JP2001238906A - 発熱体組成物、発熱体及びその製造方法 - Google Patents

発熱体組成物、発熱体及びその製造方法

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JP2001238906A
JP2001238906A JP2000383971A JP2000383971A JP2001238906A JP 2001238906 A JP2001238906 A JP 2001238906A JP 2000383971 A JP2000383971 A JP 2000383971A JP 2000383971 A JP2000383971 A JP 2000383971A JP 2001238906 A JP2001238906 A JP 2001238906A
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Minoru Hosokawa
稔 細川
Toshinobu Kashiwada
利信 柏田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 痛みや冷え症緩和のための貼付剤、薬物放出
剤、使い捨てカイロ等に用いられる発熱体組成物、発熱
体及びその製造方法を提供する。 【解決手段】 金属粉末の割合が発熱体組成物全量に対
して30質量%以上で、かつ、水分量が金属粉末に対し
て20質量%以下であり、水又は水と水溶性成分の水溶
液を添加することにより発熱能を有することを特徴とす
る発熱体組成物。 【効果】 成分の偏りがなく、混合状態が良好であり、
十分な発熱が得られると共に、発熱ムラを生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、使い捨てカイロ等
の化学カイロや、肩こり、腰痛、関節痛、生理痛などの
痛みの治療や冷え症等の緩和のための温感貼付剤、凍結
管の加熱融解用シート、発熱芳香剤、薬剤の吸収拡散性
向上のための薬物放出剤等に好適に用いることができる
発熱体組成物、発熱体及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、発熱体としては、例えば、ト
ウガラシエキスやニコチン酸ベンジル等の化学刺激によ
り温感を付与するものや、塩化カルシウムやポリオール
等が水に溶解するときの水和熱により温感を付与するも
のや、鉄粉などの金属の酸化熱を利用したものが知られ
ている。
【0003】このうち、化学刺激による温感付与では、
トウガラシエキスやニコチン酸ベンジル等の化学刺激に
対する感受性の個体差が大きいことから、人によって温
感が感じられなかったり、刺激が強すぎる場合などがあ
り、刺激物質の配合量の設定が難しい点に課題がある。
また、水和熱を利用した温感シートでは、発熱量が小さ
く、十分な温感が得られない点に課題がある。
【0004】一方、金属(粉末)の酸化熱を利用したタ
イプでは、適度の温感が得られ、かつ、温感の持続性が
良好であることから、使い捨てカイロ等に利用されてお
り、温感付与の方法としては有効であると考えられる。
この使い捨てカイロ等の発熱体としては、例えば、金属
粉(末)と保水剤、反応促進剤、水からなる発熱体組成
物が知られており、この発熱体組成物を通気性を有する
袋体に封入して作製されている。
【0005】このような発熱体組成物の製法は、まず、
保水剤と反応促進剤、水を混合し、練り合わせた後、金
属粉を添加し、更に十分に練り合わせが行われている。
金属粉を添加した後は、空気中の酸素と反応し、発熱が
始まるため、その後の過程に時間を要してしまうと発熱
体の発熱能等の製品性能が低下することになる。そこ
で、金属粉の混合から通気性のない袋体への密封までを
迅速に行うことによって、製造時の反応を最小限に抑え
る努力がなされている。
【0006】しかしながら、従来の製造方法等では、通
気性を有する袋体に対して、発熱体組成物を封入した後
に種々の加工を行うことは、発熱体の反応が進行し、製
品性能が低下することから好ましくないものであり、発
熱体に直接膏体を塗布した貼付剤や薬物放出剤等の製造
は困難であるという課題がある。従って、発熱体組成物
を封入した後の袋体やシート体に対して加工しても、反
応が進行しないようにする技術が求められているのが現
状である。また、金属粉(末)と保水剤、反応促進剤は
水がない状態では、均一に混合しにくく、充填時のホッ
パー内や包装材中において成分に偏りが生じたり、十分
な発熱が得られなかったり、発熱ムラが生じるなどの課
題があるものである。
【0007】更に、上述の使い捨てカイロ等に使用され
ている包装材は、通気性フィルムと不織布等が積層され
ている構造をしており、その不織布は疎水性繊維または
親水性繊維のいずれか一種を使用したものである。従っ
て、包装材表面に水または水及び水溶性成分からなる水
溶液を塗布等する場合、疎水性繊維からなる不織布では
ほとんど水を保持しないため、包装材上に塗布された水
または水溶液は、製造時の振動等によって包装材上より
容易にこぼれてしまうため、水を定量的に添加すること
は困難であり、充分な発熱を得られないといった課題が
あり、また、親水性繊維からなる不織布では、繊維の濡
れ感のため、使用時の感触が悪いといった課題がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の課題等について、これを解消しようとするものであ
り、成分の偏りがなく、混合状態が良好であり、十分な
発熱が得られると共に、発熱ムラを生じない発熱体組成
物、並びに、製造時に発熱体組成物の表面に水等を塗布
し、使用時には充分な温感が得られると共に、濡れ感の
少ない発熱体を提供することを目的とし、更に、発熱体
組成物を封入した後の袋体やシート体に対して加工して
も、反応が進行することがなく、製品性能の劣化を防止
することができる発熱体の製造方法を提供することを目
的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記従来
の各課題を解決するために鋭意検討を行った結果、水分
量が金属粉末量に対して特定量以下となる発熱体組成物
とすることによって、混合状態が良好で、水または水と
水溶性成分の水溶液を添加することで十分な発熱能を有
する発熱体組成物が得られることを見いだした。また、
発熱体のシート材料として、特定の繊維から構成される
織布、不織布、編地から選ばれるシートの片面に通気性
を有するフィルムが積層されている積層シートを使用す
ること、または、異形断面を有する繊維、中空繊維の一
種または二種以上を含んでいる織布、不織布、編地から
選ばれるシートの片面に通気性を有するフィルムが積層
されている積層シートを使用することにより、製造時に
発熱体組成物表面に塗布した水がこぼれることなく、使
用時には充分な温感が得られると共に、濡れ感の少ない
発熱体が得られることを見い出したのである。更に、通
気性を有する袋体又はシート体間に、少なくとも金属粉
と水を含有した発熱体組成物を封入する際に、特定の方
法を用いることにより上記目的の発熱体の製造方法が得
られることを見いだし、本発明を完成するに至ったので
ある。
【0010】すなわち、本発明は、(1)〜(6)に存する。 (1) 金属粉末の割合が発熱体組成物全量に対して30質
量%以上で、かつ、水分量が金属粉末に対して20質量
%以下であり、水又は水と水溶性成分の水溶液を添加す
ることにより発熱能を有することを特徴とする発熱体組
成物。 (2) 賦形剤を含有する上記(1)記載の発熱体組成物。 (3) 天然繊維、再生繊維、半合成繊維から選ばれる一種
又は二種以上と合成繊維の一種又は二種以上を含む織
布、不織布、編地から選ばれる外層と、通気性を有する
フィルムを内層として積層してなる二重構造を有し、該
通気性を有するフィルムの内側に発熱体組成物を封入し
てなる発熱体。 (4) 異形断面を有する繊維、中空繊維の一種又は二種以
上を含んでなる織布、不織布、編地から選ばれる外層
と、通気性を有するフィルムを内層として積層してなる
二重構造を有し、該通気性を有するフィルムの内側に発
熱体組成物を封入してなる発熱体。 (5) 上記(1)又は(4)記載の発熱体に封入される発熱体組
成物が上記(1)又は(2)記載の発熱体組成物からなること
を特徴とする発熱体。 (6) 通気性を有する袋体又はシート体間に、少なくとも
金属粉と水を含有した発熱体組成物を封入してなる発熱
体の製造方法であって、上記発熱体組成物の内、水又は
水と水溶性成分を除く成分を、通気性を有する袋体又は
シート間に封入した後、上記水又は水と水溶性成分の水
溶液を袋体又はシートに添加することを特徴とする発熱
体の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に、本発明における発熱体組
成物、発熱体及びその製造方法の実施形態を各発明毎に
詳しく説明する。まず、本発明の発熱体の製造方法(以
下、「本発明方法」という)は、通気性を有する袋体又
はシート体間に、少なくとも金属粉と水を含有した発熱
体組成物を封入してなる発熱体の製造方法であって、上
記発熱体組成物の内、水又は水と水溶性成分を除く成分
を、通気性を有する袋体又はシート体間に封入した後、
上記水又は水と水溶性成分の水溶液を袋体又はシート体
に添加することを特徴とするものである。
【0012】本発明方法に用いられる発熱体組成物は、
従来より発熱体組成物に用いられている成分であれば、
特に限定されず、例えば、少なくとも金属粉と水を主成
分とし、これに反応助剤や保水剤等の任意成分を用いる
ことができる。金属粉としては、従来より発熱体組成物
に用いられている金属粉であれば、特に限定されず、例
えば、鉄粉が一般に使用される。この鉄粉としては、鋳
鉄粉、還元鉄粉、電解鉄粉等を使用することができる。
また、反応助剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩
化カリウム、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化
第一鉄、塩化第二鉄等の金属ハロゲン化物、または硫酸
カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネシウム、硫酸
銅、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の金属硫酸塩等を使用す
ることができる。更に、この反応助剤に加えて、二酸化
マンガン、酸化第二銅等を反応促進剤として添加するこ
ともできる。
【0013】保水剤としては、活性炭、ゼオライト、バ
ーミキュライト、ヒル石、シリカゲル、木粉、吸水性ポ
リマー等が挙げられる。また、発熱体組成物中に、増粘
剤や接着剤を添加することもできる。
【0014】本発明方法において、通気性を有する袋体
又はシート体の材質は、従来より発熱体組成物の封入に
用いられているものであれば、特に限定されず、例え
ば、不織布と小孔をもつ非通気性熱溶融性樹脂フィルム
とを重ね合わせて通気量調節面を有する非通気性樹脂フ
ィルムよりなるシートや、織布もしくは不織布に、通気
部の設けられた樹脂層がラミネートまたはコーティング
されたシート、通気量が透湿度で制御されている透湿性
フィルム等を用いることができる。また、袋体は、図1
に示すように、市販の使い捨てカイロに見られるような
扁平な袋体1に発熱体組成物Hを封入した発熱体Aであ
っても良く、更に、成形加工を行ったシートまたはフィ
ルムを用いて、円柱形、かまぼこ型、球形、半球形、立
方体、直方体等の形状であっても良く、また、その変形
型であっても良い。更に、上記の形状によって発熱体組
成物Hが図2(a)及び(b)に示すように、袋体2中
で独立の小部屋2a,2a…に分けられて封入されてい
る発熱体B形状であっても良い。
【0015】本発明方法において、シート間に挟みこま
れた形状としては、図3に示すように、上述のシート材
質を用いて、発熱体組成物Hをシート体3、3で上下か
らサンドイッチした構造の発熱体Cが挙げられる。ま
た、図4に示すように、発熱体組成物Hを仕切るように
シート3aを配置し、発熱体組成物Hを数層(本実施形
態では2層)に分かれるようにサンドイッチした構造の
発熱体Dでも良い。このとき、シート3、3の上下にお
いて通気性を有していても良く、また、いずれか片面の
みが通気性を有していても良い。更に、図5に示すよう
に、発熱体組成物Hを封入した袋体4(又はシート)の
少なくとも片面に、直接膏体を塗布した貼付剤層(又は
薬物放出剤層)4aを設けた発熱体Eであってもよい。
また、図6に示すように、発熱体組成物Hの片面又は両
面(本実施形態では両面)を成形したシートでサンドイ
ッチした構造の発熱体Fであってもよい。このとき、シ
ート5、5の上下において通気性を有していてもよく、
また、いずれか片面のみが通気性を有していてもよい。
更に、両面のシート材質は同じであってもよく、異なっ
たものであってもよい。更にまた、図7に示すように、
シ−ト6、6aの一方のシート6a(ポリエチレン製不
織布とポリエチレン製フィルムの積層フィルムのフィル
ム面)に、針孔を開けた透湿フィルムをポケット状に貼
りつけ、各ポケットに発熱体組成物Hをいれ、ポケット
状の開いている口部をシールし、小部屋状のシートを作
製した発熱体Gであってもよい。このシート6(ポリエ
チレン製不織布)面には、粘着剤組成物層6bが塗布さ
れている。
【0016】本発明方法は、発熱体組成物のうち、少な
くとも水を除いた残りの成分を、袋体に封入するか、ま
たは、シート体に封入し、この袋体又はシート体に水を
塗布等し、水が袋体又はシート体を通過し、発熱体組成
物に浸透することによって発熱が可能な状態になるよう
にしたものである。従って、水を添加した後、速やかに
非通気性の袋体に密封することによって、ほとんど反応
することなく発熱体を製造することができることとな
る。このとき、水以外の成分のうち、水溶性の成分であ
れば、水に溶解し、水と共に袋体またはシート体に添加
することが可能である。このような水溶性の成分として
は、前記の塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネ
シウム、塩化カルシウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の
金属ハロゲン化物、または硫酸カリウム、硫酸ナトリウ
ム、硫酸マグネシウム、硫酸銅、硫酸第一鉄、硫酸第二
鉄等の金属硫酸塩等の反応助剤等が挙げられる。本発明
において、水又は水と水溶性成分の水溶液を添加する方
法としては、例えば、水又は上記水溶液を噴霧する、滴
下する、浸漬する、塗布する、シリンジで注入すること
等が挙げられる。
【0017】このように構成される本発明方法によれ
ば、袋体又はシート体とした後、水又は水溶液添加まで
は反応がほとんど起こらないことから、発熱能などの製
品性能を劣化することがないので、製造行程が連続する
必要はなく、また、ロール状で保管することも可能にな
ることから、異なる製造場所において種々の加工を施す
ことができることとなる。加工としては、例えば、含水
ゲルを塗布した貼付剤等とすることができ、また、印刷
加工、薬剤や粘着剤の塗布加工等が挙げられる。なお、
本発明方法では、後述する本発明の発熱体組成物及び発
熱体の項で説明する開示内容、例えば、発熱体組成物の
各成分等、並びに、通気性を有する袋体又はシート体な
どの各種を用いることができるものである。
【0018】次に、本発明の発熱体組成物(以下、「本
発明組成物」という)は、金属粉末の割合が発熱体組成
物全量に対して30質量%以上で、かつ、水分量が金属
粉末に対して20質量%以下であり、水又は水と水溶性
成分の水溶液を添加することにより発熱能を有すること
を特徴とするものである。
【0019】本発明組成物は、従来より発熱体組成物に
用いられている成分であれば、特に限定されず、例え
ば、上述の本発明方法で詳述した金属粉、反応助剤や保
水剤等の各成分を用いることができる。本発明組成物
は、好ましくは、固形状であることが望ましい。本発明
組成物における「固形状」とは、固形形状を意味し、固
形形状であれば、特に限定されるものでなく、例えば、
円柱状、板状、球状、多面体状であってもよく、また、
平面形状として、図8(a)〜(g)に示すように、丸
型10、フットボール型11、三角型12、四角型1
3、長方型14、六角型15、リング型16等が挙げら
れ、また、側面形状としては、図9(a)〜(g)に示
すように、碁石型20、平型ふち角21、真平型22、
糖衣型23、断面凹型24、断面凸型25、断面リング
型26等を組み合わせた立体形状であっても良く、更
に、これらを粉砕した顆粒状であってもよい。本発明組
成物は、例えば、金属粉末の発熱能を損なうことがない
ように、水を使用しないで行う圧縮造粒法や、少量のエ
タノールやメタノール等の溶媒にて湿らした状態で行う
押出し造粒法等を用いることができる。更に、これらの
方法によって得られた固形状の発熱体組成物を、グラニ
ュレーター等により粉砕し、顆粒状発熱体を得ることも
できる。本発明組成物における固形状発熱体の大きさ
は、特に限定されないが、製造時の粉舞いを防ぐ点から
75μm以上(200メッシュ標準ふるい非通過画分)
であることが好ましく、150μm以上(100メッシ
ュ標準ふるい非通過画分)であることが更に好ましい。
【0020】本発明組成物で用いる金属粉末としては、
従来より発熱体組成物に用いられている金属粉末であれ
ば、特に限定されず、上記本発明方法で詳述した、例え
ば、鉄粉末が一般に使用される。この鉄粉末としては、
鋳鉄粉末、還元鉄粉末、電解鉄粉末等を使用することが
できる。金属粉末の割合は、発熱体組成物全量に対して
30質量%以上となることが必要である。金属粉末量が
30質量%未満では、充分な発熱能が得られないことと
なり、好ましくない。より高い発熱能を得るためには、
金属粉末の割合が40質量%以上であることが好まし
い。反応助剤としては、例えば、塩化ナトリウム、塩化
カリウム、塩化第一鉄、塩化第二鉄等の金属ハロゲン化
物、または硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、硫酸マグネ
シウム、硫酸第一鉄、硫酸第二鉄等の金属硫酸塩等を使
用することができる。更に、この反応助剤に加えて、二
酸化マンガン、酸化第二銅等を反応促進剤として用いる
こともできる。保水剤としては、例えば、活性炭、ゼオ
ライト、バーミキュライト、ヒル石、シリカゲル、木
粉、吸水性ポリマー等が挙げられる。このうち、活性炭
が好ましく、活性炭と他の保水剤とを組み合わせて使用
することもできる。
【0021】本発明組成物には、形状を維持する目的
で、賦形剤を添加することが好ましい。用いることがで
きる賦形剤としては、例えば、珪酸アルミニウム、珪酸
カルシウム等の珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシ
ウム等の炭酸塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、
塩化アルミニウム等の塩化物、酸化カルシウム、酸化ア
ルミニウム等の酸化物等、および、これらの混合物等の
無機系賦形剤、デンプン等の有機系賦形剤が挙げられ
る。これらのうち、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム
等の珪酸塩、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の炭
酸塩、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミ
ニウム等の塩化物、酸化カルシウム、酸化アルミニウム
等の酸化物等、および、これらの混合物等の無機系賦形
剤が、発熱体の発熱能を妨げない点から好ましく、更
に、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム等の珪酸塩が、
少量で高い強度の固形が得られることから更に好まし
い。賦形剤の配合量は、特に限定されないが、添加によ
る強度の向上と発熱能を著しく低下させないためには、
水または水と水溶性成分の水溶液を含まない発熱体組成
物全量に対して、1〜60質量%が好ましく、3〜40
質量%がより好ましい。
【0022】本発明組成物には、上記成分の他に、本発
明の効果を妨げない範囲において、更に、界面活性剤、
高分子化合物、滑沢剤、香料、色素等を添加することも
できる。この発熱体組成物は、製造時の発熱を抑制し、
使用時に充分な発熱能を保持するために、水分量が金属
粉末量に対して、20質量%以下であることが必要であ
る。金属粉末として鉄粉末を使用した場合、下記反応式
(I)より鉄粉末全量を酸化するのに必要な水分量は、
鉄粉末量に対して約48質量%である。従って、水分量
が鉄粉末量に対して20質量%を越えて含まれる場合、
鉄粉末のおよそ半分以上が保管中及び製造中に酸化され
てしまい、十分な発熱能が得られないこととなる。そこ
で、保管中及び製造中の酸化反応をより抑えるために
は、金属粉末量に対する水分量を好ましくは、10質量
%以下とすることが望ましく、更に、5%以下とするこ
とがより好ましい。 Fe+3/2H2O+3/4O2→Fe(OH)3 ……………(I)
【0023】本発明組成物において、金属粉末量に対す
る水分量の割合は、以下の方法により求めることができ
る。金属粉末量は、発熱体組成物を硫酸銅水溶液に入
れ、空気酸化を防ぎながら充分に撹拌し、金属粉を溶解
する。溶液をロ過し、そのロ液に硫酸マンガン水溶液、
硫酸水溶液を適量添加し、過マンガン酸カリウム水溶液
で滴定し、金属粉末のモル数を求め、このモル数より質
量を求める。一方、水分量は気化装置を用いたカールフ
ィッシヤー法により求める。これにより、金属粉末量に
対する水分量の割合を求めることができる。
【0024】本発明組成物を使用した発熱製品の形態と
しては、例えば、図10に示すように、2枚の通気性を
有するフィルム30,30の間に、本発明の発熱体組成
物Hを密封した、扁平袋体の発熱体Aとすることができ
る。また、図11に示すように、通気性を有するフィル
ム31の片面に、織布、不織布、編地から選ばれるシー
ト32をラミネートした積層シート2枚の間に、本発明
の発熱体組成物Hを密封した、扁平袋体の発熱体Bとす
ることができる。また、図12に示すように、通気性を
有するフィルム33と通気性を有さない非通気性フィル
ム34で本発明の発熱体組成物Hをサンドイッチした発
熱体Cとすることができる。
【0025】次に、本発明の発熱体(以下、「本発明」
という)は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維から選ば
れる一種又は二種以上と合成繊維の一種又は二種以上を
含む織布、不織布、編地から選ばれる外層と、通気性を
有するフィルムを内層として積層してなる二重構造を有
し、該通気性を有するフィルムの内側に発熱体組成物を
封入してなる発熱体。本発明の天然繊維としては、例え
ば、綿、麻、絹、羊毛等が挙げられる。また、再生繊維
としては、例えば、レーヨン、ポリノジック、キュプラ
等が挙げられる。半合成繊維としては、アセテート、ポ
リアクリロニトリルータンパクグラフト繊維等が挙げら
れる。更に、これらの繊維をプラズマ処理、コロナ処理
等をしたものを使用することができる。これらの繊維
は、包装材表面に塗布した水を保持し、製造時の振動に
おいても水がこぼれるのを防ぐため、水分量を一定にす
ることができ、使用時に安定した発熱が得られる。なか
でも、水分の吸収しやすさおよび製造性の点より、レー
ヨン、アセテートが好ましい。本発明の合成繊維として
は、例えば、ナイロン、アラミド、ポリエステル、アク
リル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリウレタン等
が挙げられる。これらの繊維は、濡れ感を小さくするの
に作用する。本発明の織布、不織布、編地から選ばれる
天然繊維、再生繊維、半合成繊維の一種または二種以上
から選ばれる繊維と、合成繊維の一種または二種以上か
ら選ばれる繊維の混合比は、水の保持と濡れ感の低減を
両立するためには、質量比で20:80〜90:10の
範囲が好ましく、更に好ましくは、40:60〜80:
20の範囲がより望ましい。また、これらの天然繊維、
再生繊維、半合成繊維の一種または二種以上から選ばれ
る繊維と、合成繊維の一種または二種以上から選ばれる
繊維は、全体の比率がほぼ一定になるように混合されて
いても良く、また、層状になっていても良い。
【0026】更に、本発明の発熱体は、異形断面を有す
る繊維、中空繊維の一種又は二種以上を含んでなる織
布、不織布、編地から選ばれる外層と、通気性を有する
フィルムを内層として積層してなる二重構造を有し、該
通気性を有するフィルムの内側に発熱体組成物を封入し
てなることを特徴とするものである。本発明の異形断面
とは、図13(a)〜(f)に示すように、L字型、V
字型、Y字型、C字型、十字型、数珠型等や、繊維表面
に細かな溝を施したものが挙げられる。また、本発明の
中空繊維としては、図14(a)に示すように、中央に
1〜数個程度の大きな孔があいたマカロニ構造や、図1
4(b)に示すように、小さな孔が多数開いた構造の繊
維が挙げられる。これらの異形断面を有する繊維、中空
繊維の一種または2種以上は、シート全量に対して、5
〜95質量%、好ましくは、20〜90質量%であるこ
とが望ましい。上記異形断面を有する繊維、中空繊維の
一種または2種以上を40〜80質量%とすることによ
り、更に、高い吸水性を発揮せしめることができる。
【0027】また、これらのシートは、水を吸収しやす
くすると共に、肌に接触する面積を小さくする目的で、
エンボス加工、メッシュ加工、起毛加工等の加工がされ
ていてもよい。更に、本発明における織布、不織布、編
地から選ばれるシートの単位面積当たりの質量は、特
に、限定されないが、20〜300g/m2の範囲が好
ましく、30〜150g/m2の範囲がより好ましい。
単位面積当たりの質量が20g/m2未満であると、充
分な保水力が得られず、また、単位面積当たりの質量が
300g/m2を越えると、シートが曲がりにくくなる
ため、湾曲した面に均一に壊することができず、温感の
伝達効率が低下するといった欠点がある。
【0028】本発明で用いられるフィルムの材質として
は、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポ
リウレタン等が挙げられる。このうち、フィルム全体に
微細孔の開いた通気性フィルムを使用することによっ
て、通気性を得ることができる。また、非通気性のフィ
ルムに針等を用いて孔を開けて通気性を得ることができ
る。フィルムの厚みは、特に限定されないが、5〜20
0μmが好ましく、10〜50μmがより好ましい。厚
みが200μmを越えるものでは、フィルムが曲がりに
くいため、湾曲した面に均一に接することができず、ま
た、厚みが5μm未満では、フィルムが破れやすく取り
扱いに注意を要し、生産性が低下するといった不具合が
ある。
【0029】シートの形状としては、広い範囲に効率良
く温感付与するために、扁平な袋体または発熱体が分か
れているシート状が好ましい。更に、密着性および垂直
面等に温感付与するためには、扁平な袋体またはシート
体の片面に粘着剤が塗布されていることがより好まし
い。身体に使用する温感シートの場合は、発汗による剥
がれ落ちが少ない点より、水系粘着剤が好ましい。この
ような水系粘着剤としては、例えば、ポリアクリル酸、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース等
の水溶性高分子を用いた物が挙げられる。また、水系粘
着剤中にインドメタシン、サリチル酸グリコール、ビタ
ミン類等の有効成分を配合し、有効成分の経皮吸収を促
進することもできる。
【0030】このように構成される本発明の発熱体で
は、天然繊維、再生繊維、半合成繊維から選ばれる一種
又は二種以上と合成繊維の一種又は二種以上を含む織
布、不織布、編地から選ばれる外層と、通気性を有する
フィルムを内層として積層してなる二重構造を有し、該
通気性を有するフィルムの内側に発熱体組成物を封入し
てなる発熱体、または、異形断面を有する繊維、中空繊
維の一種又は二種以上を含んでなる織布、不織布、編地
から選ばれる外層と、通気性を有するフィルムを内層と
して積層してなる二重構造を有し、該通気性を有するフ
ィルムの内側に発熱体組成物を封入してなる発熱体であ
るので、製造時に温感付与剤となる発熱剤組成物の表面
に水等を塗布すれば、使用時には充分な温感が得られる
と共に、濡れ感の少ない発熱体が提供されることとな
る。また、この発熱体において、発熱体組成物として、
本発明組成物である金属粉末の割合が発熱体組成物全量
に対して30質量%以上で、かつ、水分量が金属粉末に
対して20質量%以下とするもの、好ましくは、この物
性の発熱体組成物が固形状となるものを用いて、水又は
水と水溶性成分の水溶液を添加することにより発熱能を
有するものとすれば、水を含まない発熱体組成におい
て、成分の偏りがなく、混合状態が良好であり、十分な
発熱が得られると共に、発熱ムラを生じない発熱体を提
供することができる。
【0031】
【実施例】次に、実施例及び比較例を挙げて、本発明を
更に詳しく説明する。なお、本発明は下記実施例に何ら
限定するものではない。
【0032】〔本発明方法:実施例1〜5及び比較例
1〕 (発熱温度の測定)下記実施例1〜5及び比較例1の製
造方法で得られた発熱体を下記測定方法で発熱温度を測
定した。温度測定器(本体;DATA COLLECTOR AM-7002,
センサー;529EP:いずれもアンリツ社製)を用いて測
定した。センサーを発泡スチロール板上に固定し、セン
サー上に発熱体を載せ、温度測定を行った。測定インタ
ーバル12sec/回、分解能0.1℃で行い、その最
高温度を求めた。
【0033】(実施例1)活性炭0.2g、塩化ナトリ
ウム0.04g、鉄粉0.6g、シリカゲル0.4gを
秤量し、ポリプロピレン製メルトブロー不織布にて作製
した45×60mmの扁平な袋体に封入し、30分間放
置した。この袋体の片面に精製水を0.6g噴霧し、こ
れを発熱体とした。この発熱体を100×100mmの
アルミ蒸着した非通気性袋体に入れ、密封した。18時
間放置後、非通気性袋体を開封し、発熱体を取り出し、
発熱温度の測定を行った。その結果、最高温度は78.
7℃を示し、平均温度52℃で発熱時間15分であっ
た。
【0034】(比較例1)活性炭0.2g、塩化ナトリ
ウム0.04g、鉄粉0.6g、シリカゲル0.4g、
精製水0.6gを秤量し、ポリプロピレン製メルトブロ
ー不織布にて作製した45×60mmの扁平な袋体に封
入し、これを発熱体とした。この発熱体を30分間放置
した後、100×100mmのアルミ蒸着した非通気性
袋体に入れ、密封した。18時間放置後、非通気性袋体
を開封し、発熱体を取り出し、発熱温度の測定を行っ
た。その結果、最高温度は26.3℃(室温は25℃)
であり、目的の発熱は得られなかった。
【0035】(実施例2)活性炭0.16g、塩化カル
シウム0.03g、鉄粉0.7gを秤量し、ポリプロピ
レン製メルトブロー不織布にて作製した45×60mm
の扁平な袋体に封入し、20分間放置した。この袋体の
片面に精製水を0.4g噴霧し、これを発熱体とした。
この発熱体を100×100mmのアルミ蒸着した非通
気性袋体に入れ、密封した。2日間放置後、非通気性袋
体を開封し、発熱体を取り出し、発熱温度の測定を行っ
た。その結果、最高温度は74.8℃を示し、平均温度
50℃で発熱時間20分であった。
【0036】(実施例3)50×70mmのポリエチレ
ン製チャック付きポリ袋(ユニパックA−4;生産日本
社製)に針孔(孔径40μmφ)を40個開け、この袋
体に、活性炭0.25g、鉄粉0.8gを封入し、1時
間放置した。この袋体中にシリンジを用いて7%塩化ナ
トリウム水溶液を0.5g注入し、これを発熱体とし
た。この発熱体を100×100mmのアルミ蒸着した
非通気性袋体に入れ、密封した。18時間放置後、非通
気性袋体を開封し、発熱体を取り出し、発熱温度の測定
を行った。その結果、最高温度は48.3℃を示し、平
均温度44℃で発熱時間45分であった。
【0037】(実施例4)45×60mmのポリエチレ
ン製フィルムに針孔(孔径20μmφ)を80個開け、
これと同形状のナイロン製透湿フィルムを3方シールに
て接着し、袋体を作製した。この袋体に、活性炭0.2
g、塩化ナトリウム0.03g、鉄粉0.6gを封入
し、1時間放置した。この袋体の透湿フィルム面に精製
水を0.4g噴霧し、これを発熱体とした。この発熱体
を100×100mmのアルミ蒸着した非通気性袋体に
入れ、密封した。18時間放置後、非通気性袋体を開封
し、発熱体を取り出し、発熱温度の測定を行った。その
結果、最高温度は46.1℃を示し、平均温度44℃で
発熱時間1hrであった。
【0038】(実施例5)180×150mmのポリエ
チレン製不織布とポリエチレン製フィルムの積層フィル
ムのフィルム面に、60個の針孔(孔径20μmφ)を
開けた45×50mmの透湿フィルムをポケット状に4
列×3列貼りつけ、各ポケットに活性炭0.2g、塩化
ナトリウム0.06g、バーミキュライト0.8g、鉄
粉1.5gをいれ、ポケット状の開いている口部をシー
ルし、小部屋状のシートを作製した(図7参照)。この
シートのポリエチレン製不織布面に、下記組成からなる
粘着剤組成物を34g塗布した。このとき、粘着剤組成
物に剥離フィルム(ポリエチレン製フィルム)を貼り付
けた。
【0039】〔着剤組成物の組成、配合単位:質量%
(以下、単に「%」という)〕 l−メントール 0.5% インドメタシン 0.5 ポリアクリル酸Na 5.0 カルボキシビニルポリマー 1.5 ゼラチン 0.6 カルボキシメチルセルロースNa 3.0 ポリビニルアルコール 1.0 カオリン 2.0 酸化チタン 0.5 ケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.3 グリセリン 20.0 d−ソルビトール液70% 20.0 POE(4)モノステアレート 1.0 ヒマシ油 1.0 EDTA・2Na 0.1 精製水 バランス 合 計 100.0
【0040】このシートの透湿フィルム面に精製水を8
g噴霧し、これを発熱体(温感貼付剤)とした。この発
熱体を220×200mmのアルミ蒸着した非通気性袋
体に入れ、密封した。1週間放置後、非通気性袋体を開
封し、発熱体を取り出し、剥離フィルムを剥がし、粘着
剤組成物面をセンサーに載せ、発熱温度の測定を行っ
た。その結果、最高温度は43.5℃を示し、平均温度
41℃で発熱時間3hrであった。
【0041】上記の結果から明らかなように、本発明方
法となる実施例1〜5は、本発明方法の範囲外となる比
較例1に比べ、発熱体組成物を封入した後の袋体やシー
ト体に対して加工しても、反応が進行しないようにする
ことができることが判明した。
【0042】〔本発明組成物の実施例及び比較例:実施
例6〜15及び比較例2〜4〕下記に記載の方法によ
り、実施例6〜15及び比較例2〜4の発熱体組成物を
作製した。また、実施例6〜15及び比較例2〜4の発
熱体組成物を下記に記載の方法により発熱体を作製し
た。得られた発熱体組成物について、下記方法により金
属粉末の割合及び水分量等を測定した。また、得られた
発熱体について、発熱温度を測定した。
【0043】(金属粉末量の測定)発熱体組成物を調製
後、温度25℃、相対湿度65%の環境下に2週間保存
した。保存後の発熱体組成物を必要があれば粉砕し、発
熱体組成物1gを正確に秤量(Wm)した。これに12
0mLの0.2mol/LのCuSO4水溶液を加え、
空気酸化を防ぎながら3時間撹拌した。この溶液を減圧
ロ過し、ロ液を得た。ロ液に蒸留水を加えて200mL
とし、このうち10mLを量り取り、これに1moI/
L硫酸水溶液10mL、1mol/Lのリン酸水溶液1
0mL、0.4mol/LのMnSO4水溶液5mLを
加え、0.02mol/LのKMnO4水溶液で滴定し
た。この滴定量(V)と、原子量より金属粉の質量を求
め、これをWmで割り、金属粉末の割合(RFe)を求
めた。
【0044】(水分量測定)上記金属粉末量測定と同様
に保存した発熱体組成物0.5gを正確に秤量(Ww)
した。これを気化装置付カールフィッシヤー水分測定装
置(滴定装置;KF−06,気化装置;KA−06:い
ずれも三菱化学社製)を用いて発熱体組成物全量に対す
る水分の割合(Rw)を求め、これを上記金属粉末量測
定で得られたRFeで割り、金属粉末に対する水分の割
合を求めた。カールフィッシヤーの測定条件は、気化温
度100℃、測定時間10分間で行った。
【0045】(発熱温度の測定)温度測定器(本体;D
ATA COLLECTOR AM−7002,センサ
ー;529EP:いずれもアンリツ社製)を用いて測定
した。センサーを発泡スチロール板上に固定し、発熱体
をセンサー上に載せ、温度測定を行った。測定インター
バル12s/回、分解能0.1℃で行い、40℃以上の
温度を示した時間を持続時間とした。
【0046】(実施例6〜10及び比較例2〜3)下記
表1に示す配合組成成分(g)を充分に混合し、打錠機
を用いて丸型(図1(a)参照、直径50mm)の平面
形状および碁石型(図9(a)参照)の側面形状を有す
る錠剤型の発熱体組成物を作製した。この発熱体組成物
を粉砕し、24〜48メッシュの顆粒状の発熱体組成物
を得た。この顆粒状の発熱体組成物を温度25℃、相対
温度65%の環境下におき、1週間保存した。45×6
0mmのポリエチレン製透湿フィルムをラミネートした
レーヨンとポリエチレンからなるスパンレース不織布2
枚を透湿フィルム面が内側になるように重ね、三方を熱
シールし、袋体とした。この袋体に保存後の粉末発熱体
組成物2.4gを入れ、開いている一辺も熱シールによ
り閉じた(図12参照)。この袋体の片面に水0.8g
を塗布し、発熱体とした。これをアルミ蒸着フィルムで
密封し、3日間室温で保存した後、開封し、発熱温度を
測定した。保存後の発熱体組成物中の金属粉量測定およ
び水分量測定、および発熱体の発熱温度の測定を行っ
た。これらの結果を下記表1に示す。
【0047】
【表1】
【0048】上記表1の結果から明らかなように、本発
明となる実施例6〜10は、本発明の範囲外となる比較
例2〜3に較べ、十分な発熱及び持続時間が得られると
共に、発熱ムラを生じない発熱体組成物となることが判
明した。
【0049】(実施例11)以下の組成からなる粉末を
十分に混合した後、打錠機を用いて丸型(図8(a)参
照、直径35mm)の平面形状及び平型ふち角(図9
(b)参照)の側面形状を有する錠剤型の発熱体組成物
を作製した。この発熱体組成物を温度25℃、相対湿度
65%の環境下におき、2週間保存した。 鉄粉 2.7g 活性炭 0.4g 塩化ナトリウム 0.15g デンプン−アクリル酸共重合体系高吸水性ポリマー 0.8g 珪酸アルミニウム 1.4g 図15に示すように、直径35mmの円形状のセルロー
ススポンジ62(200g/m2)に水を1.6g塗布
し、この62上に保存後の錠剤型発熱体組成物Hをの
せ、これを、ポリエチレン製透湿フィルム60をラミネ
ートしたポリエチレン製メルトブロー不繊布61と、非
通気性ポリエチレンフィルム63をラミネートしたポリ
エステル製スパンボンド不繊布64で挟み、周りを熱シ
ールし発熱体Jとした(図13参照)。これをアルミ蒸
着フィルムで密封し、1日間室温で保存した後、開封
し、発熱温度を測定した。
【0050】(実施例12)実施例11と同様に調製し
た錠剤型の発熱体組成物を粉砕し、16〜80メッシュ
の顆粒状の発熱体組成物を得た。この発熱体組成物を温
度25℃、相対温度65%の環境下におき、2週間保存
した。45×60mmのポリエチレン製透湿フィルムを
ラミネートしたレーヨンとポリエチレンからなるスパン
レース不織布2枚を透温フィルム面が内側になるように
重ね、三方を熱シールし、袋体とした。この袋体に保存
後の発熱体組成物2.7gを入れ、開いている一辺も熱
シールにより閉じた。この袋体の片面に水1.0gを塗
布し、発熱体とした。これをアルミ蒸着フィルムで密封
し、3日間室温で保存した後、開封し、発熱温度を測定
した。
【0051】(比較例4)以下の組成からなる発熱体組
成物粉末を十分に混合した後、この粉末状の発熱体組成
物を温度25℃、相対湿度65%の環境下におき、2週
間保存した。 鉄粉 1.6g 活性炭 0.25g 塩化ナトリウム 0.1g デンプンーアクリル酸共重合体系高吸水性ポリマー 0.5g 45×60mmのポリエチレン製透湿フィルムをラミネ
ートしたレーヨンとポリエチレンからなるスパンレース
不撒布2枚を透湿フィルム面が内側になるように重ね、
三方を熱シールし、袋体とした。この袋体に保存後の粉
末状発熱体組成物全量をいれ、開いている一辺も熱シー
ルにより閉じた。この袋体の片面に水1.0gを塗布
し、発熱体とした。これをアルミ蒸着フィルムで密封
し、3日間室温で保存した後、開封し、発熱温度を測定
した。
【0052】(実施例13)以下の組成からなる粉末を
十分に混合した後、打錠機を用いて丸型(図8(a)参
照.直径50mm)の平面形状及び碁石型(図9(a)
参照)の側面形状を有する錠剤型の発熱体組成物を作製
した。この発熱体組成物を粉砕し、12〜24メッシュ
の顆粒状の発熱体組成物を得た。この発熱体組成物を温
度25℃、相対湿度65%の環境下におき、1週間保存
した。 鉄粉 18.0g 活性炭 2.0g 塩化ナトリウム 0.5g ベントナイト 10.8g 45×60mmのナイロン系非通気透湿フィルムをラミ
ネートしたレーヨンとポリエステルからなるスパンレー
ス不織布のフィルム面に針孔を開け、通気性を付与し
た。45×60mmのポリエチレン製非通気フィルムを
ラミネートしたポリエチレン製スパンレース不織布と上
記ナイロン系非通気透湿フィルムラミネート不織布のフ
ィルム面が内側になるように重ね、三方を熱シールし、
袋体とした。この袋体に保存後の発熱体組成物2.2g
をいれ、開いている一辺も熱シールにより閉じた。この
袋体のレーヨンとポリエステルからなる不繊布面に水
0.8gを塗布し、発熱体とした。これをアルミ蒸着フ
ィルムで密封し、1日間室温で保存した後、開封し、発
熱温度を測定した。
【0053】(実施例14)以下の組成からなる粉末を
十分に混合した後、打錠機を用いて丸型(図8(a)参
照、直径50mm)の平面形状及び碁石型(図9(a)
参照)の側面形状を有する錠剤型の発熱体組成物を作製
した。この発熱体組成物を粉砕し、12〜24メッシュ
の顆粒状の発熱体組成物を得た。この発熱体組成物を温
度25℃、相対湿度65%の環境下におき、1週間保存
した。 鉄粉 18.0g 活性炭 1.2g 塩化ナトリウム 0.9g 珪酸アルミニウム 7.0g 酸化カルシウム 1.2g ポリエチレン製非通気フィルムをラミネートしたポリエ
チレン製スパンレース不織布のフィルム面に、直径80
mmの半円形の両面テープを貼り、この両面テープ面を
保存後の顆粒状の発熱体組成物に押し付けた。付着して
いない発熱体組成物を取り除いた後、発熱体組成物の上
に、ポリエチレン製透湿フィルムをラミネートしたレー
ヨンとポリエステルからなるスパンレース不織布をの
せ、周りを熱シールした。このレーヨンとポリエステル
からなる不織布面に水0.2gを塗布し、発熱体とし
た。これをアルミ蒸着フィルムで密封し、3日間室温で
保存した後、開封し、発熱温度を測定した。
【0054】(実施例15)以下の組成からなる粉末を
十分に混合した後、打錠機を用いて丸型(図8(a)参
照、直径50mm)の平面形状及び碁石型(図9(a)
参照)の側面形状を有する錠剤型の発熱体組成物を作製
した。この発熱体組成物を粉砕し、16〜80メッシュ
の顆粒状の発熱体組成物を得た。この発熱体組成物を温
度25℃、相対湿度65%の環境下におき、2週間保存
した。 鉄粉 23.0g 活性炭 2.4g 塩化ナトリウム 1.2g 珪酸アルミニウム 13.5g 水酸化カルシウム 0.2g 図7(a)及び(b)に示すように、180×150m
mのポリエチレン製非通気フィルムをラミネートしたポ
リエチレン製スパンレース不繊布6のフィルム面に、4
5×50mmのポリエチレン製透湿フィルムをラミネー
トしたレーヨンとポリエステルからなるスパンレース不
繊布6aを、フィルム面が接するように、ポケット状に
4列×3列熱シールにて貼りつけ、各ポケットに、保存
後の発熱体組成物H2.0gをいれ、開いているロ部を
熱シールにより閉じ小部屋状のシートを作製した。この
シートのポリエチレン製不織布6面に、下記組成からな
る粘着剤組成物6bを34g塗布した。この時、粘着剤
組成物に剥離フィルム(ポリエチレン製フィルム)を貼
り付けた。このシートのレーヨンとポリエステルからな
る不織布面に各ポケット当たり水0.7gを塗布し、発
熱体K(温感貼付剤)とした。これをアルミ蒸着フィル
ムで密封し、3日間室温で保存した後、開封し、発熱温
度を測定した。
【0055】 (粘着剤組成物の組成) l−メントール 0.5(質量%) インドメタシン 0.5 酢酸トコフェロール 1.0 ポリアクリル酸 5.0 ポリアクリル酸Na 1.5 カルボキシメチルセルロースNa 4.5 ポリビニルアルコール 3.0 カオリン 3.0 酸化チタン 0.5 合成ヒドロタルサイト 0.05 アルミニウムグリシネート 0.1 グリセリン 15.0 プロピレングリコール 3.0 d−ソルベート液70% 10.0 ポリソルベート80 0.5 POE(20)硬化ひまし油 0.5 ひまし油 1.0 EDTA・2Na 0.05 精製水 バランス 合計 100.0
【0056】上記実施例11〜15及び比較例4につい
て、保存後の発熱体組成物中の金属粉末量測定及び水分
量測定、及び発熱製品の発熱温度の測定を行った。これ
らの結果を下記表2に示す。また、実施例12及び比較
例4について、その発熱温度曲線を図16及び図17に
示す。
【0057】
【表2】
【0058】上記表2の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例11〜15は、本発明の範囲外とな
る比較例4に較べ、十分な発熱及び持続時間が得られる
と共に、発熱ムラを生じない発熱体組成物となることが
判明した。また、実施例6〜10及び13〜15の発熱
曲線は、図16と同様の発熱曲線を示した。比較例3の
発熱曲線(図17参照)は、複数の温度ピークを示し、
安定した発熱が得られなかった。
【0059】〔本発明の実施例及び比較例:実施例16
〜21及び比較例5〜6〕下記に記載の方法により、実
施例16〜21及び比較例5〜6の発熱体を作製した。
得られた発熱体について、下記方法により濡れ感の評価
及び上記方法と同様に発熱温度を測定した。 (濡れ感の評価)温感シートを10名のパネラーに提示
し、水塗布面を触ったときの「濡れ感」について評価さ
せ、更に、その官能評価の結果を以下の基準に従って4
段階に評価した。なお、評価は非通気性の袋体より温感
シートを取り出し、10分以内に行った。 評価基準 ◎:濡れを感じないとしたパネラーの人数が9名以上の
場合。 ○:濡れを感じないとしたパネラーの人数が7〜8名の
場合。 △:濡れを感じないとしたパネラーの人数が5〜6名の
場合。 ×:濡れを感じないとしたパネラーの人数が4名以下の
場合。
【0060】(実施例16)図18に示すように、ポリ
エステルとレーヨンが15:85の質量比となるスパン
レース不織布80(60g/m2)に、ナイロン系透湿
フィルム81を20μmの厚さでラミネートした。この
積層シートに針孔を開けて通気性を得た。針孔を開けて
通気性を付与した積層シートを45×60mmの大きさ
に切り、同素材・同形状の針孔を開けていない積層シー
トを、フィルム面が内側になるように重ねて三方を熱シ
ールし扁平の袋体とした。この袋体に鉄粉2g、活性炭
0.6g、バーミキュライト0.2g、珪酸カルシウム
1.0g、塩化ナトリウム0.07gからなる顆粒状発
熱体Hをいれ、残る一辺も熱シールした。扁平な袋体の
両面の不織布に、それぞれ水0.9gを塗布し、温感シ
ートLとした(図18参照)。この温感シートをアルミ
蒸着した非通気性フィルムからなる袋体に密封し、3日
間保存した後、濡れ感評価及び発熱温度の測定を行っ
た。
【0061】(比較例5)上記実施例6で用いた不織布
を、ポリプロピレン100%のスパンボンド不織布(6
0g/m2)とし、その他は実施例1と同様にし、温感
シートとした。 (比較例6)上記実施例6で用いた不織布を、レーヨン
100%のスパンレース不織布(50g/m2)とし、
その他は実施例1と同様にし、温熱付与剤とした。
【0062】(実施例17)図19に示すように、ポリ
エステル100%からなるスパンレース不織布82(2
0g/m2)と、ポリエステルとレーヨンが15:85
の質量比となるスパンレース不織布83(60g/
2)、微細孔による通気性を有する厚さ25μmのポ
リエチレン系フィルム84を重ね合わせて熱エンボス加
工により接着し、通気性の積層シートを得た。非通気性
のポリエチレンフィルム86をラミネートしたポリエチ
レン製メルトブロー不織布85と、先の通気性の積層シ
ートを、各々45×60mmに切り、フィルム面が接す
るように重ねて三方を熱シールし、扁平の袋体とした。
この袋体に鉄粉1.8g、活性炭0.4g、木粉0.3
g、デンプン1.0g、塩化ナトリウム0.1gからな
る顆粒状発熱体Hをいれ、残る一辺も熱シールした。通
気性の積層シートの不織布面に水1.2gを塗布し、発
熱体Mとした(図19参照)。この発熱体をアルミ蒸着
した非通気性フィルムからなる袋体に密封し、3日間保
存した後、濡れ感評価および発熱温度の測定を行った。
【0063】(実施例18)図20に示すように、L字
型異形断面ポリエステル繊維からなる織布87(90g
/m2)に、ナイロン系透湿フィルム88を20μmの
厚さでラミネートした。この積層シートに針孔を開けて
通気性を得た。非通気性のポリエチレンフィルム90を
ラミネートしたポリエチレン製メルトブロー不織布89
と、先の通気性の積層シートを、各々45×60mmに
切り、フィルム面が接するように重ねて三方を熱シール
し、扁平の袋体とした。この袋体に鉄粉1.8g、活性
炭0.4g、珪酸アルミニウム0.5g、塩化ナトリウ
ム0.1gからなる顆粒状発熱体組成物Hをいれ、残る
一辺も熱シールした。通気性の積層シートの不織布面に
水1.2gを塗布し、発熱体Nとした(図120参
照)。この温感シートをアルミ蒸着した非通気性フィル
ムからなる袋体に密封し、3日間保存した後、濡れ感評
価および発熱温度の測定を行った。
【0064】(実施例19)図21に示すように、ポリ
エステル100%からなるスパンレース不織布91(2
0g/m2)と、ポリエステルとレーヨンが15:85
の質量比となるスパンレース不織布92(65g/
2)が積層されており、このレーヨンを含む不織布面
にナイロン系透湿フィルム93を25μmの厚さでラミ
ネートし、積層シートを得た。この積層シートに針孔を
開けて通気性を付与した。非通気性のポリエチレンフィ
ルム95をラミネートしたポリエチレン製スパンレース
不織布94と、先の通気性の積層シートを各々80×1
00mmに切り、フィルム面が接するように重ねて三方
を熱シールし、扁平の袋体とした。この袋体に鉄粉10
g、活性炭1g、珪酸アルミニウム4g、塩化ナトリウ
ム0.5gからなる顆粒状発熱体Hをいれ、残る一辺も
熱シールした。この袋体の非通気性面に下記組成の粘着
剤組成物Aを7g塗布し、その上にポリエチレン製の剥
離フィルムをのせた。通気性を付与した積層シートの不
織布面に水2.5gを噴霧し、発熱体Pとした(図21
参照)。この発熱体をアルミ蒸着した非通気性フィルム
からなる袋体に密封し、3日間保存した後、濡れ感評価
および発熱温度の測定を行った。
【0065】(実施例20)図22に示すように、多数
の細孔を有するアクリル繊維100%からなる織布98
(70g/m2)に、厚さ20μmのポリエチレン製通
気性フィルム99を熱エンボス加工により接着し、積層
シートを得た。非通気性のポリエチレンフィルムをラミ
ネートしたポリエチレン製スパンレース不織布100
と、先の通気性の積層シートを各々80×100mmに
切り、フィルム面が接するように重ねて三方を熱シール
し、扁平の袋体とした。この袋体に鉄粉10g、珪酸ア
ルミニウム3g、活性アルミナ0.8g、塩化ナトリウ
ム0.3gからなる顆粒状発熱体Hをいれ、残る一辺も
熱シールした。この袋体の非通気性面に下記組成の粘着
剤組成物A(102)を7g塗布し、その上にポリエチ
レン製の剥離フィルムをのせた。通気性を付与した積層
シートの不織布面に水2.3gを塗布し、発熱体Qとし
た(図22参照)。この温感シートをアルミ蒸着した非
通気性フィルムからなる袋体に密封し、3日間保存した
後、濡れ感評価および発熱温度の測定を行った。
【0066】(実施例21)ポリエチレンとレーヨンが
20:80の質量比となるスパンレース不織布104
に、厚さ20μmのポリエチレン製通気性フィルム10
3を熱エンボス加工により接着し、積層シートを得た。
この積層シートを図23のように成形加工した。この成
形加工した積層シートを80×100mm(80c
2)に切り、このシートの凹部に、下記組成からなる
発熱体組成物Hを総量6gをいれ、その上から非通気性
のポリプロピレンフィルム106をラミネートしたポリ
プロピレン製不織布105を、フィルム面が発熱体組成
物に接するように重ね、シールした。(発熱体組成物) 鉄粉 75(質量%) 活性炭 12 バーミキュライト 10 塩化ナトリウム 3 このシートを80×100mmに切り、非通気性面に粘
着剤組成物B(107)を5g塗布し、その上にポリエ
チレン製の剥離フィルムをのせた。通気性面に水を3.
2g噴霧し、発熱体Rとした(図23参照)。この発熱
体をアルミ蒸着した非通気性フィルムからなる袋体に密
封し、3日間保存した後、濡れ感評価および発熱温度の
測定を行った。
【0067】上記実施例16〜21および比較例5〜6
について水塗布面の水保持力及び発熱保持能(40℃以
上の持続時間)の測定を行った結果を下記表3に示す。
上記実施例で使用した粘着剤組成物A及びBの組成は以
下のとおりである。
【0068】 (粘着剤組成物A) 1−メントール 1.0(質量%) dl−カンフル 0.5 サリチル酸グリコール 2.0 酢酸トコフェロール 0.3 ハツカ白油 0.01 ポリアクリル酸 5.0 ポリアクリル酸Na 1.5 カルボキシメチルセルロースNa 4.5 ポリビニルアルコール 3.0 カオリン 3.0 酸化チタン 0.5 合成ヒドロタルサイト 0.05 アルミニウムグリシネート 0.1 グリセリン 15.0 プロピレングリコール 3.0 d−ソルビトール液70% 10.0 ポリソルベート80 0.5 POE(20)硬化ひまし油 0.5 ヒマシ油 1.0 EDTA・2Na 0.05 精製水 バランス 合計 100.0
【0069】 (粘着剤組成物B) 1−メントール 0.5(質量%) インドメタシン 0.5 ポリアクリル酸Na 5.0 カルボキシビニルポリマー 1.5 ゼラチン 0.6 カルボキシメチルセルロースNa 3.0 ポリビニルアルコール 1.0 カオリン 2.0 酸化チタン 0.5 ケイ酸アルミン酸マグネシウム 0.3 グリセリン 20.0 d−ソルビトール液70% 20.0 POE(4)モノステアレート 1.0 ヒマシ油 1.0 EDTA・2Na 0.1 精製水 バランス 合 計 100.0
【0070】
【表3】
【0071】上記表3の結果から明らかなように、本発
明範囲となる実施例16〜21は、本発明の範囲外とな
る比較例5及び6に較べ、製造時に発熱体組成物表面に
塗布した水が濡れることなく、使用時には充分な温感が
得られると共に、濡れ感の少ない発熱体が得られること
が判明した。
【0072】
【発明の効果】本発明組成物によれば、成分の偏りがな
く、混合状態が良好であり、十分な発熱が得られると共
に、発熱ムラを生じないことがない発熱体組成物が提供
される。本発明によれば、製造時に発熱体組成物の表面
に水等を塗布すれば、使用時には充分な温感が得られる
と共に、濡れ感の少ない発熱体が提供される。本発明方
法によれば、発熱体組成物を封入した後の袋体やシート
に対して加工しても、反応が進行することがほとんど起
こらないことから、発熱能などの製品性能を劣化するこ
とがない発熱体の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による発熱体の実施形態の一例を示
す断面図である。
【図2】(a)及び(b)は、本発明方法による発熱体
の実施形態の他例を示す断面図と平面図である。
【図3】本発明方法による発熱体の実施形態の他例を示
す断面図である。
【図4】本発明方法による発熱体の実施形態の他例を示
す断面図である。
【図5】本発明方法による発熱体の実施形態の他例を示
す断面図である。
【図6】本発明方法による発熱体の実施形態の他例を示
す断面図である。
【図7】本発明方法による発熱体の実施形態の他例を示
す断面図である。
【図8】(a)〜(g)は、夫々本発明の発熱体組成物
の実施形態の一例を示す平面形状図である。
【図9】(a)〜(g)は、夫々発明の発熱体組成物の
実施形態の一例を示す側面形状図である。
【図10】本発明の発熱体組成物の使用形態の一例を示
す断面図である。
【図11】本発明の発熱体組成物の使用形態の他例を示
す断面図である。
【図12】本発明の発熱体組成物の使用形態の他例を示
す断面図である。
【図13】(a)〜(f)は、夫々本発明の発熱体で用
いる異形断面繊維の一例を示す断面図である。
【図14】(a)及び(b)は、夫々本発明の発熱体で
用いる中空繊維の一例を示す断面図である。
【図15】本発明の発熱体の実施形態の一例を示す断面
図である。
【図16】本発明となる実施例12の発熱体組成物の発
熱温度の変化を示すグラフである。
【図17】本発明の範囲外となる比較例4の発熱体組成
物の発熱温度の変化を示すグラフである。
【図18】本発明の発熱体の実施形態の一例を示す断面
図である。
【図19】本発明の発熱体の実施形態の他例を示す断面
図である。
【図20】本発明の発熱体の実施形態の他例を示す断面
図である。
【図21】本発明の発熱体の実施形態の一例を示す断面
図である。
【図22】本発明の発熱体の実施形態の他例を示す断面
図である。
【図23】(a)及び(b)は、本発明の発熱体の実施
形態の他例を示す断面図と平面図である。
【符号の説明】
A 発熱体 H 発熱体組成物

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属粉末の割合が発熱体組成物全量に対
    して30質量%以上で、かつ、水分量が金属粉末に対し
    て20質量%以下であり、水又は水と水溶性成分の水溶
    液を添加することにより発熱能を有することを特徴とす
    る発熱体組成物。
  2. 【請求項2】 賦形剤を含有する請求項1記載の発熱体
    組成物。
  3. 【請求項3】 天然繊維、再生繊維、半合成繊維から選
    ばれる一種又は二種以上と合成繊維の一種又は二種以上
    を含む織布、不織布、編地から選ばれる外層と、通気性
    を有するフィルムを内層として積層してなる二重構造を
    有し、該通気性を有するフィルムの内側に発熱体組成物
    を封入してなる発熱体。
  4. 【請求項4】 異形断面を有する繊維、中空繊維の一種
    又は二種以上を含んでなる織布、不織布、編地から選ば
    れる外層と、通気性を有するフィルムを内層として積層
    してなる二重構造を有し、該通気性を有するフィルムの
    内側に発熱体組成物を封入してなる発熱体。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の発熱体に封入され
    る発熱体組成物が請求項1又は2記載の発熱体組成物か
    らなることを特徴とする発熱体。
  6. 【請求項6】 通気性を有する袋体又はシート体間に、
    少なくとも金属粉と水を含有した発熱体組成物を封入し
    てなる発熱体の製造方法であって、上記発熱体組成物の
    内、水又は水と水溶性成分を除く成分を、通気性を有す
    る袋体又はシート間に封入した後、上記水又は水と水溶
    性成分の水溶液を袋体又はシートに添加することを特徴
    とする発熱体の製造方法。
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