JP6727913B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関し、特に、LBPやデジタル複写機、デジタルFAX等の電子写真方式の画像形成装置に関する。
従来より、電子写真方式の画像形成装置には、感光体を露光するための光学走査ユニットが搭載されている。光学走査ユニットは、画像データに基づいてレーザ光を出射し、そのレーザ光を回転多面鏡で反射して走査レンズに透過させることで感光体へ照射する。これにより、感光体の表面にレーザ光のスポット状の像が形成される。また、この状態で回転多面鏡を回転させることにより、感光体の表面に形成したレーザ光のスポットを移動させる走査を行うことで、感光体に潜像を形成する。
走査レンズは所謂fθ特性を有するレンズである。fθ特性とは、回転多面鏡が等角速度で回転している時に感光体の表面のレーザ光のスポットが感光体の表面上を等速で移動するようにレーザ光を感光体の表面に結像させる光学的特性である。このようにfθ特性を有する走査レンズを用いることにより、適切な露光を行うことができる。
このようなfθ特性を有する走査レンズは、比較的大きくコストも高い。そのため、近年、走査レンズ自体を使用しない、もしくはfθ特性を有さない走査レンズを使用して、画像形成装置の小型化やコストダウンが図られている。
例えば、特許文献1では、fθ特性を有していない走査レンズを用いた電子写真方式の画像形成装置において、感光体の表面上に形成するドットが一定の幅となるよう、一走査する間に画素片の挿入又は抜去をする技術が開示されている。ここでいう画素片とは、1画素を所定の整数値で分割した1画素未満の単位を意味している。これにより、画像の端部と中央の1ドット幅を揃えることが可能となる。
特開2005−96351号公報
しかし上記特許文献1に記載された方法では、画像の端部において多くの画素片を抜去する必要がある。つまり、主走査方向に関して、画素片の抜去量が多い端部と画素片を抜去しない中央部とでは、画像形成に際して1画素当たりに含まれる画素片単位で露光するか否かによって表現される階調数に大きな差が生じてしまうという課題がある。
本発明の目的は、上記従来技術の課題を解決することにある。つまり、感光ドラムの表面におけるレーザ光の走査速度が主走査方向における感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い構成の画像形成装置において、中央領域と端部領域での画像データの階調数の差に起因する画像不良を抑制することを目的とする。
本願発明の請求項1に係る画像形成装置は、感光体と、画像データに基づいて前記感光体に静電潜像を形成するためのレーザ光を発する光源と、を有し、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、複数の画素片で構成される1画素のデータを生成する画素データ生成手段と、1走査区間を主走査方向において区分けした各領域について、前記中央領域おける1画素のデータに対する部分倍率を示す部分倍率情報を取得する倍率情報取得手段と、前記端部領域における1画素のデータが有する画素片の数を前記中央領域における1画素のデータが有する画素片の数よりも少なくするために、前記画素データ生成手段が生成した前記端部領域における1画素のデータから前記端部領域の前記部分倍率情報に応じた数の画素片を抜去する抜去手段と、前記画像データの階調を補正するための階調補正情報を、前記倍率情報取得手段が取得した前記部分倍率情報に基づいて前記各領域毎に取得する階調情報取得手段と、前記階調情報取得手段が取得した前記階調補正情報と比較されるマトリクスであって、前記画像形成装置が出力可能な階調数に応じて複数の種類のマトリクスが記憶された記憶手段と、前記画像データの階調を補正するために、前記端部領域における複数の1画素のデータに対して前記記憶手段に記憶された複数の種類のマトリクスを用いてスクリーン処理を行い、且つ、前記中央領域における複数の1画素のデータに対して前記記憶手段に記憶された複数の種類のマトリクスのうち前記端部領域でスクリーン処理を行う場合に用いられるマトリクスの種類よりも少ない種類のマトリクスを用いてスクリーン処理を行う階調補正手段と、を備えることを特徴とする。
本願発明の請求項5に係る画像形成装置は、感光体と、画像データに基づいて前記感光体に静電潜像を形成するためのレーザ光を発する光源と、を有し、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、複数の画素片で構成される1画素のデータを生成する画素データ生成手段と、1走査区間を主走査方向において区分けした各領域について、前記中央領域における1画素のデータに対する部分倍率を示す部分倍率情報を取得する倍率情報取得手段と、前記端部領域における1画素のデータが有する画素片の数を前記中央領域における1画素のデータが有する画素片の数よりも少なくするために、前記画素データ生成手段が生成した前記端部領域における1画素のデータから前記端部領域の前記部分倍率情報に応じた数の画素片を抜去する抜去手段と、前記画像データの階調を補正するための階調補正情報を、前記倍率情報取得手段が取得した前記部分倍率情報に基づいて前記各領域毎に取得する階調情報取得手段と、前記階調情報取得手段が取得した前記階調補正情報と比較されるマトリクスであって、前記画像形成装置が出力可能な階調数に応じて複数の種類のマトリクスが記憶された記憶手段と、前記画像データの階調を補正するために、前記端部領域における1画素当たりの平均画素片数に略等しい数のマトリクスを用いてスクリーン処理を前記端部領域と前記中央領域とに対して行った後、前記階調補正情報に基づいて出力階調値の異なる複数の階調値変換テーブルから一つの階調値変換テーブルを選択して、前記画像データの階調値を前記各領域毎に補正することを特徴とする。
本願発明によれば、感光ドラムの表面におけるレーザ光の走査速度が主走査方向における感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い構成の画像形成装置において、中央領域と端部領域での画像データの階調数の差に起因する画像不良を抑制することができる。
本願発明の第1の実施形態にかかる画像形成装置の構成概略図である。 図1に示す光走査装置の断面図である。 図2の光走査装置の像高に対する部分倍率特性を示すグラフである。 図1に示す画像信号生成部、制御部、及びレーザ駆動部による露光制御構成を示す電気ブロック図である。 部分倍率が生じる要因及び本願発明におけるその補正方法を説明する図である。 図4に示す画像変調部の概略ブロック図である。 図6に示すスクリーン処理部により実行されるスクリーン処理を説明するための図である。 図6に示すPWM変換処理部におけるPWM変換処理に用いられるPWM_LUT(ルックアップテーブル)を示す図である。 図6に示す画素片挿抜処理部により実行される画素片挿入処理を説明するための図である。 図6に示す画素片挿抜処理部により実行される画素片抜去処理を説明するための図である。 本願発明の第1の実施形態にかかる部分倍率特性情報、部分倍率補正情報、及びスクリーン切替情報の関係を説明するための画像信号変調部の動作のタイミングチャートである。 本願発明の第2の実施形態に係る画像変調部の概略ブロック図である。 本願発明の第2の実施形態にかかるPWM変換処理をした後のパラレル16ビットの信号と、部分倍率補正処理をした後のシリアル信号と、露光イメージとの関係について説明する図である。 本願発明の第2の実施形態にかかる部分倍率特性情報、部分倍率補正情報、及び階調値変換情報の関係を説明するための画像信号変調部の動作のタイミングチャートである。
以下、本願発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。なお、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
(第1の実施形態)
<画像形成装置>
図1は、本願発明の第1の実施形態にかかる画像形成装置の構成概略図である。
図1において、画像形成装置9は、画像信号生成部100、制御部1、光走査手段である光走査装置400、感光ドラム(感光体)4、ローラ5、定着器6、排紙ローラ7、及び給紙ユニット8を備える。
光走査装置400内のレーザ駆動部300は、画像信号生成部100から出力された画像信号、および制御部1から出力される制御信号に基づき、レーザ光208を発する。不図示の帯電手段により帯電された感光ドラム4はレーザ光208で走査され、感光ドラム4の表面に潜像が形成される。そして不図示の現像手段により潜像にトナーを付着させ、潜像に対応したトナー像が形成される。トナー像は、給紙ユニット8から給送されローラ5で感光ドラム4と接触する位置に搬送された紙等の記録媒体に転写される。記録媒体に転写されたトナー像は、定着器6で記録媒体に熱定着され、排紙ローラ7を経て、画像形成装置9の機外に排出される。
<光学走査装置>
図2は、図1に示す光走査装置400の断面図である。図2(a)は主走査断面を、図2(b)は副走査断面を示す。
図2(a)において、光源401から出射した光束からなるレーザ光208は、開口絞り402によって楕円形状に整形されてカップリングレンズ403に入射する。カップリングレンズ403を通過した光束は、略平行光に変換されて、アナモフィックレンズ404に入射する。なお、略平行光とは、弱収束光及び弱発散光を含むものである。アナモフィックレンズ404は、主走査断面内において正の屈折力を有しており、入射する光束を主走査断面内においては収束光に変換している。また、アナモフィックレンズ404は、副走査断面内において偏向器(ポリゴンミラー)405の偏向面405aの近傍に光束を集光しており、主走査方向に長い線像を形成している。
そして、アナモフィックレンズ404を通過したレーザ光208は、偏向器405の偏向面405aにて反射される。偏向面405aで反射したレーザ光208は、感光ドラム4の表面を走査すべく(図1参照)、走査レンズ406を透過し、感光ドラム4の表面に入射する。走査レンズ406は結像光学素子である。本実施形態においては、単一の結像光学素子(走査レンズ406)のみで結像光学系が構成されている。走査レンズ406を通過(透過)したレーザ光208が入射する感光ドラム4の表面は、レーザ光208によって走査される被走査面407である。走査レンズ406によって被走査面407上でレーザ光208の光束が結像し、所定のスポット状の像(スポット)を形成する。偏向器405を不図示の駆動部により矢印A方向に一定の角速度で回転させることにより、被走査面407上でスポットが主走査方向に移動し、被走査面407上に静電潜像を形成する。なお、主走査方向とは、感光ドラム4の表面に平行で且つ感光ドラム4の表面の移動方向に直交する方向である。副走査方向とは、主走査方向及び光束の光軸に直交する方向である。
同期用光学系である不図示のビームディテクト(以下BDと称す)センサとBDレンズは、被走査面407上に静電潜像を書き込むタイミングを決定する。具体的には、BDレンズを通過したレーザ光208は、フォトダイオードを含むBDセンサに入射し検知される。BDセンサによりレーザ光208を検知したタイミングに基づいて、書き込みタイミングの制御を行う。
光源401は、半導体レーザチップである。本実施形態の光源401は1つの発光部11(図4参照)を備えている構成である。しかしながら、光源401として、独立して発光制御可能な複数の発光部を備えていてもよい。光源401が複数の発光部を備える場合も、それらから出射する複数の光束からなるレーザ光208は、それぞれカップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、偏向器405、走査レンズ406を経由して被走査面407へ到達する。被走査面407上では副走査方向にずれた位置にレーザ光208を構成する各光束に対応するスポットがそれぞれ形成される。
なお、光走査装置400は上述した、光源401、カップリングレンズ403、アナモフィックレンズ404、走査レンズ406、偏向器405等の各種光学部材は、筐体(光学箱)400a(図1参照)に収納される。
<走査レンズ>
図2(b)に示すように、走査レンズ406は、入射面(第1面)406a及び出射面(第2面)406bの2つの光学面(レンズ面)を有する。走査レンズ406は、主走査断面内において、偏向面405aにて偏向されたレーザ光208を被走査面407上において所望の走査特性で走査させる構成となっている。また、走査レンズ406は、被走査面407上でのレーザ光208のスポットを所望の形状にする構成となっている。また、走査レンズ406により、副走査断面内においては、偏向面405aの近傍と被走査面407の近傍とが共役の関係となっている。これにより、光走査装置400における面倒れを補償する、すなわち偏向面405aが倒れた際の被走査面407上での副走査方向の走査位置ずれが低減される。
なお、本実施形態に係る走査レンズ406は、射出成形によって形成されたプラスチックモールドレンズであるが、走査レンズ406としてガラスモールドレンズを採用してもよい。モールドレンズは、非球面形状の成形が容易であり、かつ大量生産に適しているため、走査レンズ406としてモールドレンズを採用することで、その生産性及び光学性能の向上を図ることができる。
走査レンズ406は、所謂fθ特性を有していない。つまり、偏向器405が等角速度で回転している時に、走査レンズ406を通過するレーザ光208のスポットを被走査面407上で等速に移動させるような走査特性を有していない。このように、fθ特性を有していない走査レンズ406を用いることにより、走査レンズ406を偏向器405に近接して(距離D1が小さい位置に)配置することが可能となる。また、fθ特性を有していない走査レンズ406はfθ特性を有する走査レンズよりも、主走査方向(幅LW)及び光軸方向(厚みLT)に関して小さくできる。このようなことから、光走査装置400の筐体400a(図1参照)の小型化を実現している。また、fθ特性を有するレンズの場合、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化がある場合があり、そのような形状の制約がある場合、良好な結像性能を得られない可能性がある。これに対して、走査レンズ406はfθ特性を有していないため、主走査断面で見た時のレンズの入射面、出射面の形状に急峻な変化が少ない為、良好な結像性能を得ることができる。
このような本実施形態に係る走査レンズ406の走査特性は、以下の式(1)で表される。
式(1)では、偏向器405による走査角度(走査画角)をθ、光束の被走査面407上での主走査方向の集光位置(像高)をY[mm]、軸上像高における結像係数をK[mm]、走査レンズ406の走査特性を決定する係数(走査特性係数)をBとしている。なお、本実施形態において、軸上像高は、光軸上の像高(Y=0=Ymin)を指し、走査角度θ=0に対応する。また、軸外像高は、中心光軸(走査角度θ=0の時)よりも外側の像高(Y≠0)を指し、走査角度θ≠0に対応している。さらに、最軸外像高とは、走査角度θが最大(最大走査画角)となる時の像高(Y=+Ymax、−Ymax)を指す。なお、被走査面407上の潜像を形成可能な所定の領域(走査領域)の主走査方向の幅である走査幅WはW=|+Ymax|+|−Ymax|で表される。所定の領域の中央が軸上像高で端部が最軸外像高となる。
ここで、結像係数Kは、走査レンズ406に平行光が入射する場合の走査特性(fθ特性)Y=fθにおけるfに相当する係数である。すなわち、結像係数Kは、走査レンズ406に平行光以外の光束が入射する場合に、fθ特性と同様に集光位置Yと走査角度θとを比例関係にするための係数である。
走査特性係数について補足すると、B=0の時の式(1)は、Y=Kθとなるため、従来の光走査装置に用いられる走査レンズの走査特性Y=fθに相当する。また、B=1の時の式(1)は、Y=Ktanθとなるため、撮像装置(カメラ)などに用いられるレンズの射影特性Y=ftanθに相当する。すなわち、式(1)において、走査特性係数Bを0≦B≦1の範囲で設定することで、射影特性Y=ftanθとfθ特性Y=fθとの間の走査特性を得ることができる。
ここで、式(1)を走査角度θで微分すると、次式(2)に示すように走査角度θに対する被走査面407上での光束の走査速度が得られる。
さらに、式(2)を軸上像高における速度dY/dθ=Kで除すると、次式(3)に示すようになる。
式(3)は、軸上像高の走査速度に対する各軸外像高の走査速度のずれ量(部分倍率)を表現したものである。本実施形態に係る光走査装置400は、B=0の場合以外においては、軸上像高と軸外像高とで光束の走査速度が異なっていることになる。
図3は、図2の光走査装置400の像高に対する部分倍率特性を示すグラフである。
具体的には、図3は、図2に示す被走査面407上での走査位置をY=Kθの特性でフィッティングした際の、像高と部分倍率との関係を示している。本実施形態においては、式(1)に示した走査特性を走査レンズ406に与えたことで、図3に示したように、軸上像高から軸外像高に向かうにつれて徐々に走査速度が速くなるため部分倍率が大きくなっている。部分倍率30%は、単位時間だけ光照射した場合、被走査面407での主走査方向の照射長が、1.3倍となることを意味している。従って、画像クロックの周期によって決めた一定の時間間隔で主走査方向の画素幅を決めてしまうと、軸上像高と軸外像高とで画素密度が異なってしまう。
また、像高Yが、軸上像高から離れて最軸外像高に近づくに連れて(像高Yの絶対値が大きくなる程)、徐々に走査速度が速くなる。これにより、被走査面407上の像高が軸上像高付近の時に単位長さ走査するのにかかる時間よりも、像高が最軸外像高付近の時に単位長さ走査するのにかかる時間の方が短くなる。これは、光源401の発光輝度が一定の場合、像高が軸上像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量よりも、像高が最軸外像高付近の時の単位長さ辺りの総露光量の方が少なくなることを意味する。つまり、1dotあたり同じ濃度の画像を印字しようとした場合、軸上像高付近の画像に対し、最軸外像高付近の画像の濃度は落ちる事になる。
このように、上述したような光学構成を有する場合、主走査方向に関する部分倍率、及び単位長さ辺りの総露光量のばらつきが、良好な画質を維持する為に適切でない可能性がある。そこで本実施形態では、良好な画質を得る為に、上述した部分倍率の補正と、単位長さ当たりの画像濃度を補正するための濃度補正を行う。
特に、偏向器405から感光ドラム4までの光路長が短くなる程、画角が大きくなるため、上述した軸上像高と最軸外像高とで走査速度の差が大きくなる。一般的に、最軸外像高における走査速度が軸上像高におけるそれの120%以上であるような走査速度の変化率が20%以上の光学構成となる。本実施形態は、かかる光学構成をとるため、主走査方向に関する部分倍率、及び単位長さ辺りの総露光量のばらつきの影響を受け良好な画質の維持が難しくなる。
なお、走査速度の変化率C(%)は、最も遅い走査速度をVmin、最も速い走査速度をVmaxとすると、C=((Vmax−Vmin)/Vmin)*100で表される値である。すなわち、本実施形態の光学構成では、軸上像高(走査領域の中央部)で最も遅い走査速度となり、最軸外像高(走査領域の端部)で最も速い走査速度となるように、画角に応じた一定の変化率C(%)で走査速度を変化させる。
なお、画角が52°以上の光学構成の場合、走査速度の変化率が35%以上となることがわかっている。画角が52°以上となる条件としては以下に示す通りである。例えば、主走査方向に関してA4シートの短辺の幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅W=214mm、走査画角が0°の時の偏向面405aから被走査面407までの光路長D2(図2参照)=125mm以下である。また、主走査方向に関してA3シートの短辺の幅の潜像を形成する光学構成の場合、走査幅W=300mm、走査画角が0°の時の偏向面405aから被走査面407までの光路長D2(図2参照)=247mm以下である。このような光学構成を有する画像形成装置では、以下に説明する本実施形態の構成を用いることで、fθ特性を有していない走査レンズを使用しても、良好が画質を得ることが可能となる。
<露光制御構成>
図4は、図1に示す画像信号生成部100、制御部1、及びレーザ駆動部300による露光制御構成を示す電気ブロック図である。
図4において、画像信号生成部100は、不図示のホストコンピュータより印字情報を受け取り、画像データ(画像信号)に対応するVDO信号110を生成する。また、画像信号生成部100は画素幅補正手段としての機能も有する。制御部1は、画像信号生成部100の制御と、光源401の光量の調整を行う。レーザ駆動部300は、VDO信号110に基づいて電流を図2に示す光源401の発光部11に供給することにより、レーザ光208を光源401から出射させる。
画像信号生成部100は画像形成のための画像信号の出力の準備が整ったら、シリアル通信113を通じて、制御部1に印字開始の指示をする。制御部1は、印字の準備が整ったら、副走査同期信号であるTOP信号112と主走査同期信号であるBD信号111を画像信号生成部100に送信する。画像信号生成部100は、これらの同期信号(TOP信号112,BD信号111)を受信したら所定タイミングで画像信号であるVDO信号110をレーザ駆動部300に出力する。
メモリ304は制御部1のCPU2から読み出し可能であり、図3に示した像高に対する部分倍率を示す部分倍率特性情報1200を格納している。
尚、画像信号生成部100の主な構成ブロック、特に画像変調部101については図6を用いて後述する。
図5は、部分倍率が生じる要因及び本願発明におけるその補正方法を説明する図である。
図5(a)は、記録媒体1ページ分に相当する画像形成動作を行った際の各種同期信号と画像信号のタイミングチャートである。図中左から右に向かって時間が経過する。TOP信号112の「HIGH」は、記録媒体の先端が所定の位置に到達したことを表す。画像信号生成部100はTOP信号112の「HIGH」を受信したら、BD信号111に同期して、VDO信号110を送信する。このVDO信号110に基づいて光源401が発光し、感光ドラム4に潜像が形成される。
なお、図5(a)では図の簡略化の為、VDO信号110が複数のBD信号111を跨いで連続的に出力されているように記載している。しかしながら、実際には、VDO信号110はBD信号111が出力されてから次のBD信号111が出力されるまでの間のうちの所定の期間に出力されるものである。
<部分倍率補正方法>
次に部分倍率補正方法について説明する。その説明に先立って部分倍率が生じる要因及び補正原理について図5(b)を用いて説明する。図5(b)は、BD信号111、VDO信号110のタイミングチャートと、被走査面407上の潜像により形成したトナー像を示した図である。図中左から右に向かって時間が経過する。
画像信号生成部100はBD信号111の立ち上がりエッジを受信したら、感光ドラム4の左端から所望の距離だけ離れた位置に潜像を形成できるよう、所定タイミング後にVDO信号110を送信する。そしてVDO信号110に基づき光源401が発光し、被走査面407上にVDO信号110に応じた潜像を形成する。
従来は、VDO信号110に基づき軸上像高及び最軸外像高において同じ期間だけ光源401を発光させてドット形状の潜像を形成し、トナー像Aとしてドットイメージを形成した。このドットのサイズは600dpiの1ドット(主走査方向42.3umの幅)に相当する。光走査装置400は、上述したように、被走査面407上の中央部(軸上像高)に比べて、端部(最軸外像高)の走査速度は速い光学構成である。トナー像Aに示すように、軸上像高のドットdot2に比べて、最軸外像高のドットdot1が主走査方向に肥大する。
これに対し、本実施形態では部分倍率補正として、主走査方向の位置に応じてVDO信号110の周期や時間幅を補正する。即ち、部分倍率補正により、最軸外像高の発光時間間隔を軸上像高の発光時間間隔と比べて短くし、トナー像Bに示すように最軸外像高のドットdot3と軸上像高のドットdot4とを同等のサイズにする。このような補正によって、主走査方向に関して、実質的に等間隔に各画素に対応するドット形状のトナー像を形成できるようにする。
次に、図6から図11を用いて、本実施形態における画像信号生成部100で行う処理について説明する。
<スクリーン処理>
図6は、図4に示す画像変調部101の概略ブロック図である。
図6において、スクリーン処理部122は、不図示のホストコンピュータから受信した多値パラレル8ビットの画像信号をスクリーン(ディザ)処理して画像形成装置9で濃度表現するための4ビットの画像信号への変換するハーフトーン処理を行う。
図7は、図6に示すスクリーン処理部122により実行されるスクリーン処理を説明するための図である。本実施形態では、スクリーン処理として、スクリーン処理部122により多値ディザ法が実行される。多値ディザ法はディザマトリクスの升ごとに複数の閾値を有し、その処理結果の画素が取り得る値は複数ある。よって、多値ディザ法には、一画素当り所定階調以上の階調数が記録可能な、所謂多階調記録を必要とする。電子写真方式の画像形成装置においては、PWM(パルス幅変調)によって多階調記録を実現する。
スクリーン処理部122は、処理結果がそれぞれ任意の角度、線数になるように設計された図7(a)に示すディザマトリクス153aを用いる。ディザマトリクス153aは、スクリーン処理部122の出力信号の階調数それぞれに対応する複数段階(L個のレベル)の閾値マトリクスを有する。例えば、スクリーン処理部122は、4ビットの信号を出力する場合、ディザマトリクス153aには、図7(d)に示すディザマトリクス153dに示すように出力信号の階調数分に対応する15個の閾値マトリクスが存在する。具体的には、本願発明では主走査3画素(m=3)、副走査3画素(n=3)、200線、階調数(L)の濃度表現をディザマトリクス153aを用いて行う。
図7(a)では、スクリーン処理部122に入力されるパラレル8ビットの信号が150である画素が連続している場合の、スクリーン処理部122の出力するパラレル4ビットの画像信号の一例を示している。
この場合、スクリーン処理部122は、画像信号の入力画素の座標に応じてL=15のディザマトリクス153a(すなわち、ディザマトリクス153d)の参照すべき升を選択し、それら15個の升に設定された閾値と画像信号の値を比較する。具体的には、画像信号の値と15個の升の閾値を比較して、画像信号の値が閾値以上である升のうち、最も大きいレベルの閾値マトリクスのレベル数を出力信号値にする。また、画像信号の値がどの升の閾値よりも小さい場合は、出力信号値を0にする。あるいは、スクリーン処理部122は、画像信号の値と15個の升の閾値を比較して、画像信号の値が閾値以上である升の数を出力信号値とする構成であっても良い。
このように、ディザ法では、図7(a)に示す出力画素値が示すように、所定の面積当たりの複数の画素の値の集合により、入力値の濃度表現を行う。
本実施形態のスクリーン処理部122には、各像高に応じた複数のスクリーン(Lレベルが異なるディザマトリクス153b〜d)が格納されている。スクリーン処理部122は、スクリーン切替処理部141(階調補正手段)から出力される情報に基づき、1走査内の画像出力位置(像高)に応じ、上記複数のスクリーンの中から使用するスクリーンを選択し、ハーフトーン処理を行う。具体的には、図7(b)は、スクリーン処理部122が10階調(L=10)の信号を出力するディザマトリクス153bを示す。図7(c)は、スクリーン処理部122が13階調(L=13)の信号を出力するディザマトリクス153cを示す。図7(d)は、スクリーン処理部122が16階調(L=16)の信号を出力するディザマトリクス153dを示す。
スクリーン処理部122は、入力される多値パラレル8ビットの画像信号に対し、図7(b)〜(d)に示すように複数の階調数に変換可能なディザマトリクス153aを用いスクリーン処理を行い、多値パラレル4ビットの画像データを出力する事ができる。また、このとき、階調数が10や13などのとき(すなわち、スクリーン処理後の出力階調数がPWM変換処理後の出力階調数より相対的に少ないとき)がある。この場合は、スクリーン処理122の出力信号を、4ビットの最小値0から最大値15まで使用できるように、正規化処理(不図示)をして出力する。これにより、後述するPWM変換処理が階調数を考慮することなく処理することができる。より具体的には、図7(b)の10階調のディザマトリクス153bが選択されたとき、スクリーン処理部122の行うディザ法による取りうる値DO0は0から9である。よって、スクリーン処理部122の出力する信号値DO1は、DO1=DO0÷9×15としてスクリーン処理部122において正規化処理が行われる。正規化処理は、演算処理ではなくDO0を入力、DO1を出力としたテーブルを用いて行っても構わない。
また、図7(b)〜(d)に示すディザマトリクス153b〜dは、スクリーン切替処理部141の制御により1走査内で切り替えられる。なお、本実施形態においては、ディザマトリクス153aは3つの階調数に変更可能であるが、3つに限るものではない。
図6に示すPWM変換処理部140は、スクリーン処理部122から入力されるハーフトーン処理をした後の多値パラレル4ビットの画像信号をPWM変換するためのテーブルを格納している。PWM変換処理部140においてPWM変換処理を行うことにより、画像信号を画像形成装置9で印字するためのレーザ光208のON/OFFに相当する情報に変換する。本実施形態ではPWM変換処理として、1画素を16分割する構成、すなわち1画素を16ビットに変換する処理を行うことを想定して話を進める。もちろん1画素を32分割やその他の分割数にする構成としても良い。
図8は、図6に示すPWM変換処理部140におけるPWM変換処理に用いられるPWM_LUT(ルックアップテーブル:PWM変換テーブル)を示す図である。本実施形態において1つの画素は、被走査面407で600dpiの1ドットを形成するために画像データを区切る単位である。
部分倍率補正する前の状態において、1画素は1画素の1/16の幅の画素片16個で構成され、画素片毎に光源401を発光のオン・オフが切り替えられる。つまり、1画素で16ステップの階調を表現可能である。図8の縦軸の値はスクリーン処理部122から入力された4ビットで表される画素の階調数として、0から15のいずれかの値が入力され、PWM変換処理部140はこれを図8の横軸に示すように16ビットに変換し出力する。例えばスクリーン処理部122から入力される画素の階調数が“1”の場合には、”0000000010000000”がPWM変換処理部140から出力される。また、スクリーン処理部122から入力される画素の階調数が“13”の場合には、“0111111111111100”がPWM変換処理部140から出力される。
すなわち、PWM_LUTを用いることにより、PWM変換処理部140による変換をした後の画像データを用いてレーザ光208が照射される。
図6に示すPS変換部123は、パラレル−シリアル変換部であり、PWM変換処理部140から入力したパラレル16ビットの信号129をシリアル信号130に変換する。
<画素片挿抜処理>
図6に示す画素片挿抜処理部124は、PS変換部123から入力されるシリアル信号130に対し、1/16画素単位で画素の挿入及び抜去処理を行う。
図9は、図6に示す画素片挿抜処理部124により実行される画素片の挿入処理を説明するための図である。具体的には、シリアル信号130に対して画素片を挿入して画像を伸ばす。図9は、部分倍率を8%増やす例である。100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計8個の画素片が画素片挿抜処理部124により挿入されることで、部分倍率が8%増えるように画素幅が変更される。これにより、潜像を主走査方向に伸ばすことができる。
また、図10は、図6に示す画素片挿抜処理部124により実行される画素片の抜去処理を説明するための図である。具体的には、シリアル信号130に対して画像片を抜去して画像を短くする。図10(a)は、部分倍率を7%減らす例である。100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計7個の画素片を抜去することで、部分倍率を7%減らすように画素幅が変更される。これにより、潜像を主走査方向に短くすることができる。
図10(b)では、部分倍率を31%減らす例である。100個の連続する画素片群に対し、均等又は略均等な間隔で、計31個の画素片が画素片挿抜処理部124によりを抜去することで、部分倍率を31%減らすように画素幅が変更される。これにより、潜像を主走査方向に短くすることができる。
このように部分倍率補正では、主走査方向に対して、1画素未満の画素片の単位で画素幅を変更することにより、画像データの各画素に対応するドット形状の潜像を主走査方向に関して実質的に等間隔に形成できるようにする。なお、主走査方向に関して実質的に等間隔とは、完全に各画素が等間隔に配置されていないものも含む。つまり、部分倍率補正を行った結果、画素間隔に多少のバラつきがあってもよく、所定の像高範囲の中で平均的に画素間隔が等間隔となっていればよい。上述したように、均等又は略均等な間隔で画素片を挿入又は抜去する場合、隣り合う2つの画素同士で画素を構成する画素片の数を比較すると、画素を構成する画素片数の差は0又は1となる。また、画素片を抜去する位置は、主走査方向に関して、各走査線(ライン)毎に同じ位置としてもよいし、位置をずらしてもよい。
上述したように、像高Yの絶対値が大きくなる程、走査速度が速くなる。このため部分倍率補正では、像高Yの絶対値が大きくなる程画像が短くなるよう(1画素の長さが短くなるよう)、上述した画素片の抜去を行う。このようにして、主走査方向に関して実質的に等間隔に各画素に対応する潜像を形成し、適切に部分倍率を補正することができる。一方で、図10(a),(b)が示す通り、部分倍率により画素幅を減らすほど、1画素あたりの画素片が減少するため、1画素で表現できる階調数が減る。つまり像高Yの絶対値が大きくなるほど、1画素で表現できる階調数が減少する。
図11は、本願発明の第1の実施形態にかかる部分倍率特性情報、部分倍率補正情報、及びスクリーン切替情報(階調補正情報)の関係を説明するための画像変調部101の動作のタイミングチャートである。
図4のメモリ304には、光走査装置400の部分倍率特性情報1200が記憶されている。この部分倍率特性情報1200は光走査装置400を組み立て後に個々の装置において測定して記憶しても良いし、個々の装置間のバラツキが少ない場合は個別に測定せずに代表的な特性を記憶しても良い。CPU2はシリアル通信307を介して部分倍率特性情報1200をメモリ304から読み出し、画像信号生成部100にあるCPU102に送出する。
CPU102は、取得した部分倍率特性情報1200を元に、主走査方向の区間毎の部分倍率補正情報1001を算出して画素片挿抜処理部124に設定する。図11では、軸上像高を基準としたとき、最軸外像高で35%の部分倍率が発生する場合を例にとって説明する。さらに本実施形態では、部分倍率補正情報1001は、0%のポイント(軸上像高)を0/100とし、最軸外像高を−35/100として、CPU102は、算出する。つまり主走査方向に関して、像高の絶対値が大きい端部付近では、多くの画素片を抜去し画像長を短くし、像高の絶対値が小さい中央付近では、画素片の抜去がほぼ行われないようにしている。したがって図9を用いて説明した通り、最軸外像高で−35/100の補正を行うには、画素片100区画に対し画素片35区画を抜去する。これにより、35%分の部分倍率を補正することができる。
CPU102は、さらに算出した部分倍率補正情報1001を用いてスクリーン切替情報1002を生成してスクリーン切替処理部141に設定する。
CPU102は、スクリーン切替処理部141に設定するディザマトリクスが以下のように選択されるようスクリーン切替情報1002を生成する。部分倍率補正情報1001の値が0に近い中央付近は、スクリーン切替処理部141に設定するディザマトリクスとして階調数の少ないディザマトリクス(例えば、ディザマトリクス153b)が選択される。一方、部分倍率補正情報1001の値が−(マイナス)方向に大きい値になるほど、スクリーン切替処理部141に設定するディザマトリクスとして階調数の多いディザマトリクス(例えば、ディザマトリクス153d)が選択される。スクリーン切替情報1002は、部分倍率補正情報1001から一意に決定できるテーブルを用いて生成できるようにしておいても良いし、所定の演算によって生成してももちろん構わない。以下に演算による生成方法の一例として、スクリーン処理部122が、SCR0〜2の階調数の異なる3種類のスクリーンを備える場合について説明する。ここで、SCR2は、階調数16のディザマトリクス153dからなるスクリーンであり、SCR1は、階調数13のディザマトリクス153cからなるスクリーンであり、SCR0は階調数10のディザマトリクス153bからなるスクリーンである。
CPU102は、主走査方向の区間毎の部分倍率補正情報1001を用いて、画素挿抜処理によって抜去された後の1画素あたりの平均画素片数を算出する。例えば、部分倍率補正情報1001の値が−22/100、PWM変換ビット数が16の場合、1画素当たりの平均画素片数は約12と算出できる。この平均画素片数と階調数が近い(略等しい)ディザマトリクス、すなわち階調数13のディザマトリクス153cからなるスクリーンSCR1が選択されるように、スクリーン切替情報1002を生成する。スクリーン処理部122は、このように生成されたスクリーン切替情報1002に基づき、出力階調数の異なるディザマトリクス153b〜dを用いてスクリーン処理を行い、画像データの階調数を補正する。
以上説明したように、fθ特性を有する走査レンズを用いない構成においては、像高Yの絶対値が大きくなる程、走査速度が速くなる。このため部分倍率補正では、像高Yの絶対値が大きくなる程画像が短くなるよう、上述した部分倍率補正情報1001に基づいた画素片挿抜処理による部分倍率変倍処理を実行する。このように部分倍率補正を行う一方で、1画素あたりの画素片が減少するため、1画素で表現できる階調数が減少する。このとき、像高Yの絶対値が小さくなる区間ほど、階調数の少ないディザマトリクス153aを用いたスクリーン処理を行うことで、部分変倍率によらず、1画素あたりの階調数が主走査方向でほぼ一定に保たれることができる。
このように、fθ特性を有していない走査レンズを用いる画像形成装置においても、階調数の差に起因する画像不良を抑制することが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、スクリーン処理部122に複数のディザマトリクスを持ち、像高に応じて使用するディザマトリクスを切り替えて、階調数の制御を行った。第2の実施形態では、画像端の区間における1画素当たりの階調数に近い(略等しい)階調数を持つディザマトリクスを用いてスクリーン処理を実行する。さらに像高に応じてスクリーン処理部122からのPWM_LUTへの入力値を変化させることで、画像形成時の階調数を制御する。
特に、スクリーン処理は、スクリーンの参照画素が大きくなれば大きくなるほど回路規模が大きくなり、持てるスクリーンの数に制約が出る可能性がある。第2の実施形態の構成であれば、参照画素が大きなスクリーンと比較し小さな回路で実現する事が可能となる。
図12は、本願発明の第2の実施形態に係る画像変調部の概略ブロック図である。図6とほぼ同様の構成であるため、同一の構成には同一の符号を付し、差分のみ説明する。
図12において、画像変調部101aには、図6に示すスクリーン切替処理部141はなく、階調値変換部142(階調補正手段)が追加されている。
<スクリーン処理>
スクリーン処理部122は、図7(b)に示す比較的階調数の少ないディザマトリクス153bを用いてディザ法によるスクリーン処理を行う。また、第1の実施形態では、ディザ法による出力値の正規化処理を行っていたが、第2の実施形態では行わない。
<階調値変換処理>
階調値変換処理部142に動作について、図13、図14を用いて説明する。
図13は、本願発明の第2の実施形態にかかるPWM変換処理をした後のパラレル16ビットの信号と、部分倍率補正処理をした後のシリアル信号と、露光イメージの関係について説明する図である。図13は部分倍率補正情報1001が−35/100の場合を示している。抜去する画素片の数が多い区間では、スクリーン処理部122の出力する階調値が示す意図どおりに露光されないことや、主走査方向中央付近と、画像端では露光結果に大きな差が生まれることがある。例えば図13を参照すると、階調値が1を示していても、画素片挿抜処理部124による部分倍率補正処理により、露光されない場合や、階調値が2を示していても、露光される時間が2倍近く変わってしまうことがある。つまりスクリーン処理部122の出力する信号の示す階調数を少なくするだけでは、主走査位置毎に画像形成後の濃度が異なってしまうことがわかる。
図14は、本願発明の第2の実施形態にかかる部分倍率特性情報1200、部分倍率補正情報1001、及び階調値変換情報(階調補正情報)の関係を説明するための画像信号変調部101aの動作のタイミングチャートである。部分倍率特性情報1200と部分倍率補正情報1001の関係については、図11に示す関係と同様であるため同一の符号を付して説明を省略する。
CPU102は、上で説明したPWM変換処理と、部分倍率補正処理の特性を考慮し、スクリーン処理部122から入力される信号を設定する。すなわち、階調値が主走査位置毎に同様の露光パターンとなるように、階調値変換情報1003を生成し階調値変換処理部142に設定する。階調値変換情報1003は、階調値変換処理部142が複数もつ階調値変換テーブルのいずれを用いるかを示すものである。本実施形態では、階調値変換テーブルは4ビット入力4ビット出力のテーブルである。また、以下のような複数のテーブルが、予めCPU102によって階調値変換処理部142に設定されている。具体的には、入力階調値が{0,1,2,…,7,8}であった場合、出力階調値が{0,2,4,…,14,15}になるテーブルT0、出力階調値が{0,3,5,…,13,15}になるテーブルT2、などのテーブルである。すなわち、走査位置によらず同様の露光パターンとなるテーブルとして選択されるように、CPU102は階調値変換情報1003を生成する。
階調値変換処理部142は、設定された階調値変換情報1003と、BD信号の基準となる主走査位置とに基づき、スクリーン処理部122から入力される階調値を、複数ある階調値転換テーブルからいずれかを選択して用いる。これにより、階調値変換処理部142は階調値の変換処理を行い、PWM変換処理部140に出力する。
以上のように、第2の実施形態では、CPU102は、スクリーン処理122が出力する信号が、主走査位置毎に適切なPWMパターンになるように設定することにより濃度表現の制御を行った。このような構成をとることにより、fθ特性を有していない走査レンズを用いる画像形成装置においても、より少ない回路で、階調数の差に起因する画像不良を抑制することが可能となる。
(その他の実施形態)
本願発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
1 制御部
9 画像形成装置
100 画像信号生成部
101 画像変調部
122 スクリーン処理部
141 スクリーン切替処理部
300 レーザ駆動部
400 光走査装置
401 光源

Claims (8)

  1. 感光体と、画像データに基づいて前記感光体に静電潜像を形成するためのレーザ光を発する光源と、を有し、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、
    複数の画素片で構成される1画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    1走査区間を主走査方向において区分けした各領域について、前記中央領域おける1画素のデータに対する部分倍率を示す部分倍率情報を取得する倍率情報取得手段と、
    前記端部領域における1画素のデータが有する画素片の数を前記中央領域における1画素のデータが有する画素片の数よりも少なくするために、前記画素データ生成手段が生成した前記端部領域における1画素のデータから前記端部領域の前記部分倍率情報に応じた数の画素片を抜去する抜去手段と、
    前記画像データの階調を補正するための階調補正情報を、前記倍率情報取得手段が取得した前記部分倍率情報に基づいて前記各領域毎に取得する階調情報取得手段と、
    前記階調情報取得手段が取得した前記階調補正情報と比較されるマトリクスであって、前記画像形成装置が出力可能な階調数に応じて複数の種類のマトリクスが記憶された記憶手段と、
    前記画像データの階調を補正するために、前記端部領域における複数の1画素のデータに対して前記記憶手段に記憶された複数の種類のマトリクスを用いてスクリーン処理を行い、且つ、前記中央領域における複数の1画素のデータに対して前記記憶手段に記憶された複数の種類のマトリクスのうち前記端部領域でスクリーン処理を行う場合に用いられるマトリクスの種類よりも少ない種類のマトリクスを用いてスクリーン処理を行う階調補正手段と、
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記階調補正手段による補正をした後の画像データの階調数の正規化処理をする第1の処理手段と、
    前記正規化処理をした後の画像データを用いてPWM変換処理を行う第2の処理手段とをさらに備えることを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記階調補正手段は、前記第2の処理手段によるPWM変換処理をした後の画像データのもつ階調数にくらべ相対的に少ない階調数の画像データを出力するスクリーン処理を行なうことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記第2の処理手段は、前記正規化処理をした後の画像データをPWM変換テーブルを用いて変換し、前記変換をした後の画像データを用いて前記レーザ光を照射させることを特徴とする請求項又はに記載の画像形成装置。
  5. 感光体と、画像データに基づいて前記感光体に静電潜像を形成するためのレーザ光を発する光源と、を有し、前記感光体の表面における前記レーザ光の走査速度が主走査方向における前記感光体の中央領域よりも端部領域の方が速い画像形成装置であって、
    複数の画素片で構成される1画素のデータを生成する画素データ生成手段と、
    1走査区間を主走査方向において区分けした各領域について、前記中央領域における1画素のデータに対する部分倍率を示す部分倍率情報を取得する倍率情報取得手段と、
    前記端部領域における1画素のデータが有する画素片の数を前記中央領域における1画素のデータが有する画素片の数よりも少なくするために、前記画素データ生成手段が生成した前記端部領域における1画素のデータから前記端部領域の前記部分倍率情報に応じた数の画素片を抜去する抜去手段と、
    前記画像データの階調を補正するための階調補正情報を、前記倍率情報取得手段が取得した前記部分倍率情報に基づいて前記各領域毎に取得する階調情報取得手段と、
    前記階調情報取得手段が取得した前記階調補正情報と比較されるマトリクスであって、前記画像形成装置が出力可能な階調数に応じて複数の種類のマトリクスが記憶された記憶手段と、
    前記画像データの階調を補正するために、前記端部領域における1画素当たりの平均画素片数に略等しい数のマトリクスを用いてスクリーン処理を前記端部領域と前記中央領域とに対して行った後、前記階調補正情報に基づいて出力階調値の異なる複数の階調値変換テーブルから一つの階調値変換テーブルを選択して、前記画像データの階調値を前記各領域毎に補正することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  6. 前記階調補正情報は、前記走査位置によらず同様の露光パターンとなる階調値を有するテーブルが前記一つの階調値変換テーブルとして前記階調補正手段により選択されることを示す情報であること特徴とする請求項記載の画像形成装置。
  7. 前記光源から出射されたレーザを偏向して前記感光体の表面で前記レーザ光を主走査方向に移動させる偏向器と、
    前記感光体の表面で前記主走査方向に移動する前記レーザ光の走査速度を画角に応じた一定の変化率で変化させる、fθ特性を有さない走査レンズと、を備え、
    前記走査レンズは射出成型によって形成された樹脂製のレンズであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記画角が52°以上であることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
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