されているから、伸縮性が全くないが、屈曲性があるため、この種、発熱体(温熱貼付剤)1を肘に適用して使用したところ、9人の試験者全員が実施例と比較例1の発熱体(温熱貼付剤)の間の評価をした。
ところで、実施例及び比較例を皮膚(肘)に貼着し、この皮膚(肘)側に固定した4本の熱熟電対を用いて前記皮膚(肘)部の温度変化をデータコレクターにて記緑したところ、実施例のものは41〜42.5℃の範囲であったが、比較例のものは36〜42.3℃の範囲で、温度のバラツキが大であることが認められた。
また、実施例1の発熱体の最小剛軟度は30mm以下であり、比較例1の発熱体は柔軟性がなく剛軟度は測定不能であり、比較例2の発熱体の最小剛軟度は50mm以下であり、発熱体の発熱前と発熱終了後における発熱体の最小剛軟度の変化は、実施例1及び比較例2の発熱体は0%であり、発熱前と発熱終了後における柔軟性に変化はなかった。
以上の実験から、本発明の発熱体(温熱貼付剤)1は、6つの区分発熱部6が所定の間隔、この場合、各区分発熱部6が7mmを隔てて隔設されており、しかも中央に位置する区分け部7の幅が12mmであり、その中央部に1.5mm間隔で、5組の切り込みが互い違いに形成され、他の区分け部7には1.5mm間隔で、3列の切り込みが互い違いに形成されているから、肘や膝等の関節部更に肩や腕等の人体における湾曲部や伸縮部更に屈伸部に追従して密着し、しかも使用中に突っ張り感や違和感がないので使用感が良好である上、使用中に剥離がないので、優れた温熱効果や患部の治療効果を発現させることが認められる。
従って、本発明の発熱体(温熱貼付剤)1は、冬期において、単に、人体に温熱を供給して快適に過ごすことができるだけでなく、局所のこり、痔痛及び冷え等を伴う症状、例えば、肩こり、筋肉痛、腰痛等の疾患に使用され、温熱による治療効果を充分に期待できる。
図2は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、長方形の発熱体で、長手方向に5個の区分発熱部6が所定の間隔を隔てて隔設されており、各区分け部7の幅は等しく7mmであり、それぞれに1.5mm間隔で、3列からなる互い違いの切り込み15が4行形成され、更に、非通気性側には粘着剤層13がセパレータ付き14で設けられた基本的な構造を有する。各互い違いの切り込み15は発熱体1の周辺部と当接している。
図3は、図1に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、中央の区分け部7の幅が他の区分け部7より広く、区分発熱部6が8個であり、中央の区分け部7にのみ5列からなる互い違いの切り込み15が設けられている以外は、図1に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様なので重複説明を避けるために省略する。各互い違いの切り込み15は発熱体1の周辺部と当接している。
図4(a)は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、図1の発熱体1の発組成物成形体4を、発組成物成形体と同じサイズの、水と塩化ナトリウムを含む抄紙型発熱シート製のシート状発熱片5に替え、粘着剤でポリエチレンフィルムに固定したい以外は図1の発熱体1と同様にした発熱体1であり、図1の発熱体1と同様に外力により変形できる発熱体1である。図4(b)はB−Bの断面図である。
図5は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)は、ナイロン不織布とポリエチレン製多孔質フィルムを貼り合せた通気性包装材を被覆材に、ナイロン不織布とポリエチレンフィルムを貼り合せた非通気性包装材を基材に使用した長方形の発熱体1で、6つの区分発熱部6が等間隔でストライプ状に設けられ、各区分け部7には3列からなる切り込みが互い違いに形成された互い違いの切り込み15が設けられ、更に、通気性側にメルトブロー法にて設けられた網目状の通気性粘着剤層が設けられた基本的な構造を有する。保存時には前記網目状の通気性粘着剤層側をセパレータで覆い、非通気性の収納袋(外袋)に封入し、保管すればよい。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。
図6は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、長手方向にストライプ状の区分発熱部(幅8mm)6が中央の区分け部7を挟んで、7mm幅の等間隔で4列で設けられ、且つストライプ状の区分発熱部6が2個の区分発熱部6から構成された、15個の区分発熱部6を有する発熱体1で、しかも長手方向の中央に位置する区分け部7の幅が11mmであり、その中央部に1.5mm間隔で、5列からなる互い違いの切り込み15に形成されいる。また短手方向の区分け部の幅は10mmである。長手方向の中央の幅の広い区分け部に5列からなる互い違いの切り込み15が設けられている。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。図6(b)はC−Cの断面図である。粘着剤層13はSIS系の粘着剤から構成されている。
ナイロン不織布10とポリエチレン製多孔質フィルム11を貼り合せた通気性包装材を被覆材9に、セパレータ14付きの粘着剤層13を片面に設けたポリエチレンフィルム12からなる非通気性包装材を基材8に使用し、また、成形性含余剰水発熱組成物3として、鉄粉(粒度300μm以下)100重量部、活性炭(粒度300μm以下)5.5重量部、木粉(粒径150μm以下)2.3重量部、吸水性ポリマー(粒度300μm以下)1.0重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合した、易動水値が13の成形性含水発熱組成物を使用した。成形度は10であった。
被覆材9の通気性はリッシー法による透湿度が400g/m/24hrであった。
前記成形性含余剰水発熱組成物を使用し、中央の間隔を挟んで、その両側に2個組の抜き穴が4列で、所定の間隔を隔てて隔設された抜き型を用いた型通し成形で、15個の発熱組成物成形体4を前記基材のポリエチレンフィルム12面上に積層し、ポリエチレンフィルム12面が互いに重ね合せに成るように前記被覆材を被せ、発熱組成物成形体4の周縁部及び発熱体1の周辺部をヒートシールすることにより、ストライプ状の8列で15個の区分発熱部6を有する、セパレータ14付き粘着剤層13付き発熱体1を得た。次に中央に位置する11mm幅の区分け部7の中央部に1.5mm間隔で、5列からなる互い違いの切り込み15を形成し、互い違いの切り込み付きの発熱体1を得た。本例の発熱体の最小剛軟度は50mm以下であり、発熱体の発熱前と発熱終了後における発熱体の最小剛軟度の変化は0%であり、発熱前と発熱終了後における柔軟性に変化はなかった。
図7は、図6に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、8列の区分発熱部6が等間隔で設けられ、16個の区分発熱部6からなり、中央の区分け部7に3列からなる互い違いの切り込み15が設けられている以外は、図6に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様の発熱体である。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺の最端部と当接している。
図8は、図7に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、中央の区分け部7に3列からなる互い違いの切り込み15が1行設けられている以外は、図7に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。
図9は、図7に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、各区分け部に3列からなる互い違いの切り込み15が設けられ、7列の互い違いの切り込み15が設けられている以外は、図7に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺の最端部と当接している。
図10は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、16個の区分発熱部6からなり、区分け部7に設けられた互い違いの切り込み15がいずれも発熱体1の周辺部に達していない以外は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。
図11は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、区分け部7に設けられた各互い違いの切り込み15の発熱体1の周辺の最端部にVノッチ21が設けられ、各互い違いの切り込み15がVノッチ21と当接している以外は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。
図12は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、区分け部7に設けられた各互い違いの切り込み15の発熱体1の周辺の最端部にVノッチ21が設けられ、各互い違いの切り込み15がVノッチ21と当接していない以外は、図9に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図13は、図6に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、粘着剤層を有しない発熱体1である。この場合、図示において、この発熱体1は、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が中央の区分け部7を挟んで等間隔で4列で設けられ、且つストライプ状の区分発熱部6が2個の区分発熱部6から構成された、16個の区分発熱部6を有する発熱体で、短手方向の中央の幅の広い区分け部7とそれに略直交する区分け部7にそれぞれ互い違いの切り込み15が設けられ、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部はそれぞれに切り込んだ切り込みを有している。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。図13(b)はD−Dの断面図である。
図14は、図13に示す発熱体1の変形例であり、この場合、粘着剤層14を有する発熱体1(温熱貼付剤)であり、全ての区分け部7に3列からなる互い違いの切り込み15が設けられ、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部はそれぞれに切り込んだ切り込みを有している。また、少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。粘着剤層と切り込み以外は、図13に示す発熱体1と同様である。
図15は、図14に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、中央の区分け部7の交差する領域に円形の貫通穴22が設けられ、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部は円形の貫通穴22にそれぞれに切り込んだ切り込みを有している以外は、図13に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。
互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み15及び貫通穴22が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図16は、図14に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、中央の区分け部7の交差する領域に円形の貫通穴22が設けられ、交差する領域では、互い違いの切り込み15は円形の貫通穴22に当接していない以外は、図13に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図17は、図14に示す発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、すべての区分け部の交差する領域に円形の貫通穴22が設けられ、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部は円形の貫通穴22にそれぞれに切り込んだ切り込みを有している以外は、図14に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み15及び貫通穴22が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図18は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、中央部の両側がくびれた繭型の発熱体1で、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が中央の広幅の区分け部7を挟んで等間隔で3列で設けられ、6個の区分発熱部6を有する発熱体1で、中央の区分け部7の幅が他の区分け部7より広く、各区分け部7の中央部に3列の互い違いの切り込み15が設けられている。互い違いの切り込み15は発熱体1の周辺部と当接している。前記以外の基材や被覆材や発組成物成形体4等は図1の発熱体1と同類である。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図19は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、そら豆型の発熱体1で、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が中央の広幅の区分け部7を挟んで等間隔で3列で設けられ、6個の区分発熱部6を有する発熱体1で、中央の区分け部7の幅が他の区分け部7より広く、各区分け部7の中央部に3列の互い違いの切り込み15が設けられ、且つ、発熱体1の両端部にも、他の互い違いの切り込み15と平行に互い違いの切り込み15が設けられている。互い違いの切り込み15は発熱体1の周辺の最端部と当接している。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図20は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、そら豆型の発熱体1で、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が中央の広幅の区分け部7を挟んで等間隔で3列で設けられ、且つ、ストライプ状の区分発熱部6が2個の区分発熱部6から構成された、12個の区分発熱部6を有する発熱体1で、全ての区分け部7に互い違いの切り込み15が設けられ、且つ、発熱体1の両端領域にも、他の互い違いの切り込み15と平行に互い違いの切り込み15が設けられている。各区分け部7とそれに略直交する区分け部7が交差する領域で少なくとも互い違いの切り込み15の一部はそれぞれに切り込んだ切り込みを有しており、互い違いの切り込み15は発熱体1の周辺部と当接している。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図21は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、3列の互い違いの切り込みが十字状とX状で設けられ、各互い違いの切り込み15が発熱体1の中心部で、交差しており、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部はそれぞれに切り込んだ切り込みを有している。2方が互い違いの切り込み15に囲まれた区分発熱部6が8個設けられている。また、少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している互い違いの切り込み15が十字状とX状で交差して設けられているため、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は縦(短手方向)、横(長手方向)、斜め(対角線方向)に変形ができる、即ち、伸縮できる。前記以外は図1の発熱体1と同類である。
図22は、発熱体(温熱貼付剤)1の変形例であり、この場合、中央の区分け部の交差する領域に円形の貫通穴22が設けられ、交差する領域では、少なくとも互い違いの切り込み15の一部は円形の貫通穴22にそれぞれに切り込んだ切り込みを有している以外は、図21に示す発熱体(温熱貼付剤)1と同様である。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向及び短手方向に互い違いの切り込み15及び貫通穴22が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向及び短手方向に変形ができる、即ち、伸縮できる。
図23は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、中央の区分け部7を挟んでの区分発熱部6が設けられ、2個の区分発熱部6を有する発熱体1で、中央の区分け部7に5列からなる互い違いの切り込み15が設けられている。少なくとも互い違いの切り込み15の一部は発熱体1の周辺部と当接している。互い違いの切り込み15と直交する方向である、長手方向に互い違いの切り込み15が略可逆変形するので、1つの発熱体であるにもかかわらず、発熱体1は長手方向に伸縮できる。
図24は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が等間隔で設けられ、且つ、ストライプ状の区分発熱部6が2個の区分発熱部6から構成された、16個の区分発熱部6を有する発熱体1で、短手方向及び長手方向の全ての区分け部7に手切れ可能なミシン目状の切り込み23が設けられている。手切れ可能なにミシン目状の切り込み23は発熱体1の周辺の最端部と当接している。本発熱体1は1個の発熱体として使用できるが、ミシン目状の切り込み切り離して、最大16個の発熱体としても使用できる。
図25は、本発明に係る発熱体(温熱貼付剤)1の他の実施例を示し、この発熱体(温熱貼付剤)1は、中央部の両側がくびれた繭型の発熱体1で、短手方向にストライプ状の区分発熱部6が中央の広幅の区分け部7を挟んで等間隔で3列で設けられ、6個の区分発熱部6を有する発熱体で、中央の区分け部7の幅が他の区分け部7より広く、中央部の区分け部7に手切れ可能なミシン目状の切り込み23が設けられている。手切れ可能なにミシン目状の切り込み27は発熱体の周辺部と当接している。
以上、図1〜図25で説明した発熱体は、最小剛軟度が100mm以下であり、前記発熱体の発熱前と発熱終了後における発熱体の最小剛軟度の変化が30%以下、実質的には0%であり、柔軟性を維持し、実質的に柔軟性の変化はみられなかった。
従って、これらの発熱体(温熱貼付剤)1からセパレータを剥離し、この発熱体(温熱貼付剤)1を肩や腰更に腕等の人体における湾曲部等に適用して使用した場合、発熱体(温熱貼付剤)1の剥離が防止され、外皮との密着性が良好になって、肩や腰更に腕等の人体における湾曲部等に所要の温熱効果や患部の治療効果を発現させることができる。
また、これらの発熱体(温熱貼付剤)は、伸縮性及び屈曲性を有し、しかも折り曲げ可能であるから、これらの発熱体(温熱貼付剤)を肘や膝等の関節部のような湾曲部や伸縮部更に屈伸部に適用して使用した場合、人体の伸縮運動や屈伸運動に追従する結果、使用中に突っ張り感や違和感が無く、よって、使用感が良好である上、温熱貼付剤1が使用中に剥離することがなく、外皮との密着性が良好になって、肘や膝等の関節部のような湾曲部や伸縮部更に屈伸部に所要の温熱効果や患部の治療効果を発現させることができる。
本発明の発熱体は、衣服に貼ったり、衣服のポケット等に入れたり、ポケットを有する帯状物やバンド状物のポケットに入れたり、マフラーの折り目間に入れたり、人体に貼ったり、機械等に貼ったりして多様なところに使用でき、その使用には制限はない。
一例として、本発明の発熱体(温熱貼付剤)は、外皮に直接当てて使用することもでき、皮膚との密着性にバラツキが生じると、密着部位と剥離部位とで温度のバラツキが生じるが、本発明の発熱体(温熱貼付剤)は、上述のように皮膚との密着性が良好であるので、適用部位の温度のバラツキが無く、この点からも使用感が良好になる。
本発明の基材や被覆材を構成する包装材としては、発熱体用の包装材として機能すれば制限はない。例えば、包材として非通気性素材、通気性素材、吸水性素材、非吸水性素材、非伸長性素材、伸長性素材、伸縮性素材、非伸縮性素材、発泡素材、非発泡素材、非ヒートシール性素材、ヒートシール性素材等が一例として挙げられ、フィルム、シート、不織布、織布等及びそれらの積層体等の所望の形態で、所望の用途により適宜使用できる。
尚、本発明の発熱発熱体に使用される包装材は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている如何なる包装材をも適宜選択して使用できる。
本発明の基材や被覆材を構成する包装材はフィルムやシート等の成型品、不織布、織布、編み物等であり、非吸水性包装材や吸水性のある包装材が用いられる。
非吸水性包装材の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等のポリアミドが一例として挙げられる。
吸水性包装材としては、綿、絹、麻、ウール、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、及び再生繊維から選ばれる一種以上から成る不織布や織布や編み物であり、吸水率(測定法:JIS L1096)が2%以上の吸収性包装材として、前記繊維から選択された吸水率(測定法:JIS L1096)が2%以上の吸水性を有する前記繊維を主成分とする不織布又は織布等や高吸水性包装材が挙げられる。
高吸水性包装材としては、高吸水性樹脂粉末、ゼオライト、シリカゲル、又は珪藻土を保持させた不織布を用いた包装材や高吸水性の包装材が、高吸水性樹脂で被覆された前記包装材の材質を使用した繊維を含む不織布、中空状で表面に多数の微細孔を有する繊維を含む不織布、又は断面形状が多数の襲若しくは復層状である繊維を含む不織布を用いた包装材が一例として挙げられる。
非粘着面の包装材は、好ましくは柔らかく柔軟性のある物質である。
非粘着面の包装材として適当な物質は限定はされないが、成形されたフィルムやシート、織布、編み物、及び不織布が一例として挙げられる。
織布、編み物、及び不織布は繊維を用い、紡毛され、紡績され、空気でよられ、熱的に統合され、湿式によられ、溶解吹き出しされる等の工程を経て製造されたものであり、空気を含んでいる。
非粘着面の包装材の物質組成は綿、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が一例として挙げられる。
粘着面の包装材は、柔らかく柔軟で、良感触性の、皮膚に非刺激性の包装材であり、吸水性のある包装材であり、或いは、それらの性質を兼ね備える包装材である。
粘着面の包装材は、限定はされないが、成形されたフィルムやシート、織布、編み物、及び不織布が一例として挙げられる。
織布、編み物、及び不織布は繊維を用い、紡毛され、紡績され、空気でよられ、熱的に統合され、湿式によられ、溶解吹き出しされる等の工程を経て製造されたものであり、空気を含んでいる。
粘着面の包装材の物質組成は綿、絹、麻、ウール、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、及び再生繊維、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン等が一例として挙げられる。
本発明で用いる通気性フィルムは、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフツ化エチレンフィルム等を使用した多孔質フィルムが好適に用いられ、必要通気量に応じて孔径が定められる。通気量は必要発熱量、温度に応じて、用いる発熱剤に関連して設計される。
前記多孔質フィルムとは、メタノールバブリング法による最大孔径が0.001〜20μm程度の微細な貫通孔を有するフィルムであり、例えば、合成樹脂フィルムをこ軸延伸することによって貫通孔を設けたもの、或いは、溶融したポリエチレン、ポリプロピレンなどに炭酸カルシウムなどの無機系微細粉末を分散させた後、フィルム状に押出し、得られたフィルムを更に延伸させて、貫通孔を設けたもの等である。
また、繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布よりなる包装材やポリエチレンフィルム等比通気性フィルムに穿孔により孔を開けたものも使用できる。
一方、非通気性フィルムとしては、実質的に酸素を透過しないフィルムであれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブタジエン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド製で、厚さが20μm〜1mm程度のものが用いられる。
本発明の発熱体において、前記のように通気性粘着面には通気性を有すると共に粘着剤層が設けられる。粘着剤層に用いられる粘着剤は、所望の粘着力を有し、下着へ転着を生じることがなく、人体や環境に悪影響を及ぼすことがなく、かつ発熱袋として使用されるまでの長期保存中に変質することがないものであればいかなるものでも用いることができる。また、粘着剤層の表面は、通常は使用されるまでの期間、他の物に粘着しないように、セパレータなどにより被覆される。
本発明の発熱体において、皮膚と接触する非粘着面は粘着剤層を設けない構成とされる。
従って、その素材は、肌触り、熱伝導性、汗などに対する吸水性など、所望する特性に応じて適宜設定することができる。例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の非通気性フィルムの単独包装材、或いは、不織布又は織布にポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等を貼り合せた包装材、更にこれらの表面に起毛処理した包装材等を挙げることができる。
また、本発明の発熱体において、発汗した場合には汗が吸収されるように、非粘着面の包装材を、吸水率2%以上吸水性の繊維を主成分とする不織布又は織布を用いた包装材で構成されることが好ましい。吸水率2%以上の吸水性の繊維としては、綿、絹、麻、ウール、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、再生繊維等を例示することができる。更に、吸水性が優れた不織布として、高吸水性ポリマーを不織布に保持させた不織布等を用いることもできる。尚、これらの繊維を主成分とする不織布又は織布は、皮膚に対して感触が比較的良好なものでもある。
本発明で用いる親水性の不織布は、例えば、レーヨン、綿、パルプ等の親水性のもの及びこれらを混合、組み合わせたものが用いられる。不織布の厚さは、制限はないが、好ましくは、100μm〜1mm程度である。
更に、非粘着面の包装材に、汗の吸収性の高い高吸水性の包装材を用いることもできる。例えば、表面が高吸水性樹脂で被覆された繊維を含む不織布、中空状で表面に多数の微細孔を有する繊維を含む不織布、断面形状が多数の襲もしくは複層状等を形成することによって毛細管作用を持たせた繊維を含む不織布などが用いられる。
このほか、非粘着面の包装材に、吸水性無機化合物を保持させた不織布、或いは、フィルムを用いることもできる。例えば、不織布に珪藻土、ゼオライト、シリカゲルなどの粉末を保持させた不織布、シリカ、アルミナ等の粉末をポリエチレンなどの合成樹脂に比較的多量に保持させたフィルム等も用いることができる。
更に、非粘着面の包装材に、所望により抗菌性を付与することもできる。本発明に用いることができる抗菌剤としては、人体の生理機能に影響を及ぼさず安全性が高いこと、及び廃棄された場合においても有害物質を生じないものである。このような抗菌剤の種類としては、無機系、第四アンモニウム系、グアニジン系、フェノール系、脂肪酸エステル系、及び天然物系など各種のものがある。抗菌剤を包装材に含有させる方法に特に制限はないが、例えば、抗菌剤を、不織布、織布、フィルム、紙、その他の包装材にグラビヤロール方式、ディップロール方式等により塗布、含浸したり、散布、或いは、印刷等の方法によって付着させることもできる。
本発明の発熱体において、非粘着面にも通気性を持たせた場合には、その面が皮膚に密着したときに通気性が阻害されるために、体位の変化などの使用状態によって発熱特性に変動を生じることから、発熱体の通気性を通常は通気性粘着面のみとされる。
しかしながら、本発明の発熱体は、発熱体の非粘着面の包装材に通気性を持たせることを排除するものではない。即ち、非粘着面の包装材を皮膚に密着した場合においても通気性が確保し得るような包装材が選択された場合、或いは、下着の通気性が特異な性質を持つような場合を考慮して、非粘着面に通気性を持たせることもできる。更に発熱特性に若干の変動を許容するような場合には非粘着面に通気性を持たせることができる。
しかし、それらの場合においても発熱体の通気性粘着面に通気性の主体を持たせることが好ましく、非粘着面の通気性は、通気性粘着面の通気性の通常は1/2以下、好ましくは1/3以下とされる。このように、非粘着面の包装材にも通気性を持たせた場合には、通常はその通気量の大きさに対応して通気性粘着面の通気性が適宜調製される。
粘着剤層が設けられる位置に特に制限はないが、少ない面積で効率よく下着に貼り付けるために、通気性粘着面に均一に分散して設けることが好ましい。通気性粘着面は、例えば、通気性の包装材に予め粘着剤を部分的に印刷したり、非通気性包装材のほぼ全面に粘着剤を塗布した後針孔を開けて通気性にする等の方法により得ることもできる。
本発明の発熱体において、通気性粘着面の通気性とは、粘着剤が塗布された状態での通気性を意味するものである。
本発明の発熱体の通気性は、粘着剤層を有する通気面及び粘着剤層を有しない通気面において、発熱が維持できれば制限はないが、通常の発熱体として使用される場合はリツシー法(Lyssy法)による透湿度が、好ましくは50〜10,000g/m/24hrであり、より好ましくは100〜5,000g/m/24hrである。
この透湿度が、50g/m/24hr未満であると発熱量が少なくなり、十分な温熱効果が得られない場合があり、一方、10,000g/m/24hrを超えると発熱温度が高くなって安全性に問題が生じる慮れがあるので好ましくない。
ただし、用途によっては10,000g/m/24hrを超えたり、場合によっては開放系に近い透湿度で使用することも制限されない。
固定手段としては、発熱体を所要部に固定できる固定能力を有するものであれば制限はない。
更に、固定手段は取り外しができることが好ましい。前記固定手段として一般的に採用されている、粘着剤層、鍵ホック、ホックボタン、ベルクロ等の面ファスナー、マグネット、バンド、ひも等及びそれらを組み合わせたものを任意に使用できる。
尚、バンドの場合、面ファスナーと粘着剤層との組み合わせで調整用固定手段を更に構成しても構わない。固定手段の設置方法、設置場所、設置パターン等に付いては制限はなく、適宜決めればよく、発熱体の露出部の少なくとも1部に設けることが好ましい。また、使用されるまでの間の保護としてセパレータを固定手段に付与してもよい。前記セパレータには背割り等の切り込みなどを設けてその剥離が容易となるようにしてもよい。
尚、本発明の固定手段は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される固定手段(含取り外しできる取り付け手段等)を適宜選択して使用できる。
前記面ファスナーとは、マジックテープ(登録商標)、マジックファスナー(登録商標)、ベルクロファスナー、フックアンドループテープ等の商品名で知られているもので、雌ファスナーであるループと前記雌ファスナー締結し得る雄ファスナーであるフックとの組み合わせで締結機能を有するものである。
前記粘着剤層は、粘着剤から構成される。前記粘着剤は発熱体が固定できれば制限はなく、従来、化学カイロや発熱体や湿布材に使用されているものや技術的に開示されたものも使用できる。
粘着剤層の設置例としては、
1)前記粘着材層が、発熱体の露出部の少なくとも1部に、前記発熱体を取り外し自在に付着できるように設けられている発熱体、
2)前記粘着材層が、使用者の衣服の内側の部分へ前記の発熱体を固定するための手段であり、前記発熱体のB面が使用者の身体に対し直接置かれるように前記の区分発熱部のA面上に位置し、前記発熱体を取り外し自在に付着できるように設けられている両面凹凸状発熱体、
3)前記粘着剤層が、前記発熱体の片面の各区分け部及びそれを発熱体の両端部まで延長し前記両端部までの領域及び発熱体の少なくとも長手方向の両端部に設けられている発熱体、
4)前記粘着剤層が、前記発熱体の片面の各区分発熱部の頂部領域及びそれを発熱体の両端部まで延長し前記両端部までの領域及び発熱体の少なくとも長手方向の両端部に設けられ、主に区分の区分発熱部の側面部より通気が行われる発熱体、
5)前記粘着剤層が前記発熱体の片面において、メルトブロー法やカーテンコート法等のノズル噴射方式により設けられた網目状の通気性粘着剤層として設けられている発熱体、
6)前記2)、3)、4)の粘着剤層が、使用者の衣服の内側の部分へ前記発熱体を固定し、前記発熱体のB面が使用者の身体に対し直接置かれるように前記区分発熱部のA面上に位置し、前記発熱体を取り外し自在に付着できるように設けられている発熱体が一例として挙げられる。
前記粘着剤層は、保水剤、吸水性ポリマー、pH調整剤、界面活性剤、有機ケイ素化合物、疎水性高分子化合物、焦電物質、酸化防止剤、骨材、繊維状物、保湿剤、機能性物質又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも1種を含有してもよい。
前記粘着剤層を構成する粘着剤としては、皮膚や衣服に付着するに必要な粘着力を有するものであれば、制限はなく、溶剤系、水性系、エマルジョン型、ホットメルト型、反応性、感圧系、或いは、非親水性粘着剤、混合粘着剤、親水性粘着剤(ジェル等)などの各種形態が用いられる。
また、粘着剤層としては、通気性を有するものであっても、通気性を有しないものであってもよい。用途に応じて適宜選択をすればよい。通気性としては、全体として通気性があればよい。例えば、部分的に粘着剤が存在し、部分的に粘着剤の存在しない部分があり、嶺域全体として通気性がある粘着剤層が一例として挙げられる。
通気性の基材及び/又は被覆材に粘着剤をそのまま層状に積層するにあたり、その通気性を維持する方法としては、例えば、粘着剤を印刷、或いは、転写により、粘着剤層を部分的に積層し、その非積層部を通気部とする方法と、粘着剤を糸状に円を描きながら、一方向に移動させたり、ジグザグに移動させたりするなど適宜二次元方向に運行させ、その糸状の粘着剤の隙間が通気性ないし透湿性を推持させたり、粘着剤を発泡させる方法やメルトブロー方式で形成された層とが一例として挙げられる。
非親水性粘着剤層を構成する粘着剤としては、例えば、アクリル系、ウレタン系、ゴム系、シリコン系、ポリイソプレン系、ポリイソブチレン系、スチレン−イソプレン−スチレン(SIS)系、スチレン−イソプレン系等の粘着剤を用いることができる。特に、ホットメルト加工処理できるアクリル系又はSIS系が好適に用いられる。
SIS系粘着剤としては、スチレン−ブタジエンースチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、又はこれらの水添タイプ(SEBS、SIPS)等をベースポリマーとするスチレン系ホットメルト粘着剤が一例として挙げられる。
前記親水性粘着剤層を構成する親水性粘着剤としては、親水性ポリマーや水溶性ポリマーを主成分として、粘着性を有し、粘着剤として親水性であれば特に制限はない。
具体的に言えば、ポリアクリル酸等の親水性ポリマーやポリアクリル酸ナトリウムやポリビニルピロリドン等の水溶性ポリマー、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、乾燥水酸化アルミニウムやメタケイ酸アルミン酸金属塩等の架橋剤類、グリセリンやプロピレングリコール等の軟化剤類、賦形剤、水等を主要成分として構成される親水性粘着剤や、(メタ)アクリルアミド、ヒドロキシエチルアクリレート等の親水性アクリル系モノマーとブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの供重合体を保護コロイドとしてブチル(メタ)アクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアクリロニトリル、アクリル酸等のアクリル系モノマーとを重合させた共重合体混合物である湿潤面接着性エマルジョン型粘着剤や、(メタ)アクリル酸等のカルボン酸モノマーとブチルアクリレート、エチルヘキシル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステルとの共重合体混合物である湿潤面接着性エマルジョン型粘着剤が一例として挙げられる。
また、粘着剤層を親水性粘着剤層にした場合、前記親水性粘着剤層と発熱組成物成形体との間に水分保持力の差がある場合にはその間にある基材等の包材を介して、水分の移動が起こり、双方に取って、不都合が起こる。特に保存中に多く起こる。これを防止するために、これらの間に介在する包材である防湿性包装材の透湿度は、発熱性能に影響しない範囲で、水分の移動が防止できれば制限はないが、リッシー法(Lyssy法)による透湿度で、好ましくは、2g/m/day以下であり、より好ましくは1.0g/m/day以下であり、更に好ましくは0.5g/m/day以下であり、更に好ましくは0.01〜0.5g/m/dayである。ここで、大気圧下、40℃、90%RHという条件下の値である。尚、前記防湿性包装材は基材や被覆材としても使用できるし、単独で基材や被覆材等に積層してもよい。
前記防湿性包材は、発熱組成物成形体と親水性粘着剤層の間の水分移動が防止できれば、制限はないが、2軸延伸ポリプロピレンフィルム、金属蒸着フィルム、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルムが一例として挙げられる。前記非通気性素材も使用できる。
また、特開平2002−200108号公報の防湿性包材等の包材も使用でき、この記載内容を本発明に組み入れる。
水含有の親水性粘着剤(ジェル等)を粘着剤層に使用する場合、発熱組成物と前記粘着剤層の水分平衡を調整するために、発熱組成物中の塩化ナトリウム等の反応促進剤や吸水性ポリマー等の水分確保力のある物質の含有量を発熱組成物に対して、10〜40重量%の範囲で、好ましくは1、5〜40重量%の範囲で、更に好ましくは15〜30重量%の範囲で調整してもよい。
また、透湿性がよく、皮膚への刺激性が低い粘着剤としては、特開平10−265373号公報、特開平9−87173号公報等の含水粘着剤(親水性粘着剤、ジェル)や特開平6−145050号公報、特開平6−199660号公報に記載されているホットメルト塗工できる粘着剤や特開平10−279466号公報や特開平10−182408号公報に記載されているゴム系粘着剤や特開平10−279466号公報や特開平10−182408号公報に記載されているゴム系粘着剤や特開2004−263054号公報、特開2004−263055号公報の湿潤面接着性を有するエマルジョン型粘着剤、特開2001−143294号公報の湿潤面接着性を有する水性エマルジョン型粘着剤も有用であり、本各文献を引用し、全文を本明細書に組み入れる。
また、粘着剤層の設ける方法やパターンや形状については発熱体が固定できれば制限はなく、全面に設けても、部分的や間欠的に設けてもよい。網状、ストライプ状、ドット状、帯状等、各種パターン、形状が一例として挙げられる。メルトブロー方式による網状(蜘蛛の巣状)の粘着剤層は有用である。
通気性粘着剤層の形成には、例えば、ホットメルト型の粘着性物質を加熱溶融下に熱風を介して吹き付け展開するメルトブロー方式やカーテンスプレー方式、或いは、グラビア方式などの適宜な方式で、粘着性物質を繊維化し、或いは、部分塗布し、それを不織布や多孔質フィルム上に展開堆積する方法などが用いられる。
前記発熱体を構成する前記基材、被覆材、粘着剤層、セパレータにおいて、少なくともそれらの1種又はその一部に文字、図柄、記号、数字、模様、写真、絵、着色部の何れか一種以上を設けてもよい。また、各材及び層が多層で構成されている場合はその設置層は適宜決めればよい。
前記発熱体を構成する前記基材、被覆材、粘着剤層、セパレータにおいて、それぞれは透明、不透明、着色、無着色等如何なるものでもよい。また、各材及び層のそれぞれを構成する層のうち少なくとも1層を構成する層が他の層と異なる色に着色されていてもよい。
本発明の発熱組成物成形体としては、基材に積層でき、区分発熱部ができれば制限はないが、成形性含水発熱組成物から成形される発熱組成物成形体や小幅の発熱シートやシート状発熱片から形成される発熱組成物成形体が一例として挙げられる。
本発明で使用できる発熱組成物は、本発明の両面凹凸状発熱体ができれば制限はないが、発熱組成物は、鉄粉、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とし、易動水値が0.01〜13.5の余剰水を含有し、成形度が5以上の成形性を有し、発熱組成物中の水分が空気遮断層として機能せず、製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に温度上昇分が5℃以上ある発熱をする成形性含余剰水発熱組成物が好ましい。
また、本発明の成形性含余剰水発熱組成物は、前記成分の他に、成形助剤、保水剤、吸水性ポリマー、水素発生抑制剤、pH調整剤、骨材、機能性物質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン、両性イオン、アニオン、カチオンの界面活性剤、ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子化合物、ジメチルシリコーンオイル等の有機ケイ素化合物、焦電物質、セラミック等の遠赤外線放射物質、トルマリン等のマイナスイオシ発生剤、FeC12等の発熱助剤、ケイ素やアルミニウム等の鉄以外の金属、二酸化マンガン等の酸化鉄以外の金属酸化物、塩酸やマレイン酸や酢酸等の酸性物質、パルプ等の繊維状物、尿素等の肥料成分、グリセリンやD−ソルビトール等の保湿剤、離型剤又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも一種を含有してもよい。
尚、本発明の発熱組成物の成分は、従来より開示されている又市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用される発熱組成物の如何なる成分をも適宜選択して使用できる。
更に、本発明の成形性含余剰水発熱組成物は、成形助剤を含有しても、含有していなくも使用できる。
鉄粉の質量に対して0.001〜5質量%の成形助剤と易動水値0.01以上14未満の余剰水を組み合わせることにより、成形性がより強化され、発熱組成物成形体の型崩れ防止が強化され、シール工程までの移動でも発熱組成物成形体の形状維持が強化される。
成形助剤が鉄粉の質量に対して0.001〜5質量%であるので、含水発熱組成物及び発熱組成物成形体の発熱特性は成形助剤に影響されず、前記成形性含余剰水発熱組成物の成形後、吸水、脱水、吸水溶液、脱水溶液等の水分除去をせず、且つ、水又は水溶性成分の水溶液を添加することなく、空気と接触して発熱する。
前記「製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に1℃の温度上昇がある発熱をする」とは、発熱組成物の製造後24時間放置等の熟成期間をおかず、発熱組成物の製造直後、風のない20℃の環境下の空気中で、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルムやシート等の非吸水性素材の上に発熱組成物を放置したときに、5分以内に前記発熱組成物が1℃の温度上昇がある発熱をすることである。
下記発熱組成物温度上昇測定方法において、5分以内の温度上昇分が、好ましくは1℃以上あり、より好ましくは10℃以上あり、更に好ましくは、20℃以上であり、更に好ましくは3分以内に温度の上昇分が10℃以上である。
ここで、発熱組成物温度上昇測定方法は、製造直後の発熱組成物や発熱組成物成形体を使用し、風のない、周囲温度20±1℃の条件下、試料が測定時、空気と接触できる状態で測定する。
1.発熱組成物の場合
1)脚付き支持台の塩化ビニル製支持板(厚さ5mm×長さ600mm×幅600mm)の裏面の中央部付近に成形型の抜き穴形状を覆うように磁石を設ける。
2)温度センサーを支持板中央部上に置く。
3)厚さ約80μmの粘着剤層付き厚さ25μm×長さ250mm×幅200mmのポリエチレンフィルムの中央がセンサーのところにくるようにして、粘着剤層を介して支持板に貼り付ける。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、長さ80mm×幅50mm×高さ3mmの抜き穴を持つ長さ250mm×幅200mmの型板を置き、その抜き穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら抜き穴へ入れ、型板面に沿って、試料を押し込みながら擦り切り(型押し込み成形)、型内に試料を充填する。次に、支持板下の磁石を除き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、10分間温度測定をし、3分後の温度をもって、発熱立ち上がり性を判定する。
2.発熱組成物成形体の場合、
1)〜3)は発熱組成物の場合と同じである。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、発熱組成物成形体を置き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、10分間温度測定をし、0分時、1分時、3分時、5分時、6分時、7分時の温度を測定し、5分以内の温度で、発熱性を判定する。
本発明の型成形方式による発熱体の製造では、基材を一定速度で移動させると共に、発熱組成物を投下する投下ロを基材と同速度で移動させながら基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層する方法であるので、基材の停止、起動がほとんど繰り返されず、製造の高速化を図る上では優れている。
また、発熱組成物が含水であると、前述のように、発熱体を製造し、得られた発熱体を気密性の外袋内に密封するまでの間に、発熱組成物特に鉄粉と空気との酸化反応が発生し、発熱組成物のの初期発熱特性が向上するため初期発熱特性が向上した発熱体が得られる等の利点が生じる。
本発明の成形性含余剰水発熱組成物において、発熱組成物中の余剰水の量は、易動水値として定義される。
本発明の成形性含余剰水発熱組成物の易動水値は、好ましくは0.01以上14未満であり、より好ましくは0.01〜13.5であり、更に好ましくは0.01〜13であり、更に好ましくは0.01〜12であり、更に好ましくは1〜12であり、更に好ましくは2〜12であり、更に好ましくは3〜12であり、更に好ましくは4〜12であり、更に好ましくは5〜12であり、更に好ましくは5〜11である。
本発明の成形性含余剰水発熱組成物の固体発熱組成物原料は粉体であり、その粒度は、好ましくは500μm以下であり、より好ましくは425μm以下であり、更に好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは250μm以下であり、更に好ましくは212μm以下であり、更に好ましくは150μm以下であり、更に好ましくは106μm以下であり、更に好ましくは90μm以下である。
前記粒径は篩通過分をその篩目開き(篩の口径)からμm単位で表示したものである。
尚、成形性含余剰水発熱組成物の成形性及び保形性は反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の粒径が小さければ小さいほど良くなる。
前記成形性合余剰水発熱組成物は、その配合割合は特に限定されるものではないが、鉄粉100重量部に対して、炭素成分1.0〜50重量部、反応促進剤1.0〜50重量部、水1.0〜60重量部になるように配合割合を選択するのが好ましい。
更に好ましくは、前記発熱組成物に下記のものを鉄粉に対して、下記の配合割合で加えてもよい。
即ち、鉄粉100重量部に対して、成形助剤、離型剤はそれぞれ0.001〜5重量部、保水剤0.01〜10重量部、吸水性ポリマー0.01〜20重量部、pH調整剤0.01〜5重量部、水素発生抑制剤0.01〜12重量部、鉄以外の金属1.0〜50重量部、酸化鉄以外の金属酸化物1.0〜50重量部、界面活性剤0.01〜5重量部、疎水性高分子化合物、骨材、繊維状物、機能性物質、有機ケイ素化合物、焦電物質はそれぞれ0.01〜10重量部、保湿剤、肥料成分、発熱助剤はそれぞれ0.01〜10重量部、酸性物質0.01〜1重量部が好ましい。尚、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
尚、この配合割合は、反応混合物、発熱混合物にも適用することができる。また、反応混合物の易動水値は0.0l未満が好ましい。
また、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
成形助剤の含有量は、発熱性能を著しく低下させなければ制限はないが、鉄粉100重量部に対して、好ましくは0.001〜5重量部であり、より好ましくは0.001〜3重量部であり、更に好ましくは0.001〜1重量部であり、更に好ましくは0.01〜1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.5重量部で有り、更に好ましくは0.01〜0.2重量部で有り、更に好ましくは0.01〜0.1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.099量部であり、更に好ましくは0.01〜0.095重量部である。
成形性含余剰水発熱組成物の発熱反応の立ち上がりを良くさせるためには、酸化処理した発熱組成物や活性化鉄粉を含有する発熱組成物を用いることが好ましい。
1.酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物
酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物の製造方法には制限はないが、反応混合物又は発熱組成物を酸化性ガス環境下で、放置又は混合等により、温度上昇分を1℃以上にする発熱混合物の製造方法等が一例として挙げられる。一例として、反応混合物の酸化ガスの接触処理方法は、鉄粉と反応促進剤と水を必須成分とし、含水量が0.5〜20重量%で、易動水値が0.01未満の反応混合物を、酸化性ガスと接触処理し、10分以内に反応混合物の温度上昇分を1℃以上にさせる。
更に所望により、水又は反応促進剤水溶液を加えて、所望の含水量の発熱組成物とする。
必須成分以外の成分は、前記製造工程の所望の工程で加えてよい。
また、酸化ガスの接触処理は容器の中に存在する状態でも、不織布等の通気性シート状物の中に存在する状態でもよい。
また、酸化性ガス接触処理は撹拌下、非撹拌下、流動下又は非流動下の何れでもよく、バッチ式でも連続式でもよい。
2.活性化鉄粉含有発熱組成物
活性化鉄粉を含む発熱組成物である。
前記鉄粉は、限定はされないが、鋳鉄鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉、還元鉄粉、スポンジ鉄粉及びそれらの鉄合金粉等が一例として使用できる。更に、これら鉄粉が炭素や酸素を含有していてもよく、また、鉄を50%以上含む鉄で、他の金属を含んでいてもよい。合金等として含まれる金属の種類は鉄成分が発熱組成物の成分として働けば特に制限はないが、アルミニウム、マンガン、銅、ケイ素、等の金属、半導体が一例として挙げられる。本発明の金属には半導体も含める。
本発明の鉄粉において、前記鉄以外の金属の含有量は、鉄粉全体に対して通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。
前記鉄の表面の少なくとも一部に酸素含有皮膜を有する鉄粉としては、
A.発熱組成物の必須成分又はそれに酸性物質やその他必要成分を加えたものを酸化性ガスとの接触処理し、鉄成分を部分酸化し、鉄成分の表面を少なくとも部分酸化した活性鉄粉
B.ウスタイトの含有量が、鉄のX線ピーク強度比として、2〜50重量%の活性鉄粉
C.厚さ3nm以上の鉄酸化皮膜を表面に有する鉄粉
D.活性鉄粉と活性鉄粉以外の鉄粉の混合物
等が一例として挙げられる。
前記鉄粉の表面を覆う酸素含有皮膜である鉄酸化皮膜の厚さは、オージェ電子分光法を用いて、通常3nm以上であり、好ましくは3nm〜100μmであり、より好ましくは30nm〜100μmであり、更に好ましくは30nm〜50μmであり、更に好ましくは30nm〜1μmであり、更に好ましくは30nm〜500nmであり、更に好ましくは50nm〜300nmである。鉄の酸素含有被膜の厚さを3nm以上とすることにより、鉄の酸素含有被膜の厚さが酸化反応の促進効果を発揮でき、空気等の酸化性ガスと接触して、酸化反応をすぐに開始させることができる。鉄の酸素含有被膜の厚さが100μm以上であると、発熱時間が短くなるおそれがあるが、用途によっては使用できる。
また、もう1つはウスタイトを有する活性鉄粉で、ウスタイト量は、鉄とのX線強度比として、通常は2〜50重量%であり、好ましくは5.01〜50重量%であり、より好ましくは5.01〜40重量%であり、更に好ましくは6〜40重量%であり、更に好ましくは7〜30重量%であり、更に好ましくは7〜25重量%である。50重量%を超えても発熱立ち上がり性はよいが、発熱持続時間が短くなる。2重量%未満であると発熱立ち上がり性が鈍くなる。
前記水としては、適当なソースからのものでよい。その純度及び種類等には制限はない。
水の含有量は、好ましくは発熱組成物の1〜70重量%を含有する。
また、酸化性ガスによる接触処理をする前の反応混合物及び発熱混合物の場合、好ましくは反応混合物又は発熱混合物の0.5〜20重量%、より好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは3〜20重量%、更に好ましくは4〜15重量%を含有する。
前記炭素成分としては、炭素質物質であれば制限はない。カーボンブラック、黒鉛、活性炭などが一例として挙げられる。
前記反応促進剤としては、発熱の反応促進ができるものであれば制限はない。
塩化ナトリウム、塩化カリウム等の金属ハロゲン化物や、硫酸カリウム等の金属硫酸塩類、硝酸ナトリウム等の硝酸塩、酢酸ナトリウム等の酢酸塩、炭酸第一鉄等の炭酸塩等の無機電解質一例として挙げられる。公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている電解質も用いることもできる。
これらの反応促進剤は通常は水溶液として用いられるが、粉体のままで用いることもできる。反応促進剤の水溶液として使用される場合は液体発熱組成物原料として扱い、液体発熱組成物原料を作成委するための固体原料の粒度は制限はない。
保水剤としては、保水できれば制限はない。木粉、パルプ粉、活性炭、バーミキュライト、テラバルーン、珊瑚化石等が挙げられる。
前記成形助剤とは、水分との組み合わせにより、含余剰水発熱組成物の成形性を改善する成形性改善剤である。
前記成形助剤とは、水溶性又は親水性があり、含余剰水発熱組成物の成形性を改善するものであれば制限はないが、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マルトース、ラクトース、サッカロース、トレハロース、ペクチン等の糖類、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール類、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、コーンスターチ、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシメチルスターチ、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、プルラン等のデンプン類、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム、寒天、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンシロップ、マンニットシロップ、カラギーナン、トラントガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジユランガム、プルラン、ガードラン、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆蛋白質、小麦蛋白質、アラピノガラクタン、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、ポリ−N−ビニルアセトアミド、アクリル酸−デンプン共重合体、微晶質セルロース、N−ビニルアセトアミド共重合体、ベントナイト、カオリン、珪酸ソーダ、塩化カルシウム、モンモリロナイト、珪酸アルミニウム、又はポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水分散エマルジョン等が一例として挙げられる。単独、或いは、2種以上の組み合わせが有用である。
前記吸水性ポリマーとしては、架橋構造を有し、且つ、自重に対するイオン交換水の吸水倍率が3倍以上の樹脂であれば特に限定されるものではない。また、表面を架橋したものでもよい。従来公知の吸水性ポリマーや市販のものも用いることもできる。
吸水性ポリマーとしては、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体、ポリ(メタ)アクリル酸塩架橋体、ポリオキシアルキレン基を有するポリ(メタ)アクリル酸エステル架橋体、ポリ(メタ)アクリルアミド架橋体、(メタ)アクリル酸塩と(メタ)アクリルアミドとの共重合架橋体、(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルと(メタ)アクリル酸塩との共重合架橋体、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物、デンプン−ポリ(メタ)アクリル酸(塩)グラフト架橋共重合体、ポリイソブチレンマレイン酸(塩)架橋重合体等が一例として挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記pH調整剤としては、pHが調整できれば制限はない。アルカリ金属又はアルカリ土類金属の弱酸塩、水酸化物などがあり、NaCO、NaHCO、NaPO、NaHPO、Na10、Ca(OH)などが一例として挙げられる。
前記水素発生抑制剤としては、水素の発生を抑制するものであれば制限はない。イオウ化合物、酸化剤、アルカリ性物質、イオウ、アンチモン、セレン、リン及びテルルからなる群より選ばれた少なくとも1種文は2種以上からなるものが一例として挙げられる。尚、イオウ化合物としては、アルカリ金属やアルカリ土類金属との化合物で、硫化カルシウム等の金属硫化物、亜硫酸ナトリウム等の金属亜硫酸塩やチオ硫酸ナトリウム等金属チオ硫酸塩等が一例として挙げられる。
前記骨材としては、充填剤として有用であり、及び/又は、発熱組成物の多孔質化に有用であれば制限はない。化石サンゴ(サンゴ化石、風化造礁サンゴ等)、竹炭、備長炭、シリカ−アルミナ粉、シリカ−マグネシア粉、カオリン、結晶セルロース、コロイダルシリカ、軽石、シリカゲル、シリカ粉、マイカ粉、クレー、タルク、合成樹脂の粉末やペレット、発泡ポリエステル及びポリウレタンのような発泡合成樹脂、藻土、アルミナ、繊維素粉末等が一例として挙げられる。
前記繊維状物としては、例えば、天然繊維状物としては、植物繊維(コットン、カボック、木材パルプ、非木材パルプ、落花生たんばく繊維、とうもろこしたんばく繊維、大豆たんぱく繊維、マンナン繊維、ゴム繊維、麻、マニラ麻、サイザル麻、ニュージーランド麻、羅布麻、榔子、いぐさ、麦わら等)、動物繊維(羊毛、やぎ毛、モヘア、カシミア、アルカパ、アンゴラ、キャメル、ビキューナ、シルク、羽毛、ダウン、フェザー、アルギン繊維、キチン繊維、ガゼイン繊維等)、鉱物繊維(石綿等)が挙げられ、合成繊維状物としては、例えば、半合成繊維(アセテート、トリアセテート、酸化アセテート、プロミックス、塩化ゴム、塩酸ゴム等)、金属繊維、炭素繊維、ガラス繊維等が挙げられる。また、高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ポリ塩化ビニリデン、デンプン、ポリビニルアルコール若しくはポリ酢酸ビニル又はこれらの共重合体若しくは変性体等の単繊維、又はこれらの樹脂成分を鞘部に有する芯鞘構造の複合繊維を用いることができる。そしてこれらの中でも、繊維どうしの接着強度が高く、繊維どうしの融着による三次元の網目構造を作り易すく、パルプ繊維の発火点よりも融点が低い点からポリオレフィン、変性ポリエステルが好ましく用いられる。また、枝分かれを有するポリオレフィン等の合成繊維も被酸化性金属や保水剤との定着性が良好なことから好ましく用いられる。これらの繊維は、単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの繊維は、その回収再利用品を用いることもできる。そして、これらの中でも、前記被酸化性金属、前記保水剤の定着性、得られる成形シートの柔軟性、空隙の存在からくる酸素透過性、製造コスト等の点から、木材パルプ、コットンが好ましく用いられる。
前記繊維状物には、平均繊維長が0.1〜50mmのものを用いることが好ましく、0.2〜20mmのものを用いることがより好ましい。
前記離型剤としては、制限はないが、鉱物油、合成油、動植物油等で構成される潤滑油、グリース、天然ワックス、合成ワックス等の高粘性潤滑油、シリコーンオイル、フッ素樹脂、ステアリン酸、ステアリン酸塩類等が一例として挙げられる。
前記機能性物質としては、薬効、芳香等の何らかの機能を有していればいかなるものでもよい。香料、薬草、ハーブ、漢方薬、経皮吸収性薬物、医薬活性物質、芳香剤、化粧水、乳液、湿布剤、防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、消臭剤又は脱臭剤、磁気体等が一例として挙げられる。
更に、機能性物質としては、具体的に一例を挙げれば、酸性ムコポリサッカライド、カミツレ、セイヨウトチノキ、ビタミンE、ニコチン酸誘導体、アルカロイド化合物等の血行促進剤;セイヨウトチンキ、フラボン誘導体、アントシアニジン、ビタミンP、きんせんか、シラノール、テルミナリア、マユス等のむくみ改善剤;アミノフィリン、茶エキス、カフェイン、キサンテン誘導体、イノシット、デキストラン硫酸誘導体、セイヨウトチノキ、エスシン、アントシアニジン、有機ヨウ素化合物、オトギリ革、スギナ、マンネンロウ、朝鮮人参、ヒアノレウロニダーゼ等のスリム化剤;インドメタシン、dl−カンフル、ケトプロフェン、ショーガエキス、トウガラシエキス、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の鎮痛剤;ラベンダー、ローズマリー、シトロン、ジェニパー、ペパーミント、ユーカリ、ローズウッド、オレンジ等の香料等が挙げられ、一種以上を用いることができる。
前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、皮膚刺激剤、サリチル酸やインドメタシン等の沈痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、蓮血管拡張剤、鎮咳去疾剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬剤は、一種又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
前記保湿剤としては、例えば、グリセリン等のポリオール類、セラミド類、コラーゲン類等を挙げることができる。これら保湿剤と熱の相乗効果により保湿剤の保湿機能が高まり、肌にうるおいや張りを与えることができる。また、パップ割としては、例えば、インドメタシン、サリチル酸メチル等の抗炎症剤を挙げることができる。これらパップ剤も熟との相乗効果により経皮吸収件用が促進され、筋肉痛、関節痛、腰痛などを効果的に改善することができる。
本発明の発熱体(切り込みを設ける前の発熱体)の製造方法は、発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより製造する。
本発明の前記成形性含余剰水発熱組成物を使用したの発熱体の製造方法は、型通し成形方法や鋳込み成形法等の型成形法により発熱組成物成形体を製造し、基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより製造する。
または、型成形法により易動水値13.5を越えて〜50以下の成形性含余剰水発熱組成物を成形し、不織布上に発熱組成物成形体を積層し、更に不織布を被せ、プレスロールでプレスし、30〜200℃の熱風(窒素又は空気等)にて乾燥し、カットしてシートを基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより製造する。熱風乾燥後から発熱組成物成形体の周縁部をシールする間の工程で水又は塩化ナトリウム等の反応促進剤水溶液を加えてもよい。
前記型通し成形方法とは、抜き型を使用し、成形性含余剰水発熱組成物を成形し、基材の上に型の抜き形状の発熱組成物成形体を積層し、発熱組成物成形体を製造する方法である。
抜き型とは、所望の形状、厚さを持った貫通口を有した型である。 中空のドラム状回転体の回転面に前記貫通口が設けられているドラム状成形装置や前記貫通口を有するストラットを複数個設けたストラットコンベア状回転体を使ったストラットコンベア状成形装置などが一例として挙げられる。
連続製造方法としては、回転式抜き型を使用し、長尺の基材の上に型の抜き形状の発熱組成物成形体を積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の周辺部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続形成方法が一例として挙げられる。
前記鋳込み成形法とは、成形性含余剰水発熱組成物を凹部を有する鋳込み型へ充填し、成形した発熱組成物成形体を基材へ積層することにより、発熱組成物成形体を製造する方法である。抜き型とは、所望の形状、厚さを持った凹部を有した型である。
ドラム状回転体や中空のドラム状回転体の外面に凹部を設けられているた発熱組成物成形体製造装置等が一例として挙げられる。
連続製造方法としては、ドラム状回転体による凹部への充填と基材への移設により、発熱組成物成形体を長尺基材上へ積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の綾部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続形成方法が一例として挙げられる。
本発明の発熱組成物成形体としては、空気(酸素)と接触して発熱し、基材上に積層でき、形状を維持でき、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることができれば制限はないが、発熱組成物成形体としては成形性含余剰水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体の外に孔付き発熱シートやシート状発熱片等も使用できる。即ち、
1)成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体、
2)発熱シート及びその切断加工品からなり、幅が1〜30mmからなるシート状発熱片である発熱組成物成形体(サイズは1)の成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体のサイズを適用する。幅は、通常、1mm〜30mm、好ましくは1mm〜25mm、より好ましくは1mm〜24.5mm)、
3)前記発熱シートに幅が0.001〜50mmのストライプ状の空間部(含スリット)を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体、
4)前記シート状発熱片に幅が0.001〜50mmのストライプ状の空間部(含スリット)を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付きシート状発熱片及びその切断加工品である発熱組成物成形体
等が一例として挙げられる。
尚、前記3)及び4)の発熱組成物成形体のサイズは、所望の両面凹凸状発熱体のサイズに従って、決めればよい。
前記3)及び4)の発熱組成物成形体空間部と空間部の間の距離は同区分発熱部の幅を適用する。その他の部分のサイズは成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体のサイズを適用する。
前記3)〜4)の発熱シート及びシート状発熱片の少なくともその一つの端部に設けられた切欠は制限はなく、一例として、直線等の線状でもよいし、三角形等の2次元的形状を有するものでもよい。
前記1)〜4)の発熱組成物成形体の原料である発熱組成物は従来のカイロや発熱体に使用されている発熱組成物の成分を特に制限無く用いることができる。また、本発明では、これらシート状の発熱組成物成形体を使用した区分発熱部もストライプ状に設けられた区分発熱部とする。
発熱シートは空気(酸素)と接触して発熱するシート状物であれば制限はないが、分散型発熱シート、抄紙型発熱シート、加圧加工型発熱シート等が一例として挙げられる。
前記の本発明の各シートの製造方法は素材発熱シートの切り出し、孔あけ、孔あけ/切り出し等の加工や小幅(幅が1mm〜30mm、好ましくは幅1mm〜25mm、より好ましくは幅1mm〜24.5mm)シートの製造が好ましい。素材シートの製造方法は公知の製造方法が使用できる。例えば、WO96/11654号公報や特開2003−102761号公報やWO00/13626号公報等が一例として挙げられる。また空間部(含スリット)の設置方法は制限はなく、公知の方法が使用でき、ギロチンカッターやカットロール等の機械的なカット方法やレーザー(laser)よるカット方法が一例として挙げられる。
分散型発熱シートとは、発熱組成物を不織布等の他空隙率の包装材中に分散、保持し、シート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、鉄粉等の被酸化性金属粉末炭素成分、保水剤を必須成分とした粉末原料発熱組成物を不織布中に分散させた後に電解質等の反応促進剤水溶液を加え、空気(酸素)と接触して発熱する発熱シートである。
抄紙型発熱シートとは、発熱組成物を抄紙法によりシート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、鉄粉等の被酸化性金属粉末、炭素成分、保水剤、繊維状物及び水を必須成分としたスラリー状原料発熱組成物を抄紙により製造した抄紙シートを90〜200℃の熱風乾燥し、電解質等の反応促進剤又はその水溶液を加えて、空気(酸素)と接触して発熱する発熱シートとしたものが一例として挙げられる。
加圧加工型発熱シートとは、発熱組成物を加圧加工法によりシート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、下記の1)及び2)が一例として挙げられる。
1)鉄粉等の被酸化性金属粉末、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とした発熱組成物と、吸水性ポリマー及び/又は吸水性ポリマー以外の第2のポリマーとの混合物に、アルコール、架橋剤若しくは可塑剤のいずれかを添加した発熱組成物を、所定の圧力を加えて一体化した発熱シート。
前記発熱組成物としては、前記成形性含余剰水発熱組成物の成分が使用できる。
アルコールには、一価ないし多価の液体のアルコールを用いることが好ましく、例えば、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等が好ましい。
前記架橋剤は、前記吸水性ポリマー間の架橋、前記第2のポリマー間の架橋、及び前記吸水性ポリマーと前記第2のポリマーとの間の架橋、これらのポリマー間で架橋反応を起こさせるものの他、自らがこれらポリマー間に介在して橋かけを起こさせるものの内、少なくとも一つの架橋を促進する架橋剤が好ましい。エチレングリコールジグリシジルエーテル、メチレンビスアクリルアミド等が一例として挙げられる。
2)鉄粉等の被酸化性金属粉末、炭素成分、成形助剤、反応促進剤及び水を必須成分とし、成形助剤を全体量に対して1〜15重量%、好ましくは3〜15重量%を含有し、易動水値が0.01未満の含水発熱組成物を、所定の圧力を加えて一体化した発熱シート。
尚、吸水性ポリマー、木粉等の保水剤、亜硫酸ナトリウム等の水素発生抑制剤、消石灰等のpH調整剤等の従来公開されている使い捨てカイロや発熱体用発熱組成物の成分が適宜選択して使用できる。
加圧加工型発熱シートは、加圧加工法によりシート化するときに、型孔の大小により発熱シート、シート状発熱片、孔付き型を使用することにより、孔付き発熱シート、孔付きシート状発熱片が製造できる。
ここで、加圧加工法とは、型孔に発熱組成物を入れ、型内で加圧して、発熱組成物を圧縮して成形する方法であれば、制限はないが、1)発熱組成物を円筒形の金型に入れて、加圧して成形する。圧力と加圧時間は成形できれば制限はないが、圧力は、好ましくは100〜9000Kg/cmであり、時間は、好ましくは0.01〜30秒である。
2)発熱組成物をローラーを用いて所定の圧力で圧延し、シート状の発熱体とする。
3)所望の形状からなる凹部や貫通孔を有する型の型孔に発熱組成物を入れ、バルーンやゴム性ロール等の変形可能な柔軟ロールや型孔に挿入可能な凸部を有するロールやベルト等の加圧手段で、型孔内の発熱組成物で加圧して、発熱組成物を圧縮して成形する。
また、作製した発熱体を熱処理してもよい。この場合の熱処理条件は制限はないが、好ましくは50〜250℃、1〜20分程度である。
成形性含余剰水発熱組成物から型成形により成形された発熱組成物成形体、及び、シート状発熱片、孔付き発熱シート、孔付きシート状発熱片からな発熱組成物成形体には、発熱組成物成形体の角を円弧状にした(アールを付けた)ものも含む。
また、分散型発熱シート、分散型シート状発熱片、抄紙型発熱シート、抄紙型シート状発熱片、加圧加工型発熱シート、加圧加工型シート状発熱片は発熱シートやシート状発熱片や不織布等の包装材を任意に組み合わせて積層した積層体も含む。
シート状発熱片のサイズは制限はないが、好ましくは以下のサイズである。
形状は矩形、矩形類似形状が好ましい。
幅は、好ましくは1mm〜30mmであり、より好ましくは1mm〜24.9mmであり、更に好ましくは1mm〜24mmであり、更に好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
長さは、好ましくは5mm〜300mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、更に好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
(長さ/幅)の比率は、好ましくは2.0〜60であり、より好ましくは2.1〜60であり、より好ましくは2.1〜50であり、更に好ましくは2.1〜40であり、更に好ましくは2.1〜30であり、更に好ましくは2.5〜25であり、更に好ましくは2.5〜20であり、更に好ましくは3〜20である。
高さは、好ましくは0.1mm〜10mmであり、より好ましくは0.3mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
孔付きシート状発熱片のサイズは、両面凹凸状発熱体のサイズと区分け部のサイズに合わせて決めればよい。
前記空間部(含スリット)の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、通常0.001mm〜50mmであり、好ましくは0.01mm〜50mmであり、更に好ましくは0.1mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
前記区分け部の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、通常0.1mm〜50mmであり、好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
孔付き発熱シートのサイズは、両面凹凸状発熱体のサイズに合わせて決めればよい。
前記空間部(含スリット)の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、通常0.001mm〜50mmであり、好ましくは0.01mm〜50mmであり、更に好ましくは0.1mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
ここで、空間部以外の発熱領域の総面積は制限はないが、好ましくは、区分発熱部の総面積は発熱体の発熱面の面全体に対して、50〜85%であり、より好ましくは、50〜70%である。かかる範囲で、蓄熱が抑えられ発赤、療病等を一層効果的に防止できる。
区分発熱部の形状は、図1に示したように連続体のストライプ状のものや、図7や図8に示したような不連続のストライプ状のものがある。
何カ所もの部分的なツボ刺激的要素が備わり、心地よい温熱療法が期待するためには、区分け部の幅を3.5〜10mmとするのが好ましく、更に区分発熱部の幅と区分け部(空気層部)の幅の比を1:1〜3:1とするのが好ましい。
特に区分発熱部上に粘着剤層を設けた両面凹凸状発熱体の場合、区分発熱部と区分け部(空気層部)の幅の比を、好ましくは1:1〜3:1の範囲とすることで、全面単一発熱部の場合と同様の温熱効果が得られるとともに、装着性が十分であり、発赤等を一層効果的に防止することが可能となる。即ち、この比を1:1以上とすることで、接着力・温熱効果が向上する。また、3:1以下とすることで、蓄熱を抑えて発赤等の防止効果が一層向上し、かつ汗の滞留が抑えられる結果、ムレ、シートの剥がれをより効果的に防止できる。
前記分散型発熱シートの一例を説明する。
1)多数の空隙を有する不織布(a)の下面に不織布(b)を重ね合わせ、不織布(a)の上面に発熱組成物粉体及び熟溶融型接着剤粉末を散布し、その上に不織布(c)を重ね合わせたのち、加熱圧縮機で加熱圧縮することによりシート状物を形成し、次いで水又は無機電解質水溶液を含浸させたシート状発熱体であり、又、前記シート状発熱体を所望のサイズに切断加工したものである3層不織布分散型発熱シート、
2)多数の空隙を有する不織布の下面に水を付着させた後、この不織布の上面に発熱組成物の粉体を散布保持させ、この不織布の上面に多数の空隙を有する他の不織布を重ね合わせ圧縮した後、水又は電解質水溶液を散布したもの又はそれを所望のサイズに切断加工したものである2層不織布分散型発熱シートが一例として挙げられる。
3層不織布分散型発熱シートについて説明する。
分散型発熱シートの3層不織布発熱シートは、
1)多数の空隙を有する不織布(a)の下面に不織布(b)が重ね合わされ、不織布(a)の上面に不織布(c)が重ね合わされ、不織布(a)と不織布(c)の空隙内及び不織布(a)と不織布(c)の積層間に発熱組成物粉体及び熱溶融型接着剤粉末が保持され、加熱圧縮機の加熱圧縮により不織布(a)と不織布(c)が接着され、水又は無機電解質水溶液が含浸されてなる発熱シート、
2)発熱組成物粉体及び熱溶融型接着剤粉末が不織布(a)と不織布(c)の空隙内及び不織布(a)と不織布(c)の積層間に保持されてなり、加熱圧縮機の加熱圧縮により不織布(a)と不織布(c)が接着され、水又は無機電解質水溶液が含浸されてなる発熱シート、多数の空隙を有する複数枚の不織布が重ねられており、その少なくとも一層の不織布に発熱組成物粉体及び熱溶融型接着剤粉末が保持され、加熱圧縮機の加熱圧縮により前記一層の不織布に接する他の不織布と少なくとも一面が接着され、水又は無機電解質水溶液が含浸されてなる発熱シートが一例として挙げられる。
熱溶融型接着剤粉末が、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル共重合体、ポリエチレン、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂のホモポリマー、又はこれら熱可塑性樹脂のポリマーブレンド、及びこれら熟可塑性樹脂をベースポリマーとしたホットメルトからなる群の中から選ばれる樹脂粉末の少なくとも1種であることが好ましい。
熱溶融型接着剤粉末の軟化点が40〜200℃であることが好ましい。
熱溶融型接着剤粉末の添加量が、被酸化性金属粉100重量部に対して0.1〜20.0重量部であることが好ましい。
熱溶融型接着剤粉末の粒度としては、直径で0.2〜2mmが好ましい。
加熱圧縮機が少なくとも圧縮面の一面にエンボスを有するものであることが好ましい。
不織布(a)、不織布(b)、及び不織布(c)が、パルプ、綿、麻、レーヨン、アセテートからなる群の中から選ばれる少なくとも1種を主成分とすることが好ましい。
不織布としては、多数の空隙を有する不織布であり、空気と接触して発熱する発熱組成物原料のうち、粉体で使用するものの混合物(以下、発熱組成物粉体と記す)をその空隙中に保持しうるとともに、保水性が高く、柔軟牲を有するもので、公知の不織布が使用できる。不織布の圧縮面に圧縮ロールのエンボス面によって構成された凹凸面を有することが好ましい。発熱組成物粉体は、鉄粉、炭素成分を必須成分とし、前記成形性含余剰水発熱組成物の成分の少なくとも1種を含有していてもよい。
2層不織布分散型発熱シートについて説明する。
1)2層不織布分散型発熱シートは、複数の空隙を有し、下面に水が付着された第1の不織布と、この不織布の上面から散布され、不織布の内部の空隙内に保持された発熱組成物粉体と、前記第1の不織布の上面に重ねられた第2の不織布と、を有し、更にこれら不織布が型圧縮機で圧縮されてなるシート状物を備え、更に、このシート状物に、水又は無機電解質水溶液を含浸させた発熱シートである。
2)2層不織布分散型発熱シートは複数の不織布が互いに水の付着力若しくは水の付着力と圧縮力で重ね合わされ、少なくと一つの不織布の空隙内に発熱組成物を保持されたことを第1の不織布がパルプ、綿、麻、レーヨンから選ばれる繊維を主成分とし、空隙率が60〜99.5%、厚さが0.5〜25mm、坪量が5〜200g/mであることが好ましい。
3)複数の空隙を有する第1の不織布の下面に水を付着せしめたのち、上面に発熱組成物粉体を散布して空隙内に保持させ、次に前記第1の不織布の上面に第2の不織布を重ね合わせ、型圧縮機で圧縮してなるシート状物に、水又は無機電解質水溶液を含浸させた発熱シート等が一例として挙げられる。
第2の不織布が、パルプ、綿、麻、レーヨンから選ばれる繊維を主成分とし、坪量が5〜150g/mであることが好ましい。
付着させる水の量が10〜200g/mであることが好ましい。
不織布の圧縮面に圧縮ロールのエンボス面によって構成された凹凸面を有することが好ましい。
2層不織布分散型発熱シートの製造方法としては、公知の製造法が使用できる。不織布の圧縮面に圧縮ロールのエンボス面によって構成された凹凸面を有することが好ましい。
分散型発熱シート、抄紙型発熱シート及び加圧圧縮型発熱シートにおいて、前記発熱組成物の成分が使用できる。
熱溶融型接着剤粉末としては、前記3層不織布分散型発熱シートと同じである。
前記抄紙型発熱シートの一例を説明する。
抄紙型発熱シートは、少なくとも鉄粉、炭素成分、繊維状物及び水を含む原料組成物から抄紙工程で中間成形体を抄紙し、次いで前記中間成形体を60〜300℃で加熱乾燥後、スプレー塗布や噴霧等により、前記中間成形体に電解質(塩化ナトリウム等の反応促進剤)又はその水溶液を添加、含有(含浸)させた発熱シートが好ましい。
前記発熱シートは空気(酸素)と接触して発熱する発熱組成物成形体である。
尚、前記原料組成物を、少なくとも鉄粉、炭素成分、反応促進剤(無機電解質)、熱可塑性繊維及び水とし、前記原料組成物を抄紙し、得られた中間成形体を90〜300℃で加熱乾燥後、スプレー塗布や噴霧等により、前記中間成形体に反応促進剤(無機電解質)又はその水溶液を添加、含有(含浸)させ、その内部に前記熟可塑性繊維どうしが融着した網目構造を有している発熱を有する成形体としてもよい。
抄紙型発熱シートは、鉄粉、炭素成分、繊維状物等の、前記繊維状物以外の成分を50重量%以上含んでいることが好ましい。
更に、前記原料組成物は、前記成形性含余剰水発熱組成物の成分の少なくとも1種を含有していてもよい。
抄紙型発熱シートから電解質を除いた成分中の前記鉄粉等の被酸化性金属の配合量は、10〜95重量%であることが好ましい。
抄紙型発熱シートには、凝集剤が添加されていてもよい。
また、抄紙型発熱シートには、必要に応じ、サイズ剤、着色剤、紙力増強剤、歩留向上剤、填料、増粘剤、pHコントロール剤、嵩高剤等の抄紙の際に通常用いられる添加物を特に制限無く添加することができる。前記添加物の添加量は、添加する添加物に応じて適宜設定することができる。
抄紙型発熱シートは、その密度が0.6〜3.0g/cmであることが好ましい。
抄紙型発熱シートは、含水率(重量含水率、以下同じ。)が10〜80%であることが好ましい。
抄紙型発熱シートの原料組成物には、前記凝集剤を添加することが好ましい。
前記凝集剤としては、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム等の金属塩からなる無機凝集剤;ベントナイト等の粘土鉱物;コロイダルシリカ等の二酸化珪素若しくはその水和物;タルク等の含水ケイ酸マグネシウムや前記成形助剤等が挙げられる。上述の組み合わせ以外でも、これらの凝集剤は単独で又は2種以上を併用することもできる。
前記凝集剤の添加量は、原料組成物の固形分に対して、0.01〜5重量%であることが好ましい。
原料組成物の濃度は、0.05〜10重量%が好ましく、0.1〜2重量%がより好ましい。
次に、前記原料組成物を抄紙して前記抄紙シートを成形する抄紙シートの抄紙方法としては、短網抄紙機などの公知の抄紙方法が使用できる。
前記抄紙シートは、抄紙後における形態を保つ(保形性)点や、機械的強度を維持する点から、含水率(重量含水率、以下同じ。)が70%以下となるまで脱水させることが好ましく、60%以下となるまで脱水させることがより好ましい。
乾燥後における抄紙シートの含水率は、20%以下であることが好ましく、10%以下であることがより好ましい。含水率が20%以下であると、長期保存安定性に優れ、例えば、巻きロール状態で一時保存しておく場合等でも、前記ロールの厚み方向での水分の移動が起こり難く、発熱性能、機械的強度において均一な製品を供給することができる点で優れている。
上述のように抄紙シートに電解質を含有させた後、必婁に応じて含水率を調整し、安定化させて抄紙型発熱シートとすることができる。そして必要に応じ、抄紙型発熱シートや抄紙シートはトリミング、二枚以上の積層化等の処理を施し、所定の大きさに加エすることができる。
前記加圧加工型発熱シートの一例を説明する。
加圧加工型発熱シートは、鉄粉、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とする発熱組成物と、吸水性ポリマー及び/又は吸水性ポリマー以外の第2のポリマーとの混合物に、アルコール、架橋剤若しくは可塑剤のいずれかを添加した発熱組成物を、所定の圧力を加えて一体化した発熱シートが好ましい。
前記発熱組成物としては、前記成形性含余剰水発熱組成物の成分が使用できる。
アルコールには、一価ないし多価の液体のアルコールを用いることが好ましく、例えば、エタノール、プロピレングリコール、グリセリン等が好ましい。
前記架橋剤は、前記吸水性ポリマー間の架橋、前記第2のポリマー間の架橋、及び前記吸水性ポリマーと前記第2のポリマーとの間の架橋、これらのポリマー間で架橋反応を起こさせるものの他、自らがこれらポリマー間に介在して橋かけを起こさせるものの内、少なくとも一つの架橋を促進する架橋剤が好ましい。エチレングリコールジグリシジルエーテル、メテレンビスアクリルアミド等が一例として挙げられる。
本発明の孔付き発熱シートやその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
前記分散型発熱シート、前記抄紙型発熱シート及び加圧加工型発熱シート等の発熱シートにストライプ状の空間を設けた孔付き発熱シートは、前記発熱シートに複数のストライプ状空間部を設けた孔付き発熱シートであり、前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さ、幅、高さ、(長さ/幅)の比率は制限はないが、区分発熱部の長さが好ましくは5mm〜200mm、幅が好ましくは1mm以上〜25mm未満、高さが好ましくは0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率が好ましくは2.1〜30であり、空間部の幅は制限はないが、空間部の幅が好ましくは1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいと、いう、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
また、他の孔付き発熱シートの一例として、前記孔付き発熱シートのストライプ状空間が少なくともストライプの延長線上の孔付き発熱シートの少なくとも一方の端部に切欠部を有する孔付き発熱シートが一例として挙げられる。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、発熱体とする。
本発明の発熱組成物成形体孔付きシート状発熱片やその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
孔付きシート状発熱片とは、前記分散型シート状発熱片、前記抄紙型シート状発熱片及び加圧加工型発熱シート片等のシート状発熱片にストライプ状の空間を設けた孔付きシート状発熱片やその切断加工品である発熱組成物成形体である。
前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さ、幅、高さ、(長さ/幅)の比率は制限はないが、区分発熱部の長さが、好ましくは5mm〜200mm、幅が、好ましくは1mm以上〜25mm未満、高さが、好ましくは0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率が好ましくは2.1〜30であり、
空間部の幅は制限はないが、空間部の幅が好ましくは1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいと、いう、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、発熱体とする。
本発明の発熱体(切り込みを設ける前の発熱体)の製造方法は、発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体を製造する方法である。
前記成形性含余剰水発熱組成物を使用したの発熱体の製造方法の外に、
1.前記分散型シート状発熱片及び前記抄紙型シート状発熱片等のシート状発熱片を発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体を製造する方法、
2.ストライプ状の空間を設けた孔付き発熱シートを発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体を製造する方法、
3.ストライプ状の空間を設けた孔付きシート状発熱片を発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体を製造する方法
が一例として挙げられる。
また、前記1.2.3.の発熱体を製造する方法において、前記発熱組成物成形体を粘着剤や接着剤等から成る固定層を介して基材上に積層固定してもよい。
易動水値とは、発熱組成物中に存在する水分の中で発熱組成物外へ移動できる余剰水分の量を示す値である。この易動水値について説明する。
常温常圧で、中心点から放射状に45度間隔で8本の線が書かれたNo.2(JIS P 3801 2種)の濾紙を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、内径20mm×高さ8mmの中空円筒状の穴を持つ長さ150mm×幅100mmの型板を置き、その中空円筒状の穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、試料を擦り切る(型押し込み成形)。
次に、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持する。その後、濾紙を取り出し、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸みだし軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸みだし先端までの距離として、mm単位で読み取る。同様にして、各線上からその距離を読み取り、合計8個の値を得る。読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定水分値とする。その8個の測定水分値を算術平均したものをその試料の水分値(mm)とする。また、真の水分値を測定するための水分量は内径20mm×高さ8mmの前記発熱組成物等の重量に相当する前記発熱組成物等の配合水分量とし、その水分量に相当する水のみで同様に測定し、同様に算出したものを真の水分値(mm)とする。水分値を真の水分値で除したものに100をかけた値が易勤水値である。即ち、
易動水値=[水分値(mm)/真の水分値(mm)]×100
同一試料に対して、5点測定し、その5個の易勤水値を平均し、その平均値をその試料の易勤水値とする。また、発熱体中の発熱組成物の易動水値を測定する場合、真の水分値を測定する水分量は発熱組成物の赤外線水分計による水分量測定から発熱組成物の含水率を算出し、それを基に、測定に必要な水分量を算出し、前記水分量により真の水分値を測定算出する。
また、易動水値が0.01以上14未満の発熱組成物は、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置く代わりに、風防を被せた場合は本発明の発熱組成物は測定中に発熱反応が起こり、測定不能になる。
発熱組成物が成形性があるとは、前記発熱組成物の成形度が5以上であることである。
前記成形度とは、抜き穴を有する抜き型を用いた型通し成形により、抜き穴の形状で発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体が、型離れ後、型にあった形状を維持し、前記発熱組成物成形体の周縁部において、最大長さが800μmを超える発熱組成物成形体の崩れ片がなく、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片の数により、その発発熱組成物の成形性を数値化したものである。
1)測定装置としては、
走行可能な無端状ベルトの上側にステンレス製成形型(中央部に縦60mm×横40mmの四隅が5アールr(略円弧状、曲率半径5mm)に処理され、抜き穴の上部(発熱組成物の入口)の4辺の角部が1アールr(略円弧状、曲率半径1mm)に、抜き穴の下部(発熱組成物成形体の出口)の4辺の角部が3アールr(略円弧状、曲率半径3mm)に設けられた抜き穴を有し、型の外表面及び抜き穴の毎壁面を平滑な面とした、厚さ2mm×縦200mm×横200mmの板)と固定可能な擦り切り板を配置し、それと反対側である無端状ベルトの下側に磁石(厚さ12.5mm×縦24mm×横24mmの磁石が並列に2個)を配置する。前記平滑な面とは、平滑であれば制限はないが、表面粗さRaが、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは4μm以下であり、更に好ましくは2μm以下である。
前記磁石は、擦り切り板及びその近傍の領域、且つ、成形型の抜き穴の進行方向に対する最大断面の領域(40mm)より大きい領域を覆う。
2)測定法としては、
前記測定装置の無端状ベルトの上に厚さ1mm×縦200mm×横200mmのステンレス板を置き、その上に厚み70μm×縦200mm×横200mmのポリエチレンフィルムを置き、更にその上にステンレス製成形型を置く。
その後、前記成形型の抜き穴の無端状ベルトの進行側端部から50mmの位置に擦り切り板を固定後、前記擦り切り板と前記抜き穴の間で擦り切り板付近に発熱組成物50gを置き、無端状ベルトを1.8m/minで動かし、発熱組成物を擦り切りながら成形型の抜き穴へ充填する。成形型が擦り切り板を完全に通過後、無端状ベルトの走行を停止する。
次に発熱組成物成形体を内蔵した成形型、ポリエチレンフィルム、ステンレス板を静かに外し、ジャッキのサンプル台の上に置き、成形型の端部の下みに固定支持板を添えて固定する。ジャッキを360±36mm/分の速度で静かに下におろし、型を外す。
ジャッキのサンプル台のステンレス板に支持されたポリエチレンフィルム上に積層された発熱組成物成形体を観察する。
3)判定法としては、
前記発熱組成物成形体の周縁部において、
最大長さが800μmを超える発熱組成物成形体の崩れ片がないことを条件として、
成形度が1とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が9個以上ある。
成形度が2とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が8個ある。
成形度が3とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が7個ある。
成形度が4とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が6個ある。
成形度が5とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が5個ある。
成形度が6とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が4個ある。
成形度が7とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が3個ある。
成形度が8とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が2個ある。
成形度が9とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が1個ある。
成形度が10とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が0個ある。
本発明の成形性含余剰水発熱組成物の成形性を表す成形度は、好ましくは5以上であり、より好ましくは、7以上であり、更に好ましくは9以上であり、更に好ましくは10である。
成形度が5以上を水準以上とする。
成形度が5以上あれば、成形後、基材と被覆材の間に挟まれた発熱組成物成形体の周縁部に実用に耐えうるシールが設けられる。
水準以上の成形度を有する発熱組成物の場合、型通し成形や鋳込み成形等の型成型方法で発熱組成物成形体が作成できる。
水準以上の成形度があると発熱組成物成形体が少なくとも被覆材に覆われ、基材と被覆材の間にシール部が形成されるまで、形状が維持されので、所望の形状でその形状周縁部でシールができ、シール部に発熱組成物の崩れ片であるいわゆるゴマが散在しないので、シール切れがなくシールできる。ゴマの存在はシール不良の原因となる。
成形方式に使用する発熱組成物には必須の性質である。これがないと成形方式による発熱体の製造は不可能である。
また、発熱体の区分け部のミシン目とは、区分け部の曲げ性を向上させるために断続的に切断されたものや、手切れが可能なほどに断続的に切断されたものが含まれる。このミシン目はすべての区分け部に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。
本発明における剛軟度とは、剛性(ハリ、コシ)又は柔軟性を示し、JIS L 1096A法(45°カンチレバー法)に準じ、試料として発熱体自身を用いたこと以外は同法に従ったものである。即ち、一端が45°(度)の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に発熱体の一辺をスケール基線に合わせて置く。次に、適当な方法によって発熱体を斜面の方向に緩やかに滑らせて、発熱体の一端の中央点が斜面と接したときに他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は発熱体が移動した長さ(mm)で示され、それぞれ発熱体5個を測り、平均値を出す。
ただし、水平台には発熱体の発熱組成物入り発熱部が移動方向距離が5mm以上、移動方向と直交する方向の距離が20mm以上残っていること。また、水平台には置かれた発熱体の長さは発熱組成物が存在している領域を横断していること又は発熱組成物が存在している領域と存在していない領域を直線的に横断していること。
1)粘着剤層を有する発熱体の剛軟度の測定算出方法
(1)発熱体の粘着剤層を有しない側の面を水平台上に置いて測定する。
(2)発熱体の粘着剤層を有する側が水平台側面に対応する場合は、
粘着剤層にセパレータを付け、セパレータを付けた粘着剤層側の面を水平台上に置いて測定する。
(3)粘着剤層付き発熱体の粘着剤層を覆うセパレータは、剛軟度30mm以下のプラスチックフィルム、或いは、厚み50μm以下、好ましくは25μm以下の腰のないプラスチックフィルム、或いは、軽く操んでシワができるプラスチックフィルム等の腰のない、柔らかいフィルムを使用する。
2)最小剛軟度の測定算出方法。
1個の発熱体に付いて、一面を水平台上に置いて、縦方向及び横方向、又は、一方向及びそれと直交する方向それぞれの平均値でそれぞれの方向の剛軟度を出す。
また、他の一面を水平台上に置いて、同様に測定して、それぞれの剛軟度を出す。
各値の中で最も小さい値の剛軟度を最小剛軟度とする。
3)基材や被覆材等の包装材の剛軟度は、短手100mm×長手200mmの試験片を作成し、長手方向(200mm方向)の剛軟度を採用する。
本発明における発熱体又は発熱部の最小剛軟度の変化とは、発熱体又は発熱部の剛軟度のうち一番小さい値である最小剛軟度が、発熱体の発熱前と発熱終了後において生ずる値の変化である。
最小剛軟度の変化は、次式により算出される。
最小剛軟度の変化(%)=|((A−B)/A)×100|
A:発熱前の発熱体の最小剛軟度
B:発熱終了後の発熱体の前記最小剛軟度
1)得られた発熱体を、風のない20℃の環境下の空気中に放置し、発熱させ、前記発熱体の温度が25℃を下回った時点を、使用終了時とし、前記発熱体の対して、発熱前の発熱体の最小剛軟度を示した方向に対スル剛軟度を測定し、発熱終了後の発熱体の最小剛軟度とする。
2)発熱前の発熱体の最小剛軟度の測定方向と発熱終了後の発熱体の前記最小剛軟度の測定方向は同じ測定方向とする。
3)発熱前の発熱体の剛軟度測定中の発熱は無視する。
本発明における発熱体又は発熱部の最小剛軟度率とは、発熱体又は発熱部の最小剛軟度とその方向の全長に対する剛軟度率であり、次式により算出される。
最小剛軟度率=(A/B)×100
A:発熱体又は発熱部の最小剛軟度
B:最小剛軟度を示す方向における発熱体又は発熱部の全長
本発明における発熱体又は発熱部の最小直交剛軟度とは、発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向の剛軟度とその方向の全長に対する剛軟度の比であり、次式により算出される。
最小直交剛軟度率=(C/D)×100
C:発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向の剛軟度
D:発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向における発熱体又は発熱部の全長最小直交剛軟度率が80を越える場合は最小直交剛軟度率を100とする。
本発明における最小剛軟度率比とは、発熱体又は発熱部の厚み方向と直交する面において、最小剛軟度率と、それと直交する方向の最小直交剛軟度率において、最小直交剛軟度率に対する最小剛軟度率の比であり、次式より算出される。
最小剛軟度率比=(F/G)×100
F:最小剛軟度率
G:最小直交剛軟度率
任意の剛難度の変化、剛難度率、剛難度率比、直交剛軟度率を求める場合は、前記最小剛難度の変化、最小剛難度率、最小剛難度率比、最小直交剛軟度率の各項目の記述において、「最小」の文字を除けばよい。
本発明におけるストライプ状に間隔をおいて設けた区分発熱部を有する発熱体の場合は、直角方向になる2方向における剛軟度の差の絶対値が最大になる、平行六面体形状の区分発熱部をスジ状に間隔をおいて設けた発熱体や、更に粘着剤層を設けた発熱体や、その粘着剤層をスジ状に間隔をおいて設けた発熱体は、一方向に対して非常に柔軟性であり、一方向に対しては剛性であるので、肩こり、腰痛、筋肉疲労等の症状を緩和し、特に生理痛の症状緩和する等の効能を発揮する。更に、発熱体の幅方向に、ほぼ幅寸法の大きさで巻けて、コンパクトになり、収納にも便利である。またセパレータ付きの場合は剛軟度の低いセパレータを使用すれば巻くことができる。
また、身体に沿わせて発熱体を設ける場合、身体は二次的曲面が多く、肩、脚、腹、腰、腕等は1方向は、ほぼ直線的になっており、他の2方向はほぼ曲面から造られる。従って、1方向はほぼ直線的であり、他の2方向は曲面を造ることができる本発明の発熱体は2次元的曲面が造れるので、身体にうまく沿わすことができ、身体の採暖や諸症状の緩和、治療に最適である。
本発明における切り込みとは、貫通した切り込みであり、少なくとも一つの切り込みの最先端部は、発熱体の少なくとも一つの辺と接点を有していてもよし、有しなくてもよい。い。また、少なくとも一つの区分け部の延長方向と発熱体の少なくとも一つの辺との接点にVノッチを設けてもよい。また、少なくとも一つの切り込みの最先端部は少なくとも一つのVノッチと接点を有してももよし、有しなくてもよい。
また、切り込みの種類(形状、配置等)としては、制限はないが、互い違い切り込み、ミシン目(手切れ可能なミシン目等)、Vノッチ付き切り込み、Vノッチ付き互い違い切り込み、Vノッチ付きミシン目(Vノッチ付き手切れ可能なミシン目等)、各種形状の切り込み等が一例として挙げられる。
好ましくは、本発明における切り込みとは、互い違い切り込み、Vノッチ付き互い違い切り込み、Vノッチ付きミシン目(Vノッチ付き手切れ可能なミシン目等)、Vノッチ付き切り込みであり、発熱体の区分発熱以外の領域に、好ましくは前記区分け部の任意の箇所に、任意の数で設けてもよい。
また、好ましくは、前記隣接する区分発熱部間のシール部である区分け部の中間に、区分け部の一辺からそれに対応する他辺まで切り込みを形成し、この切り込みにより前記各区分発熱部間の伸縮(伸長)を可能にした発熱体である。
また、好ましくは、前記隣接する区分発熱部間のシール部である区分け部の中間に、区分け部の一辺からそれに対応する他辺まで切り込みを形成し、この切り込みにより前記各区分発熱部を分割(分離)可能にした発熱体である。
また、前記VノッチをUノッチ、Iノッチ等の他のノッチに替えてもよい。
本発明の互い違い切り込みは、切り込み(又は切り込み部)と非切り込みである繋ぎ(又は繋ぎ部)とからなり、独立した1組の複数からな切り込みの中で、少なくとも切り込み部と繋ぎ部との配置周期が異なる1対の切り込みがあり、少なくとも1方向に引っ張ると切り込みが変形し、引っ張り方向の少なくとも1部が引っ張り方向に伸長する及び/又は伸縮することのできる方向を1個以上有する切り込みの集団であれば制限はないが、好ましくは複数の切り込みが間隔を置いて配置され、一方向に対して隣接の切り込みの配置周期が異なるように配置されており、3列を1組にした互い違い切り込みや4列を一組にした互い違い切り込みや5列を一組にした互い違い切り込みが一例として挙げられる。
好ましい互い違い切り込みの一例としては、下記が挙げられる。
1.複数の切り込みが、千鳥足状に配置されている。
2.複数の切り込みが、切り込みの一方向(長手方向等)が互い違いに異なる(直角等)方向に配置されている。
3.切り込み方向において切り込みと切り込みとの間に存在する非切り込みおいて、切り込み方向でない3個の最隣接の非切り込みの中心点を結ぶ軌跡が非直線(折れ線等)である、又は切り込み方向と90°でない角度を有する直線であることを満足する、3個の最隣接の非切り込みを有する複数の切り込み。
4.切り込みの形状として、直線状や楕円状や長方形状等が一例として挙げられる。 また、切り込みのある領域を切り込み部と称する。線状溝とは、貫通せず、圧縮部分や肉薄部分を称する。

5.少なくとも一つの互い違い切り込みの最先端部は、発熱体の少なくとも一つの辺と接点を有していてもよい。
6.切り込みや隣接する切り込みとの間隔において、各切り込みの形状、種類やサイズ(長さや幅等)や各間隔の形状、種類やサイズ(長さや幅等)サイズ(長さや幅等)やそれらの組み合わせは、制限はなく、任意の組み合わせや任意の繰り返し組み合わせをすることができる。
前記切り込みの寸法は、長さ、最長径又は最長辺は制限はないが、好ましくは1〜100mmであり、より好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは1.5〜50mmであり、更に好ましくは2〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmである。
幅又は最短径又は最短辺は制限はないが、好ましくは0を超えて50mmであり、より好ましくは0.01〜50mmであり、更に好ましくは0.01〜30mmであり、更に好ましくは0.01〜20mmであり、更に好ましくは0.1〜20mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmである。尚、線状の切り込みの幅の最小値は制限はなく、切れていればよい。最大値は前記50mm以下であり、より好ましくは前記記載の通りである。
切り込みの延長方向の隣接する切り込みの間隔(切りこみ送り幅、W1)は制限はないが、好ましくは0.01〜20mmであり、より好ましくは0.01〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜8mmであり、更に好ましくは0.1〜7mmである。更に好ましくは0.1〜5mmである。
切り込みの延長方向と直交する方向の隣接する切り込みの間隔(切りこみ幅、W2)は制限はないが、好ましくは0.1〜20mmであり、より好ましくは0.1〜15mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmであり、更に好ましくは0.5〜5mmである。
切り込みの設置場所、数としては、区分発熱部以外の任意の領域に、任意の数で設けることができるが、設置領域としては、区分け部が好ましい。また、セパレータを有する発熱体に設けられた切り込みは、セパレータを貫通する切り込みでもよいし、セパレータを貫通しない切り込みでもよい。
前記切り込みの形状は制限なく、例えば、平面形状の一例を図26、図27、図28に示す。
切り込みの効果としては、
1)互い違いの切り込み付き発熱体
(1)非伸縮(伸長)性発熱体を伸縮(伸長)性のある発熱体とする事ができる。
(2)剛軟度をより下げることができる。
(3)Vノッチ付き互い違いの切り込みは、発熱体の周辺部の切り込みの捲り上げを防止し、デザイン的にも優れ、商品価値を上げる。
2)ミシン目付き発熱体又は手切れ可能なミシン目付き発熱体
(1)剛軟度をより下げることができる。
(2)区分発熱部毎に切り離せるので、つぼ等の小領域を部分的に的確にでき、所望する簡域のみを温めることができる。
(3)手切れ可能なミシン目付き発熱体は、
使用者が身体のどの部分を発熱体で暖めるかによって形状を決め、手切れ可能なミシン目から分割して使用でできるもので、使用場所に合った形状や大きさにして使用できるため、極めて効率がよく、かつ便利である。例えば、首回りを暖めたい場合には、細長の小さい区分発熱部に分割すれば、少しも嵩張ることなく目的を達成できる。
また両方のポケットに入れて使用する場合には、矩形状の小さい区分発熱部にして使用することができるため、極めて効率的である。
更に使用場所によっては分割することなく、複数の小さい区分発熱部を含んだ発熱体のままで使用することもでき、この場合には従来の一つの発熱部からなる発熱体の場合のように、内部の原材料が一側部に片寄るような欠点はない。更に本発明は従来のように一つの発熱部からなるミニサイズの小さい発熱体を別個に製造したり、包装したりする場合に比べ、1つの大きい発熱体内に複数の小さい区分発熱部が一緒に含まれているため、製造も従来法では切断していた部分を切り込みとするだけでよく、コスト高となるようなこともない。また大きい発熱体のままで包装できるため、包装コストも低域できる。
また、Vノッチ付き手切れ可能なミシン目を設けた発熱体は、手切れに際し、引き裂きがより容易でかつ確実に手切れ可能になり、容易に、確実に区分発熱部を切り離すことができ、デザイン的にも優れ、商品価値を上げる。
また、伸縮性支持体に設けられたVノッチ付き手切れ可能なミシン目を設けた発熱部(発熱体)は、支持体の伸長に際し、引き裂きがより容易でかつ確実な伸縮性(伸長性)発熱体とすることができ、デザイン的にも優れ、商品価値を上げる。
また、前記ノッチ付き切り込み付き発熱体は有用であり、互い違いの切り込み付き発熱体及び手切れ可能なミシン目付き発熱体に使用されるVノッチをUノッチ、Iノッチ等の他のノッチに替えてもよい。
前記手切れ可能なミシン目としては、貫通した切り込みであり、手切れができれば制限はなく、切り込みと隣接した切り込みとの間隔において、任意のサイズや任意の組み合わせや任意の繰り返し組み合わせができるが、下記が一例として挙げられる。
1)手切れ可能なミシン目が、円形状の貫通した切り込みで、その口径が、好ましくは10μmφ〜10mmφであり、更に好ましくは10μmφ〜5mmφであり、更に好ましくは100μmφ〜5mmφであり、更に好ましくは500μmφ〜0.5mmである。
又は貫通した切り込みでその長さが、好ましくは10μm〜200mmであり、より好ましくは10μm〜50mmであり、更に好ましくは10μm〜30mmであり、更に好ましくは10μm〜20mmであり、更に好ましくは100μm〜20mmであり、更に好ましくは100μm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは1mm〜10mmである。
2)貫通した切り込みと隣接した貫通した切り込みの間隔の長さは、制限ないが、好ましくは1μm〜10mmであり、より好ましくは1μm〜7mmであり、更に好ましくは1μm〜5mmであり、更に好ましくは0.1mm〜5mmであり、更に好ましくは0.1mm〜2mmである。
3)貫通した切り込みの長さ(A)と隣接した前記切り込み間の最短の長さ(B)との比(A/B)は好ましくは1以上、より好ましくは1〜50であり、更に好ましくは5〜40であり、更に好ましくは10〜30である。
4)ミシン目の少なくとも一つの切り込みの先端部は発熱体の少なくとも一つの辺と接点を有していてもよい。
5)手切れかのなミシン目を2列以上平行させて設けてもよい。
6)手切れ可能なミシン目は、区分発熱部以外の領域に縦、横、縦横等に任意に所定の間隔を有して併設されていてもよい。
本発明の発熱体は、区分発熱部以外の任意の領域に、任意の数の互い違いの切り込みを設けた伸縮(伸長)性のある発熱体でもある。
前記互い違い切り込みは引き延ばされた場合、互い違いに配設した厚さ方向に貫通する複数の切り込みの形状が変形することにより、伸長や伸縮することができる。
前記互い違いの切り込みは伸縮させたい方向と略直交する方向に設けることが好ましい。切り込みの数、切り込みの列の数等は適宜選択して使用できる。
図26に互い違いの切り込みの一例の平面図を示す。
前記切り込みの寸法は、長さ、最長径又は最長辺は制限はないが、好ましくは1〜100mmであり、より好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは1.5〜50mmであり、更に好ましくは2〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmである。
幅又は最短径又は最短辺は制限はないが、好ましくは0を超えて50mmであり、より好ましくは0.01〜50mmであり、更に好ましくは0.1〜50mmであり、更に好ましくは0.1〜30mmであり、更に好ましくは0.1〜20mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmである。
尚、切り込みの延長方向の隣接する切り込みの間隔(切りこみ送り幅、W1)は制限はないが、好ましくは0.01〜20mmであり、より好ましくは0.01〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜8mmであり、更に好ましくは0.1〜7mmである。更に好ましくは0.1〜5mmである。
切り込みの延長方向と直交する方向の隣接する切り込みの間隔(切りこみ幅、W2)は制限はないが、好ましくは0.1〜20mmであり、より好ましくは0.1〜15mmであり、更に好ましくは0.1〜10mmであり、更に好ましくは0.1〜5mmであり、更に好ましくは0.5〜5mmである。
前記互い違いの切り込みを延伸した後の形状に制限はなく、また、この互い違いの切り込みを延伸した後の網目形状の寸法は制限はない。
この切り込みの配設手段の一例として、特に制限はないが、エキスバンドカッター、ロータリーダイカッター、ピグ抜き、レーザー等を用いることを挙げることができる。エキスバンドカッターを用いる場合、厚手の基材等、粘着テープやダブルセパレータ付き粘着テープに切りこみを容易に形成することができ、また、ロータリーダイカッターを用いる場合は、連続的な作業を可能とするとともに、基材等や粘着面側から切りこみを形成することも可能である。
ここで、互い違いに配設するとは、非伸長性材料や非伸縮性材料等の包材でも、伸縮(伸長)ができるように、切り込みが網目状等に変形できるように、切りこみを互い違いに配設することを意味し、即ち、どこかで重なりのある互い違いの配置であり、ひも等を綱加工したネットと異なり、接合部分が一体であり、一定の切り込み部長さだけ拡開しつつ網目を形成することができる。
前記互い違いに配設した厚さ方向に貫通する複数の切り込み部を形成する場合、線状切りこみを例に取ると、一例としてJIS−A5505等のメタルラス加工に記載されている。この切り込みによって、その長手方向に対して垂直方向に伸縮が可能となり、形状を自在に変えることが可能な網目状の形状とすることができる。
本発明の発熱体は、切り込みの長手方向に対して垂直方向に伸縮とすることが好ましく、伸長率は制限はないが、用途にもよるが、好ましくは1.2〜10倍であり、より好ましくは1.3〜10倍であり、更に好ましくは1.5〜10倍であり、更に好ましくは2〜6倍である。1.2倍未満であると、形状追随性が不十分となり、10倍を超えると、網目の開口部が大きくなりすぎ、引張強度が低下する畏れがある。ここで、伸長率(倍)とは、伸長後の長さを伸長前の長さで除した商を意味する。
また、本発明の切り込みを有する発熱体の引張強度の制限はないが、好ましい一例としては、3N/50mm以上である。
伸縮性を有するシート状物に本発明の互い違いの切り込みの設けた発熱体の区分発熱部のの領域のみで粘着剤や接着剤やヒートシール等を使用し、固定した伸縮時債の発熱体としてもよい。伸縮性を有するシート状物をバンドにするとバンド付き発熱体になる。
前記伸縮性を有するシート状物は、エラストマーにより伸縮性が付与されたフィルム、発泡体、不織布、織布若しくはこれらの積層体又はスクリムを担持した積層体の可擁性材料体や前記伸縮性材料(包装材)が使用できる。
本発明の発熱体は、使用される迄の期間中、非通気性袋(外袋)にそのままか、好ましくは通気面を内側にして2つ以上に折り畳まれて収納され、保管、輸送されてもよい。
非通気性袋に収納する場合、制限はないが、折り畳まずそのまま、非通気性袋に封入したり、折り畳んだ状態又は巻いた状態で非通気性袋に収納することが一例として挙げられる。これにより、発熱体を折り畳まず非通気性袋に収納された発熱体、発熱体を折り畳んだ状態又は巻いた状態で非通気性袋に収納された発熱体が得られる。
本発明の発熱体の使用方法は、空気中の酸素と接触して発熱する発熱組成物をを有する区分発熱部がシール部である区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられた発熱部を有する発熱体であって、区分発熱部をストライプ状に形成し、前記発熱体の両面は凸状区分発熱部と平坦状区分け部とから形成される高低を有する凹凸状面であり、前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であり、一片面が通気性を有し、他の片面は通気性を有しない構造とする発熱体であり、
1.前記発熱体の非通気性部に粘着剤層を設け、発熱体の伸縮性による人体への優れた密着性を利用した、優れた温熱効果や幹部の治療効果が得られる温熱貼布剤としての使用方法、
2.前記発熱体の通気性粘着面は通気性を有するとともに粘着剤部を有し、非粘着面が粘着剤部を有せず、前記通気性粘着面を、人体の所望する領域に貼り、本発明の発熱体の凹凸を利用して、発熱体の通気性の確保と、人体への温熱蒸気の供給による温熱蒸気による優れた温熱効果や幹部の治療効果が得られる温熱貼布剤としての使用方法、
3.前記発熱体の通気性粘着面は通気性を有するとともに粘着剤部を有し、非粘着面が粘着剤部を有せず、前記通気性粘着面を下着の内側に貼り付け、前記ストライプ状の非粘着面を皮膚に直接接触させて、優れた温熱効果や幹部の治療効果が得られる温熱貼布剤としての使用方法が一例として挙げられる。
本発明の切り込み刃とは、繋ぎ部と切り込みを形成する刃であれば制限はないが、
1)切り刃に切り欠きを所定の間隔で設けた刃である切り欠き刃や、2)複数の切り刃を空間を間隔として、間隔をおいて設けた刃である切り欠き刃や、3)一方向に刃が設けられている一方向単刀や、4)略平行に複数の切り刃が設けられており、隣接する切り刃は互い違いに設けられている平行複刃等が一例として挙げられる。
ここで、略平行とは切り刃の中心を結んだ線が隣接する線間で略平行になっていればよい。
本発明の発熱体の製造方法と製造装置を説明するが、はじめに発熱体の区分け部に切り込み設置する切り込み設置装置について説明する。
本発明の切り込み設置装置は、欠陥の少ない良好な切り込みを高速でかつ容易に形成することができ、長期の連続運転が可能な切り込み設置成装置であり、また、凹状体を間隔として、複数の凸状体が間隔をおいて設けられた凹凸シート状体の凹状体に切り込みを設ける切り込み設置装置であって、1枚以上の切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方のロールが凹凸シート状体の凸状体が切り込み刃に影響されないように前記凸状体を収納で出きる凸状体収納部を有し、両ロールの間に凹凸シート状体を通することにより、凹状体の少なくとも一部に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを設ける機能を有する切り込み設置装置であり、また、前記切り込みロールの刃が、1.円周方向に沿って(MD方向に)設けられた配置、
2.軸方向(長手方向、TD方向に、横方向に)に向けて設けられた配置からなる2種の配置から選ばれた少なくとも1種の配置で設けられた切り込みを設置装置であり、また、前記切り込みロールの刃が2方向以上複数の方向に設けられたブロック状の刃であり、2方向以上複数の方向に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを設けることができる切り込み設置装置であり、また、前記切り込みロールの刃が繋ぎ部と貫通した切り込みを交互に設ける機能を有し、
1.切り込み刃に切欠を設けた刃
2.ロール上に間隔をおいて設け切り込み刃
から選ばれた少なくとも1種である切り込みを設置装置であり、
また、前記切り込みロールの円筒状面に沿って、複数個の有限長の切り込み刃がその刃の方向を互に平行に向けており、且その切り込み刃はその刃の方向と直角な方向において、切欠及び間隔から選ばれた少なくとも1種の空間を隣接する刃同志が互いにジグザグ位置にあるように固定させた切り込みロールである切り込み設置装置であり、また、前記受けロールが、切り込みロールの切り込み刃に対応した受け刃を有する切り込みを設置装置であり、また、前記受けロールが、切り込みロールの刃の受け具を有する切り込み設置装置であり、また、前記切り込みロールの刃の受け具が加工凹部、凸部、スポンジ体、ゴム体、プラスチック体、ブラシ状物、圧空気等の気体噴射口から選ばれた少なくとも一つである切り込み設置装置であり、また、前記切り込みロールの刃の形成角度を、刃のローラ半径法線より0〜45°の角度で、MD(進行)方向に傾ける切り込み設置装置である。
本発明において、凹状体を間隔として、複数の凸状体が間隔をおいて設けられた凹凸シート状体の一例として、区分発熱部発熱体が挙げられる。
その場合は、凹凸状シート状体本体は、区分発熱部発熱体であり、連続状凹凸状シート状体本体は、連続状区体区分発熱部発熱体である。尚、本発明において、連続状凹凸状シート状体本体及び連続状区体区分発熱部発熱体は、発熱体と称する。
本発明の切り込みは、主として、繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みであり、互い違い切り込み、ミシン目状切り込み等が一例として挙げられる。
切り込み設置装置の光学検知装置としては、光センサー等が一例として挙げられる。
切り込み設置装置のロールの変位手段としては、昇降装置、エックスパンダー等が一例として挙げられる。
切り込み設置装置の刃と凹部が嵌合する所定の位置にロールを案内する案内手段としては、軸孔、位置決め固定ピン(ストッパー)、筒隙間調整板の位置孔、ガイド筒、スライド軸等の組み合わせ等が一例として挙げられる。
切り込み設置装置の受けロールにおいて、切り込みロールの刃の受け具としては、凸部、凹部、受け刃等のが一例として挙げられる。
本発明において、ロールとは、回転体であれば制限はなく、中空の円筒状の回転体でも、非中空のソリッド状の回転体でもよい。
本発明の、切り込みロールと受けロールとの対向ロールからなる凹凸シート状体用切り込み設置装置において、その対向角度により上下ロールタイプ、左右ロールタイプ、傾斜ロールタイプ等のタイプが考えられるが、いずれのタイプでもよく、説明が上下ロールタイプでも、左右ロールタイプへの変更も可能であり、上下や左右のロール機能の変更も可能であり、その他の変更も可能である。
本発明において、ロールの少なくとも凹凸シート状体と接触する部分の角部にアールを設けたり、ロールの表面等に凹凸状の模様を設けることは、好ましい。
ロールの表面には、区分発熱部の収納部の内部と加工凹部の内部と刃の設置領域は含まれない。
本発明において、切り込みロール及び/又は受けロールは、少なくとも凹凸シート状体と接触する部分の角部にアールを設ける、即ち、角部を略円弧状にすることが好ましい。
一例として、切り込みロールでは、区分発熱部の収納部と押しつけ部と切り込み刃を有し、区分発熱部の収納部の角部と押しつけ部の角部とロール本体の端角部にアールを設ける、即ち、各角部を略円弧状にする。
また、受けローでは、凸部である区分発熱部の収納部と加工凹部と押しつけ部を有し、区分発熱部の収納部の角部と加工凹部の角部と押しつけ部の角部、ロール本体の端角部にアールを設ける、即ち、各角部を略円弧状にする。
本発明の切り込みロール及び/又は受けロールの凹凸シート状体と接触する部分の角部である、区分発熱部の収納部の角部と加工凹部の角部と押しつけ部の角部、ロール本体の端角部の少なくとも1種の1部に、前記端部の凹凸シート状体(に接触する)側の端部に隣接させてアールrを設けることにより、各ロールの接触面の角部の凹凸シート状体側の端部において包装材の切れを確実になくすことができるものである。
このアールrの形状として、曲率半径は、好ましくは、0.1〜10mmであり、より好ましくは0.1〜5.0mmであり、更に好ましくは0.1〜3.0mmであり、更に好ましくは0.3〜3.0mmであり、更に好ましく、0.5〜2.0mmである。
本発明において、切り込みロール及び/又は受けロールは、少なくとも凹凸シート状体と接触する部分の表面は無地の平坦状でもよいが、押しつけ部及びロールの表面から選ばれた少なくとも1種の1部に凹凸状の模様を設けてもよい。
また、前記凹凸状の模様における凹と凹間又は凸と凸間の距離であるピッチは、切り込みが形成できれば、いかなる長さでもよいが、通常は0.3〜2.Omm、好ましくは0.4〜1.5mm、より好ましくは0.5〜1.Omm、更に好ましくは0.6〜0.8mmとする。また、凹凸模様の高さは、切り込みに支障が生じない高さであれば限定されるものではないが、通常は、0.1mm〜0.3mmとする。
また、前記凹凸シール状体の表面に擦れ切れを起こさないようにするために、凹凸状の模様の凹凸の角部にアールを設けることが好ましく、このアールrの形状として、曲率半径は、好ましくは、0.1〜1.0mmであり、更に好ましくは0.1〜0.5mmであり、更に好ましく、0.1〜0.2mmである。
また、区分け部への切り込みは重ねて設置されてもよく、方向性の異なった重ね切り込みは伸縮方向から有用である。同じ箇所を方向を変えて複数回切り込むのも有用である。
従って、略円弧状の角部、即ち、凹凸状の模様や角部にアールrを設けたロールを使用したロールや切り込み設置装置としては、
1.切り込みロールの押さえ部の端部及び受けロールの押さえ部の端部から選ばれた少なくとも1種を略円弧状にした(端部にアールを設けた)ことを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
2.前記1.の切り込み装置において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を凹凸状に形成して模様を設けたことを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
3.前記1.の切り込み装置において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を平面状に形成して無模様とすることを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
4.前記1.の切り込み装置において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を凹凸状に形成して模様と平面状に形成して無模様が任意の割合で混在していることを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
5.前記1.の切り込み装置において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状と凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状とが、それぞれ異なる模様であることを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
6.前記1.から4.の何れかの切り込み装置において、前記両ロールの周表面の少なくとも1種の1部の周表面に、切り込みの際に、区分発熱部及び加工凹部の少なくとも1種の1部からその反対側へと空気を排出するための溝を設けたことを特徴とする切り込み設置装置が好ましい。
また、略円弧状の角部、即ち、凹凸状の模様や角部にアールrを設けたロールや切り込み設置装置を使用した発熱体用切り込み設置方法としては、
7.少なくとも両側を発熱組成物を収納した区分発熱部に隣接した、発熱組成物を収納しないた区分け部を1個以上有する発熱体に切り込みを設ける発熱体の切り込み設置方法であって、前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする発熱体用切り込み設置方法が好ましい。
8.前記6.の発熱体用切り込み設置方法において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を凹凸状に形成して模様を設けたロールを使用して前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする発熱体用切り込み設置方法が好ましい。
8.前記6.の発熱体用切り込み設置方法において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を平面状に形成して無模様としたロールを使用して前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする発熱体用切り込み設置方法が好ましい。
9.前記6.の発熱体用切り込み設置方法において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状及び凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状から選ばれる少なくとも1種を凹凸状に形成して模様と平面状に形成して無模様が任意の割合で混在しているロールを使用して前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする発熱体用切り込み設置方法が好ましい。
10.前記6.の発熱体用切り込み設置方法において、凹凸シート状体と接触する切り込みロールの表面の断面形状と凹凸シート状体と接触する受けロールの表面の断面形状とが、それぞれ異なる模様であるロールを使用して前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする発熱体用切り込み設置方法が好ましい。
11.前記両ロールの周表面の少なくとも1種の1部の周表面に、切り込みの際に、区分発熱部及び加工凹部の少なくとも1種の1部からその反対側へと空気を排出するための溝を設けたロールを使用して前記発熱組成物を収容しない区分け部に前記ロールにより切り込みを設置することを特徴とする切り込み設置方法が好ましい。
また、前記1乃至5の何れかの切り込み設置装置により製造されたことを特徴とする発熱体も本発明に含まれる。
また、前記6乃至11の何れかの切り込み設置方法によって切り込みが設置されたことを特徴とする発熱体も本発明に含まれる。
また、本発明の切り込み設置装置は、
1.前記切り込みロールの回転刃の刃先を凹凸シート状体を構成する包装材の溶融開始点以上の温度に加熱できる加熱装置を設けたことが好ましい。
2.前記受けロールの少なくとも周面を冷却する冷却装置を設けたことを特徴とする切り込み設置装置を設けたことが好ましい。
3.前記切り込みロールの刃が前記刃に平行に50サイクル以上の振動を得る機構を有していることが好ましい。
4.スプリングやねじ等によるロール間の隙間調整装置を有することが好ましい。
5.ロールの昇降機構を持つ昇降装置を有することが好ましい。
一例として受けロールに昇降装置を設けた装置が挙げられるが、受けロールの昇降装置(押付機構)は、限定されず、どのようなものを用いてもよい。また、受けロールでなく切り込みロールを昇降させてもよい。
受けロール又は切り込みロールの移動の方向は上下方向に限らず、任意の方向でよい。受けロールを切り込みロールに押付けている.しかし、逆に切り込みロールを受けロールに押付けるようにしてもよい。受けロール又は切り込みロールの移動の方向は上下方向に限らず、任意の方向でよい。
6.ロールは凹凸シート状体の凸部及び/又は凹部用押さえ部を有することが好ましい。
7.凹凸シート状体の端部押さえ部を両一対のロールの少なくとも一つのロールの両端部に凹凸シート状体の端部用押さえ部を設けることが好ましい。
8.切り込み設置後の、凹凸シート状体からの刃の抜けをよくするために、少なくとも切り込み設置装置(ロール)のMD方向の後方に脱離浮き防止のガイドロールを設けることが好ましい。
本発明の凹凸シート状体とは、表面が凹凸状のシート状のものである。
また、切り込みを設けていない凹凸シート状体を凹凸シート状体本体と称する。
また、複数の凹凸シート状体本体が帯状に連続的に連なるものを連続体状凹凸シート状体本体と称する。
また、本発明の凹凸シート状体を区分発熱部発熱体とする場合には、凸部は区分発熱部であり、凹部は区分け部である。
また、本発明の区分発熱部区分発熱体とは、凹凸シート状体本体に対応するもので、切り込み設置する前の区分発熱部区分発熱体である。
また、本発明の連続体状区分発熱部発熱体(以下発熱体と称する)とは、連続体状凹凸シート状体本体に対応するもので、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、区分け部は区分発熱部とその隣接する区部発熱部との間の間隔であり、複数の区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が帯状に連続的に連なる区分発熱部発熱体である。
凹凸シート状体の凹部に切り込みを設ける方法は、切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方のロールが凹凸シート状体の凸部が切り込み刃に影響されないように前記凸部を収納で出きる凸部収納部を有する切り込み設置装置を稼働させ、回転する両ロールの間に凹凸シート状体を挿入することにより、切り込みロールに設けられた刃により凹部の少なくとも一部に切り込みと繋ぎ部が交互に設けられた、貫通した切り込みを設ける方法方法である。刃の種類により各種の切り込みを凸部を除いて領域に設けることができる。
本発明の切り込み設置装置の一例は図29に示されるように、両ロール24、25は端部32、32が互いに係合し、軸を中心として互いに反対方向に回転する。
図30(a)はZ−Zの断面図であり、180°毎に切欠37を設けた刃26を使用している。連続体2を回転する切り込みロール24とアンビルロール25の間に挿入すると連続体2に所望の切り込み15が形成される。
図30(b)は、120度毎に切欠37を設けた刃26の一例である。
図30(c)、図30(d)の断面図に示す本発明の他の一例の切り込み設置装置は、図29の切り込み設置装置のアンビルロールの面上には凸部が無く、平らな面を有する凸部の無いアンビロールを使用した一例である。
図30(c)の断面図は、180°毎に切欠37を設けた刃26を使用している。
発熱本を回転する切り込みロール24とアンビルロール25の間に挿入すると前記発熱体に所望の切り込みが形成される。
図30(d)は、120°毎に切欠37を設けた刃の一例である。
図31(a)は、図29の一例における発熱体への互い違いの切り込み15を設置する加工状態を示す部分拡大図である。切り込みロール24のロール面上に放射方向に突出する互い違いの切り込み刃26が設けられる。刃26はすべて同一の高さで刃先は同一円周上に揃う。アンビルロール25のロール面上に、互い違いの切り込み刃の刃先が当接する位置に凸部28が形成され、区分発熱部6、6は凸部に乗らないように位置が決められる。発熱体の区分け部7に互い違いの切り込み15を設けている状態である。
刃26は刃型形状が円状であり、複数の刃26の刃先が同心円状に設けられ、切り込みロール24上に設けられる。
互い違いの切り込み15を設ける場合、複数の刃26の刃先が同心円状に設けられ、前記複数の刃26の組み合わせからなる刃26は間隔を置いて複数個が切り込みロール24上に設けられる。
図31(b)は、切り込み刃が、受けロールの凸部に接触するタイプの一部拡大図であり、図31(c)は、受けロールの凸部に孔を設けた孔付き凸部で、切り込み刃が受けロールの凸部に接触しないタイプの一部拡大図である。
図32は、図29の一例における発熱体への互い違いの切り込み15の設置パターンで3列からなる互い違いの切り込み15が5組設けられた平面図である。
図33(a)は、図29の一例における5列の区分け部7を有する1個の発熱体1のすべての区分け部7に切り込み19と繋ぎ部18からなる互い違いの切り込み15が設けられた発熱体1の互い違いの切り込み15と区分発熱部6の関係を示す部分平面図である。
図33(b)は互い違いの切り込み15を設けた発熱体1切り込み方向と直交する方向である長手方向に引っ張った場合の図33(a)の部分の変形状態を示す。互い違いの切り込み15の切り込み設置方向と直交する方向に引っ張ると図33(b)の示すように、互い違いの切り込み15が繋ぎ部18を結び目として切り込み19の長さに相当する網目が形成されるように変形する。引っ張りを除くと図33(a)の状態に示す略互い違いの切り込み15にもどる。これにより、発熱体1は切り込み設置方向と直交する方向である長手方向に伸縮性を持つ。
本発明の切り込み設置装置の他の一例は、図34(a)に示すように、横切り込み設置装置であり、本発明の切り込み設置装置がMD方向に互い違いの切り込み15を設ける装置に対して、TD方向に互い違いの切り込み15を設ける切り込み設置装置の切り込みロールを示した断面図である。TD方向に延びた切り込み用の刃には、所望の長さを有する複数の切欠27が所望の間隔で設けられている。
図34(b)は、切り込みロール24のE−E線に沿う断面図であり、3列からなる互い違いの切り込み刃37が設けられている。図示はしないが、本発明の込み設置装置に同じように、アンビルロールはその面上に前記刃に対面して放射方向に突出する凸部が設けられ、所定の間隔を置いて設けられている。
図34(c)は、本発明の切り込み設置装置で、発熱体のTD方向の区分け部7に設けられた、3列からなる互い違いの切り込み15の一例の一部を示した平面図である。
前記のように、切り込み刃37は、発熱体の区分け部7のみが、アンビルロールである受けロール上の凸部に当接するようにしたことにより、区分発熱部6がロール中心部の凸部の隣接する区分発熱部収納部32に収納され、区分け部7のみが前記凸部により支えられるようにし、切り込み設置が行われるようにした。これにより、加工しにくく、誤差の出易い欠点が除かれた。
本例は発熱体(連続体状区分発熱部発熱体本体)や区分発熱部発熱体の区分け部上に切り込みと繋ぎ部を加工するための装置を示しているが、もちろん本願発明はこれらの切り込み加工に限られるものではない。所望する発熱体や区分発熱部発熱体や区分発熱部や区分け部の形状に従い、切り込みを設ける刃と凸部の形状、位置、大きさ、数、組数等が決められる。
切り込みロール上の刃に対面するアンビルロールの凸部を形成する方法としては、制限はないが、1.食刻により形成する方法、2.凸部を別に件りこれをねじでアンビルロールに埋め込む等の方法。3.凸部を別に件りこれをアンビルロールに埋め込みピン止めする方法。4.凸部を別に件りこれをアンビルロールに埋め込み接着する方法。5.アンビルロール面上に切削加工等により刃型に適合するみぞを設ける方法。6.メッキ方法等が一例として挙げられる。
図35(a)は、本発明の切り込み設置装置に用いられる切り込みロールの一例の斜視図で、複数の区分発熱部収納部32と、切り込み刃36の5組が設けられ、一枚の切り込み刃36には切欠27が設けられ、隣接する切り込み刃36の切欠27はお互いに同軸方向に並ばないように組み合わされている。これにより互い違いの切り込み15が設置できる。
図35(b)は、区分発熱部収納部32を有し、各切り込み刃36が夫々ロールの軸52方向に設けられている切り込みロール29の一例の斜視図である。軸52方向に隣接する切り込み刃36はお互いに円周方向に並ばないように互い違いに組み合わされている。これにより互い違いの切り込み15が設置できる。
図35(c)は、区分発熱部収納部32を有し、切り込み刃37の形成角度(α)を切り込みロール29のロール半径法線から角度0〜45°で進行方向に傾けた切り込みロール29の他の一例の断面図であり、これにより、貫通しやすく、又高速で運転しても傷つける事なく横延伸に支障のない切目を入れる事が出来る。
図35(a)は、発熱体の進行方向であるMD方向に複数組の互い違いの切り込み15を設置するための切り込みロール29であり、図35(b)は、発熱体の進行方向であるMD方向と直交するTD方向に2組の互い違いの切り込み15を設置するための切り込みロール29である。各一組内の切り込み刃35はジグザグ位置に固定されている。
更に本願のように横に切目を入れる場合は単にタテだけの張力では発熱体に刃を貫通きせる事が不充分である場合もあり、その場合、両ロール29、30の少なくとも一方のロールの端部に凸部を設け、発熱体の端部である両耳を把持して、それで横方向の張力をかけることができるので特に有効である。
図36は、本発明の切り込み設置装置の他の一例の正面図を示す。
本切り込み設置装置は、円周方向に切り込み刃35を設けた切り込みロール29と、これに対応した受けロール30に、切り込み刃29と対向する位置に加工凹部43を有する受けロール30を配置し、かつ、この受けロール30の両側に第1ガイドロールと、第2ガイドロールを配置し、切り込みロール29と第1ガイドロールの間に光学検知装置48を配置した切り込み設置装置である。
本切り込み設置装置は、発熱体(連続体状凹凸シート状体本体)に縦方向(MD方向)の切り込みを形成する装置の一例である。
切り込みロール29は、軸52上に間隔を挟んで先端部に複数の円弧状の刃先を有する丸刃35を所定のピッチに並列して組み立てたものである.受けロール30は切り込みロール29と例えば同じ周速で軸の周りを回転する。受けロール30の外周面には発熱体の区分け部に対応して加工凹部43が設けられている。加工凹部43は切り込みロール29の丸刃35の刃先が発熱体に当接する位置に対応するように設けられ、加工凹部の周辺部に発熱体を押え付け、区分け部7に切り込み15が設けられる。尚、受けロール30は押付機構を有する昇降装置によって切り込みロール29に押付けられている。
発熱体は、ガイドロールに導かれて、受けロール30の外周面に沿って切り込みロール29と受けロール30の間を走行する。そして、丸刃35の切欠付き円弧状の刃先と発熱体との当接部において発熱体の区分け部7に切り込みが形成される。更に、前記切り込みロール29と第1ガイドロールの間に配置された光学検知装置48より、切り込みロール29に設けた丸刃35が、発熱体を貫通して、発熱体の上方に露出するのを利用したり、切り込み15の映像を感知したりすることにより、切り込み設置加工が確実に行われていることを確認することができる。
光学検知装置48としては、光センサーやCCDカメラ等が一例として挙げられる。
一例として、受けロール30と切り込みロール29で切り込み設置加工を施した後、検知装置48により、切り込み刃35の円周方向の長さを凸部の基準の長さ、また切り込み刃の間の距離を凹部の基準の長さとして検知することで、発熱体への切り込み設置加工の状態を確認することができる。
例えば、切り込み刃35の1部が欠けてしまい、切り込み設置加工ができない場合は、切り込み刃35間の距離、即ち、凹部の長さが、基準の長さより長いので、所定の切り込みが施されていないことが検知することができる。次に、切り込み刃は正常な状態でありながら、発熱体に切り込み設置加工が施されなかった場合は、切り込み18の長さが、基準の長さより長いいことを検知することで、切り込み18が正常にほどこされていないことを確認することができる。
ここで、切り込み設置加工を施す発熱体を構成する包装材(セパレータも含む)の材質、及び厚みは特に限定されず、連続的に加工するものであればよい。そして、切り込み設置加工の不良箇所を確認した場合、不良箇所のデータを入力することで、この不良箇所を取り除き、カットや製袋等の後加工を行えばよい。また、加工する切り込みは、直線に限らず各種形状のものでもよく、更に、1本だけでなく、2本以上の複数本を加工することも可能である。これは本明細書の全てに適用する。
更に光学検知装置48を不良切り込み検出センサとし、不良切り込みが発生した場合、前記センサの出力信号により切り込み設置装置を停止させ、不良切り込みが継続しないようにすることも出きる。
図36(b)は、本発明の切り込み設置装置の他の一例の断面図を示す。
切り込みロール29を下側に配置し、受けロール30を上側に配置し、ピンチロール51を使用している。
図37は、本発明の切り込み装置の他の一例で、発熱体の区分発熱部6を区分発熱部収納部32に収納し、切り込みロール29の刃35が発熱体の区分け部7に当接し、切り込みを設置している状態の拡大断面図である。
切り込みロール29は、区分発熱部収納部32を有し、3個の刃先を具備した切り込み刃35の最外刃の両側に押さえ部34を有している。受けロール30の孔付き凸部33Zは押さえ部34を有し、それに隣接して区分発熱部収納部32が設けられている。発熱体は切り込みロール29の押さえ部34と受けロール30の押さえ部34において切り込みロール29と受けロール30に接触している。
図38は、本発明の切り込み設置装置の他の一例の断面図である。
本切り込み設置装置は、発熱体に縦方向(MD方向)の切り込みを形成する装置の一例である。
切り込みロール29は、周面に6個の区分発熱部収納部32を設け、前記区分発熱部収納部32を挟んで5組の切り込み刃35を設けてある。
また、切り込みロール29の周面には、刃35に隣接して、最も外側の丸刃の両外側にも、発熱体を受けロール30に押え付ける押え部34が設けられている。
切り込み刃36は先端部には、同図(b)に示すように、複数の円弧状の切り込み刃35と切欠が所定の間隔で設けられた丸刃であり、隣接したは切り込み刃35の切欠はロールの軸方向に対して一直線上に並ばないように配置され、3枚の切り込み刃を一組とし、3枚の切り込み刃35が所定のピッチに並列している。
各組の切り込み刃35を1個の切り込み刃35に変えればミシン目状の切り込みを設ける切り込みロールになる。
受けロール30は切り込みロール29と、同じ周速で軸の周りを回転する。
受けロール30には加工凹部43及びこの加工凹部43に隣接する押さえ部34が設けられている。押さえ部34は、受けロール30の外周面を形成する。受けロール30の外周面というときは、加工凹部43の内面を含まないものとする。加工凹部43は切り込みロール29の丸刃35の刃先が発熱体の区分け部に当接する位置に対応するように設けられている。
切り込みロール29と受けロール30の両端部は発熱体をロール29、30に押え付ける押さえ部34になっている。
尚、受けロール30は押付機構でもある昇降機構によって切り込みロール29に押付けられている。
図38の切り込み設置装置の使用中、ピンチロール等による引き取り力により、発熱体1(連続体状区分発熱部発熱体本体)には縦方向(MD方向)に張力がかかっている。この結果、同図(b)に示すように、受けロール30の押さえ部34と発熱体1とが接触することによる摩擦力により、発熱体1は加工凹部43の上周辺で保持されている。これに加え、発熱体1の両端が押さえ部34によって押え付けられているので、発熱体1は横方向の移動が規制される。発熱体1がこのように保持された状態で、切り込みロールの刃35の円弧状の刃先が、発熱体1の区分け部7に当接して前記区分け部7を押し込む。これにより、発熱体1には横方向の張力(TD方向)が発生する。この張力は、刃35の刃先が区分け部7を貫通し易くなるように作用する。このとき、加工凹部43があるため、切り込みロール29の刃先はこの加工凹部43に受け入れられ、受けロール30に接することはない。
以上のように、発熱体1に縦方向の切り込みを形成する場合、発熱体1にはMD方向、即ち、縦方向の張力がかかっており.しかも、発熱体1は、横方向への移動が規制されている。結果として、発熱体1は受けロール30の加工凹部43に隣接する押さえ部34に架け渡された状態に保持されている。
切り込みロール29の刃35の先端の刃先が発熱体の区分け部7に当接して押し込む際には、刃先が区分け部7を貫通し易くなるように作用する横方向の張力が発熱体に与えられる。この張力により切り込みロールの刃先は容易に区分け部を貫通することができる.これにより、発熱体には欠陥の少ない良好な切り込み16が高速にかつ容易に形成できる。
また、凸部である区分発熱部6は区分発熱部収納部32に収納されるため、刃先が区分発熱部6にに接することは、なく、区分発熱部6は保護される。また加工凹部43があるため、刃先が受けロール30に接することはない。したがって、受けロール30の寿命が格段に長く、長期の連続運転が可能となる。
図39(a)は、本発明の切り込み設置装置28の受けロール30の他の例の一部断面図である。
本例における加工凹部43は長方形状の断面を有しているが、本発明では、加工凹部43の断面形状は、断面形状には制限はなく、長方形状の断面、台形状の断面、半円状の断面等の断面形状の加工凹部43が使用できる。
図38(b)は、F−Fの断面図である。
図38(c)は、本発明の切り込み設置装置28の他の一実施例の断面図であり、表面円周部が、ゴム等の切り込みロールの刃より柔らかい部材で製造されている受けロール30を使用している。
本受けロール30は区分発熱部収納部32と加工凹部42と押さえ部34を有し、区分発熱部収納部32の角部47と加工凹部43の角部47、押さえ部34の角部47とロール本体の両端部46、46の角部47にアールを設けてある。即ち各角部47を略円弧状にしてある。また、押さえ部34及びロール29、30の表面は無地の平坦状でもよいが、少なくとも押さえ部24の1種の1部に凹凸状の模様を設けることが好ましい。ロール29、30の表面には、区分発熱部収納部32の内部と加工凹部43の内部は含まれない。
図39(b)は、本発明の切り込み設置装置28の切り込みロール29と受けロール30にて区分け部7に切り込み16を設置している他の一例で、6個の区分発熱部6を有する区分発熱体本体2が連なった連続本体8の5個の区分け部7に縦切り込み16を設置している状態の一部の断面図である。各区分発熱部6は区分発熱部収納部32に収納され、区分け部7の一部が押さえ部34により押さえられ、切り込みロール29の刃35により所定の区分け部7領域に入れ子状の切り込み19が設置されている。連続本体8の端部は両ロールの両端部46、46の押さえ部47でしかりと押さえられている。
本切り込みロール29は区分発熱部収納部32とロール本体の両端部46、46の押さえ部47と切り込み刃35を有し、区分発熱部収納部32の角部47とロール本体の両端部46、46の押さえ部34の角部47にアールを設けてある。即ち各角部47を略円弧状にしてある。
また、本受けロール30は区分発熱部収納部32と押さえ部34付き加工凹部43とを有し、各押さえ部34の角部47、ロール本体の両端部46、46の角部47にアールを設けてある。即ち各角部を略円弧状にしてある。
また、押さえ部34及びロール29、30の表面は無地の平坦状でもよいが、押さえ部34及びロール29、30の表面から選ばれた少なくとも1種の1部に凹凸状の模様を設けてもよい。ロール29、30の表面には、区分発熱部収納部32の内部と加工凹部43の内部と刃の設置領域は含まれない。
図39(c)は、凹凸模様付き切り込みロール29の正面図である。
図39(d)は、凹凸模様付き受けロール30の正面図である。
図39(e)は、ロールの両端部46、46に凹凸模様のある切り込みロール29の正面図である。
図39(f)は、ロールの両端部46、46に凹凸模様のある受けロール30の正面図である。
図39(g)は、無地の平坦な表面を有する受けロール30の正面図である。
図39(h)〜(n)は、凹凸模様の一例の平面図である。尚、(n)は無地と凹凸模様が混在する一例である。
本発明の切り込み設置装置の他の一例は、図41(a)に示すように、切り込みロール24と受けロール25からなり、切り込みロール24が2方向以上複数の方向に設けられたブロック状切り込み刃27を有し、受けロール25がアンビロールであり、2方向以上複数の方向に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを設けるための切り込み設置装置である。
これにより、2方向以上複数の方向に設けられたブロック状の切り込み刃27を有する切り込みロール24を使用し、2方向以上複数の方向に繋ぎ部と貫通した切り込みが交互に設けられた切り込みを発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に設ける発熱体が得られる。切り込みロールの両端部に押さえ部が設けられているが、受けロールも同様にしてもよい。
図41(b)は、図41(a)のブロック状の切り込み刃27における極太線、太線に対応した互い違い切り込みパターンを示す説明図である。
図44には、切り込み設置装置の他の一例として一対の鋼鉄性横長ロールの断面図が示されている。
該切り込み設置装置28は、複数の区分発熱部収納部32を有する切り込み設置装置28で、一対となり互いに係合して回転することができる。
区分発熱部収納部32を有する切り込みロール29と区分発熱部収納部32を有する受けロール30とからなり、該ロールが一対の横長ロールであり、切り込みロール29は切り込み刃40を有し、受けロール30は受け刃41を有し、区分発熱部6に切り込み16が設置されないように、切り込み刃40と受け刃41からなる切り込み刃と受け刃の嵌合部42を一定間隔でロールに配置するとともに、切り込み刃円周面44の周縁辺を切り刃とし、相互に隣接する切り込み刃40の対向円周面の一部に間欠凹部である切り欠き39を形成し、受け刃の円周面の一部にも間欠凹部である切り欠き39を形成し、切り込み刃と受け刃の嵌合部42に連続本体8を挿入し、当該連続本体8の区分発熱部6以外の領域の少なくとも一部に前記切り込み刃と受け刃の嵌合部42・・42に沿った切り込み17と繋ぎ部18を交互に形成する切り込み設置装置28である。
図45は、G−G線に沿う断面図である。
図46は、切り込み設置装置28の他の一例であり、一対の鋼鉄製横長ロールの断面図である。
ロール29、30には切り込み刃と受け刃の嵌合部42が、所望の間隔をおいて設けられている。ロール29、30の両端部には押さえ部34が設けられ、連続本体8の両耳を押さえ込み、区分発熱部を切り込み刃と受け刃の嵌合部42間に収納する構造になっている。
ロール29、30にそれぞれ一定幅に成形された角形の切り込み刃と受け刃の嵌合部42であり、その一方の受け刃41は他方の切り込み刃40と、一方の切り込み刃40は他方の受け刃41に適度の深さで噛み合わされている。
ロール29、30における、切り込み刃円周面45の周縁辺に切り込み刃を形成してある。
各ロール29、30の切り込み刃40は、相互に隣接する切り込み刃40の対向円周面の一部に間欠凹部である切欠39を形成し、その切り込み刃40の長さ(切り欠きの端部から隣接切欠の端部までの最短距離)と切欠39の長さを成形し、それぞれ任意に設定できる。
下段のロール30において、基準となる受け刃41の切欠39を頂上部に位置したときは、他の切欠39は下端部に位置している。
また、切り込み19と繋ぎ部18は、ロール29、30の切り込み刃と受け刃の嵌合部42の切り刃35Zの長さ(切欠の端部から隣接切欠の端部までの最短距離)と切欠39の長さによって設定される。その例としては、切り刃35Zの長さが約10mm、切欠39の長さが約3mm等が一例として挙げられる。
また、切り込み19と繋ぎ部18から構成される一列の切り込み15と隣接する一列の切り込み15との間隔は、切り込み刃と受け刃の嵌合部42の幅によって設定される。
1個の区分け部に設けられる一列以上の切り込み15から構成された一組の切り込み15と隣接した他の区分け部に設けられる他の組の切り込み15との間隔は、切り込み15を設ける条件(区分け部7の間隔等)に従って所望の間隔に設定する事ができる。
また、上記は180°毎に切欠42を設けた例であるが、45°毎、120°毎等の任意の角度に切欠39を設定してもよい。
また、切欠39は、各切り込み刃40や各受け刃41の軸方向の一方向に設けてある。
本発明の切り込み設置装置を、図47(a)に示す。
切り込みロール29及び受けロール30を有し、受けロール30の両端部に連続本体8の両端部(複数の発熱体が連なる連続体である場合は、連続体の両端部)を支える押さえ部34を設け、切り込みロール29の各切り込み刃と受け刃の嵌合部42に隣接して更に区分発熱部収納部32を設けた以外は第4の切り込み設置装置28と同様である。受けロール30又は双方のロール29、30に同形式の区分発熱部収納部32を設けてもよい。
図47(b)は切り込みロール29の切り込み刃40は切欠42と切り刃35Zを有し、受けロール30は切り込みロール29の切り込み刃40と嵌合する受け刃41を有し、各刃40、41が嵌合し回転することにとより切り込み19と繋ぎ部18からなる切り込み15を1本形成する。
図47(c)は切り込み15を2本形成する。
図47(d)は切り込み刃40と受け刃41の少なくとも一方に切欠39を有し、切り込み16を3本形成する。
また、
1)切欠39を各切り込み刃40を一方向に向けて設けたり、
2)切欠39を隣合う切り込み刃40に対向して設けたり、
3)切欠39を、一つおきの切り込み刃40の水平幅方向全体に亘つて設けたり、
4)切欠39を切り込み刃40の幅方向全体に亘って適度の角度θに設定して設けてもよい。前記の関係は、本明細書の他の切り欠きを有する切り込み刃にも適用する。
図47(a)は、本発明の脱着クラッチ付き切り込み設置装置の他の一例の正面図である。
本クラッチ付き切り込み設置装置は、タイミングベルト等のベルト60による区分発熱部収納部32を有する切り込みロール29と加工凹部43と区分発熱部収納部32を有する受けロール30を連結した例である。両ロール29、30の状態を保持する機構として用いられる着脱クラッチ58(以下クラッチという)が歯車56と駆動源の歯車(図示せず)より同期駆動されている歯車56との間に設けてある。
図47(a)は、両ロール29、30駆動方法の一例であり、駆動源からの駆動力をベルト60により伝達し、両ロール29、30の同期を取っている例の正面図である。
駆動源の歯車より同期駆動きれてわる歯車56とこれに噛み合う歯車56を経て、クラッチ58を介し歯車56、更にこれと噛み合う歯車55Zにより受けロール30の軸52に取付けられた歯車55が駆動される。
一方受けロール30の歯車55よりベルト60を経由して、切り込みロール29の軸52Zに取付けられている歯車55を駆動する。
また、切り込みロール29と受けロール30とは、噛み合っていないが、切り込みロール29の歯車55と受けロール30の歯車55はベルト60により連結されているので、両ロール29、30は駆動されている。クラッチ60を切ると両ロール29、30は停止する。尚、一度両ロール29、30を停止させるためにクラッチ60を切っても、クラッチ60を再び入れた時、クラッチ60は一点でしか入らないようにしてあるので、カットロール29での断裁位置に対する切り込みの位置の位相は正確に保たれるようにしてある。
また、切り込みロール29の軸53はジョイント78によりベルト60に連結して歯車55を有する軸52Zに連結されている。
図47(b)は、駆動部から伝達された駆動力が、歯車56より噛み合いにより歯車55Zにより伝達され、受けロール29の軸52が回転することにより、歯車55、55が噛み合うようにして両ロール29、30が同期を取っている例の正面部分図である。
図47(c)は、駆動部からの駆動力が歯車56からチェーン59を介してそれぞれの歯車55に伝達され、両ロール29、30が同期を取っている例の正面部分図である。
尚、図47(c)では切り込みロールはジョイント78付き軸53、52Zを使用している。
また、図47(a)、(b)、(c)では昇降装置とストッパーを省略している。
図48(a)は本発明の切り込み設置装置の他の一例であり、駆動源からの同期をチェーン59にて行い、昇降装置61によるロール29の移動を説明したものである。回転軸52、52が平行な区分発熱部収納部を有する切り込みロール29及び加工凹部43と区分発熱部収納部32を有する受けロール30によって構成される。
切り込みロール29は軸位置が固定されている受けロール30に向けてエアシリンダー等の昇降装置61により押し付けられている。切り込みロール29の周面には展開すると発熱体に切り込みを形成する刃が設けられているが、両ロール29、30とも、区分発熱部収納部を有しており、受けロール30の周面は平坦である。また、駆動源からの軸53に固定されている歯車56、56と各ロール29、30への駆動力は、チェーン59を通じて切り込みロール29と受けロール30にそれぞれ伝えられ、両ロール29、30の同期を取ると共に、切り込み設置装置以外の装置とも同期をとっている。
ここで切り込み刃35を他の形状の切り込み刃35にを変えることにより、多種類の形状の切り込み16を形成することができる。
図48(d)は、隙間調整板63の部分の拡大正面図である。
両ロール29、30の隙間の微調整をするときは、所定隙間になるように、隙間調整板63をロール29、30の軸方向に押し込む構成が好ましい一例として挙げられる。押し込む構成は制限はないが、スプリングにより押し込む構成や、ボルト/ナット式等のねじにより押し込む構成等が一例として挙げられる。
こうすると切り込みロール29の刃35の先端は、つねに受けロール30に接触することがないので、刃35の寿命を伸ばすことができる。
また本例の2本のロールの硬度は、受けロール30の表面又は加工凹部43内面の硬度を切り込みロール29の刃35の硬度より高くした場合は本例のようにすることが好ましい。
また、前記のようにチェーン80を使い、発熱体62の送り速度に同調する以外に、切り込みロール29と受けロール30はたがいに反対方向に回転させるため歯車を使い、発熱体の送り速度に同調するようそれぞれ独立したモーターでそれぞれを回転してもよい。
切り込まれる力の作用と周辺に発生する歪みの影響で発熱体に切り込みが形成される。
また2本のロール29、30の硬度を、切り込みロール29の刃35の硬度を受けロール30の表面の硬度より高くした場合は、切り込みロール29の刃を受けロールの35表面に当接するようにしてもよい。この場合、受けロール30は、高価な回転刃35の刃先の摩耗を少なくするために、高度の低い材料である、ゴム、プラスチックなどの高分子材料で溝成することが好ましい。
本例の切り込みロール29と受けロール30の離合について説明する。
駆動源からの駆動力を同期を取ってロールに伝達する仕組みは、区分発熱部収納部32を有する切り込みロール29側では、駆動源側の歯車56と切り込みロール30側の歯車55がチェーン59により連結され、調整歯車57によりチェーン59が張られている。加工凹部43を有する受けロール30側では、駆動源側の歯車56と受けロール30側の歯車55がチェーン59により連結されている。
切り込みロール29には歯車55が軸52に固定されており、受けロール30にも歯車55が軸52に固定されている。
切り込みロール30には昇降装置61が設けられている。この昇降装置61は押付機構も兼ねている。
昇降装置61は、ロール29を昇降させるエアーシリンダである。
昇降装置61により、切り込みロール29を受けロール30から離し、また切り込みロール29を受けロール30に近付けることができる。
発熱体を最初に受けロール30と切り込みロール29との間に導入する場合、受けロール30と切り込みロール29とは、離しておくほうが導入がしやすい。また、発熱体の包装材として熱可塑性樹脂からなる包装材を使用した場合、切り込みロール29の切り込み刃35を加熱する場合は、受けロール30と切り込みロール29とを離しておかなければならない。そうでないと発熱体を導入できない。そのため、昇降装置61で切り込みロール29を受けロール30から離せるようにしている。
受けロール30の支柱67には脱着可能なスライド式隙間調整板64が所定の場所に設けられている。ロール29、30間の隙間を所定の隙間に設置する場合は、位置決めピン62でロール29、30の回転を止め、隙間調整板64を設置し、切り込みロール29を昇降装置61で、受けロール30に押しつけ、位置決めピン62と隙間調整板孔64とで案内しながら、昇降装置61により、支柱67に沿って移動式できるガイド筒66にベアリング68を介して固定された切り込みロール29が徐々に受けロール30に近付くとき、ガイド筒66の底枠が隙間調整板63に挿入される。これにより、切り込みロール29の刃55が受けロール30の加工凹部43に位置合せされる。切り込みロール29と受けロール30にはそれぞれ位置決めピン62、62が設けられ、各ロール29、30の回転位置を所定の位置にして隙間調整板63に収納できる。
尚、切り込み設置装置が稼働しているときは位置決めピン62は外しておく。
本例によれば、切り込みロール29の刃35が受けロール30の加工凹部43に受け入れられるように切り込みロール29と受けロール30との相対的な位置合せを兼ねた隙間調整板63と位置決めピン62を備えている。したがって、切り込みロール29と受けロール30とを近付けていったときに切り込み刃35がかならず加工凹部43に受け入れられ、加工凹部43の底にも接触しないので、切り込み刃35を傷めることがない。
図48(b)は、駆動源からの駆動力を同期を取って、切り込みロール29に伝達仕組みで、駆動源側の歯車56と切り込みロール29側の歯車55がチェーン59により連結され、調整歯車57によりチェーン59が張られている状態の側面図である。
図48(c)は、切り込みロール29が受けロール30から離された状態の歯車55、56と調整歯車57とチェーン59の状態を示す側面図である。
図48(a)では、切り込みロール29に昇降装置61が設けられ可動式になっているが、これとは、逆に、切り込みロール29を支柱67に固定し、受けロール30を支柱67に設けられたガイド筒66に固定し、昇降装置61により、受けロール30を押し上げる構造、即ち、昇降するようにしてもよい。隙間調整板63や位置決めピン62等はそれに対応できるように修正すればよい。また、図49(a)において、切り込みロール29と受けロール30とを入れ替えてもよい。
図48(e)は、回転軸が平行な切り込みロール29及び受けロール30によって構成される。受けロール30は軸位置が固定されている切り込みロール29に向けて、エックスパンダー等の可動式支持部材28により押し付けられている。
尚、本発明の切り込み設置装置における位置合わせを含めた切り込みロール29と受けロール30の離合機構は、前記の以外の機構も、切り込み設置装置の機能が保たれれば適用でき、その形式は任意とする。
可動構造のロール支持部材を押圧移動する作動機構としては、シリンダーの外にモータの回転に従ってロッド等を突出する形式のものや、モータによって回転するカム円盤を用いる形式のもの等が一例として挙げられる。
また、駆動源からの駆動力を同期を取ってロールに伝達仕組みは、本例の駆動源側の歯車56と切り込みロール29側の歯車55がチェーン59により連結される仕組みを示したが、各ロールを同期をとった独立したモーター等の動力源を使用してもよい。
図49(a)は、本発明の切り込み設置装置の他の一例で、区分発熱部収納部32を有する切り込みロール29の切り込み刃35を発熱体の包装材の溶融開始温度以上の適温に加熱されて、加工凹部43と区分発熱部収納部32を有する受けロール30は冷却されて回転するようにしてある。
即ち、切り込みロール29と、それに対応した表面が軟質ゴムからなる受けロール30からなる切り込み設置装置において、切り込みロール29の切り込み刃35は下方に設けた加熱槽等の加熱装置73内でヒーター77で加熱されたシリコン油75浴中に下部を浸漬されて切り込み刃35を発熱体の包装材の溶融開始温度以上の適温に加熱されて回転し、受けロール30は下方に設けた水槽等の冷却装置74内の水76に下部を浸漬され、受けロール30を冷却して回転する。受けロール30に付着した水76は布又はスポンジで拭きとられ、飛散や発熱体への付着は防止される。
水槽には水を冷却する水循環式冷却装置等の冷却手段を設けてもよい。
冷却装置74としては、制限はなく、前記冷却用水槽以外に冷風装置、クーラーが一例として挙げられる。
切り込み刃55に付着したシリコン油75は布又はスポンジで拭きとられ、飛散や、発熱体への付着は防止される。
図49(b)は、切り込みロール29の内部に設けた孔に設置された電熱ヒーター77を有する切り込みロール29の一例を示す。
受けロールの表面を構成する低硬度の材料としては、制限はないが、高分子物質が好ましい。
1)エラストマー、
2)ある程度の弾性変形が可能なプラスチックス、
3)皮や布に樹脂を含浸させたもの、
4)皮や布そのもの
等が一例として挙げられる。
エラストマーが、硬度を適宜に選ぶことが出来、かつ製作も容易であるので好ましい。
受けロールに、冷却後、連続体状区分発熱部発熱体と接触するまでの間に水分ふき取り装置を設けてもよい。
本発明において、
1)縦方向(MD方向)に切り込み入れる場合は
切り込みロールは、丸刃を軸上に設けたり、所定の並列ピッチで複数の刃を組合せればよく、断続切り込みは丸刃外周に切欠きを設けたり(前記刃の刃先に切欠きを設けたり)、小さい刃を間隔をおいて外周に設ける(刃の外周を分割して軸方向の溝を切り、これに帯状の刃を植え込む方法)ことが好ましい。
2)横方向(TD方向)に切り込み入れる場合は
切り込みロールは、軸方向に沿って、長い刃を設けたり、所定の並列ピッチで複数の刃を組合せればよく、断続切り込みは長い刃に切欠きを設けたり(前記刃の刃先に切欠きを設けたり)、小さい刃を間隔をおいて軸方向に沿って設けたり(刃の外周を分割して軸方向の溝を切り、これに帯状の刃を植え込む方法)、所定の並列ピッチで複数の刃を組合せることが好ましい。
双方とも、複数個の領域に切り込みを設置する場合は、前記刃からなる組を所定の間隔をおいて、複数組、設ければよい。
本発明において、切り込み刃の加熱は、1)ロールの内部からの加熱例えば、ヒータなどによる加熱、2)外部からの輻射、又は3)油浴による加熱の少なくとも何れかでもよい。
縦切り込み設置用、横切り込み設置用の回転刃も共に同様である。切り込み刃を発熱体を構成する包装材の融点以上に加熱できればどのような加熱手段も用いることができる。
このとき受けロールを冷却するようにしてもよい。
受けロールの冷却は、受けロールの内部冷却方式、外部空冷方式、或いは、外部水冷方式などのいずれの冷却方法も用いることができるが、外部に空気を吹きつけて冷却する方法が最も簡単で実用的である。
ロールの冷却液体は、通常は水が用いられ、ロールの下半分を水槽に浸す等の方法が用いれれる。受けロールの冷却後、発熱体と接触するまでの間に水分ふき取り装置を設けてもよい。
受けロールを冷却すれば、連続体状区分発熱部発熱体を構成する包装材は溶け過ぎず、刃が抜ける時に溶けた樹脂が付着して、適正な切り込みの形成が困難になることがなく、受けロールの表面の熱による劣化の虞も少なくなる。
前記切り込み設置装置及び本明細書で説明した切り込み設置装置は、互い違いの切り込み設置装置の使用した場合を例に取り説明してきたが、切り込み刃35等を変更すれば、ミシン目状の切り込み設置装置に使用できる。また、繋ぎ部なしの連続切り込み設置できる。
本発明の発熱体の製造方法を、図50〜図56の切り込み付きの発熱体の製造方法を使用して詳細に説明する。
本発明の発熱体の製造方法は、凹凸シート状体の1種であり、発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、区分け部は区分発熱部とその隣接する区部発熱部との間の間隔であり、区分発熱部が凸状物であり、区分発熱部以外が凹状物であり、複数の区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体を使用し、切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方のロールが切り込み刃に影響されない凸部収納部を有し、両ロールの間に凹凸シート状体を通することにより、凹部の少なくとも一部に貫通した切り込みを断続的に設ける機能を有する凹凸シート状体の凹部に切り込みを設ける凹凸シート状体用切り込み設置装置の回転する両ロール間に、連続体状区分発熱部発熱体を挿入し、移送しながらその進行するに伴つて前記回転体に接触させ前記連続体区分発熱部発熱体上に前記切り込みロールの刃によって前記各区分発熱部発熱体の区分発熱部以外の凹状物である凹状領域の少なくとも一部に、切り込みと繋ぎ部が交互に設けられた、貫通した切り込みを設ける発熱体の製造方法であり、切り込み付き発熱体の製造方法である。
また、本発明の切り込み付きの発熱体の製造方法は、発熱組成物を有する区分発熱部と区分発熱部との間隔であり、発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、2個以上、より好ましくは3個以上更に好ましくは4個以上複数の区分発熱部からなる発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体本体を製造する第1工程と、発熱組成物を有する区分発熱部と区分発熱部との間隔であり、発熱組成物を有しないシール部である区分け部とからなり、複数の区分発熱部からなる発熱体が帯状に連続的に連なる連続体状区分発熱部発熱体本体を長手方向に移送しながら前記各発熱体の区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、切り込みと繋ぎ部から構成された貫通した切り込みを設ける第2の工程と、切り込みを設けられた各発熱体を切断により切り離して発熱体を製造するカットを行う第3の工程、切り込みを設けられた各発熱体をカットにより切り離して発熱体を製造する第3の工程とを有し、第2工程の後に第3工程を配置することにより貫通した切り込みを設けた発熱体を製造する発熱体の製造方法であり、また、前記第2工程の切り込み設置加工が複数の列の切り込みを1組として複数組の切り込みを設置する加工であり、各組の複数の列の切り込みを2回以上の切り込み加工に分けて設置する発熱体の製造方法であり、また、前記切り込みが、互い違い切り込みである発熱体の製造方法であり、また、前記切り込みがミシン目状切り込みである発熱体の製造方法である。
これにこれにより、単体の切り込み付きである発熱体が製造できる。
また、前記切り込み設置装置を用いて、切り込みを設置する方法も本発明の発熱体の製造方法に含まれる。
図50に示す発熱体の製造装置は、複数の区分発熱部がシール部である区分け部を間隔として設けられた発熱部を有する発熱体を製造し、互い違いの切り込みを設けて、カットをし、切り込みを設けた付き発熱体の製造装置である。上手にある基材供給ロール54から基材8が区分発熱部形状の貫通孔49を複数有する円筒体の発熱組成物成形体製造装置48に送られ、前記円筒体内に設置された発熱組成物供給装置50から前記貫通孔49を通して基材8上に発熱組成物3が発熱組成物成形体4として供給され、次に被覆材供給ロール55から供給された被覆材9が被せられ、シールロール56にて発熱組成物成形体4の周縁部及び発熱組成物成形体の周辺部がヒートシールされる。次に1台で構成された互い違いの切り込み設置装置57に供給され、区分け部に3列からなる互い違い切り込みが形成され、次にカットロール59に供給され、発熱体にカットされ、図51(b)の平面図に示した互い違いの切り込み付きの発熱体1を得る。
図51(a)は、切り込み15設置加工状態の一例を示す平面図である。
区分発熱部6と区分け部7を有する発熱体1が進行方向に切り込み設置装置に供給され、各区分け部7に互い違いの切り込み15が設けられ、次の工程に供給される。
図54及び図55は2台で構成されている互い違いの切り込み設置装置による発熱体1への互い違いの切り込み設置加工状態の一例を示す平面図であり、3列からなる互い違い切り込み15の形成パターンを示した一例である。
区分発熱部6と区分け部7を有する1個分の発熱体1が進行方向に連続的に設けられた発熱体1が互い違いの切り込み設置装置に供給され、各区分け部7に1台目の互い違いの切り込み設置装置により、3列からなる互い違い切り込み15の中央部の2列目が形成される。次に2台目の互い違いの切り込み設置装置により、両端部の1列目と3列目が形成され、各区分け部7に完成された互い違いの切り込み15が設けられ、次の工程に供給される。
本発明の発熱体製造装置は図55に示した装置に限らず、図56に示すようにしてもよく、発熱体が製造できれば如何なるものでもよい。
前記互い違いの切り込み付きの発熱体製造方法は、切り込み刃等を変更すれば、ミシン目状の切り込み付きの発熱体製造方法になる。
切り込み設置装置を使用したミシン目状の形成方法を説明する。
図29及び図31に示す3本刃からなる切り込み刃26を有する切り込みロール24に替えて、1本刃からなるミシン目状切り込み用切り込み刃を有する切り込みロールを使用する。
切り込みロール24のミシン目状切り込み用切り込み刃26の刃先は、切り込みロール24とアンビルロール25とが互いに係合して回転するに従い、アンビルロール25の凸部28の頂部に当接する。両ロール24、25間に区分け部を有する発熱体を供給すると、凸部28の上に重なる区分け部にミシン目状の切り込み用刃26が切り込まれ区分け部に切り込みを設け、1列のミシン目状の切り込みが各区分け部に形成される。
発熱体の区分発熱部は区分発熱部収納部に収容され、切り込みの邪魔にならない。
以上のように、本発明の切り込みを有する発熱体の製造方法は、前記切り込み設置装置を使用することにより、区分け部に精度よく切り込みを設けることができ、互い違いの切り込み及び/又はミシン目状の切り込みを有する発熱体が効率よく、高収率で得られた。
本発明の発熱体は、各種形状、厚み、温度帯のものが得られるため、通常の身体採暖用の外、関節用、美顔用、目用、痩身用、点滴液加温・保温用、温熱湿布用、薬剤カイロ用、頚部用、腰用、マスク用、手袋用、痔瘻用、或いは、肩痛、筋肉痛、生理痛等の症状緩和胤座布団用、手術中の人体加温・保温用、温熱シート用、蒸散芳香用、腹部用、蒸散殺虫用、療治療用等の各用途に用いることができる。更に、機械類やペット等への加温・保温用等へ利用できる。
(a)本発明の発熱体の一例を示す平面図である。(b)A−A線に沿う断面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。(b)B−B線に沿う断面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。(b)C−C線に沿う断面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。(b)D−D線に沿う断面図である。 発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の発熱体の他の一例を示す平面図である。 (a)〜(l)本発明の互い違いの切り込みの一例を示す平面図である。 (a)〜(f)本発明のミシン目状の切り込みの一例を示す平面図である。 (a)〜(r)本発明の貫通穴の一例を示す平面図である。 (a)(b)本発明の上ロールの刃とアンビロールの凸部の対応位置を示す一例の平面図である。 (a)〜(d)本発明の上ロールの刃とアンビロールの凸部の対応位置を示す他の一例の平面図である。 (a)図29のZ−Z線に沿う断面図である。(b)本発明の上ロールの刃とアンビロールの凸部の対応位置を示す他の一例の断面図である。(c)本発明の上ロールの刃と凸部の無いアンビロールの対応位置を示す他の一例の断面図である。 図29の一例における発熱体への互い違いの切り込みを設置する加工状態を示す部分拡大図である。 (a)図29の一例における発熱体の互い違いの切り込みと区分発熱部の関係を示す平面図である。(b)図29の一例における発熱体を互い違いの切り込みと直交する方向に引っ張った状態を示す平面図である。 (a)本発明の一例である切り込み設置装置の平面図(b)同側面図(c)切り込み結果を示す図 (a)本発明の切り込みロールの他の一例を示す斜視図である。(b)本発明の切り込みロールの他の一例を示す斜視図である。(c)本発明の切り込みロールの他の一例を示す断面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す断面図である。(b)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す断面図である。 本発明の切り込み設置装置の他の一例における発熱体の区分け部への互い違いの切り込みを設置する加工状態を示す部分拡大図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す断面図である。(b)F−F線に沿う断面図である。(c)本発明の切り込み設置装置の切り込みロールと受けロールの対応位置を示す他の一例の断面図である。 (a)本発明の受けロールの他の一例を示す一部断面図である。(b)本発明の切り込み設置装置の他の一例における発熱体の区分け部への互い違いの切り込みを設置する加工状態を示す一部断面図である。(c)は、凹凸模様付き切り込みロールの正面図である。(d)は、凹凸模様付き受けロールの正面図である。(e)は、凹凸模様付き切り込みロールの正面図である。(f)は、凹凸模様付き受けロールの正面図である。(g)は、無地の平滑な表面を有する受けロールの正面図である。(h)〜(n)は、凹凸模様の一例の平面図である。 (a)本発明の受けロールの他の一例を示す一部断面図である。(b)本発明の受けロールの他の一例を示す一部断面図である。(c)本発明の受けロールの他の一例を示す一部断面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す斜視図である。(b)、(c)切り込み刃のパターンを示す説明図である。 図41(a)の切り込みロールで形成された切り込みを示す平面図である。 他の切り込みを示す平面図である。 本発明の切り込み設置装置の他の一例による切り込み示す平面図である。 本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す正面図である。 F−F線に沿う断面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す正面図である。(b)〜(d)本発明の切り込み設置装置の他の一例の他の切り込み用の刃の一例を示す正面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す正面図である。(b)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す一部正面図である。(c)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す一部正面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す断面図である。(b)〜(e)同装置の隙間調整板付近の一部正面図である。 (a)本発明の切り込み設置装置の他の一例を示す断面図である。(b)本発明のヒーター付き切り込みロールの一例を示す断面図である。 本発明の切り込み付きの発熱体の製造装置の一例の説明図である。 (a)図55の切り込み付きの発熱体の製造装置による連続体状発熱体への互い違いの切り込み設置加工状態の一例を示す平面図である。(b)図55の切り込み付きの発熱体の製造装置により製造された発熱体の一例を示す平面図である。 (a)図55の切り込み付きの発熱体の製造装置による連続体状発熱体への互い違いの切り込み設置加工状態の他の一例を示す平面図である。(b)図55の切り込み付きの発熱体の製造装置により製造された発熱体の他の一例を示す平面図である。 本発明の切り込み付きの発熱体の製造装置の他の一例の説明図である。 図55の切り込み付きの発熱体の製造装置による連続体状発熱体への互い違いの切り込み設置加工状態の一例を示す平面図である。 本発明の他の切り込み付きの発熱体の製造装置よる連続体状発熱体への互い違いの切り込み設置加工を説明するための側面図。 本発明の切り込み付き発熱体の外形状の一例を示す平面図である。
符号の説明
1発熱体(凹凸シート状体)
4発熱組成物成形体
6区分発熱部
7区分け部
8基材
9被覆材
10ナイロン製不織布
11多孔質フィルム
12ポリエチレンフィルム
13粘着剤層
14セパレータ
15切り込み
18繋ぎ部
19切り込み
21ノッチ(Vノッチ、Uノッチ、Iノッチ等)
22貫通穴
23ミシン目状の切り込み
24、29切り込みロール
25、30受け口ール
27切り欠き
28Zブロック状切り込み設置装置
32区分発熱部収納部(凸部収納部)
33凸部
34押さえ部(受け部)
35切り込み刃
35Z切り刃
36切り込み刃
37(ブロック状)切り込み刃
39切り欠き
40切り込み刃
41受け刃
42切り込み刃と受け刃の嵌合部
45円周面
42切り込み刃と受け刃の嵌合部
48光学検知装置
49第1ガイドロール
50第2ガイドロール
51ピンチロール
52軸
52Z軸
53軸
54アール(略円弧状)
55歯車
55Z歯車
56歯車
57調整歯車
58クラッチ
59チェーン
60ベルト(タイミングベルト等)
61昇降装置(エアシリンダー等)
62位置決めピン
63隙間調整板
64隙間調整板孔(位置決め孔)
65スライド軸
66ガイド筒
67支柱
68ベアリング
69可動式支持部材(エキスパンダー等)
70ガイドロール
71送風機
72拭き取り装置
73加熱装置(油槽等)
74冷却装置(水槽等)
75シリコーン油
76水
77ヒーター
78ジョイント
79冷却手段(循環式水冷却装置等)
83貫通孔
84発熱組成物供給装置
85固定磁石
86支持板
87ベルト
88基材供給ロール
89被覆材供給ロール
90シールロール(ヒートシールロール、圧着シールロール)
99凹凸模様

Claims (19)

  1. シール部である区分け部を間隔として複数の区分発熱部が間隔をおいて設けられた発熱体において、前記区分発熱部が、酸素と接触して発熱する発熱組成物から構成される発熱組成物成形体を含有し、更に、前記区分発熱部がストライプ状に設けられ、且つ、少なくとも一つ以上の前記区分け部の一部に、切り込みを有することを特徴とする発熱体。
  2. 前記切り込み間の繋ぎ部は、前記切り込みよりも短いことを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  3. 前記切り込みを、互い違いに設けたことを特徴とする請求項1又は2に記載の発熱体。
  4. 前記発熱組成物成形体は、接着剤を介して支持体の非伸長性の部分にストライプ状に設けたことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の発熱体。
  5. 前記区分け部は、交差するようにして設けられ、交差した領域に前記切り込みを設けたことを特徴とする請求項1乃至4に記載の発熱体。
  6. 前記交差した領域に、前記区分け部の延出方向に変形できる貫通穴を設けたことを特徴とする請求項5に記載の発熱体。
  7. 発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とを備え、前記区分発熱部は凸状に前記区分け部を介して複数設けることにより凹凸状に形成された発熱体において、少なくとも前記区分け部の一部に切り込みを設ける発熱体の製造方法であって、切り込み刃を設けた切り込みロールと、受けロールとの間に、前記発熱体の凸部を収納することができる溝部を形成し、前記両ロール間に、前記発熱体を通過させ、前記区分け部に切り込みを設けることを特徴とする発熱体の製造方法。
  8. 前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けるとともに、前記区分発熱部以外の少なくとも一部に繋ぎ部と切り込みからなる切り込みを隣接して互い違いに配置することを特徴とする請求項7に記載の発熱体の製造方法。
  9. 前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けるとともに、前記区分発熱部以外の少なくとも一部に繋ぎ部と切り込みからなる切り込みを隣接して互い違いに配置することを特徴とする請求項7に記載の発熱体の製造方法。
  10. 前記発熱体に対して、前記切り込み刃による切り込みを2回以上に分けて設けることを特徴とする請求項7乃至9の何れかに記載の発熱体の製造方法。
  11. 複数の前記区分発熱部からなる区分発熱部発熱体が連続する連続体状区分発熱部発熱体を製造する第1工程と、前記連続体状区分発熱部発熱体を移送しながら、前記各区分発熱部発熱体の前記区分発熱部以外の領域の少なくとも一部に、貫通した切り込みと繋ぎ部から構成された前記切り込みを設ける第2の工程と、前記切り込みが設けられた前記連続体状区分発熱部発熱体を切断により切り離して各発熱体にカットする第3の工程とを有し、前記切り込みと前記繋ぎ部が交互に設けられた発熱体を製造することを特徴とする請求項7乃至10の何れかに記載の発熱体の製造方法。
  12. 発熱組成物を有する区分発熱部と発熱組成物を有しないシール部である区分け部とを備え、前記区分発熱部は凸状に前記区分け部を介して複数設けることにより凹凸状に形成された発熱体において、少なくとも前記区分け部の一部に切り込みを設ける切り込み設置装置であって、1枚以上の切り込み刃を有する切り込みロールとそれに対応した受けロールを有し、少なくとも一方の前記ロールが凹凸状に形成された前記発熱体の凸状体が切り込みに影響されないように、前記凸状体を収納可能な収納部を有することを特徴とする切り込み設置装置。
  13. 前記切り込み刃は、円筒状に形成された前記切り込みロールの軸に対して平行方向、前記軸に対して垂直方向及び前記軸に対して傾斜方向のうちから選ばれた少なくとも1方向に設けたことを特徴とする請求項12に記載の切り込みを設置装置。
  14. 前記切り込み刃は、切欠を設けた刃又は前記ロール上に間隔をおいて設けられた刃から選ばれた少なくとも1種であり、繋ぎ部を介して貫通した切り込みを形成するものであることを特徴とする請求項12又は13に記載の切り込みを設置装置。
  15. 前記切り込み刃を互い違いに隣接して配置したことを特徴とする請求項14に記載の切り込み設置装置。
  16. 前記受けロールは、前記切り込みロールに設けられた刃の受け具を有することを特徴とする請求項12乃至15の何れかに記載の切り込み設置装置。
  17. 前記受けロールは、前記切り込み刃に対応した受け刃を有することを特徴とする請求項12乃至16の何れかに記載の切り込み設置装置。
  18. 前記切り込みロールに設けられた刃の形成角度を、前記ローラ半径方向に対して、0〜45°の角度で、周方向に傾けることを特徴とする請求項12乃至17の何れかに記載の切り込み設置装置。
  19. 前記切り込みロールと前記受けロールの少なくとも1種を変位させる変位手段を有することを特徴とする請求項12乃至18の何れかに記載の切り込み設置装置。
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