JP2007185398A - 発熱体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 発熱組成物の保温性を高め、発熱組成物の酸素(空気)との酸化反応をスムーズに進行させ、少ない発熱源を用いて、広い保温面を確保する省エネ性に優れた狭面積発熱源/面保温発熱体、低コストの短時間発熱性発熱体、使用前までの発熱組成物の密閉保存性に優れた発熱体の提供する。
【解決手段】 空気と接触して発熱する発熱組成物を収容した区分発熱部を、区分け部を介して3個以上設けた発熱体であって、前記区分発熱部を覆うようにして通気調整材を設け、前記区分発熱部の幅を0.1mm以上〜25mm未満とし、前記区分け部の幅を0.1〜70mmとし、前記通気調整材は、前記区分発熱部及び前記区分け部とに接着層を介して取り付けずに、前記発熱体の外縁部に取り付けられていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、発熱体に関する。
鉄粉、活性炭、塩類、吸水性樹脂、水等からなる発熱組成物を通気孔を有する収納袋(以降、内袋と称す)に封入した使いすてカイロはその簡便性により広く普及している。
通常、内袋は、包装用の実質的に非通気性のプラスチックフィルム袋(以降、外袋と称す)に収納して保存され、使用の際は、外袋を破って内袋を取り出し使用に供される。
そして、使いすてカイロの内袋としては、不綾布にシーラントとしてポリエチレン等を重層した袋素材に針穴を開けて通気性を付与したものや、微細連続気孔を表面及び内軌言有するいわゆる多孔質フィルムを不織布等に積層したものが一般的である。
また、試みとして、特許文献1には、不織布からなる内袋の最上表面に非透湿性でガスバリヤー性のフィルムを貼合する試みが開示されている。
また、特許文献2には、通気孔を設けたプラスチックフィルム製の収納袋に発熱組成物を封入するとともに、前配通気孔を覆うように剥離可能な状態で更に非通気性のプラスチックフィルムを密着貼合させた使いすてカイロが開示されている。
しかしながら、従来の発熱体は発熱部が1つであり、発熱組成物を覆う、通気孔を有する通気面とその通気孔を剥離可能な状態で覆う非通気性のプラスチックフィルムが空間を設けないで積層されている状態であった。そのため、発熱組成物の保存性を考慮し、通気孔を特定領域に集中させると、発熱組成物全体への酸素の流通が滞り、部分発熱になり、通気孔から遠い場所の発熱組成物の発熱が阻害されていた。
また、一定の面積以上を短時間だけ温めたいとの要望に答えられる短時間発熱用の発熱体においては、発熱組成物の量を減らし、発熱時間の少ない発熱体を作成しても、発熱組成物の量が少ないため、多孔質フィルムを使用した減圧・圧縮系の仕組みがうまく働かず、使用中に発熱組成物が偏り、発熱体全体の均一的発熱が得られなかった。しかも高価な多孔質フィルムを発熱体全体に使用しなければならず、発熱時間が短くなった分のコストダウンができず、商品としての具現化が難しかった。
実公昭58−31540号公報 特開平7−194642号公報
本発明は、発熱組成物の保温性を高め、発熱組成物の酸素(空気)との酸化反応をスムーズに進行させ、少ない発熱源を用いて、広い保温面を確保する省エネ性に優れた狭面積発熱源/面保温発熱体、低コストの短時間発熱性発熱体、使用前までの発熱組成物の密閉保存性に優れた発熱体の提供するものである。
本発明者は鋭意研究を重ね、上記問題点を解決して、本発明を完成した。
即ち、本発明の発熱体は、請求項1に記載の通り、空気と接触して発熱する発熱組成物を収容した区分発熱部を、区分け部を介して3個以上設けた発熱体であって、前記区分発熱部を覆うようにして通気調整材を設け、前記区分発熱部の幅を0.1mm以上〜25mm未満とし、前記区分け部の幅を0.1〜70mmとし、前記通気調整材は、少なくとも前記発熱体の外縁部に取り付けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1に記載の発熱体において、前記区分発熱部の総通気量を、前記通気調整材の総通気量よりも大きくしたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1又は2に記載の発熱体において、前記発熱組成物は、型により成形され、鉄粉、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とし、易動水値が0.01以上14未満の余剰水を有し、製造直後、収納袋へ封入せずに、20℃の空気中に放置し、5分以内に1℃の温度上昇がある発熱をする成形性含余剰水発熱組成物成形体であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の本発明は、請求項3に記載の発熱体において、前記発熱組成物成形体は、シート状発熱片、発熱シート、孔付きシート状発熱片及び孔付き発熱シートから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発熱体において、前記通気調整材の通気面に、通気遮断シートを剥離可能に貼り合わせたことを特徴とする。
また、請求項6に記載の本発明は、請求項1乃至5の何れかに記載の発熱体において、前記通気調整材は、通気性シートと非通気性シートが重ね合わせられ、少なくとも、その周辺端部が貼り合わせられたものであることを特徴とする。
また、請求項7に記載の本発明は、請求項1乃至6の何れかに記載の発熱体において、前記通気調整材は、通気性シートと非通気性シートが重ね合わせられ、少なくとも、その周辺端部が貼り合わせられたものであることを特徴とする。
また、請求項8に記載の本発明は、請求項7に記載の発熱体において、前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であることを特徴とする。
また、請求項9に記載の本発明は、請求項1乃至8の何れかに記載の発熱体において、前記発熱体の露出面の少なくとも一部に固定手段を設けたことを特徴とする。
以下に、本発明の好ましい態様を説明する。
本発明の発熱体は、空気(酸素)と接触して発熱する発熱組成物を通気面を有する発熱部に封入した発熱体において、発熱部が3個以上複数個からなる区分発熱部が、区分け部を間隔として、間隔を置いて配置された構造を有し、通気部を有する通気調整材が、該発熱部を覆い、少なくとも発熱体の周辺部において接着層を介して取り付けられ、通気調整材と区分発熱部と区分け部から構成され、少なくとも区分発熱部の通気面の1部を含み、通気調整材が接着層を介して取り付けらていない空間部が設けられ区分発熱部は発熱組成物成形体を含有し、区分け部は発熱組成物成形体を含有せず、発熱組成物成形体が該発熱組成物から形成され、区分発熱部と区分け部間には高低差があり、区分発熱部の幅が0.1mm以上〜25mm未満であり、区分け部の幅が0.1〜70mmであり、該通気調整材と区分発熱部と区分け部とにより少なくとも区分発熱部の通気面の一部に沿った空間部が形成され、該空間部において、該通気調整材は該区分発熱部及び該区分け部とに接着層を介して取り付けられていないことが好ましい。
また、発熱体は、前記通気調整材に覆われる各区分発熱部の全通気面における総通気量は該通気調整材の全通気部における総通気量よりも大きいことが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱組成物成形体が、発熱組成物である成形性含余剰水発熱組成物の型成形により形成され、該成形性含余剰水発熱組成物が、鉄粉、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とした混合物であり、易動水値が0.01以上〜14未満の余剰水を有し、成形性があり、製造直後、収納袋へ封入せずに、20℃の空気中に放置し、5分以内に1℃以上の温度上昇がある発熱をする発熱組成物であることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱組成物成形体が、成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体、、シート状発熱片、発熱シート、孔付きシート状発熱片、孔付き発熱シートから選ばれた少なくとも1種であることが好ましい。
また、発熱体は、前記通気調整材の通気面に、通気遮断シートを剥離可能に貼り合わせたことが好ましい。
また、発熱体は、前記通気調整材は、通気性シートと非通気性シートが重ね合わせられ、少なくとも、その周辺端部が貼り合わせられたものであることが好ましい。
また、発熱体は、前記区分発熱部が、接着層を介して、支持体の少なくとも片面に、区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられ、該区分け部が支持体の一部であることが好ましい。
また、発熱体は、前記複数の区分発熱部がストライプ状に間隔をおいて形成されていることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であることが好ましい。
また、発熱体は、前記発熱体の露出面の少なくとも一部に固定手段を設けたことが好ましい。
本発明の整列間隔変更装置を用いる発熱体の製造方法は、3個以上複数個の、基材と被覆材に挾まれた発熱組成物成形体の周縁部をシールした区分発熱部を、間隔おいて搬送し、該間隔を整列間隔変更装置を使用し、所定間隔に広げ、粘着剤や接着剤等からなる固定層を介して支持体に固定し、さらに、通気調整材で、該発熱部を覆い、通気調整材を発熱体の周辺部でシールし、通気調整材と区分発熱部と区分け部から構成され、少なくとも区分発熱部の通気面の1部を含み、通気調整材が接着層を介して取り付けらていない空間部を設けることが好ましい。
本発明の発熱体によれば、
1)高低差のある発熱部を通気調整材が覆う構造を有するため、確実に区分発熱部の通気部に空間が確保されているので、各区分発熱部の全面的な均一発熱が得られ、面発発熱が確保されるともに、通気調整材とその局部的通気孔による優れた保温効果が得られる。
2)通気調整材の通気面に、通気遮断シートが剥離可能に貼り合わせられているので、そのままの状態で保管しても、通気面から空気が侵入して発熱することがなく、通気遮断シートを剥離すれば、通気面から空気を侵入させて発熱させることができる。このため、個別包装することなく保存することができる。従って、複数個の発熱体をまとめ包装することができ、開封しても安定に保存できる。この結果、包装資材の減量に貢献できる。
3)粘着剤層に機能性物質を含有する発熱体としては、使用直前まで、発熱組成物と粘着剤層との相互作用がないので、機能性物質及び発熱組成物の品質を損なうことなく保存、輸送ができる。
4)内袋と外袋の一体化を図った発熱体としては、コスト的、並びに製造上有利でしかも保存中に経時変化を生ぜず、また、使用時の温度性能、使用性にすぐれた発熱体を提供する。
5)区分発熱部からなる発熱体本体を広い間隔をおいて複数個、支持体上に設け、通気調整材がそれを覆う構造を有する発熱体は、多孔質フィルム等の高価な包装材の使用が少なくてすみ、通気調整材による保温効果により、低コストの発熱体が製造できる。特に短時間型発熱体の低コスト化が図れる。
本発明の発熱体は、通気性調整材を少なくとも発熱体の外縁部に取り付けた発熱体であり、1個の発熱体に存在する区分発熱部の数は2個以上であれば制限はないが、好ましくは3個以上であり、より好ましくは4個以上であり、更に好ましくは5個以上であり、更に好ましくは6個以上であり、更に好ましくは8個以上であり、更に好ましくは10個以上であり、更に好ましくは12個以上であり、更に好ましくは14個以上であり、更に好ましくは16個以上であり、更に好ましくは18個以上であり、更に好ましくは20個以上である。
また、1個の発熱体の長手方向における長さ100mm当たりの区分発熱部の数は、制限はないが、好ましくは1〜20個/100mmであり、より好ましくは2〜20個/100mmであり、更に好ましくは3〜20個/100mmであり、更に好ましくは4〜20個/100mmであり、更に好ましくは5〜20個/100mmであり、更に好ましくは6〜20個/100mmである。
本発明の発熱組成物は、鉄粉、活性炭等の炭素質物質からなる炭素成分、塩化ナトリウムや塩化カリウム等の無機電解質からなる反応促進剤及び水を必須成分とする混合物である。
更に本発明の発熱組成物は、前記必須成分の外に、少なくとも1成分以上の他の成分を含有していてもよい。
他の成分としては、木粉等の保水剤、ポリ(メタ)アクリル酸架橋体、デンプン−ポリ(メタ)アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化物等の吸水性ポリマー、亜硫酸ナトリウム等の水素発生抑制剤、消石灰等のpH調整剤、インドメタシンの機能性物質、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノニオン、両性イオン、アニオン、カチオンの界面活性剤、ポリエチレンやポリプロピレン等の疎水性高分子化合物、ジメチルシリコーンオイル等の有機ケイ素化合物、焦電物質、セラミック等の遠赤外線放射物質、トルマリン等のマイナスイオン発生剤、FeCl等の発熱助剤、ケイ素やアルミニウム等の鉄以外の金属、二酸化マンガン等の酸化鉄以外の金属酸化物、塩酸やマレイン酸や酢酸等の酸性物質、パルプ等の繊維状物、尿素等の肥料成分、グリセリンやD−ソルビトール等の保湿剤、成形助剤、骨材、離型剤等が一例として挙げられる。
また、本発明の発熱組成物の成分は、従来より開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている発熱組成物の如何なる成分をも適宜選択して使用できる。
本発明の発熱組成物を構成する成分中、無機電解質等の反応促進剤と水溶性物質と水を除く固形成分の最大粒径は好ましくは1mm以下であり、より好ましくは500μm以下であり、更に好ましくは300μm以下であり、更に好ましくは250μm以下であり、更に好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは100μm以下である。
且つ、発熱組成物を構成する成分中、無機電解質等の反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の80%以上の粒径が、好ましくは300μm以下であり、より好ましくは250μm以下であり、更に好ましくは200μm以下であり、更に好ましくは150μm以下であり、更に好ましくは90%以上の粒径が150μm以下であり、更に好ましくは90%以上の粒径が100μm以下である。
尚、成形性含余剰水発熱組成物の成形性及び保形性は反応促進剤と水溶性物質と水を除く非水溶性固形成分の粒径が小さければ小さいほど良くなる。
含水発熱組成物は、以下の3種の含水発熱組成物が好ましい。
1)易動水値が0.01未満の発熱組成物は、成形性はないが、空気と接触して発熱する含水発熱組成物であり、
2)易動水値が0.01以上〜14未満の発熱組成物は、成形性が有り、空気と接触して発熱する含余剰水発熱組成物であり、
3)易動水値が14以上〜50以下の発熱組成物は、成形性はあるが、吸水等により所定量の水分を系外に除去するまでは空気と接触しも発熱しない含余剰水発熱組成物である。
更に好ましくは、本発明の含水発熱組成物は、成形性を有し、製造直後に空気中に放置し、空気と接触して発熱し、空気中に放置した時点からの温度上昇分が5分以内に1℃以上ある、優れた初期発熱特性を有する成形性含余剰水発熱組成物であり、前記成形性を有し優れた初期発熱特性を有する成形性含余剰水発熱組成物の易動水値は、好ましくは0.01以上〜14未満であり、より好ましくは0.01〜13.5であり、更に好ましくは0.01〜13であり、更に好ましくは0.01〜12であり、更に好ましくは1〜12であり、更に好ましくは3〜12であり、更に好ましくは3〜11である。
また、固体原料は鉄粉等の水に不溶なもので、液体原料は水や無機電解質等の反応促進剤の水溶液等の液状のものをいう。
前記「製造直後、風のない20℃の環境下の空気中に放置後5分以内に1℃の温度上昇がある発熱をする」とは、発熱組成物の製造後24時間放置等の熟成期間をおかず、発熱組成物の製造直後、風のない20℃の環境下の空気中で、ポリエチレンフィルム、ポリエステルフィルムやシート等の非吸水性素材の上に発熱組成物を放置したときに、5分以内に前記発熱組成物が1℃の温度上昇がある発熱をすることである。
下記発熱組成物温度上昇測定方法において、5分以内の温度上昇分が、好ましくは1℃以上あり、より好ましくは2℃以上あり、更に好ましくは5℃以上あり、更に好ましくは10℃以上あり、更に好ましくは、20℃以上であり、更に好ましくは3分以内に温度の上昇分が10℃以上である。
ここで、発熱組成物温度上昇測定方法は、製造直後の発熱組成物や発熱組成物成形体を使用し、風のない、周囲温度20±1℃の条件下、試料が測定時、空気と接触できる状態で測定する。
1.発熱組成物の場合
1)脚付き支持台の塩化ビニル製支持板(厚さ5mm×長さ600mm×幅600mm)の裏面の中央部付近に成形型の抜き穴形状を覆うように磁石を設ける。
2)温度センサーを支持板中央部上に置く。
3)厚さ約80μmの粘着剤層付き厚さ25μm×長さ250mm×幅200mmのポリエチレンフィルムの中央がセンサーのところにくるようにして、粘着剤層を介して支持板に貼り付ける。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、長さ80mm×幅50mm×高さ3mmの抜き穴を持つ長さ250mm×幅200mmの型板を置き、その抜き穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら抜き穴へ入れ、型板面に沿って、試料を押し込みながら擦り切り(型押し込み成形)、型内に試料を充填する。次に、支持板下の磁石を除き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、10分間温度測定をし、3分後の温度をもって、発熱立ち上がり性を判定する。
2.発熱組成物成形体の場合、
1)〜3)は発熱組成物の場合と同じである。
4)前記ポリエチレンフィルムの中央部上に、発熱組成物成形体を置き、温度測定を開始する。
発熱温度の測定はデータコレクタを用い、測定タイミング2秒で、10分間温度測定をし、0分時、1分時、3分時、5分時、6分時、7分時の温度を測定し、5分以内の温度で、発熱性を判定する。
本発明の型成形方式による発熱体の製造では、基材を一定速度で移動させると共に、発熱組成物を投下する投下口を基材と同速度で移動させながら基材上に成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体を積層する方法であるので、基材の停止、起動がほとんど繰り返されず、製造の高速化を図る上では優れている。
また、発熱組成物が含水であると、前述のように、発熱体を製造し、得られた発熱体を気密性の外袋内に密封するまでの間に、発熱組成物特に鉄粉と空気との酸化反応が発生し、発熱組成物のの初期発熱特性が向上するため初期発熱特性が向上した発熱体が得られる等の利点が生じる。
成形性含余剰水発熱組成物の発熱反応の立ち上がりを良くさせるためには、酸化処理した発熱組成物や活性化鉄粉を含有する発熱組成物を用いることが好ましい。
1.酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物
酸化処理した成形性含余剰水発熱組成物の製造方法には制限はないが、反応混合物又は発熱組成物を酸化性ガス環境下で、放置又は混合等により、温度上昇分を1℃以上にする発熱混合物の製造方法等が一例として挙げられる。一例として、反応混合物の酸化ガスの接触処理方法は、鉄粉と反応促進剤と水を必須成分とし、含水量が0.5〜20重量%で、易動水値が0.01未満の反応混合物を、酸化性ガスと接触処理し、10分以内に反応混合物の温度上昇分を1℃以上にさせる。
更に所望により、水又は反応促進剤水溶液を加えて、所望の含水量の発熱組成物とする。
必須成分以外の成分は、前記製造工程の所望の工程で加えてよい。
また、酸化ガスの接触処理は容器の中に存在する状態でも、不織布等の通気性シート状物の中に存在する状態でもよい。
また、酸化性ガス接触処理は撹拌下、非撹拌下、流動下又は非流動下の何れでもよく、バッチ式でも連続式でもよい。
2.活性化鉄粉含有発熱組成物
活性化鉄粉を含む発熱組成物である。
前記鉄粉は、限定はされないが、鋳鉄鉄粉、アトマイズ鉄粉、電解鉄粉、還元鉄粉、スポンジ鉄粉及びそれらの鉄合金粉等が一例として使用できる。更に、これら鉄粉が炭素や酸素を含有していてもよく、また、鉄を50%以上含む鉄で、他の金属を含んでいてもよい。合金等として含まれる金属の種類は鉄成分が発熱組成物の成分として働けば特に制限はないが、アルミニウム、マンガン、銅、ケイ素等の金属、半導体が一例として挙げられる。本発明の金属には半導体も含める。
本発明の鉄粉において、前記鉄以外の金属の含有量は、鉄粉全体に対して通常0.01〜50重量%であり、好ましくは0.1〜10重量%である。
前記鉄の表面の少なくとも一部に酸素含有皮膜を有する鉄粉としては、
A.発熱組成物の必須成分又はそれに酸性物質やその他必要成分を加えたものを酸化性ガスとの接触処理し、鉄成分を部分酸化し、鉄成分の表面を少なくとも部分酸化した活性鉄粉
B.ウスタイトの含有量が、鉄のX線ピーク強度比として、2〜50重量%の活性鉄粉
C.厚さ3nm以上の鉄酸化皮膜を表面に有する鉄粉
D.活性鉄粉と活性鉄粉以外の鉄粉の混合物
等が一例として挙げられる。
前記活性鉄粉とは、鉄粉の表面の少なくとも一部が鉄酸化皮膜で覆われ、一つは前記鉄酸化皮膜の厚さが3nm以上であり、且つ、少なくとも活性鉄粉の中心部領域及び鉄酸化皮膜の下の領域から選ばれた少なくとも1領域において酸素を含まない鉄成分の領域を有する活性鉄粉である。
前記鉄粉の表面を覆う酸素含有皮膜である鉄酸化皮膜の厚さは、オージェ電子分光法を用いて、3nm以上であば制限はないが、通常3nm以上であり、好ましくは3nm〜100μmであり、より好ましくは30nm〜100μmであり、更に好ましくは30nm〜50μmであり、更に好ましくは30nm〜1μmであり、更に好ましくは30nm〜500nmであり、更に好ましくは50nm〜300nmである。鉄の酸素含有被膜の厚さを3nm以上とすることにより、鉄の酸素含有被膜が酸化反応の促進効果を発揮でき、空気等の酸化性ガスと接触して、酸化反応をすぐに開始させることができる。
鉄の酸素含有被膜の厚さが100μm以上であると、発熱時間が短くなるおそれがあるが、用途によっては使用できる。
また、もう一つはウスタイトを有する活性鉄粉で、ウスタイト量は、鉄とのX線強度比として、通常は2〜50重量%であり、好ましくは5.01〜50重量%であり、より好ましくは5.01〜40重量%であり、更に好ましくは6〜40重量%であり、更に好ましくは7〜30重量%であり、更に好ましくは7〜25重量%である。50重量%を超えても発熱立ち上がり性はよいが、発熱持続時間が短くなる。2重量%未満であると発熱立ち上がり性が鈍くなる。
前記活性鉄粉の鉄酸化被膜の厚さの分析法はオージェ電子分光法が、ウスタイト量の測定にはX線解析法が使用される。
前記オージェ電子分光法は、深さ方向にFe換算でのスパッタリング速度11nm/分でArでスパッタリングした場合に、O(酸素)のピーク強度(Io)とFeのピーク強度(Ii)の比(Io/Ii)が0.05以上となる部分をいう。従って、前記鉄粉表面の鉄の酸素含有皮膜の厚さは、鉄粉表面から(Io/Ii)が0.05となる深さまでのFe換算での距離である。測定条件は、スパッタリング時間:15分間、スパッタリング速度:11nm/分(Fe換算)である。前記オージェ電子分光法のスパッタリング時間の経過とともにIoが滅少し、Iiが増加する。鉄粉表面から(Io/Ii)が0.05となる深さまでのスパッタりング時間を厚さに換算することにより、鉄酸化皮膜の厚さを算出することができる。
前記ウスタイト量とは、X線解析装置を用い、鉄(αFe)の110面のピークの積分強度とFeO(ウスタイト)の220面のピークの積分強度から次式により、鉄とのX繰強度比として、%表示で表したものである.
ウスタイト量(重量%)=100×(KFeO/KαFe)
KFeO:FeO(ウスタイト)の220面のピークの積分強度
KαFe:鉄(αFe)の110面のピークの積分強度
尚、鉄酸化皮膜を有する鉄粉が鉄粉以外の物質(炭素成分、反応促進剤や水等)を含む混合物を使用して、作成されている場合は、作成後の混合物から磁石等により鉄粉を分離し、それを試料として測定すればよい。発熱組成物の外、発熱体の中の発熱組成物や発熱組成物成形体を分析する場合は窒素雰囲気下、窒素置換されたイオン交換水に発熱組成物や発熱組成物成形体を分散させ、磁石で、鉄粉を分離し、窒素雰囲気下で乾燥させたものを測定用試料とする。
前記骨材としては、充填剤として有用であり、及び/又は、発熱組成物の多孔質化に有用であれば制限はない。化石サンゴ(サンゴ化石、風化造礁サンゴ等)、竹炭、備長炭、シリカ−アルミナ粉、シリカ−マグネシア粉、カオリン、結晶セルロース、コロイダルシリカ、軽石、シリカゲル、シリカ粉、マイカ粉、クレー、タルク、合成樹脂の粉末やペレット、発泡ポリエステル及びポリウレタンのような発泡合成樹脂、藻土、アルミナ、繊維素粉末等が一例として挙げられる。
前記成形助剤は、水分との組み合わせにより、水膜の強度を向上させ、鉄粉等の発熱組成物の組成物質粒子間の凝集を強化し、発熱組成物成形体の強度を向上させ、形状の維持を強化できれば制限はないが、水溶性高分子、親水性高分子、無機化合物等がある。
成形助剤とは、水分との組み合わせにより、含余剰水発熱組成物の成形性を改善する成形性改善剤である。
成形助剤としては、水溶性又は親水性があり、含余剰水発熱組成物の成形性を改善するものであれば制限はないが、ブドウ糖、果糖、ソルビトール、マルトース、ラクトース、サッカロース、トレハロース、ペクチン等の糖類、マンニトール、ソルビトール、マルチトール、エリスリトール、キシリトール等の糖アルコール類、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、コーンスターチ、バレイショデンプン、デキストリン、アルファー化デンプン、部分アルファー化デンプン、ヒドロキシプロピルスターチ、カルボキシルメチルスターチ、α−シクロデキストリン、β−シクロデキストリン、プルラン糖のデンプン類、結晶セルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルメロースナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース等のセルロース類、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ステアリン酸塩、ポリアクリル酸ナトリウム、寒天、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、ゼラチン、コーンシロップ、マンニットシロップ、カラギーナン、トラントガム、カラヤガム、キサンタンガム、ジュランガム、プルラン、ガードラン、ゼラチン、アルブミン、カゼイン、大豆蛋白質、小麦蛋白質、アラピノガラクタン、グアガム、ローカストビーンガム、タマリンドシードガム、タラガム、トラガカントゴム、ポリ−N−ビニルアセトアミド、アクリル酸−デンプン共重合体、微晶質セルロース、N−ビニルアセトアミド共重合体、ベントナイト、カオリン、珪酸ソーダ、塩化カルシウム、モンモリロナイト、珪酸アルミニウム又はポリ酢酸ビニルエマルジョン等の水分散エマルジョン等の単独又は組み合わせの使用が一例として挙げられる。
前記機能性物質としては、薬効、芳香等の何らかの機能を有していればいかなるものでもよい。香料、薬草、ハーブ、漢方薬、経皮吸収性薬物、医薬活性物質、芳香剤、化粧水、乳液、湿布剤、防カビ剤、抗菌剤、殺菌剤、消臭剤又は脱臭剤、磁気体等が一例として挙げられる。
更に、機能性物質としては、具体的に一例を挙げれば、酸性ムコポリサッカライド、カミツレ、セイヨウトチノキ、ビタミンE、ニコチン酸誘導体、アルカロイド化合物等の血行促進剤;セイヨウトチンキ、フラボン誘導体、アントシアニジン、ビタミンP、きんせんか、シラノール、テルミナリア、マユス等のむくみ改善剤;アミノフィリン、茶エキス、カフェイン、キサンテン誘導体、イノシット、デキストラン硫酸誘導体、セイヨウトチノキ、エスシン、アントシアニジン、有機ヨウ素化合物、オトギリ革、スギナ、マンネンロウ、朝鮮人参、ヒアルウロニダーゼ等のスリム化剤;インドメタシン、dl−カンフル、ケトプロフェン、ショーガエキス、トウガラシエキス、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール等の鎮痛剤;ラベンダー、ローズマリー、シトロン、ジェニパー、ペパーミント、ユーカリ、ローズウッド、オレンジ等の香料等が挙げられ、一種以上を用いることができる。
前記経皮吸収性薬物としては、経皮吸収性のものであれば特に限定されるものではないが、例えば、皮膚刺激剤、サリチル酸やインドメタシン等の沈痛消炎剤、中枢神経作用剤(睡眠鎮静剤、抗てんかん剤、精神神経用剤)、利尿剤、血圧降下剤、蓮血管拡張剤、鎮咳去疾剤、抗ヒスタミン剤、不整脈用剤、強心剤、副腎皮質ホルモン剤、局所麻酔剤等が挙げられる。これら薬剤は、一種又は必要に応じて二種以上配合されて用いられる。
前記成形性含余剰水発熱組成物は、その配合割合は特に限定されるものではないが、鉄粉100重量部に対して、炭素成分1.0〜50重量部、反応促進剤1.0〜50重量部、成形助剤、離型剤はそれぞれ0.001〜5重量部、水1.0〜60重量部、保水剤0.01〜10重量部、吸水性ポリマー0.01〜20重量部、pH調整剤0.01〜5重量部、水素発生抑制剤0.01〜12重量部、鉄以外の金属1.0〜50重量部、酸化鉄以外の金属酸化物1.0〜50重量部、界面活性剤0.01〜5重量部、疎水性高分子化合物、骨材、繊維状物、機能性物質、有機ケイ素化合物、焦電物質はそれぞれ0.01〜10重量部、保湿剤、肥料成分、発熱助剤はそれぞれ0.01〜10重量部、酸性物質0.01〜1重量部である。尚、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
尚、この配合割合は、反応混合物、発熱混合物にも適用することができる。また、反応混合物の易動水値は通常0.01未満である。
また、磁性体を更に配合するようにしてもよく、配合割合は所望により適宜決めればよい。
前記成形助剤の配合量は、好ましくは0.001〜5重量部であり、より好ましくは0.001〜4重量部であり、更に好ましくは0.001〜3重量部であり、更に好ましくは0.001〜1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.5重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.25重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.5重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.2重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.1重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.099重量部であり、更に好ましくは0.01〜0.095重量部である。
前記離型剤としては、制限はないが、鉱物油、合成油、動植物油等で構成される潤滑油、グリース、天然ワックス、合成ワックス等の高粘性潤滑油、シリコーンオイル、フッ素樹脂、ステアリン酸、ステアリン酸塩類等が一例として挙げられる。
本発明の基材や被覆材や支持体を構成する包装材としては、発熱体用の包装材として機能すれば制限はない。通常、化学カイロや発熱体に使用されている包装材が使用できる。例えば、包材として非通気性包装材、通気性包装材、吸水性包装材、非吸水性包装材、非伸長性包装材、伸長性包装材、伸縮性包装材、非伸縮性包装材、発泡包装材(発泡体)、非発泡包装材(非発泡体)、非ヒートシール性包装材、ヒートシール性包装材等が一例として挙げられ、フィルム、シート、不織布、織布等及びそれらの複合体の所望の形態で、所望の用途により適宜使用できる。
特に素材としては、熱可塑性樹脂が有用である。
また、本発明の基材や被覆材や支持体を構成する包装材は、従来より開示されている又は市販されている又は公知の使い捨てカイロや発熱体に使用されている、如何なる包装材及び素材(含ヒートシール材等)をも適宜選択して使用できる。
本発明で用いる通気性包装材は、通気性のある包装材であれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(PET等)、ポリアミド(ナイロン等)、ポリフッ化エチレンフィルム等の合成樹脂を使用した多孔質フィルムや不織布や繊維が積層され熱圧着されて通気性を制御された不織布やポリエチレンフィルム等非通気性フィルムに穿孔により孔を開けたフィルムやシート等のフィルムやシートや不織布及びそれらを含む積層体が一例として挙げられる。
基材、被覆材、支持体等を構成する通気性包装材や発熱部や区分発熱部の通気性は、必要発熱量、温度に応じて、用いる発熱組成物に関連して設計されば、制限はないが、リッシー法(Lissy法)による透湿度で、好ましくは50g/m/24hr〜10,000g/m/24hrであり、より好ましくは100g/m/24hr〜5,000g/m/24hrであり、更に好ましくは100g/m/24hr〜1,000g/m/24hrであり、更に好ましくは100g/m/24hr〜600g/m/24hrであり、更に好ましくは150g/m/24hr〜500g/m/24hrである。
一方、非通気性包装材としては、実質的に酸素を透過しない包装材であれば制限はないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリプタジエン等のポリオレフィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエステル、ポリエーテル、ポリスルフォン、ポリアミド等のフィルムやシートや不織布等及びそれらを含む積層体が一例として挙げられる。
ヒートシール性包装材を構成するヒートシール材としては、ヒートシールができれば制限はないが、ヒートシール材は、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸アルキルエステル共重合体、エチレン−α−オレフィン共重合体、線状低密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン等が一例として挙げられる。ホットメルト接着剤が有用である。
本発明の基材や被覆材や支持体を構成する包装材はフィルムやシート等の成型品、不織布、織布、編み物等であり、非吸水性包装材や吸水性のある包装材が用いられる。
非吸水性包装材の材質は、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン等のポリアミドが一例として挙げられる。
吸水性包装材としては、綿、絹、麻、ウール、ポリアクリロニトリル系合成繊維、ポリアミド系合成繊維、ポリビニルアルコール系合成繊維、アセテート繊維、トリアセテート繊維、及び再生繊維から選ばれる一種以上から成る不織布や織布や編み物であり、吸水率(測定法:JIS L1096)が2%以上の吸収性包装材として、前記繊維から選択された吸水率(測定法:JIS L1096)が2%以上の吸水性を有する前記繊維を主成分とする不織布又は織布等や高吸水性包装材が挙げられる。
非粘着面の包装材は、好ましくは柔らかく柔軟性のある包装材が好ましい。
非粘着面の包装材として適当な物質は限定はされないが、成形されたフィルムやシート、織布、編み物、及び不織布等が一例として挙げられる。
更に本発明の好ましい発熱体の一例を挙げる。
1.第1例の発熱体は、発熱部が、支持体の片面上に、複数個からなり、発熱組成物成形体を含有する区分発熱部が、支持体の一部であり、発熱組成物成形体を含有しない区分け部を間隔として、間隔を置いて、接着剤層を介して固定された構造を有し、更に、通気部を有する通気調整材が、前記発熱部を覆い、少なくとも発熱体の周辺部においてシールされ、
通気調整材と発熱部との間の少なくとも1部に通気調整材が発熱部に固定されていない空間部が存在する発熱体である。
2.第2例の発熱体は、発熱部が、支持体の片面上に、複数個からなり、発熱組成物成形体を含有する区分発熱部が、支持体の一部であり、発熱組成物成形体を含有しない区分け部を間隔として、間隔を置いて、接着剤層を介して固定された構造を有し、更に、通気部を有する通気調整材が、前記発熱部を覆い、少なくとも発熱体の周辺部においてシールされ、通気調整材と区分発熱部の頂上部と貼り合わされ、通気調整材と区分発熱部の側部と区分け部との間に空間部が形成されている発熱体である。
3.第3例の発熱体は、発熱部が、複数個からなり、発熱組成物成形体を含有する区分発熱部が、発熱組成物成形体を含有しない区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられた構造を有し、更に、通気部を有する通気調整材が、前記発熱部を覆い、少なくとも発熱体の周辺部においてシールされ、通気調整材と発熱部との間の少なくとも1部に通気調整材が発熱部に固定されていない空間部が存在する発熱体である。
4.第4例の発熱体は発熱部が、複数個からなり、発熱組成物成形体を含有する区分発熱部が、発熱組成物成形体を含有しない区分け部を間隔として、間隔を置いて設けられた構造を有し、更に、通気部を有する通気調整材が、前記発熱部を覆い、少なくとも発熱体の周辺部においてシールされ、通気調整材と発熱部との間の少なくとも1部に通気調整材が発熱部に固定されていない空間部が存在する発熱体である。
5.第5例の発熱体は、第1の発熱体の通気調整材の通気部に剥離可能な状態で非通気性に通気遮断シートを密着貼合わせた発熱体であり、密閉保存機能を付加した発熱体である。
6.第6例の発熱体は、第2の発熱体の通気調整材の通気部に剥離可能な状態で非通気性に通気遮断シートを密着貼合わせた発熱体であり、密閉保存機能を付加した発熱体である。
7.第7例の発熱体は、第3の発熱体の通気調整材の通気部に剥離可能な状態で非通気性に通気遮断シートを密着貼合わせた発熱体であり、密閉保存機能を付加した発熱体である。
8.第8例の発熱体は、第4の発熱体の通気調整材の通気部に剥離可能な状態で非通気性に通気遮断シートを密着貼合わせた発熱体であり、密閉保存機能を付加した発熱体である。
9.第9例の発熱体は、第5の発熱体の区分発熱部の非通気性面を構成する素材、支持体及び穿孔前の通気調整材が酸素透過度及び透湿度がそれぞれ10cc/m/day以下及び2g/m/day以下である非通気性プラスチック素材からなる発熱体である。発熱体の使用前において、この発熱体の発熱組成物は、外部からの独立性が高く、外部から影響されにくく、外部にも影響を与えにくいので、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体に適している。
10.第10例の発熱体は、第6の発熱体の区分発熱部の非通気性面を構成する素材、支持体及び穿孔前の通気調整材が酸素透過度及び透湿度がそれぞれ10cc/m/day以下及び2g/m/day以下である非通気性プラスチック素材からなる発熱体である。発熱体の使用前において、この発熱体の発熱組成物は、外部からの独立性が高く、外部から影響されにくく、外部にも影響を与えにくいので、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体に適している。
11.第11例の発熱体は、第7の発熱体の区分発熱部の非通気性面を構成する素材、支持体及び穿孔前の通気調整材が酸素透過度及び透湿度がそれぞれ10cc/m/day以下及び2g/m/day以下である非通気性プラスチック素材からなる発熱体である。発熱体の使用前において、この発熱体の発熱組成物は、外部からの独立性が高く、外部から影響されにくく、外部にも影響を与えにくいので、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体に適している。
12.第12例の発熱体は、第8の発熱体の区分発熱部の非通気性面を構成する素材、支持体及び穿孔前の通気調整材が酸素透過度及び透湿度がそれぞれ10cc/m/day以下及び2g/m/day以下である非通気性プラスチック素材からなる発熱体である。発熱体の使用前において、この発熱体の発熱組成物は、外部からの独立性が高く、外部から影響されにくく、外部にも影響を与えにくいので、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体に適している。
13、第13例の発熱体は、第1〜第12のそれぞれの発熱体がそれらの露出部の少なくとも1部に固定手段を有する発熱体である。
発熱組成物成形体としては、
1.成形性含余剰水発熱組成物を型成形した発熱組成物成形体
2.シート状発熱片からなる発熱組成物成形体
3.孔付き発熱シートからなる発熱組成物成形体
4.孔付きシート状発熱片からなる発熱組成物成形体
等が一例として挙げられる。これらが基材と被覆材との間に狭持され、その周縁部や、場合によっては空間部がシールされ、区分発熱部や発熱体を形成する。
前記第1発熱体、第2発熱体、第5発熱体、第6発熱体、第9発熱体及び第10発熱体のように、支持体に独立した区分発熱部を間隔を置いて固定するタイプの発熱体に使用される、成形性含余剰水発熱組成物津からの発熱組成物成形体やシート状発熱片や孔付きシート状発熱片からなる独立した独立区分発熱部の製造方法は、制限はないが、小サイズの発熱体を製造し、独立区分発熱部とする方法や、区分発熱部を有する発熱体を製造し、区分発熱部を切断により切り出して独立した独立区分発熱部を製造する方法が一例として挙げられる。
即ち、本発明では、発熱組成物を収納した領域(区分発熱部)と発熱組成物が存在しない領域とから発熱部が構成されており、発熱組成物は発熱組成物を直接覆う通気性素材とその上を覆う通気調整材との2重に覆われ、通気調整材と発熱部との間の通気調整材の通気孔領域を除く領域の少なくとも1部には通気調整材が発熱部に固定されず、通気調整材と発熱部から構成される空間が存在する。
これにより、発熱組成物の空気(酸素)と反応性を低下させずに、発熱組成物の保温性、密閉保存性が大幅に向上でき、前記のような有用な発熱体が具現化できた。
特に、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である場合、従来の一重覆い構造の発熱体や通気孔一時密閉型一重覆い構造の発熱体では、外袋に密閉収納し保存した場合、粘着剤層中の成分と発熱組成物中の成分との間に発熱組成物を直接覆う通気性素材を通して相互作用が起こり、少なくともそのどちらかが経時変化を受ける、変質する問題があったが、本発明の通気孔一時密閉型二重覆い構造発熱体ではその保存中、移送中の経時変化が受けにくいため、薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体が可能になった。
また、温度性能、使用感とも申し分なく、内容物の洩れの心配もないので快適な暖を得ることができるものである。
本発明の第1発熱体、第2発熱体、第5発熱体、第6発熱体、第9発熱体及び第10発熱体は、発熱源である区分発熱部を間隔を置いて設けることにより、発熱原料の省力化を図るとともに、通気孔を有する通気調整材を、少なくとも前記区分発熱部の通気部を覆い、更に、少なくとも発熱体の最外周縁端部において、シール部を介して発熱体に取り付けることにより、発熱部の保温性を高め、温度分布の均一化を図り、発熱実用範囲での面発熱を具現化した発熱体である。
前記第1発熱体、第2発熱体、第5発熱体、第6発熱体、第9発熱体及び第10発熱体は、支持体の片面上に区分発熱部を接着層を介して、区分け部からなる間隔を置いて設けることにより、多孔質フィルム等の高コスト素材を含有しない区分け部が使用できるのでコスト低下がはかれる。また、発熱源である区分発熱部の間隔をより広げ、発熱体面積あたりの発熱源数を減らし、発熱原料の省力化を図るととも、発熱部の保温性を高め、温度分布の均一化を図り、発熱実用範囲での面発熱を具現化した、低コスト、省エネタイプの発熱体である。特に短時間、均一な加温に適している。
従来の発熱組成物を被覆材で覆う、一層覆い構造であると発熱組成物の保温効果が不十分であり、特に、複数の発熱源が間隔を置いて設けられた構造の場合、保温部が点在化することになり、発熱源同士の保温効果が弱くなり、発熱時間も短くなる問題があったが本発明によりこの問題が解決した。
本発明の第5発熱体から第8発熱体は、第1発熱体から及び第4発熱体の通気調整材の通気孔に剥離可能な状態で非通気性基材を密着貼合わせた発熱体であり、密閉保存機能を付加した発熱体である。
本発明の第9発熱体及び第12発熱体は、第5発熱体及び第8発熱体の区分発熱部の非通気性面を構成する素材、支持体及び穿孔前の通気調整材が酸素透過度及び透湿度がそれぞれ10cc/m/day以下及び2g/m/day以下である非通気性プラスチック素材からなる発熱体である。発熱体の使用前において、この発熱体の発熱組成物は、外部からの独立性が高く、外部から影響されにくく、外部にも影響を与えにくいので、固定手段に粘着剤層を用いた発熱体で、粘着剤層が薬剤等の機能性物質を含む層や親水性粘着剤層(ジェル層等)である薬剤カイロや親水性粘着剤層(ジェル層等)付き発熱体に適している。
通気調整材の通気性は通気調整材が不織布や多孔質フィルム等のような均一な通気性を有する包装材から構成されている場合は、不織布や多孔質フィルム等の均一な通気性が適用されるが。
穿孔により局所的に穿孔が設けられている場合は、穿孔を含めその近隣の領域は急速な通気が行われるが、発熱体全体とすると穿孔を含めその近隣の領域の通気性を発熱部を覆う通気調整材の全面積に換算したものが発熱体の通気面からみると前記通気調整材の通気性となるので、通気の方向性が生じ、保温、発熱促進、発熱維持がなされると推定している。
通常、一般の使い捨てカイロで穿孔で通気面を構成している場合、中央部等の一部のみが通気面を穿孔等で設けた包装材料になっており、前記包装材料の通気孔部分の通気度は3〜4cc/cm/sec程度であるがこの包装材料は全面に通気孔があるわけではなく中央部等の−部のみが通気面であり包材全体としては、0.4cc/cm/sec程度まで低下すると言われている。
本発明の通気調整材が局所に穿孔等により比較的通気性の高い領域を有する局所通気型通気調整材の場合は、局所通気性領域付近の発熱組成物へ多量の空気(酸素)を短時間で送り込み、発熱を急速に起こさせ、温度を急速に上昇させるとともに、発熱反応速度を高め、その近隣を温めながら発熱反応を通気領域から遠い領域へと広げ、発熱部を急速に広げていく。初期の発熱は、局所通気性領域付近の発熱組成物の急速温度上昇と、遠方領域の穏やかな温度上昇の混在した温度分布をとることにより、局所的に発熱反応速度を高め、それを周りに広めていくことにより、発熱体全体として短時間で所望温度が達成される。
また、温度と通気度を調整することによりできるが、通気度の調整は例えば、不織布の表面に有孔ポリエチレンフィルムをコーティングし、開孔部の形状や大きさを変えることにより可能であり、より高い通気度は例えば、ヒー−トシールが可能な繊維素材からなる不織布を単独で使用することによって得られるものである。
更に本発明における包装材料の通気度は包材の片面が高い通気度を有する素材であれば残りの片面の包材が非通気性素材で構成されていても発熱特性に大きな影響を及ぼさず、片面を非通気性素材面を加熱面に密着しても短時間で嵩温に加熱することができるものである。
また、凹凸状の発熱部を通気調整材で覆うことにより、通気調整材の外気や放熱に対する保護効果により、保温効果が増し、発熱部が保温され、発熱反応が維持され、穏やかな心地よい温かさが長時間維持される。
前記発熱組成物成形体としては、空気(酸素)と接触して発熱し、基材上に積層でき、形状を維持でき、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることができれば制限はないが、
1)成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体、
2)発熱シート及びその切断加工品からなり、幅が1〜30mmからなるシート状発熱片である発熱組成物成形体
3)上記発熱シートに幅が0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体、
4)上記シート状発熱片に幅が0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付きシート状発熱片及びその切断加工品である発熱組成物成形体等が一例として挙げられる。
本発明の発熱組成物成形体は、通常、区分発熱部と相似形であり、本発明の発熱組成部成形体は発熱組成部成形体及び圧縮された発熱組成物成形体である発熱組成物圧縮体の双方を意味する(以下、発熱組成物成形体は発熱組成物圧縮体を含む)。
相似形とは、区分発熱部の形状と、発熱組成物成形体の形状が平面形状、立体形状に置いて、平面形状が相似形である。又は平面形状及び立体形状が相似形である。ただし、通常、発熱部及び区分発熱部は周縁部がシールされており、その周縁部が曲面的になっており、一方、発熱組成物成形体はその周縁部が直線的になっているので、円と長方形のように、双方が大きく形状が異なることがなければ、発熱部及び区分発熱部と発熱組成物成形体とは、相似形とみなす。
凹凸面を有するとは、少なくとも発熱部の片面が凹凸状の面である。
前記発熱体を構成する基材、被覆材、通気調整材、粘着剤層、接着層、粘着層、セパレータ、支持材において、少なくともそれらの1種又はその一部に文字、図柄、記号、数字、模様、写真、絵、着色部の何れか一種以上を設けてもよい。また、各材及び層が多層で構成されている場合はその設置層は適宜決めればよい。
前記発熱体を構成する基材、被覆材、通気調整材、粘着剤層、接着層、粘着層、セパレータ、支持体において、それぞれは透明、不透明、着色、無着色等如何なるものでもよい。また、各材及び層のそれぞれを構成する層のうち少なくとも1層を構成する層が他の層と異なる色に着色されていてもよい。
前記外袋は、非通気性のものであればそのほかの制限はなく、それを構成する素材としては、ラミネートされているものでもよい。前記非通気性素材が使用できる。
例えば、OPP、CPP、ポリ塩化ビニリデン、酸化アルミニウムや酸化ケイ素等の酸化金属(半導体を含む)等により防湿処理されたナイロン、ポリエステル、ポリプロピレンフィルム、更にはアルミ箔又はアルミ蒸着されたプラスチックフィルム等が挙げられる。
前記接着層を構成する接着性物質としては、通気調整材が発熱体に固定できれば制限はないが、前記ヒートシール材、前記粘着剤層を構成する粘着剤や市販の接着剤が使用できる。また、接着層の設ける方法については通気調整材が固定できれば制限はなく、全面状、部分状や、ソリッド状、網目状、ストライプ状、ドット状、格子状、帯状等、各種形状が一例として挙げられる。
本発明の通気調整材とは、前記区分発熱部と区分け部との高低差を利用して、発熱部を通気調整材で覆うことにより、少なくとも区分発熱部の周縁部の一部に空間を形成し、少なくとも、区分発熱部の周縁部の一部に空気溜まりを作成し、外部と区分発熱部との間の通気性を調整し、合わせ保温効果も付与する。
また、支持体上に発熱源であるを間隔を置いて設けた、高低差のある発熱部を覆い、の通気性を調整し、点在する発熱源を用いて実用範囲での面発熱を具現化もできる。
通気調整材の通気性は、通気調整材が覆う発熱部や区分発熱部及びそれらを構成する包装材の通気性より、小さければ、制限はない。多孔質フィルム、不織布、穿孔による孔を有するフィルムやシート等の通気性素材及びそれらを少なくとも1種を構成要員の一部に含む積層体等の複合体が一例として挙げられる。特に穿孔により孔を設けたフィルム、シート、複合体が好ましい。また、穿孔等で、通気調整材の局部領域に発熱組成物成形体を被覆する被覆部の通気孔より大きい通気孔を有する領域を設け、局所の通気性を高くし、他の領域は実質的に非通気性にするか、又は前記区分発熱部の通気面の通気性より通気性を低く保つようにし、空気等の気体の流通路及び流通を制御してもよい。これにより、区分発熱部の保温と適切な温度維持ができる。通気調整材は区分発熱部の通気面への酸素の流量を制御する。従って、通気調整材及び区分発熱部の通気面が発熱組成物成形体への酸素の流量を制御する。
総通気量とは、1個の発熱体において、発熱体本体の全通気面からの通気量又は通気調整材の全通気部からの通気量を意味する。
一例として、
1)通気面や通気部が多孔質フィルム等の微細孔群により通気性が制御されている場合、
総通気量=通気性(例えば、前記透湿度)×発熱体又は通気調整材の通気面や通気部の全面積
*通気面や通気部が点在する場合は、各通気面や各通気部の全通気量の和を総通気量とする。
2)通気面や通気部が穿孔されたフィルムやシートにより通気性が制御されている場合、
総通気量=穿孔面積当たりの通気性(例えば、前記透湿度)×発熱体又は通気調整材の通気面や通気部の穿孔の全面積
通気調整材は非通気性領域と通気性領域を有するプラスチックフィルム又はシートであれば制限はないが、通気調整材を構成する素材は、従来より発熱体や化学カイロ(通気性収納袋(内袋)や非通気性収納袋(外袋))に使用されている素材及び本発明の明細書に記載の基材、被覆材、外袋に使用される素材が使用でき、適宜選択すればよい。非通気性フィルム、シートやそれらを含む積層体に穿孔により通気孔を設けたフィルム、シートやそれらを含む積層体が有用である。例えば、非通気性プラスチックフィルム又はシートを穿孔することによって得られる穿孔による通気孔を有するプラスチックフィルム又はシートが一例として挙げられる。この方法によれば、針穴の大きさを加減することによって、比較的容易に通気性を調節することができる。また、外表面が平滑なプラスチックフィルムやシートを使用すれば、通気孔を別の非通気性プラスチックフィルムやシートで覆う場合、前記プラスチックフィルムやシートを通気孔周辺部によりしっかりと密着貼合することができる。
例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ナイロン等の各種プラスチック材料のフィルム、KOP(塩化ビニリデンコート2軸延伸ポリプロピレンフィルム)等のKコート(塩化ビニリデンコート)フィルム、蒸着フィルム(酸化ケイ素、酸化アルミニウム、窒化ケイ素、窒化アルミニウム、酸窒化ケイ素等の酸素や窒素等との金属化合物又はアルミのような金属を蒸着したフィルム)、不織布と各種フィルムの積層物等の単層又はこれらを含む積層フィルムやシートが一例として挙げられる。
更に、PE/粘着剤、PP/粘着剤、PET/粘着剤、PE/不織布/通気性粘着剤PE/不織布/PE/粘着剤、PE/PET/M/PE/不織布/通気性粘着剤、PE/ヒートシール材、PE/不織布/ヒートシール材PE/不織布/PE/ヒートシール材、PE/PET/M/PE/不織布/ヒートシール材等が一例として挙げられる。
ここで、PEはポリエチレン、PETはポリエチレンテレフタレート、Mはアルミニウム、銀等の金属や酸化ケイ素、酸窒化ケイ素、窒化ケイ素、酸化アルミニウム等の半導体や金属の酸化物、酸窒化物、窒化物を示す金属化合物である。また、粘着剤層、ヒートシール剤層等の固定手段の設置部分は制限はなく、一部分又は全面に設けるかは、適宜使い分ければよい。
通気調整材に通気部(穿孔や通気孔等)を設ける位置は、制限はないが、1)通気調整材の全面、2)通気調整材の中央部、3)通気調整材の端部が一例として挙げられる。
通気調整材で、完全に区分発熱部の通気面を被覆する場合は、前記通気部の設置位置は通気調整材の中央部や通気調整材の端部が好ましい。特に中央部に集中的に設置したものや端部に集中的に設置してものは区分発熱部を保温する点から好ましい。
通気調整材の通気孔の設け方には、制限はないが、全面に設ける方法、通気調整材の中央部に集中的に穿孔する方法、通気調整材の中央部にベルト状にエンドレスに設ける方法、通気調整材の端部にに設ける方法等挙げられ、いずれも適用可能てある。
通気調整材の通気部は、発熱体製造工程中に穿孔等により設けてもよいが、通気部を有す通気調整材を使用してもよい。
穿孔した孔を通気孔にした通気性プラスチックフィルムを用いて発熱組成物を封入した従来の発熱体の場合では、使用中内容物の洩出が問題となるが、本発明では、区分発熱部と通気調整材とを組み合わせた2重覆い構造を用いているので、この問題を回避できる。特に区分発熱部の通気部が多孔質フィルムを構成員の一員として有している場合はより好ましい。本発明により、賦形剤を含有しない発熱組成物を使用した場合でも、使用中内容物の洩出による外部汚染の問題を回避できる。
前記通気調整材を発熱部及び/又は発熱体に固定する接着層は固定できれば制限はない。接着層を構成するものとして本発明の明細書で記載される粘着剤、アクリルニトリル系接着剤等の接着剤、ヒートシール材等が一例として挙げられる。
前記通気調整材と発熱部との固定領域は少なくとも発熱体の最外周縁端部においてシール部を介して固定できれば制限はないが、
1)発熱部又は発熱体の最外周縁端部端部全周のみで固定する、
2)発熱部又は発熱体の相対する一対の最外周縁端部のほぼ中央部全域を残した他の最外周縁端部を固定額域とする、
3)1)又は2)に加え更に、各区分発熱部のほぼ頂部と各区分け部のほぼ中央部を固定領域とする、
4)1)又は2)に加え更に、発熱部のほぼ中央部全域に空間部を設け、他の各区分発熱部のほぼ頂部と他の各区分け部のはぼ中央部を固定領域とする、
5)1)又は2)に加え更に、各区分発熱部のほぼ頂部を固定領域とする、
粘着剤層、粘着層、接着層の設置形状は、制限はなく、全面に設けても、固定するのに必要な領域のみに設けてもよい。また、連続的に設けてもよいし、部分的や間欠的に設けてもよい。網目状、ストライプ状、格子状、ドット状、帯状等、各種形状が一例として挙げられる。特にメルトブロー法で網目状(蜘蛛の巣状)に設けたものは有用である。
通気遮断シートは、非通気性であれば特に限定されず、前述した通気調整材に使用される素材や化学カイロや発熱体に使用されるフィルムヤシート等の非通気性素材が使用できる。このフィルムやシートは粘着剤等の手段により、剥離可能な状態で収納袋に密着貼合されるが、使用時に剥離しやすいようにつまみ部分を設けた方が好ましい。
前記通気調整材に剥離可能に貼り合わせられる。この方法としては、例えば、微粘着型の粘着剤を上配通気遮断シートの全面に塗布したり、筋塗り塗工や斑点状に塗工して部分的に塗布して通気遮断シートを貼り合わせる、或いは、ラミネート加工により、通気性シートと貼り合わせる方法が採用される。尚、粘着剤層を通気性シート全面に形成する場合には、剥離後の通気性シートの通気性を確保する必要がある。このために、通気遮断シートにコロナ処理等の放電加工やアンカー処理等を施し、通気遮断シートとの投錨力を高め通気性シートに粘着剤ができうる限り残らないようにするのがよい。
このように通気遮断シートを、通気調整材の通気面(通気性シート)に剥離可能に貼り合わせておくことにより、保管・輸送中には通気面から空気(酸素)が区分発熱部内部に侵入することがなく、保管・輸送中の発熱を防止できる。一方、使用時には通気遮断シートを通気調整材から剥がすことにより通気性を確保できるため、通常の使用により発熱させることができる。従って、従来のように1つ1つの発熱体を個別に包装することなく出荷することが可能となり、例えば、図17に示すごとく、数個の発熱体を一つの包袋にまとめて包装し、いわゆる内袋を省くことができる。即ち、まとめ包装した場合に、その中の一つを使用したとしても、一つ一つの発熱体1を個別包装したのと同様に保存でき、開封後密封する等その保管状態に気を使わずに使用することができる。
本発明の発熱体においては、予め通気性素材と非通気性素材により収納袋(区分発熱部)を形成し、通気調整材を設けた後、通気遮断シートを貼り合わせることも考えられるが、製造工程上は、まず通気性シートと通気遮断シートとを積層して予め複合シートを作製した後、当前記複合シートと非通気性シートとを貼り合わせて、通気遮断シートが備えられた発熱体を作製してもよい。
また、通気遮断シートは通気面全面を覆う必要があるが、必ずしも、通気調整材の通気側の面全面を覆う必要はなく、好ましくはその周縁よりもやや小さくなるように設定するのが好ましい。更に好ましくは通気調整材の通気孔の周辺部をを覆うことで、通気遮断シートを剥離しやすくなる。
前記通気遮断シートは、保管、輸送時に通気面の通気性を遮断し、空気の侵入を防止できればよく、必ずしも完全に通気遮断性を必要とするものではない。
当前記通気遮断シートには、例えば、前記通気調整材に使用される素材及びそれと同様なプラスチックフィルムの他、これらのプラスチックフィルムで紙やアルミニウム薄膜等をラミネート加工したシート状物が用いられる。また、非通気性シートとは、異なり、使用時に剥がして用いるために、耐熱性を必要とするものでもなく、軟質ではなく硬質のものであっても差し支えない。尚、発熱性組成物の発熱反応を防止できればよいので、完全に空気を遮断するのではなく、発熱性組成物の発熱源の一つである酸素透過性の低い酸素遮断シート等も用いることができる。
前記区分発熱部は、少なくとも2つの対面する表面、好ましくはフィルム層基材表面有する統一した構造に形成され、その際少なくとも1つの表面は酸素(空気)透過性であり、発熱組成樹成形体が収納されたとき、発熱組成物成形体容積、空間容積、区分発熱部容積は、次の関係を有する。発熱組成物成形体容積は、発熱組成物成形体自身の容積であり、空間容積は区分発熱部内で、発熱組成物成形体に占められていない容積であり、区分発熱部容積は区分発熱部の容積であり、空間容積と発熱組成物成形体容積の和である。
前記発熱組成物成形体とは、発熱組成物からなる一定の形状をした成形体であり、少なくとも基材上で形状が保たれておればよい。空気(酸素)と接触し発熱するものである。ただし、空気(酸素)と接触後すぐに発熱する必要はなく、基材等に過剰な水分を吸収させる等の手段で、発熱組成物成形体から過剰な水分を出すことにより発熱するものも含まれる。
前記区分発熱部又は前記発熱組成物成形体のサイズは制限はないが、好ましいサイズは以下の通りである。
1)円形状、ディスク形状及びディスク類似形状の場合
直径は、好ましくは約1mm〜約60mmであり、より好ましくは2mm〜50mmであり、更に好ましくは10mm〜40mmであり、更に好ましくは20mm〜30mmである。
高さは、好ましくは0.1mm〜20mmであり、より好ましくは0.3mm〜20mmであり、更に好ましくは0.5mm〜20mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、より好ましくは1.5mm〜10mmであり、更に好ましく3mm〜9mmであり、更に好ましくは4mm〜8mmであり、更に好ましくは5mm〜7mmである。
容積は、好ましくは約0.0045cm〜約20cmであり、より好ましくは約0.2cm〜約11cmである。
2)前記1)以外の形状(矩形、矩形類似形状等)である場合
幅は、好ましくは0.5mm〜60mmであり、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜50mmであり、更に好ましくは3mm〜30mmであり、更に好ましくは5mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
また、高さは、好ましくは0.1mm〜30mmであり、より好ましくは0.1mm〜20mmであり、更に好ましくは0.1mm〜10mmであり、更に好ましくは0.3mm〜10mmであり、更に好ましくは0.5mm〜10mmであり、更に好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
また、長さは、好ましくは5mm〜300mmであり、より好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、更に好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
また、表面積は区分発熱部としての機能を有すれば制限はないが、好ましくは約50cm以下であり、より好ましくは約40cm以下であり、更に好ましくは約25cm未満であり、更に好ましくは20cm未満である。
前記区分発熱部の容積又は発熱組成物成形体の容積は、好ましくは0.015cm〜500cmであり、好ましくは0.04cm〜500cmであり、より好ましくは0.04cm〜30cmであり、更に好ましくは0.1cm〜30cmであり、更に好ましくは1cm〜30cmであり、更に好ましくは1.25cm〜20cmであり、更に好ましくは1.25cm〜10cmであり、更に好ましくは3cm〜10cmである。
前記区分発熱部において、発熱組成部物収納領域である区分発熱部に発熱組成物成形体が収容された時に、発熱組成物成形体占有領域である発熱組成物成形体の容積積と発熱組成物収納領域である区分発熱部の容積との容積比は通常0,6〜1であり、好ましくは0.7〜1であり、より好ましくは0.8〜lであり、更に好ましくは0.9〜l.0である。
また、本明細書において発明の発熱組成部成形体は発熱組成部成形体及び圧縮された発熱組成物成形体である発熱組成物圧縮体を意味する。
前記区分け部の幅は区分発熱部を間隔を置いて設けることができる区分けができれば制限はないが、好ましくは0.1mm〜70mmであり、より好ましくは0.1mm〜60mmであり、更に好ましくは0.1mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは0.5mm〜24.5mmであり、更に好ましくは0.5mm〜24mmであり、更に好ましくは0.5mm〜20mmであり、更に好ましくは1.0mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
前記発熱組成物成形体又は区分発熱部の形状は如何なるものでもよいが、平面形状で、円、楕円、フットボール形、三角形、正方形、長方形、六角形、多角形、星形、花形、リング形等が一例として挙げられる。立体形状では、ディスク状、ピラミッド状、球状、立方体状、多角錐形状、円錐形状、錐台形状、球形状、平行六面体形状、円筒体形状、長方形状、平行六面体形状、多面体形状、楕円体形状、半円柱体形状、半楕円柱体形状、蒲鉾形状体、円柱体形状、楕円柱体形状等が一例として挙げられる。また、これらの形状は角部を略円弧状(アールr状)に設け、角部を曲線状や曲面状にしてもよいし、中央部等に凹部があってもよい。また、発熱体と類似の図16(a)〜(q)の形状も一例として挙げられる。
本発明では、発熱組成物成形体、発熱部、区分発熱部、発熱体、シール部、貫通孔、凹部、凸部等の角部にあたる領域(端部の角部)を略円弧状(アールr状)に設けてもよい。
この略円弧状(アールr状)の形状としての曲率半径は、制限はないが、好ましくは0.1〜20.0mmであり、より好ましくは0.3〜10.0mmであり、更に好ましくは0.1〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜5.0mmであり、更に好ましくは0.3〜3.0mmであり、更に好ましく、0.5〜2.0mmである。
複数の区分発熱部の配置形状としては、制限はないが、格子状、ストライプ状、波状、格子−ストライプ状、ランダム状等が一例として挙げられる。
本発明の発熱組成物成形体としては、空気(酸素)と接触して発熱し、基材上に積層でき、形状を維持でき、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることができれば制限はないが、
1)成形性含余剰水発熱組成物を型成形法により成形した発熱組成物成形体、
2)発熱シート及びその切断加工品からなり、幅は、制限はないが、好ましくは1〜30mmからなるシート状発熱片である発熱組成物成形体(幅は、制限はないが、好ましくは1mm〜30mm、より好ましくは1mm〜25mm、より好ましくは1mm〜24.5mmである。
3)上記発熱シートに幅は、制限はないが、好ましくは0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体、
4)上記シート状発熱片に、幅は制限はないが、好ましくは0.1〜50mmのストライプ状の空間を設けた、空気(酸素)と接触して発熱する孔付き発熱シート及びその切断加工品である発熱組成物成形体
等が一例として挙げられる。
前記型成形法とは、凹部や貫通孔からなる型孔を有する型を使用し、前記型孔に成形性含余剰水発熱組成物を充填し、型を離すことにより、発熱組成物成形体を得る方法であり、型通し成形方法や鋳込み成形方法等が一例として挙げられる。
型通し成形法や鋳込み成型法等の型成形法により、成形性含水発熱組成物を成形した発熱組成物成形体又は複数個の発熱組成物成形体を、基材上に、間隔を空けて積層する。
更に被覆材で覆い、前記発熱組成物成形体の周辺部をシールすることにより、発熱部又は区分発熱部を設ける。発熱部の周縁部はシール(圧着シールや熱圧着シールやヒートシール等)がしてある。前記区分発熱部は複数個からなり、ヒートシール部である区分け部により、各区分発熱部が離れて配置され、前記区分発熱部の集合から発熱部が形成されており、区分発熱部の周縁部、発熱体の周辺部がシール(圧着シールや熱圧着シールやヒートシール等)がしてある。特にヒートシールが好ましい。
次に、カット工程等を経て発熱体を製造する。前記シール工程、カット工程等は従来方法、装置から適宜選択して使用すればよい。
また、本発明の発熱組成物成形体の製造方法や製造装置には、磁石を使用してもよい。磁石を利用すると、発熱組成物の型内への収容や、型からの発熱組成物成形体の離脱が容易にでき、発熱組成物成形体の成形がより容易になる。
前記型通し成形方法とは、抜き型を使用し、発熱組成物を成形し、基材の上に型の抜き形状の発熱組成物成形体を積層し、発熱組成物成形体を製造する方法である。
抜き型とは、所望の形状、厚さを持った貫通孔を有した型である。連続製造装置としては、中空のドラム状回転体の回転面に複数の前記通孔が設けられているドラム状成形装置や1個以上複数の貫通孔を有するストラットを複数個設けたストラットコンベア状回転体を使ったストラットコンベア状成形装置等が一例として挙げられる。
連続製造方法としては、前記回転式抜き型を有する成形装置を使用し、長尺の基材の上に型孔の抜き形状の発熱組成物成形体を積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の周辺部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続形成方法が一例として挙げられる。
前記鋳込み成形法とは、発熱組成物を凹部を有する鋳込み型へ充填し、成形した発熱組成物成形体を基材へ積層することにより、発熱組成物成形体を製造する方法である。抜き型とは、所望の形状、厚さを持った凹部を有した型である。連続製造装置としては、ドラム状回転体や中空のドラム状回転体の外面に複数の凹部を設けられているた発熱組成物成形体製造装置等が一例として挙げられる。
連続製造方法としては、前記複数の凹部を有するドラム状回転体からなる発熱組成物成形体製造装置の凹部への充填と基材への移設により、発熱組成物成形体を長尺基材上へ積層する成形機とそれを長尺の被覆材で覆い、目的とする区分け部分及び基材と被覆材の周辺部をシール(ヒートシールや圧着シールや熱圧着シール等)できる回転式のシール器を用いて、そのシール器を介し、発熱組成物成形体の綾部及び区分け部分の必要箇所をヒートシールし、封入処理する連続形成方法が一例として挙げられる。
発熱シートは空気(酸素)と接触して発熱するシート状物であれば制限はないが、分散型発熱シート、抄紙型発熱シート、加圧加工型発熱シート等が一例として挙げられる。
上記の本発明の各シートの製造方法は素材発熱シートの切り出し、孔あけ、孔あけ/切り出し等の加工や小幅(幅は制限はないが、好ましくは1mm〜30mm、より好ましくは1mm〜25mm、より好ましくは1mm〜24.5mmである。シートの製造が挙げられるが、素材シートの製造方法は公知の製造方法が使用できる。例えば、WO96/11654や特開2003−102761やWO00/13626等が一例として挙げられる。
分散型発熱シートとは、発熱組成物を不織布等の他空隙率の包装材中に分散、保持し、シート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、鉄粉等の被酸化性金属粉末炭素成分、保水剤を必須成分とした粉末原料発熱組成物を不織布中に分散させた後に電解質等の反応促進剤水溶液を加え、空気(酸素)と接触して発熱する発熱シートである。
抄紙型発熱シートとは、発熱組成物を抄紙法によりシート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、鉄粉等の被酸化性金属粉末、炭素成分、保水剤、繊維状物及び水を必須成分としたスラリー状原料発熱組成物を抄紙により製造した抄紙シートを90〜200℃の熱風乾燥し、電解質等の反応促進剤又はその水溶液を加えて、空気(酸素)と接触して発熱する発熱シート下ものが一例として挙げられる。
加圧加工型発熱シートとは、発熱組成物を加圧加工法によりシート状の発熱体に加工したものであれば制限はないが、鉄粉等の被酸化性金属粉末、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とした発熱組成物と、吸水性ポリマー及び/又は吸水性ポリマー以外の第2のポリマーとの混合物に、アルコール、架橋剤若しくは可塑剤のいずれかを添加した発熱組成物を、所定の圧力を加えて一体化した発熱シートが一例として挙げられる。
また、成形性含余剰水発熱組成物から型成形により成形された発熱組成物成形体、及び、シート状発熱片、孔付き発熱シート、孔付きシート状発熱片からな発熱組成物成形体には、発熱組成物成形体の角部を略円弧状(アールr状)に設けたものも含む。
また、分散型発熱シート、分散型シート状発熱片、抄紙型発熱シート、抄紙型シート状発熱片、加圧加工型発熱シート、加圧加工型シート状発熱片は発熱シートやシート状発熱片や不織布等の包装材を任意に組み合わせて積層した積層体も含む。
尚、(1)上記2)の発熱組成物成形体のサイズは1)の成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体のサイズを適用する。
(2)上記3)及び4)の発熱組成物成形体のサイズは、所望の両面凹凸状発熱体のサイズに従って、決めればよい。
(3)上記(3)及び4))の発熱組成物成形体の空間部のサイズは1)の成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体の区分け部のサイズを適用する。
また、空間部と空間部の間の距離は同区分発熱部の幅を適用する。
(4)上記5)の発熱組成物成形体の空間部のサイズは1)の成形性含余剰水発熱組成物を型成形により成形した発熱組成物成形体の区分け部のサイズを適用する。
また、発熱組成物成形体のサイズは、所望の両面凹凸状発熱体のサイズに従って、発熱体の周辺部のヒートシー部を除いたサイズ内であれば、所望に応じて決めればよい。
(5)上記3)〜5)の発熱シート及びシート状発熱片の少なくともその一つの端部に設けられた切欠は制限はなく、一例として、直線等の線状でもよいし、三角形等の2次元的形状を有するものでもよい。
(6)2)〜5)の発熱組成物成形体の原料である発熱組成物は従来のカイロや発熱体に使用されている発熱組成物を特に制限無く用いることができる。また、1)の発熱組成物成形体の原料である発熱組成物も特に制限無く用いることができる。
シート状発熱片のサイズは制限ないが、好ましくは以下のサイズである。
形状は矩形、矩形類似形状が好ましい。
幅は、好ましくは、1mm以上〜25mm未満であり、より好ましくは1mm〜24mmであり、より好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜23mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜20mmであり、更に好ましくは5mm〜15mmであり、更に好ましくは5mm〜10mmである。
長さは、好ましくは5mm〜200mmであり、より好ましくは5mm〜100mmであり、より好ましくは20mm〜150mmであり、更に好ましくは30mm〜100mmである。
(長さ/幅)の比率は、好ましくは2.0〜60であり、より好ましくは2.1〜30であり、より好ましくは2.5〜25であり、更に好ましくは2.5〜20であり、更に好ましくは3〜20である。
高さは、好ましくは0.1mm〜10mmであり、より好ましくは0.3mm〜10mmであり、より好ましくは1mm〜10mmであり、更に好ましくは2mm〜10mmである。
孔付き発熱シートのサイズは、両面凹凸状発熱体のサイズに合わせて決めればよい。
前記空間部の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、好ましくは0.1mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
孔付きシート状発熱片のサイズは、両面凹凸状発熱体のサイズと区分け部のサイズに合わせて決めればよい。
前記空間部の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、好ましくは0.1mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
前記区分け部の幅は柔軟性が確保できれば制限はないが、好ましくは0.1mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、より好ましくは0.3mm〜50mmであり、更に好ましくは0.3mm〜40mmであり、更に好ましくは0.5mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜30mmであり、更に好ましくは1mm〜20mmであり、更に好ましくは3mm〜10mmである。
本発明の区分発熱部を「ストライプ状に間隔をおいて設ける」とは、複数の区分発熱部が、スジ状(細長く一続き状)に間隔をおいて(平行線状や平行曲線状等に)設けられたものである。1本のスジは1個の区分発熱部により構成されていることが好ましい。この場合、区分発熱部及び区分け部は直線的でも曲線的でもよい。
また、下記の条件を満たしていれば、1本のスジは2個以上の区分発熱部と1個以上の区分け部とから構成されていてもよい。
Tは、T≧2Sであり、好ましくは、T≧2.5Sである。
Pは、P≦Tであり、好ましくは、P≦0.5Tである。
T :1個の区分発熱部の長さ
S :1個の区分発熱部の幅
P : 区分け部の長さ
平行縞状(縦縞、横縞、斜め縞、縦波縞、横波縞、斜め波縞等)に区分発熱部からなるスジを配置することが一例として挙げられる。
区分発熱部の形状は、図1に示したように連続体のストライプ状のものや、図9や図10にに示したような不連続のストライプ状のものがある。
何カ所もの部分的なツボ刺激的要素が備わり、心地よい温熱療法が期待するためには、区分け部の幅を3.5〜10mmとするのが好ましく、更に区分発熱部の幅と区分け部(空気層部)の幅の比を1:1〜3:1とするのが好ましい。
特に区分発熱部上に粘着剤層を設けた両面凹凸状発熱体の場合、区分発熱部と区分け部(空気層部)の幅の比を、好ましくは1:1〜3:1の範囲とすることで、全面単一発熱部の場合と同様の温熱効果が得られるとともに、装着性が十分であり、発赤等を一層効果的に防止することが可能となる。即ち、この比を1:1以上とすることで、接着力・温熱効果が向上する。また、3:1以下とすることで、蓄熱を抑えて発赤等の防止効果が一層向上し、かつ汗の滞留が抑えられる結果、ムレ、シートの剥がれをより効果的に防止できる。
本発明の孔付き発熱シートやその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
前記分散型発熱シート及び前記抄紙型発熱シート等の発熱シートにストライプ状の空間を設けた孔付き発熱シートは、前記発熱シートに複数のストライプ状空間部を設けた孔付き発熱シートであり、前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さ、幅、高さ、(長さ/幅)の比率は制限はないが、長さは好ましくは5mm〜200mm、幅は好ましくは1mm以上25mm未満、高さは好ましくは0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率は好ましくは2.1〜60であり、空間部の幅は制限はないが、好ましくは1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいという、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
また、他の孔付き発熱シートの一例として、前記孔付き発熱シートのストライプ状空間が少なくともストライプの延長線上の孔付き発熱シートの少なくとも一方の端部に切欠部を有する孔付き発熱シートが一例として挙げられる。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、両面凹凸状発熱体とする。
本発明の発熱組成物成形体孔付きシート状発熱片やその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
孔付きシート状発熱片とは、前記分散型シート状発熱片及び前記抄紙型シート状発熱片等のシート状発熱片にストライプ状の空間を設けた孔付きシート状発熱片やその切断加工品である発熱組成物成形体である。
前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さ、幅、高さ、(長さ/幅)の比率は制限はないが、長さは好ましくは5mm〜200mm、幅は好ましくは1mm以上25mm未満、高さは好ましくは0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率は好ましくは2.1〜60であり、空間部の幅は制限はないが、好ましくは1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいという、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、両面凹凸状発熱体とする。
本発明の孔付き発熱シートやその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
前記分散型発熱シート及び前記抄紙型発熱シート等の発熱シートにストライプ状の空間を設けた孔付き発熱シートは、前記発熱シートに複数のストライプ状空間部を設けた孔付き発熱シートであり、前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さ、幅、高さ、(長さ/幅)の比率は制限はないが、長さは好ましくは5mm〜200mm、幅は好ましくは1mm以上25mm未満、高さは好ましくは0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率は好ましくは2.1〜60であり、空間部の幅は制限はないが、好ましくは1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいという、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
また、他の孔付き発熱シートの一例として、前記孔付き発熱シートのストライプ状空間が少なくともストライプの延長線上の孔付き発熱シートの少なくとも一方の端部に切欠部を有する孔付き発熱シートが一例として挙げられる。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、両面凹凸状発熱体とする。
本発明における剛軟度とは、剛性(ハリ、コシ)又は柔軟性を示し、JIS L 1096A法(45°カンチレバー法)に準じ、試料として発熱体自身を用いたこと以外は同法に従ったものである。即ち、一端が45°(度)の斜面をもつ表面の滑らかな水平台の上に発熱体の一辺をスケール基線に合わせて置く。次に、適当な方法によって発熱体を斜面の方向に緩やかに滑らせて、発熱体の一端の中央点が斜面と接したときに他端の位置をスケールによって読む。剛軟度は発熱体が移動した長さ(mm)で示され、それぞれ発熱体5個を測り、平均値を出す。
ただし、水平台には発熱体の発熱組成物入り発熱部が移動方向距離が5mm以上、移動方向と直交する方向の距離が20mm以上残っていること。また、水平台には置かれた発熱体の長さは発熱組成物が存在している領域を横断していること又は発熱組成物が存在している領域と存在していない領域を直線的に横断していること。
1)粘着剤層を有する発熱体の剛軟度の測定算出方法
(1)発熱体の粘着剤層を有しない側の面を水平台上に置いて測定する。
(2)発熱体の粘着剤層を有する側が水平台側面に対応する場合は、
粘着剤層にセパレータを付け、セパレータを付けた粘着剤層側の面を水平台上に置いて測定する。
(3)粘着剤層付き発熱体の粘着剤層を覆うセパレータは、剛軟度30mm以下のプラスチックフィルム、或いは、厚み50μm以下、好ましくは25μm以下の腰のないプラスチックフィルム、或いは、軽く操んでシワができるプラスチックフィルム等の腰のない、柔らかいフィルムを使用する。
2)最小剛軟度の測定算出方法。
1個の発熱体に付いて、一面を水平台上に置いて、縦方向及び横方向、又は、一方向及びそれと直交する方向それぞれの平均値でそれぞれの方向の剛軟度を出す。
又他の一面を水平台上に置いて、同様に測定して、それぞれの剛軟度を出す。
各値の中で最も小さい値の剛軟度を最小剛軟度とする。
3)基材や被覆材等の包装材の剛軟度は、短手100mm×長手200mmの試験片を作成し、長手方向(200mm方向)の剛軟度を採用する。
本発明における発熱体又は発熱部の最小剛軟度の変化とは、発熱体又は発熱部の剛軟度のうち一番小さい値である最小剛軟度が、発熱体の発熱前と発熱終了後において生ずる値の変化である。
最小剛軟度の変化は、次式により算出される。
最小剛軟度の変化(%)=|((A−B)/A)×100|
A:発熱前の発熱体の最小剛軟度
B:発熱終了後の発熱体の前記最小剛軟度
1)得られた発熱体を、風のない20℃の環境下の空気中に放置し、発熱させ、前記発熱体の温度が25℃を下回った時点を、使用終了時とし、前記発熱体の対して、発熱前の発熱体の最小剛軟度を示した方向に対スル剛軟度を測定し、発熱終了後の発熱体の最小剛軟度とする。
2)発熱前の発熱体の最小剛軟度の測定方向と発熱終了後の発熱体の前記最小剛軟度の測定方向は同じ測定方向とする。
3)発熱前の発熱体の剛軟度測定中の発熱は無視する。
本発明における発熱体又は発熱部の最小剛軟度率とは、発熱体又は発熱部の最小剛軟度とその方向の全長に対する剛軟度率であり、次式により算出される。
最小剛軟度率=(A/B)×100
A:発熱体又は発熱部の最小剛軟度
B:最小剛軟度を示す方向における発熱体又は発熱部の全長
本発明における発熱体又は発熱部の最小直交剛軟度とは、発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向の剛軟度とその方向の全長に対する剛軟度の比であり、次式により算出される。
最小直交剛軟度率=(C/D)×100
C:発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向の剛軟度
D:発熱体又は発熱部の最小剛軟度を示す方向と直行する方向における発熱体又は発熱部の全長
最小直交剛軟度率が80を越える場合は最小直交剛軟度率を100とする。
本発明における最小剛軟度率比とは、発熱体又は発熱部の厚み方向と直交する面において、最小剛軟度率と、それと直交する方向の最小直交剛軟度率において、最小直交剛軟度率に対する最小剛軟度率の比であり、次式より算出される。
最小剛軟度率比=(F/G)×100
F:最小剛軟度率
G:最小直交剛軟度率
任意の剛難度の変化、剛難度率、剛難度率比、直交剛軟度率を求める場合は、前記最小剛難度の変化、最小剛難度率、最小剛難度率比、最小直交剛軟度率の各項目の記述において、「最小」の文字を除けばよい。
本発明の両面凹凸状発熱体の最小剛軟度は、通常100mm以下であり、好ましくは1〜100mmであり、より好ましくは1〜80mmであり、更に好ましくは1〜50mmであり、更に好ましくは5〜50mmであり、更に好ましくは5〜40mmであり、更に好ましくは5〜30mmであり、更に好ましくは5〜20mmである。
本発明の両面凹凸状発熱体の最小剛軟度率は、通常、60以下であり、好ましくは1〜60であり、より好ましくは1〜50であり、更に好ましくは1〜40であり、更に好ましくは1〜30であり、更に好ましくは1〜20であり、更に好ましくは1〜10である。
本発明の両面凹凸状発熱体の最小剛軟度率比は、通常、100以下であり、好ましくは1〜100であり、より好ましくは2〜100であり、更に好ましくは2〜90であり、更に好ましくは2〜70であり、更に好ましくは2〜60であり、更に好ましくは2〜50であり、更に好ましくは2〜40であり、更に好ましくは2〜30である。
本発明の両面凹凸状発熱体の発熱前後の最小剛軟度の変化、即ち、本発明の両面凹凸状発熱体の前記最小剛軟度の発熱前の値に対する発熱終了後の値の変化の絶対値は、通常30%以下であり、好ましくは0〜30%であり、より好ましくは0〜20%であり、更に好ましくは0〜10%であり、更に好ましくは0〜5%であり、更に好ましくは0%である。
本発明の発熱組成物成形体孔付きシート状発熱片やその切断加工品からな発熱組成物成形体について説明する。
孔付きシート状発熱片とは、前記分散型シート状発熱片及び前記抄紙型シート状発熱片等のシート状発熱片にストライプ状の空間を設けた孔付きシート状発熱片やその切断加工品である発熱組成物成形体である。
前記空間部と空間部の間の領域である区分発熱部の長さが5mm〜200mm、幅が1mm以上〜25mm未満、高さが0.5mm〜10mmであり、(長さ/幅)の比率が2.1〜60であり、空間部の幅が1〜30mmであり、前記複数の区分発熱部はそれぞれ離れており、ストライプ状の空間部により少なくとも1方向においてストライプ状に形成され、一方向に曲がりやすいという、曲がり安さに方向付けがあり、他方向に比べ一方向のみが曲がりやすい構造を有する。
前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被覆し、発熱組成物成形体の周縁部及び/又は空間部をヒートシールし、両面凹凸状発熱体とする。
本発明の発熱体本体の製造方法は、発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体本体を製造する方法である。
前記成形性含余剰水発熱組成物を使用したの両面凹凸状発熱体の製造方法の外に、
1.前記分散型シート状発熱片及び前記抄紙型シート状発熱片等のシート状発熱片を発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体本体を製造する方法、
2.ストライプ状の空間を設けた孔付き発熱シートを発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体本体を製造する方法、
3.ストライプ状の空間を設けた孔付きシート状発熱片を発熱組物成形体として、前記発熱組成物成形体を基材上に積層し、被覆材を被せ、発熱組成物成形体の周縁部をシールすることにより発熱体本体を製造する方法、
4.上記1.2.3.の発熱体本体及び前記成形性含余剰水発熱組成物を使用した発熱体本体の少なくとも1種の発熱体の区分発熱部を区分け部のところで切断し、独立した区分発熱部にすることにより複数の発熱体本体を製造する方法,
5.上記4.で製造した複数の発熱体本体を粘着剤や接着剤等から成る固定層を介して支持体に固定することにより発熱体本体を製造する方法
が一例として挙げられる。
また、上記1.2.3.の発熱体本体を製造する方法において、
上記発熱組成物成形体を粘着剤や接着剤等から成る固定層を介して基材上に積層固定してもよい。
また、上記5.には、上記4.の複数の発熱体本体を公知の整列間隔変更装置を使用し、発熱体本体を製造する方法も含む。
本発明の発熱体の製造方法は、前記発熱体本体に通気調整材を被せ、少なくとも発熱体本体の周辺部でシールし、通気調整材を発熱体本体に取り付ける方法である。
本発明の整列間隔変更装置を用いた発熱体の製造方法は、複数個の基材と被覆材に挾まれた発熱組成物成形体の周縁部をシールした区分発熱部を、間隔おいて搬送し、前記間隔を整列間隔変更装置を使用し、所定間隔に広げ、粘着剤や接着剤等からなる固定層を介して支持体に固定し、更に、通気調整材を被覆し、発熱体の周辺部をシールする発熱体の製造方法である。粘着剤や接着剤は、公知の粘着剤や接着剤が使用できる。整列間隔変更装置は公知の整列間隔変更装置が使用できる。
通気調整材の通気部は、通気調整材を発熱体本体に取り付ける前に設けてもよいし、取り付けた後に設けてもよい。また、通気部を有す通気調整材を使用してもよい。通気部は多孔質フィルムやそれを含有する包装材で構成してもよいし、穿孔により通気部を設けてもよい。発熱体の製造工程で通気調整材に通気部を設ける場合は穿孔により設ける方式が好ましい。前記発熱組成物成形体のより好ましい個数は前記区分発熱部の数と同じである。
以下、本発明について各図を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明の一実施の形態に係る発熱体の平面図である。図2はそのZ−Zの断面図である。
前記発熱体1は、前記発熱性組成物の成形体である発熱組成物成形体8を含有する区分発熱部5と発熱組成物を含有しない区分け部6とを備えている。
図1に示す発熱体1では、通気性被覆材と非通気性基材の2枚のシート状物が発熱組成物成形体8の周縁部で貼り合わせられて区分発熱部5が構成され、接着層21を介して、非通気性のフィルムである支持体14に貼り合わされている。区分発熱部5は幅10mm×長さ80mmであり、区分け部6は幅30mmである。
前記区分発熱部5の上側には穿孔による通気孔22を有する通気調整材17で覆われ、前記発熱体1の周辺部でヒートシールされている。図2は同Z−Zの断面図である。発熱体1の最小軟度は50mm以下である。尚、前記発熱組成物成形体8はシート状発熱片であってもよい。
図3は支持体14がセパレータ16付き粘着剤層15を有する他の一例である。
図4の例では通気調整材17の通気孔22を塞ぐように、通気調整材17の外面に、通気遮断シート18を粘着層20を介して剥離可能に貼り合わせられ、更に、通気遮断シート18で覆われている。
図5は、通気調整材17が区分け部6に接着層21を介して固定されている他の一例を示す。
図6(a)は、通気調整材17が区分け部6に接着層21を介して固定されていない他の一例の拡大断面図を示す。
図6(b)は、通気調整材17が区分け部6に接着層21を介して固定されている例の拡大断面図を示す。
図7及び図8に示す発熱体1は、複数の発熱組成物成形体8を基材12及び通気性の被覆材13に挟み込み、その周縁部においてシールしたものである。通気面側に通気調整材17が設けられ、発熱体1の周辺部で貼り合わされたものである。
通気遮断シート18が通気調整材17の上に取り外し可能に貼り合わせられている。
発熱体1の最小軟度は50mm以下である。
図9(a)は、複数の発熱組成物成形体8を基材12及び通気性の被覆材13に挟み込み、その周縁部においてシールしたものである。被覆材13には、通気調整材17が設けられ、発熱体の周辺部及び区分発熱部5の上面33に貼着されている。非通気性基材12には、粘着材層15を介してセパレータ16付が設けられている。
図9(b)は、同X−Xの断面図である。発熱体1の最小軟度は50mm以下である。
図9(c)は、図9(a)の発熱体1の通気調整材17の通気孔22を含む外面に、通気遮断シート18が取り外し可能に貼り合わせられている例である。
図9(d)は、図9(b)の粘着剤層15及びセパレータ16を設けていない発熱体の例である。
図9(e)は、図9(d)の発熱体1の通気調整材17の通気孔22を含む外面に、通気遮断シート18が取り外し可能に貼り合わせられている発熱体1の例である。
図10は、複数の発熱組成物成形体8を基材12及び通気性の被覆材13に挟み込み、その周縁部においてシールし、区分発熱部5をストライプ状に設けたものである。被覆材13の上には、更に、通気調整材17が設けられている。
尚、図示される発熱体1は、図11に断面図を示すように、区分発熱部5が2個で1組みとなるようにして、各組間の区分け部6において、通気調整材17が基材12に接着されている。基材12には、粘着材層15を介してセパレータ16が設けられている。
この発熱体1は、図10に示すように、ヒートシールされた区分け部6の各中央部には通気調整材17からセパレータ16まで貫通した、手切れ可能なミシン目11が設けられている。尚、発熱体1の周辺部にあるミシン目(手切れ可能なミシン目等)の端部にVノッチ等を設けるようにしてもよい。
図12は、図10及び図11を用いて説明した発熱体1を、ミシン目11で切り離したミニ発熱体1の断面図を示す。
使用時、所望に合わせて、発熱体1を複数のミニ発熱体1に分け、所望の場所に貼ることができる。また、上記説明した通気遮断シートを設け、このシートまで分離できるようにすれば、ミニ発熱体を1個ずつ切り離して使用することができる。
図13は、複数の発熱組成物成形体8を基材12及び通気性の被覆材13に挟み込み、その周縁部においてシールし、区分発熱部5をストライプ状に設けたものである。被覆材13の上には、更に、通気調整材17が設けられている。
尚、基材12側に粘着材層15を介してセパレータ16を設ける場合には、機能性物質を含有する粘着剤層15としてもよい。。
図14(a)は、非通気性支持体14上に粘着剤から構成された粘着層20を介してシート状発熱片23を間隔をおいて固定し、その上を通気性被覆材13で覆いシート状発熱片24の周縁部をヒートシールし、更に、通気調整材17を設けた発熱体1の断面図である。前記通気調整材17は発熱体1の周辺部と区分発熱部の上面に貼り合わせられている。
図14(b)は、図15(a)に示す発熱体1の通気調整材17の通気孔22を含む外面に、通気遮断シート17が取り外し可能に貼り合わせられている例ある。
図15(a)は、孔付き発熱シート24を有する発熱体1の通気面側に通気性通気調整材17が設けられた発熱体1の平面図を示す。
図15(b)は、1個の孔付き発熱シート24が支持体上に積層された状態を示す平面図を示す。孔付き発熱シート24には長方形状の切り抜き空間部27がストライプ状に設けられている。前記抜き孔空間部27の両端部には切欠部26が設けられている。前記切り抜き空間部27と切欠部26とにより区分け部6が構成されている。
この孔付き発熱シート24の抜き孔空間部27と切欠部26とからなる区分け部により前記発熱体1は発熱体として使用前、使用中、使用終了後に渡り、柔軟性を維持する。
図15(c)は、同V−Vの断面図である。
図16は、4個の孔付きシート状発熱片25が支持体14上に間隔をおいて積層された状態を示す平面図を示す。各孔付きシート状発熱片25の中央部には抜き孔空間部27である、長方形状の空間部が1個ずつ設けられている。各孔付きシート状発熱片25の間には支持体で構成される区分け部6が形成される。抜き孔空間部27の両端部には切欠部26が設けられている。この孔付きシート状発熱片25の抜き孔空間部27と切欠部26と区分け部6により前記発熱体1は発熱体として使用前、使用中、使用終了後に渡り、柔軟性を維持する。前記抜き孔空間部27は、空間であれば制限はない。
図17は、通気調整材17の通気孔22を含む外面に、通気遮断シート18が取り外し可能に貼り合わせられ、通気調整材17の通気孔22が通気遮断シート18で覆われている発熱体1が3個、ポリエチレン製まとめ袋31に収納されている発熱体1の断面図である。
これは複数個の発熱体を一つの包袋にまとめて包装したもので、いわゆる外袋を省くことができる。即ち、まとめ包装した場合に、その中の一つを使用したとしても、一つ一つの発熱体1を個別包装したのと同様に保存でき、開封後密封する等その保管状態に気を使わずに使用することができる。従って、従来のように1つ1つの発熱体を個別に包装することなく出荷することが可能となる。
図18は、図13で説明した発熱体1が非通気性収納袋(外袋)30に封入された断面図である。非通気性、非透湿性の基材及び非通気性、非透湿性の包装材に穿孔して通気性を付与した通気調整材及び通気調整材の穿孔した抜き孔を塞ぐ非通気性、非透湿性の通気遮断シートを使用しているので、区分発熱部内の発熱組成物成形体(発熱組成物)と粘着剤層及び機能性物質との相互干渉が無く、発熱体が使用されるまでの保存や輸送の間に双方が質的に変化することが防止される。
図19は、図9(c)で説明した発熱体1を2つに折り畳み、非通気性収納袋(外袋)30に封入された発熱体1の断面図である。
図20は、本発明の発熱体1の外形状と通気調整材の通気孔パターンの例を示す平面図である。
尚、本発明において、固定手段としては、関節周囲部用温熱包装体や発熱部を有するものを所要部に固定できる固定能力を有するものであれば制限はない。取り外しができる固定手段が好ましい。
前記固定手段として一般的に採用されている、粘着剤層、鍵ホック、ホックボタン、ベルクロ等の面ファスナー、マグネット、バンド、ひも等及びそれらを組み合わせたものを任意に使用できる。
尚、バンドの場合、面ファスナーと粘着剤層との組み合わせで調整用固定手段を更に構成しても構わない。
また、使用されるまでの間の保護としてセパレータを固定手段に重ね合わせることもできる。前記セパレータには背割り等の切り込み等を設けてその剥離が容易となるようにしてもよい。
ここで、面ファスナーとは、マジックテープ(登録商標)、マジックファスナー(登録商標)、ベルクロファスナー、フックアンドループテープ等の商品名で知られているもので、雌ファスナーであるループと前記雌ファスナー締結し得る雄ファスナーであるフックとの組み合わせで締結機能を有するものである。
前記粘着剤層は、保水剤、吸水性ポリマー、pH調整剤、界面活性剤、有機ケイ素化合物、疎水性高分子化合物、焦電物質、酸化防止剤、骨材、繊維状物、保湿剤、機能性物質又はこれらの混合物からなる付加的な成分から選ばれた少なくとも1種を含有してもよい。
前記粘着剤層を構成する粘着剤としては、皮膚や衣服に付着するに必要な粘着力を有するものであれば、制限はなく、溶剤系、水性系、エマルジョン型、ホットメルト型、反応性、感圧系、或いは、非親水性粘着剤、混合粘着剤、親水性粘着剤(ジェル等)等の各種形態が用いられる。
前記粘着剤は、公知の粘着剤や、使い捨てカイロ等に使用されている粘着剤も使用できる。
また、粘着剤層としては、通気性を有するものであっても、通気性を有しないものであってもよい。用途に応じて適宜選択をすればよい。通気性としては、全体として通気性があればよい。例えば、部分的に粘着剤が存在し、部分的に粘着剤の存在しない部分があり、領域全体として通気性がある粘着剤層が一例として挙げられる。
通気性の基材及び/又は被覆材に粘着剤をそのまま層状に積層するにあたり、その通気性を維持する方法としては、例えば、粘着剤を印刷、或いは、転写により、粘着剤層を部分的に積層し、その非積層部を通気部とする方法と、粘着剤を糸状に円を描きながら、一方向に移動させたり、ジグザグに移動させたりする等適宜二次元方向に運行させ、その糸状の粘着剤の隙間が通気性ないし透湿性を推持させたり、粘着剤を発泡させる方法やメルトブロー方式で形成された層とが一例として挙げられる。
粘着剤層を構成する粘着剤は、スチレン等の芳香族ビニルポリマー及びブチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート等のアルキル若しくはアルケニル(メタ)アクリレートを含有する共重合体とスチレン等のスチレン樹脂との混合物である(メタ)アクリレートスト系粘着剤やスチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体(SIS)、又はこれらの水添タイプ(SEBS、SIPS)等のスチレン系粘着剤等ホットメルト系の粘着剤やアクリル系粘着剤等が一例として挙げられる。
前記親水性粘着剤は、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース等のポリアクリル酸、ポリアクリル酸塩、セルロース誘導体等の親水性高分子増粘剤を主要成分として構成される親水性粘着剤が一例として挙げられる。
粘着層や接着層は粘着剤層を構成する粘着剤から構成されることが好ましい。特に親水性粘着剤以外の粘着剤が好ましい。
また、粘着剤層を親水性粘着剤層にした場合、前記親水性粘着剤層と発熱組成物成形体との間に水分保持力の差がある場合にはその間にある基材等の包材を介して、水分の移動が起こり、双方に取って、不都合が起こる。特に保存中に多く起こる。これを防止するために、これらの間に介在する包材は、透湿度が、少なくとも、リッシー法(Lyssy法)による透湿度で、2g/m/day以下であることが好ましい。これを使用することにより、発熱体を非通気性収納袋である外袋に収納し保存する場合、水分移動が防げる。
従って、粘着剤層に親水性粘着剤層を使用した場合、発熱組成物成形体と親水性粘着剤層との間に設けられた防湿性包装材の透湿度は、発熱性能に影響しない範囲で、水分の移動が防止できれば制限はないが、リッシー法(Lyssy法)による透湿度で、好ましくは、2g/m/day以下であり、より好ましくは1.0g/m/day以下であり、更に好ましくは0.5g/m/day以下であり、更に好ましくは0.01〜0.5g/m/dayである。ここで、大気圧下、40℃、90%RHという条件下の値である。尚、前記防湿性包装材は基材や被覆材としても使用できるし、単独で基材や被覆材等に積層してもよい。
仮着シール部は、粘着層を介して形成されるが、粘着層を構成する粘着剤は常温でタックがある高分子組成物で形成された層で、仮着後ヒートシールできれば限定はない。
また、仮着に使用される粘着層を構成する粘着剤は粘着剤層の粘着剤が使用できる。
非親水の粘着剤が好ましい。粘着層を構成する粘着剤はヒートシール層を構成するヒートシール材ヒートシール材と相溶性が良く、粘着剤のベースポリマーの融点はヒートシール材の融点以下が好ましい。特に、ホットメルト系接着剤にはホットメルト系粘着剤が好ましい。また、ヒートシール材がオレフィン系の素材である場合は粘着剤としては、オレフィン系の粘着剤が好ましい一例として挙げられる。
前記防湿性包材は、発熱組成物成形体と親水性粘着剤層の間の水分移動が防止できれば、制限はないが、金属蒸着フィルム、金属酸化物の蒸着フィルム、金属箔ラミネートフィルム、EVOH(エチレン・ビニルアルコール共重合物、エチレン・酢酸ビニル共重合体鹸化物)系フィルム、二軸延伸ポリビニルアルコールフィルム、ポリ塩化ビニリデンコートフィルム、ポリ塩化ビニリデンをポリプロピレン等の基材フィルムに塗布してなるポリ塩化ビニリデンコートフィルム、アルミニウム箔等の金属箔、ポリエステルフィルム基材にアルミニウム等の金属を真空蒸着やスパッタリングしてなる非通気性包材、可撓性プラスチック基材の上に、酸化ケイ素、酸化アルミニウムを設けた構造の透明バリア性フィルムを使用した包装用積層体が一例として挙げられる。前記外袋等に使用されている非通気性包材も使用できる。
また、特開平2002−200108号公報の防湿性包材等の包材も使用でき、この記載内容を本発明に組み入れる。
易動水値とは、発熱組成物中に存在する水分の中で発熱組成物外へ移動できる余剰水分の量を示す値である。
常温常圧下で、中心点から放射状に45度間隔で8本の線が書かれたNo.2(JISP 3801 2種)の濾紙を、ステンレス板上に置き、前記濾紙の中心に、内径20mm×高さ8mmの中空円筒状の穴を持つ長さ150mm×幅100mmの型板を置き、その中空円筒状の穴付近に試料を置き、押し込み板を型板上に沿って動かし、試料を押し込みながら中空円筒状の穴へ入れ、型板面に沿って、試料を擦り切る(型押し込み成形)。
次に、測定中に発熱反応が起こらないようにするために、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置き、5分間保持する)。その後、濾紙を取り出し)、放射状に書かれた線に沿って、水又は水溶液の浸みだし軌跡を中空円筒の穴の縁である円周部から浸みだし先端までの距離として、mm単位で読み取る。同様にして、各線上からその距離を読み取り、合計8個の値を得る。読み取った8個の各値(a,b,c,d,e,f,g,h)を測定水分値とする。その8個の測定水分値を算術平均したものをその試料の水分値(mm)とする。また、真の水分値を測定するための水分量は内径20mm×高さ8mmの前記発熱組成物等の重量に相当する前記発熱組成物等の配合水分量とし、その水分量に相当する水のみで同様に測定し、同様に算出したものを真の水分値(mm)とする。水分値を真の水分値で除したものに100をかけた値が易勤水値である。即ち、
易動水値=[水分値(mm)/真の水分値(mm)]×100
同一試料に対して、5点測定し、その5個の易勤水値を平均し、その平均値をその試料の易勤水値とする。また、発熱体中の発熱組成物の易動水値を測定する場合、真の水分値を測定する水分量は発熱組成物の赤外線水分計による水分量測定から発熱組成物の含水率を算出し、それを基に、測定に必要な水分量を算出し、前記水分量により真の水分値を測定算出する。また、前記穴を覆うように非吸水性の70μmポリエチレンフィルムを置き、更に、その上に、厚さ5mm×長さ150mm×幅150mmのステンレス製平板を置く代わりに、風防を被せた場合は本発明の発熱組成物は測定中に発熱反応が起こり、測定不能になる。
発熱組成物が成形性があるとは、前記発熱組成物の成形度が5以上であることである。
前記成形度とは、抜き穴を有する抜き型を用いた型通し成形により、抜き穴の形状で発熱組成物の成形体である発熱組成物成形体が、型離れ後、型にあった形状を維持し、前記発熱組成物成形体の周縁部において、最大長さが800μmを超える発熱組成物成形体の崩れ片がなく、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片の数により、その発発熱組成物の成形性を数値化したものである。
1)測定装置としては、
走行可能な無端状ベルトの上側にステンレス製成形型(中央部に縦60mm×横40mmの四隅が5アールr(略円弧状)に角を丸められ、抜き穴の上部(発熱組成物の入口)の4辺の角部が1アールr(略円弧状)に、抜き穴の下部(発熱組成物成形体の出口)の4辺の角部が3アールr(略円弧状)に設けられた抜き穴を有し、型の外表面及び抜き孔の毎壁面を平滑な面とした、厚さ2mm×縦200mm×横200mmの板)と固定可能な擦り切り板を配置し、それと反対側である無端状ベルトの下側に磁石(厚さ12.5mm×縦24mm×横24mmの磁石が並列に2個)を配置する。前記平滑な面とは、平滑であれば制限はないが、表面粗さRaが、好ましくは10μm以下であり、より好ましくは4μm以下であり、更に好ましくは2μm以下である。
前記磁石は、擦り切り板及びその近傍の領域、且つ、成形型の抜き穴の進行方向に対する最大断面の領域(40mm)より大きい領域を覆う。
2)測定法としては、
前記測定装置の無端状ベルトの上に厚さ1mm×縦200mm×横200mmのステンレス板を置き、その上に厚み70μm×縦200mm×横200mmのポリエチレンフィルムを置き、更にその上にステンレス製成形型を置く。
その後、前記成形型の抜き穴の無端状ベルトの進行側端部から50mmの位置に擦り切り板を固定後、前記擦り切り板と前記抜き穴の間で擦り切り板付近に発熱組成物50gを置き、無端状ベルトを1.8m/minで動かし、発熱組成物を擦り切りながら成形型の抜き穴へ充填する。成形型が擦り切り板を完全に通過後、無端状ベルトの走行を停止する。
次に発熱組成物成形体を内蔵した成形型、ポリエチレンフィルム、ステンレス板を静かに外し、ジャッキのサンプル台の上に置き、成形型の端部の下みに固定支持板を添えて固定する。ジャッキを360±36mm/分の速度で静かに下におろし、型を外す。
ジャッキのサンプル台のステンレス板に支持されたポリエチレンフィルム上に積層された発熱組成物成形体を観察する。
3)判定法としては、
前記発熱組成物成形体の周縁部において、
最大長さが800μmを超える発熱組成物成形体の崩れ片がないことを条件として、
成形度が1とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が9個以上ある。
成形度が2とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が8個ある。
成形度が3とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が7個ある。
成形度が4とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が6個ある。
成形度が5とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が5個ある。
成形度が6とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が4個ある。
成形度が7とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が3個ある。
成形度が8とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が2個ある。
成形度が9とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が1個ある。
成形度が10とは、最大長さ300μm〜800μmの発熱組成物成形体の崩れ片が0個ある。
本発明の成形性含余剰水発熱組成物の成形性を表す成形度は、好ましくは5以上であり、より好ましくは、7以上であり、更に好ましくは9以上であり、更に好ましくは10である。
成形度が5以上を水準以上とする。
成形度が5以上あれば、成形後、基材と被覆材の間に挟まれた発熱組成物成形体の周縁部に実用に耐えうるシールが設けられる。
水準以上の成形度を有する発熱組成物の場合、型通し成形や鋳込み成形等の型成型方法で発熱組成物成形体が作成できる。
水準以上の成形度があると発熱組成物成形体が少なくとも被覆材に覆われ、基材と被覆材の間にシール部が形成されるまで、形状が維持されので、所望の形状でその形状周縁部でシールができ、シール部に発熱組成物の崩れ片であるいわゆるゴマが散在しないので、シール切れがなくシールできる。ゴマの存在はシール不良の原因となる。
成形方式に使用する発熱組成物には必須の性質である。これがないと成形方式による発熱体の製造は不可能である。
前記基材、被覆材、通気調整材を構成する素材は伸長性材料、非伸長性材料のいずれも使用できる。
前記伸長性材料は、伸長性を有するフィルム、シート、不織布、編布、織布、或いは、これらの積層体が一例として挙げられる。その厚さとしては、少なくとも、これらを用いて形成された可撓性保持部に引張り力を与えると、当前記可撓性保持部が破損する事なく、元の長さの1.2倍以上伸長するものであれば特に限定されるものではない。合成樹脂製単層フィルムや合成樹脂製積層体が一例として挙げられる。
例えば、合成樹脂製単層フィルムの厚さとしては、制限はないが、好ましくは15μm以下であり、より好ましくは5〜12.5μmである。厚さが15μmを超えると、所要の伸長性が得られない場合がある。
前記非伸長性材料は、前記伸長性材料以外の材料である。
伸縮性とは、引張り力を与えると破損することなく、力の方向に伸び、引張り力を取り除くと、張力がかかっていない時の、元の長さに戻る材料の特性を示している。
伸縮性を有する材料としては、例えば、スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SBS)、スチレン−イソプレン−スチレンブロックー共重合体(SIS)、ウレタン等の合成ゴム、0.88〜0.900g/cmの密度から選ばれる非結晶性オレフィン系樹脂を原料としたフィルム、開孔フォームフィルム、ネット等が挙げられる。また、織布又は織布に合成ゴムを原料とした紡糸フィラメントを編み込んだ生地も使用できる。更に、合成ゴムを主体としたスパンボンド不織布やメルトプローン不織布、発泡フォームシート、連続長繊維を熱シールによりシート化した後に縦方向へ強制的にテンタリングを施したいわゆる伸長性スパンボンド等が一例として挙げられる。
非伸長性の材料に伸長性を付与して使用する場合には、不織布からは芯成分が高融点で鞘成分が低融点成分で構成された熱収縮性を有するPE/PP、PE/PET、PP/PP等の複合合成繊維を原材料とし、熱風により処理された嵩高感に富むスルーエアー不織布、水流圧により繊維を交絡せしめたスパンレース不織布、連続繊維を積層しシート化したスパンボンド不織布、ニードルにより繊維同士を絡ませたニードルパンチ不織布、スパンボンドとメルトプローンを多層に積層してシート化したSMS不織布のほか、開孔フォームフィルム、エラストマー樹脂を主成分としたフィルム等を単独又はこれらを複合して成る材料が挙げられる。
また、上述のような材料を雄雌の金型の間に鰊合させ、熱と温度と圧力により形状を型押しするコルゲート加工により伸長牲を付与することも可能である。より具体的には、太さが2.2〜4.4dtoxの範囲、目付が20〜60g/mの範囲で調整された複合合成繊維を主体としたスルーエアー不織布を、横方向に伸長可能にコルゲート加工を施したものが挙げられる。コルゲート加工は少なくとも10%以上の伸展性があり、より好ましくは20〜50%の範囲で伸展可能となるように雄雌の金型の配列が設けられたものであり、更に好ましくは30%伸展時の荷重が0.01〜0.05N/25mmの範囲の挙動を有するものが望ましい(試験条件:テンシロン引弓長試験機にて、速度100mm/min、チャック間隔100mm)。
伸長性を付与する他の方法としては、切れ目線、円状に切り抜く等の方法も使用できる。
前記仮着部のシール強度としては、20℃環境下で、好ましくは0.5kg/25mm以上であり、より好ましくは0.5〜1kg/25mmであり、更に好ましくは0.5〜0・9kg/25mmであり、更に好ましくは0.5〜0.8kg/25mmである。また、60℃シール強度は好ましくは0.8kg/25mm未満であり、より好ましくは0.01〜0.8kg/25mm未満であり、更に好ましくは0.01〜0.5kg/25mm未満であり、更に好ましくは0.01〜0.4kg/25mm未満である。
仮着部の粘着層は粘着剤から構成され、60℃シール強度が0.01〜0.8kg/25mmであり、基材と被覆材との間の発熱組成物成形体の動きを止めることができ、高速ヒートシールを可能にする。更に、所望により、仮着時に加温をしてもよい。加温は粘着剤層を形成するホットメルト系粘着剤中のベースポリマーの融点以下で加圧処理されるのが好ましい。
仮着後ヒートシールしたヒートシール部の20℃環境下でのシール強度は、好ましくは1.Okg/25mm以上であり、より好ましくは1.2kg/25mm以上であり、更に好ましくは1.5kg/25mm以上であり、更に好ましくは1.5〜3kg/25mmである。また、60℃環境下での60℃シール強度は、好ましくは0.8kg/25mm以上であり、より好ましくは1.Okg/25mm以上であり、更に好ましくは1.2g/25mm以上であり、更に好ましくは1.5kg/25mm以上である。ここで、20℃環境下でのシール強度は、測定環境温度が20℃である以外は60℃シール強度の条件と同じである。
また、発熱体の区分け部のミシン目とは、区分け部の曲げ性を向上させるために断続的に切断されたものや、手切れが可能なほどに断続的に切断されたものが含まれる。このミシン目はすべての区分け部に設けてもよいし、部分的に設けてもよい。
次に本発明を実施例により、更に具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
通気調整材用としてポリエチレンフィルムを用い、その片面に粘着剤層(30μm)を形成し、当前記粘着剤層表面をセパレータで保護した。
次に、発熱組成物として、還元鉄粉100重量部、活性炭7.0重量部、木粉2.1重量部、吸水性ポリマー2.0重量部、消石灰0.2重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合した易動水値10の成形性含余剰水発熱組成物を使用し、スジ状に間隔をおいて、左右3本ずつの抜き孔を設けた抜き型を使用して、発熱組成物を成形するようにした。尚、抜き孔は、中央部のみ10mmの間隔を存して設けられており、それ以外は、8mm間隔で設けるようにした。また、抜き孔の寸法は、幅9mm×長さ80mmとした。
前記抜き型により成型された発熱組成物は、セパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムからなる基材のポリエチレンフィルム上に、6個の区分発熱部を構成する発熱組成物成形体を設け、次に、その上にポリエチレン製多孔質フィルムにナイロン製不織布を積層した通気性被覆材を被せた後、各発熱組成物成形体の周縁部及び発熱体となる外周部をシールし、発熱体を得た。各発熱組成物成形体の周縁部のシール部(区分け部)は5mmのシール幅でヒートシールした。また、中央の発熱組成物成形体間のシール部(区分け部)は8mmのシール幅でヒートシールし、発熱体の外周部は8mmのシール幅でシールした。また、被覆材の通気性はリッシー法の透湿度で、400g/m/24hrであった。
次に、前記通気調整材用ポリエチレンフィルムを用いて、発熱体の区分発熱部間である区分け部に相当する領域の中央部付近で、長さ方向に直径2mmの孔を2個、10mm間隔で設けた通気調整材を作成した。
前記通気調整材を前記発熱体の通気面側の区分発熱部の凸部と発熱体の周辺部に貼り付け、区分け部の領域に通気調整材と被覆材とから構成される空間を持ち、各区分け部領域にはその中央部付近で、10mm間隔で長さ方向に直径2mmの孔を2個設けた発熱体を得た。中央部の通気孔を覆うように、プラスチックフィルム(粘着剤層を含む塩化ビニリデンコートのナイロンフィルム50μmからなり、つまみ部を先端に付したもの)を密着貼合して本発明の発熱体を得た。
当前記発熱体は、通気遮断シートが通気調整材面を覆っている間には発熱することがなく、通気遮断シートを剥離した後は、常法により発熱を開始し、発熱体として使用することができた。発熱体の最小剛軟度は50mm以下であった。
(実施例2)
実施例1で得た通気調整材を設ける前と同種の発熱体から区分発熱部のみを切り離し、6個のシール幅5mmの区分発熱部(幅19mm×長さ90mm)を作成した。
幅110mm×長さ156mmのセパレータ付き粘着剤層を有するポリエチレンフィルムのポリエチレン側に20mm間隔で区分発熱部を貼着し、その上に孔の開いたポリエチレンフィルムを被せ、発熱体周辺部をヒートシールし、各区分け部相当領域の中央部付近で、長さ方向に直径2mmの孔を2個、10mm間隔で設けた通気調整材を有する発熱体を得た。区分発熱間は実質的に30mmである。
次に、前記発熱体を、非通気性収納袋(以下、外袋とという)に密封収納し、24時間、室温で放置した。24時間後に外袋から発熱体を取り出し、腹部が温まるようにシャツの上に発熱体を貼り、採暖した。その結果、3分で、温かく感じ、発熱体全体がほぼ均一な快い温かさで7時間続いた。区分発熱部間の大きい距離による温度むらは感じられす、使用感が良かった。
(実施例3)
通気調整材用としてポリエステルフィルムに酸化ケイ素をスパッタし、酸化ケイ素層を設けその上にライナー層を介して2軸延伸してポリプロピレン層を積層し、更にヒートシール層付きポリエチレン層を積層した積層体を使用した。
酸化性ガス接触処理装置として撹拌用の回転翼を備えたミキサーからなる撹拌機付きバッチ式酸化性ガス接触処理装置を使用して可撓性発熱体1を作成した例を説明する。尚、酸化性ガスとして空気を用いた。
鉄粉100重量部、活性炭5.5重量部、木粉2.3重量部、吸水性ポリマー2.3重量部、消石灰0.5重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水5重量部からなる、易動水値0.01未満の反応混合物を前記撹拌機付きバッチ式酸化性ガス接触処理装置容器内に入れた。
次に、20℃の環境下、前記接触処理装置容器の上部は開放系で空気中に開放した状態で、撹拌しながら、自己発熱させ、反応混合物の温度上昇分が30℃になった時点で、非通気性収納袋に封入し、室温まで冷却し、発熱混合物を得た。前記発熱混合物に11%食塩水を混合し、易動水値12の発熱組成物を得た。
次に、スジ状に間隔をおいて、左右3本ずつの抜き孔を設けた抜き型を使用して、発熱組成物を成形するようにした。尚、抜き孔は、中央部のみ10mmの間隔を存して設けられており、それ以外は、8mm間隔で設けるようにした。また、抜き孔の寸法は、幅9mmx長さ80mmとした。
前記抜き型により成型された発熱組成物は、セパレータ付き粘着剤層を有する2軸延伸ポリプロピレン/ポリエチレンフィルム積層物からなる基材のポリエチレンフィルム上に、6個の区分発熱部を構成する発熱組成物成形体を設け、次に、その上にポリエチレン製多孔質フィルムにナイロン製不織布を積層した通気性被覆材を被せた後、各発熱組成物成形体の周縁部及び発熱体となる外周部をシールし、発熱体を得た。各発熱組成物成形体の周縁部のシール部(区分け部)は5mmのシール幅でヒートシールした。また、中央の発熱組成物成形体間のシール部(区分け部)は8mmのシール幅でヒートシールし、発熱体の外周部は8mmのシール幅でシールした。また、被覆材の通気性はリッシー法の透湿度で、400g/m/24hrであった。
次に、前記通気調整材用ポリエチレンフィルムを用いて、発熱体の区分発熱部間である区分け部に相当する領域の中央部付近で、長さ方向に直径2mmの孔を2個、10mm間隔で設けた通気調整材を作成した。
前記通気調整材を前記発熱体の通気面側の区分発熱部の凸部と発熱体の周辺部に貼り付け、区分け部の領域に通気調整材と被覆材とから構成される空間を持ち、各区分け部領域にはその中央部付近で、10mm間隔で長さ方向に直径2mmの孔を2個設けた発熱体を得た。中央部の通気孔を覆うように、プラスチックフィルム(粘着剤層を含む塩化ビニリデンコートのナイロンフィルム50μmからなり、つまみ部を先端に付したもの)を密着貼合して本発明の発熱体を得た。尚粘着剤層はアロエエキスを有する薬剤入り粘着剤層を使用した。
次に、前記発熱体を、非通気性収納袋(以下、外袋とという)に密封収納し、24時間、室温で放置した。30日後に外袋から発熱体を取り出し、腹部が温まるようにシャツの上に発熱体を貼り、採暖した。その結果、3分で、温かく感じ、発熱体全体がほぼ均一な快い温かさで7時間続いた。区分発熱部間の大きい距離による温度むらは感じられす、使用感が良かった。粘着剤層及び発熱組成物の発熱特性等特性に変化はなかった。
(実施例4)
酸化性ガス処理装置として換気扇の羽形状の回転翼を備えたミキサーからなるバッチ式撹拌槽を酸化性ガス接触処理装置として使い、酸化性ガスとして空気を用いた。まず、還元鉄粉(粒度300μm以下)100重量部、11%食塩水5重量部からなる、易動水値0.01未満の反応混合物を接触処理装置容器内に入れた。
次に、20℃の環境下、前記接触処理装置容器の上部は開放系で空気中に開放した状態で、撹拌しながら、自己発熱させ、反応混合物の温度上昇分が10℃になった時点で、非通気性収納袋に封入し、室温まで冷却し、発熱混合物を得た。前記発熱混合物に活性炭(粒度300μm以下)5.3重量部、木粉(粒度300μm以下)5重量部、吸水性ポリマー(粒度300μm以下)1.2重量部、消石灰0.2重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合して、易動水値8の成形性含余剰水発熱組成物を得た。
この発熱組成物を使用して、可撓性発熱体を得た。温熱マフラーとして、首裏の採暖試験を行ったが襟首付近が温められ、心地よかった。
また、発熱性能、使い勝手とも優れていた。
(実施例5)
酸化性ガス接触処理装置として撹枠用の回転翼を備えたミキサーからなる撹拌付きバッチ式酸化性ガス接触処理装置を使用し、酸化性ガスとして空気を用いた。
鉄粉(粒度300μm以下)100重量部、活性炭(粒度300μm以下)3.2重量部の混合物を前記撹拌付きバッチ式酸化性ガス接触処理装置容器内に入れた。次に、20℃の環境下、前記接触処理装置容器の上部は開放系で空気中に開放した状態で、前記混合物を撹拌しながら、11%食塩水5重量部(易勤水値0.01未満相当)を加え、前記反応混合物を自己発熱させ、20秒後に、反応混合物の温度上昇分が20℃になった時点で、非通気性収納袋に封入し、室温まで冷却し、発熱混合物を得た。
前記発熱混合物に5.3重量部、木粉(粒度300μm以下)5重量部、吸水性ポリマー(粒度300μm以下)1.2重量部、消石灰0.2重量部、亜硫酸ナトリウム0.7重量部、11%食塩水を混合して、易動水値12の成形性含余剰水発熱組成物を得た。
実施例1の可撓性発熱体と、ほぼ同様な機能を有し、発熱性能、使い勝手とも優れていた。
本発明の発熱体の一実施の形態の平面図 同Z−Zの断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 (a)、(b)本発明の発熱体の空間部の説明断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図 同Y−Yの断面図 (a)本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図(b)同X−Xの断面図(c)〜(e)本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図 同W−Wの断面図 図12の発熱体の分離後の発熱体の説明図 本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図 (a)本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図(b)本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 (a)本発明の発熱体の他の実施の形態の平面図(b)(a)の発熱体の孔付き発熱シートと基材の関係を示す説明図(c)同V−Vの断面図 本発明の他の実施の形態の発熱体の孔付きシート状発熱片と基材の関係を示す平面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の他の実施の形態の断面図 本発明の発熱体の外形状と孔パターンの他の実施の形態の平面図
符号の説明
1発熱体
2通気遮断シート付き発熱体
3通気遮断シート付き薬剤発熱体
4成形性含余剰水発熱組成物
5区分発熱部
6区分け部
8発熱組成物成形体
9シール部
10区分け部
11ミシン目
12基材
13被覆材
14支持体
15粘着剤層
16セパレータ
17通気調整材
18通気遮断シート
19空間部
20粘着層
21接着層
22通気孔
23シート状発熱片
24孔付き発熱シート
25孔付きシート状発熱片
26切欠部
27抜き孔空間部
28親水性粘着剤層
292つに折り畳まれた通気遮断シート付き薬剤発熱体
30外袋
31まとめ袋
32発熱体本体
33区分発熱部の上面

Claims (9)

  1. 空気と接触して発熱する発熱組成物を収容した区分発熱部を、区分け部を介して3個以上設けた発熱体であって、前記区分発熱部を覆うようにして通気調整材を設け、前記区分発熱部の幅を0.1mm以上〜25mm未満とし、前記区分け部の幅を0.1〜70mmとし、前記通気調整材は、少なくとも前記発熱体の外縁部に取り付けられていることを特徴とする発熱体。
  2. 前記区分発熱部の総通気量を、前記通気調整材の総通気量よりも大きくしたことを特徴とする請求項1に記載の発熱体。
  3. 前記発熱組成物は、型により成形され、鉄粉、炭素成分、反応促進剤及び水を必須成分とし、易動水値が0.01以上14未満の余剰水を有し、製造直後、収納袋へ封入せずに、20℃の空気中に放置し、5分以内に1℃の温度上昇がある発熱をする成形性含余剰水発熱組成物成形体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の発熱体。
  4. 前記発熱組成物成形体は、シート状発熱片、発熱シート、孔付きシート状発熱片及び孔付き発熱シートから選ばれた少なくとも1種であることを特徴とする請求項3に記載の発熱体。
  5. 前記通気調整材の通気面に、通気遮断シートを剥離可能に貼り合わせたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の発熱体。
  6. 前記通気調整材は、通気性シートと非通気性シートが重ね合わせられ、少なくとも、その周辺端部が貼り合わせられたものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の発熱体。
  7. 前記区分発熱部がストライプ状に間隔をおいて形成されていることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の発熱体。
  8. 前記発熱体の最小剛軟度が100mm以下であることを特徴とする請求項7に記載の発熱体。
  9. 前記発熱体の露出面の少なくとも一部に固定手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至8の何れかに記載の発熱体。
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