JP6742794B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザビームプリンタやデジタル複写機、デジタルFAX等の画像形成装置において、レーザビームを使用して光書き込みを行う技術に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、感光体を露光するための光学走査ユニットを有する。光学走査ユニットは、画像データに基づいてレーザ光を出射し、そのレーザ光を回転多面鏡で反射させ、走査レンズを透過させることで感光体へ照射し露光する。そして、光学走査ユニットは、感光体の表面に形成したレーザ光のスポットを、回転多面鏡を回転させて移動させる走査を行うことで、感光体に潜像を形成する。
通常、走査レンズには所謂fθ特性を有するレンズが用いられる。fθ特性とは、回転多面鏡が等角速度で回転している時にレーザ光のスポットが感光体の表面上を等速で移動するように、レーザ光を感光体の表面に結像させる光学的特性である。このようなfθ特性を有する走査レンズを用いることにより、適切な露光を行うことができる。特許文献1には、fθ特性を有する走査レンズを使用する画像形成装置が開示されている。
このようなfθ特性を有する走査レンズは、比較的大きくコストも高い。そのため、画像形成装置の小型化やコストダウンを目的として、走査レンズ自体を使用しない、またはfθ特性を有していない走査レンズを使用することがある。
特開2013−45051号公報
しかし、fθ特性を有していない走査レンズを使用した場合、感光体の表面のレーザ光のスポットが感光体の表面上を等速で移動しないため、主走査方向における感光体の中央領域と端部領域とで単位時間あたりの露光量が異なってしまう。これにより、主走査方向における感光体の中央領域に対応する印刷画像の濃度に比べて感光体の端部領域に対応する印刷画像の濃度が薄くなってしまうという課題があった。
そこで本発明は、fθ特性を有さない走査レンズを用いる画像形成装置において、主走査方向における感光体の中央領域に対応する印刷画像の濃度を感光体の端部領域に対応する印刷画像の濃度に合わせる補正を行うことで、中央領域に対応する印刷画像と端部領域に対応する印刷画像の濃度差を低減することを目的とする。
本発明による画像形成装置は、感光ドラムと、前記感光ドラムに潜像を形成するためのレーザ光を出射する発光部と、を有し、前記感光ドラムの表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光ドラムの中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、複数の黒色の画素片のみによって構成される1画素のデータまたは白色の画素片と黒色の画素片とを1つ以上含む複数の画素片で構成される1画素のデータを複数生成可能な生成手段と、前記生成手段によって生成された1画素のデータが複数の黒色の画素片のみによって構成される場合および白色の画素片と黒色の画素片とを少なくとも1つ含む複数の画素片で構成される場合のいずれの場合においても、前記1画素のデータに含まれる白色の画素片の割合を増加させるために、前記端部領域を走査するレーザ光の走査速度に対する前記中央領域を走査するレーザ光の走査速度の割合に基づいて前記中央領域に対応する前記1画素のデータに対して白色の画素片を挿入する挿入手段と、前記黒色の画素片に対応する走査区間では前記レーザ光を出射させ、前記白色の画素片に対応する走査区間では前記レーザ光を出射させないように前記発光部の駆動を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、fθ特性を有さない走査レンズを用いる画像形成装置において、主走査方向における感光体の中央領域に対応する印刷画像の濃度と端部領域に対応する印刷画像の濃度との濃度差を低減することができる。
第1の実施例に係る画像形成装置の構成の一例を示す図である。 第1の本実施に係る光走査装置の断面図である。 光走査装置の像高に対する部分倍率の特性を示すグラフである。 画像形成装置における露光制御構成の一例を示すブロック図である。 図3に示す特性を有する走査系を説明するための図である。 画像変調部が行う画素片挿入処理を説明するための図である。 第1の実施例における画像変調部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第1の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。 第1の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。 第2の実施例で画像変調部が行う画素片挿入処理を説明するための図である。 第2の実施例における画像変調部のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 第2の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。 第2の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。 第3の実施例で画像変調部が行う画素片挿入処理を説明するための図である。 第3の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。 第3の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。
[実施例1]
<画像形成装置>
図1は、第1の実施例に係る画像形成装置9の構成の一例を示す図である。光走査手段である光走査装置400内のレーザ駆動部300は、画像信号生成部100から出力される画像信号、および制御部1から出力される制御信号に基づき、走査光(レーザ光)208を発する。不図示の帯電手段により帯電された感光ドラム(感光体)4をレーザ光208で走査し、感光ドラム4の表面に潜像を形成する。そして不図示の現像手段により潜像にトナーを付着させ、潜像に対応したトナー像を形成する。トナー像は、給紙ユニット8から給送されローラ5で感光ドラム4と接触する位置に搬送される、紙等の記録媒体に転写される。記録媒体に転写されたトナー像は、定着器6で記録媒体に熱定着され、排紙ローラ7を経て、機外に排出される。
<光走査装置>
図2は、第1の実施例に係る光走査装置400の断面図である。図2(a)には主走査断面が示されている。図2(b)には副走査断面が示されている。
本実施例において、光源401から出射された光束(レーザ光208)は、開口絞り402によって楕円形状に整形されてカップリングレンズ403に入射される。カップリングレンズ403を通過した光束は、略平行光に変換されて、アナモフィックレンズ404に入射される。なお、略平行光とは、弱収束光及び弱発散光を含むものである。アナモフィックレンズ404は、主走査断面内において正の屈折力を有し、入射される光束を主走査断面内においては収束光に変換する。また、アナモフィックレンズ404は、副走査断面内において偏向器405の偏向面405aの近傍に光束を集光させ、主走査方向に長い線像を形成する。
そして、アナモフィックレンズ404を通過した光束は、偏向器(ポリゴンミラー)405の偏向面(反射面)405aにて反射される。偏向面405aで反射した光束は、図1に示すレーザ光208として、結像レンズ406を透過し、感光ドラム4の表面に入射する。結像レンズ406は結像光学素子である。本実施例においては、単一の結像光学素子(結像レンズ406)のみで結像光学系が構成されている。被走査面407は、結像レンズ406を通過(透過)した光束が入射する感光ドラム4の表面であり、光束によって走査される。結像レンズ406によって被走査面407上で光束が結像され、所定のスポット状の像(以下、単にスポットと称す)が形成される。偏向器405を不図示の駆動部により矢印A方向に一定の角速度で回転させることにより、被走査面407上でスポットが主走査方向に移動し、被走査面407上に静電潜像が形成される。なお、主走査方向とは、感光ドラム4の表面に平行で且つ感光ドラム4の表面の移動方向に直交する方向である。副走査方向とは、主走査方向に直交する方向であり、且つ光束の光軸に直交する方向である。
ビームディテクト(以下BDと称す)センサ409とBDレンズ408は、被走査面407上に静電潜像を書き込むタイミングを決定する同期用光学系である。BDレンズ408を通過した光束は、フォトダイオードを含むBDセンサ409に入射し、BDセンサ409により検知される。BDセンサ409により光束が検知されたタイミングに基づいて、書き込みタイミングの制御が行われる。
光源401は、半導体レーザチップである。本実施例に係る光源401は1つの発光部(後述する、図4に示す発光部11)を備える。しかし、光源401は、独立して発光制御可能な複数の発光部を備えていてもよい。光源401が複数の発光部を備える場合も、各発光部から発生られる複数の光束は、それぞれカップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、偏向器405、結像レンズ406を経由して被走査面407へ到達する。それにより、被走査面407上では副走査方向にずれた位置に各光束に対応するスポットがそれぞれ形成される。
なお、光走査装置400は上述した、光源401、カップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、結像レンズ406、偏向器405等の各種光学部材を、筐体(光学箱)400aに収納することで、実現される。
<結像レンズ>
図2に示すように、結像レンズ406は、入射面(第1面)406a及び出射面(第2面)406bの2つの光学面(レンズ面)を有する。結像レンズ406は、主走査断面内において、偏向面405aにて偏向された光束を、被走査面407上を所望の走査特性で走査させる。また、結像レンズ406は、被走査面407上でのレーザ光208のスポットを所望の形状にする。また、結像レンズ406により、副走査断面内においては、偏向面405aの近傍と被走査面407の近傍とが共役の関係となっている。これにより、面倒れが補償(偏向面405aが倒れた際の被走査面407上での副走査方向の走査位置ずれを低減すること)される。
なお、本実施例に係る結像レンズ406は、射出成形によって形成されたプラスチックモールドレンズであるが、結像レンズ406としてガラスモールドレンズを採用してもよい。モールドレンズは、非球面形状の成形が容易であり、かつ大量生産に適しているため、結像レンズ406としてモールドレンズを採用することで、その生産性及び光学性能の向上を図ることができる。
結像レンズ406は、所謂fθ特性を有していない。つまり、結像レンズ406は、偏向器405が等角速度で回転している時に、結像レンズ406を通過する光束のスポットを被走査面407上で等速に移動させるような走査特性を有していない。このように、fθ特性を有さない結像レンズ406を用いることにより、結像レンズ406を、偏向器405に近接して(距離D1が小さい位置に)配置することが可能となる。また、fθ特性を有さない結像レンズ406はfθ特性を有する結像レンズよりも、主走査方向の幅(幅LW)及び光軸方向の厚み(厚みLT)を小さくできる。これにより、光走査装置400の筐体400aの小型化が可能になる。また、fθ特性を有するレンズの場合、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化がある場合があり、そのような形状の制約によって良好な結像性能を得られない可能性がある。これに対して、fθ特性を有さない結像レンズ406は、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化が少ないため、良好な結像性能を得ることができる。
このような本実施例に係る結像レンズ406の走査特性は、以下の式(1)で表される。
式(1)では、偏向器405による走査角度(走査画角)をθ、光束の被走査面407上での主走査方向の集光位置(像高)をY[mm]、軸上像高における結像係数をK[mm]、結像レンズ406の走査特性を決定する係数(走査特性係数)をBとしている。なお、本実施例において、軸上像高は、光軸上の像高(Y=0=Ymin)を指し、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、中心光軸(走査角度θ=0の時)よりも外側の像高(Y≠0)を指し、走査角度θ≠0に対応する。さらに、最軸外像高は、走査角度θが最大(最大走査画角)となる時の像高(Y=+Ymax、−Ymax)を指す。なお、走査幅Wは、被走査面407上に潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の主走査方向の幅であり、W=|+Ymax|+|−Ymax|で表される。走査領域の中央が軸上像高となる。また、走査領域の端部が最軸外像高となる。
ここで、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、結像レンズ406に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
走査特性係数について補足すると、B=0の時の式(1)は、Y=Kθとなるため、従来の光走査装置に用いられるfθ特性を有する結像レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(1)は、Y=Ktanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当する。すなわち、式(1)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。
ここで、式(1)を走査角度θで微分すると、次式(2)に示すように走査角度θに対する被走査面407上での光束の走査速度が得られる。
さらに、式(2)を軸上像高における速度dY/dθ=Kで除すると、次式(3)に示すようになる。
式(3)は、軸上像高の走査速度に対する各軸外像高の走査速度のずれ量を表現したものである。本実施例に係る光走査装置400は、B=0の場合以外においては、軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が異なっていることになる。
図3は、光走査装置400の像高に対する部分倍率の特性を示すグラフである。図3には、図2に示す被走査面407上での走査位置をY=Kθの特性でフィッティングした際の、像高と部分倍率との関係が示されている。ここで部分倍率とは、走査速度が走査位置により異なることに起因してその走査位置での像が走査方向に変形する率である。
本実施例においては、主走査の幅(走査幅W)を210mmとする。従って軸上像高となる主走査位置中央は105mmとなる。ここで、主走査開始位置を0mm、主走査終了位置を210mmとする。また結像レンズ406が式(1)に示す走査特性を有する場合、図3に示すように、主走査中央位置(軸上像高)に近づくほど部分倍率は小さくなる。これは、主走査中央位置(軸上像高)から主走査端部(軸外像高)に向かうにつれて徐々に走査速度が速くなるためである。図3では、走査領域において最も主走査速度が速い主走査開始位置における部分倍率を基準(100%)としている。
最も主走査速度が速い主走査開始位置における部分倍率を基準(100%)とすると、本実施例では、主走査中央位置(軸上像高)の部分倍率は、図3に示すように75%である。これは、主走査幅の中央においては単位時間光照射した場合、被走査面407での主走査方向の照射長が、0.75倍となることを意味している。従って、後述する画像クロック(VCLK)の周期によって決めた一定の時間間隔で主走査方向の画素幅を決めてしまうと、軸上像高と軸外像高とで画素密度が異なってしまう。
また、主走査位置が、主走査中央位置から離れて端部(主走査開始位置または主走査終了位置)に近づくに連れて、徐々に走査速度が速くなる。これにより、被走査面407上で単位長さ走査する際にかかる時間は、主走査中央付近よりも、主走査端部付近の方が短くなる。これは、光源401の発光輝度が一定である場合、単位長さ辺りの総露光量が、主走査端部付近よりも、主走査中央付近の方が多くなることを意味する。つまり、1画素あたり同じ濃度の画像を印刷しようとした場合、主走査端部付近よりも、主走査中央付近の方が画像の濃度が濃くなる。
このように、上述の光学構成では、主走査方向における部分倍率のばらつき、及び単位長さ辺りの総露光量のばらつきにより、良好な画質を維持できない可能性がある。そこで本実施例では、良好な画質を得る為に、部分倍率の補正と、単位長さ当たりの画像濃度を補正するための濃度補正とを、後述する白の画素片挿入によって行う。
<露光制御構成>
図4は、画像形成装置9における露光制御構成の一例を示すブロック図である。画像信号生成部100は、不図示のホストコンピュータより印刷情報を受け取り、画像データ(画像信号)に対応するVDO信号を生成する。また、画像信号生成部100は、画像変調部101とCPU102とを含む。画像変調部101とCPU102とはCPUバス103を介して接続される。
制御部1は、CPU2と、CPU2を制御するためのプログラムを内蔵するIC3とを有する。
画像信号生成部100は画像形成のためのVDO信号の出力の準備が整ったら、シリアル通信を用いて、制御部1に印刷開始の指示をする。制御部1は、印刷の準備が整ったら、副走査同期信号であるTOP信号と、主走査同期信号であるBD信号とを画像信号生成部100に送信する。
画像信号生成部100は、制御部1から上記同期信号を受信すると、所定のタイミングで画像信号であるVDO信号をレーザ駆動部300に出力する。
レーザ駆動部300は、画像信号生成部100から受信したVDO信号に応じてレーザドライバIC309内のスイッチ14をオンオフし発光部11を点滅させる。本実施例では、VDO信号が1のときにスイッチ14がオンになり、発光部11からレーザ光が出射される。VDO信号が0のときにはスイッチ14がオフになり、発光部11からレーザ光は出射されない。これにより、レーザ光の出射がオンオフされる。モニタ部12は、フォトダイオードであり、発光部11の光量を検出する。レーザドライバIC309は、モニタ部12により検出される光量に基づいて、発光部11の輝度が所望の輝度になるようにフィードバック制御する。それにより、発光部11の輝度が自動調整され、温度依存の輝度変動が抑制される。発光部11の輝度は、可変抵抗13により設定される。具体的には、発光部11の輝度が所望の値になるように、すなわち発光部11に供給される電流の電流値が所望の値になるように、可変抵抗13の抵抗値が調整される。例えば可変抵抗13は、被走査面407上の主走査開始位置における照度が適正値になるように工場組立て時に調整される。
メモリ304は、シリアル回線等を介して、画像信号生成部100のCPU102と接続される。メモリ304は、後述する部分倍率特性情報を格納する。画像信号生成部100のCPU102は、画像形成装置9の起動時にメモリ304から部分倍率特性情報を読み出し、画像変調部101(具体的には、後述する部分倍率発生部122)に格納する。画像変調部101については図7を用いて後述する。
<非等速走査系の特徴>
図5は、図3に示す特性を有する走査系を説明するための図である。図5には、等速走査系と非等速走査系において、主走査方向の各位置でレーザ駆動部300が小スポットのレーザを発したときの被走査面407が受ける光量が示されている。ここで、等速走査系とは、レーザ光のスポットが感光体表面上を等速で移動する走査系である。非等速走査系とは、レーザ光のスポットが感光体表面上を等速で移動しない走査系であり、図3に示す特性を有する走査系である。等速走査系では主走査方向の位置に依らず光量の強さと照射形状とは一定である。対して非等速走査系では主走査開始位置と主走査終了位置以外では、走査速度の比である部分倍率の割合に反比例して光量は強くなり、また潜像の形状は主走査方向に圧縮されたものになる。従って、非等速走査系では、予め出力画像に対して、主走査開始位置と主走査終了位置以外の位置において、各位置の走査速度の比である部分倍率の割合に応じて濃度を薄くする処理を行う必要がある。また、主走査開始位置と主走査終了位置以外の位置において、部分倍率の逆数の割合に応じて形状を主走査方向に偏倍(拡張)する処理を行う必要がある。なお、主走査開始位置と主走査終了位置においては、上記処理は不要である。
<補正の内容>
図6は、画像変調部101が行う補正(後述する画素片挿入処理)を説明するための図である。
本実施例では、画像変調部101は、1画素を主走査方向に12分割した切片(以下、画素片と称す)の単位でレーザ光をオンオフ制御する。なお、1画素を16分割しても良いし、その他の数で分割する構成としても良い。
図6には、主走査開始位置の1画素601と主走査中央位置の1画素602とが示されている。 画素601,602は、画像変調部101に入力される画像(以下、元画像と称す)の、主走査開始位置および主走査中央位置における画素であり、共に黒画素である。ここで、黒画素とは、画素を構成する画素片がすべて黒画素片である画素である。黒画素片とは、対応する走査区間においてレーザ光の出射がなされる画素片である。対して、画素を構成する画素片がすべて白画素片である画素を白画素と称す。白画素片とは、対応する走査区間においてレーザ光の出射がなされない画素片、すなわち濃度が0%の画素片である。
画素611,612は、画素601,602に対応して画像変調部101が出力する画素である。なお、画素601は主走査開始位置における画素なので画像変調部101による補正は適用されない。したがって、画素601と画素611とは同じである。対して主走査中央に位置する画素602は画像変調部101による補正が適用される。主走査中央位置における部分倍率は75%なので、画素602は当該部分倍率の逆数に基づき画像変調部101によって1.33倍に偏倍され、画素612のようになる。1.33(4/3)倍の偏倍は、3つの画素片毎に1つの画素片を挿入することによって行われる。なお、通常の偏倍では画像の濃度を維持するために隣の画素片(例えば、図6における左隣の画素片)の色と濃度とが等しい画素片を挿入するが、本実施例では白画素片を挿入する。画素全体の濃度が100%である場合、すなわち画素を構成する画素片がすべて濃度100%の黒画素片である場合、白画素片を上記のとおり挿入した当該画素の濃度は75%相当となる。画素611,612は画像信号としてレーザ駆動部300へ送信される。
照射像621,622は、レーザ駆動部300によって被走査面407上に形成される、画素611,612に対応する潜像(照射像)である。主走査開始位置の画素611に対応する照射像621は、その位置における部分倍率が100%なので画素611と等しい形状でありレーザ光の強さも適正値である。対して主走査中央位置の画素612に対応する照射像622は、その位置における部分倍率が75%であって、且つ画素612が予め1.33倍に偏倍されているので、照射像621と等しい形状となる。ただし、主走査中央位置の走査速度は主走査開始位置の走査速度の75%なので、照射像622における黒画素片の濃度は、照射像621における黒画素片の濃度の1.33倍となる。
画像631,632は、照射像621,622に基づき現像された印刷画像である。主走査開始位置では1画素の被走査領域に一様に所定の強度のレーザ光が照射される。それにより、主走査開始位置では、所定の輝度で照射された黒画素片が1画素の100%を占める画像(ここでは画像631)が印刷される。対して主走査中央位置では、主走査開始位置の1.33倍の輝度で照射された黒画素片が1画素の75%を占める画像(ここでは画像632)が印刷される。したがって主走査中央位置と主走査開始位置とにおける総受光量は等しく、主走査中央位置の画像632は、主走査開始位置の画像631と等しい濃度となる。
上記補正を主走査端部以外の全域における各画素に対して適用することにより、良好な画質の画像を印刷することができる。なお、上記の説明では黒画素に対して白画素片を挿入する補正を例にした。しかし、白画素に対して白画素片を挿入しても、印刷される画像の濃度は変わらない。したがって、白画素に対しても同様の処理を適用しても良い。
<ハードウェア構成>
図7は、第1の実施例における画像変調部101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
画像変調部101は、2値の画像の1画素分を表す12ビット幅のパラレル信号を、不図示のホストコンピュータから入力する。画素が白画素であるときは、上記パラレル信号は12ビット全て0である。画素が黒画素であるときは、上記パラレル信号は12ビット全て1である。本実施例では、上記パラレル信号は画像クロックVCLKに同期して、不図示のホストコンピュータから画像変調部101に転送される。画像変調部101は、入力したパラレル信号に対して、以下の各構成要素を用いて画像信号(VDO信号)を生成する。
画像変調部101は、図7に示すように、部分倍率発生部122と、PS(パラレル−シリアル)変換部123と、画素片挿入処理部124と、PLL127と、画素片挿入制御部128と、AND素子135とを含む。
PS変換部123は、入力した12ビット幅のパラレル信号をシリアル信号に変換する。当該シリアル信号は、VCLKの12倍の周波数を有するクロック(以下、VCLK×12と称す)に同期して転送される。
画素片挿入処理部124は、上述した補正(画素片挿入処理)を行う。本実施例では、画素片挿入処理部124は、入力したシリアル信号によって表される画素に対し、1/12画素単位で画素片の挿入を行う。画素片挿入処理の詳細は、図8を用いて後述する。画素片挿入処理部124は、本実施例ではFIFO(First−In First−Out)メモリで構成される。画素片挿入処理部124は、ライトイネーブル(WE)端子と、リードイネーブル(RE)端子と、ライトクロック(WCLK)端子と、リードクロック(RCLK)端子とを有する。WE端子はイネーブル(本実施例では1)に固定され、シリアル信号は毎クロック、画素片挿入処理部124に転送される。シリアル信号により伝送されるデータは、画素片挿入処理部124に格納される。画素片挿入処理部124に格納されたデータの読出しは、RE端子を制御することで行われる。RE端子は、画素片挿入制御部128により制御される。また画素片挿入処理部124は画素片挿入処理に起因する入力と出力の速度差を吸収する。 画素片挿入制御部128は、部分倍率発生部122から出力される部分倍率値に基づいて、後述する複数のRE出力パターンの中から一つのRE出力パターンを選択する。そして、画素片挿入制御部128は、選択したRE出力パターンに基づく信号(RE信号)を、循環的に画素片挿入処理部124のRE端子とAND素子135とに出力する。
<画素片挿入処理>
図8を用いて、画素片挿入処理を説明する。図8は、第1の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。図8(a)には、画素片挿入処理に用いられる部分倍率特性情報が示されている。部分倍率特性情報は、光走査装置400の部分倍率特性を示す情報であって、レーザ駆動部300のメモリ304に予め格納される。部分倍率特性は、例えば光走査装置400の製造時に個々の装置ごとに測定される。なお、個々の装置間のバラツキが少ない場合は、個別に測定せずに、いずれかの装置を測定して得られた代表的な部分倍率特性を部分倍率特性情報に設定するようにしてもよい。部分倍率特性情報は、印刷が行われる前に、CPU102によってシリアル通信307を介してメモリ304から予め読み出される。そして、CPU102は、読み出した部分倍率特性情報を画像変調部101の部分倍率発生部122に送出する。部分倍率発生部122は受信した部分倍率特性情報を保持する。
部分倍率特性情報は、走査領域を主走査方向に複数に分割して得られた各領域の位置情報と、各領域に対応する部分倍率値とを含む。図8(a)に示す部分倍率特性情報1200は、走査領域を主走査方向に23個の領域に分割した場合に得られる部分倍率特性情報の一例である。なお、主走査方向の分割数は23以外でも良いし、各領域の大きさも一定である必要はない。領域を細かく分割するほど補正のための精度は向上するので、要求される画像品質と実装の複雑さとを考慮して、主走査方向の分割数を決めれば良い。 図8(a)に示すように、走査領域の両端の領域における部分倍率値は100(%)である。また図8(a)に示すように、走査領域の中央に近づくに従って部分倍率値は低い値となる。
図8(b)には、各部分倍率値に対応するRE出力パターンが示されている。図8(b)に示すように、本実施例では各部分倍率値のそれぞれについて32サイクルのRE出力パターンを定義する。例えば、部分倍率値=75%に対応するRE出力パターンには、1の個数が75%となるように0を均等に挿入したパターン“11101110111011101110111011101110”が割り当てられる。このようにRE出力パターンに0を入れることにより、32/n(n=パターンに含まれる1の個数)の割合で画像が拡張される。すなわち、RE出力パターンに含まれる0の割合(または1の割合)に基づき、画像を拡張する割合が決まる。ここでは1が24個であるので画像は32/24倍に拡張される。RE出力パターンに含ませる0の割合(または1の割合)は、本実施例では、各領域における走査速度と、各領域における走査速度のうち最大である走査速度との比に従って決定される。拡張された画像は、非等速走査系により75%に圧縮されるので被走査面407上では正しい形状、すなわち拡張される前の形状と同じ形状となる。ここでは、部分倍率値=75%の場合を例にしたが、他の部分倍率値についても同様にして、拡張された画像について正しい形状が得られる。 RE出力パターンと画素片挿入処理の詳細は図9のタイミングチャートに沿って後述する。
なお、RE出力パターンの長さは32ビットに限らない。各部分倍率値に対して異なるパターン長を定義しても良い。また、RE出力パターンは、長いほどより精度が高い拡張率を設定することができるので、要求される画像品質と実装の複雑さとを考慮して決めれば良い。また、 各部分倍率値に対応するRE出力パターンは画素片挿入制御部128内にハードワイア化しても良い。また、各RE出力パターンをプログラムで設定可能な構成にしても良い。例えば、CPU102が当該プログラムに従って、画像信号生成部100の記憶部(図示せず)等に格納されたRE出力パターンを示す情報を書き換え可能な構成にしてもよい。
図9は、第1の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。
図9に示すタイミングチャートには、主走査中央付近の画素に対応するVDO信号が転送される様子が示されている。したがって、部分倍率値は全サイクル(サイクル#1〜#18)において75%である。よって、画素片挿入制御部128はVCLK×12に同期して前述のRE出力パターン“11101110111011101110111011101110”を出力する。すなわち3サイクルの1と1サイクルの0とが繰り返し出力される。
画素片挿入処理部124はRE信号が1のとき次サイクルでライト済みの画像データを読出して出力し、RE信号が0のときは現在の出力を保持する。例えばサイクル#1〜#3においてはRE信号が1なのでサイクル#2〜#4における出力信号は更新される。図9に示すタイミングチャートにおける2値信号“0,1,2・・・”は、サイクル#1を基準とした場合の0番目の画素片に対応する出力値,1番目の画素片に対応する出力値,2番目に対応する画素片の出力値・・・を表す。各画素片に対応する出力値は、0または1である。サイクル#4におけるRE信号は0であるから、当該サイクルにおける出力値(3番目の画素片に対応する出力値)は、次のサイクル(サイクル#5)でも保持される。これにより画素片が1つ挿入されたことになる。同様に#8,#12,#16のサイクルにおいても画素片挿入処理部124の出力値が保持されることによりそれぞれ画素片が挿入されたことになる。
さらに、画素片挿入処理部124の出力信号は図6に示すAND素子135に入力され、AND素子135によって、当該出力信号とRE信号との論理積が取られる。よって、図9に示すタイミングチャートに示されるように、RE信号が0であるサイクル#4,#8,#12,#16でVDO信号は必ず0となる。それにより、白画素片が挿入されたことになる。なお本実施例ではVDO信号が0のときは発光部11によるレーザ光の射出がオフとなる。そのため、VDO信号の0は印刷画像の白に対応する。
以上に説明したように、本実施例では、走査領域を主走査方向に分割した各領域に、それぞれの領域の部分倍率値に応じた個数の白画素片を挿入する。それにより、非等速系において、VCLKに対するパルス幅変調などを行うことなく、走査速度の変化により生じる印刷画像の位置ずれや偏倍を抑制することができる。また、レーザ光の輝度補正などを行うことなく、走査速度の変化により生じる印刷画像の濃度変化を抑制することができる。また、パルス幅変調やレーザ光の輝度補正を行うための構成(回路等)を必要としないので、装置の構成をより簡略化することができる。
なお本実施例では、画像形成装置が、画像データに対して画素片挿入処理を行うための構成(画像変調部101)を備える形態について説明した。しかし、画像データの画素片挿入処理を行うための構成を、画像形成装置の外部に設けても良い。例えばPC(パーソナルコンピュータ)などの情報処理装置によって、画像変調部101に相当する構成を実現することも可能である。
[実施例2]
第1の実施例における画素片挿入処理では、第1の実施例における画素片挿入処理では、黒画素片と白画素片の面積比の変化による濃度変化と、当該面積比の変化と同じ割合の走査速度の変化による濃度変化とが等しいことを前提としている。しかし、実際の電子写真プロセスにおいてはそうであるとは限らない。すなわち、上記面積比から導出される濃度と、実際の印刷画像の濃度とが必ずしも一致するとは限らない。また、走査速度から導出される濃度と、実際の印刷画像の濃度とが必ずしも一致するとは限らない。したがって、上記の前提が必ずしも成立するとは限らない。 よって、走査速度の変化の割合に応じて、挿入する白画素片の数を変化させた場合、濃度が薄くなりすぎる領域が生じる可能性がある。本実施例では、そのような電子写真プロセスに適した、画素片挿入処理を説明する。
<補正の内容>
図10は、第2の実施例で画像変調部101が行う補正(画素片挿入処理)を説明するための図である。
図10は主走査開始位置の1画素1001と主走査中央の位置の1画素1002を示す。画素1001,1002は、元画像の、主走査開始位置および主走査中央位置における画素であり、共に黒画素である。
画素1011,1012は、画素1001,1002に対応して画像変調部101が出力する画素である。なお、画素1001は主走査開始位置における画素なので画像変調部101による補正は適用されない。したがって、画素1001と画素1011とは同じである。対して主走査中央に位置する画素1002は画像変調部101による補正が適用される。主走査中央位置における部分倍率は75%なので、画素1002は当該部分倍率の逆数に基づき1.33倍に偏倍され、画素1012のようになる。1.33(4/3)倍の偏倍は、第1の実施例と同様に、3つの画素片毎に1つの画素片を挿入することによって行われる。このととき挿入される画素片は第1の実施例では、常に白画素片であった。
本実施例では所定の割合で、画像変調部101は、白画素片ではなく、画素片を挿入する位置における画像の色と同じ色の画素片を挿入する。具体的には、画像変調部101は、挿入位置において隣り合わせになる画素片(以下、単に隣の画素片と称す)と同じ色(値)の画素片を挿入する。上記所定の割合は例えば、予め測定して得られた、走査速度の変化と印刷画像に生じる濃度の変化との関係、または、黒画素片と白画素片の面積比の変化により印刷画像に生じる濃度の変化との関係のうち少なくとも一方に基づき決定される。
このような処理により、第1の実施例の画素片挿入処理では走査領域内の全領域または一部の領域において濃度が薄くなりすぎる様な電子写真プロセスにおいても、印刷画像の濃度をより適正に補正することができる。 なお、図10には黒画素に対して本実施例の画素片挿入処理を適用する例が示されている。しかし、白画素に対して白画素片を挿入しても、印刷される画像の濃度は変わらない。したがって、白画素に対しても同様の処理を適用しても良い。
本実施例の補正を主走査端部以外の全域に適用することにより、良好な画質の画像を印刷することができる。
<ハードウェア構成>
図11は、第2の実施例における画像変調部101のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
ここでは、図7に示す第1の実施例におけるハードウェア構成との差異点のみを説明する。本実施例の画像変調部101の画素片挿入制御部128は、RE出力パターンの他に白マスクパターン信号を出力する。なお、第1の実施例では、RE信号をAND素子135に入力させていた。すなわち、白マスク処理を行う位置(白画素片を挿入する位置)がRE出力パターンによって決定されていた。
画素片挿入制御部128は、第1の実施例と同様に複数のRE出力パターンの中から、部分倍率発生部122から出力される部分倍率値に基づいて1つのRE出力パターンを選択する。画素片挿入制御部128はさらに、複数の白マスクパターンの中から、部分倍率発生部122から出力される部分倍率値に基づいて、1つの白マスクパターンを選択する。そして、画素片挿入制御部128は、選択したRE出力パターンに基づく信号(RE信号)と、白マスクパターンに基づく信号(白マスクパターン信号)とを循環的に出力する。なお本実施例では、画素片挿入制御部128は、RE信号を画素片挿入処理部124にのみ出力する。そして、画素片挿入制御部128は、RE信号の代わりに白マスクパターン信号をAND素子135に出力する。
なお、各部分倍率値に対応するRE出力パターンおよび白マスクパターンは画素片挿入制御部128内にハードワイア化しても良い。また、各RE出力パターンおよび各白マスクパターンをプログラムで設定可能な構成にしても良い。例えば、CPU102が当該プログラムに従って、記憶部(図示せず)に格納された、RE出力パターンを示す情報と白マスクパターンを示す情報とを書き換え可能な構成にしてもよい。
<画素片挿入処理>
図12を用いて、本実施例の画素片挿入処理を説明する。図12は、第2の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。図12(a)に示す部分倍率特性情報は、図8(a)に示す部分倍率特性情報と同様である。すなわち、走査領域における主走査方向の分割数および分割方法と、分割して得られた各領域に対応する部分倍率値は第1の実施例と同じである。
図12(b)には、各部分倍率値に対応するRE出力パターンおよび白マスクパターンが示されている。
図12(b)に示すようにRE出力パターンは第1の実施例と同じである。白マスクパターンについては以下のように値を決めておく。 本実施例では、白マスクパターンにRE出力パターンと同じパターンを割り当て、さらに、割り当てたパターン内の0に該当するビットの一部を1にする。例えば、図12(b)に示すように、部分倍率値=75%に対応する白マスクパターンは、同じ部分倍率値に対応するRE出力パターン“11101110111011101110111011101110”の8ビット目と20ビット目の0を1に変更したものとなる。これにより値が0であるビットの数が、RE出力パターンよりも白マスクパターンの方が少なくなる。このような白マスクパターンを用いることにより、印刷濃度を濃い目にすることができる。
図13は、第2の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。
図13に示すタイミングチャートには、主走査中央付近の画素に対応するVDO信号が転送される様子が示されている。したがって、部分倍率値は全サイクル(サイクル#1〜#18)において75%である。よって、画素片挿入制御部128はVCLK×12に同期して前述のRE出力パターン“11101110111011101110111011101110”を出力する。すなわち3サイクルの1と1サイクルの0とが繰り返し出力される。
画素片挿入処理部124に入力されるRE信号は第1の実施例と同じなので、画素片挿入処理部124の出力信号も第1の実施例と同じである。ただし、本実施例では、AND素子135にRE信号ではなく、図12に示すような 白マスクパターン信号が入力される。したがって、AND素子135から出力されるVDO信号は第1の実施例と異なる。例えばサイクル#8において、画素片挿入処理部124の出力信号はマスクされず、8番目の画素片に対応する値がVDO信号として出力される。これにより当該画素片(8番目の画素片)を含む画素(サイクル#1〜#12に相当)が黒画素である場合は、白画素片が第1の実施例と比較して1つ少なくなるので、黒画素の濃度を高めることができる。当該画素片(8番目の画素片)を含む画素が白画素である場合は、全画素片は白画素片のままなので、画質を変化させることは無い。
以上に説明したように、本実施例では、画素片挿入処理において、挿入する画素片のうち、所定の条件に基づき選択された一部の画素片を隣の画素片と同じ色の画素片とし、当該一部の画素片以外の画素片を白画素片とする。それにより、第1の実施例の画素片挿入処理では画像不良を抑制することができない可能性がある電子写真プロセスにおいても、画像不良を抑制することが可能となる。
[実施例3]
上述したように、第1の実施例における画素片挿入処理では、黒画素片と白画素片の面積比の変化による濃度変化と、当該面積比の変化と同じ割合の走査速度の変化による濃度変化とが等しいことを前提としている。しかし、実際の電子写真プロセスにおいてはそうであるとは限らない。
例えば、第1の実施例の画素片挿入処理のように、走査速度の変化の割合に応じて白画素片を挿入しても未だ印刷濃度が濃すぎる場合がある。本実施例では、そのような電子写真プロセスに適した、画素片挿入処理を説明する。
<補正の内容>
図14は、第3の実施例で画像変調部101が行う補正(画素片挿入処理)を説明するための図である。
図14は主走査開始位置の1画素1401と主走査中央の位置の1画素1402を示す。画素1401,1402は、元画像の、主走査開始位置および主走査中央位置における画素であり、共に黒画素である。
画素1411,1412は、画素1401,1402に対応して画像変調部101が出力する画素である。なお、画素1401は主走査開始位置における画素なので画像変調部101による補正は適用されない。したがって、画素1401と画素1411とは同じである。対して主走査中央に位置する画素1402は画像変調部101による補正が適用される。主走査中央位置における部分倍率は75%なので、画素1402は当該部分倍率の逆数に基づき1.33倍に偏倍され、画素1412のようになる。1.33(4/3)倍の偏倍は、第1の実施例と同様に、3つの画素片毎に1つの画素片を挿入することによって行われる。このとき挿入される画素片は、第1の実施例と同様に、常に白である。ただし、本実施例では、画素を構成する黒画素片の一部をさらに白画素片に置き換える処理が行われる。このような処理により、 第1の実施例の画素片挿入処理では走査領域内の全領域または一部の領域において濃度が濃くなりすぎる様な電子写真プロセスにおいて、印刷画像の濃度をより適正に補正することができる。なお、 図14には黒画素に対して白画素片を挿入する場合の例が示されているが、白画素に対して白画素片の挿入を挿入する場合は、画素中の全画素片が白画素片なので白マスク処理によって画質が変化することは無い。
本実施例の画素片挿入処理を主走査端部以外の全域に適用することにより、良好な画質の画像を印刷することができる。
<ハードウェア構成>
本実施例の画像変調部101のハード構成は、第2の実施例と同様である。すなわち、本実施例の画素片挿入制御部128はRE出力パターンの他に白マスクパターンを出力する。
画素片挿入制御部128は、第1の実施例と同様に複数のRE出力パターンの中から、部分倍率発生部122から出力される部分倍率値に基づいて1つのRE出力パターンを選択する。画素片挿入制御部128はさらに、複数の白マスクパターンの中から、部分倍率発生部122から出力される部分倍率値に基づいて1つの白マスクパターンを選択する。そして、画素片挿入制御部128は、選択したRE出力パターンに基づく信号(RE信号)と、白マスクパターンに基づく信号(白マスクパターン信号)とを循環的に出力する。なお、第2の実施例と同様に、各部分倍率値に対応するRE出力パターンおよび白マスクパターンは画素片挿入制御部128内にハードワイア化しても良い。また、各RE出力パターンおよび各白マスクパターンをプログラムで設定可能な構成にしても良い。
<画素片挿入処理>
図15を用いて、本実施例の画素片挿入処理を説明する。図15は、第3の実施例の画素片挿入処理を説明するための図である。図15(a)に示す部分倍率特性情報は、図8(a)に示す部分倍率特性情報と同様である。すなわち、走査領域における主走査方向の分割数および分割方法と、分割して得られた各領域に対応する部分倍率値は、第1および第2の実施例と同じである。
図15(b)には、各部分倍率値に対応するRE出力パターンおよび白マスクパターンが示されている。
図15(b)に示すようにRE出力パターンは第1および第2の実施例と同じである。白マスクパターンについては以下のように値を決めておく。
本実施例では、白マスクパターンにRE出力パターンと同じパターンを割り当て、さらに、割り当てたパターン内の1に該当するビットの一部を0にする。図15(b)に示すように、部分倍率値=75%に対応する白マスクパターンは、同じ部分倍率値に対応するRE出力パターンの6ビット目と14ビット目の1を0に変更したものが白マスクパターンとなる。これにより値が0であるビットの数が、RE出力パターンよりも白マスクパターンの方が多くなる。このような白マスクパターンを用いることにより、印刷濃度を薄めにすることができる。
図16は、第3の実施例の画素片挿入処理を説明するためのタイミングチャートである。
図16に示すタイミングチャートには、主走査中央付近の画素に対応するVDO信号が転送される様子が示されている。したがって、部分倍率値は全サイクル(サイクル#1〜#18)において75%である。よって、画素片挿入制御部128はVCLK×12に同期して前述のRE出力パターン“11101110111011101110111011101110”を出力する。すなわち3サイクルの1と1サイクルの0とがの繰り返し出力される。画素片挿入処理部124に入力されるRE信号 は第1の実施例と同じなので、画素片挿入処理部124の出力信号も第1の実施例と同じである。ただし、本実施例では、AND素子135にRE信号ではなく、図15に示すような 白マスクパターン信号が入力される。したがって、AND素子135から出力されるVDO信号は第1および第2の実施例と異なる。例えばサイクル#6において、画素片挿入処理部124の出力信号はマスクされ、同サイクルのVDO信号が0として出力される。これにより当該画素片(6番目の画素片)を含む画素(サイクル#1〜#12に相当)が黒画素である場合は白画素片が第1の実施例と比較して1つ多くなるので、黒画素の濃度を薄めることができる。当該画素片(6番目の画素片)を含む画素が白画素である場合は、全画素片は白のままなので画質を変化させることは無い。
以上に説明したように、本実施例では、画素片挿入処理において画素を構成する画素片のうち、所定の条件に基づき選択された一部の画素片を白画素片とする。それにより、第1の実施例の画素片挿入処理では画像不良を抑制することができない可能性がある電子写真プロセスにおいても、画像不良を抑制することが可能となる。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワークまたは記憶媒体を介してシステムまたは装置に供給し、そのシステムまたは装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
101 画像変調部

Claims (4)

  1. 感光ドラムと、前記感光ドラムに潜像を形成するためのレーザ光を出射する発光部と、を有し、前記感光ドラムの表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光ドラムの中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、
    複数の黒色の画素片のみによって構成される1画素のデータまたは白色の画素片と黒色の画素片とを1つ以上含む複数の画素片で構成される1画素のデータを複数生成可能な生成手段と、
    前記生成手段によって生成された1画素のデータが複数の黒色の画素片のみによって構成される場合および白色の画素片と黒色の画素片とを少なくとも1つ含む複数の画素片で構成される場合のいずれの場合においても、前記1画素のデータに含まれる白色の画素片の割合を増加させるために、前記端部領域を走査するレーザ光の走査速度に対する前記中央領域を走査するレーザ光の走査速度の割合に基づいて前記中央領域に対応する前記1画素のデータに対して白色の画素片を挿入する挿入手段と、
    前記黒色の画素片に対応する走査区間では前記レーザ光を出射させ、前記白色の画素片に対応する走査区間では前記レーザ光を出射させないように前記発光部の駆動を制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記発光部が出射するレーザ光の光量は前記端部領域と前記中央領域とで等しい
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記挿入手段によって白色の画素片が挿入される前の前記中央領域に対応する1画素のデータは12個の画素片によって構成されており、前記挿入手段によって前記1画素のデータに2個、3個、4個または6個の白色の画素片が挿入される場合、当該白色の画素片は、それぞれの白色の画素片の間に存在する画素片の数が等しくなるように前記1画素のデータに挿入されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
  4. 前記挿入手段によって白色の画素片が挿入される前の前記中央領域に対応する1画素のデータは16個の画素片によって構成されており、前記挿入手段によって前記1画素のデータに2個、4個または8個の白色の画素片が挿入される場合、当該白色の画素片は、それぞれの白色の画素片の間に存在する画素片の数が等しくなるように前記1画素のデータに挿入されることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
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