JP2019195414A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】排泄物由来の臭気に対するマスキング効果に優れる吸収性物品を提供すること。【解決手段】本発明の吸収性物品は、肌対向面側に位置する表面シート12、非肌対向面側に位置する裏面シート13、及びこれら両シート間に介在された吸収体14を備えている。吸収性物品は、吸収体14よりも裏面シート13側に、被酸化性金属及び活性炭を含む発熱部3と、吸収性物品の厚み方向において該発熱部3と隣り合う電解質2と、香料を保持する香料保持組成物5とを備えている。吸収性物品は、液吸収前においては発熱部3と電解質2とを分離した状態に維持し、液吸収時においては発熱部3と電解質2とを接触させる仕切り4を有している。【選択図】図3

Description

本発明は吸収性物品に関する。
失禁パッド等の吸収性物品として、排泄物由来の臭気をマスキングする目的で、香料を含有したものが提案されている。例えば特許文献1には、表面シートと裏面シートとの間に、芳香剤を内包した可溶性のマイクロカプセルを有する発熱体を備えた吸収性物品が記載されている。特許文献1によれば、包装から開封した際に空気中の水分によってマイクロカプセルの膜が溶解し、芳香剤を拡散して、不快臭による不快感を抑制する。また、特許文献2には、香料及び活性炭等の臭気抑制剤を含み、該香料が高揮発性香料、中揮発性香料、又はそれら混合物である組成物を配合した吸収性物品が記載されている。特許文献2に記載の吸収性物品によれば、尿等の体液由来の臭気を抑制し、さらに該体液によって湿潤されると香料を放出して臭気が除去されたことを知らせる。
特開2012−75569号公報 特開平8−508423号公報
特許文献1に記載の吸収性物品は、着用状態において着用者の排泄前から香料が揮散するため、排泄時に香料を効果的に揮散させることができず、排泄物由来の臭気に対するマスキング効果を十分に発揮するものではなかった。特許文献2に記載の吸収性物品は、尿等の排泄によって香料を放出するものの、排泄時の香料の拡散性が不十分であった。
したがって、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、肌対向面側に位置する表面シート、非肌対向面側に位置する裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を備える吸収性物品であって、前記吸収体よりも前記裏面シート側に、被酸化性金属及び活性炭を含む発熱部と、前記吸収性物品の厚み方向において該発熱部と隣り合う電解質と、香料を保持する香料保持組成物とを備えており、液吸収前においては前記発熱部と前記電解質とを分離した状態に維持し、液吸収時においては前記発熱部と前記電解質とを接触させる、仕切りを有している、吸収性物品を提供するものである。
本発明の吸収性物品によれば、排泄時に排泄物由来の臭気を効果的にマスキングする。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態である失禁パッドの平面図である。 図2は、図1のII−II線断面を模式的に示す断面図である。 図3は、図1に示す失禁パッドの吸収体、電解質、発熱部及び香料保持組成物を模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の他の実施形態を示す図3相当図である。 図5は、本発明の吸収性物品のさらに他の実施形態を示す図3相当図である。
以下、本発明の吸収性物品を、その好ましい一実施形態である失禁パッド1に基づき図面を参照して説明する。図1には、本実施形態の失禁パッド1を表面シート12側から視た平面図が示されている。
失禁パッド1は、図1に示すように、着用時に着用者の液排泄部に対向配置される排泄部対向部Bと、該排泄部対向部Bよりも着用者の腹側(前側)寄りに配される前方部Aと、該排泄部対向部Bよりも着用者の背側(後側)寄りに配される後方部Cとを有している。失禁パッド1は、着用者の前後方向に対応する縦方向X及び該縦方向Xに直交する横方向Yを有し、縦方向Xに、前方部A、排泄部対向部B及び後方部Cの順番で区分される。着用者の前後方向に対応する縦方向Xは、前方部Aから排泄部対向部Bを経て後方部Cに向かう方向であり、着用時に、着用者の腹側から股下を通って背側に向かう方向である。また、失禁パッド1は、縦方向Xに延びる中心線CLに対して左右対称に形成されている。縦方向Xとは、中心線CLに平行な方向でもある。
図2には、本実施形態の失禁パッド1の横方向Yに沿う厚み方向断面が示されている。失禁パッド1は、図2に示すように、肌対向面側に位置する表面シート12、非肌対向面側に位置する裏面シート13及びこれら両シート12,13間に介在された吸収体14を備えた吸収性本体10と、該吸収性本体10の横方向Yの両側部に配された一対の防漏カフ15とを備えている。本実施形態において、表面シート12は失禁パッド1の肌対向面を形成しており、裏面シート13は失禁パッド1の非肌対向面を形成している。
本明細書において、肌対向面は、失禁パッド1又はその構成部材(例えば吸収体14)における、失禁パッド1の着用時に着用者の肌側に向けられる面であり、非肌対向面は、失禁パッド1又はその構成部材における、失禁パッド1の着用時に肌側とは反対側(着衣側)に向けられる面である。
また、本実施形態において、排泄部対向部Bは、本実施形態の失禁パッド1のようにウイング部を有しない吸収性物品において、吸収性物品が3つ折りの個装形態に折り畳まれた際に生じる、該吸収性物品を横方向(吸収性物品の横方向、図中のY方向)に横断する2本の折曲線(図示せず)について、該吸収性物品の縦方向Xの前端から数えて第1折曲線と第2折曲線とに囲まれた領域である。尚、ウイング部を有する吸収性物品においては、吸収性物品の縦方向(吸収性物品の長手方向、図中のX方向)において該ウイング部を有する領域(一方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根と他方のウイング部の縦方向Xに沿う付け根とに挟まれた領域)を排泄部対向部Bとすることができる。
本実施形態において表面シート12は、吸収体14の肌対向面の全域を被覆している。表面シート12と吸収体14との間は接着剤によって接合されていてもよい。一方、裏面シート13は、吸収体14の非肌対向面の全域を被覆し、更に吸収体14の縦方向Xに沿う両側縁から横方向Yの外方に延出して、後述するサイドシート17と共にサイドフラップ部Sを形成している。裏面シート13の非肌対向面には、ショーツ等の下着に固定するための粘着部が設けられている(不図示)。裏面シート13とサイドシート17とは、吸収体14の縦方向Xに沿う両側縁からの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって互いに接合されている。
本実施形態の表面シート12は、図2に示すように、1枚のシートからなる単層構造を有している。表面シートは、複数枚のシートからなる複合シートであっても良い。
また、本実施形態の表面シート12は、肌対向面側の面が平坦なものであるが、凹部及び凸部からなる凹凸領域を有していても良い。
表面シート12及び裏面シート13の形成材料としては、それぞれ吸収性物品に従来使用されている各種のもの等を特に制限なく用いることができる。
表面シート12として、例えば、尿などの体液を透過し得る液透過性シートであることを前提として、合成繊維又は天然繊維からなる織布や不織布、多孔性シート等を用いることができる。不織布としては、各種の製造方法で得られるものを特に制限なく用いることができる。不織布の例としては、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、エアスルー不織布、メルトブローン不織布、ニードルパンチ不織布及びレジンボンド不織布などが挙げられる。これらの不織布は、それぞれ単独で用いることができ、あるいは二種以上の不織布の積層体の形態で用いることもできる。
裏面シート13としては、液不透過性シートを用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布とのラミネートシート等を用いることができる。裏面シート13に関し、液不透過性とは、液難透過性も含む概念であり、裏面シート13が液を全く通さない場合も含まれる。
失禁パッド1では、吸収性本体10の肌対向面側における縦方向Xに沿う両側部に一対のサイドシート17が配されている。好適には、サイドシート17は、平面視において、吸収体14の縦方向Xに沿う左右両側部に重なるように、失禁パッド1の縦方向Xの全長に亘って配されている。サイドシート17は、吸収体14よりも横方向Yの外方へ延出しており、その延出部位と、裏面シート13の横方向Yの延出部位とが接合されてサイドフラップ部Sを形成している。
本実施形態の失禁パッド1は、前述のように一対の防漏カフ15を備えている。防漏カフ15は、横方向Y内方側のサイドシート17の一部と、該サイドシート17に伸長状態で固定された1本又は複数本の糸状の弾性部材16とにより形成されている。防漏カフ15は、吸収性本体10側を基端とし着用者の肌側に自由端をなすように起立し、その自由端に縦方向Xに沿って前記弾性部材16が伸長状態で配されている。防漏カフ15は、吸収体14の長手方向に沿う両側縁それぞれの近傍に、接着剤等の接合手段によって表面シート12に固定されている。
サイドシート17としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、液不透過性又は撥水性の不織布や樹脂フィルム、樹脂フィルムと不織布との積層体等を用いることができる。
失禁パッド1では、表面シート12及び裏面シート13は、吸収体14の縦方向Xの前端及び後端それぞれから縦方向Xの外方に延出し、それらの延出部において、接着剤、ヒートシール、超音波シール等の公知の接合手段によって、互いに接合されている。具体的には、表面シート12及び裏面シート13は、縦方向Xの前端側及び後端側の延出部において、接合部(不図示)により接合されている。
本実施形態の失禁パッド1は、図2に示すように、表面シート12の非肌対向面側に吸収体14を備えている。吸収体14は、失禁パッド1の主たる吸液部位であり、尿等の体液を吸収して保持する機能を有する吸収性コアを備えている。吸収体14は、吸収性コアを被覆するコアラップシートを備えていても良い。その場合、吸収性コアは、1枚のコアラップシートで被覆されていても良く、吸収性コアの肌対向面側を被覆する肌対向面側コアラップシートと、吸収性コアの非肌対向面側を被覆する非肌対向面側コアラップシートとによって被覆されていても良い。
吸収性コアの形成材料としては、当該技術分野において従来用いられている各種のものを特に制限なく用いることができ、例えば、木材パルプ等の天然セルロース繊維、親水性合成繊維等の繊維材料、粒子状、繊維状等の所定形状の吸水性ポリマー等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらに加えて抗菌剤等を含んでいても良い。
コアラップシートとしては、液透過性のシートを用いることができ、例えば、ティッシュペーパー等の紙や各種不織布、メッシュシート、開孔フィルム等を用いることができる。
失禁パッド1は、吸収体14よりも裏面シート13側に、発熱部3と、電解質2と、香料を保持する香料保持組成物5とを備えている。発熱部3は被酸化性金属及び活性炭を含んでいる。電解質2は、被酸化性金属の酸化反応の反応助剤である。以下、発熱部3と電解質2とを纏めて発熱構造体Hともいう。本実施形態の失禁パッド1は、図2に示すように、吸収体14の非肌対向面側に、発熱構造体Hと香料保持組成物5とを備えている。
発熱構造体Hは、被酸化性金属の酸化反応によって発熱するものであり、十分な温熱効果を有するものが好ましい。発熱構造体Hは、JIS規格S4100による測定において、発熱温度が好ましくは40℃以上、より好ましくは45℃以上であり、また好ましくは60℃以下、より好ましくは55℃以下であり、また好ましくは40℃以上60℃以下、より好ましくは45℃以上55℃以下の性能を有することができる。
発熱構造体Hは、水蒸気の発生を伴って発熱するものであってもよいし、水蒸気の発生を実質的に伴わずに発熱するものであってもよい。
発熱部3に含まれる被酸化性金属としては、酸化反応熱を生ずる金属が用いられる。例えば、鉄、アルミニウム、亜鉛、マンガン、マグネシウム、及びカルシウム等が挙げられ、これら1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。被酸化性金属は、粉末状のものや繊維状のものが挙げられる。中でも、取扱い性、安全性、製造コスト、保存性及び安定性の点から鉄が好ましく、特に鉄粉が好ましい。鉄粉としては、例えば、還元鉄粉、及びアトマイズ鉄粉などが挙げられる。
被酸化性金属が粉末である場合、酸化反応が効率的に行われるという観点から、被酸化性金属の粒子の平均粒径は、10μm以上200μm以下であることが好ましく、20μm以上150μm以下であることがより好ましい。被酸化性金属の粒径は、粉体の形態における最大長さをいい、例えば篩による分級、動的光散乱法、レーザー回折法等により測定される。
発熱部3に含まれる活性炭は、酸素と被酸化性金属との酸化反応を促進する機能を有している。前記活性炭としては、例えば、椰子殻炭、木炭、暦青炭、泥炭、亜炭等が挙げられ、これら1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができ、これら活性炭の微細な粉末状物や小粒状物であることが好ましい。
発熱部3において活性炭と被酸化性金属とは、混合状態で存在していてもよく、層状に積層されて存在していても良く、その他の形態で存在していても良い。
発熱部3は、上述した成分の他、所望の性状に応じて、増粘剤、界面活性剤、薬剤、凝集剤、着色剤、pH調整剤等を含むこともできる。増粘剤には主として、水分を吸収して稠度を増大させるか、チキソトロピー性を付与する物質を用いることができる。そのような物質の例として、アルギン酸ソーダ等のアルギン酸塩、アラビアゴム、トラガカントゴム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガムなどの多糖類系増粘剤;デキストリン、α化澱粉、加工用澱粉などの澱粉系増粘剤;カルボキシメチルセルロース、酢酸エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース又はヒドロキシプロピルセルロースなどのセルロース誘導体系増粘剤;ポリビニルアルコール(PVA)などの増粘剤;ステアリン酸塩などの金属石鹸系増粘剤;ベントナイトなどの鉱物系増粘剤から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。なかでも、発熱部の成形性確保の観点から、多糖類系増粘剤が好ましい。増粘剤の含有量は、発熱部3の全質量に対して、好ましくは0.1質量%以上5質量%以下である。
また、発熱部3の形態は、ペースト状、ゲル状、シート状、粉末状等の形態とすることができる。
電解質2としては、水に電解して被酸化性金属の酸化反応を促進するものが用いられる。例えば、アルカリ金属やアルカリ土類金属、重金属等の硫酸塩、炭酸塩、塩化物、水酸化物等が挙げられ、これらの物質から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。導電性、化学的安定性、生産コストの観点から、電解質2として、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、第1塩化鉄、第2塩化鉄等の各種塩化物、及び硫酸ナトリウムから選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
電解質2の形態としては、ペースト状、ゲル状、シート状、粉末状等が挙げられる。また、電解質2は、他の成分との混合物であっても良い。前記混合物には、界面活性剤、凝集剤等を含有させることができる。
失禁パッド1の厚み方向において、発熱部3と電解質2とは隣り合っている(図3参照)。本実施形態においては、前記厚み方向において発熱部3が電解質2よりも裏面シート13側に配されているが、該電解質2よりも表面シート12側に配されていても良い。
香料保持組成物5は、香料を保持する組成物であり、該組成物中に香料を保持しても良く、該組成物からなる外殻内に香料を内包して保持しても良い。香料保持組成物5としては、失禁パッド1において香料を保持し得る組成物を特に制限なく用いることができ、例えば、油脂類、ロウ類、炭化水素類、脂肪酸類、水溶性高分子等が挙げられる。香料保持組成物5の形態としては、ペースト状、ゲル状、シート状、粉末状等が挙げられる。
香料保持組成物5が保持する香料としては、大気圧下で大気中に揮散するものであれば良く、例えば常温常圧の環境下でその香気を知覚し得るものであって、吸収性物品において従来用いられてきたもの等を用いることができる。また、香料としては、調合香料、天然香料のいずれでもよい。具体的には、『香料と調香の基礎知識』(中島基貴編著,産業図書株式会社,1995年6月21日初版)、『合成香料−化学と商品知識』(印藤元一著、化学工業日報社、2005年3月25日 増補改訂版)、『Perfume and Flavor Chemicals」(ステファン・アークテンダー著、自費出版、1969年)に記載されている香料を使用することができる。香料として、例えばテルペン炭化水素のリモネン、テルペン系アルコールのリナロール、ゲラニオール、ネロール、シトロネロール、ジヒドロミルセノール、ターピネオール、メントール、ボルネオール、セドロール、脂環式アルコールのアンバーコア、芳香族アルコールのフェニルエチルアルコール、オイゲノール、合成サンダルのサンダルマイソルコア、エーテルのローズオキサイド、アネトール、テルペン系アルデヒドのシトラール、シトロネラール、芳香族アルデヒドのシンナミックアルデヒド、ヘリオナール、バニリン、エチルバニリン、テルペン系ケトンのカンファー、カルボン、イオノン類、ダマスコン、ダマセノン、芳香族ケトンのラズベリーケトン、酢酸エステルの酢酸リナリル、酢酸ベンジル、プロピオン酸エステルのプロピオン酸メチル、サリチル酸エステルのサリチル酸メチル、アンスラニル酸エステルのアンスラニル酸メチル、天然香料のアニス、バジル、ベルガモット、カンファー、カモミル、シトロネラ、クローブ、ユーカリ、グレープフルーツ、ローズ、ジャスミン、ラベンダー、イランイラン、ミント、オレンジ、セージ、ローズマリー等が挙げられる。香料としては、1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
失禁パッド1は、液吸収前においては発熱部3と電解質2とを分離した状態に維持し、液吸収時においては発熱部3と電解質2とを接触させる仕切り4を有している。本実施形態における仕切り4は、液吸収前において発熱部3と電解質2との接触を遮断する分離機能を有し、液吸収時において分離機能を消失するシート状物である。斯かるシート状物は、水溶性高分子から形成されており、液又は電解質2が溶解した液と接触して溶解することにより、分離機能を消失するものである。
前記水溶性高分子としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、澱粉、寒天、ポリアクリル酸、ポリエチレンイミン、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。また、これらの物質から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。排泄液に対する溶解性の観点から、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイド、ゼラチン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及びポリアクリル酸から選ばれる1種又は2種以上を用いることが好ましい。
また、本実施形態の仕切り4は、発熱部3及び電解質2間のみならず、発熱部3表面全体に配されている(図3参照)。即ち、仕切り4は、発熱部3全体を被覆しており、発熱部の構成部材のこぼれ等を抑制する。
本発明における仕切り4の別の形態として、粉末状の被酸化性金属又は粉末状の電解質2を透過させない大きさの孔や繊維間空間を有するシート状物等が挙げられる。このような仕切り4は、液吸収前においては、発熱部3と電解質2との接触を遮断し、液吸収時においては排泄液と共に発熱部3に含まれる成分(被酸化性金属および活性炭)又は電解質2を透過させて、発熱部3の被酸化性金属および活性炭と電解質2とを接触させる。斯かる仕切り4としては、前述の表面シートやコアラップシートに用いられる液透過性のシートや、水分散性パルプ繊維からなるウエブに接着剤を噴霧含浸させるか、又は水分散性パルプ繊維スラリーに接着剤を添加して抄紙する方法によって得られた紙等が挙げられる。
液吸収時において、排泄液と共に発熱部3に含まれる成分(被酸化性金属および活性炭)又は電解質2を透過させる仕切り4は、発熱部3と電解質2との間に介在される層状のシート状物であることが好ましい(図4参照)。
失禁パッド1は、従来の失禁パッドと同様に、下着のクロッチ部に配して使用することができる。本実施形態の失禁パッド1では、着用状態において排泄液が排泄されると、排泄された液体を吸収したタイミングで、排泄液の水分と仕切り4とが接触して、仕切り4の発熱部3と電解質2とを分離する機能が消失する。これにより、発熱部3の被酸化性金属および活性炭と、失禁パッド1の厚み方向Zにおいて発熱部3と隣り合う電解質2とが接触する。その結果、発熱部3の被酸化性金属と排泄液の水分と空気中の酸素とが反応して、被酸化性金属の酸化反応が起き、発熱構造体Hが発熱する。前記酸化反応は、発熱部3と電解質2との接触により促進される。この酸化反応に伴う熱が、香料保持組成物5の香料の拡散性を高めるため、失禁パッド1は、排泄時に排泄物由来の臭気を効果的にマスキングすることができる。
一方、液吸収前の失禁パッド1では、排泄液の水分がなく、且つ電解質2と被酸化性金属とが仕切り4により分離されているため、発熱構造体Hは発熱しない。これにより、液吸収前の香料の揮散を抑制することができる。このように、失禁パッド1は、排泄された液体を吸収したタイミングで、香料を効率的に揮散させるため、排泄物由来の臭気に対するマスキング効果に優れる。
失禁パッドが、排泄液と共に発熱部3に含まれる成分(被酸化性金属および活性炭)又は電解質2を透過させる仕切り4を有する場合も、上記と同様の効果が奏される。
以下に詳述する本発明の説明は、特に断らない限り、仕切り4が液吸収時において分離機能を消失する形態、及び仕切り4が排泄液と共に発熱部3に含まれる成分(被酸化性金属および活性炭)又は電解質2を透過させる形態の両方に適宜適用される。
前記マスキング効果に関し、電解質2が発熱部3の表面シート12側に配されている場合、排泄液が裏面シート13側に移行する際、該排泄液に電解質2が溶解した溶液が発熱部3に移行し、排泄液と被酸化性金属および活性炭と電解質2とが接触する。発熱部3が電解質2の表面シート12側に配されている場合、排泄液と共に被酸化性金属及び活性炭が電解質2側に移行して、排泄液と被酸化性金属および活性炭と電解質2とが接触する。
マスキング効果の持続性の観点から、前記酸化反応による発熱の持続時間は、長ければ長いほど望ましいが、好ましくは5時間以上、より好ましくは8時間以上、さらに好ましくは12時間以上である。発熱の持続時間は、JIS S4100の方法に準じ測定され、本発明においては、発熱部3の中心温度が40℃以上を保持している時間と定義する。
発熱構造体Hの発熱によって香料をより効果的に揮散させる観点から、発熱部3における被酸化性金属の含有量は、発熱部3の全質量に対して、好ましくは25質量%以上
80質量%以下である。
また、発熱部3における被酸化性金属の含有量は、坪量で表して、好ましくは100g/m以上、より好ましくは200g/m以上であり、また好ましくは3000g/m以下、より好ましくは1600g/m以下であり、また好ましくは100g/m以上3000g/m以下、より好ましくは200g/m以上1600g/m以下である。これにより、発熱温度の制御が容易となる。
被酸化性金属の含有量は、JIS P8128に準じる灰分試験や、熱重量測定器で求めることができる。他に外部磁場を印加すると磁化が生じる性質を利用して振動試料型磁化測定試験等により定量することができる。
発熱の持続性の観点から、発熱部3における活性炭の含有量は、発熱部3の全質量に対して、好ましくは4質量%以上35質量%以下である。
発熱の持続性の観点から、失禁パッド1における電解質2の含有量は、発熱部3における被酸化性金属100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは3質量部以上であり、また好ましくは15質量部以下、より好ましくは12質量部以下であり、また好ましくは2質量部以上15質量部以下、より好ましくは3質量部以上12質量部以下である。
本実施形態の失禁パッド1は、その厚み方向Zにおいて肌対向面側から吸収体14、電解質2、発熱部3、及び香料保持組成物5をこの順で備えている(図3参照)。
電解質2は、排泄液の水分によって電解することで、被酸化性金属の酸化反応を促進する。被酸化性金属の酸化反応をより促進する観点から、電解質2は、発熱部3と接触する前に、排泄液と接触することが好ましい。即ち、失禁パッド1の厚み方向において、電解質2は、発熱部3よりも表面シート12側に配されていることが好ましい。
失禁パッド1では、香料保持組成物5と発熱構造体Hとの間に不織布等の別体のシートを介在させていても良いが、発熱構造体Hの熱を香料保持組成物5に効果的に伝える観点から、失禁パッド1の厚み方向Zにおいて、香料保持組成物5は、発熱部3又は電解質2と隣接した状態に配されていることが好ましい。
仕切り4が発熱部3全体を被覆しているものである場合、発熱部3と空気との接触を効果的に抑制する観点から、仕切り4の厚みは、好ましくは10μm以上、より好ましくは20μm以上であり、また好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下であり、また好ましくは10μm以上70μm以下、より好ましくは20μm以上60μm以下である。
仕切り4が発熱部3と電解質2との間に介在する層状のものである場合、発熱部3と電解質2との接触を効果的に抑制する観点から、仕切り4の厚みは、好ましくは1μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また好ましくは70μm以下、より好ましくは60μm以下であり、また好ましくは1μm以上70μm以下、より好ましくは10μm以上60μm以下である。
仕切り4の厚みは、以下の方法により測定することができる。
<仕切りの厚みの測定方法>
仕切りの厚みはデジタルマイクロスコープを用いて測定できる。例えば、KEYENCE製VHX−1000を用いて測定できる。具体的には、液吸収前の失禁パッド1を横方向Y方向に沿って厚み方向Zに切断した後、前記デジタルマイクロスコープを使用して発熱部3及び電解質2間の仕切り4の断面を20〜100倍の倍率で無荷重にて観察し、仕切り4の厚みを測定する。測定は、1つの失禁パッド1において縦方向Xに離間した3か所の仕切り4の断面について行い、これら3か所の厚みの平均値を仕切り4の厚みとする。
本発明に係る仕切り4は、液吸収前において発熱部3と電解質2とを分離できればよく、必ずしも発熱部3と空気との接触を抑制するものでなくてもよい。しかしながら、液の吸収を契機とする発熱及び香料の放散をより一層確実にする観点から、仕切り4は、発熱部3全体を被覆し、且つ液吸収前において発熱部3と空気との接触を抑制するシート状物であることが好ましい。斯かる仕切り4は、液吸収時において、前記分離機能の他、発熱部3と空気との接触を抑制する機能も消失するものであることが好ましい。
仕切り4が発熱部3全体を被覆するものである場合、排泄液の排泄のタイミングで、発熱構造体Hを効率的に発熱させる観点から、仕切り4の酸素透過度(JIS K7126で規定)は、好ましくは50(cc/m・24hr・atm)以下、より好ましくは10(cc/m・24hr・atm)以下である。このような酸素透過度を有する仕切り4の形成材料としては、例えば、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリアクリル酸等の水溶性高分子等が挙げられる。
排泄物に由来する不快臭のマスキング効果を向上させる観点から、香料は、30℃以上の温度で揮発することが好ましい。「30℃以上の温度で揮発する」とは、30℃における蒸気圧が4.3kPa以上であることを言う。
排泄液の排泄、又は発熱構造体Hの発熱のタイミングで香料を効率的に揮散させる観点から、香料保持組成物5は、排泄液又は熱によって、保持する香料を放出する(即ち、放香する)組成物であることが好ましい。このような組成物として、熱溶解性組成物や水溶性組成物が挙げられる。熱溶解性組成物は、前記酸化反応に伴う熱によって溶解し、保持する香料を放散する組成物である。水溶性組成物は、排泄液の水分と接触することによって溶解し、保持する香料を放散する組成物である。
香料保持組成物5として熱溶解性組成物を備える失禁パッドでは、熱溶解性組成物が保持する香料が、発熱構造体Hの発熱によって放散され、さらに該発熱によって広く揮散される。熱溶解組成物は、発熱構造体Hの発熱温度によって香料を放散させるものであることが好ましい。熱溶解性組成物は、香料の放散速度が発熱温度の上昇に伴って増加するものであっても良く、一定の温度に達した際に該放散速度が急激に増加するものであっても良い。
熱溶解性組成物としては、ワックス等が挙げられる。
ワックスは、常温(25℃)で蝋状の固体であり、加熱すると液体となる有機物のことである。ワックスとしては、天然系ワックスと合成樹脂系ワックスとが存在する。
天然系ワックスとしては、石油由来ワックス、鉱物系ワックス、植物系ワックス、動物系ワックスが代表的である。石油由来ワックスとしては、パラフィンワックス(融点が40〜70℃程度)、マイクロクリスタリンワックス(融点が60〜90℃)等が挙げられる。鉱物系ワックスとしては、モンタンワックス等が挙げられる。植物系ワックスとしては、カルバナワックス、木蝋等が挙げられ、動物系ワックスとしては、蜜蝋(ビーズワックス)等が挙げられる。合成樹脂系ワックスとしては、ポリエチレンワックスや、ポリプロピレンワックスが挙げられる。
ワックスは、これらの物質から選ばれる1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。前記に例示したワックスのなかでも、安価で容易に入手可能なことから天然系ワックスを用いることが好ましく、特にパラフィンワックス、又はマイクロクリスタリンワックスを用いることが好ましい。
香料保持組成物5が熱溶解性組成物である場合、排泄液による発熱部3と電解質2との接触をより容易にする観点から、失禁パッドの厚み方向において、香料保持組成物5は、発熱部3及び電解質2よりも裏面シート13側に配されていることが好ましい。
香料保持組成物5として水溶性組成物を備える失禁パッドでは、水溶性組成物によって保持されていた香料が、排泄液の水分によって放散され、さらに、発熱構造体Hの発熱によって広く揮散される。
水溶性組成物としては、仕切り4の形成材料に用いられる水溶性高分子等を用いることができる。
香料を容易に揮散させる観点から、水溶性組成物は、香料を封入し得る水溶性マイクロカプセルであることが好ましい。水溶性マイクロカプセルの形成材料としては、ペクチン、カラギーナン、グァーガム等の天然ゲル化剤や、ゼラチン、寒天、グリセリン等が挙げられ、これら1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
水溶性マイクロカプセルの平均粒子径は、好ましくは0.1μm以上1000μm以下、より好ましくは1μm以上50μm以下である。前記平均粒子径は、例えばレーザ回折/散乱式粒子径分布測定装置(LA−950V2、株式会社堀場製作所製)を用いて粒子径分布を測定することで得ることができる。粒子径分布の測定条件は、フロー法にて、分散媒はエタノール、分散方法は撹拌、内蔵超音波3分、試料濃度は0.1%とする。得られた体積基準の粒子径分布から粒子径の平均値を算出し、これを平均粒子径として定義する。
香料保持組成物が水溶性組成物である場合、香料保持組成物5を排泄液と容易に接触させる観点から、失禁パッドの厚み方向において、香料保持組成物5は、発熱部3及び電解質2よりも表面シート側に配されていることが好ましい。この場合、失禁パッド1は、その厚み方向Zにおいて肌対向面側から吸収体14、香料保持組成物5、発熱構造体Hをこの順で備えている(図5参照)。
香料保持組成物5と香料との質量比は、特に制限されないが、香料保持組成物/香料として、好ましくは0.01以上、より好ましくは0.1以上、また好ましくは100以下、より好ましくは10以下である。
失禁パッド1における香料の含有量は特に制限されず、香料の種類等に応じて適宜設定することができる。例えば、吸収性物品1枚当たり0.5mg以上100mg以下の香料を含むことができる。
排泄液を被酸化性金属及び電解質に容易に接触させる観点から、発熱部3及び電解質2は少なくとも排泄部対向部Bに配されていることが好ましい。発熱部3は、縦方向Xにおいて排泄部対向部Bから前方部A及び後方部Cの何れか一方又は双方にわたって延在していても良い。
失禁パッド1の平面視において、発熱部3及び電解質2は、吸収性コアと少なくとも部分的に重なっていれば良い。発熱部3と吸収性コアとが重なっている部分の面積は、吸収性コアの面積に対して、好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上であり、また好ましくは100%以下、より好ましくは90%以下であり、また好ましくは10%以上100%以下、より好ましくは20%以上90%以下である。電解質2と吸収性コアとが重なっている部分の面積は、吸収性コアの面積に対して、好ましくは20%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは20%以上100%以下、より好ましくは40%以上80%以下である。
失禁パッド1の平面視において、香料保持組成物5は、少なくとも排泄部対向部Bに配されていることが好ましい。香料保持組成物5は、縦方向Xにおいて排泄部対向部Bから前方部A及び後方部Cの何れか一方又は双方にわたって延在していても良い。
失禁パッド1の平面視において、香料保持組成物5は、吸収性コアと少なくとも部分的に重なっていれば良い。香料保持組成物5と吸収性コアとが重なっている部分の面積は、吸収性コアの面積に対して、好ましくは15%以上、より好ましくは40%以上であり、また好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは15%以上100%以下、より好ましくは40%以上80%以下である。
香料保持組成物5が熱溶解性組成物である場合、失禁パッド1の平面視において、香料保持組成物5は、発熱部3と少なくとも部分的に重なっていることがより好ましく、発熱部3の全域と重なっていることがさらに好ましい。
上述の構成を有する失禁パッドの製造方法について説明する。失禁パッド1は、吸収体14、電解質2、発熱部3、及び香料保持組成物5を積層して、即ちこれらを重ねて配することにより製造することができる。失禁パッド1に発熱部3、電解質2及び香料保持組成物5のそれぞれを配する方法は特に制限されず、それぞれの形態に応じて公知の方法を適宜採用することができる。例えば、発熱部3を構成する組成物、電解質2及び香料保持組成物5は、常温又は加熱によって流動性を有する場合に塗工することができ、固体(粉体)である場合に散布することができる。塗工手段としては、ノズルによる滴下又はスプレーによる噴霧、ブラシによる塗布、ダイコーティング等が挙げられる。
発熱部3を構成する組成物及び電解質2は、吸収体14よりも裏面シート13側に配された別体のシート、吸収体14の非肌対向面、又は仕切り4の肌対向面若しくは非肌対向面に配される。また、香料保持組成物5は、吸収体14よりも裏面シート13側に配された別体のシート、吸収体14の非肌対向面、又は裏面シート13の肌対向面に配される。発熱部3を構成する組成物、電解質2又は香料保持組成物5が配される別体のシートとしては、前述の表面シートやコアラップシートに用いられる液透過性のシート等を用いることができる。
図1に示す失禁パッド1の製造方法の一例を以下に示す。先ず、伸張状態の弾性部材16が固定された防漏カフの連続シートを、表面シート12の連続シートの両側に接合した連続複合材を得る。次いで、裏面シート13の連続シートの片方の面に、香料を保持する香料保持組成物5を配する。香料保持組成物5は、前述した方法によって配される。次いで、被酸化性金属及び活性炭を含む混合物を膜状の仕切り4で被覆した被覆体を、裏面シート13の香料保持組成物5の上に載置し、該被覆体の上にさらに電解質2を配する。次いで、電解質2の上に吸収体14を載置し、さらに吸収体14の上に連続複合材を配して、該連続複合材と裏面シート13の連続シートとを接合した後、該吸収体14のない箇所で順次切断して、個々の失禁パッドを製造する。
仕切り4が図4に示すように、発熱部3と電解質2との間に介在される層状のものである場合(図4参照)、裏面シート13の香料保持組成物5の上に発熱部3を配した後、該発熱部3の上に層状の仕切り4を載置する。
また、図5に示すように、失禁パッド1の厚み方向Zにおいて肌対向面側から吸収体14、香料保持組成物5、電解質2、及び発熱部3をこの順で備えている場合、香料保持組成物5を吸収体14の片方の面に配し、失禁パッド1の厚み方向Zにおいて香料保持組成物5と電解質2とが隣り合うように、吸収体14と発熱構造体Hとを積層して、失禁パッドを製造することができる。
以上、本発明について説明したが、本発明は前述した実施形態に制限されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本発明の吸収性物品は、失禁パッドの他、使い捨ておむつや生理用ナプキン等であっても良い。
1 失禁パッド
2 電解質
3 発熱部
4 仕切り
5 香料保持組成物
12 表面シート
13 裏面シート
14 吸収体
15 防漏カフ

Claims (9)

  1. 肌対向面側に位置する表面シート、非肌対向面側に位置する裏面シート、及びこれら両シート間に介在された吸収体を備える吸収性物品であって、
    前記吸収性物品の厚み方向における前記吸収体よりも前記裏面シート側に、被酸化性金属及び活性炭を含む発熱部と、前記吸収性物品の厚み方向において該発熱部と隣り合う電解質と、香料を保持する香料保持組成物とを備えており、
    液吸収前においては前記発熱部と前記電解質とを分離した状態に維持し、液吸収時においては前記発熱部と前記電解質とを接触させる、仕切りを有している、吸収性物品。
  2. 前記吸収性物品の厚み方向において、前記電解質は、前記発熱部よりも前記表面シート側に配されている、請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 前記吸収性物品の厚み方向において、前記香料保持組成物は、前記発熱部又は前記電解質と隣接した状態に配されている、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記香料保持組成物は、熱溶解性組成物である、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記吸収性物品の厚み方向において、前記香料保持組成物は、前記発熱部及び前記電解質よりも前記裏面シート側に配されている、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記香料保持組成物は、水溶性組成物である、請求項1〜3の何れか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記吸収性物品の厚み方向において、前記香料保持組成物は、前記発熱部及び前記電解質よりも前記表面シート側に配されている、請求項6に記載の吸収性物品。
  8. 前記水溶性組成物は、水溶性マイクロカプセルである、前記請求項6又は7に記載の吸収性物品。
  9. 前記仕切りが、前記発熱部と前記電解質との間に介在されるシート状物である、請求項1〜8の何れか1項に記載の吸収性物品。
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