JP6732535B2 - 容器 - Google Patents

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Description

本発明は、物品の運搬等に使用される容器に関するものである。
従来、物品の運搬等に使用される箱型の容器は、略矩形状の底壁構成部と、底壁構成部の各側辺部から上方に延びる側壁部とを備えており、上方の開口部から物品を出し入れする構成となっている。また、側壁部の上辺部から外方に突出する上フランジ部と、側壁部の下辺部から外方に突出し、容器同士を上下に積み重ねた(段積みした)場合に、下側の容器の上フランジ部に当接して支持される下フランジ部とを備えるものが知られている(例えば、特許文献1等参照。)。
実公平5−9320号公報
ところで、特許文献1では、冷凍庫において容器を段積みして保管する際に、上側の容器の下フランジ部と、下側の容器の上フランジ部とが、両者間に付着した水分の凍結等によりくっついてしまうといった事態を抑制するべく、下フランジ部が容器のコーナー部付近にのみ設けられている。
しかしながら、特許文献1の容器を段積みした場合には、上側の容器のうち下フランジ部が設けられていない区間に対応して、下側の容器の内側空間と、外部との間を連通させる隙間が形成されてしまうことが懸念される。このため、例えば、段積み状態において容器の内側空間と外部との間の通気性を確保する容器として使用することができる一方で、段積み状態において容器の内側空間の気密性を確保する容器としては使用することができなくなってしまうおそれがある。
本発明は、上記例示した問題点等を解決するためになされたものであって、その目的は、段積み状態において通気性を高める形態と、気密性を高める形態とを選択可能な汎用性の高い容器を提供することにある。
以下、上記目的等を解決するのに適した各手段につき項分けして説明する。なお、必要に応じて対応する手段に特有の作用効果等を付記する。
手段1.略矩形板状をなす底壁構成部と、
前記底壁構成部の各側辺部から上方に延びる側壁部と、
前記側壁部の上辺部、又は、当該上辺部近傍部位から外方に突出する上フランジ部と、
前記側壁部の下辺部、又は、当該下辺部近傍部位から外方に突出する下フランジ部とを備える容器において、
容器同士を積み重ねた場合に、上側の容器の前記下フランジ部が、下側の容器の前記上フランジ部に当接して支持される構成であって、
前記下フランジ部の一部には切欠き部が設けられ、
前記切欠き部に対応して、前記切欠き部を塞ぐ架橋パーツを取付可能とするパーツ取付部が設けられ、
容器同士を積み重ねた状態において、前記パーツ取付部に取付けられた前記架橋パーツは、下側の容器の前記上フランジ部に当接するものであり、
前記パーツ取付部は、
前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部と、
前記切欠き部の両側方において、前記下フランジ部に対して交差する方向に延びる縦リブとを備え、
前記各縦リブは、
前記下フランジ部から上方に延びる下段リブと、
前記下段リブから左右方向に延びるリブクランク部と、
前記リブクランク部から上方に延びる上段リブとを備え、
前記架橋パーツは、前記リブクランク部の下側の空間に挿入されるリブクランク挿入部を備えていることを特徴とする容器。
手段1によれば、下フランジ部の一部に切欠き部が設けられていても、架橋パーツをパーツ取付部に取付けることで、切欠き部が塞がれるようになっている。さらに、容器同士を積み重ねた(段積みした)場合には、上側の容器の下フランジ部と、下側の容器の上フランジ部とを当接させるとともに、上側の容器の下フランジ部の切欠き部に対応しては、上側の容器に装着された架橋パーツと、下側の容器の上フランジ部とを当接させることができる。従って、容器の段積み状態において、上側の容器と、下側の容器との間に、下側の容器の内側空間と外部(外気)とを連通させるような隙間が形成されることを防止することができる。結果として、段積みされた容器の内側空間の気密性を高め、容器に収容された物品の保温・保冷効果を高めるとともに、容器の内側空間への異物の侵入を防止することができる。
その一方で、段積みされた容器の内側空間の気密性を高める必要がない場合には、架橋パーツを装着しなくても容器を使用することができ、さらに、架橋パーツを装着しない場合には、容器の段積み状態において、上側の容器の切欠き部に対応して、上側の容器と、下側の容器との間に、下側の容器の内側空間と外部(外気)とを連通させるような隙間があえて形成されるように構成することもできる。この場合、段積みされた容器の内側空間の通気性を高め、外気と熱交換させたり、換気を行ったり、湿気を外に逃がしたり等することができる。
従って、例えば、容器が温度調節・湿度調節等がなされた空間(冷凍室等)に設置される場合等を想定して、段積みされた容器の内部空間と、外気とを通気させたい場合には架橋パーツを装着せず、容器が温度調節等されていない空間に設置される場合等を想定して、段積みされた容器の内部空間を外気から遮断させたい場合には、架橋パーツを装着するといった具合に、用途に応じて、容器の形態を適宜選択することができる。従って、容器の汎用性を高めることができ、生産性の向上、コストの削減等を図ることができる。
尚、物品を収容して段積みされた容器のうち一番上側の容器には蓋部材が被せられることとしてもよいし、前記物品が収容されていない(例えば、空の)容器が被せられることとしてもよい。また、容器同士を積み重ねた状態において、上側の容器と下側の容器との間の水平方向における相対変位を防止する位置ずれ防止手段を備えていることとしてもよい。この場合、容器の段積み状態において、上側の容器の前記下フランジ部、及び、架橋パーツと、下側の容器の前記上フランジ部との当接状態をより確実に維持することができる。
また、手段1によれば、架橋パーツのパーツ取付部への取付状態において、パーツ取付部の縦リブと、架橋パーツとの間を空気が上下に通り抜けることを抑止することができる。特に、パーツ取付部のリブクランク部と、架橋パーツのリブクランク挿入部とが上下に当接する場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。従って、例えば、架橋パーツと、パーツ取付部の縦リブとが、基本的に上下方向に延びる同一平面上でしか当接し得ないような構成に比べ、段積み状態における容器の内側空間の気密性をより一層高めることができる。
また、例えば、容器に装着された架橋パーツの下面側に指を掛けて容器を持ち上げる場合等、架橋パーツに対して上方に向かう力が作用した場合には、パーツ取付部のリブクランク部と、架橋パーツのリブクランク挿入部とが上下に当接して、互いに支持し合うことができる。従って、例えば、架橋パーツに対して上方に向かう力が作用した場合に、係合部と被係合部との係合力のみで、容器(容器本体)に対する架橋パーツの上方への相対変位を防止するような構成に比べ、係合部等の耐久性の向上等を図ることができるとともに、架橋パーツに指を掛けて容器を安定して持ち上げることが可能となる。
手段2.略矩形板状をなす底壁構成部と、
前記底壁構成部の各側辺部から上方に延びる側壁部と、
前記側壁部の上辺部、又は、当該上辺部近傍部位から外方に突出する上フランジ部と、
前記側壁部の下辺部、又は、当該下辺部近傍部位から外方に突出する下フランジ部とを備える容器において、
容器同士を積み重ねた場合に、上側の容器の前記下フランジ部が、下側の容器の前記上フランジ部に当接して支持される構成であって、
前記下フランジ部の一部には切欠き部が設けられ、
前記切欠き部に対応して、前記切欠き部を塞ぐ架橋パーツを取付可能とするパーツ取付部が設けられ、
容器同士を積み重ねた状態において、前記パーツ取付部に取付けられた前記架橋パーツは、下側の容器の前記上フランジ部に当接するものであり、
前記パーツ取付部は、
前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部と、
容器の内周側に向けて延びる外段部と、
前記下フランジ部のうち容器の外周側の端縁よりも容器の内周側の位置において前記外段部から前記側壁部の側辺部側に向けて延びるフランジクランク部と、
前記フランジクランク部から容器の内周側に向けて延びる内段部とを備え、
前記架橋パーツは、前記フランジクランク部の容器の内周側の空間に挿入されるフランジクランク挿入部を備えていることを特徴とする容器。
手段2によれば、架橋パーツのパーツ取付部への取付状態において、切欠き部の左右両側縁部を画定する下フランジ部の端縁を含む部位と、架橋パーツとの間を空気が容器の内外周方向(側壁部の厚み方向)において通り抜けることを抑止することができる。特に、フランジクランク部と、フランジクランク挿入部とが容器の内外周方向において当接する場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。従って、例えば、下フランジ部の切欠き部側の端縁が一直線状に構成され、当該下フランジ部の切欠き部側の端縁と、架橋パーツとが、基本的に容器の内外周方向(側壁部の厚み方向)に延びる同一平面上でしか当接し得ないような構成に比べ、段積み状態における容器の内側空間の気密性をより一層高めることができる。
また、フランジクランク挿入部がフランジクランク部の容器の内周側の空間に挿入されることで、パーツ取付部に取付けられた架橋パーツが外方側に変位してしまうといった事態を防止することができる
手段.前記上フランジ部の先端部、又は、当該先端部近傍部位から下方に突出する折返し部を備え、
前記切欠き部は、前記下フランジ部において少なくとも前記折返し部の対向部位に設けられていることを特徴とする手段1又は2に記載の容器。
上フランジ部の先端部又はその近傍部位から下方に突出する折返し部を設けることで、その周辺部の剛性を高めるとともに、指先の掛かり具合を向上させて、容器を持ち上げる際の持ち手を形成することができる。ところで、折返し部を設ける場合には、折返し部の裏面(側壁部の外面と対向する面)を含む部位を成形する上側スライド金型と、下フランジ部の上面を含む部位を成形する下側スライド金型とを用いて、折返し部と、下フランジ部との間の部位を成形することとなる。しかしながら、側壁部の高さが低い容器の場合、折返し部と、下フランジ部との間の距離が短くなることから、上下方向において、上側スライド金型、及び、下側スライド金型のうち一方を薄肉に形成する必要が生じてしまうことが懸念される。そして、上側スライド金型や下側スライド金型が薄肉とされた場合には、当該スライド金型の強度が確保できずに破損等してしまうおそれがある。また、上側スライド金型の成形後の下方へのストローク量を、折返し部のフランジ部からの突出長よりも長く確保する必要があるが、側壁部の高さが低い容器の場合、上側スライド金型の強度を鑑み、上側スライド金型の上下方向における厚みを確保することで、前記ストローク量を確保することができないといった事態を招くことが懸念される。
この点、本手段のように、下フランジ部において折返し部の対向位置を含む部位に対して切欠き部を設けることにより、折返し部の裏面を含む部位を成形する金型を成形後において下方に移動させるだけで型抜きすることができる(型抜きに際して、折返し部の裏面を含む部位を成形する金型を折返し部よりも下方に移動させた後、外方に移動させるといった必要がなくなる)。従って、金型構造の簡素化や耐久性の向上等を図りつつ、折返し部を無理なく確実に形成することができ、さらに、架橋パーツを取付けることで、折返し部の下方位置においても、下フランジ部(と同じく、容器の段積み状態において、下側の容器の上フランジ部に当接する部位)を設け、段積み状態における容器の内側空間の気密性を高める構造とすることができる。特に、側壁部の高さが低く、上フランジ部と下フランジ部との距離が比較的短い容器に適用される場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
手段.前記パーツ取付部は、前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部を備え、
前記被係合部は、上下方向に貫通する孔部により構成され、
前記係合部は、前記孔部に挿通される係合片と、前記係合片の先端部側に設けられ、前記孔部の周縁部に係止される爪部とを備え、
前記爪部は、前記孔部の周縁部の上面と、前記係合片との間を閉塞するようにして設けられていることを特徴とする手段1乃至のいずれかに記載の容器。
手段によれば、孔部の周縁部の上面と、係合片との間に隙間が形成され、(上記手段1等のリブクランク部や、上記手段2等のフランジクランク部をバイパスするような格好で)段積み状態における容器の内側空間と、外気とが連通してしまうといった事態を防止することができる。
架橋パーツが装着された容器を上面側から見た斜視図である。 架橋パーツが非装着の容器を上面側から見た斜視図である。 架橋パーツが非装着の容器を下面側から見た斜視図である。 架橋パーツを上面側(外面側)から見た斜視図である。 架橋パーツを下面側(内面側)から見た斜視図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を上面側から見た部分斜視図である。 未装着の架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を上面側から見た部分斜視図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を示す一部断面を含む部分斜視図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を示す一部断面を含む部分斜視図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を下面側から見た部分斜視図である。 未装着の架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を下面側から見た部分斜視図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を示す正面図である。 パーツ取付部等を示す正面図である。 架橋パーツ、及び、パーツ取付部等を示す下面図である。 パーツ取付部等を示す下面図である。 段積み状態における容器のうち下フランジ部が存在する部位における部分断面図である。 段積み状態における容器のうち架橋パーツが取付けられた部位における部分断面図である。
以下に、一実施形態について図面を参照して説明する。図1〜図3等に示すように、容器1は、略矩形板状をなす底壁構成部2と、底壁構成部2の相対する一対の長辺部からそれぞれ上方に延びる長辺側側壁部3と、底壁構成部2の相対する一対の短辺部からそれぞれ上方に延びる短辺側側壁部4と、側壁部3、4の上辺部から外方に突出する上フランジ部5と、側壁部3、4の下辺部近傍部位から外方に突出する下フランジ部6とを備え、これらが型成形により一体的に形成されている。本実施形態の容器1は、ポリプロピレンにより構成されている。
図3に示すように、底壁構成部2は、略矩形板状の底壁部11と、底壁部11から下方に突出し、底壁部6を支持する支持リブ12とを備えている。支持リブ12は、底壁部11の外周縁から下方に突出する枠リブ13と、枠リブ13の内周側において格子状に設けられる格子リブ14とを備えている。本実施形態における枠リブ13の外寸は、側壁部3、4の外寸よりも一回り小さく、側壁部3、4の下端部の内寸と同程度となるように構成されている。
また、図7、図16等に示すように、本実施形態の下フランジ部6は、側壁部3、4の下辺部近傍部位から外方に延出する第1延出部15と、第1延出部15の先端部から下方に延出する第2延出部16と、第2延出部16の先端部から外方に延出する第3延出部17とを備えている。第3延出部17は、支持リブ12の下端部よりも上方に位置している。加えて、上フランジ部5の上面、下フランジ部6(第1延出部15、及び、第3延出部17)の下面は、容器1が水平面に設置された場合に、水平方向に延びるように構成されている。
そして、容器1同士を同じ向きで積み重ねた(段積みした)場合に、上側の容器1の支持リブ12が、下側の容器1の側壁部3、4の内周側に挿入されるとともに、上側の容器1の下フランジ部6の第3延出部17が、下側の容器1の上フランジ部5に当接して、支持されるようになっている。これにより、物品を収容した容器1を段積みして運搬・保管することが可能となっている。
また、図1、図16等に示すように、上フランジ部5の上面側には、容器1の内外周方向において側壁部3、4に隣接する位置から上方に突出する上面凸部18が、側壁部3、4の全周にわたって連続して設けられている。そして、容器1の段積み状態においては、上側の容器1の第1延出部15の下面と、第2延出部16の内面と、支持リブ12(枠リブ13)の外面とによって構成される下面凹部19に対し、下側の容器1の上面凸部18が挿入されるように構成されている。尚、容器1の段積み状態においては、下側の容器1の上面凸部18の上縁部が、上側の容器1の第1延出部15の下面に略当接するように構成されている。
さて、図2、図7、図11等に示すように、本実施形態では、各長辺側側壁部3、及び、各短辺側側壁部4の横幅方向中央部において、下フランジ部6に切欠き部21が設けられている。本実施形態の切欠き部21においては、下フランジ部6が完全に省略されている。加えて、容器1の外周面のうち切欠き部21以外の部位には下フランジ部6が延設されており、各切欠き部21において下フランジ部6が分断された格好となっている。
また、各切欠き部21に対応して、切欠き部21を塞ぐ架橋パーツ22を取付可能とするパーツ取付部23が設けられている。図13等に示すように、パーツ取付部23は、各切欠き部21の左右両側方において、下フランジ部6の上面のうち切欠き部21側の端部と、上フランジ部5の下面との間を連結する縦リブ24を備えている。各縦リブ24は、下フランジ部6から上方に延びる下段リブ25と、下段リブ25の上端部から切欠き部21の中央部側に突出するリブクランク部26と、リブクランク部26の先端部から上方に向けて上フランジ部5と連結されるまで延びる上段リブ27とを備えている。図7、図12等に示すように、リブクランク部26は、各側壁部3、4の外面側から見た場合に、下フランジ部6の第1延出部15や第3延出部17とほぼ平行するようにして左右方向(各側壁部3、4の横幅方向)に延びている。本実施形態では、リブクランク部26は、下フランジ部6の第1延出部15よりも第1延出部15の厚み程度上方に位置している。
さらに、図11、図14、図15に示すように、下フランジ部6のうち各切欠き部21を画定している各端縁、及び、当該端縁と面一となる面であって、下フランジ部6から上方に延びる縦リブ24の下段リブ25の内面(切欠き部21側の面)は、下フランジ部6の外側端縁、及び、下段リブ25の外側端縁から対応する側壁部3、4側である容器1の内周側に向けて延びる外段部28と、外段部28の先端部から側壁部3、4の側辺部側に向けて延びるフランジクランク部29と、フランジクランク部29の先端部から容器1の内周側に向けて延びる内段部30とを備えている。フランジクランク部29は、容器1の下面側から見た場合に、容器1の内周側(対応する側壁部3、4側)を向くようにして左右方向(各側壁部3、4の横幅方向)に延びている。本実施形態では、フランジクランク部29が、下フランジ部6の第3延出部17に対応して設けられており、さらに、上記のように、下フランジ部6が段差形状をなしている(図7等参照)ことから、内段部30は、図11に示すように、下フランジ部6の段差形状に対応して鉤状に延在している。
図11、図13に示すように、リブクランク部26の下面側には、下段リブ25から切欠き部21の中央部側に突出するようにして、リブクランク部26の下面から下方に延びる容器側位置決め部31が設けられている。容器側位置決め部31は、容器1の内周側の面がフランジクランク部29と面一であり、下面が第3延出部17の上面とほぼ同じ高さ(若干低い)位置であり、下段リブ25からの突出方向先端部が上段リブ27の内面と面一であって、下フランジ部6及び下段リブ25の外側端縁から容器1の内周側に所定距離を隔てた位置において設けられている。
また、図7、図11に示すように、リブクランク部26のうち容器1の内周側の部位には、上下に貫通する係合孔32が設けられている。本実施形態の係合孔32は下段リブ25にまで延設されており、当該部位においては、第1延出部15が係合孔32を画定するようになっている。加えて、係合孔32は上段リブ27の下部にまで延設されている。尚、係合孔32は、上下方向に貫通する孔部であって、上段リブ27に形成された左右方向に貫通するような部分については、後述する(形状の)係合部47を係合孔32に係合させるための補助的な部分である。また、本実施形態では、係合孔32が被係合部を構成する。
加えて、図2等に示すように、本実施形態では、各側壁部3、4に設けられた左右一対の縦リブ24間の部位において、上フランジ部5の先端部から下方に突出する折返し部33が、左右一対の縦リブ24(上段リブ27)間を連結するようにして設けられている。また、上記のように、左右一対の縦リブ24間は下フランジ部6が省略された切欠き部21となっていることから、折返し部33が設けられた区間の下方位置には切欠き部21が設けられていることになる。
図1等に示すように、架橋パーツ22は、各切欠き部21に対応して、パーツ取付部23として設けられた左右一対の縦リブ24間において、切欠き部21を塞ぐようにして取付可能に構成されている。図4、図5、図17等に示すように、架橋パーツ22は、パーツ取付部23への取付状態において、対応する側壁部3、4の外面に当接する略矩形板状の背板部41と、背板部41の下端部から容器1の外周側(対応する側壁部3、4から離間する側)に延出する第1対応壁部42と、第1対応壁部42の先端部から下方に延出する第2対応壁部43と、第2対応壁部43の先端部から容器1の外周側に延出する第3対応壁部44と、背板部41の左右両側部に対応して、背板部41の外面、第1対応壁部42の上面、第2対応壁部43の外面、及び、第3対応壁部44の上面の間を連結するようにして設けられた左右一対の側板部45とを備えている。
図6、図12に示すように、一対の側板部45の外面(縦リブ24と対向する面)間の距離は、パーツ取付部23の左右一対の縦リブ24の上段リブ27間の距離とほぼ同じとなるように(若干短く)構成され、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態においては、側板部45と上段リブ27とが略当接するようになっている。また、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態においては、対応する側壁部3、4の横幅方向において、第1対応壁部42は、下フランジ部6の第1延出部15の延長線上に延び、第2対応壁部43は、第2延出部16の延長線上に延び、第3対応壁部44は、第3延出部17の延長線上に延びるように構成されている。
これにより、図17に示すように、容器1の段積み状態において、切欠き部21に対応しては、パーツ取付部23に取付けられた架橋パーツ22の第3対応壁部44が、下側の容器1の上フランジ部5に当接するようになっている。さらに、切欠き部21に対応しては、パーツ取付部23に取付けられた架橋パーツ22のうち第1対応壁部42の下面と、第2対応壁部43の容器1の内周側の面と、支持リブ12(枠リブ13)の外面とによってパーツ対応凹部46が形成され、当該パーツ対応凹部46には、容器1の段積み状態において、下面凹部19と同様にして、下側の容器1の上面凸部18が挿入されるように構成されている。
また、図7、図11等に示すように、各側板部45の外面側(各側壁部3、4の側辺部側)には、背板部41に対応する部位から側方に突出する係合部47と、第1対応壁部42に対応する部位から側方に突出する第1延長部48と、第2対応壁部43に対応する部位から側方に突出する第2延長部49と、第3対応壁部44に対応する部位から側方に突出する第3延長部50と、第3延長部50の前端部から上方に向けて第1延長部48の上面と同じ高さとなるまで延びる衝立部51とが設けられている。尚、架橋パーツ22の取付状態において、第1延長部48の下面と、第2延長部49の容器1の内周側の面と、支持リブ12(枠リブ13)の外面とによってパーツ対応凹部46が形成されるとともに(図8、図9参照)、容器1の段積み状態において、第3延長部50は、第3対応壁部44や第3延出部17とともに、下側の容器1の上フランジ部5に当接するように構成されている。
本実施形態では、図6、図7、図12等に示すように、第1延長部48、第2延長部49、第3延長部50、及び、衝立部51が、架橋パーツ22の取付状態において、パーツ取付部23の縦リブ24の下段リブ25とリブクランク部26とで囲まれる空間に挿入されるリブクランク挿入部52として構成されている。
さらに、第1延長部48、及び、第2延長部49の側板部45からの突出長は、第3延長部50、及び、衝立部51の側板部45からの突出長よりも長く構成されており、図9、図10、図14に示すように、当該第1延長部48、及び、第2延長部49のうち第3延長部50、及び、衝立部51よりも側方に突出している部位が、架橋パーツ22の取付状態において、フランジクランク部29と内段部30とで囲まれる空間に挿入されるフランジクランク挿入部53(図4、図5において散点模様を付した部位)として構成されている。
つまり、架橋パーツ22の取付状態においては、第3延長部50の側板部45からの突出方向先端部、及び、衝立部51の側辺部(側板部45からの突出方向先端部)が、パーツ取付部23の外段部28と左右に略当接し(図6、図12参照)、第1延長部48、及び、第2延長部49の先端部が、内段部30と左右に略当接し(図10、図14参照)、第2延長部49のうち容器1の外周側の面(のうち側板部45からの突出方向先端部の部位)がフランジクランク部29と前後に略当接する(図9、図14参照)。さらに、衝立部51の上辺部、及び、第1延長部48の上面が、リブクランク部26と上下に略当接する(図6〜図8、図11参照)。
また、図7、図8に示すように、衝立部51と、第2延長部49と、第3延長部50とによって、容器側位置決め部31を嵌入可能な凹状(断面略U字状)のパーツ側位置決め部54が構成されている。容器側位置決め部31がパーツ側位置決め部54に嵌入することにより、容器1の内外周方向における架橋パーツ22の位置決めが行われるとともに、第3対応壁部44、及び、第3延長部50の延在角度等がより強固に保持されるようになっている。本実施形態では、容器側位置決め部31とパーツ側位置決め部54とによって位置決め手段が構成されている。
尚、外段部28よりも側壁部3、4の側辺部側に位置する内段部30とフランジクランク部29とで囲まれる空間に対して、架橋パーツ22のフランジクランク挿入部53を挿入したり、架橋パーツ22に設けられた断面略U字状のパーツ側位置決め部54に対して、リブクランク部26の下面側において上下に延びる容器側位置決め部31を相対的に挿入したりする構成等を具備することにより、パーツ取付部23は、架橋パーツ22を下方から挿入可能な構成とされている。
さらに、図6、図7に示すように、係合部47は、係合孔32に挿通される係合片55と、係合片55から容器1の外周側に突出し、係合孔32の周縁部においてリブクランク部26の上面に係止される第1爪部56と、係合片55から側壁部3、4の側辺部側に突出し、係合孔32の周縁部において第1延出部15の上面に係止される第2爪部57とを備えている。
上記のように、係合孔32は、下段リブ25にまで延在していることから、係合片55の側板部45からの突出長は、第1延長部48、及び、第2延長部49の側板部45からの突出長よりも長く構成されている。また、架橋パーツ22の取付状態においては、係合孔32に挿通された係合片55によって係合孔32がほぼ閉塞されるようになっている。さらに、第1爪部56は、係合孔32のうちリブクランク部26によって外周が画定されている部位のほぼ全範囲にわたって設けられ、第2爪部57は、係合孔32のうち第1延出部15によって外周が確定されている部位の全範囲にわたって設けられている。これにより、第1爪部56及び第2爪部57によって、リブクランク部26及び第1延出部15に設けられた係合孔32の周縁部が上方から覆われるようになっている。
尚、図4、図16等に示すように、係合片55の容器1の内外周方向における幅(厚み)は、背板部41の容器1の内外周方向における幅(厚み)よりも大きく構成されるとともに、図5に示すように、係合片55の容器1の内周側の面には凹部58が設けられている。そして、第1爪部56、及び、第2爪部57を係合孔32に挿通させる際には、係合片55が弾性変形し得るように構成されている。また、係合片55は、容器1の外周側の面が下方に向けて容器1の外周側に若干傾斜して延びており、下方に向けて厚みが大きくなるように構成されている。
以上詳述したように、本実施形態によれば、下フランジ部6の一部に切欠き部21が設けられていても、架橋パーツ22をパーツ取付部23に取付けることで、切欠き部21が塞がれるようになっている。さらに、容器1を段積みした場合には、上側の容器1の下フランジ部6(第3延出部17)と、下側の容器1の上フランジ部5とを当接させるとともに、上側の容器1の下フランジ部6の切欠き部21に対応しては、上側の容器1に装着された架橋パーツ22(第3対応壁部44及び第3延長部50)と、下側の容器1の上フランジ部5とを当接させることができる。従って、容器1の段積み状態において、上側の容器1と、下側の容器1との間に、下側の容器1の内側空間と外部(外気)とを連通させるような隙間が形成されることを防止することができる。結果として、段積みされた容器1の内側空間の気密性を高め、容器1に収容された物品の保温・保冷効果を高めるとともに、容器1の内側空間への異物の侵入を防止することができる。
その一方で、段積みされた容器1の内側空間の気密性を高める必要がない場合には、架橋パーツ22を装着しなくても容器1を使用することができ、さらに、架橋パーツ22を装着しない場合には、容器1の段積み状態において、上側の容器1の切欠き部21に対応して、上側の容器1と、下側の容器1との間に、下側の容器1の内側空間と外部(外気)とを連通させるような隙間があえて形成されるように構成することもできる。本実施形態においても、架橋パーツ22を装着しない場合には、下側の容器1の内側空間と外気とを連通させる隙間が形成されるようになっている(図17参照)。この場合、段積みされた容器1の内側空間の通気性を高め、外気と熱交換させたり、換気を行ったり、湿気を外に逃がしたり等することができる。
従って、例えば、容器1が温度調節・湿度調節等がなされた空間(冷凍室等)に設置される場合等を想定して、段積みされた容器1の内部空間と、外気とを通気させたい場合には架橋パーツ22を装着せず、容器1が温度調節等されていない空間に設置される場合等を想定して、段積みされた容器1の内部空間を外気から遮断させたい場合には、架橋パーツ22を装着するといった具合に、用途に応じて、容器1の形態を適宜選択することができる。従って、容器1の汎用性を高めることができ、生産性の向上、コストの削減等を図ることができる。
また、上フランジ部5から下方に突出する折返し部33が設けられていることによって、その周辺部の剛性が高められるとともに、指先の掛かり具合を向上させて、容器1を持ち上げる際の持ち手とすることができる。ところで、折返し部33を設ける場合には、折返し部33の裏面(側壁部3、4の外面と対向する面)を含む部位を成形する上側スライド金型と、下フランジ部6の上面を含む部位を成形する下側スライド金型とを用いて、折返し部33と、下フランジ部6との間の部位を成形することとなる。しかしながら、側壁部3、4の高さが低い容器1の場合、折返し部33と、下フランジ部6との間の距離が短くなることから、上下方向において、上側スライド金型、及び、下側スライド金型のうち一方を薄肉に形成する必要が生じてしまうことが懸念される。そして、上側スライド金型や下側スライド金型が薄肉とされた場合には、当該スライド金型の強度が確保できずに破損等してしまうおそれがある。また、上側スライド金型の成形後の下方へのストローク量を、折返し部33の上フランジ部5からの突出長よりも長く確保する必要があるが、側壁部3、4の高さが低い容器1の場合、上側スライド金型の強度を鑑み、上側スライド金型の上下方向における厚みを確保することで、前記ストローク量を確保することができないといった事態を招くことが懸念される。
この点、本実施形態のように、下フランジ部6において折返し部33の対向位置を含む部位に対して切欠き部21を設ける(切欠き部21の上方に対応する部位にだけ折返し部33を設ける)ことにより、折返し部33の裏面を含む部位を成形する金型を成形後において下方に移動させるだけで型抜きすることができる(型抜きに際して、折返し部33の裏面を含む部位を成形する金型を折返し部33よりも下方に移動させた後、外方に移動させるといった必要がなくなる)。従って、金型構造の簡素化や耐久性の向上等を図りつつ、折返し部33を無理なく確実に形成することができ、さらに、架橋パーツ22を取付けることで、折返し部33の下方位置においても、下フランジ部6(と同じく、容器の段積み状態において、下側の容器の上フランジ部に当接する部位)を設け、段積み状態における容器1の内側空間の気密性を高める構造とすることができる。特に、側壁部3、4の高さが低い容器1に適用される場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。
また、本実施形態では、パーツ取付部23において左右一対の縦リブ24が設けられ、縦リブ24は、下フランジ部6から上方に延びる下段リブ25と、下段リブ25の上端部から切欠き部21の中央部側に向けて水平に延びるリブクランク部26と、リブクランク部26の先端部から上方に延びる上段リブ27とを備えている。そして、架橋パーツ22のうち、左右一対の側板部45の下部からそれぞれ側方に突出する第1延長部48、第2延長部49、第3延長部50、及び、衝立部51によって構成されるリブクランク挿入部52が、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態において、パーツ取付部23の縦リブ24の下段リブ25とリブクランク部26とで囲まれる空間に挿入されるように構成されている。
このため、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態において、パーツ取付部23の縦リブ24と、架橋パーツ22との間を空気が上下に通り抜けることを抑止することができる。特に、パーツ取付部23のリブクランク部26と、架橋パーツ22のリブクランク挿入部52とが上下に当接する場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。従って、例えば、架橋パーツ22と、パーツ取付部23の縦リブ24とが、基本的に上下方向に延びる同一平面上でしか当接し得ないような構成に比べ、段積み状態における容器1の内側空間の気密性をより一層高めることができる。
また、例えば、容器1に装着された架橋パーツ22の下面側に指を掛けて容器1を持ち上げる場合等、架橋パーツ22に対して上方に向かう力が作用した場合には、パーツ取付部23のリブクランク部26と、架橋パーツ22のリブクランク挿入部52とが上下に当接して、互いに支持し合うことができる。従って、例えば、架橋パーツ22に対して上方に向かう力が作用した場合に、架橋パーツ22とパーツ取付部23とを係合させる構造のみで、容器1(容器本体)に対する架橋パーツ22の上方への相対変位を防止するような構成に比べ、係合の構造等の耐久性の向上等を図ることができるとともに、架橋パーツ22に指を掛けて容器1を安定して持ち上げることが可能となる。
さらに、本実施形態では、架橋パーツ22の取付状態において、架橋パーツ22に設けられた断面略U字状のパーツ側位置決め部54に対し、リブクランク部26の下面側において上下に延びる容器側位置決め部31が嵌入するようになっている。このため、パーツ取付部23に取付けられた架橋パーツ22の位置決めが行われ、架橋パーツ22の容器1の内外周方向における相対変位(外方への傾倒変位等)を防止することができる。従って、架橋パーツ22の取付状態の安定化を図ることができる。さらに、架橋パーツ22と、側壁部3、4との間が離間して隙間が形成されてしまい、かかる隙間を介して、架橋パーツ22の上方空間と、架橋パーツ22の下方空間とが連通してしまうといった事態を防止することができる。従って、容器1の段積み状態において、上側の容器1と、下側の容器1との間に、下側の容器1の内側空間と外気とを連通させるような隙間が形成されることをより確実に防止することができる。
加えて、パーツ取付部23に対して架橋パーツ22を下方から取付けるように構成されることで、例えば、架橋パーツ22を容器1の外周側から取付けるような構成に比べ、架橋パーツ22と、側壁部3、4との間に隙間が形成されるといった事態をより確実に防止することができる。
また、本実施形態のパーツ取付部23は、下フランジ部6の切欠き部21側の端縁、及び、縦リブ24の下段リブ25において、下フランジ部6及び縦リブ24のうち容器1の外周側の端縁から容器1の内周側に延びる外段部28と、外段部28の先端部から側壁部3、4の側辺部側に延びるフランジクランク部29と、フランジクランク部29の先端部から容器1の内周側に延びる内段部30とを備えている。そして、架橋パーツ22の第1延長部48、及び、第2延長部49のうち、第3延長部50、及び、衝立部51よりも側方に突出している部位によって構成されるフランジクランク挿入部53が、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態において、フランジクランク部29と内段部30とで囲まれる空間に挿入されるように構成されている。
このため、架橋パーツ22のパーツ取付部23への取付状態において、切欠き部21の左右両側縁部を画定する下フランジ部6の端縁を含む部位と、架橋パーツ22との間を空気が容器1の内外周方向(側壁部3、4の厚み方向)において通り抜けることを抑止することができる。特に、フランジクランク部29と、フランジクランク挿入部53とが容器1の内外周方向において当接する場合には、かかる作用効果がより顕著に奏されることとなる。従って、例えば、下フランジ部6の切欠き部21側の端縁が一直線状に構成され、当該下フランジ部6の切欠き部21側の端縁と、架橋パーツ22とが、基本的に容器1の内外周方向(側壁部3、4の厚み方向)に延びる同一平面上でしか当接し得ないような構成に比べ、段積み状態における容器1の内側空間の気密性をより一層高めることができる。
また、フランジクランク挿入部53がフランジクランク部29と内段部30とで囲まれる空間に挿入されることで、パーツ取付部23に取付けられた架橋パーツ22が外方側に変位してしまうといった事態を、容器側位置決め部31及びパーツ側位置決め部54と協働して、より確実に防止することができるとともに、これら各部位の耐久性の向上等を図ることができる。
加えて、架橋パーツ22は、当該架橋パーツ22に設けられた係合部47の係合片55を、パーツ取付部23のリブクランク部26等に設けられた係合孔32に挿通し、係合孔32の周縁部に対して、係合部47の第1爪部56及び第2爪部57を係止させることにより取付けられている。本実施形態では、係合孔32のうちリブクランク部26によって外周が画定されている部位と、係合片55との間が、第1爪部56によって上方から覆われて閉塞されている。さらに、係合孔32のうち第1延出部15によって外周が画定されている部位と、係合片55との間が、第2爪部57によって上方から覆われて閉塞されている。このため、係合孔32の周縁部の上面と、係合片55との間に隙間が形成され、(リブクランク部26や、フランジクランク部29をバイパスするような格好で)段積み状態における容器1の内側空間と、外気とが連通してしまうといった事態を防止することができる。
尚、上記実施形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。勿論、以下において例示しない他の応用例、変更例も当然可能である。
(a)上記実施形態では、基本的に、折返し部33が設けられている部位に対応して切欠き部21が設けられているが、折返し部33が設けられていない部位にも切欠き部21を設けることとしてもよい。また、上記実施形態では、折返し部33が上フランジ部5から下方に突出するようにして設けられているが、例えば、上フランジ部5を2列以上設けるとともに、一番下側の上フランジ部5から下方に突出するようにして折返し部33を設けることとしてもよい。尚、折返し部33(側壁部3、4の外面側かつ下フランジ部6よりも上方位置において、金型成形に際し、容器1の下方側に型抜きをしなければ形成することのできない部位)を省略することも可能である。
(b)上記実施形態では、切欠き部21においては下フランジ部6が完全に省略されているが、例えば、第1延出部15の一部が残されるように構成してもよい。但し、かかる構成を採用する場合においても、容器1の段積み状態において、上側の容器1と、下側の容器1との間に、下側の容器1の内側空間と外気とを連通させる隙間が形成される、或いは、形成され易くなることから、前記隙間を確実に塞いで容器1の内側空間の気密性を高める場合には、架橋パーツ22を取付けることが望ましい。
加えて、切欠き部21(パーツ取付部23)の形成位置や数については特に限定されるものではなく、適宜、変更可能である。例えば、長辺側側壁部3、及び、短辺側側壁部4のうち一方にのみ設けることとしてもよい。
(c)上記実施形態において、架橋パーツ22をパーツ取付部23に取付けるための係合手段の構造については特に限定されるものではなく、例えば、爪部を凹部や凸部に係止させるような構成としてもよい。また、容器1側に第1爪部56及び第2爪部57を有する係合部47を設け、架橋パーツ22側に係合孔32を設けることとしてもよい。さらに、係合片55の上部と、側板部45との間に上段リブ27を挿入可能とする隙間を設けるとともに、係合孔32が上段リブ27の下部にまで延設されないように構成してもよい。加えて、係合手段に代えて、別の方法により、架橋パーツ22をパーツ取付部23に取付けることとしてもよい。例えば、ねじや接着剤等を使用してもよいし、溶着してもよい。
(d)また、容器側位置決め部31、及び、パーツ側位置決め部54の形成位置や形状についても特に限定されるものではなく、例えば、上段リブ27に対して上下に延びる突条の容器側位置決め部を設けるとともに、架橋パーツ22の側板部45には、かかる容器側位置決め部を挿入可能な上方に開口する凹状のパーツ側位置決め部を設けることとしてもよい。尚、容器側位置決め部31、及び、パーツ側位置決め部54を省略することも可能である。
(e)上記実施形態において、下フランジ部6を直線状に構成するとともに、上フランジ部5の上面凸部18を省略することとしてもよい。但し、下フランジ部6を段差状に構成し、上面凸部18を設けることで、段積み状態において上側の容器1を極力高い位置で支持することができ、下側の容器1の内側空間を極力広く確保するといった作用効果等が奏されるとともに、下側の容器1の内側空間と外気との間の空気の通路を複雑にして、気密性を高めることができる。尚、容器1の段積み状態において、上側の容器1の支持リブ12が下側の容器1の側壁部3、4の内周側に挿入されないような構成を採用する場合には、容器1同士の水平方向における位置ずれを防止し、上側の容器1の下フランジ部6(第3延出部17)、及び、架橋パーツ22(第3対応壁部44、及び、第3延長部50)と、下側の容器1の上フランジ部5とが当接する状態を安定させるべく、上面凸部18及び下面凹部19を設けることが望ましい。
(f)上記実施形態では、パーツ取付部23の縦リブ24が、下段リブ25と、リブクランク部26と、上段リブ27とを備えて段差状に構成されているが、上下に延びる直線状に構成してもよい。但し、リブクランク部26を設けるとともに、架橋パーツ22に対し、当該リブクランク部26の下面側に挿入されるリブクランク挿入部52を設けることで、段積み状態における容器1の内側空間の気密性を高めたり、架橋パーツ22に指を掛けて容器1を持ち上げる場合の安定性を向上させたりすることができる。
また、上記実施形態では、下フランジ部6の切欠き部21側の端縁、及び、縦リブ24の下段リブ25の内面が、下フランジ部6及び縦リブ24の容器1の外周側の端縁から容器1の内周側に延びる外段部28と、外段部28の先端部から側壁部3、4の側辺部側に延びるフランジクランク部29と、フランジクランク部29の先端部から容器1の内周側に延びる内段部30とを備えて段差状に構成されているが、容器1の内外周方向に延びる直線状に構成してもよい。但し、フランジクランク部29を設けるとともに、架橋パーツ22に対し、当該フランジクランク部29の容器1の内周側に挿入されるフランジクランク挿入部53を設けることで、段積み状態における容器1の内側空間の気密性を高めたり、架橋パーツ22の取付状態の安定化を図ったりすることができる。
尚、上記実施形態において、背板部41の下部から側壁部3、4側に突出する挿入部を設け、側壁部3、4(の下端部)においてかかる挿入部が挿入されるクランク部を設けることとしてもよい。
(g)上記実施形態では特に言及していないが、物品を収容して段積みされた容器1のうち一番上側の容器1には蓋部材が被せられることとしてもよいし、物品が収容されていない(例えば、空の)容器1が被せられることとしてもよい。
また、上記実施形態では、側壁部3、4を折畳むことのできない容器1に具体化されているが、側壁部3、4が折畳み可能な折畳み容器に適用することも可能である。
(h)上記実施形態では、容器1はポリプロピレンにより構成されているが、ポリエチレン、PET、ポリアミド等その他の樹脂材料により構成されることとしてもよい。
1…容器、2…底壁構成部、3…長辺側側壁部、4…短辺側側壁部、5…上フランジ部、6…下フランジ部、21…切欠き部、22…架橋パーツ、23…パーツ取付部、24…縦リブ、25…下段リブ、26…リブクランク部、27…上段リブ、28…外段部、29…フランジクランク部、30…内段部、31…容器側位置決め部、32…係合孔、33…折返し部、47…係合部、52…リブクランク挿入部、53…フランジクランク挿入部、54…パーツ側位置決め部、55…係合片、56…第1爪部、57…第2爪部。

Claims (4)

  1. 略矩形板状をなす底壁構成部と、
    前記底壁構成部の各側辺部から上方に延びる側壁部と、
    前記側壁部の上辺部、又は、当該上辺部近傍部位から外方に突出する上フランジ部と、
    前記側壁部の下辺部、又は、当該下辺部近傍部位から外方に突出する下フランジ部とを備える容器において、
    容器同士を積み重ねた場合に、上側の容器の前記下フランジ部が、下側の容器の前記上フランジ部に当接して支持される構成であって、
    前記下フランジ部の一部には切欠き部が設けられ、
    前記切欠き部に対応して、前記切欠き部を塞ぐ架橋パーツを取付可能とするパーツ取付部が設けられ、
    容器同士を積み重ねた状態において、前記パーツ取付部に取付けられた前記架橋パーツは、下側の容器の前記上フランジ部に当接するものであり、
    前記パーツ取付部は、
    前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部と、
    前記切欠き部の両側方において、前記下フランジ部に対して交差する方向に延びる縦リブとを備え、
    前記各縦リブは、
    前記下フランジ部から上方に延びる下段リブと、
    前記下段リブから左右方向に延びるリブクランク部と、
    前記リブクランク部から上方に延びる上段リブとを備え、
    前記架橋パーツは、前記リブクランク部の下側の空間に挿入されるリブクランク挿入部を備えていることを特徴とする容器。
  2. 略矩形板状をなす底壁構成部と、
    前記底壁構成部の各側辺部から上方に延びる側壁部と、
    前記側壁部の上辺部、又は、当該上辺部近傍部位から外方に突出する上フランジ部と、
    前記側壁部の下辺部、又は、当該下辺部近傍部位から外方に突出する下フランジ部とを備える容器において、
    容器同士を積み重ねた場合に、上側の容器の前記下フランジ部が、下側の容器の前記上フランジ部に当接して支持される構成であって、
    前記下フランジ部の一部には切欠き部が設けられ、
    前記切欠き部に対応して、前記切欠き部を塞ぐ架橋パーツを取付可能とするパーツ取付部が設けられ、
    容器同士を積み重ねた状態において、前記パーツ取付部に取付けられた前記架橋パーツは、下側の容器の前記上フランジ部に当接するものであり、
    前記パーツ取付部は、
    前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部と、
    容器の内周側に向けて延びる外段部と、
    前記下フランジ部のうち容器の外周側の端縁よりも容器の内周側の位置において前記外段部から前記側壁部の側辺部側に向けて延びるフランジクランク部と、
    前記フランジクランク部から容器の内周側に向けて延びる内段部とを備え、
    前記架橋パーツは、前記フランジクランク部の容器の内周側の空間に挿入されるフランジクランク挿入部を備えていることを特徴とする容器。
  3. 前記上フランジ部の先端部、又は、当該先端部近傍部位から下方に突出する折返し部を備え、
    前記切欠き部は、前記下フランジ部において少なくとも前記折返し部の対向部位に設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器。
  4. 前記パーツ取付部は、前記架橋パーツに設けられた係合部と係合する被係合部を備え、
    前記被係合部は、上下方向に貫通する孔部により構成され、
    前記係合部は、前記孔部に挿通される係合片と、前記係合片の先端部側に設けられ、前記孔部の周縁部に係止される爪部とを備え、
    前記爪部は、前記孔部の周縁部の上面と、前記係合片との間を閉塞するようにして設けられていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の容器。
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